JP2007294941A - 電解コンデンサ用封口体及び該封口体を用いた電解コンデンサ - Google Patents
電解コンデンサ用封口体及び該封口体を用いた電解コンデンサ Download PDFInfo
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Abstract
【課題】 電解液の封口部位での透過を防止するとともに、封口体の強度を維持しつつ封口体の薄型化を図った電解コンデンサ用封口体及び該封口体を用いた電解コンデンサを提供することを目的としている。
【解決手段】コンデンサ素子2と該コンデンサ素子2を収容する外装ケース9と、前記外装ケース9を封口する封口体5と、前記封口体5を貫通して前記外装ケース9から外部に導出されるリード線3とからなる電解コンデンサ1において、前記外装ケース9の開口部を封口する封口体5材料として、弾性ゴム6とアラミドフィルム7とを用いる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、電解コンデンサ用封口体及びこの封口体を用いた電解コンデンサの改良に関するものである。
一般的に、電解コンデンサは、アルミニウムの表面をエッチング及び化成処理した陽極箔と、アルミニウムの表面をエッチングした陰極箔を、絶縁性のセパレータを介して巻回又は積層したコンデンサ素子に電解液を含浸し、これをアルミニウムや硬質樹脂等からなる有底筒状の外装ケース内に収納し、この外装ケースの開口部を封口体で封止することで構成されている。このような電解コンデンサにおいて、コンデンサ素子から引き出されたリード線は、封口体貫通用の丸棒部を備えており、封口体に設けられたリード孔内にリード線の丸棒部が挿入された状態で、外装ケースの加締め横溝を封口体の外周に押し込みゴムを上下方向に変形させリード孔を小さくする応力を発生させ、また外装ケースの開口端に縦加締めを行なうことで、外装ケースやリード線の丸棒部と、封口体との間の気密性を保持している。
このような封口構造において、封口体は電解コンデンサの性能、特に電解液の蒸発揮散に伴う劣化及び寿命に大きく影響するため、電解液に対して適切な封口体を選択することは非常に重要であり、外装ケースやリード線の丸棒部との気密性を保持する観点から、通常、封口体の材料としてはゴムが用いられている。
しかしながら、上記のような従来の電解コンデンサには、以下に述べるような問題点があった。すなわち、封止性および耐熱性が要求される電解コンデンサ用封口ゴムとしては、エチレンプロピレンターポリマー(EPDM)、イソブチレンイソプレンゴム(IIR:通称ブチルゴム)、ブタジエンスチレンゴム(SBR)が使用され、高温度下では、これらのゴム単独の封口体を使用した場合には、外部空気中の水分等が外装ケース内に侵入したり、逆に内部の電解液が外部に蒸発揮散する場合があり、コンデンサの寿命信頼性を保持することが困難であった。これらの問題を解決するため、従来は、ゴムの充填剤の種
類や充填量を変えることで対応がなされていたが、ゴムの特性はポリマーの分子構造に大きく起因するため、画期的な改善は困難であった。
類や充填量を変えることで対応がなされていたが、ゴムの特性はポリマーの分子構造に大きく起因するため、画期的な改善は困難であった。
従って、これらの問題を解決するため、封口体を構成する弾性ゴムに対し別の樹脂等を積層する方法も提案されている。
例えば、イソブチレンイソプレンゴム単体からなる2つの弾性ゴムとその間に挟まれたポリプロピレン単体からなる樹脂層によって構成される封口体が開示されており、この封口体により電解液の漏出を完全に防止可能である旨述べられている(特許文献1)。
また、フッ素樹脂層の表面をスパッタエッチング処理し、この処理面にイソプレン−イソブチレン共重合体弾性ゴムを積層した電解コンデンサ用封口体が開示されており、この封口体により電解液の漏れが防止される旨述べられている(特許文献2)。
特開平8−306596公報
号特開平7−307253号公報
