JP6772520B2 - 波長変換シート - Google Patents

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Description

本発明は、発光体保護フィルム、波長変換シート及びエレクトロルミネッセンス発光ユニットに関する。
液晶ディスプレイのバックライトユニット及びエレクトロルミネッセンス発光ユニット等の発光ユニットでは、発光体が酸素又は水蒸気等と接触して長時間が経過することにより、発光体としての性能が低下することがある。このため、これらの発光ユニットではしばしば、高分子フィルムにガスバリア層が形成されたガスバリアフィルムが、発光体の保護フィルムとして使用される(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2015/013225号
しかしながら、保護フィルムの製造において、上記ガスバリア層形成の際に、異物の混入による損傷及びクラック等の微小欠陥がガスバリア層に生じることがある。また、例えば、ガスバリア層が蒸着法によって形成され、蒸着材料の飛散(スプラッシュ)が生じた場合、ガスバリア層により大きな欠陥が生じる、場合によっては、高分子フィルムとガスバリア層とを貫通した欠陥を生じることもあり得る。これらの欠陥は酸素又は水蒸気等の侵入経路となる。その結果、ガスバリア層に上記欠陥を有する保護フィルムを発光ユニットに用いた場合、上記欠陥に近い箇所にダークスポットが発生することがあった。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、発光ユニットに用いた場合に、バリア層に欠陥を有していてもダークスポットの発生を抑制することが可能な発光体保護フィルム、並びに、これを用いて得られる波長変換シート及びエレクトロルミネセンス発光ユニットを提供することを目的とする。
本発明は、第一基材層と上記第一基材層上に形成されたバリア層とを含むバリアフィルム、及び第二基材層を備え、上記第二基材層は上記バリアフィルムの上記バリア層側の面上に接着層を介して貼り合わされており、上記接着層の酸素透過度は、厚さ5μmにおいて100cm/(m・day・atm)以下である、発光体保護フィルムを提供する。
本発明の発光体保護フィルムによれば、バリアフィルムと第二基材層とを貼り合わせることにより、発光ユニットに用いた場合に、外力による発光体層の破損を抑制し、ガスバリア性を安定して得ることができる。さらに、上記接着層の酸素透過度が100cm/(m・day・atm)以下であることにより、発光体保護フィルムが上記バリア層に欠陥を有していたとしても、ダークスポットの発生を抑制することができる。
上記第一基材層はポリエチレンテレフタレートフィルム又はポリエチレンナフタレートフィルムであり、上記第二基材層はポリエチレンテレフタレートフィルム又はポリエチレンナフタレートフィルムであることが好ましい。第一基材層及び第二基材層が上記構成を備えることにより、一層優れたガスバリア性を得ることができる。
上記発光体保護フィルムにおいて、上記接着層がエポキシ樹脂を含む接着剤から形成されることが好ましい。接着層が上記構成を備えることにより、バリアフィルムと第二基材層との密着性を向上させることができる。
上記発光体保護フィルムにおいて、上記バリア層が無機薄膜層とガスバリア性被覆層とを有することが好ましい。バリア層が上記構成を備えることにより、一層優れたガスバリア性を得ることができる。
上記発光体保護フィルムは、上記バリアフィルムの上記第二基材層と反対側の面上に形成された密着層をさらに備えることが好ましい。発光体保護フィルムが密着層を備えることにより、発光体層との密着性を向上することができる。このため、第一基材層及び発光体層の材料に幅広い組み合わせを採用し易くなる。
上記発光体保護フィルムは、上記第二基材層の上記バリアフィルムと反対側の面上に形成されたコーティング層をさらに備えることが好ましい。また、上記発光体保護フィルムにおいて、上記コーティング層がバインダー樹脂と該バインダー樹脂中に分散された微粒子とを含有することが好ましい。発光体保護フィルムが上記コーティング層を備えることにより、光拡散機能を得ることができ、反射防止機能及びより優れた干渉縞防止機能等を得ることができる。
本発明はまた、上記発光体保護フィルムと、上記発光体保護フィルムの上記バリアフィルム側の面上に形成された蛍光体層と、を備える、波長変換シートを提供する。
本発明はまた、上記発光体保護フィルムと、上記発光体保護フィルムの上記バリアフィルム側の面上に形成されたエレクトロルミネッセンス発光体層と、を備える、エレクトロルミネッセンス発光ユニットを提供する。
