実施の形態1の通信システムの構成の一例を示す説明図である。
実施の形態1のサーバの構成の一例を示すブロック図である。
実施の形態1の親機の構成の一例を示すブロック図である。
実施の形態1の子機の構成の一例を示すブロック図である。
実施の形態1の設定器の構成の一例を示すブロック図である。
比較例としての開通時の指針値確認判定処理の一例を示す説明図である。
実施の形態1の通信システムによる開通時の指針値確認判定処理の一例を示す説明図である。
実施の形態2の通信システムによる開通時の指針値確認判定処理の一例を示す説明図である。
実施の形態3に用いるサーバの構成の一例を示すブロック図である。
実施の形態3に用いる子機の構成の一例を示すブロック図である。
実施の形態3の通信システムによる開通時の指針値確認判定処理の一例を示す説明図である。
[実施の形態1]
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は実施の形態1の通信システムの構成の一例を示す説明図である。本実施の形態では、通信システムの一例として、無線テレメータシステムについて説明するが、通信システムは、無線テレメータシステムに限定されるものではなく、無線テレコントロールシステムでもよく、あるいはデータ伝送用のシステム等であってもよい。
無線テレメータシステムは、センタ側の構成として、サーバ10及びセンタ側網制御装置20を有し、端末側の構成として、親機30、複数の通信装置としての子機40、及び各子機40に電線1を介して接続された計測装置50を有する。計測装置50は、例えば、需要家に設置されたメータ(不図示)を計測することによって計測値を取得する。なお、本明細書では、各子機40と計測装置50とは、電線1を介して接続された構成を示すが、子機40と計測装置50との接続は、有線接続に限定されるものではなく、無線接続(例えば、子機40と計測装置50とが1:1に対応付けられた状態)でもよい。
センタ側網制御装置20と親機30とは、例えば、PHS網、FOMA網などの広域無線網N1に接続され、広域無線網N1を介して無線通信を行う。なお、図1に示す例では、センタ側の装置と端末側の装置とを広域無線網N1により接続する構成を示すが、有線のIP網や公衆網などの通信網で接続する構成であってもよい。また、図1に示す例では、広域無線網N1に接続されている親機30の数を一つとしたが、複数の親機30が接続されていてもよい。
また、広域無線網N1には、携帯装置としての設定器60を接続することができ、設定器60からサーバ10に対して、例えば、メール送信を行うことができる。
センタ側網制御装置20は、例えば、通信事業者の公衆網に設けられ、広域無線網N1を介した端末側との通信を制御する機能を有する。センタ側網制御装置20、サーバ10から端末側へ送信すべき電文を受信した場合、広域無線網N1の通信規格に準拠した通信方式にて端末側へ送信する。また、センタ側網制御装置20は、広域無線網N1を介して端末側から送信された電文を受信した場合、受信した電文をサーバ10へ送信する。
親機30は、広域無線網N1を介してセンタ側に接続されると共に、狭域無線網N2を介して複数の子機40と通信可能に接続される。
子機40は、狭域無線網N2を通じてセンタ側からの電文を受信した場合、その電文が自機宛の電文であるか否かを判断する。子機40は、受信した電文の宛先アドレスとして自機のIDが指定されている場合、受信した電文が自機宛の電文であると判断し、その電文に含まれるデータの内容に基づいて各種の処理を実行することができる。また、センタ側と自機に接続された計測装置50との間で通信接続が確立している場合、子機40は、外部から受信した電文を自機に接続された計測装置50へ転送することができる。
子機40は、自機内でセンタ側へ通知すべきイベントが発生した場合、あるいは自機に接続された計測装置50から検針値等のデータを含む電文を受信した場合、親機30へ電文を送信することができる。親機30は、子機40から送信された電文を受信した場合、広域無線網N1を介した無線通信によりサーバ10へ電文を送信することができる。
計測装置50は、事業体から需要家に対して供給される水道、ガス、電気など供給物の使用量を不図示の需要家に設置されたメータによって計測し、計測値(検針値)を出力する計測器である。計測装置50は、例えば8ビット系メータであり、8ビット系の電文フォーマットによりセンタ側と通信する機能を有する。
図2は実施の形態1のサーバ10の構成の一例を示すブロック図である。サーバ10は、サーバ全体を制御する制御部11、通信部12、記憶部13、メール受信部14などを備える。
通信部12は、送信部及び受信部としての機能を有し、広域無線網N1を介して親機30との間の通信を行う。
記憶部13は、通信部12で受信した情報(例えば、計測装置50の指針値、計測装置50(メータ)が設置された需要家(顧客)の番号などの識別情報)、及び需要家に設置された計測装置50(メータ)の識別番号などを登録することができる。
メール受信部14は、サーバ取得部及び取得部としての機能を有し、広域無線網N1を介して設定器60が送信したメールを受信することができる。
図3は実施の形態1の親機30の構成の一例を示すブロック図である。親機30は、親機30全体を制御する制御部31、表示部32、操作部33、広域無線通信部34、狭域無線通信部35、記憶部36などを備える。親機30が備えるハードウェア各部は、不図示の電池から供給される電力により動作する。
制御部31は、例えば、CPU、ROMなどを備え、ROMに予め格納された制御プログラムをCPUが実行することにより、親機30が備えるハードウェア各部の制御を行う。
記憶部36は、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)などの不揮発性メモリにより構成されており、親機30の動作に関する設定情報、広域無線網N1を介して通信する際に必要となる情報、狭域無線網N2を介して通信する際に必要となる情報等を記憶する。
広域無線通信部34は、アンテナ(不図示)を通じて電波を発信及び受信することによって、広域無線網N1を介した無線通信を行う。親機30は、例えば、狭域無線通信部35を通じて子機40から計測装置50の指針値を含む電文を受信した場合、当該電文をセンタ側のサーバ10へ送信する。
また、広域無線通信部34は、アンテナにて電波を受信した場合、受信した電波をデコードすることにより電文を取得する。広域無線通信部34は、デコードして得られる電文を制御部31へ出力する。制御部31は、広域無線通信部34から出力された電文を取得した場合、その電文に応じた処理、及び狭域無線通信部35を通じて子機40へ転送する処理を行う。
狭域無線通信部35は、アンテナ(不図示)を通じて電波を発信及び受信することによって、複数の子機40との間で所定の無線通信方式にて通信を行う。無線通信方式としては、例えば、特定小電力無線方式が採用される。特定小電力無線方式では、周波数割当帯域として、426MHz帯域の他、より通信速度の速い920MHz帯域が用いられる。
狭域無線通信部35は、電文の送信先の子機40を探索するための探索信号として、ビーコンを間欠的に送信する。このビーコンには、親機30を識別するための無線機番号が含まれている。また、狭域無線通信部35は、子機40が送信したビーコンを受信した場合に、送信すべきデータを有するとき、ビーコンに含まれる無線機番号より特定される子機40へ、当該データを含んだ電文を送信する。
表示部32は、LED、液晶表示パネル等により構成され、制御部31が出力する制御信号に基づいて、保守作業を行う作業者等に通知すべき情報を表示することができる。
操作部33は、ディップスイッチ等の各種スイッチ、ボタン等により構成され、例えば、保守作業を行う作業者等による各種の設定操作を受付けることができる。制御部31は、操作部33が出力する設定内容に基づいて所要の制御を行い、必要に応じて設定内容を記憶部36に記憶すべく制御する。
図4は実施の形態1の子機40の構成の一例を示すブロック図である。子機40は、子機40全体を制御する制御部41、表示部42、操作部43、狭域無線通信部44、判定部45、接続部46、記憶部47などを備える。子機40が備えるハードウェア各部は、不図示の電池から供給される電力により動作する。
制御部41は、例えば、CPU、ROMなどを備え、ROMに予め格納された制御プログラムをCPUが実行することにより、子機40が備えるハードウェア各部の制御を行う。
記憶部47は、例えば、EEPROMなどの不揮発性メモリにより構成されており、子機40の動作に関する設定情報、狭域無線網N2を介して通信する際に必要となる情報等を記憶する。
狭域無線通信部44は、アンテナ(不図示)を通じて電波を発信及び受信することによって、親機30との間で所定の無線通信方式にて通信を行う。狭域無線通信部44は、親機30における狭域無線通信部35と同様の機能を有する。また、狭域無線通信部44は、設定器60との間で近距離無線通信を行う機能を有する。
接続部46は、計測装置50を接続するための1又は複数のポートを備える。子機40と計測装置50との間は、電線1によって有線接続されている。接続部46は、電線1(子機40と計測装置50とを接続する電線)を介して計測装置50で計測した指針値を取得する取得部としての機能を有する。なお、有線接続だけでなく無線接続でもよい。すなわち、子機40は、計測装置に接続して計測値を取得する。
判定部45は、子機40と計測装置50との接続の適否を判定する。判定部45による判定処理の詳細は後述する。
表示部42は、LED、液晶表示パネル等により構成され、制御部41が出力する制御信号に基づいて、保守作業を行う作業者等に通知すべき情報を表示することができる。
操作部43は、ディップスイッチ等の各種スイッチ、ボタン等により構成され、例えば、保守作業を行う作業者等による各種の設定操作を受付けることができる。制御部41は、操作部43が出力する設定内容に基づいて所要の制御を行い、必要に応じて設定内容を記憶部47に記憶すべく制御する。
図5は実施の形態1の設定器60の構成の一例を示すブロック図である。設定器60は、例えば、タブレット端末装置、ノート型コンピュータ、スマートフォンなどで構成することができる。設定器60は、設定器全体を制御する制御部61、表示部62、操作部63、メール送信部64、近距離無線通信部65、カメラ部66、記憶部67などを備える。設定器60は、子機40が設置された設置現場で開通処理などの作業を行う作業者が携帯することができる。本実施の形態において、設置現場は、計測装置50に接続された子機40が設置された設置個所である。また、開通処理は、子機40と計測装置50との接続の適否を判定する処理である。
表示部62は、液晶表示パネル等により構成され、制御部61が出力する制御信号に基づいて、開通処理に関する情報(例えば、開通処理の結果など)を表示することができる。
操作部63は、キーボードなどを備え、作業者が計測装置50から読み取った指針値を入力することができる。また、操作部63は、メール送信部64で送信するメールを作成するための操作を受け付けることができる。
カメラ部66は、計測装置50が表示する指針値を撮像し、撮像して得られた画像を処理することにより、指針値を取得することができる。
操作部63、又はカメラ部66は、計測装置50で計測された指針値を入力する入力部としての機能を有する。本明細書では、入力部を介して取得するということは、電線1(子機40と計測装置50とを接続する電線)を介さずに計測装置50で計測された指針値を取得するということである。
メール送信部64は、作業者が作成メールを、広域無線網N1を介してサーバ10へ送信することができる。メールには、例えば、件名として開通依頼、本文として顧客番号、計測装置50の指針値などを含めることができる。
近距離無線通信部65は、子機40との間での近距離無線を行うことができる。近距離無線通信部65は、例えば、開通指示を子機40へ送信することができる。
次に、本実施の形態の通信システムの動作を説明する前に、比較例として従前の開通時の指針値確認判定処理について説明する。
図6は比較例としての開通時の指針値確認判定処理の一例を示す説明図である。開通時とは、開通処理を行う準備が整った状態であり、より具体的には、親機と子機との間の無線ペアリングが完了し、子機と計測装置とが有線接続された状態である。まず、子機の設置現場にいる作業者は、開通依頼(A1)を行う。開通依頼は具体的には、センタへ電話連絡を行い、例えば、「○○さん宅の開通処理をお願いします。」の如くセンタのオペレータに連絡する。
センタでは、電話連絡を受けたオペレータが操作を行って、親機を介して指針値要求を子機へ送信する(A2)。指針値要求を受信した子機は、指針値要求を計測装置へ送信する(A3)。計測装置が指針値を子機へ送信することにより、子機は指針値を取得する(A4)。子機は指針値応答をセンタへ送信する(A5)。これにより、センタは、子機経由で計測装置の指針値を取得する。
作業者は、計測装置の指針値を目視で確認し(A6)、確認した指針値をセンタに連絡する(A7)。この場合も、作業者はセンタへ電話連絡を行い、例えば、「○○さん宅の指針値は△△です。一致していますか?」の如くセンタのオペレータに連絡する。センタでは、作業者からの連絡で取得した指針値と、子機経由で取得した指針値とを比較し(A8)、両者の指針値が一致している場合、子機と計測装置との接続は正しく行われていると判定し、開通処理が完了したと判断することができる。
