以下、本発明の実施形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態にかかるオーダリングシステム1の概略構成図である。同図に示すように、オーダリングシステム1は、管理装置(上位装置、ストアコントローラとも称する)10と、会計装置(以下「POS端末装置」という)20と、券売機40と、携帯端末60と、キッチンモニタ80と、キッチンプリンタ95と、アクセスポイント100と、ルータ110とを具備し、各機器を通信可能に接続して構成されている。オーダリングシステム1は、例えば飲食店に設置される。このオーダリングシステム1において、POS端末装置20と券売機40と携帯端末60は、何れも商品を注文入力する注文入力装置を構成し、キッチンモニタ80とキッチンプリンタ95は、注文された商品に基づき各種情報を表示する表示装置を構成する。
管理装置10とPOS端末装置20と券売機40とキッチンモニタ80とキッチンプリンタ95とアクセスポイント100とは、互いに、LAN120を介して接続されている。LAN接続の形態は、有線であっても良いし、無線であっても良い。またアクセスポイント100は、無線LANにより、携帯端末60と接続されている。ルータ110は、オーダリングシステム1内の装置(例えば管理装置10)とオーダリングシステム1外の装置(例えば本部のサーバ)とのネットワーク130を介する通信を制御(経路選択制御等)する。
管理装置10は、オーダリングシステム1全体を制御(管理)する装置(例えばサーバ)である。例えば、管理装置10は、制御部の他、記憶部を備え、種々のファイル(例えば、商品ファイル、指示ファイル、印字フォーマットファイル、注文データファイル、会計ファイル等)を記憶(管理)する。商品ファイルは、例えば図6に示すように、各商品の商品コード、商品名、価格等の各種商品情報からなっている。また例えば、管理装置10は、通信部を備え、記憶部内のファイル(又はファイル上のデータ)を必要に応じて他の装置に送信する。また例えば、管理装置10は、集計部を備え、店員からの支持に応じて又は予め定めた所定時刻に、記憶部に記憶している情報等に基づいて、集計情報(例えば、日計レポート等の売上実績情報)を生成する。
POS端末装置20は、注文処理や会計(精算)処理を実行する装置である。図2はPOS端末装置20の機能ブロック図の一例を示す図である。同図に示すように、POS端末装置20は、このPOS端末装置20の動作を制御するCPU21と、客の買上情報等を記憶するハードディスク23と、CPU21が実行するプログラムを記憶するROM25と、種々の情報を記憶するRAM27と、商品の名称や価格等を表示する表示部29と、レシート印字部31と、現金や金券などを保管するドロワ部33と、LAN120を経由して管理装置10等の外部機器と通信する通信部35と、POS端末装置20を動作させる各種の操作ボタン等からなる操作部37とを備えている。各構成要素は互いにバス39を介して接続されている。RAM27には管理装置10より取得した商品ファイル等が記憶されている。POS端末装置20は、客の注文を受け付けて予め会計を済ます前精算(前会計)に用いられると同時に、例えば携帯端末60でテーブルにいる客から注文を受け付けた商品が飲食された後に会計を行う後精算(後会計)にも用いられる。即ち、POS端末装置20は、精算機能を有した注文入力装置であるが、時と場所によっては精算機能を有さない注文入力装置にもなる。
券売機40は、客が商品(例えば調理メニュー)に対応する食券を購入するために設置される。図3は券売機40の機能ブロック図の一例を示す図である。同図に示すように、券売機40は、この券売機40の動作を制御するCPU41と、CPU41が実行するプログラム等を記憶するフラッシュメモリ43と、入金金額や現在の残高や商品ファイル等の各種データを記憶するRAM45と、食券を購入するための所定の画面を表示するとともにタッチすることで所定の入力を行うタッチパネル47と、お釣り返却レバーや呼出ボタン等の入力用の操作キー部49と、外部装置と通信する通信部51と、タッチパネル47で選択された商品の食券を印刷してラベル取出口に排出する発券手段53と、紙幣の種別判定や金種毎の枚数カウント等の紙幣に関する処理全般を行う紙幣処理部55と、硬貨の種別判定や金種毎の枚数カウント等の硬貨に関する処理全般を行う硬貨処理部57とを備えている。各構成要素は互いにバス59を介して接続されている。即ち、券売機40は、精算機能を有した注文入力装置である。
図4は携帯端末60の構成の一例を示す機能ブロック図である。同図に示すように携帯端末60は、CPU61と、ROM63と、RAM65と、タッチパネル(表示部兼操作部)67と、通信部69と、操作ボタン部(操作部)71とを、バス73によって相互に接続して構成されている。CPU61は各種プログラムを実行する。ROM63は、例えば、CPU61において実行される各種プログラムや、タッチパネル67において表示される画像データ(画像フォーマット情報)等を記憶する。RAM65は、例えば管理装置10から受信した各種ファイル(例えば商品ファイル)や、CPU61が生成したデータを一時記憶する。タッチパネル67は、注文可能な商品を表示する表示手段であり、同時にタッチ(押下)することで注文を受けた商品を選択する選択手段(入力手段)となっている。通信部69はアクセスポイント100を経由して他の装置(管理装置10やキッチンモニタ80等)と送受信を行う送受信手段である。操作ボタン部71は、例えば電源スイッチボタンや操作ボタン等から構成され、操作者である店員からの入力操作を受け付ける。操作ボタン部71も、前記タッチパネル67と同様に、選択手段(入力装置)の一部を構成する場合がある。携帯端末60は、一般に、精算機能を有さない注文入力装置であるが、NFC等の非接触端末やクレジット決済機能が付いた携帯端末60は、精算機能を有する注文入力装置になる。
