<第1の実施の形態>
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の第1の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2及び図3はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
図1に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外郭を形成する外枠11と、この外枠11に取り付けられた遊技機主部12とを有している。
外枠11は板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。パチンコ機10は、外枠11を島設備に取り付け固定することにより、遊技場の島設備に設置される。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技場等の島設備に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
この外枠11によって遊技機主部12が開閉可能な状態で支持されている。具体的には、図1に示すように、外枠11における上枠部と左枠部との連結部分に上側支持金具17が固定されており、さらに外枠11における下枠部と左枠部との連結部分に下側支持金具18が固定されている。これら上側支持金具17及び下側支持金具18により支持機構が構成され、当該支持機構により外枠11に対して遊技機主部12がパチンコ機10の正面視で左側を回動基端側、右側を回動先端側としてパチンコ機10の前方へ回動可能とされている。
図2に示すように、遊技機主部12は、ベース体としての内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15(図3参照)とを備えている。なお、遊技機主部12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。
内枠13における回動基端側の端部には、前扉枠14が回動可能に取り付けられており、同前扉枠14は正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13における回動基端側の端部には、図3に示すように、裏パックユニット15が回動可能に取り付けられており、同裏パックユニット15が正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
次に、前扉枠14について説明する。図2に示すように、前扉枠14は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす合成樹脂製の枠体20と、枠体20の前面に取り付けられ各種装飾等が施されたカバー体21とを主体に構成されており、内枠13における前面側のほぼ全域を覆っている。前扉枠14の中央部分には後述する遊技領域PEのほぼ全域を遊技機前方から視認することができるようにした略楕円状の窓部22(図1参照)が形成されており、その窓部22はガラスユニット30によって同前扉枠14の背面側から覆われている。
図2に示すように、枠体20には窓部22を囲むようにしてガラスユニット設置部23が形成されている。詳しくは、ガラスユニット設置部23は、枠体20の背面側に配されているとともにパチンコ機10の前方に向けて凹んでおり、その底部に上記窓部22が配設されている。ガラスユニット30は、ガラスユニット設置部23に嵌まることで上下方向及び左右方向への変位が規制されている。
ガラスユニット30は、透明性を有する前後一対のガラスパネル31と、それらガラスパネル31を保持するガラスホルダ32とを備えている。ガラスホルダ32は、窓部22に沿って形成された環状の枠部を有しており、同枠部によって囲まれた領域にガラスパネル31が収容されている。
再び図1を参照して説明すれば、窓部22の周囲には各種ランプ等の発光手段が設けられている。例えば、窓部22の周縁に沿ってLED等の発光手段を内蔵した環状電飾部24が設けられている。環状電飾部24では、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯や点滅が行われる。より詳しくは、環状電飾部24の中央であってパチンコ機10の最上部には所定のエラー時に点灯する機能が付与されたトップランプ部25が設けられ、窓部22の左右両側には賞球払出中に点灯する機能が付与されたサイドランプ部26が設けられている。また、トップランプ部25の左右両側には、遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ部27が設けられている。
前扉枠14における窓部22の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部28と下側膨出部29とが上下に並設されている。上側膨出部28には上方に開口した上皿33が設けられており、下側膨出部29には同じく上方に開口した下皿34が設けられている。上皿33は、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する遊技球発射機構側へ導く機能を有している。また、下皿34は、上皿33内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有している。
上側膨出部28において上皿33よりも右側となる部位には、遊技者等により手動操作される返却レバー42が設けられている。返却レバー42が操作されることにより、上皿33に貯留されている遊技球が下皿34へと返却されることとなる。例えば、遊技を終了する際に上皿33に遊技球が残存している場合には、この返却レバー42を操作することにより、残存球(特にアクセスの難しい部分(後述する整列通路)に残っている遊技球)を回収することができる。
上側膨出部28において上皿33(遊技球の貯留領域)よりも前側となる部位には、遊技者等により手動操作される操作ボタンユニット40が設けられている。操作ボタンユニット40は、後述する図柄表示装置の表示画面等にて所定の演出を行わせることを目的として遊技の進行の過程で遊技者が所定の指示を行うための操作装置である。操作ボタンユニット40の具体的な構成については後に詳しく説明する。
下側膨出部29と横並びとなる位置には、手前側へ突出するようにして遊技球発射ハンドル45が設けられている。遊技球発射ハンドル45が操作されることにより、後述する遊技球発射機構から遊技球が発射される。
前扉枠14の背面には、図2に示すように、通路形成ユニット50が取り付けられている。通路形成ユニット50は、合成樹脂により成形されており、上皿33に通じる前扉側上皿通路と、下皿34に通じる前扉側下皿通路とを有している。通路形成ユニット50の上側隅部には後方に突出し上方に開放された受口部53が形成されており、当該受口部53を仕切壁54によって左右に仕切ることで前扉側上皿通路の入口部分と前扉側下皿通路の入口部分とが形成されている。前扉側上皿通路及び前扉側下皿通路は上流側が後述する遊技球分配部に通じており、前扉側上皿通路に入った遊技球は上皿33に導かれ、前扉側下皿通路に入った遊技球は下皿34に導かれる。
次に、図4に基づき内枠13について詳細に説明する。図4は内枠13の正面図である。なお、図4においては、図2と同様にパチンコ機10の遊技領域内の構成を省略している。
内枠13は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす樹脂ベース60を主体に構成されている。樹脂ベース60の前面における回動基端側(図4の左側)には、その上端部及び下端部に内枠金具71,72が取り付けられている。また、前扉枠14の背面における回動基端側(図1の左側)には、それら内枠金具71,72に対応させて軸受け金具57,58が設けられている。内枠金具71,72には軸部が形成されており、それら軸部が前扉枠14の軸受け金具57,58の軸受け孔に挿入されることで内枠13に対して前扉枠14が回動可能に支持されている。つまり、これら内枠金具71,72及び軸受け金具57,58は内枠13に対する組付機構を構成している。
内枠13の前面には施錠装置75が設けられている。施錠装置75は、前扉枠14に向けて延びる複数の前扉用鉤部材76を有している。これら前扉用鉤部材76に対応させて、前扉枠14の背面には内枠13側に延びる鉤受け部材59が複数設けられている(図2参照)。前扉用鉤部材76が鉤受け部材59に引っ掛かることにより前扉枠14が閉じた状態で施錠される。また、図3に示すように、施錠装置75は、内枠13の後方へ延びる内枠用鉤部材77を有している。これら内枠用鉤部材77が外枠11の鉤受け部材19に引っ掛かることにより遊技機主部12が外枠11に対して閉じた状態で施錠される。
樹脂ベース60の右下隅部には、施錠装置75の解錠操作を行うためのシリンダ錠78が設置されている。シリンダ錠78は施錠装置75に一体化されており、その先端部分(鍵穴部分)が上記前扉枠14に設けられた孔部を通じてパチンコ機10の前方に露出している。シリンダ錠78の鍵穴に差し込んだキーを右に回すことで内枠13に対する前扉枠14の施錠が解除され、同キーを左に回すことで外枠11に対する内枠13の施錠が解除される。
樹脂ベース60の前面における略中央部分には、遊技盤80を収容する遊技盤収容部61が形成されている。遊技盤収容部61は、パチンコ機10の後方に凹み、遊技盤80を収容する収容空間を区画形成しており、樹脂ベース60に取り付けられた遊技盤80がその収容空間に嵌まった状態となっている。
遊技盤80は、透明性を有する合成樹脂材料によって形成されており、その前面が遊技盤収容部61の開放部分を通じて樹脂ベース60の正面側に露出している。この露出している部位、すなわち遊技盤80の前面には、遊技球が流下する遊技領域PEが形成されている。既に説明したように遊技領域PEはガラスパネル31によって覆われている。後側のガラスパネル31は、遊技盤80の前面との隙間が遊技球の直径よりも僅かに大きくなるように、すなわち遊技領域PEを流下する遊技球が同遊技領域PEの同一箇所にて前後に並ばないように配置されている。これにより、遊技領域PEでの球詰まりを抑制している。なお、遊技盤80は合成樹脂製に限定されるものではなく、木製とすることも可能である。
以下、図5に基づき遊技盤80(特に遊技領域PEに配された各種構成)について説明する。図5は遊技盤80の正面図である。
遊技盤80には、自身の厚さ方向(前後方向)に貫通する大小複数の開口が形成されている。各開口には、一般入賞口81、可変入賞装置82、作動口83a,83b、スルーゲート84及び可変表示ユニット85等がそれぞれ設けられている。一般入賞口81、可変入賞装置82及び作動口83a,83bに遊技球が入ると、それら遊技球が後述する検知スイッチにより検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出しが実行される。その他に、遊技盤80の最下部にはアウト口86が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口86を通って遊技領域PEから排出される。
また、遊技盤80には、遊技球の流下経路を適宜分散,調整等するために多数の釘87が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。これら釘87や風車等の各種構成によって、遊技球の流下経路が分化され、上述した一般入賞口81等への入賞が適度な確率で発生するように調整されている。
可変入賞装置82は、通常は遊技球が入賞できない閉状態になっており、大当たりの際に遊技球が入賞しやすい開状態に切り換えられるようになっている。可変入賞装置82の開放態様としては、所定時間(例えば30秒間)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、同可変入賞装置82の開放が複数ラウンド(例えば15ラウンド)を上限として繰り返されるように設定されている。
可変表示ユニット85は遊技盤80の中央上寄りに配置されており、その下方に作動口83a,83bが配置されている。より詳しくは、作動口83a,83bは、作動口83aを上側、作動口83bを下側として上下に並設されている。下側の作動口83bには、左右一対の可動片よりなるガイド片(サポート片)としての電動役物が設けられている。電動役物は、作動口83bへの入球が不可となる閉鎖状態(非サポート状態又は非ガイド状態)と、当該閉鎖状態よりも遊技球の入球が容易となる開放状態(サポート状態又はガイド状態)とに切り替え可能となっており、上記スルーゲート84への入賞に基づく抽選に当選した場合に主制御装置によって開放状態となるように制御される。電動役物の開閉態様としては、上側の作動口83aよりも下側の作動口83bへの入賞頻度が低くなるように設定された低頻度サポートモードと、上側の作動口83aよりも下側の作動口83bへの入賞頻度が高くなるように設定された高頻度サポートモードとが設定されており、各作動口83a,83bへの入球に基づく抽選によって所定の当たり結果となった場合に低頻度サポートモードから高頻度サポートモードへ移行される構成となっている。
なお、可変入賞装置82及び電動役物については、第1状態とそれよりも入球が困難な第2状態とに切替可能であれば足り、上述した閉状態及び閉鎖状態における入球の発生を否定するものではない。
可変表示ユニット85及び作動口83a,83bは、遊技性を司る部位であり遊技者の注意が集まりやすい。それら可変表示ユニット85及び作動口83a,83bを遊技機中央において上下に並べて配置することで両者間での視線の移動量を抑え、遊技者の目に生じる負担の低減に貢献している。
可変表示ユニット85は、作動口83a,83bへの入賞をトリガとして図柄を可変表示する図柄表示装置94を備えている。図柄表示装置94は、液晶ディスプレイ(表示画面94a)を備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置によりその表示内容が制御されている。具体的には、表示画面94aにおいては、左,中,右に並べて図柄が表示され、これらの図柄が上下方向にスクロールされるようにして変動表示される。そして、大当たり発生時には、予め設定されている有効ライン上に所定の組合せの図柄が停止表示され、特別遊技状態へと移行される。なお、表示画面94aにおける表示態様を以下のように変更してもよい。すなわち、上段,中段,下段に並べて図柄を表示し、それら図柄を左右方向にスクロールさせるようにして変動表示させてもよい。
また、可変表示ユニット85は、図柄表示装置94を囲むようにして形成されたセンターフレーム95を備えている。センターフレーム95の上部及び下部にはそれぞれ保留ランプ部98,99が設けられている。下側の保留ランプ部98は、作動口83a,83bに対応しており、遊技球が作動口83a,83bを通過した回数は最大4回まで保留され保留ランプ部98の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。上側の保留ランプ部99は、スルーゲート84に対応しており、遊技球がスルーゲート84を通過した回数は最大4回まで保留され保留ランプ部99の点灯によってその保留個数が表示されるようになっている。
再び図4を用いて説明すれば、樹脂ベース60における遊技盤収容部61(遊技盤80)の下方には、遊技球発射ハンドル45の操作に基づいて遊技領域PEへ遊技球を発射する遊技球発射機構110が設けられている。遊技球発射機構110は、所定の発射待機位置に配置された遊技球を打ち出すソレノイド111と、同ソレノイド111によって打ち出された遊技球の発射方向を規定する発射レール112と、上記発射待機位置に遊技球を供給する球送装置113と、それら各種構成111〜113が装着されているベースプレート114とを主要な構成として備えており、同ベースプレート114が樹脂ベース60に取り付けられている。
発射レール112は、遊技盤80側に向けて上り傾斜となるように、斜めに傾いた状態でベースプレート114に固定されている。発射レール112の下流側の端部(すなわち下端部)寄りとなる位置には、球送装置113から供給された遊技球を上述した発射待機位置に留める球ストッパが配されている。球ストッパよりも更に下流側となる位置に、上記ソレノイド111が配置されている。
ソレノイド111は、後述する電源・発射制御装置に対して電気的に接続されている。その電源・発射制御装置からの電気的な信号の出力に基づいてソレノイド111の出力軸が伸縮方向に往復動することにより、発射待機位置に置かれた遊技球が遊技盤80側、詳しくは遊技盤80に装着された誘導レール100に向けて打ち出される。
誘導レール100は、遊技盤80に固定された遊技領域区画部材90と共に遊技領域PEを同遊技領域PEの外形が略円形状となるように区画形成している。また、誘導レール100は、遊技球の直径よりも若干大きな隙間を隔てて対峙するように配置された内レール101及び外レール102からなり、それら両レール101,102によって一条の誘導通路103が区画形成されている。誘導通路103は、発射レール112の先端側(斜め下方)に開放された入口部分104と、遊技領域PEの上部に位置する出口部分105とを有している。ソレノイド111の動作に基づいて発射された遊技球は、発射レール112→誘導レール100(入口部分104→出口部分105)の順に移動することにより遊技領域PEに導かれる。なお、遊技盤80において出口部分105の先側、詳しくは内レール101の先端付近には、遊技領域PEに到達した遊技球の同誘導通路103内への逆戻りを防止する逆戻り防止部材106が取り付けられており、先んじて遊技領域PEに至った遊技球によって後続する遊技球の打ち出しが妨げられることを抑制している。
誘導レール100及び発射レール112は、同誘導レール100の入口部分104と発射レール112の先端部分とが隙間を隔てて斜めに対峙するように配置されている。このようにして形成された隙間よりも下側にはファール球通路55(図3参照)が配設されている。ファール球通路55は前扉枠14の通路形成ユニット50に一体成形されている。仮に遊技球発射機構110から発射された遊技球が遊技領域PEまで至らずファール球として誘導通路103内を逆戻りする場合には、それらファール球が上記隙間を介してファール球通路55内に入ることとなる。ファール球通路55は前扉側下皿通路に通じており、ファール球通路55に入った遊技球は図1等に示した下皿34に排出される。これにより、ファール球と次に発射される遊技球との干渉が抑制される。
遊技領域区画部材90においてガラスパネル31と対向している部分には、所定の絵柄等が表示される主表示ユニット91が設けられている。主表示ユニット91には、上側作動口83aへの入賞に基づいた抽選結果を表示する上側作動口用表示部と、下側作動口83bへの入賞に基づいて行われた抽選結果を表示する下側作動口用表示部とを有する主表示部Dが設けられている。
上側作動口用表示部では、上側作動口83aへの入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、上側作動口83aへの入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。上側作動口83aへの入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、上側作動口用表示部にて変動表示が停止され、停止結果として所定の絵柄が表示された後に、上記開閉実行モードへ移行される。
下側作動口用表示部では、下側作動口83bへの入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、下側作動口83bへの入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。下側作動口83bへの入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、下側作動口用表示部にて変動表示が停止され、停止結果として所定の絵柄が表示された後に、上記開閉実行モードへ移行される。
ここで、いずれかの作動口83a,83bへの入賞に基づいて、対応する作動口用表示部にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示し上記変動表示が停止されるまで(詳しくは確定表示が終了するまで)が遊技回の1回に相当する。但し、遊技回の1回は、上記の内容に限定されることはなく、例えば、単一の表示領域が設けられ、いずれの作動口83a,83bへの入賞が発生したとしてもその単一の表示領域にて変動表示が行われる構成においては、当該単一の表示領域にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示した状態で上記変動表示が停止されるまでを遊技回の1回とすることも可能である。
樹脂ベース60には、遊技盤収容部61からの遊技盤80の取り外しを不可とするロック状態と、同遊技盤80の取り外しを許容するアンロック状態とに切替可能なロック装置が複数設けられている。ロック装置はロック状態にて遊技盤80の前面に当接する当接部を有しており、同当接部が遊技盤80の前面に当接することによって遊技盤80の前扉枠14側への変位が抑えられることとなる。
樹脂ベース60において発射レール112の左方(詳しくは前扉枠14を支持している側)には樹脂ベース60を前後方向に貫通する貫通孔が形成されており、この貫通孔を覆うようにして通路形成部材121が配設されている。通路形成部材121は、樹脂ベース60に対してネジ止めされており、本体側上皿通路122と本体側下皿通路123とを有している。それら本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123の上流側は、後述する遊技球分配部に通じている。また、通路形成部材121の下方には前扉枠14に取り付けられた通路形成ユニット50の受口部53(図2参照)が入り込んでおり、本体側上皿通路122の下方には前扉側上皿通路が配置され、本体側下皿通路123の下方には前扉側上皿通路が配置されている。
樹脂ベース60において通路形成部材121の下方には、本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123からの遊技球の流出を規制するシャッタ124が設けられている。シャッタ124は、両通路の出口部分を狭め遊技球の流出を阻止する阻止位置と、遊技球の流出を許容する許容位置との両位置に切り替え可能な状態で樹脂ベース60によって支持されている。また、樹脂ベース60にはシャッタ124を阻止位置に向けて付勢する付勢部材が取り付けられており、前扉枠14を内枠13に対して開いた状態では付勢部材の付勢力によってシャッタ124が阻止位置に留まる構成となっている。これにより、本体側上皿通路122又は本体側下皿通路123に遊技球が貯留されている状態で前扉枠14を開放した場合に、その貯留球がこぼれ落ちてしまうといった不都合が回避されている。これに対し、前扉枠14を閉じた状態では、前扉枠14の通路形成ユニット50に設けられた受口部53により上記付勢力に抗してシャッタ124が許容位置に押し戻される。この状態では、本体側上皿通路122及び前扉側上皿通路と、本体側下皿通路123及び前扉側下皿通路とがそれぞれ連通し、遊技球の移動が許容されることとなる。
次に、図6を参照して内枠13(樹脂ベース60及び遊技盤80)の背面構成について説明する。図6は内枠13の背面図である。
樹脂ベース60の背面における回動基端側(図6の右側)には、軸受け金具132が取り付けられている。軸受け金具132には、上下に離間させて軸受け部133が形成されており、これら軸受け部133により内枠13に対して裏パックユニット15が回動可能に取り付けられている。また、樹脂ベース60の背面には、裏パックユニット15を内枠13に固定するための固定レバー134が複数設けられている。
既に説明したように樹脂ベース60における遊技盤収容部61の底部分には樹脂ベース60の厚さ方向に貫通し同樹脂ベース60の背面側に開放された中央開口64が形成されており、その中央開口64が遊技盤収容部61に収容された遊技盤80によって内枠13の正面側から覆われている。遊技盤80の背面には制御装置等の各種構成が搭載されており、それら各種構成は中央開口64を通じて内枠13の背側に露出した状態となっている。ここで、図7に基づき遊技盤80の背面の構成について詳細に説明する。図7は遊技盤80を後方から見た斜視図である。
遊技盤80の背面には、可変表示ユニット85(図5参照)を遊技盤80に対して搭載する合成樹脂製の台座部材141が固定されている。台座部材141は、遊技盤80側に開放された略箱状をなしており遊技盤80の背面のほぼ全域を覆っている。台座部材141の一部は樹脂ベース60の中央開口64を通じて同樹脂ベース60の背面側に突出しており、その突出した部分に対して上述した図柄表示装置94(図5参照)と、その図柄表示装置94を駆動するための表示制御装置とが取り付けられている。これら図柄表示装置94及び表示制御装置は前後方向(樹脂ベース60の厚さ方向)に図柄表示装置が前側且つ表示制御装置が後側となるように重ねて配置されている。さらに、遊技盤80には、表示制御装置の後方に位置するようにして報知・演出制御装置ユニットが搭載されている。報知・演出制御装置ユニットは、報知・演出制御装置142と、取付台144とを具備する構成となっており、取付台144上に報知・演出制御装置142が装着されている。
報知・演出制御装置142は、後述する主制御装置からの指示に従い音声やランプ表示、及び表示制御装置の制御を司る報知・演出制御基板を具備しており、報知・演出制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス145に収容されて構成されている。
報知・演出制御装置ユニットの下方には、台座部材141を後方から覆うようにして主制御装置ユニット160が設けられている。主制御装置ユニット160は、遊技盤80の背面に固定された合成樹脂製の取付台161と、その取付台161に搭載された主制御装置162とを有している。主制御装置162は、遊技の主たる制御を司る機能(主制御回路)と、電源を監視する機能(停電監視回路)とを有する主制御基板を具備しており、当該主制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス163に収容されて構成されている。
基板ボックス163は、略直方体形状のボックスベース(表ケース体)とこのボックスベースの開口部を覆うボックスカバー(裏ケース体)とを備えている。これらボックスベースとボックスカバーとは封印手段としてのボックス封印部164によって開封不能に連結され、これにより基板ボックス163が封印されている。ボックス封印部164は、基板ボックス163の短辺部に複数設けられ、そのうち少なくとも1つが用いられて封印処理が行われる。
ボックス封印部164はボックスベースとボックスカバーとを開封不能に結合する構成であれば任意の構成が適用できるが、ボックス封印部164を構成する係止孔部に係止ピンを挿入することでボックスベースとボックスカバーとが開封不能に結合されるようになっている。ボックス封印部164による封印処理は、その封印後の不正な開封を防止し、また万一不正開封が行われてもそのような事態を早期に且つ容易に発見可能とするものであって、一旦開封した後でも再度封印処理を行うこと自体は可能である。すなわち、複数のボックス封印部164のうち、少なくとも1つの係止孔部に係止ピンを挿入することにより封印処理が行われる。そして、収容した主制御基板の不具合発生の際や主制御基板の検査の際など基板ボックス163を開封する場合には、係止ピンが挿入されたボックス封印部と基板ボックス163本体との連結部分を切断する。これにより、基板ボックス163のボックスベースとボックスカバーとが分離され、内部の主制御基板を取り出すことができる。その後、再度封印処理する場合は他の係止孔部に係止ピンを挿入する。基板ボックス163の開封を行った旨の履歴を当該基板ボックス163に残しておけば、基板ボックス163を見ることで不正な開封が行われた旨が容易に発見できる。
