JP6759865B2 - 変倍光学系およびカメラ及び検査装置 - Google Patents
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Description
特許文献1に開示された変倍光学系では、第1レンズ群と第2レンズ群の合成後側焦点を第3レンズ群の前側焦点とを略合致させている。また、特許文献2に開示された変倍光学系では、開口絞りが第1レンズ群の拡大側に配置されている。
(1) 0.8< D/f1 < 1.2
を満足する。
第1レンズ群は正の屈折力、第2レンズ群は負の屈折力を有する。第3レンズ群は正の屈折力を有することも負の屈折力を有することもできる。
変倍は、第1ないし第3レンズ群のうち、少なくとも第1レンズ群と第2レンズ群とを光軸方向へ移動させて行う。変倍に際しては、第1レンズ群と開口絞りが「一体的」に光軸方向に移動する。即ち、低倍率端から高倍率端への変倍に際しては、第1レンズ群と開口絞りは一体的に物体側へ「単調移動」する。
第2レンズ群は、低倍率端から高倍率端への変倍に際して、「第1レンズ群との間隔が増大」するように移動する。即ち、低倍率端から高倍率端への変倍の際に、第2レンズ群は、像側へ変位することにより「第1レンズ群との間隔を増大」させることもできるし、第1レンズ群との間隔を増大させつつも、物体側へ変位することもできる。
第3レンズ群は、変倍の際に移動することもできるし、変倍に際して固定であることもできる。
(1) 0.8< D/f1 < 1.2
を満足する。
上記の如く、変倍に際して、第1レンズ群と開口絞りとは「一体」となって移動するから、条件式(1)のパラメータ:D/f1は、変倍に際して不変である。
条件式(1)が満足される場合、正の屈折力を持つ第1レンズ群の像側焦点は、光軸上で開口絞りの開口部位置の近傍にある。即ち、条件式(1)を満足する変倍光学系は「物体側に高いテレセントリック性(テレセントリシティ)」を有している。
条件式(1)のパラメータ:D/f1の増大(減少)とともに、軸外光線の入射方向が、光軸から離れる(近づく)方向に変化することになり、条件式(1)の範囲外では「十分に高い物体側テレセントリック性」を実現できない。
条件式(1)のパラメータ:D/f1は、より好ましくは以下の条件式(1A)
(1A) 0.9< D/f1 <1.1
を満足するのが良い。
上記の如く、変倍に際して第1レンズ群と開口絞りは一体となって変位し、両社の相対的な位置関係が不変であるので、変倍の倍率に拘らずパラメータ:D/f1は変化しない。従って、条件式(1)もしくは(1A)を満足する変倍光学系は、低倍率端から高倍率端まで「変倍の倍率」に拘らず高い物体側テレセントリック性を有する。
変倍の際に「第3レンズ群が移動」するようにすると、変倍光学系の「収差補正に対する自由度」が大きくなる。従って、変倍の際に第3レンズが移動するようにして、より高度の収差補正を実現することも可能である。
しかし、後述する実施例にも示すように、変倍に際して第3レンズ群を固定しても、各種収差の十分な補正が可能である。このように、第3レンズ群を固定して変倍を行うようにすると、変倍機構が簡略化され、変倍光学系の小型化に資することができる。
(2) −1.5 < f1/f2 < −0.3
(3) −0.9 < f1/f3 < 0.9
(4) 0.5< D1/Dsum <0.9
これらの条件式のパラメータにおける記号の意味は以下の通りである。
「f1」は第1レンズ群の焦点距離である。
「f2」は第2レンズ群の焦点距離である。
「f3」は第3レンズ群の焦点距離である。
「D1」は第1レンズ群の光軸上の厚さである。
「Dsum」は、第1レンズ群、第2レンズ群、第3レンズ群のそれぞれの光軸上の厚さの総和である。
条件式(2)は、第1レンズ群と第2レンズ群の焦点距離の比の好適な範囲を規定するものである。
