JP6774405B2 - 金属ベローズ型アキュムレータ - Google Patents
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Description
ステー60は、オイルポート部材58の内面に固定(溶接)され、円盤状を呈する端面部60aの中央には液体出入口60bが設けられている。
ベローズキャップ55におけるステー60側の面に、環状のガスケットホルダ(シールホルダ)61を介して円盤状のガスケット(シール)62が保持されており、ベローズキャップ55がステー60に近付く方向(図では左方)へ移動すると、ガスケット62がステー60の端面部60aに密接し、これによりベローズキャップ55およびステー60間がこのガスケット62を介して密閉されて液体出入口60bが閉塞される。したがって液室57内に一部の液体が閉じ込められ、この閉じ込められた液体の圧力とガス室56のガス圧力とが均衡するので、ベローズ51に過大な応力が作用してベローズ51が破損するのが抑制される(以下、「従来技術」という。特許文献1参照。)。
しかし、金属ベローズ型アキュムレータ50が、その中心軸cに対して直交する方向の振動、図3においては上下方向の振動を受けた場合、例えば、図3(a)に示すように、上方向の振動を受けると、この上方向の振動は液室57の液体の質量によりベローズ51の中間部(腹部ともいう。)においても矢印63のように生じるため、ベローズ51の遊動端51bにおいては時計方向回りのモーメントが作用し、ベローズ51は上に凸の状態になり、中間部(腹部)の上側がハウジング54の内壁に衝突する。
また、逆に、図3(b)に示すように、下方向の振動を受けると、この下方向の振動は液室57の液体の質量によりベローズ51の中間部(腹部ともいう。)においても矢印64のように生じるため、ベローズ51の遊動端51bにおいては反時計方向回りのモーメントが作用し、ベローズ51は下に凸の状態になり、中間部(腹部)の下側がハウジング54の内壁に衝突する。
このように、金属ベローズ型アキュムレータ50が中心軸cに対して直交する方向の振動を受けた場合、ベローズ51の中間部(腹部)がハウジング54の内壁に大きな力で当接し、ベローズ51の中間部に大きなダメージが与えられ、破損するおそれがある。
換言すれば、可動部材の重心Gと遊動端との距離が小さいほど、ベローズの中間部における振幅が小さくなるというものである。
前記金属ベローズの伸縮に伴い共に移動する可動部材の重心を前記金属ベローズの遊動端側に可及的に近づけるため、前記ベローズキャップ、シール部材及びシールホルダーは前記金属ベローズの遊動端よりも前記ガス室側に配設されると共に前記ベローズキャップには重し手段が施され、
前記重し手段は、前記ベローズキャップの前記ガス室側に装着される重錘により構成されることを特徴としている。
この特徴によれば、金属ベローズの中間部(腹部)の振幅を大幅に抑制でき、金属ベローズの破損を防止するようにした金属ベローズ型アキュムレータを提供することができる。
この特徴によれば、重し手段として特別な部材を準備することなく、金属ベローズの中間部(腹部)の振幅を大幅に抑制でき、金属ベローズの破損を防止するようにした金属ベローズ型アキュムレータを提供することができる。
この特徴によれば、重し手段として特別な部材を準備することなく、金属ベローズの中間部(腹部)の振幅を大幅に抑制でき、金属ベローズの破損を防止するようにした金属ベローズ型アキュムレータを提供することができる。
この特徴によれば、重し手段として特別な部材を準備することなく、金属ベローズの中間部(腹部)の振幅を大幅に抑制でき、金属ベローズの破損を防止するようにした金属ベローズ型アキュムレータを提供することができる。
(1)金属ベローズの伸縮に伴い共に移動する可動部材の重心を金属ベローズの遊動端側に可及的に近づけるため、ベローズキャップ、シール部材及びシールホルダーは金属ベローズの遊動端よりもガス室側に配設されると共に前記ベローズキャップには重し手段が施されることにより、金属ベローズの中間部(腹部)の振幅を大幅に抑制でき、金属ベローズの破損を防止するようにした金属ベローズ型アキュムレータを提供することができる。
これにより、金属ベローズ2の外周側がガス室8、金属ベローズ2の内周側が液室9となっている。
