JP6763678B2 - 土壌採取方法及び地下水導出管 - Google Patents

土壌採取方法及び地下水導出管 Download PDF

Info

Publication number
JP6763678B2
JP6763678B2 JP2016062518A JP2016062518A JP6763678B2 JP 6763678 B2 JP6763678 B2 JP 6763678B2 JP 2016062518 A JP2016062518 A JP 2016062518A JP 2016062518 A JP2016062518 A JP 2016062518A JP 6763678 B2 JP6763678 B2 JP 6763678B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
groundwater
outlet pipe
soil
water
floor slab
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016062518A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016188569A (ja
Inventor
孝良 山内
孝良 山内
Original Assignee
ユーロフィン日本環境株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ユーロフィン日本環境株式会社 filed Critical ユーロフィン日本環境株式会社
Publication of JP2016188569A publication Critical patent/JP2016188569A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6763678B2 publication Critical patent/JP6763678B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Investigation Of Foundation Soil And Reinforcement Of Foundation Soil By Compacting Or Drainage (AREA)

Description

本発明は地下構造物の地下水で被圧された部分(換言すれば、地下構造物の地下水圧が加わった部分)の下の土壌を採取する土壌採取方法及び該方法の実施に使用する地下水導出管に関する。
工場、作業所、地中埋設ピット等の構造物が構築されている土地については、それら構造物の修理、改築又は取り壊しや、それら構造物が構築されている土地の価値評価などのために、土壌の性状(工学的性状、有害物質による汚染状況の程度など)の調査が求められることがある。
例えば、現行の土壌汚染対策法によると、鉛、ヒ素、トリクロロエチレンその他の物質であって、それが土壌に含まれることに起因して人の健康に係る被害を生じるおそれがあるものとして政令で定めるもの(特定有害物質)については、(1)有害物質使用特定施設の使用の廃止時、(2)一定規模(3000m2)以上の土地の形質変更届出の際に、土壌汚染のおそれがあると都道府県知事等が認めるとき、又は(3)土壌汚染により健康被害が生じるおそれがあると都道府県知事等が認めるときは、土壌汚染状況調査をしなければならない。
(2)項については、一定規模(3000m2)以上の土地の形質変更を行おうとする者は、都道府県知事等に、工事に着手する30日前までに届出をしなければならない。
また、土壌汚染対策法によれば、一定規模(3000m2)以上の土地の形質変更を行おうとする場合や将来該土地の形質変更を行う可能性がある場合等には、自主的に土壌汚染調査を行って、その調査等を基に、汚染の除去等の措置が必要な区域の指定の申請をすべきか、又は土壌汚染が認められないか、或いは土壌汚染が認められるものの健康被害が生じるおそれが無く、差し当たり汚染の除去等の措置は必要でない区域かを明らかにし、土地の価値評価等につなげることもできる。
このような自主的な土壌汚染調査は、地下構造物が稼働中のボイラーが設置されている地下室のように未だ使用中の場合や、何らかの物資を保管している地下室のように使用中の場合などであっても、売却等により将来土地の形質変更の可能性がある土地については、予めその資産価値を知っておきたい場合や、該土地における構造物の解体費用見積、該土地での構造物新築見積、該土地での構造物構築時の工法選択等のために、土壌汚染状態を予め知っておきたい場合などに利用できる。
しかし、工場、作業所、地中埋設ピット等の構造物が構築されている土地の土壌性状調査は、地下構造物の床スラブ等の下の土壌を採取して、採取土壌を検査、分析等して行なわなければならないことがある。
土壌汚染対策法に準じる土壌汚染調査では、調査対象地において、特定有害物質の製造、使用、処理等の履歴があれば、100m2ごとに一か所の土壌試料を採取する必要がある。このため、調査対象地に一定の規模以上の地下室や地中ピット等の地下構造物が存在し、特定有害物質の製造、使用、処理等の履歴があれば、地下構造物下の土壌を採取する必要が生じることがある。
いずれにしても、地下構造物下の土壌を採取するには、地下構造物の床スラブ等に土壌採取のための孔を穿たなければならない。
しかし、地下構造物の床スラブ等が地下水位以下にあって、地下水で被圧されている場合、床スラブ等に穿孔すると、地下水が該孔から地下構造物内へ噴出する。
構造物が取り壊しの決まっているものであれば、そのような地下水噴出があっても無視できるかもしれないが、例えば、稼働中のボイラーが設置されている地下室のように、地下構造物が未だ使用中の場合や、何らかの物資を保管している地下室のように、地下構造物が使用中の場合などには、地下構造物内への無制御な地下水の噴出は、地下構造物を水浸しにしたり、水没させたりするので防止しなければならない。
そこで、地下構造物の地下水で被圧された部分(換言すれば、地下構造物の地下水圧が加わった部分)の下の土壌、例えば地下水で被圧された地下構造物の床スラブの下の土壌を、地下構造物内への地下水の無制御な噴出を阻止して採取できる土壌採取方法が求められる。現状では、そのような方法として、特開2004−339820号公報に記載された土壌採取方法を挙げることができる。
図17にこの土壌採取方法例を概略的に示す。
図17に示す例では、地下水位WLが地上1階の床スラブ10より少し下がったところにあり、地下2階の床スラブ30が地下水で被圧されており、床スラブ30下の土壌を採取する。
土壌採取にあったては、地上1階の床スラブ10及び地下1階の床スラブ20にパイプ40を建て込む孔101,102を穿つ(図17(a)、図17(b)、図17(c))。 地下2階の床スラブ30の、採取対象土壌が下に有る部分に金属製遮水用環状部材50の下フランジを水密にアンカーボルト留めする(図17(b))。
床スラブ10、20にパイプ40を建て込み、遮水用環状部材50に接続する(図17(c))。このとき、パイプ40の遮水用環状部材50に接続する部分は樹脂パイプ401とし、該パイプ401にそれより上側の金属パイプ402を接続する。パイプ401にはセメントミルクを充填し硬化させる。
一方、地上1階の床スラブ10に、やぐら70を利用するボーリングマシン60や泥水ポンプ80等を設置し、このボーリングマシン60の穿孔部をパイプ40に通して地下2階床スラブ30に穿孔する。該孔から噴出する地下水は、床スラブ30,20上に流出することなく、パイプ40内を地下水位WLまで上昇する(図17(d)、図17(e))。 前記泥水ポンプ80は、パイプ40及び遮水用環状部材50下の土壌掘削において、掘削孔の自立のために、水とベントナイトを混ぜた泥水を掘削孔に注入し、土壌採取後は、該泥水にセメントを混合したセメントミルクをパイプ40及び掘削孔に注入するものである。
ボーリングマシン60による土壌採取が終了すると、パイプ40及び掘削孔にセメントミルク90を注入する(図17(f))。
注入したセメントミルク硬化後、パイプ40の樹脂パイプ401をカッターで切断し、それより上側のパイプを引き上げて抜きとる(図17(g))。
その後、遮水用環状部材50に止水蓋を固定し、地下水の噴出を防止する。
かくして、地下水で被圧された地下構造物の床スラブの下の土壌を、構造物内への地下水の無制御な噴出を防止して採取できる。
特開2004−339820号公報
しかしながら、特許文献1に記載された土壌採取方法によると、次のことに留意しなければならない。
(1)遮水用環状部材50に接続されるパイプ40を地下水位WLより上まで立ち上げなければならず、さらに、地上階の床スラブ10に設置したボーリングマシン60の穿孔部を該パイプへ通さなければならないため、床スラブ30より上の階の床スラブにもパイプを通す孔をあけなければばらない。
(2)長いパイプ40に穿孔部を通して床スラブ30を穿孔できる大掛かりなボーリングマシン60等を用いなければならず、該ボーリングマシン等の大型機械類を土壌試料採取位置直上に設置しなければならない。それらの設置のためには、地上階の床スラブ10のような比較的設置し易い場所を確保して、しかも該場所へのボーリングマシン等の搬入路の確保が必要となり、多くの場合、ボーリングマシン等の搬入に伴う既設通路の解体や、やぐら設置に伴う天井解体が必要となる。また、そもそも床スラブの耐力不足のため、大型機械を床スラブ上に設置できない場合もあり、そのような場合、その場所については土壌採取できず、汚染等の調査を行えない。
(3)また、大掛かりなボーリングマシン等の機械類を設置できたとしても、大型のボーリングマシンは、通常、動力源として大型の内燃機関式エンジンを用いるため、使用中の工場、作業所等の構造物では、排気ガス対策(有害大気・臭気・煤煙等の対策)を講じる必要もある。
(4)また、特許文献1に記載された従来の土壌採取方法では、長いパイプ40(401、402)へのセメントミルク充填・硬化工程(2〜3日)も必要である。
これらにより、従来の土壌採取方法では、全体として土壌調査に多大の手間と時間を要するとともに土壌調査費用が高くなる。
費用の点について、追加説明すれば、土壌調査に多大の手間と時間を要するのでそれだけ費用が嵩み、また、ボーリングマシン等の搬入に伴う既設通路の解体や、やぐら設置に伴う天井解体が必要となる場合は、その解体費用が必要であり、排気ガス対策を講じる必要があれば、それにも費用を要する。
そこで本発明は、地下構造物の地下水で被圧された部分、特に既存の地下室の、地下水で被圧された、採取対象土壌に下面が臨んでいる床スラブの部分の下の該採取対象土壌を採取する土壌採取方法であって、地下室内への地下水の無制御な噴出を防止しつつ、前記従来の土壌採取方法と比較すると、簡単、安価に済む土壌採取方法を提供することを第1の課題とする。
また本発明は、本発明に係る土壌採取方法の実施に用いることができる地下水導出管を提供することを第2の課題とする。
本発明は前記第1の課題を解決するため、
既存の地下室地下水で被圧された、採取対象土壌に下面が臨んでいる床スラブの部分の下の該採取対象土壌を採取する土壌採取方法であって、
前記床スラブの部分に、上端開口部及び下端開口部を有するとともに該上下端開口部間の途中部分から高さ方向(上下方向)に対し横方向(概ね横方向を含む)へ向けられた地下水放出口部を有する地下水導出管を立て設ける地下水導出管設置工程と、
水受け容器を、前記床スラブの部分に立て設けられる前記地下水導出管の地下水放出口部から流出してくる地下水を受容するように、前記床スラブに設置する水受け容器設置工程と、
前記水受け容器に受容される地下水を予め定めた場所へ排出するための、水ポンプを含む地下水排出装置を前記床スラブに設置する地下水排出装置設置工程と、
前記地下水導出管設置工程において前記床スラブの部分に立て設けられた前記地下水導出管の上下端開口部及び内側を自由に通って前記床スラブの部分に穿孔できる穿孔機を用いて、地下水導出管の上下端開口部及び内側を通って該床スラブの部分に土壌採取用孔を穿つ穿孔工程と、
前記床スラブの部分に立て設けられた前記地下水導出管の上下端開口部及び内側を自由に通って、前記穿孔工程で穿たれた前記土壌採取用孔から前記採取対象土壌を採取できるボーリング機を用いて、地下水導出管の上下端開口部及び内側を通って該採取対象土壌を採取する土壌採取工程と、
前記土壌採取工程による土壌採取後、止水用具による前記土壌採取用孔に対する止水処理と前記地下水導出管の撤去を行う止水処理及び地下水導出管撤去工程を含み、
前記の地下水導出管、水受け容器、地下水排出装置、穿孔機、ボーリング機及び止水用具のそれぞれとして、前記採取対象土壌が下にある前記床スラブの部分に対して人力で搬入、搬出可能なものを採用し、
前記地下水導出管として、前記地下室の床スラブの上方空間へ向け、前記穿孔機による前記穿孔工程及び前記ボーリング機による前記土壌採取工程を実施可能に前記床スラブの部分に立て設けることができる大きさ及び形状のものを採用し、
前記穿孔工程で前記床スラブの部分に穿孔することで噴出してくる地下水を前記地下水導出管の地下水放出口部から前記水受け容器へ流出させ、該水受け容器内の水を前記地下水排出装置で排出する土壌採取方法を提供する。
ここで「前記採取対象土壌が下にある前記床スラブの部分に対して人力で搬入、搬出可能なもの」とは、重量、大きさ、形状等の点で該部分に対して人力で搬入、搬出可能な地下水導出管等である。例えば、一部分解して搬入、搬出可能なものであってもよい。
また、「人力」とは土壌採取作業員であれば有していると考えられる人力である。しかし、前記の地下水導出管等が、土壌採取作業員であれば有していると考えられる人力で採取対象土壌が下にある前記床スラブの部分に対して搬入、搬出可能なものであるが、さらに、そのような人力に満たない人力でも、また、土壌採取作業員でない人の人力でも該部分に対して搬入、搬出可能なものであっても構わない。
前記の「既存の地下室の、地下水で被圧された、採取対象土壌に下面が臨んでいる床スラブの部分」としては、平坦状のものを例示できるが、床スラブ上面から下方へ凹ませて形成されたピット、溝等の凹所状部分の底部、さらに言えば、地下水で被圧された、採取対象土壌に下面が臨んでいる該底部も例示できる。該凹所状部分は天井壁を有しているものでも、有していないものでもよい。
本発明は、前記第2の課題を解決するため、本発明に係る上記土壌採取方法の実施に用いることができる、地下水放出口部を有する地下水導出管も提供する。
本発明の第1の課題を解決する土壌採取方法に用いる地下水導出管及び本発明の第2の課題を解決する地下水導出管は、上端開口部及び下端開口部を有するとともに該上下端開口部間の途中部分から高さ方向(上下方向)に対し横方向(概ね横方向を含む)へ向けられた地下水放出口部を有し、前記地下室の床スラブの上方空間へ向け、前記穿孔機による前記穿孔工程及び前記ボーリング機による前記土壌採取工程を実施可能に前記床スラブの部分に立て設けることができる大きさ及び形状のものである。
本発明に係る土壌採取方法における前記地下水導出管設置工程では、前記地下水導出管を他の部材、例えば地下水導出管設置に助けになるとか、都合がよいといったような部材(例えば後述する地下水導出管設置用環状部材、或いはさらに中継ぎ管)を介在させて、採取対象土壌に下面が臨んでいる前記床スラブの部分に設置してもよい。
しかし、前記地下水導出管は、そのような部材を介さずに直接的に、採取対象土壌に下面が臨んでいる前記床スラブの部分に設置してもよい。なお、ここで「直接的に設置する」とは、例えば止水用シール剤、止水用シール部材など介して設置するような場合まで除く意味ではない。
本発明に係る土壌採取方法においては、必ずしもそうとは限定されないが、前記水受け容器設置工程は前記地下水導出管の地下水放出口部から地下水が流出し始めるより前のタイミングで実施することが好ましく、前記地下水排出装置設置工程は、該水受け容器に受けられる水を該水受け容器から漏出させないタイミングで実施することが好ましい。たとえ地下水が床スラブ等上に流出しても少しぐらいなら拭きとり作業等で対処でき、問題視する必要がない場合もあるが、水受け容器設置工程及び地下水排出装置設置工程の実施タイミングはこのようなタイミングが好ましい。
本発明に係る土壌採取方法によると、前記既存の地下室地下水で被圧された、採取対象土壌に下面が臨んでいる床スラブの部分に穿孔することで噴出してくる地下水を地下水導出管の地下水放出口部から水受け容器へ流出させて、地下水排出装置で予め定めた場所(例えば地下室の使用に支障が無い場所)へ排出できる。
本発明に係る土壌採取方法によると、土壌採取にあたり、採取対象土壌に下面が臨んでいる前記床スラブの部分より上層階の床スラブに従来の大型のボーリング機を通すパイプを建て込むための孔を形成する必要はなく、また、大型のボーリング機等の搬入に伴う既設通路の大掛かりな解体や、やぐら設置に伴う天井解体等は必要ない。また、そもそも上層階の床スラブの耐力不足のため、大型機械を該床スラブ上に設置できない場合でも、地下室地下水で被圧された、採取対象土壌に下面が臨んでいる床スラブの部分の下の土壌を採取できる。
本発明に係る土壌採取方法によると、土壌採取に用いる前記の地下水導出管、水受け容器、地下水排出装置、床スラブ穿孔機、ボーリング機及び止水用具のそれぞれは、人力で搬入、搬出可能なものであり、従来の大型のボーリング機やそれ用のやぐら等に比べると、扱い易く、比較的安価に済む。
本発明に係る土壌採取方法によると、動力源として大型の内燃機関式エンジンを用いる大型ボーリングマシンは採用しないので、使用中の工場、作業所等の構造物でも、排気ガス対策を講じる必要はない。
本発明に係る土壌採取方法によると、土壌採取後、採取対象土壌が下にある前記床スラブの部分にあけた土壌採取用孔を止水用具で閉じることができ、従来のようにセメントミルク充填・硬化工程(2〜3日)を必要としない。
これらにより、本発明に係る土壌採取方法によると、既存の地下室地下水で被圧された、採取対象土壌に下面が臨んでいる床スラブの部分の下の土壌を採取するにあたり、地下室内への地下水の無制御な噴出を防止しつつ、前記従来の土壌採取方法と比較すると、簡単、安価に土壌を採取できる。
本発明に係る土壌採取方法は、地下室内への地下水の無制御な噴出を防止しつつ、従来の土壌採取方法と比較すると簡単に実施できる等により、採取対象土壌が下にある部分を含む地下室が、例えば、稼働中のボイラーが設置されている地下室のように未だ使用中の場合や、何らかの物資を保管している地下室のように使用中の場合であっても採用できる。従って、前記採取対象土壌が下にある前記床スラブの部分を含む地下室は使用中の地下室でもよい。
既述のとおり、本発明に係る土壌採取方法における前記地下水導出管設置工程では、前記地下水導出管を他の部材を介在させて前記採取対象土壌が下にある前記床スラブの部分に設置してもよいし、そのような部材を介さずに直接的に、前記採取対象土壌が下にある前記床スラブの部分に設置してもよい。
この点に関してさらに述べると
記地下水導出管設置工程では、例えば、前記地下水導出管を地下水導出管設置用環状部材を介して前記採取対象土壌が下にある前記床スラブ部分に設置し、前記穿孔工程及び前記土壌採取工程は該地下水導出管及び地下水導出管設置用環状部材の内側を通って実施し、該地下水導出管設置用環状部材として前記床スラブ部分に対して人力で搬入、搬出可能なものを採用する場合を挙げることができる。
このように地下水導出管を地下水導出管設置用環状部材を介して採取対象土壌が下にある前記床スラブ部分に設置する場合、該地下水導出管設置用環状部材を予め該地下水導出管に接続しておいて、その状態で該地下水導出管設置用環状部材を前記床スラブ部分に設置することで該地下水導出管を該床スラブ部分に設置してもよい。或いは、例えば地下水導出管の床スラブ部分への設置をより容易にするため、該地下水導出管設置用環状部材を前記床スラブ部分に先に設置し、該設置した地下水導出管設置用環状部材に前記地下水導出管を接続することで該地下水導出管を前記床スラブ部分に設置してもよい。
また、前記既存の地下室の、地下水で被圧された、採取対象土壌に下面が臨んでいる床スラブの部分が前記凹所状部分の底部である場合、前記地下水導出管設置工程では、例えば、前記地下水導出管を前記凹所状部分の底部に地下水導出管設置用環状部材及び中継ぎ管を介して立て設けることで、該地下水導出管の地下水放出口部を前記床スラブに設置される前記水受け容器に臨ませ、前記穿孔工程及び前記土壌採取工程は該地下水導出管、中継ぎ管及び地下水導出管設置用環状部材の内側を通って実施し、該地下水導出管設置用環状部材及び中継ぎ管のそれぞれとして前記凹所状部分の底部に対して人力で搬入、搬出可能なものを採用する場合を挙げることができる。
前記凹所状部分が天井壁を有している場合、該天井壁に前記中継ぎ管を通す孔を、例えば前記穿孔機を利用してあけてもよい。
該地下水導出管設置用環状部材の前記凹所状部分の底部への設置、該地下水導出管設置用環状部材と該中継ぎ管相互の接続、該中継ぎ管及び前記地下水導出管相互接続の順序はその作業に支障がないのであれば、いずれの順序でもよい。
いずれにしても、前記地下水導出管設置用環状部材や、前記中継ぎ管も、前記既存の地下室の、地下水で被圧された、採取対象土壌に下面が臨んでいる床スラブの部分に対して人力で搬入、搬出可能なものを採用するのであるが、ここでも、「地下水で被圧された、採取対象土壌が下にある前記床スラブの部分に対して人力で搬入、搬出可能なもの」とは、重量、大きさ、形状等の点で該部分に対して人力で搬入、搬出可能な地下水導出管設置用環状部材や中継ぎ管である。例えば、−部分解して搬入、搬出可能なものであってもよい。
また、「人力」とは土壌採取作業員であれば有していると考えられる人力である。しかし、さらに、そのような人力に満たない人力でも、また、土壌採取作業員でない人の人力でも前記部分に対して搬入、搬出可能なものであっても構わない。
前記地下水導出管を地下水導出管設置用環状部材を介して地下水で被圧された、前記採取対象土壌が下にある前記床スラブの部分に設置する場合(前記地下水導出管を地下水導出管設置用環状部材及び中継ぎ管を介して該床スラブの部分に設置する場合を含む)例として、
前記止水処理及び地下水導出管撤去工程で用いる前記止水用具として、前記土壌採取用孔に配置する少なくとも一つの止水栓と、前記地下水導出管設置用環状部材の開口を閉じる蓋体を採用し、
前記止水処理及び地下水導出管撤去工程では、前記地下水導出管及び前記地下水導出管設置用環状部材の内側を通って(中継ぎ管を採用している場合は中継ぎ管も通って)前記土壌採取用孔に少なくとも一つの前記止水栓を配置し、その後前記地下水導出管を前記地下水導出管設置用環状部材から取り外し(中継ぎ管を採用している場合は中継ぎ管も前記地下水導出管設置用環状部材から取り外し)、その後、まだ該土壌採取用孔に配置すべき止水栓がある場合は該止水栓も該土壌採取用孔に配置したのち、前記地下水導出管設置用環状部材の開口を前記蓋体で閉じることで前記止水栓の上から該土壌採取用孔を該蓋体で覆い閉じる場合を挙げることができる。
また、前記地下水導出管を地下水導出管設置用環状部材を介して地下水で被圧された、前記採取対象土壌が下にある前記床スラブの部分に設置する場合(前記地下水導出管を地下水導出管設置用環状部材及び中継ぎ管を介して該床スラブの部分に設置する場合を含む)の他の例として、
前記止水処理及び地下水導出管撤去工程で用いる前記止水用具として、前記土壌採取用孔に配置する少なくとも一つの止水栓と、該土壌採取用孔に配置した該止水栓の上から該土壌採取用孔を覆い閉じる蓋体を採用し、
前記止水処理及び地下水導出管撤去工程では、前記地下水導出管及び前記地下水導出管設置用環状部材の内側を通って(中継ぎ管を採用している場合は中継ぎ管も通って)前記土壌採取用孔に少なくとも一つの前記止水栓を配置し、その後前記地下水導出管及び前記地下水導出管設置用環状部材を前記採取対象土壌が下にある前記地下水で被圧された床スラブの部分から取り外し(中継ぎ管を採用している場合は中継ぎ管も取り外し)、その後、まだ該土壌採取用孔に配置すべき止水栓がある場合は該止水栓も該土壌採取用孔に配置したのち、前記止水栓の上から該土壌採取用孔を前記蓋体で覆い閉じる場合を挙げることができる。
この止水処理及び地下水導出管撤去工程を実施する場合、前記地下水導出管及び前記地下水導出管設置用環状部材の内側を通って(中継ぎ管を採用している場合は中継ぎ管も通って)前記土壌採取用孔に少なくとも一つの前記止水栓を配置し、その後前記地下水導出管及び前記地下水導出管設置用環状部材を(中継ぎ管を採用している場合は該中継ぎ管も)前記採取対象土壌が下にある前記地下水で被圧された床スラブの部分から取り外すにあたり、まず、該地下水導出管(或いは該地下水導出管及び中継ぎ管)を該地下水導出管設置用環状部材から取り外し、その後、まだ該土壌採取用孔に配置すべき少なくとも一つの止水栓がある場合は該止水栓のうち少なくとも一つを該土壌採取用孔に配置したのち、該地下水導出管設置用環状部材を前記地下水で被圧された床スラブの部分から取り外し、その後、まだ該土壌採取用孔に配置すべき止水栓がある場合は該止水栓も該土壌採取用孔に配置したのち、前記止水栓の上から該土壌採取用孔を前記蓋体で覆い閉じてもよい。
前記地下水導出管を前記床スラブの部分に直接的に設置する場合、例えば、前記止水処理及び地下水導出管撤去工程で用いる前記止水用具として、前記土壌採取用孔に配置する少なくとも一つの止水栓と、該土壌採取用孔に嵌められた該止水栓の上から該土壌採取用孔を覆い閉じる蓋体を採用し、
前記止水処理及び地下水導出管撤去工程では、前記地下水導出管の内側を通って前記土壌採取用孔に少なくとも一つの前記止水栓を配置し、次いで前記地下水導出管を前記地下水で被圧された床スラブの部分から取り外し、その後、まだ該土壌採取用孔に配置すべき止水栓がある場合は該止水栓も該土壌採取用孔に配置したのち、前記止水栓の上から該土壌採取用孔を前記蓋体で覆い閉じる場合を挙げることができる。
前記地下水導出管を前記床スラブの部分に直接的に設置する場合であれ、前記地下水導出管設置用環状部材のような部材を介して設置する場合であれ、前記止水処理及び地下水導出管撤去工程で採用する止水用具として、既述のとおり、前記穿孔工程で穿たれた前記床スラブ部分の土壌採取用孔に配置する少なくとも一つの止水栓と、該孔に嵌められた該止水栓の上から該孔を覆う蓋体を採用する場合を例示できるのであるが、このような少なくとも一つの止水栓として、次の止水栓を例示できる。
(a)床スラブ部分の土壌採取用孔の開口(入口開口)を閉じることができる止水栓(例 えばゴム栓)
(b)土壌採取用孔の開口(入口開口)より奥深い位置に位置させて該孔を閉じることが できる1又は2以上の止水栓。
例えば、
(b1)円板状の弾性プラグを両面から挟着部材で挟み着け、それらに貫通させたボル トにナット(例えば蝶ナット)を螺合させた止水栓であって、土壌採取用孔内に配置 して、該ボルト・ナットで挟着部材を互いに接近させることで弾性プラグの周縁部を 弾性プラグ半径方向に拡張させ、土壌採取用孔の内側周面に接触させる止水栓。
(b2)合成樹脂、金属等からなる芯材の周囲に水分で膨潤する膨潤性ゴムを周設した 止水栓であって、土壌採取用孔内に配置して、膨潤性ゴムを水分で膨潤させて土壌採 取用孔の内側周面に接触させる止水栓。
(b3)例えば、上記(b1)及び/又は(b2)のような止水栓を土壌採取用孔内に 設置したあとで、その止水栓の上側に投入されて固化形成され、孔に嵌着された状態 となる止水セメント製止水栓。
前記止水処理においては、これら止水栓のうち1又は2以上の止水栓を採用する。止水栓を一つだけ採用する場合は、扱いやすい、土壌採取用孔の開口(入口開口)を閉じる止水栓が推奨される。
いずれにしても、本発明に係る土壌採取方法に用いる地下水導出管及び本発明の第2の課題を解決する地下水導出管として、例えば、前記地下水放出口部に開閉弁を設けたものを挙げることができる。ただし、この開閉弁は、前記床スラブの部分に穿孔することで噴出してくる地下水を該地下水放出口部から流出させるにあたっては、開けた状態で用いる。
また、いずれにしても、本発明に係る土壌採取方法に用いる地下水導出管及び本発明の第2の課題を解決する地下水導出管は、上端開口部に継ぎ足し管接続用部を設けたものでもよい。
本発明によると、既存の地下室地下水で被圧された、採取対象土壌に下面が臨んでいる床スラブの部分の下の該採取対象土壌を採取する土壌採取方法であって、地下室内への地下水の無制御な噴出を防止しつつ、従来の土壌採取方法と比較すると、簡単、安価に済む土壌採取方法を提供することができる。
また本発明によると、本発明に係る土壌採取方法の実施に用いることができる地下水導出管を提供することができる。
採取対象土壌が下にある床スラブ部分を含む使用中の地下構造物の例(地下室)を示す図である。 地下水導出管設置用環状部材の例を示す図であり、図(A)は正面図、図(B)は平面図、図(C)は底面図である。 止水用の環状パッキン例の斜視図である。 地下水導出管例を示す図であり、図(A)は側面図、図(B)は正面図、図(C)は平面図、図(D)は底面図である。 穿孔機例を示す図である 図6(A)はボーリング機の1例を示す図であり、図6(B)はボーリング機の他の例を示す図である。 止水栓例を示す図である。 止水蓋例を示す図であり、図(A)は側面図、図(B)は平面図である。 地下水で被圧された地下室の床スラブの、採取対象土壌が下にある部分に、地下水導出管設置用環状部材を固定するためのアンカーを植設し、該床スラブ部分の上面に止水用シール剤を塗布する工程を示す図である。 採取対象土壌が下にある床スラブ部分に地下水導出管設置用環状部材を固定する工程を示す図であり、図(A)は図9に示すアンカー及び止水用シール剤の上から環状パッキンを配置し、該環状パッキン上に止水用シール剤を塗布する工程を示す図であり、図(B)は該環状パッキン上に、止水用シール剤を間にして地下水導出管設置用環状部材を配置し、アンカーにナット留めする工程を示す図である。 床スラブに固定された地下水導出管設置用環状部材に地下水導出管を接続立設した状態を示す図である。 床スラブに固定された地下水導出管設置用環状部材に地下水導出管を接続立設し、水受け容器及び地下水排出装置を設置し、穿孔機で床スラブに穿孔する様子を示す図である。 土壌採取後の床スラブ部分の土壌採取用孔を止水栓で閉じ、止水栓の上から蓋体で地下水導出管設置用環状部材を閉じる様子を示す断面図である。 止水処理の他の例を示す図であり、図14(A)は土壌採取用孔に複数の止水栓を配置する例を示しており、図14(B)は該止水栓の上から蓋体で土壌採取用孔を覆い閉じる例を示している。 床スラブ部分への地下水導出管設置の他の例を示す図である。 本発明に係る土壌採取方法の他の例を示す図である。 土壌採取方法の従来例を示す図である。
以下、本発明に係る土壌採取方法の幾つかの例及びそれら方法例の実施に用いる地下水導出管の例を図面を参照して説明する。
[第1の土壌採取方法]
第1の土壌採取方法は、地下構造物の1例である構造物最下層の地下室UR(図1参照)の床スラブFS(図1等参照)の下の土壌Sを採取する方法である。床スラブFSは地下水位WLより下方に位置していて、地下水で被圧されている(地下水圧が加わっている)。図示例の地下室URは使用中のものであり、稼働中のボイラーBがあり、資材Gが保管されている。
床スラブFS下の土壌を採取するにあたっては、予め次の(1)〜(9)のもの、ボルト・ナット類、止水用シール剤などを準備する。これらは、いずれも採取対象土壌Sが下にある床スラブFSの部分fsに対して土壌採取作業員がその人力で搬入、搬出可能なものである。床スラブFSの部分fsは図1の例では平坦状である。
(1)地下水導出管設置用環状部材1(図2等参照)
(2)環状パッキン21、22(図3等参照)
(3)地下水導出管3(図4、図11、図12参照)
(4)水受け容器4(図12参照)
(5)地下水排出装置5(図12参照)
(6)床スラブ穿孔用の穿孔機6(図5、図12参照)
(7)土壌採取用のボーリング機7(図6参照)
(8)床スラブの、土壌採取後の土壌採取用孔に詰める止水栓8(図7、図13参照)
(9)蓋体9(図8、図13参照)
以下、(1)〜(9)のそれぞれについて説明する。
なお、地下水導出管設置用環状部材1は、後述するように、床スラブFSに形成される土壌採取用孔に対する止水処理において蓋体9とともに止水用具の1種としても機能するのであるから、以下の説明では、「地下水導出管設置用環状部材」を「止水用環状部材」と言うことがある。また、「蓋体」を「止水蓋」と言うことがある。
(1)止水用環状部材1(図2等参照)
止水用環状部材1は、図2等に示されるように、背丈の低い短円筒状部材で、下端開口部周囲に下端フランジ11を有するとともに上端開口部周囲に上端フランジ12を有していて、上下端フランジのそれぞれには、等中心角度間隔で複数のボルト通し孔111,121を形成してある。それとは限定されないが、本例では上下端フランジ11,12のボルト通し孔は同数である。
止水用環状部材1は金属製でもよいが、より安価に提供できるように合成樹脂製でもよい。本例では、硬質塩化ビニル樹脂製である。上下端のフランジ11,12は、環状部材1の本体1aに接着剤等で固定することも考えられるが、接着剤は有害物質を含む可能性があるため、本例では本体1aに塩化ビニル樹脂で溶接してある。
止水用環状部材1の内径は、一般的に言えば、使用する床スラブ穿孔用の穿孔機の、穿孔ビットを挿入して回転させるに支障がない程度に、該ビットの外径より少し大きくしておけばよい。本例では内径r1=約20cmである。
第1の土壌採取方法では、止水用環状部材1は後述するように土壌採取後、地下室URの床スラブFSに残されるから、該地下室での各種作業等に邪魔にならないように、高さh1は概ね10cm〜20cm程度がよく、本例では、後述するが止水栓8(図7参照)の大きさ等も考慮して、略20cmとしてある。
(2)環状パッキン21(図3等参照)
環状パッキン21は、床スラブFSの穿孔対象部分fsの上面に、そこに凹凸があっても馴染める弾性を有する、非通水性のパッキンである。本例ではそのような凹凸があっても馴染める程度の弾性を有する、円形リング形状の非通水性のゴムパッキンであり、厚さ約0.3cmである。環状パッキン21は複数のボルト通し孔211を有している。ボルト通し孔211は止水用環状部材1の下端フランジ11のボルト通し孔111に対応する孔である。
(3)地下水導出管3(図4等参照)
地下水導出管3は、図4等に示されるように、高さH1の円筒状部材で、円筒状本体3aの途中部分に、高さ方向に対し概ね直角横方向に突出する管形態の地下水放出口部31を備えているとともに下端開口部周囲にフランジ32を、上端開口部周囲にフランジ33有している。地下水放出口部31にはハンドル341で手動操作可能な開閉弁34を取り付けてある。
フランジ32には複数のボルト通し孔321を形成してある。ボルト通し孔321は止水用環状部材1の上端フランジ12のボルト通し孔121に対応する孔である。フランジ33にも複数のボルト通し孔331を形成してある。
地下水導出管3は金属製でもよいが、より安価に軽量に作製できるように合成樹脂製でもよい。本例では、硬質塩化ビニル樹脂製である。フランジ32,33は、導出管3の円筒状本体3aに接着剤等で固定することも考えられるが、接着剤は有害物質を含む可能性があるため、本例では本体3aに塩化ビニル樹脂を用いて溶接してある。
地下水導出管3の内径も、一般的に言えば、使用する床スラブ穿孔用の穿孔機の、穿孔ビットを挿通するに支障がない程度に、該ビットの外径より少し大きくしておけばよい。本例では止水用環状部材1と同内径である。
地下水導出管3の高さH1は、床スラブFSの穿孔により地下室UR内へ噴出してくる地下水が、地下水放出口部31から流出するだけでなく導出管3の上端開口35からも流出してしまうことがない高さとする。地下水が上端開口35から流出してしまうことがない高さH1は、床スラブFSから地下水位までの高さ及び床スラブFSに穿つ孔の径、或いはさらに地下水放出口部31の内径等から予め決定しておける。
また、地下水放出口部31の位置をあえて高くすることにより、地下水排出量を抑制することができる場合もある。
土壌採取場所が異なることで、地下水位や床スラブに穿つ孔の径が少しは変動することがあっても、地下水導出管3を転用(使い回し)できるように、地下水導出管3の高さH1は、例えば略30cm以上とし、しかし、取り扱いの容易さを考慮して例えば略100cm以下にすることができる。本例では高さH1は47.5cmとしてある。
(4)環状パッキン22(図3等参照)
環状パッキン22は、後述するように止水用環状部材1に地下水導出管3を分離可能に接続し立設するとき、止水用環状部材1の上フランジ12と地下水導出管3の下フランジ32の間に挟み込む止水用パッキンで、ここでは、前記パッキン21と同じパッキンである。
(5)水受け容器4(図12参照)及び地下水排出装置5(図12参照)
水受け容器4は地下水導出管3の地下水放出口部31から流出してくる地下水Wを受ける容器である。水受け容器4は金属製でもよいが、より安価に軽量に提供できるように合成樹脂製でもよい。本例では、硬質塩化ビニル樹脂製である。
地下水排出装置5は水中ポンプ(水ポンプ)51及びそれに接続された可撓性ホース52等を含む装置であり、容器4に溜まる地下水をポンプ51で該容器から、溢れさせることなく汲み上げ、可撓性ホース52で予め定めた、例えば地上の地下水排出場所(図示省略)へ排出する装置である。
(6)床スラブ穿孔用の穿孔機6(図5等参照)
穿孔機6には、作業員(平均的体格、体力の土壌採取作業員)がその人力だけで地下室URの穿孔対象床スラブ部分fsへ搬入設置でき、目的とする床スラブ部分fsの穿孔後、そこから該人力だけで搬出できる小型で取り扱い易い簡便な穿孔機を採用する。穿孔機6は、搬入、搬出にあたり分解可能で、設置にあたり組み立て可能なものでもよい。
穿孔機として、それとは限定されないが、例えば、ダイヤモンド工事業協同組合(旧全国コンクリートカッター工事業協同組合)平成19年7月発行の「コアドリル工法概要」に記載されている、コンクリート構造物、道路等を穿孔できる、小型で人力だけで持ち運びでき、取り扱い易い穿孔機を採用できる。
ここでは、そのようなタイプの、図5に例示する穿孔機6を採用する。穿孔機6は、床スラブFSに支柱61を立設し、該支柱61に本体62を昇降可能に支持させ、ハンドル63の手動操作で該本体62を昇降させることができる。
本体62はモーター621及び該モーターで回転駆動可能なビット保持部622等を含んでいて、ビット保持部622に保持させた穿孔ビット64をモーター621で回転駆動するとともにハンドル63操作で床スラブ部分fsへ下降させて部分fsに穿孔できる。穿孔ビット64は、ここでは円筒状の金属製チューブ641の先端部(下端部)にダイヤモンドチップを設けた刃部642を設けたものである。
本例では、穿孔機6の全高さH2は概ね180cm、穿孔ビット64の外径r2は略13cmであり、ビット64の高さは、例えば、チューブを延長接続して高くすることができ、床スラブFSの厚さが大きくても穿孔可能となっている。このビット64により形成される床スラブ孔100(図6、図7、図13参照)の径rは約13cmである。
(7)土壌採取用のボーリング機7(図6参照)
ボーリング機7についても、作業員(平均的体格、体力の土壌採取作業員)が人力だけで地下室URの穿孔対象床スラブ部分fsへ搬入でき、目的とする土壌採取後、そこから該人力だけで搬出できる小型で取り扱い易いボーリング機を採用する。ボーリング機7は、搬入、搬出にあたり分解可能で、設置にあたり組み立て可能なものでもよい。
ボーリング機として、それとは限定されないが、例えば、ボーリング現場においてSCSC(スクスク)(登録商標)式ボーリングと称されているボーリングを実施できる、ジオテック株式会社等の打撃式ボーリング機を利用できる。
図6(A)はその1例を示している。
図6(A)のボーリング機7は、電動ハンマー71に設けられたハンドル72を一人又は複数人で支えて、電動ハンマー71にロッド73を介して接続した土壌サンプラー74を地中へ調査対象深度まで打ち込んだのち、該サンプラー74を引き抜くことで調査対象深度の土壌(地層サンプル)を採取できる。ここでのボーリング機7は,サンプラー74を含めた全高H3が略250cmである。
なお、ハンマー71に代えて図6(B)に例示するような油圧式ハンマー7’を採用することもできる。また、エンジン排気ガスについて対策を要しないなら、或いは対策するとしても簡易な対策でよいなら、ハンマー71に代えて、内燃機関式エンジンハンマーを採用することもできる。
(8)土壌採取後の床スラブ孔に詰める止水栓8(図7、図13参照)
止水栓8は土壌採取後の床スラブ孔100に詰める栓である。それとは限定されないが、本例では、頭截円錐を倒立させた形状のゴム栓である。ゴム栓8は、穿孔機6により形成される床スラブ孔100に対して、本例では、上端径r3約13.5cm、下端径r4約12cm、高さH4=約15cmである。
ゴム栓8の上面には、ピン係合溝821を有する係合部材82を設けてある。これは、ゴム栓8を床スラブ孔100に詰めるにあたって、該栓を保持して操作するロッド81の先端内部に径方向に渡し設けられたピン811を係合脱離させ得る係合部材である。
(9)止水蓋9(図8、図13参照)
止水蓋9は、目的とする土壌採取が終了したのち、止水用環状部材1に通して床スラブ孔100に嵌着されるゴム栓8の上から、ゴム栓8に孔100の方へ押し込む力を加えつつ止水用環状部材1に固定されるものである。止水蓋9はその下面から下方へ突出する筒状の栓押さえ部91を有している。
止水蓋9は金属製でもよいが、より安価に軽量に提供できるように合成樹脂製でもよい。本例では、硬質塩化ビニル樹脂製である。
止水蓋9は、止水用環状部材1の上端フランジ12にボルト・ナット留めできるように、上端フランジ12のボルト通し孔121に対応できるボルト通し孔92を有している。
止水蓋9は、本例では、地下水導出管3の上端フランジ33にもボルト・ナット留めできるものである。
以上説明したもののうち、止水用環状部材1、環状パッキン21、22、地下水導出管3、水受け容器4、地下水排出装置5、止水栓8、止水蓋9のそれぞれも、作業員(平均的体格、体力の土壌採取作業員)が人力だけで地下室URの穿孔対象床スラブ部分fsに対し搬入、搬出できるものである。
次に土壌採取方法を説明する。
まず、図9のように、構造物の、地下水で被圧された最下層の地下室URの床スラブFSの、採取対象土壌が下にある部分fsに、止水用環状部材1を固定するためのアンカー13を設け、床スラブ部分fsの上面に止水用シール剤14を塗布する。
アンカー13はナットを螺着させることができる雄ねじタイプのものであるが、ボルトを螺合させることができる雌ねじタイプのもの等でもよい。
止水用シール剤14は、止水(水密)処理できるのであればそれとは限定されないが、水を含んで膨張する水膨張性シール剤が好ましく、例えば、ADEKA社製のシール剤(ウルトラシールP−201など)を採用できる。
次に、図10に示すように、塗布したシール剤14の上に環状パッキン21を、そのボルト通し孔211をアンカー13に合わせて配置し、さらに環状パッキン21の上面にもシール剤14を塗布する。
次いで、止水用環状部材1の下端フランジ11を、そのボルト通し孔111を環状パッキン21のボルト通し孔211(図3参照)及びアンカー13に合わせて、環状パッキン21のシール剤14が塗布された上面に重ね配置する。ボルト通し孔211及びボルト通し孔111に通したアンカー13にナットNを螺合緊締することで、止水用環状部材1を、採取対象土壌が下にある床スラブ部分fsに水密に固定する。
さらに、止水用環状部材1の上端フランジ12上に、環状パッキン22を介して地下水導出管3の下端フランジ32(図11、図12参照)を配置する。そのとき、フランジ32のボルト通し孔321を環状パッキン22のボルト通し孔及び止水用環状部材1の上端フランジ12のボルト通し孔121に合わせ、両フランジ12、32をボルト・ナットBNで、両フランジ分離可能に固定接続する(図11参照)。かくして止水用環状部材1上に地下水導出管3を立て設ける。
支障なければ、予め止水用環状部材1の上端フランジ12に環状パッキン22を介して地下水導出管3の下端フランジ32を接続しておき、その後に、止水用環状部材1の下端フランジ11を止水用シール剤14及び環状パッキン21を介して床スラブ部分fsに固定設置してもよい。
また、図12に示すように、地下水導出管3の地下水放出口部31から後述するように放出される地下水Wを受け入れるように床部分fsに水受け容器4を配置する。水受け容器4に対して地下水排出装置5を設置する。本例では装置5のポンプ51を容器4に配置し、ポンプ51に接続されたホース52を予め定められた、例えば地上等における地下水排出場所へつなげる。
地下水導出管3に対し、床スラブFSに穿孔機6を設置する。このとき、床スラブFSの上方空間高さが低い等により、穿孔機6のビット保持部622に穿孔ビット64を保持させたままでは、穿孔ビット64を地下水導出管3の上端開口35から導出管3及び止水用環状部材1内に挿入し難いようなときは、例えば、ビット保持部622から取り外した穿孔ビット64を導出管3及び止水用環状部材1内に挿入し、その後に穿孔ビット64をビット保持部622に保持させる等すればよい。このようにして床スラブFSに穿孔機6を設置し、地下水導出管3の上端開口35から導出管3及び止水用環状部材1内に挿入した穿孔ビット64を駆動して床スラブ部分fsに土壌採取用の孔100(図6、図13参照)をあける。
土壌採取用の孔100を形成した後、穿孔機6を地下水導出管3内から撤去するときも、穿孔機6を分解して撤去してもよい。
孔100をあけることで噴出してくる地下水Wは、地下水導出管3の地下水放出口部31の手動開閉弁34を開けること、或いは開けておくことで、水受け容器4で受けて、地下水排出装置5で支障のない場所へ排出する。
次いで、穿孔機6に代えてボーリング機7を用いて孔100下の調査深度の土壌(土壌サンプル)を採取する。この間も、水受け容器4へ放出されてくる地下水は排出装置5で排出する。
ボーリング機7についても、床スラブFSの上方空間高さが低い等により、ボーリング機7の電動ハンマー71にロッド73を介して土壌サンプラー74を接続したままでは、該土壌サンプラー74を地下水導出管3の上端開口35から導出管3及び止水用環状部材1内に挿入し難いようなときは、例えば、ロッド73及び土壌サンプラー74を電動ハンマー71から取り外した状態で、或いは土壌サンプラー74をロッド73から取り外した状態で、取り外したそれらを導出管3及び止水用環状部材1内に挿入し、その後にそれらを電動ハンマー71に取り付ければよい。また、土壌採取後、ボーリング機7を地下水導出管3内から撤去する場合、ボーリング機7を分解して撤去してもよい。
目的とする土壌採取後は、ボーリング機7を撤去し、図7に示すようにロッド81で保持した止水栓8を地下水導出管3の上端開口35から床スラブ孔100へ降ろし、該孔100に詰め込み止水し、ロッド81を止水栓8から外す。その後ボルト・ナットBNを解除して地下水導出管3を止水用環状部材1から取り外す。
次いで図13に示すように、止水蓋9を、その下面から下方へ突出する筒状の栓押さえ部91内に止水栓8の係合部材82(ロッド81先端のピン811を係合脱離させ得る係合部材)を収容して該栓押さえ部91で止水栓8を孔100の方へ押圧しつつ、止水用環状部材1の上端フランジ12にボルト・ナットで固定する。
なお、係合部材82は止水蓋9で止水用環状部材1を閉じる前に止水栓8から外してもよい。そうする場合には、栓押さえ部91は係合部材82を収容可能な中空部を有するものである必要はない。
また、止水栓8を栓押さえ部91のようなもので押さえなくても止水可能であれば、止水栓8を栓押さえ部91のようなもので押さえなくてもよい。
かくして、土壌採取が終了すると、不要となった機器類等を地下室URから人力で撤去する。
以上説明した土壌採取方法によると、地下室URの床スラブFSの、採取対象土壌が下にある部分fsに穿孔することで噴出してくる地下水Wを地下水導出管3の弁34を開いておいて地下水放出口部31から水受け容器4へ流出させ、地下水排出装置5で予め定めた場所(例えば地下室URの使用に支障が無い場所)へ排出できる。
土壌採取にあたり、採取対象土壌が下にある床スラブFSより上層階の床スラブに従来の大型のボーリング機を通すパイプを建て込むための孔を形成する必要はなく、また、大型のボーリング機等の搬入に伴う大掛かりな既設通路の解体や、やぐら設置に伴う天井解体等は必要ない。また、そもそも上層階の床スラブの耐力不足のため、大型機械を該床スラブ上に設置できない場合でも、床スラブFS下の土壌を採取できる。
土壌採取に用いる止水用環状部材1、地下水導出管3、水受け容器4、地下水排出装置5、床スラブ穿孔機6、ボーリング機7、止水栓8及び止水蓋9等のそれぞれは、人力で搬入、搬出可能なものであり、従来の大型のボーリング機やそれ用のやぐら等に比べると、扱い易く、比較的安価に済む。
動力源として大型の内燃機関式エンジンを用いる大型ボーリングマシンは採用しないので、使用中の工場、作業所等の地下構造物でも、大掛かりな排気ガス対策を講じる必要はない。
土壌採取後、床スラブFSにあけた孔100を止水栓8で簡単に閉じ、該止水栓8を止水蓋9で簡単に固定でき、従来のようにセメントミルク充填・硬化工程(2〜3日)を必要としない。
これらにより、上記土壌採取方法によると、地下水で被圧された地下室URの床スラブFSの下の土壌を採取するにあたり、地下室内への地下水の無制御な噴出を防止しつつ、簡単、安価に目的とする土壌採取を行える。
以上例示説明した土壌採取方法では、地下水導出管3として上端フランジ33を有するとともに弁34を備えたものを採用しているが、上端フランジ33や弁34は本発明にかかる土壌採取方法の実施には、無くても構わない。しかし、土壌採取を一旦中断するようなときは、安全のため(地下水の地下室UR内への不測の無制御な流出を防止するため)、地下水導出管3の開閉弁34を閉め、場合によっては地下水導出管3の上端開口35を、上端フランジ33に止水蓋9又は栓押さえ部91を省略した蓋体9’(図11参照)を固定して閉じることもできる。
また、地下水導出管3の上端フランジ33は、地下水導出管3を吹き抜け構造の地下室等における土壌採取に転用するような場合に、地下水導出管3にさらに管を継ぎ足して、例えば、従来の背の高いやぐらを用いるボーリング機を利用して土壌採取するような場合に用いることができる。この場合、継ぎ足した管内を、地下水が外部地下水位まで上昇し、地下水の重量を加えた継ぎ足し管を、人力で撤去できなくなる恐れが生じるが、弁34を開放することにより、地下水位を下げ、人力による撤去を可能にすることもできる。
また、以上例示説明した土壌採取方法では、止水用環状部材1への地下水導出管3の接続立設にフランジ12,32を用いているが、止水用環状部材1と地下水導出管3を分離可能に接続できるのであれば、他の接続構造でもよい。例えば、止水用環状部材1の筒状本体と地下水導出管3の筒状本体の両方にまたがってそれらに外嵌され、それらに分離可能に固定される筒状継ぎ手を用いる構造であってもよい。
なお、土壌採取を一旦中断する場合について付言すれば、短い期間中断するだけであれば、例えば、ボーリング機7を一旦撤去し、地下水導出管3及び止水用環状部材1を通って土壌採取用孔100を止水栓8で閉じ、地下水導出管3の開閉弁34を閉めるとともに地下水導出管3の上端開口35を止水蓋9又は蓋体9’で閉じ、土壌採取を再開する場合には、地下水導出管3から止水蓋9又は蓋体9’を外し、止水栓8も外し、ボーリング機7を再設置して土壌採取を再開すればよい。
長期間中断するのであれば、例えば、図13に示すように、土壌採取用孔100に栓8を配置し、止水用環状部材1を蓋体で閉じ、土壌採取を再開する場合には、蓋体を止水用環状部材1から外し、該止水用環状部材1に地下水導出管3を接続し、孔100から栓8を外し、ボーリング機7を再設置する等して土壌採取を再開すればよい。
[第2の土壌採取方法]
以上説明した第1の土壌採取方法では、床スラブ部分fsに穿孔形成された土壌採取用の孔100に対する土壌採取後の止水処理は、孔100に止水栓8を詰め、止水用環状部材1は床スラブFSの部分fsに残したままとして、この止水用環状部材1の上端フランジ12に止水蓋9を取り付けて止水用環状部材1の上端開口部を閉じた。
このように止水処理において止水用環状部材1を採取対象土壌が下にある地下水で被圧された部分(第1の土壌採取方法では床スラブ部分fs)に残したままとすれば、採取対象土壌が下にある地下水で被圧された部分に例えば土壌汚染対策法に定める特定有害物質を含む液体が存在していて、止水処理において、もし止水用環状部材1を除去してしまえば、その液体が土壌採取用孔100に流入してしまう恐れがあるようなとき、そのような液体の流入を止水用環状部材1で抑制できる。
採取対象土壌が下にある地下水で被圧された部分に土壌汚染対策法に定める特定有害物質を含む液体が存在する場合として、例えば該部分がメッキ工場におけるメッキ液を収容したメッキ槽から廃棄するメッキ液を一旦受けるピットの底部であって、該廃棄メッキ液に特定有害物質である六価クロムやシアンなどが含まれていて、該廃棄メッキ液がピットの底部に残存している場合を例示できる。
しかしながら、例えば前記の第1の土壌採取方法におけるように止水用環状部材1を床スラブFSに残したままとすれば、図示例の地下室URのように使用中の地下室の場合、止水用環状部材1が邪魔になる場合がある。
そこで、第2の土壌採取方法では、土壌採取後の土壌採取用孔100に対する止水処理と地下水導出管3の撤去を行う止水処理及び地下水導出管撤去工程を次のように実施する。この止水処理及び地下水導出管撤去工程の前の工程は前記第1の土壌採取方法の場合と実質上同じである。
第2の土壌採取方法における止水処理及び地下水導出管撤去工程では、目的とする土壌を採取してボーリング機7を撤去したあと、地下水導出管3及び止水用環状部材1の内側を通って床スラブ部分fsの孔100に、図14に示すように、止水栓801を配置する。
止水栓801は、本例では合成樹脂製の芯材8011の周囲に水分で膨潤する膨潤性ゴム8012を周設した止水栓であり、膨潤性ゴム8012がまだ膨潤していない状態で孔100内の一番奥深い位置に配置する。この止水栓801の配置は、図14には示していないが、例えば図7に示すと同様に、先端に係合ピンを有するロッド81と止水栓801の芯材8011設けた、後で該芯材から取り外し可能なピン係合部材82を用いて配置すればよい。止水栓801として、例えば、応用計測サービス株式会社提供の商品名ナイスシール(遮水パッカー材)を利用したものを採用できる。
止水栓801を配置するに先だって、状況に応じて、孔100に続く土壌Sの孔に該土壌孔を埋める埋め戻し材(例えばベントナイトペレット、土、砕石等のうち少なくとも1種)800を投入してもよい。
膨潤性ゴム8012が膨潤して孔100の内側周面に水密に、又は略水密に接触した嵌着状態になると、順序はそれとは限定されないが、例えば、地下水導出管3及び止水用環状部材1を床スラブ部分fsから撤去し、止水栓801より上位置に、止水栓802、止水セメント803及び止水栓804を順次配置する。
また、例えば、少なくとも止水栓801の配置後、まず、地下水導出管3を止水用環状部材1から取り外し、残りの止水栓のうち少なくとも一つを孔100に配置し、その後に止水用環状部材1を床スラブ部分fsから撤去し、その後、まだ、孔内に配置すべき止水栓がある場合はそれも孔100に配置してもよい。
止水栓802は止水器具とも称されているもので、円板状の弾性プラグ8021を両面から一対の挟着部材8022で挟み着け、それらに貫通させたボルト8023に蝶ナット8023を螺合させた止水栓であって、孔100内に配置して、該ボルト・ナットで挟着部材8022を互いに接近させることで弾性プラグ8021の周縁部を半径方向に拡張させ、孔100の内側周面に接触させる止水栓である。このタイプの止水栓として、例えば、株式会社カンツール提供のINタイプ(インサイド型)止水メカニカルプラグを採用できる。
止水栓804には、例えば、第1の土壌採取方法で採用した止水処理用ゴム栓8と同材質のゴム栓を採用できる。ここでは、ゴム栓804をその上面が床スラブ部分fs上面と概ね同じ高さに位置するまで孔100内に押し込む。
このように孔100に止水栓801〜804を配置したあと、それら止水栓の上から孔100を蓋体9’(本例では前記止水蓋9から栓押さえ部91を省略したタイプのもの)で覆う。このとき孔100の上端開口周囲に止水用シール剤14を塗布し、或いはさらに環状パッキン21やさらなる止水用シール剤14を配置し、それらの上に蓋体9を配置し、第1の土壌採取方法で止水用環状部材1を床スラブ部分fsに設置したときと同様にして蓋体9’を床スラブ部分fsに固定し、孔100を閉じる。
以上の説明では、止水栓として4種類の止水栓801〜804を採用したが、これらすべての止水栓を採用しなければならないものではない。安定的に、確実に止水できるのであれば、一つの止水栓を採用するだけでもよい。止水栓を一つだけ採用するとすれば、孔100の入り口開口部に配置する止水栓804を例示できる。
また、止水栓801〜803のうち1又は2以上や埋め戻し材800を第1の土壌採取方法における止水処理において採用してもよい。
[第3の土壌採取方法]
第3の土壌採取方法によると、例えば、採取対象土壌が下にある床スラブ部分fsの上方空間高さが低い等により、地下水導出管3を背低く床スラブ部分fsに設置したいようなときに採用できる。この土壌採取方法では、図15に示すように、地下水導出管3を床スラブ部分fsに直接的に設置する。第1、第2の土壌採取方法で採用した地下水導出管設置用環状部材1は採用しない。
第3の土壌採取方法では、構造物の、地下水で被圧された最下層の地下室URの床スラブFSの、採取対象土壌が下にある部分fsに、第1の土壌採取方法の場合と同様に、図9で示すと同様に、アンカー13を設け、床スラブ部分fsの上面に止水用シール剤14を塗布する。
次に、図10(A)に示すと同様に、塗布したシール剤14の上に環状パッキン21を、そのボルト通し孔211をアンカー13に合わせて配置し、さらに環状パッキン21の上面にもシール剤14を塗布する。
次いで、地下水導出管3の下端フランジ32を、そのボルト通し孔321を環状パッキン21のボルト通し孔211(図3参照)及びアンカー13に合わせて、環状パッキン21のシール剤14が塗布された上面に重ね配置する。ボルト通し孔211及びボルト通し孔321に通したアンカー13にナットNを螺合緊締することで、地下水導出管3を床スラブ部分fsに直接的に水密に設置する。
止水処理及び地下水導出管撤去工程では、目的とする土壌を採取してボーリング機7を撤去したあと、地下水導出管3の内側を通って床スラブ部分fsの孔100に、第2の方法の場合と同様に、図14で示されるように止水栓801を配置する。
止水栓801を配置するに先だって、状況に応じて、孔100に続く土壌Sの孔に該土壌孔を埋める埋め戻し材800を投入してもよい。
本例でも、膨潤性ゴム8012が膨潤して孔100の内側周面に水密に、又は略水密に接触した嵌着状態になると、順序はそれとは限定されないが、例えば、地下水導出管3を床スラブ部分fsから撤去し、止水栓801より上位置に、止水栓802、止水セメント803及び止水栓804を順次配置する。
このように孔100に止水栓801〜804を配置したあと、図14(B)で示されると同様にそれら止水栓の上から孔100を蓋体9’で覆い閉じる。
第3の土壌採取方法でも、4種類の止水栓801〜804のすべてを採用しなければならないものではない。安定的に、確実に止水できるのであれば、一つの止水栓を採用するだけでもよい。止水栓を一つだけ採用するとすれば、孔100の入り口開口部に配置する止水栓804を例示できる。
[第4の土壌採取方法]
第4の土壌採取方法は、採取対象土壌が下にある、地下水で被圧された床スラブの部分が床スラブの上面より下方へ凹んだ凹所状部分の底部であるときの土壌採取方法例である。図16に示すように、凹所状部分は床スラブFSの上面より下方へ凹んだピットPである。ピット底部plの下に採取対象土壌Sがある。本例では、ピットPは天井壁p2で覆われている。本例では床スラブFSの一部が天井壁p2を兼ねている。天井壁p2には図示省略の開口部があり、土壌採取作業員はこの開口部から前記の止水用環状部材1等をピットP内に対し搬入、搬出できる。
ピットPの底部p1から天井壁p2までの高さは、作業員が腰を曲げて動ける程度のものであり、したがって、図16に示すように、地下水導出管3、水受け容器4、地下水排出装置5、穿孔機6(図示省略)、ボーリング機7等は天井壁p2上に設置される。
ピット底部p1の下の土壌の採取は、次の点を除けば、実質上、前記第1の土壌採取方法又は前記第2の土壌採取方法の場合と同様である。
第4の土壌採取方法では、ピットPの底部p1に設置される止水用環状部材1と地下水導出管3とを中継ぎ管30を介して接続する。この中継ぎ管30もピットPに対して土壌採取作業員が搬入、搬出可能なものである。
図示例ではピット天井壁p2に中継ぎ管30を通す孔p2hを穿孔機6を利用して、しかしビットは前記ビット64より大径のものを用いてあける。前記の人が出入りできる開口部に中継ぎ管30を通せる場合はそうしてもよい。
止水用環状部材1のピット底部p1への設置、止水用環状部材1と中継ぎ管30相互の接続、中継ぎ管30と地下水導出管3相互接続の順序はその作業に支障がないのであれば、いずれの順序でもよい。
土壌採取後の止水処理及び地下水導出管撤去工程も、中継ぎ管30の撤去が加わる点を除けば、実質上、前記第1の土壌採取方法又は前記第2の土壌採取方法の場合と同様である。
本発明は、既存の地下室の地下水で被圧された部分の下の土壌の汚染状態を調査する等の目的で該土壌を簡易に採取することに利用できる。
UR 地下構造物例である地下室
FS 地下室URの床スラブ
fs 下に採取対象土壌がある床スラブの部分
S 土壌
P ピット
p1 ピット底部
p2 ピット天井壁
100 土壌採取用孔
1 地下水導出管設置用環状部材
21、22 環状パッキン
3 地下水導出管
31 地下水放出口部
34 開閉弁
30 中継ぎ管
4 水受け容器
5 地下水排出装置
51 水中ポンプ
52 ホース
6 穿孔機
7 ボーリング機
8、801、802、803、804 止水栓
800 埋め戻し材
9 止水蓋
9’ 蓋体

Claims (9)

  1. 既存の地下室地下水で被圧された、採取対象土壌に下面が臨んでいる床スラブの部分の下の該採取対象土壌を採取する土壌採取方法であって、
    前記床スラブの部分に、上端開口部及び下端開口部を有するとともに該上下端開口部間の途中部分から高さ方向に対し横方向へ向けられた地下水放出口部を有する地下水導出管を立て設ける地下水導出管設置工程と、
    水受け容器を、前記床スラブの部分に立て設けられる前記地下水導出管の地下水放出口部から流出してくる地下水を受容するように、前記床スラブに設置する水受け容器設置工程と、
    前記水受け容器に受容される地下水を予め定めた場所へ排出するための、水ポンプを含む地下水排出装置を前記床スラブに設置する地下水排出装置設置工程と、
    前記地下水導出管設置工程において前記床スラブの部分に立て設けられた前記地下水導出管の上下端開口部及び内側を自由に通って前記床スラブの部分に穿孔できる穿孔機を用いて、地下水導出管の上下端開口部及び内側を通って該床スラブの部分に土壌採取用孔を穿つ穿孔工程と、
    前記床スラブの部分に立て設けられた前記地下水導出管の上下端開口部及び内側を自由に通って、前記穿孔工程で穿たれた前記土壌採取用孔から前記採取対象土壌を採取できるボーリング機を用いて、地下水導出管の上下端開口部及び内側を通って該採取対象土壌を採取する土壌採取工程と、
    前記土壌採取工程による土壌採取後、止水用具による前記土壌採取用孔に対する止水処理と前記地下水導出管の撤去を行う止水処理及び地下水導出管撤去工程を含み、
    前記の地下水導出管、水受け容器、地下水排出装置、穿孔機、ボーリング機及び止水用具のそれぞれとして、前記採取対象土壌が下にある前記床スラブの部分に対して人力で搬入、搬出可能なものを採用し、
    前記地下水導出管として、前記地下室の床スラブの上方空間へ向け、前記穿孔機による前記穿孔工程及び前記ボーリング機による前記土壌採取工程を実施可能に前記床スラブの部分に立て設けることができる大きさ及び形状のものを採用し、
    前記穿孔工程で前記床スラブの部分に穿孔することで噴出してくる地下水を前記地下水導出管の地下水放出口部から前記水受け容器へ流出させ、該水受け容器内の水を前記地下水排出装置で排出することを特徴とする土壌採取方法。
  2. 前記地下水導出管設置工程では、前記地下水導出管を地下水導出管設置用環状部材を介して前記床スラブの部分に設置し、前記穿孔工程及び前記土壌採取工程は該地下水導出管及び地下水導出管設置用環状部材の内側を通って実施し、該地下水導出管設置用環状部材として前記床スラブ部分に対して人力で搬入、搬出可能なものを採用する請求項1記載の土壌採取方法。
  3. 前記地下室の、地下水で被圧された、採取対象土壌に下面が臨んでいる床スラブの部分が該床スラブの上面から下方へ凹ませて形成された凹所状部分の底部であり、
    前記地下水導出管設置工程では、前記地下水導出管を前記凹所状部分の底部に地下水導出管設置用環状部材及び中継ぎ管を介して立て設けることで、該地下水導出管の地下水放出口部を前記床スラブに設置される前記水受け容器に臨ませ、前記穿孔工程及前記土壌採取工程は該地下水導出管、中継ぎ管及び地下水導出管設置用環状部材の内側を通って実施し、該地下水導出管設置用環状部材及び中継ぎ管のそれぞれとして前記凹所状部分の底部に対して人力で搬入、搬出可能なものを採用する請求項1記載の土壌採取方法。
  4. 前記止水処理及び地下水導出管撤去工程で用いる前記止水用具として、前記土壌採取用孔に配置する少なくとも一つの止水栓と、前記地下水導出管設置用環状部材の開口を閉じる蓋体を採用し、
    前記止水処理及び地下水導出管撤去工程では、前記地下水導出管及び前記地下水導出管設置用環状部材の内側を通って前記土壌採取用孔に少なくとも一つの前記止水栓を配置し、その後前記地下水導出管を前記地下水導出管設置用環状部材から取り外し、その後、まだ該土壌採取用孔に配置すべき止水栓がある場合は該止水栓も該土壌採取用孔に配置したのち、前記地下水導出管設置用環状部材の開口を前記蓋体で閉じることで前記止水栓の上から該土壌採取用孔を該蓋体で覆い閉じる請求項2又は3記載の土壌採取方法。
  5. 前記止水処理及び地下水導出管撤去工程で用いる前記止水用具として、前記土壌採取用孔に配置する少なくとも一つの止水栓と、該土壌採取用孔に配置した止水栓の上から該土壌採取用孔を覆い閉じる蓋体を採用し、
    前記止水処理及び地下水導出管撤去工程では、前記地下水導出管及び前記地下水導出管設置用環状部材の内側を通って前記土壌採取用孔に少なくとも一つの前記止水栓を配置し、その後前記地下水導出管及び前記地下水導出管設置用環状部材を前記床スラブの部分から取り外し、その後、まだ該土壌採取用孔に配置すべき止水栓がある場合は該止水栓も該土壌採取用孔に配置したのち、前記止水栓の上から該土壌採取用孔を前記蓋体で覆い閉じる請求項2又は3記載の土壌採取方法。
  6. 前記地下水導出管設置工程では、前記地下水導出管を前記地下水で被圧された、採取対象土壌に下面が臨んでいる前記床スラブの部分に直接的に設置し、
    前記止水処理及び地下水導出管撤去工程で用いる前記止水用具として、前記土壌採取用孔に配置する少なくとも一つの止水栓と、該土壌採取用孔に配置した該止水栓の上から該土壌採取用孔を覆い閉じる蓋体を採用し、
    前記止水処理及び地下水導出管撤去工程では、前記地下水導出管の内側を通って前記土壌採取用孔に少なくとも一つの前記止水栓を配置し、その後前記地下水導出管を前記床スラブの部分から取り外し、その後、まだ該土壌採取用孔に配置すべき止水栓がある場合は該止水栓も該土壌採取用孔に配置したのち、前記止水栓の上から該土壌採取用孔を前記蓋体で覆い閉じる請求項1記載の土壌採取方法。
  7. 前記地下水で被圧された、採取対象土壌に下面が臨んでいる前記床スラブの部分を含む前記地下室は使用中の地下室である請求項1から6のいずれか1項に記載の土壌採取方法。
  8. 前記地下水導出管として前記地下水放出口部に開閉弁を設けた地下水導出管を採用し、該開閉弁は、前記床スラブの部分に穿孔することで噴出してくる地下水を該地下水放出口部から流出させるにあたっては、開けておく請求項1から7のいずれか1項に記載の土壌採取方法。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載の土壌採取方法の実施に用いる地下水導出管であって、上端開口部及び下端開口部を有するとともに該上下端開口部間の途中部分から高さ方向に対し横方向へ向けられた地下水放出口部を有し、前記地下室の床スラブの上方空間へ向け、前記穿孔機による前記穿孔工程及び前記ボーリング機による前記土壌採取工程を実施可能に前記床スラブの部分に立て設けることができる大きさ及び形状の地下水導出管。
JP2016062518A 2015-03-27 2016-03-25 土壌採取方法及び地下水導出管 Active JP6763678B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015067690 2015-03-27
JP2015067690 2015-03-27

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016188569A JP2016188569A (ja) 2016-11-04
JP6763678B2 true JP6763678B2 (ja) 2020-09-30

Family

ID=57240070

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016062518A Active JP6763678B2 (ja) 2015-03-27 2016-03-25 土壌採取方法及び地下水導出管

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6763678B2 (ja)

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR930012067B1 (ko) * 1984-12-07 1993-12-23 미쉘 크람브 토질처리 및 복수장비의 연속설치방법과 그 장치
JPH0686727B2 (ja) * 1991-01-10 1994-11-02 株式会社大阪防水建設社 スリーブ注入工法
JPH0689542B2 (ja) * 1991-08-05 1994-11-09 株式会社大阪防水建設社 地盤改良工法
JP2763430B2 (ja) * 1991-10-24 1998-06-11 日本綜合防水株式会社 地下水の被圧下における地盤改良工法および注入管のパッカー装置
JP2896620B2 (ja) * 1992-12-17 1999-05-31 株式会社サン・イースト 地下構築物用床パネル
JP2867204B2 (ja) * 1993-05-07 1999-03-08 ライト工業株式会社 被圧水下における注入外管の建込方法
JP3650861B2 (ja) * 1996-09-26 2005-05-25 株式会社竹中工務店 既存構造物直下の被圧地盤の改良方法及びその改良方法に使用する止水装置
JP2908764B2 (ja) * 1996-10-02 1999-06-21 日本綜合防水株式会社 コンクリート構造物周辺の補修方法
JP4293649B2 (ja) * 1998-07-15 2009-07-08 大成建設株式会社 高水圧の揚水管閉塞方法
JP4060720B2 (ja) * 2003-01-24 2008-03-12 株式会社錢高組 高圧ジェットによる汚染土壌の地盤改良工法
JP2004339820A (ja) * 2003-05-16 2004-12-02 Shimizu Corp 地下水により被圧された地下床スラブ下の土壌採取方法
CN102839676A (zh) * 2012-09-29 2012-12-26 上海市机械施工有限公司 堵漏装置及其使用方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016188569A (ja) 2016-11-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5212070B2 (ja) 常用井戸及び常用井戸の構築方法
RU2626101C2 (ru) Способ и устройство для испытания несущей способности с использованием кольцевого датчика
JP5320728B2 (ja) 常用井戸、常用井戸の構築方法及び常用井戸の構造
RU2495998C2 (ru) Способ гидроударной обработки призабойной зоны пласта и освоения скважины и эжекторное устройство для его осуществления (варианты)
JP6763678B2 (ja) 土壌採取方法及び地下水導出管
JP4614996B2 (ja) ケーソンを用いて構築した地下構造物および止水装置付ケーソン
JP4074313B2 (ja) 通水用鋼矢板、および通水土留壁の構造、およびその施工方法。
JP2006233712A (ja) 横井戸形成方法及び短井戸管並びに横井戸による地下水循環型汚染土壌浄化方法及び装置
KR100806938B1 (ko) 그라우팅액을 하향주입하여 충진할 수 있도록 한 지하수심정의 그라우팅 장치 및 방법.
KR100741884B1 (ko) 발포우레탄 패커를 이용한 지하수 폐공 처리장치 및 방법
JP5218004B2 (ja) 井戸及び井戸の構築方法
KR102305210B1 (ko) 지하수 관정의 상부보호공
JP2009264036A (ja) 橋脚等の補強工法
KR100758502B1 (ko) 상하수관 추진용 입갱장치 및 그 시공방법
JP6585787B1 (ja) 大型有底管体の建込み方法及び大型有底管体
CN109047318B (zh) 一种污染场地原位注入固体药剂的系统
CN110644515A (zh) 用于灰岩区深基坑突涌水的封堵方法及其封堵装置
JP2008223337A (ja) 基礎杭の施工方法及び該工法に用いる中空杭内周壁の洗浄装置
JP7073326B2 (ja) 埋設物の撤去方法
JP6667276B2 (ja) 砕石杭の施工方法、砕石杭の施工用治具および砕石杭の施工システム
KR20190055562A (ko) 석축 보강장치 및 석축 보강방법
CN210975855U (zh) 用于灰岩区深基坑的施工工具及其突涌水的封堵装置
KR100805952B1 (ko) 추진 입구 선도장치
JP6626343B2 (ja) 鋼管矢板打設用部材、鋼管矢板打設方法
KR102649913B1 (ko) Eptsi 강관 및 이를 이용한 시공방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190308

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200123

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200130

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200326

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200908

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200910

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6763678

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250