JP6775208B1 - 撮像装置及び撮像システム - Google Patents

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Abstract

【課題】手ぶれが大幅に生じても補正し易くすることができる撮像装置及び撮像システムを提供する。【解決手段】撮像装置(1)の交換レンズ(200)は、補正レンズを含む光学系と、光学系の光軸と垂直な面内において補正レンズを移動させることにより像ぶれ補正を行う第1像ぶれ補正部(223)とを備える。カメラ本体(100)は、光学系を介して形成された被写体像を撮像して画像データを生成する撮像素子と、光軸と垂直な面内において撮像素子を移動させることにより像ぶれ補正を行う第2像ぶれ補正部(183)と、画像データにおいて画像を切り出す領域を調整することにより像ぶれ補正を行う第3像ぶれ補正部(143)とを備える。交換レンズ及び/又はカメラ本体は、第1、第2及び第3像ぶれ補正部が同時並行で像ぶれ補正を行う際における互いの配分を示す第1、第2及び第3比率を含む補正配分を設定する。【選択図】図2

Description

本開示は、手ぶれ補正機能を有する撮像装置、及びこれを備えた撮像システムに関する。
特許文献1は、交換レンズ及びカメラ本体に各々備えられた角速度センサを用いて、各々の像ブレ補正部を駆動するための補正量を演算する撮像装置を開示している。この撮像装置において、交換レンズは、撮像装置のぶれに基づいて算出した第1の補正量をカメラ本体へ送信する。カメラ本体は、第1の補正量の通信遅延に基づいて、カメラ本体の第2の像ブレ補正部の補正誤差を取得する。そして、カメラ本体は、補正誤差に基づいて、電子式像ブレ補正部による電子的な(画像処理による)像ブレ補正を行う。これにより、交換レンズから受信した第1の補正量を用いて像ブレを補正するカメラ本体における、第1の補正量の通信遅延に起因する補正誤差を低減するという目的を達成している。
特開2019−125890号公報
本開示は、手ぶれが大幅に生じても補正し易くすることができる撮像装置及び撮像システムを提供する。
本開示の一態様における撮像装置は、交換レンズとカメラ本体を備えた撮像装置である。交換レンズは、補正レンズを含む光学系と、光学系の光軸と垂直な面内におけるレンズ駆動範囲の中で、補正レンズを移動させることにより像ぶれ補正を行う第1像ぶれ補正部とを備える。カメラ本体は、光学系を介して形成された被写体像を撮像して画像データを生成する撮像素子と、光軸と垂直な面内における素子駆動範囲の中で、撮像素子を移動させることにより像ぶれ補正を行う第2像ぶれ補正部と、画像データにおいて画像を切り出す領域を、予め設定された切り出し量の範囲内で調整することにより像ぶれ補正を行う第3像ぶれ補正部とを備える。交換レンズ及び/又はカメラ本体は、第1、第2及び第3像ぶれ補正部が同時並行で像ぶれ補正を行う際における互いの配分を示す補正配分を設定する制御部を備える。補正配分は、同時並行の像ぶれ補正における、第1像ぶれ補正部の配分を示す第1比率と、第2像ぶれ補正部の配分を示す第2比率と、第3像ぶれ補正部の配分を示す第3比率とを含む。
本開示の一態様における撮像システムは、光学系を介して形成された被写体像を撮像して画像データを生成する撮像素子を備える撮像装置と、撮像装置を取り付け可能なジンバル装置とを備える。撮像装置は、光学系の光軸と垂直な面内におけるレンズ駆動範囲の中で、光学系に含まれる補正レンズを移動させることにより像ぶれ補正を行う第1像ぶれ補正部と、光軸と垂直な面内における素子駆動範囲の中で、撮像素子を移動させることにより像ぶれ補正を行う第2像ぶれ補正部と、画像データにおいて画像を切り出す領域を、予め設定された切り出し量の範囲内で調整することにより像ぶれ補正を行う第3像ぶれ補正部とのうちの2つ以上の像ぶれ補正部を備える。ジンバル装置は、撮像装置の向きを制御することにより像ぶれ補正を行う第4像ぶれ補正部を備える。撮像装置及び/又はジンバル装置は、撮像装置とジンバル装置とが同時並行で像ぶれ補正を行う際における、撮像装置の2つ以上の像ぶれ補正部の配分を示す補正配分、及びジンバル装置の配分を示す補正比率を設定する設定部を備える。
本開示における撮像装置及び撮像システムによると、手ぶれが大幅に生じても補正し易くすることができることができる。
本開示の実施形態1に係るデジタルカメラの斜視図 実施形態1に係るデジタルカメラの構成を示すブロック図 実施形態1のデジタルカメラにおけるBIS処理部及びEIS処理部の構成を示すブロック図 実施形態1のデジタルカメラにおけるOIS処理部の構成を示すブロック図 実施形態1のデジタルカメラにおけるEIS機能を説明するための図 実施形態1におけるデジタルカメラの手ぶれ補正の全体動作を例示するフローチャート デジタルカメラにおける補正配分の決定処理を例示するフローチャート デジタルカメラにおけるロール用の配分決定処理を例示するフローチャート 実施形態2に係る撮像システムの構成を示すブロック図 実施形態2における撮像システムの動作を例示するフローチャート 実施形態3に係るデジタルカメラの構成を例示する図 実施形態3に係るデジタルカメラの動作を例示するフローチャート
以下、本開示における実施の形態を、図面を適宜参照しながら説明する。ただし、詳細な説明において、従来技術および実質的に同一の構成に関する説明のうち不必要な部分は省略されることもある。これは、説明を簡単にするためである。また、以下の説明および添付の図面は、当業者が本開示を充分に理解できるよう開示されるのであって、特許請求の範囲の主題を限定することを意図されていない。
(実施形態1)
実施形態1では、撮像装置の一例として3種類の手ぶれ補正機能を有するデジタルカメラの例を説明する。
1.構成
図1は、実施形態1に係るデジタルカメラ1の斜視図である。図2は、実施形態1に係るデジタルカメラ1の構成を示すブロック図である。デジタルカメラ1は、カメラ本体100とそれに着脱可能な交換レンズ200とから構成される。
以下の説明では、交換レンズ200内の補正用レンズを移動してぶれを補正する機能を「OIS(Optical Image Stabilizer)機能」という。また、カメラ本体100内の撮像素子を移動してぶれを補正する機能を「BIS(Body Image Stabilizer)機能」という。撮像素子による画像データを切り出す領域を調整してぶれを補正する機能を「EIS(Electronic Image Stabilizer)機能」という。
また、以下の説明において、デジタルカメラ1における撮像素子の水平方向及び垂直方向に対応する回転方向をそれぞれヨー方向及びピッチ方向とし、デジタルカメラ1の光軸に沿った回転軸による回転方向をロール方向とする(図1参照)。
1−1.カメラ本体
カメラ本体100(撮像装置の一例)は、画像センサ110と、液晶モニタ120と、操作部130と、カメラ制御部140と、ボディマウント150と、カードスロット170とを備える。また、カメラ本体100は、例えばカメラ制御部140の機能的構成として、EIS機能を実装するEIS処理部143を備える。
カメラ制御部140は、レリーズ釦からの指示に応じて、画像センサ110等の構成要素を制御することでデジタルカメラ1全体の動作を制御する。カメラ制御部140は、垂直同期信号をタイミング発生器112に送信する。これと並行して、カメラ制御部140は、露光同期信号を生成する。カメラ制御部140は、生成した露光同期信号を、ボディマウント150及びレンズマウント250を介して、レンズ制御部240に周期的に送信する。カメラ制御部140は、制御動作や画像処理動作の際に、DRAM141をワークメモリとして使用する。
画像センサ110は、交換レンズ200を介して入射される被写体像を撮像して画像データを生成する撮像素子の一例である。画像センサ110は例えばCCD、CMOSイメージセンサまたはNMOSイメージセンサである。生成された画像データは、ADコンバータ111でデジタル化される。デジタル化された画像データは、カメラ制御部140により所定の画像処理が施される。所定の画像処理とは、例えば、ガンマ補正処理、ホワイトバランス補正処理、キズ補正処理、YC変換処理、電子ズーム処理、JPEG圧縮処理である。
画像センサ110は、タイミング発生器112により制御されるタイミングで動作する。画像センサは、記録用の静止画像もしくは動画像またはスルー画像を生成する。スルー画像は、主に動画像であり、ユーザが静止画像の撮像のための構図を決めるために液晶モニタ120に表示される。
液晶モニタ120はスルー画像等の画像およびメニュー画面等の種々の情報を表示する。液晶モニタ120は、本実施形態における表示部の一例である。液晶モニタに代えて、他の種類の表示デバイス、例えば、有機ELディスプレイデバイスを使用してもよい。
操作部130は、撮影開始を指示するためのレリーズ釦、撮影モードを設定するためのモードダイアル、及び電源スイッチ等の種々の操作部材を含む。操作部130は、液晶モニタ120に重畳して配置されたタッチパネルも含む。
カードスロット170は、メモリカード171を装着可能であり、カメラ制御部140からの制御に基づいてメモリカード171を制御する。デジタルカメラ1は、メモリカード171に対して画像データを格納したり、メモリカード171から画像データを読み出したりすることができる。
