JP6766670B2 - 鋼矢板の製造方法および鋼矢板の継手整形用圧延機 - Google Patents

鋼矢板の製造方法および鋼矢板の継手整形用圧延機 Download PDF

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Description

本発明は、幅方向両端に継手を有するような鋼矢板の製造方法及び継手整形用圧延機に関する。
幅方向両端に継手を有するような鋼矢板としては、例えばハット形鋼矢板やU形鋼矢板が知られている。以下では、主にハット形鋼矢板とU形鋼矢板を取り上げて説明する。ハット形鋼矢板80は、例えば図7に示すように一対の継手86、87を有するハット形断面であり、より具体的には、中央部のウェブ81、該ウェブ81の両側にある一対のフランジ82、83および該フランジ82、83の他端にある一対の腕84、85からなるハット形断面の本体部と、該本体部の左右両側に形成された継手対86、87とからなる断面材である。ハット形鋼矢板80は、主に図8に示すような鋼矢板壁88として利用される。図8に示すように、鋼矢板壁88は一端の継手86と他端の継手87とを嵌合することにより複数のハット形鋼矢板80を互いに連結しながら土中に打設することによって構築され、土留め機能を有する。
一方、鋼矢板には図9に示すようにウェブ91、フランジ92、93からなるU形本体部の両側に、継手対96、97を有するU形鋼矢板90が知られており、ハット形鋼矢板と同じように土留め機能を有する図10のような鋼矢板壁98として利用される。
ハット形鋼矢板80で構築された鋼矢板壁88は、U形鋼矢板90で構築された鋼矢板壁98にくらべていくつかの優れた特長を持っている。その一つが構造信頼性である。U形鋼矢板90で構築された鋼矢板壁98の場合には、継手96、97は鋼矢板壁98の壁厚中心線O−O上に位置しているのに対して、ハット形鋼矢板80で構築された鋼矢板壁88の場合には、継手86、87は鋼矢板壁88の最外縁に位置している。そのため、U形鋼矢板90で構築された鋼矢板壁98は土圧Pを受けて弾性変形してたわむ際に嵌合している継手同士がすべり、断面二次モーメント等の断面性能が70%程度に低下するが、ハット形鋼矢板には断面性能の低下はない。したがって、同等の断面性能を有する鋼矢板壁をハット形鋼矢板80で構築した場合には、U形鋼矢板90で構築した場合にくらべて鋼矢板壁の厚みTを70%程度に小さくすることができる。しかし、それでもなお一枚の鋼矢板の高さHについては、ハット鋼矢板80はU形鋼矢板90の約1.5倍もあり、また継手対86、87の断面形状は互いに鏡面対称の関係にはなく、互いに非対称であり、ハット形鋼矢板80の製造には高度な技術を要する。
高さHが大きく、継手対86、87の断面形状が互いに非対称であるハット形鋼矢板80を圧延機の二重ロール(上ロールと下ロール)に刻設された一連の孔型を用いて、被圧延材に圧延および曲げ加工を施し、安定的に製造するために、これまでいくつかの技術が創案され、公知となっている。
図11に、ハット形鋼矢板80を熱間圧延法で製造する工程の代表例を示す。製造ラインL1には上流側から順に、加熱炉3、粗圧延機4、第一中間圧延機5、第二中間圧延機6、仕上圧延機9が配置され、前記の各圧延機の二重ロール20−1、20−2には、一連の孔型20が刻設され、被圧延材の断面は図11のように推移する。以下では、孔型を指す符号20については、孔型一般を論じる場合にも孔型20とするが、一連の孔型の各々を区別して論じる場合には、K1、K2、K3、・・等の呼称を用いる。ただし、孔型の呼称に応じて該孔型を形成する二重ロールを指す符号まで変えなくても混乱を招かないので、二重ロールに対しては常に符号20−1、20−2を用いる。また、説明の便宜上製造ラインL1にある鋼材について、その断面の形状寸法如何に関わらず、それらを総称して「被圧延材」と呼称することがある。
製造ラインL1では、例えば矩形断面のスラブ11等の被圧延材は加熱炉3により熱間圧延が可能な温度まで加熱されたあと粗圧延機4に送り込まれる。粗圧延機4および第一中間圧延機5の二重ロール20−1、20−2の胴部には3〜5個の孔型列が刻設され、前記スラブ11に対してその板厚方向に圧下を繰り返し、断面形状を矩形からハット形粗形に造形しつつ継手を生成し、ハット形中間断面材14を造形する。次いで、該ハット形中間断面材14は後続の第二中間圧延機6に送り込まれる。
