JP6765758B2 - 内燃機関 - Google Patents

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Description

本発明は、気筒の燃焼室内で生じる気流を制御することで好適な燃焼を実現する内燃機関に関する。
内燃機関の気筒では、吸気行程により、気筒の(ピストンの進退方向に沿った)中心軸に対して平行な面に沿った縦の旋回流であるタンブルや、気筒の中心軸を取り巻くような旋回流であるスワールといった筒内流が発生する。この筒内流は、圧縮行程において、圧縮上死点に向かって運動するピストンに押しつぶされて小さな渦や乱流へと崩壊する。
気筒の燃焼室内に生じる気流を強化すれば、吸気と燃料とを十分に混合することが可能となり、燃焼を促進することができると考えられる。そのための手段として、吸気ポートにプラズマアクチュエータを設けるようなことも試みられている(例えば、下記特許文献を参照)。
特開2013−155673号公報
圧縮行程の後期に気筒の燃焼室内に生じる気流には、吸気バルブ側に向かって流れるものと、排気バルブ側に向かって流れるものとが存在する。燃焼室内における吸気バルブに近い側の部位の気流が強くなると、燃焼室内の排気バルブに近い側の部位での燃焼速度が遅くなる。排気バルブに近い側の部位での燃焼速度が遅くなると、高負荷運転領域ではノッキングを起こす危険性が増す。
逆に、燃焼室内における排気バルブに近い側の部位の気流が強くなると、燃焼室内の吸気バルブに近い側の部位での燃焼速度が遅くなる。吸気バルブに近い側の部位では元々混合気の燃焼が緩慢であるため、燃焼速度がさらに遅くなることで、熱機械変換効率が低下する(熱エネルギを機械的エネルギに効率よく変換できるクランク角度よりも遅れた燃焼となる)。
また、燃焼室内に生じる気流が弱くそのエネルギが小さいと、EGR耐力、即ち燃焼不安定ないし失火を起こさない限界の吸気のEGR率(EGRガス量の上限)が低下することも懸念される。
本発明の発明者の鋭意研究の結果、タンブル流やスワール流の崩壊後に発生する乱流の状態は、エンジン回転数や気筒に充填される吸気量、可変バルブタイミング(Variable Valve Timing)機構が具現するバルブタイミングの影響を受けて変化することが判明した。
本発明は、以上の点に初めて着目してなされたものであり、内燃機関の運転条件に応じて適した状態の気流を気筒の燃焼室内に発生させることを所期の目的としている。
本発明では、気筒の燃焼室内に生じる気流を操作するための流動制御装置を、気筒の燃焼室の天井部を形成する部位とピストンの頂面とのうちの少なくとも一方に設け、エンジン回転数、エンジン負荷、または可変バルブタイミング機構が具現する吸気バルブ若しくは排気バルブの開閉タイミングに応じて、気筒の燃焼室内において吸気バルブ側に向かう気流を強めるか、排気バルブ側に向かう気流を強めるかを選択し、そのような気流を具現するべく前記流動制御装置を制御する内燃機関を構成した。そして、例えば、ノッキングが起こりやすい運転領域では気筒の燃焼室内において排気バルブ側に向かう気流を強めるように前記流動制御装置を制御し、ノッキングが起こりにくい運転領域では気筒の燃焼室内において吸気バルブ側に向かう気流を強めるように流動制御装置を制御する。
流動制御装置としては、例えば、誘電体を挟んで対をなす電極を配置し、電極間に交流電圧またはパルス電圧を印加することで、誘電体の表面側の電極近傍にプラズマ及び気体の流れを生じさせるプラズマアクチュエータを採用する。このプラズマアクチュエータは、気筒の中心軸を挟むように、クランクシャフトの伸びる方向に沿って並べて設けることが好ましい。
本発明によれば、内燃機関の運転条件に応じて適した状態の気流を気筒の燃焼室内に発生させることが可能となる。
本発明の一実施形態における内燃機関及び制御装置の概略構成を示す図。 同実施形態の内燃機関に適用されるプラズマアクチュエータの一例を示す側断面図。 同実施形態の内燃機関に適用されるプラズマアクチュエータの一例を示す側断面図。 同実施形態の内燃機関に適用されるプラズマアクチュエータの一例を示す側断面図。 同実施形態の内燃機関に適用されるプラズマアクチュエータの一例を示す側断面図。 同実施形態の内燃機関の一つの気筒をその中心軸の方向から見た模式的な平面図。 同実施形態の内燃機関の一つの気筒をその中心軸の方向から見た模式的な平面図。
本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。図1に、本実施形態における車両用内燃機関の概要を示す。本実施形態における内燃機関は、火花点火式の4ストロークガソリンエンジンであり、複数の気筒1(図1には、そのうち一つを図示している)を具備している。各気筒1の吸気ポート近傍には、燃料を噴射するインジェクタ11を設けている。また、各気筒1の燃焼室の天井部に、点火プラグ12を取り付けてある。点火プラグ12は、点火コイルにて発生した誘導電圧の印加を受けて、中心電極と接地電極との間で火花放電を惹起するものである。点火コイルは、半導体スイッチング素子であるイグナイタとともに、コイルケースに一体的に内蔵される。
吸気を供給するための吸気通路3は、外部から空気を取り入れて各気筒1の吸気ポート14へと導く。吸気通路3上には、エアクリーナ31、電子スロットルバルブ32、サージタンク33、吸気マニホルド34を、上流からこの順序に配置している。
排気を排出するための排気通路4は、気筒1内で燃料を燃焼させたことで生じる排気を各気筒1の排気ポート15から外部へと導く。この排気通路4上には、排気マニホルド42及び排気浄化用の三元触媒41を配置している。
排気ガス再循環(Exhaust Gas Recirculation)装置2は、いわゆる高圧ループEGRを実現するものであり、排気通路4における触媒41の上流側と吸気通路3におけるスロットルバルブ32の下流側とを連通する外部EGR通路21と、EGR通路21上に設けたEGRクーラ22と、EGR通路21を開閉し当該EGR通路21を流れるEGRガスの流量を制御するEGRバルブ23とを要素とする。EGR通路21の入口は、排気通路4における排気マニホルド42またはその下流の所定箇所に接続している。EGR通路21の出口は、吸気通路3におけるスロットルバルブ32の下流の所定箇所、特にサージタンク33に接続している。
本実施形態の内燃機関には、各気筒1の吸気バルブの開閉タイミングを可変制御できるVVT機構6が付随している。VVT機構6は、各気筒1の吸気バルブを駆動する吸気カムシャフトのクランクシャフトに対する回転位相を液圧(油圧)アクチュエータまたは電動機によって変化させる既知のものである。周知の通り、内燃機関の吸気カムシャフトは、内燃機関の出力軸であるクランクシャフトから回転駆動力の供給を受け、クランクシャフトに従動して回転する。クランクシャフトと吸気カムシャフトとの間には、回転駆動力を伝達するための巻掛伝動装置(図示せず)が介在している。巻掛伝動装置は、クランクシャフト側に設けたクランクスプロケット(または、プーリ)と、吸気カムシャフト側に設けたカムスプロケット(または、プーリ)と、これらスプロケット(または、プーリ)に巻き掛けるタイミングチェーン(または、ベルト)とを要素とする。VVT機構6は、吸気カムシャフトをカムスプロケットに対し相対的に回動させることを通じて、吸気カムシャフトのクランクシャフトに対する回転位相を変化させ、以て吸気バルブの開閉タイミングを変更する。
なお、内燃機関に実装するVVT機構の具体的態様は一意に限定されない。各気筒1の排気バルブの開閉タイミングを可変制御できるVVT機構を設けてもよいことは言うまでもない。また、他の種類のVVT機構として、吸気バルブまたは排気バルブを開弁駆動するカムを複数用意しておきそれらカムを適宜使い分けるもの、ロッカーアームのレバー比を電動機を介して変化させるもの、吸気バルブまたは排気バルブを電磁ソレノイドバルブとしたもの等が知られている。
本実施形態の内燃機関の制御装置であるECU(Electronic Control Unit)0は、プロセッサ、メモリ、入力インタフェース、出力インタフェース等を有したマイクロコンピュータシステムである。
ECU0の入力インタフェースには、車両の実車速を検出する車速センサから出力される車速信号a、クランクシャフトの回転角度及びエンジン回転数を検出するクランク角センサ(エンジン回転センサ)から出力されるクランク角信号b、アクセルペダルの踏込量またはスロットルバルブ32の開度をアクセル開度(いわば、内燃機関に要求されるエンジン負荷)として検出するセンサから出力されるアクセル開度信号c、内燃機関の温度を示唆する冷却水温を検出する水温センサから出力される冷却水温信号d、気筒1を内包しているシリンダブロックの振動の大きさを検出する振動式のノックセンサから出力される振動信号e、吸気通路3(特に、サージタンク33)内の吸気温及び吸気圧を検出する温度・圧力センサから出力される吸気温・吸気圧信号f、吸気カムシャフトの複数のカム角にてカム角センサから出力されるカム角信号g、ブレーキペダルが踏まれていることまたはブレーキペダルの踏込量を検出するセンサ(ブレーキスイッチやマスタシリンダ圧センサ等)から出力されるブレーキ信号h等が入力される。
