JP6769213B2 - 燃料電池 - Google Patents

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本発明は、セル構造体を一対のセパレータで挟持すると共に、セル構造体とセパレータとの間にシール部材を配置した構造を有する燃料電池の改良に関するものである。
従来の燃料電池としては、例えば特許文献1に記載されているものがある。特許文献1に記載の燃料電池は、支持体表面を有するフレームと、電解質シートと、フレーム及び電解質シートの間に挿入されるシール材料とを備え、シール材料が蛇行した表面形状を有している。シール材料は、例えばガラス材料から成るもので、塗布後に焼成される。この燃料電池は、シール材料に蛇行パターンを適用することにより、電解質シートの高い応力領域における任意の亀裂形成の可能性を最小化、又は排除するものとしている。
特表2010−536145号公報
しかしながら、上記したような従来の燃料電池にあっては、シール材料がほぼ一定の断面積で連続しているため、製造時においてシール材料が焼成により収縮した際、その連続方向に累積応力が発生し、シール材料に亀裂等の損傷が生じる可能性が皆無ではないという問題点があり、このような問題点を解決することが課題であった。
本発明は、上記従来の課題を解決するために成されたものであって、製造時におけるシール部材の損傷を防止することができる燃料電池を提供することを目的としている。
本発明に係わる燃料電池は、電解質をアノード電極及びカソード電極で挟んだ構造を有するセル構造体と、前記セル構造体の両面側に配置する一対のセパレータと、前記セル構造体及び各セパレータの少なくとも周縁部同士の間を気密的に接合するシール部材とを備えている。そして、燃料電池は、前記シール部材が、前記周縁部に沿って連続し且つ連続方向に同一断面形状を有する本線部と、本線部の体積を部分的に増大させる増量部とを備えると共に、前記本線部に対して前記増量部を所定間隔で配置しており、前記シール部材を介装したセル構造体及びセパレータの加熱時において相対的に高温になる領域に、前記シール部材の増量部を相対的に多く分布させたことを特徴としている。
本発明に係わる燃料電池は、シール部材が、その連続方向に一定の断面積ではなく、本線部の体積を部分的に増大させる増量部を所定間隔で配置した構成であって、本線部が各増量部によって複数の短線状に分割された状態になる。このため、燃料電池は、製造時においてシール部材が焼成により収縮しても、本線部全体に応力が及ばない、すなわち累積応力が生じないうえに、増量部から本線部にシール材料を補充する。これにより、燃料電池は、製造時におけるシール部材の損傷を防止することができる。また、上記燃料電池は、加熱時における高温領域に、シール部材の増量部を相対的に多く分布させることにより、シール部材の収縮がより顕著になる高温領域において、シール部材の損傷をより確実に防止する。
本発明の第1実施形態を説明する燃料電池スタックの分解斜視図である。 燃料電池の長辺部分の断面図である。 燃料電池のシール部材を説明する拡大図付きの平面図である。 本発明の燃料電池の第2実施形態を説明する拡大図付きの平面図である。 本発明の燃料電池の第3実施形態を説明する拡大図付きの平面図である。 第4及び第5の実施形態を示す各々平面図(A)(B)である。 第6実施形態としてシール部材の各種形状を説明する各々断面図(A)〜(G)である。 シール部材の断面形状による圧縮量と荷重との関係を示すグラフである。 シール部材及びセパレータの第7実施形態を示す断面図(A)、及びシール部材の第8実施形態を示す断面図(B)である。
〈第1実施形態〉
図1は、本発明に係わる燃料電池FCを含む燃料電池スタックFSを概略的に示す図である。図示の燃料電池スタックFSは、発電領域1の周囲にフレーム2を備えたセル構造体3と、セパレータ4とを交互に積層した構造を有している。なお、図1には2枚のセル構造体3を示したが、実際には多数のセル構造体3を積層する。また、燃料電池スタックFSは、個々のセル構造体3の両面にガスの流通領域を形成する都合上、セパレータ4の数はセル構造体3の数よりも1枚多くなる。
燃料電池FCは、セル構造体3が、その周囲を保持するフレーム2を含み、このセル構造体3と、一対のセパレータ4,4とを備えている。すなわち、燃料電池FCは、図1に示す燃料電池スタックFSにおいては、隣接するもの同士が、相互間のセパレータ4を共用して夫々の燃料電池FCを形成している。
セル構造体3は、平面矩形を成すプレート状の多層構造体であり、図2に一部を示すように、図中で上側のカソード電極(空気極)6と、図中で下側のアノード電極(燃料極)7とで電解質5を挟んだ構造を有している。また、セル構造体3は、アノード電極7側に、発泡金属等の多孔質材から成る支持プレート8を有している。このセル構造体3は、支持プレート8により、アノード電極7へのガス透過性を維持しつつ機械的強度を高めたものであり、例えば、メタルサポートセルと称されることがある。
上記フレーム2は、セル構造体3の一部であり、その材料がとくに限定されるものではないが、樹脂や金属を用いることができる。このフレーム2は、電解質5、カソード電極6及びアノード電極7から成る発電領域1と一体成形しても良い。また、フレーム2は、中央に発電領域1を配置し得る大きさの多孔質材製の支持プレート8を使用し、この支持プレート8の周囲を圧縮して緻密化し、緻密化部分をフレーム(フレーム部)とすることもできる。
この実施形態のセル構造体3は、カソード電極6側に、エキスパンドメタルや金属メッシュ等のガス透過性を有する材料から成る補強プレート9を備えており、カソード電極6へのガス透過性を維持しつつ機械的強度をより一層高めている。
セパレータ4は、ステンレス等の金属材料から成ると共に、セル構造体3に対応した平面矩形の部材であり、プレス加工により凹凸を有する表裏反転形状に成形してある。燃料電池FCにおいて、一対のセパレータ4,4のうちの一方のセパレータ4は、セル構造体3のカソード電極6側との間で、カソードガス(酸素含有ガス・空気)の流通領域G2を形成する。また、他方のセパレータ4は、セル構造体3のアノード電極7側との間で、アノードガス(水素含有ガス・水素ガス)の流通領域G1を形成する。
なお、燃料電池FCは、先述したように、燃料電池スタックFSにおいては相互間のセパレータ4を共用している。このため、共用の各セパレータ4は、図2中の上側である一方側でカソードガスの流通領域G2を形成し、図2中の下側である他方側でアノードガスの流通領域G1を形成して、双方の流通領域G1,G2を分離している。各流通領域G1,G2は、夫々のガスのみが流通し得る領域である。
ここで、セル構造体3のフレーム2、及びセパレータ4の一方の短辺部分には、アノードガスの供給用マニホールド穴H1、及びカソードガス排出用マニホールド穴H2が夫々形成してある。また、他方の短辺部分には、アノードガスの排出用マニホールド穴H3、及びカソードガスの供給用マニホールド穴H4が夫々形成してある。これらのマニホールド穴H1〜H4は、セル構造体3及びセパレータ4を積層した状態で、互いに連通して燃料ガスや空気を流通させるマニホールドを夫々形成する。
燃料電池スタックFSは、図1に示すように、燃料電池FCの積層体の上下に、集電板C1,C2を介してエンドプレートE1,E2を配置する。そして、燃料電池スタックFSは、両側のエンドプレートE1,E2をボルト・ナット類で連結して積層体を拘束する。エンドプレートE1,E2の連結には、必要に応じて、積層荷重を付与するためのスプリングを配置する。なお、集電板C1,C2及び一方のエンドプレートE2にも個々のマニホールド穴H1〜H4が形成してある。
また、燃料電池スタックFSにおいて、各部材間には、図1中で点線で示すシール部材Sが配置してある。このシール部材Sには、セル構造体3とセパレータ4との周縁部同士の間に配置したものと、マニホールド穴H1〜H4の周囲に配置したものがある。以下、シール部材Sについて具体的に述べる。
すなわち、上記の燃料電池FCは、セル構造体3及び各セパレータ4の少なくとも周縁部同士の間を気密的に接合する無端状のシール部材Sを備えている。シール部材Sは、図2及び図3に示すように、セパレータ4の外周に沿って形成したシール溝Gに配置してあり、前記周縁部に沿って連続する本線部Saと、本線部Saの体積を部分的に増大させる増量部Sbとを備えている。本線部Saは、連続方向において実質的に同一の断面形状を有しており、成形上の誤差は許容範囲である。そして、シール部材Sは、本線部Saに対して増量部Sbを所定間隔で配置した構成である。
また、この実施形態の燃料電池FCでは、シール部材Sの増量部Sbが、本線部Saからセパレータ4の面内方向(面に沿う方向)に突出しており、とくに、本線部Saが、直線状であると共に、増量部Sbが、セパレータ4の外周側(図3の拡大図で下側)に突出している。シール部材Sにおいて、本線部Sa及び増量部Sbは同じ材料である。
