JP6758059B2 - 凸版反転印刷用導電性金属インク及びそれを用いた金属配線の形成方法 - Google Patents

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本発明は、凸版反転印刷用導電性金属インクに関し、より詳しくは、凸版反転印刷法により金属配線を形成する際にシリコーンゴム製ブランケットに塗布されるものに関する。
電子デバイスの製造工程において金属配線の形成に凸版反転印刷法を用いることが従来から知られている。凸版反転印刷法では、シリコーンゴム製ブランケットに導電性金属インクを塗布し、この塗布された導電性金属インクに凸版を押圧してこの凸版に接触する部分の導電性金属インクを除去し、シリコーンゴム製ブランケット表面に残った導電性金属インクを被印刷体に転写する。そして、この転写した導電性金属インクを焼成することで、導電性金属インクの金属微粒子表面を被覆する分散剤が脱離して金属微粒子同士が焼結して金属配線が得られる。
ここで、線幅の細い金属配線を形成するためには、ブランケット表面に均一に導電性金属インクを塗布する必要があるが、ブランケット表面は撥水性が強いため、均一に塗布することが困難である。ブランケット表面に均一に塗布可能な凸版反転印刷用導電性金属インクとして、表面エネルギー調整剤とブランケットから転写を行うための離型剤とを含有するものが、例えば特許文献1で知られている。然し、これら表面エネルギー調整剤及び離型剤は不純物となるため、焼成後の金属配線に含まれる不純物の量が多くなり、金属配線の導電性の低下(抵抗値の上昇)を招来するという問題がある。
表面エネルギー調整剤及び離型剤を用いない場合、表面エネルギーの小さい低極性溶媒を用いることが考えられるが、シリコーンゴム製のブランケットは低極性溶媒の吸収性が高いため、ブランケット表面に塗布されたインクが過乾燥状態となってクラックが発生し、その結果、被印刷体に線幅の細い金属配線を形成(印刷)することができない。
国際公開第2008/111484号
本発明は、以上の点に鑑み、シリコーン樹脂製ブランケット表面に均一に塗布することができ、かつ、過乾燥状態とならない、導電性が高い金属配線を細い線幅で形成することが可能な凸版反転印刷用導電性金属インク及びそれを用いた金属配線の形成方法を提供することをその課題とするものである。
上記課題を解決するために、凸版反転印刷法により金属配線を形成する際にシリコーンゴム製ブランケットに塗布される本発明の凸版反転印刷用導電性金属インクは、炭素数6〜18の脂肪酸及び炭素数6〜18の脂肪族アミンの少なくとも一方で表面が覆われた金属微粒子と、この金属微粒子を分散させるための低極性溶媒とを含み、前記シリコーンゴム製ブランケットへの吸収が前記低極性溶媒よりも少ない極性溶媒を更に含み、前記低極性溶媒及び前記極性溶媒として沸点が120℃〜230℃の範囲内のものを用いることを特徴とする。この場合、前記低極性溶媒としては、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、イソデカン、イソドデカン、キシレン、テトラリン、デカヒドロナフタレン及びメシチレンから選ばれる少なくとも1種を単独でまたは組み合わせて用いることができ、前記極性溶媒としては、ヘキサノール、2メチル−2ペンタノール、オクタノール、デカノール、αテルピネオール、エチレングリコール、プロピレングリオール、ジブチルエーテル及びヘキシルエーテルから選ばれる少なくとも1種を単独でまたは組み合わせて用いることができる。本発明においては、前記低極性溶媒の沸点が120℃より高く、150℃未満であることが好ましい。この場合、前記低極性溶媒としては、オクタン及びキシレンから選ばれる少なくとも1種を単独でまたは組み合わせて用いることができる。
