JP6765191B2 - 洗浄剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、洗浄剤組成物、及びこれを用いた繊維製品の泥汚れの洗浄方法に関する。
衣料などの繊維製品に付着する汚れは、一般に有機質汚れと無機質汚れとに大別される。このうち、無機質汚れの代表的なものとしては、泥汚れが挙げられる。繊維製品に付着する泥汚れ、特に靴下等の衣類に付着する泥汚れは発生頻度が高い。そして、繊維製品に付着する泥汚れは泥粒子が繊維に強固に付着したものであるため、落としにくい汚れの1つとされている。
繊維製品用洗浄剤の主成分である界面活性剤やビルダーの、泥汚れに対する洗浄効果は、有機質汚れに対する洗浄効果と比較して小さい。そこで、この泥汚れに対する洗浄剤の洗浄効果を向上させるため、これまでに様々な技術が開発されてきた。
これまでに、衣類など繊維製品に付着する泥汚れに対して一定の効果を発揮する基材として、特定の酵素を含有する洗浄剤組成物について提案されている。
例えば、特許文献1には、プロトペクチナーゼを含有する洗浄剤組成物が記載されている。ここで、プロトペクチナーゼは不溶性のペクチンを可溶性のペクチンにする反応を触媒する酵素である。特許文献1に記載の発明では、泥汚れが付着する繊維のペクチン質ごと剥ぎ取り、泥汚れを洗浄している。
また、特許文献2〜5には、セルラーゼを含有する洗浄剤組成物が記載されている。特許文献2〜5に記載の発明では、セルラーゼの作用により繊維の一部を分解又は繊維を構成するセルロースの構造を変化させて繊維に付着している泥を遊離し、泥汚れの除去を行っている。
さらに、特許文献6には、泥に対する親和性を有する特定の酵素(リパーゼ、プロテアーゼ、セルラーゼ、アミラーゼなど)を含有する洗浄剤組成物が記載されている。特許文献6に記載の発明は、脂肪やタンパク質などが泥と結合した泥複合汚れに対する洗浄剤組成物である。特許文献6に記載の発明では、前記酵素が泥に対して選択的に作用し、泥汚れ複合体を形成する脂質やタンパク質などを分解又は除去し、洗浄剤組成物に含まれる界面活性剤や金属捕捉剤により酵素近傍に存在する泥汚れの除去を行っている。
また、特許文献7及び8では、ペクチン分解酵素と酸化還元酵素を含有する洗浄組成物が記載されている。ここでは、ペクチン分解酵素又は酸化還元酵素類の単独では充分な洗浄効果が得られないため、2種類の酵素を同時に使用することで泥汚れの除去を行っている。
特開平11−140489号公報 特開昭61−47800号公報 特開昭61−231094号公報 特開2000−319688号公報 特表2006−517989号公報 特開2004−210812号公報 特開2003−9856号公報 特開2006−160891号公報
本発明は、繊維製品の泥汚れに対して優れた洗浄性を有する、洗浄剤組成物の提供を課題とする。
また本発明は、該洗浄剤組成物を用いた繊維製品の泥汚れの洗浄方法の提供を課題とする。
本発明者らは上記課題に鑑み、鋭意検討を行った。その結果、ジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼ及びジアホラーゼが単独で、繊維製品の泥汚れに対して優れた洗浄性を有することを見い出した。本発明は、この知見に基づいて完成させるに至った。
すなわち本発明は、ジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼ及びジアホラーゼからなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する、洗浄剤組成物に関する。
また本発明は、前記洗浄剤組成物を用いた、繊維製品の泥汚れの洗浄方法に関する。
本発明の洗浄剤組成物は、繊維製品の泥汚れに対して優れた洗浄性を有する。
また本発明の洗浄方法は、繊維製品の泥汚れを効率的に洗浄することができる。
本発明の洗浄剤組成物は、繊維製品の泥汚れに対する洗浄成分としてジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼ及びジアホラーゼからなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する。
ジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼ及びジアホラーゼは、繊維製品の素材に関わらず、泥汚れに対して優れた洗浄性を有する。したがって、ジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼ及びジアホラーゼからなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する本発明の洗浄剤組成物は、繊維製品用洗浄剤として好適に使用することができる。
ジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼもしくはジアホラーゼが泥汚れに対して洗浄性を有するメカニズムに関しては明らかでない点がある。しかし、後述の実施例でも示すように、本発明の洗浄剤組成物により繊維製品からの泥の遊離が確認されることより、漂白効果に基づく泥汚れ洗浄とは異なるメカニズムによるものと考えらえる。
ジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼ(以下、本明細書において、単に「DLD」ともいう)は、フラボタンパク質の1種であり、NAD、NADP又はFADを補酵素として用いる酵素の1種であり、EC番号1.8.1.4に属する酵素である。DLDはジヒドロリポアミドをリポアミドに酸化する反応又はその逆反応を触媒する酵素として知られており、該反応によって測定される。ここで逆反応はジアホラーゼ活性としても測定される。
従って、ジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼ、ジヒドロリポイル脱水素酵素、ジアホラーセ、ジアフォラーゼ、ジヒドロリポアミドデヒドロゲナーゼ、ジヒドロリポアミド脱水素酵素、リポアミドデヒドロゲナーゼ及びリポアミド脱水素酵素は同反応を触媒する酵素である。
本発明において、ジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼの由来は特に制限はなく、動物、植物、細菌等に広く分布しているものを用いることができる。例えば、ストレプトマイセス(Streptomyces)属、ストレプトコッカス(Streptococcus)属、シュードモナス(Pseudomonas)属、バシラス(Bacillus)属、サーモビフィダ(Thermobifida)属等の細菌類が挙げられる。好ましくはサーモビフィダ・フスカ(Thermobifida fusca)由来のジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼが挙げられる。例えば、サーモビフィダ・フスカ株はNBRC(NITE Biological Resource Center)においてNBRC14071株として保管、分譲されている。後述の参考例に記載の方法を用いて、サーモビフィダ・フスカ株由来のジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼを調製することができる。または、配列番号1に記載のアミノ酸配列をコードするDNAを合成し、下記実施例に記載の方法に従い、宿主に該DNAを導入、発現させ、ジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼを調製することもできる。
ここで、サーモビフィダ・フスカ由来ジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼのアミノ酸配列の1例を配列番号1に記載する。
本発明で用いるジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼは、配列番号1に示すアミノ酸配列からなるタンパク質、又は当該アミノ酸配列において1又は数個、具体的には1〜137個、好ましくは1〜91個、より好ましくは1〜45個、さらに好ましくは1〜22個、特に好ましくは1〜4個、のアミノ酸が欠失、置換、付加又は挿入されたアミノ酸配列からなり、還元力を有するタンパク質であることが好ましい。あるいは、配列番号1に示すアミノ酸配列との同一性が70%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上、特に好ましくは99%以上、のアミノ酸配列からなり、還元力を有するタンパク質が好ましい。ここで、ジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼにおける「還元力」とは、具体的にはNADH、NADPH又はFADH等のプロトン源の存在下においてリポアミドをジヒドロリポアミドに還元する力をいう。
なお本明細書において、アミノ酸配列の同一性は、2つのアミノ酸配列をアラインメントしたときに両方の配列において同一のアミノ酸残基が存在する位置の数の全長アミノ酸残基数に対する割合(%)をいう。具体的には、リップマン−パーソン法(Lipman-Pearson法;Science,227,1435,(1985))によって計算され、遺伝情報処理ソフトウェアGenetyx-Win(Ver.11;ソフトウェア開発)のホモロジー解析(Search homology)プログラムを用いて、Unit size to compare(ktup)を2として解析を行なうことにより算出できる。
また、NCBIのBLAST検索において、配列番号1の173位〜252位及び340位〜447位のアミノ酸配列は、酸化還元に関わる配列であると推察される。よって、本発明で用いるジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼは、配列番号1の173位〜252位及び340位〜447位のアミノ酸配列の少なくともいずれか一方を有することが好ましい。
配列番号1に示すアミノ酸配列との同一性が70%以上であるジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼとしては、例えば、サーモビフィダ・フスカ由来のDLD(配列番号3)、ノカルジオプシス・ルセンテンシス(Nocardiopsis lucentensis)由来のDLD(配列番号4)、ノカルジオプシス・ポテンス(Nocardiopsis potens)由来のDLD(配列番号5)、ノカルジオプシス・ハロトレランス(Nocardiopsis halotolerans)由来のDLD(配列番号6)、ノカルジオプシス・エスピー(Nocardiopsis sp.)CNT312由来のDLD(配列番号7)、ノカルジオプシス・エスピー(Nocardiopsis sp.)CNS639由来のDLD(配列番号8)、ノカルジオプシス・ダッソンビレイ(Nocardiopsis dassonvillei)由来のDLD(配列番号9)、ノカルジオプシス・エスピー(Nocardiopsis sp.)RV163由来のDLD(配列番号10)、ノカルジオプシス・シンネマタフォルマンス(Nocardiopsis synnemataformans)由来のDLD(配列番号11)、ノカルジオプシス・アルカリフィラ(Nocardiopsis alkaliphila)由来のDLD(配列番号12)、ノカルジオプシス・ガンジアフエンシス(Nocardiopsis ganjiahuensis)由来のDLD(配列番号13)、ノカルジオプシス・バリフォーミス(Nocardiopsis valliformis)由来のDLD(配列番号14)、ノカルジオプシス・プラシナ(Nocardiopsis prasina)由来のDLD(配列番号15)、ノカルジオプシス・クンサネンシス(Nocardiopsis kunsanensis)由来のDLD(配列番号16)、ノカルジオプシス・ハロフィア(Nocardiopsis haloplia)DSM 44494若しくはノカルジオプシス・バイチェンジェネシシス(Nocardiopsis baichengensis)YIM 90130由来のDLD(配列番号17)、ノカルジオプシス・アルバ(Nocardiopsis alba)ATCC BAA-2165、ノカルジオプシス・アルバ(Nocardiopsis alba)DSM 43377若しくはノカルジオプシス・エスピー(Nocardiopsis sp.)TP-A0876由来のDLD(配列番号18)、ノカルジオプシス・キシンジアンゲンシス(Nocardiopsis xinjiangensis)由来のDLD(配列番号19)、ノカルジオプシス・ギルバ(Nocardiopsis gilva)由来のDLD(配列番号20)、ノカルジオプシス・クロマトゲネス(Nocardiopsis chromatogenes)由来のDLD(配列番号21)、アロサリナクチノスポラ・ロプノレンシス(Allosalinactinospora lopnorensis)由来のDLD(配列番号22)、ストレプトモノスポラ・アルバ(Streptomonospora alba)由来のDLD(配列番号23)、ストレプトスポランジウム・ロゼウム(Streptosporangium roseum)由来のDLD(配列番号24)、サーモビスポラ・ビスポラ(Thermobispora bispora)由来のDLD(配列番号25)、ストレプトスポランジウム・ロゼウム由来のDLD(配列番号26)、ノノムラエア・コクセンシス(Nonomuraea coxensis)由来のDLD(配列番号27)、ミクロビスポラ・エスピー(Microbispora sp.)ATCC PTA-5024由来のDLD(配列番号28)、ノノムラエア・カンジダ(Nonomuraea candida)由来のDLD(配列番号29)、ノカルジオプシス・サリナ(Nocardiopsis salina)由来のDLD(配列番号30)、ミクロビスポラ・ロゼア(Microbispora rosea)由来のDLD(配列番号31)、ハービドスポラ・クレタセア(Herbidospora cretacea)由来のDLD(配列番号32)、ストレプトスポランジウム・アメチストゲネス(Streptosporangium amethystogenes)由来のDLD(配列番号33)、アシドサーマス・セルロリチクス(Acidothermus cellulolyticus)由来のDLD(配列番号34)、アクチノマデュラ・オリゴスポーラ(Actinomadura oligospora)由来のDLD(配列番号35)、スポリクシア・ポリモルファ(Sporichthya polymorpha)由来のDLD(配列番号36)、スピリロスポラ・アルビダ(Spirillospora albida)由来のDLD(配列番号37)、ストレプトマイセス・メガスポラス(Streptomyces megasporus)由来のDLD(配列番号38)、サーモモノスポラ・クルバータ(Thermomonospora curvata)由来のDLD(配列番号39)、ストレプトマイセス・スカブリスポルス(Streptomyces scabrisporus)由来のDLD(配列番号40)、アクチノマデュラ・マデュレ(Actinomadura madurae)由来のDLD(配列番号41)、ミクロビスポラ・エスピーATCC PTA-5024由来のDLD(配列番号42)、ストレプトマイセス・エスピー(Streptomyces sp.)AA1529若しくはストレプトマイセス・エスピーCNT318由来のDLD(配列番号43)、ストレプトマイセス・エスピーAA0539由来のDLD(配列番号44)、ストレプトマイセス・エスピーTAA486由来のDLD(配列番号45)、ストレプトマイセス・エスピーNRRL F-2890若しくはストレプトマイセス・キシアメネンシス(Streptomyces xiamenensis)由来のDLD(配列番号46)、ストレプトマイセス・キシアメネンシス由来のDLD(配列番号47)、ストレプトアシジフィラス・ルゴサス(Streptacidiphilus rugosus)由来のDLD(配列番号48)、ゲオデルマトフィラス・バクテリウム(Geodermatophilaceae bacterium)URHB0062由来のDLD(配列番号49)、ブラストコッカス・エスピー(Blastococcus sp.)URHD0036由来のDLD(配列番号50)、ストレプトマイセス・エスピーCNS606由来のDLD(配列番号51)が挙げられる。
ジアホラーゼは、NADH又はNADPHを補酵素として用いる酵素の1種であり、EC番号1.6.99.−に属する酵素である。ジアホラーゼは、下記反応式(1)の反応又はその逆反応を触媒する酵素として知られている。

反応式(1)
NAD(P)H+acceptor → NAD(P)+(reduced acceptor)
ジアホラーゼ活性は、特開2014−143942号公報に記載の方法で測定することができる。電子受容体としてDCPIPを用い、酵素反応時の600nmの波長の吸光度変化を測定することで、酵素の活性を測定することができる。
本発明において、ジアホラーゼの由来は特に制限はなく、動物、植物、細菌等に広く分布しているものを用いることができる。例えば、クロストリジウム・クルイベリ(Clostridium kluyveri)由来であることが好ましい。クロストリジウム・クルイベリ株由来のジアホラーゼは、例えばNBRC12016株を常法に従い培養し調製することができる。又は、市販のジアホラーゼ(オリエンタル酵母製)を購入して、使用することができる。さらに、配列番号2に記載のアミノ酸配列をコードするDNAを合成し、下記実施例に記載の方法に従い、宿主に該DNAを導入、発現させ、ジアホラーゼを調製することもできる。
ここで、クロストリジウム・クルイベリ由来のジアホラーゼのアミノ酸配列の1例を配列番号2に記載する。本発明で用いるジアホラーゼは、配列番号2に示すアミノ酸配列からなるタンパク質、又は当該アミノ酸配列において1又は数個、具体的には1〜68個、より好ましくは1〜45個、さらに好ましくは1〜22個、さらに好ましくは1〜11個、特に好ましくは1又は2個、のアミノ酸が欠失、置換、付加又は挿入されたアミノ酸配列からなる。あるいは、配列番号2に示すアミノ酸配列との同一性が70%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上、特に好ましくは99%以上、のアミノ酸配列からなり、還元力を有するタンパク質が好ましい。ここで、ジアホラーゼにおいて「還元力」とは、具体的には前記反応式(1)の反応を触媒する力、すなわちジアホラーゼ活性をいう。
また、NCBIのBLAST検索において、配列番号2の7〜149位のアミノ酸配列は酸化還元反応に関与すると推察される。よって、本発明で用いるジアホラーゼは、配列番号2の7〜149位のアミノ酸配列を有することが好ましい。
本発明で用いるジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼ及びジアホラーゼはそれぞれ、市販のジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼ及びジアホラーゼであってもよいし、動物や植物、微生物などから常法により分離したジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼ及びジアホラーゼであってもよい。また、配列番号1〜50に示すアミノ酸配列情報をもとに人工的に化学合成することで、前記タンパク質を得ることができる。あるいは、遺伝子工学的手法により、組換えタンパク質として作製してもよい。なお、本明細書におけるジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼ及びジアホラーゼはそれぞれ、ジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼ又はジアホラーゼと、他のタンパク質又は分子とが融合又は抱合した、融合体又は抱合体も包含する。
本発明の洗浄剤組成物に含まれるジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼ及びジアホラーゼは、1種であってもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の洗浄剤組成物中における前記タンパク質の含有量は、当業者が適宜設定することができる。例えば、前記タンパク質の含有量は、洗浄剤組成物の総量中0.001質量%以上が好ましく、0.01質量%以上がより好ましい。またその上限値としては、0.1質量%以下が好ましく、0.05質量%以下がより好ましい。前記タンパク質の含有量の数値範囲としては、0.001〜0.1質量%が好ましく、0.01〜0.05質量%がより好ましい。
本発明の洗浄剤組成物は、プロトン源を含有することが好ましい。プロトン源(水素源)を含有させることで、前記による泥汚れの洗浄効果を一層向上させることができる。本発明で好ましく用いることができるプロトン源としては、NADH、NADPH、FADHが挙げられる。このうち、NADH又はNADPHがより好ましい。
プロトン源の含有量は当業者が適宜設定することができ、例えば、洗浄剤組成物中の総量中、1mM以上が好ましく、5mM以上がより好ましく、また上限値としては、100mM以下が好ましく、20mM以下がより好ましい。プロトン源の含有量の数値範囲としては1〜100mMが好ましく、5〜20mMがより好ましい。
本発明の洗浄剤組成物にはこの種の洗浄剤に通常用いられる任意の成分を配合することができる。このような成分としては、下記に示すものが挙げられる。
(1)界面活性剤
本発明の洗浄剤組成物には、界面活性剤を配合することができる。本発明において、陰イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、及び陽イオン性界面活性剤等の任意の界面活性剤を1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。本発明において用いることができる界面活性剤は、陰イオン性界面活性剤又は非イオン性界面活性剤であることが好ましい。
陰イオン性界面活性剤としては、炭素数10〜18のアルコールの硫酸エステル塩、炭素数8〜20のアルコールのアルコキシル化物の硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、パラフィンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩、α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩又は脂肪酸塩が挙げられる。また、これらの塩の対イオンとしては、アルカリ金属塩、アミン類が挙げられ、具体的にはナトリウム、カリウム、モノエタノールアミン、又はジエタノールアミンが挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキル(炭素数8〜20)エーテル、アルキルポリグリコシド、ポリオキシアルキレンアルキル(炭素数8〜20)フェニルエーテル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸(炭素数8〜22)エステル、ポリオキシアルキレングリコール脂肪酸(炭素数8〜22)エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーが挙げられる。
本発明の洗浄剤組成物中の界面活性剤の含有量は、当業者であれば適宜設定することができる。洗浄力及び溶解性の点からは、界面活性剤の含有量は、洗浄剤組成物の総量中10質量%以上が好ましく、15質量%以上がより好ましく、20質量%以上がさらに好ましく、またその上限値としては、60質量%以下が好ましく、50質量%以下がより好ましく、45質量%以下がさらに好ましい。界面活性剤の含有量の数値範囲としては、10〜60質量%が好ましく、15〜50質量%がより好ましく、20〜45質量%がさらに好ましい。そのうち陰イオン性界面活性剤の含有量は洗浄剤組成物の総量中1質量%以上が好ましく、2質量%以上がより好ましく、3質量%以上がさらに好ましく、また上限値としては、60質量%以下が好ましく、50質量%以下がより好ましく、40質量%以下がさらに好ましい。陰イオン性界面活性剤の含有量の数値範囲としては、1〜60質量%が好ましく、2〜50質量%がより好ましく、3〜40質量%がさらに好ましい。また非イオン性界面活性剤の含有量は洗浄剤組成物の総量中1質量%以上が好ましく、2質量%以上がより好ましく、4質量%以上がさらに好ましく、またその上限値としては、45質量%以下が好ましく、35質量%以下がより好ましく、25質量%以下がさらに好ましい。非イオン性界面活性剤の含有量の数値範囲としては、1〜45質量%が好ましく、2〜35質量%がより好ましく、4〜25質量%がさらに好ましい。
陰イオン性界面活性剤と非イオン性界面活性剤はそれぞれ単独で用いることもできるが、混合して用いるのが好ましい。また、両性界面活性剤や陽イオン性界面活性剤を目的に合わせ併用してもよい。
(2)ビルダー
本発明の洗浄剤組成物には、ビルダーを配合することができる。
ここで、「ビルダー」とは、それ自身に洗浄力は無いか又はごく弱い洗浄力しか有しないにもかかわらず、界面活性剤と共に配合されるとその洗剤能力を著しく向上させることができる成分を意味する。ビルダーの作用としては、例えば、多価金属陽イオン捕捉作用、汚れ分散作用、若しくはアルカリ緩衝作用、又はそれらの2種以上の組み合わせなどが挙げられる。
ビルダーとしては、水溶性無機化合物、水不溶性無機化合物、有機化合物等が挙げられる。
本発明で用いることができる水溶性無機化合物のビルダーとしては、リン酸塩(トリポリリン酸塩、ピロリン酸塩、メタリン酸塩、リン酸三ナトリウム等)、ケイ酸塩、炭酸塩、硫酸塩、亜硫酸塩等が挙げられる。
本発明で用いることができる水不溶性無機化合物のビルダーとしては、アルミノケイ酸塩(A型ゼオライト、P型ゼオライト、X型ゼオライト、非晶質アルミノ珪酸塩等)、結晶性珪酸塩等が挙げられる。
本発明で用いることができる有機化合物のビルダーとしては、カルボン酸塩(アミノカルボン酸塩、ヒドロキシアミノカルボン酸塩、ヒドロキシカルボン酸塩、シクロカルボン酸塩、マレイン酸誘導体、シュウ酸塩等)、有機カルボン酸(塩)ポリマー(アクリル酸ポリマー及びコポリマー、多価カルボン酸(例えばマレイン酸等)ポリマー及びコポリマー、グリオキシル酸ポリマー、多糖類及びこれらの塩等)等が挙げられる。
ビルダーの塩において、対イオンとしては、アルカリ金属塩、アミン類が挙げられ、具体的にはナトリウム、カリウム、モノエタノールアミン、又はジエタノールアミンが挙げられる。
本発明に用いることができるビルダーとしては、水溶性無機化合物、水溶性無機化合物及び有機化合物の組み合わせ、又は、水溶性無機化合物、有機化合物及び水不溶性無機化合物の組み合わせが挙げられる。
本発明の洗浄剤組成物中のビルダーの含有量は、当業者であれば適宜設定することができる。例えば、ビルダーの含有量は、洗浄剤組成物の総量中20質量%以上が好ましく、30質量%以上がより好ましく、35質量%以上がさらに好ましく、また上限値としては、80質量%以下が好ましく、70質量%がより好ましく、60質量%以下がさらに好ましい。ビルダーの含有量の数値範囲としては、20〜80質量%が好ましく、30〜70質量%がより好ましく、35〜60質量%がさらに好ましい。そのうち水溶性無機化合物ビルダーは、洗浄剤組成物の総量中10質量%以上が好ましく、15質量%以上がより好ましく、20質量%以上がさらに好ましく、またその上限値としては、50質量%以下が好ましく、45質量%がより好ましく、40質量%以下がさらに好ましい。水溶性無機化合物ビルダーの含有量の数値範囲としては、10〜50質量%が好ましく、15〜45質量%がより好ましく、20〜40質量%がさらに好ましい。また、水不溶性無機化合物ビルダーは洗浄剤組成物の総量中5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、15質量%以上がさらに好ましく、またその上限値としては、50質量%以下が好ましく、45質量%がより好ましく、40質量%以下がさらに好ましい。水不要性無機化合物ビルダーの含有量の数値範囲としては、5〜50質量%が好ましく、10〜45質量%がより好ましく、15〜40質量%がさらに好ましい。また、有機化合物ビルダーは洗浄剤組成物の総量中0.1質量%以上が好ましく、0.3質量%以上がより好ましく、0.5質量%以上がさらに好ましく、またその上限値としては、20質量%以下が好ましく、15質量%がより好ましく、10質量%以下がさらに好ましい。有機化合物ビルダーの含有量の数値範囲としては、0.1〜20質量%が好ましく、0.3〜15質量%がより好ましく、0.5〜10質量%がさらに好ましい。
(3)緩衝剤
本発明の洗浄剤組成物には、緩衝剤を配合することができる。
本発明で用いることができる緩衝剤のpHは5.0以上が好ましく、8.0以上がより好ましく、11.0以下が好ましい。あるいは、pH5.0〜11.0が好ましく、pH8.0〜11.0がより好ましい。また、緩衝剤の硬度は0度であることが好ましい。
本発明で用いることができる緩衝剤としては、クエン酸Na緩衝液、Tris−HCl緩衝液、グリシンNa緩衝液などが挙げられる。
(4)その他の成分
本発明の洗浄剤組成物には、繊維製品用洗剤の分野で通常用いられるアルカリ剤、漂白剤、蛍光剤、柔軟化剤、還元剤、抑泡剤、再汚染防止剤、香料、各種酵素、などその他の成分を配合することができる。
本発明の洗浄剤組成物は、前記タンパク質と、必要により洗浄剤に通常用いられる任意の成分とを、常法に従い処方することで製造することができる。
本発明の洗浄剤組成物の形態は用途に応じて適宜選択することができる。例えば、液体、粉体、顆粒、ペースト、固形などにすることができる。これらのうち、本発明の洗浄剤組成物の形態は液体であることが好ましい。なお、本明細書において「液体」とは、25℃で流動性を有することを意味する。流動性は常法に従い測定することができる。
本発明の洗浄剤組成物を用いて繊維製品の洗浄を行う場合、添加する前記タンパク質の終濃度を好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上、好ましくは0.1質量%以下、より好ましくは0.05質量%以下となるよう適宜設定することができる。
常法に従い本発明の洗浄剤組成物を繊維製品に適用することで、繊維製品に付着する泥汚れの洗浄や、泥汚れによる繊維製品の再汚染を防止することができる。
洗浄方法や再汚染の防止方法としては適宜選択することができる。具体的には、付け置き洗い、手洗い洗浄、洗濯機や攪拌機を用いた洗浄等により行うことができる。
本発明の洗浄剤組成物を適用する繊維製品の素材としては特に制限はなく、ウール、シルク、木綿等の天然素材、ポリエステル、ポリアミド等の化学繊維、及びこれらの組合せのいずれであってもよい。このうち、木綿、ポリエステル、及びこれらの組み合わせが好ましい。
上述した実施形態に関し、本発明はさらに以下の洗浄剤組成物、方法、及び使用を開示する。
<1>ジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼ及びジアホラーゼからなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する、洗浄剤組成物。
<2>前記ジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼが下記(a)〜(d)からなる群より選ばれる少なくとも1種のタンパク質であり、前記ジアホラーゼが下記(e)〜(h)からなる群より選ばれる少なくとも1種のタンパク質である、前記<1>項に記載の洗浄剤組成物。
(a)配列番号1のアミノ酸配列からなるタンパク質
(b)配列番号1のアミノ酸配列において1個又は数個、好ましくは1〜137個、より好ましくは1〜91個、さらに好ましくは1〜45個、さらに好ましくは1〜22個、特に好ましくは1〜4個、のアミノ酸が欠失、置換、付加又は挿入されたアミノ酸配列からなり、還元力を有するタンパク質
(c)配列番号1のアミノ酸配列との同一性が70%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上、特に好ましくは99%以上、のアミノ酸配列からなり、還元力を有するタンパク質
(d)配列番号1のアミノ酸配列との同一性が70%以上のアミノ酸配列からなり、かつ配列番号1における173位〜252位及び340位〜447位のアミノ酸配列の少なくともいずれか一方を有し、還元力を有するタンパク質
(e)配列番号2のアミノ酸配列からなるタンパク質
(f)配列番号2のアミノ酸配列において1個又は数個、好ましくは1〜68個、より好ましくは1〜45個、さらに好ましくは1〜22個、さらに好ましくは1〜11個、特に好ましくは1又は2個、のアミノ酸が欠失、置換、付加又は挿入されたアミノ酸配列からなり、還元力を有するタンパク質
(g)配列番号2のアミノ酸配列との同一性が70%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上、特に好ましくは99%以上、のアミノ酸配列からなり、還元力を有するタンパク質
(h)配列番号2のアミノ酸配列との同一性が70%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、さらに好ましくは95%以上、特に好ましくは99%以上、のアミノ酸配列からなり、かつ配列番号2における7位〜149位のアミノ酸配列を有し、還元力を有するタンパク質
<3>前記タンパク質(b)又は(c)が、配列番号3〜51のいずれか1つに示すアミノ酸配列からなるタンパク質である、前記<2>項に記載の洗浄剤組成物。
<4>前記ジヒドリポイルデヒドロゲナーゼがサーモビフィダ・フスカ由来のジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼである、前記<1>〜<3>のいずれか1項に記載の洗浄剤組成物。
<5>前記ジアホラーゼがクロストリジウム・クルイベリ由来のジアホラーゼである、前記<1>〜<3>のいずれか1項に記載の洗浄剤組成物。
<6>前記洗浄剤組成物の形態が液体である、前記<1>〜<5>のいずれか1項に記載の洗浄剤組成物。
<7>前記タンパク質の含有量が、前記洗浄剤組成物の総量中0.001質量%以上、好ましくは0.01質量%以上、であり、0.1質量%以下、好ましくは0.05質量%以下、である、前記<1>〜<6>のいずれか1項に記載の洗浄剤組成物。
<8>プロトン源を含有する、前記<1>〜<7>のいずれか1項に記載の洗浄剤組成物。
<9>前記プロトン源がNADHである、前記<8>項に記載の洗浄剤組成物。
<10>前記プロトン源の含有量が、前記洗浄剤組成物の総量中1mM以上、好ましくは5mM以上、より好ましくは10mM以上、であり、100mM以下、好ましくは50mM以下、より好ましくは20mM以下、である、前記<8>又は<9>項に記載の洗浄剤組成物。
<11>界面活性剤を含有する、前記<1>〜<10>のいずれか1項に記載の洗浄剤組成物。
<12>前記界面活性剤の含有量が、前記洗浄剤組成物の総量中10質量%以上、好ましくは15質量%以上、より好ましくは20質量%以上、であり、60質量%以下、好ましくは50質量%以下、より好ましくは45質量%以下、である、前記<11>項に記載の洗浄剤組成物。
<13>前記界面活性剤が陰イオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の界面活性剤である、前記<11>又は<12>項に記載の洗浄剤組成物。
<14>前記陰イオン性界面活性剤が、炭素数10〜18のアルコールの硫酸エステル塩、炭素数8〜20のアルコールのアルコキシル化物の硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、パラフィンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩、及びα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩又は脂肪酸塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の陰イオン性界面活性剤、好ましくはアルキル鎖の炭素数が10〜14(より好ましくは炭素数が12〜14)の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩及びアルキル硫酸塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の陰イオン性界面活性剤、である、前記<13>項に記載の洗浄剤組成物。
<15>前記陰イオン性界面活性剤の含有量が、前記洗浄剤組成物の総量中1質量%以上、好ましくは2質量%以上、より好ましくは3質量%以上、であり、60質量%以下、好ましくは50質量%以下、より好ましくは40質量%以下、である、前記<13>又は<14>項に記載の洗浄剤組成物。
<16>前記非イオン性界面活性剤が、ポリオキシアルキレンアルキル(炭素数8〜20)エーテル、アルキルポリグリコシド、ポリオキシアルキレンアルキル(炭素数8〜20)フェニルエーテル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸(炭素数8〜22)エステル、ポリオキシアルキレングリコール脂肪酸(炭素数8〜22)エステル、及びポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーからなる群より選ばれる少なくとも1種の非イオン性界面活性剤、好ましくはポリオキシエチレン(EO平均付加モル数6)アルキル(炭素数12〜14)エーテル、である、前記<13>項に記載の洗浄剤組成物。
<17>前記非イオン性界面活性剤の含有量が、前記洗浄剤組成物の総量中1質量%以上、好ましくは2質量%以上、より好ましくは4質量%以上、であり、45質量%以下、好ましくは35質量%、より好ましくは25質量%以下、である、前記<13>又は<16>項に記載の洗浄剤組成物。
<18>前記<1>〜<17>のいずれか1項に記載の洗浄剤組成物の繊維製品用洗浄剤としての使用。
<19>繊維製品用洗浄剤の製造のための前記<1>〜<17>のいずれか1項に記載の洗浄剤組成物の使用。
<20>前記<1>〜<17>のいずれか1項に記載の洗浄剤組成物を繊維製品用洗浄剤として使用する方法。
<21>前記<1>〜<17>のいずれか1項に記載の洗浄剤組成物を用いた、繊維製品の泥汚れの洗浄方法。
<22>前記<1>〜<17>のいずれか1項に記載の洗浄剤組成物の、繊維製品の泥汚れの洗浄のための使用。
<23>前記繊維製品の素材が木綿、ポリエステル、又はこれらの組み合わせである、前記<18>〜<22>のいずれか1項に記載の使用又は方法。
以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。ここで、本実施例で用いるプライマーの塩基配列を表1に示す。
Figure 0006765191
実施例1
下記参考例に記載のサーモビフィダ・フスカOG1312株の遺伝子を鋳型として、ジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼをコードする遺伝子(塩基配列:配列番号52)を、表1に示すプライマー番号53及びプライマー番号54を用いて、PCRにより増幅した。
また、プラスミドベクターpET21a(+)(Novagen製)をプライマー番号55及びプライマー番号56を用いて、PCRにより増幅した。
その後、得られたPCR産物をIn-fusion法にて融合し、ジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼ遺伝子発現用プラスミドを作製した。
前記ジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼ遺伝子発現用プラスミドを大腸菌BL21(DE3)(ニッポンジーン社製)へと導入して形質転換を行い、得られた菌株をジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼ生産菌として用いた。
50mLのLB培地を入れた500mL容ヒダ付き三角フラスコに、終濃度が100μg/mLとなるようにカナマイシン一硫酸塩(和光純薬工業社製)を添加し、小試験管(φ16×125mm)で一晩培養した菌体500μLを植菌した。37℃、210rpmで3時間培養を行い、終濃度が0.4mMとなるようにIPTG(イソプロピル-β-チオガラクトピラノシド:和光純薬工業社製)を加えた。この条件で再び20時間培養した後、集菌した。上清を回収し、限外ろ過膜を用いて20mM Tris-HCl(pH8.0)に置換し、ジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼを適宜濃縮して用いた。
直径6mmに裁断した、2種類の標準人工汚染布(商品名:CS40(原料:木綿);及び商品名:PS40(原料:ポリエステル)、いずれも日本資材社より入手)をそれぞれ96穴ディープウェルプレート(サーモ製)の各ウェルに1枚ずつ入れ、市販の衣料用粉末洗剤溶液(0.067%(w/v))を540μL添加した。ここで用いた洗剤溶液は、市販の衣料用粉末洗剤(アタック;花王、2009年製造)から、配合されている酵素造粒物を除き、所定の使用濃度になるように調整した。
さらに、上記で調製したサーモビフィダ・フスカ由来ジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼを脱イオン水(0°dH)で適宜希釈したものを60μLを加え、ジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼの終濃度が0.03g/Lとなるように適宜調整した。また、NADHを終濃度10mMとなるように添加した。コントロールとして、前記タンパク質溶液に代えて、脱イオン水を60μL加えた。
その後、バイオシェーカーM・BR−024(タイテック製)を用いて、370rpm、40℃の条件下で、72時間ディープウェルプレートを振盪させた。振盪後、高速振盪機CUTE MIXER CM-1000(EYELA製)でさらに10分間振盪し、上記の市販の衣料用粉末洗剤溶液250μLを96穴プレート(IWAKI製)に分注した。
洗液の濁度(OD600)をプレートリーダーInfinite M200(Tecan製)を用いて測定した。洗液の濁度が高いほど、より多くの泥が汚染布から遊離しており、泥汚れに対する洗浄剤組成物の洗浄力が高いことを表す。
その結果を表2に示す。
Figure 0006765191
表2の結果から明らかなように、ジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼを含有する洗浄剤組成物は、繊維製品に付着した泥汚れに対して、その素材に関わらず優れた洗浄効果を示した。
実施例2
直径6mmに裁断した、標準人工汚染布(商品名:CS40(原料:木綿)、日本資材社より入手)を96穴ディープウェルプレート(サーモ製)の各ウェルに1枚ずつ入れ、市販の衣料用粉末洗剤溶液を540μL添加した。ここで用いた洗剤溶液は、市販の衣料用粉末洗剤(アタック;花王、2009年製造)から、配合されている酵素造粒物を除き、所定の使用濃度になるように調整した。
さらに、クロストリジウム・クルイベリ由来ジアホラーゼ(オリエンタル酵母製;溶媒:脱イオン水、0°DH)60μLを加え、ジアホラーゼの終濃度が0.1g/Lとなるように適宜調整した。また、NADHを終濃度10mMとなるように添加した。コントロールとして、前記タンパク質溶液に代えて、脱イオン水を60μL加えた。
その後、バイオシェーカーM・BR−024(タイテック製)を用いて、370rpm、40℃の条件下で、30時間ディープウェルプレートを振盪させた。振盪後、高速振盪機CUTE MIXER CM-1000(EYELA製)でさらに10分間振盪し、洗液250μLを96穴プレート(IWAKI製)に分注した。
洗液の濁度(OD600)をプレートリーダーInfinite M200(Tecan製)を用いて、実施例1と同様に測定した。その結果を表3に示す。
Figure 0006765191
表3の結果から明らかなように、ジアホラーゼを含有する洗浄剤組成物は、繊維製品に付着した泥汚れに対して優れた洗浄効果を示した。
比較例
直径6mmに裁断した、2種類の標準人工汚染布(商品名:CS40(原料:木綿);及び商品名:PS40(原料ポリエステル)、いずれも日本資材社より入手)をそれぞれ96穴ディープウェルプレート(サーモ製)の各ウェルに1枚ずつ入れ、市販の衣料用粉末洗剤溶液を540μL添加した。ここで用いた洗剤溶液は、市販の衣料用粉末洗剤(アタック;花王、2009年製造)から、配合されている酵素造粒物を除き、所定の使用濃度になるように調整した。
さらに、カンジタ・エスピー由来ウリカーゼ(和光純薬工業社製;溶媒:脱イオン水、0°DH)、アスペルギルス・ニガー由来グルコースオキシダーゼ(和光純薬工業社製;溶媒:脱イオン水、0°DH)、ヒト由来チロシナーゼ(和光純薬工業社製;溶媒:脱イオン水、0°DH)、バシラス・エスピーKSM-P15由来ペクチナーゼ(特開2000−253888号公報参照;溶媒:脱イオン水、0°DH)60μLを加え、それぞれの酵素の終濃度が0.04g/Lとなるように適宜調整した。コントロールとして、前記タンパク質溶液に代えて、脱イオン水を60μL加えた。
その後、バイオシェーカーM・BR−024(タイテック製)を用いて、370rpm、40℃の条件下で、77時間ディープウェルプレートを振盪させた。振盪後、高速振盪機でCUTE MIXER CM-1000(EYELA製)でさらに10分間振盪し、洗液250μLを96穴プレート(IWAKI製)に分注した。
洗液の濁度(OD600)をプレートリーダーInfinite M200(Tecan製)を用いて、実施例1と同様に測定したその結果を表4に示す。
Figure 0006765191
表4から明らかなように、ジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼ及びジアホラーゼ以外の酸化還元酵素を用いた場合、繊維製品に付着した泥汚れを洗浄することはできなかった。これは、酸化還元酵素であっても繊維製品の泥汚れに対して洗浄効果を示すとは限らないことを示している。
上記実施例から、酸化還元酵素のうち、ジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼ及びジアホラーゼが繊維製品に付着した泥汚れに対して優れた洗浄効果を示すことが判明した。
また、本実施例の条件においては、本実施例とは異なる条件において繊維製品の泥汚れに対して洗浄効果を示すことが既知であるペクチナーゼにおいても、洗浄効果が見られない。これは、ジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼ及びジアホラーゼは、該ペクチナーゼとは異なる作用機序により、繊維製品に付着した泥汚れを洗浄することを示唆するものである。
実施例1で用いたジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼと、実施例2で用いたジアホラーゼとでは、これらのアミノ酸配列において相同性がない。しかし、これらはともに酵素学上同義であり、且つ共に泥汚れの洗浄において有効である。すなわち、上記実施例で示したこれらのタンパク質の効果はアミノ酸配列と相関性は無く、ジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼ活性又はその逆反応であるジアホラーゼ活性に基づくものである可能性が示唆された。
参考例
<サーモビフィダ・フスカの土壌からの分離>
土壌懸濁液をCMC寒天培地(LB培地「ダイゴ」0.63%、CMCナトリウム(試薬)1%、トリパンブルー(試薬)0.01%、寒天(試薬)1.5%)に塗沫し、50℃1日培養後に生育した菌株を候補株とした。
候補株をセルラーゼ誘導液体培地(非結晶セルロース(KCフロック)0.5%、LB培地「ダイゴ」2.5%)にて、50℃、3〜4日間培養し、セルラーゼ活性陽性を示した菌株を候補株とした。候補株OG1312株を得た。
<セルラーゼ活性確認試験>
培養液を遠心分離(13000rpm、10分、室温)し、得られた上清を評価サンプルとした。基質溶液(セルロースアズレ(試薬)0.5%、100mM緩衝液)75μLに評価サンプル75μLを添加し、50℃1晩反応させた。反応後、3000rpm、10分間、室温にて遠心分離を行い、得られた上清の色(青色)を575nmの吸光度にて測定した。
<16SrRNA解析>
寒天培地上の菌体を滅菌水に懸濁後、遠心分離(12000rpm、10分、4℃)を行い、菌体を回収した。得られた菌体からUltraCleanTMMicrovial DNA IsolationKit(MO BIO社製)を用いて、手順書に従い染色体を抽出した。調製した染色体を鋳型にし、表5に示すプライマー27f及び1525rを用いてPCRを行った。ポリメラーゼはLA Taq DNA polymerase(タカラバイオ社製)を用い、94℃で1分、鋳型DNAを変性させた後、94℃で1分、55℃で30秒、72℃で2分、を1サイクルとして30サイクルを行い、さらに72℃で2分保温した。増幅した16SrRNA領域の約1.5kbDNA断片のシーケンスには、表5に示すプライマーf1L、f2L、926fを用い、Big Dye(アプライドバイオシステム社製)処理した。シーケンサーA377(アプライドバイオシステム社製)を用いて1方向のみシーケンスし、塩基配列を決定した。得られた塩基配列の解析はGenetyx(Ver.11、ソフトウエア開発社製)を用いて行った。
Figure 0006765191
<16SrRNAを用いた菌株の同定>
得られた16SrRNA配列をNCBI(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/)のBLAST検索を行い、相同性検索を行った。候補株OG1312株の16SrRNA配列はサーモビフィダ・フスカの16SrRNA配列と99.9%の同一性を示し、OG1312株はサーモビフィダ・フスカであると推定された。
<OG1312株由来のジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼのアミノ酸配列の解析>
調製した染色体を鋳型にし、表6に示すプライマー番号62及びプライマー番号63を用いてPCRを行った。ポリメラーゼはLA Taq DNA polymerase(タカラバイオ社製)を用い、94℃で1分、鋳型DNAを変性させた後、94℃で1分、55℃で30秒、72℃で2分、を1サイクルとして30サイクルを行い、さらに72℃で2分保温した。増幅した遺伝子産物約1.5kbDNA断片のシーケンスには、表6に示すプライマー番号62及びプライマー番号63を用い、Big Dye(アプライドバイオシステム社製)処理した。シーケンサーA377(アプライドバイオシステム社製)を用いて1方向のみシーケンスし、塩基配列を決定した。得られた塩基配列の解析はGenetyx(Ver.11、ソフトウエア開発社製)を用いて行った。
結果、OG1312株由来のジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼのアミノ酸配列はサーモビフィダ・フスカのジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼのアミノ酸配列と100%の同一性が認められたため、OG1312株はサーモビフィダ・フスカであり、得られた酵素はジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼであると推定された。
Figure 0006765191

Claims (5)

  1. ジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼ及びジアホラーゼからなる群より選ばれる少なくとも1種を含有する、洗浄剤組成物であって、該ジヒドロリポイルデヒドロゲナーゼが下記(a)〜(d)からなる群より選ばれる少なくとも1種のタンパク質であり、該ジアホラーゼが下記(e)〜(h)からなる群より選ばれる少なくとも1種のタンパク質である、洗浄剤組成物

    (a)配列番号1のアミノ酸配列からなるタンパク質
    (b)配列番号1のアミノ酸配列において1〜45個のアミノ酸が欠失、置換、付加又は挿入されたアミノ酸配列からなり、還元力を有するタンパク質
    (c)配列番号1のアミノ酸配列との同一性が90%以上のアミノ酸配列からなり、還元力を有するタンパク質
    (d)配列番号1のアミノ酸配列との同一性が90%以上のアミノ酸配列からなり、かつ配列番号1における173位〜252位及び340位〜447位のアミノ酸配列の少なくともいずれか一方を有し、還元力を有するタンパク質
    (e)配列番号2のアミノ酸配列からなるタンパク質
    (f)配列番号2のアミノ酸配列において1〜22個のアミノ酸が欠失、置換、付加又は挿入されたアミノ酸配列からなり、還元力を有するタンパク質
    (g)配列番号2のアミノ酸配列との同一性が90%以上のアミノ酸配列からなり、還元力を有するタンパク質
    (h)配列番号2のアミノ酸配列との同一性が90%以上のアミノ酸配列からなり、かつ配列番号2における7位〜149位のアミノ酸配列を有し、還元力を有するタンパク質
  2. 泥汚れの洗浄のための、請求項1に記載の洗浄剤組成物。
  3. プロトン源を含有する、請求項1又は2に記載の洗浄剤組成物。
  4. 前記プロトン源がNADH、又はNADPHである、請求項3に記載の洗浄剤組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の洗浄剤組成物を用いた、繊維製品の泥汚れの洗浄方法。
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