JP6765247B2 - 漆喰層を有する化粧シート - Google Patents
漆喰層を有する化粧シート Download PDFInfo
- Publication number
- JP6765247B2 JP6765247B2 JP2016143247A JP2016143247A JP6765247B2 JP 6765247 B2 JP6765247 B2 JP 6765247B2 JP 2016143247 A JP2016143247 A JP 2016143247A JP 2016143247 A JP2016143247 A JP 2016143247A JP 6765247 B2 JP6765247 B2 JP 6765247B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- plaster layer
- woven fabric
- plaster
- layer
- decorative sheet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
Description
(1)漆喰層表面における露出している不織布部位の割合が20〜80面積%であること、
(2)漆喰層から露出した不織布部位の厚みが5〜50μmであること、
が好ましい。
基材シート3は、その表面に漆喰前駆体を含む漆喰層5が形成できるものであれば、特に制限されず、この積層体1の用途に応じて、適宜の材料で形成されていてよい。具体的には、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリ(メタ)アクリレート等のビニル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂などの各種の樹脂シート乃至樹脂フィルム、或いは紙や混抄紙などからなっていてもよいし、また、ガラス繊維、ビニロン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリ酢酸ビニル繊維、アクリル繊維、アラミド繊維、カーボン繊維等の繊維状物からなる織布、不織布またはこれらを用いた混抄紙が好ましく、さらには、これらの積層フィルム乃至シートも基材シート3として好適である。これらの中でも、紙や各種混抄紙、あるいは繊維状物は、この積層体1を化粧シートとして使用する場合においても、適度な通気性を確保でき、貼着面での結露を防止し、カビの発生等を防止することができる点で好ましい。
本発明において、漆喰層5は、半固化状態の漆喰を含む層である。即ち、該漆喰層は、水酸化カルシウムと炭酸カルシウムが混在しつつも、分離不能なほど一体化して存在する層である。
さらに、本発明の漆喰層5中には、防水性、耐凍結融解性、耐薬品性、耐候性を向上させるために、パラフィン、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム等の有機質混和材;ジメチルポリシロキサンおよびそのメチル基の一部を水素原子、フェニル基、アルキル基、メルカプト基、ビニル基、シアノアルキル基、フルオロアルキル基等で置換したポリシロキサンを主成分としたシリコーンオイルまたはシリコーン樹脂;メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシシラン、ヘプチルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、ジヘキシルジメトキシシラン、ジヘプチルジメトキシシラン、トリヘキシルメトキシシラン等のオルガノアルコキシシラン;などを漆喰層5に配合することもできる。
図1と共に、図2の要部拡大図を参照して、本発明の化粧シート1では、前述した漆喰層5中に、不織布7が存在していることが重要である。即ち、この不織布7はシート状に連続しているものであり、繊維屑や裁断された不織布の断片が層状に分布しているものではなく、少なくとも繊維が絡み合ってシート状に一体化しているものである。
上述した本発明の化粧シート1は、漆喰層5の特性を活かして、種々の用途に使用することができ、例えば、内装材、有害物の吸着材、各種装飾品、工芸品、印刷用シートの用途に使用することができるが、特に、折り曲げられた折り目が付けられたときに漆喰層5の割れが効果的に防止されていることから、特に内装材として、最も効果的に使用される。内装材として使用される場合には、基材シート3の裏面に澱粉糊等の接着剤を塗布し、漆喰層5が表側となるように壁面などに貼着されることとなる。この場合においても、壁面などにコーナー部が存在する場合には、このシートは折り曲げられ、漆喰層5には折り目が形成されることとなるが、やはり、このような折り目に沿って漆喰層5に割れが生じるという不都合は有効に防止することができる。
上述した構造を有する本発明の化粧シート1は、例えば、基材シート3の表面に前述したような所定の添加剤が配合された消石灰の水性スラリーを塗布し、この塗布層の上に不織布7を積層するという手段により製造することができるが、工業的に連続生産する場合には、図4に示すプロセスで製造することが好ましい。
本発明の漆喰層表面における不織布部位の割合は、不織布7をサーモゾール染色法などにより一部あるいは全部を染色あるいは着色し、その不織布を用いて化粧シート1を製造する。得られた化粧シート1の漆喰層表面をデジタルカメラで撮影し、画像処理ソフトにより、漆喰層5の表面に露出した不織布7aの面積を測定し、漆喰層5の面積で除することにより算出した。
協和界面科学株式会社製の自動接触角計(型番:DM−301)を用い、化粧シート1の漆喰層3の表面に純水を滴下し、5点の平均接触角を求めた。
後述の製造例により得られた化粧シートの断面を株式会社キーエンス製のデジタルマイクロスコープ(型番:VHX−5000)により観察し、漆喰層3の表面と漆喰層3の表面から露出した不織布7の表面の高低差を測定した。
後述の製造例により得られた化粧シートを切り出し、100mm×100mmの貼付試験用の試験体を得た。
B:角部の表面の一部にクラック発生あり
C:角部の表面の全体にクラック発生あり
後述の製造例により得られた化粧シートを切出し、基材シート側に両面粘着シートを張り付け、ガラス板に固定した。ガラス板を水平にし、化粧シートの表面に純水を滴下し5分間放置した。その後、水滴をふき取り、乾燥させて表面を観察し、白華が生じているかを目視で確認した。
水酸化アルミニウム混抄紙:リンテック株式会社製「セラフォーム150」(商品名)(厚み0.15mm、目つけ量150g/m2)
(B)水酸化カルシウム:
消石灰:宇部マテリアルズ製「高純度消石灰CH」(商品名)
(C)無機粉体:
炭酸カルシウム:薬仙石灰製「ホワイト7」(商品名)
(D)ポリマー(バインダー材):
ポリトロン:旭化成工業株式会社製「ポリトロンA1480」(商品名)(アクリル系共重合体ラテックス(エマルジョン)、固形分:40重量%)
(E)保護フィルム
ポリエステルフィルム:東レ株式会社製「ルミラー」(商品名)(透明ポリエステルフィルム、品番:T60、厚さ:50μm)
表1に示した不織布を用いた。
消石灰80重量部、炭酸カルシウム20重量部、ポリマー60重量部、水25重量部の配合比で混練し、消石灰スラリーを得た。次に、基材シートとして水酸化アルミニウム混抄紙(500×800mm)を使用し、その表面に得られた消石灰スラリーを二軸ロールコーターで塗布し、直後に不織布A〜Dを積層した保護フィルムを、不織布が消石灰スラリー側に位置するように消石灰スラリー表面に密着させ、保護フィルムを剥がした。続いて、70℃の乾燥機中で20分間乾燥させ、不織布の一部が漆喰層から露出するように形成された半硬化状態の漆喰を含む漆喰層を有する化粧シートA〜Dを得た。