ECU0の出力インタフェースからは、イグナイタに対して点火信号i、インジェクタ11に対して燃料噴射信号j、スロットルバルブ32に対して開度操作信号k、EGRバルブ23に対して開度操作信号l、VVT機構6に対して吸気バルブタイミングの制御信号m等を出力する。
ECU0のプロセッサは、予めメモリに格納されているプログラムを解釈、実行し、運転パラメータを演算して内燃機関の運転を制御する。ECU0は、内燃機関の運転制御に必要な各種情報a、b、c、d、e、f、g、hを入力インタフェースを介して取得し、エンジン回転数を知得するとともに気筒1に充填される吸気量を推算する。そして、それらエンジン回転数及び吸気量等に基づき、要求される燃料噴射量、燃料噴射タイミング(一度の燃焼に対する燃料噴射の回数を含む)、燃料噴射圧、点火タイミング、要求EGR率(または、EGR量)、吸気バルブの開閉タイミング等といった各種運転パラメータを決定する。ECU0は、運転パラメータに対応した各種制御信号i、j、k、l、mを出力インタフェースを介して印加する。
しかして、本実施形態の内燃機関には、気筒1の圧縮行程の後期に燃焼室内に生じる気流を操作するための流動制御装置10を設けている。本実施形態における流動制御装置は、プラズマアクチュエータ10を用いたものである。
ここで、プラズマアクチュエータ10に関して補足する。図2ないし図5に示すように、プラズマアクチュエータ10は、上側電極201及び下側電極202の対と、これら電極間に挟まれる誘電体203とを要素とするユニット20を複数個、一定方向に沿って間欠的に配列してなる。
上側電極201は、前後方向(ユニット20の配列方向。図中横方向)に沿った幅寸法が下側電極202のそれよりも小さい。また、上下方向(電極201、202が誘電体203を挟む方向、または誘電体203の表面の法線方向。図中縦方向)の厚みも小さく薄い。各ユニット20の上側電極201は、誘電体203の表面に露出させる、または、下側電極202と比べてより誘電体203の表面に近い位置に配置する。後者の場合、上側電極201にプラズマ生成を妨げないコーティングを施すか、若しくは図4に示しているように、上側電極201を誘電体203の(プラズマ0が生成される)表面下に埋設するようにして、上側電極201を直接気流に触れさせないようにすることができる。
下側電極202は、上側電極201と比較して前後方向に大きく拡張する。各ユニット20の下側電極202は、図2及び図4に示しているように誘電体203の裏面に露出させてもよく、図3及び図5に示しているように誘電体203内に埋設してもよい。下側電極202は、同じユニット20を構成する上側電極201に対して前方に偏倚した位置にある。即ち、下側電極202の直上に上側電極201は存在していない。
誘電体203は、典型的には樹脂やセラミックである。誘電体材料としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリイミド等のポリマー系絶縁体や、アルミナ、ジルコニア、窒化ケイ素等のセラミック系絶縁体を採用することが好適である。
各ユニット20の上側電極201と、当該ユニット20と隣り合う他のユニット20の下側電極202との間には、遮蔽部30を設ける。遮蔽部30は、一のユニット20の上側電極201と、他のユニット20の下側電極202との間でプラズマが生成されるのを阻害する役割を担う。遮蔽部30は、誘電体材料を主体とし、各ユニット20の上側電極201の後背にあって、電極21、22が挟んでいる誘電体203の表面から、少なくとも上側電極201の上面と略同じ高さまで迫り出している。図2、図3及び図5に示しているものでは、遮蔽部30の高さが上側電極201の上面を越えており、また、遮蔽部30が上側電極201の上面の一部に覆い被さっている。図4に示しているものでは、遮蔽部30の高さが上側電極201の上面と略面一となっており、下側電極202の直上にある誘電体203の表面とがなだらかに連続している。
