JP6759561B2 - 不燃化粧板 - Google Patents

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Description

本発明は、建築物の内装、外装、家具、建具、車両の内装等の表面に用い、表面に凹凸の手触り感や立体感を与える事が可能な不燃化粧板に関する。
従来から、基材に対し絵柄模様が形成された紙質系又は樹脂系のシートを積層し、その上から透明樹脂塗料を塗布または含浸させた化粧板や、基材に絵柄模様と表面保護層が形成された合成樹脂基材層を積層した化粧板が知られている。基材に貼り付ける化粧シートとしては、例えば以下の特許文献1に記載したような意匠性に優れた化粧シートがある。
ここで、近年、建築物の壁面や天井等の住宅内装に使用される化粧板には、火災等が生じた際の安全性確保のため不燃性の要請が高まっている。居住、商業用施設、駅舎、空港等の公共施設等の建築物において、火災時に燃え広がらないようにするために、居室や廊下・階段等の避難経路等の壁や天井の仕上げ材には基準が設けられている。例えば、一定の規模・用途に供する、居室や廊下・階段等の避難経路等の壁や天井の仕上げ材には、それぞれの要求性能に応じた防火材料(不燃材料、準不燃材料及び難燃材料)を用いなければならないことが、法律(施行令第129条)で義務付けられている。
特開2008−087158号公報
本発明は、上述したような点に着目してなされたもので、不燃性を有する化粧板を提供することを目的としている。
課題を解決するために、本発明の一態様に係る不燃化粧板は、火山性ガラス質堆積物を含む第1の無機層、並びに第1の無機層の両面に形成された人造鉱物繊維材を含む第2の無機層及び第3の無機層を有する無機基材層と、金属層を含み無機基材層の表面に設けられた表面層とを有する基材と、
基材の表面層側の面に形成されたシーラー層と、
シーラー層の表面に形成された表面接着剤層と、
表面接着剤層の表面に形成され、樹脂フィルムと、樹脂フィルムの表面接着剤層とは反対側の面に順に形成された印刷層及び表面保護層と、樹脂フィルムの表面接着剤層側の面に形成された裏面プライマー層とを有する化粧シートと、
基材の無機基材層側の面に設けられ、樹脂フィルムと、樹脂フィルムの基材側の面に順に形成された蒸着層、樹脂層及び表面プライマー層と、樹脂フィルムの基材側と反対側の面に形成された表面濡れ性改質層とを有する防湿シートと、
基材と防湿シートとの間に形成された裏面接着剤層と、を備え、
表面層は、金属層と、該金属層の両面に設けられた第1の樹脂層及び第2の樹脂層と、該第1の樹脂層の金属層と反対側の面に設けられた第1の紙層及び該第2の樹脂層の金属層と反対側の面に設けられた第2の紙層と、を含み、第1の樹脂層及び第2の樹脂層における、樹脂材料の1平方メートル当たりの質量は、2.0g/m2以上15.0g/m2以下であり、
第1の無機層は、火山性ガラス質堆積物と、水酸化アルミニウムを含む無機質系充填材と、炭酸カルシウムを含む無機質系粉体とを含み、1平方メートル当たりの質量が1.0kg/m 2 以上1.8kg/m 2 以下であり、厚さが2.0mm以上4.0mm以下であり、かさ比重が0.3以上1.0以下であり、
第2の無機層及び第3の無機層は、人造鉱物繊維材と、水酸化アルミニウムと、炭酸カルシウムとを含み、1平方メートル当たりの質量が0.8kg/m 2 以上1.8kg/m 2 以下であり、厚さが0.8mm以上1.4mm以下であり、かさ比重が0.5以上1.3以下であ
ことを特徴とする。
本発明の一態様によれば、不燃性を有する化粧板を得ることができる。
本発明に基づく実施形態に係る不燃化粧板の構成を説明する断面図である。 本発明に基づく実施形態に係る不燃化粧板の不燃性基板の構成を説明する断面図である。 本発明に基づく実施形態に係る不燃化粧板の防湿シートの構成を説明する断面図である。
本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
ここで、図1は本実施形態に係る化粧シートを模式的に示す断面図であり、厚さと平面寸法との関係、各層の厚さの比率等は現実のものとは異なる。また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための構成を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造等が下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。後述する図2,3についても同様である。
図1に示すように、本実施形態の不燃化粧板1は、不燃性基材(以下、基材と記載する)10と、基材10の一方の面に設けられたシーラー層20と、表面接着剤層30と、化粧シート40と、基材10の他方の面に設けられた裏面接着剤層50と、防湿シート60と、を備えている。
以下、図1とともに図2,3を参照して、不燃化粧板1の各層について詳細に説明する。
<不燃性基材>
以下、図1及び図2を参照して、基材10について説明する。図2は、図1に示す不燃化粧板1に備えられた基材10の構成を詳細に示す断面図である。
基材10は、無機材料を含む無機基材層11と、金属層を含み無機基材層の表面に設けられた表面層12とを有している。
基材10は、任意の厚さを選択することができるが、例えば厚さ4mm以上9mm以下であることが好ましい。本実施形態では、基材10の厚さは6mmとされている。
基材10は、任意の1平方メートル当たり質量を選択することができるが、例えば1平方メートル当たりの質量が3.0kg/m以上6.0kg/m以下であることが好ましい。本実施形態では、基材10の1平方メートル当たりの質量は4.5kg/mとされている。
基材10は、任意のかさ比重を選択することができるが、例えばかさ比重が0.5以上1.2以下であることが好ましい。本実施形態では、基材10のかさ比重は0.77とされている。
(表面層)
図2に示すように、表面層12は金属層124を含む積層体からなり、表面層12を無機基材層11に貼り付けるための接着層121を有している。図2に示すように、本実施形態において、基材10の表面層12は、金属層124、樹脂層123及び125、紙層122及び126、並びに接着層121が、無機基材層11側から順に接着層121/紙層122/樹脂層123/金属層124/樹脂層125/紙層126の順に積層されて形成されている。
表面層12は、任意の厚さを選択することができるが、例えば厚さ0.05mm以上0.5mm以下であることが好ましい。本実施形態では、表面層12の厚さは0.1mmとされている。
表面層12は、任意の1平方メートル当たり質量を選択することができるが、例えば1平方メートル当たりの質量が100g/m以上200g/m以下であることが好ましい。本実施形態では、表面層12の1平方メートル当たりの質量は110g/mとされている。
(金属層)
金属層124は、例えば鉄鋼、アルミニウム又はステンレスにより構成される。本実施形態では、金属層124はアルミニウムにより構成されている。金属層124の厚さは、4μm以上50μm以下であることが好ましい。金属層124の厚さが4μm以上の場合、不燃性・耐熱性が向上する。また、金属層124の厚さが50μm以下の場合、金属層124が無駄に厚くなることを防止してコストの低減を図るとともに、不燃化粧板1の切断加工性が向上する。本実施形態では、アルミニウムにより構成される金属層124の厚さは12μmとされている。
(樹脂層)
樹脂層123及び125は、例えばウレタン系樹脂やアクリル系樹脂等の、金属層と紙層との接着性の高い材料が用いられる。本実施形態では、樹脂層は、ウレタン系樹脂で形成される。また、樹脂層123及び125では、1平方メートル当たりの質量(固形量)が2.0g/m以上15.0g/m以下であることが好ましい。本実施形態の樹脂層123及び125では、ウレタン樹脂の1平方メートル当たりの質量(固形量)は4.0g/mとされている。
(紙層)
紙層122及び126は、特に限定された材料により構成されるものではなく、例えば、薄葉紙、チタン紙、クラフト紙、リンター紙等が用いられる。中でも、紙層122及び126として、樹脂の含浸性が高い紙材料が用いられることが好ましい。本実施形態では、紙層122及び126には、薄葉紙が用いられている。また、接着層121の1平方メートル当たりの質量(固形量)は、20.0g/m以上30.0g/m以下であることが好ましい。本実施形態の接着層121では、薄葉紙の1平方メートル当たりの質量は23.0g/mとされている。
(接着層)
接着層121は、例えばウレタン系樹脂接着剤やアクリル系樹脂接着剤等の、表面層12と無機基材層11との間で高い接着性を有する材料が用いられる。本実施形態では、接着層121としてウレタン系樹脂接着剤が用いられている。また、接着層121では、1平方メートル当たりの質量(固形量)が20.0g/m以上30.0g/m以下であることが好ましい。樹脂層123及び125と比較して1平方メートル当たりの質量(固形量)を大きくすることにより、接着層121としての機能を高めている。本実施形態の接着層121では、ウレタン樹脂の1平方メートル当たりの質量(固形量)は24.0g/mとされている。
(無機基材層)
図2に示すように、無機基材層11は、無機材料を含む第1の無機層である中層112と、人造鉱物繊維材を含む第1の無機層である下層111及び第3の無機層である上層113とを備える積層体である。
無機基材層11は、任意の厚さを選択することができるが、例えば厚さ3mm以上8mm以下であることが好ましく、発熱性や取り回し性などの観点から、4.5mm以上6.5mm以下であることが好ましい。本実施形態では、無機基材層11の厚さは5.8mmとされている。また、これら無機質系基材には、他の層との密着性を高める為にサンダーがけ等の表面処理が行われていても良い。
無機基材層11は、任意の1平方メートル当たり質量を選択することができるが、例えば1平方メートル当たりの質量が3.8kg/m以上5.0kg/m以下であることが好ましい。本実施形態では、無機基材層11の1平方メートル当たりの質量は4.38kg/mとされている。
無機基材層11は、任意のかさ比重を選択することができるが、例えばかさ比重が0.5以上0.2以下であることが好ましい。本実施形態では、無機基材層11のかさ比重は0.76とされている。
(中層)
中層112は、無機材料として、例えばシラス発泡体、白土、軽石等の火山性ガラス質堆積物を含んでいる。また、中層112は、無機材料として、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、ホウ砂等の無機質系充填材と、炭酸カルシウム、マイクロシリカ、スラグ粉等の無機質系粉体とを含んでいる。さらに、中層112は、例えば、でん粉、フェノール樹脂、ポリビニルアルコール等の有機系結合剤と、ワックス系サイズ剤とを含んでいる。
中層112は、任意の厚さを選択することができるが、例えば厚さ2.0mm以上4.0mm以下であることが好ましい。本実施形態では、中層112の厚さは3.4mmとされている。
中層112は、任意の1平方メートル当たり質量を選択することができるが、例えば1平方メートル当たりの質量が1.0kg/m以上1.8kg/m以下であることが好ましい。本実施形態では、中層112の1平方メートル当たりの質量は1.84kg/mとされている。
中層112は、任意のかさ比重を選択することができるが、例えばかさ比重が0.3以上1.0以下であることが好ましい。本実施形態では、下層111のかさ比重は0.5とされている。
(下層及び上層)
下層111及び上層113は、人造鉱物繊維保温材としてロックウール、スラグウール、グラスウール、ミネラルウール等を含んでいる。また、下層111及び上層113は、中層112と同様の無機質系充填材、無機質系粉体、有機系結合剤及びワックス系サイズ剤とを含んでいる。
下層111及び上層113は、任意の厚さを選択することができるが、例えば厚さ0.8mm以上1.4mm以下であることが好ましい。本実施形態では、下層111及び上層113の厚さは、それぞれ1.2mmとされている。
下層111及び上層113は、任意の1平方メートル当たり質量を選択することができるが、例えば1平方メートル当たりの質量が0.8kg/m以上1.8kg/m以下であることが好ましい。本実施形態では、下層111及び上層113の1平方メートル当たりの質量は1.27kg/mとされている。
下層111及び上層113は、任意のかさ比重を選択することができるが、例えばかさ比重が0.5以上1.3以下であることが好ましい。本実施形態では、下層111及び上層113のかさ比重は0.76とされている。
このような基材10としては、たとえば、火山性ガラス質複層板(JISA5440「不燃火山性ガラス質複層板」に準拠)等の板を挙げることができる。
<化粧シート>
化粧シート40は、樹脂フィルム42と、樹脂フィルム42の表面(基材10とは反対側の面)に形成された印刷層43と、印刷層43(樹脂フィルム42とは反対側の面)の表面に形成された表面保護層44とを備えている。また、化粧シート40は、樹脂フィルム42の裏面(基材10側の面)に裏面プライマー層41を備えている。
(樹脂フィルム)
樹脂フィルム42は、例えば、質量比で、ポリエステル系樹脂を70.0質量部以上95.5質量部以下含有している。樹脂フィルム42は、公知の添加剤が添加されていても良い。例えば、樹脂フィルム42は、無機系顔料を4.5質量部以上30.0質量部以下含有していてもよい。
樹脂フィルム42の厚さは、例えば0.05mm以上0.07mm以下であり、1平方メートル当たりの質量は、例えば、60.0g/m以上100.0g/m以下(有機質量58.2g/m以上71.6g/m以下)である。
樹脂フィルム42としては、ポリブチレンテレフタレート樹脂フィルムであることが好ましい。ポリブチレンテレフタレート樹脂フィルムは耐熱性に優れているため、より不燃性が向上する。
(印刷層)
印刷層43は、不燃化粧板1の意匠性を向上するために、樹脂フィルム42上に形成される。
印刷層43は、既知の印刷手法を用いて設けることが出来る。樹脂フィルム42は巻取りの状態で用意できるので、ロールツーロールの印刷装置で印刷層43形成のための印刷を行うことができる。印刷手法は特に限定するものではないが、生産性や絵柄の品位を考慮すれば、例えばグラビア印刷法を用いることができる。
印刷層43が設けられることにより、不燃化粧板1に絵柄模様を付与することが出来る。印刷層43の絵柄模様には、壁装材としての意匠性を考慮した任意の絵柄模様を採用すれば良い。
印刷インキについては、特に限定するものではないが、印刷方式に対応したインキを適宜選ぶことができる。特に、樹脂フィルム42に対する密着性や印刷適性、又は壁装材としての耐候性を考慮して印刷インキが選択されることが好ましい。
印刷層43は、例えば、質量比で、ウレタン系樹脂78質量部以上100質量部以下含有し、更に、無機系顔料を0質量部以上22質量部以上含有する。印刷層43の1平方メートル当たりの質量は、例えば6.73g/m(固形量)以下(有機質量5.25g/m以下)とする。
(表面保護層)
表面保護層44は、印刷層43を覆うようにして設けられる。表面保護層44は単層でも良く、また複数の層により形成されていてもよい。本実施形態では、表面保護層44が単層の場合を例示している。
表面保護層44は、熱硬化型や電離放射線硬化型などの硬化型樹脂を含んでいる。表面保護層44は、材料としての硬化型樹脂の種類に応じて、既知のコーティング装置を用いて塗布を行い、熱乾燥装置又は紫外線照射等の電離放射線装置を用いて塗膜の硬化を行うことにより形成される。
表面保護層44は、曲げ加工性、耐傷付性や清掃性に関してその優劣を左右する重要な役割をもつ。表面保護層44は、硬化型樹脂を主成分とする。すなわち樹脂成分が実質的に硬化型樹脂から構成されることが好ましい。実質的に構成されるとは、例えば樹脂全体を100質量部とした場合に80質量部以上含まれることをいう。表面保護層44には、必要に応じて、耐侯剤、可塑剤、安定剤、充填剤、分散剤、染料、顔料等の着色剤、溶剤等を含んでもよい。
本実施形態の表面保護層44は、紫外線硬化型樹脂等の電離放射線硬化型樹脂を主成分とする。なお、60度鏡面光沢を所望の光沢度に調整するために、表面保護層44にはシリカその他のマット剤が添加されても良い。
表面保護層44は、更に熱硬化型樹脂を含んでいても良い。但し、熱硬化型樹脂を含む場合であっても、電離放射線硬化型樹脂の含有割合として、電離放射線硬化型樹脂が樹脂全体の50質量%以上含まれる。表面保護層44が、電離放射線硬化型樹脂および熱硬化型樹脂の混合物で実質的に構成されることにより、表面保護層44の耐傷つき性が向上するとともに、曲げ加工時における表面保護層44の白化や割れが発生し難くなるため好ましい。
さらに、表面保護層44が複数の層により形成されている場合、上述した紫外線硬化型樹脂を主成分とする樹脂層の下層(印刷層43側の層)に、例えばアンカーコート層(図示せず)が設けられていてもよい。アンカーコート層は、例えば、ウレタン樹脂により形成される。
ここで、電離放射線硬化型樹脂としては特に限定されず、紫外線、電子線等の電離放射線の照射により重合架橋反応可能なラジカル重合性二重結合を分子中に含むプレポリマー(オリゴマーを含む)及び/又はモノマーを主成分とする透明性樹脂を使用することができる。これらのプレポリマー又はモノマーは、単体又は複数の材料を混合して使用することができる。プレポリマー又はモノマーの硬化反応は、通常、架橋硬化反応である。
例えば、表面保護層44は、質量比でアクリル系の硬化型樹脂を80質量部以上86以下含有し、更に無機系添加剤を14質量部以上20質量部以下含有する。
表面保護層44は、例えば、厚さが0.04mm以下で、質量が16.3g/m(固形量)以下(有機質量13.0g/m以下)であることがこのましい。
また、表面保護層44の表面(印刷層43とは反対側の面)に、所与の意匠性を付与するために凹凸が形成されていてもよい。凹凸は、通常はエンボス加工によって形成される。エンボス加工方法は特に限定されない。エンボス加工には、公知の枚葉式又は輪転式のエンボス機が用いられる。凹凸形状としては、例えば、木目板導管溝、石板表面凹凸(花崗岩劈開面等)、布表面テクスチャア、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝等がある。
(裏面プライマー層)
裏面プライマー層41は、化粧シート40と基材10との接着性を向上させる目的で樹脂フィルム42の裏面に設けられる。
裏面プライマー層41は、例えばウレタン系、ポリエステル系、アクリル系、エポキシ系など各種の樹脂材料が用いられ、なかでも、ポリオール成分とポリイソシアネートとを含有するウレタン系コート剤が好ましい。
ウレタン系コート剤におけるポリオール成分としては、ポリエステル系ポリオールが好ましく、ポリエステル系ポリオールとしては、多価カルボン酸などとグリコール類とを反応させて得られるポリエステル系ポリオールが挙げられる。ポリイソシアネートとしては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどが例示される。
裏面プライマー層41の厚さは、適宜選択することができるが、0.01μm以上10μm以下であることが好ましく、0.05μm以上5μm以下であることがより好ましい。裏面プライマー層41の厚さが0.01μm未満の場合、化粧シート40の基材10への接合性が不足し、裏面プライマー層41の厚さが10μmを超える場合、不燃化粧板1の生産性が低下する。
本実施形態の裏面プライマー層41は、例えば、質量比で、ウレタン系樹脂を62質量部、無機質系顔料を38質量部含有している。
また、裏面プライマー層41は、例えば質量1.3g/m(固形量)以下(有機質量0.8g/m以下)とする。
<シーラー層>
シーラー層20は、基材10と化粧シート40との接着性を向上させるために、基材10の表面に設けられる。本実施形態のシーラー層20は、例えばウレタン系樹脂100質量%からなる。またシーラー層20の1平方メートル当たりの質量は、例えば1.4g/m以上5.4g/m以下(固形量)(有機質量1.4g/m以上5.4g/m以下)であることが好ましい。シーラー層20の1平方メートル当たりの質量が小さすぎる場合、化粧シート40と基材10との接着性が低下する場合がある。また、シーラー層20の1平方メートル当たりの質量が多きすぎる場合、シーラー層20が不要に厚くなり、製造コストが増加する場合がある。
<表面接着剤層、裏面接着剤層>
表面接着剤層30及び裏面接着剤層50は、それぞれ、例えば熱可塑性樹脂系、熱硬化型樹脂系、ゴム(エラストマー)系等のいずれのタイプの樹脂接着剤により形成される。これら樹脂接着剤は、公知のもの、ないし、市販品を適宜選択して使用することができる。熱可塑性樹脂系接着剤としては、たとえば、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール(ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール等)、シアノアクリレート、ポリビニルアルキルエーテル、ポリ塩化ビニル、ポリアミド、ポリメタクリル酸メチル、ニトロセルロース、酢酸セルロース、熱可塑性エポキシ、ポリスチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体等を挙げることができ、また、熱硬化型樹脂系接着剤としては、ユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、レゾルシノール樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド、ポリベンツイミダゾール、ポリベンゾチアゾール等を挙げることができる。ゴム系接着剤としては、天然ゴム、再生ゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ポリスルフィドゴム、シリコーンゴム、ポリウレタンゴム、ステレオゴム(合成天然ゴム)、エチレンプロピレンゴム、ブロックコポリマーゴム(SBS、SIS、SEBS等)等を挙げることができる。
基材10と化粧シート40とを貼り合わせる表面接着剤層30は、例えば、質量比で、エチレン−酢酸ビニル共重合系樹脂を95.7質量部及び有機系硬化剤(イソシアネート系)を4.3質量部含有する。この場合、表面接着剤層30の1平方メートル当たりの質量は、11.9g/m以上17.8g/m以下(固形量)(有機質量11.9g/m以上17.8g/m以下)となる。
基材10と防湿シート60とを貼り合わせる裏面接着剤層50は、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合系樹脂を95.9質量部及び有機系硬化剤(イソシアネート系)を4.1質量部含有する。この場合、裏面接着剤層50の1平方メートル当たりの質量は、49.8g/m以上55.8g/m以下(固形量)(有機質量49.8g/m以上55.8g/m以下)となることが好ましい。本実施形態では、裏面接着剤層50の1平方メートル当たりの質量は、52.8g/mとされている。
<防湿シート>
図3は、図1に示す不燃化粧板1に備えられた防湿シート60の構成を詳細に示す断面図である。
図3に示すように、防湿シート60は、樹脂フィルム62と、樹脂フィルム62の表面(基材10側の面)上に順に積層された蒸着層63、樹脂層64及び接着用プライマー層65と、樹脂フィルム62の裏面上に形成された表面濡れ性改質層61とを備えている。防湿シート60は、基材10の他方の面、すなわち無機基材層11側の面に設けられている。
防湿シート60は、例えば、水蒸気透過度が3.0g/m・day・atm以下、好ましくは1.0g/m・day・atm以下の防湿性能を有するシートである。防湿シート60を備える不燃化粧板1は、環境温度や湿度の変化に起因する反りが生じにくくなる。防湿シート60の厚さは、例えば5μm以上30μm以下であることが好ましい。本実施形態では、防湿シート60の厚さは12μmとされる。
(樹脂フィルム)
樹脂フィルム62は、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、あるいはこれらの混合物等のオレフィン系熱可塑性樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンナフタレート−イソフタレート共重合体、ポリカーボネート、ポリアリレート等のエステル系熱可塑性樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル等のアクリル系熱可塑性樹脂、あるいはポリイミド、ポリウレタン、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂等の非ハロゲン系熱可塑性樹脂等により形成されている。
樹脂フィルム62は、一軸ないし二軸方向に延伸したシートであっても良く、未延伸であってもよいが、機械的強度が強く、寸法安定性に優れるなどの理由から二軸方向に延伸したシートが好ましい。本実施形態では、樹脂フィルム62として、ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムが用いられている。
樹脂フィルム62の厚さは、例えば9μm以上100μm以下の範囲である。例えば樹脂フィルム62の厚さは、12μmであることが好ましい。このとき、樹脂フィルム62の1平方メートル当たりの質量は16.8g/m(有機質量16.8g/m)であることが好ましい。
(蒸着層)
蒸着層63は、酸化珪素、酸化マグネシウム、酸化アルミニウムに代表される無機酸化物の薄膜、又はアルミニウムに代表される金属薄膜により形成されている。ここで、アルミニウムに代表される金属薄膜からなる蒸着層63は金属光沢を有しているが、無機酸化物からなる蒸着層63は透明な蒸着膜となる。
蒸着層63の厚さは、用いられる無機化合物の種類・構成により最適条件が異なるが、例えば5nm以上300nm以下の範囲内であることが好ましく、10nm以上150nm以下の範囲内であることがより好ましい。蒸着層63の膜厚が5nm未満である場合、蒸着層63が均一とならないおそれがあり、また、膜厚が十分ではないために蒸着層63が防湿シート60の防湿機能を十分に果たすことができないおそれがある。また、膜厚が300nmを越える場合は、薄膜の残留応力によりフレキシビリティを保持させることができず、蒸着層63の成膜後外的要因により、薄膜に亀裂を生じるおそれがある。
蒸着層63を樹脂フィルム62に積層する方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、プラズマ気相成長法(CVD:Chemical Vapor Deposition)などを用いることができる。ただし、生産性を考慮すれば、真空蒸着法を用いることがより好ましい。真空蒸着法の加熱手段としては、電子線加熱方式、抵抗加熱方式又は誘導加熱方式のいずれかの方式を用いることが好ましく、蒸着材料の選択性の幅広さを考慮すると電子線加熱方式または抵抗加熱方式を用いることがより好ましい。また、蒸着層63と樹脂フィルム62との密着性及び蒸着層63の緻密性を向上させるために、プラズマアシスト法やイオンビームアシスト法を用いて蒸着することも可能である。さらに、蒸着層63の膜の透明性を上げるために、蒸着の際酸素等の各種ガスなど吹き込む反応蒸着を用いてもよい。
(樹脂層)
樹脂層64は、ポリビニルアルコール系樹脂を主成分として形成される。主成分とは、全体を100質量部とした場合に80質量部以上含まれる成分を言う。樹脂層64は、ポリビニルアルコール系樹脂とともに無機酸化物を含有する組成物であっても良い。無機酸化物としては、酸化ケイ素、酸化マグネシウム及び酸化アルミニウム等が挙げられる。
樹脂層64は、蒸着層63を保護し、蒸着層63のガスバリア性を向上させるために設けられる。樹脂層64は、例えば蒸着層63上にポリビニルアルコール、又はポリビニルアルコールに無機酸化物を添加した組成物を、ロールコート法、グラビアコート法等の周知の塗布方法で塗布し、乾燥させることにより形成される。
(接着用プライマー層)
接着用プライマー層65は、防湿シート60と基材10との接着を良好にするために設けられる。接着用プライマー層65は、エステル系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルブチラール系樹脂、ニトロセルロース系樹脂等を単独又は混合した接着組成物により形成される。また、接着用プライマー層65は、無機質系添加剤
接着用プライマー層65は、ロールコート法やグラビア印刷法等の適宜の塗布手段を用いて形成される。
(表面濡れ性改質層)
表面濡れ性改質層61は、樹脂フィルム62の表面を、リアクティブエッチング処理やコロナ処理などの物理的処理によって表面をナノレベルで粗面として、表面濡れ性を改質することにより形成される。改質処理としては、リアクティブエッチング処理がより好ましい。リアクティブエッチング処理の方が、コロナ処理に比べて、経時的な接着強度の維持性が高いためである。リアクティブエッチング処理は、プラズマを利用したエッチング処理である。
<効果>
上述した本実施形態の不燃化粧板1は、無機材料を含む無機基材層11を有する基材10を備えることで不燃性を有する。また、不燃性を有する基材10上にシーラー層20を設けて化粧シート40を接着することで、基材10と化粧シート40との密着性能が向上する。
特に、不燃化粧板1は、火山性ガラス質堆積物を含む無機基材層11と、金属層124を含む表面層12とが積層されることにより、確実に不燃性を確保することが可能となる。
また、化粧シート40の樹脂フィルム42としてポリブチレンテレフタレート樹脂フィルムを使用すると耐熱性が向上して、より不燃性が向上する。
ここで、本実施形態でいう不燃性は、ISO5660−1に準拠したコーンカロリ燃焼試験に準拠し、上記不燃化粧板1の時間に対する総発熱量及び時間に対する発熱速度を求めた際に、(i)加熱開始後20分間の総発熱量が8MJ/m以下であり、(ii)加熱開始後20分間、最大発熱速度が10秒以上継続して200kW/mを超えず、かつ(iii)加熱開始後20分間、防火上有害な裏面まで貫通する亀裂及び穴がないことを満たす不燃性である。
次に、本願発明に基づく不燃化粧板の実施例について説明する。
<実施例1>
実施例1の不燃化粧板を以下に示す構成となるようにして作成した。不燃化粧板は、図1に示すように、不燃性基材と、不燃性基材の一方の面にこの順に積層して設けられたシーラー層、表面接着剤層及び化粧シートと、不燃性基材の他方の面にこの順に積層して設けられた裏面接着剤層及び防湿シートと、を備えている。
(化粧シート)
化粧シートの樹脂フィルムとして、ポリブチレンテレフタレート樹脂フィルムを用いた。樹脂フィルムは、ポリエステル系樹脂95.5質量部と無機系顔料4.5質量部とを混合した樹脂材料により形成した。また、樹脂フィルムを、厚さが0.06mm、1平方メートル当たりの質量(以下質量と記載する場合がある)が75.0g/m(有機質量71.6g/m)となるようにして樹脂フィルムを形成した。
次に、樹脂フィルムの表面に印刷により印刷層を設けた。印刷に使用したインキは、ウレタン系樹脂85質量部と無機系顔料15質量部とを混合して作製した。印刷層を、質量が6.73g/m(固形量)(有機質量5.25g/m)となるように形成した。
続いて、印刷層の上に表面保護層を設けた。表面保護層は、アクリル系紫外線硬化樹脂80質量部と無機系添加剤20質量部とを混合した材料により形成した。表面保護層を、厚さが0.04mm、質量が16.3g/m(固形量)(有機質量13.0g/m)となるように形成した。
最後に、樹脂フィルムの裏面に裏面プライマー層を形成した。裏面プライマー層は、ウレタン系樹脂62質量部、無機質系顔料38質量部を混合して形成した。裏面プライマー層を、質量が1.3g/m(固形量)(有機質量0.8g/m以下)となるように形成した。
(不燃性基材)
厚さ0.012mm、質量32.0g/mのアルミニウム箔からなる金属層の両面に、質量4.0g/m(固形量)のウレタン系樹脂からなる樹脂層を介して、質量23.0g/mの薄葉紙からなる紙層を貼り付けた。続いて、紙層の表面に、質量24.0g/mのウレタン系接着剤からなる接着層を設けた。これにより、不燃性基材の表面層を得た。
次に、無機基材層の上層及び下層を得るために、人造鉱物繊維保温材としてロックウール50質量部と、無機質系充填材として水酸化アルミニウム34質量部と、無機質系粉体として炭酸カルシウム10質量部と、有機系結合剤としてフェノール樹脂6質量部を混合した混合材料に対してワックス系サイズ剤を0.1質量部添加し、水中に分散してスラリーを得た。このスラリーを抄造して、上層及び下層の前駆体となる表層ウェットマット及び裏層ウェットマットを得た。
続いて、無機基材層の中層を得るために、火山性ガラス質堆積物粉体50質量部と、無機質系充填材として水酸化アルミニウム34質量部と、無機質系粉体として炭酸カルシウム10質量部と、有機系結合剤としてフェノール樹脂6質量部を混合した混合材料に対してワックス系サイズ剤を0.1質量部添加し、水中に分散してスラリーを得た。このスラリーを抄造して、中層の前駆体となる芯層ウェットマットを得た。
続いて、表層ウェットマット、裏層ウェットマット及び芯層ウェットマットのそれぞれに対して加熱しながら加圧し、各ウェットマット中の有機結合剤をゲル化させた。この後、各ウェットマットを所定の寸法に切断し、熱風を送風して乾燥を行った。
続いて有機結合剤をゲル化させた表層ウェットマット、裏層ウェットマット及び芯層ウェットマットを、表層ウェットマット/芯層ウェットマット/裏層ウェットマットの順に積層し、プレスした。これにより、厚さ1.2mm、質量1.27kg/m、かさ比重1.1の上層及び下層、並びに厚さ3.4mm、質量1.84kg/m、かさ比重0.5の中層を形成し、無機基材層を得た。
最後に、この無機基材層上に表面層を積層し、表面層の接着層により無機基材層と表面層とを接着して、不燃性基材を得た。
(防湿シート)
樹脂フィルムの表面に、蒸着層、樹脂層及び接着用プライマー層とがこの順に形成され、裏面に樹脂フィルムに対するリアクティブエッチング処理により形成された表面濡れ性改質層が形成された防湿シートを準備した。樹脂フィルムは、厚さ12μm、質量16.8g/m(有機質量16.8g/m)のポリエチレンテレフタレート樹脂からなる層である。蒸着層は、質量0.1g/m(固形量)の酸化アルミニウムからなる層である。樹脂層は、ポリビニルアルコール樹脂からなり、質量が0.4g/m(固形量)(有機質量0.4g/m)となるように形成されている。接着用プライマー層は、ウレタン系樹脂33.9質量部と無機質系添加剤である酸化アルミニウム66.1質量部とを含み、質量が1.9g/m(固形量)(有機質量0.64g/m)となるように形成されている。この防湿シートは、厚さ12μm、質量19.2g/m(有機質量17.8g/m)であった。
(シーラー層)
ウレタン系樹脂100質量%で構成され、質量が2.3g/m(固形量)(有機質量2.3g/m)であるシーラー層を、不燃性基材の一方の表面上に形成した。
(表面接着剤層)
不燃性基材の一方の面上に形成したシーラー層と、化粧シートの一方の面とを、表面接着剤層を介して貼り合わせた。表面接着剤層の組成は、エチレン−酢酸ビニル共重合系樹脂95.7質量部/有機系硬化剤(イソシアネート系)4.3質量部とした。このとき、質量が15.1g/m(固形量)(有機質量15.1g/m)となるように表面接着剤層を形成した。
(裏面接着剤層)
不燃性基材の他方の面(シーラー層が設けられていない面)と、防湿シートの一方の面とを、裏面接着剤層を介して貼り合わせた。裏面接着剤層の組成は、エチレン−酢酸ビニル共重合系樹脂を95.9質量部及び有機系硬化剤(イソシアネート系)を4.1質量部とした。このとき、質量が52.8g/m(固形量)(有機質量52.8g/m)となるように裏面接着剤層を形成した。
<評価>
以下のようにして、各評価を行った。なお、評価は3つのサンプルにて行った。
(不燃試験)
上述した実施例1不燃化粧板に対し、コーンカロリーメーターを用いた試験方法(ISO5660−1に準拠)にて、燃焼性を確認した。不燃試験により、総発熱量(合計発熱量)並びに最大発熱速度及び発熱速度が200kW/mを超えた時間の測定結果を得た。不燃試験の試験時間は、不燃材料評価時間の20分とした。
なお、総発熱量は、8MJ/m以下を好ましい範囲とし、発熱速度が200kW/mを超えた時間は10秒以下を好ましい範囲とした。また、最大発熱速度は、200kW/m以下を好ましい範囲とした。
(外観評価)
上述した実施例1の不燃化粧板に対し、目視にて不燃試験後の外観の評価を行った。不燃化粧板の表面おける、裏面に達する亀裂の有無を確認し、裏面に達する亀裂のないものを「○」、裏面に達する亀裂のあるものを「×」とした。
以下の表1に、実施例1の評価結果を示す。また、表1には、評価の結果に基づく判定を示す。各実施例のうち、好ましい構成の実施例を「○」、特に好ましい構成の実施例を「◎」と評価した。
Figure 0006759561
表1に示すように、実施例1は最大発熱速度が200kW/m未満であり、発熱速度が200kW/mを超えた時間が0秒であった。また、実施例1は、20分の不燃試験後に、裏面に達する亀裂が発生しなかった。このため、本願発明に基づく不燃性基材を備える不燃化粧板は、高い不燃性能を備えることが分かる。
実施例1は、3つのサンプルの総発熱量がいずれも8MJ/m以下であり、かつ3つのサンプルの平均値が低かった。このため、実施例1の不燃化粧板の構成が特に好ましいことが分かった。
以上、実施例で示すように、金属層と、火山性ガラス質堆積物等の無機材料を含む不燃性基材を備える不燃化粧板は、高い不燃性を有している。また、このような不燃化粧板は、不燃性基材と化粧シートとの間にシーラー層が設けられている。不燃性基材と化粧シートとの密着性を向上させ、不燃化粧板の品質を向上させることができるためである。
1 不燃化粧板
10 基材
11 無機基材層
111 下層
112 中層
113 上層
12 表面層
121 接着層
122 紙層
123 樹脂層
124 金属層
125 樹脂層
126 紙層
20 シーラー層
30 表面接着剤層
40 化粧シート
41 裏面プライマー層
42 樹脂フィルム
43 印刷層
44 表面保護層
50 裏面接着剤層
60 防湿シート
61 表面濡れ性改質層
62 樹脂フィルム
63 蒸着層
64 樹脂層
65 接着用プライマー層

Claims (4)

  1. 火山性ガラス質堆積物を含む第1の無機層、並びに該第1の無機層の両面に形成された人造鉱物繊維材を含む第2の無機層及び第3の無機層を有する無機基材層と、金属層を含み前記無機基材層の表面に設けられた表面層とを有する基材と、
    前記基材の表面層側の面に形成されたシーラー層と、
    前記シーラー層の表面に形成された表面接着剤層と、
    前記表面接着剤層の表面に形成され、樹脂フィルムと、前記樹脂フィルムの前記表面接着剤層とは反対側の面に順に形成された印刷層及び表面保護層と、前記樹脂フィルムの前記表面接着剤層側の面に形成された裏面プライマー層とを有する化粧シートと、
    前記基材の前記無機基材層側の面に設けられ、樹脂フィルムと、前記樹脂フィルムの前記基材側の面に順に形成された蒸着層、樹脂層及び表面プライマー層と、前記樹脂フィルムの前記基材側と反対側の面に形成された表面濡れ性改質層とを有する防湿シートと、
    前記基材と前記防湿シートとの間に形成された裏面接着剤層と、
    を備え、
    前記表面層は、前記金属層と、該金属層の両面に設けられた第1の樹脂層及び第2の樹脂層と、該第1の樹脂層の前記金属層と反対側の面に設けられた第1の紙層及び該第2の樹脂層の前記金属層と反対側の面に設けられた第2の紙層と、を含み、
    前記第1の樹脂層及び前記第2の樹脂層における、樹脂材料の1平方メートル当たりの質量は、2.0g/m2以上15.0g/m2以下であり、
    前記第1の無機層は、前記火山性ガラス質堆積物と、水酸化アルミニウムを含む無機質系充填材と、炭酸カルシウムを含む無機質系粉体とを含み、1平方メートル当たりの質量が1.0kg/m 2 以上1.8kg/m 2 以下であり、厚さが2.0mm以上4.0mm以下であり、かさ比重が0.3以上1.0以下であり、
    前記第2の無機層及び前記第3の無機層は、前記人造鉱物繊維材と、水酸化アルミニウムと、炭酸カルシウムとを含み、1平方メートル当たりの質量が0.8kg/m 2 以上1.8kg/m 2 以下であり、厚さが0.8mm以上1.4mm以下であり、かさ比重が0.5以上1.3以下であ
    不燃化粧板。
  2. 前記金属層の厚さは、4μm以上50μm以下である
    請求項1に記載の不燃化粧板。
  3. 前記表面層は、前記第1の紙層を前記無機基材層と接着する接着層を備え、
    前記接着層は、ウレタン系樹脂接着剤及びアクリル系樹脂接着剤から選択される接着剤で形成されており、前記接着剤の1平方メートル当たりの質量が20.0g/m2以上30.0g/m2以下である
    請求項1又は2に記載の不燃化粧板。
  4. ISO5660−1に準拠したコーンカロリーメーターを用いた不燃試験において、(1)加熱開始後20分間の総発熱量が8MJ/m2以下であり、(2)加熱開始後20分間の最大発熱速度が10秒を超えて連続して200kW/m2を超えず、(3)加熱開始後20分間、防火上有害な裏面まで貫通する亀裂及び穴がない、という条件を満たす不燃性を有する請求項1から3のいずれか1項に記載の不燃化粧板。
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