JP6757698B2 - 圧力弁及び電解コンデンサ - Google Patents

圧力弁及び電解コンデンサ Download PDF

Info

Publication number
JP6757698B2
JP6757698B2 JP2017090332A JP2017090332A JP6757698B2 JP 6757698 B2 JP6757698 B2 JP 6757698B2 JP 2017090332 A JP2017090332 A JP 2017090332A JP 2017090332 A JP2017090332 A JP 2017090332A JP 6757698 B2 JP6757698 B2 JP 6757698B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
case
pressure valve
predetermined value
opening
valve according
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017090332A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018190791A (ja
Inventor
満 米田
満 米田
健太 川西
健太 川西
孝也 酒井
孝也 酒井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nichicon Capacitor Ltd
Original Assignee
Nichicon Capacitor Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nichicon Capacitor Ltd filed Critical Nichicon Capacitor Ltd
Priority to JP2017090332A priority Critical patent/JP6757698B2/ja
Publication of JP2018190791A publication Critical patent/JP2018190791A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6757698B2 publication Critical patent/JP6757698B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Electric Double-Layer Capacitors Or The Like (AREA)
  • Gas Exhaust Devices For Batteries (AREA)

Description

本発明は、電解コンデンサ用の圧力弁及び圧力弁を備えた電解コンデンサに関する。
電解コンデンサとして、コンデンサ素子が収容されるケースと、ケースを封止する封口体と、封口体に形成された貫通孔を塞ぐ圧力弁とを備えたものが知られている(特許文献1参照)。特許文献1(図2、図5)の圧力弁は、円盤状であり、ケース内圧が所定値以上に達すると、破裂する。これにより、ケース内部のガスが放出される。
特開2005−93941号公報
ケースに収容されたコンデンサ素子には、電解液が含浸されている。ケース内圧が所定値以上に達する頃には、コンデンサ素子が高温となっており、ケース内部において電解液が蒸散している。この状態で圧力弁が破裂すると、破裂した圧力弁からガスと共に電解液がケース外部に蒸散し、電解コンデンサの静電容量が減少してしまう。その結果、電解コンデンサが摩耗故障に至り得る。また、破裂した圧力弁を介したケース外部からケース内部への汚染物質の侵入(コンタミネーション)も問題となり得る。
本発明の目的は、電解コンデンサの摩耗故障及びコンタミネーションを共に防止することができる圧力弁及び電解コンデンサを提供することである。
本発明に係る圧力弁は、コンデンサ素子が収容されるケースと前記ケースを封止する封口体とを備えた電解コンデンサにおいて、基端が前記ケース内部側かつ先端が前記ケース外部側に位置した状態で前記封口体に形成された貫通孔を塞ぐように配置される圧力弁であって、前記先端に近付くにつれて先細り形状となった先細り領域を有し、前記先細り領域の頂部に作動部が設けられており、前記作動部は、前記ケース内圧が第1の所定値未満では、前記ケース内部の気密性を保つ閉鎖状態を維持し、最初に前記ケース内圧が前記第1の所定値以上に達したときに、開口が形成され、前記開口を介して前記ケース内部のガスを前記ケース外部に放出する開放状態を取り、前記開口が形成された後、前記ケース内圧が前記第1の所定値以下の第2の所定値未満では、前記先細り領域の弾性力により前記開口が閉じて前記閉鎖状態を維持する一方、前記ケース内圧が前記第2の所定値以上では、前記開口を介して前記ケース内部のガスを前記ケース外部に放出する前記開放状態を維持するように構成されていることを特徴とする。
本発明に係る電解コンデンサは、本発明に係る圧力弁と、前記圧力弁が配置される封口体と、前記封口体によって封止されるケースと、前記ケースに収容されたコンデンサ素子とを備えていることを特徴とする。
本発明によれば、圧力弁が先細り領域を有し、先細り領域の頂部に、ケース内圧に応じて閉鎖状態と開放状態とを取り得る作動部が設けられている。作動部は、最初にケース内圧が第1の所定値以上に達したときに開口が形成され、その後ケース内圧が第2の所定値未満になると先細り領域の弾性力(以下、「緊迫力」という。)により開口が閉じて閉鎖状態を維持するように構成されている。これにより、ケース内圧が第1の所定値以上の場合は、作動部の開口を介してケース内部のガスをケース外部に放出することができる一方、ケース内圧が第2の所定値未満の場合は、緊迫力により作動部を閉鎖状態に維持することができる。その結果、圧力弁の破裂を回避して、電解コンデンサの摩耗故障を防止することができる。また、作動部は、逆止弁機能(一旦開口が形成された後にケース内圧が第2の所定値未満になると閉鎖状態を維持する機能)を有し、ケース内部からケース外部へのガスの放出のみを許可し、ケース外部からケース内部へのガスの侵入を抑止する。これにより、コンタミネーションを防止することができる。
前記第1の所定値が1.5〜15気圧であることが好ましい。この場合、作動部の機械的強度を保ちながら、開口の開閉の繰り返しを安定的に行うことができる。
前記第1の所定値と前記第2の所定値の比が1.1:1〜3:1であることが好ましい。この場合、開口の開閉の繰り返しを安定的に行うことができる。さらに、最初の開口形成に伴う開放状態で放出される電解液の量を少なくできるので、電解コンデンサの摩耗故障をより確実に防止することができる。
前記頂部は、薄肉部と、前記薄肉部よりも厚みが大きい厚肉部とを含み、前記作動部は、前記薄肉部により構成されることが好ましい。この場合、作動部が頂部における作動部以外の部分とは別の材料(例えば、作動部以外の部分の材料よりも破断し易い材料)で構成された場合等に比べ、作動部の形成が容易であり、作動部が上記のように開放状態と閉鎖状態とを選択的に取る構成を容易に実現することができる。
前記頂部の厚み方向から見て、前記作動部は直線状であってよい。この場合、緊迫力が向上し、逆止弁機能を確実に得ることができる。
前記頂部の厚み方向から見て、前記頂部は矩形状であり、前記作動部は前記頂部の幅方向に延びる直線状であってよい。頂部が矩形状であって、作動部が頂部の長手方向に延びる直線状の場合、ケース内圧が第1の所定値以上に達したときに作動部の周囲まで開口する問題、圧力弁又はこれを備えた電解コンデンサの運搬時における圧力変化等で作動部が破断する問題、逆止弁機能が確実に得られない問題等が生じ得る。これに対し、上記構成によれば、頂部が矩形状であって、作動部が頂部の幅方向に延びる直線状であるため、上記種々の問題を抑制可能である。
前記先細り領域は、円錐台状又は多角錐台状に形成されてよい。この場合、緊迫力が向上し、逆止弁機能を確実に得ることができる。
前記先細り領域の側部は、前記頂部よりも厚みが大きくてよい。この場合、緊迫力が向上し、逆止弁機能を確実に得ることができる。
本発明に係る圧力弁は、前記先端を構成し、前記先細り領域が形成された弁本体であって、少なくとも一部が前記貫通孔に配置される弁本体と、前記基端を構成し、前記弁本体の前記ケース内部側に設けられた鍔体であって、前記貫通孔よりも径が大きい鍔体とを備えてよい。この場合、圧力弁を封口体に配置するとき、弁本体の少なくとも一部を貫通孔に配置し、鍔体を封口体のケース内部側の壁に取り付けることができる。これにより、ケース内圧が上昇して圧力弁がケース外部側に押圧されても、鍔体が壁に引っ掛かり、圧力弁が封口体から外れることを防止できる。
本発明によると、圧力弁の破裂を回避して、電解コンデンサの摩耗故障を防止することができる。また、作動部が逆止弁機能を有することから、コンタミネーションを防止することができる。
(a)は、本発明の第1実施形態に係る電解コンデンサの平面図である。(b)は、本発明の第1実施形態に係る電解コンデンサの全体構成を示す、図1(a)のIB−IB線に沿った部分断面図である。 コンデンサ素子の分解斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る圧力弁を示す、図1(b)の領域IIIに対応する図である。 (a)は、本発明の第1実施形態に係る圧力弁の斜視図である。(b)は、本発明の第1実施形態に係る圧力弁の図4(a)のIVB-IVB線に沿った断面図である。 (a)は、本発明の第1実施形態に係る圧力弁の平面図であり、作動部の開口が開いた状態を示す。(b)は、本発明の第1実施形態に係る圧力弁の平面図であり、作動部の開口が閉じた状態を示す。 本発明の第2実施形態の圧力弁を示す、図1(b)の領域IIIに対応する図である。 (a)は、本発明の第2実施形態に係る圧力弁の斜視図である。(b)は、本発明の第2実施形態に係る圧力弁の図7(a)のVIIB‐VIIB線に沿った断面図である。 (a)は、本発明の第2実施形態に係る圧力弁の平面図であり、作動部の開口が開いた状態を示す。(b)は、本発明の第2実施形態に係る圧力弁の平面図であり、作動部の開口が閉じた状態を示す。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態に係る電解コンデンサ1は、図1(a)及び図1(b)に示すように、コンデンサ素子2、ケース3a、封口体3b、底板4、スリーブ5、固定材6、端子7a,7b及び圧力弁10を含む。
