JP6759553B2 - 電源装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自冷式の電源装置に関する。
太陽電池、燃料電池等で発電した直流電力を、家庭などの環境で利用できるように交流電力に変換して供給するパワーコンディショナ等の電源装置がある。パワーコンディショナは、変換した電力を商用電力系統に売電することもできる。パワーコンディショナにおいて、直流電力を交流電力に変換する変換素子は、発熱するが耐熱性が高くないため、冷却される必要がある。
例えば、特許文献1には、ファンによって変換素子であるインバータが冷却される電力変換装置、つまり電源装置が、記載されている。ファンは、電力変換装置のケースの最上部にあるファン収容部に収容されている。さらに、ファン収容部の下側に、インバータの半導体スイッチング素子が、格納されている。
特許第5463709号公報
特許文献1に記載される電力変換装置が、塩害の可能性のある環境下に配置される場合、周囲の空気である外気を送風するファンは、外気により塩害を受ける可能性がある。さらに、冷却媒体として周囲の外気が供給されるインバータも、塩害を受ける可能性がある。よって、ファン及びインバータの耐久性が低くなるという問題が生じる。
本発明は、上述のような問題を解決するためになされたものであり、送風ファンを用いることなく、インバータつまり発熱体を周囲空気から遮りつつ冷却する自冷式の電力変換装置つまり電源装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る電源装置は、発熱体と筐体とを備える自冷式の電源装置であって、筐体は、発熱体を収容する収容室と、収容室の外側で、収容室の熱伝導性を有する収容室壁部に隣接して設けられる冷却空気通路とを含み、冷却空気通路は、冷却空気通路の一端に位置する第1の開口部と、冷却空気通路の他端に位置し且つ第1の開口部よりも上方に位置する第2の開口部とを有する。
上述の構成において、発熱体が発熱し収容室内部を昇温させると、収容室から収容室壁部を介して伝達する熱が、冷却空気通路内の空気を昇温する。これにより、冷却空気通路内では、下方から上方に向かう空気の対流が発生する。よって、冷却空気通路では、筐体外部の新鮮な空気が、第1の開口部から吸入され、冷却空気通路内を通過して第2の開口部から外部に排出されるという空気の流れが、形成される。冷却空気通路内に流入した筐体外部の新鮮で低い温度の空気は、収容室壁部と熱交換して効果的に吸熱し、それにより、収容室内の熱が効果的に吸熱される。よって、電源装置の発熱体は、自冷式で効果的に冷却される。
発熱体は、収容室壁部に隣接して設けられてもよい。上述の構成において、発熱体の熱が直接的に収容室壁部に伝達するため、発熱体からの吸熱効率が向上する。
収容室壁部は、発熱体が設けられる位置に、収容室壁部から冷却空気通路内に向かって突出するフィンを含み、フィンは、冷却空気通路に沿って延在してもよい。上述の構成において、フィンを含む収容室壁部は、冷却空気通路内の空気との接触面積を増加させるため、空気によって効果的に吸熱される。さらに、冷却空気通路に沿って延在するフィンは、冷却空気通路内の対流を妨げるような対流への悪影響を抑える。
複数のフィンが、設けられ、複数のフィンは、冷却空気通路と交差する方向に並んで配置されてもよい。上述の構成において、複数のフィンによって、冷却空気通路は、冷却空気通路に沿った複数の通路に分割されるように延在する。そして、フィンの部分での冷却空気通路の流路断面積は、フィンよりも上流側の冷却空気通路の流路断面積よりも小さくなる。これにより、フィンの部分での冷却空気通路内の空気の流速が増加するため、フィン及び収容室壁部と空気との熱交換効率が向上する。さらに、複数のフィンが設けられることによって、冷却空気通路内の空気との熱交換面積を増加させることができる。
冷却空気通路は、第1の開口部から上方に向かって延在した後、第2の開口部に向かって延在する線形を有してもよい。上述のような線形を有する冷却空気通路は、上方に向かう空気の対流を妨げるのを抑える。
冷却空気通路は、第2の開口部の近傍で側方に向かって延在してもよい。上述の構成において、第2の開口部から冷却空気通路内に雨水などの異物が侵入した場合、異物は、冷却空気通路の側方に向かって延在する部分で留まり、冷却空気通路内の奥深くに侵入するのが抑えられる。
第2の開口部側の冷却空気通路の流路断面積は、第1の開口部側の冷却空気通路の流路断面積よりも小さくてもよい。上述の構成において、第2の開口部近傍での空気の流速が高くなるため、第2の開口部から排出された空気が、第2の開口部から冷却空気通路内に逆流すること及び第1の開口部から冷却空気通路内に再び流入することが、抑えられる。
第1の開口部は、筐体の底部で開口し、第2の開口部は、筐体の側部で開口してもよい。上述の構成において、第1の開口部及び第2の開口部から冷却空気通路内に降雨が侵入するのを抑えることができる。冷却空気通路内に対流が発生した際に吸入口となる第1の開口部が筐体の底部で開口していることによって、筐体上又は筐体の周囲の異物が第1の開口部から冷却空気通路内に吸い込まれるのが抑えられる。
電源装置は、上記発熱体としての第1の発熱体と、冷却空気通路内に設けられる第2の発熱体とを備えてもよい。上述の構成において、外気に晒すのに不適な第1の発熱体を収容室内に配置して外気から保護し、外気に晒されても構わない第2の発熱体を冷却空気通路内に配置することができる。そして、第1の発熱体及び第2の発熱体はいずれも、冷却されることができる。さらに、第2の発熱体は、冷却空気通路内の空気によって、直接的に効果的に冷却される。
第2の発熱体は、冷却空気通路における筐体の底部側に配置されてもよい。上述の構成において、第2の発熱体が重量を有する場合、筐体を安定して配置することができる。
筐体は、上記冷却空気通路としての第1の冷却空気通路と、収容室の外側で収容室壁部に隣接して設けられる第2の冷却空気通路とを含み、第2の冷却空気通路は、第2の冷却空気通路の一端に位置し且つ筐体の底部で開口する第1の開口部と、第2の冷却空気通路の他端に位置し且つ筐体の側部で開口する第2の開口部とを有してもよい。上述の構成において、第2の冷却空気通路内を流れる空気によって、収容室壁部の熱が吸熱され、それにより、収容室内の熱が吸熱される。よって、収容室内の熱は、2つの冷却空気通路内を流れる空気によって効果的に吸熱される。
第2の冷却空気通路内に、第3の発熱体が設けられてもよい。上述の構成において、複数の発熱体に対して複数の冷却空気通路を設けることによって、冷却空気通路内の発熱体に、より多くの筐体外部の新鮮な空気と熱交換させることができる。これにより、冷却空気通路内の発熱体の冷却効率が向上する。
筐体は、収容室壁部を兼ねる隔壁を含み、隔壁は、筐体の正面側に位置する上記収容室としての第1の収容室と、筐体の背面側に位置し且つ冷却空気通路を含む第2の収容室とに、筐体内を区画し、第2の収容室は、冷却空気通路から隔離され且つ隔壁の連通孔を介して第1の収容室と連通する中間室を含み、第1の発熱体と第2の発熱体とは、連通孔及び中間室を経由して第1の収容室から冷却空気通路にまで延在する電線によって、電気的に接続されてもよい。上述の構成において、連通孔と冷却空気通路との間に中間室があるため、冷却空気通路内の外気などの空気が、電線の通過部分を介して、第1の収容室内に侵入するのが抑制される。
