JP2011254794A - 刈払い用チップソー - Google Patents

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Abstract

【課題】台金の曲げ応力を十分に高めると同時に、小石等の上方への跳ね飛ばしを極力抑えることが可能で安全性に優れ、かつチップを雑木等に直角に入れることができて良好な切れ味が容易に得られる刈払い用チップソーを提供する。
【解決手段】台金が、その中心部分に刈払い機への取付孔が形成された取付平坦部と、該取付平坦部の外側に反刈払い機側に突出する状態で形成された段差部と、該段差部の外側に台金の外周縁方向に向けて前記取付平坦部と略平行に延設された刃先平坦部とを備え、前記段差部の高さは、取付平坦部を刈払い機に取付ボルトで取り付けた際に、該取付ボルトの突出寸法より大きく設定されると共に、前記刃先平坦部に、反刈払い機側に突出した略半球状の突出部が取付孔と同心円状に複数個形成されていることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、刈払い機に装着されて雑草や雑木(雑木等という)を刈払いする際に使用される刈払い用チップソーに関する。
従来、刈払い用のチップソーとしては、例えば図8及び図9に示すものが知られている。このチップソー101は、図8に示すように、円板状の台金102の中心部分の平坦部102aに刈払い機104への取付孔103が形成されると共に、平坦部102aの外側周囲に下方に膨らんだ円環状の膨出部102bが形成されている。また、台金102の膨出部102bの外側には、刃先部102cが前記平坦部102a方向に反った状態で形成されている。
そして、図9(a)、(b)に示すように、台金102の刃先部102c先端のチップ固着部105には、掬い面106a、107aと先端面106b、1407bを有するチップ106、107がそれぞれロー付けされている。すなわち、図9(a)のチップ固着部105は、段差状に形成され、このチップ固着部105にチップ106の二つの固着面106c、106dがロー付けされている。また、図9(b)のチップ固着部105は窪んだ溝状に形成され、このチップ固着部105にチップ107の三つの固着面107c〜107eからなる平面視半円弧形状の固着面がロー付けされている。なお、台金の刃先部先端にチップがロー付けされたチップソーとしては、例えば特許文献1に開示されている。
実開平06−24429号公報
しかしながら、このようなチップソー101にあっては、膨出部102bの内側の凹部内に刈払い機104への取付ボルト108を位置させることができて、取付ボルト108の頭部の外部への露出を防止してその摩耗や変形等を抑制できるという利点が得られるものの、台金102の刃先部102cにロー付けされるチップ106、107(刃先)による、雑木等の切断性能が劣るという問題点を有している。
すなわち、前記チップソー101の場合、台金102の刃先部102cにチップ106、107をロー付けした後に、プレス(絞り)加工により膨出部102bを成形する製造方法が採用されていることから、台金102のスプリングバックにより台金102の膨出部102bの外側が図8で上方に反った状態となる。その結果、刃先であるチップ106、107の突出方向が台金102の平坦部102aに対して角度を持ち平坦部102aと略同一方向の平面とならず、刃先が雑木等に直角に入り難くなって、その切断性能が劣ることになる。
また、台金102のチップ固着部105にロー付けされるチップ106、107が、図9(a)に示す形態でロー付けされる場合は、切れ刃となるチップ106の掬い面106aを大きく確保できるものの、ロー付け面積(固着面積)が少なくチップ106の脱落が発生し易い。逆に、図9(b)に示す形態でロー付けされる場合は、ロー付け面積をある程度大きくできるものの、切れ刃となるチップ107の掬い面107aの面積が小さくなり易く、切れ味を向上させるためにチップ107を再研磨して、チップソー101の寿命を延ばすことが困難である等、いずれの形態のチップソー101においても、一長一短を有している。