キッチンモニタ80は、主に厨房付近に設置され、前記各注文入力装置(POS端末装置20、券売機40、携帯端末60)で注文を受けた商品(メニュー)に関する情報を受信し、この受信情報に基づいて下記する各種情報を表示する。図5はキッチンモニタ80の構成の一例を示す概略ブロック図である。同図に示すようにキッチンモニタ80は、CPU81と、ROM83と、RAM85と、タッチパネル(表示部兼操作部)87と、通信部89とを、バス91によって相互に接続して構成されている。CPU81は、各種プログラムを実行する。ROM83は、例えば、CPU81において実行される各種プログラムや、タッチパネル87において表示される画像データ(画像フォーマット情報)等を記憶する。RAM85は、例えば管理装置10から受信したファイル(例えばメニューファイルや指示ファイル等)や、携帯端末60等の注文入力装置から受信したデータ(例えば、商品情報等)を一時記憶する。タッチパネル87は、注文された商品の調理指示や、完了させた調理指示に対応する商品の配膳指示等を表示する表示手段であり、同時に調理の完了した商品や配膳の完了した商品にタッチすることでその完了を入力する入力手段である。通信部89は、他の装置(携帯端末60等の注文入力装置や管理装置10等)と送受信を行うものである。このオーダリングシステム1の場合、2台のキッチンモニタ80を設置し、1台はキッチン(厨房)用に下記する調理指示画面G1を表示するものであり、もう1台はホール(配膳)用に下記する配膳指示画面G2を表示するものである。なお、キッチンモニタ80は1台のみ設置し、切替ボタン等を操作することによって、調理指示画面G1と配膳指示画面G2とを切り換えるように構成しても良い。またキッチンモニタ80は3台以上の複数台設置しても良い。
キッチンプリンタ95は、主に厨房近傍に設置され、下記する配膳伝票や会計用伝票等をプリントアウトする。キッチンプリンタ95は、CPUとROMとRAMと印字部と通信部と表示部と操作部とをバスによって相互に接続して構成されている。CPUは各種プログラム(例えば、印字用のプログラム等)を実行する。ROMは、例えばCPUにおいて実行される各種プログラムや、印字部において印字される印字フォーマットデータ等を記憶する。RAMは、例えば管理装置10から受信したファイル(例えばメニューファイル等)を一時記憶する。通信部は他の装置と送受信を行う。表示部は種々の画面を表示する。操作部は操作者である店員からの入力を行う。キッチンプリンタ95は複数台設置しても良い。
次にこのオーダリングシステム1の動作例を説明する。
このオーダリングシステム1の場合、3種類の注文入力装置としてPOS端末装置20と券売機40と携帯端末60があり、それぞれの装置毎に、商品の注文・精算方法が異なる。即ち、POS端末装置20は、来店した客から店員が注文を受け付け、その際に精算を行う。券売機40の場合は、来店した客自身が注文入力の操作を行い、その際に精算を行う。一方、携帯端末60は、テーブルに着席した客が追加注文するような場合に、客から店員が注文を受け付け、精算は、食後の退店時に、POS端末装置20によって行う。つまり、この例の場合、POS端末装置20は注文時と退店時の両方で精算を行う前会計と後会計方式である。券売機40は注文時に精算を行う前会計方式である。携帯端末60はそれ自体では精算を行わず、POS端末装置20にて精算を行わせる後会計方式である。つまりこの例の場合、複数の会計処理方式があり、複雑な構成となっている。
図7は、各注文入力装置による注文入力処理フロー図である。まず券売機40においては、客自身がタッチパネル47や操作キー部49等を操作することで、注文入力及び精算処理と発券処理とを行う(ステップST1−1、ST1−2)。精算処理と発券処理が終わると、券売機40は、その通信部51によって、キッチンモニタ80とPOS端末装置20に、精算済情報と共に注文データを送信する(ステップST1−3)。キッチンモニタ80には、前記注文データと精算済情報とを表示する等のために送信され、POS端末装置20には、注文データと精算に関する情報を集計する等のために送信される。POS端末装置20の代りに、又はPOS端末装置20と共に、管理装置10にこれらのデータを送信して集計させるように構成しても良い。
携帯端末60においては、例えば客が着席したテーブルにおいて、注文を受け付ける場合に使用される。携帯端末60による注文は、客が来店してテーブルに着席したときや、客が券売機40やPOS端末装置20によって注文した後に追加注文するとき等に行われる。即ち、携帯端末60においては、店員が客から聞き取ったメニュー(商品)を、店員がタッチパネル67や操作ボタン部71等を操作することで、注文入力を行う(ステップST2−1)。注文入力が終わると、携帯端末60は、その通信部69によって、キッチンモニタ80とPOS端末装置20に、未精算情報と共に注文データを送信する(ステップST2−2)。キッチンモニタ80には、前記注文データと未精算情報とを表示する等のために送信され、POS端末装置20には、注文データと未精算に関する情報を集計する等のために送信される。POS端末装置20の代りに、又はPOS端末装置20と共に、管理装置10にこれらのデータを送信して集計させるように構成しても良い。なお、携帯端末60への注文データの入力は、店員の代りに、客自身が行うように構成しても良い。
POS端末装置20においては、注文入力モードと精算モードを選択でき、例えば来店した客から注文を受け付ける場合は注文入力モードを選択し、また携帯端末60で注文を受け付けた未精算の商品について退店時に精算を行うような場合は精算モードを選択する。即ち、POS端末装置20において、注文入力モードが選択されると、ステップST3−1からステップST3−2に移行して、店員が操作部37等を操作することで注文入力を行い、次に精算処理を行う(ステップST3−3)。精算処理が終わると、POS端末装置20は、その通信部35によって、キッチンモニタ80に、精算済情報と共に注文データを送信する(ステップST3−4)。キッチンモニタ80には、前記注文データと精算済情報とを表示する等のために送信される。このとき、これらのデータを集計などのために管理装置10に送信しても良い。一方、POS端末装置20において、精算モードが選択されると、ステップST3−1からステップST3−5、ST3−6に移行して、店員が操作部37等を操作することで精算処理を行う。このとき、これらのデータを集計などのために管理装置10に送信しても良い。
図8は、キッチンモニタ80の1動作例を示す概略動作説明図である。同図に示すように、キッチンモニタ80は、注文入力装置(POS端末装置20、券売機40、携帯端末60)から、注文データが発生する毎に、発生した注文データを入力する(ステップST4−1)。このとき注文データと合わせて同時に、その注文データに係る注文商品の精算情報(精算済或いは未精算)も入力する。注文データには、さらに、注文時に各商品について要求される付加情報も含まれる。付加情報としては、例えばコーヒー等に砂糖やミルク等の付加商品を添える必要があるか否かの付加商品要不要情報や、提供するのが食前食後等の提供時期情報等がある。
次に、前記注文入力された注文データと前記精算情報とを、所定の表示態様で、タッチパネル87に表示する(ステップST4−2)。タッチパネル87に表示される画面は、下記する調理指示画面G1や配膳指示画面G2等があるが、ここでは調理指示画面G1を表示する。前記所定の表示態様としてこの例では、単品表示態様と、注文単位別表示態様と、マトリクス表示態様とがあるので、以下それぞれについて説明する。これら各表示態様間の画面の切り替えは、下記するレイアウト変更ボタンR24(図9等参照)の押下によって適宜行うことができる。