本発明によれば、低極性溶媒を含むため、撥液性の高いシリコーン製ブランケットの表面に均一に塗布することができる。また、極性溶媒を更に含むため、塗布されたインクが過乾燥状態とならず、クラックが発生することを防止することができる。従って、プラスチック製基材やガラス製基材等の被印刷体に、細い線幅で金属配線を形成することが可能となる。しかも、表面エネルギー調整材や離型剤を含有しないため、焼成後の金属配線に含まれる不純物の量を少なくでき、結果として、導電性の高い金属配線を形成することができる。
尚、金属微粒子としては、その平均粒子径が1nm〜50nmの範囲内であるものを用いることができる。平均粒子径が1nm未満になると、比表面積が増大することに伴って金属微粒子表面に吸着する分散剤の量が増大するため、焼成時に分散剤の脱離が不十分になり、金属配線の抵抗値が高くなる場合がある。一方、平均粒子径が50nmを超えると、導電性金属インク中の金属微粒子の分散性が低下する場合がある。また、金属微粒子の表面を覆う分散剤たる脂肪酸及び脂肪族アミンの少なくとも一方の炭素数が6未満では、導電性金属インク中での金属微粒子の分散性が低下する場合がある一方で、炭素数が19を超えると、焼成時に脂肪酸や脂肪族アミンの脱離が不十分となり、焼成の結果得られる金属配線の導電性が低下する(抵抗が高くなる)場合がある。
本発明において、前記低極性溶媒及び前記極性溶媒に対する低極性溶媒の重量比が40〜90wt%であることが好ましい。40wt%未満では、極性溶媒の重量比が高くなるため、ブランケット表面でのインクのはじきが生じ、ブランケットへの塗工不良が発生する場合や、塗工後のインクの乾燥が不十分となりブランケットからの転写不良(所謂泣き別れ)が発生する場合がある。その一方で、90wt%を超えると、シリコーンゴム製ブランケット表面に塗工されたインクが過乾燥状態となりクラックが発生する場合がある。
本発明において、前記低極性溶媒及び前記極性溶媒の沸点が120〜230℃であることが好ましい。沸点が120℃未満のものでは塗工中および塗工前にインクが乾燥してブランケットへの塗工不良が発生する場合がある一方で、沸点が230℃を超えるものでは塗工後のインクの乾燥が不十分となりブランケットからの転写不良が生じる場合がある。
また、上記課題を解決するために、本発明の金属配線の形成方法は、上記凸版反転印刷用導電性金属インクをシリコーンゴム製ブランケットの表面に塗布する工程と、シリコーンゴム製ブランケット表面に塗布された導電性金属インクを所定時間放置し、この塗布された導電性金属インクの溶媒をシリコーンゴム製ブランケットに吸収させて乾燥する工程と、乾燥後の導電性金属インクに凸版を押圧してこの凸版に接触する部分の導電性金属インクを除去する工程と、シリコーンゴム製ブランケット表面に残った導電性金属インクを被印刷体に転写する工程とを含むことを特徴とする。
本発明において用いられる金属は、Ag、Au、Cu、Ni、Pd、Rh、Ru、Pt、In及びSnから選択された少なくとも1種の金属又はこれらの金属の少なくとも2種からなる合金であり、目的・用途に応じて適宜選択することができる。
以下、本発明の実施形態の凸版反転印刷用導電性金属インクについて、Agインクを例に説明する。本実施形態のAgインクは、分散剤で表面が覆われた金属微粒子と、この金属微粒子を分散させるための低極性溶媒とを含み、前記シリコーンゴム製ブランケットへの吸収が前記低極性溶媒よりも少ない極性溶媒を更に含む。分散剤としては、炭素数6〜18の脂肪酸及び炭素数6〜18の脂肪族アミンの少なくとも一方を用いることができる。
Ag微粒子としては、その平均粒子径が1nm〜50nmの範囲内であるものを用いることができる。市販の製品の商品名としては、例えば、AgナノメタルインクAg1T、Au1T(株式会社アルバック製)を挙げることができる。平均粒子径が1nm未満になると、比表面積が増大してAg微粒子表面を被覆する分散剤の量が増大するため、焼成時に分散剤の脱離が不十分になり、Ag配線の抵抗値が高くなる場合がある。一方、平均粒子径が50nmを超えると、Agインク中のAg微粒子の分散性が低下するという場合がある。
Ag微粒子表面を被覆する分散剤たる脂肪酸や脂肪族アミンの炭素数が6未満では、Agインク中でのAg微粒子の分散性が低下する場合がある一方で、炭素数が18を超えると、焼成時にAg微粒子表面からの脂肪酸や脂肪族アミンの脱離が不十分となり、Ag配線膜の抵抗値が高くなる場合がある。脂肪酸としては、例えば、カルボン酸を用いることができる。具体的には、炭素数6のヘキサン酸、2−エチル酪酸、ネオヘキサン酸(2,2−ジメチル酪酸);炭素数7のヘプタン酸、2−メチルヘキサン酸、シクロヘキサンカルボン酸;炭素数8のオクタン酸、2−エチルヘキサン酸、ネオオクタン酸(2,2−ジメチルヘキサン酸);炭素数9のノナン酸;炭素数10のデカン酸、ネオデカン酸(2,2−ジメチルオクタン酸);炭素数11のウンデカン酸;炭素数12のドデカン酸;及び炭素数14のテトラデカン酸;炭素数16のパルミチン酸;及び炭素数18のステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸から選択された少なくとも1種を単独でまたは組み合わせて用いることができる。脂肪族アミンとしては、例えば、炭素数6のヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、アニリン;炭素数7のヘプチルアミン;炭素数8のオクチルアミン、2−エチルヘキシルアミン;炭素数9のノニルアミン;炭素数10のデシルアミン;炭素数12のドデシルアミン;及び炭素数14のテトラドデシルアミンから選択された少なくとも1種を単独でまたは組み合わせて用いることができる。
極性溶媒及び前記極性溶媒の沸点が120〜230℃であることが好ましい。沸点が120℃未満のものでは塗工中および塗工前にインクが乾燥してしまい、ブランケットへの塗工不良が発生する場合がある一方で、沸点が230℃を超えるものでは塗工後のインクの乾燥が不十分となりブランケットから被印刷体への転写不良が生じる場合がある。
極性溶媒としては、ヒドロキシ基及びエーテル基の少なくとも一方を有することが好ましく、例えば、ヘキサノール、2メチル−2ペンタノール、オクタノール、デカノール、αテルピネオール、エチレングリコール、プロピレングリオール、ジブチルエーテル及びヘキシルエーテルから選ばれる少なくとも1種を単独でまたは組み合わせて用いることができる。
低極性溶媒としては、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、イソデカン、イソドデカン、キシレン、テトラリン、デカヒドロナフタレン及びメシチレンから選ばれる少なくとも1種の液状炭化水素を単独でまたは組み合わせて用いることができる。以下、凸版反転印刷用導電性金属インクの製造方法について、Agインクを製造する場合を例に説明する。
先ず、平均粒子径が1nm〜50nmのAg微粒子の分散液をガラス製容器に収容し、エバポレータを用いてトルエン等の溶媒を除去する。これにより、表面が上記炭素数6〜18の脂肪酸および炭素数6〜18の脂肪族アミンの少なくともいずれか一方で被覆されたAg微粒子を得る。そして、このAg微粒子にアセトン等の極性溶媒を加えてAg微粒子を沈降させ、その上澄み液をデカンテーションなどにより流出させる(以降、この作業を「洗浄工程」という)。この洗浄工程を複数回繰り返し、溶媒を除去して、表面に分散剤が吸着したAg微粒子を得る。
次に、上記のようにした得たAg微粒子と、低極性溶媒と、極性溶媒とを配合し、攪拌することでAgインクが得られる。低極性溶媒及び前記極性溶媒に対する低極性溶媒の重量比を40〜90wt%の範囲内に設定することが好ましい。40wt%未満では、極性溶媒の重量比が高くなりすぎるため、ブランケット表面でのインクのはじきが生じ、ブランケット表面に均一に塗布できない場合や、塗工後のインクの乾燥が不十分となりブランケットからの転写不良(所謂泣き別れ)が発生する場合がある。一方、90wt%を超えると、非極性溶媒の重量比が高くなりすぎるため、シリコーンゴム製ブランケット表面に塗工されたインク(インク膜)が過乾燥状態となり、インク膜や転写する金属配線にクラックが発生する場合がある。
このようにして得られたAgインクをコーターを用いてシリコーンゴム製ブランケットに塗布し、所定時間(例えば、90秒)放置してこの塗布されたAgインクの溶媒をシリコーンゴム製ブランケットに吸収させて乾燥させる。乾燥後のAgインクに凸版を押圧してこの凸版に接触する部分のAgインクを除去する。シリコーンゴム製ブランケットや凸版としては、公知のものを用いることができるため、ここでは詳細な説明を省略する。そして、シリコーンゴム製ブランケット表面に残ったAgインクを被印刷体に転写する。被印刷体としては、特に限定されず、例えば、プラスチック製基材やガラス製基材等を用いることができる。そして、被印刷体に転写したAgインクを150〜250℃の温度で焼成することで、AgインクのAg微粒子表面を被覆する分散剤が脱離してAg微粒子同士が焼結してAg配線が得られる。
以上説明したように、本実施形態の凸版反転印刷用導電性金属インクは、低極性溶媒を含むため、撥液性の高いシリコーン製ブランケットの表面に均一に塗布することができる。また、極性溶媒を更に含むため、ブランケット表面に塗布されたインクが過乾燥状態とならず、クラックが発生することを防止することができる。従って、プラスチック製基材やガラス製基材等の被印刷体に、細い線幅で金属配線を形成することが可能となる。しかも、従来例の如く表面エネルギー調整材や離型剤を含有しないため、焼成後の金属配線に含まれる不純物の量を少なくでき、結果として、導電性の高い金属配線を形成することができる。撥液性の高いシリコーン製ブランケットへの均一塗布が容易となりプラスチックまたはガラス基材に導電性インクによる金属配線を印刷することが可能となる。また、前記金属配線には表面エネルギー調整材が含まれていないため焼成をして得られる金属配線には導電性金属以外の不純物が少なく、結果として、優れた性能を発揮する電子デバイスを得ることが可能となる。
以下、本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
平均粒子径4nmのAg微粒子(株式会社アルバック製の商品名「AgナノメタルインクAg1T」)100gに、アセトン500gを加えてAg微粒子を沈降させ、上澄み液をデカンテーションなどにより流出させる「洗浄工程」を複数回繰り返し、分散剤たる炭素数6〜18の脂肪酸及び炭素数6〜18の脂肪族アミンが表面に吸着したAg微粒子(以下「Ag微粒子1」という)を得た。表1に示すように、Ag微粒子1を30g、低極性溶媒としてのオクタンを45g、極性溶媒としてのオクタノール5g配合し(このとき、低極性溶媒の重量比が90wt%)、攪拌してAgインクを得た。得られたAgインクを用いて反転印刷法により被印刷体表面にAg配線パターンを印刷する。即ち、Agインクをコーターを用いてシリコーンゴム製のブランケット表面に塗布し、90秒乾燥した後、凸版(設計値線幅50μm)を押圧し、被印刷体たるガラス基板の表面に転写し、転写したAgインクを150℃で60分焼成した。このようにして形成(印刷)されたAg配線は、垂れや滲みや歪みが見られず、その線幅は52μm、膜厚は0.3μmであり、比抵抗値は18.1μΩ・cmであり、電導性の高いAg配線を細い線幅で形成できることが確認された。これより、ブランケット表面にAgインクを均一に塗布でき、ブランケットからのAgインクの転写不良の発生や過乾燥によるクラックの発生を防止できることが判った。また、配線長181mmのAg配線の両端部及び中央部における線幅に差がなく、優れたパターニング性を有することが確認された。
Figure 0006758059
(実施例2)
表1に示すように、低極性溶媒のオクタンを40g、極性溶媒のオクタノールを10g配合する(このとき、低極性溶媒の重量比が80wt%)点以外は、上記実施例1と同様とした。本実施例2でも、印刷されたAg配線には垂れや滲みや歪みは見られず、その線幅は51μm、膜厚は0.3μmであり、比抵抗値は19.1μΩ・cmであり、電導性の高いAg配線を細い線幅で形成できることが確認された。また、配線長181mmのAg配線の両端部及び中央部における線幅に差がなく、優れたパターニング性を有することが確認された。
(実施例3)
表1に示すように、低極性溶媒のオクタンを35g、極性溶媒のオクタノールを15g配合する点(このとき、低極性溶媒の重量比が70wt%)以外は、上記実施例1と同様とした。本実施例3でも、印刷されたAg配線には垂れや滲みや歪みは見られず、その線幅は51μm、膜厚は0.3μmであり、比抵抗値は16.3μΩ・cmであり、電導性の高いAg配線を細い線幅で形成できることが確認された。また、配線長181mmのAg配線の両端部及び中央部における線幅に差がなく、優れたパターニング性を有することが確認された。
(実施例4)
表1に示すように、低極性溶媒のオクタンを25g、極性溶媒のオクタノールを25g配合する点(このとき、低極性溶媒の重量比が50wt%)以外は、上記実施例1と同様とした。本実施例4でも、印刷されたAg配線には垂れや滲みや歪みは見られず、その線幅は51μm、膜厚は0.3μmであり、比抵抗値は19.3μΩ・cmであり、電導性の高いAg配線を細い線幅で形成できることが確認された。また、配線長181mmのAg配線の両端部及び中央部における線幅に差がなく、優れたパターニング性を有することが確認された。
(実施例5)
表1に示すように、低極性溶媒のオクタンを20g、極性溶媒のオクタノールを30g配合する点(このとき、低極性溶媒の重量比が40wt%)以外は、上記実施例1と同様とした。本実施例5でも、印刷されたAg配線には垂れや滲みや歪みは見られず、その線幅は53μm、膜厚は0.3μmであり、比抵抗値は17.2μΩ・cmであり、電導性の高いAg配線を細い線幅で形成できることが確認された。また、配線長181mmのAg配線の両端部及び中央部における線幅に差がなく、優れたパターニング性を有することが確認された。
(実施例6)
表1に示すように、極性溶媒としてオクタノールに代えてテルピネオールを5g配合する点(このとき、低極性溶媒の重量比が90wt%)以外は、上記実施例1と同様とした。本実施例6でも、印刷されたAg配線には垂れや滲みや歪みは見られず、その線幅は52μm、膜厚は0.3μmであり、比抵抗値は21.5μΩ・cmであり、電導性の高いAg配線を細い線幅で形成できることが確認された。また、配線長181mmのAg配線の両端部及び中央部における線幅に差がなく、優れたパターニング性を有することが確認された。
(実施例7)
表1に示すように、低極性溶媒のオクタンを35g、極性溶媒としてオクタノールに代えてテルピネオールを15g配合する点(このとき、低極性溶媒の重量比が70wt%)以外は、上記実施例1と同様とした。本実施例7でも、印刷されたAg配線には垂れや滲みや歪みは見られず、その線幅は52μm、膜厚は0.3μmであり、比抵抗値は20.1μΩ・cmであり、電導性の高いAg配線を細い線幅で形成できることが確認された。また、配線長181mmのAg配線の両端部及び中央部における線幅に差がなく、優れたパターニング性を有することが確認された。
次に、上記実施例に対する比較例について説明する。
(比較例1)
表1に示すように、低極性溶媒のオクタンを50g配合し、極性溶媒を配合しない点(このとき、低極性溶媒の重量比が100wt%)以外は、上記実施例1と同様とした。本比較例1では、ブランケット表面に塗布されたAgインクが過乾燥状態となってクラックが発生し、反転印刷法ではAg配線を形成することができないことが確認された。尚、得られたAgインクを反転印刷法ではなくスピンコート法にてガラス基材上に印刷し、150℃で60分焼成したところ、Ag膜の膜厚は0.21μmであり、比抵抗値は15μΩ・cmであった。
(比較例2)
表1に示すように、低極性溶媒としてオクタンに代えてテトラデカンを50g配合し、極性溶媒を配合しない点(このとき、低極性溶媒の重量比が100wt%)以外は、上記実施例1と同様とした。本比較例2では、ブランケットが膨潤すると共にAgインクの乾燥不足が生じ、反転印刷法ではAg配線を形成することができないことが確認された。尚、得られたAgインクを反転印刷法ではなくスピンコート法にてガラス基材上に印刷し、150℃で60分焼成したところ、Ag膜の膜厚は0.21μmであり、比抵抗値は15μΩ・cmであった。
(比較例3)
低極性溶媒のオクタンを50g配合し、極性溶媒を配合せず、表面エネルギー調整剤(DIC株式会社製のフッ素系添加剤「F−552」)を0.8g配合する点以外は、上記実施例1と同様とした。本比較例3では、印刷されたAg配線は表面エネルギーの調整により乾燥が均一化されクラックが改善され垂れや滲みや歪みは見られなかったが、その膜厚は0.18μmであり、比抵抗値は2.5×10μΩ・cmと高く、導電性を発現しなかった。これは、表面エネルギー調整剤が不純物となっていることに起因するものと考えられる。
以上、本発明の実施形態及び実施例について説明したが、本発明は上記のものに限定されるものではない。上記実施形態及び実施例では、金属としてAgを用いる場合を例に説明したが、例えば、Au、Cu、Ni、Pd、Rh、Ru、Pt、In及びSnから選択された少なくとも1種の金属又はこれらの金属の少なくとも2種からなる合金を、目的や用途に応じて適宜選択して用いることができる。

Claims (6)

  1. 凸版反転印刷法により金属配線を形成する際にシリコーンゴム製ブランケットに塗布される凸版反転印刷用導電性金属インクにおいて、
    炭素数6〜18の脂肪酸及び炭素数6〜18の脂肪族アミンの少なくとも一方で表面が覆われた金属微粒子と、この金属微粒子を分散させるための低極性溶媒とを含み、
    前記シリコーンゴム製ブランケットへの吸収が前記低極性溶媒よりも少ない極性溶媒を更に含み、
    前記低極性溶媒及び前記極性溶媒として沸点が120℃〜230℃の範囲内のものを用いることを特徴とする凸版反転印刷用導電性金属インク。
  2. 前記低極性溶媒として沸点が120℃より高く、150℃未満のものを用いることを特徴とする請求項1記載の凸版反転印刷用導電性金属インク。
  3. 前記低極性溶媒及び前記極性溶媒に対する低極性溶媒の重量比が40〜90wt%であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の凸版反転印刷用導電性金属インク
  4. 前記低極性溶媒は、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、イソデカン、イソドデカン、キシレン、テトラリン、デカヒドロナフタレン及びメシチレンから選ばれる少なくとも1種であり、
    前記極性溶媒は、ヘキサノール、2メチル−2ペンタノール、オクタノール、デカノール、αテルピネオール、エチレングリコール、プロピレングリオール、ジブチルエーテル及びヘキシルエーテルから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項記載の凸版反転印刷用導電性金属インク。
  5. 前記低極性溶媒は、オクタン及びキシレンから選ばれる少なくとも1種であり、
    前記極性溶媒は、ヘキサノール、2メチル−2ペンタノール、オクタノール、デカノール、αテルピネオール、エチレングリコール、プロピレングリオール、ジブチルエーテル及びヘキシルエーテルから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項記載の凸版反転印刷用導電性金属インク。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項記載の凸版反転印刷用導電性金属インクをシリコーンゴム製ブランケットの表面に塗布する工程と、
    シリコーンゴム製ブランケット表面に塗布された導電性金属インクを所定時間放置し、この塗布された導電性金属インクの溶媒をシリコーンゴム製ブランケットに吸収させて乾燥する工程と、
    乾燥後の導電性金属インクに凸版を押圧してこの凸版に接触する部分の導電性金属インクを除去する工程と、
    シリコーンゴム製ブランケット表面に残った導電性金属インクを被印刷体に転写する工程とを含むことを特徴とする金属配線の形成方法。
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