本プラズマアクチュエータ10を用いるに際しては、各ユニット20の上側電極201及び下側電極202間に、例えば1kVないし10kV程度の高圧、1kHzないし20kHz程度の周波数の、脈流電圧(直流パルス電圧)または交流電圧を印加する。印加電圧及び周波数は、電極201、202の寸法や電極201、202間の距離、誘電体203の誘電率等に応じて定める。
両電極201、202間に電圧を印加すると、下側電極202の直上にある誘電体203の表面にプラズマ0が生成され、このプラズマ0に起因して、誘電体203の表面上に気流、即ち気体の衝撃波40が発生する。衝撃波40は、同一のユニット20を構成する上側電極201から下側電極202に向かう方向に、換言すれば後方から前方に向かって流れる。プラズマ0を生成するユニット20が前後方向に並んでいることから、誘電体203の表面上を流れる衝撃波40は、あるユニット20から別のユニット20へと伝搬してゆくにつれて加速され、強化される。
プラズマアクチュエータ10は、シリンダヘッドにおける気筒1の燃焼室の天井部を形成する部位、及び/または、ピストンの頂面に設置する。特に、図6及び図7に示すように、複数のプラズマアクチュエータ10を、気筒1の中心軸、換言すれば点火プラグ12が取り付けられる位置を挟むように、内燃機関のクランクシャフトの伸びる方向(内燃機関の複数の気筒1が直列する方向でもある)に沿って並べて設けることが好ましい。
プラズマアクチュエータ10が生じさせる気体の衝撃波40を利用すれば、気筒1の燃焼室内において、図6に示すように、気筒1の中央部(または、吸気ポート14と排気ポート15との中間部)から排気ポート15及び排気バルブ側に向かう気流7を強めることができ、また、図7に示すように、気筒1の中央部から吸気ポート14及び吸気バルブ側に向かう気流8を強めることもできる。
本実施形態のECU0は、エンジン回転数、エンジン負荷、VVT機構6が具現する吸気バルブ(若しくは、排気バルブ)の開閉タイミングのうちの少なくとも一つに応じて、気筒1の燃焼室内において吸気バルブ側に向かう気流8を強めるか、排気バルブ側に向かう気流7を強めるかを選択する。ノッキングが起こりやすい運転領域、即ち、エンジン負荷が高い高負荷領域、及び/または、エンジン回転数が比較的低い低回転領域にあっては、プラズマアクチュエータ10を利用して排気バルブ側に向かう気流7を強める。これにより、燃焼室内の排気バルブに近い側の部位での燃焼速度を早め、ノッキングを起こすリスクを低下させる。
他方、ノッキングが起こりにくい運転領域、即ち、エンジン負荷が高くない低負荷ないし中負荷領域、及び/または、エンジン回転数が比較的高い中回転ないし高回転領域にあっては、プラズマアクチュエータ10を利用して吸気バルブ側に向かう気流8を強める。これにより、燃焼室内の吸気バルブに近い側の部位での燃焼速度を早め、内燃機関の熱機械変換効率の良化を図る。
ECU0のメモリには予め、エンジン回転数、エンジン負荷(気筒1に充填する吸気量(または、新気量)若しくは燃料噴射量、サージタンク33内吸気圧、またはスロットルバルブ32の開度)、及び/または、吸気バルブ(若しくは、排気バルブ)の開閉タイミングと、プラズマアクチュエータ10を利用して何れの気流7、8を強化するかの選択との関係を規定したマップデータが格納されている。ECU0は、現在のエンジン回転数、エンジン負荷、及び/または、吸気バルブ(排気バルブ)の開閉タイミングをキーとして当該マップを検索し、何れの気流7、8を強化するかを選択する。そして、選択した気流7、8を強化できるように、プラズマアクチュエータ10を制御する。具体的には、プラズマアクチュエータ10の電極201、202に脈流電圧または交流電圧を印加するための制御回路に、プラズマアクチュエータ10の作動/非作動を切り換え、またプラズマアクチュエータ10の電極に印加する電圧の大きさを調節するための制御信号nを与える。
また、気筒1においてノッキングが起こりやすい運転領域や、現にノッキングが起こっていることを検出している場合には、点火タイミングをMBT(Minimum advance for Best Torque)まで進角させることができない。そのような状況下では、ECU0が、排気バルブ側に向かう気流7を強めるようにプラズマアクチュエータ10を制御し、ノッキングの沈静化を図る。翻って、点火タイミングをMBTまで進角させている状況下では、吸気バルブ側に向かう気流8を強めるようにプラズマアクチュエータ10を制御することで、燃費性能の一層の向上を追求する。
電力消費量を抑制するためには、気筒1の燃焼室の気体の流動7、8を制御したいタイミング、例えば対象の気筒1の圧縮上死点近傍でのみプラズマアクチュエータ10を作動させ(電極201、202に電圧を印加し)、それ以外の時期にはプラズマアクチュエータ10を作動させない(電極201、202に電圧を印加しない)ことが望ましい。
本実施形態では、気筒1の燃焼室内に生じる気流7、8を操作するための流動制御装置10を設け、エンジン回転数、エンジン負荷、または可変バルブタイミング機構6が具現する吸気バルブ若しくは排気バルブの開閉タイミングに応じて、気筒1の燃焼室内において吸気バルブ側に向かう気流8を強めるか、排気バルブ側に向かう気流7を強めるかを選択し、そのような気流7、8を具現するべく前記流動制御装置10を制御する内燃機関を構成した。
本実施形態によれば、内燃機関の運転条件に応じて適した状態の気流7、8を気筒1の燃焼室内に発生させることが可能となり、ノッキングの抑制及び熱機械変換効率の向上を実現できる。
また、圧縮行程の後期に気筒1の燃焼室内に生じる気流7、8を強めることで、EGR耐力、即ち燃焼不安定ないし失火を起こさない限界の吸気のEGR率(EGRガス量の上限)を向上させることができる。排気通路4から吸気通路3に向けてより多くの量のEGRガスを還流させることが可能となるため、ポンピングロスが低減して内燃機関の実用燃費性能がさらに良化することが期待できる。
本実施形態では、誘電体203を挟んで対をなす電極201、202を配置し、電極201、202間に交流電圧またはパルス電圧を印加することで、誘電体203の表面側の電極201近傍にプラズマ0及び気体の流れ40を生じさせるプラズマアクチュエータ10を流動制御装置として用いている。プラズマアクチュエータ10は、電気的に気体の流れ40を制御することができ、その制御精度も高い。
そして、プラズマアクチュエータ10を、気筒1の中心軸を挟むように、クランクシャフトの伸びる方向に沿って並べて設けている。これにより、プラズマアクチュエータ10が、気筒1の燃焼室内に発生する気流7、8に効果的に作用し、気流7、8を効率よく強化することができる。
なお、本発明は以上に詳述した実施形態に限られるものではない。上記実施形態では、プラズマアクチュエータ10を流動制御装置として用いていたが、流動制御装置はプラズマアクチュエータ10には限定されない。例えば、圧縮空気を作る装置を配設し、圧縮空気を気筒1の燃焼室内に複数の方向から噴射できるようにして、燃焼室内の気流の流れを制御するようにしても構わない。あるいは、タンブルコントロールバルブやスワールコントロールバルブを、流動制御装置として用いることも考えられる。
その他各部の具体的構成は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明は、車両等に搭載される内燃機関に適用することができる。
1…気筒
14…吸気ポート
15…排気ポート
6…可変バルブタイミング機構
10…プラズマアクチュエータ
40…衝撃波
7、8…気筒の燃焼室内で強化される気流

Claims (3)

  1. 気筒の燃焼室内に生じる気流を操作するための流動制御装置を、気筒の燃焼室の天井部を形成する部位とピストンの頂面とのうちの少なくとも一方に設け、
    エンジン回転数、エンジン負荷、または可変バルブタイミング機構が具現する吸気バルブ若しくは排気バルブの開閉タイミングに応じて、気筒の燃焼室内において吸気バルブ側に向かう気流を強めるか、排気バルブ側に向かう気流を強めるかを選択し、そのような気流を具現するべく前記流動制御装置を制御する内燃機関。
  2. 前記流動制御装置が、誘電体を挟んで対をなす電極を配置し、電極間に交流電圧またはパルス電圧を印加することで、誘電体の表面側の電極近傍にプラズマ及び気体の流れを生じさせるプラズマアクチュエータであり、
    当該プラズマアクチュエータを、気筒の中心軸を挟むように、クランクシャフトの伸びる方向に沿って並べて設ける請求項1記載の内燃機関。
  3. ノッキングが起こりやすい運転領域では気筒の燃焼室内において排気バルブ側に向かう気流を強めるように前記流動制御装置を制御し、ノッキングが起こりにくい運転領域では気筒の燃焼室内において吸気バルブ側に向かう気流を強めるように流動制御装置を制御する請求項1記載の内燃機関。
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