〔単品表示態様〕
ステップST4−2で表示された調理指示画面G1が単品表示態様であったとする。図9は、調理指示画面G1に単品表示態様で、調理が指示された各商品を表示した一画面例を示す図である。同図に示すようにこの表示態様の場合、注文を受け付けた商品を1品目毎に商品欄(表示領域)R1に表示している。商品欄R1は、商品の調理を指示する調理指示の表示領域である。表示した各商品欄R1の中には、その右側に商品名R11、その左側にその個数R12、個数R12の上方に注文識別番号R13、注文識別番号R13の右側に経過時間R14が表示されている。注文識別番号R13は、注文された商品の会計やその他の処理のために付される識別番号であり、注文入力装置によって変わり、例えば、POS端末装置20の場合はレシート番号、券売機40の場合は発券番号、携帯端末60の場合は卓番号(複数回の注文の場合は、「卓番号−回数」で表示しても良い)等である。この例では注文識別番号R13としてレシート番号が用いられ、客が一回の注文(1注文または1会計)で注文した1又は複数の商品につき、1つの番号が付される。この例では、同じ注文識別番号である注文識別番号「324」のお茶とハンバーガー、注文識別番号「327」のハンバーガーとフライドポテトが同時に注文した商品であることを示している。なお、注文識別番号「324」のお茶とハンバーガーは、2品目の商品(単品)を同時に注文したのに対し、注文識別番号「327」のハンバーガーとフライドポテトは、バーガーランチセットとして1品目を注文したものであるが、単品表示態様の場合は、同様の表示となる。経過時間R14は、この調理指示画面G1に表示を行ってからの経過時間、又は注文を受け付けてからの経過時間である。
各商品欄R1は、より早く注文した順に左上から右下に向かって並べて表示されている。これによって、どの商品から調理を急ぐべきかを容易に判断することができる。なお並べる方向は左から右でも上から下でも下から上でも良い(以下の他の例も同様)。また前述のように、経過時間R14が表示されているので、どの程度早く調理しなければならないかの程度を容易に判断することができる。また図9では明示していないが、経過時間に応じて各商品欄R1の色彩を変更している。即ち例えば経過時間が3分以内の商品欄R1は青色、3分〜7分の商品欄R1は黄色、7分〜10分の商品欄R1は赤色、10分以上は赤色の点滅としている。さらに警報音をこれに加えても良い。これによっても、どの商品から調理を急ぐべきかの判断と、どの程度早く調理しなければならないかの程度の判断とを容易に行うことができる。
所定の商品欄R1(この例では注文識別番号「319」と「321」)中の注文識別番号R13の下方には、「未精算」(精算情報R15)が表示されている。言い換えれば、「未精算」が表示されていない商品については「精算済」の精算情報が表示されていることになる。このように商品欄R1に精算情報R15を表示することで、調理する店員に、精算未精算の状態を明確に知らせることができる。このような表示は、例えば調理する店員が同時に精算を掛け持ちするような場合や、下記する配膳指示画面G2を表示しないような場合に、特に効果的である。なお精算済の場合は、「精算済」を商品欄R1に表示しても良い。
所定の商品欄R1(この例では注文識別番号「321」と「324」)中の商品名R11又は個数R12の下方には、付加情報R16としてそれぞれ、「砂糖」(付加商品)、「食後」(提供時期)が表示されている。このように商品欄R1に付加情報R16を表示することで、調理する店員に、付加情報を明確に知らせることができ、配膳ミス等を防止することができる。このような表示は、例えば調理する店員が同時に配膳を行うような場合や、下記する配膳指示画面G2を表示しないような場合に、特に効果的である。付加情報としては、テイクアウト商品であること等、上記以外の他の種々の情報もある(下記する配膳指示画面G2や他の表示態様においても同様)。
調理指示画面G1の下部(下辺近傍)には、一列に、オーダー総数表示R17、ページ数表示R18、ページ切換ボタンR19、戻すボタンR20、イベント表示ボタンR21、最初を完了ボタンR22、アイテム準備状態切替ボタンR23、レイアウト変更ボタンR24、ログアウトボタンR25が表示されている。
オーダー総数表示R17には、現在オーダーされている注文識別番号R13単位の総数が表示されている。この表示によって、注文識別番号R13単位に商品を配膳するような場合に、配膳回数の総数を把握できる。従来はこのような注文識別番号単位での表示が無く、1つずつ数えて配膳回数を把握していたが、これによって一目で分かるようになった。次に、ページ数表示R18には、現在表示されている調理指示画面G1のページ数が表示されており、図示する例では、調理指示画面G1が全部で1ページなので、「1/1」と表示されている。もし2ページ中の1ページ目である場合は、「1/2」となる。イベント表示ボタンR21は、アイテム状態変更の履歴を表示させるボタンである。最初を完了ボタンR22は、調理指示画面G1中の最初の商品欄R1(この例では注文識別番号「312」の商品欄)を完了させる(消し込む)ボタンである。アイテム準備状態切替ボタン(画面切替ボタン)R23は、タッチパネル87の表示を、調理指示画面G1と下記する配膳指示画面G2の間で切り替えるボタンである。レイアウト変更ボタン(表示態様切替ボタン)R24は、単品表示態様と注文単位別表示態様とマトリクス表示態様との間を切り替えるボタンである。
次に、図8に戻って、ステップST4−2で表示された上記調理指示画面G1中の商品を調理し、ある商品が完成すると、上記調理指示画面G1中の調理完了商品の商品欄R1をタッチする(ステップST4−3)。これによって、調理指示画面G1から、押下された調理完了商品の商品欄R1が消去される(ステップST4−4)。商品欄R1を消去するとその下側の商品欄R1が繰り上がる(繰り上げなくても良い)。但し、複数の商品欄R1が1つの注文識別番号R13として表示されている場合は、前記複数の商品欄R1全てが押下されるまで、それらの表示を残しておく。例えば、注文識別番号「324」について、ハンバーガーの調理が完了したが、お茶の調理が未だ完了していない場合は、図10に示すように、押下されたハンバーガーの商品欄R1に完了のマークM1を表示しておく(同時にその商品欄R1の色彩を他の色彩〔例えばピンク〕に変更しても良い)。その後、お茶についても商品が完了してその商品欄R1が押下された際は、お茶とハンバーガーの両商品欄R1を消去する。タッチした商品欄R1が消去される場合は、商品欄R1をタッチしてから所定の時間(短時間)が経過してから消去されるように構成している。これは商品欄R1にタッチして即座にその商品欄R1が消去されると、即座にその下側の商品欄R1が繰り上がり、意図に反して繰り上がった商品欄R1も押下してしまう恐れがあるからである(この点は、下記する注文単位別表示態様やマトリクス表示態様においても同様)。
