JP6775185B2 - ランキンサイクルシステム及び発電方法 - Google Patents

ランキンサイクルシステム及び発電方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6775185B2
JP6775185B2 JP2016145413A JP2016145413A JP6775185B2 JP 6775185 B2 JP6775185 B2 JP 6775185B2 JP 2016145413 A JP2016145413 A JP 2016145413A JP 2016145413 A JP2016145413 A JP 2016145413A JP 6775185 B2 JP6775185 B2 JP 6775185B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat
working fluid
rankine cycle
path
heat exchanger
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2016145413A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018017131A5 (ja
JP2018017131A (ja
Inventor
引地 巧
巧 引地
増田 哲也
哲也 増田
修 小須田
修 小須田
雅章 長井
雅章 長井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd filed Critical Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority to JP2016145413A priority Critical patent/JP6775185B2/ja
Publication of JP2018017131A publication Critical patent/JP2018017131A/ja
Publication of JP2018017131A5 publication Critical patent/JP2018017131A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6775185B2 publication Critical patent/JP6775185B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/30Use of alternative fuels, e.g. biofuels

Landscapes

  • Engine Equipment That Uses Special Cycles (AREA)

Description

本開示は、ランキンサイクルシステムに関する。
従来、発電を行うための装置としてランキンサイクル装置を備えたランキンサイクルシステムが知られている。ランキンサイクルシステムの一例として、エンジンの排熱を熱源としてランキンサイクル装置を動作させるランキンサイクルシステムが知られている。
例えば、特許文献1には、図4に示す通り、ランキンサイクル回路140を備えたエンジン駆動式空気調和装置が記載されている。このエンジン駆動式空気調和装置は、空気調和回路111及び冷却液回路130を備えている。ランキンサイクル回路140は、冷房運転時にガスエンジン110の排熱で作動流体を加熱して動力として回収する。ランキンサイクル回路140には、第2補助熱交換器133、プレート熱交換器141、膨張機142、ランキンサイクル用ラジエータ143、受液器144、及びポンプ145が配設されている。膨張機142は、プレート熱交換器141を経由した作動流体を膨張させて駆動力を発生する。膨張機142には発電機146が機械的に接続されており、膨張機142で発生した機械的エネルギー(駆動力)を更に電気的エネルギーに変換する。ランキンサイクル用ラジエータ143は、膨張機142を経由した作動流体を凝縮させるための凝縮器として機能する。
空気調和回路111は、ガスエンジン110により駆動される圧縮機112から吐出された冷媒が圧縮機112に吸入されるまでの流路を形成する。空気調和回路111には、四方弁113、室外機熱交換器114、逆止弁115a、電子膨張弁115b、膨張弁、室内機熱交換器、第1補助熱交換器116、電子膨張弁117、アキュムレータ118が設けられている。第1補助熱交換器116及び第2補助熱交換器133は、冷却液を供給可能な互いに独立の第1冷却液供給路136及び第2冷却液供給路137に配設されている。第1冷却液供給路136及び第2冷却液供給路137には、第1電子膨張弁138及び第2電子膨張弁139が配設されている。
冷却液回路130には、ウォーターポンプ131、第1補助熱交換器116、第2補助熱交換器133、サーモスタット135などが設けられている。冷却液回路130は、バイパス流路134を含む。
冷房運転において、冷却液温度Tが低側温度T1を超え、かつ高側温度T2以下の場合には、ウォーターポンプ131から送り出されてガスエンジン110を通過した冷却液は、主として第2補助熱交換器133を経てウォーターポンプ131に戻る。この場合、第2補助熱交換器133において冷却液によりランキンサイクル回路140の作動流体を昇圧するべくガスエンジン110の排熱が利用される。その結果、ランキンサイクル回路140の動力回収効率が向上する。
暖房運転において、冷却液温度Tが低側温度T1を超え、かつ高側温度T2以下の場合には、ウォーターポンプ131から送り出されてガスエンジン110を通過した冷却液は、第1補助熱交換器116を経てウォーターポンプ131に戻る。この場合、第1補助熱交換器116において冷却液により空気調和回路111の冷媒を温めて蒸発させるべく、ガスエンジン110の排熱が利用される。その結果、空気調和回路111の暖房効率が向上する。暖房運転において、冷却液温度Tが高側温度T2を超える場合には、未使用状態にあるランキンサイクル用ラジエータ143を用いて、ランキンサイクル用ラジエータ143において冷却液から外部に放熱させる。これにより、ガスエンジン110の排熱を外部に放出させる。
特開2012−242015号公報
特許文献1に記載の技術に鑑みると、ランキンサイクルによる通年の総発電量を増加させる余地がある。そこで、本開示は、通年の総発電量を増加させるのに有利なランキンサイクルシステムを提供する。
本開示は、
冷媒が流れるヒートポンプサイクル経路と、
作動流体が流れるランキンサイクル経路と、
前記ヒートポンプサイクル経路上に配置され、前記冷媒を圧縮する圧縮機と、
前記圧縮機と連結され、前記圧縮機を駆動するエンジンと、
前記ランキンサイクル経路上に配置され、前記作動流体を吸入し、吸入した前記作動流体を圧送するポンプと、