基板ボックス163と取付台161とは台座封印部165によって開封不能に連結されている。詳しくは、台座封印部165は、ボックス封印部164と同様に係止孔部及び係止ピンを有しており、係止孔部に対して係止ピンが挿入されることで基板ボックス163と取付台161とが分離不能に結合されるようになっている。これにより、基板ボックス163の不正な取り外しが行われた場合に、その事実を把握しやすくなっている。
台座部材141において遊技盤80の背面と対向している部分には、前記一般入賞口81,可変入賞装置82,上側作動口83a,下側作動口83bの遊技盤開口部に対応し且つ下流側で1カ所に集合する回収通路が形成されている。これにより、一般入賞口81等に入賞した遊技球は何れも回収通路を介して遊技盤80の下方に集合する構成となっている。つまり、台座部材141には各種入賞口に入賞した遊技球を回収する機能が付与されている。
遊技盤80の下方には後述する排出通路が配されており、回収通路によって遊技盤80の下方に集合した遊技球は排出通路内に導出される。なお、アウト口86についても同様に排出通路に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球はアウト口86を介して排出通路内に導出される。
また、上記回収通路には、遊技盤80表側の一般入賞口81に入賞した遊技球を検知する入賞口スイッチと、可変入賞装置82に入賞した遊技球を検知するカウントスイッチと、作動口83a,83bに入った遊技球を検知する作動口スイッチとが装着されており、それら各種スイッチによって入賞検知機構が構成されている。更に、台座部材141において可変表示ユニット85の左右両側には、スルーゲート84を通過する遊技球を検知するゲートスイッチが設けられている。これら各種スイッチは主制御装置162に対して電気的に接続されており、各スイッチによる検知情報が同主制御装置162に出力される構成となっている。
次に、図3及び図8に基づき裏パックユニット15について説明する。図8は裏パックユニット15の正面図である。
図3に示したように、内枠13は裏パックユニット15によって後方から覆われている。裏パックユニット15は、図8に示すように、裏パック201を備えており、当該裏パック201に対して、払出機構部202、排出通路盤及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。
裏パック201は透明性を有する合成樹脂により成形されており、払出機構部202などが取り付けられるベース部211と、パチンコ機10後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部212とを有する。保護カバー部212は左右側面及び上面が閉鎖され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも可変表示ユニット85を囲むのに十分な大きさを有する。
ベース部211には、その右上部に外部端子板(図示略)が設けられている。外部端子板には各種の出力端子が設けられており、これらの出力端子を通じて遊技ホール側の管理制御装置に対して各種信号が出力される。また、ベース部211にはパチンコ機10後方からみて右端部に上下一対の掛止ピン214が設けられており、掛止ピン214を内枠13に設けられた前記軸受け部133に挿通させることで、裏パックユニット15が内枠13に対して回動可能に支持されている。ベース部211には、内枠13に設けられた固定レバー134が挿通される複数の挿通部215が形成されており、固定レバー134が挿通部215に挿通された状態にてベース部211に後方から当接することにより内枠13に対して裏パックユニット15が固定されている。
ベース部211には、保護カバー部212を迂回するようにして払出機構部202が配設されている。払出機構部202には、裏パック201の最上部に配されているとともに上方に開口したタンク221が設けられており、遊技ホールの島設備から供給される遊技球がそのタンク221に逐次補給される。タンク221の下方には、下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール222が連結され、タンクレール222の下流側には上下方向に延びるケースレール223が連結されている。ケースレール223の最下流部には払出装置224が設けられている。払出装置224より払い出された遊技球は、当該払出装置224の下流側に設けられた図示しない払出通路を通じて、裏パック201のベース部211に設けられた遊技球分配部225に供給される。
遊技球分配部225は、払出装置224より払い出された遊技球を上皿33、下皿34又は後述する排出通路の何れかに振り分けるための機能を有し、内側の開口部が上述した本体側上皿通路122及び前扉側上皿通路を介して上皿33に通じ、外側の開口部が本体側下皿通路123及び前扉側下皿通路を介して下皿34に通じるように形成されている。
ベース部211の下端部には、当該下端部を前後に挟むようにして排出通路盤及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。排出通路盤には、制御装置集合ユニット204と対向する面に後方に開放された排出通路が形成されており、当該排出通路の開放部は制御装置集合ユニット204によって塞がれている。排出通路は、遊技ホールの島設備等へ遊技球を排出するように形成されており、上述した回収通路等から排出通路に導出された遊技球は当該排出通路を通ることでパチンコ機10外部に排出される。
制御装置集合ユニット204は、横長形状をなす取付台241を有し、取付台241に払出制御装置242と電源・発射制御装置243とが搭載されている。これら払出制御装置242と電源・発射制御装置243とは、払出制御装置242がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
払出制御装置242においては基板ボックス244内に払出装置224を制御する払出制御基板が収容されており、当該払出制御基板に設けられた状態復帰スイッチ245が基板ボックス244外に突出している。例えば、払出装置224における球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ245が押されると、球詰まりの解消が図られるようになっている。
電源・発射制御装置243は、基板ボックス246内に電源・発射制御基板が収容されており、当該基板により、各種制御装置等で要する所定の電源が生成されて出力され、さらに遊技者による遊技球発射ハンドル45の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる。また、電源・発射制御装置243には電源スイッチ247が設けられている。電源スイッチ247を操作することにより、パチンコ機10の電源を投入状態(オン状態)又は遮断状態(オフ状態)に切り替え可能となっている。
ここで、本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。例えば遊技ホールの営業終了の場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持される。上記主制御装置162には、RAM消去スイッチ166が設けられている。当該RAM消去スイッチ166を押しながら電源を投入すると、RAMデータが初期化されるようになっている。
(操作ボタンユニット40及びそれに関連する構成)
本実施の形態においては、前扉枠14の上側膨出部28に設けられた上記操作ボタンユニット40及びそれに関連する構成(例えば取付構造)が特徴的なものとなっている。そこで、以下の説明においては先ず、図9及び図10を参照して、操作ボタンユニット40及びその周辺構成の概要について補足説明する。図9は前扉枠14を正面側から見た斜視図、図10(a)は操作ボタンユニット40及びその周辺構成を示す前扉枠14の部分拡大図、図10(b)は図9のA−A線部分端面図である。
図9に示すように、上側膨出部28は、環状電飾部24,スピーカ部27用のカバー部材,各種装飾部材とともに前扉枠14の前面部としてのカバー体21を構成している。上側膨出部28は、その基端部(後端部)が枠体20に固定されており、所謂片持ち状態となっている。上側膨出部28の上下幅及び横幅をある程度確保した上で、固定箇所を上下左右に複数設定することにより、固定強度の向上が図られている。
上側膨出部28は、上下一組の膨出部構成体301,302が組み合わされてなる(図10(a)参照)。具体的には、上方に開放された略箱状の下側の膨出部構成体302(下側膨出部構成体302)と、下側膨出部構成体302を上方から覆う左右一対の上側の膨出部構成体301(上側膨出部構成体301)とが結合されてなる。
上側膨出部構成体301の前後幅は下側膨出部構成体302の前後幅よりも小さく設定されている。言い換えれば、上側膨出部構成体301は下側膨出部構成体302の前側及び左右の縁部に沿うようにして形成されており、両構成体301,302の後端縁には前後方向にてずれが生じている。このようなギャップの存在によって、上側膨出部28の上面部311には上皿33用の設置部としての収容凹部315が形成されている。収容凹部315に上方に開放されており、上側から上皿33が嵌ることによってその開放部分が塞がれている。
図示は省略するが、上側膨出部構成体301の背面部314には上皿33と係合する係合部が設けられている。上皿33が上記収容凹部315への押し込まれることで係合部が係合状態となり、上皿33と上側膨出部28とが一体化されている。また、枠体20にも上側膨出部28が当該枠体20に固定されることで上皿33に係合する係合部が設けられている。これにより、上側膨出部28を枠体20に固定した状態では、当該係合部によって枠体20からの上皿33の取り外しが規制されることとなる。つまり、上皿33は上側膨出部28と枠体20とによって挟み込まれており、メンテナンス時等に上皿33を取り外す場合には、事前に枠体20から上側膨出部28(カバー体21)を行う必要がある。これは、上皿33の不正な取り外し等の各種不正行為に対する防御機能を強化するための工夫である。
図10(b)に示すように、上皿33は、上側膨出部28の基端側に配置され、上方だけでなく後方にも開放されている。この後側の開放部分は枠体20の前面(詳しくは枠体20に固定された前面カバー部36)によって塞がれており、上皿33及び前面カバー部36によって多数の遊技球を貯留可能な貯留領域SEが区画形成されている。上皿33の底面部は右側に下り傾斜しており、前面カバー部36において貯留領域SEの最上流に位置する部分には上記払出装置224から遊技球が供給される入口部分としての供給口37が形成されている。
また、前面カバー部36において貯留領域SEの最下流に位置する部分には上記遊技球発射機構110に遊技球を導く排出口38が形成されている。排出口38については、上側膨出部構成体301によって上方から覆われており、当該排出口38への不正なアクセスが抑制されている。
貯留領域SEの中流〜下流(排出口38)にかけては、遊技球を一列に整列させた状態で排出口38へと誘導する整列通路320が形成されている。整列通路320については、その前後幅(上皿33の縦壁と前面カバー部36との距離)が遊技球の直径寸法よりも僅かに大きい程度に抑えられており、同一箇所を複数の遊技球が同時に通過できない構成となっている。整列通路320を経由させて遊技球を排出口38へ誘導することにより、遊技球発射機構110へ遊技球が円滑に供給されることとなる。
なお、図示は省略するが、この整列通路320の底部における最下流部分には、下皿34に続く返却通路が連通している。この返却通路の入口部分については、開閉式の可動板によって通常は閉じた状態となっている。遊技を終了する場合等に、遊技者によって上記返却レバー42が操作されることで、可動板が閉位置から開位置に変位する。これにより、返却通路の入口部分が開放され、貯留領域SEに貯留されている遊技球が自重によって整列通路320→返却通路を通じて下皿34へ移動することとなる。
ここで、遊技を行う際の遊技球の動きについて簡潔に説明する。遊技者の発射操作に基づいて遊技領域PEへ到達した遊技球が可変入賞装置82等の各種入球部へ入球した場合には、その特典として予め設定された数の遊技球が払出される。具体的には、払出装置224が動作することにより、供給口37を通じて貯留領域SEに遊技球が供給される。貯留領域SEに到達した遊技球は、自重によって下流側へと移動し、整列通路320にて整流された状態にて排出口38へと誘導される。そして、排出口38を通じて遊技球発射機構110の球送装置113へ到達する。遊技球の発射操作が行われている場合には、この球送装置113が一定の期間ごとに遊技球を発射待機位置へと供給し、それに伴って貯留領域SEに貯留されている遊技球が、順次下流側へと移動することとなる。
上側膨出部28には、上述した上皿33以外にも、操作ボタンユニット40及びコントローラユニット41が配設されている。操作ボタンユニット40は図柄表示装置94等と連動して所定の遊技演出等を実行する機能が付与されており、コントローラユニット41については遊技モード(例えば背景やキャラクタ等のカスタマイズ)を選択する機能が付与されている。図10(b)からも明らかなように、操作ボタンユニット40とコントローラユニット41とを比較した場合に、操作ボタンユニット40の操作部分の方がコントローラユニット41の操作部分よりもはるかに大きく形成されており、且つ操作ボタンユニット40は遊技進行時に演出の一環として操作されるものであるのに対して、コントローラユニット41は遊技演出に用いられることはなく、主として遊技開始前や遊技終了後の待機状態(待機モード中)にて操作されることを前提としている。
以上詳述した使用条件/使用環境/形状等の違いを配慮して、固定対象に違いが発生している。具体的には、コントローラユニット41及び操作ボタンユニット40は概観上配設対象が共通(上側膨出部28)となっているものの、コントローラユニット41の固定対象が上側膨出部28自体となっているのに対して、操作ボタンユニット40はあたかも上側膨出部28に固定されているかのように見えて、その実態が異なっている。
ここで、図10〜図12を参照して、操作ボタンユニット40の配置及びその主要な構成について補足説明し、その後、操作ボタンユニット40の取付構造について説明する。図11は操作ボタンユニット40及びそれに付随する構成を示す正面図及び斜視図、図12(a)は図10(a)のB−B線部分断面図、図12(b)は図10(a)のC−C線部分断面図である。なお、図12においては、操作ボタンユニット40の内部構造の図示を一部省略している。
図10(b)に示すように、操作ボタンユニット40は、上皿33の前方、詳しくは整列通路320の前方に配されている。上側膨出部28(詳しくは上側膨出部構成体301)の上面部311には、上記一対の上側膨出部構成体301を左右に離間して配設することにより上側に開放された開口316が形成されている。開口316は、上側膨出部28の上面部311,前面部313,背面部314に跨っており、この開口316を覆うようにして操作ボタンユニット40が配置されている。
図11に示すように操作ボタンユニット40は、遊技者によって押圧操作される操作ボタン401と、当該押圧操作に基づく操作ボタン401の変位(昇降)を許容した状態で当該操作ボタン401を保持するホルダ402とを有し、ホルダ402が後述する取付フレーム450に固定されることで前扉枠14に一体化されている。以下、操作ボタンユニット40の取付構造について説明する。
本実施の形態に示す操作ボタンユニット40は既に説明したように概観上あたかも上側膨出部28に固定されているかのように見せてはいるが、その固定対象は上側膨出部28ではなく枠体20となっている。具体的に、図11に示すように金属製の取付フレーム450を介して枠体20に固定されている。つまり、枠体20に対する固定態様が上側膨出部28と同位の関係となっている。
取付フレーム450は、操作ボタンユニット40用の取付台として機能する横フレーム461を有している。横フレーム461は略平板状をなしており、一方の板面が上方を向くようにして配置されている(詳しくは遊技機前方へ僅かに下り傾斜となるように配置されている)。操作ボタンユニット40は、横フレーム461の上面462に載置されている。具体的には、ホルダ402の底部が横フレーム461の上面に当接するようにして設置されている。そして、ホルダ402の底部がネジ等の固定具491を用いて横フレーム461に固定されることで、図11等に示すように操作ボタンユニット40と取付フレーム450とが一体化されている。
横フレーム461は左右に延びており、その中間位置に操作ボタンユニット40が配置されている。横フレーム461において操作ボタンユニット40が配置されている側とは反対側には、当該横フレーム461から下方に延びる縦フレーム471,481が配設されている。これら縦フレーム471,481は、板面が左右を向くように形成されており、その後端部には枠体20への取付部472,482が形成されている。これら取付部472,482がネジ等の固定具492を用いて枠体20に固定されることにより、当該枠体20に操作ボタンユニット40が取り付けられている。
縦フレーム471,481を板状に形成し且つその板面を左右に向けることにより、上方からの圧力に対する取付フレーム450の耐力を向上しつつ、遊技機正面視における取付フレーム450の占有領域の拡がりを抑えることが可能となっている。
また、図12(a)等に示すように、本実施の形態においては操作ボタンユニット40が枠体20の前面よりも前方にオフセットして配置され、操作ボタンユニット40と取付フレーム450の枠体20に対する固定箇所とが前後にずれている。ここで、横フレーム461を遊技機前方に僅かに傾斜させているため、操作ボタンユニット40が押圧操作された場合に生じる応力が横フレーム461→縦フレーム471,481を通じて枠体20に伝えやすくなっている。これにより、取付フレーム450から枠体20へ伝わる応力を分散させやすくなっている。なお、上記傾斜によって操作ボタンユニット40の操作面部413についても僅かに遊技機前方に傾いているため、遊技機前方からのアクセスが容易となっており、併せて操作ボタンユニット40の操作性の向上が実現されている。
縦フレーム471,481は左右に離間して設けられており、操作ボタンユニット40の支持バランスの安定化が図られている。以下説明の便宜上、左側の縦フレーム471を「左側縦フレーム471」、右側の縦フレーム481を「右側縦フレーム481」と称する。
左側縦フレーム471は、操作ボタンユニット40の直下に配設されている。これは、操作ボタンユニット40が、操作された際にその力をダイレクトに左側縦フレーム471に伝える工夫であり、係る工夫によれば押圧操作によって横フレーム461が撓むことを好適に抑制することができる。右側縦フレーム481は横フレーム461の右側の端部に配置されている。言い換えれば、二つの縦フレーム471,481が貯留領域SEの排出口38の左右両側に位置している。
本実施の形態に示す操作ボタンユニット40の操作部分は、遊技球発射ハンドル45と比較してもわかるようにかなり大型のもの(手のひら全体で操作できる程度のもの)が採用されている。係る構成によれば、押圧操作が容易となる一方、遊技者による押圧位置が多様になり得る。つまり、左側縦フレーム471を操作ボタンユニット40の直下に配置したとしても、左側縦フレーム471に対して左右にずれた部分が操作される可能性を払拭できない。そして、このような操作が行われた場合には、上述した横フレーム461の撓みだけでなく、左側縦フレーム471が左右に撓む可能性が生じる。この点、右側縦フレーム481を併用しているため、右側縦フレーム481がそのような変形を抑えるように作用することとなる。
また、図11に示すように、横フレーム461には左側縦フレーム471を挟んで右側縦フレーム481とは反対側となる部分に、後方へ延出する延出部465が形成されている。延出部465の先端部分(後端部部分)には取付部466が形成され、この取付部466についても、ネジ等の固定具492を用いて枠体20に固定されている。このように左側縦フレーム471を中央として、その左右両側に固定箇所を配することにより、上記支持バランスの更なる強化が実現されている。
各縦フレーム471,481については上側膨出部28から下方に突出しているのに対して、延出部465は上側膨出部28の内部空間IS内に収まっている。つまり、延出部465の下方、下皿34の上方となる領域では延出部465の存在により、当該領域が圧迫されることを抑制している。つまり、上述した取付強度の強化に起因して下皿34へのアクセスが困難になることが回避されている。
ここで、本実施の形態においては、縦フレーム481とカバー体21との関係が特徴的なものとなっている。以下、図10(a)及び図12を参照して、縦フレーム481の収容構造について説明する。
図10(a)に示すように、下側膨出部29において下皿34と遊技球発射ハンドル45との間にはウーハー46が設けられており、カバー体21にはウーハー46を囲むようにして当該ウーハー用の収容部47が形成されている。上述の如く中/高音域に対応したスピーカ部27を遊技機上部に配置したのは、当該スピーカ部27の音を遊技者の耳に届けやすくするための工夫であり、低音域に対応したウーハー46を遊技機下部に配置したのは遊技者の体に近い位置にて重低音を出力することにより、その振動を遊技者の身体(体幹)に伝えやすくする工夫である。
ウーハー用の収容部47は、後方に開放された箱状をなしており、上側膨出部28と同様に遊技機前方に膨出している。これにより、枠体20とカバー体21によってウーハー46を囲む区画壁部331が形成され、この区画壁部331がエンクロージャとして機能する構成となっている。
区画壁部331は、スリットが形成された前壁部332と、左右の縦壁部333,334とを有してなり、収容部47内で増幅された音が上記スリットを通じて遊技機前方に出力される。ここで、左右の縦壁部333,334については区画壁部331よりも前方に張り出しており、出力された音の拡散を抑制している。
特に、左側の縦壁部333については、下側膨出部29を下皿34と収容部47とに仕切る仕切り部としての機能が付与されており、下皿34に溜まった遊技球が収容部47側へ移動することを規制している。これら縦壁部333,334は上側膨出部28と下側膨出部29とに跨っており、下側膨出部29によって上側膨出部28を支える支柱としての機能が付与されている。これにより、例えば遊技者が手を上側膨出部28に載せた状態で遊技を行ったとしても、それに起因して上側膨出部28に後端部を基端とした撓み等の歪みが発生することを抑制している。
図12に示すように、各縦壁部333,334は中空となっており、ある程度の横幅を確保しつつ(上記支持強度やエンクロージャとしての機能を担保しつつ)、それに起因した重量増が抑えられている。縦壁部333,334の内部空間は、上側膨出部28(詳しくは下面部312)に形成されたスリット317を通じて上側膨出部28の内部空間ISと繋がっている。そして、上記取付フレーム450の縦フレーム471,481はこれらスリット317を通じて縦壁部333,334内に入り込んでいる。つまり、縦壁部333,334の内部空間が縦フレーム471,481用の収容空間として機能している。
特に、左側縦壁部333については、図10(a)に示すように、下側膨出部29を下皿34と収容部とに二分すべくその中央位置、すなわち操作ボタンユニット40の直下に位置しており、操作ボタンユニット40,下皿34,収容部47(詳しくは左側縦壁部333),取付フレームの位置関係及び形状は、強度、貯留機能、演出機能、見栄え等を向上する上での技術的関連性がある。
以上詳述したように、本実施の形態における操作ボタンユニット40については、上側膨出部28を介さずに取付フレーム450を用いて枠体20に直接取り付けられている。これにより、押圧操作等により操作ボタンユニット40に加わる負荷を枠体20へ好適に分散させることが可能となっている。そして、本実施の形態ではこのような機能を一層好適に発揮させる上で更なる工夫が施されていることを特徴の1つとしている。以下、図12(a)を参照して当該工夫について説明する。
図12(a)を参照して説明したように、上側膨出部28と操作ボタンユニット40(ホルダ402)とは、上述した押圧操作方向(操作ボタンの移動方向)と同じ方向における相対変位が許容されている。例えば、操作ボタンユニット40(ホルダ402)の前面部分を構成する開口フランジについては、操作ボタンユニット40が下方に変位した場合であっても、少なくとも上記隙間が確保されているため、当該変位がこの隙間の範囲内に収まる限り上側膨出部28に衝突することがない。
上側膨出部28内に収容された横フレーム461についても、その下面463と上側膨出部28の下面部312との間に所定の隙間が確保されており、横フレーム461の下方への変位が許容されている。また、横フレーム461と上皿33とは独立しており、横フレーム461が下方に変位した場合にその変位が上皿33によって妨げられることはない。
以上の理由から操作ボタンユニット40及び横フレーム461の下方への変位が所定の範囲内(隙間等の範囲内)で許容されている。本実施の形態に示す取付フレーム450は金属製であり、上記範囲内での変位では塑性レベルに至ることはなく弾性域にて変形する構成となっている。この場合、仮に操作ボタンユニット40が下方に変位した場合には取付フレーム450に蓄えられた弾性力によって元の位置へと復帰しようとする。ここで、本実施の形態においては、上側膨出部28の上面部311(図10参照)と横フレーム461の上面462との間には上記隙間と同等の隙間が確保されている。また、操作ボタンユニット40(例えば開口フランジ)と上側膨出部28とは結合されているわけではないため、そのような変位が妨げられることはない。特に、操作ボタンユニット40の開口フランジと上側膨出部28の前面部313とは、図12(a)に示すようにある程度の重なり代が確保されており、上側膨出部28の内部空間ISが露出してしまうことがない。また、開口フランジの左右両側部分と上側膨出部28の上面部311とは、上面部311に形成された凹凸によって側方から覆われており、凸部の起立量に余裕代があるため、開口フランジと上面部311との隙間が露出することもない。
つまり、操作ボタンユニット40は概観上は上側膨出部28に取り付けられているように見えても、実際には上側膨出部28とは独立している。また、横フレーム461は上側膨出部28の内部空間ISに収容されてはいるが、内部で浮いた状態となっており、上側膨出部28及び上皿33との接触が回避されている。このような構成とすることにより、仮に操作ボタンユニット40に大きな負荷が加わった場合であっても当該負荷が上側膨出部28に伝わることを抑制することができる。
操作ボタンユニット40が下方へ変位して元の位置に復帰する際にも、操作ボタンユニット40や横フレーム461が上側膨出部28や上皿33に衝突することがない。これにより、上記保護機能を一層好適に発揮させることが可能となっている。
次に、図13を参照して操作ボタンユニット40の構造について説明する。図13は操作ボタンユニット40の内部構造を示す部分断面図である。
既に説明したように、操作ボタンユニット40は、操作ボタン401及び当該操作ボタン401を昇降可能に保持するホルダ402を備えている。操作ボタン401は、押圧操作の対象となるボタン部材411と、ホルダ402に対する取付部としての機能するベース部材415とが組み合わされてなる。ボタン部材411は、押圧操作の方向(上下)に延びる筒状部412と、当該筒状部412の上側の開放部分を塞ぐように形成された操作面部413とを有している。筒状部412にて操作面部413が形成されている側とは反対側の開口縁には当該開口縁から放射方向に突出するようにしてフランジ部414が形成されており、このフランジ部414に対してベース部材415が下側から固定されている。
ホルダ402は、上側膨出部28の外郭の一部を構成する外側構成体431と、上記底部を構成し取付フレーム450への取付対象となる内側構成体432とによって構成されている。内側構成体432には当該内側構成体432の本体部435からベース部材415側に起立する起立部436が複数形成されており、それら起立部436がベース部材415に形成されて挿通部417に挿通されている。これら起立部436及び挿通部417によって操作ボタン401の変位方向(押圧操作の方向又はストローク方向)が規定されている。
起立部426は円筒状をなしており、その中空部分にバネ部材404が配されている。バネ部材404は、その一部がベース部材415側に突出しており、内側構成体432(本体部435)及びベース部材415によって圧縮された状態で挟まれている。このバネ部材404によって操作ボタン401が押圧操作の方向とは反対方向へ付勢されている。ここで、外側構成体431における操作ボタン401用の開口部433周辺には内側構成体432側に突出するストッパ434が形成されている。このストッパ434に操作ボタン401(ボタン部材411)のフランジ部414が押圧方向とは反対側(下側)から当接することにより、それ以上の突出方向への変位が規制されている。つまり、ストッパ434によって操作ボタン401の突出量、すなわち操作ボタン401の最大突出位置(待機位置)が規定されている。
押圧操作が行われた場合には、操作ボタン401に加わる操作力がバネ部材404の付勢力を上回ることにより、操作ボタン401が当該付勢力に抗して待機位置から操作位置へ変位することとなる。
(操作ストロークの切り替え)
操作ボタン401の底部(ベース部材415)と、ホルダ402(内側構成体432)の本体部435との間にはブロック片407aが配設されている。ブロック片407aは、本体部435の上面に載置されている。操作ボタン401が降下した際に、ブロック片407aの上面に対してベース部材415の下面が当接する。これにより、ブロック片407aが操作ボタン401とホルダ402によって挟み込まれた状態となり、操作ボタン401のそれ以上の降下、すなわち最大押圧位置への変位が制限されることとなる。以下の説明ではブロック片407aによって規定された操作ボタン401の押し込み位置を制限押圧位置と称する。
本実施の形態においては、遊技の状況に応じて操作ボタン401の操作ストロークを切り替えるストローク切替手段としてストローク切替用ソレノイド407が内蔵されている。ストローク切替用ソレノイド407は報知・演出制御装置142に接続されており、報知・演出制御装置142から駆動信号が入力されることで励磁状態から非励磁状態に切り替わる構成となっており、その出力軸に上記ブロック片407aが固定されている。ブロック片407aは、ストローク切替用ソレノイド407が非励磁状態となっている場合には最大押圧位置への変位を制限する制限位置に配置され(図14(a)の概略図参照)、当該ストローク切替用ソレノイド407が励磁状態となることで上記制限を行わない退避位置に配置される(図14(b)の概略図参照)。
操作ボタンユニット40には、操作ボタン401用の操作検知センサ406が設けられている。操作検知センサ406は報知・演出制御装置142に接続されており、操作ボタンが制限押圧位置〜最大押圧位置に位置している場合には報知・演出制御装置142に検知情報(検知信号)が出力される。つまり、本実施の形態では、制限押圧位置〜最大押圧位置が操作受付範囲(以下、単に操作位置という)として設定されている。
報知・演出制御装置142においては、操作が有効となっている期間中に操作検知センサ406から検知情報が入力された場合に、当該操作に基づいた演出等を実行するための処理を行う。この演出は、図柄表示装置94の表示画面94aにて操作に基づいた画像を表示するものと、操作ボタンユニット40に内蔵された発光表示装置405にて操作に基づいた画像を表示するものとに大別される。発光表示装置405については、操作ボタン401の位置(詳しくは待機位置/制限押圧位置/最大押圧位置)に応じて表示される画像が切り替わる構成となっている。操作ボタン401を構成するボタン部材411及びベース部材415のうち前者については透明な合成樹脂材からなり、光透過性が付与されている。この操作ボタン401(詳しくは上記操作面部413)を通じて発光表示装置405に表示される画像を視認可能となっている。以下、図13〜図15を参照し、発光表示装置405について説明する。図15(a)は発光の仕組みを示す概略図、図15(b)は発光表示装置405の平面図である。
(発光表示装置405)
発光表示装置405は、所定の方向から光が供給されることにより画像を表示する「表示部」としての導光ユニット441と、この導光ユニット441に光を供給する「光源」としての発光ユニット421とによって構成されており、表示される画像が操作ボタン401の操作面部413を通じて操作ボタンユニット40の正面側(斜め上方)から視認可能となっている。これら導光ユニット441及び発光ユニット421については一方が操作ボタン401に配設され、他方がホルダ402に配設されている。詳しくは、図13に示すように、発光ユニット421が操作ボタン401に配設され、導光ユニット441がホルダ402に配設されている。
導光ユニット441は、押圧操作方向に並設された複数(本実施の形態においては3つ)の導光板442を有してなり、内側構成体432に形成された台座438に固定されている。台座438は、本体部435から操作面部413側へ起立しており、その先端部分が中央開口416内に達している。この先端部分に導光ユニット441が搭載されることにより、導光ユニット441が中央開口416を通じてボタン部材411(筒状部412)の内部へ露出している。導光ユニット441はその表示面が操作面部413と対峙しており、当該操作面部413との間は遮蔽物等の非配置領域となっている。上記台座438を用いて導光ユニット441と操作面部413とを近づけることにより、導光ユニット441の表示に関する視認性の向上が図られている。
導光板442は、筒状部412と同軸となる円板状をなしており、その外周縁に沿うようにして形成された円環状のスペーサ443を介して積層されている。導光ユニット441(導光板442及びスペーサ443)は、外径は筒状部412の内径よりも小さくなっており、導光ユニット441と筒状部412との間に隙間が形成されている。この隙間に上記発光ユニット421が配設されている。発光ユニット421は、導光板442と同軸となる円環状をなしており、この発光ユニット421によって囲まれた領域が導光ユニット441の配置領域となっているともいえる。
図15(a)に示すように、発光ユニット421は、発光体(フルカラーLED)422が実装された発光基板423と、発光体422と対峙するように配置され発光体422からの光を反射する反射部材424と、それら発光基板423及び反射部材424が搭載された枠体425とを有している。発光体422は光軸が導光板442の板面445と平行となるように構成されており、導光板442の端面446と対峙するように配置されている。発光体422から照射される光については指向性が付与されており、導光板442の積層方向における広がりが少なくとも導光ユニット441までの区間にて導光板442の厚さよりも小さくなるように規制されている。なお、各導光板442の端面446についてはいずれも導光板442の並設方向(操作ボタン401のストローク方向)に平行な仮想平面上に位置している。このため、発光ユニット421と導光ユニット441とが対峙している状態では、当該並設方向と直交する方向において発光ユニット421と導光ユニット441における光の供給箇所との離間距離は一定となる。
導光板442は、無色透明な合成樹脂からなり光透過性を有している。そして、導光板442の屈折率は空気の屈折率よりも高くなるように構成されている。発光体422からの光が導光板442の端面446へ照射されると、当該光は板面445にて全反射して、板面445間で反射を繰り返しながら導光板442内を進む。導光板442の両板面445のうち操作面部413側を向いている上側の板面445の一部には光の「出口」として機能する微細な凹凸447が形成されている。この凹凸447に到達した光は、凹凸447にて屈折することにより、導光板442から放出される。これに対して、凹凸447を回避した光については、導光板442の端面446から流出するが、その少なくとも一部は当該端面446に対向する反射部材424によって再び導光板442内に戻ることとなる。これにより凹凸447へ到達する機会を増やしている。これは、光量の損失を緩和する工夫である。なお、以下の説明では、導光板442にて凹凸447が形成されている領域を発光領域LE(光放射領域LE)と称する。
図15(b)に示すように、本実施の形態に示す導光板442については操作面部413と同様に円形をなしており、この導光板442を囲む発光ユニット421については上述の如く円環状をなすように形成されている。発光体422については、発光ユニット421の内側を向くもののその光軸が導光板442の中心軸線から外れた位置を通過するように傾けて配置されている。これは、導光板442の中心付近に光が集中することを回避する工夫である。
また、発光体422は、発光ユニット421の周方向に並べて配置されており、それら発光体422の間に上記反射部材424が配置されている。より詳しくは、発光体422及び反射部材424が周方向にて交互となるように配列されている。これは、発光体422からの光の通過領域を稼ぐ工夫であり、発光体422の数を減らしながら凹凸447における発光レベルにばらつきが生じることを抑制する上で有利な構成である。なお、反射部材424の縦幅については、導光板442の厚さと同等又はそれよりも小さくなっている。これは、反射された光が供給対象となっていない他の導光板442へ照射されることを抑制する工夫である。
スペーサ443については有色不透明となるように形成され光の透過及び反射が抑えられている(詳しくは光吸収材からなる)。これは、1の導光板442に光が照射されている状況下にて、他の導光板442に光が照射されることを回避する工夫である。発光体422及び反射部材424によって囲まれた光の光供給領域DEに導光板442が配置されると、その光供給領域DEに配置された導光板442の発光領域LEが発光して、画像が表示されることとなる。
なお、上記枠体425については有色不透明な合成樹脂からなり、光の透過及び反射が抑えられている。この枠体425は発光体422(発光基板423)や反射部材424に対して上下に延出している。これにより、反射部材424を逸れた光が枠体425にて反射して光の供給対象となっていない他の導光板442へ照射されることを抑制している。
次に、図16の概略図を参照して、操作ボタン401の位置と発光表示装置405に表示される画像との関係について補足説明する。図16(1)群は発光ユニット421と導光ユニット441との位置関係を示す概略図であり、図16(2)群は表示される画像を示す概略図である。なお、以下の説明においては、3層となるように配列された導光板442について、最も操作面部413に近いもの(導光ユニット441における正面側に位置するもの)から順に「第1導光板442a」、「第2導光板442b」、「第3導光板442c」と称し、それに関連する構成についても「a」〜「c」の符号によって区別する。
操作ボタン401が待機位置に配置されている場合には、図16(a)に示すように、第1導光板442aが発光ユニット421と横並びとなる。このように第1導光板442aが光供給領域DEに位置している状況下にて発光ユニット421が点灯すると、第1導光板442aの端面446aを通じて当該第1導光板442aに光が供給される。
第1導光板442aに入射した光は、第1導光板442aの板面445aにて反射し、当該第1導光板442aの光放射領域LEaを通じて上方へ放出される。第1導光板442aの光放射領域LEaから放出された光は、操作ボタン401(操作面部413)を通じて操作ボタンユニット40外へ向う。
図16(a2)に示すように、第1導光板442aにおける光放射領域LEaは、操作ボタンユニット40の操作を促すメッセージ(具体的には「PUSH」の文字)に対応している。つまり、発光表示装置405(第1導光板442a)に「PUSH」の文字を表示することにより、遊技者に操作ボタンユニット40の操作を行うべき状況であることを示唆することが可能となっている。なお、発光ユニット421が消灯している場合には、仮に第1導光板442aが光供給領域DEに配置されていたとしても当該第1導光板442aへの光の供給が回避される。このため、上記メッセージは非表示となる。
操作ボタン401が操作位置に配置されている場合、詳しくは上記ブロック片407aによって制限された制限押圧位置に配置されている場合には、操作ボタン401とともに発光ユニット421が降下して、第2導光板442bが発光ユニット421と横並びとなる(図16(b)参照)。このように第2導光板442bが光供給領域DEに位置している状況下にて発光ユニット421が点灯すると、第2導光板442bの端面446bを通じて当該第2導光板442bに光が供給される。
第2導光板442bに入射した光は、第2導光板442bの板面445bにて反射し、当該第2導光板442bの光放射領域LEbを通じて上方へ放出される。これにより、光放射領域LEbが発光する。第2導光板442bの光放射領域LEbから放出された光は、第1導光板442a及び操作ボタン401(操作面部413)を通じて操作ボタンユニット40外へ向う。
図16(b2)に示すように、第2導光板442bにおける光放射領域LEbは、大当たり結果となる期待度を示すメッセージ(具体的には「CHANCE」の文字)に対応している。第2導光板442bに「CHANCE」の文字が表示されることにより、遊技者に大当たり結果となる期待度が告知される。なお、発光ユニット421が消灯している場合には、第2導光板442bが光供給領域DEに配置されていたとしても当該第2導光板442bへの光の供給が回避される。このため、上記メッセージは非表示となる。
ストローク切替用ソレノイド407が励磁されて操作ストロークが拡大されている状況下(図14(b)参照)にて操作ボタン401が操作されることにより当該操作ボタン401が最大押圧位置へ到達する。このようにして操作ボタン401が操作位置に配置されている場合、詳しくは上記ブロック片407aによる制限が解除された最大押圧位置に配置されている場合には、操作ボタン401とともに発光ユニット421が降下して、第3導光板442cが発光ユニット421と横並びとなる(図16(c)参照)。このように第3導光板442cが光供給領域DEに位置している状況下にて発光ユニット421が点灯すると、第3導光板442cの端面446cを通じて当該第3導光板442cに光が供給される。
第3導光板442cに入射した光は、第3導光板442cの板面445cにて反射し、当該第3導光板442cの光放射領域LEcを通じて上方へ放出される。これにより、光放射領域LEcが発光する。第3導光板442cの光放射領域LEcから放出された光は、第2導光板442b、第1導光板442a及び操作ボタン401(操作面部413)を通じて操作ボタンユニット40外へ向う。
図16(c3)に示すように、第3導光板442cにおける光放射領域LEcは、大当たり結果となる期待度を示すメッセージ(具体的には「激熱」)に対応している。第3導光板442cに「激熱」の文字が表示されることにより、遊技者に大当たり結果となる期待度が告知される。なお、発光ユニット421が消灯している場合には、仮に第3導光板442cが光供給領域DEに配置されていたとしても当該第3導光板442cへの光の供給が回避される。このため、上記メッセージは非表示となる。
このように、操作ボタン401の押圧操作によって発光ユニット421と導光ユニット441との位置関係が変化することで、表示される画像が変化する。ここで、操作位置(制限押圧位置及び最大押圧位置)に配置された操作ボタン401については、当該操作ボタン401から手が離れることにより待機位置へ復帰しようとする。つまり、操作ボタン401から手を離して画像を確認しようとしても、当該確認は困難になると懸念される。本実施の形態に示す操作ボタンユニット40においては、操作ボタン401から手が離れた後も、表示された画像の切り替わり等を回避して、所定の画像の表示を継続させる工夫がなされていることを特徴の1つとしている。以下、再び図13及び図14を参照して当該工夫について説明する。
図13に示すように、操作ボタンユニット40のホルダ402には、操作位置から待機位置への操作ボタン401の変位(戻り)を規制する規制手段として、戻り規制用ソレノイド408が設けられている。戻り規制用ソレノイド408は報知・演出制御装置142に接続されており、報知・演出制御装置142から駆動信号が入力されることにより、非励磁状態から励磁状態に切り替わる構成となっている。
戻り規制用ソレノイド408が非励磁状態から励磁状態に切り替わると、プランジャが突出して操作ボタン401を押し下げるように作用する(図14の2点鎖線参照)。プランジャによる押圧力はバネ部材404による付勢力を上回るように設定されている。このため、操作ボタン401が操作位置に配置されている状況下にて戻り規制用ソレノイド408が励磁状態となった場合には、操作ボタン401の押圧操作が続いているか否かに関係なく操作ボタン401はその場に留まることとなる(ホールドされる)。これにより、操作ボタン401から手を離した後に、操作に基づいて表示された画像を確認する猶予が生じる。
報知・演出制御装置142からの駆動信号の出力が停止されることにより、プランジャが戻り規制用ソレノイド408に内蔵のコイルバネの付勢力によって退避する。これにより、操作ボタン401の変位規制が解除されて当該操作ボタン401が待機位置へ戻ることとなる。なお、戻り規制用ソレノイド408による規制が解除される際には併せて発光ユニット421が消灯する。これにより、「激熱」から「CHANCE」への画像の切り替わりや「CHANCE」から「PUSH」への画像の切り替わりが回避される。
(電気的構成)
以上詳述したように、本実施の形態においては、操作ボタンユニット40に内蔵された発光表示装置405の発光制御等を行うことにより、操作ボタンユニット40における画像の表示態様が変化する構成となっている。以下、図17のブロック図を参照して、本実施の形態におけるパチンコ機10の電気的構成を説明し、その後、操作ボタンユニット40の操作に対応する演出(操作対応演出)に係る構成について説明する。
主制御装置162に設けられた主制御基板801には、MPU802が搭載されている。MPU802には、当該MPU802により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM803と、そのROM803内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM804と、割込回路やタイマ回路、データ入出力回路などの各種回路が内蔵されている。
MPU802には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU802の入力側には、主制御装置162に設けられた停電監視基板805、払出制御装置242及びその他図示しないスイッチ群などが接続されている。停電監視基板805には電源・発射制御装置243が接続されており、MPU802には停電監視基板805を介して電力が供給される。また、スイッチ群の一部として、作動口83a,83bや可変入賞装置82等の各種入球部に対応する検知センサが接続されており、主制御装置162のMPU802において入球部への入球判定が行われる。また、MPU802では、入球部のうち作動口83a,83bへの入球に基づいて大当たり発生抽選を実行する。
ここで、MPU802にて大当たり発生抽選等を行う上での電気的な構成について説明する。
MPU802は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たり発生抽選、主表示ユニット91の作動口用表示部の発光色の設定や、図柄表示装置94の図柄表示の設定などを行うこととしており、具体的には、大当たり発生の抽選に使用する大当たり乱数カウンタC1と、確変大当たり状態や通常大当たり状態等の大当たり種別を判定する際に使用する大当たり種別カウンタC2と、図柄表示装置94が外れ変動する際のリーチ抽選に使用するリーチ乱数カウンタC3と、大当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、主表示ユニット91の作動口用表示部に表示される色の切り替えを行う期間及び図柄表示装置94における図柄の変動表示時間を決定する変動種別カウンタCSとを用いることとしている。
このうち、カウンタC1〜C3,CINI,CSは、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM804の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される。RAM804には、1つの実行エリアと4つの保留エリア(保留第1〜第4エリア)とからなる保留球格納バッファが設けられており、これらの各エリアには、作動口83a,83bへの遊技球の入球履歴に合わせて、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の各値が時系列的に格納されるようになっている。
各カウンタについて詳しくは、大当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜676の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり676)に達した後0に戻る構成となっている。特に大当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜676)。大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が作動口83a,83bに入球したタイミングでRAM804の保留球格納バッファに格納される。
大当たり種別カウンタC2は、0〜49の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり49)に達した後0に戻る構成となっている。そして、本実施の形態では、大当たり種別カウンタC2によって、大当たり状態が終了した後に、確変状態(高確率状態)とするか通常状態(低確率状態)とするかを決定することとしている。大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が作動口83a,83bに入球したタイミングでRAM804の保留球格納バッファに格納される。
ここで、確変状態とは、大当たり状態の終了後において予め定められた終了条件が成立するまで、大当たり状態の発生確率が通常状態よりも高くなる遊技状態のことをいう。具体的には、通常状態では、大当たり状態が発生することとなる乱数の値の数は2個で、その値は「337,673」であり、確変状態では、大当たり状態が発生することとなる乱数の値の数は10個で、その値は「67,131,199,269,337,401,463,523,601,661」である。
また、本パチンコ機10では、大当たり状態の終了後に通常状態となる通常大当たり状態(第1特別遊技状態)と、大当たり状態の終了後に確変状態となる確変大当たり状態(第2特別遊技状態)とで、図柄表示装置94の表示画面94aにおいて変動表示後に停止表示される図柄の態様が異なっている。具体的には、通常大当たり状態が発生する場合には第1特別表示結果としての通常大当たり図柄の組み合わせ(より具体的には、同一の偶数が付された図柄の組み合わせ)が停止表示され、確変大当たり状態が発生する場合には第2特別表示結果としての確変大当たり図柄の組み合わせ(より具体的には、同一の奇数が付された図柄の組み合わせ)が停止表示される。
リーチ乱数カウンタC3は、例えば0〜238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり238)に達した後0に戻る構成となっている。リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、遊技球が作動口83a,83bに入球したタイミングでRAM804の保留球格納バッファに格納される。
変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値(つまり198)に達した後0に戻る構成となっている。
変動種別カウンタCSによってリーチ表示に際して発生するリーチ演出の種別やその他大まかな図柄変動態様といった図柄表示装置94の表示態様が決定される。つまり、本パチンコ機10(具体的には、MPU802)はリーチ演出の種別を抽選する演出種別抽選手段を備えている。
ここで、リーチ表示(リーチ状態)とは、図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)を行うことが可能な図柄表示装置94を備え、変動表示後の停止表示結果が特別表示結果となった場合に、遊技状態が遊技者に有利な特別遊技状態となる遊技機において、図柄表示装置94における図柄(絵柄)の変動表示(又は可変表示)が開始されてから停止表示結果が導出表示される前段階で、前記特別表示結果となり易い変動表示状態であると遊技者に思わせるための表示状態をいう。
換言すれば、図柄表示装置94の表示画面94aに表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について図柄を停止表示させることで、大当たり状態の発生に対応した大当たり図柄の組み合わせが成立する可能性があるリーチ図柄の組み合わせを表示し、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことである。
より具体的には、図柄の変動表示を終了させる前段階として、図柄表示装置94の表示画面94a内の予め設定された有効ライン上に、大当たり状態の発生に対応した大当たり図柄の組み合わせが成立する可能性のあるリーチ図柄の組み合わせを停止表示させることによりリーチラインを形成させ、当該リーチラインが形成されている状況下において最終停止図柄列により図柄の変動表示を行うことである。
また、リーチ表示には、上記のようにリーチ図柄の組み合わせを表示した状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチ図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示画面94aの略全体において所定のキャラクタなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。因みに、本パチンコ機10では、各種リーチ演出又はリーチ予告演出の一部として、操作ボタンユニット40(操作ボタン401)の操作に応じて異なる操作対応演出表示を行う操作対応演出が設定されている。
図17の説明に戻り、主制御装置162におけるMPU802の出力側には、停電監視基板805、払出制御装置242及び報知・演出制御装置142が接続されている。払出制御装置242には、例えば、上記入球部への入球判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。
報知・演出制御装置142には、変動開始コマンド、種別コマンド、停止表示コマンド、大当たり開始コマンド及び大当たり終了コマンドなどの各種コマンドが出力される。ここで、変動開始コマンド及び種別コマンドは、保留球格納バッファに格納されている情報に基づいて主表示部Dの作動口用表示部における切替表示を開始する場合に、報知・演出制御装置142に出力される。この場合、変動開始コマンドには、図柄の変動表示時間、大当たり発生の有無の情報、リーチ表示の有無の情報、リーチ種別の情報などが含まれており、種別コマンドには、停止表示させる図柄の種類の情報が含まれている。また、停止表示コマンドは、主表示部Dの作動口用表示部における切替表示を終了する場合に、報知・演出制御装置142に出力される。また、大当たり開始コマンドは、大当たり状態に移行する場合に、報知・演出制御装置142に出力され、大当たり終了コマンドは、大当たり状態が終了する場合に、報知・演出制御装置142に出力される。
また、MPU802の出力側には、可変入賞装置82に設けられた駆動部などが接続されており、大当たり状態においては当該駆動部の駆動制御が実行され、可変入賞装置82の開閉が実行される。このように大当たり状態において可変入賞装置82の開閉が実行されることにより多数の遊技球が遊技者に払い出されることとなる。つまり、特別遊技状態としての大当たり状態を、通常遊技状態よりも遊技者に有利な状態とすることができる。
停電監視基板805は、主制御基板801と電源・発射制御装置243とを中継し、また電源・発射制御装置243から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。
払出制御装置242は、払出装置224により賞球や貸し球の払出制御を行うものであり、上記賞球コマンドを入力した場合には、その賞球コマンドに対応した数の遊技球が払い出されるように払出装置224を駆動制御する。換言すれば、払出制御装置242は、賞球コマンドを入力した場合には、払出制御処理を実行して払出装置224を駆動制御することで、賞球コマンドに対応した数の遊技球を払い出す。つまり、本パチンコ機10は、遊技結果に基づいて遊技球の払い出しを実行する払出機能を有している。
電源・発射制御装置243は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板801や払出制御装置242等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を二重線矢印で示す経路を通じて供給する。また、電源・発射制御装置243は、遊技球発射機構110の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構110は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
報知・演出制御装置142には、スピーカ部27、発光部24〜26、操作ボタンユニット40、表示制御装置143を制御するMPU812が搭載された報知・演出制御基板811が設けられている。MPU812には、当該MPU812により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM813と、そのROM813内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM814と、割込回路やタイマ回路、データ入出力回路などの各種回路が内蔵されている。
MPU812には入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU812の入力側には、主制御装置162及び操作ボタンユニット40に設けられた操作検知センサ406が接続されている。操作ボタンユニット40の押圧操作が行われた場合には、その旨を示す情報(信号)が操作検知センサ406から報知・演出制御装置142のMPU812に入力される。
MPU812の出力側には、図柄表示装置94を制御する表示制御装置143、操作ボタンユニット40に設けられた発光表示装置405(発光ユニット421)、ストローク切替用ソレノイド407、戻り規制用ソレノイド408が接続されている。MPU812からの信号に基づいて発光ユニット421の点灯/消灯の発光制御やストローク切替用ソレノイド407及び戻り規制用ソレノイド408の励磁/非励磁の駆動制御が行われる。つまり、報知・演出制御装置142のMPU812は、発光ユニット421の発光制御を行う発光制御手段及びソレノイド407,408の駆動制御を行う駆動制御手段として機能している。
MPU812では、主制御装置162から出力された演出用コマンド(変動開始コマンド、種別コマンド、停止表示コマンド、大当たり開始コマンド及び大当たり終了コマンド等)を受信した場合に、同コマンドを解析し又は同コマンドに基づき所定の演算処理を行って演出態様を決定し、その演出態様にて表示演出が行われるように表示制御を実行する。
ROM813に設けられた各種エリアとしては、例えば各種テーブル記憶エリア815が設定されている。各種テーブル記憶エリア815には、主制御装置162から入力された変動開始コマンドに基づいて図柄の変動表示を開始する場合に変動表示の概要を決定するテーブルやその変動表示回(遊技回)において操作対応演出を行う場合にその演出内容の詳細を特定するためのテーブルが記憶されている。本実施の形態においては操作対応演出として、第1種操作対応演出〜第5種操作対応演出が設けられている。これら各種操作対応演出については、発光表示装置405の表示態様及び操作ボタン401の操作ストロークが異なっている。ここで、図18を参照して、操作対応演出の種別について説明する。図18は、操作対応演出と大当たり結果となる当選期待度との関係を示す概略図である。
(操作対応演出)
第1種操作対応演出では、当該第1種操作対応演出の開始に伴って発光体(LED)422が赤色に点灯し、この点灯状態が第1種操作対応演出の終了まで継続される。第1種操作対応演出が開始された時点で操作ボタン401が待機位置に配置されていれば、発光表示装置405に操作を示唆する「PUSH」の文字が赤色で表示される。第1種操作対応演出においては、操作ボタン401の操作ストロークが元のままになる場合と拡張される場合との分岐が設けられている。
操作ストロークが元のまま維持されている場合には、操作ボタン401が制限押圧位置へ到達した場合にそれ以上の押し込みが不可となる。制限押圧位置へ到達することにより第2導光板442bが光供給領域DEに配置され、発光表示装置405には「CHANCE」の文字が赤色で表示される。操作ストロークが拡張されている場合には、操作ボタン401が最大押圧位置へ到達する。最大押圧位置へ到達することにより第3導光板442cが光供給領域DEに配置され、発光表示装置405には「激熱」の文字が赤色で表示される。
第1種操作対応演出が行われる場合の契機として「PUSH」の文字が表示される場合と、単なる操作示唆の一環として「PUSH」の文字が表示される場合とがある。このため、「PUSH」の文字が表示された時点では大当たり結果となる当選期待度は10%程度となり、その後、「CHANCE」の文字が表示されることで当選期待度が40%まで上昇し、「激熱」の文字が表示されることで当選期待度が80%まで上昇する。
第2種操作対応演出では、当該第2種操作対応演出の開始に伴って発光体(LED)422が青色に点灯し、この点灯状態が第2種操作対応演出の終了まで継続される。第2種操作対応演出が開始された時点で操作ボタン401が待機位置に配置されていれば、発光表示装置405に操作を示唆する「PUSH」の文字が青色で表示される。第2種操作対応演出においては、操作ボタン401の操作ストロークが元のままになる場合と拡張される場合とに分岐が設けられている。
操作ストロークが元のまま維持されている場合には、操作ボタン401が制限押圧位置へ到達した場合にそれ以上の押し込みが不可となる。制限押圧位置へ到達することにより第2導光板442bが光供給領域DEに配置され、発光表示装置405には「CHANCE」の文字が青色で表示される。操作ストロークが拡張されている場合には、操作ボタン401が最大押圧位置へ到達する。最大押圧位置へ到達することにより第3導光板442cが光供給領域DEに配置され、発光表示装置405には「激熱」の文字が青色で表示される。
第2種操作対応演出が行われる場合の契機として「PUSH」の文字が表示される場合と、単なる操作示唆の一環として「PUSH」の文字が表示される場合とがある。このため、「PUSH」の文字が青色で表示された時点では大当たり結果となる当選期待度は5%程度となり、その後、「CHANCE」の文字が表示されることで当選期待度が20%まで上昇し、「激熱」の文字が表示されることで当選期待度が60%まで上昇する。
第3種操作対応演出では、操作ボタン401が操作位置に配置された場合に当選結果となる期待度を示すメッセージが表示される点では第1種操作対応演出及び第2種操作対応演出と同様であるが、それに至る経緯がそれら第1種操作対応演出及び第2種操作対応演出とは相違している。具体的には、第3種操作対応演出においては、当該第3種操作対応演出の開始に伴って発光体(LED)422が点灯するのではなく、操作ボタン401が操作位置に配置されたことを契機として点灯する。なお、第3種操作対応演出が開始された際には、第1種操作対応演出及び第2種操作対応演出と同様に図柄表示装置94の表示画面94aに操作ボタン401を模したアイコンが表示されることで操作の示唆が行われる。
第3種操作対応演出においては、操作ボタン401の操作ストロークが元のままになる場合と拡張される場合との分岐が設けられている。
操作ストロークが元のまま維持されている場合には、操作ボタン401が制限押圧位置へ到達した場合にそれ以上の押し込みが不可となる。制限押圧位置へ到達することにより第2導光板442bが光供給領域DEに配置され、発光体(LED)422が消灯→点灯に切り替わる。これにより、発光表示装置405には「CHANCE」の文字が赤色で表示される。操作ストロークが拡張されている場合には、操作ボタン401が最大押圧位置へ到達する。この際も、最大押圧位置に到達する前の段階で制限押圧位置を通過し、その時点で発光体(LED)422が消灯→点灯に切り替わる。操作ボタン401が最大押圧位置へ到達して第3導光板442cが光供給領域DEに配置されることにより、発光表示装置405には「激熱」の文字が赤色で表示される。
第3種操作対応演出が行われる場合には、「CHANCE」の文字が表示されることで当選期待度が50%となり、「激熱」の文字が表示されることで当選期待度が90%となる。
第4種操作対応演出では、基本的な演出の流れについては第3種操作対応演出と同様であるものの、発光色が第3種操作対応演出と異なっている。具体的には、第4種操作対応演出においては、発光体(LED)422が操作ボタン401の操作に基づいて点灯する。第4種操作対応演出においても、操作ボタン401の操作ストロークが元のままになる場合と拡張される場合との分岐が設けられている。
操作ストロークが元のまま維持されている場合には、操作ボタン401が制限押圧位置へ到達した場合にそれ以上の押し込みが不可となる。制限押圧位置へ到達することにより第2導光板442bが光供給領域DEに配置され、発光体422が消灯→点灯に切り替わる。これにより、発光表示装置405には「CHANCE」の文字が青色で表示される。操作ストロークが拡張されている場合には、操作ボタン401が最大押圧位置へ到達する。この際も、最大押圧位置に到達する前の段階で制限押圧位置を通過し、その時点で発光体422が消灯→点灯に切り替わる。操作ボタン401が最大押圧位置へ到達して第3導光板442cが光供給領域DEに配置されることにより、発光表示装置405には「激熱」の文字が青色で表示される。
第4種操作対応演出が行われる場合には、「CHANCE」の文字が表示されることで当選期待度が30%となり、「激熱」の文字が表示されることで当選期待度が70%となる。
第5種操作対応演出においては、発光体(LED)422が終始消灯したままとなり、発光表示装置405を用いた表示演出が回避される。但し、操作ストロークについては長短の分岐が設けられている。第5種操作対応演出が行われる場合には、操作ストロークが通常のままである場合には当選期待度が5%であるものの、操作ストロークが拡張された場合には当選期待度が30%まで上昇することとなる。
外れ結果に対応する遊技回にて操作対応演出が実行される場合には、第3種操作対応演出 < 第1種操作対応演出 < 第4種操作対応演出 <第2種操作対応演出 < 第5種操作対応演出の順に選択されやすくなっている。これに対して、大当たり結果に対応する遊技回にて操作対応演出が実行される場合には、第5種操作対応演出 < 第2種操作対応演出 < 第4種操作対応演出 < 第1種操作対応演出 < 第3種操作対応演出の順に選択されやすくなっている。これにより、操作対応演出が発生した場合に大当たり結果となる期待度は、第5種操作対応演出 < 第2種操作対応演出 < 第4種操作対応演出 < 第1種操作対応演出 < 第3種操作対応演出の順に高くなるように差別化されている。
再び図17の説明に戻り、RAM814に設けられた各種エリアとしては、各種フラグ格納エリア816、カウンタエリア817が設定されている。各種フラグ格納エリア816は、例えば変動開始コマンドに基づいて図柄の変動表示を開始する場合に、その変動表示回における演出パターンを特定するための情報が記憶されるエリアである。カウンタエリア817には、各種演出の開始タイミングや終了タイミング等を特定するためのタイミングカウンタ等が設けられている。
表示制御装置143では、報知・演出制御装置142から入力された変動開始コマンドに基づいて、図柄表示装置94における図柄の変動表示を開始させるとともに、変動開始コマンドに含まれる情報に対応した態様で図柄の変動表示を行わせた後に、種別コマンドに対応した停止結果を表示した状態で図柄の変動表示を終了させる。上記変動開始コマンドに含まれる情報に対応した態様での図柄の変動表示としては、例えば上述したリーチ表示やリーチ演出を図柄表示装置94において表示させる。また、停止結果を表示する場合には、上記通常大当たり状態が発生することとなる変動表示回においては通常大当たり図柄の組み合わせを表示させ、上記確変大当たり状態が発生することとなる変動表示回においては確変大当たり図柄の組み合わせを表示させる。
報知・演出制御装置142のMPU812においては、定期処理の一環として操作対応演出用の各種処理が実行される。操作対応演出用の処理は、何れの操作対応演出を実行するかを決定する操作対応演出設定処理と、操作対応演出を進行させるべく実行される操作対応演出実行処理とに大別される。以下、図19のフローチャートを参照して、操作対応演実行処理について説明する。
(操作対応演出実行処理)
操作対応演出実行処理においては先ず、ステップS101にて操作対応演出が実行され得る遊技回であるか否かを判定する。ステップS101にて否定判定をした場合には、そのまま本操作対応演出実行処理を終了する。ステップS101にて肯定判定をした場合には、ステップS102に進む。ステップS102では操作ボタンユニット40の操作の受付期間中又は操作対応演出の進行中であるか否かを判定する。ステップS102にて否定判定をした場合には、ステップS103に進む。
ステップS103では操作対応演出を開始するタイミングであるか否かを判定する。ステップS103にて否定判定をした場合にはそのまま本操作対応演出実行処理を終了する。ステップS103にて肯定判定をした場合にはステップS104に進む。ステップS104では今回の操作対応演出が操作ストロークの拡張に対応しているか否かを判定する。ステップS104にて肯定判定をした場合には、ステップS105に進み、ストローク切替用ソレノイド407に駆動信号を出力する。これにより、ストローク切替用ソレノイド407が非励磁状態から励磁状態に切り替わり、操作ボタン401の操作ストロークが一時的に拡張される。
ステップS105の処理を実行した後、又はステップS104にて否定判定をした場合には、ステップS106に進む。ステップS106では表示制御装置143に対して操作示唆開始コマンドを出力する。表示制御装置143ではこの操作示唆開始コマンドを受信したことに基づいて図柄表示装置94の表示画面94aに操作ボタンユニット40の操作を促す画像として操作ボタンユニット40を模した画像(ボタンアイコン)を表示する。この際、操作受付期間(残り時間)を示すタイムゲージが併せて表示されることで、どの程度の時間が残っているかが遊技者に明示される。
ステップS106の処理を実行した後は、ステップS107に進む。ステップS107では今回の操作対応演出が第1種操作対応演出又は第2種操作対応演出であるかを判定する。ステップS107にて肯定判定をした場合には、ステップS108に進む。ステップS108では発光体422の点灯開始処理を行う。具体的には、今回の操作対応演出が第1種操作対応演出である場合には発光体422を赤色となるように点灯させ、今回の操作対応演出が第2種操作対応演出である場合には発光体422を青色となるように点灯させる。
ステップS108の処理を実行した後、又はステップS107にて否定判定をした場合には、ステップS109に進む。ステップS109ではRAM814の各種フラグ格納エリア816に操作受付有効化フラグをセットする。これにより、以降は一定の期間に亘って操作ボタンユニット40の操作が有効に受け付けられる状態となる。
なお、本実施の形態に示す構成においては操作ボタン401の位置によって表示態様が変化する構成となっている。このような構成においては、操作対応演出が開始される際に、操作ボタン401が既に操作位置に配置されていては、本来の表示とは異なる表示がなされる可能性を否定できない。このような事情に鑑みれば、操作対応演出の開始時に操作ボタン401が操作位置に配置されているか否かを確認し、仮に操作位置に配置されている場合には、操作対応演出を行わない構成や図柄表示装置94を用いた他の演出に置換する構成とすることも可能である。
ステップS102の説明に戻り、当該ステップS102にて肯定判定をした場合、すなわち操作受付中又は操作対応演出中である場合には、ステップS110にて操作対応処理を実行した後、本操作対応演出実行処理を終了する。ここで、図20のフローチャートを参照して操作対応処理について説明する。
(操作対応処理)
操作対応処理においては先ず、ステップS201にて操作ボタン401の待機位置への復帰が規制されている最中であるか否かを判定する。ステップS201にて否定判定をした場合には、ステップS202に進む。ステップS202では操作受付期間を経過したか否かを判定する。操作受付期間が終了していないと判定した場合には、ステップS203に進む。ステップS203では操作検知センサ406からの検知情報(検知信号)に基づいて操作ボタンユニット40の押圧操作が行われたか否かを判定する。ステップS203にて否定判定をした場合には、そのまま本操作対応処理を終了する。ステップS203にて肯定判定をした場合には、ステップS204に進む。
ステップS204では表示制御装置143に操作受付コマンドを出力する。表示制御装置143ではこの操作受付コマンドを受信したことに基づいて、図柄表示装置94の表示画面94aに操作に対応する画像(例えばカットイン画像)を表示する。これに伴って、それまで表示されていた操作示唆用のボタンアイコンや残り時間示唆用のタイムゲージが非表示となる。因みに、スピーカ部27からも操作を受け付けたことを示す効果音が出力される。
ステップS204の処理を実行した後は、ステップS205に進む。ステップS205では、今回の操作対応演出が第3種操作対応演出又は第4種操作対応演出であるか否か、すなわち発光体(LED)422の点灯が操作受付を契機として実行される操作対応演出であるかを判定する。ステップS205にて肯定判定をした場合には、ステップS206に進む。ステップS206では発光体422の点灯開始処理を実行する。具体的には、今回の操作対応演出が第3種操作対応演出である場合には発光体422を赤色となるように点灯させ、今回の操作対応演出が第4種操作対応演出である場合には発光体422を青色となるように点灯させる。
ステップS206の処理を実行した後は、ステップS207に進む。ステップS207では戻り規制用ソレノイド408に駆動信号を出力し、当該戻り規制用ソレノイド408を非励磁状態から励磁状態に切り替える。これにより、戻り規制用ソレノイド408のプランジャの突出量が増大して、操作ボタン401の操作位置からの移動が妨げられることとなる。すなわち、操作ボタン401の待機位置への復帰が妨げられることとなる。ステップS207の処理を実行した後は、ステップS208にてRAM814の各種フラグ格納エリア816戻り規制フラグをセットする。以降は、戻り規制フラグが消去されるまで戻り規制用ソレノイド408が励磁状態に維持される。
ステップS208の処理を実行した後、又はステップS205にて否定判定をした場合には、ステップS209に進む。ステップS209にてRAM814の各種フラグ格納エリア816に格納されている操作受付有効化フラグを消去した後、本操作対応処理を終了する。
ステップS202の説明に戻り、ステップS202にて肯定判定をした場合、すなわち操作ボタンユニット40が操作されることなく操作受付期間を経過したと判定した場合には、ステップS210に進む。ステップS210では表示制御装置143に受付期間が終了したことを示す受付期間終了コマンドを出力する。表示制御装置143では、この受付期間終了コマンドを受信したことに基づいて、それまで図柄表示装置94の表示画面94aに表示していたボタンアイコン及びタイムゲージを非表示とする。これにより、操作受付期間が終了した旨が遊技者に示唆される。
ステップS210のコマンド出力処理を実行した後は、ステップS211に進む。ステップS211ではRAM814の各種フラグ格納エリア816に格納されている操作受付有効化フラグを消去する。これにより、操作ボタンユニット40の操作に基づく演出が終了することとなる。ステップS211の処理を実行した後はステップS212に進む。ステップS212ではストローク切替用ソレノイドを非励磁状態とする。つまり、ストローク切替用ソレノイドへ駆動信号が出力されている場合にはこの駆動信号の出力を停止し、駆動信号が出力されていない場合にはそれを維持する。
ステップS212の処理を実行した後は、ステップS213にて発光体(LED)422の消灯処理を実行して、本操作対応処理を終了する。これにより、発光表示装置405による操作示唆が行われている場合には、当該操作示唆が終了する。
ステップS201の説明に戻り、当該ステップS201にて肯定判定をした場合、すなわち操作ボタン401の待機位置への復帰が規制されている最中であると判定した場合には、ステップS214に進む。ステップS214では、操作ストロークの切り替えを解除するタイミングであるか否かを判定する。ステップS214にて肯定判定をした場合には、ステップS215に進む。ステップS215ではストローク切替用ソレノイド407を非励磁状態に復帰させる処理を実行する。具体的には、ストローク切替用ソレノイド407が励磁状態となっている場合には当該ストローク切替用ソレノイド407への駆動信号の出力処理を終了し、ストローク切替用ソレノイド407へ駆動信号が出力されていない場合には、それを維持する。ストローク切替用ソレノイド407が非励磁状態となった場合には、当該ストローク切替用ソレノイド407に内蔵されたコイルバネの付勢力によってブロック片407aが退避位置から制限位置へ復帰することとなる。なお、この時点で操作ボタン401が最大押圧位置に配置されている場合には、操作ボタン401によってブロック片407aの変位が妨げられることとなる。故に、操作ボタン401が待機位置に戻るまで制限位置への復帰が遅れる。
ステップS215の処理を実行した後、又はステップS214にて否定判定をした場合には、ステップS216に進む。ステップS216では、操作ボタン401の待機位置への戻り規制を解除するタイミングであるか否かを判定する。具体的には、ステップS208にて戻り規制を行う際に規制期間(ホールド期間)が設定される。ステップS216ではこの規制期間を経過したタイミングであるか否かを判定する。ここで、本実施の形態においては、規制期間が操作受付期間中に押圧操作が行われた際の残り期間と一致するように設定されている。例えば、操作受付期間が5secであって操作受付開始から3secが経過したタイミングで押圧操作が行われた場合には、上記規制期間として2secが設定され、操作受付開始から4secが経過したタイミングで押圧操作が行われた場合には、上記規制期間として1secが設定される。
操作ボタン401の戻りが規制されている状態では、操作ボタン401から手を放したとしても操作ボタン401が移動しない。このため、発光ユニット421と導光ユニット441との位置関係が維持されることとなる。この結果、発光表示装置405における表示が継続される。この表示内容を確認する上では操作ボタン401の押圧操作を速やかに行うことが有利になる。故に、操作示唆発生への注目を促すことができる。また、表示継続期間の長短が押圧操作のタイミングによって変化する構成は、操作対応演出の流れが単調になることを抑制する上でも有利である。
なお、操作ボタン401を操作された位置に留めることができるのであれば足り、規制期間をどのように設定するかについては任意である。例えば、操作のタイミングに関係なく規制期間を一義的に定める構成としてもよいし、規制期間を一義的に定められた最小限の固定期間と操作のタイミングに基づいて長さが変化する可変期間との和によって定める構成としてもよい。
ステップS216にて否定判定をした場合には、そのまま操作対応処理を終了する。ステップS216にて肯定判定をした場合には、ステップS217にてRAM814の各種フラグ格納エリア816に格納されている戻り規制フラグを消去する。続くステップS218では戻り規制用ソレノイドへの駆動信号の出力を停止することにより、戻り規制用ソレノイド408を励磁状態から非励磁状態に切り替える。これにより、戻り規制用ソレノイド408のプランジャは当該戻り規制用ソレノイド408に内蔵のコイルバネの付勢力によって退避位置へと後退する。これに併せて操作ボタン401はバネ部材404に蓄えられた付勢力により操作位置から待機位置へ復帰することとなる。ステップS218の処理を実行した後は、ステップS213にて発光体(LED)422の消灯処理を実行して本操作対応処理を終了する。
ここで、図21を参照して操作対応演出が実行される際の遊技の流れについて説明する。なお、図21においては第1種操作対応演出が実行される場合について例示している。
(操作対応演出の流れ)
ta1のタイミングにて図柄表示装置94の表示画面94aにおける図柄の変動表示が開始されることで操作対応演出(第1種操作対応演出)に係る遊技回が開始する。変動表示が開始されてから所定の期間が経過したta2のタイミングにてリーチ表示へ移行する。リーチ表示中のta3のタイミングにて操作対応演出が開始すると、図柄表示装置94の表示画面94aには操作ボタン401の押圧操作を示唆すべくボタンアイコン及びタイムゲージが表示される。図21に例示している操作対応演出は第1種操作対応演出であるため、図柄表示装置94における示唆用画像の表示に併せて操作ボタンユニット40の発光ユニット421が点灯する。これにより、操作ボタン401の発光表示装置405に操作を示唆する「PUSH」の文字が表示され、操作面部413を通じてこの文字が視認可能となる。
また、ta3のタイミングではストローク切替用ソレノイド407が非励磁状態から励磁状態に切り替わる。これにより、操作ストロークが拡張され、操作ボタン401が最大押圧位置まで降下可能となる。因みに、本実施の形態においては操作示唆の開始に併せて操作ストロークを変更(拡張)する構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、操作示唆に先行して操作ストロークを変更する構成とすることも可能である。
操作示唆が開始された後のta4のタイミングにて操作ボタン401が押圧操作されると、表示画面94aに表示されていたボタンアイコン及びタイムゲージが非表示となり、これらの画像に代えて操作に対応する画像が表示される(本実施の形態においてはカットイン表示が発生する)。操作ボタン401が最大押圧位置へと押し込まれることにより、当該操作ボタン401に追従して発光ユニット421も降下する。これにより、発光ユニット421の光供給領域DEに第3導光板442cが位置することとなる。この時点でも発光ユニット421は点灯したままとなっているため、光の供給対象が第1導光板442aから第3導光板442cに移り、表示される文字が「PUSH」→「激熱」に変更される。但し、この時点では、操作面部413に遊技者の手が掛っている。このため、変更された文字やその過程の目視での確認が遊技者自身の手によって妨げられることとなる。
また、押圧操作が行われたta4のタイミングでは、戻り規制用ソレノイド408に駆動信号が出力され当該戻り規制用ソレノイド408が非励磁状態から励磁状態に切り替わる。これにより、戻り規制用ソレノイド408によって操作ボタン401が最大押圧位置へ押される。戻り規制用ソレノイド408が励磁状態となったとしても、最大押圧位置を超えて操作ボタン401が押し込まれるわけではない。本実施の形態では、発光表示装置405にて「PUSH」の文字が表示されたとしても必ず「激熱」や「CHANCE」等に表示が切り替わるとは限らない。このような期待度示唆用の表示が行われるか否かが事前に露呈してしまっては、当該表示の有無を確認するという楽しみが減ってしまう。この点、操作ボタン401が操作位置に到達したことを条件として戻り規制用ソレノイド408を動作させる構成とすれば、動作の有無を識別しづらくして上記不都合の発生を好適に抑制できる。
ta5のタイミングにて操作ボタン401の押圧操作を終えて、当該操作ボタン401から遊技者の手が離れたとしても、操作ボタン401は戻り規制用ソレノイド408によって最大押圧位置に留まることとなる。これにより、第3導光板442cへの光の供給を維持し、「激熱」の文字が継続して表示される。
押圧操作が行われた直後(詳しくは戻り規制用ソレノイド408が励磁状態となった直後)のta6のタイミングではストローク切替用ソレノイド407への駆動信号の出力が停止される。これにより、ストローク切替用ソレノイド407が励磁状態から非励磁状態に切り替わる。但し、このタイミングでは、操作ボタン401が未だ最大押圧位置に留まっているため、当該操作ボタン401によって上記ブロック片407aの制限位置への変位が妨げられることとなる。なお、操作ボタン401のストローク方向と、ブロック片407aのスライド方向とは直交しており、ブロック片407aによって操作ボタン401が押されたとしても、それによってストローク方向における操作ボタン401の位置が変化することはない。
押圧操作が行われてから上記規制期間が経過したta7のタイミングでは、発光ユニット421が消灯する。これにより、発光表示装置405によって表示されていた「激熱」の文字が非表示となる。また、ta7のタイミングでは、戻り規制用ソレノイド408への駆動信号の出力が停止される。これにより、戻り規制用ソレノイド408は励磁状態から非励磁状態に切り替わる。戻り規制用ソレノイド408による規制が解除されることにより、操作ボタン401はバネ部材404に蓄えられた付勢力によって操作位置(最大押圧位置)から待機位置へと復帰する。この復帰の過程にてブロック片407aが制限位置へと移動することにより、操作ストロークが短縮される。
その後、ta8のタイミングでは今回の遊技回の結果に対応した図柄組み合わせが表示画面94aに停止表示される。上述した操作対応演出については、該当する遊技回中に完結する構成となっており、次の遊技回への割り込みが回避される。操作対応演出の開始タイミングについては、一義的でなくリーチ表示への移行前やリーチ表示の終了間際においても発生する構成となっている。規制期間を操作受付期間の残余期間として設定することにより、開始タイミングの自由度の低下を抑制することができる。
以上詳述した第1の実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
遊技者が操作ボタン401を押し込んだ場合には当該操作ボタン401が操作位置(制限押圧位置や最大押圧位置)へと変位することにより、発光ユニット421と導光ユニット441との位置関係が変化して、発光ユニット421による光供給領域DEに位置する導光板442が所定の導光板442(第2導光板442bや第3導光板442c)に置換される。これにより、操作ボタン401(操作面部413)の奥に位置する発光表示装置405に所定のメッセージが表示される。操作ボタン401が操作位置に到達して上記メッセージが表示された場合には、戻り規制用ソレノイド408によって操作ボタン401の待機位置への復帰が規制され、当該操作ボタン401が操作位置に留まることとなる。これにより、上記所定のメッセージの表示を継続することが可能となり、当該表示を目視にて確認する機会を好適に確保することができる。
具体的には、操作ボタン401の操作面部413について遊技者の手によって押圧操作される対象であるため、操作ボタン401が操作位置に配置された時点では遊技者の手に隠れて表示内容の確認が難しくなる。この点、上述したように操作ボタン401から手を離した状態であっても表示が継続される構成とすることにより、手を離して表示内容の確認をすることへ遊技者の注目が向くように促すことができる。
ここで、操作ボタン401から手を離す際には必ずしも操作ボタン401の復帰規制が行われるわけではない。操作対応演出として上記メッセージの表示を行う場合には、復帰規制が行われるのに対して、上記メッセージの表示を行わないbな愛には、復帰規制が回避される。手を離した場合に、操作ボタン401がその場に留まるかそれとも元の位置に復帰するかの分岐を発生させることにより、操作ボタン401の挙動への注目を高めることができる。このようにして操作に係る演出を工夫すれば、操作ボタン401が半ば機械的に操作される等して操作ボタン401による遊技への注目度向上機能が上手く発揮されなくなるといった不都合の発生を抑制できる。
操作ボタン401の動き(変位の開始タイミングや変位速度)については遊技者の操作に依存する。このため、例えば最大押圧位置に到達した時点で復帰規制を開始する構成とした場合には、当該復帰規制が間に合わなくなる可能性がある。具体的には、最大押圧位置に到達したタイミングで復帰規制を開始しようとすれば、復帰規制の遅れによって操作ボタン401が最大押圧位置から制限押圧位置に押し戻される可能性を否定できない。この点、本実施の形態においては、最大押圧位置に到達する前に復帰規制を開始することにより、操作のばらつき等に起因した上記不都合の発生を好適に抑制できる。
なお、操作検知センサ406によって検知される操作位置については、制限操作位置及びその直前となる位置(ストローク切替用ソレノイド407に当接する直前の位置)を含むように設定されている。これは、操作検知センサ406からの検知情報に基づいて上記復帰規制を行う際の遅れを回避する工夫であり、制限操作位置からの復帰に間に合わなくなる等して、本来表示が維持されるべきメッセージが上手く表示されなくなることを抑制している。
戻り規制用ソレノイド408によって操作ボタン401を押圧操作方向に押す構成においては、その押圧力によって操作ボタン401が押圧操作方向に変位する等してしまっては、その後の変位規制が生じることが操作ボタン401から手を離す前に露呈してしまう。これでは、上述した演出のインパクトが低下すると懸念される。これに対して、操作ボタン401が例えば最大押圧位置に到達した後に押圧力を発生させようとした場合には規制が間に合わなくなる可能性が生じる。この点、本実施の形態に示すように、操作ボタン401が待機位置〜最大押圧位置/制限押圧位置の間となる中間位置に達した場合に規制が開始される構成とすることで、上記各種不都合の発生を好適に抑制できる。
操作ボタンユニット40に内蔵された操作ボタンユニット40については、操作ボタン401に搭載された発光ユニット421とホルダ402に搭載された導光ユニット441によって構成されている。操作ボタン401の押し込みに伴って操作ボタン401とホルダ402との位置関係が変化すると、これに追従して発光ユニット421と導光ユニット441との位置関係も変化する。導光ユニット441は複数の導光板442が操作ボタン401のストローク方向に積層されてなり、発光ユニット421からの光の供給対象が切り替わることによって表示態様(画像)を切り替えることができる。これにより、表示態様の多様化を実現している。
操作ボタン401の操作ストロークについては、ストローク切替用ソレノイド407によって規定されている。つまり、本来行われるべき表示とは異なる表示(誤表示)が行われることがストローク切替用ソレノイド407によって回避されている。ここで、操作ストロークの変化が操作前に分かってしまった場合には、どのような表示が行われるかを識別可能となり、表示演出のインパクトが低下する。この点、本実施の形態においては、操作ボタン401の待機位置(初期位置)をそのままとした上で操作位置が制限押圧位置/最大押圧位置に切り替わる構成となっている。このため、操作ボタン401の外観から制限押圧位置及び最大押圧位置の何れの位置へ到達し得るかを識別することは困難であり、すくなくとも実際に操作を行うまで操作ストロークの変化を見抜くことは難しくなっている。
また、何れの導光板442を光の供給対象とするかを切り替える際に、ストロークが大幅に変化してしまっては、どのような表示態様となるかが目視にて確認する前に察知されやすくなる。これでは、表示態様を多様化してもそのインパクトは低下すると懸念される。この点、本実施の形態に示すように、導光板442の間に配設されたスペーサ443の厚さを導光板442の厚さよりも薄くすることにより、ストロークの差を目立ちにくくすることができる。これは、上記インパクトの低下を抑制する上で好ましい構成である。
光の供給対象となる導光板442の切り替えを行う際に、ストロークが大幅に変化してしまっては、どのような表示態様となるかが目視にて確認する前に察知されやすくなる。この点、本実施の形態においては、操作ボタン401が待機位置から操作位置(制限押圧位置/最大押圧位置)へ変位する場合の変位量よりもスペーサ443の厚さが小さくなるように形成しているため、ストロークの差を目立ちにくくすることができる。これは、上記インパクトの低下を抑制する上で好ましい構成である。
導光板442を複層式とした場合には、光の供給対象である導光板442以外の導光板442へ光が漏れることにより、本来では発生しないはずの表示が行われることとなる。ここで、本実施の形態におけるスペーサ443は、導光板442にて発光ユニット421からの光が供給される端面446に沿って延びており、当該スペーサ443に照射された光を吸収する光吸収部として機能している。これにより、他の導光板442への光漏れを当該スペーサ443によって抑えることが可能となり、表示機能を好適に発揮させることができる。
また、導光板442を複層式とした場合には、所定の表示態様が継続された後に戻り規制用ソレノイド408による規制が解除されて操作ボタン401が変位することにより光の供給対象となっていない導光板442に光が供給される可能性を否定できない。これは、本来表示されるべきでない表示がなされることで遊技者を困惑させる要因になり得る。そこで、本実施の形態に示すように規制が解除される場合に、規制が解除されるタイミング又はそれよりも前のタイミングにて発光ユニット421を消灯させることにより、上記誤表示を回避することができる。
ストロークの変化によって表示内容が変化する構成、特にストロークが大きくなることで大当たり結果への期待が高まる構成においては、ストロークが拡張されていることを期待して、操作ボタン401が強く押し込まれる可能性が高くなり、一般的な操作ボタンと比較して操作によって生じる負荷が大きくなると想定される。また、発光表示装置405による表示の視認性を向上させるべく操作ボタン401が大型化すれば、上述した影響は顕著になると懸念される。
ここで、上皿33については、遊技機前方に膨出している上側膨出部28に配設されることにより遊技機前方からのアクセスが容易となっている。これにより、遊技球の補給や球詰まりの解消等を行う際の作業性の向上や残り球の確認等の容易化が実現されている。上皿33の配設対象となっている上側膨出部28に操作ボタンユニット40を配設することにより、上皿33と同様に操作ボタンユニット40へのアクセスが容易となり、利便性の向上に貢献できる。
操作ボタンユニット40は、上側膨出部28に設けられてはいるが、その固定対象は上側膨出部28ではなく枠体20となっている。このため、仮に上述したように操作ボタンユニット40が強く押される等して大きな負荷が生じたとしても、その負荷が取付フレーム450を介して枠体20に分散される。故に、当該負荷の影響により上側膨出部28(特に上皿33や貯留領域SE)に歪が生じることを好適に抑制できる。このようにして、上皿33(貯留領域SE)への影響を抑えることにより、上側膨出部28にて上皿33と操作ボタンユニット40とを好適に共存させることが可能となっている。
上側膨出部28が片持ちとなっている構成にて操作ボタンユニット40を手前側且つ上皿33を奥側に配設した場合、操作ボタンユニット40へのアクセスを容易にすることができ、当該操作ボタンユニット40の操作が難しくなることを回避しつつ、上皿33からの球こぼれの抑制に貢献できる。しかしながら、係る構成によれば、操作に伴って基端部分に発生する負荷(応力)が大きくなりやすくなる。この点、本実施の形態においては、取付フレーム450によって操作ボタンユニット40を支持する構成(上側膨出部28に頼らない構成)とすることにより、上記不都合の発生を好適に回避できる。
取付フレーム450の横フレーム461に操作ボタンユニット40を搭載する構成においては、横フレーム461が露出することは遊技機の見栄えを低下させる要因となるため好ましくない。この点、横フレーム461を上側膨出部28の内部空間ISに収容し、操作ボタンユニット40を上側膨出部28の開口316を通じて突出させる構成とすれば、横フレーム461の露出を抑えつつ操作ボタンユニット40があたかも上側膨出部28に一体化されているかのように見せることができる。故に、強度担保に伴う見栄えの低下を抑制できる。
操作ボタンユニット40は遊技者によってまた遊技状況によってどのような扱いを受けるかは様々となる。例えば、遊技が有利に進んでいない状況下においては力任せに操作ボタンユニット40が叩かれる可能性も否定できない。このように、操作ボタンユニット40が扱われた場合には、単に操作ボタンユニット40に手を載せたまま遊技をしている場合と比較して、衝撃によって負荷が大きくなると想定される。この点、本実施の形態においては、操作ボタンユニット40の変位(取付フレーム450の撓み変形)を許容する構成としているため、上記衝撃を緩和することができる。このような撓み変形をした場合であっても、操作ボタンユニット40と上側膨出部28とが独立しているため、上側膨出部28が変形することを好適に抑制することができる。
なお、変形量があまりにも大きくなった場合には、上側膨出部28の下面部312の上面(内面)に横フレーム461が当たる可能性がある。しかしながらこの場合には、瞬間的に発生する大きな衝撃は枠体20側に分散され、更には取付フレーム450の変形によって衝撃が吸収されることとなる。故に、上側膨出部28に大きな負荷が加わることが好適に回避される。
因みに、上述した横フレーム461の変形パターンは操作面部413が手前側に引き寄せるような力が加わった場合に発生し得る事象であり、多くの場合には、以下の変形パターンとなる。すなわち、本実施の形態における横フレーム461は斜め前方に傾いており、それに合わせて操作ボタンユニット40の押圧操作方向も斜め後方となっている。この場合、上述したような大きな衝撃が加わった際には、取付フレーム450の枠体20に対する固定箇所を基端として全体が撓むため、横フレーム461単体で撓み変形が生じるわけではない。この際には、縦フレーム471,481の下端部が下側膨出部29の底面部に当ることにより(図12参照)、その衝撃が下側膨出部29へ分散されることとなる。故に、上述したような上側膨出部28への影響を好適に抑えることができる。
取付フレーム450においては、横フレーム461及び縦フレーム471,481を併用し、横フレーム461の板面と縦フレーム471,481の板面とを交差させる構成とした。これにより、遊技機正面視における取付フレーム450(特に縦フレーム471,481)の占有領域の拡がりを抑えつつ、枠体20から離間した位置に操作ボタンユニット40を配置する構成であっても、その支持強度を好適に向上させることができる。
上側膨出部28の下方にウーハー46が配置されている。ウーハー46については遊技者が直接触れる部分ではないためこのような配置としても、利便性等の問題が生じない。ここで、ウーハー46の音響機能を向上するには、エンクロージャとして機能する収容部47(区画壁部331)の存在が有益である。この収容部47を構成する縦壁部333,334に縦フレーム471,481を収容する構成とすれば、縦フレーム471,481の露出を抑えて、強度向上に起因した見栄えの低下を好適に抑制することができる。また、縦フレーム471,481専用の収容部を別途形成する必要がないため、縦フレーム用の占有領域が無駄に嵩むことを好適に回避できる。
本実施の形態においては、操作ボタン401が最大押圧位置に押し込まれた場合であっても操作面部413が上側膨出部28の上面部311よりも上方に突出した状態が維持される構成とした。これにより、遊技者が勢いよく操作ボタン401を叩いた場合であってもその手が上側膨出部28に当たることを抑制している。これにより、押圧操作に起因して発生する負荷が上側膨出部28に直接作用することを抑制できる。
操作ボタンユニット40については上側膨出部28の前側部分に配置されている。このため、多くの場合には遊技者は手前側から押圧操作を行うと想定される。ここで、本実施の形態においては、上側膨出部28に設けた操作ボタンユニット40用の開口316を上側膨出部28の前面部313及び背面部314にまで拡げ、操作ボタンユニット40の前方及び後方での露出部分を大きくした。これにより、操作ボタンユニット40を叩こうとした場合に、遊技者の手や指が上側膨出部28に当たることを抑制することが可能となっている。これにより、押圧操作に起因して発生する負荷が上側膨出部28に直接作用することを一層好適に抑制できる。
本実施の形態においては特に、上皿33と枠体20の前面カバー部36とによって貯留領域SEを形成している。この場合、上皿33の後端縁と前面カバー部36と間には境界部位BPが生じることとなる。仮にこのような構成において、上側膨出部28が変形してしまうと上皿33に付与された遊技球の貯留機能や誘導機能等に障害が発生すると懸念される。この点、本実施の形態によれば、このような不都合の発生が好適に回避される。以下、従来周知の構造と本実施の形態に示す構造とを比較しつつ、どのようにして不都合が発生するか、またそのようにしてそのような不都合が回避されるかを説明する。
先ず、従来周知の構造について説明する。従来周知の遊技機においては、上側膨出部に操作ボタンユニット及び上皿の両方が固定されている。この場合、仮にボタン部材が最大押圧位置に到達した場合には、押圧力が操作ボタンユニットのホルダ部材を通じて上側膨出部に伝わることとなる。仮に、この押圧力が大きくなった場合には、上側膨出部が枠体に対する固定箇所を基端として下方に撓むこととなる。この場合、上皿と枠体とが離間して、上皿と枠体の前面(前面カバー部)との境界部位が拡がってしまう。これにより、整列通路の幅が大きくなり、整列機能が上手く機能しなくなったり球詰まり等が発生したりする可能性が高くなる。また、排出口を通じた遊技球発射機構への遊技球の供給が円滑に行われなくなる可能性が高くなる。
一方、本実施の形態に示した構成では、仮に操作ボタンユニット40が変位したとしても取付フレーム450が変形するに留まり、その影響が上側膨出部28や上皿33に及ばない。故に、上記境界部位が拡がったり、整列通路の幅が拡がったりすることを好適に抑制できる。以上の理由から、従来周知の構成で発生し得た不都合が好適に解消されることとなる。
因みに、既に説明したように排出口38については防犯上の理由から遊技者等のアクセスが難しい構造となっている。このため、係る箇所で上記変形の影響が出ると、その解消が難しくなると想定される。この点、本実施の形態においては縦フレーム471,481を排出口38の左右両側に配置することにより、横フレーム461が撓みを抑制し、横フレーム461によって上側膨出部28の下面部312が押されることに起因した上記不都合の発生を好適に抑制することが可能となっている。
<第2の実施の形態>
上記第1の実施の形態に示した操作ボタンユニット40においては、操作ボタン401に配設された発光ユニット421及びホルダ402に配設された導光ユニット441によって発光表示装置405を構成したが、本実施の形態における操作ボタンユニット40Aにおいては、操作ボタン401Aに配設された導光ユニット441A及びホルダ402Aに配設された発光ユニット421Aによって発光表示装置405Aが構成されている。つまり、発光ユニット421A及び導光ユニット441Aの配設対象が上記第1の実施の形態に示した操作ボタンユニット40とは逆になっていることを特徴の1つとしている。以下、図22及び図23の概略図を参照して、本実施の形態における操作ボタンユニット40Aについて説明する。
図22に示すように、操作ボタン401Aのベース部材415には、導光ユニット441Aを保持する保持部418Aが形成されている。保持部418Aは、中央開口416Aの開口縁に沿うように形成されており、ホルダ402A側へ起立する円筒状をなしている。この保持部418Aの内部に導光ユニット441Aが収容されている。
ホルダ402A(内側構成体432A)の本体部435Aには、保持部418Aが挿通される挿通部439Aが形成されている。挿通部429Aは本体部435Aの厚さ方向に貫通しており、押圧操作によって操作ボタン401Aが降下する際には、挿通部439内を保持部418Aが通過する。これにより、押圧操作によって操作ボタン401Aとホルダ402Aとの干渉が回避される。
本体部435Aには発光ユニット421Aが固定されている。発光ユニット421Aは、円環状をなしており、保持部418Aを囲んでいる。発光ユニット421Aは、保持部418Aと対峙しており、保持部418Aに向けて光が照射される。ここで、保持部418Aについては無色透明な合成樹脂からなり、光を透過し得る構成となっている。つまり、発光ユニット421Aからの光は、保持部418Aを通じて発光ユニット421Aに供給される。
導光ユニット441Aを構成する第1導光板442aA〜第3導光板442cAについては上記第1の実施の形態とは配列が逆になっている。つまり、操作面部413に近い順に第1導光板442aA→第2導光板442bA→第3導光板442cAの順に配置されており、第1導光板442aAが上記第3導光板442c、第2導光板442bAが上記第2導光板442b、第3導光板442cAが上記第1導光板442aに相当する。
操作ボタン401Aが待機位置に配置されている状況下では、最下層の第3導光板442cAが発光ユニット421と横並びとなる位置(光供給領域DE)に位置する。操作ボタン401Aが降下することにより、当該操作ボタン401Aに追従して導光ユニット441Aも降下し、制限押圧位置では第2導光板442bAが光供給領域DEに位置し、最大押圧位置では第1導光板442aAが光供給領域DEに位置する構成となっている。
遊技者の操作に伴って動作する操作ボタン401Aではなく、ホルダ402Aに発光ユニット421を配設することにより、報知・演出制御装置142と発光ユニット421とを繋ぐハーネスの取り回しが容易となる。
発光表示装置405Aによる表示範囲を大きくすれば、操作対応演出を行う際の表示機能を好適に強化でき、表示態様の多様化を実現する上でも好ましい。しかしながら、操作ボタン401Aの操作面部413を通じて発光表示装置405Aが視認可能となる点に鑑みれば、上記構成を実現する上で操作ボタン401A(操作面部413)が大型化する。操作ボタン401Aが遊技者によって押圧操作される構成であるため、操作力が大きくなれば歪等の変形が生じやすくなる。
ここで、導光板442Aについては板状をなしており、ある程度の強度が確保されている。導光板442Aを重ねて形成された導光ユニット441を保持部418Aに固定することにより、ベース部材415を補強することができる。故に、操作ボタン401Aに歪み等の変形が生じることを抑制し、操作ボタンユニット40Aの大型化を好適に促進できる。
第1導光板442aA〜第3導光板442cAを重ねて配置する場合、操作面部413に最も近い第3導光板442cAから放出された光はそのまま操作面部413へと到達する。これに対して、その下方に配置された第2導光板442bAから放出された光は第3導光板442cAを経由して操作面部413へ到達する。また、最下層となる第1導光板442aAから放出された光は、第2導光板442bA及び第3導光板442cAを経由して操作面部413へ到達する。
光放射領域LEが板面に形成された凹凸447によって規定されている点に鑑みれば、階層が下の導光板442Aからの光はそれよりも上の階層の導光板442Aの凹凸447によって屈折したり拡散されたりする可能性がある。つまり、階層が低い導光板442Aほど操作面部413に到達するまでに他の導光板の影響を受けやすい。
例えば、下側の導光板442Aからの光が上側の導光板442Aの凹凸447を通過する過程で、本来であれば表示されるべきではない絵柄が浮かび上がる可能性を否定できるものではない。
ここで、遊技機においては当選期待度の低い表示と比べて当選期待度の高い表示の方が遊技者によって注視されやすい。本実施の形態においては、当選期待度が高い演出に対応する導光板442Aほど、操作面部413に近い位置(階層が上)となるように配置を工夫している。このため、遊技者が注目するであろう第3導光板442cAによる表示に上述した見栄えの低下が生じることを回避することが可能となっている。
また、当選期待度の低い表示にそれよりも当選期待度の高い表示がかすかに紛れたとしても、それが遊技意欲を低下させる要因にはなりにくい。これに対して、当選期待度の高い表示にそれよりも当選期待度の低い表示が紛れた場合には、それが目立ってしまい、遊技意欲を低下させる要因になり得る。この点、第1導光板442aA〜第3導光板442cAを上述の如く配列することにより、このような不都合の発生を好適に抑制できる。
<第3の実施の形態>
本実施の形態においては発光表示装置を用いて文字や絵柄等の画像を表示するための構成が上記各実施の形態と異なっている。具体的には、上記各実施の形態においては発光表示装置を用いて静止画を表示する構成としたが、本実施の形態においては発光表示装置を用いて動画を表示する構成となっており、そのような表示態様の違いに基づいて発光表示装置に係る構成の一部が変更されている。以下、図24を参照して本実施の形態における発光表示装置405Bを第1の実施の形態に示した発光表示装置405との相違点を中心に説明する。図24(a)は発光表示装置405Bを示す概略図、図24(b)は表示内容の違いを示す概略図である。