ケース3aは、コンデンサ素子2を収容するものであり、開口部に封口体3bが嵌合されている。封口体3bは、ケース3aを封止している。ケース3aは金属(アルミニウム等)からなり、封口体3bは絶縁材料(変性フェノール樹脂等)からなる。
封口体3bの上部周縁には、弾性材料(ゴム等)からなるパッキン3xが設けられている。パッキン3xは、封口体3bとケース3aとの隙間からケース3a内部のガスが漏出するのを防止する機能を有する。ケース3aの上端には、パッキン3xが加締固定されている。
底板4は、絶縁材料(難燃性ポリエステル等)からなる円形のフィルムであり、ケース3aの底部下面に重なるように配置されている。スリーブ5は、絶縁材料(ポリオレフィン等)からなる略円筒状の部材であり、ケース3aの側部周面、底板4の下部周縁及びケース3aの上部周縁を覆っている。スリーブ5の下部とケース3aの底部との間に、底板4が挟持されている。
固定材6は、コンデンサ素子2をケース3a内に固定するものであり、熱可塑性樹脂(ポリプロピレン等)からなる。
端子7a,7b及び圧力弁10は、封口体3bに設けられている。端子7a,7bは、封口体3bの厚み方向から見て封口体3bの中心に関して点対称となる位置に、互いに離隔して配置されている。端子7a,7bは、金属(アルミニウム等)からなる。陰極端子7aはコンデンサ素子2の陰極リード2a(図2参照)に接続され、陽極端子7bはコンデンサ素子2の陽極リード2bに接続されている。
封口体3bには、ケース3aの内部とケース3aの外部とを連通する貫通孔30が形成されている。貫通孔30は、封口体3bの厚み方向から見て、封口体3bの中心(端子7a,7b間の中央)と封口体3bの外縁との間に設けられている。圧力弁10は、貫通孔30を塞ぐように配置されており、その上面に配置されたロックワッシャ(図示略)によって封口体3bに固定されている。圧力弁10は、例えば、非ジエン系ゴム(IIR、EPDM、シリコーンゴム、フッ素ゴム等)又はジエン系ゴム(CR等)からなる。
コンデンサ素子2は、図2に示すように、陰極リード2aが取り付けられた陰極箔2yと陽極リード2bが取り付けられた陽極箔2xとを、絶縁材料からなるセパレータ(クラフト紙等)2zを介して巻回し、これにより形成された巻回体の外周を素子止めテープ2t(図1(b)参照)で固定し、その後巻回体を駆動用電解液に含浸させることにより、形成されている。陽極箔2x及び陰極箔2yはアルミニウム箔の表面を粗面化したものであり、陽極箔2xは当該表面に陽極酸化皮膜を形成したものである。
次いで、図3〜図5を参照し、圧力弁10について詳細に説明する。
圧力弁10は、図3に示すように、基端10aがケース3aの内部側、かつ、先端10bがケース3aの外部側に位置した状態で、貫通孔30を塞ぐように配置されている。
圧力弁10は、先端10bを構成する弁本体11と、基端10aを構成する鍔体12とを有する。弁本体11は、ケース内部側の半分以上の部分(貫通孔30の軸方向に沿った全長の3/5程度)が貫通孔30に配置されている。鍔体12は、弁本体11のケース内部側に設けられており、貫通孔30よりも径が大きく、封口体3bのケース内部側の壁3bwに取り付けられている。
弁本体11は、図4(a)及び図4(b)に示すように、円筒状の筒領域21と、筒領域21のケース外部側に設けられた先細り領域22とを有する。筒領域21は、径が一定の領域である。先細り領域22は、先端10bに近付くにつれて(即ち、ケース外部側に向かって)先細り形状となっている。
先細り領域22の頂部22tは、図4(a)に示すように、平面視において(頂部22tの厚み方向から見て)矩形状である。頂部22tには、平面視において頂部22tの幅方向に延びる直線状の作動部23が形成されている。作動部23は、ケース3aの内圧の上昇時に圧力弁10の他の部分よりも先に破断する部分である。頂部22tは、図4(b)に示すように、作動部23を構成する薄肉部と、薄肉部よりも厚みが大きい厚肉部24とを含む。
厚肉部24の厚みは、先細り領域22の一対の側部22sの各々の厚みと同じであり、薄肉部(作動部23)の厚みよりも大きい。一対の側部22sは、頂部22tを挟んで対向し、先端10bに近付くにつれて互いに漸進的に近づくように傾斜している。
圧力弁10は、図4(b)に示すように、基端10a側が開口した中空の部材である。