前記ランキンサイクル経路上に配置され、前記ポンプによって圧送された前記作動流体を前記エンジンの排熱によって加熱する加熱器と、
前記ランキンサイクル経路上に配置され、前記加熱器によって加熱された前記作動流体を膨張させる膨張機と、
前記ランキンサイクル経路上及び前記ヒートポンプサイクル経路上に跨って配置され、前記膨張機から吐出された前記作動流体の熱を前記冷媒に放熱する第一熱交換器と、を備えた、
ランキンサイクルシステムを提供する。
上記のランキンサイクルシステムは、通年の総発電量を増加させるうえで有利である。
図1は、本開示のランキンサイクルシステムの実施形態の一例を示す構成図である。 図2Aは、図1に示すランキンサイクルシステムの冷房運転における動作を説明する構成図である。 図2Bは、図1に示すランキンサイクルシステムの暖房運転における動作を説明する構成図である。 図3は、本開示のランキンサイクルシステムの実施形態の変形例を示す構成図である。 図4は、従来のランキンサイクル回路を備えたエンジン駆動式空気調和装置を示す構成図である。
<本発明者らの検討に基づく知見>
本発明者らは、冷房及び暖房に利用されるヒートポンプサイクルの圧縮機をエンジンで駆動し、そのエンジンの排熱を利用してランキンサイクルを動作させるランキンサイクルシステムに関し、通年の総発電量を増加させるための検討を行った。この検討の結果、本発明者らは、ランキンサイクルの低温熱源としてヒートポンプサイクル経路を流れる冷媒を利用すれば冷房運転が行われているときのみならず暖房運転が行われているときにもランキンサイクルを動作させることができることを新たに見出した。本発明者らは、これにより、ランキンサイクルによる通年の総発電量を著しく増加させることができることを新たに見出した。
本発明者らは、このような新たな知見に基いて本開示のランキンサイクルシステムを案出した。なお、特許文献1に記載のエンジン駆動式空気調和装置では、暖房運転時において、未使用状態にあるランキンサイクル用ラジエータ143を用いて、ランキンサイクル用ラジエータ143において冷却液から外部に放熱させている。このため、特許文献1に記載の技術では、暖房運転時にランキンサイクルを動作させることができず、特許文献1に記載の技術は通年の総発電量を増加させる観点からは不利である。
本開示の第1態様は、
冷媒が流れるヒートポンプサイクル経路と、
作動流体が流れるランキンサイクル経路と、
前記ヒートポンプサイクル経路上に配置され、前記冷媒を圧縮する圧縮機と、
前記圧縮機と連結され、前記圧縮機を駆動するエンジンと、
前記ランキンサイクル経路上に配置され、前記作動流体を吸入し、吸入した前記作動流体を圧送するポンプと、
前記ランキンサイクル経路上に配置され、前記ポンプによって圧送された前記作動流体を前記エンジンの排熱によって加熱する加熱器と、
前記ランキンサイクル経路上に配置され、前記加熱器によって加熱された前記作動流体を膨張させる膨張機と、
前記ランキンサイクル経路上及び前記ヒートポンプサイクル経路上に跨って配置され、前記膨張機から吐出された前記作動流体の熱を前記冷媒に放熱する第一熱交換器と、を備えた、
ランキンサイクルシステムを提供する。
第1態様によれば、ランキンサイクルシステムが第一熱交換器を備えるので、ランキンサイクルの高温熱源としてエンジンの排熱が利用されつつ、ランキンサイクルの低温熱源としてヒートポンプサイクル経路を流れる冷媒が利用される。このため、ヒートポンプサイクル経路において冷房運転が行われているときにおいても、暖房運転が行われているときにおいても、ランキンサイクルの膨張機から吐出された作動流体の熱を、ヒートポンプサイクルの冷媒に放熱できる。第1態様によれば、通年の発電が可能である。このため、第1態様のランキンサイクルシステムは、通年の総発電量を増加させるうえで有利である。
本開示の第2態様は、第1態様に加えて、前記ヒートポンプサイクル経路上に配置され、暖房運転において前記冷媒を加熱して蒸発させ、かつ、冷房運転において前記冷媒の熱を放熱して凝縮させる第二熱交換器と、前記ヒートポンプサイクル経路上に配置され、前記冷媒を膨張させる膨張弁と、をさらに備え、前記第一熱交換器は、前記圧縮機及び前記膨張弁によって2つに区切られた前記ヒートポンプサイクル経路の2つの部分のうち、前記第二熱交換器における前記冷媒の流路を含む部分に配置されている、ランキンサイクルシステムを提供する。第2態様によれば、暖房運転が行われる場合に、ランキンサイクルの膨張機から吐出された作動流体の熱を、膨張弁を通過して圧縮機の吸入口に向かってヒートポンプサイクル経路を流れている冷媒に放熱できる。暖房運転が行われる場合に、膨張弁を通過して圧縮機の吸入口に向かってヒートポンプサイクル経路を流れている冷媒の温度は、ヒートポンプサイクル経路において最も低く、暖房運転が行われる冬期の外気温よりも低い。このため、第2態様によれば、暖房運転中のランキンサイクルの低温熱源の温度を、ランキンサイクルの低温熱源として大気が利用される場合に比べて低くできる。このため、ランキンサイクルによる発電量を増加させることができる。加えて、第2態様によれば、ランキンサイクルの膨張機から吐出された作動流体によって膨張弁を通過して圧縮機の吸入口に向かってヒートポンプサイクル経路を流れている冷媒を加熱できるので、ヒートポンプサイクルの暖房効率が高い。
本開示の第3態様は、第1態様又は第2態様に加えて、前記ランキンサイクル経路における前記膨張機の出口と前記ポンプの入口との間に配置され、前記作動流体の熱を大気に放熱する空冷放熱器をさらに備えた、ランキンサイクルシステムを提供する。第3態様によれば、ランキンサイクルの膨張機から吐出された作動流体の熱を第一熱交換器においてだけでなく空冷放熱器において放熱できる。これにより、第一熱交換器においてランキンサイクルの作動流体から冷媒に放熱される熱量が十分でない場合でも、空冷放熱器においてランキンサイクルの作動流体から大気に対して十分な熱量を放熱できる。その結果、ランキンサイクルによる発電量を増加させることができる。加えて、ヒートポンプサイクル経路を流れる冷媒の温度が大気の温度より高い場合、空冷放熱器において大気に対して放熱できるので、ランキンサイクルによる発電量をさらに増加させることができる。
本開示の第4態様は、第1態様〜第3態様のいずれか1つの態様に加えて、前記ランキンサイクル経路における前記膨張機の出口と前記ポンプの入口との間に配置され、前記作動流体の熱を前記ランキンサイクル経路の外部から供給された水に放熱する水冷放熱器をさらに備えた、ランキンサイクルシステムを提供する。第4態様によれば、ランキンサイクルの膨張機から吐出された作動流体の熱をランキンサイクル経路の外部から供給された水によって回収でき、水冷放熱器によって温水を得ることができる。このようにして得られた温水を給湯又は暖房に利用することにより、エネルギー利用の総合効率が良い。また、水冷放熱器に供給される水の温度がヒートポンプサイクル経路を流れている冷媒の温度又は大気の温度より低い場合、ランキンサイクルによる発電の効率を高めることができ、ランキンサイクルによる発電量を増加させることができる。
本開示の第5態様は、第1態様〜第4態様のいずれか1つの態様に加えて、前記ランキンサイクル経路は、前記第一熱交換器をバイパスするバイパス経路を含む、ランキンサイクルシステムを提供する。第5態様によれば、バイパス経路によってランキンサイクルの作動流体が第一熱交換器をバイパスするように流れることによって、例えば、ランキンサイクルの膨張機から吐出された作動流体の熱がヒートポンプサイクル経路を流れる冷媒に放熱されない状態を実現できる。また、バイパス経路によって、第一熱交換器における作動流体から冷媒への放熱量を調整できる。これにより、ヒートポンプサイクル経路に配置された熱交換器における放熱量を低減でき、ヒートポンプサイクル経路に配置された熱交換器を小型化しやすい。
以下、本開示の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明は本発明の一例に関するものであり、本発明はこれらに限定されるものではない。
図1に示す通り、ランキンサイクルシステム1aは、ヒートポンプサイクル経路4と、ランキンサイクル経路3と、圧縮機5と、エンジン2と、ポンプ17と、加熱器6と、膨張機16と、第一熱交換器15とを備えている。ヒートポンプサイクル経路4は、冷媒が流れる経路である。ランキンサイクル経路3は、作動流体が流れる経路である。圧縮機5は、ヒートポンプサイクル経路4上に配置されており、冷媒を圧縮する。エンジン2は、圧縮機5と連結されており、圧縮機5を駆動する。ポンプ17は、ランキンサイクル経路3上に配置されており、作動流体を吸入し、吸入した作動流体を圧送する。加熱器6は、ランキンサイクル経路3上に配置されており、ポンプ17によって圧送された作動流体をエンジンの排熱によって加熱する。膨張機16は、ランキンサイクル経路3上に配置されており、加熱器6によって加熱された作動流体を膨張させる。第一熱交換器15は、ランキンサイクル経路3上及びヒートポンプサイクル経路4上に跨って配置されており、膨張機16から吐出された作動流体の熱を冷媒に放熱する。
エンジン2は、例えば、13A等の都市ガスを燃焼させて発生したエネルギーを機械的仕事に変換するガスエンジンである。エンジン2は、例えば、クランクシャフト及びベルト伝導装置等の動力伝達機構(図示省略)によって圧縮機5に連結されている。これにより、エンジン2で発生した機械的仕事が圧縮機5に伝達され、圧縮機5が駆動される。エンジン2において燃料が燃焼することによって排気ガスが発生する。この排気ガスは、エンジン2の外部に排出される。例えば、エンジン2で発生した排気ガスは加熱器6に導かれ、ランキンサイクル経路3において加熱器6を流れる作動流体と熱交換して冷却され、その後大気に放出される。エンジン2は、都市ガス以外のガス燃料又はガソリン及び重油などの液体燃料を燃焼させて機械的仕事を得る機械であってもよい。
図1に示す通り、例えば、ランキンサイクルシステム1aは、冷却液経路7をさらに備えている。冷却液経路7は、エンジン2を冷却するための冷却液が流れる経路である。冷却液経路7には、例えば、冷却液ポンプ8、エンジンジャケット9、及びラジエータ10が配置されており、これらのコンポーネントは閉回路を構成するように複数の配管によってこの順番で環状に接続されている。冷却液ポンプ8によって圧送された冷却液は、エンジンジャケット9を通る過程においてエンジン2で発生した熱を吸収し、ラジエータ10においてエンジンジャケット9で吸収した熱を大気に放熱する。その後、冷却液は冷却液ポンプ8に戻る。エンジンジャケット9における冷却液によるエンジン2の冷却により、エンジン2の温度が所望の温度範囲に保たれる。
ランキンサイクルシステム1aは、例えば、第二熱交換器14と、膨張弁13とをさらに備えている。第二熱交換器14は、ヒートポンプサイクル経路4上に配置され、暖房運転において冷媒を加熱して蒸発させ、かつ、冷房運転において冷媒の熱を放熱して凝縮させる熱交換器である。膨張弁13は、ヒートポンプサイクル経路4上に配置されており、冷媒を膨張させる。第一熱交換器15は、例えば、圧縮機5及び膨張弁13によって2つに区切られたヒートポンプサイクル経路4の2つの部分のうち、第二熱交換器14における冷媒の流路を含む部分に配置されている。
図1に示す通り、例えば、ヒートポンプサイクル経路4には、圧縮機5、四方弁11、室内熱交換器12、膨張弁13、及び第二熱交換器14(室外熱交換器)が配置されている。これらのコンポーネントは、閉回路を構成するように複数の配管によって上記の順番で環状に接続されている。
圧縮機5は、上記の通り、動力伝達機構によってエンジン2と連結されており、エンジン2が作動することにより圧縮機5が駆動される。圧縮機5は、例えば、容積型の圧縮機である。容積型の圧縮機である圧縮機5は、例えばスクロール圧縮機、ロータリ圧縮機、スクリュー圧縮機、又は往復圧縮機である。
四方弁11には、4本の配管が接続されている。四方弁11に接続された4本の配管には、四方弁11に冷媒を流入させるための一対の流入管と、四方弁11から冷媒を流出させるための一対の流出管とを含む。四方弁11は、一対の流入管の一方を通って四方弁11に流入した冷媒を一対の流出管の一方に流出させ、かつ、一対の流入管の他方を通って四方弁11に流入した冷媒を一対の流出管の他方に流出させる。また、四方弁11は、四方弁11の内部の流路を切り替えて、冷媒が四方弁11から流出する方向(流路)を切り替えることができる。例えば、四方弁11に接続された4本の配管は、第一配管、第二配管、第三配管、及び第四配管を含む。第一配管は、ヒートポンプサイクル経路4において圧縮機5の冷媒の吐出口と四方弁11とをつなぐ経路の少なくとも一部を定めている。第二配管は、ヒートポンプサイクル経路4において四方弁11と室内熱交換器12とをつなぐ経路の少なくとも一部を定めている。第三配管は、ヒートポンプサイクル経路4において四方弁11と第二熱交換器14とをつなぐ経路の少なくとも一部を定めている。第四配管はヒートポンプサイクル経路4において四方弁11と圧縮機5の冷媒の吸入口とをつなぐ経路の少なくとも一部を定めている。四方弁11の内部の流路が切り替わることにより、状態Aと状態Bとが選択的に切り替わる。状態Aは、四方弁11によって、第一配管の内部と第二配管の内部とが連通しているとともに第三配管の内部と第四配管の内部とが連通している状態である。状態Bは、四方弁11によって、第一配管の内部と第三配管の内部とが連通しているとともに第二配管の内部と第四配管の内部とが連通している状態である。
