JP6758246B2 - 車両の電子制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、車両の停止時にエンジン停止条件が成立すればエンジンを自動的に停止させ、その後エンジン再始動条件が成立すればエンジンを自動的に再始動させる車両の電子制御装置に関するものである。
一般に、自動車の一時停止時においては、エンジンはアイドリング状態で回転しているが、かかるアイドリングは自動車の燃費性を低下させるとともに、地球温暖化の一因である二酸化炭素の排出量を増加させる。そこで、例えば特開2004−353777号公報(特許文献1)に、自動車の一時停止時ないしはアイドリング時において、エンジン停止条件が成立すればエンジンを自動的に停止させ、その後エンジン再始動条件が成立すればエンジンを自動的に再始動させる動作(以下、アイドルストップという。)を行うようにしたアイドルストップ制御装置が提案されている。
上記特許文献1では、エンジン再始動時の方法として、エンジン停止後の再始動により変速機構へ入力されるトルクを検出する変速機構入力トルク検出手段を設け、アイドルストップ制御手段は、変速機構入力トルクが大きい場合、ロックアップクラッチを滑り締結させる方法が提案されている。
また、特開2010−84841号公報(特許文献2)では、エンジン再始動時の方法として、車両の停止時においてドライバの意図ないしは操作と無関係な原因によりエンジン再始動条件が成立したときには、ロックアップクラッチを滑り締結させることにより、エンジン回転の上昇率を抑制する方法が提案されている。
さらに、特開2010−84610号公報(特許文献3)では、エンジン再始動時の方法として、エンジンを再始動させる際のエンジン回転数の上昇時(立ち上がり時)におけるエンジン回転数上昇率を変更(制御)するエンジン回転数上昇率変更手段と、アクセル操作を検出するアクセル操作検出手段とを備え、エンジン回転数上昇率変更手段は、アクセルオン時にはアクセルオフ時に比べて、上記エンジンを再始動させる際のエンジン回転数上昇率を大きくする方法が提案されている。
特開2004−353777号公報 特開2010−84841号公報 特開2010−84610号公報
近年、燃料性能の向上を目的として、車両停止時だけでなく、車両が減速を開始してから車両が停止する前にエンジンを停止させる、いわゆるコーストストップ制御が行われている。コーストストップ制御中においてもユーザが意図的にアクセル操作をしたときにはドライバビリティ向上のため速やかにエンジンを再始動させ、車両を再加速させることが望ましい。
アクセル開度を上げるなどの運転操作を行った場合、例えば、図4に示すように、横軸をアクセル開度、縦軸をエンジン出力トルクとしたアクセル開度ーエンジン出力トルクマップにおいて、アクセル開度のマップ軸上の現状のアクセル開度Aを特定し、それに対応するエンジン出力トルクBを算出する処理が行われ、算出されたエンジン出力トルクとなるようにエンジン制御を行う。
しかしながら、車両が減速を開始してから車両が停止する前にエンジンを停止させると、エンジンが停止してから車両が停車するまでの間、トルクコンバータのタービンランナは惰性回転を続けるため、タービンランナの惰性回転により慣性トルクが発生した状況となる。このような状況で運転者が車両を再度加速させるためアクセル開度を上げるなどの運転操作を行った場合、例えばアクセル開度をもとに図4のアクセル開度ーエンジン出力トルクマップより算出されたエンジンの出力トルクに、トルクコンバータのタービンランナの惰性回転による慣性トルクが上乗せされてトルクコンバータの入力軸に入力される。
エンジンの出力トルクにトルクコンバータの慣性トルクが上乗せされると、通常走行中に同程度のアクセル開度を上げた時以上のトルクがトルクコンバータの入力軸に加わった状態になるため、運転者が想定していた以上に車両が急加速するように、急激なトルク変動による車両のショック発生に繋がるなどの現象が発生し、ドライバビリティが悪化することが考えられる。
上記特許文献1の方法では、トルクコンバータの入力トルクが急激に増大した場合、ロックアップクラッチを滑り締結させることにより変速ショックは軽減されるものの、トルクコンバータを滑り締結することにより、トルクコンバータで変速機に伝達されず消失するトルクが発生することになり、消失したトルクの分だけ燃費が悪化することに繋がる。また、ロックアップクラッチを滑り締結することで余剰なトルクを吸収する方法は、トルクコンバータのクラッチの発熱などの要因になり、クラッチの耐久性が低下するなどの問題が発生することが考えられる。
また、上記特許文献2の方法では、エンジン回転数の上昇率の抑制やエンジンの点火進角のリタード制御は、車両の減速中のトルクコンバータの慣性トルクとの連動や運転者の意図的なアクセル開度操作などが考慮されていないため、エンジンの出力トルク不足やエンジン停止後運転者のアクセル開度操作によるエンジン再始動時に、運転者が期待する出力トルクが出せない可能性がある。
また、上記特許文献3の方法では、アクセルオンによりエンジン回転数を上昇させる制御とロックアップクラッチを滑り締結させる制御とを同時に並行して行うことにより、アクセルオン時のエンジン出力トルクの増加分がロックアップクラッチの滑り締結させることで相殺されてしまい、燃費の悪化に繋がる可能性がある。また、減速中のトルクコンバータの慣性トルクを考慮していないため、アクセルによるエンジン出力のトルク増加にトルクコンバータの慣性トルクが上乗せされるため、運転者の意図しないトルクの増加を招き、車両のショック発生に繋がる可能性もある。ロックアップクラッチを滑り締結することで余剰なトルクを吸収する方法は、トルクコンバータのクラッチの発熱などの要因になり、クラッチの耐久性が低下するなどの問題が発生することが考えられる。
この発明は、上記課題を解決するためになされたもので、車両の停止時にエンジン停止条件が成立すればエンジンを自動的に停止させ、その後エンジン再始動条件が成立すればエンジンを自動的に再始動させる場合、運転者が想定していた以上の急激なトルク変動を防止する車両の電子制御装置を得ることを目的とするものである。
この発明に係る車両の制御装置は、エンジンと自動変速機との間にロックアップクラッチを有するトルクコンバータを備えた車両を制御する車両の電子制御装置であって、
上記車両の減速時もしくは停止時において上記自動変速機が動力伝達可能な状態にあるときに、エンジン停止条件が成立すれば上記エンジンを停止させ、エンジン再始動条件が成立すれば上記エンジンを再始動させる手段と、車速及びアクセル開度に応じたエンジン回転数と上記トルクコンバータのタービン回転数との差回転数があらかじめ設定されたロックアップマップを有し、上記ロックアップマップに設定されたエンジン回転数とタービン回転数の差回転数になるように、上記ロックアップクラッチの締結制御を行うロックアップクラッチ締結手段と、上記トルクコンバータのタービン回転数より、上記トルクコンバータの慣性トルクを算出する慣性トルク算出手段と、上記車両が減速中に上記エンジン停止条件が成立し上記エンジンが停止した後、上記車両の停止前の運転者のアクセル開度操作による上記エンジン再始動条件が成立した時、上記アクセル開度より算出されたエンジン出力トルクから上記慣性トルク算出手段で算出された慣性トルクを低減したエンジン出力トルクを算出し、上記エンジンの出力トルク制御を行うエンジントルク設定手段と、上記エンジン再始動条件の成立後のエンジン再始動時から、上記エンジンの出力トルクから上記トルクコンバータの慣性トルク分のトルクを低減する処理を予め設定された時間継続する手段と、を備え、
上記エンジンが上記エンジントルク設定手段で算出されたエンジン出力トルクを上記トルクコンバータに出力し、上記エンジンの再始動条件成立後のエンジン再始動時から上記ロックアップクラッチの滑り締結を開始するまでの間に、上記エンジンの出力トルクから低減する上記トルクコンバータの慣性トルク分のトルク量を、上記エンジンの出力トルク低減を開始してからの時間経過に伴って減少させるものである。
この発明に係る車両の制御装置によれば、車両が減速中にエンジン停止条件を満たしてエンジン停止した後、車両が停車するまでの間に、運転者が車両を再度加速させるためアクセル開度を上げるなどの運転操作を行った場合、アクセル開度をもとに算出されたエンジンの出力トルクに、トルクコンバータのタービンランナの惰性回転による慣性トルクが上乗せされて出力されることが防止できる。従って、急激なトルク変動による車両のショック発生に繋がるなどの現象が防止でき、エンジン再始動時のドライバビリティを向上させることが可能となる。また、トルクコンバータの慣性トルク分のエンジン出力トルクを低減できるため燃費向上にも繋がる。
この発明の実施の形態1に係る車両の電子制御装置を説明するシステム構成図である。 この発明の実施の形態1に係る車両の電子制御装置の制御処理の流れを示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1に係る車両の電子制御装置の効果を説明する図である。 車両の電子制御装置のアクセル開度にもとづくエンジン出力マップの一例を示した図である。
以下、この発明に係る車両の制御装置の好適な実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る車両の電子制御装置を説明するシステム構成図である。図1において、符号110はエンジンを示しており、このエンジン110はガソリンエンジンでもよく、他のエンジン形態、例えばディーゼルエンジンを用いることも可能である。また、エンジン110は、例えば、燃料噴射装置、絞りバルブなどのトルクアクチュエータ111によってトルクを発生させたり、エンジン回転数を調整したりすることが可能である。
エンジン110は、ほとんど零に近いエンジン回転数において、エンジン再始動を補助する補助的なスタータシステム112を含んでいる。スタータシステム112は、例えば事前のアイドルストップ条件の成立に応じてエンジン110がスピンダウンしている間に、運転者がアクセル開度を操作した場合のエンジン110の再始動に用いられる。エンジン110の出力軸には、エンジン回転センサ160が接続され、計測されたエンジン回転数は、電子制御装置100に入力される。
エンジン110に連結されたトルクコンバータ120にはロックアップクラッチ121が内蔵されていて、このロックアップクラッチ121は、電子制御装置100からの指令値に基づいて、ロックアップクラッチ121の締結、滑り締結、開放を制御することにより、後述する自動変速機130の入力トルクとして入力されるエンジン110の出力トルクの大きさを制御することができる。
トルクコンバータ120にはタービン回転速度を計測するタービン回転センサ161が接続されており、タービン回転センサ161で計測されたトルクコンバータ120のタービン回転速度は電子制御装置100に入力される。
トルクコンバータ120には自動変速機130が連結されている。エンジン110からの出力トルクは走行時、トルクコンバータ120を介して自動変速機130に伝えられ、自動変速機130で車両の走行状況や運転者の意図に応じたトルクに変換され、ディファレンシャルギアやドライブシャフトを介して車輪140に出力される。自動変速機130としては、例えば無段変速機や有段変速機などが挙げられる。
車輪140には車速センサ162が接続されている。車速センサ162で計測された車両の車速は電子制御装置100に入力される。
運転者が車両を加速させる際に操作するアクセルペダル150にはアクセル開度センサ163が接続されている。アクセル開度センサ163で読み取られたアクセル開度は電子制御装置100に入力される。
電子制御装置100は、アクセル開度取得手段101、エンジン始動手段102、エンジン停止手段103、アイドルストップ判定手段104、エンジントルク設定手段105、エンジン回転数取得手段106、ロックアップクラッチ締結手段107、タービン回転数取得手段108、及び慣性トルク算出手段109を備えており、アクセル開度センサ163、エンジン回転センサ160、タービン回転センサ161、及び車速センサ162の入力を基に運転状況に応じてロックアップクラッチ121の締結制御やトルクアクチュエータ111の制御を行い、エンジン110の出力トルク、回転数制御、スタータシステム112を制御してエンジン停止状態からのエンジン再始動などの制御を行う。
アイドルストップ判定手段104は、車両の減速中に車速センサ162より読み取った車速が、所定値未満になるなどのアイドルストップのエンジン停止条件を判定し、アイドルストップ判定が成立している場合、エンジン停止手段103はエンジントルク設定手段105に対し、エンジン停止するように指示を出す。エンジントルク設定手段105は、トルクアクチュエータ111を停止してエンジン停止制御を行う。
エンジン始動手段102は、車両の減速中にエンジン停止した後の車両停止前に、運転者がアクセル開度を上げる操作を行った場合、アクセル開度をアクセル開度センサ163で検出し、アクセル開度取得手段101を介して取得する。エンジン始動手段102は、アクセル開度が所定値を超えるなどエンジン再始動条件を満たした場合、スタータシステム112を制御することによるエンジン再始動と、エンジントルク設定手段105にエンジン110の出力トルクの制御を開始するように指示する。
エンジン回転数取得手段106は、エンジン回転センサ160を介してエンジン回転数を読み取る。また、タービン回転数取得手段108は、タービン回転センサ161を介してトルクコンバータ120のタービン回転数を読み取る。
ロックアップクラッチ締結手段107は、アクセル開度取得手段101で読み取ったアクセル開度と、車速センサ162から読み取った車速を入力として、あらかじめ設定されたロックアップマップをもとに、目標とするエンジン回転数とトルクコンバータ120のタービン回転数の差回転数を算出し、エンジン回転数取得手段106で読み取ったエンジン回転数とタービン回転数取得手段108で読み取ったタービン回転数とをモニタしながら、ロックアップマップより算出された差回転数となるようにロックアップクラッチ121の締結制御を行う。
ロックアップマップは車速、アクセル開度を入力として、自動車の運転状態に応じてエンジン回転数とトルクコンバータ120のタービン回転数の差回転数を出力として設定されている。例えば、車速が低速でアクセル開度が大きい場合は、トルクコンバータ120でのトルクの増大とエンジン110の急激な出力トルク変動による車両のショック低減のため、ロックアップマップの出力となるエンジン回転数とトルクコンバータ120のタービン回転数の差回転数を大きくする、即ち、ロックアップクラッチ121を開放するように設定されている。車速が高速でアクセル開度が小さい場合は、トルクコンバータ120のトルクロスを防止し燃費向上させるため、ロックアップマップの出力となるエンジン回転数とトルクコンバータ120のタービン回転数の差回転数を零にする、即ち、ロックアップクラッチ121を締結するように設定されている。車速が低速でアクセル開度が小さい場合は、燃費の向上とショック抑制の両立を図るため、ロックアップマップの出力となるエンジン回転数とトルクコンバータ120のタービン回転数の差回転数を車両の走行状態に応じて生じさせる、即ち、ロックアップクラッチ121を滑り締結させるように設定されている。

慣性トルク算出手段109は、エンジン回転数取得手段106からエンジン回転数を取得すると共に、タービン回転数取得手段108からトルクコンバータ120のタービン回転数を取得し、車両の減速中にエンジン停止した後の車両停止前に、運転者のアクセル開度操作によりエンジン再始動したときのトルクコンバータ120の慣性トルクを算出する。トルクコンバータ120の慣性トルクとしては、車両の減速中にエンジン停止した状態でトルクコンバータ120のタービンの惰性回転によって駆動されるトルクコンバータ120の入力側のトルク、すなわちエンジン110の出力軸側に加わるトルクを算出し適用する。
トルクコンバータ120の慣性トルクの算出方法は、例えばトルクコンバータ120のポンプ容量係数を利用した算出方法が考えられる。トルクコンバータ120のタービン回転数をエンジン回転数から下記の式(1)の演算式より速度比eを算出する。
速度比e=タービン回転数/エンジン回転数・・・(式1)
算出した速度比eを入力として、トルクコンバータ120の速度比eとポンプ容量係数c(Nm/rpm)の特性マップよりポンプ容量係数cを算出する。
車両の減速中にエンジン停止した後の車両停止前に、エンジン再始動したときのトルクコンバータ120の慣性トルクTt(Nm)は、速度比eより算出されたポンプ容量係数cとエンジン回転数を基に、下記の(式2)の演算式で算出できる。
慣性トルクTt(Nm)=c(Nm/rpm)×(エンジン回転数(rpm))・・・(式2)
またエンジン110の出力トルクからトルクコンバータ120の慣性トルクTtを低減する時間をtre(s)とし、低減継続時間をt(s)とすると、エンジン再始動時以降のエンジン110の出力トルクから低減するトルクコンバータ120の慣性トルクTt(n=1,2,3・・・)は、下記の(式3)の演算式により算出される。
慣性トルクTt(Nm)=Tt(Nm)×(Tre(s)−t(s))/Tre(s)・・・(式3)
エンジントルク設定手段105は、エンジン出力トルクを算出しトルクアクチュエータ111を制御してエンジン110の出力トルク制御を行う。
エンジントルク設定手段105は、エンジン停止手段103からエンジン停止指示を受け取ったときは、エンジン出力トルクを零にしてエンジン停止制御を行う。また、エンジントルク設定手段105は、エンジン始動手段102からエンジン始動指示を受け取ったときは、アクセル開度取得手段101で取得したアクセル開度から、例えば図4のアクセル開度ーエンジン出力トルクマップに示すように、アクセル開度のマップ軸上の現状のアクセル開度Aを特定し、それに対応するエンジン出力トルクBを算出する処理を行い、算出されたエンジン出力トルクが出力されるように、トルクアクチュエータ111を制御する。
エンジントルク設定手段105は、車両の減速中にエンジン停止した後の車両停止前に、運転者がアクセル開度の操作を行いエンジン再始動した場合、アクセル開度より算出したエンジン出力トルクから慣性トルク算出手段109で算出された慣性トルクTt(Nm)を低減するエンジン出力トルク低減制御を行う。
図2は、実施の形態1に係る車両の電子制御装置の制御処理の流れを示すフローチャートである。
電子制御装置100は、運転者によって車両のイグニッションキーがオンされ、電子制御装置100に通電が開始されて起動してから、運転者によって車両のイグニッションキーがオフされ、電子制御装置100に通電が停止されて停止するまでの間、あらかじめ設定された時間間隔で定周期の制御処理を実行する。
ステップS201では、アイドルストップ制御中のエンジン停止中かどうか判定する。エンジン停止中である場合はステップS202に進み、エンジン稼働中の場合はステップS206に進む。
ステップS202では、アイドルストップ制御中のエンジン停止中に運転者によりアクセル開度が操作されエンジン再始動条件が成立しているかどうかを判定する。エンジン再始動条件が成立する場合は、ステップS203に進む。エンジン再始動条件が成立しない場合は、処理を終了し次回定周期実行タイミングで再度処理を実行する。
ステップS203では、タービン回転数を取得する処理を行い、次にステップS204に進む。
ステップS204では、慣性トルク算出手段109の実行により、上記式(1)、式(2)からトルクコンバータ120の慣性トルクの算出処理を行う。次にステップS205に進む。
ステップS205では、エンジントルク設定手段105の実行により、アクセル開度取得手段101で取得したアクセル開度から、例えば図4のアクセル開度ーエンジン出力トルクマップに示すように、アクセル開度のマップ軸上の現状のアクセル開度Aを特定し、それに対応するエンジン出力トルクBの算出処理を行い、算出されたエンジン110の出力トルクからステップS204もしくはステップS208で算出したトルクコンバータ120の慣性トルクを減算した値をエンジン出力トルクとして決定する。
ステップS206では、トルクコンバータ120の慣性トルク低減処理実施中か判定する処理を行う。トルクコンバータ120の慣性トルク低減処理実施中の場合は、ステップS207に進む。低減処理が終了もしくは低減処理を実施していない場合はステップS211に進む。
ステップS207では、トルクコンバータ120の慣性トルク低減処理実施時間があらかじめ設定された所定時間継続したかどうかを判定する。所定時間継続していない場合はステップS208に進み、所定時間継続した場合はステップS210に進む。
ステップS208では、エンジン出力トルクの低減処理の継続時間に応じて上記式(2)、式(3)よりトルクコンバータ120の慣性トルクの減算処理を行い、次にステップS209に進む。
ステップS209では、トルクコンバータ120の慣性トルク低減処理の継続時間をカウントアップし、次にステップS205に進む。
ステップS210では、トルクコンバータ120の慣性トルク低減処理を終了し、次にステップS211に進む。
ステップS211では、アクセル開度取得手段101で取得したアクセル開度から、例えば図4のアクセル開度ーエンジン出力トルクマップに示すように、アクセル開度のマップ軸上の現状のアクセル開度Aを特定し、それに対応するエンジン出力トルクを算出する処理を行う。アクセル開度に基づいて算出されたエンジン出力トルクからトルクコンバータ120の慣性トルクの減算処理は行わない。
次に、実施の形態1に係る車両の電子制御装置の効果について説明する。図3は、実施の形態1に係る車両の電子制御装置の効果を表す図である。図3において、車両が減速中に車速Sが低下しはじめるとロックアップクラッチ121の滑り締結制御を開始する。図3の符号C1がロックアップクラッチ121の滑り締結区間を表している。ロックアップクラッチ121を滑り締結制御することにより、タービン回転数Tとエンジン回転数Eの差回転数が徐々に大きくなる。
さらに車速が低下し、所定値以下になるとエンジン110が停止し、ロックアップクラッチ121を開放する。ロックアップクラッチ121の開放中、車両が減速中のトルクコンバータ120の慣性トルクによりタービン回転数Tは徐々に低下する。エンジン停止後エンジン回転数Eもタービン回転数Tより回転数の低下はおおきくなるものの、トルクコンバータ120の慣性トルクにつられて惰性で回転を続ける。なお、図3の符号C2がロックアップクラッチ121の開放区間を表している。
エンジン停止後、エンジン停止する前に運転者がアクセル開度操作を行ったときにエンジン110は再始動する。図3の符号Dがアクセル開度区間を表している。
エンジン再始動時のエンジン出力トルクは、アクセル開度に基づいて算出されたエンジン出力トルクTQ1からトルクコンバータ120の慣性トルクTQ2(図3中の縦縞模様部分)を低減したトルクをエンジン出力トルクとして出力するように、エンジン110のトルクアクチュエータ111を制御する。図3の符号TQがエンジン再始動時のエンジン出力トルクの変移を表している。
エンジン出力トルクTQ1からトルクコンバータ120の慣性トルクTQ2を低減する制御は、所定期間であるエンジントルク低減終了期間まで行い、その継続時間に応じてエンジン出力トルクTQ1から低減するトルクコンバータ120の慣性トルクTQ2を徐々に減少させる。
トルクコンバータ120の慣性トルクTQ2を低減する制御終了期間以降は通常通りアクセル開度に応じたエンジン出力トルクTQを出力する。
以上詳述したように、実施の形態1に係る車両の電子制御装置は、車両の減速中にエンジン停止条件が成立しエンジン停止した後の車両停止前に、運転者のアクセル開度操作によるエンジン再始動条件が成立した時、算出したトルクコンバータ120の慣性トルク相当のトルクを減じた出力となるエンジン制御を実行し、この制御を一定期間継続し時間経過に伴って減じるトルク量を減少させるようにしたので、車両の減速中にエンジン停止条件を満たしてエンジン停止した後の車両が停車するまでの間に、運転者が車両を再度加速させるためアクセル開度を上げるなどの運転操作を行った場合、アクセル開度をもとに算出されたエンジン110の出力トルクに、トルクコンバータ120のタービンランナの惰性回転による慣性トルクが上乗せされて出力されることが防止できる。これにより、運転者が想定していた以上に車両が急加速するように、急激なトルク変動による車両のショック発生に繋がるなどの現象が防止でき、エンジン再始動時のドライバビリティを向上させることが可能となる。またトルクコンバータ120の慣性トルク分、エンジン110の出力トルクを低減できるため燃費向上にも繋がる。
なお、この発明は、その発明の範囲内において、実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
100 電子制御装置、101 アクセル開度取得手段、102 エンジン始動手段、103 エンジン停止手段、104 アイドルストップ判定手段、105 エンジントルク設定手段、106 エンジン回転数取得手段、107 ロックアップクラッチ締結手段、108 タービン回転数取得手段、109 慣性トルク算出手段、110 エンジン、111 トルクアクチュエータ、112 スタータシステム、120 トルクコンバータ、121 ロックアップクラッチ、130 自動変速機、140 車輪、150 アクセルペダル、160 エンジン回転センサ、161 タービン回転センサ、162 車速センサ、163 アクセル開度センサ

Claims (1)

  1. エンジンと自動変速機との間にロックアップクラッチを有するトルクコンバータを備えた車両を制御する車両の電子制御装置であって、
    上記車両の減速時もしくは停止時において上記自動変速機が動力伝達可能な状態にあるときに、エンジン停止条件が成立すれば上記エンジンを停止させ、エンジン再始動条件が成立すれば上記エンジンを再始動させる手段と、
    車速及びアクセル開度に応じたエンジン回転数と上記トルクコンバータのタービン回転数との差回転数があらかじめ設定されたロックアップマップを有し、上記ロックアップマップに設定されたエンジン回転数とタービン回転数の差回転数になるように、上記ロックアップクラッチの締結制御を行うロックアップクラッチ締結手段と、
    上記トルクコンバータのタービン回転数より、上記トルクコンバータの慣性トルクを算出する慣性トルク算出手段と、
    上記車両が減速中に上記エンジン停止条件が成立し上記エンジンが停止した後、上記車両の停止前の運転者のアクセル開度操作による上記エンジン再始動条件が成立した時、上記アクセル開度より算出されたエンジン出力トルクから上記慣性トルク算出手段で算出された慣性トルクを低減したエンジン出力トルクを算出し、上記エンジンの出力トルク制御を行うエンジントルク設定手段と、
    上記エンジン再始動条件の成立後のエンジン再始動時から、上記エンジンの出力トルクから上記トルクコンバータの慣性トルク分のトルクを低減する処理を予め設定された時間継続する手段と、を備え、
    上記エンジンが上記エンジントルク設定手段で算出されたエンジン出力トルクを上記トルクコンバータに出力し、
    上記エンジンの再始動条件成立後のエンジン再始動時から上記ロックアップクラッチの滑り締結を開始するまでの間に、上記エンジンの出力トルクから低減する上記トルクコンバータの慣性トルク分のトルク量を、上記エンジンの出力トルク低減を開始してからの時間経過に伴って減少させることを特徴とする車両の電子制御装置。
JP2017092116A 2017-05-08 2017-05-08 車両の電子制御装置 Expired - Fee Related JP6758246B2 (ja)

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