また図9に示す注文識別番号「327」、「328」のように注文商品が複数個である場合は、該当する商品欄R1を完成した回数だけタッチすれば、図10に示すように、元々ある商品欄R1の個数R12が減算されて表示され、さらにその商品欄R1の直下に新たな商品欄R1を表示して、完了した個数をその個数R12の欄に表示する。即ち、完了させた数に応じて、完了していない商品の調理指示と完了した商品の調理指示とを分けてそれぞれの商品欄(表示領域)R1にそれぞれの数量を表示させる。このとき新たな商品欄R1には、完了のマークM1を表示しておく(同時にその商品欄R1の色彩を他の色彩〔例えば黄色からピンク〕に変更しても良い)。図10に示す例では、注文識別番号「327」のハンバーガーの7個が未調理、3個が調理済み、注文識別番号「327」のフライドポテトの8個が未調理、2個が調理済み、注文識別番号「328」のエビフライの7個が未調理、3個が調理済み、を表示している。そして、注文識別番号「327」については、ハンバーガー10個とフライドポテト10個の全てが完了した段階で、注文識別番号「327」の4つの商品欄R1が消去され、注文識別番号「328」については、エビフライ10個の全てが完了した段階で、注文識別番号「328」の2つの商品欄R1が消去される。
次に、図8に戻って、ステップST4−4で調理指示画面G1から消去された調理完了商品を、注文識別番号R13の単位で、配膳指示画面G2に表示する(ステップ4−5)。この例の場合は、前記調理指示画面G1が単品表示態様であるため、これに応じて、配膳指示画面G2には単品表示態様による配膳指示を表示する。図11は配膳指示画面G2の1表示例を示す図であり、前記図9,図10に示す商品の内、最後の注文識別番号「328」のエビフライを除いて全ての商品が完成し、且つ何れもまだ配膳していない場合を示している。図11に示すように、単品表示態様の場合、調理が完了した商品を1品目毎に商品欄r1に表示している。表示した各商品欄r1の中には、前記調理指示画面G1と同様に、その右側に商品名r11、その左側にその個数r12、個数r12の上方に注文識別番号r13、注文識別番号r13の右側に経過時間r14が表示されている。経過時間r14は、この配膳指示画面G2に表示を行ってからの経過時間、又は前記調理指示画面G1をタッチしてその商品欄R1を消し込んでからの経過時間である。
各商品欄r1は、より早く注文した順に左上から右下に向かって並べて表示されている。これによって、どの商品から配膳を急ぐべきかを容易に判断することができる。また前述のように、経過時間r14が表示されているので、どの程度早く配膳しなければならないかの程度を容易に判断することができる。また図11では明示していないが、経過時間に応じて各商品欄r1の色彩を変更している。即ち例えば経過時間が1分以内の商品欄r1は青色、1分〜2分の商品欄r1は黄色、2分〜3分の商品欄r1は赤色、3分以上の商品欄r1は赤色の点滅としている。さらに警報音をこれに加えても良い。これによっても、どの商品から配膳を急ぐべきかの判断と、どの程度早く配膳しなければならないかの程度の判断とを容易に行うことができる。
所定の商品欄r1(この例では注文識別番号「319」と「321」)中の注文識別番号r13の下方には、前記調理指示画面G1と同様に、「未精算」(精算情報r15)が表示されている。言い換えれば、「未精算」が表示されていない商品については「精算済」の精算情報が表示されていることになる。このように商品欄r1に精算情報r15を表示するので、配膳する店員が精算を行うような場合は、精算未精算の情報を明確に認知でき、好適である。なお、精算済の場合は、「精算済」を商品欄r1に表示しても良い。
所定の商品欄r1(この例では注文識別番号「321」と「324」)中の商品名r11又は個数r12の下方には、前記調理指示画面G1と同様に、付加情報r16としてそれぞれ、「砂糖」(付加商品),「食後」(提供時期)が表示されている。このように商品欄r1に付加情報r16を表示することで、配膳する店員に、付加情報を明確に知らせることができ、配膳ミス等を防止することができる。
配膳指示画面G2の下部(下辺近傍)には、一列に、オーダー総数表示r17、ページ数表示r18、ページ切換ボタンr19、戻すボタンr20、イベント表示ボタンr21、最初を完了ボタンr22、アイテム準備状態切替ボタン(画面切替ボタン)r23、レイアウト変更ボタン(表示態様切替ボタン)r24、ログアウトボタンr25が表示されている。
オーダー総数表示r17には、現在調理が完了している商品の注文識別番号r13単位の総数が表示されている。この表示によって、注文識別番号r13単位に商品を配膳するような場合に、配膳回数の総数を把握できる。従来はこのような注文識別番号単位での表示が無く、1つずつ数えて配膳回数を把握していたが、これによって一目で分かるようになった。ページ数表示r18、ページ切換ボタンr19、戻すボタンr20、イベント表示ボタンr21、最初を完了ボタンr22、アイテム準備状態切替ボタンr23、レイアウト変更ボタンr24、ログアウトボタンr25はそれぞれ、前記ページ数表示R18、ページ切換ボタンR19、戻すボタンR20、イベント表示ボタンR21、最初を完了ボタンR22、アイテム準備状態切替ボタンR23、レイアウト変更ボタンR24、ログアウトボタンR25と同様の機能を有するボタンである。
次に、図8に戻って、ステップST4−5で表示された上記配膳指示画面G2中の商品を配膳し、ある商品の配膳が完成すると、上記配膳指示画面G2中の配膳完了商品の商品欄r1をタッチする(ステップST4−6)。これによって、配膳指示画面G2から、押下された配膳完了商品の商品欄r1が消去される(ステップST4−7)。商品欄r1を消去するとその下側の商品欄r1が繰り上がる(繰り上げなくても良い)。この例の場合、調理指示画面G1に表示する1つの注文識別番号R13中の全ての商品が完了した段階で、配膳指示画面G2に完了した商品の表示が行われるので、1つの注文識別番号r13(R13)単位での配膳が容易に行える。個数r12が複数個である商品欄r1の場合も、1回これをタッチすることでその商品欄r1が消去される。一般に、配膳の場合は、商品が複数個であっても、一度に配膳が行われるからである。もちろん、前記図10に示す調理指示画面G1のように、個数r12が複数個である商品欄r1から1つずつ配膳完了商品を消し込むように構成しても良い。
〔注文単位別表示態様〕