室内熱交換器12は、例えば建物の内部に設置されている。室内熱交換器12において、ヒートポンプサイクル経路4を流れる冷媒と室内の空気とが熱交換することによって、冷媒が冷却又は加熱される。室内熱交換器12として、例えば、フィンチューブ式熱交換器などの公知の熱交換器を使用できる。ヒートポンプサイクル経路4を流れる冷媒が膨張弁13を通過すると、冷媒が減圧膨張して低温かつ低圧になる。第二熱交換器14(室外熱交換器)は、例えば建物の外部に設置されている。第二熱交換器14において、ヒートポンプサイクル経路4を流れる冷媒と大気とが熱交換することによって、冷媒が冷却又は加熱される。第二熱交換器14として、例えば、フィンチューブ式熱交換器などの公知の熱交換器を使用できる。
第一熱交換器15は、ランキンサイクルの膨張機16から吐出された作動流体とヒートポンプサイクル経路4を流れる冷媒とを熱交換させることによって、冷媒を加熱する。第一熱交換器15として、例えば、プレート式熱交換器及び二重管式熱交換器などの公知の熱交換器を使用できる。第一熱交換器15は、望ましくはプレート式熱交換器である。この場合、フィンチューブ式熱交換器を用いてランキンサイクルの作動流体と空気とを熱交換させる場合に比べて、第一熱交換器15の熱交換効率が高く、第一熱交換器15を小型化しやすい。ヒートポンプサイクル経路4における第一熱交換器15の配置は特定の配置に制限されない。第一熱交換器15は、例えば、圧縮機5及び膨張弁13によって2つに区切られたヒートポンプサイクル経路4の2つの部分のうち、第二熱交換器14における冷媒の流路を含む部分に配置されている。この場合、第一熱交換器15は、例えば、圧縮機5の冷媒の吸入口又は四方弁11と室外熱交換器14との間に配置されている。
図1に示す通り、例えば、ランキンサイクル1aは、空冷放熱器19をさらに備えている。空冷放熱器19は、ランキンサイクル経路3における膨張機16の出口とポンプ17の入口との間に配置され、作動流体の熱を大気に放熱する。
例えば、ランキンサイクル経路3において、膨張機16、第一熱交換器15、空冷放熱器19、ポンプ17、及び加熱器6は、これらのコンポーネントが閉回路を構成するようにこの順番で環状に接続されている。膨張機16は、作動流体を膨張させることによって作動流体の有するエネルギーを回転動力に変換する。膨張機16の回転軸には、発電機21が接続されている。膨張機16によって発電機21が駆動される。膨張機16は、例えば、容積型又は速度型の膨張機である。膨張機16として利用可能な容積型の膨張機は、例えば、スクロール膨張機、ロータリ膨張機、スクリュー膨張機、及び往復膨張機である。膨張機16として利用可能な速度型の膨張機は、例えば膨張タービンである。
膨張機16は、望ましくは容積型の膨張機である。容積型の膨張機は、典型的には速度型の膨張機よりも広範囲の回転数で高い膨張機効率を発揮する。例えば、高い膨張機効率を維持したまま、定格回転数の半分以下の回転数で容積型の膨張機を運転することも可能である。つまり、高い膨張機効率を維持したまま、発電量を定格発電量の半分以下に低下させることができる。容積型の膨張機は、このような特性を持っているので、膨張機16として容積型の膨張機を使用すればヒートポンプサイクル経路3における熱需要の変動によって発電量を柔軟に変動させる必要がある場合に対応できる。加えて、膨張機16として容積型の膨張機を使用すれば、電力の需要の変動に応じるように高い膨張機効率を維持したまま発電量を変動させることができる。
第一熱交換器15は、典型的には、ランキンサイクル経路3において膨張機16の出口とポンプ17の入口との間に配置されている。さらに、第一熱交換器15は、例えば、ランキンサイクル経路3において膨張機16の出口と空冷放熱器19の入口との間に配置されている。第一熱交換器15は、ヒートポンプサイクル経路4の冷媒と膨張機16から吐出された作動流体とを熱交換させることによって、作動流体を冷却する。
空冷放熱器19は、第一熱交換器15又は膨張機16から吐出された作動流体と、大気とを熱交換させることによって、作動流体を冷却する。空冷放熱器19として、フィンチューブ式熱交換器などの公知の熱交換器を使用できる。
ポンプ17は、第一熱交換器15又は空冷放熱器19から流出した作動流体を吸入し、加熱器6に向かって圧送する。ポンプ17として、容積型又は速度型のポンプを使用できる。ポンプ17として利用可能な容積型のポンプは、例えば、ピストンポンプ、ギヤポンプ、ベーンポンプ、及びロータリポンプである。ポンプ17として利用可能な速度型のポンプは、例えば、遠心ポンプ、斜流ポンプ、及び軸流ポンプである。
加熱器6は、エンジン2で発生した排気ガスが有する熱エネルギーを吸収する熱交換器である。加熱器6として、プレート式熱交換器及びフィンチューブ式熱交換器などの公知の熱交換器を使用できる。エンジン2から供給された排気ガスとランキンサイクル経路3を流れる作動流体とが加熱器6において熱交換する。これにより、ランキンサイクル経路3を流れる作動流体が加熱され、蒸発する。
図1に示す通り、ランキンサイクル経路3は、第一熱交換器15をバイパスするバイパス経路20を含む。
バイパス経路20の上流端は、ランキンサイクル経路3における膨張機16の出口と第一熱交換器15の入口との間に位置している。また、バイパス経路20の下流端は、例えば、ランキンサイクル経路3における第一熱交換器15の出口とポンプ17の入口との間に位置している。バイパス経路20の下流端は、望ましくは、ランキンサイクル経路3における第一熱交換器15の出口と空冷放熱器19の入口との間に位置している。
バイパス経路20には、バイパスバルブ20aが配置されている。バイパスバルブ20aは、バイパス経路20を流れる作動流体の流量を調整可能な流量調整弁である。バイパスバルブ20aとしては、例えばニードルバルブなど公知の流量調整弁を使用できる。また、バイパスバルブ20aとして、ボールバルブ等の開閉弁も使用できる。
ランキンサイクル経路3を流れる作動流体は、望ましくは、所定の有機化合物である有機作動流体である。多くの場合、有機作動流体の沸点は低い。そのため、ランキンサイクル経路3を流れる作動流体として有機作動流体を使用すれば、エンジン2から供給された排気ガスの温度が約200℃〜400℃であってもランキンサイクルシステム1aのランキンサイクルが高い効率で発電できる。ランキンサイクル経路3を流れる有機作動流体として、ハロゲン化炭化水素及び炭化水素等の有機化合物を使用できる。ランキンサイクル経路3を流れる有機作動流体であるハロゲン化炭化水素は、例えば、R−134a、R−245fa、R−1234ze、又はR−356mfcである。ランキンサイクル経路3を流れる有機作動流体である炭化水素は、例えば、プロパン、ブタン、ペンタン、イソペンタン等のアルカンである。1種類の有機化合物が有機作動流体として単独で使用されてもよいし、2種類以上の有機化合物が混合された混合物が有機作動流体として使用されてもよい。場合によっては、ランキンサイクル経路3を流れる作動流体として、水、二酸化炭素、及びアンモニアなどの無機化合物が使用されてもよい。