条件式(2)のパラメータ:f1/f2が大きく(小さく)なると、第1レンズ群の焦点距離:f1が相対的に長く(短く)なるか、第2レンズ群の焦点距離:f2が相対的に短く(長く)なる。
第1レンズ群の焦点距離:f1が第2レンズ群の焦点距離:f2に対し相対的に長くなると、低倍率端から高倍率端への変倍の際の第2レンズ群の移動量が増大する。
条件式(2)の上限値を超えると、低倍率端から高倍率端への変倍に必要な第2レンズ群の変位量が過大となり、変倍光学系の大型化を招来し易い。あるいは、第2レンズ群の焦点距離が長くなって、第2レンズ群の負の屈折力の絶対値が過小となり、第1レンズ群内の収差補正が困難となり易い。
条件式(2)の下限値を超えると、第2レンズ群の焦点距離:f2が、短くなって負の屈折力の絶対値が過大となり、低倍率端から高倍率端まで高い性能を確保することが困難になり易い。
条件式(2)を満足することにより、低倍率端から高倍率端までより高い性能を確保することが可能となる。
条件式(3)のパラメータ:f1/f3は、正負の領域に跨っている。即ち、第3レンズ群の屈折力は正であることも負であることもある。
条件式(3)の上限値を超えると、第3レンズ群の「正の焦点距離」が短くなり、第3レンズ群の正の屈折力が過大となって、各種収差を補正しつつ「像への入射角」を小さくすることが困難になり易い。
条件式(3)の下限値を超えると、第3レンズ群の負の焦点距離が短くなって、負の屈折力が過大となり、各種収差を補正しつつ「像への入射角」を小さくすることが困難になり易い。
条件式(3)を満足することにより、低倍率端から高倍率端までより高い性能を確保することが可能である。
この発明の変倍光学系における第1レンズ群は、変倍光学系の結像作用を主に担っており、そのため、第2レンズ群、第3レンズ群に比して十分な「光軸上の厚さ(以下において「スペース」とも言う。)」が必要になる。
パラメータ:D1/Dsumが大きくなると、第1レンズ群のスペースが変倍光学系内で大きくなり、第2レンズ群、第3レンズ群のスペースは相対的に小さくなる。
条件式(4)の上限値を超えると、第2レンズ群、第3レンズ群のスペースが過小になり、これら第2レンズ群、第3レンズ群の群内での収差補正が困難となり易い。
条件式(4)の下限値を超えると、第1レンズ群のスペースが過小となり、第1レンズ群内の収差補正が困難になり易い。
条件式(4)を満足することにより、第1ないし第3レンズ群が適正なスペースを有することができ、変倍光学系の高性能と小型化の実現が容易となる。
変倍光学系が、上述の条件式(1)もしくは条件式(1)と条件式(2)〜(4)の任意の1以上を満足する場合において「単色色収差の補正とともに軸上色収差の補正」を容易に可能にするためには、第1レンズ群に含まれる少なくとも1枚の正レンズを、以下の条件式(5)〜(7)を満足する「異常分散性がある硝種」で構成することが好ましい。
(6) 60.0 < νd < 100.0
(7) 0.010<Pg,F−(-0.001802×νd+0.6483)<0.050
条件式(5)における「nd」は、上記硝材のd線の屈折率、「νd」はアッベ数であり、「Pg,F」は、部分分散比である。
このように「正レンズと負レンズの2枚で構成される第3レンズ群」を有する変倍光学系では、条件式(1)もしくは条件式(1)と条件式(2)〜(4)の任意の1以上とともに、以下の条件式(8)を満足するのが好ましい。
(8) −2.0 <f31/f32< −0.5
パラメータ:f31/f32において、「f31」は2枚のレンズのうちの負レンズの焦点距離、「f32」は正レンズの焦点距離である。
条件式(8)の上限値を超えると、第3レンズ群を構成する正負2枚のレンズにおける負レンズの焦点距離が短くなり、該負レンズの負の屈折力の絶対値が過大となり、第3レンズ群を構成する正レンズで収差を良好に補正することが困難となり易い。
