JP6766404B2 - 4層ポリオレフィン樹脂被覆鋼管 - Google Patents
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Description
本発明に使用する鋼管は普通鋼、あるいは高合金鋼など、どのような鋼種でも適用可能である。また、サイズ、厚みの制約は設備に起因するだけである。
本発明の4層ポリオレフィン樹脂被覆鋼管は化成処理を行う前に、鋼管表面の錆や汚れを除去するだけでなく、接着に必要な粗度を確保するために、ブラスト処理を行う。ブラスト処理に用いる研掃材としては、一般的には鋼製グリッド・ショット粒を用いる。更に清浄な表面が要求される場合には、アルミナ等のセラミック素材を用いても良い。また、サンドを用いることもできる。ブラスト処理後の表面に、鉄粉等の汚れが付着している場合、ブラシ、吸引、液体による洗浄等の処理を行うことができる。特に高い防食性能が要求される場合には、例えば日本パーカーライジング社製のパルクロム100などを用いて塗布型クロメート処理、あるいは、各種化成処理被膜が使用可能である。
通常の被覆を行ったままではポリプロピレン樹脂表面は平滑であるため、ポリエチレン樹脂から成る第4層面との間の剪断接着性を確保する目的で、ポリプロピレン樹脂被覆が溶融状態の時に、表面に凹凸を作製する目的でポリプロピレン樹脂粉を散布する。ラフコートに使用する粉としては、BOREALIS社製のBorcoat BB108E-1199 POWDERや、Poliecp-mpb社製のPROESIVE RS.10 B P-Rough Coatなどを用いることができる。
以上の方法により、通常のパイプラインの被覆に用いられるラフコートを実施した3層ポリプロピレン樹脂被覆鋼管を得ることができる。
以下、本発明の実施例1を具体的に説明する。
鋼管は200AのJIS G3452の配管用炭素鋼管5.5m長を用いた。鋼管外面にIKK社製のTGD−70番のグリッドブラスト処理を行って除錆したものを用意した。その後。鋼管の表面洗浄処理を行って汚れや鉄粉等を除去した。
鋼管を加熱装置で200℃に加温後、粉体エポキシ樹脂プライマー(BASEPOX(登録商標) PE50-1120、Arsonsisi社製)を、目標膜厚200μmで静電粉体塗装を実施した。15秒後にBOREALIS社製の変性ポリプロピレン接着剤:Borcoat BB127Eと、ポリプロピレン樹脂(BOREALIS社製のBorcoat BB108E-1199)のペレットを、押出機とTダイスを用いてシート状の半溶融状態成形して巻き付け被覆を行った。変性ポリプロピレン接着剤膜厚は200μm、ポリプロピレン樹脂被覆は2mmになるように調整した。その後、半溶融状態のポリプロピレン樹脂層表面に、ラフコートとして、BOREALIS社製のBorcoat BB108E-1199 POWDERを塗布して、表面に凹凸を形成した後、水冷を行って3層ポリプロピレン樹脂被覆鋼管を製造した。
以下、本発明の実施例2を具体的に説明する。
被覆材料及び鋼管については実施例1と同じ材料を用いた。実施例1と同じ方法で、ラフコートにより表面に凹凸のある3層ポリプロピレン樹脂被覆鋼管を製造した。この後、管端部のカットバックは行わないで、そのまま、第4層目のポリエチレン樹脂被覆をポリエチレン樹脂(BOREALIS社製のBorcoat HE3450)のペレットを押出機とTダイスを用いてシート状の半溶融状態で成形して巻き付け被覆を行い、外面水冷を行って本発明の4層ポリオレフィン樹脂被覆鋼管を製造した。