図8のステップST4−2で表示された調理指示画面G1が注文単位別表示態様であったとする。図12は、調理指示画面G1に注文単位別表示態様で、調理が指示された各商品を表示した一画面例を示す図である。同図に示す調理指示画面G1において、前記図9に示す実施形態にかかる調理指示画面G1と同一又は相当部分には同一符号を付す。なお以下で説明する事項以外の事項については、前記図9〜図11に示す実施形態と同じである。
同図に示すようにこの表示態様の場合、注文を受け付けた商品を注文単位毎に区画して、即ち注文識別番号R13毎に商品欄R1を表示している。各商品欄R1は、その上部に注文識別番号R13と経過時間R14が表示され、その下側に商品名R11とその個数R12が並列に表示されている。1つの注文識別番号R13中に複数の注文商品がある場合は、縦方向に向かって各商品名R11及びその個数R12を羅列している。複数の商品で1つの商品を構成するセット商品の場合は、セット商品であることをセット商品名R27として表示すると共に、その下側に各商品R11(及び個数R12)を縦方向に向かって羅列している。即ち、注文識別番号「324」のお茶とハンバーガーは、2品目の商品(単品)を1つずつ注文したものであり、注文識別番号「325」の生ビールは、1品目の商品(単品)を1つ注文したものであり、注文識別番号「327」のハンバーガーとフライドポテトは、バーガーランチセットとして1品目を10個注文し、そのセット商品としてハンバーガーとフライドポテトを10個ずつ調理するものであり、注文識別番号「328」のエビフライは、1品目の商品(単品)を10個注文したものである。セット商品の場合は、羅列した商品名R11と共にその上部にセット商品名R27を表示している。このように注文識別番号R13毎に商品欄R1を表示すると、注文識別番号単位で商品を調理するような場合、把握が容易で好適である。
各商品欄R1は、より早く注文した順に左から右に向かって並べて表示されている。これによって、どの商品から調理を急ぐべきかを容易に判断することができる。1列で表示しきれない場合は、ページ数を増やしても良いが、その代りに同一画面の下側に2列目を表示(複数段表示)しても良い。複数段表示の場合、1画面中に表示できる商品の数量を増やすことができる。また前述のように、経過時間R14が表示されているので、どの程度早く調理しなければならないかの程度を容易に判断することができる。また図12では明示していないが、前記図9で説明したのと同様に、経過時間に応じて各商品欄R1の色彩を変更、さらには点滅するようにしている。さらに警報音をこれに加えても良い。これらによっても、どの商品から調理を急ぐべきかの判断と、どの程度早く調理しなければならないかの程度の判断とを容易に行うことができる。
所定の商品欄R1(この例では注文識別番号「325」)中の商品名R11の下方には、その商品が未精算である旨の「未精算」(精算情報R15)が表示されている。言い換えれば、「未精算」が表示されていない商品については「精算済」の精算情報が表示されていることになる。
所定の商品欄R1(この例では注文識別番号「324」)中の上側の商品名「お茶」の個数R12の下方には、付加情報R16として、「食後」(提供時期)が表示されている。
調理指示画面G1の下部(下辺近傍)に、一列に表示される各表示やボタンについては、前記図9において説明したものと同様である。
次に、図8に示すステップST4−2で表示された上記調理指示画面G1中の商品を調理し、ある商品が完成すると、上記調理指示画面G1中の調理完了商品の商品名R11(商品欄R1中の商品が1つの場合は、商品欄R1の他の部分でもよい)をタッチする(ステップST4−3)。これによって、調理指示画面G1から、押下された調理完了商品の商品欄R1が消去される(ステップST4−4)。商品欄R1を消去するとその右側の商品欄R1全体が左側に移動する(移動させなくても良い)。但し、複数の商品名R11が1つの注文識別番号R13の商品欄R1中に表示されている場合(注文識別番号「324」や「327」)は、前記複数の商品名R11全てが調理完了して押下されるまで、それらの表示を残しておく。例えば、注文識別番号「324」について、ハンバーガーの調理が完了したが、お茶の調理が未だ完了していない場合は、図13に示すように、押下されたハンバーガーの商品名R11に完了のマークM1を表示しておく(同時にその商品名R11の色彩を他の色彩〔例えばピンク〕に変更しても良い)。その後、お茶についても商品が完了してその商品名R11が押下された際は、お茶とハンバーガーの商品欄R1全体を消去する。また図12に示す注文識別番号「327」、「328」のように注文商品が複数個である場合は、該当する商品名R11を完成した数だけタッチすれば、図13に示すように、元々ある商品名R11の個数R12が減算されて表示され、さらにその商品名R11の直下に新たな商品名R11を表示して、完了した個数をその個数R12の欄に表示する。このとき新たな商品名R11には、完了のマークM1を表示しておく(同時にその商品名R11の色彩を他の色彩〔例えばピンク〕に変更しても良い)。図13に示す例では、注文識別番号「327」のハンバーガーの7個が未調理、3個が調理済み、フライドポテトの8個が未調理、2個が調理済み、注文識別番号「328」のエビフライの7個が未調理、3個が調理済み、を表示している。そして、注文識別番号「327」については、ハンバーガー10個とフライドポテト10個の全てが完了した段階で、注文識別番号「327」の商品欄R1全体が消去され、注文識別番号「328」については、エビフライ10個の全てが完了した段階で、注文識別番号「328」の商品欄R1全体が消去される。この注文単位別表示態様のように注文識別番号R13毎に区画して商品欄R1を表示すると、注文識別番号単位で商品を調理するような場合、把握が容易で調理を効率的に行うことができる。また単品での注文とセットとしての注文とを明確に表示することも容易に行える。
次に、図8に戻って、ステップST4−4で調理指示画面G1から消去された調理完了商品を、注文識別番号R13の単位で、配膳指示画面G2に表示する(ステップ4−5)。この例の場合は、前記調理指示画面G1が注文単位別表示態様であるため、これに応じて、配膳指示画面G2には注文単位別表示態様による配膳指示を表示する。図14は配膳指示画面G2の1表示例を示す図であり、前記図12,図13に示す商品の内、最後の注文識別番号「328」のエビフライを除いて全ての商品が完成し、且つ何れもまだ配膳していない場合を示している。図14に示すように、注文単位別表示態様の場合、注文識別番号毎に商品欄r1を区画して表示している。表示した各商品欄r1の中には、前記調理指示画面G1と同様に、その上部に注文識別番号r13と経過時間r14が表示され、その下側に商品名r11とその個数r12が並列に表示されている。1つの注文識別番号r13中に複数の商品がある場合は、縦方向に向かって羅列している。複数の商品で1つの商品を構成するセット商品の場合は、セット商品であることをセット商品名r27として表示すると共に、その下側に各商品名r11(及び個数r12)を縦方向に向かって羅列している。
このように注文識別番号r13毎に商品欄r1を表示すると、配膳を注文識別番号単位で行うことが容易になり、また配膳ミスもなくなり、好適である。また各商品欄r1は、より早く注文した順に左上から右下に向かって並べて表示されているので、どの商品から配膳を急ぐべきかを容易に判断することができる。また前述のように、経過時間r14が表示されているので、どの程度早く配膳しなければならないかの程度を容易に判断することができる。また図14では明示していないが、経過時間に応じて各商品欄r1の色彩を変更している。即ち例えば経過時間が1分以内の商品欄r1は青色、1分〜2分の商品欄r1は黄色、2分〜3分の商品欄r1は赤色、3分以上の商品欄r1は赤色の点滅としている。さらに警報音をこれに加えても良い。これによっても、どの商品から配膳を急ぐべきかの判断と、どの程度早く配膳しなければならないかの程度の判断とを容易に行うことができる。
所定の商品欄r1(この例では注文識別番号「325」)中の商品名r11の下方には、前記調理指示画面G1と同様に、「未精算」(精算情報r15)が表示されている。言い換えれば、「未精算」が表示されていない商品については「精算済」の精算情報が表示されていることになる。このように各商品欄r1(または商品名r12)に精算情報r15を表示するので、配膳する店員が精算を行うような場合は、精算未精算の情報を明確に認知でき、好適である。
所定の商品欄r1(この例では注文識別番号「324」)中の個数r12の下方には、前記調理指示画面G1と同様に、付加情報r16として、「食後」(提供時期)が表示されている。このように各商品名r11に付加情報r16を表示することで、配膳する店員に、付加情報を明確に知らせることができ、配膳ミス等を防止することができる。
配膳指示画面G2の下部(下辺近傍)に、一列に表示される各表示やボタンr17〜r25については、前記図12において説明した各表示やボタンR17〜R25と同様である。
次に、図8に戻って、ステップST4−5で表示された上記配膳指示画面G2中の商品を配膳し、ある商品の配膳が完成すると、上記配膳指示画面G2中の配膳完了商品の商品欄r1をタッチする(ステップST4−6)。これによって、配膳指示画面G2から、押下された配膳完了商品の商品欄r1が消去される(ステップST4−7)。商品欄r1を消去するとその右側の商品欄r1が左側に移動する(移動させなくても良い)。この例の場合、調理指示画面G1の1つの注文識別番号R13中の全ての商品の調理が完了した段階で、配膳指示画面G2に表示が行われるので、1つの注文識別番号R13単位での配膳が容易に行える。個数r12が複数個である商品欄r1の場合も、1回これをタッチすることで消去される。セット商品の場合は、そのセット商品名r27を1回タッチすることでセット商品全体を消去するように構成しても良い。一般に、配膳の場合は、商品が複数個であっても、一度に配膳が行われるからである。もちろん、各商品名r11毎に1つずつ配膳完了商品を消し込むように構成しても良い。
〔マトリクス表示態様〕
図8のステップST4−2で表示された調理指示画面G1がマトリクス表示態様であったとする。図15は、調理指示画面G1にマトリクス表示態様で、調理が指示された各商品を表示した一画面例を示す図である。同図に示す調理指示画面G1において、前記図9に示す実施形態にかかる調理指示画面G1と同一又は相当部分には同一符号を付す。なお以下で説明する事項以外の事項については、前記図9〜図14に示す実施形態と同じである。
同図に示すようにこの表示態様の場合、縦軸(行)を商品の品目(商品名R11)毎、横軸(列)を注文識別番号R13毎として構成されるマトリクス(行列)の各マスの中に、その商品の調理する個数R12及びその精算情報R15と付加情報R16を表示している。マトリクスの左側には、各商品名R11とその商品の調理する総数R29が表示され、マトリクスの上側には、各注文識別番号R13と経過時間R14とが番号順(経過時間順)に左側から表示されている。この調理指示画面G1は、2ページある調理指示画面G1の2ページ目である。同図に示す各商品名R1毎の総数R29は、1ページ目のものも含んで表示している。このようにマトリクス表示を行うと、調理が必要な商品の種類と個数と調理優先順位とを、簡単に把握することができる。
調理指示画面G1の右側中央付近には、改ページボタンR31が設けられている。改ページボタンR31を押下すると、表示が別のページ(この例の場合は1ページ目)に変更される。図示しない1ページ目の調理指示画面G1に表示された改ページボタンR31を押下すると、表示が図示する2ページ目に変更される(この構成は、前記各表示態様でも同様である)。
また図15では明示していないが、前記図9で説明したのと同様に、経過時間に応じて、各個数R12を表示している矩形状のマス目の面やその周囲の枠の部分や文字・数字等の色彩を変更、さらには点滅するようにしている。このとき合わせて注文識別番号R13と経過時間R14を表示している部分も同様に色彩を変更・点滅しても良い。さらに警報音をこれに加えても良い。これによっても、どの商品から調理を急ぐべきかの判断と、どの程度早く調理しなければならないかの程度の判断とを容易に行うことができる。
所定の注文識別番号R13の縦列中に表示された個数R12の表示中(この例では注文識別番号「227」の「10」と「10」)中には、その商品が未精算である旨の「未精算」(精算情報R15)が表示されている。つまり、注文識別番号「227」で注文したフライドポテト10個とハンバーガー10個は未精算であることを表示している。言い換えれば、「未精算」が表示されていない商品については「精算済」の精算情報が表示されていることになる。未精算の表示は、商品名R11の部分にも行われている。なお、未精算を表示した商品に、別の注文識別番号R13で精算したものがある場合でも、商品名R11の部分に未精算の表示をすることとし、少なくともその商品の中に未精算の商品があることの注意喚起を図ってもよい。逆に、商品名R11の部分には未精算の表示をしないこととしても良い。
上記未精算の表示と同様に、個数R12を表示したマス中(この例では注文識別番号「224」の3つの商品中)には、付加情報R16として、「砂糖」(付加商品)、「食後」(提供時期)、「食前」(提供時期)が表示されている。付加情報R16の表示は、商品名R11の部分にも行われている。なお、付加情報を表示した商品に、別の注文識別番号R13で付加情報が無い場合でも、商品名R11の部分に付加情報の表示をすることとし、少なくともその商品の中に付加情報の商品があることの注意喚起を図ってもよい。逆に、商品名R11の部分には付加情報の表示をしないこととしても良い。