条件式(8)下限値を超えると、第3レンズ群における負レンズの焦点距離が長くなって、第3レンズ群における正レンズによる収差補正が過剰となり易い。
条件式(8)を満足することにより、第3レンズ群の負レンズで発生する収差を同じく第3レンズ群の正レンズで補正して、第3レンズ群内の良好な収差補正を実現できる。
条件式(8)を満足することにより、像への入射角の増大を抑えつつ、各収差を良好に補正することが可能となる。
この発明の変倍光学系は、後述する実施例のように「球面レンズのみ」で構成でき、安価に実現できるが、もちろん非球面レンズを用いてもよい。
なお、この発明の変倍光学系で「有限距離の物体」を撮影する場合、物体の照明が必要である場合には、第3レンズ群の物体側に「プリズム型のビームスプリッタ」を配置し、このビームスプリッタに照明光を入射させて、同軸落射照明を行うこともできる。
図1〜図4において、上段の図は「低倍率端」における光学配置を示し、下段の図は「高倍率端」における光学配置を示し、中断の図は「中間倍率」における光学配置を示す。また、これらの図において図の左方が物体側、右方が像側である。
繁雑を避けるため、図1〜図4において符号を共通化する。
図1〜図4において、「G1」は第1レンズ群、「G2」は第2レンズ群、「G3」は第3レンズ群を示し、「S」は開口絞りを示す。
各レンズ群を構成するレンズについての符号は以下の如くに定める。即ち、第iレンズ群(i=1〜3)を構成するレンズにおいて、物体側から数えてj番目に位置するレンズを符号Lijで表す。
第1レンズ群は、図1および図2に示す実施の形態においては11枚のレンズL11〜L111により構成され、図3および図4に示す実施の形態では、6枚のレンズL11〜L16により構成されている。
図1〜図4に示す実施の形態とも、第2レンズ群G2は2枚のレンズL21、L22で構成され、第3レンズ群G3は2枚のレンズL31、L32で構成されている。
これら実施の形態の各変倍光学系は「結像させた像を撮像素子で撮像」する場合を想定され、図1〜図4において符号CGは「撮像素子のカバーガラス」を示している。
カバーガラスCGは「平行平板状」で、撮像素子の受光面は像面Imに合致している。
図1〜図4に実施の形態を示す撮像光学系は、物体側から像側へ向かって順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1、開口絞りS、負の屈折力を有する第2レンズ群G2、正または負の屈折力を有する第3レンズ群G3、を配してなり、低倍率端から高倍率端への変倍に際して、少なくとも、第1レンズ群G1、開口絞りS、第2レンズ群G2が光軸方向へ移動する。
低倍率端から高倍率端へ変倍する際に、第1レンズ群G1は開口絞りSと一体的に物体側へ単調移動し、第2レンズ群G2は第1レンズ群G1との間隔が増大するように移動する。
第1レンズ群G1の後側主点位置から開口絞りまでの間隔:D、第1レンズ群G1の焦点距離:f1は、条件式:
(1) 0.8< D/f1 < 1.2
を満足する。
実施の各形態において「低倍率端から高倍率端」への変倍は、主として「第1レンズ群G1の物体側への単調移動」により行われるが、第2レンズ群G2も補助的に上記変倍に寄与する。
また、図1〜図4に実施の形態を示す変倍光学系は、低倍率端から高倍率端へ変倍する際に、第3レンズ群G3が固定である。
また、第3レンズ群G3は、負レンズL31と正レンズL32により構成され、第2レンズ群G2は、負レンズL21と正レンズL22を、物体側からこの順に配して、接合した接合レンズである。
図9に示すカメラのシステム構成は、図10に示すように、「変倍光学系」としての撮影レンズ1と「撮像素子」である受光素子13を有し、撮影レンズ1によって形成される撮影対象物の像を受光素子13によって撮像するように構成されている。
受光素子13からの出力は、中央演算装置11の制御を受ける信号処理装置14により処理されてデジタル情報に変換される。
デジタル情報に変換された画像は、液晶モニタ7に表示され、半導体メモリ15に記憶され、あるいは通信カード16により外部への通信に供される。「カメラ」のより簡素な構成としては「通信機能を除いた部分」で構成したものを挙げることができる。
撮影レンズ1としては、請求項1ないし9の何れか1項に記載の変倍光学系を適宜に用いることができる。
液晶モニタ7には「撮影中の画像」を表示することもできるし、半導体メモリ15に記録されている画像を表示することもできる。
撮影レンズ1は、カメラの携帯時には図17(A)に示すように「沈胴状態」にあり、電源スイッチ6(同図(B))の操作により電源が入ると筐体5から鏡胴が繰り出される。撮影レンズ1が「沈胴状態」にあるとき、結像レンズの各レンズ群は、必ずしも光軸上に並んでいなくても良い。例えば、第2レンズ群が、光軸上から退避して「第1レンズ群と並列に収納される」如き機構とすれば、カメラのさらなる薄型化を実現できる。
このカメラは、上記の如く「通信機能」を有しているので、所謂「携帯情報端末装置」としての機能も有している。
以下に説明する検査装置は、所謂「製品検査」を行うための検査装置である。
製品検査には種々の検査や検査項目があり得るが、簡単のために多数個が製造される製品の「傷の有無」を検査する場合を例にとって説明する。
図11(a)において、符号20は「撮像部」、符号23は「検査プロセス実行部」を示し、符号24は「表示部」を示す。また、符号Wは「検査対象である製品(以下「ワーク」という。)」、符号26は「製品搬送ベルト(以下においては単に「搬送ベルト26」と言う。)」を示している。
撮像部20は、検査装置におけるカメラ機能部であり、撮影用光学系21と画像処理部22とを有する。
検査対象であるワークWは、搬送ベルト26上に等間隔に置かれ、搬送ベルト26により矢印方向(図の右方)へ等速的に搬送される。
撮影用光学系21は、ワークWの像を結像するものであり、請求項1〜9の何れか1項に記載の変倍光学系、具体的には後述の数値実施例1〜4の何れかの変倍光学系を用いることができる。従って、以下において撮影用光学系21を変倍光学系21と呼ぶ。
「準備工程」では、検査条件を設定する。
即ち、搬送ベルト26により搬送されるワークWの大きさや形状、傷の有無を検査する部位等に応じて、変倍光学系21の撮影位置、撮影態位(結像レンズの向きや撮影対象との距離、即ち、物体距離)を定める。
そして、有無を検出すべき「傷」の位置や大きさに応じて、変倍光学系21の位置を設定し、変倍光学系の変倍機能により撮影倍率を設定する。
撮影は、画像処理部22に配置された撮像素子による撮像で行われ、撮像素子により撮像された画像は「画像情報」とされデジタルデータ化する画像処理が行われる。
「検査工程」では、ワークWが搬送ベルト26上に「モデル製品と同一態位」に置かれ、搬送ベルト26により順次搬送される。搬送される個々のワークWが「検査位置」を通過する際に変倍光学系21による撮影が行われ、画像処理部22でデジタルデータ化されて検査プロセス実行部23に送られる。
検査プロセス実行部23は「コンピュータやCPU」として構成され、画像処理部22を制御し、また、画像処理部22を介して結像レンズ21の「撮影やフォーカシング」を制御する。
撮影されたワークWに「傷」がある場合は、画像データとモデルデータとが合致しないので、この場合には、当該製品は「不良品」と判定する。
また、ワークWに傷が無い場合は、該製品の画像データとモデルデータが合致するので、この場合は、当該製品が「良品」であると判定する。
「結果表示工程」は、検査プロセス実行部23による個々の製品の「良品、不良品」の判定結果を、表示部24に表示する工程である。