ボディマウント150は、交換レンズ200のレンズマウント250と機械的及び電気的に接続可能である。ボディマウント150は、レンズマウント250を介して、交換レンズ200との間で、データを送受信可能である。ボディマウント150は、カメラ制御部140から受信した露光同期信号を、レンズマウント250を介してレンズ制御部240に送信する。また、カメラ制御部140から受信したその他の制御信号を、レンズマウント250を介してレンズ制御部240に送信する。また、ボディマウント150は、レンズマウント250を介してレンズ制御部240から受信した信号をカメラ制御部140に送信する。
また、カメラ本体100は、BIS機能を実現する構成として、カメラ本体100のぶれを検出するジャイロセンサ184(ぶれ検出部)と、ジャイロセンサ184の検出結果に基づきぶれ補正処理を制御するBIS処理部183とをさらに備える。さらに、カメラ本体100は、画像センサ110を移動させるセンサ駆動部181と、画像センサ110の位置を検出する位置センサ182とを備える。
センサ駆動部181は、例えば、マグネットと平板コイルとで実現可能である。センサ駆動部181は、その他のモータ又はアクチュエータ等を含んでもよい。位置センサ182は、光学系の光軸に垂直な面内における画像センサ110の位置を検出するセンサである。位置センサ182は、例えば、マグネットとホール素子で実現可能である。
BIS処理部183は、ジャイロセンサ184からの信号及び位置センサ182からの信号に基づき、センサ駆動部181を制御して、カメラ本体100のぶれを相殺するように画像センサ110を光軸に垂直な面内にシフトさせる。センサ駆動部181により画像センサ110を駆動できる範囲には機構的に制限がある。BIS機能においてセンサ駆動部181により画像センサ110を駆動できる範囲を「素子駆動範囲」という。
1−2.交換レンズ
交換レンズ200は、光学系と、レンズ制御部240と、レンズマウント250とを備える。光学系は、ズームレンズ210と、OIS(Optical Image Stabilizer)レンズ220と、フォーカスレンズ230と、絞り260とを含む。
ズームレンズ210は、光学系で形成される被写体像の倍率を変化させるためのレンズである。ズームレンズ210は、1枚又は複数枚のレンズで構成される。ズームレンズ210は、ズーム駆動部211により駆動される。ズーム駆動部211は、ユーザが操作可能なズームリングを含む。または、ズーム駆動部211は、ズームレバー及びアクチュエータまたはモータを含んでもよい。ズーム駆動部211は、ユーザによる操作に応じてズームレンズ210を光学系の光軸方向に沿って移動させる。
フォーカスレンズ230は、光学系で画像センサ110上に形成される被写体像のフォーカス状態を変化させるためのレンズである。フォーカスレンズ230は、1枚又は複数枚のレンズで構成される。フォーカスレンズ230は、フォーカス駆動部233により駆動される。
フォーカス駆動部233はアクチュエータまたはモータを含み、レンズ制御部240の制御に基づいてフォーカスレンズ230を光学系の光軸に沿って移動させる。フォーカス駆動部233は、DCモータ、ステッピングモータ、サーボモータ、または超音波モータなどで実現できる。
OISレンズ220は、OIS機能において、交換レンズ200の光学系で形成される被写体像のぶれを補正するためのレンズである。OISレンズ220は、デジタルカメラ1のぶれを相殺する方向に移動することにより、画像センサ110上の被写体像のぶれを小さくする。OISレンズ220は1枚又は複数枚のレンズで構成される。OISレンズ220はOIS駆動部221により駆動される。
OIS駆動部221は、OIS処理部223からの制御を受けて、光学系の光軸に垂直な面内でOISレンズ220をシフトする。OIS駆動部221によりOISレンズ220を駆動できる範囲には機構的に制限がある。OIS駆動部221によりOISレンズ220を駆動できる範囲を「レンズ駆動範囲」という。OIS駆動部221は、例えば、マグネットと平板コイルとで実現可能である。位置センサ222は、光学系の光軸に垂直な面内におけるOISレンズ220の位置を検出するセンサである。位置センサ222は、例えば、マグネットとホール素子で実現可能である。OIS処理部223は、位置センサ222の出力及びジャイロセンサ224(ぶれ検出部)の出力に基づいてOIS駆動部221を制御する。
絞り260は画像センサ110に入射される光の量を調整する。絞り260は、絞り駆動部262により駆動され、その開口の大きさが制御される。絞り駆動部262はモータまたはアクチュエータを含む。
ジャイロセンサ184または224は、デジタルカメラ1の単位時間あたりの角度変化すなわち角速度に基づいて、ヨー方向、ピッチ方向及びロール方向のぶれ(振動)を検出する。ジャイロセンサ184または224は、検出したぶれの量(角速度)を示す角速度信号をBIS処理部183またはOIS処理部223に出力する。ジャイロセンサ184または224によって出力された角速度信号は、手ぶれやメカノイズ等に起因した幅広い周波数成分を含み得る。ジャイロセンサに代えて、デジタルカメラ1のぶれを検出できる他のセンサを使用することもできる。また、交換レンズ200のジャイロセンサ224は、ロール方向のぶれを検出しなくてもよい。
カメラ制御部140及びレンズ制御部240は、ハードワイヤードな電子回路で構成してもよいし、プログラムを用いたマイクロコンピュータなどで構成してもよい。例えば、カメラ制御部140及びレンズ制御部240は、CPU、MPU、GPU、DSU、FPGAまたはASIC等の各種プロセッサで実現できる。
1−3.手ぶれ補正機能の構成
本実施形態におけるデジタルカメラ1の各種手ぶれ補正機能を実現するための構成について、図3〜5を用いて説明する。
図3は、本実施形態のデジタルカメラ1におけるBIS処理部183及びEIS処理部143の構成を示すブロック図である。図4は、デジタルカメラ1におけるOIS処理部223の構成を示すブロック図である。
図3に示すように、本実施形態のデジタルカメラ1は、例えばカメラ制御部140の機能的構成として、EIS機能を実装するEIS処理部143と、各種手ぶれ補正機能の間の設定を行う補正配分設定部146とを備える。本実施形態において、補正配分設定部146は、ぶれ補正量を予め分配する比率として、OIS処理部223の配分を示すOIS比率と、BIS処理部183の配分を示すBIS比率と、EIS処理部143の配分を示すEIS比率とを含む補正配分を設定する(詳細は後述)。
1−3−1.OIS処理部
例えば、カメラ制御部140における補正配分設定部146は、各マウント150,250を介してOIS比率を示す情報を交換レンズ200のレンズ制御部240に送信して、OIS処理部223への設定を行う。
図4を用いて、交換レンズ200におけるOIS処理部223の構成を説明する。OIS処理部223は、HPF(ハイ・パス・フィルタ)306と、位相補償部307と、積分器308と、乗算器309と、PID制御部310とを含む。
HPF306は、例えばドリフト成分を遮断するため、ジャイロセンサ224から受信した信号に含まれる所定の低周波成分を遮断する。
位相補償部307は、HPF306から受信した信号に対して、OIS駆動部221などに起因する位相遅れを補正する。
積分器308は、位相補償部307から入力したぶれ(振動)の角速度を示す信号を積分して、ぶれ(振動)の角度を示すぶれ検出信号を生成する。積分器308からのぶれ検出信号は乗算器309を介してPID制御部310に入力される。ここで、OIS処理部223は、ノイズ処理用のノッチフィルタ等、上記構成以外のフィルタ構成を用いたり、追加したりしてもよい。
乗算器309は、例えばレンズ制御部240によって設定されるOIS比率を示すゲインを、積分器308から入力したぶれ検出信号に乗算する。以下、ヨー及びピッチ方向のOIS比率を「Ro」とする。OIS比率Roは、0以上1以下に設定される。なお、OIS比率は方向別に設定されてもよい。
PID制御部310は、乗算されたぶれ検出信号と、位置センサ222から受信したOISレンズ220の現在の位置情報との差分に基づきPID制御を行ない、OIS駆動部221に対する駆動信号を生成する。OIS駆動部221は駆動信号に基づいてOISレンズ220を駆動する。
1−3−2.BIS処理部
図3を用いて、カメラ本体100におけるBIS処理部183の構成を説明する。BIS処理部183は、HPF(ハイ・パス・フィルタ)406と、位相補償部407と、積分器408と、乗算器409と、PID制御部410とを含む。
HPF406は、ドリフト成分を遮断するため、例えばジャイロセンサ184から受信した信号に含まれる所定の低周波成分を遮断する。
位相補償部407は、HPF406から受信した信号に対して、センサ駆動部181などに起因する位相遅れを補正する。
積分器408は、位相補償部407から入力したぶれ(振動)の角速度を示す信号を積分して、ぶれ(振動)の角度を示す信号(以下「ぶれ検出信号」という)を生成する。積分器408からのぶれ検出信号は乗算器409を介してPID制御部410に入力される。ここで、BIS処理部183は、ノイズ処理用のノッチフィルタ等、上記構成以外のフィルタ構成を用いたり、追加したりしてもよい。