調理指示画面G1の下部(下辺近傍)に、一列に表示される各表示やボタンR17〜R25については、前記図9において説明した各表示やボタンR17〜R25と同様である。
次に、図8に示すステップST4−2で表示された上記調理指示画面G1中の商品を調理し、ある商品が完成すると、上記調理指示画面G1中の調理完了商品の個数R12の欄をタッチする(ステップST4−3)。これによって、調理指示画面G1から、押下された個数R12を含む注文識別番号R13の縦一列が消去される(ステップST4−4)。注文識別番号R13の縦一列を消去するとその右側にある注文識別番号R13の列全体が左側に移動する(移動させなくても良い)。但し、異なる複数種類の商品の個数R11が1つの注文識別番号R13の縦列中に表示されている場合(注文識別番号「224」、「225」、「227」)は、前記縦一列の全ての個数R12が押下されるまで、それらの表示を残しておく。例えば、注文識別番号「224」について、コーラとポークステーキの調理が完了したが、コーヒーとお茶の調理が未だ完了していない場合は、例えば図16に斜線で示すように、押下されたコーラとポークステーキの個数R12の表示部分の色彩を他の色彩〔例えばピンク〕に変更する。その後、コーヒーとお茶についても商品が完了してその個数R12が押下された際は、注文識別番号「224」の縦列全体を消去する。
また注文識別番号「227」、「228」のように同一の注文商品が複数個である場合は、該当する個数R12の欄を完成した数だけタッチすれば、図16に示すように、元の個数R12が減算されて残りの個数を分子、元の個数R12を分母として表示する。図16に示す例では、注文識別番号「227」のフライドポテトの8個が未調理、ハンバーガーの7個が未調理、注文識別番号「228」のエビフライの7個が未調理、を表示している。そして、注文識別番号「227」については、ハンバーガー10個とフライドポテト10個の全てが完了した段階で、注文識別番号「227」の縦一列が消去され、注文識別番号「228」については、エビフライ10個の全てが完了した段階で、注文識別番号「228」の縦一列が消去される。
次に、図8に戻って、ステップST4−4で調理指示画面G1から消去された調理完了商品を、注文識別番号R13の単位で、配膳指示画面G2に表示する(ステップ4−5)。この例の場合は、前記調理指示画面G1がマトリクス表示態様であるため、これに応じて、配膳指示画面G2にはマトリクス表示態様による配膳指示を表示する。図17は配膳指示画面G2の1表示例を示す図であり、前記図15,図16に示す商品の内、最後の注文識別番号「228」のエビフライを除いて全ての商品(1ページ目も含む)が完成し、且つ調理指示画面G1で図示しなかった1ページ目の全ての商品の配膳のみが終了した場合を示している。図17に示すように、マトリクス表示態様の配膳指示画面G2についても、前記調理指示画面G1と同様の表示がなされる。即ち、同図に示すようにこの表示態様の場合、縦軸(行)を商品名r11毎、横軸(列)を注文識別番号r13毎として構成されるマトリクス(行列)の各マスの中に、完成した商品の配膳する個数R12及びその精算情報r15と付加情報r16を表示している。マトリクスの左側には、各商品名r11とその商品の配膳する総数r29が表示され、マトリクスの上側には、各注文識別番号r13と経過時間r14とが番号順(経過時間順)に左側から表示されている。この配膳指示画面G2は、1ページある配膳指示画面G2の1ページ目である。
このようにマトリクス表示を行うと、配膳が必要な商品の種類と個数と配膳優先順位とを、簡単に把握することができる。また図17では明示していないが、前記図16で説明したのと同様に、経過時間に応じて、各個数r12を表示している矩形状のマス目の面やその周囲の枠の部分や文字・数字等の色彩を変更、さらには点滅するようにしている。このとき合わせて注文識別番号r13と経過時間r14を表示している部分も同様に色彩を変更・点滅しても良い。さらに警報音をこれに加えても良い。これによっても、どの商品から配膳を急ぐべきかの判断と、どの程度早く調理しなければならないかの程度の判断とを容易に行うことができる。
所定の注文識別番号r13の縦列中に表示された個数r12の表示中(この例では注文識別番号「227」の「10」と「10」)中には、その商品が未精算である旨の「未精算」(精算情報r15)が表示されている。つまり、注文識別番号「227」で注文したフライドポテト10個とハンバーガー10個は未精算であることを表示している。言い換えれば、「未精算」が表示されていない商品については「精算済」の精算情報が表示されていることになる。未精算の表示は、商品名r11の部分にも行われている。なお、未精算を表示した商品に、別の注文識別番号r13で精算した未配膳のものがある場合でも、商品名r11の部分に未精算の表示をすることとし、少なくともその商品の中に未精算の商品があることの注意喚起を図ってもよい。逆に、商品名r11の部分には未精算の表示をしないこととしても良い。以上のように未精算の表示を行えば、配膳する店員が精算を行うような場合に、精算未精算の情報を明確に認知でき、好適である。
上記未精算の表示と同様に、個数r12を表示したマス中(この例では注文識別番号「224」の3つの商品中)には、付加情報r16として、「砂糖」(付加商品)、「食後」(提供時期)、「食前」(提供時期)が表示されている。付加情報r16の表示は、商品名r11の部分にも行われている。なお、付加情報を表示した商品に、別の注文識別番号r13で付加情報が無い場合でも、商品名r11の部分に付加情報の表示をすることとし、少なくともその商品の中に付加情報の商品があることの注意喚起を図ってもよい。逆に、商品名r11の部分には付加情報の表示をしないこととしても良い。以上のように付加情報r16を表示することで、配膳する店員に、付加情報を明確に知らせることができ、配膳ミス等を防止することができる。
次に、図8に戻って、ステップST4−5で表示された上記配膳指示画面G2中の商品を配膳し、ある商品(複数個の場合はその全部)の配膳が完成すると、上記配膳指示画面G2中の配膳完了商品の個数r12の欄をタッチする(ステップST4−6)。これによって、配膳指示画面G2から、押下された個数r12を含む注文識別番号r13の縦一列が消去される(ステップST4−7)。注文識別番号r13の縦一列を消去するとその右側にある注文識別番号r13の列全体が左側に移動する(移動させなくても良い)。但し、個数r12の欄が1つの注文識別番号r13の縦列中に複数表示されている場合(注文識別番号「224」、「225」、「227」の場合)は、前記縦一列の全ての個数r12の欄が押下されるまで、それらの表示を残しておく。例えば、注文識別番号「224」について、コーラとポークステーキの調理が完了したが、コーヒーとお茶の配膳が未だ完了していない場合は、例えば図17に斜線で示すように、押下されたコーラとポークステーキの個数r12の表示部分の色彩を他の色彩〔例えばピンク〕に変更する。その後、コーヒーとお茶についても商品の配膳が完了してそれらの個数r12の欄が押下された際は、注文識別番号「224」の縦列全体を消去する。