なお、この制振リング11はシール作用を奏するものではない。
ステー12は、金属成形品よりなり、段差12b付きの筒状部12aの形状を有し、オイルポート部材10の内面に固定(溶接)され、円盤状を呈する端面部12cの中央には液体出入口12dが設けられている。
したがって液室9内に一部の液体が閉じ込められ、この閉じ込められた液体の圧力とガス室8のガス圧力とが均衡するので、金属ベローズ2に過大な応力が作用して金属ベローズ2が破損するのが抑制される。
シール部材14は、円盤状の金属板14aの表面の一部または全部にゴム状弾性体14bを被覆したものである。
図1において、可動部材は、金属ベローズ2、ベローズキャップ7、制振リング11、シールホルダ13及びシール部材14から構成されている。
このように構成することにより、金属ベローズ2の遊動端2b側に装着される可動部材のうち、ベローズキャップ7、シールホルダ13及びシール部材14を金属ベローズ2の遊動端2bよりもガス室8側に位置するように構成することができる。
図1に示す実施例1の場合、重し手段は、ベローズキャップ7のガス室8側に溶接等の固着手段により装着される重錘15により構成されている。
重錘15の材料としては、比重の大きい材料、例えば、鉄(錬鉄及び鋳鉄)が好ましいが、鉄に限らず、鉄以上の比重を有する金属材料であれば、より好ましい。
また、重錘15の形状は、例えば、円筒体、直方体、または、断面T字状部材(この場合、T字の垂直部分の底部がベローズキャップ7のガス室側の面に当接するように配設される。)など、任意の形状を採ることができる。また、重錘15の大きさは、金属ベローズ型アキュムレータに入力される振動の周波数などを考慮して設計的に決められる。
今、金属ベローズ型アキュムレータ1に対して下向きの振動が入力されたとすると、金属ベローズ2内部の蓄液の質量が金属ベローズ2に働き、金属ベローズ2の中央部を矢印W1に示すように下向きに押す。この下向きの力が作用すると、金属ベローズ2の可動端部側の下側を矢印Xで示すような広げる方向にモーメントM1が働く。
金属ベローズ2の可動端部側の下側を広げる方向に作用するモーメントM1と縮める方向に作用するモーメントM2の向きは逆であるため、金属ベローズの中間部(腹部)における中心軸cに対して直交する方向の振幅は抑制される。
さらに、ガス室8に重錘15を装着することで、ガス室8の容積を調整するためにガス室8に体積調整液を充填することを不要とすることができ、あるいは、樹脂製の体積調整用スペーサを挿入することを不要とすることができる。
(1)金属ベローズ2の中間部(腹部)の振幅を大幅に抑制でき、金属ベローズの破損を防止するようにした金属ベローズ型アキュムレータを提供することができる。
(2)重錘15の大きさを調整することにより、特定周波数における金属ベローズの振幅の低減が可能である。さらに、重錘15の大きさを変えることにより、金属ベローズの振動周波数も変化させることができる。
(3)ガス室8に重錘15を装着することで、ガス室8の容積を調整するためにガス室8に体積調整液を充填することを不要とすることができ、あるいは、樹脂製の体積調整用スペーサを挿入することを不要とすることができる。
すなわち、実施例2の金属ベローズ型アキュムレータは、実施例1と同じく、金属ベローズ2の伸縮に伴い共に移動する可動部材の重心を金属ベローズ2の遊動端2b側に可及的に近づけるため、ベローズキャップ7、シール部材14及びシールホルダー13は金属ベローズ2の遊動端2bよりもガス室側に配設されている。
そして、ベローズキャップ7の少なくとも一部が鉄の比重以上の比重からなる金属材料により形成されることで、可動部材の重心を金属ベローズ2の遊動端2b側に、近づけるようにしている。ベローズキャップ7としては、例えば、鉄あるいは鉄よりも比重の大きな材料で全体を構成する他、鉛、銅など鉄よりも比重の大きな材料を表面に貼付して、ベローズキャップ7の重量を大きくしてもよい。
本実施例によれば、重し手段として特別な部材を準備することなく、金属ベローズ2の中間部(腹部)の振幅を大幅に抑制でき、金属ベローズの破損を防止するようにした金属ベローズ型アキュムレータを提供することができる。
すなわち、実施例3の金属ベローズ型アキュムレータは、実施例1と同じく、金属ベローズ2の伸縮に伴い共に移動する可動部材の重心を金属ベローズ2の遊動端2b側に可及的に近づけるため、ベローズキャップ7、シール部材14及びシールホルダー13は金属ベローズ2の遊動端2bよりもガス室側に配設されている。
そして、シール部材14の少なくとも一部が鉄の比重以上の比重からなる金属材料により形成されることで、可動部材の重心を金属ベローズ2の遊動端2b側に、近づけるようにしている。円盤状の金属板14aとしては、例えば、鉄あるいは鉄よりも比重の大きな材料で全体を構成する他、鉛、銅など鉄よりも比重の大きな材料を表面に貼付して、シール部材14の重量を大きくしてもよい。
本実施例によれば、重し手段として特別な部材を準備することなく、金属ベローズ2の中間部(腹部)の振幅を大幅に抑制でき、金属ベローズの破損を防止するようにした金属ベローズ型アキュムレータを提供することができる。
すなわち、実施例4の金属ベローズ型アキュムレータは、実施例1と同じく、金属ベローズ2の伸縮に伴い共に移動する可動部材の重心を金属ベローズ2の遊動端2b側に可及的に近づけるため、ベローズキャップ7、シール部材14及びシールホルダー13は金属ベローズ2の遊動端2bよりもガス室側に配設されている。
そして、制振リング11が鉄の比重以上の比重からなる金属材料により形成されることで構成されることで、可動部材の重心を金属ベローズ2の遊動端2b側に、一層、近づけるようにしている。制振リング11としては、例えば、鉄で全体を構成する他、鉛、銅など鉄よりも比重の大きな材料を貼付して、制振リング11の重量を大きくすることが好ましい。
本実施例によれば、重し手段として特別な部材を準備することなく、金属ベローズ2の中間部(腹部)の振幅を大幅に抑制でき、金属ベローズの破損を防止するようにした金属ベローズ型アキュムレータを提供することができる。
2 金属ベローズ
2a 固定端
2b 遊動端
3 オイルポート
4 ガス封入口
5 ハウジング
6 ガスプラグ
7 ベローズキャップ
7a 外周部
7b 中央部
7c 凹部
7d 中間凹部
8 ガス室
9 液室
10 オイルポート部材
11 制振リング
12 ステー(内部台座)
12a 筒状部
12b 段差
12c 端面部
12d 液体出入口
13 シールホルダ
14 シール部材
14a 金属板
14b ゴム状弾性体
15 重錘
G 可動部材の重心
L 金属ベローズのベローズ長
d 金属ベローズの遊動端から可動部材の重心までの距離
Claims (4)
- 圧力配管に接続されるオイルポートを備えるとともにガス封入口を反対側の端部に備えたハウジングと、前記ハウジング内にて前記オイルポートの側に配置されるとともに筒状部先端の端面部に液体出入口を設けたステイと、前記ハウジング内に配置されるとともにベローズキャップ、シール部材及びシールホルダーを遊動端に備えて前記ハウジング内の空間をガスを封入するガス室と前記オイルポートに通じる液室とに区画する金属ベローズを備えた金属ベローズ型アキュムレータにおいて、
前記金属ベローズの伸縮に伴い共に移動する可動部材の重心を前記金属ベローズの遊動端側に可及的に近づけるため、前記ベローズキャップ、シール部材及びシールホルダーは前記金属ベローズの遊動端よりも前記ガス室側に配設されると共に前記ベローズキャップには重し手段が施され、
前記重し手段は、前記ベローズキャップの前記ガス室側に装着される重錘により構成されることを特徴とする金属ベローズ型アキュムレータ。 - 前記重し手段として、さらに、少なくとも前記ベローズキャップの一部が鉄の比重以上の比重からなる金属材料により形成されることを特徴とする請求項1に記載の金属ベローズ型アキュムレータ。
- 前記重し手段として、さらに、少なくとも前記シール部材の一部が鉄の比重以上の比重からなる金属材料により形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の金属ベローズ型アキュムレータ。
- 前記重し手段として、さらに、前記ベローズキャップの外周部に装着される制振リングの少なくとも一部が鉄の比重以上の比重からなる金属材料により形成されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の金属ベローズ型アキュムレータ。
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