乗算器409は、例えば補正配分設定部146に設定されるBIS比率を示すゲインを、積分器408から入力したぶれ検出信号に乗算する。乗算器409は、例えばヨー及びピッチ方向のぶれ検出信号に対するゲイン(即ちBIS比率Rb)と、ロール方向のぶれ検出信号に対するゲイン(即ちBIS比率Rbr)との間で別々に設定される。これに加えて又は代えて、ヨー方向のぶれ検出信号と、ピッチ方向のぶれ検出信号との間でも別個のゲインが乗算器409に設定されてもよい。
PID制御部410は、位置センサ182からの出力と、乗算器409からの出力とに基づいて、画像センサ110をシフトさせるための駆動信号を生成してセンサ駆動部181へ出力する。センサ駆動部181は駆動信号に基づいて画像センサ110を駆動する。
1−3−3.EIS処理部
図3,5を用いて、EIS処理部143について説明する。図5は、デジタルカメラ1におけるEIS機能を説明するための図である。
本実施形態のEIS処理部143は、例えば、図3に示すように乗算器144と、画像切り出し部145とを含む。EIS処理部143には、例えば、デジタルカメラ1のメニュー画面を用いた操作部130等におけるユーザの操作により、図5に示すように切り出し量Eoが設定される。
乗算器144は、例えば、EIS比率を示すゲインを、BIS処理部183の積分器408から入力したぶれ検出信号に乗算する。乗算器144は、例えばヨー及びピッチ方向のぶれ検出信号に対するゲイン(即ちEIS比率Re)と、ロール方向のぶれ検出信号に対するゲイン(即ちEIS比率Rer)との間で別々に設定される。これに加えて又は代えて、ヨー方向のぶれ検出信号と、ピッチ方向のぶれ検出信号との間でも別個のゲインが乗算器144に設定されてもよい。
画像切り出し部145は、例えば図5に示すように、画像センサ110により生成された画像データ20における画像全体から、予め設定された切り出し量Eoの分だけ狭い領域の画像を切り出す処理を行う。例えば撮影結果の記録用の各種画像処理は、切り出された画像データに施される。例えば、切り出し後の画像が切り出し前の画像と同じサイズになるように電子ズーム処理が施されてもよい。
EIS処理部143は、乗算器144を介して入力したぶれ検出信号に基づきぶれ補正量を算出し、算出したぶれ補正量の分だけ画像切り出し部145により画像を切り出す位置を調整することによってEIS機能を実現する。例えば、画像データ20における画像全体の中心位置を基準として、EIS処理部143におけるぶれ補正量がゼロの場合に画像切り出し部145により切り出される画像が位置する基準領域21を設定しておく。基準領域21は、例えば画像データ20の水平方向X及び垂直方向Yに沿って配置される。
EIS処理部143は、例えばヨー方向のぶれ補正量に応じて、上記の基準領域21から、画像切り出し部145によって切り出す画像領域22を水平方向Xに並進する。同様に、EIS処理部143は、ピッチ方向のぶれ補正量に応じて画像領域22を垂直方向Yに並進する。また、EIS処理部143は、ロール方向のぶれ補正量に応じて、画像領域22の向きを、XY平面上で基準領域21の向きから回転する。
上記のような画像領域22の位置調整すなわちEIS機能は、切り出し量Eoの範囲内で実行可能である。具体的に、画像領域22の並進は、切り出し量Eoからロール用の分量をマージンErとして除いた分量の範囲内で行われる。また、画像領域22の回転は、切り出し量Eoにおけるロール用のマージンErに収まる回転角度の範囲内で行われる。ロール用のマージンErは、例えば交換レンズ200のレンズ状態等に応じて、補正配分設定部146により決定される。
2.動作
以上のように構成されるデジタルカメラ1の手ぶれ補正の動作について以下説明する。
本実施形態では、例えばユーザ(撮影者)が歩きながら動画等を撮影するような手ぶれが比較的大きい状況を想定し、デジタルカメラ1においてOIS処理部223とBIS処理部183とEIS処理部143とが並列して同時に手ぶれ補正動作を行う。こうした同時並行の手ぶれ補正動作は、各処理部223,183,143がぶれ補正量を分担する配分(即ち補正配分)を予め設定してから実行される。
具体的に、OIS処理部223(図4)は、交換レンズ200のジャイロセンサ224の検出結果に基づき、積分器308においてピッチ方向及びヨー方向のぶれ検出信号を生成する。OIS処理部223は、生成したぶれ検出信号が示すぶれ量において、乗算器309に設定されたOIS比率Roの分のぶれ補正量だけ補正するように、PID制御部310からOIS駆動部221を制御して、OISレンズ220を駆動させる。
このとき、BIS処理部183(図3)は、カメラ本体100のジャイロセンサ184の検出結果に基づき、積分器408においてピッチ方向、ヨー方向及びロール方向のぶれ検出信号を生成する。BIS処理部183は、生成したぶれ検出信号が示すピッチ方向及びヨー方向のぶれ量に対しては、乗算器409に設定されたBIS比率Rbの分のぶれ補正量だけ補正するように、センサ駆動部181に画像センサ110を並進移動させる。一方、ロール方向のぶれ量に対しては別途、乗算器409に設定されたBIS比率Rbrの分のぶれ補正量だけ補正するように、BIS処理部183は、センサ駆動部181に画像センサ110を回転移動させる。
さらに、EIS処理部143(図3)は、例えばジャイロセンサ184の検出結果に基づく上記ぶれ検出信号に基づいて、ピッチ方向、ヨー方向及びロール方向の手ぶれ補正を行う。ピッチ方向及びヨー方向のぶれ量に対しては、乗算器144に設定されたEIS比率Reの分のぶれ補正量だけ補正するように、EIS処理部143の画像切り出し部145が、切り出す画像領域22(図5)を並進させる。一方、ロール方向のぶれ量に対しては別途、乗算器144に設定されたEIS比率Rerの分のぶれ補正量だけ補正するように、EIS処理部143は、画像切り出し部145に画像領域22を回転させる。
以上のデジタルカメラ1の動作によると、OIS処理部223とBIS処理部183とEIS処理部143は逐次、検出されるぶれ量に対して、設定された各比率に従う配分だけ手ぶれ補正動作を行い、デジタルカメラ1全体として適切な手ぶれ補正が実現できる。この際、刻々と生じるぶれ量に対して各処理部223,183,143が動作する幅は、補正配分としてそれぞれ設定された各々の比率Ro〜Reの分だけ減縮されることから、各処理部223,183,143が端当たりするような事態を回避し易くできる。よって、例えば歩き撮りのような大きい手ぶれが生じがちな状況であっても随時、手ぶれ補正を適切にすることができる。
2−1.全体動作
本実施形態のデジタルカメラ1は、上記のような補正配分を動的に設定して手ぶれ補正動作を行う。本実施形態のデジタルカメラ1の手ぶれ補正に関する全体の動作について、図6を用いて説明する。図6は、実施形態1におけるデジタルカメラ1の手ぶれ補正の全体動作を例示するフローチャートである。
図6のフローチャートに示す処理は、例えば交換レンズ200がカメラ本体100に装着された状態で、デジタルカメラ1の設定メニュー等においてユーザが切り出し量を操作部130から入力したときに開始される。本フローチャートに示す各処理は、例えば、補正配分設定部146として機能するカメラ制御部140によって、動画撮影等の動作と並列的に実行される。
カメラ制御部140は、例えば操作部130からEIS機能における切り出し量Eoを示す情報を取得する(S1)。又、カメラ制御部140は、例えばフラッシュメモリ142からBIS機能における素子駆動範囲(以下「Bo」とする)を示す情報を取得する(S1)。
また、カメラ制御部140は、交換レンズ200のレンズ制御部240と、ボディマウント150及びレンズマウント250を介してデータ通信を行い、レンズ状態データ、及びレンズ駆動範囲(以下「Ao」とする)を示す情報を取得する(S2)。レンズ制御部240は、例えばカメラ制御部140からの要求に応じて上記の情報を読み出して、カメラ本体100に送信する。
レンズ状態データは、例えば交換レンズ200のズーム状態に応じた焦点距離、及びフォーカス状態に応じた合焦位置などを含み、例えば交換レンズ200のRAM241に記憶されている。レンズ駆動範囲Ao(以下「OIS補正角」ともいう)を示す情報は、例えばフラッシュメモリ242に格納されている。
カメラ制御部140は、取得したレンズ駆動範囲Ao、素子駆動範囲Bo及び切り出し量Eo、並びにレンズ状態といった情報に基づいて、OIS処理部223、BIS処理部183及びEIS処理部143の間の補正配分を決定する処理を行う(S3)。本実施形態における補正配分の決定処理(S3)は、ピッチ方向及びヨー方向の手ぶれ補正に関して、三者の配分を規定するべく合計が「1」であるような正規化条件において、OIS比率RoとBIS比率RbとEIS比率Reとを決定する。
また、カメラ制御部140は、ロール方向の手ぶれ補正のための補正配分を決定する処理を行う(S4)。本実施形態において、ロール用の配分決定処理(S4)は、BIS比率RbrとEIS比率Rerとの合計が「1」であるような正規化条件において行われる。又、ステップS3の処理は、素子駆動範囲Boおよび切り出し量Eoにおいてロール方向の手ぶれ補正を行うためのマージンを考慮して行われる。ステップS3,S4の処理の詳細は後述する。
以上のように決定された補正配分にしたがって、デジタルカメラ1におけるOIS処理部223、BIS処理部183およびEIS処理部143は、それぞれ手ぶれ補正動作を実行する(S5)。ステップS5の手ぶれ補正動作は、上述したように各処理部223,183,143により同時並行に行われる。この際、例えばステップS3,S4の正規化条件により、デジタルカメラ1全体として正確に手ぶれを補正することが可能となる。
カメラ制御部140は、例えば上記の手ぶれ補正動作(S5)中に周期的にレンズ状態データを交換レンズ200から取得し(S6)、レンズ状態が変化したか否かを判断する(S7)。例えば、デジタルカメラ1のユーザが交換レンズ200のズーム操作やフォーカス操作を行うことにより、レンズ状態が変化し得る。ステップS7の判断は、例えば交換レンズ200の焦点距離の変化を対象として行われる。ステップS7の判断対象は、フォーカス位置の変化を含んでもよい。
レンズ状態が変化していないと判断したとき(S7でNO)、カメラ制御部140は、特に補正配分を変更することなくステップS5に戻る。これにより、決定した補正配分による同時並行の手ぶれ補正動作が継続される。
一方、レンズ状態が変化したと判断したとき(S7でYES)、カメラ制御部140は、補正配分の決定処理(S3)等を再び行う。これにより、新たなレンズ状態に応じて最適な補正配分が動的に設定され(S3,S4)、同時並行の手ぶれ補正動作における配分を最適化することができる。
カメラ制御部140は、例えば、ステップS3〜S7の処理を所定の周期で繰り返し実行する。所定の周期は、例えばフレーム周期であり、例えば1/30〜1/60秒である。なお、ユーザの操作により切り出し量Eoが変更された場合、カメラ制御部140は、例えばステップS1以降の処理を再び実行し、変更された切り出し量Eoに基づき各種補正率Ro〜Reを改めて決定する(S3,S4)。
以上の処理によると、例えばピッチ及びヨー方向における手ぶれが生じたときに、その前に行われた補正配分の決定処理(S3)により設定された各比率Ro,Rb,Reにしたがって、OIS処理部223とBIS処理部183とEIS処理部143との3者が並列的に手ぶれ補正動作を行う。これにより、3者のダイナミックレンジを有効活用して、比較的大きな手ぶれであっても補正可能にすることができる。
又、本実施形態では、ロール方向における手ぶれが生じたときにはBIS処理部183とEIS処理部143との2者が、別途決定された(S4)各比率Rbr,Rerの配分において並列的に手ぶれ補正動作を行う(S5)。これにより、例えばロール方向の手ぶれ補正のダイナミックレンジも広く確保できる。
以上のような補正配分の各種比率Ro〜Reは、交換レンズ200のレンズ状態の変化に応じて逐次更新され、動的に設定される(S7,S3,S4)。これにより、同時並行の手ぶれ補正動作において随時、最適な補正配分を用いることができる。また、手ぶれ補正動作時には3者が特に相互干渉せず独立しており、複雑な相互制御の各種問題を回避して、簡単な構成において精度良い手ぶれ補正を実現することができる。
2−2.補正配分の決定処理
本実施形態において、上記のような補正配分の各比率Ro〜Reは、各処理部223,183,143によって補正可能なピッチ、ヨー又はロール方向の角度範囲すなわち補正角を考慮して決定される。図6のステップS3における補正配分の決定処理について、図7を用いて説明する。
図7は、デジタルカメラ1における補正配分の決定処理(S3)を例示するフローチャートである。本フローチャートに示す処理は、図6のステップS2,S6において交換レンズ200のレンズ状態データおよびOIS補正角Aoが取得された状態で開始される。
まず、カメラ制御部140は、例えば図6のステップS2又はステップS6において取得したレンズ状態データに基づいて、素子駆動範囲Boと切り出し量Eoの各々におけるロール用のマージンBr,Erを決定する(S11)。素子駆動範囲Boにおけるロール用のマージンBrは、BIS機能においてロール方向の像ぶれ補正を行う際の、画像センサ110の回転用の範囲である。切り出し量Eoにおけるロール用のマージンErは、EIS機能においてロール方向の像ぶれ補正を行う際の、画像領域22の回転用の分量である。
例えば、交換レンズ200が広角である場合にロール方向の手ぶれが顕著に画質を低減し得ると考えられることから、カメラ制御部140は、焦点距離が短いほどロール用のマージンBr,Erを大きく決定する(S11)。カメラ制御部140は、例えば各種レンズ体に応じて、BIS機能のロール用のマージンBrと、EIS機能のロール用のマージンErとの一方を優先的に大きく決定してもよい。
次に、カメラ制御部140は、例えば素子駆動範囲Boと切り出し量Eoから、決定したロール用のマージンBr,Erをそれぞれ減算する(S12)。さらに、カメラ制御部140は、例えば交換レンズ200の焦点距離に基づき、減算結果に角度換算の演算を行って、BIS補正角Ab及びEIS補正角Aeを算出する(S13)。補正角Ab,Aeの演算式は、例えば次式(1),(2)のように表される。
Ab=(Bo−Br)/f …(1)
Ae=(Eo−Er)×k/f …(2)
上式(1),(2)において、fは、交換レンズ200の焦点距離である。kは、例えば画像センサ110の1画素の大きさにより規定される、画素数から物理長さへの変換係数である。BIS補正角Abは、例えばピッチ及びヨー方向においてBIS機能により補正可能な角度範囲である。EIS補正角Aeは、上記と同様の方向においてEIS機能により補正可能な角度範囲である。
カメラ制御部140は、OIS補正角AoとBIS補正角AbとEIS補正角Aeとの各々の大きさに応じて、OIS比率RoとBIS比率RbとEIS比率Reとを計算する(S14)。例えば、各比率Ro,Rb,Reは、それぞれ次式(3),(4),(5)のように算出される。
Ro=Ao/(Ao+Ab+Ae) …(3)
Rb=Ab/(Ao+Ab+Ae) …(4)
Re=Ae/(Ao+Ab+Ae) …(5)
上式(3)〜(5)によると、各比率Ro,Rb,Reは、OIS補正角AoとBIS補正角AbとEIS補正角Aeとの総和により正規化される。ステップS14において、例えばOIS比率Roは、上式(3)のように総補正角(Ao+Ab+Ae)に対するOIS補正角Aoの割合から算出される。同様に、BIS比率RbはBIS補正角Abの割合から算出され、EIS比率ReはEIS補正角Aeの割合から算出される(式(4),(5)参照)。
以上のように各々の補正角Ao,Ab,Ae間の割合に従った各比率Ro,Rb,Reの計算結果によると、BIS比率Rb又はOIS比率Roが例外的に小さくなり過ぎた場合に、手ぶれ補正動作が静止摩擦の影響によって行い難くなる事態が想定される。そこで、本実施形態において、カメラ制御部140は、過度に小さく算出されたBIS比率Rb及びOIS比率Roを例外としてクリップするための処理を行う(S15〜S16,S18〜S21)。
例えば、カメラ制御部140は、算出したOIS比率Roが所定のクリップ値以上であるか否かを判断する(S15)。OIS比率Roのクリップ値は、例えば、OIS駆動部221における静止摩擦係数および動摩擦係数といった摩擦係数等を考慮して、OIS機能が動摩擦で駆動できると考えられる下限値に設定される。
また、カメラ制御部140は、算出したBIS比率Rbが所定のクリップ値以上であるか否かを判断する(S16)。BIS比率Rbのクリップ値は、例えば、センサ駆動部181が画像センサ110を並進移動する際の摩擦係数等を考慮して、BIS機能が動摩擦で駆動できると考えられる下限値に設定される。
算出したOIS比率Roがクリップ値以上であり(S15でYES)、且つ算出したBIS比率Rbがクリップ値以上である場合(S16でYES)、原則どおりステップS14の計算結果に従って補正配分が決定される。この場合、カメラ制御部140は、算出した各比率Ro,Rb,Reを、OIS処理部223、BIS処理部183及びEIS処理部143に設定する(S17)。
一方、算出したOIS比率Roがクリップ値未満である場合(S15でNO)、例外的にステップS14の計算結果をクリップして補正配分が決定される。この場合、カメラ制御部140は、OIS比率Roをクリップ値まで増やし(S18)、OIS比率Roを増やした増分だけ、BIS比率RbとEIS比率Reの少なくとも一方を減らす(S19)。この際、BIS比率Rbがクリップ値以上の範囲内に維持されるように、カメラ制御部140は、BIS比率RbとEIS比率Reを調整する。
また、算出したBIS比率Rbがクリップ値未満である場合(S16でNO)も、例外的に補正配分が決定される。この場合、カメラ制御部140は、BIS比率Rbをクリップ値まで増やし(S20)、BIS比率Rbを増やした増分だけ、OIS比率RoとEIS比率Reの少なくとも一方を減らす(S21)。この際、OIS比率Roは、上記と同様に、カメラ制御部140によるEIS比率Reを用いた調整によって、クリップ値以上の範囲内に維持される。