ランキンサイクルシステム1aの動作の一例を説明する。まず、ヒートポンプサイクル経路4において冷房運転が行われる場合のランキンサイクルシステム1aの動作の一例を説明する。図2Aに示す通り、冷房運転において、エンジン2が作動して圧縮機5が回転することにより、圧縮機5に吸入された冷媒が圧縮されて高温かつ高圧の蒸気となり、四方弁11に導かれる。冷房運転において、四方弁11の状態は状態Bである。圧縮機5から吐出されて四方弁11を通過した冷媒は、第一熱交換器15に供給される。冷媒は、第一熱交換器15においてランキンサイクル経路3を流れる作動流体の有する熱を受け取り、その後第二熱交換器14(室外熱交換器)に流入する。冷媒は、第二熱交換器14において大気と熱交換して冷却されて低温かつ高圧の状態となり、膨張弁13に導かれる。冷媒は、膨張弁13によって減圧膨張して低温かつ低圧の状態になり、その後室内熱交換器12に供給される。冷媒は、室内熱交換器12において室内の空気と熱交換して加熱される。これにより、室内の空気が冷却され、室内が冷房される。室内熱交換器12を通過した冷媒は、四方弁11を通って、圧縮機5の吸入口から圧縮機5の内部に流入する。なお、図2A及び図2Bにおいて、一点鎖線の矢印はヒートポンプサイクル経路4における冷媒の流れを示し、実線の矢印はランキンサイクル経路3における作動流体の流れを示し、二点鎖線の矢印は冷却液回路7における冷却液の流れを示す。
冷房運転において、図2Aに示す通り、ポンプ17は作動流体を圧送し、ポンプ17によって圧送され高圧になった作動流体は加熱器6に流入する。作動流体は、加熱器6において、エンジン2の排気ガスとの熱交換により加熱されて蒸発し、高温かつ高圧の蒸気になる。高温かつ高圧の作動流体は、加熱器6から流出し、膨張機16へ送られる。膨張機16において、作動流体の圧力エネルギーが機械的エネルギーに変換され、発電機21が駆動される。これにより、発電機21において電力が生成される。膨張機16から吐出された作動流体は、第一熱交換器15に流入する。作動流体は、第一熱交換器15において、ヒートポンプサイクル経路4を流れる冷媒によって冷却され、第一熱交換器15において全部又は一部の作動流体が凝縮する。これにより、ヒートポンプサイクル経路4を流れる冷媒は第一熱交換器15において作動流体によって加熱される。第一熱交換器15から流出した作動流体は空冷放熱器19に流入する。空冷放熱器19において、作動流体は、大気によってさらに冷却される。第一熱交換器15における作動流体の冷却が不十分であり、第一熱交換器15を通過した作動流体の過冷却度が小さい、又は、作動流体の一部のみが凝縮していて作動流体が気液二相状態である場合、作動流体は空冷放熱器19においてさらに冷却される。なお、作動流体が第一熱交換器15において十分に冷却されている場合には、作動流体は空冷放熱器19を通過するだけで大気との熱交換が制限されていてもよい。換言すると、作動流体が第一熱交換器15において十分に冷却されている場合には、空冷放熱器19を通過する空気の流れを生じさせるためのファンが停止していてもよい。空冷放熱器19を通過した作動流体は低温かつ低圧の液相状態になり、ポンプ17に向かって流れる。
冷房運転において、バイパス経路20及びバイパスバルブ20aによって、第一熱交換器15への作動流体の供給量(流量)が調整される。例えば、冷房運転において、ヒートポンプサイクル経路4の第二熱交換器14における放熱量が許容値を超える場合には、バイパスバルブ20aの開度を大きくする。これにより、一部又は全部の作動流体が第一熱交換器15を迂回して流れる。これにより、ヒートポンプサイクル経路4を流れる冷媒が第一熱交換器15において作動流体から受け取る熱量を低減できる。
次に、ヒートポンプサイクル経路4において暖房運転が行われる場合のランキンサイクルシステム1aの動作の一例を説明する。図2Bに示す通り、暖房運転において、エンジン2が作動して圧縮機5が回転することにより、圧縮機5に吸入された冷媒が圧縮されて高温かつ高圧の蒸気となり、四方弁11に導かれる。暖房運転における四方弁11の状態は状態Aである。圧縮機5から吐出されて四方弁11を通過した冷媒は、室内熱交換器12に供給される。冷媒は、室内熱交換器12において室内の空気と熱交換して冷却され、低温かつ高圧の状態となり、その後膨張弁13に向かって流れる。これにより、室内の空気が加熱され、室内が暖房される。冷媒は、膨張弁13によって減圧膨張し、低温かつ低圧の状態になり、その後第二熱交換器14(室外熱交換器)に供給される。冷媒は、第二熱交換器14において大気との熱交換により加熱され、その後第一熱交換器15に供給される。冷媒は、第一熱交換器15においてランキンサイクル経路3を流れる作動流体の有する熱を受け取り、その後四方弁11を通って圧縮機5に吸入される。
暖房運転において、図2Bに示す通り、冷房運転と同様に、ポンプ17は作動流体を圧送し、ポンプ17によって圧送され高圧になった作動流体は加熱器6に流入する。作動流体は、加熱器6において、エンジン2の排気ガスとの熱交換により加熱されて蒸発し、高温かつ高圧の蒸気になる。高温かつ高圧の作動流体は、加熱器6から流出し、膨張機16へ送られる。膨張機16において、作動流体の圧力エネルギーが機械的エネルギーに変換され、発電機21が駆動される。これにより、発電機21において電力が生成される。膨張機16から吐出された作動流体は、第一熱交換器15に供給される。作動流体は、第一熱交換器15において、ヒートポンプサイクル経路4を流れる冷媒によって冷却され、第一熱交換器15において全部又は一部の作動流体が凝縮する。これにより、ヒートポンプサイクル経路4を流れる冷媒は第一熱交換器15において作動流体によって加熱される。第一熱交換器15から流出した作動流体は空冷放熱器19に流入する。空冷放熱器19において、作動流体は、大気によってさらに冷却される。第一熱交換器15における作動流体の冷却が不十分であり、第一熱交換器15を通過した作動流体の過冷却度が小さい、又は、作動流体の一部のみが凝縮していて作動流体が気液二相状態である場合、作動流体は空冷放熱器19においてさらに冷却される。なお、作動流体が第一熱交換器15において十分に冷却されている場合には、作動流体は空冷放熱器19を通過するだけで大気との熱交換が制限されていてもよい。換言すると、作動流体が第一熱交換器15において十分に冷却されている場合には、空冷放熱器19に向かう空気の流れを生じさせるためのファンが停止していてもよい。空冷放熱器19を通過した作動流体は低温かつ低圧の液相状態になり、ポンプ17に向かって流れる。
暖房運転において、バイパス経路20及びバイパスバルブ20aによって、第一熱交換器15への作動流体の供給量(流量)が調整される。例えば、第二熱交換器14(室外熱交換器)において冷媒が大気から受け取る熱量が少なく、圧縮機5の吸入口における冷媒の過熱度が十分でない場合、バイパスバルブ20aの開度を小さくして、第一熱交換器15への作動流体の供給量(流量)を増加させる。これにより、ヒートポンプサイクル経路4を流れる冷媒が第一熱交換器15において作動流体から受け取る熱量を増加させ、圧縮機5の吸入口における冷媒の過熱度を十分に大きくできる。これとは逆に、圧縮機5の吸入口における冷媒の過熱度が十分に大きい場合には、バイパスバルブ20aの開度を大きくし、第一熱交換器15を通過する作動流体の流量を低減させる。これにより、圧縮機5の吸入口における冷媒の過熱度を適切に調整し、ヒートポンプサイクル経路4において安定的に暖房運転が行われる。
