JP2001030422A - 無機質不燃化粧板 - Google Patents

無機質不燃化粧板

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JP2001030422A
JP2001030422A JP11207556A JP20755699A JP2001030422A JP 2001030422 A JP2001030422 A JP 2001030422A JP 11207556 A JP11207556 A JP 11207556A JP 20755699 A JP20755699 A JP 20755699A JP 2001030422 A JP2001030422 A JP 2001030422A
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Tsukasa Sasaki
司 佐々木
Yoshigo Ninomiya
善吾 二宮
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DIC Corp
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Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アルカリ処理の必要で、無溶剤の接着剤を使用
することが可能な基材を使用することにより下地処理を
必要とせずVOCが発生しにくい化粧板を提供する。 【解決手段】火山性ガラス質堆積物と無機系繊維とを有
機系結合材により結着せしめた無機質基材層(A)と接
着剤層(B)と化粧シート層(C)とエネルギー線硬化
型樹脂塗料により形成される保護塗膜層(D)とから構
成される無機質不燃化粧板に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は製造時に溶剤を使用
しない化粧保護層を有する未処理の火山性ガラス質複層
板を基材とした環境にやさしい高光沢の無機質不燃化粧
板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の無機質不燃化粧板は、石綿セメン
ト板、珪酸カルシウム板、石膏ボード等の窯業系無機質
板が用いられてきた。これらの中でも、珪酸カルシウム
板が、不燃性、機械的強度などの点で優れるので内装用
基材として主に用いられてきた。
【0003】しかし、珪酸カルシウム板は、内装用基材
としては表面平滑性に欠け、アルカリ成分も強いため、
直接塗装した場合には変色し、また表面に化粧シートを
貼った場合には、接着剤が剥がれたり、化粧シートが変
色したりするという欠点があった。
【0004】したがって、この窯業系無機質板を内装用
途の不燃基材として使用するためには溶剤系のアルカリ
止めシーラと、表面平滑性を確保するため塗装・研磨等
の下地処理が必須であり、このような処理を行ってから
その上に直接塗装するか、化粧シートを貼る等の表面化
粧を行ってきた。
【0005】また石綿セメント板は、重量が高く・アル
カリ度が強いという点でさらに化粧用基材としては不向
きであった。
【0006】珪酸カルシウム基材の有効な下地処理方法
としては、特公昭55−18680号公報や特許第26
09897号公報で提案がなされているが、これらの技
術では処理工程が複雑で無機質化粧板の生産効率の低下
をまねくという問題があった。
【0007】さらに、アルカリ成分の処理剤として通常
使用されている湿気硬化型ウレタン系シーラーは、ジフ
ェニルメタンジイソシアネート(MDI)であり、この
MDIは有毒であるし、またこの上に塗布する下塗り塗
料は溶剤を大量に含んでいるため、塗膜が乾燥した後も
VOCとして住環境問題となる場合が多かった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、不燃性、加
工性、軽量性に優れ、かつ生産工程が簡単であり、製造
時溶剤を使用せず、アルカリ成分の処理が不要な、環境
にやさしい高光沢の無機質不燃化粧板を提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記した
課題を解決するため鋭意検討した結果、火山性ガラス質
堆積物基材がアルカリ処理の必要がなく、また無溶剤の
接着剤を使用することにより下地処理を必要とせずVO
Cが発生しにくいことを発見することにより本発明を完
成させるに到った。
【0010】すなわち、[I]本発明は、火山性ガラス
質堆積物と無機系繊維とを有機系結合材により結着せし
めた無機質基材層(A)と接着剤層(B)と化粧シート
層(C)とエネルギー線硬化型樹脂塗料により形成され
る保護塗膜層(D)とから構成される無機質不燃化粧板
を提供するものであり、また[II]本発明は、無機質基
材層(A)の火山性ガラス質堆積物が、シラスである上
記[I]記載の化粧板を提供するものであり、さらに
[III]本発明は、接着剤層(B)の接着剤が、ポリウ
レタン系反応型ホットメルト接着剤である上記[I]又
は[II]記載の化粧板を提供するものであり、[IV]本
発明は、化粧シート層(C)の化粧シートが、プラスチ
ックシートである上記[I]〜[III]のいずれか記載
の化粧板を提供するものであり、また[V]本発明は、
化粧シート層(C)の化粧シートが、転写型化粧シート
である上記[I]〜[III]のいずれか記載の化粧板を
提供するものであり、[VI]本発明は、化粧シート層
(C)と保護塗膜層(D)との間に、さらに研磨塗膜層
(E)を設ける上記[I]〜[V]のいずれか記載の化
粧板を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の火山性ガラス質堆積物
は、火山噴火により噴出もしくは流出したマグマが冷却
堆積したシリカ(SiO2 )・アルミナ(Al23)に
より構成された物であり、例えばシラス、白土、軽石等
が挙げられ、本発明ではこれらの粉体、その発泡体等が
使用される。これら火山性ガラス質堆積物の中、重量の
点でシラスが好ましい。
【0012】また本発明の無機質繊維は、従来公知のも
のを用いることができるが、具体的には、例えばロック
ウール、グラスウール等が挙げられる。本発明の有機系
結合材は、ウレタン、エポキシ、ポリエステル、フェノ
ール、ユリヤ系等の合成樹脂、澱粉、蛋白質等の天然樹
脂等が挙げられる。反応性、耐水性、安定性の点で合成
樹脂が好ましく、このうちフェノール樹脂がより好まし
い。フェノール樹脂としては、ノボラック型フェノール
樹脂、レゾール型フェノール樹脂のいずれの樹脂であっ
てもよく、固形状、粉状、液状(溶液状、水分散状)等
どのような形態であっても構わない。しかし、主原料の
火山性ガラス質堆積物・ロックウールとのミキシング、
マット化を容易にできるという点で、通常固形状、粉状
のノボラック型フェノール樹脂が好ましい。また基材の
曲げ強度を高めるためには、スターチ等の2種類以上の
有機系結合材を添加することが好ましい。本発明の無機
質基材層は、上記の火山性ガラス質堆積物と無機質繊維
とを複合し、有機系結合材により結着することにより形
成せられる。この無機質基材は、火山性ガラス質堆積物
と無機質繊維とを有機系結合材で結着した構造であれば
構造的に制限されるものではないが、強度、重量の点で
2層以上に積層した構造にすることが好ましい。
【0013】例えば、無機質繊維と火山性ガラス質堆積
物を主成分とする複合物に有機系結合材を添加し固着せ
しめた層(1層)の両面に、無機質繊維を主成分とする
複合物に有機系結合材を添加して形成した層(2層及び
3層)を加熱一体プレス形成することにより3層の積層
構造の無機質基材が得られる。本発明の接着剤層を構成
する接着剤としては、一般的に使用される公知の接着剤
を使用することができる。例えば、ユリヤ系接着剤・メ
ラミン系接着剤・フェノール系接着剤・ポリエステル系
接着剤・エポキシ系接着剤・ウレタン系接着剤・合成ゴ
ム系接着剤・ホットメルト接着剤等が挙げられる。好ま
しくは反応性ホットメルト接着剤であり、例えばウレタ
ン系反応性ホットメルト型接着剤・EVA系ホットメル
ト接着剤・ポリアミド系ホットメルト接着剤等が挙げら
れる。環境面、溶剤を使用しないという点、次工程へ早
期投入可能(加工性)の点からウレタン系反応性ホット
メルト接着剤が好ましい。ウレタン系反応性ホットメル
ト接着剤とは、イソシアネート基末端のウレタンプレポ
リマーを成分として含有する反応性ホットメルト接着剤
であり、常温で固体で、好ましくは40〜100℃軟化
点を有し、基材や空気中の湿気(水分)と反応し硬化す
る接着剤である。また本発明の化粧シ−ト層の化粧シ−
トは、プラスチック系化粧シート、紙系化粧シート、転
写型化粧シート等が挙げられる。プラスチック系シート
としては、例えばポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、アクリル樹脂、ポリウレタン、ポリエチレ
ンテレフタレート(PET)等の合成樹脂からなるシー
トが挙げられる。その他、この合成樹脂シートに金属
箔、紙、異種の合成樹脂シートを複合したものも使用す
ることもできる。この合成樹脂シートは、好ましくは接
着面をプライマー処理したものが使用される。
【0014】また、紙系化粧シートの紙は、米坪20g
/m2〜300g/m2程度でグラビア印刷・平版印刷等
の印刷可能な表面平滑性と強度を有したものを使用する
ことができる。このような紙としては、例えば針葉樹の
パルプを使用した建材用の薄葉紙の23g/m2〜30
g/m2や上記にチタンと着色顔料添加した建材用チタ
ン紙の50g/m2〜160g/m2が最も適当である。
また、転写型化粧シートは、ポリエチレンラミネートを
した紙のポリエチレン面や、PETベースのセパレータ
ーに硝化綿、酢酸セルロース、塩化ビニル−酢酸ビニル
樹脂、ウレタン樹脂をビヒクルとした印刷インキでバッ
クプリント印刷を行い転写シートを得る。特に耐熱性、
後加工適性の点で塩化ビニル−酢酸ビニル系インキによ
る転写型化粧シートが好ましい。
【0015】本発明の保護塗膜層を形成するエネルギー
線硬化型樹脂塗料は、分子内にビニル基、(メタ)アク
リロイル基等の不飽和二重結合を有する樹脂からなる塗
料であり、樹脂としては、例えばウレタン変性アクリレ
ート樹脂、エポキシ変性アクリレート樹脂、不飽和ポリ
エステル樹脂等が挙げられる。これらの中、高光沢、高
硬度の塗膜を得るには、イソシアヌレート骨格を有する
ウレタン変性アクリレート樹脂とポリエステルアクリレ
ート樹脂を主原料としたエネルギー線硬化型樹脂塗料が
好ましい。また上記エネルギー線硬化型樹脂にカルボン
酸を付加し水溶化した水性塗料も加熱乾燥を行うことに
より、高光沢、高硬度の塗膜が得られ有効である。また
エネルギー線としては、紫外線、電子線等が挙げられ
る。本発明の無機質不燃化粧板は、無機質基材層と接着
剤層と印刷化粧層と保護塗膜層からなるものであり、そ
の製造方法は特に制限されず、一般的に用いられる公知
の方法が使用される。すなわち、本発明の無機質基材の
表面に接着剤を塗布し、その上に化粧シートを貼着し、
無機質基材と化粧シートを接着し、この化粧シートの上
にエネルギー線硬化型樹脂塗料を塗布した後、紫外線又
は電子線を照射することにより、硬化した保護塗膜が形
成する方法、化粧シートの裏面に接着剤を塗布し、無機
質基材上に貼着し、無機質基材と化粧シートを接着し、
この化粧シートの上にエネルギー線硬化型樹脂塗料を塗
布した後、紫外線又は電子線を照射することにより、硬
化した保護塗膜が形成する方法等が挙げられる。無機質
基材の表面に接着剤を塗布する方法としては、従来の方
法を使用することができる。例えばダイコーター・ロー
ルコーター・ダイレクトグラビヤコーター・グラビヤオ
フセットコーター等による塗布法、カーテンコーター・
シャワーコーター等の流し塗り法、スプレー塗装機等に
よるスプレー塗布法等が挙げられる。基材の材質、形状
又は用途等に応じて適宜使い分けることが望ましい。上
記塗装機にさらに粘度をコントロールするための装置を
付加して装置を使用することができる。また化粧シート
の裏面に接着剤を塗布する方法も上記の塗布方法を使用
することができる。
【0016】化粧シートの上に、エネルギー線硬化型樹
脂塗料を塗布する方法も特に制限なく、上記の接着剤を
塗布する方法がそのまま使用される。
【0017】得られる保護塗膜層の厚さは特に制限され
るものではないが、通常4〜300μmである。エネル
ギー線硬化型樹脂塗料の塗膜に、UV照射装置、低エネ
ルギー電子線照射装置等により紫外線、電子線等のエネ
ルギー線を照射し、塗膜を硬化させる。形成された保護
塗膜の硬度は、通常鉛筆硬度でB〜2Hであるが、高硬
度を要求されるときは、2H〜7Hが好ましい。塗膜の
硬度は硬化型塗料の種類、紫外線、電子線の強さ等によ
って調節することができる。
【0018】硬化塗膜は、高光沢を有する(JIS60
°光沢計60以上)が、より安定した高い光沢を求める
場合には、化粧シート層(柄印刷層)と保護塗膜層の中
間にさらに研磨塗膜層を設けることが好ましい。
【0019】この研磨塗膜層は従来公知の塗装方法によ
りウレタン変性アクリレート樹脂・エポキシ変性アクリ
レート樹脂等をベースにした無溶剤の硬化型塗料、もし
くはこれに研磨助剤を添加した塗料を化粧シートの上に
塗布し、UVランプ・電子線硬化装置等のエネルギー線
を照射し硬化させた後、研磨機に研磨紙を取付け塗装面
を平滑に研磨して形成する。この場合の研磨機の種類は
特に制限なく、例えばワイドベルトサンダー等が挙げら
れる。また研磨紙は通常#100〜#1000のものを
用いる。本発明の無機質不燃化粧板は、VOCの発生が
少なく、高光沢な表面を有するので、キッチンのバック
パネル、ユニットバスの壁材等の分野に好ましく用いら
れる。
【0020】
【実施例】実施例1 加熱可能なダイコーター[ノードソン株式会社]の吐出
温度を140℃、塗布量を100g/m2にセットし、
100μの表裏プライマー(ポリエステルポリオール
系)付きオレフィン系化粧シート(日本デコール製)の
裏面にタイホースH−203(ポリウレタン反応型ホッ
トメルト接着剤、商品名、大日本インキ化学工業製)を
塗布した。厚さ6mmの未処理のダイライト(ダイケン
工業製、火山性ガラス質複層基材)上に100℃の温度
に加温したロールを用いて、接着剤の流動性があるうち
に(オープンタイム30秒〜60秒)、上記化粧シート
を5kg/cm2の圧力でラミネートした。接着剤が硬
化した後、化粧面、基材裏面に付着したゴミを清掃し、
上記方法にて化粧のなされた基材表面にHV−7(UV
サンディングシーラ塗料、商品名、大日本インキ化学工
業製)をロールコーターを用いて塗布量100g/m2
になるよう塗装し、メタルハライドタイプ120w/c
24灯のUV照射装置で塗装を硬化させた。その後、
サンディングシーラ表面を320番のサンドペーパーを
装着したワイドベルトサンダーで研磨し、平滑面を得、
基材の表裏に付着したゴミを清掃した。次いで、ユニデ
ィックV−4221(ウレタンアクリレート、商品名、
大日本インキ化学製)10部、NKオリゴ15HA 5
部(ウレタンアクリレート、商品名、新中村化学製)ア
ローニクスM−309(トリメチロールプロパントリア
クリレート、商品名、東亞合成化学製)15部、アロー
ニクスM−8030(ポリエステルオリゴマー、商品
名、東亞合成化学製)20部、フォトマー4172(ネ
オペンチルグリコールプロポキシジアクリレート、商品
名、サンノプコ製)45部、イルガキュアー184(1
−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、商
品名、日本チバガイギー製)5部の比率で表面保護層用
の塗料を調製した。クリ−ンル−ム(クラス10.00
0以下)内で上記方法にて平滑に化粧のなされた基材表
面にザーンカップ#4で反応性希釈剤 フォトマー41
72(ネオペンチルグリコールプロポキシジアクリレー
ト、商品名、サンノプコ製)等を使用し、粘度を18秒
に調整した。カーテンフローコーターで塗布量80g/
2になるように塗装し、80℃10分のセッティング
の後にメタルハライドタイプ120w/cm24灯のU
V照射装置で紫外線を照射し、塗膜を硬化させ、無機質
化粧板を得た。
【0021】実施例2 加熱可能なダイコーターの吐出温度を140℃、塗布量
を100g/m2にセットし、転写シート(日本デコー
ル製)にタイホースH−203(ポリウレタン反応性ホ
ットメルト接着剤、商品名、大日本インキ化学工業製)
を塗布した。厚さ6mmの未処理のダイライト基材(火
山性ガラス質複層基材、ダイケン工業製)上に100℃
になったロールを用いて、接着剤の流動性があるうちに
(オープンタイム30秒〜60秒)、転写シートを5k
g/cm2の圧力でラミネートした。接着剤が硬化した
後セパレーターを剥離し、基材の表裏に付着したインキ
片やゴミを清掃した。NKオリゴ15HA(ウレタンア
クリレート、商品名、新中村化学製)10部、アローニ
クスM−309(トリメチロールプロパントリアクリレ
ート、商品名、東亞合成化学製)15部、アローニクス
M−8030(ポリエステルオリゴマー、商品名、東亞
合成化学製)10部、フォトマー4172(ネオペンチ
ルグリコールプロポキシジアクリレート、商品名、サン
ノプコ製)60部、イルガキュアー184(1−ヒドロ
キシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、商品名、日
本チバガイギー製)5部の比率で表面保護用の塗料を調
製した。次いでクリ−ンル−ム(クラス10.000以
下)内で上記方法にて平滑に化粧のなされた基材表面に
ザーンカップ#4で反応性希釈剤 フォトマー4172
(ネオペンチルグリコールプロポキシジアクリレート、
商品名、サンノプコ製)等を使用し、粘度を18秒に調
整した。カーテンフローコーターで塗布量80g/m2
になるように塗装し、80℃10分のセッティングの後
にメタルハライドタイプ120w/cm2 4灯のUV照
射装置で紫外線を照射し、塗膜を硬化させ、無機質化粧
板を得た。
【0022】実施例3 厚さ6mmの未処理のダイライト(火山性ガラス質複層
基材、ダイケン工業製)の表面にロール温度が140℃
になったロールコーターを用いて、タイホースH−20
3(ポリウレタン反応性ホットメルト接着剤、商品名、
大日本インキ化学工業製)を100g/m2塗布した。
接着剤の流動性があるうちに(オープンタイム30秒〜
60秒)、転写型化粧シート(日本デコール製)を10
0℃の加熱ロールで5kg/cm2の圧力でラミネート
した。接着剤が硬化した後、セパレーターを剥離し、基
材の表裏に付着したインキ片やゴミを清掃した。ユニデ
ィックV−4221(ウレタンアクリレート、商品名、
大日本インキ化学製)10部、NKオリゴ15HA(ウ
レタンアクリレート、商品名、新中村化学製)5部、ア
ローニクスM−309(トリメチロールプロパントリア
クリレート、商品名、東亞合成化学製)15部、アロー
ニクスM−315(ポリエステルオリゴマー、商品名、
東亞合成化学製)10部、フォトマー4172(ネオペ
ンチルグリコールプロポキシジアクリレート、商品名、
サンノプコ製)55部、イルガキュアー184(1−ヒ
ドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、商品
名、日本チバガイギー製)5部の比率で表面保護用の塗
料を調製した。クリ−ンル−ム(クラス10.000以
下)内で上記方法にて平滑に化粧のなされた基材表面に
ザーンカップ#4で反応性希釈剤 フォトマー4172
(ネオペンチルグリコールプロポキシジアクリレート、
商品名、サンノプコ製)等を使用し、粘度を18秒に調
整した。カーテンフローコーターで塗布量80g/m2
になるように塗装し、80℃10分のセッティングの後
にメタルハライドタイプ120w/cm2 4灯のUV照
射装置で紫外線を照射し、塗膜を硬化させ無機質化粧板
を得た。 応用例1、2、比較応用例1〜3 以上のようにして作製した化粧板について光沢の測定結
果とVOC(有機溶剤)の含有量を測定した結果を従来
品と比較して以下に示す。上記実施例1で製造し化粧板
と従来法で生産した化粧板の表面を60°光沢計(株式
会社村上色彩研究所製GMX−200)にて比較測定し
た結果を表1に記す。
【0023】
【表1】
【0024】VOCについては、上記実施例1で製造し
た試料と従来法にて作製したUV塗装品と樹脂塗装品を
試料とし、20℃恒温室内に放置し、経時的に含有量を
測定した結果を表2に記す。
【0025】
【表2】
【0026】<VOCの分析方法>測定する化粧板を縦
5mm×横25mmに切断し、ガラス製バイアル瓶に入
れてシリコン製のフタとアルミキャップで密封する。次
に測定前処理としてこのバイアル瓶を 150℃で30
分間加熱し、化粧板中に含有している有機溶剤を瓶の中
に放散させ、シリンジでバイアル瓶中の気体を採取して
ガスクロマトグラフ[島津製作所製ヘッドスペース型ガ
スクロマトグラフ(HSS−2A、GC−9A)]によ
り分析した。
【0027】キャピラリーカラムとしては島津製作所製
CBP−1(メチルシリコン系)を用いた。キャリアガ
スとしてはヘリウムを使用し、流速は2ミリリットル/
分とした。カラムの温度条件は、まずカラム温度を80
℃に15分維持し、その後10℃/分の速度で230℃
まで昇温し、230℃に達した後さらに15分間維持し
た。
【0028】
【発明の効果】本発明の無機質不燃化粧板は、高光沢な
表面を有し、アルカリ処理の必要がなく、無溶剤の接着
剤を使用することにより下地処理を必要とせず、VOC
が発生しにくいという効果がある。
【0029】また、火山性ガラス質複層基材に直接シー
ト貼りや転写方式で柄付けを行うため、不燃基材上の有
機成分が少なく、発煙・発熱が少ない。さらに火山性ガ
ラス質複層基材の比重は、ケイ酸カルシウム板の比重と
比較すると化粧板の単位体積当たりの重量が軽く、軽量
の化粧板を得ることができるという効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の無機質基材と接着剤層と化粧シート層
と保護塗膜層とからなる無機質化粧板の模式図である。
【図2】本発明の無機質基材と接着剤層と化粧シート層
と研磨塗膜層と保護塗膜層とからなる無機質化粧板の模
式図である。
【符号の説明】
A: 無機質基材 B: 接着剤層 C: 化粧シート層 D: 保護塗膜層 E: 研磨塗膜層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AA00A AC02A AG00A AK01B AK01C AK01D AK51G AS00A BA03 BA04 BA10A BA10C CB03 CC00D CC02C DG01A EC04B EJ26D EJ27D GB90 HB00B JK15 JN21

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】火山性ガラス質堆積物と無機系繊維とを有
    機系結合材により結着せしめた無機質基材層(A)と接
    着剤層(B)と化粧シート層(C)とエネルギー線硬化
    型樹脂塗料により形成される保護塗膜層(D)とから構
    成される無機質不燃化粧板。
  2. 【請求項2】無機質基材層(A)の火山性ガラス質堆積
    物が、シラスである請求項1記載の化粧板。
  3. 【請求項3】接着剤層(B)の接着剤が、反応性ホット
    メルト接着剤である請求項1又は2記載の化粧板。
  4. 【請求項4】化粧シート層(C)の化粧シートが、プラ
    スチックシートである請求項1〜3のいずれか1項記載
    の化粧板。
  5. 【請求項5】化粧シート層(C)が転写型化粧シートで
    ある請求項1〜3のいずれか1項記載の化粧板。
  6. 【請求項6】化粧シート層(C)と保護塗膜層(D)と
    の間に、さらに研磨塗膜層(E)を設ける請求項1〜5
    のいずれか1項記載の化粧板。
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