作動部23は、ケース3aの内圧が第1の所定値(本実施形態では、1.5〜15気圧)未満の場合は、ケース3a内部の気密性を保つ閉鎖状態を維持する。
ケース3aの内圧が第1の所定値以上に達するのは、例えば、逆電圧によって陰極箔2yに陽極酸化皮膜が形成されたとき、過電圧や過電流によって陽極箔2xの陽極酸化皮膜が損傷し、電解液によって損傷した皮膜の修復が行われる際に水素ガスが発生したとき等である。上記皮膜の形成や修復中は、コンデンサ素子2が発熱するのでケース3a内部の温度が上昇し、ケース3a内部において電解液が蒸散する。
最初にケース3aの内圧が第1の所定値以上に達したときに、作動部23が破断し、図5(a)に示すように、作動部23に開口23xが形成される。開口23xが形成された後、ケース3aの内圧が第2の所定値(ここで、第2の所定値≦第1の所定値。本実施形態において、第1の所定値と第2の所定値の比は1.1:1〜3:1)以上であれば、開口23xが開いた状態が維持され、作動部23は、開口23xを介してケース3a内部のガスをケース3a外部に放出する開放状態を維持する。
ここで、開口23xは、特許文献1(図2、図5)の圧力弁が破裂して形成される開口よりも遥かに小さい。このため、開口23xが開いた状態のときにケース3a内部において電解液が蒸散していても、ケース3a内部の電解液は開口23xから殆ど放出されない。
その後、ケース3aの内圧が第2の所定値未満になると、図5(b)に示すように、先細り領域22の弾性力(緊迫力)により開口23xが閉じて、作動部23は上記閉鎖状態(ケース3a内部の気密性を保つ状態)を維持する。
さらにその後、ケース3aの内圧が第2の所定値以上に達すると、図5(a)に示すように開口23xが開いた状態となり、開口23xを介してケース3a内部のガスがケース3a外部に放出される。その後、ケース3aの内圧が再び第2の所定値未満になると、図5(b)に示すように開口23xが閉じた状態となり、ケース3a内部の気密性が保たれる。このように、開口23xの開閉が繰り返される。
以上に述べたように、本実施形態によれば、図4(a)に示すように、圧力弁10が先細り領域22を有し、先細り領域22の頂部22tに、ケース3a(図1(b)参照)の内圧に応じて閉鎖状態と開放状態とを取り得る作動部23が設けられている。作動部23は、最初にケース3aの内圧が第1の所定値以上に達したときに開口23x(図5(a)参照)が形成され、その後ケース3aの内圧が第2の所定値未満になると先細り領域22の弾性力(緊迫力)により開口23xが閉じて閉鎖状態を維持する(図5(b)参照)ように構成されている。これにより、ケース3aの内圧が第1の所定値以上の場合(即ち、最初にケース3aの内圧が第1の所定値以上に達したとき、及び、開口23xの形成後にケース3aの内圧が第2の所定値以上になったとき)は、作動部23の開口23xを介してケース3aの内部のガスをケース3aの外部に放出することができる一方、ケース3aの内圧が第2の所定値未満の場合は、緊迫力により作動部23を閉鎖状態に維持することができる。その結果、圧力弁10の破裂を回避して、電解コンデンサ1の摩耗故障を防止することができる。また、作動部23は、逆止弁機能(一旦開口23xが形成された後にケース3aの内圧が第2の所定値未満になると閉鎖状態を維持する機能)を有し、ケース3aの内部からケース3aの外部へのガスの放出のみを許可し、ケース3aの外部からケース3aの内部へのガスの侵入を抑止する。これにより、コンタミネーションを防止することができる。
本実施形態において、第1の所定値は1.5〜15気圧である。この場合、作動部23の機械的強度を保ちながら、開口23xの開閉の繰り返しを安定的に行うことができる。
本実施形態において、第1の所定値と第2の所定値の比は1.1:1〜3:1である。この場合、開口23xの開閉の繰り返しを安定的に行うことができる。しかも、最初の開口23x形成に伴う開放状態で放出される電解液の量を少なくできるので、電解コンデンサ1の摩耗故障をより確実に防止することができる。
頂部22tは、図4(b)に示すように、作動部23を構成する薄肉部と、薄肉部よりも厚みが大きい厚肉部24とを含む。この場合、作動部23が頂部22tにおける作動部23以外の部分とは別の材料(例えば、作動部23以外の部分の材料よりも破断し易い材料)で構成される場合等に比べ、作動部23の形成が容易であり、作動部23が上記のように開放状態と閉鎖状態とを選択的に取る構成を容易に実現することができる。
頂部22tの厚み方向から見て、図4(a)に示すように、作動部23は直線状である。この場合、緊迫力が向上し、逆止弁機能を確実に得ることができる。
頂部22tの厚み方向から見て、図4(a)に示すように、頂部22tは矩形状であり、作動部23は頂部22tの幅方向に延びる直線状である。頂部22tが矩形状であって、作動部23が頂部22tの長手方向に延びる直線状の場合、ケース3aの内圧が第1の所定値以上に達したときに作動部23の周囲まで開口する問題、圧力弁10又はこれを備えた電解コンデンサ1の運搬時における圧力変化等で作動部が破断する問題、逆止弁機能が確実に得られない問題等が生じ得る。これに対し、上記構成によれば、頂部22tが矩形状であって、作動部23が頂部22tの幅方向に延びる直線状であるため、上記種々の問題を抑制可能である。
圧力弁10は、図3に示すように、先端10bを構成し、先細り領域22(図4(a)参照)が形成された弁本体11であって、少なくとも一部が貫通孔30に配置される弁本体11と、基端10aを構成し、弁本体11のケース内部側に設けられ貫通孔30よりも径が大きい鍔体12とを備えている。この場合、圧力弁10を封口体3bに配置するとき、弁本体11の少なくとも一部を貫通孔30に配置し、鍔体12を封口体3bのケース内部側の壁3bwに取り付けることができる。これにより、ケース内圧が上昇して圧力弁10がケース外部側に押圧されても、鍔体12が壁3bwに引っ掛かり、圧力弁10が封口体3bから外れることを防止できる。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態に係る圧力弁210は、図6に示すように、基端210aがケースの内部側、かつ、先端210bがケースの外部側に位置した状態で、貫通孔30を塞ぐように配置されている。
圧力弁210は、先端210bを構成する弁本体211と、基端210aを構成する鍔体212とを有する。弁本体211は、貫通孔30に配置されている。鍔体212は、弁本体211のケース内部側に設けられており、貫通孔30よりも径が大きく、封口体3bのケース内部側の壁3bwに取り付けられている。
弁本体211は、図7(a)及び図7(b)に示すように、略円筒状の筒領域221と、筒領域221のケース外部側に設けられた先細り領域222とを有する。筒領域221は、内径が略一定の領域である。先細り領域222は、先端210bに近付くにつれて(即ち、ケース外部側に向かって)先細り形状となっており、円錐台状である。
筒領域221の外側面には、図6に示すように、リブ221a,221bが形成されている。筒領域221においてリブ221a,221bが形成された部分の外径は、貫通孔30の径よりもやや大きい。そのため、弁本体211を貫通孔30に配置すると、リブ221a,221bにより筒領域221と封口体3bとの間が密封される。
先細り領域222の頂部222tは、図7(a)に示すように、平面視において(頂部222tの厚み方向から見て)円形状である。頂部222tには、平面視において直線状の作動部223が形成されている。作動部223は、ケース3a(図1(b)参照)の内圧の上昇時に圧力弁210の他の部分よりも先に破断する部分である。頂部222tは、図7(b)に示すように、作動部223を構成する薄肉部と、薄肉部よりも厚みが大きい厚肉部224とを含む。
厚肉部224の厚みは、先細り領域222の側部222sの厚みよりも小さく、薄肉部(作動部223)の厚みよりも大きい。側部222sは、頂部222tよりも厚みが大きい。
圧力弁210は、図7(b)に示すように、基端210a側が開口した中空の部材である。
作動部223は、第1実施形態の作動部23と同様、ケース3aの内圧が第1の所定値未満の場合は、ケース3a内部の気密性を保つ閉鎖状態を維持する。
最初にケース3aの内圧が第1の所定値以上に達したときに、作動部223が破断し、図8(a)に示すように、作動部223に開口223xが形成される。開口23xが形成された後、ケース3aの内圧が第2の所定値以上であれば、開口223xが開いた状態が維持され、作動部223は、開口223xを介してケース3a内部のガスをケース3a外部に放出する開放状態を維持する。
その後、ケース3aの内圧が第2の所定値未満になると、図8(b)に示すように、先細り領域222の弾性力(緊迫力)により開口223xが閉じて、作動部223は上記閉鎖状態(ケース3a内部の気密性を保つ状態)を維持する。
さらにその後、ケース3aの内圧が第2の所定値以上に達すると、図8(a)に示すように開口223xが開いた状態となり、開口223xを介してケース3a内部のガスがケース3a外部に放出される。その後、ケース3aの内圧が再び第2の所定値未満になると、図8(b)に示すように開口223xが閉じた状態となり、ケース3a内部の気密性が保たれる。このように、開口223xの開閉が繰り返される。
以上に述べたように、本実施形態によれば、第1実施形態と同様の構成に基づく同様の効果の他、以下のような効果が得られる。
先細り領域222は、図7(a)に示すように、円錐台状に形成されている。この場合、頂部222tにおいて、開口223xの周囲の領域が頂部222tに中心に向かう力が作用し、この力が開口223xに集中し、開口223xを閉じようとする。したがって、緊迫力が向上し、逆止弁機能を確実に得ることができる。
先細り領域222の側部222sは、図7(b)に示すように、頂部222tよりも厚みが大きい。この場合、上記のような開口223xを閉じようとする力をより大きくすることができる。したがって、緊迫力が向上し、逆止弁機能を確実に得ることができる。
以下、実施例により、本発明をさらに具体的に説明する。
実施例のNo.1〜No.3では、第1実施形態の圧力弁10(図3〜図5参照)と同様の構成の圧力弁を用いた。当該圧力弁は、鍔体12の厚み1mm、弁本体11の高さ10mm(筒領域21の高さ5mm、先細り領域22の高さ5mm)、鍔体12の外径7mm、鍔体12の内径3.8mm(鍔体12の開口3.2mm)、筒領域21の外径4.8mm、筒領域21の内径3.8mm(筒領域21の厚み1mm)、先細り領域22の一対の側部22sの厚み0.2mm、頂部22tの厚肉部24の厚み0.2mm、薄肉部(作動部23)の厚み0.1mm、頂部22tの長辺3.8mm、頂部22tの短辺0.4mm、作動部23の長辺0.2mm、作動部23の短辺(幅方向の長さ)0.1mmである。
従来例のNo.4〜No.6では、円盤状の圧力弁を用いた。当該圧力弁は、直径8mm、厚み0.45mmである。
実施例のNo.1〜No.3及び従来例のNo.4〜No.6では、第1実施形態の電解コンデンサ1(図1参照)と同様の構成の電解コンデンサを用いた。当該電解コンデンサは、直径76.2mm、高さ90mm、封口体に形成された貫通孔の直径4mm、定格電圧400V、静電容量4700μF(5000時間保証品)である。当該電解コンデンサを周囲温度105℃で定格電圧(400V)を印加放置し、信頼性試験を行った。試験前(初期)と8000時間後とにおける各パラメータを表1に示す。表1の「外観」は、目視により判断した。
Figure 0006757698
実施例のNo.1〜No.3では、8000時間が経過しても、(作動部が破断して開口は形成されているが)圧力弁は破裂しておらず、電解コンデンサに摩耗故障が生じなかった。また、8000時間を経過しても、静電容量Cap、損失角の正接tanδ及び濡れ電流LCがあまり変化していなかった。これは、最初にケース内圧が第1の所定値以上に達したときに作動部に開口が形成されること、又は、開口が形成された後にケース内圧が第2の所定値以上に達して開口が開いた状態となることによって、開口を介してケース内部のガスがケース外部に放出されても、ケース内圧が第2の所定値未満になると、開口が閉じた状態となり、ケース内部の気密性が保たれることから、電解液の放出が抑制され、静電容量Cap及び損失角の正接tanδが殆ど変化しなかったためと考えられる。また、8000時間を経過しても、圧力弁が破裂することなく、圧力弁を継続して使用できた。
なお、第1の所定値は7気圧、第2の所定値は6気圧であった。ここで、第1の所定値は1.5〜15気圧であることが好ましい。第1の所定値を1.5〜15気圧とすることで、作動部の機械的強度を保ちながら、開口の開閉の繰り返しを安定的に行うことができる。
また、第1の所定値と第2の所定値の比は、1.1:1〜3:1であることが好ましい。所定値の比を1.1〜3とすることで、開口の開閉の繰り返しを安定的に行うことができる。さらに、最初の開口形成に伴う開放状態で放出される電解液の量を少なくできるので、電解コンデンサの摩耗故障をより確実に防止することができる。
一方、従来例のNo.4〜No.6では、8000時間が経過した時点で、圧力弁が破裂しており、電解コンデンサに摩耗故障が生じた。これは、圧力弁に形成された破裂孔からガスと共に電解液が放出され、静電容量Capが半分程度に低下すると共に損失角の正接tanδが10倍近く上昇したためと考えられる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な設計変更が可能なものである。
作動部は、第1実施形態では、矩形状の頂部の幅方向に延びる直線状であるが、矩形状の頂部の長手方向に延びる直線状であってもよい。また、頂部の厚み方向から見て、作動部の形状は、直線状であることに限定されず、例えば円形、楕円形、波形であってもよい。
作動部は、頂部における作動部以外の部分と同じ厚みであって、頂部における作動部以外の部分とは別の材料(例えば、作動部以外の部分の材料よりも破断し易い材料)で構成されてもよい。
頂部の厚み方向から見て、頂部の形状は、矩形(図5)や円形(図8)であることに限定されず、例えば楕円形であってもよい。
先細り領域は、第2実施形態では円錐台状であるが、多角錐台状(三角錘状、四角錐状、五角錘状等)であってもよい。
圧力弁は、弁本体及び鍔体を含むことに限定されない。圧力弁は、例えば、鍔体を含まずに弁本体のみで構成されてもよい。また、弁本体は、筒領域を含まずに先細り領域のみで構成されてもよい。
1 電解コンデンサ
2 コンデンサ素子
3a ケース
3b 封口体
30 貫通孔
10;210 圧力弁
10a;210a 基端
10b;210b 先端
11;211 弁本体
12;212 鍔体
22;222 先細り領域
22s;222s 側部
22t;222t 頂部
23;223 作動部(薄肉部)
23x;223x 開口
24;224 厚肉部

Claims (10)

  1. コンデンサ素子が収容されるケースと前記ケースを封止する封口体とを備えた電解コンデンサにおいて、基端が前記ケース内部側かつ先端が前記ケース外部側に位置した状態で前記封口体に形成された貫通孔を塞ぐように配置される圧力弁であって、
    前記先端に近付くにつれて先細り形状となった先細り領域を有し、前記先細り領域の頂部に作動部が設けられており、
    前記作動部は、
    前記ケース内圧が第1の所定値未満では、前記ケース内部の気密性を保つ閉鎖状態を維持し、最初に前記ケース内圧が前記第1の所定値以上に達したときに、開口が形成され、前記開口を介して前記ケース内部のガスを前記ケース外部に放出する開放状態を取り、
    前記開口が形成された後、前記ケース内圧が前記第1の所定値以下の第2の所定値未満では、前記先細り領域の弾性力により前記開口が閉じて前記閉鎖状態を維持する一方、前記ケース内圧が前記第2の所定値以上では、前記開口を介して前記ケース内部のガスを前記ケース外部に放出する前記開放状態を維持するように構成されていることを特徴とする圧力弁。
  2. 前記第1の所定値が1.5〜15気圧であることを特徴とする請求項1に記載の圧力弁。
  3. 前記第1の所定値と前記第2の所定値の比が1.1:1〜3:1であることを特徴とする請求項1又は2に記載の圧力弁。
  4. 前記頂部は、薄肉部と、前記薄肉部よりも厚みが大きい厚肉部とを含み、
    前記作動部は、前記薄肉部により構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の圧力弁。
  5. 前記頂部の厚み方向から見て、前記作動部は直線状であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の圧力弁。
  6. 前記頂部の厚み方向から見て、前記頂部は矩形状であり、前記作動部は前記頂部の幅方向に延びる直線状であることを特徴とする請求項5に記載の圧力弁。
  7. 前記先細り領域は、円錐台状又は多角錐台状に形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の圧力弁。
  8. 前記先細り領域の側部は、前記頂部よりも厚みが大きいことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の圧力弁。
  9. 前記先端を構成し、前記先細り領域が形成された弁本体であって、少なくとも一部が前記貫通孔に配置される弁本体と、
    前記基端を構成し、前記弁本体の前記ケース内部側に設けられた鍔体であって、前記貫通孔よりも径が大きい鍔体とを備えていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の圧力弁。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の圧力弁と、
    前記圧力弁が配置される封口体と、
    前記封口体によって封止されるケースと、
    前記ケースに収容されたコンデンサ素子とを備えていることを特徴とする電解コンデンサ。
JP2017090332A 2017-04-28 2017-04-28 圧力弁及び電解コンデンサ Active JP6757698B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017090332A JP6757698B2 (ja) 2017-04-28 2017-04-28 圧力弁及び電解コンデンサ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017090332A JP6757698B2 (ja) 2017-04-28 2017-04-28 圧力弁及び電解コンデンサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018190791A JP2018190791A (ja) 2018-11-29
JP6757698B2 true JP6757698B2 (ja) 2020-09-23

Family

ID=64480143

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017090332A Active JP6757698B2 (ja) 2017-04-28 2017-04-28 圧力弁及び電解コンデンサ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6757698B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN213393710U (zh) 2020-07-14 2021-06-08 东莞东阳光科研发有限公司 泄压阀及具有其的电解电容器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018190791A (ja) 2018-11-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6016478B2 (ja) 電解コンデンサ用の圧力弁、および、これを用いた電解コンデンサ
JP4545314B2 (ja) アルカリセル用エンドキャップアセンブリ
JP6757698B2 (ja) 圧力弁及び電解コンデンサ
WO2017069010A1 (ja) 圧力弁及び電解コンデンサ
JP4080131B2 (ja) マンガン乾電池
US3401314A (en) Electrolytic capacitor having a cover with sealing and venting means therein
JP6660700B2 (ja) 封口体及び電解コンデンサ
CN206271560U (zh) 压力阀和电解电容器
US1867249A (en) Electrolytic device
JP2013143370A5 (ja)
JP2005123423A (ja) 圧力開放弁
JP6688037B2 (ja) 封口体及び電解コンデンサ
JP2007294941A (ja) 電解コンデンサ用封口体及び該封口体を用いた電解コンデンサ
JP6971339B2 (ja) 封口体及び電解コンデンサ
JP2008108603A (ja) 筒形アルカリ電池
JP2003031447A (ja) 電解コンデンサ
JPH11154501A (ja) 密閉型電池
JPH0433322A (ja) アルミ電解コンデンサ
JP2007059495A (ja) 一方向弁
JPH0433318A (ja) アルミ電解コンデンサ
JPH0433323A (ja) アルミ電解コンデンサ
JPS6041722Y2 (ja) 電解コンデンサ
JPH03139817A (ja) 電解コンデンサ
JPH0446374Y2 (ja)
JPH03252119A (ja) アルミ電解コンデンサ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191015

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200817

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200825

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200831

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6757698

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250