ここで、上記のシール部材Sは、例えば、ガラス等の無機材料とバインダー等とを混合したものであって、燃料電池FCの組立後に焼成され、セル構造体3とセパレータ4とを互いに気密的に接合する。なお、シール部材Sは、焼成の際にバインダー等が飛散して収縮する。このようなシール部材Sは、例えば燃料電池FCの運転時における熱により軟化することで部材間の気密性を維持すると共に、運転停止後には初期の硬化状態に戻る性質を有している。
上記構成を備えた燃料電池FCは、シール部材Sが、その連続方向に一定の断面積ではなく、本線部Saの体積を部分的に増加させる増量部Sbを所定間隔で配置した構成であるから、本線部Saが各増量部Sbによって複数の短線状に分割された状態になる。このため、燃料電池FCは、製造時においてシール部材Sが焼成により収縮しても、本線部Sa全体に応力が及ばない、すなわち累積応力が生じないうえに、図3中に白矢印で示すように、増量部Sbから本線部Saにシール材料を補充する。
これにより、燃料電池FCは、製造時におけるシール部材Sに亀裂等の損傷が生じるのを防止することができる。また、上記の燃料電池FCを積層してなる燃料電池スタックFSでは、損傷の無いシール部材Sにより、反応用ガス(燃料ガス及び酸化剤ガス)に対する充分な密閉性能が得られ、安定した発電に貢献することができる。
なお、シール部材は、焼成時の亀裂等を防ぐために、全長にわたって断面積を大きくすることも考えられる。しかし、この場合には、より多くのシール部材が必要であり、シール部材に生じる累積応力も大きくなるうえに、バインダー等の飛散も不充分になる。これに対して、上記のシール部材Sでは、累積応力が生じないうえに、焼成時におけるバインダー等の飛散も充分に行われるので、シール性能に優れた組成になる。
また、上記の燃料電池FCは、シール部材Sの増量部Sbを、本線部Saからセパレータ4の面内方向に突出させているので、シール部材Sの厚みが一定になる。このようなシール部材Sは、スクリーン印刷等による形成も可能であると共に、セル構造体3とセパレータ4とを重ねた際、部分的に大きな潰れが生じることもなく、シールラインを良好に維持することができる。
さらに、上記の燃料電池FCは、本線部Saが直線状であると共に、増量部Sbがセパレータ4の外周側に突出しているので、図3中に矢印示す反応用ガスの脇流れを防止することができる。つまり、シール部材Sは、図示例とは逆に増量部Sbを内側に設けると、増量部Sb同士の間に反応用ガスの脇流れ、すなわち発電に寄与しない無駄なガス流が生じる。これに対して、上記のシール部材Sは、反応用ガスの脇流れを防止すると共に、増量部Sbがガス流を妨げる心配もない。
さらに、上記の燃料電池FCは、セル構造体3とセパレータ4との間に介装したシール部材Sを焼成する場合、例えば、図3中の矢印で示すように、一方側のマニホールド穴H2から他方側のマニホールド穴H4に高温ガスを流通させて、シール部材Sを焼成することができる。この場合、燃料電池FCは、高温ガスの上流側が、下流側に対して相対的に高温の領域になる。
そこで、燃料電池FCは、より好ましい実施形態として、シール部材Sを介装したセル構造体3及びセパレータ4の加熱時において、高温領域(上流側)に、シール部材Sの増量部Sbを相対的に多く分布させることができる。これにより、シール部材Sの収縮がより顕著になる高温領域において、シール部材Sの損傷をより確実に防止する。なお、シール部材Sの増量部Sbは、図3に示すマニホールド穴H1,H3の周囲に配置したシール部材Sにも設けることができる。
〈第2実施形態〉
図4は、本発明の燃料電池の第2実施形態を示す図である。なお、以下に説明する各実施形態において、先の実施形態と同一部位は、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
図4に示す燃料電池のシール部材Sは、増量部Sbが、本線部Saからセパレータ4の面内方向に突出しており、とくに、本線部Saが、ジグザク状であると共に、増量部Sbが、本線部Saのジグザグ形状の角部に設けてある。