本発明によれば、発光ユニットに用いた場合に、バリア層に欠陥を有していてもダークスポットの発生を抑制することが可能な発光体保護フィルム、並びに、これを用いて得られる波長変換シート及びエレクトロルミネセンス発光ユニットを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る発光体保護フィルムを示す概略断面図である。 本発明の別の実施形態に係る発光体保護フィルムを示す概略断面図である。 本発明の別の実施形態に係る発光体保護フィルムを示す概略断面図である。 本発明の一実施形態に係る波長変換シートの概略断面図である。 バリア層に欠陥を有する波長変換シートにおいて想定される、ダークスポット発生のメカニズムを示す概念図である。 本発明の一実施形態に係る波長変換シートを用いて得られるバックライトユニットの概略断面図である。 本発明の一実施形態に係るエレクトロルミネッセンス発光ユニットの概略断面図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
(発光体保護フィルム)
図1は本発明の一実施形態に係る発光体保護フィルムを示す概略断面図である。図1において、発光体保護フィルム10はバリアフィルム16及び第二基材層11bを備え、バリアフィルム16は第一基材層11aと第一基材層11a上に形成されたバリア層14とを含む。第二基材層11bはバリアフィルム16のバリア層14側の面上に接着層15を介して貼り合わされている。バリアフィルム16はバリア層14を2つ以上含んでいてもよい。バリアフィルム16がバリア層14を2つ以上備える場合、複数のバリア層14の構成は同じであってもよく、異なっていてもよい。発光体保護フィルム10を発光ユニットに用いる場合、発光体保護フィルム10はバリアフィルム16が発光体層と接するように配置されることが好ましい。
接着層15の酸素透過度は、厚さ5μmにおいて、厚さ方向に、100cm/(m・day・atm)以下である。上記酸素透過度は50cm/(m・day・atm)以下であることが好ましく、10cm/(m・day・atm)以下であることがより好ましい。接着層15の酸素透過度が、100cm/(m・day・atm)以下であることにより、発光ユニットに用いた場合に、バリア層が欠陥を有していたとしても、ダークスポットを抑制することが可能な発光体保護フィルム10を得ることができる。上記酸素透過度の下限値は特に制限されないが、例えば、0.1cm/(m・day・atm)である。
本実施形態に係る発光体保護フィルム10はバリア層14による優れたガスバリア性が得られる。しかし、バリア層によって保護フィルム全体としてのガスバリア性は得られるものの、バリア層に局所的な微小欠陥が生じた場合に、バリア層に生じた微小欠陥の近くの発光体層でのダークスポットの発生を十分抑制できないことがある。このような局所的な微小欠陥は、ガス透過率の測定等によって評価される保護フィルム全体としてのガスバリア性には現れにくいが、当該欠陥近傍のダークスポットの発生に影響するものである。本実施形態に係る発光体保護フィルム10は、バリアフィルム16と第二基材層11bとを接着層15を介して貼り合わせることにより、バリア層に局所的な微小欠陥が生じていたとしても、当該欠陥近傍のダークスポットの発生を抑制することができる。また、本実施形態に係る発光体保護フィルム10によって得られる効果は上記微小欠陥が生じた場合にとどまらず、仮に保護フィルム製造の際にバリア層により大きな欠陥が生じていたとしても、当該欠陥近傍のダークスポットの発生を抑制することができる。さらに、本実施形態に係る発光体保護フィルム10によれば、仮に保護フィルム製造の際にバリアフィルム(バリア層と第一基材層の両方)を貫通した欠陥が生じていたとしても、当該欠陥近傍のダークスポットの発生を抑制することができる。
接着層15は粘着剤又は接着剤から形成される。上記接着剤としては、アクリル系接着剤、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤等が挙げられる。上記接着剤はエポキシ樹脂を含むことが好ましい。接着剤がエポキシ樹脂を含むことにより、バリアフィルム16と第二基材層11bとの密着性を向上させることができる。また、上記粘着剤としては、アクリル系粘着剤、ポリビニルエーテル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、シリコーン系粘着剤、でんぷん糊系接着剤等が挙げられる。接着層15の厚さは、0.5〜50μmであることが好ましく、1〜20μmであることがより好ましく、2〜6μmあることがさらに好ましい。接着層15の厚さが0.5μm以上であることにより、バリアフィルム16と第二基材層11bとの密着性が得られやすくなり、上記厚さが50μm以下であることにより、より優れたガスバリア性が得られやすくなる。
第一基材層11a及び第二基材層11bは加工及び流通等における破損を抑制するための層である。第一基材層11aと第二基材層11bとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート及びポリエチレンナフタレート等のポリエステル;ナイロン等のポリアミド;ポリプロピレン及びシクロオレフィン等のポリオレフィン;ポリカーボネート;並びにトリアセチルセルロース等からなるフィルムが挙げられるが、これらに限定されない。第一基材層11a及び第二基材層11bは、ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム又はポリオレフィンフィルムであることが好ましく、ポリエステルフィルム又はポリアミドフィルムであることがより好ましく、ポリエチレンテレフタレートフィルム又はポリエチレンナフタレートフィルムであることがさらに好ましい。第一基材層11a及び第二基材層11bがポリエチレンテレフタレートフィルム又はポリエチレンナフタレートフィルムであることにより、一層優れたガスバリア性を得ることができる。また、第一基材層11a及び第二基材層11bは二軸延伸されていることが好ましい。第一基材層11aと第二基材層11bは同じであっても異なっていてもよい。
第一基材層11a及び第二基材層11bの厚さは、特に制限されないが、3μm以上100μm以下であることが好ましく、5μm以上50μm以下であることがより好ましい。
上記第一基材層11a上にバリア層14が、必要に応じてアンカーコート層(図示しない)を介して、形成されている。アンカーコート層としてはポリエステル樹脂等が挙げられ、アンカーコート層の厚さは0.01〜1μm程度である。
バリア層14は無機薄膜層12とガスバリア性被覆層13とを有することが好ましい。バリア層14が上記構成を備えることにより、より優れたガスバリア性を得ることができる。また、第二基材層11bをバリアフィルム16のバリア層14側の面上に配置することにより、バリア層14を外力から保護することができ、より安定したガスバリア性を得ることができる。なお、第二基材層11bに代えて、バリアフィルム16と同様の層を配置し、バリアフィルムの積層構造とすれば、さらに優れたガスバリア性を得ることも可能である。しかし、本実施形態に係る発光体保護フィルム10は、上記積層構造を有しなくても十分なガスバリア性を得ることが可能であり、上記積層の製造工程を経ずに低コストで製造することが可能である。さらに、本実施形態に係る発光体保護フィルム10は干渉縞(モアレ)の発生を低減することも可能である。
無機薄膜層12は無機化合物を含み、金属酸化物を含むことが好ましい。上記金属酸化物としては、例えば、アルミニウム、銅、銀、イットリウム、タンタル、ケイ素、マグネシウム等の金属の酸化物が挙げられる。金属酸化物は、安価でバリア性能に優れることから、酸化ケイ素(SiO、xは1.0〜2.0)であることが好ましい。xが1.0以上であると、良好なガスバリア性が得られやすい傾向がある。
無機薄膜層12の形成方法は真空成膜であることが好ましい。真空成膜としては、物理気相成長法及び化学気相成長法が挙げられる。物理気相成長法としては、例えば、蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等が挙げられる。また、化学気相成長法としては、例えば、熱CVD法、プラズマCVD法、光CVD法等が挙げられる。製造コストの観点から、無機薄膜層12は蒸着法で形成された無機蒸着膜層であることが好ましい。例えば、無機薄膜層12が無機蒸着膜層である場合、蒸着材料の飛散(スプラッシュ)によりバリアフィルム16に孔が生じることがある。スプラッシュが生じる頻度は少ないものの、スプラッシュによって生じる孔は比較的大きな欠陥であり、バリア層及び基材層を貫通する孔となり得る。したがって、スプラッシュによる孔が生じた保護フィルムでは、ガスバリア性が大きく低下し得る。バリア層14及び第一基材層11aを貫通する孔が生じた場合、ダークスポットがより発生しやすくなる。しかしながら、本実施形態に係る発光体保護フィルム10はバリアフィルム16と第二基材層11bとが接着層15を介して貼り合わされていることから、仮に、バリアフィルム16に比較的大きな欠陥があったとしても、当該欠陥がないときと同様にダークスポットの発生を抑制することができる。したがって、無機薄膜層12が無機蒸着膜層であることにより、製造コストを低減しつつダークスポットの発生を抑制することができる。
無機薄膜層12の厚さは、10〜300nmであることが好ましく、20〜100nmであることがより好ましい。無機薄膜層12の厚さが10nm以上であることにより、均一な膜が得られやすく、ガスバリア性が得られやすくなる傾向がある。一方、無機薄膜層12の厚さが300nm以下であることにより、無機薄膜層12に柔軟性を保持させることができ、成膜後に折り曲げ、引張等の外力により、亀裂等が生じにくくなる傾向がある。
ガスバリア性被覆層13は下記式(1)で表わされる金属アルコキシド及びその加水分解物からなる群より選択される少なくとも1種を含む組成物から形成されることが好ましい。
M(OR(Rn−m ・・・(1)
上記式(1)中、R及びRはそれぞれ独立に炭素数1〜8の1価の有機基であり、メチル基、エチル基等のアルキル基であることが好ましい。MはSi、Ti、Al、Zr等のn価の金属原子を示す。mは1〜nの整数である。金属アルコキシドとしては、例えば、テトラエトキシシラン[Si(OC]、トリイソプロポキシアルミニウム[Al(O−iso−C]等が挙げられる。金属アルコキシドは、加水分解後、水系の溶媒中において比較的安定であることから、テトラエトキシシラン又はトリイソプロポキシアルミニウムであることが好ましい。金属アルコキシドの加水分解物としては、例えば、テトラエトキシシランの加水分解物であるケイ酸(Si(OH))、及び、トリプロポキシアルミニウムの加水分解物である水酸化アルミニウム(Al(OH))等が挙げられる。これらは、1種だけでなく、複数種を組み合わせて使用することもできる。上記組成物における金属アルコキシド及びその加水分解物の含有量は、例えば、10〜90質量%である。
上記組成物はさらに水酸基含有高分子化合物を含んでいてもよい。水酸基含有高分子化合物としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン及びデンプン等の水溶性高分子が挙げられる。水酸基含有高分子化合物はバリア性の観点からポリビニルアルコールであることが好ましい。これらは、1種だけでなく、複数種を組み合わせて使用することもできる。上記組成物における水酸基含有高分子化合物の含有量は、例えば、10〜90質量%である。
ガスバリア性被覆層13の厚さは、50〜1000nmであることが好ましく、100〜500nmであることが好ましい。ガスバリア性被覆層13の厚さが50nm以上であると、より十分なガスバリア性を得ることができる傾向があり、1000nm以下であると、十分な柔軟性を保持できる傾向がある。
図2は本発明の別の実施形態に係る発光体保護フィルムを示す概略断面図である。図2において、発光体保護フィルム10は、図1におけるバリアフィルム16、第二基材層11b及び接着層15に加えて、さらに密着層17を備えている。図2において、密着層17はバリアフィルム16の第二基材層11bと反対側の面(第一基材層11a側の面)上に形成されている。
密着層17は発光体保護フィルム10と発光体層との密着性を向上するために設けられ、発光体層を構成する封止樹脂等の材料に合わせて、水酸基等の官能基を有する樹脂又はシランカップリング剤等から構成される。水酸基等の官能基を有する樹脂としては、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂及びポリエステル樹脂等が挙げられる。密着層17の厚さは、例えば1〜500nm程度であり、好ましくは1〜100nmである。
図3は本発明の別の実施形態に係る発光体保護フィルムを示す概略断面図である。図3において、発光体保護フィルム10は、図1におけるバリアフィルム16、第二基材層11b及び接着層15に加えて、さらにコーティング層18を備えている。図3において、コーティング層18は第二基材層11bのバリアフィルム16と反対側の面上に形成されている。発光体保護フィルム10がコーティング層18を備えることにより、光拡散機能を得ることができ、反射防止機能及びより優れた干渉縞防止機能等を得ることができる。
コーティング層18はバインダー樹脂と該バインダー樹脂中に分散された微粒子とを含有していてもよい。そして、コーティング層18の表面から微粒子の一部が露出するように微粒子がバインダー樹脂に埋め込まれることにより、コーティング層18の表面には微細な凹凸が生じていてもよい。このようにコーティング層18を発光体保護フィルム10の表面に設けることにより、ニュートンリング等の干渉縞の発生をより十分に防止することができる。
バインダー樹脂としては、特に限定されるものではないが、光学的透明性に優れた樹脂を用いることができる。より具体的には、例えば、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、ポリエステルアクリレート系樹脂、ポリウレタンアクリレート系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂などの熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂などを用いることができる。これらの中でも耐光性や光学特性に優れるアクリル系樹脂を使用することが望ましい。これらは、1種だけでなく、複数種を組み合わせて使用することもできる。
微粒子の平均粒径は、0.1〜30μmであることが好ましく、0.5〜10μmであることがより好ましい。微粒子の平均粒径が0.1μm以上であると、優れた干渉縞防止機能が得られる傾向があり、30μm以下であると、透明性がより向上する傾向がある。
コーティング層18における微粒子の含有量は、コーティング層18全量を基準として0.5〜30質量%であることが好ましく、3〜10質量%であることがより好ましい。微粒子の含有量が0.5質量%以上であると、光拡散機能と干渉縞の発生を防止する効果がより向上する傾向があり、30質量%以下であると、輝度の低減を抑制する傾向がある。
発光体保護フィルム10は、酸素や水蒸気等と接触することにより劣化し得る発光体の保護フィルムとして好適に用いることができる。上記発光体としては、量子ドット等の蛍光体、エレクトロルミネッセンス発光体等が挙げられる。
(波長変換シート)
図4は本発明の一実施形態に係る波長変換シートの概略断面図である。波長変換シートは液晶ディスプレイ用バックライトユニットの光源からの光の一部の波長を変換可能なシートである。図4に示すように、本実施形態の波長変換シート20は、第一保護フィルムと、上記第一保護フィルム上に形成された蛍光体層21と、上記蛍光体層21上に設けられた第二保護フィルム22と、を備えて概略構成されている。波長変換シート20は、第一保護フィルム及び第二保護フィルム22の間に、蛍光体層21が包み込まれた(すなわち、封止された)構造を有する。図4において、第一保護フィルムには、上述した発光体保護フィルム10が用いられ、発光体保護フィルム10はバリアフィルム16と蛍光体層21と対向するように配置されている。一方、第二保護フィルム22には、上述した発光体保護フィルム10が用いられてもよく、別の保護フィルムが用いられてもよい。また、波長変換シート20は必ずしも第二保護フィルム22を備えていなくてもよい。すなわち、本実施形態の波長変換シート20は、発光体保護フィルム10と、上記発光体保護フィルム10の上記バリアフィルム16側の面上に形成された蛍光体層21と、を備える。
上述のとおり、発光体保護フィルム10が蛍光体層21側にバリアフィルム16を備え、接着層15を挟んで反対側に第二基材層11bを備えることにより、ガスバリア性を安定して得ることができる。しかし、保護フィルムがバリア層に欠陥を有する場合、当該欠陥がガスの侵入経路となって、当該欠陥近傍の蛍光体層のダークスポットの発生を抑制できなくなることがある。蛍光体層におけるダークスポット発生のメカニズムは保護フィルムの蛍光体層とは反対側(外側)の面からの保護フィルムの厚さ方向へのガスの侵入が支配的であると考えられるが、本発明者らは必ずしも上記メカニズムのみによって発生しているとは限らないと考えている。このようなダークスポットが発生するメカニズムは必ずしも明確ではないが、本発明者らは以下のように考えている。図5は、蛍光体層側に配置されるバリア層に欠陥を有する波長変換シートにおいて想定される、ダークスポット発生のメカニズムを示す概念図である。図5の波長変換シート200において、大気中の酸素や水蒸気等は、発光体保護フィルム100の接着層150の端面から侵入し、接着層150の面方向に拡散する。発光体保護フィルム100がバリア層140に欠陥23を有する場合には、拡散した酸素や水蒸気等が当該欠陥23を通じて蛍光体層210に到達する。こうして、欠陥23の場所を中心に蛍光体の劣化が進行し、時間経過とともにダークスポット24となって現れる。上記欠陥23がバリア層140とともに第一基材層110aを貫通している場合、蛍光体劣化の進行が顕著となり、ダークスポット24が視認されやすくなると考えられる。すなわち、酸素や水蒸気等が、接着層150の端面から、ガスバリア性を有するバリアフィルム160の欠陥23を通り、蛍光体の劣化が生じる。大気中の酸素や水蒸気が第二基材層110bに対して蛍光体層210の反対側から発光体保護フィルム100の厚さ方向に侵入した場合の距離と比べ、接着層150の端面から侵入した場合の距離は極めて大きくなり、侵入量は極めて少なくなると考えられていたことから、図5に示したメカニズムによるダークスポットの発生は意外なことであったと言える。本実施形態の波長変換シート20によれば、蛍光体層21上に設けられた保護フィルムとして、上記発光体保護フィルム10を用いることにより、当該発光体保護フィルム10がバリア層に欠陥を有していたとしても、ダークスポットの発生を抑制することができる。
蛍光体層21は樹脂及び蛍光体を含む。蛍光体層21の厚さは数十〜数百μmである。上記樹脂としては、例えば、光硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂を使用することができる。蛍光体層21は、量子ドットからなる2種類の蛍光体を含むことが好ましい。また、蛍光体層21は、1種類の蛍光体を含む蛍光体層と別の種類の蛍光体を含む蛍光体層が2層以上積層されたものであってもよい。2種類の蛍光体には、励起波長が同一のものが選択される。励起波長は、バックライトユニットの光源が照射する光の波長に基づいて選択される。2種類の蛍光体の蛍光色は相互に異なる。光源に青色発光ダイオード(青色LED)を用いる場合、各蛍光色は、赤色及び緑色である。各蛍光の波長、及び光源が照射する光の波長は、カラーフィルタの分光特性に基づき選択される。蛍光のピーク波長は、例えば、赤色で610nmであり、緑色で550nmである。
次に、蛍光体の粒子構造を説明する。蛍光体としては、特に発光効率の良いコア・シェル型量子ドットが好適に用いられる。コア・シェル型量子ドットは、発光部としての半導体結晶コアが保護膜としてのシェルにより被覆されたものである。例えば、コアにはセレン化カドミウム(CdSe)、シェルには硫化亜鉛(ZnS)が使用可能である。CdSeの粒子の表面欠陥がバンドギャップの大きいZnSにより被覆されることで量子収率が向上する。また、蛍光体は、コアが第一シェル及び第二シェルにより二重に被覆されたものであってもよい。この場合、コアにはCdSe、第一シェルにはセレン化亜鉛(ZnSe)、第二シェルにはZnSが使用可能である。
蛍光体層21は、蛍光体をすべて単一の層に分散させた単層構成を有していてもよく、各蛍光体を複数の層に別々に分散させ、これらを積層する多層構成を有していてもよい。
次に、本実施形態の波長変換シート20の製造方法について図4を参照しながら説明する。蛍光体層21の形成方法としては、特に限定されず、例えば、特表2013−544018号明細書に記載される方法が挙げられる。バインダー樹脂に蛍光体を分散させ、調製した蛍光体分散液を第一保護フィルム(発光体保護フィルム10)のバリアフィルム16側の面上に塗布した後、塗布面に第二保護フィルム22を貼り合わせ、蛍光体層21を硬化することにより、波長変換シート20を製造することができる。また反対に、第二保護フィルム22の一方の面上に上記蛍光体分散液を塗布し、塗布面に発光体保護フィルム10をバリアフィルム16と蛍光体層21とが対向するように貼り合わせ、蛍光体層21を硬化することにより、波長変換シート20を製造することもできる。
[バックライトユニット]
上記波長変換シート20を用いることにより、バックライトユニットが得られる。図6は、上記波長変換シート20を用いて得られるバックライトユニットの概略断面図である。図6において、バックライトユニット30は光源32と上記波長変換シート20とを備え、上記蛍光体層21を挟んで上記光源32と反対側に上記発光体保護フィルム10が配置される。詳細には、バックライトユニット30は、波長変換シート20の第二保護フィルム22側の表面上に導光板34及び反射板36がこの順で配置され、光源32は上記導光板34の側方(導光板34の面方向)に配置される。
導光板34及び反射板36は、光源32から照射された光を効率的に反射し、導くものであり、公知の材料が使用される。導光板34としては、例えば、アクリル、ポリカーボネート、及びシクロオレフィンフィルム等が使用される。光源32には、例えば、青色発光ダイオード素子が複数個設けられている。この発光ダイオード素子は、紫色発光ダイオード、又はさらに低波長の発光ダイオードであってもよい。光源32から照射された光は、導光板34(D方向)に入射した後、反射及び屈折等を伴って蛍光体層21(D方向)に入射する。蛍光体層21を通過した光は、蛍光体層21を通過する前の光に蛍光体層21で発生した黄色光が混ざることで、白色光となる。
[エレクトロルミネッセンス発光ユニット]
図7は本発明の一実施形態に係るエレクトロルミネッセンス発光ユニットの概略断面図である。本実施形態に係るエレクトロルミネッセンス発光ユニット50は、エレクトロルミネッセンス発光体層56と、発光体保護フィルム10とを備える。エレクトロルミネッセンス発光ユニット50は、例えば、透明電極層54と、該透明電極層54上に設けられたエレクトロルミネッセンス発光体層56と、該エレクトロルミネッセンス発光体層56上の設けられた誘電体層58と、該誘電体層58上に設けられた背面電極層60を含む電極要素を、第一保護フィルム及び第二保護フィルム62で挟持するとともに密封することにより得られる。上記エレクトロルミネッセンス発光ユニットにおいて、第一保護フィルムには、上述した発光体保護フィルム10が用いられる。エレクトロルミネッセンス発光体層56は上記発光体保護フィルム10のバリアフィルム16側に形成される。
エレクトロルミネッセンス発光ユニットにおいても、波長変換シートに対して説明したメカニズムと同様のメカニズムによるダークスポット発生が考えられる。本実施形態に係るエレクトロルミネッセンス発光ユニット50によれば、エレクトロルミネッセンス発光体層56を含む電極要素上に設けられた保護フィルムとして、上記発光体保護フィルム10を用いることにより、当該発光体保護フィルム10がバリア層に欠陥を有していたとしても、ダークスポットの発生を抑制することができる。
各電極層、エレクトロルミネッセンス発光体層及び誘電体層は、例えば、蒸着及びスパッタ法等により、公知の材料を用いて、形成することができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
[発光体保護フィルムの作製]
(実施例1)
アクリルポリオールとトリレンジイソシアネートとを、アクリルポリオールのOH基の数に対してトリレンジイソシアネートのNCO基の数が等量となるように混合し、全固形分が5質量%になるよう酢酸エチルで希釈した。希釈後の混合液に、さらにβ−(3,4エポキシシクロヘキシル)トリメトキシシランを、全固形分に対して5質量%となるように添加し、これらを混合することでアンカーコート層組成物を作製した。
二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(第一基材層、厚さ:25μm)の一方の面上に、上記アンカーコート層組成物をバーコート法により塗布し、100℃1分間乾燥硬化させることにより、厚さ50nmのアンカーコート層を形成した。
電子ビーム加熱式の真空蒸着装置を用いて、酸化珪素材料(SiO、キヤノンオプトロン株式会社製)を1.5×10−2Paの圧力下で電子ビーム加熱によって蒸発させ、上記アンカーコート層上に厚さ30nmのSiO膜(第一無機薄膜層)を形成した。なお、蒸着における加速電圧は40kVであり、エミッション電流は0.2Aであった。
次に、テトラエトキシシラン10.4質量部と塩酸(濃度:0.1N)89.6質量部とを混合して、混合液を30分間撹拌し、テトラエトキシシランの加水分解溶液を得た。一方、ポリビニルアルコールを水/イソプロピルアルコールの混合溶媒(水/イソプロピルアルコール(質量比)=90:10)中に溶解させ、3質量%のポリビニルアルコール溶液を得た。テトラエトキシシランの加水分解溶液60質量部とポリビニルアルコール溶液40質量部とを混合し、ガスバリア性被覆層組成物を得た。
第一無機薄膜層上に、上記ガスバリア性被覆層組成物を塗布、乾燥することにより、300nmの厚さを有する第一ガスバリア性被覆層を形成した。さらに、上記第一ガスバリア性被覆層上に、上記と同様にして、厚さ30nmの第二無機薄膜層を形成し、上記第二無機薄膜層上に、厚さ300nmの第二ガスバリア性被覆層を形成した。上記のようにして、第一基材層、アンカーコート層、第一無機薄膜層、第一ガスバリア性被覆層、第二無機薄膜層、及び第二ガスバリア性被覆層がこの順に積層されてなるバリアフィルムを得た。
得られたバリアフィルムの第二ガスバリア性被覆層の表面上に、下記接着剤Aを塗布し、接着剤Aの塗布面に、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(第二基材層、厚さ:25μm)を貼り合わせ、50℃2日間エージングを行った。上記のようにして、バリアフィルムと第二基材層とを5μmの厚さを有する接着層を介して貼り合せた。なお、接着剤Aはエポキシ樹脂からなる主剤とポリアミン樹脂からなる硬化剤とを混合して得られる接着剤組成物である。
次に、第二基材層のバリアフィルムが貼り合わされていない側の面上に、アクリル樹脂(商品名:アカリディック、DIC社製)100質量部とシリカ粒子(商品名:トスパール120、平均粒子径:2.0μm、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアル社製)20質量部からなる組成物を塗布した。塗膜を加熱して、アクリル樹脂を硬化することにより、厚さ3μmのコーティング層を形成した。
さらに、3−アミノプロピルトリエトキシシランを含む水溶液を、リバースグラビア方式により、バリアフィルムの第一基材層側の面上に塗布し、温度100℃1分間加熱することにより、厚さ30nmの密着層を形成した。上記のようにして、密着層、バリアフィルム、接着層、第二基材層、及びコーティング層がこの順に積層されてなる発光体保護フィルムを得た。
(比較例1)
バリアフィルムと第二基材層とを貼り合せる際に用いた接着剤として、接着剤Aに代えて、下記接着剤Bを用いたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1の発光体保護フィルムを得た。
[発光体保護フィルムの評価]
(接着層の酸素透過度)
実施例及び比較例で用いられた接着剤A〜Bをそれぞれ厚さ70μmのCPP(無延伸ポリプロピレンフィルム)上に塗布し、上記接着剤の塗布面に、厚さ70μmのCPPを貼り合せ、50℃5日間エージングを行った。上記のようにして、厚さ70μmのCPP、厚さ5μmの接着層、及び厚さ70μmのCPPがこの順に積層されてなる、酸素透過度測定用サンプル(積層体)を得た。得られたサンプルを差圧式ガス透過率測定装置(GTRテック株式会社製、GTR-30X)内に配置し、JIS K7126−1(附属書1)に記載の方法に従って、温度40℃、相対湿度0%の環境下で試験ガスを酸素とし、差圧101kPa(1atm)で差圧法にて上記サンプルの酸素透過度を測定した。酸素透過度の測定結果を表1に示す。なお、接着剤にて貼り合わせられたフィルムとして、接着層より高い酸素透過度(例えば、1000cm/(m・day・atm)より高い酸素透過度)を有するフィルムを用いることにより、上記サンプルの測定結果は接着層の酸素透過度とみなすことができる。上記測定方法では、接着剤にて貼り合わせられたフィルムとして、酸素透過度2500cm/(m・day・atm)であるCPPを用いていることから、2500cm/(m・day・atm)以下のサンプルの酸素透過度の測定結果は、接着層の酸素透過度とみなすことができる。
Figure 0006772520
なお、表1中に記載した接着剤の詳細は以下のとおりである。
接着剤A:三菱ガス化学株式会社製マクシーブ、配合比(エポキシ樹脂系主剤/アミン系硬化剤/メタノール/酢酸エチル=1/3/3/6(質量比))
接着剤B:サイデン化学株式会社製、配合比(ポリオール樹脂系主剤X−313−405S/ポリイソシアネート系硬化剤K−341/トルエン=25/0.34/31.25(質量比))。
[波長変換シートの作製]
セレン化カドミウム(CdSe)の粒子に硫化亜鉛(ZnS)を被覆したコア・シェル構造を有する蛍光体(商品名:CdSe/ZnS 530、SIGMA−ALDRICH社製)を溶媒に分散して濃度調整することで蛍光体分散液を調製した。上記蛍光体分散液をエポキシ系感光性樹脂と混合して、蛍光体組成物を得た。実施例及び比較例で得られた発光体保護フィルムのバリアフィルム側の表面上に、上記蛍光体組成物を塗布し、100μmの厚さを有する蛍光体層を形成した。