第二中間圧延機6の二重ロール20−1、20−2には、例えばそれぞれ図12(a)と(b)に示す延伸孔型K3と袋孔型K2が刻設されており、被圧延材を延伸孔型K3に導入して板厚を繰り返し圧下してハット形中間断面材15が造形される。そして、該ハット形中間断面材15を袋孔型K2に導入し継手に対してエッジングを施し、継手寸法と継手先端部形状が長さ方向に均一にされたハット形中間断面材16を造形し、該ハット形中間断面材16は仕上圧延機9に送られる。
仕上圧延機9の二重ロール20−1、20−2には図12(c)の仕上孔型K1が刻設されており、前記ハット形中間断面材16の主に継手に対して曲げ成形を施してハット形鋼矢板の製品80を得る。
上記のようなハット形鋼矢板80の製造工程において、例えば、特許文献1には、前記製造工程における一連の孔型のうち非対称ハット型断面材を最終的に成型する仕上孔型を除く一部または全部の孔型は、少なくとも片側の腕圧下部が前記仕上孔型の腕圧下部とは異なる方向に傾斜しており、当該孔型によって被圧延材を圧延して中間断面材を成型し、前記仕上孔型によって前記中間断面材の継手対を曲げ成形して前記非対称ハット型断面材を成型する方法が開示されている。
図13には、(a)に袋孔型K2の形状を示し、(b)に該袋孔型K2で造形された被圧延材70(この被圧延材は前記ハット形中間断面材16である)に対して、仕上孔型K1で該被圧延材70の継手対76、77を曲げ成形している状況を示す。図13(b)に示す仕上孔型K1の腕圧下部位24、25が該仕上孔型K1のピッチラインPL(すなわち、二重ロール20−1、20−2の一方のロールの中心軸と他方のロールの中心軸のちょうど中間に位置する中心軸に平行な直線)に平行であるのに対し、図13(a)に示す袋孔型K2の腕圧下部位24、25は、該袋孔型K2のピッチラインPLに対して、左側の腕圧下部位24はθA1だけ、右側の腕圧下部位25はθA2だけ傾斜している。これは、特許文献1に詳しく説明されているように、非対称断面の被圧延材70を袋孔型K2で圧延する際に該被圧延材70の曲がりを抑制するための技術であり、θA1とθA2の値は該袋孔型K2の出口断面(すなわち、ロール軸直下の断面)の二本の慣性主軸のうちの一方をピッチラインPLと3度以内の角度をなすように、他方をピッチラインPLに垂直な方向(すなわち鉛直方向)と3度以内の角度をなすように決められる。
また、特許文献2には、図7または図9に示す鋼矢板のように継手がラルゼン型継手である場合において、前記仕上孔型K1によって被圧延材70(この被圧延材は前記ハット形中間断面材16である)の継手対76、77に対して曲げ成形を施す方法が開示されている。すなわち、前記被圧延材70(ハット形中間断面材16)は、本体部の両端に継手対76、77を設けた構成を有し、前記継手対76、77は、前記本体部の両端に各々設けた継手底76−1、77−1と、該継手底76−1、77−1の外縁端部に接続する爪76−2、77−2とで構成され、前記被圧延材70(ハット形中間断面材16)の継手対76、77の曲げ成形を行う際に、前記継手底76−1、77−1を前記本体部に対して曲げ、前記素材から前記被圧延材70(ハット形中間断面材16)を成形する際に、前記被圧延材70(ハット形中間断面材16)の継手対76、77の継手底76−1、77−1が前記中間圧延を行う圧延機が備える二重ロール20−1、20−2のピッチラインPLに対して平行にならないように成形し、仕上圧延を行う圧延機を用いて、前記被圧延材70(ハット形中間断面材16)の継手対76、77に対して、主として前記仕上圧延を行う圧延機が備える二重ロール20−1、20−2のピッチラインPLに垂直な方向の力を加えることによって、前記被圧延材70(ハット形中間断面材16)の継手対76、77の曲げ成形を行い、前記ラルゼン型継手を有する矢板製品を成形することが開示されている。
さらに、特許文献3には、図7または図9に示す鋼矢板のように継手がラルゼン型継手である場合において、前記仕上孔型K1によって前記被圧延材70(ハット形中間断面材16)の継手対76、77を曲げ成形するための、特許文献2より具体的な方法が開示されている。すなわち、図13(b)のように、中間圧延および仕上圧延を行う二重ロール20−1、20−2を水平ロールと規定した上で、仕上圧延を行う圧延機を用いて、前記被圧延材70(ハット形中間断面材16)の継手対76、77に対して、主として前記仕上圧延を行う圧延機が備える水平ロールの継手底当接部位28、29により前記被圧延材70(ハット形中間断面材16)の継手底76−1、77−1の外縁端部に力を加えることによって、前記被圧延材70(ハット形中間断面材16)の継手対76、77の曲げ成形を行い、前記ラルゼン型継手を有する矢板製品を成形することが開示されている。