このように、ランキンサイクルシステム1aによれば、ランキンサイクルの高温熱源としてエンジン2の排熱が利用されつつ、ランキンサイクルの低温熱源としてヒートポンプサイクル経路4を流れる冷媒が利用される。このため、ヒートポンプサイクル経路4において、冷房運転及び暖房運転のいずれが行われても、ランキンサイクルの膨張機16から吐出された作動流体の熱を、ヒートポンプサイクル経路4を流れる冷媒に向かって放熱できる。このため、ランキンサイクルシステム1aによれば、ランキンサイクルによる通年の発電が可能である。
例えば、第一熱交換器15として、フィンチューブ式熱交換器よりも高い熱交換効率を有するプレート式熱交換器を用いれば、作動流体を凝縮させるための熱交換器を小型化しやすい。また、ランキンサイクル経路3において、空冷放熱器19は、例えば、作動流体の流れ方向において第一熱交換器15よりも下流に配置されている。この場合、第一熱交換器15において作動流体の有する熱が放熱されることにより、空冷放熱器19において必要な放熱量が低減される。これにより、膨張機から吐出された作動流体を凝縮させるために空冷放熱器のみを用いる場合に比べて、空冷放熱器19の大きさを小さくできる。
ランキンサイクルシステム1aにおいて、第一熱交換器15は、例えば、ヒートポンプサイクル経路4における圧縮機5の冷媒の吸入口と第二熱交換器14との間に配置されている。これにより、ヒートポンプサイクル経路4において暖房運転が行われる場合に、ランキンサイクル経路3の膨張機16から吐出された作動流体の熱を、ヒートポンプサイクル経路4を流れる圧縮機5に吸入される冷媒に放熱できる。暖房運転において、ヒートポンプサイクル経路4の圧縮機5に吸入される冷媒の温度は、低くなりやすく、暖房運転が必要な冬期の外気温より低い。このため、ランキンサイクルの低温熱源の温度が低い。これにより、ランキンサイクルによる発電の効率を向上させることができ、ランキンサイクルによる発電量を増加させることができる。また、ランキンサイクル経路3を流れる作動流体の有する熱を、ヒートポンプサイクル経路4を流れる圧縮機5に吸入される冷媒の加熱に用いることができるので、ヒートポンプサイクルにおける暖房効率が高い。
ランキンサイクルシステム1aの空冷放熱器19は、例えば、ランキンサイクル経路3において第一熱交換器15における作動流体の出口とポンプ17の入口との間に配置されている。これにより、膨張機16から吐出された作動流体の有する熱を第一熱交換器15においてだけでなく、空冷放熱器19において放熱できる。ヒートポンプサイクル経路4を流れる冷媒の温度が高い場合又はヒートポンプサイクル経路4における冷媒の循環量が小さい場合には、ヒートポンプサイクル経路4を流れる冷媒による冷却だけでは作動流体を十分に冷却できない可能性がある。このような場合でも、冷媒による冷却だけでは不足する作動流体の放熱量に相当する熱量を空冷放熱器19によって大気に放熱できる。これにより、ランキンサイクルの発電効率が高まり、ランキンサイクルによる発電量を増加させることができる。
図1に示す通り、例えば、ランキンサイクル経路3はバイパス経路20を含み、バイパス経路20にはバイパスバルブ20aが配置されている。これにより、ランキンサイクル経路3の膨張機16から吐出された作動流体の熱を第一熱交換器15においてヒートポンプサイクル経路4を流れる冷媒に放熱させることを避けることができ、又は、第一熱交換器15における作動流体の放熱量を調整できる。特に、冷房運転において、バイパス経路20及びバイパスバルブ20aによって、第一熱交換器15に供給される作動流体の流量を調整することにより、ヒートポンプサイクル経路4の第二熱交換器14(室外熱交換器)における放熱量を低減でき、第二熱交換器14を小型化しやすい。
(変形例)
ランキンサイクルシステム1aは、様々な観点から変更可能である。例えば、ランキンサイクルシステム1aは、図3に示すランキンサイクルシステム1bのように変更されてもよい。ランキンサイクルシステム1aの構成要素と同一又は対応するランキンサイクルシステム1bの構成要素には同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。ランキンサイクルシステム1aに関する説明は、技術的に矛盾しない限りランキンサイクルシステム1bにも適用される。
図3に示す通り、ランキンサイクルシステム1bは、水冷放熱器22をさらに備えている。水冷放熱器22は、ランキンサイクル経路3における膨張機16の出口とポンプ17の入口との間に配置され、作動流体の熱をランキンサイクル経路3の外部から供給された水に放熱する。
水冷放熱器22は、特に制限されないが、例えば、プレート式熱交換器又は二重管式熱交換器である。
水冷放熱器22は、例えば、ランキンサイクル経路3において空冷放熱器19の出口とポンプ17の入口との間に配置されている。水冷放熱器22により、空冷放熱器19から流出した作動流体の熱を水冷放熱器22に供給された水によって回収できる。これにより、生成された温水を給湯又は暖房に利用できる。その結果、ランキンサイクルシステム1bにおいてエネルギー利用の総合効率が良い。また、水冷放熱器22に供給された水の温度がヒートポンプサイクル経路4を流れる冷媒の温度又は大気温度よりも低い場合、ランキンサイクルの発電効率を向上させることができ、ランキンサイクルによる発電量をさらに増加させることができる。
水冷放熱器22は、ランキンサイクル経路3において第一熱交換器15における作動流体の出口と空冷放熱器19の入口との間に配置されていてもよい。この場合、第一熱交換器15から流出した比較的高温の作動流体と水とが熱交換でき、高温の温水が得られやすい。これにより、水冷放熱器22によって得られた温水が高温な温水に対する需要にも応えることができ、水冷放熱器22によって得られた温水の用途が広い。
水冷放熱器22は、ランキンサイクル経路3において膨張機16の出口と第一熱交換器15における作動流体の入口との間に配置されていてもよい。この場合、水冷放熱器22によってより高温の温水を得ることができ、より高温な温水に対する需要に応えることができる。これにより、水冷放熱器22によって得られた温水の用途がより広い。
本願の明細書に記載された技術は、ガスエンジン駆動式空気調和装置等の装置のエンジンの排熱を有効に利用して発電するシステムに有利に利用できる。
1a、1b ランキンサイクルシステム
2 エンジン
3 ランキンサイクル経路
4 ヒートポンプサイクル経路
5 圧縮機
6 加熱器
13 膨張弁
14 第二熱交換器
15 第一熱交換器
16 膨張機
17 ポンプ
19 空冷放熱器
20 バイパス経路
22 水冷放熱器