以上のようなクリップ処理(S18〜S21)後の各比率Ro〜Reは、カメラ制御部140によってそれぞれOIS処理部223、BIS処理部183及びEIS処理部143に設定される(S17)。
カメラ制御部140は、各比率Ro〜Reの設定(S17)後に、補正配分の決定処理(S3)を終了し、例えば図6のステップS4に進む。
以上の処理によると、各種手ぶれ補正機能において補正可能な補正角Ao,Ab,Arの大きさに合わせて補正配分が決定され、各々の手ぶれ補正機能において端当たりを生じにくくして、手ぶれ補正を行い易くすることができる。
2−3.ロール用の配分決定処理
図6のステップS4におけるロール用の配分決定処理について、図8を用いて説明する。
図8は、デジタルカメラ1におけるロール用の配分決定処理を例示するフローチャートである。本フローチャートに示す処理は、補正配分の決定処理(図6のS3)においてロール用のマージンBr,Erが決定された(図7のS11)状態で開始される。
まず、カメラ制御部140は、決定したロール用のマージンBr,Erに基づいて、ロール用のBIS比率Rbr及びEIS比率Rerを計算する(S31)。各比率Rbr,Rerは、例えば次式(11),(12)のように算出される。
Rbr=Br/(Br+k×Er) …(11)
Rer=k×Er/(Br+k×Er) …(12)
次に、カメラ制御部140は、例えば算出したロール用のBIS比率Brに対するクリップ処理を行う(S32,S34,S35)。本クリップ処理は、図7のクリップ処理(S16,S20,S21)と同様の観点から行われる。
例えば、カメラ制御部140は、算出したBIS比率Rbrが所定のクリップ値以上であるか否かを判断する(S32)。このクリップ値は、例えばセンサ駆動部181が画像センサ110を回転移動する際の摩擦係数等を考慮して、図7のステップS16のクリップ値と同様に設定される。
算出したBIS比率Rbrがクリップ値以上である場合(S32でYES)、原則どおりステップS31の計算結果に従って補正配分が決定される。この場合、カメラ制御部140は、算出した各比率Rbr,Rerを、BIS処理部183及びEIS処理部143に設定する(S33)。
一方、算出したBIS比率Rbrがクリップ値未満である場合(S32でNO)、カメラ制御部140は、例外的にBIS比率Rbrをクリップ値まで増やし(S34)、BIS比率Rbrを増やした増分だけ、EIS比率Rerを減らす(S35)。クリップ処理(S34〜S35)後の各比率Rbr,Rerは、カメラ制御部140によってそれぞれBIS処理部183及びEIS処理部143に設定される(S33)。
カメラ制御部140は、各比率Rbr,Rerの設定(S33)後に、ロール用の配分決定処理(S4)を終了し、例えば図6のステップS5に進む。
以上の処理によると、ロール方向の手ぶれ補正についても、複数の手ぶれ補正機能の
間で手ぶれ補正量の補正配分を設定することができる。
なお、ロール方向の手ぶれ補正は、BIS処理部183とEIS処理部143との内の一方のみで行われてもよい。この場合、ロール用の配分決定処理(図6のS4)は省略可能である。又、例えば図7のS11において、カメラ制御部140は、ロール方向の手ぶれ補正を行う一方のみにロール用のマージンを設定する、即ち他方のロール用のマージンをゼロに決定する。
また、以上の説明では、図6〜8の各処理が、カメラ制御部140によって実行される例を説明したが、特にこれに限らず、例えば上記各処理の一部又は全てが、レンズ制御部240によって実行されてもよい。この場合、カメラ制御部140及び/又はレンズ制御部240によって補正配分設定部146が実現される。
3.まとめ
以上のように、本実施形態におけるデジタルカメラ1は、交換レンズ200とカメラ本体100を備えた撮像装置の一例である。交換レンズ200は、OISレンズ220(補正レンズ)を含む光学系と、光学系の光軸と垂直な面内におけるレンズ駆動範囲Aoの中で、OISレンズ220を移動させることにより像ぶれ補正を行うOIS処理部223(第1像ぶれ補正部)とを備える。カメラ本体100は、光学系を介して形成された被写体像を撮像して画像データを生成する画像センサ110(撮像素子)と、光軸と垂直な面内における素子駆動範囲Boの中で、画像センサ110を移動させることにより像ぶれ補正を行うBIS処理部183(第2像ぶれ補正部)と、画像データにおいて画像を切り出す領域を、予め設定された切り出し量Eoの範囲内で調整することにより像ぶれ補正を行うEIS処理部143(第3像ぶれ補正部)とを備える。交換レンズ200及び/又はカメラ本体100は、各処理部223,183,143が同時並行で像ぶれ補正を行う際における互いの配分を示す補正配分を設定する補正配分設定部146を例えばカメラ制御部140に備える。補正配分は、同時並行の像ぶれ補正における、OIS処理部223の配分を示すOIS比率Ro(第1比率)と、BIS処理部183の配分を示すBIS比率Rb(第2比率)と、EIS処理部143の配分を示すEIS比率Re(第3比率)とを含む。
以上の撮像装置によると、OIS処理部223とBIS処理部183とEIS処理部143とが、設定された補正配分に従って手ぶれ補正動作をそれぞれ実行することにより、手ぶれが大幅に生じたとしても手ぶれ補正を行い易くすることができる。
本実施形態において、交換レンズ200は、交換レンズ200のぶれ量を検出するジャイロセンサ224(第1ぶれ検出部)を備える。カメラ本体100は、カメラ本体100のぶれ量を検出するジャイロセンサ184(第2ぶれ検出部)を備える。OIS処理部223は、ジャイロセンサ224によって検出されたぶれ量におけるOIS比率Roの分のぶれ補正量だけ像ぶれ補正を行う。BIS処理部183は、ジャイロセンサ184によって検出されたぶれ量におけるBIS比率Rbの分のぶれ補正量だけ像ぶれ補正を行う。EIS処理部143は、ジャイロセンサ184によって検出されたぶれ量におけるEIS比率Reの分のぶれ補正量だけ像ぶれ補正を行う。
以上の撮像装置によると、交換レンズ200のジャイロセンサ224とカメラ本体100のジャイロセンサ184との2つの検出結果において、3種類の手ぶれ補正機能がそれぞれ一方の検出結果に基づき動作する。これにより、交換レンズ200と交換レンズ200間の信号遅延などの問題を回避して、手ぶれ補正を行い易くすることができる。
本実施形態において、補正配分設定部146としてのカメラ制御部140は、レンズ駆動範囲Ao、素子駆動範囲Bo、切り出し量Eo、及び交換レンズ200の焦点距離といった状態に基づいて、補正配分におけるOIS比率Ro、BIS比率Rb及びEIS比率Reを決定する(S3)。これにより、各手ぶれ補正機能において端当たりを回避して、大幅な手ぶれの補正を行い易くすることができる。
本実施形態において、補正配分におけるBIS比率Rbは、素子駆動範囲Boから回転用の範囲を減算して決定される、及び/又は、補正配分におけるEIS比率Reは、切り出し量Eoから回転用の分量を減算して決定される(S12〜S14)。上記回転用の範囲は、素子駆動範囲Boにおいて、BIS処理部183が光軸に沿った回転軸において即ちロール方向において画像センサ110を回転可能な範囲であるマージンBrを示す。上記回転用の分量は、切り出し量Eoにおいて、EIS処理部143が画像を切り出す向きを回転可能な分量であるマージンErを示す。
本実施形態において、レンズ駆動範囲Aoは、OIS補正角Ao(第1の角度範囲)を示す。補正配分設定部146としてのカメラ制御部140は、交換レンズ200の焦点距離と素子駆動範囲Boに基づき、BIS補正角Ab(第2の角度範囲)を算出し、焦点距離と切り出し量Eoに基づき、EIS補正角Ae(第3の角度範囲)を算出する(S13)。補正配分設定部146は、第1、第2及び第3の角度範囲の総和の範囲である総補正角におけるOIS補正角Aoの割合に応じて、OIS比率Roを決定し、総補正角におけるBIS補正角Abの割合に応じて、BIS比率Rbを決定し、総補正角におけるEIS補正角Aeの割合に応じて、EIS比率Reを決定する(S14)。これにより、レンズ駆動範囲Ao、素子駆動範囲Bo、及び切り出し量Eoが、レンズ状態を考慮して適切に比較される角度範囲に応じて、各比率Ro〜Reが得られる。
本実施形態において、補正配分設定部146は、総補正角におけるOIS補正角Aoの割合が第1の所定値であるクリップ値未満である場合(S15でNO)、OIS比率Roを第1の所定値に決定する(S18)。補正配分設定部146は、総補正角におけるBIS補正角Abの割合が第2の所定値であるクリップ値未満である場合(S16でNO)、第2比率を第2の所定値に決定する(S20)。これにより、各補正角Ao,Abの割合が例外的に小さ過ぎる場合には対応する各比率Ro,Rbがクリップされ、手ぶれ補正が適切に行われ易くすることができる。
(実施形態2)
以下、図9〜10を参照して、本開示の実施形態2を説明する。実施形態1では、各種の手ぶれ補正機能を備えたデジタルカメラ1を説明した。実施形態2では、デジタルカメラ1の姿勢を制御することによる手ぶれ補正機能を備えた撮像システム10について説明する。
以下、実施形態1に係るデジタルカメラ1と同様の構成、動作の説明は適宜、省略して、本実施形態に係るデジタルカメラ1及び撮像システム10を説明する。
1.構成