表1に示した不織布を表2に示す不織布X〜Zに変更した以外は、実施例1〜4と同様な操作を行い、不織布の一部が漆喰層から露出するように形成された半硬化状態の漆喰を含む漆喰層を有する化粧シートX〜Zを得た。
3:基材シート
5:漆喰層
7:不織布
7a:漆喰層表面から露出した不織布部位
9:保護フィルム
Claims (3)
- 基材シートと、該基材シートの上面に積層され且つ半固化状態の漆喰を含む漆喰層とを有しており、該漆喰層中には、目付け量が10〜50g/m2の連続した不織布シートが埋設されており、かつ、該漆喰層は上から視認した際に、埋設された不織布の一部が露出した不織布部位が点在する漆喰層表面であり、かつ、該漆喰層表面は水との接触角が60度以上であることを特徴とする化粧シート。
- 漆喰層表面における露出している不織布部位の割合が20〜80面積%である請求項1の化粧シート。
- 前記漆喰層から露出した不織布部位の厚みが5〜50μmである請求項1または2に記載の化粧シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016143247A JP6765247B2 (ja) | 2016-07-21 | 2016-07-21 | 漆喰層を有する化粧シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016143247A JP6765247B2 (ja) | 2016-07-21 | 2016-07-21 | 漆喰層を有する化粧シート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018012266A JP2018012266A (ja) | 2018-01-25 |
JP6765247B2 true JP6765247B2 (ja) | 2020-10-07 |
Family
ID=61019823
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016143247A Active JP6765247B2 (ja) | 2016-07-21 | 2016-07-21 | 漆喰層を有する化粧シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6765247B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7289114B2 (ja) * | 2018-02-09 | 2023-06-09 | 株式会社大阪製薬 | 害虫防除用シート |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CA2231397C (en) * | 1996-07-10 | 2004-09-07 | Tokuyama Corporation | An architectural material and a process of production thereof |
JPH1150591A (ja) * | 1997-08-05 | 1999-02-23 | Tokuyama Corp | 建築用ボードおよびその製造方法 |
JP3891898B2 (ja) * | 2001-07-25 | 2007-03-14 | 株式会社トクヤマ | 化粧シート |
JPWO2010067787A1 (ja) * | 2008-12-09 | 2012-05-17 | 株式会社トクヤマ | 積層シート |
JP2012250422A (ja) * | 2011-06-02 | 2012-12-20 | Tokuyama Corp | 漆喰層を有する積層シート |
-
2016
- 2016-07-21 JP JP2016143247A patent/JP6765247B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2018012266A (ja) | 2018-01-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5039701B2 (ja) | 印刷用シート | |
CN104204378B (zh) | 防水膜 | |
KR101731662B1 (ko) | 수성계 장벽 코팅을 위한 신규한 처리된 무기 안료 | |
JP5667063B2 (ja) | 紙系基材のための多層塗膜 | |
US20080245012A1 (en) | Superhydrophobic gypsum boards and process for making same | |
EP1800853B1 (en) | Board material | |
TW201718799A (zh) | 用於預施用防水膜之輔助結構細化 | |
JP2004148307A5 (ja) | ||
JP2012250422A (ja) | 漆喰層を有する積層シート | |
EP1980540A1 (en) | Superhydrophobic gypsum boards and process for making same | |
TWI583553B (zh) | 具有抗磨損的氣味吸收膜 | |
JP6765247B2 (ja) | 漆喰層を有する化粧シート | |
JP2010120377A (ja) | 化粧シート | |
WO2010067787A1 (ja) | 積層シート | |
JP2008037033A (ja) | 意匠構造体 | |
JP2006341411A (ja) | 積層体 | |
JP7112180B2 (ja) | 建築材料 | |
JP4105940B2 (ja) | 化粧用シート及びその製造方法 | |
JP2006137196A (ja) | 化粧材 | |
JP2017039895A (ja) | 漆喰粘着シート | |
JP3891898B2 (ja) | 化粧シート | |
JP5501123B2 (ja) | 印刷セット及び印刷画像保護方法 | |
JPH1150591A (ja) | 建築用ボードおよびその製造方法 | |
JP2001064881A (ja) | 屋根用下葺材 | |
JP2003118042A (ja) | 接着性床材 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190604 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200303 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20200228 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200908 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200915 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6765247 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |