JP6763678B2 - 土壌採取方法及び地下水導出管 - Google Patents
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Description
図17に示す例では、地下水位WLが地上1階の床スラブ10より少し下がったところにあり、地下2階の床スラブ30が地下水で被圧されており、床スラブ30下の土壌を採取する。
注入したセメントミルク硬化後、パイプ40の樹脂パイプ401をカッターで切断し、それより上側のパイプを引き上げて抜きとる(図17(g))。
その後、遮水用環状部材50に止水蓋を固定し、地下水の噴出を防止する。
(1)遮水用環状部材50に接続されるパイプ40を地下水位WLより上まで立ち上げなければならず、さらに、地上階の床スラブ10に設置したボーリングマシン60の穿孔部を該パイプへ通さなければならないため、床スラブ30より上の階の床スラブにもパイプを通す孔をあけなければばらない。
(2)長いパイプ40に穿孔部を通して床スラブ30を穿孔できる大掛かりなボーリングマシン60等を用いなければならず、該ボーリングマシン等の大型機械類を土壌試料採取位置直上に設置しなければならない。それらの設置のためには、地上階の床スラブ10のような比較的設置し易い場所を確保して、しかも該場所へのボーリングマシン等の搬入路の確保が必要となり、多くの場合、ボーリングマシン等の搬入に伴う既設通路の解体や、やぐら設置に伴う天井解体が必要となる。また、そもそも床スラブの耐力不足のため、大型機械を床スラブ上に設置できない場合もあり、そのような場合、その場所については土壌採取できず、汚染等の調査を行えない。
(3)また、大掛かりなボーリングマシン等の機械類を設置できたとしても、大型のボーリングマシンは、通常、動力源として大型の内燃機関式エンジンを用いるため、使用中の工場、作業所等の構造物では、排気ガス対策(有害大気・臭気・煤煙等の対策)を講じる必要もある。
(4)また、特許文献1に記載された従来の土壌採取方法では、長いパイプ40(401、402)へのセメントミルク充填・硬化工程(2〜3日)も必要である。
費用の点について、追加説明すれば、土壌調査に多大の手間と時間を要するのでそれだけ費用が嵩み、また、ボーリングマシン等の搬入に伴う既設通路の解体や、やぐら設置に伴う天井解体が必要となる場合は、その解体費用が必要であり、排気ガス対策を講じる必要があれば、それにも費用を要する。
既存の地下室の、地下水で被圧された、採取対象土壌に下面が臨んでいる床スラブの部分の下の該採取対象土壌を採取する土壌採取方法であって、
前記床スラブの部分に、上端開口部及び下端開口部を有するとともに該上下端開口部間の途中部分から高さ方向(上下方向)に対し横方向(概ね横方向を含む)へ向けられた地下水放出口部を有する地下水導出管を立て設ける地下水導出管設置工程と、
水受け容器を、前記床スラブの部分に立て設けられる前記地下水導出管の地下水放出口部から流出してくる地下水を受容するように、前記床スラブに設置する水受け容器設置工程と、
前記水受け容器に受容される地下水を予め定めた場所へ排出するための、水ポンプを含む地下水排出装置を前記床スラブに設置する地下水排出装置設置工程と、
前記地下水導出管設置工程において前記床スラブの部分に立て設けられた前記地下水導出管の上下端開口部及び内側を自由に通って前記床スラブの部分に穿孔できる穿孔機を用いて、該地下水導出管の上下端開口部及び内側を通って該床スラブの部分に土壌採取用孔を穿つ穿孔工程と、
前記床スラブの部分に立て設けられた前記地下水導出管の上下端開口部及び内側を自由に通って、前記穿孔工程で穿たれた前記土壌採取用孔から前記採取対象土壌を採取できるボーリング機を用いて、該地下水導出管の上下端開口部及び内側を通って該採取対象土壌を採取する土壌採取工程と、
前記土壌採取工程による土壌採取後、止水用具による前記土壌採取用孔に対する止水処理と前記地下水導出管の撤去を行う止水処理及び地下水導出管撤去工程を含み、
前記の地下水導出管、水受け容器、地下水排出装置、穿孔機、ボーリング機及び止水用具のそれぞれとして、前記採取対象土壌が下にある前記床スラブの部分に対して人力で搬入、搬出可能なものを採用し、
前記地下水導出管として、前記地下室の床スラブの上方空間へ向け、前記穿孔機による前記穿孔工程及び前記ボーリング機による前記土壌採取工程を実施可能に前記床スラブの部分に立て設けることができる大きさ及び形状のものを採用し、
前記穿孔工程で前記床スラブの部分に穿孔することで噴出してくる地下水を前記地下水導出管の地下水放出口部から前記水受け容器へ流出させ、該水受け容器内の水を前記地下水排出装置で排出する土壌採取方法を提供する。
また、「人力」とは土壌採取作業員であれば有していると考えられる人力である。しかし、前記の地下水導出管等が、土壌採取作業員であれば有していると考えられる人力で採取対象土壌が下にある前記床スラブの部分に対して搬入、搬出可能なものであるが、さらに、そのような人力に満たない人力でも、また、土壌採取作業員でない人の人力でも該部分に対して搬入、搬出可能なものであっても構わない。
本発明の第1の課題を解決する土壌採取方法に用いる地下水導出管及び本発明の第2の課題を解決する地下水導出管は、上端開口部及び下端開口部を有するとともに該上下端開口部間の途中部分から高さ方向(上下方向)に対し横方向(概ね横方向を含む)へ向けられた地下水放出口部を有し、前記地下室の床スラブの上方空間へ向け、前記穿孔機による前記穿孔工程及び前記ボーリング機による前記土壌採取工程を実施可能に前記床スラブの部分に立て設けることができる大きさ及び形状のものである。
前記地下水導出管設置工程では、例えば、前記地下水導出管を地下水導出管設置用環状部材を介して前記採取対象土壌が下にある前記床スラブの部分に設置し、前記穿孔工程及び前記土壌採取工程は該地下水導出管及び地下水導出管設置用環状部材の内側を通って実施し、該地下水導出管設置用環状部材として前記床スラブの部分に対して人力で搬入、搬出可能なものを採用する場合を挙げることができる。
該地下水導出管設置用環状部材の前記凹所状部分の底部への設置、該地下水導出管設置用環状部材と該中継ぎ管相互の接続、該中継ぎ管及び前記地下水導出管相互の接続の順序はその作業に支障がないのであれば、いずれの順序でもよい。
また、「人力」とは土壌採取作業員であれば有していると考えられる人力である。しかし、さらに、そのような人力に満たない人力でも、また、土壌採取作業員でない人の人力でも前記部分に対して搬入、搬出可能なものであっても構わない。
前記止水処理及び地下水導出管撤去工程で用いる前記止水用具として、前記土壌採取用孔に配置する少なくとも一つの止水栓と、前記地下水導出管設置用環状部材の開口を閉じる蓋体を採用し、
前記止水処理及び地下水導出管撤去工程では、前記地下水導出管及び前記地下水導出管設置用環状部材の内側を通って(中継ぎ管を採用している場合は中継ぎ管も通って)前記土壌採取用孔に少なくとも一つの前記止水栓を配置し、その後前記地下水導出管を前記地下水導出管設置用環状部材から取り外し(中継ぎ管を採用している場合は中継ぎ管も前記地下水導出管設置用環状部材から取り外し)、その後、まだ該土壌採取用孔に配置すべき止水栓がある場合は該止水栓も該土壌採取用孔に配置したのち、前記地下水導出管設置用環状部材の開口を前記蓋体で閉じることで前記止水栓の上から該土壌採取用孔を該蓋体で覆い閉じる場合を挙げることができる。
前記止水処理及び地下水導出管撤去工程で用いる前記止水用具として、前記土壌採取用孔に配置する少なくとも一つの止水栓と、該土壌採取用孔に配置した該止水栓の上から該土壌採取用孔を覆い閉じる蓋体を採用し、
前記止水処理及び地下水導出管撤去工程では、前記地下水導出管及び前記地下水導出管設置用環状部材の内側を通って(中継ぎ管を採用している場合は中継ぎ管も通って)前記土壌採取用孔に少なくとも一つの前記止水栓を配置し、その後前記地下水導出管及び前記地下水導出管設置用環状部材を前記採取対象土壌が下にある前記地下水で被圧された床スラブの部分から取り外し(中継ぎ管を採用している場合は中継ぎ管も取り外し)、その後、まだ該土壌採取用孔に配置すべき止水栓がある場合は該止水栓も該土壌採取用孔に配置したのち、前記止水栓の上から該土壌採取用孔を前記蓋体で覆い閉じる場合を挙げることができる。
前記止水処理及び地下水導出管撤去工程では、前記地下水導出管の内側を通って前記土壌採取用孔に少なくとも一つの前記止水栓を配置し、次いで前記地下水導出管を前記地下水で被圧された床スラブの部分から取り外し、その後、まだ該土壌採取用孔に配置すべき止水栓がある場合は該止水栓も該土壌採取用孔に配置したのち、前記止水栓の上から該土壌採取用孔を前記蓋体で覆い閉じる場合を挙げることができる。
(b)土壌採取用孔の開口(入口開口)より奥深い位置に位置させて該孔を閉じることが できる1又は2以上の止水栓。
例えば、
(b1)円板状の弾性プラグを両面から挟着部材で挟み着け、それらに貫通させたボル トにナット(例えば蝶ナット)を螺合させた止水栓であって、土壌採取用孔内に配置 して、該ボルト・ナットで挟着部材を互いに接近させることで弾性プラグの周縁部を 弾性プラグ半径方向に拡張させ、土壌採取用孔の内側周面に接触させる止水栓。
(b2)合成樹脂、金属等からなる芯材の周囲に水分で膨潤する膨潤性ゴムを周設した 止水栓であって、土壌採取用孔内に配置して、膨潤性ゴムを水分で膨潤させて土壌採 取用孔の内側周面に接触させる止水栓。
(b3)例えば、上記(b1)及び/又は(b2)のような止水栓を土壌採取用孔内に 設置したあとで、その止水栓の上側に投入されて固化形成され、孔に嵌着された状態 となる止水セメント製止水栓。
第1の土壌採取方法は、地下構造物の1例である構造物最下層の地下室UR(図1参照)の床スラブFS(図1等参照)の下の土壌Sを採取する方法である。床スラブFSは地下水位WLより下方に位置していて、地下水で被圧されている(地下水圧が加わっている)。図示例の地下室URは使用中のものであり、稼働中のボイラーBがあり、資材Gが保管されている。
(2)環状パッキン21、22(図3等参照)
(3)地下水導出管3(図4、図11、図12参照)
(4)水受け容器4(図12参照)
(5)地下水排出装置5(図12参照)
(6)床スラブ穿孔用の穿孔機6(図5、図12参照)
(7)土壌採取用のボーリング機7(図6参照)
(8)床スラブの、土壌採取後の土壌採取用孔に詰める止水栓8(図7、図13参照)
(9)蓋体9(図8、図13参照)
なお、地下水導出管設置用環状部材1は、後述するように、床スラブFSに形成される土壌採取用孔に対する止水処理において蓋体9とともに止水用具の1種としても機能するのであるから、以下の説明では、「地下水導出管設置用環状部材」を「止水用環状部材」と言うことがある。また、「蓋体」を「止水蓋」と言うことがある。
止水用環状部材1は、図2等に示されるように、背丈の低い短円筒状部材で、下端開口部周囲に下端フランジ11を有するとともに上端開口部周囲に上端フランジ12を有していて、上下端フランジのそれぞれには、等中心角度間隔で複数のボルト通し孔111,121を形成してある。それとは限定されないが、本例では上下端フランジ11,12のボルト通し孔は同数である。
環状パッキン21は、床スラブFSの穿孔対象部分fsの上面に、そこに凹凸があっても馴染める弾性を有する、非通水性のパッキンである。本例ではそのような凹凸があっても馴染める程度の弾性を有する、円形リング形状の非通水性のゴムパッキンであり、厚さ約0.3cmである。環状パッキン21は複数のボルト通し孔211を有している。ボルト通し孔211は止水用環状部材1の下端フランジ11のボルト通し孔111に対応する孔である。
地下水導出管3は、図4等に示されるように、高さH1の円筒状部材で、円筒状本体3aの途中部分に、高さ方向に対し概ね直角横方向に突出する管形態の地下水放出口部31を備えているとともに下端開口部周囲にフランジ32を、上端開口部周囲にフランジ33有している。地下水放出口部31にはハンドル341で手動操作可能な開閉弁34を取り付けてある。
また、地下水放出口部31の位置をあえて高くすることにより、地下水排出量を抑制することができる場合もある。
環状パッキン22は、後述するように止水用環状部材1に地下水導出管3を分離可能に接続し立設するとき、止水用環状部材1の上フランジ12と地下水導出管3の下フランジ32の間に挟み込む止水用パッキンで、ここでは、前記パッキン21と同じパッキンである。
水受け容器4は地下水導出管3の地下水放出口部31から流出してくる地下水Wを受ける容器である。水受け容器4は金属製でもよいが、より安価に軽量に提供できるように合成樹脂製でもよい。本例では、硬質塩化ビニル樹脂製である。
地下水排出装置5は水中ポンプ(水ポンプ)51及びそれに接続された可撓性ホース52等を含む装置であり、容器4に溜まる地下水をポンプ51で該容器から、溢れさせることなく汲み上げ、可撓性ホース52で予め定めた、例えば地上の地下水排出場所(図示省略)へ排出する装置である。
穿孔機6には、作業員(平均的体格、体力の土壌採取作業員)がその人力だけで地下室URの穿孔対象床スラブ部分fsへ搬入設置でき、目的とする床スラブ部分fsの穿孔後、そこから該人力だけで搬出できる小型で取り扱い易い簡便な穿孔機を採用する。穿孔機6は、搬入、搬出にあたり分解可能で、設置にあたり組み立て可能なものでもよい。
ボーリング機7についても、作業員(平均的体格、体力の土壌採取作業員)が人力だけで地下室URの穿孔対象床スラブ部分fsへ搬入でき、目的とする土壌採取後、そこから該人力だけで搬出できる小型で取り扱い易いボーリング機を採用する。ボーリング機7は、搬入、搬出にあたり分解可能で、設置にあたり組み立て可能なものでもよい。
図6(A)のボーリング機7は、電動ハンマー71に設けられたハンドル72を一人又は複数人で支えて、電動ハンマー71にロッド73を介して接続した土壌サンプラー74を地中へ調査対象深度まで打ち込んだのち、該サンプラー74を引き抜くことで調査対象深度の土壌(地層サンプル)を採取できる。ここでのボーリング機7は,サンプラー74を含めた全高H3が略250cmである。
止水栓8は土壌採取後の床スラブ孔100に詰める栓である。それとは限定されないが、本例では、頭截円錐を倒立させた形状のゴム栓である。ゴム栓8は、穿孔機6により形成される床スラブ孔100に対して、本例では、上端径r3約13.5cm、下端径r4約12cm、高さH4=約15cmである。
止水蓋9は、目的とする土壌採取が終了したのち、止水用環状部材1に通して床スラブ孔100に嵌着されるゴム栓8の上から、ゴム栓8に孔100の方へ押し込む力を加えつつ止水用環状部材1に固定されるものである。止水蓋9はその下面から下方へ突出する筒状の栓押さえ部91を有している。
止水蓋9は、止水用環状部材1の上端フランジ12にボルト・ナット留めできるように、上端フランジ12のボルト通し孔121に対応できるボルト通し孔92を有している。
止水蓋9は、本例では、地下水導出管3の上端フランジ33にもボルト・ナット留めできるものである。
まず、図9のように、構造物の、地下水で被圧された最下層の地下室URの床スラブFSの、採取対象土壌が下にある部分fsに、止水用環状部材1を固定するためのアンカー13を設け、床スラブ部分fsの上面に止水用シール剤14を塗布する。
土壌採取用の孔100を形成した後、穿孔機6を地下水導出管3内から撤去するときも、穿孔機6を分解して撤去してもよい。
また、止水栓8を栓押さえ部91のようなもので押さえなくても止水可能であれば、止水栓8を栓押さえ部91のようなもので押さえなくてもよい。
以上説明した第1の土壌採取方法では、床スラブ部分fsに穿孔形成された土壌採取用の孔100に対する土壌採取後の止水処理は、孔100に止水栓8を詰め、止水用環状部材1は床スラブFSの部分fsに残したままとして、この止水用環状部材1の上端フランジ12に止水蓋9を取り付けて止水用環状部材1の上端開口部を閉じた。
採取対象土壌が下にある地下水で被圧された部分に土壌汚染対策法に定める特定有害物質を含む液体が存在する場合として、例えば該部分がメッキ工場におけるメッキ液を収容したメッキ槽から廃棄するメッキ液を一旦受けるピットの底部であって、該廃棄メッキ液に特定有害物質である六価クロムやシアンなどが含まれていて、該廃棄メッキ液がピットの底部に残存している場合を例示できる。
そこで、第2の土壌採取方法では、土壌採取後の土壌採取用孔100に対する止水処理と地下水導出管3の撤去を行う止水処理及び地下水導出管撤去工程を次のように実施する。この止水処理及び地下水導出管撤去工程の前の工程は前記第1の土壌採取方法の場合と実質上同じである。
第3の土壌採取方法によると、例えば、採取対象土壌が下にある床スラブ部分fsの上方空間高さが低い等により、地下水導出管3を背低く床スラブ部分fsに設置したいようなときに採用できる。この土壌採取方法では、図15に示すように、地下水導出管3を床スラブ部分fsに直接的に設置する。第1、第2の土壌採取方法で採用した地下水導出管設置用環状部材1は採用しない。
第4の土壌採取方法は、採取対象土壌が下にある、地下水で被圧された床スラブの部分が床スラブの上面より下方へ凹んだ凹所状部分の底部であるときの土壌採取方法例である。図16に示すように、凹所状部分は床スラブFSの上面より下方へ凹んだピットPである。ピット底部plの下に採取対象土壌Sがある。本例では、ピットPは天井壁p2で覆われている。本例では床スラブFSの一部が天井壁p2を兼ねている。天井壁p2には図示省略の開口部があり、土壌採取作業員はこの開口部から前記の止水用環状部材1等をピットP内に対し搬入、搬出できる。
第4の土壌採取方法では、ピットPの底部p1に設置される止水用環状部材1と地下水導出管3とを中継ぎ管30を介して接続する。この中継ぎ管30もピットPに対して土壌採取作業員が搬入、搬出可能なものである。
止水用環状部材1のピット底部p1への設置、止水用環状部材1と中継ぎ管30相互の接続、中継ぎ管30と地下水導出管3相互接続の順序はその作業に支障がないのであれば、いずれの順序でもよい。
FS 地下室URの床スラブ
fs 下に採取対象土壌がある床スラブの部分
S 土壌
P ピット
p1 ピット底部
p2 ピット天井壁
100 土壌採取用孔
1 地下水導出管設置用環状部材
21、22 環状パッキン
3 地下水導出管
31 地下水放出口部
34 開閉弁
30 中継ぎ管
4 水受け容器
5 地下水排出装置
51 水中ポンプ
52 ホース
6 穿孔機
7 ボーリング機
8、801、802、803、804 止水栓
800 埋め戻し材
9 止水蓋
9’ 蓋体
Claims (9)
- 既存の地下室の、地下水で被圧された、採取対象土壌に下面が臨んでいる床スラブの部分の下の該採取対象土壌を採取する土壌採取方法であって、
前記床スラブの部分に、上端開口部及び下端開口部を有するとともに該上下端開口部間の途中部分から高さ方向に対し横方向へ向けられた地下水放出口部を有する地下水導出管を立て設ける地下水導出管設置工程と、
水受け容器を、前記床スラブの部分に立て設けられる前記地下水導出管の地下水放出口部から流出してくる地下水を受容するように、前記床スラブに設置する水受け容器設置工程と、
前記水受け容器に受容される地下水を予め定めた場所へ排出するための、水ポンプを含む地下水排出装置を前記床スラブに設置する地下水排出装置設置工程と、
前記地下水導出管設置工程において前記床スラブの部分に立て設けられた前記地下水導出管の上下端開口部及び内側を自由に通って前記床スラブの部分に穿孔できる穿孔機を用いて、該地下水導出管の上下端開口部及び内側を通って該床スラブの部分に土壌採取用孔を穿つ穿孔工程と、
前記床スラブの部分に立て設けられた前記地下水導出管の上下端開口部及び内側を自由に通って、前記穿孔工程で穿たれた前記土壌採取用孔から前記採取対象土壌を採取できるボーリング機を用いて、該地下水導出管の上下端開口部及び内側を通って該採取対象土壌を採取する土壌採取工程と、
前記土壌採取工程による土壌採取後、止水用具による前記土壌採取用孔に対する止水処理と前記地下水導出管の撤去を行う止水処理及び地下水導出管撤去工程を含み、
前記の地下水導出管、水受け容器、地下水排出装置、穿孔機、ボーリング機及び止水用具のそれぞれとして、前記採取対象土壌が下にある前記床スラブの部分に対して人力で搬入、搬出可能なものを採用し、
前記地下水導出管として、前記地下室の床スラブの上方空間へ向け、前記穿孔機による前記穿孔工程及び前記ボーリング機による前記土壌採取工程を実施可能に前記床スラブの部分に立て設けることができる大きさ及び形状のものを採用し、
前記穿孔工程で前記床スラブの部分に穿孔することで噴出してくる地下水を前記地下水導出管の地下水放出口部から前記水受け容器へ流出させ、該水受け容器内の水を前記地下水排出装置で排出することを特徴とする土壌採取方法。 - 前記地下水導出管設置工程では、前記地下水導出管を地下水導出管設置用環状部材を介して前記床スラブの部分に設置し、前記穿孔工程及び前記土壌採取工程は該地下水導出管及び地下水導出管設置用環状部材の内側を通って実施し、該地下水導出管設置用環状部材として前記床スラブの部分に対して人力で搬入、搬出可能なものを採用する請求項1記載の土壌採取方法。
- 前記地下室の、地下水で被圧された、採取対象土壌に下面が臨んでいる床スラブの部分が該床スラブの上面から下方へ凹ませて形成された凹所状部分の底部であり、
前記地下水導出管設置工程では、前記地下水導出管を前記凹所状部分の底部に地下水導出管設置用環状部材及び中継ぎ管を介して立て設けることで、該地下水導出管の地下水放出口部を前記床スラブに設置される前記水受け容器に臨ませ、前記穿孔工程及前記土壌採取工程は該地下水導出管、中継ぎ管及び地下水導出管設置用環状部材の内側を通って実施し、該地下水導出管設置用環状部材及び中継ぎ管のそれぞれとして前記凹所状部分の底部に対して人力で搬入、搬出可能なものを採用する請求項1記載の土壌採取方法。 - 前記止水処理及び地下水導出管撤去工程で用いる前記止水用具として、前記土壌採取用孔に配置する少なくとも一つの止水栓と、前記地下水導出管設置用環状部材の開口を閉じる蓋体を採用し、
前記止水処理及び地下水導出管撤去工程では、前記地下水導出管及び前記地下水導出管設置用環状部材の内側を通って前記土壌採取用孔に少なくとも一つの前記止水栓を配置し、その後前記地下水導出管を前記地下水導出管設置用環状部材から取り外し、その後、まだ該土壌採取用孔に配置すべき止水栓がある場合は該止水栓も該土壌採取用孔に配置したのち、前記地下水導出管設置用環状部材の開口を前記蓋体で閉じることで前記止水栓の上から該土壌採取用孔を該蓋体で覆い閉じる請求項2又は3記載の土壌採取方法。 - 前記止水処理及び地下水導出管撤去工程で用いる前記止水用具として、前記土壌採取用孔に配置する少なくとも一つの止水栓と、該土壌採取用孔に配置した止水栓の上から該土壌採取用孔を覆い閉じる蓋体を採用し、
前記止水処理及び地下水導出管撤去工程では、前記地下水導出管及び前記地下水導出管設置用環状部材の内側を通って前記土壌採取用孔に少なくとも一つの前記止水栓を配置し、その後前記地下水導出管及び前記地下水導出管設置用環状部材を前記床スラブの部分から取り外し、その後、まだ該土壌採取用孔に配置すべき止水栓がある場合は該止水栓も該土壌採取用孔に配置したのち、前記止水栓の上から該土壌採取用孔を前記蓋体で覆い閉じる請求項2又は3記載の土壌採取方法。 - 前記地下水導出管設置工程では、前記地下水導出管を前記地下水で被圧された、採取対象土壌に下面が臨んでいる前記床スラブの部分に直接的に設置し、
前記止水処理及び地下水導出管撤去工程で用いる前記止水用具として、前記土壌採取用孔に配置する少なくとも一つの止水栓と、該土壌採取用孔に配置した該止水栓の上から該土壌採取用孔を覆い閉じる蓋体を採用し、
前記止水処理及び地下水導出管撤去工程では、前記地下水導出管の内側を通って前記土壌採取用孔に少なくとも一つの前記止水栓を配置し、その後前記地下水導出管を前記床スラブの部分から取り外し、その後、まだ該土壌採取用孔に配置すべき止水栓がある場合は該止水栓も該土壌採取用孔に配置したのち、前記止水栓の上から該土壌採取用孔を前記蓋体で覆い閉じる請求項1記載の土壌採取方法。 - 前記地下水で被圧された、採取対象土壌に下面が臨んでいる前記床スラブの部分を含む前記地下室は使用中の地下室である請求項1から6のいずれか1項に記載の土壌採取方法。
- 前記地下水導出管として前記地下水放出口部に開閉弁を設けた地下水導出管を採用し、該開閉弁は、前記床スラブの部分に穿孔することで噴出してくる地下水を該地下水放出口部から流出させるにあたっては、開けておく請求項1から7のいずれか1項に記載の土壌採取方法。
- 請求項1から8のいずれか1項に記載の土壌採取方法の実施に用いる地下水導出管であって、上端開口部及び下端開口部を有するとともに該上下端開口部間の途中部分から高さ方向に対し横方向へ向けられた地下水放出口部を有し、前記地下室の床スラブの上方空間へ向け、前記穿孔機による前記穿孔工程及び前記ボーリング機による前記土壌採取工程を実施可能に前記床スラブの部分に立て設けることができる大きさ及び形状の地下水導出管。
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