また、特許文献4には、別の視点から図18のような4つのローラ40、41、42、43による継手対76、77に対する曲げ成形法とそのための装置が開示されている。すなわち、上下水平ローラ対42、43で被圧延材70の腕部74を上下から挟持して該被圧延材70を上下方向に拘束しつつ、さらに該被圧延材70のフランジ72の内側面に竪ローラ41を当接して該被圧延材70の左方向への移動を拘束し、竪ローラ40および前記上下水平ローラ対42、43に刻設した孔型K1で前記継手76に対して曲げ成形を施し、製品継手86を造形するものである。なお、前記被圧延材70の他方の継手77に対する曲げ成形についても同様である。
特許第4464865号 特許第4638828号 特許第5327167号 特許第4830255号
例えば図13(a)の袋孔型K2の孔型図から分かるように、一般に鋼矢板の高さHが大きいほど、被圧延材70の継手対76、77が圧延または曲げ成形を受ける二重ロール20−1、20−2の継手圧下部位26、27は、該二重ロール20−1、20−2のピッチラインPLから遠くなる。そのため、継手圧下部位26、27の間隙を形成する互いに異径の2つのロール面間の直径差が大きくなるとともに、ピッチ直径D(上ロール中心軸と下ロール中心軸の距離)との差も大きくなる。また、同様に二重ロール20−1、20−2の、腕に当接する腕圧下部位24、25およびウェブに当接するウェブ圧下部位21も該二重ロール20−1、20−2のピッチラインPLから遠くなり、これらの間隙を形成する互いに異径の2つのロール面間の直径差が大きくなるとともに、ピッチ直径Dとの差も大きくなる。
そのため、上記特許文献1〜3に記載の技術を用いて高さHの大きい鋼矢板を圧延するには、主として以下の二つの問題を抱えている。第一に、被圧延材70の継手対76、77の表面にロール面からの擦り疵が発生しやすくなるという問題がある。これは、継手対76、77を圧延または曲げ成形する二重ロール20−1、20−2の継手圧下部位26、27と、前記継手対76、77の間の大きな速度差に起因する。
図13(a)を用いて、このことを説明する。被圧延材70の当該孔型20の出口断面での放出速度V(mm/s)は、ピッチ直径をD(mm)、ロール回転速度をN(rpm)、円周率をπとして、式(1)で与えられる。
=πND/60 ・・・(1)
一方、継手対76、77を圧延または曲げ成形する二重ロール20−1、20−2の継手圧下部位26、27について、該継手圧下部位26または27のロール面の周速度を、大径ロール部位でVRH(mm/s)、小径ロール部位でVRL(mm/s)とおくと、VRHとVRLはそれぞれ式(2)、式(3)で与えられる。
RH=πN(D+2p)/60 ・・・(2)
RL=πN(D−2q)/60 ・・・(3)
ここで、pは孔型20の出口断面における前記継手圧下部位26または27のピッチラインPLから大径ロール部位(図13(a)の場合は下ロール)までの距離であり、qは孔型20の出口断面における前記継手圧下部位26または27のピッチラインPLからの小径ロール部位(図13(a)の場合は上ロール)までの距離であり、q>p>0の関係がある。
前記継手対76、77を圧延または曲げ成形する前記二重ロール20−1、20−2の、前記継手圧下部位26または27に対する被圧延材の相対速度Vは、式(4)で与えられる。
Figure 0006766670
鋼矢板の高さHが大きいほどp値とq値は大きいので、式(4)から相対速度Vの絶対値も大きいことが分かる。すなわち、鋼矢板の高さHが大きいほど、被圧延材70の継手対76、77を圧延または曲げ成形する二重ロール20−1、20−2の継手圧下部位26、27と、前記継手対76、77の間に大きな速度差が生じ、該継手対76、77の表面に擦り疵が発生しやすくなるのである。
ハット形鋼矢板の場合について言えば、この事情は二重ロール20−1、20−2の腕圧下部位24、25やウェブ圧下部位21についても同様であり、それらもピッチラインPLから遠くなり、腕対74、75やウェブ71の表面にも擦り疵が発生しやすい。この問題に対し、従来から水や鉱油・エステルなどの液体潤滑剤や黒鉛などの固体潤滑剤をロールや被圧延材の表面に噴射したり、塗布することによって擦り疵の発生を抑えている。
第二に、継手対76、77が孔型20の継手圧下部位26、27から離脱しやすく、離脱すると継手対76、77は正常に圧下されず形状寸法不良を起こす危険がある。これは、二重ロール20−1、20−2を用いた孔型圧延においては、被圧延材70を圧下するロール間隙がピッチラインPLから遠いほど、該ロール間隙を形成する大径ロール部位と小径ロール部位について、前者が後者よりも早く前記被圧延材70に接触し該被圧延材70を後者側へ押し退けることに起因する。