図24(a)に示すように、発光表示装置405Bを構成する発光ユニット421については上記各実施の形態に示した発光ユニット421と構成が一致している。これに対して、導光ユニット441Bについては、導光板442Bが増設されている。これら導光板442Bは、第1層〜第13層を構成している動画表示用の導光板442B群と、第14層〜第15層を構成している静止画表示用の導光板442B群とに大別され、これら、多数の導光板442Bが等間隔となるようにして積層されている。以下の説明では、操作面部413に近い側(上側)のものから順に、第1導光板442aB、第2導光板442bB、第3導光板442cB、・・・、第13導光板442mBと称する。
第14導光板442nB及び第15導光板442oBは、上記第1の実施の形態に示した第2導光板442b及び第3導光板442cに相当し、発光ユニット421から光が供給されることで当選期待度を示す画像(詳しくは「CHANCE」、「激熱」)が表示される。なお、本実施の形態においては、上記各実施の形態に示した第1導光板442aに相当する導光板、すなわち操作を示唆する画像(詳しくは「PUSH」)が表示される導光板が不具備となっている。
図24(b)に示すように第1導光板442aB〜第13導光板mBには女の子を模したキャラクタ画像が表示される構成となっている。具体的には、光放射領域LEがキャラクタ画像に合せて形成されている。各光放射領域LEは、第1導光板442aB〜第13導光板442mBにて共通となる共通部分CP1(左腕を除く部分)と、第1導光板442aB〜第13導光板442mB毎に個別となる個別部分CP2(左腕)とに大別される。
共通部分CP1については導光板442Bの積層方向にて重なっている(一致している)。このため、光の供給対象が第1導光板442aB〜第13導光板442mBの何れになっている場合であっても、共通部分CP1が発光することにより表示される画像については共通となる。これに対して、個別部分CP2については光の供給対象が切り替わることにより、徐々に角度が変化する。
詳しくは、第1導光板442aB及び第9導光板442iBにおいては共通部分CP1に対する個別部分CP2の傾きが凡そ90度となっており、第2導光板442bB,第8導光板442hB,第10導光板442jBにおいては共通部分CP1に対する個別部分の傾きが凡そ75度となっており、第3導光板442cB,第7導光板442gB,第11導光板442kBにおいては共通部分CP1に対する個別部分の傾きが凡そ60度となっており、第4導光板442dB,第6導光板442fB,第12導光板442lBにおいては共通部分CP1に対する個別部分の傾きが凡そ45度となっており、第5導光板442eB及び第13導光板442mBにおいては共通部分CP1に対する個別部分の傾きが凡そ30度となっている。このため、発光ユニット421の高さ位置が変化して光の供給対象が第13導光板442mB → 第1導光板442aBに切り替わることにより、キャラクタが手を振っているような動画が表示されることとなる。
ここで、発光ユニット421については操作ボタン401に付属しており、その移動側後は操作ボタン401の移動速度と一致する。つまり、動画の表示切替速度及び表示期間は、操作ボタン401の移動速度に左右される。操作ボタン401の移動速度については、往路では遊技者の操作態様に依存し、復路ではバネ部材404の付勢力に依存する。本実施の形態においては、このような事情に鑑みて、動画表示機能を安定して発揮させる工夫がなされていることを特徴の1つとしている。以下、図25のタイミングチャートを参照して、当該工夫及び操作対応演出の流れについて例示する。
操作対応演出に伴って操作ボタン401の操作が示唆された後のtb1のタイミングにて操作ボタン401が押圧操作されると、当該操作ボタン401が待機位置から操作位置へ降下する。操作ボタン401が操作検知センサ406による検知範囲に到達したtb2のタイミング、具体的には操作ボタン401が制限押圧位置に到達したタイミングでは、戻り規制用ソレノイド408に駆動信号が出力されて、当該戻り規制用ソレノイド408が非励磁状態→励磁状態に切り替わる。これにより、操作ボタン401の待機位置への戻りが規制される。これに併せて発光ユニット421に信号が出力され、発光体(LED)422が消灯→点灯に切り替わる。
操作ボタン401が最大押圧位置に到達したtb3のタイミングでは、発光ユニット421からの光が第15導光板442oBへ供給され、発光表示装置405Bに大当たり結果となる期待度を示すメッセージとして「激熱」の文字が表示される。
tb4のタイミングにて操作ボタン401から手を離すことにより、押圧操作中の手によって遮蔽されていた上記「激熱」の文字が露わとなり、目視での確認がなされる。この時点では、戻り規制用ソレノイド408が励磁状態に維持されているため、手を離したとしても操作ボタン401は最大押圧位置に留まることとなり、上記「激熱」の文字の表示が維持される。
その後、tb5のタイミングにて戻り規制用ソレノイド408への駆動信号の出力が停止すると。操作ボタン401がバネ部材404の付勢力によって待機位置へ押し戻されることとなる。これにより、発光ユニット421からの光の供給対象となる導光板442Bが連続して切り替わり、上述した動画が表示される。
操作ボタン401が操作検知センサ406の検知範囲から外れたtb7のタイミングでは、発光ユニット421を発光させたままに維持する残り期間が設定される。操作ボタン401の待機位置へ向けた動きについてはバネ部材404に依存しているため、検知範囲から外れた操作ボタン401が待機位置に復帰するまでに要する期間のばらつきは小さい。そこで、上記残り期間としてROM813に記憶されている遅延期間(復帰に要する期間に相当する期間)を設定する。
操作ボタン401が待機位置に復帰したtb7のタイミングでは、発光ユニット421が発光→消灯に切り替わる。これにより、発光表示装置405Bにて表示されていた動画が非表示となる。
遊技者の操作を利用して発光ユニット421を移動させる構成とすれば、発光ユニット421を動作させるための駆動機構を簡素化することができる。これは、発光表示装置405の配置等に係る制約を緩和する上で好ましい構成である。但し、操作ボタン401については遊技者の手によって押圧される対象となっており、当該操作ボタン401の操作面部413を通じて発光表示装置405Bが視認可能となる点に鑑みれば、動画を表示する際に、操作中の手が邪魔になり得る。
ここで、押圧操作の受け付けが完了した後は、操作ボタン401から遊技者の手が離れることとなる。つまり、往路と比べて復路(操作ボタン401が待機位置へ復帰する過程)では動画を表示する際に手が邪魔になりにくい。これにより、動画の視認性を好適に向上させることができる。特に、手を離した際には即座に操作ボタン401の移動が開始されるのではなく、戻り規制用ソレノイド408によって復帰開始タイミングが遅延される。これにより、遊技者の手が操作ボタン401から十分に離れないうちに動画表示が開始されることを抑制できる。
動画表示を行う際の発光ユニット421の発光期間が実際に復帰に要した期間よりも長くなるように間延びしてしまうと、発光ユニット421の光供給領域DEに第1導光体422aBが留まることとなる。これでは、動画表示が最終的に静止画表示に切り替わってしまう。これに対して、動画表示を行う際の発光ユニット421の発光期間が実際に復帰に要した期間よりも短くなった場合には、上層を構成する一部の導光板442が上手く活用されなくなる。つまり、動画表示を効果的に行う上では、操作ボタン401の動きのばらつきを抑えることが好ましい。この点、本実施の形態においては動画表示を行う復路ではバネ部材404によって操作ボタン401が移動する。このため、遊技者の操作によって移動する往路と比べて移動期間のばらつきが軽減される。これにより、動画表示を行う際の発光期間の過不足を好適に緩和できる。
<変形例1>
上記第3の実施の形態では、キャラクタ画像を所定の表示位置で可変表示する構成としたが、これに限定されるものではない。キャラクタ画像を所定の方向にスクロール表示することも可能である。例えば、図26(a)に例示しているように、各導光板442aC〜422oCにてキャラクタ画像の位置が所定の方向に少しずつずれるに光放射領域LEを形成するとよい。発光ユニット421による光の供給対象が連続して切り替わることにより、表示されている画像を所定の方向にスクロール表示することができる。
例えば単層式の導光板を用いる場合であっても、所定の方向に光供給領域を動かす(発光体を所定の方向にスライド移動させる又は所定の方向に配列された発光体のうち発光するものを切り替える)ことで当該所定の方向に画像がスクロール表示されているかのように見せることができる。しかしながら、このような構成では所定の方向にて発光させることができる範囲が時間毎に限られてしまう。故に、例えば図26(a)に示すように導光板442Cの板面全域にて画像を動いているように表示することは困難になる。このように、本変形例1に示す構成についてはスクロール表示に行う際の表示箇所に係る制約を緩和することができるという技術的意義がある。
<変形例2>
上記第3の実施の形態に示した技術的思想を具現化する上では、必ずしも操作ボタンユニット40に内蔵された発光表示装置405Bに限定されるものではない。既に説明したように、パチンコ機10には遊技領域PEを覆う複層式のガラスユニット30が搭載されている。このガラスユニット30を構成するガラスパネル31を導光板とすることも可能である。つまり、ガラスユニット30に光を供給する発光ユニットと、操作ボタン401の操作に基づいて発光ユニットを移動させる駆動機構とを設け、ガラスユニット30にて動画を表示する構成とすることも可能である。
<変形例3>
上述した動画表示を行う上では、相対位置を変化させる際の動作速度のばらつきを抑えることができるのであれば足り、必ずしも遊技者の操作に連動して発光ユニット421と導光ユニット441Bとの相対位置が変化する構成に限定されるものではない。例えば、発光ユニット421又は導光ユニット441B用の駆動部を設け、報知・演出制御装置142等によって駆動部の駆動制御を行うことで発光ユニット421と導光ユニット441Bとの相対位置を変化させる構成としてもよい。このような構成においては、相対位置の変化が遊技者の操作を契機として実行されるか否かについては任意である。
<変形例4>
上記第3の実施の形態に示したように、発光表示装置405Bによって動画を表示する場合には、1の導光板442Bから隣接する他の導光板442Bに光の供給対象が切り替わる際に一時的に光の供給が途切れることでブランク(暗転)が発生する。つまり、スペーサ443Bを用いて導光板442Bを積層する場合に、光の供給領域を絞ることは、表示すべき画像を明確に区別する上では有利(静止画を表示する上では有利)であるものの、動画を表示する上では粗さが目立つ要因となり得る。この点、図26(b)に示すように、発光ユニット421D(発光体422D)からの光の照射範囲が複数の導光板442Dに跨るようにして発光表示装置405Dを構成するとよい。つまり、光の供給対象が切り替わる際でも少なくとも1つの導光板については光の供給が行われている状態に維持されることにより、上述したブランクの発生を回避できる。
なお、上記第3の実施の形態に示したように、静止画の表示及び動画の表示の両方を行うことを前提とした場合には、端(例えば最下層)に位置する導光板を静止画用とすることにより(図26(b1)参照)、静止画表示及び動画表示の各機能を好適に共存させることができる。また、複数種の静止画の表示を切り替える場合には、静止画に対応する導光板の配置間隔が動画に対応する導光板の配置間隔よりも大きくなるように配置間隔を工夫するとよい。つまり、静止画に対応する導光板に光を供給する場合には他の導光板への光の供給が回避され、動画に対応する導光板に光を供給する場合には隣接する他の動画用の導光板についても光が供給されるように導光板の位置関係を調整するとよい。
因みに、上記変形例においては、光の供給対象が導光板A→導光板A&導光板B→導光板B→導光板B&導光板C→導光板C→導光板C&導光板D→導光板Dの順に切り替わる構成について例示したが、これに限定されるものではない。例えば、光の供給対象が導光板A&導光板B→導光板B&導光板C→導光板C&導光板Dの順に切り替わる構成としてもよい。
<変形例5>
上記第3の実施の形態では、操作対応演出を行うか否かに関係なく、操作ボタン401の復帰速度はバネ部材404によって規定される構成とした。これを変更し、操作ボタン401の復帰速度を低下させる抵抗発生部を設けてもよい。これにより、操作ボタン401の操作ストロークと動画の表示期間とに関する制約を緩和できる。
このような抵抗発生部については、操作対応演出が行われない場合(発光表示装置405Bによる動画表示が行われない場合)には抵抗発生部による抵抗を発生させず、操作対応演出が行われる場合には抵抗発生部による抵抗を発生させるように抵抗発生の可否を切り替える構成としてもよい。このように、抵抗発生の可否を状況に応じて切り替える構成とすることにより、上記効果を発揮させることが操作時の応答性を低下させる要因になることを抑制できる。
また、抵抗発生部によって発生させる抵抗を可変式としてもよい。これにより、動画表示を行う際の画像の更新速度(スクロール速度)を変化させることができ、動画表示の多様化に貢献できる。
<変形例6>
上記第3の実施の形態では、導光板442Bを一定の間隔で配置したが、隣り合う導光板442Bをどのような間隔で配置するかについては任意である。例えば、上記実施の形態に示したようにバネ部材404の付勢力によって操作ボタン401が待機位置へ復帰する構成においては、待機位置に向けて移動速度が上がることとなる。そこで、このような速度の変化に合せて導光板442Bの間隔を上側程大きくなるように徐々に変化させてもよい。つまり、動画表示を行う際のコマ送りの速度が一定となるように、移動速度に合せて導光板442Bの間隔に差を設けてもよい。
<変形例7>
動画表示を行う場合に発光ユニット421の移動に併せて発光体(LED)422の発光色や光度(光量)を変化させる構成とすることも可能である。
<第4の実施の形態>
上記各実施の形態に示した操作ボタンユニット40については内蔵された発光表示装置405によって操作対応演出が実行される。このような構成においては、操作ボタンユニット40を大型化することにより、操作対応演出の視認性やインパクトを強化することができる。操作ボタンユニット40については遊技球を貯留する貯留部としての上皿33とともに上側膨出部28に併設されているため、操作ボタンユニット40を単に大型化しようとすれば、その影響が上皿33における貯留量に及ぶと懸念される。このような事情から、上側膨出部28にて発光表示装置405を内蔵した操作ボタンユニット40と上皿33との共存を図る上ではその構成に未だ改善の余地がある。
本実施の形態においては、導光板442を用いて画像を表示するという発光表示装置405の特性を活かすことにより操作ボタンユニット40Eの配置や大きさ等に係る制約を緩和する工夫がなされていることを特徴の1つとしている。以下、図27を参照して、操作ボタンユニット40E及びそれに関連する構成について説明する。図27(a)は第4の実施の形態における前扉枠14Eの上側膨出部28Eを示す概略図、図28(b)は図27(a)のE−E線部分断面図である。
図27(a)に示すように、本実施の形態に示す上側膨出部28Eでは、操作ボタンユニット40Eが上皿33Eの貯留領域SEに上方から重なるようにして配置されている。つまり、操作ボタンユニット40Eによって貯留領域SEの一部が覆われた状態となっている。
操作ボタン401の操作面部413や発光表示装置405の導光板442については透明となるように形成されている。そしてホルダ402E(内側構成体432E)の本体部435Eについては、少なくとも発光表示装置405と対峙している部分が透明となるように形成されている。そして取付フレーム450Eの横フレーム461Eにて、この透明部分と対峙している部分には、当該横フレーム461Eの厚さ方向に貫通する窓部467Eが形成されている。なお、図示は省略するが取付フレーム450Eの縦フレームについては、貯留領域における下流側にオフセットして配置されており、縦フレームと貯留領域との重なりが抑えられている。
図27(b)にて2点鎖線の矢印によって示しているように、操作ボタンユニット40Eを上方(操作ボタンユニット40Eの正面側)から覗き込んだ場合には、操作ボタン401の操作面部413→発光表示装置405の導光板442→ホルダ402Eの本体部435E→横フレーム461Eの窓部467Eを通じて、貯留領域SEが視認可能となる。
発光表示装置405にて画像が表示されている場合には、貯留領域SEが見えづらくなるものの、発光表示装置405の画像表示機能が発揮される機会は限られている。例えば、遊技進行中でない場合や遊技進行中であっても操作対応演出が実行されない場合には、画像表示は行われない。また、発光表示装置405に画像が表示されていたとしても、この画像によって貯留領域SEが完全に遮蔽されるのではなく、表示されている画像を通じた貯留領域SEの視認性が確保されている。
本実施の形態に示す構成によれば、遊技を行う際にどの程度の持ち球が残っているのかを操作ボタンユニット40Eを通じての目視にて確認することができる。これにより、操作ボタンユニット40Eと上皿33Eとを上側膨出部28Eにて好適に共存させることができる。
<変形例1>
上記第4の実施の形態においては、操作ボタンユニット40Eが上側膨出部28Eに配設されている構成を示したが、これに限定されるものではない。遊技球の通過領域を構成する通路や遊技球の貯留領域を構成する他の貯留部と操作ボタンユニット40Eとを併設する場合に、操作ボタンユニット40Eを通じて遊技球の視認性を確保できるのであれば足り、操作ボタンユニット40Eを移設することも可能である。例えば、下皿34が設けられた下側膨出部29に操作ボタンユニット40Eを配設する場合には、下皿34に貯留されている遊技球を当該操作ボタンユニット40Eを通じて視認可能とすればよい。
<変形例2>
上記第4の実施の形態においては、操作ボタンユニット40Eに内蔵された発光表示装置405が積層された複数の導光板442を有する構成としたが、これに限定されるものではない。発光表示装置を通じて遊技球の有無や動きを確認することができるのであれば足り、導光板442の数については任意である。例えば導光板442の数が単数であることを否定するものではない。
<変形例3>
上記第4の実施の形態においては、画像を通じた貯留領域SEの視認性を確保する構成としたが、これに限定されるものではない。発光表示装置405が操作ボタンユニット40Eの奥部に配置されている点に鑑みれば、発光レベルを高くする等して画像を視認しやすくすることが好ましい。但し、発光レベルを高くすれば、それに伴って画像を通じた貯留領域SEの視認性は低下すると懸念される。このような構成においては、例えば貯留領域SEにて操作ボタンユニット40Eと重なっている部分に遊技球が存在しているか否かを監視し、遊技球が存在している場合には、操作対応演出の実行が規制される構成とすることにより、表示機能の強化に起因した貯留領域SEの視認性の低下を抑制することができる。但し、このような構成とする場合には、操作ボタンユニット40Eを貯留領域SEにおける上流部分に配設する等して、上記規制が発生する頻度を減らす工夫を施すことが好ましい。
<第5の実施の形態>
上記各実施の形態に示したように、導光板442の板面445に凹凸447を形成することで光放射領域LEを構築した場合には(図15(a)参照)、遊技ホールの照明等からの環境光が凹凸447にて乱反射する可能性がある。このように、板面445にて光が乱反射することにより凹凸447が白濁して見える。これは、板面445にて凹凸447が形成されている部分と形成されていない部分との違いが分かりやすくなる要因になる。この結果、導光板442にて表示される絵柄や文字等の画像が、発光ユニット421からの光の供給がなされていない状況下、すなわち操作対応演出が行われていない状況下にて露呈し得る。
また、複数の導光板442を積層して導光ユニットを形成している場合には、下層の導光板442から放出された光は、上層の導光板442を通過する。図28(a)の概略図に示すように、下側の導光板442からの光が上側の導光板442における光放射領域LE以外の領域を通過する場合には通過の影響は小さい。これに対して、下側の導光板442からの光が上側の導光板442における光放射領域LEを通過する場合には当該光放射領域LEにて屈折や反射等の影響を受けやすくなる。これによって、光が分散等されることは、図28(b)の概略図に例示しているように、画像の見栄えを低下させる要因になり得る。
特に、多層構造の場合には光が通過する導光板442の数が嵩むことにより、上記不都合が顕著になることが懸念される。本実施の形態においては、これらの事情に鑑みて導光板442の構成が工夫されていることを特徴の1つとしている。以下、図29を参照して、本実施の形態における導光ユニット441F(導光板442F)の構造について説明する。本実施の形態に示す発光表示装置405Fについては、導光板442Fの構造以外は上記第1の実施の形態に示した発光表示装置405と同様であるため、説明を援用する。
本実施の形態に示す導光板442Fについては、板状をなす2枚の基材442aF,442bFが組み合わされてなる。これら基材442aF,442bFのうち一方(詳しくは下側のもの)については、他方側を向く板面に球状粉末(紛体447aF)がインク化されたもの(インク447F)が印刷されている。つまり、印刷面が内側を向くようにして2枚の基材442aF,442bFが対峙した状態となっており、接着剤を用いてこれら2つの基材442aF,442bFが結合されている。以下の説明では、接着剤からなる層を接着層442cFと称する。なお、図29においては、紛体447aFや接着層442cFを大きく強調するようにして示しているが、紛体447aFの大きさや接着層442cFの厚さは、基材442aF,442bFの厚さと比べて十分に小さい。
基材442aF,442bF、接着層442cF、インク447F(紛体447aF)は全て無色透明となっており、厚さ方向に見た場合には透明度や色の違いによってインク447F部分を識別することが困難となっている。
基材442aFにおける光の屈折率と接着層442cFにおける光の屈折率とは同等となっており、基材442aFと接着層442cFとの境界部分における光の全反射が抑制されている。これにより、導光板442Fに端面446Fを通じて供給された光は、両基材442aF,442bFの外面(導光板442Fの板面445F)にて全反射し、それら2つの外面の間が光の通過領域として機能する構成となっている。
紛体447aFは、光の屈折率が基材442aF及び接着層442cFの何れとも異なるように、すなわち導光板442Fに内包された状態で周辺との間に十分な屈折率の差が生じるように構成されている。このような屈折率の差によって、導光板442F内を通過する光は紛体447aFに達した際に屈折又は反射して導光板442Fから射出される。つまり、紛体447aFが配設されている領域が、本実施の形態における導光板442Fの光放射領域LE(発光領域LE)となっている。
本実施の形態においては、紛体447aFの屈折率は基材442aF及び接着層442cFの屈折率よりも小さくなっている。光は屈折率が大きいものから小さいものへ移る場合に全反射し得るという特性に鑑みれば、屈折部の屈折率をその周辺部分の屈折率よりも小さくすることにより、発光部から屈折部に達した光を厚さ方向(例えば発光表示装置405Fの正面側)へ反射させやすくなる。このように反射を利用して光の案内を促進することにより、発光ユニット421からの光を効率よく放出することができる。
また、上述したように紛体447aFは球状となるように形成されている。この構成によれば、環境光が紛体447aFにて反射して別の紛体447aFに到達した際に、当該別の紛体447aFを通過するようにして進みやすくなる。つまり、インク447Fにて光の反射が繰り返されることを抑制している。これは、当該インク447Fを通過する際の乱反射の発生を緩和する上で好ましい構成である。
なお、紛体447aFの屈折率と基材442aF及び接着層442cFの屈折率との差が小さくなることで光を板面445F側へ案内する機能は低下する。故に、紛体447aFの屈折率と基材442aF及び接着層442cFの屈折率との差はある程度大きくすることが好ましい。
導光板442Fにインク447F(紛体447aF)を内包して、インク447Fの露出を抑えることにより、インク447Fを保護することが可能となっている。また、インク447Fを内包して発光領域LEを内部に移設することで、導光板442Fの板面445Fが平滑化されている(凹凸が省略されている)。このように板面445Fを平滑化することにより、導光板442Fを積層する際のクリアランスを減縮して、導光ユニット441Fの薄型化を実現している。
導光板442Fの板面445Fを平滑なものとすることにより、当該板面445Fにおける環境光の乱反射が抑えられている。これにより、板面445における上記白濁の発生が抑制されている。上述したように紛体447aFの屈折率はその周辺よりも屈折率が小さい。このため、導光板442Fの板面445Fを通じて入射した外光(環境光や下層側の導光板442Fからの光)は、紛体447aFの表面にて反射しにくくなっており、その大半が紛体447aFを通過することとなる。これにより、光放射領域LEにおける外光の乱反射を抑制することが可能となっている。これにより、事前にどのような画像が表示されるかが遊技者に把握され、操作対応演出のインパクトが低下することを回避できる。
また、導光板442Fの板面445Fから入射した光の拡散を抑制することにより、積層された導光板442Fのうち下層を構成しているものについて画像を表示した際の見栄えの低下が生じることを抑制できる。これにより、導光板442Fを複数併用する場合であっても、画像を好適に表示させることができる。
紛体447aFを用いて光を射出する構成においては、光が両方の板面445Fに向かうため、光量が低下しやすい。この点、操作ボタンユニット40内の暗所に発光表示装置405Fを配設することにより、光量低下の影響を緩和することができる。
<変形例1>
上記第5の実施の形態では、紛体447aF(インク447F)の屈折率が基材442aF,442bF及び接着層442cFの屈折率よりも小さい場合について例示したが、紛体447aF(インク447F)の屈折率が基材442aF,442bF及び接着層442cFの屈折率よりも大きくすることも可能である。光は屈折率が大きいものから小さいものへ移る場合に全反射し得るという特性に鑑みれば、紛体447aF(インク447F)の屈折率が基材442aF,442bF及び接着層442cFの屈折率よりも大きくすることにより、環境光の乱反射を軽減する上で有利となる。
<変形例2>
上記第5の実施の形態においては、導光板442Fを構成する2つの基材442aF,442bFのうち、一方の基材442bFに紛体447aFを配設したが、これに限定されるものではない。紛体447aFの配設対象を他方の基材442aF(内面)としてもよいし、両基材442aF,442bF(内面)を紛体447aFの配設対象としてもよい。
両基材442aF,442bF(内面)を紛体447aFの配設対象とする場合には、一方の基材にて紛体447aFが配設された領域と、他方の基材にて紛体447aFが配設された領域とが、板面方向にてずれるように構成することが好ましい。このように、位置をずらす構成(板面方向及び厚さ方向の両方向にて位置をずらす構成)とすれば、光源(発光体422)からの距離によって生じる濃淡差を緩和することができる。
<変形例3>
上記第5の実施の形態においては、導光板442Fを複数重ねて導光ユニット441Fを構成したが、これに限定されるものではない。1の導光板442Fによって導光ユニット441Fを構成してもよい。
<変形例4>
上記第5の実施の形態に示した導光板442Fについては、光がどのようにして紛体447aFに到達するかによって見栄えが変化し得る。例えば、光軸の向きを導光板442Fの厚さ方向にて切り替える構成とすることにより、同じ導光板442Fを用いて画像の表示態様を多様化することができる。
また、1の導光板442Fに光を供給している状況下にて当該導光板442Fの厚さ方向にて(詳しくは当該導光板442Fの厚さの範囲にて)光源を揺動又は振動させることにより、見栄えを変化させる構成とすることも可能である。
<その他の実施の形態>
なお、上述した各実施の形態の記載内容に限定されず例えば次のように実施してもよい。ちなみに、以下の各構成を個別に上記各実施の形態に対して適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて上記各実施の形態に対して適用してもよい。また、上記各実施の形態に示した各種構成の全て又は一部を任意に組み合わせることも可能である。この場合、組み合わせの対象となる各構成の技術的意義(発揮される効果)が担保されることが好ましい。実施の形態の組み合わせからなる新たな構成に対して以下の各構成を個別に適用してもよく、一部又は全部を組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記各実施の形態に示したように複数の導光板442を積層する場合には、導光板442の間を空気層とするのではなく、光透過性が付与された板状又はシート状の中間部材を介在させて中間層を形成してもよい。但し、導光板442に供給された光は導光板442の板面445にて反射することにより当該導光板442内を進む。これは、屈折率が相対的に大きい媒質から相対的に小さい媒質に光が入るときに、入射光が境界面を透過せず、すべて反射する現象(全反射)を利用したものである。以上の理由から、上記中間部材を介在させる場合には当該中間部材の屈折率が導光板442の屈折率よりも小さくなるように構成することが好ましい。
複数の導光板442を積層する場合に導光板442を薄型化して導光ユニット441の小型化を図ったとしても、それによる強度低下等の不都合の発生を好適に抑制できる。
また、特に上記第5の実施の形態に示した導光板442Fのように、表面に凹凸が形成されない構成と併用すれば、中間部材に凹凸回避用の凹み等を形成しなくても中間部材と凹凸(発光領域)との接触を回避することができる。故に、本変形例に示す技術的思想と上記第5の実施の形態に示した導光板442Fとの組み合わせによれば、実用上好ましい構成を実現できる。
(2)上記各実施の形態では、上側膨出部28に「操作手段」としての操作ボタンユニット40を配設したが、遊技者が操作できる位置であれば操作ボタンユニット40の配置箇所については任意である。例えば、前扉枠14の下側膨出部に操作ボタンユニット40に相当する構成を配設することも可能である。
(3)上記各実施の形態では、操作ボタン401(ボタン部材411)を透明としたが、これに限定されるものではない。発光表示装置405にて表示される画像が視認可能となるように光透過性が付与されているのであれば足り、半透明又は不透明とすることも可能である。これにより、導光板442における光放射領域LEの白濁等を目立ちにくくすることができる。但し、第5の実施の形態に例示したように、導光板442を透明として発光表示装置405の背後を視認可能とすることで、他の周辺構成との共存を好適に実現することができる点に鑑みれば、上記実施の形態に示したように操作ボタン401を透明とすることには技術的意義がある。
(4)上記各実施の形態では、操作ボタン401に発光ユニット421及び導光ユニット441の何れかを固定することで、当該操作ボタン401の動きに併せて発光ユニット421と導光ユニット441との位置関係を変化させる構成としたが、遊技者の操作(操作力)に伴って発光ユニット421と導光ユニット441との位置関係を変化させることができるのではあれば足り、その具体的構成については任意である。発光ユニット421及び導光ユニット441の少なくとも何れかと、操作ボタンとを連結機構を介して連結し、この連結機構によって操作ボタンに加えられた操作力を伝えることで位置関係を変化させる構成としてもよい。
(5)上記各実施の形態では、発光ユニット421及び導光ユニット441の一方が操作ボタン401に追従して変位する構成としたが、ホルダ402に設けられた他方を操作ボタン401のストローク方向と同じ方向に変位させる構成としてもよい。例えば、操作ボタン401が最大押圧位置に配置されている状況下にて、導光ユニット441の位置を変化させることにより、「CHANCE」及び「激熱」の何れの文字が表示されるかの分岐を発生させることができる。これにより、発光演出(操作対応演出)の更なる多様化を実現できる。
(6)上記各実施の形態では、操作ボタン401が操作位置(制限押圧位置及び最大押圧位置)に配置されている場合に、当該操作ボタン401をその操作位置にて一時的に停止させる(ホールドする)構成としたが、この機能を省略することも可能である。
(7)上記各実施の形態では、操作ボタンユニット40の手前側から奥側に向けて又は奥側から手前側に向けて表示される画像の期待度が高くなるように導光板442を並べて配置したが、これに限定されるものではない。例えば、期待度小に対応する導光板442→期待度大に対応する導光板442→期待度中に対応する導光板442の順に並べてもよい。
(8)上記各実施の形態においては、操作ボタン401の操作ストロークが大きくなることで表示される画像の期待度が高くなるようにして導光板442を配設したが、操作ストロークが小さくなることで表示される画像の期待度が低くなるようにして導光板442を配設してもよい。
(9)上記各実施の形態では、操作ボタン401のストローク量を変化させる構成としたが、ストローク量の可変機能については必須ではない。ストローク量を一定とする場合には、それに代えてホルダ402に配設されている対象(発光ユニット421又は導光ユニット441)をストローク方向に変位(昇降)させる構成とするとよい。
(10)積層される導光板442については平行となるように配置されていれば足り、それら導光板442については必ずしも平面状である必要はなく、曲面状とすることも可能である。
また、「導光体」については板状に形成するのではなく、シート状に形成してもよいし、ブロック状に形成してもよい。
(11)上記第1〜第4の実施の形態では、エッジング加工によって板面445に「光放出部」としての凹凸447を形成したが、凹凸447をどのようにして形成するかについては任意である。例えば、レーザー加工やモールド成形によって形成してもよいし、印刷によって形成してもよい。
(12)上記各実施の形態では、操作ボタンユニット40に発光表示装置405を内蔵する(暗所に収容する)ことにより、環境光等の影響を抑え、少ない光量であっても表示される画像の視認性を担保できるように工夫した。但し、上述した発光表示装置405の配置については任意であり、必ずしも操作ボタンユニット40に内蔵する必要はない。例えば、前扉枠14、内枠13、遊技盤80に配設することも可能である。遊技盤80の遊技領域PEや図柄表示装置94の表示画面94aを覆うパネル材(例えばガラスパネル31)によって上記発光表示装置405の導光板を構成することにより、遊技領域PEを流下する遊技球や表示画面94aにて可変表示される図柄の視認性を担保しつつ、発光表示装置405による演出機能の多様化を実現することができる。
(13)上記各実施の形態では、「規制手段」として戻り規制用ソレノイド408を設けたが、これに代えてモータ等の他のアクチュエータや駆動機構等を設けてもよい。モータや駆動機構によって戻り規制を行う高さ位置を各導光板442の高さ位置に合せて調整可能とすれば、更なる遊技の多様化に貢献できる。具体的には、例えば最大押圧位置に操作ボタン401が配置されている状況下にて最大押圧位置からの操作ボタン401の移動を規制する状態と、最大押圧位置に操作ボタン401が配置されている状況下にて制限押圧位置までの操作ボタン401の移動を許容する状態との分岐を設ける。操作ボタン401から手を離した後に操作ボタン401が止まる位置により、第3導光板442cによって「激熱」の文字が表示される場合と、第2導光板442bによって「CHANCE」の文字が表示される場合とが生じることで、操作対応演出の更なる多様化を実現できる。
(14)上記各実施の形態では、操作ボタン401(詳しくは操作面部413)を透明としたが、発光表示装置405に表示される画像を視認可能となるのであれば足りる。つまり、光透過性を有しているのであれば、操作ボタン401を半透明又は不透明とすることも可能である。
(15)上記各実施の形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組み合わせが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
更に、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも本発明を適用できる。
<上記各実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した各実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴A群> 操作ボタン内蔵
下記の特徴A群に記載された発明は、「例えばパチンコ遊技機等の遊技機においては、遊技者により操作される操作手段を備えているものが知られている。例えば、特許文献1に示すパチンコ遊技機では、遊技機前面に操作手段を設け、遊技者に有利な特別遊技状態等の発生を遊技者に期待させるために、遊技者の操作に応じて特別演出を画面表示等にて行うように構成されている。このように操作手段を採用した遊技機においては、操作手段を用いて遊技者の遊技への注目度を如何にして高めるかが重要な課題となっている。」という背景技術について、「ここで、単に操作手段の操作に応じて特別演出を行うだけでは、操作が単調になる等して新鮮味が薄れ、操作自体への興味が低下しやすくなると懸念される。つまり、遊技者に操作を促したとしても半ば機械的に操作がなされ、操作手段による遊技への注目度向上機能を上手く発揮させることが困難になると想定される。故に、操作手段を利用して遊技への注目度の向上を図る上では、未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴A1.遊技者による押圧操作の対象となる押圧操作部(操作面部413)が形成された操作手段(操作ボタン401)と、
前記押圧操作部よりも当該押圧操作部の押圧操作方向における奥側に配置された表示部(発光表示装置405)と、
前記操作手段が所定の押圧位置(例えば最大押圧位置)に配置されていることに基づいて前記表示部の表示態様を所定の表示態様となるようにする表示制御手段(報知・演出制御装置142のMPU812)と、
前記操作手段が前記所定の押圧位置に配置されている場合に、当該所定の押圧位置からの変位を規制する規制手段(戻り規制用ソレノイド408)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、遊技者が操作手段を押し込んだ場合には当該操作手段が所定の押圧位置に到達することにより、押圧操作部の奥に位置する表示部の表示態様が所定の表示態様となる。そして、規制手段による変位規制によって操作手段が所定の押圧位置に留まることにより、例えば上記所定の表示態様による表示を継続することができる。これにより、当該表示を目視にて確認する機会を好適に確保することができる。具体的には、操作面部について遊技者の手によって押圧操作される対象であるため、操作手段が所定の押圧位置に到達した時点では遊技者の手に隠れて表示内容の確認が難しくなる。この点、上述したように操作手段から手を離した状態であっても表示が継続されることにより、手を離して表示内容の確認をすることへ遊技者の注目が向くように促すことができる。また、手を離した場合に、操作手段がその場に留まるかそれとも元の位置に復帰するかの分岐を発生させることにより、操作手段の挙動への注目を高めることができる。このようにして操作に係る演出を工夫すれば、操作手段が半ば機械的に操作される等して操作手段による遊技への注目度向上機能が上手く発揮されなくなるといった不都合の発生を抑制できる。
特徴A2.前記規制手段は、前記操作手段が所定の押圧位置に配置された場合に所定の期間に亘って当該操作手段の当該所定の押圧位置からの変位を規制するように構成されており、
前記表示制御手段は、前記表示部の表示態様が前記所定の表示態様となった場合には、当該所定の表示態様による表示を前記所定の期間に亘って継続する手段を有していることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A2によれば、操作手段が所定の押圧位置に配置された表示部の表示態様が所定の表示態様となった後は、操作手段が所定の押圧位置に留まっている間は所定の表示態様による表示が継続されることとなる。このようにして、継続期間が確保されることにより特徴A1に示した効果を好適に発揮させることができる。
なお、本特徴に示す構成を「前記表示制御手段は、前記表示部の表示態様が前記所定の表示態様となっている場合には、前記操作手段が前記所定の押圧位置から離れるまで前記表示を継続する手段を有していることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。」とすることも可能である。
特徴A3.前記操作手段を待機位置(例えば初期位置又は非操作位置)へ付勢する付勢手段(バネ部材404)を備え、
前記規制手段は、前記操作手段が前記所定の押圧位置に留まるように、前記付勢手段の付勢力に抗する抗力を発生させるものであることを特徴とする特徴A1又は特徴A2に記載の遊技機。
特徴A3に示すように、付勢手段の付勢力に抗する抗力によって操作手段を所定の押圧位置に留める構成とすれば、特徴A1に示した技術的思想を好適に具現化できる。
特徴A4.前記操作手段を待機位置(例えば初期位置又は非操作位置)へ付勢する付勢手段(バネ部材404)を備え、
前記操作手段が前記所定の押圧位置に配置された後に前記付勢手段の付勢力によって前記待機位置へ復帰するように構成されており、
前記規制手段は、前記操作手段が前記所定の押圧位置に留まるように、前記付勢手段の付勢力に抗する抗力を発生させるものであることを特徴とする特徴A1乃至特徴A3のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A4に示す構成によれば、押圧操作後に操作手段から手を離すことで付勢手段の付勢力によって元の待機位置へ復帰する。ここで、規制手段は付勢力に抗する抗力を発生させる構成であるため、抗力の発生を解除することにより、待機位置へ復帰機能を作用させることができる。このような構成とすることにより、特徴A1に示した技術的思想を好適に具現化できる。
特徴A5.前記規制手段を、前記変位を規制する規制状態と前記変位を規制しない非規制状態とに切り替える切替手段(報知・演出制御装置142のMPU812)を備えていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A4のいずれか1つに記載の遊技機。
操作手段から手を離す際に規制手段が規制状態となっていれば操作手段は所定の押圧位置からの変位が規制され、規制手段が非規制状態となっていれば操作手段は所定の押圧位置からの変位が許容される。このため、押圧操作後に操作手段から手を離した場合には、所定の表示態様が維持される場合と、表示が継続されない場合とが生じる。手を離した後の表示継続の有無の分岐を設けることにより、操作手段の操作に対応した演出の多様化を実現して、遊技への注目度の向上に貢献することができる。
特徴A6.前記切替手段は、前記操作手段が前記所定の押圧位置に配置される前に前記規制手段を前記非規制状態から前記規制状態に切り替えるように構成されていることを特徴とする特徴A5に記載の遊技機。
操作手段の動き(変位の開始タイミングや変位速度)については遊技者の操作に依存する。このため、所定の押圧位置に到達した時点で規制状態への切り替えを行う構成とした場合には、当該切り替えが間に合わなくなる可能性がある。そこで、本特徴に示すように、所定の押圧位置に到達する前に規制手段を規制状態に切り替える構成とすることにより、操作のばらつき等に起因した上記不都合の発生を好適に抑制できる。
特徴A7.前記規制手段は、前記規制状態にて前記操作手段を前記押圧操作方向に押す押圧力を発生させ、当該押圧力によって前記操作手段の変位を規制する構成であり、
前記切替手段は、前記押圧操作が行われる前の待機位置と前記所定の押圧位置との間となる所定の中間位置に前記操作手段が達した場合に、前記規制手段を前記非規制状態から前記規制状態に切り替えるように構成されていることを特徴とする特徴A5又は特徴A6に記載の遊技機。
規制手段によって操作手段を押圧操作方向に押す構成においては、その押圧力によって操作手段が押圧操作方向に変位する等してしまっては、その後の変位規制が生じることが操作手段から手を離す前に露呈してしまう。これでは、上述した演出のインパクトが低下すると懸念される。これに対して、操作手段が所定の押圧位置に到達した後に押圧力を発生させようとした場合には規制が間に合わなくなる可能性が生じる。この点、本特徴に示すように操作手段が待機位置〜所定の押圧位置間の所定の中間位置に達した場合に規制状態への切り替えが行われる構成とすることで、上記各種不都合の発生を好適に抑制できる。
特徴A8.前記操作手段を押圧操作方向に変位可能な状態で保持する保持手段(ホルダ402)を備え、
前記表示部は、
前記操作手段及び前記保持手段の一方に配設された発光部(発光ユニット421)と、
前記操作手段及び前記保持手段の他方に配設され、前記発光部から供給された光によって所定部分(発光領域LE)が発光するように構成された導光体(導光ユニット441)と
を有し、
前記操作手段の変位に基づいて前記発光部と前記導光体との相対位置が変化する構成となっており、
前記操作手段が前記所定の押圧位置に配置されている場合に、前記導光体が前記発光部から光が供給される供給位置(光供給領域DE)に位置する構成となっていることを特徴とする特徴A1乃至特徴A7のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A8によれば、操作手段を押し込むことにより、操作手段と保持手段との位置関係が変化する。これに追従して発光部と導光体との位置関係も変化する。操作手段が所定の押圧位置に配置されて発光部から導光体に光が供給されることにより、所定の表示態様による表示が行われる。この種の表示部を有する構成においては、表示態様(例えば表示の可否)が操作手段の位置に依存することとなる。操作手段の位置は押圧操作に依存しているため、所定の表示態様による表示期間が押圧操作期間の影響を受ける。この点、特徴A1等に示した構成との組み合わせによって操作手段を所定の押圧位置に留める構成とすることにより、表示期間に係る制約を好適に緩和できる。
特徴A9.前記発光部は前記保持手段に取り付けられており、前記導光体は前記操作手段に取り付けられていることを特徴とする特徴A8に記載の遊技機。
奥まった位置にて表示が行われた場合には、周辺構成等が邪魔になって視認性が低下し得る。この点、本特徴に示すように保持手段に発光部を取り付ける構成とすれば、操作手段が所定の押圧位置に押し込まれた場合であっても、押圧操作方向への発光部の変位を回避することができる。これにより、上述した視認性の低下を好適に抑制できる。
なお、保持手段に発光部を設けることにより発光部に繋がる配線等の取り回しが容易となる。また、導光体が板状やブロック状に形成することにより、この導光体を操作手段用の補強手段として利用できる。
特徴A10.前記操作手段のストロークが所定範囲となっている場合に、前記操作手段が前記所定の押圧位置に配置され得る構成となっており、
前記導光体は、前記押圧操作部側を向く面状をなし、前記押圧操作方向に並ぶようにして複数配列されており、
前記所定範囲においては前記操作手段のストロークに応じて、複数の前記導光体にて前記発光部から光が供給される対象が切り替わることを特徴とする特徴A8又は特徴A9に記載の遊技機。
特徴A10によれば操作手段が所定の押圧位置に配置された場合、操作手段のストロークに応じて光の供給対象となる導光体が変わる。ストロークに応じて表示態様を変化させることにより表示態様の多様化を実現することができる。
特徴A11.前記操作手段のストロークを切り替えるストローク変更手段(ストローク切替用ソレノイド407)を備え、当該ストローク変更手段によって複数の前記導光体にて前記発光部から光が供給される対象が規定される構成となっていることを特徴とする特徴A10に記載の遊技機。
特徴A11に示すようにストロークの切り替えによって光の供給対象となる導光体を規定することにより、表示部における表示内容を遊技の状況等に応じて好適に制御することができる。
特徴A12.前記表示制御手段は、前記発光部の発光制御を行う発光制御手段(報知・演出制御装置142のMPU812にて発光制御を行う機能)を有し、
前記発光制御手段は、前記規制手段による規制が解除されるタイミング又はそれよりも前のタイミングにて前記発光部を消灯させるように制御する手段を有していることを特徴とする特徴A11に記載の遊技機。
特徴A11に示したように導光体を複層式とした場合には、所定の表示態様が継続された後に規制が解除されて操作手段が変位することにより光の供給対象となっていない導光体に光が供給される可能性を否定できない。これは、本来表示されるべきでない表示(誤表示)がなされることで遊技者を困惑させる要因になり得る。そこで、本特徴に示すように規制が解除される場合に、規制が解除されるタイミング又はそれよりも前のタイミングにて発光部を消灯させることにより、上記誤表示を回避することができる。
特徴A13.前記導光体は、それら導光体の間にスペーサ(スペーサ443)が介在するようにして積層されており、
前記スペーサは、当該スペーサの厚さが前記導光体の厚さよりも薄くなるように形成されていることを特徴とする特徴A10乃至特徴A12のいずれか1つに記載の遊技機。
何れの導光体を光の供給対象とするかを切り替える際に、ストロークが大幅に変化してしまっては、どのような表示態様となるかが目視にて確認する前に察知されやすくなる。これでは、表示部による表示内容を多様化してもそのインパクトは低下すると懸念される。この点、本特徴に示すようにスペーサの厚さを導光体の厚さよりも薄くすることにより、ストロークの差を目立ちにくくすることができる。これは、上記インパクトの低下を抑制する上で好ましい構成である。
特徴A14.前記導光体は、それら導光体の間にスペーサ(スペーサ443)が介在するようにして積層されており、
前記スペーサは、前記導光体にて前記発光部からの光が供給される端面に沿って延びており、当該スペーサに照射された光を吸収する光吸収部として機能していることを特徴とする特徴A10乃至特徴A13のいずれか1つに記載の遊技機。
導光体を複層式とした場合には、光の供給対象である導光体以外の導光体へ光が漏れることにより、本来では発生しないはずの表示が行われることとなる。そこで、スペーサを光吸収部とし光供給部となる端面に沿って形成することにより、他の導光体への光漏れを当該スペーサによって抑えることが可能となる。これにより、表示機能を好適に発揮させることができる。
特徴A15.前記導光体は、それら導光体の間にスペーサ(スペーサ443)が介在するようにして積層されており、
前記スペーサは、前記操作手段が待機位置から前記所定の押圧位置へ変位する場合の変位量よりも当該スペーサの厚さが小さくなるように形成されていることを特徴とする特徴A10乃至特徴A14のいずれか1つに記載の遊技機。
何れの導光体を光の供給対象とするかを切り替える際に、ストロークが大幅に変化してしまっては、どのような表示態様となるかが目視にて確認する前に察知されやすくなる。これでは、表示部による表示内容を多様化してもそのインパクトは低下すると懸念される。この点、本特徴に示すようにスペーサの厚さを待機位置〜所定の押圧位置間での操作手段の変位量よりも小さくすることにより、ストロークの差を目立ちにくくすることができる。これは、上記インパクトの低下を抑制する上で好ましい構成である。
特徴A16.予め定められた取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段(主制御装置162のMPU802の乱数取得機能)と、
当該情報取得手段の取得した特別情報を記憶する取得情報記憶手段(主制御装置162のRAM804)と、
前記取得情報記憶手段に記憶されている特別情報が、予め定められた付与情報に対応しているか否かの付与判定を行う付与判定手段(主制御装置162のMPU802における抽選機能)と、
当該付与判定手段による付与判定の結果が、判定対象の特別情報が前記付与情報に対応しているとする付与対応結果となったことに基づいて遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置162のMPU802における開閉実行モードへの移行機能)と
を備え、
前記導光体による表示態様によって前記付与対応結果となる期待度が示唆される構成となっており、
前記押圧操作方向にて手前側に位置する導光体の表示態様は、前記押圧操作方向にて奥側に位置する導光体の表示態様よりも前記期待度が高くなるように設定されていることを特徴とする特徴A10乃至特徴A15のいずれか1つに記載の遊技機。
導光体を複層式とした場合には、操作面部から遠い側の導光体から射出された光は、操作面部に近い側の導光体を通過することとなる。このように、他の導光体を通過する光については当該他の導光体によって拡散や屈折等の何らかの影響を受けやすい。ここで、表示態様に応じて期待度が示唆される構成においては期待度の低いものと比べて高いものへの注目度が高くなる。このような事情から、注目が向きやすいものについて表示に乱れ等の影響が生じた場合にはそれが目立ってしまう。そこで、本特徴に示すように、期待度の高い表示を行う導光体ほど操作面部に近い位置に配置する構成とすれば、表示への注目が高まった場合であっても、その見栄えが低下することを好適に抑制することができる。これにより、複層式としたことによる弊害を好適に緩和できる。
特徴A17.前記発光部は前記操作手段に取り付けられており、前記導光体は前記保持手段に取り付けられていることを特徴とする特徴A16に記載の遊技機。
特徴A17に示す構成によれば簡素な構成によって特徴A16に示した効果を発揮させることができる。
特徴A18.遊技者による押圧操作の対象となる押圧操作部(操作面部413)が形成された操作手段(操作ボタン401)と、
前記操作手段を押圧操作方向に変位可能な状態で保持する保持手段(ホルダ402)と、
前記押圧操作部よりも当該押圧操作部の押圧操作方向における奥側に配置された表示部(発光表示装置405)と
を備え、
前記表示部は、
前記操作手段及び前記保持手段の一方に配設された発光部(発光ユニット421)と、
前記操作手段及び前記保持手段の他方に配設され、前記発光部から供給された光によって所定部分(発光領域LE)が発光するように構成された導光体(導光ユニット441)と
を有し、
前記導光体は、前記押圧操作部側を向く面状をなし、前記押圧操作方向に並ぶようにして複数配列されており、
前記操作手段のストロークに応じて、複数の前記導光体にて前記発光部から光が供給される対象が切り替わるように構成されていることを特徴とする遊技機。
特徴A18によれば、操作手段を押し込むことにより、操作手段と保持手段との位置関係が変化する。これに追従して発光部と導光体との位置関係も変化する。これにより、操作に応じて多様な発光表示を行うことができる。操作面部を通じて様々な表示を視認可能とすることにより、操作手段への注目度の向上に寄与できる。
特徴A19.前記操作手段の押圧操作が終了した場合に、所定の規制位置から待機位置へ向けた前記操作手段の変位を規制する規制手段(戻り規制用ソレノイド408)を備え、
前記所定の規制位置として前記導光体のいずれかが光の供給対象となる第1規制位置と、それ以外の導光体のいずれかが光の供給対象となる第2規制位置とが設けられていることを特徴とする特徴A18に記載の遊技機。
本特徴に示す構成によれば操作手段から手を離した状態であっても表示が継続されることにより、手を離して表示内容の確認をすることへ遊技者の注目が向くように促すことができる。また、手を離した場合に、操作手段がどの位置に留まるかによって光の供給対象が相違する。つまり、表示内容も変化する。このような分岐を発生させることにより、操作手段の挙動及び表示内容への注目を高めることができる。
<特徴B群> アニメーション表示
下記の特徴B群に記載された発明は、「パチンコ機やスロットマシン等の遊技機には、遊技機前方から視認可能となる部位に配され、遊技の進行に伴って表示態様が変化する発光部や表示部等の演出装置が設けられているものがある。これら演出装置には、遊技進行等に応じて表示態様を様々に変化させることで遊技中の演出効果を高める機能が付与されている(例えば特許文献1:特開2004−24447号公報)。」という背景技術について、「しかしながら、上述した演出装置を用いて演出効果を高めようとしても、その多くは似かよったものになりやすく、表示演出の見栄え等の向上によって遊技への注目度を高める上で未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴B1.遊技進行に伴って表示演出を行う表示演出装置(発光表示装置405Bや報知・演出制御装置142)を備え、
前記表示演出装置は、
光透過性を有する面状の導光体(導光板442B)が当該導光体の厚さ方向に複数並設されてなる導光部(導光ユニット441)と、
前記導光体の端面(端面446B)へ光を供給する発光部(発光ユニット421)と、
前記導光体の並設方向にて前記導光部と前記発光部との相対位置を変化させることにより前記導光体において前記発光部から光が供給される対象を切り替える切替手段(操作ボタン401、ホルダ402及びバネ部材404)と
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、発光部と導光部との相対位置が変化して光の供給対象が切り替わることにより、表示演出の態様を変化させることができる。このような変化によって、例えば表示される絵柄等に動きを与えることができ、斬新な表示演出を行うことが可能となる。これにより、遊技への注目度の向上を図ることができる。
特徴B2.前記表示演出装置は、前記発光部の発光制御を行う発光制御手段(報知・演出制御装置142のMPU812)を備え、
前記発光制御手段は、前記切替手段によって前記導光部と前記発光部との相対位置が変化する場合に前記発光部を点灯状態に維持する手段を有し、
前記切替手段は、前記発光部が前記点灯状態となっている状況下にて、光の供給対象が複数回切り替わるようにして前記導光部と前記発光部との相対位置を変化させる構成となっていることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B2によれば、表示される絵柄等を連続的に変化させることができる。これにより、特徴B1に示した表示機能を好適に発揮させることが可能となる。また、位置に応じて発光部の点灯状態/消灯状態の切り替えを行う場合には、切替タイミングがシビアになるだけでなく、切り替えを行うための構成が複雑になる。本特徴に示す構成によれば、表示機能の強化に伴う構造の複雑化の抑制や動作安定性の向上に寄与できる。
特徴B3.前記導光体に前記発光部からの光が供給された場合にそれら導光体に表示される絵柄(発光領域LE)は、少なくともその一部が相違している又はその表示位置が相違していることを特徴とする特徴B1又は特徴B2に記載の遊技機。
特徴B3によれば、表示されている絵柄が時間とともに変化することにより動画表示を行うことができる。
特徴B4.前記導光体に前記発光部から光が供給された場合に表示される絵柄は、何れの導光体においても同様となる共通部分(共通部分CP1)と、導光体毎に個別となる個別部分(個別部分CP2)とによって構成されていることを特徴とする特徴B1又は特徴B2に記載の遊技機。
各導光体にて表示される絵柄に共通部分と個別部分とを設けることにより、模様同士の関連性を強化して、一連の動画であるように見せることができる。
特徴B5.前記導光体にて前記発光部からの光が供給される各端面は、前記並設方向と並行な平面上に位置していることを特徴とする特徴B1乃至特徴B4のいずれか1つに記載の遊技機。
端面と発光部との距離が離れてしまっては光が上手く供給されなくなる。これに対して各端面との距離が一定とすべく発光部又は導光部の移動経路を蛇行させた場合には、動きが複雑になって表示切替の円滑化が困難になる。そこで、本特徴に示すように光の入口となる端面が同一平面上に位置するようにして揃える構成とすれば、移動経路を簡素化でき、導光体への光の供給の安定化及び表示内容の切替の円滑化に貢献できる。
特徴B6.前記導光体は、隙間を隔てて対峙しており、
前記隙間は、前記導光体の厚さよりも小さくなるように構成されていることを特徴とする特徴B1乃至特徴B5のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴B6によれば、表示される絵柄の切り替えが間延びすることを抑制し、動画表示を行う際の見栄えの低下を緩和することができる。
特徴B7.前記導光体の数は3つ以上であり、
前記導光体は、隙間を隔てて対峙しており、
前記隙間は、前記発光部による光の照射範囲に、隣り合う2つの導光体が位置し得るように規定されていることを特徴とする特徴B1乃至特徴B6のいずれか1つに記載の遊技機。
本特徴に示すように複数の導光部に同時に供給することで、1の導光体から次の導光体の光の供給対象が切り替わる際に一時的に絵柄が非表示となるブランクを目立ちにくくすることができる。
特徴B8.遊技者によって操作される操作手段(操作ボタン401)と、
前記操作手段を変位可能な状態で保持する保持手段(ホルダ402)と
を備え、
前記切替手段は、前記操作手段の変位に追従するようにして前記導光部と前記発光部との相対位置を変化させる構成となっていることを特徴とする特徴B1乃至特徴B7のいずれか1つに記載の遊技機。
操作手段に加わった操作力を発光部と導光部との相対位置を変化させる動力として利用することにより、動画表示に係る構成の簡素化に貢献できる。
特徴B9.前記操作手段は、遊技者の操作に基づいて待機位置から操作位置へ変位する構成となっており、
前記操作手段を前記待機位置へ付勢する付勢手段(バネ部材404)を備え、
前記表示演出装置は、前記発光部の発光制御を行う発光制御手段(報知・演出制御装置142のMPU812)を備え、
前記発光制御手段は、前記操作手段が前記操作位置から前記待機位置へ復帰する場合に、前記発光部を点灯状態にする手段を有していることを特徴とする特徴B8に記載の遊技機。
特徴B8に示したように、導光部と発光部との相対位置を変化させるための動力として操作力を利用する場合には、操作スピードによって見え方が変化し得る。これでは、見栄えがばらついてしまう。この点、操作を終えて操作手段から手を離した場合には、その復帰速度が付勢手段の付勢力に依存することとなる。つまり、往路と比較して復路では速度ばらつきが少なくなる。そこで、本特徴に示すように復路において発光部を点灯状態とすれば動画表示を行う期間が極端に短くなって視認性が低下したり、動画表示を行う期間が間延びして動画表示の見栄えが低下したりすることを抑制できる。
特徴B10.前記操作手段が前記操作位置に配置され且つ前記発光制御手段により前記発光部が点灯状態となるように制御される場合に、前記付勢手段による前記待機位置へ向けた変位の開始を遅延させる遅延手段(戻り規制用ソレノイド408)を備えていることを特徴とする特徴B9に記載の遊技機。
操作手段を操作する場合には、遊技者の目が操作手段に向く場合がある。このため、操作手段から手を離した直後に即座に変化が生じてしまっては、表示演出が見逃される可能性が高くなる。そこで、本特徴に示すように表示変化が発生するまでに間を確保することにより、表示演出の見逃しを抑制して注目度向上効果を好適に発揮させることが可能となる。
特徴B11.前記操作手段は、遊技者による押圧操作の対象となる押圧操作部(操作面部413)を有し、
前記導光部は前記押圧操作部よりも当該押圧操作部の押圧操作方向における奥側に配置され、前記表示演出が前記操作面部を通じて視認可能となっていることを特徴とする特徴B10に記載の遊技機。
操作手段に表示演出装置を内蔵した場合には、操作面部を押圧操作している間は操作中の手によって表示演出装置が隠れてしまう。また、操作手段から手を離したとしても手が邪魔になるため、即座に表示演出を視認可能となるわけではない。そこで、特徴B10に示したように、復帰動作の開始を遅延させる構成とすれば、操作した手によって表示演出の視認が妨げられることを抑制し、上述した注目度向上効果を好適に発揮させることができる。
なお、以上詳述した特徴B群に特徴A群に示した技術的思想を適用することも可能である。
<特徴C群> 導光板毎の表示態様の違い
下記の特徴C群に記載された発明は、「パチンコ機やスロットマシン等の遊技機には、遊技機前方から視認可能となる部位に配され、遊技の進行に伴って表示態様が変化する発光部や表示部等の演出装置が設けられているものがある。これら演出装置には、遊技進行等に応じて表示態様を様々に変化させることで遊技中の演出効果を高める機能が付与されている(例えば特許文献1:特開2004−24447号公報)。」という背景技術について、「しかしながら、上述した演出装置を用いて演出効果を高めようとしても、その多くは似かよったものになりやすく、表示演出の見栄え等の向上によって遊技への注目度を高める上で未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴C1.遊技進行に伴って表示演出を行う表示演出装置(発光表示装置405Bや報知・演出制御装置142)を備え、
前記表示演出装置は、
光透過性を有する面状の第1導光体(例えば導光板442b)及び第2導光体(例えば導光板442c)が当該導光体の厚さ方向に並設されてなる導光部(導光ユニット441)と、
前記第1導光体の端面及び前記第2導光体の端面へ光を供給する発光部(発光ユニット421)と、
前記発光部からの光が前記第1導光体の端面に供給される第1状態、及び前記発光部からの光が前記第2導光体の端面に供給される第2状態とに切り替える切替手段と
を有し、
前記第1導光体に形成され前記発光部からの光によって第1絵柄が表示される第1表示領域と、前記第2導光体に形成され前記発光部からの光によって第2絵柄が表示される第2表示領域との少なくとも一部が前記厚さ方向にて重なる構成となっており、
前記第1状態となる頻度は、前記第2状態となる頻度よりも高くなるように構成されており、
前記第1導光体及び前記第2導光体は、前記第2導光体が前記第1導光体よりも前記表示演出装置における奥側となるように配置されていることを特徴とする遊技機。
奥側に位置する第2導光体にて絵柄が表示された場合には、その光が第1導光体を通じて表示演出装置の正面側へ射出されることとなる。この際、第2導光体からの光が第1導光体の第1表示領域を通過する過程で屈折/反射されることにより拡散される可能性がある。これは、表示演出を行う際の見栄えを低下させる要因になる。つまり、導光体を複層とすることにより表示演出機能を強化しようとした場合には、導光体の数の増加によって見栄え(奥側の導光体によって表示される絵柄の見栄え)が低下し得る。そこで、発生頻度の高い順に手前側から奥側へ並べる構成とすれば、上述した見栄えの低下の影響を極力抑えることができる。これは、複層式の導光体を用いて遊技への注目度の向上を図る上で好ましい構成である。
特徴C2.遊技進行に伴って表示演出を行う表示演出装置(発光表示装置405Bや報知・演出制御装置142)を備え、
前記表示演出装置は、
光透過性を有する面状の第1導光体(例えば導光板442b)及び第2導光体(例えば導光板442c)が当該導光体の厚さ方向に並設されてなる導光部(導光ユニット441)と、
前記第1導光体の端面及び前記第2導光体の端面へ光を供給する発光部(発光ユニット421)と
を有し、
前記発光部からの光の供給対象が、前記第1導光体の端面及び前記第2導光体の端面に切り替わり構成となっており、
前記導光板として、前記発光部からの光により第1絵柄が表示される第1表示領域が形成された第1導光板と、前記発光部からの光によって第2絵柄が表示される第2表示領域が形成された第2導光板とを有し、
前記第2表示領域にて前記第2絵柄が表示された場合に遊技者に所定の特典が付与される期待度は、前記第1表示領域にて前記第1絵柄が表示された場合に遊技者に前記所定の特典が付与される期待度よりも高くなるように設定されており、
前記第1導光体及び前記第2導光体は、前記第1導光体が前記第2導光体よりも前記表示演出装置における奥側となるように配置されていることを特徴とする遊技機。
奥側に位置する第1導光体にて絵柄が表示された場合には、その光が第2導光体を通じて表示演出装置の正面側へ射出されることとなる。この際、第1導光体からの光が第2導光体の第2表示領域を通過する過程で屈折/反射されることにより拡散される可能性がある。これは、表示演出を行う際の見栄えを低下させる要因になる。つまり、導光体を複層とすることにより表示演出機能を強化しようとした場合には、導光体の数の増加によって見栄え(奥側の導光体によって表示される絵柄の見栄え)が低下し得る。ここで、表示される絵柄に応じて期待度が示唆される構成においては期待度の低いものと比べて高いものへの注目度が高くなる。このような事情から、注目が向きやすいものについて表示に乱れ等の影響が生じた場合にはそれが目立ってしまう。そこで、本特徴に示すように、期待度の高い絵柄表示を行う導光体を期待度の低い絵柄表示を行う導光体よりも手前側に配置する構成とすれば、表示への注目が高まった場合であっても、その見栄えが低下することを好適に抑制することができる。これにより、複層式としたことによる弊害を好適に緩和できる。
なお、以上詳述した特徴C群に特徴A群〜特徴B群に示した技術的思想を適用することも可能である。
<特徴D群> パネル構造
下記の特徴D群に記載された発明は、「パチンコ機やスロットマシン等の遊技機には、遊技機前方から視認可能となる部位に配され、遊技の進行に伴って表示態様が変化する発光部や表示部等の演出装置が設けられているものがある。これら演出装置には、遊技進行等に応じて表示態様を様々に変化させることで遊技中の演出効果を高める機能が付与されている(例えば特許文献1:特開2004−24447号公報)。」という背景技術について、「しかしながら、上述した演出装置を用いて演出効果を高めようとしても、その多くは似かよったものになりやすく、表示演出の見栄え等の向上によって遊技への注目度を高める上で未だ改善の余地がある。」という発明が解決しようとする課題をもってなされたものである。
特徴D1.遊技進行に伴って表示演出を行う表示演出装置(発光表示装置405Fや報知・演出制御装置142)を備え、
前記表示演出装置は、光透過性を有する面状の導光体(導光板442F)が当該導光体の厚さ方向に複数並設されてなる導光部(導光ユニット441F)と、前記導光体の端面へ光を供給する発光部(発光ユニット421)とを有し、前記導光体に供給された光が前記導光部の正面側へ放出される構成となっており、
前記導光体は、
相対向する1組の基材(基材442aF,442bF)と、
それら基材を接着する接着剤(接着剤442cF)と、
前記基材の間に配設され、前記発光部からの光を前記導光体の正面側を向くように屈折させる屈折部(紛体447aF)と
を有し、
前記屈折部は光透過性を有し、前記屈折部の屈折率は前記基材及び前記接着剤の何れの屈折率とも異なっていることを特徴とする遊技機。
導光体を用いて表示演出を行う構成とすれば、空間に絵柄等の画像が浮かび上がったように見せることが可能であり、その斬新さによって遊技への注目度の向上に貢献することができる。ここで、従来周知の導光体(導光板)のように表面に光の出口となる凹凸を形成する場合、製造時やメンテナンス時に凹凸が損傷する可能性を否定できない。仮に、このような損傷が生じた場合には、光が上手く放出されなくなって表示演出(画像)の見栄えが低下し得る。この点、本特徴に示す構成に導光体においては屈折部を内包している。このようにして、屈折部の露出を抑えることにより、上述した損傷等の発生を抑えることができる。これにより、表示演出(画像)の見栄えの低下を抑制できる。また、導光体を複数積層して使用する場合に、凹凸保護の観点から導光体同士の隙間が大きくなることを回避することができる。これにより、例えば複数の導光体を併用して表示機能の強化を図りつつそれに起因した表示演出装置の大型化を抑えることが可能となる。
導光体を用いて表示演出を行う構成によれば、表示演出を行わない場合には導光体を通じてその背後が視認可能とすることにより他の遊技部品等との共存を好適に実現できる。これは、表示演出装置の配置自由度の向上を図る上で好ましい構成である。ここで、上述したように導光体(導光板)の表面に光の出口となる凹凸を形成する場合、遊技ホールの照明等の環境光が当該凹凸にて乱反射することにより、凹凸が形成されている部分が白濁しているように見える可能性がある。このような事象が発生した場合、上記視認性が低下する。この点、本特徴に示す構成によれば、導光体に内包された屈折部によって発光部からの光を屈折させることにより、絵柄等の画像を表示させることができる。このようにして、表面の凹凸を無くすことができるため、導光体の表面にて上記白濁が発生することを好適に抑制できる。これは、他の遊技部品との共存を実現する上で好ましい構成である。
なお、本特徴に示す構成を「遊技進行に伴って表示演出を行う表示演出装置を備え、前記表示演出装置は、透明性を有する導光体と、前記導光板の端面へ光を供給する発光部とを有し、前記発光部からの光が前記導光体に形成された表示領域から放出されることにより、当該表示領域にて絵柄が表示される構成となっており、前記導光体は、相対向する1組の基材と、それら基材を接着する接着剤と、前記基材の間に配設され、前記発光部からの光を反射する透明な反射体とを有し、前記反射体の反射率は、前記基材及び前記接着剤の何れの反射率とも異なっていることを特徴とする遊技機。」とすることも可能である。
特徴D2.前記屈折部は、無色透明であることを特徴とする特徴D1に記載の遊技機。
表示演出を行う前にどのような画像が表示されるかが露呈してしまった場合には、表示演出のインパクトが低下する。これは遊技への注目度の向上を妨げる要因になり得る。この点、本特徴に示す構成によれば、屈折部を無色透明とすることにより、消灯時に当該屈折部の存在を目視にて確認することが困難になっている。また、屈折部が無色透明であるため、基材を通じて屈折部に到達した環境光等の外光は、屈折部を通過して導光体(導光部)の背面側へ抜ける。これにより、屈折部の配設箇所(導光体の内部)を目立ちにくくすることができる。
特徴D3.前記屈折部の屈折率は、前記基材及び前記接着剤の何れの屈折率よりも大きくなるように構成されていることを特徴とする特徴D1又は特徴D2に記載の遊技機。
屈折率が大きいものから小さいものへ移る場合に全反射し得るという光の特性に鑑みれば、屈折部の屈折率をその周辺部分の屈折率よりも小さくすることにより、基材(接着剤)から屈折部に達した光の全反射を抑制することができる。これより、屈折部における光の乱反射を緩和して上記白濁の発生を一層好適に抑制することができる。
特徴D4.前記屈折部の屈折率は、前記基材及び前記接着剤の何れの屈折率よりも小さくなるように構成されていることを特徴とする特徴D1又は特徴D2に記載の遊技機。
屈折率が大きいものから小さいものへ移る場合に全反射し得るという光の特性に鑑みれば、屈折部の屈折率をその周辺部分の屈折率よりも小さくすることにより、発光部から屈折部に達した光を厚さ方向(例えば表示演出装置の正面側)へ反射させやすくなる。このように反射を利用した光の案内を促進することにより、発光部からの光を効率よく放出することができる。
特徴D5.前記屈折部は、球状の粉末であることを特徴とする特徴D1乃至特徴D4のいずれか1つに記載の遊技機。
球状の粉末(紛体の集合)によって屈折部を構成すれば、環境光等の外光が紛体にて反射して別の紛体に到達した際に、当該別の紛体を通過するようにして進みやすくなる。これにより、環境光等の外光が屈折部を通過する際に乱反射が発生することを抑制できる。
特徴D6.前記屈折部は前記1組の基材のうち少なくとも一方の板面に配設されており、前記接着剤からなる接着層によって当該板面にて前記屈折部が配設された配設領域及び前記屈折部が配設されていない非配設領域の両方が覆われていることを特徴とする特徴D1乃至特徴D5のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴D6によれば、接着剤(接着層)を紛体用の保護層として利用することができ、基材の厚さ方向に圧力が加わった際に紛体の潰れや変形等が生じることを抑制できる。これにより、屈折部による光案内の機能を好適に担保できる。
なお、「前記接着剤は、前記1組の基材が対向している部分の全域に配されている」構成とすれば、屈折部が配設されていない領域でも接着剤によって両基材の隙間が埋まり上述した保護機能を強化できる。また、接着剤の有無によって見栄えの変化が生じることを抑制できる。
特徴D7.前記屈折部は前記基材にて相対向している各板面に配設されており、それら配設領域の少なくとも一部が前記導光体の厚さ方向にて重なるように構成されていることを特徴とする特徴D1乃至特徴D6のいずれか1つに記載の遊技機。
導光体の厚さ方向にて屈折部の配設領域の幅を稼ぐことにより、光案内機能を強化できる。しかしながら、単にこのような強化を行った場合には、上述した乱反射が顕著になり得る。この点、相対向している各板面に屈折部を配設して、厚さ方向における屈折部間の距離を稼ぐことにより、表示機能の強化を図りつつそれに起因して乱反射が顕著になることを抑制することができる。
特徴D8.前記屈折部は前記基材にて相対向している各板面に配設されており、前記1組の基材のうち一方の基材にて前記屈折部が配設された領域と、他方の基材にて前記屈折部が配設された領域とが、前記導光体の面広がり方向にてずれていることを特徴とする特徴D1乃至特徴D6のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴D8によれば、屈折部の配設領域が厚さ方向及び面広がり方向にて発光箇所がずれることにより、光源からの距離によって供給される光の量の差が大きくなることを抑制することができる。これにより、表示される画像に意図せぬ濃淡差が生じることを抑制できる。
特徴D9.前記表示演出を行う場合に前記発光部の向き又は位置を前記導光体の厚さ方向にて変更する変更手段を備えていることを特徴とする特徴D1乃至特徴D8のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴D9によれば、導光体の厚さ方向にて光源と導光体との位置関係が変化することにより、導光体内を通過する光の光路が変わる。このようにして屈折部への光のアプローチを変えることにより、表示される画像に変化を生じさせることができる。これにより、表示演出の多様化を実現することができる。
特徴D10.前記導光体が当該導光体の厚さ方向に複数並設されており、
前記導光体同士が離間するようにしてそれら導光板が保持されていることを特徴とする特徴D1乃至特徴D9のいずれか1つに記載の遊技機。
導光体を積層する場合には、導光体同士の離れを小さくすることで、あたかも1の表示面にて表示内容が変化しているように見せることができる。ここで、特徴D1等に示した導光体については、表面に光路を切り替えるための構成が露出していないため、導光体間の距離を短縮することができる。つまり、特徴D1に示した技術的思想を、本特徴に示す構成に適用することにより、表示演出を一層好適に行うことが可能となる。
特徴D11.前記発光部は、前記厚さ方向に変位可能となっており、
前記発光部の変位に基づいて、複数の前記導光体のうち当該発光部から光が供給される対象となる導光体が切り替わる構成となっていることを特徴とする特徴D10に記載の遊技機。
特徴D11によれば、光源が移動することで表示内容を変化させることができ、表示演出の態様化を実現することができる。
特徴D12.前記発光部の発光制御を行う発光制御手段を備え、
前記発光制御手段は、前記発光部が前記厚さ方向に変位する場合に、当該発光部を点灯状態とする手段を有していることを特徴とする特徴D11に記載の遊技機。
特徴D12によれば、発光部の変位に伴って光が供給される対象となる導光体を次々と変化させることができる。係る構成によれば、導光体を用いた表示態様に係る制約を払拭して動画等の表示が可能となる。動画表示を行う場合には、画像の切り替えをできるだけ細かく行うことにより円滑さを向上することができる。上述したように特徴D1等に示した導光体を積層する場合には導光体間の間隔を小さくすることができる。故に、導光体間の隙間の広がりを抑えて画像の切り替えの円滑化を実現する上で好ましい構成が実現できる。
なお、以上詳述した特徴D群に特徴A群〜特徴C群に示した技術的思想を適用することも可能である。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル45)と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、その発射された遊技球を所定の遊技領域(遊技領域PE)に導く球通路(誘導レール100の誘導通路103)と、遊技領域内に配置された各遊技部品(釘87等)とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部(一般入賞口81等)を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにした遊技機。
球使用ベルト式遊技機:複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄列を最終停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段の操作に起因して図柄の変動が開始され、停止用操作手段の操作に起因して又は所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の最終停止図柄が特定図柄であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態(ボーナスゲーム等)を発生させるようにし、さらに、球受皿を設けてその球受皿から遊技球を取り込む投入処理を行う投入装置と、前記球受皿に遊技球の払出を行う払出装置とを備え、投入装置により遊技球が投入されることにより前記始動用操作手段の操作が有効となるように構成した遊技機。