鋼管については実施例1と同じ材料を用いた。実施例1の3層ポリプロピレン樹脂被覆鋼管を製造するのと同じ方法で、ラフコートを施さない3層ポリオレフィン樹脂被覆鋼管を製造した。比較例1として、実施例1と同様の下地処理を行った鋼管を、200℃に加熱後に、粉体エポキシ樹脂プライマー(BASEPOX(登録商標) PE50-1081、Arsonsisi社製、Tg2=100℃)を、厚み200μm狙いで静電粉体塗布した。15秒後にBOREALIS社製の変性ポリエチレン樹脂接着剤:Borcoat ME0420と、ポリエチレン樹脂(BOREALIS社製のBorcoat HE3450)のペレットを押出機とTダイスを用いてシート状の半溶融状態成形して巻き付け被覆を行った。接着剤膜厚は200μm、ポリエチレン樹脂被覆は4mmになるように調整した。最後に水冷を行って比較例1の3層ポリエチレン樹脂被覆鋼管を製造した。
鋼管については実施例1と同じ材料を用いた。実施例1の3層ポリプロピレン樹脂被覆鋼管製造と同じ方法で、ラフコートを施さない4mm厚みの3層ポリプロピレン樹脂被覆鋼管を製造した。
本発明と同じ4層構造の被覆であるが、特許文献2と同じく、ポリエチレン樹脂被覆層の上にポリプロピレン樹脂保護層を積層した比較例3を製造した。
実施例1と同じ配管用炭素鋼管5.5m長を用い、同じ下地処理を行った。鋼管は加熱装置で200℃に加温後、粉体エポキシ樹脂プライマー(BASEPOX(登録商標) PE50-1081、Arsonsisi社製)を、目標膜厚200μmで静電粉体塗装を実施した。15秒後にBOREALIS社製の接着剤Borcoat ME0420と、ポリエチレン樹脂(BOREALIS社製のBorcoat HE3450)のペレットを、押出機とTダイスを用いてシート状の半溶融状態成形して巻き付け被覆を行った。接着剤膜厚は200μm、ポリエチレン樹脂被覆は2mmになるように調整した。その後、半溶融状態のポリエチレン樹脂表面にラフコートとして、BOREALIS社製のBorcoat HE7405を塗布して表面に凹凸を形成した後、水冷を行って3層ポリエチレン樹脂被覆鋼管を製造した。
また、実施例におけるシール構造有無の効果と従来被覆の比較例との比較を行うため、被覆管端部から15cmの範囲の被覆を除去して溶接部を作製後、管端部から1mの長さで切断した。同種の被覆の組み合わせで付き合わせ溶接を行った後、2液硬化型のエポキシ樹脂を鋼面に塗布して硬化させた後、DENSO製のポリエチレン樹脂のヒートシュリンクチューブにて被覆を実施して、腐食評価用の模擬現地継ぎ手部を作製した。
また継ぎ手部の浸漬試験の結果では、溶接部の現地ポリエチレン樹脂被覆と同じ被覆を行った実施例1及び2、また比較例1の端部の剥離が小さいことがわかる。特に端部にシール構造を有する本発明の4層構造の実施例1が効果的である。
2 粉体エポキシ樹脂塗装によるプライマー層
3 変性ポリプロピレン樹脂接着剤層
4 表面凹凸を有するポリプロピレン樹脂層
5 ポリエチレン樹脂層
6 粉体エポキシ樹脂の再塗装によるプライマー層
7 変性ポリエチレン樹脂接着剤層
8 加熱装置
9 粉体エポキシ樹脂塗装機
10 接着剤押出機
11 ポリプロピレン樹脂押出機
12 ラフコート装置
13 水冷ゾーン
14 外面被覆研削除去装置
15 粉体接着剤塗布装置
Claims (1)
- 下地処理を施した鋼管の上に、順に、エポキシ樹脂から成るプライマー層、変性ポリプロピレン接着剤層、ポリプロピレン樹脂層、ポリエチレン樹脂から成る保護層を有する4層ポリオレフィン樹脂被覆鋼管であって、
前記4層ポリオレフィン樹脂被覆鋼管の両端部の被覆構造が、下地処理を施した鋼管の上に、順に、エポキシ樹脂から成るプライマー層、変性ポリエチレン接着剤層、ポリエチレン樹脂から成る保護層を有することを特徴とする4層ポリオレフィン樹脂被覆鋼管。
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JP2016066104A JP6766404B2 (ja) | 2016-03-29 | 2016-03-29 | 4層ポリオレフィン樹脂被覆鋼管 |
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