本発明における電源装置によれば、送風ファンを用いることなく、自冷式で、発熱体を周囲空気から遮りつつ冷却することが可能になる。
本発明の実施の形態に係るパワーコンディショナの設置例を示す図である。 実施の形態に係るパワーコンディショナの外観を模式的に示す斜視図である。 図2のパワーコンディショナを斜め下方からみた斜視図である。 図2のパワーコンディショナの筐体を分解した分解図である。 図4の主筐体を背面側からみた斜視図である。 図4の主筐体を正面側からみた正面図であるが、主制御回路基板を除いた図である。 図4の主筐体のみを示す斜視図である。 図5の主筐体を正面からみた主筐体の背面図である。 図5の主筐体のみを示す斜視図である。 図7の主筐体の上部付近を拡大して異なる方向からみた斜視図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態に係る電源装置について説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的又は具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、添付の図面における各図は、模式的な図であり、必ずしも厳密に図示されたものでない。さらに、各図において、同一又は同様な構成要素については同じ符号を付している。また、以下の実施の形態の説明において、略平行、略直交のような「略」を伴った表現が、用いられる場合がある。例えば、略平行とは、完全に平行であることを意味するだけでなく、実質的に平行である、すなわち、例えば数%程度の差異を含むことも意味する。他の「略」を伴った表現についても同様である。
[実施の形態]
実施の形態に係る電源装置を説明する。なお、以下の実施の形態では、電源装置の一例としてのパワーコンディショナ100について、説明する。図1を参照すると、本実施の形態に係るパワーコンディショナ100は、屋外に配置され、設置対象物の一例である家屋Aの外壁等に取り付けられる。なお、図1は、実施の形態に係るパワーコンディショナ100の設置例を示す図である。上述のようなパワーコンディショナ100は、常に外気に晒され、太陽光、風雨を受ける。パワーコンディショナ100が沿岸地域に設置される場合、外気、風雨に塩分が含まれ得る。パワーコンディショナ100は、家屋A又はその周辺に設けられた太陽電池パネルBに電気的に接続される。さらに、パワーコンディショナ100は、商用電力系統Cに電気的に接続される。そして、パワーコンディショナ100は、太陽電池パネルBで発電した直流電力を交流電力に変換し、家屋A内又はその周辺の負荷Dに供給するように構成されている。また、パワーコンディショナ100は、変換後の交流電力を商用電力系統Cに売電のために供給することもできる。なお、図1に示すパワーコンディショナ100の態様は、単なる例示に過ぎない。パワーコンディショナ100の態様は、図1の態様に限定されるものでなく、独立電源、蓄電池付き電源、系統安定化電源等の様々な態様をとり得る。
次いで、図2〜図4を参照する。図2は、実施の形態に係るパワーコンディショナ100の外観を模式的に示す斜視図である。図3は、図2のパワーコンディショナ100を斜め下方からみた斜視図である。図4は、図2のパワーコンディショナ100の筐体10を分解した分解図である。
パワーコンディショナ100は、略直方体形状をした筐体10を備えている。筐体10は、縁付きの矩形蓋状をした正面カバー11と、直方体状の外形をした主筐体12と、矩形板状の背面取付板13とによって、構成されている。なお、パワーコンディショナ100の筐体10の形状は、略直方体形状に限定されるものでなく、円柱、楕円柱、多角柱等の柱状形状であってもよく、球体、楕円球等のその他の形状であってもよい。
主筐体12は、矩形筒の内部が、筒の中間で筒の軸心に垂直な隔壁によって、2つの収容室14及び15に区画された構成を有している。主筐体12は、矩形筒状の第一枠部12aと、第一枠部12aと同軸上に且つ隣接して位置する矩形筒状の第二枠部12bと、第一枠部12a及び第二枠部12bの間に延在してこれらを仕切る隔壁12cとを含む。矩形筒状の第二枠部12bは、その軸心に垂直な方向で、第一枠部12aよりも大きい外形を有している。つまり、第二枠部12bの輪郭内に第一枠部12aの輪郭が収まる。隔壁12cは、第一枠部12a及び第二枠部12bの軸心に垂直に延在する。よって、主筐体12において、第一枠部12aと隔壁12cとによって囲まれる直方体状の第一収容室14が、形成され、第二枠部12bと隔壁12cとによって囲まれる直方体状の第二収容室15が、形成される。第一収容室14及び第二収容室15はそれぞれ、第一枠部12a及び第二枠部12bの軸心方向の端部で互いに反対方向に向かって開放している。ここで、隔壁12cは、収容室壁部の一例であり、第一収容室14は、収容室及び第1の収容室の一例であり、第二収容室15は、第2の収容室の一例である。
第一枠部12a、第二枠部12b及び隔壁12cは、熱伝導性を有する同一の材料で一体に成形される。例えば、第一枠部12a、第二枠部12b及び隔壁12cは、アルミニウム又はアルミニウム合金を材料とした金型鋳造で作製される、つまり、アルミダイキャスト製としてよい。これにより、主筐体12の全体が、熱伝導性を有することになる。さらに、アルミニウム又はアルミニウム合金製の主筐体12は、耐食性も有する。
図3〜図5を合わせて参照すると、第一枠部12aにおいて、パワーコンディショナ100が取付対象物に取り付けられたときに底部となる底壁12aaには、電線を通すことができる矩形穴状の開口部12a1が、底壁12aaを貫通して形成されている。なお、図5は、図4の主筐体12を背面側からみた斜視図である。
第二枠部12bにおいて、パワーコンディショナ100が取付対象物に取り付けられたときに底部に位置する底壁12baには、矩形穴状の第一底壁開口部12da及び第二底壁開口部12dbが、底壁12baを貫通して形成されている。第一底壁開口部12da及び第二底壁開口部12dbは、細長い矩形状の底壁12baの長手方向、つまり、第二枠部12bの軸心と略垂直な方向に沿って、並ぶ。第一底壁開口部12da及び第二底壁開口部12dbはそれぞれ、異物の侵入を防ぐための例えば網状の底部フィルタ部材16a及び16bによって覆われている。底部フィルタ部材16a及び16bはそれぞれ、底壁12baの外表面上に取り付け及び固定される。このため、底部フィルタ部材16a及び16bは、筐体10の外側から交換可能である。ここで、底壁12baは、筐体の底部の一例であり、第一底壁開口部12daは、第1の冷却空気通路の第1の開口部の一例であり、第二底壁開口部12dbは、第2の冷却空気通路の第1の開口部の一例である。
第二枠部12bにおいて、パワーコンディショナ100が取付対象物に取り付けられたときに側部に位置する側壁12bb及び12bcにはそれぞれ、矩形穴状の第一側壁開口部12ea及び第二側壁開口部12ebが、側壁12bb及び12bcを貫通して形成されている。第一側壁開口部12ea及び第二側壁開口部12ebはそれぞれ、側壁12bb及び12bc上において、パワーコンディショナ100が取付対象物に取り付けられたときに第二枠部12bの頂部となる頂壁12bd側に偏って位置する。なお、本実施の形態では、パワーコンディショナ100は、頂壁12bdを上方とし、底壁12baを下方として設置される。互いに同様の形状及び寸法を有する第一側壁開口部12ea及び第二側壁開口部12ebは、互いに同様の形状及び寸法を有する第一底壁開口部12da及び第二底壁開口部12dbよりも、小さい開口面積を有する。ここで、側壁12bb及び12bcは、筐体の側部の一例であり、第一側壁開口部12eaは、第1の冷却空気通路の第2の開口部の一例であり、第二側壁開口部12ebは、第2の冷却空気通路の第2の開口部の一例である。
第一側壁開口部12ea及び第二側壁開口部12ebはそれぞれ、異物の侵入を防ぐための例えば網状の側部フィルタ部材17a及び17bによって覆われている。側部フィルタ部材17a及び17bはそれぞれ、側壁12bb及び12bcの外表面上に取り付け及び固定される。このため、側部フィルタ部材17a及び17bは、筐体10の外側から交換可能である。
正面カバー11は、外側から主筐体12の第一枠部12aを覆うように、第一枠部12aの開口端側から第一枠部12aに組み付けられると共に主筐体12に固定され、第一枠部12aの開口端を閉鎖する。正面カバー11は、矩形状の正面パネル11aと、正面パネル11aの外縁から延びる矩形筒状の縁部11bとを一体成形により含む。正面パネル11aは、第一枠部12aの開口端に対面し、縁部11bは、第一枠部12aの外周を覆う。第一枠部12a及び第二枠部12bの軸心と垂直な方向において、正面パネル11a及び縁部11bの外形は、第二枠部12bの外形よりも小さい。具体的には、正面パネル11a及び縁部11bの輪郭は、第二枠部12bの輪郭内に収まる。これにより、正面カバー11上の降雨による雨水等が第二枠部12b上に流れるのが抑えられる。また、正面パネル11aと第一枠部12aの開口端との間には、これらの間を気密に封止する矩形枠状のシール材18が、設けられる。
正面カバー11の縁部11bにおいて、パワーコンディショナ100が取付対象物に取り付けられたときに底部となる部位には、電線を通すことができる矩形の切欠部11cが形成されている。切欠部11cは、第一枠部12aの開口部12a1と略整合するように配置されている。なお、第一枠部12aの開口部12a1は、パテ等のシール材19によって塞がれる。シール材19は、開口部12a1の周縁と開口部12a1を通る図示しない電線との間を気密に封止する。これにより、正面カバー11が取り付けられた第一枠部12aの内部の第一収容室14は、略密閉される。
また、正面パネル11aには、操作窓11dが設けられている。操作窓11dを介して、パワーコンディショナ100の状態を示す表示部の確認、パワーコンディショナ100の操作等が可能であるように構成されている。
背面取付板13は、矩形板状の取付板本体13aと、取付板本体13aの4つの角部の近傍から延びる4つの取付脚13bとを一体成形により含む。背面取付板13は、熱伝導性及び耐食性を有する金属から作製され得る。取付板本体13aは、主筐体12の第二枠部12bの開口端に組み付けられて主筐体12に固定され、それにより、第二枠部12bの開口端を閉鎖する、つまり第二収容室15を閉鎖する。取付脚13bは、取付脚13bに形成された貫通孔を通るボルト等によって、パワーコンディショナ100の取付対象物に留め付けられる。これによって、パワーコンディショナ100が、取付対象物に取り付けられる。
図4及び図6を合わせて参照すると、主筐体12の第一収容室14内では、端子台21と、端子台21の端子に電気的に接続された直流用ブレーカ22及び交流用ブレーカ23とが、隔壁12c上に設置されている。なお、図6は、図4の主筐体12を正面側からみた正面図であるが、主制御回路基板27を除いた図である。端子台21の端子は、図1に示す太陽電池パネルB、商用電力系統C及び負荷Dに接続された電線がそれぞれ接続されるように構成されている。
さらに、第一収容室14内において、隔壁12c上には、整流器、ノイズフィルタ等を含み直流電力を制御する直流用回路基板24と、ノイズフィルタ等を含み交流電力を制御する交流用回路基板25と、変換素子26とが、設置されている。変換素子26は、半導体スイッチング素子等によって構成されており、直流電力を交流電力に変換する。変換素子26は、電力の変換機能を果たす際に発熱するが、高い耐熱性を有していない。さらに、変換素子26は、高い耐食性を有しておらず、塩害等により腐食し得る。変換素子26は、隔壁12cに接触して配置されている。ここで、変換素子26は、発熱体及び第1の発熱体の一例である。
直流用回路基板24及び交流用回路基板25は、図5に示す第二枠部12bの頂壁12bdに軸心方向で隣り合う第一枠部12aの頂壁12adの近傍に、横並びに配置されている。直流電流が流れる直流用回路基板24と交流電流が流れる交流用回路基板25とが、互いに異なる回路基板とされているため、互いから受ける熱、ノイズ等の影響が低減される。変換素子26は、第一枠部12aの底壁12aa側で直流用回路基板24に隣り合って配置されている。変換素子26は、底壁12aaと頂壁12adとの中間付近に位置している。直流用ブレーカ22及び交流用ブレーカ23は、底壁12aa側で交流用回路基板25に隣り合って配置されている。
さらにまた、第一収容室14内において、図4に最もよくみられるように、直流用回路基板24及び変換素子26を覆うように、主制御回路基板27が設けられている。主制御回路基板27は、変換素子26の制御を含むパワーコンディショナ100の動作を制御するための回路基板である。主制御回路基板27は、直流用回路基板24及び変換素子26よりも隔壁12cから離れて配置されており、隔壁12cから一体的に延びる図示しない固定用突出台に固定される。
また、図7を参照すると、主筐体12の隔壁12cにおける変換素子26が取り付けられる領域では、隔壁12cの表面が、フライス加工等の加工方法によって面状に削られ、滑らかな平坦な面とされている。この領域を第一平坦部12c1と呼ぶ。第一平坦部12c1では、表面の平面度が向上しているため、変換素子26との接触面積を多くすることができる。なお、図7は、図4の主筐体12のみを示す斜視図である。
図6及び図7に示すように、隔壁12cにおいて、第二枠部12bの側壁12bbに軸心方向で隣り合う第一枠部12aの側壁12abと変換素子26との間となる位置に、2つの第一連通孔12caが、隔壁12cを貫通して形成されている。さらに、第二枠部12bの側壁12bcに軸心方向で隣り合う第一枠部12aの側壁12acと側壁12abとの中間位置付近の変換素子26の近傍に、2つの第二連通孔12cbが、隔壁12cを貫通して形成されている。連通孔12ca及び12cbはそれぞれ、第一収容室14と第二収容室15とを連通する。
さらに、連通孔12ca及び12cbのそれぞれには、膜付きのグロメット41が取り付けられる。グロメット41は、可撓性又は弾性を有する材料から作製されている。グロメット41は、連通孔12ca又は12cbの周縁に嵌合する円環状の縁部と、縁部の内側の開口を塞ぐように延在する円板状の薄板部とを一体的に含む。連通孔12ca及び12cbそれぞれに取り付けられたグロメット41は、連通孔12ca及び12cbを塞ぎ、気密に封止することができる。グロメット41の薄板部に切り込みを入れることによって、この切り込み部分に電線などを通すことができる。このとき、可撓性又は弾性を有する薄板部が電線との間の間隙を塞ぐように電線にならって変形し、それにより、第一収容室14は、略密閉される。
図5、図8及び図9を合わせて参照すると、主筐体12の第二収容室15内の構成が示されている。なお、図8は、図5の主筐体12を正面からみた主筐体12の背面図である。図9は、図5の主筐体12のみを示す斜視図である。第二収容室15側の隔壁12cの表面には、第二枠部12bの頂壁12bdから底壁12baに向かって互いに略平行に延在する複数の帯状のリブ12fが、突出して形成されている。リブ12fは、隔壁12cと一体的に成形されている。リブ12fは、隔壁12cの剛性を向上させると共に、隔壁12cと第二収容室15内の空気との接触面積を増加させる。
第二収容室15は、隔壁12cから隔壁12cと略垂直に一体的に延びる4つの仕切壁12ga、12gb、12gc及び12gdによって、複数の区画に分けられる。第一仕切壁12gaは、第一側壁開口部12eaの頂壁12bd側の外縁から、第一底壁開口部12daの側壁12bc側の外縁にまで屈曲を伴って延在する。第二仕切壁12gbは、第一側壁開口部12eaの底壁12ba側の外縁から、第一底壁開口部12daの側壁12bb側の外縁にまで屈曲を伴って延在する。第三仕切壁12gcは、第二側壁開口部12ebの頂壁12bd側の外縁から、第二底壁開口部12dbの側壁12bb側の外縁にまで屈曲を伴って延在する。第四仕切壁12gdは、第二側壁開口部12ebの底壁12ba側の外縁から、第二底壁開口部12dbの側壁12bc側の外縁にまで屈曲を伴って延在する。
第一仕切壁12ga及び第二仕切壁12gbは、隔壁12c上で、これらの間に、第一底壁開口部12daから第一側壁開口部12eaに至る第一冷却空気通路31を区画形成する。第一底壁開口部12daの全体及び第一側壁開口部12eaの全体がそれぞれ、第一冷却空気通路31に連通する。第三仕切壁12gc及び第四仕切壁12gdは、隔壁12c上で、これらの間に、第二底壁開口部12dbから第二側壁開口部12ebに至る第二冷却空気通路32を区画形成する。第二底壁開口部12dbの全体及び第二側壁開口部12ebの全体がそれぞれ、第二冷却空気通路32に連通する。ここで、第一冷却空気通路31は、冷却空気通路及び第1の冷却空気通路の一例であり、第二冷却空気通路32は、第2の冷却空気通路の一例である。
第二仕切壁12gbと側壁12bbの一部と底壁12baの一部とは、隔壁12c上で、これらの間に、第一中間室33を区画形成する。第一中間室33は、第一冷却空気通路31と側壁12bbとの間に位置する。第一中間室33は、第二仕切壁12gb、側壁12bb、底壁12ba、隔壁12c、及び図4に示す背面取付板13の取付板本体13aによって形成される閉じられた空間である。2つの第一連通孔12caは、第一中間室33内に位置する。第二仕切壁12gbにおける隔壁12cから遠位の縁には、複数の切欠部12gbaが形成されている。切欠部12gbaに電線28aを通すことによって、電線28aを第一中間室33から第一冷却空気通路31にわたって延在させることができる。ここで、第一中間室33は、中間室の一例である。
第一仕切壁12gaと第三仕切壁12gcと頂壁12bdと側壁12bbの一部と側壁12bcの一部と底壁12baの一部とは、隔壁12c上で、これらの間に、第二中間室34を区画形成する。第二中間室34は、第一冷却空気通路31と第二冷却空気通路32との間に位置する。第二中間室34は、第一仕切壁12ga、第三仕切壁12gc、頂壁12bd、側壁12bb、側壁12bc、底壁12ba、隔壁12c、及び図4に示す取付板本体13aによって形成される閉じられた空間である。2つの第二連通孔12cbは、第二中間室34内に位置する。第三仕切壁12gcにおける隔壁12cから遠位の縁には、複数の切欠部12gcaが形成されている。切欠部12gcaに電線29aを通すことによって、電線29aを第二中間室34から第二冷却空気通路32にわたって延在させることができる。ここで、第二中間室34は、中間室の一例である。
第一冷却空気通路31は、第一仕切壁12ga、第二仕切壁12gb、隔壁12c、及び図4に示す取付板本体13aによって形成される矩形状の閉断面を有する線形的な空気の流路である。第一冷却空気通路31は、第一底壁開口部12daから頂壁12bdに向かって直線的に延在した後、第一側壁開口部12eaに向かって屈曲を伴いつつ直線的に延在する線形を有する。具体的には、第一冷却空気通路31は、第一底壁開口部12daから頂壁12bdに向かって、底壁12baと略垂直な方向に直線的に延在した後に向きを変え、第一側壁開口部12eaに向かって側壁12bbに対して斜めに直線的に延在し、その後、側壁12bbに対して略垂直な方向に向きを変えて、側壁12bbにまで直線的に至る。第一仕切壁12ga及び第二仕切壁12gbはそれぞれ、第一側壁開口部12eaの近傍に、側壁12bbに対して略垂直に且つ頂壁12bd及び底壁12baに対して略平行に延在する側方延在部12gab及び12gbbを含む。なお、側方延在部12gab及び12gbbの両方、或いは、側方延在部12gbbは、側壁12bbに向かって、頂壁12bdから底壁12baに向かう方向に傾斜していてもよい。
第一冷却空気通路31内において、第一底壁開口部12daの近傍では、1つの直方体状の直流リアクトル28が、隔壁12cに接触して取り付けられている。直流リアクトル28は、内部にコイル等を含み、電流が流れると発熱する。直流リアクトル28は、内部のコイル等が外気に晒されないように、樹脂モールドによって封止され、その外表面は、外枠を構成する金属と樹脂層とによって、形成されている。直流リアクトル28が取り付けられる隔壁12cの表面の領域である第二平坦部12c2では、フライス加工等の加工方法による面切削によって、表面の平面度が向上している。ここで、直流リアクトル28は、第2の発熱体の一例である。
直流リアクトル28は、電線28a等によって、図6に示す変換素子26及び直流用回路基板24と電気的に接続される。直流リアクトル28から延びる電線28aは、第二仕切壁12gbの切欠部12gba及び第一連通孔12caを通り、第一収容室14内に延在する。つまり、電線28aは、第一冷却空気通路31から、第一中間室33及び第一連通孔12caを経由して第一収容室14に至る。
さらに、第一冷却空気通路31内において、隔壁12cの表面上には、複数の矩形板状のフィン12hが、設けられている。複数のフィン12hは、隔壁12cと一体成形されている。各フィン12hは、隔壁12cと略垂直な方向に隔壁12cから突出し、図4に示す取付板本体13aに至るまで又はその近傍にまで延在する。各フィン12hは、その厚さ方向に略垂直な長手方向を、底壁12baから頂壁12bdに向かう方向、つまり第一冷却空気通路31に沿わせるように、延在する。複数のフィン12hは、第一冷却空気通路31の延在方向と交差する方向、具体的には、第一冷却空気通路31の延在方向に略垂直な方向に並んで配置され、互いに間隔をあけて略平行に延在する。なお、複数のフィン12hの並び方向は、第一冷却空気通路31の延在方向と交差する方向であってよく、複数のフィン12hは、平行でなくてもよい。複数のフィン12hは、図7に示す隔壁12cの第一平坦部12c1と隔壁12cを挟んで対向する領域に、少なくとも形成されている。つまり、複数のフィン12hは、隔壁12cを挟んで、変換素子26と隣接する。なお、複数のフィン12hは、上記対向する領域内に収まっていてもよく、上記対向する領域の外にまで延在してもよい。第一冷却空気通路31内において、複数のフィン12hは、直流リアクトル28よりも頂壁12bd側に、つまり、直流リアクトル28よりも下流側に位置する。本実施の形態では、複数のフィン12h及び直流リアクトル28は、第一冷却空気通路31における底壁12baと略垂直な部分に位置している。
第二冷却空気通路32は、第三仕切壁12gc、第四仕切壁12gd、隔壁12c、及び図4に示す取付板本体13aによって形成される矩形状の閉断面を有する線形的な空気の流路である。第二冷却空気通路32は、第二底壁開口部12dbから頂壁12bdに向かって直線的に延在した後、第二側壁開口部12ebに向かって屈曲を伴いつつ直線的に延在する線形を有する。具体的には、第二冷却空気通路32は、第二底壁開口部12dbから頂壁12bdに向かって、底壁12baと略垂直な方向に直線的に延在した後に向きを変え、第二側壁開口部12ebに向かって側壁12bcに対して斜めに直線的に延在し、その後、側壁12bcに対して略垂直な方向に向きを変えて、側壁12bcにまで直線的に至る。第三仕切壁12gc及び第四仕切壁12gdはそれぞれ、第二側壁開口部12ebの近傍に、側壁12bcに対して略垂直に且つ頂壁12bd及び底壁12baに対して略平行に延在する側方延在部12gcb及び12gdbを含む。なお、側方延在部12gcb及び12gdbの両方、或いは、側方延在部12gdbは、側壁12bcに向かって、頂壁12bdから底壁12baに向かう方向に傾斜していてもよい。
第二冷却空気通路32内において、第二底壁開口部12dbの近傍では、2つの交流リアクトル29が、隔壁12cに接触して取り付けられている。2つの交流リアクトル29は、第二底壁開口部12dbから頂壁12bdに向かって一列に配置されている。本実施の形態では、2つの交流リアクトル29は、第二冷却空気通路32における底壁12baと略垂直な部分に位置している。各交流リアクトル29は、内部にコイル等を含み、電流が流れると発熱する。各交流リアクトル29は、内部のコイル等が外気に晒されないように、樹脂モールドによって封止され、その外表面は、外枠を構成する金属と樹脂層とによって、形成されている。交流リアクトル29が取り付けられる隔壁12cの表面の領域である第三平坦部12c3では、フライス加工等の加工方法による面切削によって、表面の平面度が向上している。ここで、交流リアクトル29は、第3の発熱体の一例である。
各交流リアクトル29は、電線29a等によって、図6に示す変換素子26及び交流用回路基板25と電気的に接続される。各交流リアクトル29から延びる電線29aは、第三仕切壁12gcの切欠部12gca及び第二連通孔12cbを通り、第一収容室14内に延在する。つまり、電線29aは、第二冷却空気通路32から、第二中間室34及び第二連通孔12cbを経由して第一収容室14に至る。
図10を参照すると、主筐体12の上部付近の詳細が示されている。なお、図10は、図7の主筐体12の上部付近を拡大して異なる方向からみた斜視図である。主筐体12において、第一枠部12aと、第一枠部12aよりも大きい外形を有する第二枠部12bとの間には、段差部12jが、第一枠部12a及び第二枠部12bの外周に沿って、上記外周の全体に連続的に形成されている。段差部12jは、第一枠部12aの外表面と、第一枠部12aよりも外方にある第二枠部12bの外表面と、上記2つの外表面の間にあり且つ上記2つの外表面に略垂直な表面とによって、形成されている。段差部12jは、図5に示す2つの側壁開口部12ea及び12eb、並びに、2つの側部フィルタ部材17a及び17bから、第一枠部12a及び第二枠部12bの軸心方向に離れた位置に位置する。
第一枠部12aの頂壁12ad上では、第一枠部12aの開口端を形成する頂壁12adの縁から頂壁12adに略垂直に、細長の矩形板状の突出部12adaが、突出している。突出部12adaは、その長手方向を頂壁12adの縁に沿わせるように連続的に延在し、頂壁12adと一体成形されている。
突出部12adaと段差部12jとの間の頂壁12adの外表面は、突出部12adaの長手方向に沿って並ぶ2つの傾斜面12ad1及び12ad2によって構成されている。傾斜面12ad1は、突出部12adaの長手方向での頂壁12adの中央付近から側壁12abまで延在する。傾斜面12ad1は、頂壁12adの中央付近から側壁12abに向かう方向に沿って下方の底壁12aa(図7参照)に向かって傾斜すると共に、突出部12adaから段差部12jに向かう方向に沿って下方の底壁12aaに向かって傾斜している。傾斜面12ad2は、突出部12adaの長手方向での頂壁12adの中央付近から側壁12acまで延在する。傾斜面12ad2は、頂壁12adの中央付近から側壁12acに向かう方向に沿って下方の底壁12aaに向かって傾斜すると共に、突出部12adaから段差部12jに向かう方向に沿って下方の底壁12aaに向かって傾斜している。
図2、図4及び図10を合わせて参照すると、屋外に配置されたパワーコンディショナ100に降り注いだ雨水が正面カバー11と主筐体12の第一枠部12aとの間に侵入した場合、頂壁12adの傾斜面12ad1及び12ad2上の雨水は、段差部12jに向かって流れると共に、側壁12ab又は12acへ向かって流れる。頂壁12ad上の雨水は、傾斜面12ad1及び12ad2の作用と、突出部12adaの作用とによって、第一収容室14内に侵入するのが抑制される。また、段差部12jに流れ着いた雨水は、段差部12jに沿って側壁12ab又は12ac上を流下する。側壁12ab及び12ac上の雨水は、段差部12jによって、側壁開口部12ea及び12ebへ流れるのが抑制される。よって、第一枠部12a上の雨水が、第一収容室14並びに側壁開口部12ea及び12ebに流入するのが抑制される。
上述のようなパワーコンディショナ100は、以下に説明する自冷作用を有する。図5〜図8を合わせて参照すると、パワーコンディショナ100の稼働時、変換素子26、直流リアクトル28及び交流リアクトル29が発熱する。
変換素子26の生成熱は、隣接する隔壁12cに伝達し、さらに、フィン12h及び主筐体12の全体に伝達する。フィン12hに伝達した熱は、第一冷却空気通路31内の空気に吸熱され、上記空気を昇温する。一方、主筐体12の全体に伝達した熱は、周囲の空気によって吸熱される。また、第一冷却空気通路31内の空気は、直流リアクトル28の生成熱も吸熱して昇温する。さらに、交流リアクトル29の生成熱が、第二冷却空気通路32内の空気を昇温する。
第一冷却空気通路31内の空気が昇温することによって、第一冷却空気通路31内では、下方から上方への空気の流れ、つまり対流が発生する。これにより、パワーコンディショナ100の外部の空気、つまり冷却空気が、第一底壁開口部12daから第一冷却空気通路31内に吸入され、吸入された空気は、第一冷却空気通路31内を通って第一側壁開口部12eaから主筐体12の外部に排出される。第一冷却空気通路31内では、空気は、直流リアクトル28の周囲に沿って流れ、その際に直流リアクトル28から吸熱し、その後、複数のフィン12hの間を通り、その際にフィン12hから吸熱する。なお、切欠部12gba、第一中間室33、及びグロメット41付きの第一連通孔12caを介して第一冷却空気通路31に連通する第一収容室14内には、第一冷却空気通路31内の空気が侵入するのが大きく抑えられる。
各フィン12hは、底壁12baから頂壁12bdに向かう方向、つまり対流の方向と略平行に延在するため、空気の流れへの妨げを低減している。さらに、第一冷却空気通路31は、複数のフィン12hによって、複数の通路に分割されると共に、流路断面積が大幅に低減する。このため、複数のフィン12hの間を流れる空気は、その上流側よりも流速を上昇させると共に、フィン12hとの大きい接触面積を有する。これにより、複数のフィン12hの間を流れる空気は、複数のフィン12hから効果的に吸熱する。よって、変換素子26の生成熱が、効率的に吸熱されることになる。
また、第一冷却空気通路31内において、複数のフィン12hよりも下流では、第一側壁開口部12eaに向かって第一冷却空気通路31の流路断面積が減少している。これにより、第一側壁開口部12ea付近では空気の流速が高くなり、空気は、第一側壁開口部12eaから円滑に排出される。よって、第一冷却空気通路31内での熱交換後の空気が第一側壁開口部12ea付近で滞留すること及び第一側壁開口部12eaから逆流することが抑制される。
直流リアクトル28の生成熱は、上述のように第一冷却空気通路31内を流れる空気によって吸熱され、そしてまた、隔壁12cにも伝達し、主筐体12を介して主筐体12の周囲の空気によって吸熱されもする。
第二冷却空気通路32内では、交流リアクトル29の生成熱は、第二冷却空気通路32内の空気によって吸熱されると共に、隔壁12cにも伝達し、主筐体12を介して主筐体12の周囲の空気によって吸熱される。交流リアクトル29の生成熱によって昇温した第二冷却空気通路32内の空気は、対流を発生する。これにより、パワーコンディショナ100の外部の空気が、第二底壁開口部12dbから第二冷却空気通路32内に吸入され、第二冷却空気通路32内を通り、第二側壁開口部12ebから主筐体12の外部に排出される。第二冷却空気通路32内を流れる空気は、交流リアクトル29の周囲に沿って流れる際に交流リアクトル29から吸熱する。なお、切欠部12gca、第二中間室34、及びグロメット41付きの第二連通孔12cbを介して第二冷却空気通路32に連通する第一収容室14内には、第二冷却空気通路32内の空気が侵入するのが大きく抑えられる。
また、第二冷却空気通路32内において、第二底壁開口部12dbよりも第二側壁開口部12ebの方が小さく、第二底壁開口部12dbから第二側壁開口部12ebに向かって、具体的には交流リアクトル29の下流側で、第二冷却空気通路32の流路断面積が減少している。これにより、第二側壁開口部12eb付近では空気の流速が高くなり、空気は、第二側壁開口部12ebから円滑に排出される。
上述のように、パワーコンディショナ100では、略密閉された第一収容室14内の変換素子26と、第一冷却空気通路31内の直流リアクトル28と、第二冷却空気通路32内の交流リアクトル29とが、第一冷却空気通路31内及び第二冷却空気通路32内で生じる対流を利用して冷却されると共に、主筐体12を介した放熱を利用して冷却される。つまり、パワーコンディショナ100は、送風用のファン等を使用せずに発熱部品を冷却可能な完全自冷式のパワーコンディショナである。
上述したように、本実施の形態に係る電源装置を構成する自冷式のパワーコンディショナ100は、発熱体としての変換素子26と筐体10とを備える。筐体10は、変換素子26を収容する第一収容室14と、第一収容室14の外側で、第一収容室14の熱伝導性を有する隔壁12cに隣接して設けられる第一冷却空気通路31とを含む。第一冷却空気通路31は、第一冷却空気通路31の一端に位置する第一底壁開口部12daと、第一冷却空気通路31の他端に位置し且つ第一底壁開口部12daよりも上方に位置する第一側壁開口部12eaとを有する。
上述の構成において、変換素子26が発熱し第一収容室14内部を昇温させると、第一収容室14から隔壁12cを介して伝達する熱が、第一冷却空気通路31内の空気を昇温する。これにより、第一冷却空気通路31内では、下方から上方に向かう空気の対流が発生する。よって、第一冷却空気通路31では、筐体10外部の新鮮な空気が、第一底壁開口部12daから吸入され、第一冷却空気通路31内を通過して第一側壁開口部12eaから外部に排出されるという空気の流れが、形成される。第一冷却空気通路31内に流入した筐体10外部の新鮮で低い温度の空気は、隔壁12cと熱交換して効果的に吸熱し、それにより、第一収容室14内の熱が効果的に吸熱される。よって、パワーコンディショナ100の変換素子26は、自冷式で効果的に冷却される。
本実施の形態に係るパワーコンディショナ100において、変換素子26は、隔壁12cに隣接して設けられる。上述の構成において、変換素子26の熱が直接的に隔壁12cに伝達するため、変換素子26からの吸熱効率が向上する。
本実施の形態に係るパワーコンディショナ100において、隔壁12cは、変換素子26が設けられる位置に、隔壁12cから第一冷却空気通路31内に向かって突出するフィン12hを含み、フィン12hは、第一冷却空気通路31に沿って延在する。上述の構成において、フィン12hを含む隔壁12cは、第一冷却空気通路31内の空気との接触面積を増加させるため、空気によって効果的に吸熱される。さらに、第一冷却空気通路31に沿って延在するフィン12hは、第一冷却空気通路31内の対流を妨げるような対流への悪影響を抑える。
本実施の形態に係るパワーコンディショナ100において、複数のフィン12hが、第一冷却空気通路31と交差する方向に並んで配置される。上述の構成において、複数のフィン12hによって、第一冷却空気通路31は、第一冷却空気通路31に沿った複数の通路に分割されるように延在する。そして、フィン12hの部分での第一冷却空気通路31の流路断面積は、フィン12hよりも上流側の第一冷却空気通路31の流路断面積よりも小さくなる。これにより、第一冷却空気通路31内では、フィン12hの部分での空気の流速が増加するため、フィン12h及び隔壁12cと空気との熱交換効率が向上する。さらに、複数のフィン12hが設けられることによって、第一冷却空気通路31内の空気との熱交換面積を増加させることができる。
本実施の形態に係るパワーコンディショナ100において、第一冷却空気通路31は、第一底壁開口部12daから上方に向かって延在した後、第一側壁開口部12eaに向かって延在する線形を有する。上述のような線形を有する第一冷却空気通路31は、上方に向かう空気の対流を妨げるのを抑える。
本実施の形態に係るパワーコンディショナ100において、第一冷却空気通路31は、第一側壁開口部12eaの近傍で側方に向かって延在する。上述の構成において、第一側壁開口部12eaから第一冷却空気通路31内に雨水などの異物が侵入した場合、異物は、第一冷却空気通路31の側方に向かって延在する部分で留まり、第一冷却空気通路31内の奥深くに侵入するのが抑えられる。
本実施の形態に係るパワーコンディショナ100において、第一側壁開口部12ea側の第一冷却空気通路31の流路断面積は、第一底壁開口部12da側の第一冷却空気通路31の流路断面積よりも小さい。上述の構成において、第一側壁開口部12ea近傍での空気の流速が高くなるため、第一側壁開口部12eaから排出された空気が、第一側壁開口部12eaから第一冷却空気通路31内に逆流すること、及び第一側壁開口部12ea近傍に滞留して第一底壁開口部12daから第一冷却空気通路31内に再び流入することが、抑えられる。
本実施の形態に係るパワーコンディショナ100において、第一冷却空気通路31の第一底壁開口部12daは、筐体10の底部である主筐体12の底壁12baで開口し、第一冷却空気通路31の第一側壁開口部12eaは、筐体10の側部である主筐体12の側壁12bbで開口する。上述の構成において、第一底壁開口部12da及び第一側壁開口部12eaから第一冷却空気通路31内に降雨が侵入するのを抑えることができる。第一冷却空気通路31内に対流が発生した際に吸入口となる第一底壁開口部12daが筐体10の底壁12baで開口していることによって、筐体10上又は筐体10の周囲の異物が第一底壁開口部12daから第一冷却空気通路31内に吸い込まれるのが抑えられる。
本実施の形態に係るパワーコンディショナ100は、第一収容室14内の変換素子26と、第一冷却空気通路31内に設けられる直流リアクトル28とを備える。上述の構成において、外気に晒すのに不適な変換素子26を第一収容室14内に配置して外気から保護し、外気に晒されても構わない直流リアクトル28を第一冷却空気通路31内に配置することができる。そして、変換素子26及び直流リアクトル28はいずれも、冷却されることができる。さらに、直流リアクトル28は、第一冷却空気通路31内の空気によって、直接的に効果的に冷却される。
本実施の形態に係るパワーコンディショナ100において、直流リアクトル28は、第一冷却空気通路31における筐体10の底部側に配置される。上述の構成において、直流リアクトル28が重量を有する場合、筐体10を安定して配置することができる。
本実施の形態に係るパワーコンディショナ100において、筐体10は、第一冷却空気通路31と、第一収容室14の外側で隔壁12cに隣接して設けられる第二冷却空気通路32とを含む。第二冷却空気通路32は、第二冷却空気通路32の一端に位置し且つ筐体10の底壁12baで開口する第二底壁開口部12dbと、第二冷却空気通路32の他端に位置し且つ筐体10の側壁12bcで開口する第二側壁開口部12ebとを有する。上述の構成において、第二冷却空気通路32を流れる空気によって、隔壁12cの熱が吸熱され、それにより、第一収容室14内の熱が吸熱される。よって、第一収容室14内の熱は、2つの冷却空気通路31及び32内を流れる空気によって効果的に吸熱される。
本実施の形態に係るパワーコンディショナ100において、第二冷却空気通路32内に、交流リアクトル29が設けられる。上述の構成において、複数の発熱体、つまり、直流リアクトル28及び交流リアクトル29に対して複数の冷却空気通路31及び32を設けることによって、冷却空気通路31及び32内の直流リアクトル28及び交流リアクトル29に、より多くの筐体10外部の新鮮な空気と熱交換させることができる。これにより、冷却空気通路31及び32内の直流リアクトル28及び交流リアクトル29の冷却効率が向上する。
本実施の形態に係るパワーコンディショナ100において、隔壁12cは、筐体10の正面側に位置する第一収容室14と、筐体10の背面側に位置し且つ第一冷却空気通路31及び第二冷却空気通路32を含む第二収容室15とに、筐体10内を区画する。第二収容室15は、冷却空気通路31及び32から隔離され且つ隔壁12cの連通孔12ca及び12cbを介して第一収容室14と連通する中間室33及び34を含む。変換素子26と直流リアクトル28とは、第一連通孔12ca及び第一中間室33を経由して第一収容室14から第一冷却空気通路31にまで延在する電線28aによって、電気的に接続される。変換素子26と交流リアクトル29とは、第二連通孔12cb及び第二中間室34を経由して第一収容室14から第二冷却空気通路32にまで延在する電線29aによって、電気的に接続される。上述の構成において、連通孔12ca及び12cbと冷却空気通路31及び32との間にそれぞれ、中間室33及び34があるため、冷却空気通路31及び32内の外気などの空気が、電線28a又は29aの通過部分を介して、第一収容室14内に侵入するのが抑制される。
[その他の変形例]
以上、本発明の実施の形態に係るパワーコンディショナ100について説明したが、本発明は、実施の形態に限定されるものではない。つまり、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上述した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
実施の形態に係るパワーコンディショナ100では、2つの冷却空気通路31及び32が設けられていたが、冷却空気通路は、1つであってもよく、3つ以上であってもよい。
実施の形態に係るパワーコンディショナ100では、2つの冷却空気通路31及び32はいずれも、主筐体12の底壁12baと側壁12bb又は12bcとで開口していたが、これに限定されるものでない。冷却空気通路31及び32それぞれの2つの開口部は、一方の開口部が他方の開口部よりも上方に位置するように構成されればよい。例えば、冷却空気通路31又は32における上方側の開口部は、主筐体12の頂壁12bd又は背面取付板13の取付板本体13aに位置してもよい。冷却空気通路31又は32における下方側の開口部は、主筐体12の側壁12bb若しくは12bc又は背面取付板13の取付板本体13aに位置してもよい。また、冷却空気通路31及び32における開口部は、主筐体12又は背面取付板13から外方に突出した位置にあってもよく、主筐体12又は背面取付板13から内方に後退した位置にあってもよい。
また、冷却空気通路31及び32の線形も、実施の形態に係るパワーコンディショナ100における線形に限定されるものでない。冷却空気通路31及び32は、上方、下方若しくは側方への曲がり又は湾曲を有していてもよい。冷却空気通路31及び32の途中で、断面形状又は断面寸法が変化してもよい。例えば、冷却空気通路31及び32は、第一側壁開口部12ea及び第二側壁開口部12ebよりも上方に延在する部分を含んでもよく、第一底壁開口部12da及び第二底壁開口部12dbよりも下方に延在する部分を含んでもよい。
実施の形態に係るパワーコンディショナ100では、2つの冷却空気通路31及び32はいずれも、主筐体12と一体成形された隔壁12c及び仕切壁と、背面取付板13の取付板本体13aとによって、形成されていたが、これに限定されるものでない。第一冷却空気通路31は、主筐体12の隔壁12cと、熱交換ができるように構成されていればよい。一方、第二冷却空気通路32は、隔壁12cと熱交換できなくてもよい。冷却空気通路31又は32は、主筐体12と一体成形された筒状部分によって形成される、つまり、主筐体12のみによって形成されてもよい。冷却空気通路31又は32は、主筐体12及び背面取付板13と別個の筒状部材によって形成されてもよい。冷却空気通路31又は32は、背面取付板13と一体成形された筒状部分によって形成される、つまり、背面取付板13のみによって形成されてもよい。背面取付板13が冷却空気通路31又は32の少なくとも一部を構成することによって、冷却空気通路31又は32内の空気は、外気と接触する背面取付板13によって吸熱され得る。
実施の形態に係るパワーコンディショナ100では、フィン12hは、主筐体12と一体成形されていたが、これに限定されるものでない。主筐体12と別個の熱伝導性を有するフィンが、隔壁12cに取り付けられてもよい。
実施の形態に係るパワーコンディショナ100では、第一冷却空気通路31において、直流リアクトル28の下流にフィン12hが設けられていたが、これに限定されるものでなく、フィン12hの方が上流に、つまり、第一底壁開口部12daにより近くなるように設けられてもよい。これにより、フィン12hは、第一底壁開口部12daから流入した直後の新鮮な外気と熱交換することができ、効果的に吸熱される。
実施の形態に係るパワーコンディショナ100では、筐体10は、正面カバー11と主筐体12と背面取付板13とによる3つの部材によって形成されていたが、これに限定されるものでなく、上記3つ部材のうちの少なくとも2つが一体化されてもよい。なお、上述のような3つの部材で筐体10を構成することによって、筐体10の製造つまり各部材の成形が容易になると共に、筐体10の内部に含まれる構成要素の設置が容易になる。
実施の形態では、電源装置の例として、パワーコンディショナの説明を行ったが、本発明に係る電源装置は、パワーコンディショナに限定されるものでない。電源装置は、単なるスイッチング電源、上記以外のインバータ、コンバータ、UPS(無停電電源装置)などであってもよい。また、第一収容室14内で隔壁12cに接触して配置される部品は、変換素子26に限定されるものでなく、電子部品、電池、配線等の発熱する部品であってもよい。第一冷却空気通路31及び第二冷却空気通路32内に配置される部品も、直流リアクトル28及び交流リアクトル29に限定されるものでなく、樹脂モールドされた電子部品等の外気に晒されても構わない耐食性のある部品であってもよい。
実施の形態に係るパワーコンディショナ100では、主筐体12に形成された第一底壁開口部12da、第二底壁開口部12db、第一側壁開口部12ea及び第二側壁開口部12ebのそれぞれに、底部フィルタ部材16a、底部フィルタ部材16b、側部フィルタ部材17a及び側部フィルタ部材17bが取り付けられていたが、これに限定されるものではない。矩形穴状の底壁開口部12da及び12db並びに側壁開口部12ea及び12ebをそれぞれ、多数の小孔の群から形成してもよい。つまり、底壁12ba並びに側壁12bb及び12bcにおいて、各開口部が形成される部位をパンチングメタルのようにしてもよい。小孔のサイズを調節することによって、様々なサイズの異物に対して、第一冷却空気通路31及び第二冷却空気通路32内への侵入を防ぐことができる。
また、実施の形態及び変形例を任意に組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
本発明は、パワーコンディショナ等の発熱体を含む電源装置に適用できる。
10 筐体
12ba 底壁(筐体の底部)
12bb,12bc 側壁(筐体の側部)
12c 隔壁(収容室壁部)
12ca,12cb 連通孔
12da 第一底壁開口部(第1の冷却空気通路の第1の開口部)
12db 第二底壁開口部(第2の冷却空気通路の第1の開口部)
12ea 第一側壁開口部(第1の冷却空気通路の第2の開口部)
12eb 第二側壁開口部(第2の冷却空気通路の第2の開口部)
12h フィン
14 第一収容室(収容室、第1の収容室)
15 第二収容室(第2の収容室)
26 変換素子(発熱体、第1の発熱体)
28 直流リアクトル(第2の発熱体)
28a,29a 電線
29 交流リアクトル(第3の発熱体)
31 第一冷却空気通路(冷却空気通路、第1の冷却空気通路)
32 第二冷却空気通路(第2の冷却空気通路)
33 第一中間室(中間室)
34 第二中間室(中間室)
100 パワーコンディショナ(電源装置)

Claims (10)

  1. 発熱体と筐体とを備える自冷式の電源装置であって、
    前記筐体は、
    前記発熱体を収容する収容室と、
    前記収容室の外側で、前記収容室の熱伝導性を有する収容室壁部に隣接して設けられる冷却空気通路とを含み、
    前記冷却空気通路は、前記冷却空気通路の一端に位置する第1の開口部と、前記冷却空気通路の他端に位置し且つ前記第1の開口部よりも上方に位置する第2の開口部とを有し、
    前記第1の開口部は、前記筐体の底壁を貫通して形成された開口であり、前記第2の開口部は、前記筐体の側壁を貫通して形成された開口であり、
    前記電源装置は、
    前記発熱体としての第1の発熱体と、前記冷却空気通路内に設けられる第2の発熱体とを備え、
    前記筐体は、前記冷却空気通路としての第1の冷却空気通路と、前記収容室の外側で前記収容室壁部に隣接して設けられる第2の冷却空気通路とを含み、
    前記第2の冷却空気通路は、前記第2の冷却空気通路の一端に位置し且つ前記筐体の底部で開口する第3の開口部と、前記第2の冷却空気通路の他端に位置し且つ前記筐体の側部で開口する第4の開口部とを有する
    電源装置。
  2. 前記第2の冷却空気通路内に、第3の発熱体が設けられる
    請求項に記載の電源装置。
  3. 発熱体と筐体とを備える自冷式の電源装置であって、
    前記筐体は、
    前記発熱体を収容する収容室と、
    前記収容室の外側で、前記収容室の熱伝導性を有する収容室壁部に隣接して設けられる冷却空気通路とを含み、
    前記冷却空気通路は、前記冷却空気通路の一端に位置する第1の開口部と、前記冷却空気通路の他端に位置し且つ前記第1の開口部よりも上方に位置する第2の開口部とを有し、
    前記第1の開口部は、前記筐体の底壁を貫通して形成された開口であり、前記第2の開口部は、前記筐体の側壁を貫通して形成された開口であり、
    前記電源装置は、
    前記発熱体としての第1の発熱体と、前記冷却空気通路内に設けられる第2の発熱体とを備え、
    前記筐体は、前記収容室壁部を兼ねる隔壁を含み、
    前記隔壁は、前記筐体の正面側に位置する前記収容室としての第1の収容室と、前記筐体の背面側に位置し且つ前記冷却空気通路を含む第2の収容室とに、前記筐体内を区画し、
    前記第2の収容室は、前記冷却空気通路から隔離され且つ前記隔壁の連通孔を介して前記第1の収容室と連通する中間室を含み、
    前記第1の発熱体と前記第2の発熱体とは、前記連通孔及び前記中間室を経由して前記第1の収容室から前記冷却空気通路にまで延在する電線によって、電気的に接続される
    源装置。
  4. 前記発熱体は、前記収容室壁部に隣接して設けられる
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の電源装置。
  5. 前記収容室壁部は、前記発熱体が設けられる位置に、前記収容室壁部から前記冷却空気通路内に向かって突出するフィンを含み、
    前記フィンは、前記冷却空気通路に沿って延在する
    請求項に記載の電源装置。
  6. 複数の前記フィンが、設けられ、
    前記複数のフィンは、前記冷却空気通路と交差する方向に並んで配置される
    請求項に記載の電源装置。
  7. 前記冷却空気通路は、前記第1の開口部から上方に向かって延在した後、前記第2の開口部に向かって延在する線形を有する
    請求項1〜のいずれか一項に記載の電源装置。
  8. 前記冷却空気通路は、前記第2の開口部の近傍で側方に向かって延在する
    請求項に記載の電源装置。
  9. 前記第2の開口部側の前記冷却空気通路の流路断面積は、前記第1の開口部側の前記冷却空気通路の流路断面積よりも小さい
    請求項1〜のいずれか一項に記載の電源装置。
  10. 前記第2の発熱体は、前記冷却空気通路における前記筐体の底部側に配置される
    請求項1〜9のいずれか一項に記載の電源装置。
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