図9は、実施形態2に係る撮像システム10の構成を示すブロック図である。本実施形態の撮像システム10は、デジタルカメラ1と、デジタルカメラ1の姿勢制御による手ぶれ補正機能を実現するジンバル装置5とを備える。本実施形態のデジタルカメラ1は、例えば、実施形態1と同様の構成に加えて、カメラ本体100においてジンバル装置5とデータ通信を行う通信部152をさらに備える。
ジンバル装置5は、デジタルカメラ1を回転可能に支持する装置である。ジンバル装置5は、例えば図9に示すように、カメラ支持部50と、ジャイロセンサ51と、駆動部52と、通信部53と、操作部54と、ジンバル制御部55と、記憶部56とを備える。又、ジンバル装置5は、例えばユーザが把持するためのグリップ(不図示)を備える。
カメラ支持部50は、デジタルカメラ1が着脱自在に装着される装着台を含む。カメラ支持部50は、装着されたデジタルカメラ1が、例えばピッチ、ヨー及びロール方向の3軸において回転可能に支持されるような機構で構成される。
ジャイロセンサ51は、撮像システム10においてジンバル装置5からデジタルカメラ1のぶれを検出するぶれ検出部の一例である。ジャイロセンサ51は、ジンバル装置5においてデジタルカメラ1と共に回転する部分(例えばカメラ支持部50の一部)に設けられる。ジンバル装置5のジャイロセンサ51は、例えばカメラ本体100のジャイロセンサ184と同様に構成される。ジャイロセンサ51は、例えばピッチ、ヨー及びロール方向の角速度を検出する。
駆動部52は、ジンバル装置5において、装着されたデジタルカメラ1の向きを制御するように、例えばピッチ、ヨー及びロール方向においてカメラ支持部50の一部を駆動する。駆動部52は、例えば3軸方向における回転駆動のためのモータ又はアクチュエータなどを含む。駆動部52によって回転駆動可能な範囲、即ち手ぶれ補正が実行可能な範囲には、例えばカメラ支持部50の機構的に制限がある。ジンバル装置5によって手ぶれが補正可能な角度範囲を以下「ジンバル補正角」という。駆動部52及びジンバル制御部55は、それぞれジンバル装置5におけるぶれ補正部の一例である。
通信部53は、ジンバル装置5にデジタルカメラ1を通信接続するための回路である。通信部53は、所定の通信規格にしたがってデジタルカメラ1の通信部152との間で各種情報の送受信を行う。通信部53は、本実施形態においてデジタルカメラ1から受信した情報をジンバル装置5に設定する設定部の一例である。
操作部54は、例えばジンバル装置5の外装に設けられたスイッチ及びボタンなどの操作部材を含む。操作部54はユーザによる操作を受け付けると、ユーザ操作に対応した信号をジンバル制御部55に送信する。例えば、操作部54は、各種情報を入力するユーザ操作を受け付ける。操作部54は、本実施形態においてユーザ操作により入力された情報をジンバル装置5に設定する設定部の一例である。
ジンバル制御部55は、例えばCPU等を含み、ジンバル装置5全体の動作を制御する。ジンバル制御部55は、記憶部56に格納されたデータとプログラム等を読み出して種々の演算処理を行い、各種の機能を実現する。例えば、ジンバル制御部55は、ジンバル装置5における手ぶれ補正動作の機能を制御する。ジンバル制御部55は、上記に限らず、カメラ制御部140及びレンズ制御部240と同様に各種プロセッサで実現できる。
記憶部56は、ジンバル制御部55の機能を実現するために必要なデータ及びプログラム等を記憶する記録媒体であり、例えばフラッシュメモリで構成される。また、記憶部56は、RAMを含んでもよく、データを一時的に記憶するとともにジンバル制御部55の作業エリアとして機能してもよい。
以上のようなジンバル装置5の構成は一例であり、特にこれに限定されない。例えば、ジンバル装置5は、さらに、駆動部52によって駆動される部分の位置を検出する位置センサ(不図示)を備えてもよい。ジンバル制御部55は、位置センサの検出結果を用いて手ぶれ補正動作をPID制御で行ってもよい。
2.動作
図10は、実施形態2における撮像システム10の動作を例示するフローチャートである。本実施形態の撮像システム10においては、デジタルカメラ1とジンバル装置5とが同時並行で手ぶれ補正動作を行う。図10に示すフローチャートは、例えばジンバル装置5にデジタルカメラ1が装着された状態で、カメラ制御部140によって実行される。
例えば、本実施形態のカメラ制御部140は、実施形態1(図6)と同様の処理において、デジタルカメラ1内の手ぶれ補正のための諸情報を取得すること(S1,S2)に加えて、ジンバル装置5から通信部53,152を介して、ジンバル補正角を示す情報を取得する(S25)。以下、ジンバル装置5におけるピッチ、ヨー方向の補正角を「Ag」とし、ロール方向の補正角を「Agr」とする。
本実施形態において、カメラ制御部140は、デジタルカメラ1における補正配分(S3,S4)に加えて、デジタルカメラ1とジンバル装置5とが同時並行で手ぶれ補正動作を行う際におけるジンバル装置5の配分を示す補正比率を設定する(S26)。以下、ジンバル装置5におけるピッチ、ヨー方向の補正比率を「Rg」とし、ロール方向の補正比率を「Rgr」とする。ジンバル装置5の補正比率Rgは、例えば次式(21)のように算出される。
Rg=Ag/(Ao+Ab+Ae+Ag) …(21)
上式(21)の例では、ジンバル装置5の補正比率Rgは、ジンバル補正角Agを含めた撮像システム10全体の総補正角(Ao+Ab+Ae+Ag)に対するジンバル補正角Agの割合から算出される。ジンバル装置5におけるロール方向の補正比率Rgrについても同様に、例えば次式(22)のように算出される。
Rgr=Agr/(Abr+Aer+Agr) …(22)
なお、上式(22)において、AbrはBIS処理部183のロール方向の補正角を示し、AerはEIS処理部143のロール方向の補正角を示す。各補正角Abr,Aerは、それぞれロール用のマージンBr,Erに対応している。
ステップS26において、カメラ制御部140は、例えば上式(21),(22)のように補正比率Rr,Rgrを算出して、通信部152からジンバル装置5に、算出結果を示す情報を送信する。ジンバル装置5の通信部53は、補正比率Rr,Rgrの情報を受信してジンバル制御部55に送信する。ジンバル制御部55は、受信した情報を設定情報として記憶部56等に保持する。
本実施形態では、例えば実施形態1と同様のデジタルカメラ1における手ぶれ補正動作と同時並行に、ジンバル装置5が、上記のように設定された補正比率Rr,Rgrにしたがって手ぶれ補正動作を実行する(S5A)。例えば、ジンバル制御部55は、ジャイロセンサ51からの信号が示す角速度を積分することによってピッチ、ヨー及びロール方向のぶれ量を算出し、各方向のぶれ量に各々の補正比率Rr,Rgrを乗算することによって駆動部52の制御信号を生成する。こうした制御信号にしたがって、ジンバル装置5の駆動部52は、算出されたぶれ量のうちの補正比率Rr,Rgrの分のぶれ補正量だけ、装着されたデジタルカメラ1の姿勢を変化させる。
以上のようなジンバル装置5の手ぶれ補正動作によると、デジタルカメラ1全体が動くことから、デジタルカメラ1内の各ジャイロセンサ184,224からは、ジンバル装置5による補正分を除いたぶれ量が検出されることとなる。このため、デジタルカメラ1の補正配分としては、実施形態1と同様の設定により、撮像システム10全体として適切な手ぶれ補正を行うことが可能である。
以上のような撮像システム10の手ぶれ補正動作によると、デジタルカメラ1とジンバル装置5とによる4種類の手ぶれ補正機能を簡単に協働させて、より大幅な手ぶれに対しても適切に補正することが可能となる。
本実施形態の撮像システム10においては、デジタルカメラ1は必ずしも3種類の手ぶれ補正機能を有していなくてもよく、例えばOIS機能、BIS機能及びEIS機能のうちの2つの手ぶれ補正機能を有していてもよい。この場合、例えば図10と同様の動作において、補正配分設定部146は、上記2つの手ぶれ補正機能の間の補正配分を設定する。この場合であっても、撮像システム10において3種類の手ぶれ補正機能を簡単に協働させられ、大幅な手ぶれが生じても適切に補正することができる。
以上の説明では、デジタルカメラ1のカメラ制御部140が図10の各処理を実行する例を説明したが、特にこれに限らず、ジンバル制御部55及び/又はレンズ制御部240が、上記各処理の一部又は全てを実行してもよい。この場合、補正配分設定部146は、各制御部140,240,55の組み合わせにより実現されてもよい。
以上の説明では、撮像システム10においてジンバル装置5とデジタルカメラ1とが互いに通信可能である例を説明したが、通信不可能であってもよい。この場合、ジンバル装置5とデジタルカメラ1とは、それぞれ通信部53,152を備えなくてもよい。通信部53の代わりに、ジンバル装置5の操作部54が、ユーザ操作により補正比率を入力する設定部として機能してもよい。例えば、図10のステップS25,S26の代わりに、操作部54において補正比率を入力するユーザ操作を受け付けて、補正比率がジンバル制御部55に設定されてもよい。これによっても、ジンバル装置5とデジタルカメラ1による同時並行の手ぶれ補正を適切に行わせることができる。
3.まとめ
以上のように、実施形態2における撮像システム10は、デジタルカメラ1と、デジタルカメラ1が取り付け可能なジンバル装置5とを備える。ジンバル装置5は、デジタルカメラ1の向きを制御することにより像ぶれ補正を行うジンバル制御部55(第4像ぶれ補正部)と、デジタルカメラ1とジンバル装置5とが同時並行で像ぶれ補正を行う際におけるジンバル装置5の配分を示す補正比率を設定する設定部として例えば通信部53を備える。本実施形態の撮像システム10によると、デジタルカメラ1に加えて、補正比率が設定されたジンバル装置5により、手ぶれがより大幅に生じても手ぶれ補正を行い易くすることができる。
また、本実施形態における撮像システム10は、光学系を介して形成された被写体像を撮像して画像データを生成する画像センサ110を備えるデジタルカメラ1と、デジタルカメラ1を取り付け可能なジンバル装置5とを備えてもよい。本実施形態において、デジタルカメラ1は、OIS処理部223とBIS処理部183とEIS処理部143とのうちの2つ以上の像ぶれ補正部を備えてもよい。OIS処理部223は、光学系の光軸と垂直な面内におけるレンズ駆動範囲Aoの中で、光学系に含まれるOISレンズ220を移動させることにより像ぶれ補正を行う第1像ぶれ補正部の一例である。BIS処理部183は、光軸と垂直な面内における素子駆動範囲Boの中で、画像センサ110を移動させることにより像ぶれ補正を行う第2像ぶれ補正部の一例である。EIS処理部143は、画像データにおいて画像を切り出す領域を、予め設定された切り出し量Eoの範囲内で調整することにより像ぶれ補正を行う第3像ぶれ補正部の一例である。ジンバル装置5は、デジタルカメラ1の向きを制御することにより像ぶれ補正を行う第4像ぶれ補正部としてジンバル制御部55を備えてもよい。デジタルカメラ1及び/又はジンバル装置5は、デジタルカメラ1とジンバル装置5とが同時並行で像ぶれ補正を行う際における、デジタルカメラ1の2つ以上の像ぶれ補正部の配分を示す補正配分、及びジンバル装置5の配分を示す補正比率を設定する設定部とを備えてもよい。本実施形態の補正配分設定部146は、デジタルカメラ1における設定部の一例である。以上の撮像システム10によっても、手ぶれが大幅に生じても手ぶれ補正を行い易くすることができる。
本実施形態において、デジタルカメラ1及び/又はジンバル装置5は、レンズ駆動範囲Aoと素子駆動範囲Boと切り出し量Eoのうちの少なくとも2つに基づいて、上記2つ以上の像ぶれ補正部の間の補正配分を決定する制御部を備えてもよい。例えば、デジタルカメラ1が、補正配分設定部146を備えたカメラ制御部140を備える。これにより、各像ぶれ補正部の端当たりを抑制した補正配分の決定によって手ぶれ補正を行い易くすることができる。
本実施形態において、ジンバル装置5は、デジタルカメラ1のぶれ量を検出するジャイロセンサ51(第3ぶれ検出部)をさらに備える。ジンバル制御部55は、デジタルカメラ1とジンバル装置5とが同時並行で像ぶれ補正を行う際に、ジャイロセンサ51によって検出されたぶれ量における補正比率の分のぶれ補正量の分だけ像ぶれ補正を行う。これにより、例えばデジタルカメラ1とジンバル装置5間の信号遅延の問題等を生じることなく、撮像システム10全体として適切な手ぶれ補正を実現し易くすることができる。
本実施形態において、ジンバル装置5の設定部は、ジンバル装置5とデジタルカメラ1と情報通信を行う通信部53と、ユーザ操作に応じて情報を入力する操作部54との少なくとも一方を含む。これにより、ジンバル装置5がデジタルカメラ1と通信可能であっても通信不可能であっても、補正比率が設定でき、撮像システム10全体の手ぶれ補正を行い易くすることができる。
(実施形態3)
以下、図11〜12を参照して、本開示の実施形態3を説明する。実施形態2では、デジタルカメラ1とジンバル装置5を備えた撮像システム10について説明した。実施形態3では、ジンバル装置5に特有の振動を補正するデジタルカメラ1A及び撮像システム10について説明する。
以下、実施形態1,2に係るデジタルカメラ1及び撮像システム10と同様の構成、動作の説明は適宜、省略して、本実施形態に係るデジタルカメラ1A及び撮像システム10を説明する。
1.構成
図11は、実施形態3に係るデジタルカメラ1Aの構成を例示する。本実施形態のデジタルカメラ1Aは、例えば上記各実施形態と同様の構成において、種々のジンバル装置5特有の振動を解析可能に構成される。例えば図11に示すように、本実施形態のデジタルカメラ1Aは、カメラ制御部140Aの機能的構成として、振動解析部147及びフィルタ調整部148を備える。
又、本実施形態のBIS処理部183Aは、図3と同様の構成において、例えば図11に示すように、HPF406の代わりに可変フィルタ406Aを備え、さらに、可変フィルタ406Aを介さない積分器408Aを備える。
可変フィルタ406Aは、フィルタ特性が可変なフィルタであり、例えばバンドバスフィルタ又は高次フィルタなどで構成される。可変フィルタ406Aは、例えば初期状態において、ユーザが撮影中にパンニングする際の周波数のような低周波帯(例えば0.1〜1Hz)を遮断するカットオフ周波数を設定されている。積分器408Aは、可変フィルタ406Aによってフィルタリングされていない状態のぶれ量を振動解析部147に出力する。
カメラ制御部140Aにおいて、振動解析部147は、積分器408Aからのぶれ量に、周波数解析などの振動解析を行う。例えば、振動解析部147は、FFT(高速フーリエ変換)等の各種演算を実行して、ぶれ量の周波数スペクトルに所定の周波数成分などの特徴が含まれているか否かを判断する。フィルタ調整部148は、振動解析部147による解析結果に基づいて、可変フィルタ406Aのフィルタ特性を制御する。
以上のような本実施形態のデジタルカメラ1Aの構成は一例であり、特にこれに限定されない。例えば、上記のようなカメラ制御部140Aに加えて又はこれに代えて、レンズ制御部240が、ジンバル装置5特有の振動を解析可能に構成されてもよい。又、上述のBIS処理部183Aの構成に加えて又はこれに代えて、OIS処理部223の構成が、実施形態1等から上記と同様に変更されてもよい。また、本実施形態のデジタルカメラ1Aは、必ずしも3種類の手ぶれ補正機能を有していなくてもよく、例えばいずれか1種類の手ぶれ補正機能を有していてもよい。以下では一例として、OIS機能が用いられない場合の動作例を説明する。
2.動作
図12は、実施形態3に係るデジタルカメラ1Aの動作を例示するフローチャートである。本フローチャートに示す各処理は、例えばジンバル装置5と共にデジタルカメラ1Aの手ぶれ補正動作の実行中に並列して、一例としてカメラ制御部140Aによって実行される。
図12のフローチャートにおいて、デジタルカメラ1Aのカメラ制御部140Aは、振動解析部147として機能して、可変フィルタ406Aを介さない積分器408Aから出力されるぶれ量を解析する(S41)。例えば、振動解析部147は、FFT等による周波数解析を行う。
次に、カメラ制御部140Aは、ぶれ量の解析結果の周波数に基づいて、ジンバル装置5に関する共振帯域に含まれる振動があるか否かを検知する(S42)。共振帯域は、ジンバル装置5の共振周波数として想定される周波数近傍の周波数帯(例えば200Hz〜1KHz)であり、例えば予めフラッシュメモリ142に格納されている。
ジンバル装置5の共振による振動は、手ぶれ補正とは無関係の機械的な振動であり、ぶれ補正対象としてPID制御部410等に入力されると、却って手ぶれ補正機能の誤動作を招来してしまう。そこで、カメラ制御部140Aは、ジンバル装置5の共振帯域の振動を検知すると(S42でYES)、例えばフィルタ調整部148として機能して、可変フィルタ406Aが共振帯域を遮断するように、可変フィルタ406Aのフィルタ特性を制御する(S43)。
一方、カメラ制御部140Aは、ジンバル装置5の共振帯域の振動が検知されていないときは(S42でNO)、特にステップS43の処理を行わず、例えばステップS44に進む。
また、カメラ制御部140Aは、ぶれ量の解析結果(S41)に基づいて、ジンバル装置5の誤動作に対応する振動があるか否かを検知する(S44)。所定の振動は、例えばジンバル装置5がユーザのパンニング撮影を誤って補正するように動作したときに生じることが想定される振動であり、例えば1又は複数種類の周波数成分の特徴により解析される。
上記のようなジンバル装置5の誤動作が生じている場合、デジタルカメラ1Aの手ぶれ補正機能を用いて再補正されることが望ましい。そこで、カメラ制御部140Aは、ジンバル装置5の誤動作の振動を検知すると(S44でYES)、例えばフィルタ調整部148として機能して、可変フィルタ406Aが誤動作に対応する帯域の振動を通過させるようにフィルタ特性を制御する(S45)。例えば、フィルタ調整部148は、ステップS45において上述した低周波数帯のカットオフ周波数を下げるように可変フィルタ406Aを制御する。
その後、カメラ制御部140Aは、例えば所定の周期でステップS41以降の処理を再び実行する。
また、カメラ制御部140Aは、ジンバル装置5の共振周波数の振動が検知されていないときは(S42でNO)、特にステップS45の処理を行わず、例えばステップS41に戻る。
カメラ制御部140Aは、例えば手ぶれ補正動作の実行中、以上の処理を繰り返し実行する。
以上の処理によると、ジンバル装置5特有の振動が検知されたときに(S42,S44でYES)、可変フィルタ406Aが制御され(S43,S45)、ジンバル装置5特有の振動に対してBIS機能とEIS機能の双方を適切に動作させることができる。なお、上記のような動作は、BIS機能とEIS機能の双方に限らず、BIS機能及びEIS機能のいずれか一方に適用されてもよいし、OIS機能に適用されてもよい。また、上記の処理は、カメラ制御部140Aに限らず、その一部又は全てがレンズ制御部240によって実行されてもよい。
3.まとめ
以上のように、実施形態3における撮像システム10において、デジタルカメラ1は、デジタルカメラ1Aは、ジンバル装置5がデジタルカメラ1Aを動かす特定の動きを検知し、検知結果に基づいて、像ぶれ補正において特定の動きの影響を抑制するように、像ぶれ補正部の少なくとも1つを制御する制御部として、例えばカメラ制御部140Aを備える。これにより、ジンバル装置5を用いて撮影を行う際に、ジンバル装置5特有の振動により撮影の品質が低下する事態を抑制することができる。
本実施形態において、例えばカメラ制御部140Aは、ジンバル装置5の共振周波数による振動が検知されると(S42でYES)、像ぶれ補正の対象から共振周波数による振動を除くように、2つ以上の像ぶれ補正部の少なくとも1つを制御する(S43)。これにより、ジンバル装置5の共振によってデジタルカメラ1Aの像ぶれ補正の誤動作を招くような事態を回避し、ジンバル装置5を用いる際の撮影品質を向上できる

本実施形態において、例えばカメラ制御部140Aは、ジンバル装置5による特定の移動が検知されると(S44でYES)、特定の移動を相殺するように、2つ以上の像ぶれ補正部の少なくとも1つを制御する(S45)。これにより、ジンバル装置5の誤動作の影響をデジタルカメラ1Aの像ぶれ補正部によって補正して、ジンバル装置5を用いる際の撮影品質を向上できる。
(他の実施形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、実施形態1〜3を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置換、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、上記実施形態1〜3で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。そこで、以下、他の実施形態を例示する。
実施形態3のデジタルカメラ1Aにおいては、特に実施形態1,2のように補正配分が設定されなくてもよい。又、実施形態3のジンバル装置5においても、特に補正比率が設定されなくてもよい。本実施形態において、以下の撮像装置が提供される。
即ち、本実施形態の撮像装置は、光学系を介して形成された被写体像を撮像して画像データを生成する撮像素子と、像ぶれ補正を行う像ぶれ補正部と、制御部とを備える。制御部は、ジンバル装置が撮像装置を動かす特定の動きを検知し、検知結果に基づいて、像ぶれ補正において特定の動きの影響を抑制するように像ぶれ補正部を制御する。こうした撮像装置によると、ジンバル装置に特有の動きによって撮像装置の撮影品質が低下する事態を抑制することができるという課題を達成することができる。本実施形態の像ぶれ補正部は、上述した第1、第2及び第3像ぶれ補正部のいずれか1つであってもよいし2つ以上の組み合わせであってもよい。
上記の各実施形態では、撮像装置の一例としてレンズ交換式のデジタルカメラについて説明したが、本実施形態の撮像装置は、特にレンズ交換式ではないデジタルカメラであってもよい。また、本開示の思想は、デジタルカメラのみならず、ムービーカメラであってもよいし、カメラ付きの携帯電話、スマートフォン或いはPCのような種々の撮像機能を有する電子機器にも適用可能である。
以上のように、本開示における技術の例示として、実施の形態を説明した。そのために、添付図面および詳細な説明を提供した。
したがって、添付図面および詳細な説明に記載された構成要素の中には、課題解決のために必須な構成要素だけでなく、上記技術を例示するために、課題解決のためには必須でない構成要素も含まれ得る。そのため、それらの必須ではない構成要素が添付図面や詳細な説明に記載されていることをもって、直ちに、それらの必須ではない構成要素が必須であるとの認定をするべきではない。
また、上述の実施の形態は、本開示における技術を例示するためのものであるから、特許請求の範囲またはその均等の範囲において種々の変更、置換、付加、省略などを行うことができる。
本開示の思想は、手ぶれ補正機能を備えた撮像機能を有する電子装置(デジタルカメラやカムコーダ等の撮像装置、携帯電話、スマートフォン等)に適用することができる。
1,1A デジタルカメラ
100 カメラ本体
110 画像センサ
140,140A カメラ制御部
143 EIS処理部
146 補正配分設定部
181 センサ駆動部
183,183A BIS処理部
184 ジャイロセンサ
200 交換レンズ
220 OISレンズ
221 OIS駆動部
223 OIS処理部
224 ジャイロセンサ
5 ジンバル装置
51 ジャイロセンサ
53 通信部
54 操作部
55 ジンバル制御部
10 撮像システム

Claims (6)

  1. 光学系を介して形成された被写体像を撮像して画像データを生成する撮像素子を備える撮像装置と、
    前記撮像装置を取り付け可能なジンバル装置とを備え、
    前記撮像装置は、
    前記光学系の光軸と垂直な面内におけるレンズ駆動範囲の中で、前記光学系に含まれる補正レンズを移動させることにより像ぶれ補正を行う第1像ぶれ補正部と、
    前記光軸と垂直な面内における素子駆動範囲の中で、前記撮像素子を移動させることにより像ぶれ補正を行う第2像ぶれ補正部と、
    前記画像データにおいて画像を切り出す領域を、予め設定された切り出し量の範囲内で調整することにより像ぶれ補正を行う第3像ぶれ補正部と
    のうちの2つ以上の像ぶれ補正部を備え、
    前記ジンバル装置は、
    前記撮像装置の向きを制御することにより像ぶれ補正を行う第4像ぶれ補正部を備え、
    前記撮像装置は、
    前記ジンバル装置の共振周波数による振動を検知し、検知結果に基づいて、前記像ぶれ補正の対象から前記共振周波数による振動を除くように前記2つ以上の像ぶれ補正部の少なくとも1つを制御する制御部を備える
    撮像システム。
  2. 前記撮像装置及び/又は前記ジンバル装置は、
    前記撮像装置と前記ジンバル装置とが同時並行で像ぶれ補正を行う際における、前記撮像装置の前記2つ以上の像ぶれ補正部の配分を示す補正配分、及び前記ジンバル装置の配分を示す補正比率を設定する設定部を備える
    請求項1に記載の撮像システム。
  3. 前記撮像装置及び/又は前記ジンバル装置は、
    前記レンズ駆動範囲と前記素子駆動範囲と前記切り出し量のうちの少なくとも2つに基づいて、前記補正配分を決定する制御部を備える
    請求項に記載の撮像システム。
  4. 前記ジンバル装置は、前記撮像装置のぶれ量を検出するぶれ検出部をさらに備え、
    前記第4像ぶれ補正部は、前記撮像装置と前記ジンバル装置とが同時並行で像ぶれ補正を行う際に、前記ぶれ検出部によって検出されたぶれ量における前記補正比率の分のぶれ補正量の分だけ像ぶれ補正を行う
    請求項に記載の撮像システム。
  5. 前記設定部は、前記ジンバル装置と前記撮像装置と情報通信を行う通信部と、ユーザ操作に応じて情報を入力する操作部との少なくとも一方を含む
    請求項に記載の撮像システム。
  6. 光学系を介して形成された被写体像を撮像して画像データを生成する撮像素子を備える撮像装置と、
    前記撮像装置を取り付け可能なジンバル装置とを備え、
    前記撮像装置は、
    前記光学系の光軸と垂直な面内におけるレンズ駆動範囲の中で、前記光学系に含まれる補正レンズを移動させることにより像ぶれ補正を行う第1像ぶれ補正部と、
    前記光軸と垂直な面内における素子駆動範囲の中で、前記撮像素子を移動させることにより像ぶれ補正を行う第2像ぶれ補正部と、
    前記画像データにおいて画像を切り出す領域を、予め設定された切り出し量の範囲内で調整することにより像ぶれ補正を行う第3像ぶれ補正部と
    のうちの2つ以上の像ぶれ補正部を備え、
    前記ジンバル装置は、
    前記撮像装置の向きを制御することにより像ぶれ補正を行う第4像ぶれ補正部を備え、
    前記撮像装置及び/又は前記ジンバル装置は、
    前記撮像装置と前記ジンバル装置とが同時並行で像ぶれ補正を行う際における、前記撮像装置の前記2つ以上の像ぶれ補正部の配分を示す補正配分、及び前記ジンバル装置の配分を示す補正比率を設定する設定部を備え、
    前記撮像装置は、
    前記ジンバル装置の共振周波数による振動を検知して、検知結果に基づき、前記像ぶれ補正の対象から前記共振周波数による振動を除くように前記2つ以上の像ぶれ補正部の少なくとも1つを制御する制御部を備える
    撮像システム。
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