上記の燃料電池にあっても、先の実施形態と同様に、本線部Saが各増量部Sbによって複数の短線状に分割された状態になり、製造時においてシール部材Sが焼成により収縮しても、本線部Sa全体に応力が及ばない、すなわち累積応力が発生しないうえに、図4中に白矢印で示すように、増量部Sbから本線部Saにシール材料を補充する。これにより、燃料電池FCは、製造時におけるシール部材Sに亀裂等の損傷が生じるのを防止することができる。
また、上記の燃料電池FCは、本線部Saをジグザク状にし、増量部Sbを本線部Saの角部に設けてあるので、本線部Saをより長くして幅の広いシール領域を確保することができる。
〈第3実施形態〉
図5に示す燃料電池のシール部材Sは、本線部Saが、分割された複数の短線部Scから成ると共に、増量部Sbが、各短線部Scの端部同士を接合した部分である。図示例のシール部材Sは、シール部材Sの連続方向において、その中心線の左右に短線部Scを交互に配置し、各短線部Scの接合部分である端部同士を増量部Sbとした構成である。図示例のシール部材Sは、各短線部Sbの端部同士を平面上で接合している。
上記の燃料電池は、分割された複数の短線部Scを接合して本線部Saを形成しているので、製造時においてシール部材Sが焼成により収縮しても、本線部Sa全体に応力が及ばないうえに、図5中に白矢印で示すように、増量部Sbから本線部Saにシール材料を補充する。これにより、燃料電池FCは、製造時におけるシール部材Sに亀裂等の損傷が生じるのを防止することができる。また、上記の燃料電池FCは、複数の短線部Scを採用したことから、様々な形態のシールラインにも容易に適用することが可能である。
〈第4・第5の実施形態〉
図6に示す燃料電池のシール部材Sは、本線部Saが、分割された複数の短線部Scから成ると共に、増量部Sbが、各短線部Scの端部同士を接合した部分である。なお、先の第3実施形態では、各短線部Scの端部同士を平面上で接合した構成を説明した。これに対して、第4及び第5の実施形態のシール部材Sは、各短線部Scの端部同士を上下に重ねて接合している。
図6(A)に示す第4実施形態のシール部材Sは、分割された複数の短線部Scをジグザグ状に配置してこれを本線部Saにすると共に、短線部Scの端部同士を上下に重ねてこれを増量部Sb、すなわち本線部Saの体積を部分的に増大させる増量部Sbとしたものである。
また、図6(B)に示す第5実施形態のシール部材Sは、分割された複数の短線部Scを直線状に配置してこれを本線部Saにすると共に、短線部Scの端部同士を上下に重ねてこれを増量部Sbとしたものである。
さらに、第4及び第5の実施形態では、図6に示すように、セパレータ4が、シール部材Sの配置に対応した形状のシール溝Gを有している。図示のシール溝Gは、シール部材Sの配置に対応した形状としてジグザグ状や直線状を成すと共に、シール部材Sの幅よりも大きい幅寸法を有しており、その内部にシール部材Sが配置してある。
上記の各燃料電池は、シール部材Sにおいて、各短線部Scの端部同士を上下に重ねているので、セル構造体3とセパレータ4とを接合した際に、増量部Sbが押し潰され、その状態でシール材の焼成が行われる。これらの燃料電池にあっても、製造時においてシール部材Sが焼成により収縮しても、本線部Sa全体に応力が及ばないうえに、増量部Sbから本線部Saにシール材料を補充する。これにより、燃料電池は、製造時におけるシール部材Sに亀裂等の損傷が生じるのを防止することができる。
また、上記の各燃料電池は、セパレータ4にシール部材Sの配置に対応した形状のシール溝Gを形成し、そのシール溝Gにシール部材Sを配置しているので、セル構造体3とセパレータ4とを接合して増量部Sbを押し潰す際に、増量部Sbの横方向への広がりをシール溝G内に留めて、良好なシールラインを形成することができる。
〈第6実施形態〉
図7は、シール部材Sの各種の断面形状を示す図である。なお、同図には、シール材Sの本線部Saの形状を示し、増量部の図示は省略した。
すなわち、本発明の燃料電池は、より好ましい実施形態として、シール部材Sが、連続方向に交差する断面において、厚さ方向への変形を促進する形状を成しているものとすることができる。変形を促進する形状とは、弾性係数が低くなる形状であり、要するに、厚さ方向に変形しやすい形状である。
この実施形態において、図7(A)に示すシール部材Sは、上側を外周側とした円弧状を成している。図7(B)に示すシール部材Sは、矩形本体の上部両側に面取りRを有する形状を成している。図7(C)に示すシール部材Sは、上側を頂点とした三角形状を成している。
図7(D)に示すシール部材Sは、上側を斜辺とした矩形状を成している。図7(E)に示すシール部材Sは、矩形本体の上部片側に三角形の突起Tを有している。図7(F)に示すシール部材Sは、矩形本体の上辺中央に三角形の凹部Qを有している。そして、図7(G)に示すシール部材Sは、矩形本体の上辺中央に半円形の凹部Qを有している。
図8は、断面形状が長方形のシール部材Sと、図7(A)に示す如く断面形状が円弧状のシール部材Sとについて、荷重と圧縮量との関係を示すグラフである。このグラフにおいて、荷重F1は、シール性を発現するために必要な最低荷重(充分に焼成するためのミニマム荷重)である。荷重F2は、シール部材Sが耐えられる限界荷重である。
上記グラフから明らかなように、最低荷重F1から限界荷重F2に至る範囲では、図中に点線で示す長方形のシール部材Sの圧縮量(L2−L1)よりも、図中に実線で示す円弧状のシール部材Sの圧縮量(L2−L1)の方が大きくなる。このように、長方形のシール部材Sよりも圧縮量が増大するのは、円弧状のシール部材Sだけでなく、図7(B)〜(G)に示す各シール部材Sも同様である。
上記のシール部材Sを備えた燃料電池は、先の各実施形態と同様に、製造時におけるシール部材Sに亀裂等の損傷が生じるのを防止することができるうえに、シール部材Sが厚さ方向に変形し易いので、セル構造体3とセパレータ4との間で挟持して焼成する際に、シール溝Gの深さのばらつきを吸収して、双方の間を気密的に封止する。
〈第7及び第8の実施形態〉
図9(A)に示す第7実施形態の燃料電池は、セル構造体(3)及びセパレータ(4)の少なくとも一方が、本体部とシール領域との間に、本体部に対してシール領域を変位させる変位促進部Fを有している。図示例では、セル構造体3のフレーム2において、本体部Aと、本体部Aの周縁部であるシール領域2Bとの間に、他の部位よりも肉厚を相対的に小さくした変位促進部Fを有している。
上記構成を備えた燃料電池は、シール部材Sにより先の各実施形態と同様の効果が得られる。そして、燃料電池は、セル構造体3のフレーム2が、変位促進部Fによりシール領域2Bが変位し易いので、シール部材Sをセル構造体3とセパレータ4との間で挟持して焼成する際に、シール溝Gの深さのばらつきに左右されることなく、双方の間を気密的に封止することができる。
図9(B)に示す第8実施形態の燃料電池は、セル構造体(3)及びセパレータ(4)の少なくとも一方とシール部材sとの間に、シール部材Sよりも軟質の補助材10を備えている。図示例では、セル構造体3のフレーム2とシール部材Sとの間に補助材を介装している。補助材10には、ガラスペースト等の接点材料を用いることができる。
上記構成を備えた燃料電池は、シール部材Sにより先の各実施形態と同様の効果が得られる。そして、燃料電池は、セル構造体3のフレーム2とシール部材Sとの間に、シール部材Sよりも軟質の補助材10を配置したので、図9(B)中の右図から左図に移行するように、シール部材Sをセル構造体3とセパレータ4との組み付け初期から、補助材10がセル構造体3のフレーム2に必ず接触して潰された状態になる。
これにより、燃料電池は、シール部材Sをセル構造体3とセパレータ4との間で挟持して焼成する際に、シール溝Gの深さのばらつきに左右されることなく、双方の間を気密的に封止することができ、しかも、補助材10の分だけシール部材Sの圧縮量や収縮量が減るので、シール部材Sの密度(ガラス密度)の低下を防ぐことができる。
本発明に係わる燃料電池は、構成が上記各実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成を適宜変更することが可能であり、シール部材の配置や断面形状、本線部に対する増量部の形状や配置などを変更したり、各実施形態の構成を組み合わせたりすることができる。
1 セル構造体の発電領域
2 セル構造体のフレーム
2A 本体部
2B シール領域
3 セル構造体
4 セパレータ
5 電解質
6 アノード電極
7 カソード電極
10 補助材
F 変位促進部
FC 燃料電池
FS 燃料電池スタック
S シール部材
Sa 本線部
Sb 増量部
Sc 短線部

Claims (13)

  1. 電解質をアノード電極及びカソード電極で挟んだ構造を有するセル構造体と、
    前記セル構造体の両面側に配置する一対のセパレータと、
    前記セル構造体及び各セパレータの少なくとも周縁部同士の間を気密的に接合するシール部材とを備え、
    前記シール部材が、前記周縁部に沿って連続し且つ連続方向に同一断面形状を有する本線部と、本線部の体積を部分的に増大させる増量部とを備えると共に、前記本線部に対して前記増量部を所定間隔で配置しており、
    前記シール部材を介装したセル構造体及びセパレータの加熱時において相対的に高温になる領域に、前記シール部材の増量部を相対的に多く分布させたことを特徴とする燃料電池。
  2. 前記シール部材の増量部が、本線部からセパレータの面内方向に突出していることを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
  3. 電解質をアノード電極及びカソード電極で挟んだ構造を有するセル構造体と、
    前記セル構造体の両面側に配置する一対のセパレータと、
    前記セル構造体及び各セパレータの少なくとも周縁部同士の間を気密的に接合するシール部材とを備え、
    前記シール部材が、前記周縁部に沿って連続し且つ連続方向に同一断面形状を有する本線部と、本線部の体積を部分的に増大させる増量部とを備えると共に、前記本線部に対して前記増量部を所定間隔で配置しており、
    前記シール部材の本線部が、ジグザク状であると共に、前記増量部が、本線部のジグザグ形状の角部に設けてあることを特徴とする燃料電池。
  4. 電解質をアノード電極及びカソード電極で挟んだ構造を有するセル構造体と、
    前記セル構造体の両面側に配置する一対のセパレータと、
    前記セル構造体及び各セパレータの少なくとも周縁部同士の間を気密的に接合するシール部材とを備え、
    前記シール部材が、前記周縁部に沿って連続し且つ連続方向に同一断面形状を有する本線部と、本線部の体積を部分的に増大させる増量部とを備えると共に、前記本線部に対して前記増量部を所定間隔で配置しており、
    前記シール部材の本線部が、分割された複数の短線部から成ると共に、前記増量部が、各短線部の端部同士を接合した部分であることを特徴とする燃料電池。
  5. 前記シール部材の増量部が、本線部からセパレータの面内方向に突出していることを特徴とする請求項3又は4に記載の燃料電池。
  6. 前記シール部材の本線部が、直線状であると共に、前記増量部が、セパレータの外周側に突出していることを特徴とする請求項2又は5に記載の燃料電池。
  7. 前記シール部材の本線部が、ジグザク状であると共に、前記増量部が、本線部のジグザグ形状の角部に設けてあることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料電池。
  8. 前記シール部材の本線部が、分割された複数の短線部から成ると共に、前記増量部が、各短線部の端部同士を接合した部分であることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料電池。
  9. 前記シール部材が、連続方向に交差する断面において、厚さ方向への変形を促進する形状を成していることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の燃料電池。
  10. 前記セル構造体及びセパレータの少なくとも一方が、本体部とその周縁部であるシール領域との間に、本体部に対してシール領域を変位させる変位促進部を有していることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の燃料電池。
  11. 前記セル構造体及びセパレータの少なくとも一方とシール部材との間に、前記シール部材よりも軟質の補助材を備えていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の燃料電池。
  12. 前記セパレータが、シール部材の配置に対応した形状のシール溝を有しており、前記シール溝に、シール部材が配置してあることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の燃料電池。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の燃料電池を積層した構造を有し、
    隣接する燃料電池同士が、相互間のセパレータを共用して夫々の燃料電池を構成していることを特徴とする燃料電池スタック。
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