蛍光体層上に、さらに同じ実施例及び比較例で得られた2枚目の発光体保護フィルムを、バリアフィルムが蛍光体層側に向くように、配置して積層した後、紫外線照射により蛍光体層(感光性樹脂)を硬化することで、実施例及び比較例で作製した発光体保護フィルムを用いた波長変換シートを得た。
[波長変換シートの評価]
(針孔評価)
波長変換シートの製造において、一方の発光体保護フィルムのバリアフィルムとして、バリア層側から針を突き刺すことにより30〜100μm程度の直径を有しバリア層及び第一基材層を貫通する孔を設けたバリアフィルムを用い、実施例及び比較例それぞれに対するダークスポット評価用波長変換シートを作製した。上記孔は無機薄膜層を蒸着によって形成した場合のスプラッシュによる孔を疑似的に再現したものである。得られたダークスポット評価用波長変換シートを、温度85℃、相対湿度0%RHの環境下に、曝露した。72時間曝露後のダークスポット評価用波長変換シートに対し、孔を設けていない発光体保護フィルム側から青色光を照射し、孔を設けた発光体保護フィルム側から透過光を目視にて確認し、下記基準に従って黒点状の欠陥(ダークスポット)の有無を評価した。バリアフィルムに設けた孔の長径a及び短径bとともに、上記孔周辺のダークスポットの評価結果を表2に示す。
A:72時間曝露後に、針孔を中心として針孔より大きい径を有する非発光点(ダークスポット)は発生していなかった。
B:72時間曝露後に、針孔を中心として針孔より大きい径を有する非発光点(ダークスポット)が発生した。
Figure 0006772520
接着層の酸素透過度が100cm/(m・day・atm)以下である実施例1では高温の環境下に72時間曝露後もダークスポットの存在が確認されなかった。これに対し、接着層の酸素透過度が2000cm/(m・day・atm)を超える比較例1では72時間曝露後にダークスポットが確認された。
(ダークスポット評価)
実施例及び比較例で得られた発光体保護フィルムを用いた波長変換シートを、60cm×34cm(27インチモニタに相当)に断裁し、温度85℃相対湿度0%の環境下に、72時間曝露した。曝露後UVライトを照射し、裁断後の波長変換シートの中央5cm×5cmの範囲内にあるダークスポット(微小なダークスポットを含む)の数を目視で数えた。ダークスポットの数を表3に示す。
Figure 0006772520
表3から、接着層の酸素透過度が高い比較例1でダークスポットが40以上となり、実施例1と比べて多くのダークスポットが発生していた。
10…発光体保護フィルム、11a…第一基材層、11b…第二基材層、12…無機薄膜層、13…ガスバリア性被覆層、14…バリア層、15…接着層、16…バリアフィルム、20…波長変換シート、21…蛍光体層、22…第二保護フィルム、23…欠陥、24…ダークスポット、30…バックライトユニット、50…エレクトロルミネッセンス発光ユニット。

Claims (6)

  1. 発光体保護フィルムと、蛍光体層と、を備える波長変換シートであって、
    前記発光体保護フィルムは、第一基材層と前記第一基材層上に形成されたバリア層とを含むバリアフィルム、及び第二基材層を備え、
    前記第二基材層は前記バリアフィルムの前記バリア層側の面上に接着層を介して貼り合わされており、
    前記発光体保護フィルムは、前記バリアフィルムの前記第二基材層と反対側の面上に形成された密着層をさらに備え、
    前記密着層がシランカップリング剤を含み、且つ前記密着層の厚さが1〜500nmであり、
    JIS K7126−1(附属書1)に基づいて測定される温度40℃、相対湿度0%における前記接着層の酸素透過度は、厚さ5μmにおいて100cm/(m・day・atm)以下であり、
    前記蛍光体層が前記発光体保護フィルムの前記密着層側の面上に形成されている、波長変換シート
  2. 前記第一基材層はポリエチレンテレフタレートフィルム又はポリエチレンナフタレートフィルムであり、
    前記第二基材層はポリエチレンテレフタレートフィルム又はポリエチレンナフタレートフィルムである、請求項1に記載の波長変換シート
  3. 前記接着層がエポキシ樹脂を含む接着剤から形成される、請求項1又は2に記載の波長変換シート
  4. 前記バリア層が無機薄膜層とガスバリア性被覆層とを有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の波長変換シート
  5. 前記発光体保護フィルムは、前記第二基材層の前記バリアフィルムと反対側の面上に形成されたコーティング層をさらに備える、請求項1〜のいずれか一項に記載の波長変換シート
  6. 前記コーティング層がバインダー樹脂と該バインダー樹脂中に分散された微粒子とを含有する、請求項に記載の波長変換シート
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