この理由を図14と図15を用いて説明する。図14は、直径Dの小径ロールと直径Dの大径ロール(D<D)の異径二重ロール20−1、20−2の間隙で、被圧延材70を圧延してその板厚をhからhに減じる様子を示しており、(a)は正面図、(b)は側面図である。(a)には一点鎖線、破線および実線で異径二重ロール20−1、20−2の周面と被圧延材70の断面を描いており、それぞれ(b)のA−A断面、B−B断面およびO−O断面を示す。ただし、図14(a)では見やすくするために被圧延材70の3つの断面を横方向にずらして描いている。また、図15(a)は被圧延材70の継手をエッジングして爪高さをhからhに減じる圧延の正面図を示し、図15(b)は被圧延材70の継手を曲げ成形して継手高さをhからhに減少する圧延の正面図を示す。
図14(b)のように、圧延の入側において、板厚hの被圧延材70は最初にその板厚中心がロール隙中心X−Xに沿って出側方向(図の左方向)に向かってそのまま進むと、板は接触弧の出口O(すなわちロール軸直下)からld2の位置で大径ロール20−2に接触するが、このとき小径ロール20−1にはまだ接触していない。そのため、板は出口方向に進みながら板厚圧下されない状態で、前記大径ロール20−2によって前記小径ロール20−1の側に押しやられる。前記被圧延材70は接触弧出口からlの位置まで進むと最初の位置から前記小径ロール20−1の側にsだけ押しやられ、前記被圧延材70の板厚中心がX’−X’まで移動すると、小径ロール20−1にも接触して板厚圧下が始まり、接触弧の出口Oで板厚はhまで圧減されて出側に放出される。
幾何学的な関係から、ld2、lおよびsは近似的にそれぞれ式(5)、式(6)および式(7)で与えられる。
Figure 0006766670
Figure 0006766670
Figure 0006766670
これらの式から、ld2≧l、s≧0であり、直径差D−Dが大きいほど、また板厚圧下量Δh=h−hが大きいほど、差ld2−lおよびsは大きいことが分かる。D=DまたはΔh=0の場合に限り、ld2=l、s=0である。
図15(a)、(b)のように、異径二重ロール20−1、20−2によって継手のエッジングや曲げ成形を行う場合についても図14の板厚圧下の場合とまったく同様であり、エッジングや曲げ成形を受ける継手の入側高さをh、出側高さをh、高さ圧下量をΔh=h−hとおけば、式(5)、(6)、(7)をそのまま適用できる。
ところで、上で図11と図12を用いてハット形鋼矢板80を例にとり、その製造法を詳しく説明したが、図11に示す製造工程において被圧延材70に対する延伸孔型K3を含めた袋孔型K2より上流の圧延においては、圧延荷重が大きいため板厚圧下量Δh=h−hは数ミリメートル程度に抑えられる。
これに対して、袋孔型K2によるエッジング圧延(継手に対するエッジング)と仕上孔型K1による仕上圧延(継手に対する曲げ成形)では、板厚圧下量はほとんど0か、ごくわずかな量であるため圧延荷重は小さいが、継手に対する高さ圧下量Δh=h−hは非常に大きく、十〜十数ミリメートルであるのが通常である。そのため、式(7)によると、孔型圧延の入側において、大径ロールによって小径ロール側に押しやられる量sが大きい。s値が大きいと被圧延材70の継手76、77が孔型の継手圧下部位26、27から離脱しやすい。ハット形鋼矢板80を例にとり、このことを、図16を用いて説明する。
図16は孔型20(袋孔型K2)の閉孔部30、31で被圧延材70の継手先端部76−3、77−3を囲繞し、袋孔型K2の継手圧下部位26、27で継手76、77をエッジングする様子を示しており、エッジングによって継手76、77の高さは図15(a)のようにhからhに縮小する。図16の場合、継手圧下部位26、27はピッチラインPLより上に位置するから、該継手圧下部位26、27を形成する2つのロール面については、上ロール20−1が小径で、下ロール20−2が大径である。また、同様に腕圧下部位24、25を形成する2つのロール面についても上ロール20−1が小径で、下ロール20−2が大径であるが、ウェブ圧下部位21はピッチラインPLより下に位置するから、該ウェブ圧下部位21を形成する2つのロール面については、上ロール20−1が大径で、下ロール20−2が小径である。そのため、孔型20の入側において、被圧延材70の継手76、77と腕74、75は大径の下ロール20−2によって上方に押しやられ、ウェブ71は大径の上ロール20−1によって下方に押しやられ、継手76、77は腕74、75とともにウェブ71から上下方向に引き裂かれようとする。
図16では、大径の下ロール20−2が点Aで左側の継手先端部76−3を上方に、また面Bで右側の腕75と継手77を上方に押しやる。同時に、大径の上ロール20−1が点Cでウェブ71の左端付近を下方に押しやっている。
継手76、77と腕74、75が下ロールによって上方へ押しやられる量と、ウェブ71が上ロールによって下方に押しやられる量の和が大きいほど、継手76、77・腕74、75とウェブ71は上下方向に大きく引き裂かれようとする。しかし、継手76、77・腕74、75とウェブ71はフランジ72、73を介してつながっているため、実際には継手76、77・腕74、75とウェブ71は引き裂かれないが、その代わりにフランジ72、73を介して両側の継手76、77・腕74、75は矢印で示すようにウェブ71の方へ(すなわち孔型20の中央に向かって)に引き寄せられ(すなわち被圧延材70の全幅が縮小し)、継手76、77は孔型20の継手圧下部位26、27から離脱しようとする。エッジングでは高さ圧下量Δh=h−hが大きいのでs値が大きく、フランジ72、73を介して両側の継手76、77・腕74、75はウェブ71の方へ大きく引き寄せられるので、継手76、77は孔型の継手圧下部位26、27から離脱しやすい。
図17のように孔型20(仕上孔型K1)の継手圧下部位26、27で継手76、77に曲げ成形を施す場合についても、図15(b)のように継手の高さ圧下量Δh=h−hが大きいのでs値が大きく、エッジングの場合と同様に被圧延材70の継手76、77が仕上孔型K1の継手圧下部位26、27から離脱しやすい。
そのため、従来はs値を抑えるため、高さ圧下量Δh=h−hを小さくする孔型設計上の工夫をしてきた。しかし、これには限界があり、従来はs値を、継手76、77を孔型20の継手圧下部位26、27から離脱させないための限界値以下にするためには、式(7)右辺の直径差D−Dを一定値以下に小さくする必要があった。すなわち、孔型圧延法で製造できる鋼矢板の高さHに上限があり、その断面性能には上限があった。
上記特許文献4に記載の技術については、継手対76、77に対する曲げ成形は安定的にできるが、4つのローラからなる継手曲げ成形用孔型K1を左右に配置し、計8つのローラが必要であり、ローラは非駆動のため継手に対する曲げ成形の駆動力を別の手段、例えば前記ローラに近接した圧延機に頼る必要がある。
上記事情に鑑み、本発明の目的は、孔型圧延による鋼矢板の製造工程における継手に対するエッジングまたは曲げ成形(これらを総称して以下、継手整形と呼称する)について、潤滑剤の使用量を大幅に減らしても、あるいは潤滑剤をほとんど適用しなくても継手対の表面に擦り疵を発生させることなく、さらに継手が孔型の継手圧下部位から離脱することのない、且つ、簡単な装置構成で高さの大きい断面性能の高い鋼矢板の製造技術を提供することにある。
前記の目的を達成するため、本発明によれば、幅方向両端に継手を有する鋼矢板の製造方法であって、中間圧延によって造形された略鋼矢板形状の中間断面材について、当該中間断面材の継手に対してエッジングを行うエッジング工程と、当該中間断面材の継手に対して曲げ成形を行う曲げ成形工程と、を有し、前記エッジング工程及び前記曲げ成形工程の一方又は両方における前記継手のエッジング工程及び曲げ成形工程は、当該継手全体及びその近傍のみを囲繞し、前記中間断面材のウェブ及びフランジには当接せず、前記中間断面材の左右に配置された二重ロール対に刻設された孔型対で行われることを特徴とする、鋼矢板の製造方法が提供される。
前記中間断面材の継手全体及びその近傍のみを囲繞し、当該中間断面材のウェブ及びフランジには当接せず、前記中間断面材の左右に配置された二重ロール対に刻設された孔型対は、当該孔型対の各々のピッチラインが継手整形時の前記継手の各々を通過するように前記二重ロール対に刻設されても良い。
前記中間断面材の左右に配置された二重ロール対の各々は、当該二重ロール対の各々の上ロール軸及び下ロール軸の一方又は両方が水平方向に対し所定の角度傾斜した構成であっても良い。
また、別な観点からの本発明によれば、幅方向両端に継手を有する鋼矢板の継手整形用圧延機であって、中間圧延機において造形された略鋼矢板形状の中間断面材の継手に対してエッジング及び曲げ成形の一方又は両方を行う、前記中間断面材の左右に配置された二重ロール対を有し、当該二重ロール対には、前記継手全体及びその近傍のみを囲繞し、前記中間断面材のウェブ及びフランジには当接しない孔型対が刻設されることを特徴とする、鋼矢板の継手整形用圧延機が提供される。
前記二重ロール対には、前記中間断面材の継手全体及びその近傍のみを囲繞し、当該中間断面材のウェブ及びフランジには当接しない孔型対が刻設され、当該孔型対の各々のピッチラインが継手整形時の前記継手の各々を通過するように構成されても良い。
前記中間断面材の左右に配置された二重ロール対の各々は、当該二重ロール対の各々の上ロール軸及び下ロール軸の一方又は両方が水平方向に対し所定の角度傾斜した構成であっても良い。
本発明によれば、孔型圧延による鋼矢板の製造工程における継手整形について、潤滑剤の使用量を大幅に減らしても、あるいは潤滑剤をほとんど適用しなくても継手対の表面に擦り疵を発生させることなく、さらに継手が孔型の継手圧下部位から離脱することなく、高さの大きい断面性能の高い鋼矢板を製造することが可能となる。
本発明技術の実施の形態にかかるハット形鋼矢板の製造ラインと該製造ライン上の被圧延材の断面形状についての説明図である。(a)は本発明技術を継手のエッジングに適用する場合の例、(b)は本発明技術を継手の曲げ成形に適用する場合の例、を示す説明図である。 本発明技術を継手のエッジングに適用する場合の孔型と、エッジングの状態を示す説明図である。 本発明技術を継手の曲げ成形に適用する場合の孔型と、曲げ成形の状態を示す説明図である。 本発明技術を継手のエッジングに適用する際に、斜行ロール圧延機のロールに刻設した孔型と、エッジングの状態を示す説明図である。 本発明技術を継手の曲げ成形に適用する際に、斜行ロール圧延機のロールに刻設した孔型と、曲げ成形の状態を示す説明図である。 本発明技術に基づく圧延機を示す説明図であり、(a)は片持ち式4ロール圧延機、(b)は特に斜行ロールの片持ち式4ロール圧延機を示す。 ハット形鋼矢板の断面の説明図である。 ハット形鋼矢板で構築された鋼矢板壁を示す説明図である。 U形鋼矢板の断面の説明図である。 U形鋼矢板で構築された鋼矢板壁を示す説明図である。 ハット形鋼矢板の一般的な製造ラインと該製造ライン上の被圧延材の断面形状についての説明図である。 ハット形鋼矢板の圧延の最終段階に用いられる一連の孔型の形状を示す説明図である。 (a)は孔型20(袋孔型K2)の形状の説明図、(b)は孔型20(仕上孔型K1)によって被圧延材70の継手対76、77を曲げ成形している様子を示す説明図である。 小径ロール(直径D)と大径ロール(直径D)で構成された異径二重ロール20−1、20−2の間隙で、板が圧延されて板厚がhからhに減少する様子を示す説明図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。 小径ロール(直径D)と大径ロール(直径D)で構成された異径二重ロール20−1、20−2で構成された孔型で、(a)は継手がエッジングされて継手高さがhからhに減少する様子、(b)は継手が曲げ成形されて高さがhからhに減少する様子を示す説明図である。 ハット形鋼矢板の継手エッジングで、s値が大きいと継手が孔型の継手圧下部位から離脱しやすくなることを説明する図である。 ハット形鋼矢板の継手曲げ成形で、s値が大きいと継手が孔型の継手圧下部位から離脱しやすくなることを説明する図である。 公知技術である4つのローラで構成された孔型による継手曲げ成形法を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
図1は、本発明の実施の形態にかかる片持ち式の二重ロールの左右対を有する圧延機(以下、片持ち式4ロール圧延機とも呼称する)8を含むハット形鋼矢板の製造ラインL2についての説明図である。図1(a)は、本発明技術を継手のエッジングに適用する場合の例であり、製造ラインL2上には上流側から順に、加熱炉3、粗圧延機4、第一中間圧延機5、第二中間圧延機6、片持ち式4ロール圧延機8、仕上圧延機9が配置されている。図1(b)は本発明技術を継手の曲げ成形に適用する場合の例であり、製造ラインL2上には上流側から順に、加熱炉3、粗圧延機4、第一中間圧延機5、第二中間圧延機6、片持ち式4ロール圧延機8、仕上圧延機9が配置されている。なお、図1(a)、(b)において前記片持ち式4ロール圧延機8以外の圧延機には、孔型が刻設された二重ロールが両持ちで圧延機に組み込まれている。
以下では、図1に示した各圧延機における被圧延材の圧延について図面を参照して説明する。ただし、加熱炉3で熱間圧延が可能な温度まで加熱されたあとの粗圧延機4、第一中間圧延機5、第二中間圧延機6、における被圧延材の圧延の形態については、図11に示す従来のハット形鋼矢板の製造技術と概ね同一であり、すでに上にて詳しく説明したところであり、ここではその説明を省略する。
図1(a)のように第二中間圧延機6の二重ロール20−1、20−2に刻設された延伸孔型K3で造形されたハット形中間断面材15に対して、片持ち式4ロール圧延機8に組み込まれた図2のような四つのロール20−1、20−2、20−3、20−4を用いて継手対76、77をエッジングする(エッジング工程)。エッジングは、図2のように、孔型ロールとしての二重ロール20−1、20−2および二重ロール20−3、20−4で袋孔型K2を構成し、左右の継手対76、77にエッジングを施す。ここで、図2の左右両側にある図は、中央の図の左右の継手部分を拡大した図である。前記袋孔型K2については、該袋孔型K2のロール軸直下の断面を実線で、また継手対76、77にロール面が接触しエッジングが始まる位置の該孔型K2の断面を破線で示す。すなわち、継手対76、77に対するエッジングは前記袋孔型K2の破線断面で始まり、前記袋孔型K2の実線断面で終了する。
図13(a)のように、従来袋孔型K2のピッチラインPLは該袋孔型K2の継手圧下部位26、27を通らずフランジ圧下部位22、23を通っていたが、本発明技術では図2のように袋孔型K2のピッチラインPLは継手圧下部位26、27を通るように設計される。そのため、式(4)におけるp、qの値が小さくなり、V値が小さくなる。その結果、ロール面の摩擦による継手対76、77の表面の擦り疵が解消される。また、二重ロール20−1、20−2と二重ロール20−3、20−4が左右に分かれている。そのため本発明技術では、従来法における図16のように、大径の下ロール20−2が点Aで左側の継手先端部76−3を上方に、また面Bで右側の腕75と継手77を上方に押しやり、同時に大径の上ロール20−1が点Cでウェブ71の左端付近を下方に押しやり、継手76、77が孔型20(K2)の継手圧下部位26、27から離脱してしまう恐れはない。
別の形態として、本発明技術を継手に対する曲げ成形に適用した図1(b)では、袋孔型K2を第二中間圧延機6の二重ロール20−1、20−2に刻設する。そして、片持ち式4ロール圧延機8に図3のような継手に対する曲げ成形を施すための孔型K1’を刻設し継手対76、77に対する曲げ成形を行う(曲げ成形工程)。図3においても、K1’のピッチラインPLは継手圧下部位26、27を通るように設計される。そして、継手対76、77に対する曲げ成形は前記袋孔型K1’の破線断面で始まり、前記孔型K1’の実線断面で終了し、被圧延材70は後続の仕上圧延機9に送られる。該仕上圧延機9には孔型K1が刻設してあり、ここで被圧延材70の断面全体がその形状を整えられ、製品80に仕上げられる。
図2および図3では、片持ち式4ロール圧延機8の左右の二重ロール20−1、20−2と二重ロール20−3、20−4については、4本のロールのいずれもロール軸が水平であるが、図4および図5のように上ロール20−1、20−3が水平に対し下方向に所定の角度だけ傾斜し、下ロール20−2、20−4が水平に対し上向きに所定の角度だけ傾斜した、所謂斜行ロールでも同様の効果があり、これについても本発明技術の範疇である。
なお、図2、図3、図4および図5の継手整形において、被圧延材70の継手対76、77以外の部分に対して板厚圧下が加えられないので、該継手対76、77以外の部分に長さ方向の伸びは生じない。一方、継手対76、77に対する継手整形、すなわちエッジング、曲げ成形のいずれの場合についても、該継手対76、77に対する板厚圧下はほとんどないので該継手対76、77に長さ方向の伸びはほとんど生じず、そのため被圧延材70に反りは発生しない。
図6は、上記の片持ち式4ロール圧延機8を示しており、(a)は左右の二重ロール20−1、20−2と二重ロール20−3、20−3のロール軸が水平である圧延機を、(b)はロール軸が斜行している圧延機を示す。
本発明技術により、孔型圧延によるハット形鋼矢板の製造工程における継手整形について、潤滑剤の使用量を大幅に減らしても、あるいは潤滑剤をほとんど適用しなくても継手対の表面に擦り疵を発生させることなく、さらに継手が孔型の継手圧下部位から離脱することなく、高さの大きい断面性能の高いハット形鋼矢板を製造することが可能となった。
以上、本発明の実施の形態の一例を説明したが、本発明は図示の形態に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施の形態では、幅方向両端に継手を有するような鋼矢板としてハット形鋼矢板を挙げて図示や説明を行ったが、本発明の適用範囲はこれに限られるものではない。即ち、幅方向両端に継手を有するU形鋼矢板やZ形鋼矢板の製造技術についても本発明技術を適用することが可能である。但し、U形鋼矢板やZ形鋼矢板については、一般的に鋼矢板高さHが小さく、ハット形鋼矢板の高さの1/1.5〜1/3程度の高さである。鋼矢板高さHが小さい場合には、従来法のように両持ちで圧延機に組み込まれた孔型や二重ロールに刻設された孔型を用いて継手整形を行っても継手が離脱する恐れは少ない。むしろ、鋼矢板高さHが小さい場合には、従来法では継手のみならずウェブ、フランジを含めた断面全体を1つの孔型に包み込んで継手整形ができるため、断面全体の板厚圧下と継手整形を同時に行える有利さがある。
本発明は、幅方向両端に継手を有するような鋼矢板の製造方法及び継手整形用圧延機に適用できる。
3…加熱炉
4…粗圧延機
5…第一中間圧延機
6…第二中間圧延機
8…片持ち式4ロール圧延機
9…仕上圧延機
11…スラブ
14、15、16、17…ハット形中間断面材
20…孔型
20−1、20−2…圧延機の二重ロール
20−3、20−4…圧延機の二重ロール
21…孔型のウェブ圧下部位
22、23…孔型のフランジ圧下部位
24、25…孔型の腕圧下部位
26、27…孔型の継手圧下部位
28、29…孔型の継手底当接部位
30、31…孔型の継手先端部閉孔部位
40、41…継手曲げ成形用竪ローラ
42、43…継手曲げ成形用水平ローラ
70…ハット形鋼矢板の被圧延材
71…ハット形鋼矢板の被圧延材のウェブ
72、73…ハット形鋼矢板の被圧延材のフランジ対
74、75…ハット形鋼矢板の被圧延材の腕対
76、77…ハット形鋼矢板の被圧延材の継手対
76−1、77−1…ハット形鋼矢板の被圧延材の継手底
76−2、77−2…ハット形鋼矢板の被圧延材の継手爪
76−3、77−3…ハット形鋼矢板の被圧延材の継手先端部
80…ハット形鋼矢板
81…ハット形鋼矢板のウェブ
82、83…ハット形鋼矢板のフランジ対
84、85…ハット形鋼矢板の腕対
86、87…ハット形鋼矢板の継手対
88…ハット形鋼矢板で構築された鋼矢板壁
90…U形鋼矢板
91…U形鋼矢板のウェブ
92、93…U形鋼矢板のフランジ対
96、97…U形鋼矢板の継手対
98…U形鋼矢板で構築された鋼矢板壁

Claims (6)

  1. 幅方向両端に継手を有する鋼矢板の製造方法であって、
    中間圧延によって造形された略鋼矢板形状の中間断面材について、当該中間断面材の継手に対してエッジングを行うエッジング工程と、当該中間断面材の継手に対して曲げ成形を行う曲げ成形工程と、を有し、
    前記エッジング工程及び前記曲げ成形工程の一方又は両方における前記継手のエッジング工程及び曲げ成形工程は、当該継手全体及びその近傍のみを囲繞し、前記中間断面材のウェブ及びフランジには当接せず、前記中間断面材の左右に配置された二重ロール対に刻設された孔型対で行われることを特徴とする、鋼矢板の製造方法。
  2. 前記中間断面材の継手全体及びその近傍のみを囲繞し、当該中間断面材のウェブ及びフランジには当接せず、前記中間断面材の左右に配置された二重ロール対に刻設された孔型対は、当該孔型対の各々のピッチラインが継手整形時の前記継手の各々を通過するように前記二重ロール対に刻設されることを特徴とする、請求項1に記載の鋼矢板の製造方法。
  3. 前記中間断面材の左右に配置された二重ロール対の各々は、当該二重ロール対の各々の上ロール軸及び下ロール軸の一方又は両方が水平方向に対し所定の角度傾斜した構成であることを特徴とする、請求項2に記載の鋼矢板の製造方法。
  4. 幅方向両端に継手を有する鋼矢板の継手整形用圧延機であって、
    中間圧延機において造形された略鋼矢板形状の中間断面材の継手に対してエッジング及び曲げ成形の一方又は両方を行う、前記中間断面材の左右に配置された二重ロール対を有し、
    当該二重ロール対には、前記継手全体及びその近傍のみを囲繞し、前記中間断面材のウェブ及びフランジには当接しない孔型対が刻設されることを特徴とする、鋼矢板の継手整形用圧延機。
  5. 前記二重ロール対には、前記中間断面材の継手全体及びその近傍のみを囲繞し、当該中間断面材のウェブ及びフランジには当接しない孔型対が刻設され、
    当該孔型対の各々のピッチラインが継手整形時の前記継手の各々を通過するように構成されることを特徴とする、請求項4に記載の鋼矢板の継手整形用圧延機。
  6. 前記中間断面材の左右に配置された二重ロール対の各々は、当該二重ロール対の各々の上ロール軸及び下ロール軸の一方又は両方が水平方向に対し所定の角度傾斜した構成であることを特徴とする、請求項5に記載の鋼矢板の継手整形用圧延機。
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