Claims (12)

  1. 冷媒が流れるヒートポンプサイクル経路と、
    作動流体が流れるランキンサイクル経路と、
    前記ヒートポンプサイクル経路上に配置され、前記冷媒を圧縮する圧縮機と、
    前記圧縮機と連結され、前記圧縮機を駆動するエンジンと、
    前記ランキンサイクル経路上に配置され、前記作動流体を吸入し、吸入した前記作動流体を圧送するポンプと、
    前記ランキンサイクル経路上に配置され、前記ポンプによって圧送された前記作動流体を前記エンジンの排熱によって加熱する加熱器と、
    前記ランキンサイクル経路上に配置され、前記加熱器によって加熱された前記作動流体を膨張させる膨張機と、
    前記ランキンサイクル経路上及び前記ヒートポンプサイクル経路上に跨って配置され、前記膨張機から吐出された前記作動流体の熱を前記冷媒に放熱する第一熱交換器と、を備えた、
    ランキンサイクルシステム。
  2. 前記ヒートポンプサイクル経路上に配置され、暖房運転において前記冷媒を加熱して蒸発させ、かつ、冷房運転において前記冷媒の熱を放熱して凝縮させる第二熱交換器と、
    前記ヒートポンプサイクル経路上に配置され、前記冷媒を膨張させる膨張弁と、をさらに備え、
    前記第一熱交換器は、前記圧縮機及び前記膨張弁によって2つに区切られた前記ヒートポンプサイクル経路の2つの部分のうち、前記第二熱交換器における前記冷媒の流路を含む部分に配置されている、
    請求項1に記載のランキンサイクルシステム。
  3. 前記ランキンサイクル経路における前記膨張機の出口と前記ポンプの入口との間に配置され、前記作動流体の熱を大気に放熱する空冷放熱器をさらに備えた、請求項1又は2に記載のランキンサイクルシステム。
  4. 前記ランキンサイクル経路における前記膨張機の出口と前記ポンプの入口との間に配置され、前記作動流体の熱を前記ランキンサイクル経路の外部から供給された水に放熱する水冷放熱器をさらに備えた、請求項1〜3のいずれか1項に記載のランキンサイクルシステム。
  5. 前記ランキンサイクル経路は、前記第一熱交換器をバイパスするバイパス経路を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のランキンサイクルシステム。
  6. 前記加熱器は、前記エンジンで発生した排気ガスが有する熱によって前記作動流体を加熱する、請求項1〜5のいずれか1項に記載のランキンサイクルシステム。
  7. 前記エンジンで発生した熱を吸収する冷却液が流れる冷却液経路と、
    前記冷却液経路上に配置され、前記冷却液の熱を放熱するラジエータと、をさらに備えた、請求項1〜6のいずれか1項に記載のランキンサイクルシステム。
  8. 前記作動流体は有機化合物である、請求項1〜7のいずれか1項に記載のランキンサイクルシステム。
  9. 冷媒が流れるヒートポンプサイクル経路と、
    作動流体が流れるランキンサイクル経路と、
    前記ヒートポンプサイクル経路上に配置された圧縮機を駆動するエンジンと、
    前記ランキンサイクル経路上及び前記ヒートポンプサイクル経路上に跨って配置されて前記作動流体と前記冷媒とを熱交換させる第一熱交換器と、を備えたシステムにおいて、
    前記ランキンサイクル経路上に配置された膨張機で前記作動流体が膨張することで得られる回転動力を用いて発電を行う発電方法であって、
    前記ヒートポンプサイクル経路において暖房運転が行われる場合、前記エンジンの排熱で加熱して前記膨張機で膨張させた前記作動流体を、前記第一熱交換器において前記圧縮機に流入させる前記冷媒で冷却する、
    発電方法。
  10. 前記システムは、前記ヒートポンプサイクル経路上に配置され、前記冷媒を膨張する膨張弁をさらに備え、
    前記ヒートポンプサイクル経路において暖房運転が行われる場合、前記膨張弁で膨張させた後に、前記圧縮機に流入させる前記冷媒で前記作動流体を冷却する、請求項9に記載の発電方法。
  11. 前記ヒートポンプサイクル経路において冷房運転が行われる場合、前記エンジンの排熱で加熱して前記膨張機で膨張させた前記作動流体を、前記第一熱交換器において前記圧縮機から吐出された前記冷媒で冷却する、請求項9又は10に記載の発電方法。
  12. 前記システムは、前記ヒートポンプサイクル経路上に配置され、前記冷媒が大気と熱交換する第二熱交換器をさらに備え、
    前記ランキンサイクル経路は、前記第一熱交換器をバイパスするバイパス経路を含み、
    前記ヒートポンプサイクル経路において冷房運転が行われる場合、前記第二熱交換器における前記冷媒の放熱量に基づいて、前記バイパス経路を流れる前記作動流体の流量を調節する、請求項9〜11のいずれか1項に記載の発電方法。
JP2016145413A 2016-07-25 2016-07-25 ランキンサイクルシステム及び発電方法 Expired - Fee Related JP6775185B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016145413A JP6775185B2 (ja) 2016-07-25 2016-07-25 ランキンサイクルシステム及び発電方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016145413A JP6775185B2 (ja) 2016-07-25 2016-07-25 ランキンサイクルシステム及び発電方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2018017131A JP2018017131A (ja) 2018-02-01
JP2018017131A5 JP2018017131A5 (ja) 2019-05-16
JP6775185B2 true JP6775185B2 (ja) 2020-10-28