なお、装置の構成上は、検査プロセス実行部23と表示部24とが「検査プロセス実行手段」を構成する。
以下に挙げる具体的な数値実施例1〜4の変倍光学系は、変倍の際に倍率に拘らず、物体と像との距離である共役長が変化しないので、上記の場合のように、変倍光学系とワークとの撮像距離を保ったまま、検査中に変倍を行うことができる。
以下、変倍光学系の具体的な数値実施例を4例挙げる。
数値実施例1ないし4は、この順序で、図1ないし図4に描かれた変倍光学系に対応し、変倍光学系による物体の像は、撮像素子により撮像される。
前述の如く、撮像素子の受光面に合致される像面Imの物体側の符号CGは、撮像素子のカバーガラスや各種フィルタ(光学ローパスフィルタや赤外カットフィルタ等)を、これらに等価な透明平行平板として示している。以下の各数値実施例において、この透明平行平板を「フィルタ等」として表示する。
f:全系の焦点距離
F:Fナンバ
ω:半画角(度)
R:曲率半径
D:面間隔
N:d線に対する屈折率 (上の説明における「nd」)
ν:d線に対するアッベ数 (上の説明における「νd」)
φ:有効光線径
NA:開口数
A:開口絞りと第2レンズ群の最も物体側の面との間隔
B:第2レンズ群の最も像側の面と第3レンズ群の最も物体側の面との間隔
なお、「長さの次元を持つ量」の単位は、特に断らない限り「mm」である。
数値実施例1〜4の変倍光学系は何れも、低倍率端から高倍率端まで「共役長(物体と像面との光軸上の距離)が一定」となるように、第1レンズ群G1の変位と、第2レンズ群の変位とが互いに調整される。
数値実施例1は、図1に示した変倍光学系の具体的な数値例である。
数値実施例1のデータを表1に示す。表1の最も左の欄は、物体側から数えた面の番号(面番)であり「開口絞りの面」を含む。以下の他の数値実施例においても同様である。
低倍率端(3.5倍)、中間倍率(4.0倍)、高倍率端(4.5倍)における間隔:A、Bの値を表2に示す。
焦点距離:fと物体側開口数:NAの、低倍率端(3.5倍)、中間倍率(4.0倍)、高倍率端(4.5倍)における値を表3に示す。
条件式にかかるパラメータの値を表4に示す。
数値実施例1における共役長は、倍率に関わりなく215mmである。
数値実施例2は、図2に示した変倍光学系の具体的な数値例である。
数値実施例2のデータを表5に示す。
低倍率端(3.5倍)、中間倍率(4.0倍)、高倍率端(4.5倍)における間隔:A、Bの値を表6に示す。
焦点距離:fと物体側開口数:NAの、低倍率端(3.5倍)、中間倍率(4.0倍)、高倍率端(4.5倍)における値を表7に示す。
条件式にかかるパラメータの値を表8に示す。
数値実施例3は、図3に示した変倍光学系の具体的な数値例である。
数値実施例3のデータを表9に示す。
低倍率端(1.75倍)、中間倍率(2.0倍)、高倍率端(2.25倍)における間隔:A、Bの値を表10に示す。
焦点距離:fと物体側開口数:NAの、低倍率端(1.75倍)、中間倍率(2.0倍)、高倍率端(2.25倍)における値を表11に示す。
条件式にかかるパラメータの値を表12に示す。
数値実施例3における共役長は、倍率に関わりなく265mmである。
数値実施例4は、図4に示した変倍光学系の具体的な数値例である。
数値実施例4のデータを表13に示す。
低倍率端(1.25倍)、中間倍率(1.5倍)、高倍率端(1.75倍)における間隔:A、Bの値を表14に示す。
焦点距離:fと物体側開口数:NAの、低倍率端(1.25倍)、中間倍率(1.5倍)、高倍率端(1.75倍)における値を表15に示す。
条件式にかかるパラメータの値を表16に示す。
数値実施例4の共役長は、倍率に関わりなく265mmである。
図6(a)、(b)、(c)に数値実施例2の変倍光学系の収差曲線図を示す。
図7(a)、(b)、(c)に数値実施例3の変倍光学系の収差曲線図を示す。
図8(a)、(b)、(c)に数値実施例4の変倍光学系の収差曲線図を示す。
これらの収差図において、球面収差の図中の破線は正弦条件、非点収差の図中の実線はサジタル、破線はメリディオナルを表す。また、細線による収差曲線は「d線」に対するものであり、太線による収差曲線は「g線」に対するものである。
即ち、この発明によれば、数値実施例1〜4に示すように、500万画素以上の撮像素子に対応した解像力を有すると共に、開口絞り開放から高コントラストで画角の周辺部まで点像の崩れがなく、直線を直線として歪みなく描写可能で、一定の共役長を確保しつつ撮影倍率:1倍以上でありながら小型で高性能の変倍光学系が実現可能である。
物体側から像側へ向かって順に、正の屈折力を有する第1レンズ群(G1)、開口絞り(S)、負の屈折力を有する第2レンズ群(G2)、正または負の屈折力を有する第3レンズ群(G3)、を配してなり、低倍率端から高倍率端への変倍に際して、少なくとも、前記第1レンズ群(G1)、前記開口絞り(S)、前記第2レンズ群(G2)が光軸方向へ移動し、前記低倍率端から高倍率端へ変倍する際に、前記第1レンズ群(G1)は前記開口絞り(S)と一体的に物体側へ単調移動し、前記第2レンズ群(G2)は前記第1レンズ群(G1)との間隔が増大するように移動し、前記第1レンズ群の後側主点位置から開口絞りまでの間隔:D、前記第1レンズ群の焦点距離:f1が、以下の条件式:
(1) 0.8< D/f1 < 1.2
を満足する変倍光学系(数値実施例1〜4)。
[1]記載の変倍光学系であって、低倍率端から高倍率端へ変倍する際に、第3レンズ群(G3)が固定である変倍光学系(数値実施例1〜4)。
[1]または[2]記載の変倍光学系であって、前記第1レンズ群(G1)の焦点距離:f1、前記第2レンズ群の焦点距離:f2が、以下の条件式:
(2) −1.5 < f1/f2 < −0.3
を満足する変倍光学系(数値実施例1〜4)。
[1]〜[3]の何れか1に記載の変倍光学系であって、前記第1レンズ群(G1)の焦点距離:f1、前記第3レンズ群の焦点距離:f3が、以下の条件式:
(3) −0.9 < f1/f3 < 0.9
を満足する変倍光学系(数値実施例1〜4)。
[1]〜[4]の何れか1に記載の変倍光学系であって、前記第1レンズ群(G1)の光軸上の厚さ:D1、前記第1レンズ群(G1)、第2レンズ群(G2)、第3レンズ群(G3)のそれぞれの光軸上の厚さの総和:Dsumが、以下の条件式:
(4) 0.5< D1/Dsum <0.9
を満足する変倍光学系(数値実施例1〜4)。
[1]〜[5]の何れか1に記載の変倍光学系であって、屈折率:nd、アッベ数:νd、部分分散比:Pg,Fが、以下の条件式:
(5) 1.45 < nd < 1.65
(6) 60.0 < νd < 100.0
(7) 0.010<Pg,F−(-0.001802×νd+0.6483)<0.050
を満足するレンズ材料により、前記第1レンズ群(G1)に含まれる正レンズの少なくとも1枚が形成されている変倍光学系(数値実施例1〜4)。
[1]〜[6]の何れか1に記載の変倍光学系であって、前記第3レンズ群(G3)が負レンズと正レンズにより構成され、前記負レンズの焦点距離:f31、前記正レンズの焦点距離:f32が、以下の条件式:
(8) −2.0 <f31/f32< −0.5
を満足する変倍光学系(数値実施例1〜4)。
[1]〜[7]の何れか1項に記載の変倍光学系であって、前記第2レンズ群(G2)が、負レンズ(L21)と正レンズ(L22)を、物体側からこの順に配して、接合した接合レンズである変倍光学系(数値実施例1〜4)。
[1]〜[8]の何れか1に記載の変倍光学系であって、前記低倍率端から高倍率端へ変倍する際に、共役長が一定に保たれる変倍光学系(数値実施例1〜4)。
[1]〜[9]の何れか1に記載の変倍光学系を、撮影用光学系として有するカメラ(図9、図10)。
[10]
[1]〜[9]の何れか1に記載の変倍光学系を、カメラ機能部(20)の撮影用光学系として有する検査装置(図11)。
この発明の実施の形態に記載された効果は、発明から生じる好適な効果を列挙したに過ぎず、発明による効果は「実施の形態に記載されたもの」に限定されるものではない。
さらに、カメラは、携帯電話機や、いわゆるスマートフォンやタブレット端末などの携帯端末装置を含む種々の情報装置(携帯情報端末装置)のカメラ機能部として用いることができる。
G2 第2レンズ群
S 開口絞り
G3 第3レンズ群
Claims (11)
- 物体側から像側へ向かって順に、正の屈折力を有する第1レンズ群、開口絞り、負の屈折力を有する第2レンズ群、正または負の屈折力を有する第3レンズ群、を配してなり、
低倍率端から高倍率端への変倍に際して、少なくとも、前記第1レンズ群、前記開口絞り、前記第2レンズ群が光軸方向へ移動し、
前記低倍率端から高倍率端へ変倍する際に、前記第1レンズ群は前記開口絞りと一体的に物体側へ単調移動し、前記第2レンズ群は前記第1レンズ群との間隔が増大するように移動し、
前記第1レンズ群の後側主点位置から開口絞りまでの間隔:D、前記第1レンズ群の焦点距離:f1が、以下の条件式:
(1) 0.8< D/f1 < 1.2
を満足する変倍光学系。 - 請求項1記載の変倍光学系であって、
低倍率端から高倍率端へ変倍する際に、第3レンズ群が固定である変倍光学系。 - 請求項1または2記載の変倍光学系であって、
前記第1レンズ群の焦点距離:f1、前記第2レンズ群の焦点距離:f2が、以下の条件式:
(2) −1.5 < f1/f2 < −0.3
を満足する変倍光学系。 - 請求項1ないし3の何れか1項に記載の変倍光学系であって、
前記第1レンズ群の焦点距離:f1、前記第3レンズ群の焦点距離:f3が、以下の条件式:
(3) −0.9 < f1/f3 < 0.9
を満足する変倍光学系。 - 請求項1ないし4の何れか1項に記載の変倍光学系であって、
前記第1レンズ群の光軸上の厚さ:D1、前記第1レンズ群、第2レンズ群、第3レンズ群のそれぞれの光軸上の厚さの総和:Dsumが、以下の条件式:
(4) 0.5< D1/Dsum <0.9
を満足する変倍光学系。 - 請求項1ないし5の何れか1項に記載の変倍光学系であって、
屈折率:nd、アッベ数:νd、部分分散比:Pg,Fが、以下の条件式:
(5) 1.45 < nd < 1.65
(6) 60.0 < νd < 100.0
(7) 0.010<Pg,F−(-0.001802×νd+0.6483)<0.050
を満足するレンズ材料により、前記第1レンズ群に含まれる正レンズの少なくとも1枚が形成されている変倍光学系。 - 請求項1ないし6の何れか1項に記載の変倍光学系であって、
前記第3レンズ群が負レンズと正レンズにより構成され、前記負レンズの焦点距離:f31、前記正レンズの焦点距離:f32が、以下の条件式:
(8) −2.0 <f31/f32< −0.5
を満足する変倍光学系。 - 請求項1ないし7の何れか1項に記載の変倍光学系であって、
前記第2レンズ群が、負レンズと正レンズを、物体側からこの順に配して、接合した接合レンズである変倍光学系。 - 請求項1ないし8の何れか1項に記載の変倍光学系であって、
前記低倍率端から高倍率端へ変倍する際に、共役長が一定に保たれる変倍光学系。 - 請求項1ないし9の何れか1項に記載の変倍光学系を、撮影用光学系として有するカメラ。
- 請求項1ないし9の何れか1項に記載の変倍光学系を、カメラ機能部の撮影用光学系として有する検査装置。
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