また、雑木等の刈払い作業においては、作業者が雑木等の根本を狙うため、刃先であるチップ106、107が小石等の下側に入り込み易く、小石等を上方に跳ね飛ばしたり、あるいはチップ106、107の破損等による飛散で、作業者が思わね人身事故に巻き込まれる虞がある。これらの事故は、チップソー101が受ける荷重方向も様々であることから、チップソー101の回転数による台金102の共振や、チップソー101自体の振動により刈払い機104への取付部となるフランジ部分に繰り返し応力が集中し、該取付部分から台金102に亀裂が生じ、チップソー101が刈払い機104から外れること等の原因と重畳して発生する場合が多く、安全性の観点から、台金102自体に曲げ応力の強さが求められている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、台金の曲げ応力を十分に高めると同時に、小石等の上方への跳ね飛ばしを極力抑えることが可能で安全性に優れ、かつチップを雑木等に直角に入れることができて良好な切れ味が容易に得られる刈払い用チップソーを提供することにある。また、他の目的は、前記目的に加え、台金の刃先部先端のチップ固着部に対するチップのロー付け面積を大きくしつつ、十分な大きさの掬い面を確保できて、チップの脱落等を抑制して安全性を一層高めると共に、切れ味の低下を抑えて寿命を延ばすことが可能な刈払い用チップソーを提供することにある。
かかる目的を達成すべく、本発明のうち請求項1に記載の発明は、円板状の台金の外周縁にチップ固着部が形成されると共に、該チップ固着部に掬い面と先端面及び固着面を有するチップがロー付けされた刈払い用チップソーにおいて、前記台金は、その中心部分に刈払い機への取付孔が形成された取付平坦部と、該取付平坦部の外側に反刈払い機側に突出する状態で形成された段差部と、該段差部の外側に台金の外周縁方向に向けて前記取付平坦部と略平行に延設された刃先平坦部とを備え、前記段差部の高さは、前記取付平坦部を刈払い機に取付ボルトで取り付けた際に、該取付ボルトの突出寸法より大きく設定されると共に、前記刃先平坦部に、反刈払い機側に突出した略半球状の突出部が前記取付孔と同心円状に複数個形成されていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記突出部の刃先平坦部に対する突出寸法が、5〜7mmで球径の1/5〜1/3であることを特徴とする。さらに、請求項3に記載の発明は、前記突出部が、前記チップ3〜5個に対して1個形成されていることを特徴とする。また、請求項4に記載の発明は、前記チップの固着面の厚さ方向の両側に、鍔がそれぞれ形成されていることを特徴とし、この場合、前記鍔は、請求項5に記載の発明のように、側面視L字形状に形成されていることが好ましい。
本発明のうち請求項1に記載の発明によれば、台金が取付平坦部と段差部及び略半球状の複数の突出部を有する刃先平坦部とを備え、段差部の高さが取付平坦部を刈払い機に取付ボルトで取り付けた際に、該取付ボルトの突出寸法より大きく設定されているため、段差部により台金に円形の窪み部が形成され、この窪み部で台金の曲げ応力を十分に高めることができて、高速回転時の台金の共振等を抑制できると共に、突出部により刃先と地面との間に所定の間隙を維持できて、チップによる小石等の上方への跳ね飛ばしを極力抑えて、刈払い作業時の安全性を高めることできる。また、チップが固着される刃先平坦部と取付平坦部が略平行に形成されているため、、刈払い作業時にチップを雑木等に直角に入れることができて、良好な切れ味のチップソーを容易に得ることができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、刃先平坦部に形成される略半球状の突出部の突出寸法が、5〜7mmで球径の1/5〜1/3に設定されているため、地面上の小石等の下側にチップが入り込むのを確実に防止しつつ、チップにより雑木等を適正な高さで切断(刈払い)することができると共に、突出部自体に十分な剛性を確保することができる。
さらに、請求項3に記載の発明によれば、請求項1または2に記載の発明の効果に加え、突出部がチップ3〜5個に対して1個形成されているため、突出部の個数を最適数として、安全性と切断性能の両方を満足し得るチップソーを容易に得ることができる。
また、請求項4に記載の発明によれば、請求項1ないし3に記載の発明の効果に加え、チップの厚さ方向の両側に鍔がそれぞれ形成されているため、両側の鍔により台金のチップ固着部に対するチップのロー付け面積を大きくして、チップの台金からの脱落を抑制することができると共に、チップ自体に十分な大きさの掬い面を確保できて、例えばチップの再研磨が可能になる等、チップソーの切れ味の低下を抑えてその寿命を延ばすことができる。
また、請求項5に記載の発明によれば、請求項4に記載の発明の効果に加え、チップの鍔が側面視略L字形状に形成されているため、チップのチップ固着部への嵌め込みを容易かつ確実に行うことができて、ロー付け作業の能率を向上させつつ、より大きなロー付け面積を確保することができる。
本発明に係わる刈払い用チップソーの一実施形態を示す平面図 同そのA−A線に沿った矢視図 同図2の要部の拡大図 同図1のB部の(a)が拡大図、(b)がその分解斜視図 同刈払い機への取付状態を示す図 同台金の曲げ応力の測定結果を示すグラフ 同その測定方法の説明図 従来の刈払い用チップソーの刈払い機への取付状態を示す図 同そのチップの固着状態を示す図
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1〜図5は、本発明に係わる刈払い用チップソーの一実施形態を示している。図1〜図3に示すように、刈払い用チップソー1(チップソー1という)は、円板状で多数の軽量孔3a、3bが形成された台金2を有し、この台金2の中心位置には、後述する刈払い機5への取付孔4が形成されている。
また、台金2は、取付孔4の外側に所定幅の取付平坦部2aが形成され、この取付平坦部2aの外側に反刈払い機5側に向けて高さ寸法h1突出した段差部2bが形成されると共に、この段差部2bの外側に刃先平坦部2cが形成されている。そして、台金2には、前記段差部2bによりその内側に裏面視円形の空間状の窪み部6が形成されると共に、取付平坦部2aと刃先平坦部2cが平行に形成されることにより、刃先としてのチップ7の指向方向(外側への突出方向)と取付平坦部2aが平行(同一方向の平面)となるように設定されている。
また、前記台金2の刃先平坦部2cには、複数個(図では10個)の突出部8が、前記取付孔4と同心円状に一定間隔で形成されている。この各突出部8は、略半球状に形成され、図3に示すように、チップ7の先端から距離寸法L=15mm以上を有し、かつ球径dの1/5〜1/3(好ましくは1/4)の高さを有する如く形成されることで、刃先平坦部2cからの突出寸法がh2=5〜7mmとなるように設定されている。この突出部8の突出寸法h2や距離寸法Lの設定により、後述する如く、突出部8自体の剛性が確保されると共に、小石等の上方への跳ね飛ばしを抑制するようになっている。
さらに、前記台金2の外周縁である刃先平坦部2c先端には、刃室(ガレット)10とチップ固着部11(図1参照)が一定間隔で多数形成され、各チップ固着部11には、超硬合金からなる前記チップ7がロー付けされている。このとき、チップ7は、図4に示すように、掬い面7aと先端面7b及び4つの固着面7c〜7fを有する如く形成されると共に、3つの固着面7c〜7eの厚さ方向の両側に鍔7gが側面視で略L字形状にそれぞれ形成されている。また、このチップ7の各固着面7c〜7fの形状に対応して、前記チップ固着部11は窪み形状に形成されている。
そして、前記チップ7は、台金2のチップ固着部11に、次のようにしてロー付けされている。すなわち、チップ7を台金2のチップ固着部11に、図4(a)の矢印イ方向から差し込むことにより、チップ7の一対の鍔7g間に台金2が挟まれた状態となり、この状態で、4つの固着面7c〜7fとチップ固着部11、及び一対の鍔7gの内面と台金2の図4(b)に示す両側面2dがそれぞれロー付けされる。これにより、チップ7のチップ固着部11に対するロー付け面積が大幅に拡大することになる。なお、台金2のチップ固着部11に固着されたチップ7は、鍔7gの部分が台金2の両側面から所定寸法突出して、この寸法があさり寸法となっている。
このように構成されたチップソー1は、次のようにして製造される。すなわち、先ず、台金素材(炭素鋼板等の生材)をプレスの絞り加工により加工して、取付孔4を有する前記取付平坦部2aと、段差部2bと、刃室10やチップ固着部11、軽量孔3a、3b及び突出部8を有する刃先平坦部2cを成形する。この絞り加工時に、前記窪み部6の図2に示す各寸法は、刃先平坦部2c側のアールがR1=4〜10mm(好ましくは5mm)、取付平坦部2a側のアールがR2=5〜15mm(好ましくは6mm)、取付平坦部2aの直径がφ1=85mm、窪み部6の直径がφ2=125mm等に設定されている。これらの寸法設定により、炭素鋼板等からなる台金素材を絞り加工しても、窪み部6部分の割れ等が防止され、刃先平坦部2cの振れやあおりが抑制されるようになっている。
そして、台金素材を加工して台金2を作製したら、この台金2を例えば高周波の誘導加熱を利用して焼入れすると共に焼き鈍しする熱処理を行う。この熱処理時に、台金2を加熱加圧状態で行うことにより、取付平坦部2aと刃先平坦部2cの反り等が防止されて、互いに平行な取付平坦部2aと刃先平坦部2cが成形される。台金2の熱処理が終了したら、例えばショットブラスト処理による表面処理を行ったり、台金2の各チップ固着部11にチップ7を例えば高周波の誘導加熱を利用してロー付けする。
そして、チップ7の掬い面7a、先端面7b及び両側面等の研磨を行い、仕上げ処理することにより、チップソー1が製造される。つまり、前記チップソー1の場合、チップ7がロー付けされる前の台金2を、加熱加圧状態で熱処理することにより、取付平坦部2aや刃先平坦部2cがスプリングバックで反ることを防止できて、取付平坦部2aと刃先平坦部2cに平行状態を得ることが可能となる。
このように構成されたチップソー1は、図5に示すように、刈払い機5の回転伝達シャフト5a先端の鋸受けフランジ5bに、鋸割止カバー5c、鋸押えフランジ5d及び取付ボルト9を介して取り付けられる。この取付時に、チップソー1の取付平坦部2aの反刃先平坦部2c側の面を鋸受けフランジ5bの面に当接させることにより、チップソー1の窪み部6内に取付ボルト9が位置した状態となり、その際、段差部2bの高さ寸法h1により、取付ボルト9の頭部が窪み部6内に位置して外側(図5において下方)に突出しないようになっている。
なお、チップソー1の取付平坦部2aの幅(有効平坦部幅で前記寸法φ1)は、刈払い機5の鋸受けフランジ5bの外径より所定寸法大きく設定されており、取付平坦部2aが鋸受けフランジ5bのフランジ面の全域に密着した状態となっている。この取付状態で、刈払い機5を作動させることによりチップソー1が回転すると、その刃先平坦部2c先端のチップ7が例えば雑木に略直角に入る状態となって、雑木がスムーズに切断されることになる。
図6は、前記チップソー1における台金2の曲げ応力を測定した結果を示すグラフである。この場合の曲げ応力は、図7に示すように、本願発明の前記台金2の測定試料S1と、段差部2bを有さない平板状の台金4種類の測定試料S2〜S5について、各試料S1〜S5の外周縁が円環状の支持台13上に位置するように載置し、各測定試料S1〜S5を、その取付孔4を利用して所定の試験力(単位:キロニュートン)が得られる直径70mmの治具14の下端に固定する。そして、治具14の試験力を変化させつつ下降させ、各試験力による測定試料S1〜S5のストローク(変形量)を測定することによって行った。
その結果、図6に示すように、例えば1.2mmのストローク(変形量)となる試験力を比較すると、本願発明の測定試料S1は他の測定試料S2〜S5に比較して、略3倍以上の大きな試験力を必要とすることが判明した。つまり、本願発明の台金2(測定試料S1)は、段差部2bを有さない平板状の台金(測定試料S2〜S5)に比較して、その曲げ応力が大幅に高まり、例えば高速回転時の共振やあおり等の現象が確実に抑制されることになる。
このように、前記チップソー1によれば、台金2が取付平坦部2aと段差部2b及び刃先平坦部2cとを備え、段差部2bの高さ寸法h1が取付平坦部2aを刈払い機5に取付ボルト9で取り付けた際に、該取付ボルト9の突出寸法より大きく設定されているため、段差部2bにより台金2の取付平坦部2aに円形の窪み部6が形成され、この窪み部6で取付ボルト9を保護して頭部の摩耗や変形等を抑制することができ、チップソー1の刈払い機5に対する取り付けや取り外し時に、取付ボルト9を良好に回転操作でき、チップソー1の交換作業をスムーズに行うことができる。
また、切断性能に影響する刃先平坦部2cが取付平坦部2aと平行に設定されているため、従来のように刃先としてのチップ7と取付平坦部2a(刈払い機5への取付面)とが角度をもって、チップ7が雑木等に斜めに入ることを防止でき、チップ7を雑木等に略直角に入れることができて、チップソー1に良好な切れ味を容易に得ることができる。
また、台金2の刃先平坦部2cに突出部8が複数個一定間隔で形成されているため、この突出部8を刈払い作業時に地面に接触(設置)することで、チップ7の地面への直接的な接触を抑えてチップ7が小石等の下側に入り込むことを防止でき、チップ7による小石等の上方への跳ね飛ばしを抑制することができると共に、突出部8自体で小石等を台金2の裏面(接地面)側において前方や側方に飛ばすことができる。その結果、小石等の上方への跳ね飛ばしによる刈払い作業時の人身事故を防止できる等、刈払い作業時の安全性を高めることができる。
特に、突出部8の突出寸法h2や距離寸法Lを前述した如く所定に設定することにより、チップ7により雑木等を適正高さ位置で確実に切断できて所定の切断性能を良好に維持しつつ、チップ7による小石等の上方への跳ね飛ばしを確実に防止することができる。また、突出部8が3〜5個のチップ7に対して1個形成されているため、突出部8の個数を最適数として、安全性と切断性能の両方を満足し得るチップソー1を容易に得ることができる。
また、突出部8の高さ寸法h1が球径dの1/5〜1/3に設定されているため、突出部8自体に十分な剛性を確保することができて、その変形等を防止できると共に、突出部8の個数設定により、刈払い作業時の台金2の回転による地面に接触した突出部8から受ける振動を作業者ができるだけ感じないようにすることができる。また、段差部2bにより刈払い機5の回転軸部分への雑草等の絡み付きを抑制したり、窪み部6でも小石等を側方に飛ばすことができる等、刈払い作業の作業性の安全性を一層向上させることができる。
さらに、チップ7の厚さ方向の両側にそれぞれ鍔7gが形成されているため、両側の鍔7gによりチップ固着部9に対するチップ7のロー付け面積を大きくすることができ、チップ7の固着強度を大幅に高めてその脱落を抑制することができると共に、例えばチップ7自体に十分な大きさの掬い面7a等を確保できて、チップ7の再研磨が可能になる等、チップソー1の切れ味の低下を抑えてその寿命を延ばすことが可能になる。
また、チップ7の鍔7gが側面視略L字形状に形成されているため、チップ7のチップ固着部9への嵌め込みを容易に行うことができると共に、一対の鍔7g間の間隔寸法を台金2と略同一に設定することで、チップ7と台金2の位置関係が一義的に決定され、前記あさり寸法を簡単かつ確実に設定することができる等、ロー付け作業や研磨作業等の能率を向上させることができて、チップソー1のコストダウンを図ることが可能になる。
また、チップソー1が、台金素材をプレス加工して、取付平坦部2aと段差部2b及び刃先平坦部2cを成形する工程と、該工程で得られた台金2を熱処理する工程と、該熱処理後にチップ7をロー付けする工程等により製造されるため、取付ボルト9を保護して頭部の摩耗等を抑制し、刈払い機5に対する交換作業等をスムーズに行うことができたり、刃先平坦部2cの反りを防止して良好な切れ味が得られるチップソー1を容易かつ安価に製造することができる。
特に、台金素材の絞り加工時に、窪み部6のアール寸法R1、R2を前述した寸法に設定することにより、台金素材として炭素鋼板を使用しても、窪み部6の加工時の割れ等を防止することができ、台金2のコストアップを極力抑えることができる。また、熱処理する工程を加熱加圧状態で行うことにより、取付平坦部2aと刃先平坦部2cとが平行に設定されるため、取付平坦部2aと刃先平坦部2cの平行度を容易かつ確実に確保できて、一層良好な切れ味のチップソー1を安価に得ることができる。
なお、前記実施形態においては、チップ7が4つの固着面7c〜7fを有するように形成したが、本発明はこれに限定されず、2つ以上の固着面を有してその両側に鍔7gをそれぞれ有する形態であれば良い。また、前記実施形態においては、取付平坦部2aと刃先平坦部2cが完全に平行である場合について説明したが、本発明の取付平坦部2aと刃先平坦部2cは刃先が雑木等に略直角に入ることが可能な概ね平行であれば良い。さらに、前記実施形態における、チップ固着部11の個数や形状、台金2の取付平坦部2aの幅や段差部2bの高さ寸法h1等も一例であって、本発明の各発明に係わる要旨を逸脱しない範囲において適宜の構成を採用することができる。
本発明は、円板状の台金の外周縁にチップが固着されて雑草等の刈払いに使用される全ての刈払い用チップソーに利用できる。
1・・・刈払い用チップソー、2・・・台金、2a・・・取付平坦部、2b・・・段差部、2c・・・刃先平坦部、4・・・取付孔、5・・・刈払い機、6・・・窪み部、7・・・チップ、7a・・・掬い面、7b・・・先端面、7c〜7f・・・固着面、7g・・・鍔、8・・・突出部、9・・・取付ボルト、10・・・刃室、11・・・チップ固着部、h1・・・段差部の高さ寸法、h2・・・突出部の突出寸法。

Claims (5)

  1. 円板状の台金の外周縁にチップ固着部が形成されると共に、該チップ固着部に掬い面と先端面及び固着面を有するチップがロー付けされた刈払い用チップソーにおいて、
    前記台金は、その中心部分に刈払い機への取付孔が形成された取付平坦部と、該取付平坦部の外側に反刈払い機側に突出する状態で形成された段差部と、該段差部の外側に台金の外周縁方向に向けて前記取付平坦部と略平行に延設された刃先平坦部とを備え、
    前記段差部の高さは、前記取付平坦部を刈払い機に取付ボルトで取り付けた際に、該取付ボルトの突出寸法より大きく設定されると共に、前記刃先平坦部に、反刈払い機側に突出した略半球状の突出部が前記取付孔と同心円状に複数個形成されていることを特徴とする刈払い用チップソー。
  2. 前記突出部の刃先平坦部に対する突出寸法が、5〜7mmで球径の1/5〜1/3であることを特徴とする請求項1に記載の刈払い用チップソー。
  3. 前記突出部が、前記チップ3〜5個に対して1個形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の刈払い用チップソー。
  4. 前記チップの固着面の厚さ方向の両側に、鍔がそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の刈払い用チップソー。
  5. 前記鍔が、側面視L字形状に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の刈払い用チップソー。
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