図6に示すような比較例の場合、指針値の確認が電話連絡にて行われるため、読み違い、聞き違い等のヒューマンエラーが発生するおそれがある。また、開通処理の結果を確認するためにセンタのオペレータが必要となる。また、設置現場において作業者は、開通処理が完了するまで設置現場に待機しなければならない。このように、比較例の場合には、センタのオペレータ及び設置現場の作業者の負担が大きかった。
次に、本実施の形態の通信システムの動作について説明する。
図7は実施の形態1の通信システムによる開通時の指針値確認判定処理の一例を示す説明図である。親機30と子機40との間の無線ペアリングが完了し、子機40と計測装置50とが有線接続された状態、すなわち開通可能な状態となっている。設置現場の作業者は、設定器60に計測装置50の指針値を入力する(P1)。指針値の入力は、操作部63又はカメラ部66を用いることができる。
作業者は、設定器60からサーバ10へメールを送信する(P2)。メールには、件名として開通依頼、本文として顧客番号、計測装置50の指針値を含めることができる。サーバ10は、設定器60が送信したメールを受信することにより、設定器60で取得した指針値を取得し、取得した指針値を登録する(P3)。
設定器60から開通指示を子機40へ送信すると(P4)、子機40は、指針値要求を計測装置50へ送信し(P5)、計測装置50は、計測した指針値を子機40へ送信する。これにより、子機40は、指針値を取得する(P6)。
子機40は、親機30を介して、取得指針値をサーバ10へ送信する(P7)。サーバ10は、取得指針値を受信すると、設定器60から送信された指針値(登録指針値)を子機40へ送信する(P8)。
子機40は、サーバ10から受信した登録指針値(受信値)と、計測装置50から取得した指針値(取得値)とを比較し(P9)、両者の一致・不一致を判定する。両者が一致する場合は、子機40と計測装置50との接続は適切であると判定することができ、両者が一致しない場合、子機40と計測装置50との接続は不適切である(例えば、子機40が目的とする計測装置50に接続されていない)と判定することができる。
子機40は、判定結果を設定器60へ送信(通知)し(P10)、判定結果を表示部42に表示する(P11)。設定器60は、判定結果を受信し、受信した判定結果を表示部62に表示する(P12)。
上述のように、子機40は、計測装置50で計測された指針値を計測装置50に接続して取得する接続部46、親機30を介してサーバ10が送信した指針値(設定器60が、入力部を介して取得した指針値)を受信する狭域無線通信部44、並びに接続部46で取得した指針値及び狭域無線通信部44で受信した指針値に基づいて、子機40と計測装置50との接続の適否を判定する判定部45を備える。
子機40が計測装置50に接続して計測装置50から取得した指針値と、操作部63又はカメラ部66(入力部)を介して設定器60が取得した指針値とが一致する場合、目的の計測装置50に子機40が接続されていると判定することができ、開通処理を完了することができる。また、設定器60から指針値をサーバ10へ送信することによって、子機40の判定部45で指針値の一致・不一致を判定することができるので、センタのオペレータが不要となり、また、作業者がセンタのオペレータと電話確認を行う必要がないので、開通処理に係る作業負担を軽減することができる。
子機40は、判定部45での判定結果に関する情報を表示する表示部42を備える。これにより、作業者は、センタのオペレータとの間で確認作業をする必要がなく、目的の計測装置50に子機40が接続されていることを容易に確認することができる。
子機40は、判定部45での判定結果を狭域無線通信部44から設定器60へ送信することにより、作業者が設定器60を携帯しつつ設置現場を離れたとしても、作業者は判定結果を確認することができるので、判定結果が得られるまで設置現場に留まる必要がない。これにより、作業者は、例えば、次の設置現場に行くことができるので、作業者の作業効率を向上させることができる。
設定器60は、開通指示(計測指示)を子機40へ送信する近距離無線通信部65を備える。子機40は、設定器60から開通指示を受信すると、計測装置50から指針値を取得する。図7に示したように、作業者が設定器60を操作して、開通指示を子機40へ送信することにより、子機40は、計測装置50から指針値を取得することができる。作業者が開通指示を送信するだけで、開通処理を完了させることができるので、作業者は、例えば、現在の設置現場を離れて次の設置現場に行くことができ、開通処理が完了するまで待機する必要がなく、作業性が向上する。
[実施の形態2]
図8は実施の形態2の通信システムによる開通時の指針値確認判定処理の一例を示す説明図である。図7に示す第1例との相違点は、子機40が、サーバ10から送信された登録指針値を受信すると、指針値要求を計測装置50へ送信し、計測装置50から指針値を取得する点である。
図8に示すように、設置現場の作業者は、設定器60に計測装置50の指針値を入力する(P1)。作業者は、設定器60からサーバ10へメールを送信する(P2)。メールには、件名として開通依頼、本文として顧客番号、計測装置50の指針値を含めることができる。サーバ10は、設定器60が送信したメールを受信することにより、設定器60で取得した指針値を取得し、取得した指針値を登録する(P3)。
サーバ10が、親機30を介して登録指針値を子機40へ送信すると(P4)、子機40は、指針値要求を計測装置50へ送信し(P5)、計測装置50は、計測した指針値を子機40へ送信する。これにより、子機40は、指針値を取得する(P6)。
子機40は、サーバ10から受信した登録指針値(受信値)と、計測装置50から取得した指針値(取得値)とを比較し(P7)、両者の一致・不一致を判定する。両者が一致する場合は、子機40と計測装置50との接続は適切であると判定することができ、両者が一致しない場合、子機40と計測装置50との接続は不適切である(例えば、子機40が目的とする計測装置50に接続されていない)と判定することができる。
子機40は、親機30を介して、判定結果をサーバ10へ送信(通知)し(P8)、判定結果を設定器60へ送信(通知)し(P9)、判定結果を表示部42に表示する(P10)。設定器60は、判定結果を受信し、受信した判定結果を表示部62に表示する(P11)。
上述のように、第2例においても、第1例と同様に、子機40が計測装置50に接続して計測装置50から取得した指針値と、入力部を介して設定器60が取得した指針値とが一致する場合、目的の計測装置50に子機40が接続されていると判定することができ、開通処理を完了することができる。また、設定器60から指針値をサーバ10へ送信することによって、子機40の判定部45で指針値の一致・不一致を判定することができるので、センタのオペレータが不要となり、また、作業者がセンタのオペレータと電話確認を行う必要がないので、開通処理に係る作業負担を軽減することができる。
子機40は、判定部45での判定結果をサーバ10へ送信することにより、設置現場から離れた遠隔地でも開通処理の結果を確認することができる。
子機40は、親機30を介して、サーバ10が送信した登録指針値を狭域無線通信部44で受信した場合、計測装置50で計測された指針値を、計測装置50に接続して取得する。図8に示すように、作業者が設定器60を操作して、指針値をサーバ10へ送信すると、サーバ10は、親機30を介して、受信した指針値(登録指針値)を子機40へ送信する。これにより、子機40は、計測装置50から計測装置を取得することができ、開通処理を完了させることができるので、作業者は、例えば、現在の設置現場を離れて次の設置現場に行くことができ、開通処理が完了するまで待機する必要がなく、作業性が向上する。
[実施の形態3]
次に、実施の形態3の通信システムによる開通時の指針値確認判定処理の一例について説明する。
図9は実施の形態3に用いるサーバ110の構成の一例を示すブロック図であり、図10は実施の形態3に用いる子機140の構成の一例を示すブロック図である。図2に示す、実施の形態1に用いるサーバ10との相違点は、判定部15を備える点である。また、図4に示す、実施の形態1に用いる子機40との相違点は、判定部45を具備しない点である。すなわち、実施の形態3では、サーバ110が、子機140と計測装置50との接続の適否を判定する。
図11は実施の形態3の通信システムによる開通時の指針値確認判定処理の一例を示す説明図である。親機30と子機140との間の無線ペアリングが完了し、子機140と計測装置50とが有線接続された状態、すなわち開通可能な状態となっている。設置現場の作業者は、設定器60に計測装置50の指針値を入力する(P1)。指針値の入力は、操作部63又はカメラ部66を用いることができる。
作業者は、設定器60からサーバ110へメールを送信する(P2)。メールには、件名として開通依頼、本文として顧客番号、計測装置50の指針値を含めることができる。サーバ110は、設定器60が送信したメールを受信することにより、設定器60で取得した指針値を取得し、取得した指針値を登録する(P3)。
設定器60から開通指示を子機140へ送信すると(P4)、子機140は、指針値要求を計測装置50へ送信し(P5)、計測装置50は、計測した指針値を子機140へ送信する。これにより、子機140は、指針値を取得する(P6)。
子機140は、親機30を介して、取得指針値をサーバ110へ送信する(P7)。サーバ110は、取得指針値を受信すると、登録した指針値(設定器60から取得した指針値)と子機140から取得した指針値とを比較し、両者の一致・不一致を判定する(P8)。両者が一致する場合は、子機140と計測装置50との接続は適切であると判定することができ、両者が一致しない場合、子機140と計測装置50との接続は不適切である(例えば、子機140が目的とする計測装置50に接続されていない)と判定することができる。
サーバ110は、親機30を介して、判定結果を子機140へ送信する(P9)。子機140は、受信した判定結果を設定器60へ送信(通知)するとともに(P10)、表示部42に表示する(P11)。設定器60は、子機140が送信した判定結果を受信し、受信した判定結果を表示部62に表示する(P12)。
上述のように、サーバ110は、設定器60が取得した指針値を取得するメール受信部14(サーバ取得部)、子機140が送信した指針値を受信する通信部12、並びにメール受信部14で取得した指針値及び通信部12で受信した指針値に基づいて、子機140と計測装置50との接続の適否を判定する判定部15を備える。
子機140が計測装置50に接続して取得した指針値と、入力部を介して設定器60が取得した指針値とが一致する場合、目的の計測装置50に子機140が接続されていると判定することができ、開通処理を完了することができる。また、設定器60から指針値をサーバ110へ送信することによって、サーバ110の判定部15で指針値の一致・不一致を判定することができるので、センタのオペレータが不要となり、また、作業者がセンタのオペレータと電話確認を行う必要がなく、開通処理に係る作業負担を軽減することができる。
サーバ110は、親機30を介して、判定部15での判定結果を子機140へ送信する通信部12を備える。これにより、サーバ110が判定した判定結果を子機140が取得することができる。
子機140は、サーバ110が送信した判定結果に関する情報を表示する表示部42を備える。これにより、サーバ110が判定した判定結果を子機140で確認することができ、作業者がセンタのオペレータと電話確認を行う必要がなくなり、開通処理に係る作業負担を軽減することができる。
子機140は、サーバ110が送信した判定結果を設定器60へ送信する狭域無線通信部44(第2送信部)を備える。これにより、作業者は設定器60で判定結果を確認することができ、設置現場を離れた後でも、当該設置現場での開通処理の結果を確認することができる。
上述のように、本実施の形態によれば、設置現場の作業員が目視で確認しながら指針値をサーバに登録することができるので、指針値の誤登録を低減することができる。また、子機又はサーバが指針値の一致・不一致の判定処理を行うので、センタのオペレータが不要となり、作業ミスを低減することができる。また、作業員とセンタのオペレータとの間で電話連絡を行う必要がなく、作業を簡略化することができる。
本実施の形態に係る通信システムは、需要家に設置されたメータを計測する計測装置と、該計測装置に接続して計測値を取得する通信装置と、該通信装置と通信可能なサーバとを備える通信システムであって、前記サーバは、前記計測装置で計測された計測値を入力する入力部を備えた携帯装置から該計測値を取得するサーバ取得部と、該サーバ取得部で取得した計測値を前記通信装置へ送信する送信部とを備え、前記通信装置は、前記計測装置で計測された計測値を該計測装置に接続して取得する取得部と、前記サーバが送信した計測値を受信する受信部と、前記取得部で取得した計測値及び前記受信部で受信した計測値に基づいて、前記通信装置と前記計測装置との接続の適否を判定する判定部とを備える。
本実施の形態に係る通信装置は、需要家に設置されたメータを計測する計測装置に接続される通信装置であって、前記計測装置で計測された計測値を該計測装置に接続して取得する取得部と、前記計測装置で計測された計測値を入力する入力部を備えた携帯装置から送信された計測値を、サーバを介して受信する受信部と、前記取得部で取得した計測値及び前記受信部で受信した計測値に基づいて、前記通信装置と前記計測装置との接続の適否を判定する判定部とを備える。
携帯装置(60)は、計測装置(50)で計測された計測値を入力する入力部(63、66)を備える。計測装置は、例えば、需要家に設置されたメータである。計測値は、例えば、ガス、電気又は水道などの指針値である。携帯装置は、計測装置が設置された現場において、作業者が携帯する装置である。計測値を取得するには、例えば、作業者が計測値を手動で入力(入力操作)する方法、携帯装置に備えられたカメラで計測値を撮像して取得する方法などがある。
サーバ(10)は、携帯装置が取得した計測値を取得するサーバ取得部(14)、及びサーバ取得部で取得した計測値を通信装置へ送信する送信部(12)を備える。具体的には、携帯装置は、計測値をサーバへ送信し、サーバは携帯装置が送信した計測値を受信することにより、計測値を取得することができる。
通信装置(子機とも称する)(40)は、計測装置で計測された計測値を当該計測装置に接続して取得する取得部(46)、サーバが送信した計測値を受信する受信部(44)、並びに取得部で取得した計測値及び受信部で受信した計測値に基づいて、通信装置と計測装置との接続の適否を判定する判定部(45)を備える。計測装置に有線接続にて接続された通信装置の設置個所を設置現場とも称する。また、通信装置と計測装置との接続の適否を判定する処理を開通処理とも称する。
計測装置に接続して通信装置が取得した計測値と、入力部を介して携帯装置が取得した計測値とが一致する場合、目的の計測装置に正しく通信装置が接続されていると判定することができ、開通処理を完了することができる。また、携帯装置から計測値を送信することによって、通信装置の判定部で計測値の一致・不一致を判定することができるので、センタのオペレータが不要となり、また、作業者がセンタのオペレータと電話確認を行う必要がないので、開通処理に係る作業負担を軽減することができる。
本実施の形態に係る通信システムは、需要家に設置されたメータを計測する計測装置と、該計測装置に接続して計測値を取得する通信装置と、該通信装置と通信可能なサーバとを備える通信システムであって、前記通信装置は、前記計測装置で計測された計測値を該計測装置に接続して取得する取得部と、該取得部で取得した計測値を前記サーバへ送信する第1送信部とを備え、前記サーバは、前記計測装置で計測された計測値を入力する入力部を備えた携帯装置から該計測値を取得するサーバ取得部と、前記通信装置が送信した計測値を受信する受信部と、前記サーバ取得部で取得した計測値及び前記受信部で受信した計測値に基づいて、前記通信装置と前記計測装置との接続の適否を判定する判定部とを備える。
本実施の形態に係るサーバは、需要家に設置されたメータを計測する計測装置に接続される通信装置と通信可能なサーバであって、前記計測装置で計測された計測値を入力する入力部を備えた携帯装置から該計測値を取得する取得部と、前記計測装置で計測された計測値を該計測装置に接続して取得した前記通信装置が送信した計測値を受信する受信部と、前記取得部で取得した計測値及び前記受信部で受信した計測値に基づいて、前記通信装置と前記計測装置との接続の適否を判定する判定部とを備える。
携帯装置(60)は、計測装置(50)で計測された計測値を入力する入力部を備える(63、66)。計測装置は、例えば、需要家に設置されたメータである。計測値は、例えば、ガス、電気又は水道などの指針値である。携帯装置は、計測装置が設置された現場において、作業者が携帯する装置である。計測値を取得するには、例えば、作業者が計測値を手動で入力(入力操作)する方法、携帯装置に備えられたカメラで計測値を撮像して取得する方法などがある。
通信装置(140)は、計測装置で計測された計測値を当該計測装置に接続して取得する取得部(46)、及び取得部で取得した計測値をサーバへ送信する第1送信部(44)を備える。
サーバ(110)は、携帯装置が取得した計測値を取得するサーバ取得部(14)、通信装置が送信した計測値を受信する受信部(12)、並びにサーバ取得部で取得した計測値及び受信部で受信した計測値に基づいて、通信装置と計測装置との接続の適否を判定する判定部(15)を備える。計測装置に有線接続にて接続された通信装置の設置個所を設置現場とも称する。また、通信装置と計測装置との接続の適否を判定する処理を開通処理とも称する。
計測装置に接続して通信装置が取得した計測値と、入力部を介して携帯装置が取得した計測値とが一致する場合、目的の計測装置に正しく通信装置が接続されていると判定することができ、開通処理を完了することができる。また、携帯装置から計測値を送信することによって、サーバの判定部で計測値の一致・不一致を判定することができるので、センタのオペレータが不要となり、また、作業者がセンタのオペレータと電話確認を行う必要がないので、開通処理に係る作業負担を軽減することができる。
本実施の形態に係る通信システムにおいて、前記通信装置は、前記判定部での判定結果に関する情報を表示する表示部を備える。
通信装置(40)は、判定部(45)での判定結果に関する情報を表示する表示部(42)を備える。これにより、作業者は、センタのオペレータとの間で確認作業をする必要がなく、目的の計測装置に正しく通信装置が接続されていることを容易に確認することができる。
本実施の形態に係る通信システムにおいて、前記通信装置は、前記判定部での判定結果を前記サーバ及び前記携帯装置の少なくとも一方へ送信する送信部を備える。
通信装置(40)は、判定部(45)での判定結果をサーバ(10)及び携帯装置(60)の少なくとも一方へ送信する送信部(44)を備える。判定結果を携帯装置へ送信することにより、作業者が携帯装置を携帯しつつ設置現場を離れたとしても、作業者は判定結果を確認することができるので、判定結果が得られるまで設置現場に留まる必要がない。これにより、作業者は、例えば、次の設置現場に行くことができるので、作業者の作業効率を向上させることができる。また、判定結果をサーバへ送信することにより、設置現場から離れた遠隔地でも開通処理の結果を確認することができる。
本実施の形態に係る通信システムにおいて、前記携帯装置は、計測指示を前記通信装置へ送信する送信部を備え、前記取得部は、前記計測指示に基づいて計測値を取得する。
携帯装置(60)は、計測指示(開通指示とも称する)を通信装置(40)へ送信する送信部(65)を備える。通信装置の取得部(46)は、計測指示に基づいて計測値を取得する。例えば、作業者が携帯装置を操作して、計測指示を通信装置へ送信することにより、通信装置は、計測装置(50)から計測値を取得することができる。計測指示を行うだけで、開通処理を完了させることができるので、作業者は、例えば、現在の設置現場を離れて次の設置現場に行くことができるので、開通処理が完了するまで待機する必要がなく、作業性が向上する。
本実施の形態に係る通信システムにおいて、前記取得部は、前記サーバが送信した計測値を前記受信部で受信した場合、前記計測装置で計測された計測値を該計測装置に接続して取得する。
通信装置(40)の取得部(46)は、サーバ(10)が送信した計測値を受信部(44)で受信した場合、計測装置(50)で計測された計測値を該計測装置に接続して取得する。例えば、作業者が携帯装置を操作して、計測値をサーバへ送信すると、サーバは受信した計測値を通信装置へ送信する。これにより、通信装置は、計測装置から計測値を取得することができ、開通処理を完了させることができるので、作業者は、例えば、現在の設置現場を離れて次の設置現場に行くことができるので、開通処理が完了するまで待機する必要がなく、作業性が向上する。
本実施の形態に係る通信システムにおいて、前記サーバは、前記判定部での判定結果を前記通信装置へ送信する送信部を備える。
サーバ(110)は、判定部(15)での判定結果を通信装置(140)へ送信する送信部(12)を備える。これにより、サーバが判定した判定結果を通信装置が取得することができる。
本実施の形態に係る通信システムにおいて、前記通信装置は、前記サーバが送信した判定結果に関する情報を表示する表示部を備える。
通信装置(140)は、サーバ(110)が送信した判定結果に関する情報を表示する表示部(42)を備える。これにより、サーバが判定した判定結果を通信装置で確認することができ、作業者がセンタのオペレータと電話確認を行う必要がなくなり、開通処理に係る作業負担を軽減することができる。
本実施の形態に係る通信システムにおいて、前記通信装置は、前記サーバが送信した判定結果を前記携帯装置へ送信する第2送信部を備える。
通信装置(140)は、サーバ(110)が送信した判定結果を携帯装置(60)へ送信する第2送信部(44)を備える。これにより、作業者は携帯装置で判定結果を確認することができ、設置現場を離れた後でも、当該設置現場での開通処理の結果を確認することができる。