Family

ID=61081046

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016145413A Expired - Fee Related JP6775185B2 (ja) 2016-07-25 2016-07-25 ランキンサイクルシステム及び発電方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6775185B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114687891B (zh) * 2022-03-04 2024-02-23 广州船舶及海洋工程设计研究院(中国船舶工业集团公司第六0五研究院) 一种船舶lng气化系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018017131A (ja) 2018-02-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8783034B2 (en) Hot day cycle
JP5254219B2 (ja) 改良された圧縮機装置
Brasz et al. Power production from a moderate-temperature geothermal resource
US10294826B2 (en) Ultra efficient turbo-compression cooling
WO2011058832A1 (ja) エンジン廃熱回収発電ターボシステムおよびこれを備えた往復動エンジンシステム
JP6660095B2 (ja) ランキンサイクルに従って作動する閉ループを制御する装置およびそれを使用する方法
US20100154406A1 (en) Cooling tower apparatus and method with waste heat utilization
JP5621721B2 (ja) ランキンサイクル
JP2014505192A (ja) 膨張器を冷却するためのシステムおよび方法
JP2005329843A (ja) 車両用排熱回収システム
MX2014011444A (es) Sistema y metodo para recuperar calor residual de fuentes de calor dual.
WO2018104839A1 (en) Thermodynamic cycle process and plant for the production of power from variable temperature heat sources
JP6665003B2 (ja) コージェネレーション装置
JP2021156292A (ja) ランキンサイクルに従って動作する閉回路の一部材の回転軸を受け入れる軸受を潤滑する装置およびそのような装置を使用する方法
JP2008127017A (ja) 車両室内を空調するための冷却回路とランキン回路との組み合わせ
JP6775185B2 (ja) ランキンサイクルシステム及び発電方法
JP4140543B2 (ja) 廃熱利用装置
JP2016056686A (ja) 圧縮装置
JP6382127B2 (ja) 熱交換器、エネルギー回収装置、および船舶
EP3293372A1 (en) Rankine cycle system
AU2020388091B2 (en) Plant based upon combined joule-brayton and rankine cycles working with directly coupled reciprocating machines
WO2016195670A1 (en) Method and apparatus for bottoming cycle working fluid enthalpy control in a waste heat recovery apparatus
JP2018017412A (ja) ランキンサイクルシステム
JP2018017132A (ja) ランキンサイクルシステム
JP2005337065A (ja) ランキンサイクル装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190401

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190401

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200303

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200427

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200901

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200918

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6775185

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees