JP6760179B2 - 運転支援システム - Google Patents

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本発明は、自動運転車両の車線移動支援を行う運転支援システムに関する。
特許文献1に開示の車線群形成制御装置は、車両群が隊列走行しながら合流地点を通過する際に、合流道路を走行する合流車が合流地点に到達する時刻に従って車両群を分割し、当該合流車を合流させるための隙間を形成する。
特開平11−328584号公報
一般に、車両が合流や車線変更などのために車線移動を行う際には、移動先の車線に、当該車両が車線移動した場合に前後の車両との間に十分な間隔を保つことが可能なスペースが形成されている必要がある。さらに、このようなスペースが形成された場合であっても、車線移動を行うまでの時間、そのスペースが維持される必要がある。
従って、特許文献1のように、車線を移動する車両のためにあらかじめスペースを形成することを考えた場合、スペースを形成できた場合であっても、形成したスペースに他車両が割り込みするなどして車線を移動できない場合がある。
本発明は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、車両が車線を移動するためのスペースへスムーズに移動することを可能とした、自動で車線移動を行う運転支援システムを提供することにある。
上記目的は独立請求項に記載の特徴の組み合わせにより達成され、また、下位請求項は、発明の更なる有利な具体例を規定する。特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するための本発明は、加速および減速を自動で行うことにより加減速度を自動で変更する加減速制御と、車線移動前の車線である移動前車線から、車線移動後の車線である移動後車線に自動で車線移動を行う車線移動制御とを含む運転支援を実行する車線移動車両(10)で用いられる運転支援装置(100)を含む運転支援システム(1)であって、車線移動制御の実行が要求された場合に、移動後車線を、加減速制御を含む運転支援を実行して走行している車両の中から、当該車両と当該車両の先行車両(40)との間に車線移動車両が車線移動することが可能な協力スペースを形成することにより、車線移動制御に協力する協力車両(20)を決定する協力車両決定部(121)と、車線移動車両および協力車両の少なくとも一方に対して加減速制御を実行させ、車線移動車両が協力車両の側方に位置する移動準備状態とする移動準備部(122)と、移動準備状態となった場合に、協力車両に対して、協力スペースを形成するために加減速制御の実行を要求するスペース形成部(123)と、協力スペースが形成されたことに基づいて、車線移動車両に車線移動制御の実行を要求し、協力スペースに車線移動させる移動実行部(125)とを備え、移動準備部は、協力車両が車線移動車両の後方に位置する場合、少なくとも協力車両に対して加減速制御を実行させることにより協力車両を移動させ、移動準備状態とする。
以上の構成によれば、協力車両決定部が協力車両を決定すると、移動準備部は、車線移動車両が、協力車両の側方に位置する移動準備状態となるように、車線移動車両および協力車両の少なくとも一方に加減速制御を実行させる。車線移動車両が協力車両の側方に位置する移動準備状態となると、スペース形成部が協力スペースを形成する。これにより、車線移動車両が車線移動することが可能な協力スペースが移動後車線に形成され、車線移動実行部によって自動で車線移動が行われる。
このとき、車線移動車両が協力車両の側方に移動してから協力スペースが形成されることにより、車線移動車両がその協力スペースへ移動を開始するまでの時間を短縮することができる。このため、協力スペースへの他車両の割込みを抑制することができ、車線移動車両はスムーズに車線移動を行うことができる。
運転支援システム1の概略を示す図である。 運転支援装置100の構成を示す図である。 協力車両装置200の構成を示す図である。 運転支援装置100の作動を示すフローチャートである。 加減速度を調停するサブルーチンを示すフローチャートである。 車線移動制御を調停するサブルーチンを示すフローチャートである。 協力車両装置200の作動を示すフローチャートである。 協力車両20が車線移動車両10の前方の場合の作動例を示す図である。 協力車両20が車線移動車両10の前方の場合の作動例を示す図である。 協力車両20が車線移動車両10の前方の場合の作動例を示す図である。 協力車両20が車線移動車両10の後方の場合の作動例を示す図である。 協力車両20が車線移動車両10の後方の場合の作動例を示す図である。 協力車両20が車線移動車両10の後方の場合の作動例を示す図である。
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態としての運転支援システム1を図面に基づいて説明する。運転支援システム1の構成及び詳細な説明に入る前に、運転支援システム1の作動概略を図1に沿って説明する。運転支援システム1は、車両の車線変更や合流を支援する。これ以降、車線変更および合流の際に走行中の車線から別の車線に移動する動作を車線移動と総称する。本実施形態では、運転支援システム1が車線移動を支援する場面として、本線31に合流車線32が合流する合流領域30において、車線移動車両10の合流を支援する場合を例に説明する。合流車線32が請求項の移動前車線に相当し、本線31が請求項の移動後車線に相当する。
運転支援システム1は、合流車線32を走行する車線移動車両10で用いられる運転支援装置100と、本線31を走行する協力車両20で用いられ、運転支援装置100と無線通信する協力車両装置200とを備える。運転支援装置100と協力車両装置200は、無線通信で車線移動車両10および協力車両20の位置および速度をやりとりし、協調して車線移動車両10を本線31に合流させる。
具体的には、車線移動車両10は、協力車両20にスペースの形成を依頼し、依頼を受けた協力車両20は、協力車両20の先行車両40との間に車線移動車両10が車線移動することが可能な協力スペースを形成する。協力車両20が協力スペースを形成すると、車線移動車両10は形成された協力スペースに車線移動する。
なお、車線移動車両10は、周辺の環境に基づいて加減速および操舵を自動で実行する、いわゆる自動運転を行って走行している車両である。車線移動車両10が自動で実行する制御は、駆動および制動を実行することにより自動で加減速する加減速制御と、操舵を含む制御を実行することにより自動で車線を移動する車線移動制御とを含む。
協力車両20は、あらかじめ定められた距離以上の車間距離を維持しつつ、先行車両40を追従するように加減速する、いわゆるアダプティブクルーズコントロール(以下、ACC:Adaptive Cruise Control)を行っている車両である。協力車両20が自動で実行する制御は、駆動および制動を実行することにより自動で加減速する加減速制御を含む。また、合流領域30の周辺は、車線移動車両10、協力車両20、および先行車両40以外にも他車両50が走行している。
[運転支援装置100の構成]
図2を用いて運転支援装置100の構成を説明する。運転支援装置100は、ロケータ101と、周辺監視センサ102と、通信部103と、運転支援ECU104とを備える。なお、以下の運転支援装置100の構成の説明と、後述の運転支援装置100の作動の説明とにおいては、運転支援装置100を用いる車両、すなわち車線移動車両10を自車と呼ぶ。また自車以外の車両、すなわち車線移動車両10以外の車両である協力車両20、先行車両40、および他車両50を区別しない場合他車と総称する。
ロケータ101は、自車の位置を決定する装置であり、本実施形態では、慣性センサ、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機、地図データを記憶した地図データベースを備えている。慣性センサは、自車の角速度を取得するジャイロセンサと、自車の加速度を取得する加速度センサとを備える。GNSS受信機はGNSSを構成する測位衛星が送信する測位信号を受信する受信機である。地図データベースは、不揮発性のメモリであって、道路形状等の地図データを記憶している。
本実施形態におけるロケータ101は、慣性センサが取得した角速度および加速度を用いて位置を逐次更新する慣性航法と、GNSS受信機が受信した測位信号を用いて位置を測位する電波航法との組み合わせによって自車の位置を逐次決定する。さらに、決定した位置の軌跡を地図データベースが記憶する道路形状に重ね合わせることで位置の補正を行う。
周辺監視センサ102は、他車や歩行者等の移動物体、ガードレールや標識等の静止物体、および停止線等の道路標示といった自車の周辺の状況を取得する装置である。具体的には、自車の周辺を撮像範囲とするカメラや、自車の周辺に探査波を送信する、ミリ波レーダ、ソナー、LIDAR(Light Detection and Ranging/Laser Imaging Detection and Ranging)等のセンサである。
通信部103は、自車が合流領域30の周辺に位置する場合に、合流領域30の周辺に位置する協力車両20が備える協力車両装置200と、無線通信を行うための通信モジュールである。従って、例えばWi−Fi(登録商標)等の近距離無線通信規格に従って、自車が合流領域30周辺に位置する場合に、周囲に位置する協力車両20と直接通信を行えばよい。あるいは、路側機や基地局などを介して間接的に通信するとしてもよい。
運転支援ECU104、および後述のACCECU204は、CPU、ROM、RAM等を備えて構成されるコンピュータである。CPUが、RAMの一時記憶機能を利用しつつ、非遷移的実体的記録媒体(non-transitory tangible storage medium)に記憶されているプログラムを実行することで、あらかじめ定められた機能を発揮する。非遷移的実体的記録媒体は、ROMやRAMなどの半導体記憶装置や、磁気ディスクなどの磁気記録媒体を用いて実現することができる。なお、運転支援ECU104およびACCECU204が実行する機能の一部または全部を、一つあるいは複数のIC等によりハードウェア的に構成してもよい。
運転支援ECU104は、CPUがプログラムを実行することにより、走行環境認識部110、協調制御部120、通常制御部130、調停部140としての機能を発揮し、自車を自動で走行させる自動運転を行う。
なお、本実施形態における自動運転は、原則として運転支援ECU104が操舵、制動、加速をすべて自動で実行し、運転支援ECU104が対応不能な場合のみドライバが運転操作を行う。また、本実施形態における運転支援ECU104が備えるROMは、自車の前後の長さを記憶している。
走行環境認識部110は、ロケータ101および周辺監視センサ102が取得する自車の位置および自車の周辺の状況や、自車が備える車速センサ11が自車の速度に応じて出力する車速信号から、自車が走行している環境を認識する。本実施形態の走行環境認識部110は、相対位置取得部111と、相対速度取得部112と、スペース判断部113としての機能を含む。
相対位置取得部111は、自車の周囲に存在する他車の、自車に対する相対位置を取得する。相対速度取得部112は、それらの他車の自車に対する相対速度を取得する。スペース判断部113は、相対位置取得部111が取得する相対位置と、相対速度取得部112が取得する相対速度とに基づいて、本線31に自車が車線移動可能なスペースが形成されているか否かを判断する。なお、車線移動可能であるとは、そのスペースに自車が車線移動した場合に、前後の車両との相対位置、換言すれば車間距離が、あらかじめ定めた距離閾値以上となることを示す。この距離閾値は、前後の車両と衝突する可能性が抑制されるように決定すればよい。
協調制御部120は、走行環境認識部110が認識する自車が走行している環境と、通信部103による協力車両装置200との通信とに従って、協力車両20が形成する協力スペースに自動で車線移動を行う。本実施形態の協調制御部120は、協力車両決定部121と、移動準備部122と、スペース形成部123と、了承判断部124と、移動実行部125と、完了判断部126としての機能を含む。
協力車両決定部121は、本線31を、加速および減速を自動で行う加減速制御を含む運転支援を実行して走行している車両の中から、車線移動制御に協力する協力車両20を決定する。協力車両20として決定される車両は、通信部103によって通信可能な、加減速制御を含む運転支援を実行して本線31を走行している車両である。このような車両のうち、移動準備部122が、自車をあらかじめ決定した範囲内の加減速度にて加減速制御を実行させたときに、自車を当該車両の側方に位置する移動準備状態にさせることが可能な車両を協力車両20として決定する。
ただし、移動準備状態における協力車両20の側方とは、協力車両20が前方に協力スペースを形成した場合に、その協力スペースに車線移動可能な範囲に位置することを示す。例えば、本線31が渋滞し、協力車両20が走行と停止を繰り返す状態では、協力車両20の先端を基準とし、後方に2mまで、前方に自車の前後の長さに2mを加算した距離までの範囲に自車の先端が位置する場合を移動準備状態であるとすればよい。移動準備状態であるか否かの判断は、ロケータ101が取得する自車の位置と、通信部103が受信した協力車両20の位置とに基づいて行えばよい。なお、自車および協力車両20の先端の位置に従って判断する場合は、自車の位置および協力車両20の位置に、自車の前後の長さおよび協力車両20の前後の長さを加味して先端の位置を決定すればよい。またこれに加えて、自車が備える周辺監視センサ102や、協力車両20が備える後述の周辺監視センサ202が取得する、自車および協力車両20の周辺の状況を用いて判断するとしてもよい。
また、加減速度の範囲は、自車が安全な加減速度を維持するように決定する。すなわち、自車が加減速度を範囲内に維持して走行した場合に、その車両のユーザが不快感や不安感などを覚えることが抑制されるような範囲に定めればよい。
従って、本線31を、加速および減速を自動で行う加減速制御を含む運転支援を実行して走行している車両であって、車間距離および相対速度から、安全な加減速度を維持して横付け可能であると判断される車両を協力車両20として決定する。ただし、協力車両20として決定することが可能な車両が複数存在する場合は、例えば自車の前方もしくは後方のいずれかにおいて、最も自車に近い車両を協力車両20として決定すればよい。または、自車の前方と後方とを問わず最も近い1台の車両を協力車両20として決定してもよい。
あるいは、自車の前方と後方からそれぞれ1台を協力車両20として決定してもよい。この場合、自車の前方に位置する協力車両20に横付けするように加減速制御しつつ、自車の後方に位置する協力車両20に、自車に横付けする加減速制御を要求すればよい。これにより、前方に位置する協力車両20に横付けすることが優先され、これによる合流が失敗した場合であっても、後方に位置する協力車両20が自車に横付けして合流スペースを形成することとなり、合流をより確実に行うことが可能となる。
移動準備部122は、自車および協力車両20の少なくとも一方に加減速制御を実行させることにより、自車が協力車両20の側方に位置する移動準備状態にさせる。本実施形態では、自車が、協力車両決定部121が決定した協力車両20の側方とする範囲の前方に位置するか後方に位置するかによって、加減速制御を実行させる車両を変更する。具体的には、自車が協力車両20より後方に位置する場合には、自車に加減速制御を実行させ、協力車両20に接近させることによって移動準備状態とする。自車が協力車両20より前方に位置する場合には、通信部103に、協力車両20に対して準備依頼信号を送信させる。準備依頼信号は、協力車両20に対して、自車に接近するように加減速制御を実行することを依頼し、自車が移動準備状態となるようにするための信号である。また同時に、協力車両20の速度未満の速度となるように、自車に加減速制御を実行させる。
スペース形成部123は、協力車両20に対して加減速制御を実行し、協力車両20の先行車両40との間に自車が車線移動可能な協力スペースを形成するよう依頼する。具体的には、通信部103に、運転支援ECU104が備えるROMに記憶された自車の前後の長さを含み、協力スペースを形成するよう依頼する形成依頼信号を、協力車両20に対して送信させる。形成依頼信号は、後述の完了判断部126によって、車線移動が完了したと判断されるまで周期的に送信させ、形成した協力スペースを維持するよう依頼する。車線移動が完了し、形成依頼信号の送信が停止すると、協力車両20は、準備依頼信号および形成依頼信号を受信していない場合の作動である、ACCの実行を再開する。このとき、自車が協力スペースに合流したことにより、自車が協力車両20の新たな先行車両となっているため、形成依頼信号の送信を停止することにより、協力車両20は自車を追従して走行することとなる。
了承判断部124は、協力車両20が、協力スペースを形成することを了承しているか否かを判断する。本実施形態では、後述の了承送信部216が、協力スペースの形成および維持を実行する場合に協力スペースの形成を了承する旨を示す了承信号を送信している。従って、通信部103がこの了承信号を受信したか否かに従って了承しているか否かを判断する。これにより、協力車両20がシステムの異常などによって協力スペースが形成できない場合に、その旨を検知して合流が失敗することを抑制することが可能となる。
移動実行部125は、スペース形成部123が、協力スペースを形成するように依頼することに基づいて、自車に車線移動制御を実行させ、形成された協力スペースに車線移動させる。本実施形態では、スペース形成部123が、協力車両20に協力スペースの形成を依頼し、了承判断部124が、協力車両20が協力スペースの形成を了承したと判断した場合に、車線移動制御を実行させる。具体的には、自車に加減速制御を実行させ、協力車両20の先行車両40を追従する加減速度に変更させ、自車の先端が協力車両20の先端から2m以上前方に位置する場合に、車線移動制御を実行させればよい。
完了判断部126は、移動実行部125による車線移動が完了したか否かを判断する。車線移動が完了したと判断すると、スペース形成部123に、形成依頼信号の送信を終了させる。
通常制御部130は、走行環境認識部110が認識する自車が走行している環境に基づいて、自車に対して種々の運転制御の実行を逐次要求することにより、加減速および操舵を自動で実行させる、いわゆる自動運転を行う。本実施形態の通常制御部130は、通常加減速部131と、通常移動部132としての機能を含む。
通常加減速部131は、相対位置取得部111によって取得された他車との相対位置および相対速度に基づいて、自車に対して加減速制御の実行を要求する。具体的には、あらかじめ定めた距離以上の車間距離を維持しつつ自車の先行車両を追従する加減速度を通常加減速度として算出し、算出した通常加減速度に変更するように加減速制御の実行を要求する。
通常移動部132は、スペース判断部113が、移動スペースが形成されていると判断した場合に、自車に対して、その移動スペースに車線移動するよう車線移動制御を実行させる。
調停部140は、協調制御部120が自車に対して制御の実行を要求する場合に、通常制御部130が要求する制御との調停を行う。具体的には、協調制御部120が要求する制御と、通常制御部130が要求する制御とを比較し、車両制御ECU12に入力する要求を決定し、自車の加減速および操舵を車両制御ECU12に自動で行わせる。調停部140は、加減速調停部141と、移動調停部142としての機能を含む。
加減速調停部141は、協調制御部120が加減速制御を要求する場合に、通常制御部130が要求する加減速制御と調停する。具体的には、移動準備部122が要求する加減速制御によって、通常加減速部131が要求する、先行車両を追従するための加減速制御よりも、自車の速度が大きくなるか否かを判断する。大きくなると判断した場合、移動準備部122が加減速制御の実行を要求した場合であっても、移動準備部122が要求する加減速制御ではなく、通常加減速部131が要求する加減速制御を実行させる要求を車両制御ECU12に入力する。自車の速度が小さくなる場合には、移動準備部122が要求する加減速制御を実行させる要求を車両制御ECU12に入力する。
これにより、合流車線32に、自車の前方を走行する先行車両が存在する場合に、その先行車両に過剰に接近することを抑制しつつ、自車を移動準備状態に近づけることが可能となる。
移動調停部142は、移動実行部125が要求する車線移動制御の実行と、通常移動部132が要求する車線移動制御を調停する。具体的には、移動実行部125が車線移動制御の実行を要求している場合には、それに従って車線移動制御を実行させる要求を車両制御ECU12に入力する。移動実行部125が車線移動制御の実行を要求していない場合であっても、通常移動部132が車線移動制御の実行を要求していれば、通常移動部132の要求に従って車線移動制御を実行させる要求を車両制御ECU12に入力する。これにより、スペースが自然に形成されていない場合であっても協力スペースに車線移動可能となることに加え、スペースが自然に形成されている場合には、協力スペースの形成を要求することなく、自然に形成されたスペースに車線移動可能となる。
以上の機能により、運転支援ECU104は、ロケータ101および周辺監視センサ102によって取得される自車の周囲の環境と、通信部103による他車との通信とに基づいて、車両制御ECU12に対して種々の制御の実行を自動で要求する。
車両制御ECU12は、自車の加減速制御および操舵制御を行う電子制御装置である。車両制御ECU12は、自車に搭載されたアクセルセンサ、ブレーキセンサ、シフトポジションセンサ、ステアリングセンサ等の各センサから出力される、ドライバの運転操作を示す操作信号を取得する。車両制御ECU12は、操作信号が示すドライバの操作、もしくは調停部140によって入力される走行計画に応じて、電子制御スロットル、ブレーキアクチュエータ、EPS(Electric Power Steering)モータ等の各走行制御デバイスへ制御信号を出力する。操作信号に応じた制御信号を出力することによって、ドライバの運転操作に応じて走行する、いわゆる手動運転が実現される。また、運転支援ECU104によって入力される走行計画に応じた制御信号を出力することによって、自動運転が実現される。
[協力車両装置200の構成]
図3を用いて協力車両装置200の構成を説明する。協力車両装置200は、ロケータ201と、周辺監視センサ202と、通信部203と、ACCECU204とを備える。なお、以下の協力車両装置200の構成の説明と、後述の協力車両装置200の作動の説明とにおいては、協力車両装置200を用いる車両、すなわち協力車両20を自車と呼ぶ。また自車以外の車両、すなわち協力車両20以外の車両である車線移動車両10、先行車両40、および他車両50を区別しない場合他車と総称する。
ロケータ201は自車の位置を決定する装置であり、例えばロケータ101と同様の構成とすればよい。周辺監視センサ202は、他車や歩行者等の移動物体、ガードレールや標識等の静止物体、および停止線等の道路標示といった自車の周辺の状況を取得する装置であり、例えば周辺監視センサ102と同様の構成とすればよい。
通信部203は、通信部103と無線通信するための通信モジュールであり、通信部103が従う通信規格に従って、通信部103と直接、もしくは間接的に通信可能に構成すればよい。
ACCECU204は、CPUがプログラムを実行することにより、走行環境認識部211と、追従算出部212と、自車情報送信部213と、準備依頼受信部214と、形成依頼受信部215と、了承送信部216と、加減速制御部217としての機能を発揮する。これにより、自車に先行車両40を自動で追従させるACCを行うとともに、車線移動車両10の依頼に従って協力スペースを形成し、車線移動に協力する。
走行環境認識部211は、ロケータ201および周辺監視センサ202が取得する自車の位置および自車の周辺の状況や、自車が備える車速センサ21が自車の速度に応じて出力する車速信号を用いて、自車が走行している環境を認識する。一例として、ACCを実行するために、先行車両40の自車に対する相対速度および相対位置を認識する。
追従算出部212は、走行環境認識部211が認識する先行車両40の相対速度および相対位置に従って、自車が先行車両40との車間距離を維持しつつ追従する加減速度を算出する。
自車情報送信部213は、通信部203に、走行環境認識部211が取得する自車の位置および速度を含む協力車両情報を、車線移動車両10に対して送信させる。
準備依頼受信部214は、通信部203が受信した、準備依頼信号を取得する。準備依頼信号を取得すると、準備依頼信号が含む車線移動車両10の位置および速度とに基づいて、車線移動車両10が移動準備状態となるように加減速制御を実行させる。本実施形態では、車線移動車両10は、当該車線移動車両10の先端が、協力車両20の先端から、車線移動車両10の前後の長さに2mを加算した距離以上前方に位置する場合に準備依頼信号を送信する。従って、準備依頼受信部214は、自車を車線移動車両10に接近させ、移動準備状態となる加減速度とする加減速制御を実行するよう加減速制御部217に要求する。
形成依頼受信部215は、通信部203が受信した、形成依頼信号を取得し、協力スペースを形成する加減速制御の実行を要求する。具体的には、形成依頼信号を取得すると、先行車両40との間に、形成依頼信号が含む車線移動車両10の前後の長さに基づく長さの協力スペースを形成する加減速度となる加減速制御を、自車に対して要求する。形成する協力スペースの長さは、車線移動車両10の長さに、先行車両40と車線移動車両10との間に維持する距離と、車線移動車両10と自車と間に維持する距離とを加えた長さとすればよい。なお、本実施形態では形成依頼信号に車線移動車両10の前後の長さが含まれているとしているが、車線移動車両10の前後の長さは、例えば周辺監視センサ202を用いて取得するとしてもよい。
了承送信部216は、形成依頼受信部215が協力スペースを形成するように加減速制御を実行している場合に、通信部203に、協力スペースの形成を了承し、スペースの形成および維持を行っている旨を示す了承信号を車線移動車両10に対して送信させる。
加減速制御部217は、車両制御ECU22に、追従算出部212が算出した加減速度となるように加減速制御を実行させる。ただし、準備依頼受信部214もしくは形成依頼受信部215が加減速制御の実行を要求している場合には、要求された加減速度となるように加減速制御を実行させる。
[運転支援装置100の作動]
運転支援装置100の作動を、図4のフローチャートに沿って説明する。運転支援装置100は、車線移動車両10が、自動運転を実行している状態で合流車線32から本線31に合流すると予測される場合に、車線移動制御が要求されているとして図4に示す処理をS1から周期的に実行する。例えば、車線移動車両10の位置が、合流車線32の、合流領域30から500m手前の位置となった場合に図4に示す処理を開始し、車線移動制御を実行して合流が完了し、本線31上の位置となるまで周期的に実行すればよい。
S1では、自車の位置および速度を取得する。S2では、他車の自車に対する相対位置および相対速度を取得する。S1およびS2の処理は、走行環境認識部110としての処理である。
S3では、S2の処理で取得した合流車線32を走行する先行車両との相対位置および相対速度とに基づいて、先行車両を追従する加減速度を通常加減速度として算出する。なお、合流車線32を走行する先行車両が存在しない場合は、例えば上限速度を維持する加減速度を通常加減速度とすればよい。S3は通常加減速部131としての処理である。
S4では、周辺の協力車両装置200が送信する、それらの協力車両装置200を用いる車両の位置および速度を受信する。S5では、S1で取得した自車の位置および速度と、S4で取得した協力車両装置200を用いる車両の位置および速度とに基づいて、それらの車両から協力車両20を決定できるか否かを判断する。例えば、いずれの車両からも位置及び速度を受診することができず、協力車両20を決定できない場合S13に進み、協力車両20を決定した場合S6に進む。S4およびS5は協力車両決定部121としての処理である。
S6では、自車が、S5で決定した協力車両20の側方に位置する移動準備状態であるか否かを判断する。移動準備状態である場合はS7に進み、移動準備状態でない場合はS9に進む。S7では、S5で決定した協力車両20に対して形成依頼信号を送信する。S7はスペース形成部123としての処理である。
S8では、了承信号を受信したか否かを判断する。受信した場合はS10に進み、受信していない場合はS9に進む。S8は了承判断部124としての処理である。
S9では、自車が、移動準備状態と判断される範囲よりも、協力車両20の前方側に位置するか否かを判断する。前方に位置すると判断した場合はS10に進み、前方でない、すなわち移動準備状態と判断される範囲か、移動準備状態と判断される範囲より協力車両20の後方側に位置する場合はS12に進む。
S10では、S5で決定した協力車両20の先行車両40を追従する加減速度となる加減速制御の実行を要求し、S13に進む。S11では、S5で決定した協力車両20を追従する加減速度となる加減速制御の実行を要求し、S13に進む。S12では、S5で決定した協力車両20に対して準備依頼信号を送信し、協力車両20に自車に接近するよう依頼する。S13では、自車が、移動準備状態とすることができない、もしくは移動準備状態とするための加減速を実行する必要がないとして、移動準備状態とするための加減速制御の要求を行わない。S9、S10、S11、S12、およびS13の処理は、移動準備部122としての処理である。
S14では、自車の先行車両に接近しすぎることを抑制しつつ、自車の位置が移動準備状態と判断される範囲となる、もしくは範囲内である状態を維持するように加減速度を調停しつつ加減速制御を行う。S14の処理は、加減速調停部141としての処理である。
図5を参照して、S14の処理に相当するサブルーチンについて説明する。S121では、自車の位置が移動準備状態と判断される範囲となる、もしくは範囲内である状態を維持する加減速度が、S3で決定した通常加減速度よりも大きいか否かを判断する。すなわち、S10もしくはS11の処理で要求された加減速度が、S3で決定した加減速度よりも大きいか否かを判断する。大きい場合にはS122に進み、小さい場合はS123に進む。ただし、直近の処理がS13であり、移動準備状態とする、または維持するための加減速度を要求されていない場合には、通常加減速度となるよう制御するためにS122に進む。
S122では、S3で決定した通常加減速度となるよう加減速制御を行い、図5に示すサブルーチンを終了する。S123では、自車の位置が移動準備状態と判断される範囲となる、もしくは範囲内である状態を維持する加減速度となるように加減速制御を行い、図5に示すサブルーチンを終了する。すなわち、直近のS10またはS11で要求された加減速度となるように加減速制御を実行させる。
図5に示すサブルーチンにより、移動準備状態とする、または維持するために、自車の先行車両に接近しすぎる場合には、S3で決定した加減速度となるよう加減速制御が実行される。説明を図4に戻す。図5に示すサブルーチンが終了すると、S15の処理に進む。
S15では、移動実行部125が要求する車線移動制御と、通常移動部132が要求する車線移動制御の調停を行い、図4に示す処理を終了する。S15は、移動実行部125、通常移動部132、および移動調停部142としての処理である。
図6を参照して、S15の処理に相当するサブルーチンについて説明する。S131では、通信部103が了承信号を受信し、かつ自車の先端が協力車両20の先端から2m以上前方に位置するか否かを判断する。すなわち、協力車両20が協力スペースの形成を了承し、形成を行っているか否かを判断する。形成を行っている場合はS132に進み、成立していない場合はS133に進む。S132では、S131で形成されたと判断した協力スペースに移動するように車線移動制御を実行し、車線移動を開始させる。
S133では、スペース判断部113が、自車が車線移動可能なスペースが形成されていると判断する条件が成立しているか否かを判断する。成立している場合はS134に進み、成立していない場合は図6に示すサブルーチンを終了する。S134では、S133で形成されていると判断したスペースに移動するように車線移動制御を実行し、図6に示すサブルーチンを終了する。
[協力車両装置200の作動]
協力車両装置200の作動を、図7のフローチャートに沿って説明する。協力車両装置200は、協力車両20がACCを実行している状態で、本線31の、合流領域30の周辺を走行している場合に、図7に示す処理をS21から周期的に実行し、協力する。例えば、協力車両20の位置が、本線31の、合流領域30から500m手前の位置となった場合に図4に示す処理を開始し、合流領域30が終了し、合流領域30外の位置となるまで周期的に実行すればよい。
S21では、自車の位置および速度を取得する。S22では、先行車両40の自車に対する相対位置および相対速度を取得する。S21およびS22の処理は、走行環境認識部211としての処理である。
S23では、S21で取得した自車の位置及び速度を、合流領域30の周辺を走行する車線移動車両10に対して送信する。S23は自車情報送信部213としての処理である。
S24では、S22で取得した先行車両40の相対位置および相対速度に基づいて、先行車両40を追従する加減速度を算出する。
S25では、運転支援装置100が送信する準備依頼信号を受信したか否かを判断する。受信したと判断した場合はS26に進み、受信していない場合はS27に進む。S26では、S25で受信した準備依頼信号が含む車線移動車両10の位置および速度に従って、車線移動車両10が移動準備状態となるように加減速制御を実行する。S25およびS26は準備依頼受信部214としての処理である。
S27では、運転支援装置100が送信する形成依頼信号を受信したか否かを判断する。受信した場合はS28に進み、受信していない場合はS30に進む。
S28では、S27で受信した形成依頼信号が含む車線移動車両10の前後の長さと、S22で取得した先行車両40の相対位置および相対速度とに従って、先行車両40との間に協力スペースが形成される加減速度となるよう加減速制御を実行する。S28は形成依頼受信部215としての処理である。
S29では、協力スペースの形成を了承し、協力スペースの形成および維持を行っている旨を示す了承信号を車線移動車両10に送信する。S29は了承送信部216としての処理である。
S30では、S24で決定した、先行車両40を追従する加減速度となるように加減速制御を実行させる。S30は加減速制御部217としての処理である。
[運転支援システム1の作動例]
運転支援システム1による、車線移動車両10の車線移動を支援する作動の例を説明する。まず、決定された協力車両20が車線移動車両10よりも前方に位置する場合の作動を、図8から図10を用いて説明する。
図8では、合流車線32を走行する車線移動車両10が、合流領域30に接近している。またこの時、本線31は渋滞し、本線31を走行する車両は停止と低速での走行を繰り返している。車線移動車両10は、前方に位置する協力車両20に接近し、協力車両20の側方の、移動準備状態と判断される範囲となるように走行する。
図9では、図8に示した状態から、車線移動車両10が協力車両20に接近し、協力車両20の側方の、移動準備状態と判断される範囲に位置している。車線移動車両10は、移動準備状態となったことにより、協力車両20に対して形成依頼信号を送信するとともに、協力車両20の先行車両40を追従するように加減速制御を実行する。形成依頼信号を受信した協力車両20は、先行車両40との間に協力スペースを形成するように加減速制御を実行する。具体的には、停止した状態を維持することにより、先行車両40が走行を開始して前方に移動すると、協力スペースが形成される。
図10では、協力車両20が停止した状態を維持し、先行車両40が前方に移動したことにより、協力スペースが形成されている。車線移動車両10は、先行車両40を追従して協力車両20の前方に移動し、形成された協力スペースの側方に位置している。先行車両40を追従する車線移動車両10の先端が、停止している状態を維持している協力車両20の先端よりも2m以上前方に位置すると判断されると、移動実行部125が車線移動制御を実行させ、車線移動車両10は車線移動を開始する。
次に、決定された協力車両20が、車線移動車両10よりも後方に位置する場合の作動を、図11から図13を用いて説明する。図11では、車線移動車両10は、合流領域30の、合流車線32上に停止している。またこの時、本線31は、協力車両20が車線移動車両10の前方に位置する場合の説明と同様に渋滞し、本線31を走行する車両は停止と低速での走行を繰り返している。車線移動車両10は、後方に位置する協力車両20に対して、準備依頼信号を送信する。準備依頼信号を受信した協力車両20は、前方に位置する車線移動車両10に接近し、車線移動車両10が、協力車両20の側方の移動準備状態と判断される範囲となるように先行車両40を追従して走行する。
図12では、図11に示した状態から、協力車両20が車線移動車両10に接近したことにより、車線移動車両10が移動準備状態と判断される範囲となっている。車線移動車両10は、移動準備状態となったことにより、図9に示した移動準備状態となった場合と同様に、協力車両20に対して形成依頼信号を送信するとともに、協力車両20の先行車両40を追従するように加減速制御を実行する。この場合、先行車両40が車線移動車両10の側方に位置するため、先行車両40が車線移動車両10よりも前方に移動するまで停止して待機し、前方に移動してから追従を開始する。形成依頼信号を受信した協力車両20は、図9に示した場合と同様に、先行車両40との間に協力スペースを形成するように加減速制御を実行する。すなわち、停止した状態を維持することにより、先行車両40が走行を開始して前方に移動すると、協力スペースが形成される。
図13では、図12に示した状態から、協力車両20が停止した状態を維持し、先行車両40が前方に移動したことにより協力スペースが形成されている。車線移動車両10は、先行車両40を追従して前方に移動する。これにより、車線移動車両10の先端が、停止している状態を維持している協力車両20の先端よりも2m以上前方に位置すると判断されると、移動実行部125が車線移動制御を実行させ、車線移動車両10は車線移動を開始する。
[第1実施形態のまとめ]
以上、説明した第1実施形態によれば、車線移動車両10が合流領域30に接近すると、協力車両決定部121が協力車両20を決定する。協力車両20が決定されると、移動準備部122は、車線移動車両10が、協力車両20の側方に位置する移動準備状態となるように、車線移動車両10および協力車両20の少なくとも一方に加減速制御を実行させる。車線移動車両10が協力車両20の側方に位置する移動準備状態となると、スペース形成部123が協力スペースを形成させる。これにより、車線移動車両10が車線移動することが可能な協力スペースが本線31に形成され、移動実行部125が車線移動制御の実行を要求し、自動で車線移動が行われる。
このとき、車線移動車両10が協力車両20の側方に移動してから協力スペースが形成されることにより、協力車両20が協力スペースを維持する必要がある時間に、車線移動車両10が協力車両20の側方に移動する時間が含まれない。従って、車線移動車両10が車線移動を行うために協力スペースを維持する時間を短縮することが可能となる。このため、割り込みによって車線移動に失敗する可能性が抑制され、車線移動車両10がスムーズに車線移動することが可能となる。またこれにより、渋滞が発生した状態など、スペースの形成および維持が困難な状況であっても、車線移動までの時間に遅れを生じる可能性を抑制して、自動で車線移動を行うことが可能となる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、次の変形例も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々移動して実施できる。なお、以下の説明において、それまでに使用した符号と同一番号の符号を有する要素は、特に言及する場合を除き、それ以前の実施形態における同一符号の要素と同一である。また、構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分については先に説明した実施形態を適用できる。
<変形例1>
実施形態において、協調制御部120としての機能は、車線移動車両10が備える運転支援装置100が備えるとしていた。しかし、協調制御部120としての機能を備える装置はこれに限られない。例えば、運転支援装置100と協力車両装置200との通信を、路側機や基地局、あるいはデータセンタのサーバ装置などを介して行っている場合、その装置が協調制御部120としての機能を備えていてもよい。
さらに、協調制御部120としての機能を備える装置は単独の装置に限られない。例えば、運転支援装置100と協力車両装置200とで協調制御部120としての機能を分担していてもよい。
<変形例2>
実施形態において、スペース形成部123が、協力車両20に対して車線移動車両10の前後の長さを送信し、車線移動車両10の前後の長さに基づいて定まる長さの協力スペースを形成されるように加減速制御を実行させるとしていた。しかし、車線移動車両10の長さに基づいた長さの協力スペースを形成させる方法はこれに限られない。例えば、協力車両20が備える周辺監視センサ202を用いて車線移動車両10の前後の長さを取得し、取得した長さに基づいて定まる長さの協力スペースを形成するとしてもよい。
<変形例3>
実施形態において、協力車両20はACCを実行している車両であるとしていた。しかし、加減速を自動で実行している車両であれば、例えば車線移動車両10と同様の自動運転車両などの、加減速制御に加えて他の制御も自動で実行している車両であってもよい。
1:運転支援システム 10:車線移動車両 11:車速センサ 12:車両制御ECU 20:協力車両 21:車速センサ 22:車両制御ECU 30:合流領域 31:本線 32:合流車線 40:先行車両 50:他車両 100:運転支援装置 101:ロケータ 102:周辺監視センサ 103:通信部 104:運転支援ECU 110:走行環境認識部 111:相対位置取得部 112:相対速度取得部 113:スペース判断部 120:協調制御部 121:協力車両決定部 122:移動準備部 123:スペース形成部 124:了承判断部 125:移動実行部 126:完了判断部 130:通常制御部 131:通常加減速部 132:通常移動部 140:調停部 141:加減速調停部 142:移動調停部 200:協力車両装置 201:ロケータ 202:周辺監視センサ 203:通信部 204:ACCECU 211:走行環境認識部 212:追従算出部 213:自車情報送信部 214:準備依頼受信部 215:形成依頼受信部 216:了承送信部 217:加減速制御部

Claims (11)

  1. 加速および減速を自動で行うことにより加減速度を自動で変更する加減速制御と、車線移動前の車線である移動前車線から、車線移動後の車線である移動後車線に自動で車線移動を行う車線移動制御とを含む運転支援を実行する車線移動車両(10)で用いられる運転支援装置(100)を含む運転支援システム(1)であって、
    前記車線移動制御の実行が要求された場合に、前記移動後車線を、前記加減速制御を含む運転支援を実行して走行している車両の中から、当該車両と当該車両の先行車両(40)との間に前記車線移動車両が車線移動することが可能な協力スペースを形成することにより、前記車線移動制御に協力する協力車両(20)を決定する協力車両決定部(121)と、
    前記車線移動車両および前記協力車両の少なくとも一方に対して前記加減速制御を実行させ、前記車線移動車両が前記協力車両の側方に位置する移動準備状態とする移動準備部(122)と、
    前記移動準備状態となった場合に、前記協力車両に対して、前記協力スペースを形成するために前記加減速制御の実行を要求するスペース形成部(123)と、
    前記協力スペースが形成されたことに基づいて、前記車線移動車両に前記車線移動制御の実行を要求し、前記協力スペースに車線移動させる移動実行部(125)とを備え
    前記移動準備部は、前記協力車両が前記車線移動車両の後方に位置する場合、少なくとも前記協力車両に対して前記加減速制御を実行させることにより前記協力車両を移動させ、前記移動準備状態とする運転支援システム。
  2. 請求項1において、
    前記スペース形成部は、前記車線移動車両の前後の長さに基づいて定まる長さの前記協力スペースが形成されるように、前記協力車両に対して前記加減速制御を実行させる運転支援システム。
  3. 請求項2において、
    前記移動準備状態となった場合に、前記車線移動車両は、前記協力車両に対して前記車線移動車両の前後の長さを送信し、
    前記スペース形成部は前記協力車両の加減速度を変更させて、前記協力車両に対して前記車線移動車両の前後の長さに基づいて定まる長さの前記協力スペースを形成させる運転支援システム。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項において、
    前記移動実行部による前記移動後車線への車線移動が完了したか否かを判断する完了判断部(126)を備え、
    前記スペース形成部は、前記完了判断部が、車線移動が完了したと判断した場合に、前記協力車両に対して前記加減速制御を実行させ、前記車線移動車両に追従する加速度に変更するよう前記加減速制御を実行させる運転支援システム。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項において、
    前記協力車両決定部は、前記車線移動車両を、あらかじめ決定した範囲内の加減速度にて前記加減速制御を実行させたときに、前記移動準備状態とすることが可能な前記車両を前記協力車両として決定する運転支援システム。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項において、
    前記協力車両決定部は、前記協力車両として決定することが可能な車両が複数存在する場合に、前記車線移動車両に最も近い前記車両を前記協力車両として決定する運転支援システム。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項において、
    前記移動準備部は、前記協力車両が前記車線移動車両の前方に位置する場合、少なくとも前記車線移動車両に対して前記加減速制御を実行させ、前記車線移動車両を前記協力車両の側方に移動させることにより前記移動準備状態とする運転支援システム。
  8. 請求項1〜のいずれか1項において、
    前記協力車両が、前記協力スペースを形成することを了承したか否かを判断する了承判断部(124)を備え、
    前記移動実行部は、前記スペース形成部が前記協力スペースの形成を要求し、かつ前記了承判断部が前記協力スペースの形成を了承したと判断していることに基づいて、前記車線移動制御を実行させて前記協力スペースに移動させる運転支援システム。
  9. 請求項1〜のいずれか1項において、
    前記移動実行部は、前記車線移動車両に対して、前記車線移動制御を実行させることに加えて、前記加減速制御を実行させ、前記協力車両の先行車両に追従する加速度に変更させることにより、前記協力スペースに車線移動させる運転支援システム。
  10. 請求項1〜のいずれか1項において、
    前記車線移動車両に対して前記加減速制御を実行させ、前記車線移動車両の先行車両に追従する加減速度に変更するよう要求する通常加減速部(131)と、
    前記車線移動車両に対して前記加減速制御を実行させ、前記通常加減速部が変更させる加減速度と、前記移動準備部が変更させる加減速度とのうち、より小さい加減速度に変更させる加減速調停部(141)を備える運転支援システム。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項において、
    前記車線移動車両の周辺の環境についての情報を取得する周辺監視センサと、
    前記周辺監視センサが取得する前記情報に基づいて、前記車線移動車両が車線移動可能なスペースが前記移動後車線に形成されているか否かを判断するスペース判断部(113)と、
    前記スペース判断部が、前記スペースが形成されていると判断した場合に、前記車線移動車両に対して前記車線移動制御の実行を要求する通常移動部(132)と、
    前記移動実行部か、前記通常移動部との少なくとも一方が前記車線移動制御の実行を要求している場合に、前記車線移動車両に前記車線移動制御を実行させる移動調停部(142)とを備える運転支援システム。
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