一方、キッチンプリンタ95においては、以下のような動作が行われる。即ち、前記何れかの注文入力装置から、注文が入ると、そのタイミングで、それが未会計である場合は、図18にその一例を示すように、会計用伝票140と配膳伝票145が発行される。一方、会計済である場合は、図19にその一例を示すように、配膳伝票150のみが発行される。すなわち、未会計の場合と会計済みの場合とで、表示体系(表示態様)を変えて伝票が発行される。そして、注文された商品の調理が完了すると、予め発行されている前記伝票を、完成した商品に添付して配膳係に渡すか、あるいは自身が配膳を行う。配膳を行う店員は、前記キッチンモニタ80によって、配膳する商品が精算済みか否かを確認できるが、キッチンプリンタ95によっても、その表示体系を変えることで、配膳する商品が精算済みであるか否かをさらに確実に目視によって確認できる。
なお、キッチンプリンタ95による印字タイミングは、上記の印字タイミングに限定されず、他の種々のタイミングで印字を行っても良い。例えば、前記キッチンモニタ80の配膳指示画面G2でこれから配膳する商品を押下した際に、その商品が未会計商品の場合は、キッチンプリンタ95から会計用伝票140と配膳伝票145とを発行し、一方、その商品が会計済み商品の場合は、配膳伝票150を発行する等である。
以上説明したように、上記オーダリングシステム1のキッチンモニタ(表示装置)80は、POS端末装置20、券売機40、携帯端末60から注文入力された商品の調理指示を複数の表示態様(単品表示態様と注文単位別表示態様とマトリクス表示態様)の内の何れかで表示させる調理指示表示手段(ステップST4−2及びこれを実行するCPU81等)と、前記調理指示表示手段で表示(商品欄R1または商品名R11等の表示)された商品の調理が完了すると、前記調理指示表示手段で表示した表示態様に基づき完了させた調理指示に対応する商品の配膳指示(商品欄r1または商品名r11等の表示)を表示させる配膳指示表示手段(ステップST4−5及びこれを実行するCPU81等)と、を備えている。即ち、調理指示表示手段による調理指示の表示態様に応じた最適な表示態様による配膳指示を、配膳指示表示手段に表示させるので、調理完了に応じた配膳指示を効率的に接客係に提示することができ、確実に客に対して配膳することができる。
また、上記オーダリングシステム1において、前記調理指示表示手段に表示させる複数の表示態様は、少なくとも注文単位に表示する表示態様(注文単位別表示態様)あるいは商品単位に表示する表示態様(単品表示態様)であり、前記配膳指示表示手段は、前記調理指示表示手段による調理指示の表示態様が注文単位である場合は、前記注文入力された商品の注文に含まれる全ての商品の調理指示が完了すると配膳指示を表示させ、前記調理指示表示手段による調理指示の表示態様が商品単位である場合は、前記注文入力された商品の調理指示が完了すると配膳指示を表示させるように構成している。このように、調理指示表示手段による調理指示の表示が注文単位である場合は、注文入力された商品の注文に含まれる全ての商品の調理指示が完了した段階で配膳指示表示手段に配膳指示を表示するので、例えば、前会計で一括に複数の商品の注文を受けてから、その後、全ての商品が揃って受け渡しするような場合に、間違って商品を客に手渡してしまうことを防止できる。また、調理指示表示手段による調理指示の表示が商品単位である場合は、注文入力された商品の調理指示が完了する毎に配膳指示を表示するので、例えば、券売機を使用して1品毎に商品の注文を受け、調理指示が完了した商品を順番に1品毎に受け渡しするような場合でも、効率的に商品を客に配膳することができる。
また上記オーダリングシステム1において、前記調理指示表示手段は、前記表示する調理指示を注文単位で表示する場合、完了した商品の調理指示と完了していない商品の調理指示とを区別して表示する構成としている。これによって、注文内の調理指示の内、完了した商品の調理指示と完了していない商品の調理指示とを一目で認識でき、スムーズに調理を完了させていくことができる。
また上記オーダリングシステム1において、前記調理指示表示手段は、前記調理指示の表示を商品単位で表示する場合、前記注文入力された商品の調理指示の数量をまとめて表示する構成としている。これによって、全体の調理数量を容易に把握することができ、効率的な調理作業を進めることができる。
また上記オーダリングシステム1において、前記調理指示表示手段は、前記数量をまとめて表示する調理指示を、前記調理が完了した数に応じて、完了していない調理指示と完了した調理指示とを分け、それぞれの調理指示にそれぞれの数量を表示させる構成としている。これによって、未調理の商品を容易に把握することができると同時に、調理の進捗度合いを容易に把握することができる。
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書及び図面に記載がない何れの構成であっても、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範囲内である。例えば、設置する注文入力装置は、POS端末装置と券売機と携帯端末の内の何れか1種類又は2種類でも良く、またこれら以外の各種注文入力装置(例えば客席(テーブル)に設置した有線の端末装置等)であっても良い。また表示装置は、表示兼入力装置であるタッチパネルに限定されず、例えば表示部と操作部(入力部)が別々の表示装置等であっても良い。また表示態様として上記例では、単品表示態様と注文単位別表示態様とマトリクス表示態様とを示したが、これらの内の何れか2種類でも良く、またこれら以外の表示態様(例えば注文の時間で区切る時間単位別表示態様等)であっても良い。また上記例では、調理指示表示手段による調理指示の表示態様が単品表示態様である場合は、配膳指示表示手段による配膳指示の表示態様もこれに応じて単品表示態様としたが、本発明はこれに限られず、例えば調理指示表示手段による調理指示の表示態様が単品表示態様である場合に、配膳指示表示手段による配膳指示の表示態様をこれに応じて注文単位別表示態様とする等、他の表示対応に対応させるように構成しても良い。