しかしながら、上記特許文献1及び特許文献2に開示された弾性ゴムとその他樹脂層を積層した封口体を作製した場合、電解液の封口部位での透過抑制効果は高まるが、車載用途等で要求される高温雰囲気下での電解液の透過抑制や封口体の劣化防止には、未だ満足できるものではない。
そこで、本発明の目的は、高温雰囲気下での電解液の封口部位での透過を低減するとともに、封口体の劣化を防止できる電解コンデンサ用封口体及び該封口体を用いた電解コンデンサを提供することにある。
そこで、上記の課題を解決した本発明の電解コンデンサ用封口体は、電解コンデンサに用いられる封口体であって、封口体を構成する弾性ゴムとアラミドフィルムとが一体化されたことを特徴としている。これによると、高温雰囲気下での電解液の封口部位での透過を防ぎ、且つ封口体自体の劣化がない電解コンデンサ用封口体を提供できる。
また、アラミドフィルムの厚さは、3.5〜25μmが好適であり、また前記弾性ゴムは、エチレンプロピレンターポリマー、イソブチレンイソプレンゴム及びブタジエンスチレンゴムから選択される1種以上であることが好ましい。
前記弾性ゴム又はアラミドフィルムの一方に樹脂板に一体化されたことを特徴としている。
また、本発明の電解コンデンサは、コンデンサ素子と該コンデンサ素子を収容する外装ケースと、前記外装ケースの開口部を封口する封口体と、前記封口体 を貫通して前記外装ケースから外部に突出する引き出し端子とからなる電解コンデンサにおいて、上述の封口体を用いると、高温雰囲気下での電解液の封口部位での透過を防ぎ、且つ封口体自体の劣化がなく、信頼性の高い電解コンデンサを提供できる。
本発明によれば、高温雰囲気下で使用される場合であっても、電解コンデンサの電解液が封口部位より外部に透過するのを防ぎ、且つ封口体自体の劣化がない電解コンデンサ用封口体及び電解コンデンサを実現できる。
以下に、本発明に係る電解コンデンサの実施の形態について具体的に説明する。図1は本発明の電解コンデンサ用封口体を用いた電解コンデンサを示す断面図であり、図2の(a)乃至図4の(g)は本発明の電解コンデンサ用封口体を示す断面図であり、図5は、本発明の電解コンデンサ用封口体の断面図であり、図6は本発明の電解コンデンサ用封口体を用いた電解コンデンサを示す断面図である。
図1に示すように、電解コンデンサ1は、以下の構成を有する。コンデンサ素子2は、アルミニウム箔の表面を粗面化し、陽極酸化皮膜を形成した陽極箔と、同様に表面を粗面化した陰極箔との任意な箇所に、引き出し端子として封口体5のリード孔11に挿入する丸棒部4と前記陽極箔及び陰極箔と接続する平坦部を備えたリード線3を超音波溶接、ステッチ、レーザー、冷間圧接などの接続方法により接続し、この陽極箔と陰極箔の間に電気絶縁性のセパレータ(例えば、合成繊維、マニラ紙、クラフト紙など)を介在させて巻回又は積層して形成される。このコンデンサ素子2は、アルミニウム等からなる有底筒状の外装ケース9内に収納され、外装ケース9の開口部は、弾性ゴム6からなる封口体5によって密封されている。なお、図中において、封口体5にはリード孔11が設けられており、このリード孔11内にリード線3の丸棒部4が位置するように構成され、コンデンサ素子2からリード線3が導出されている。
封口体5は、弾性ゴム6と、アラミドフィルム7とからなり、弾性ゴム6とアラミドフィルム7が積層されて一体化されている。弾性ゴム6の表面をアラミドフィルム7にて被覆する、また弾性ゴム内にアラミドフィルム7を積層させることもできる。具体的には、図2の(a)に示すように、アラミドフィルム7を弾性ゴム6の内側、すなわち、電解コンデンサ1に封口体5を装着した場合、コンデンサの内部側に面した弾性ゴム6の面(図示下面側)に形成しても良く、あるいは、図2の(b)に示すように外側、すなわち、電解コンデンサ1に封口体5を装着した場合コンデンサの外部側に面した弾性ゴム6の面(図示上面側)に形成しても良い。更に電解液の透過をよりいっそう防止するためには、図2の(c)に示すように弾性ゴム6の外側面及び内側面の両方にアラミドフィルム7を形成しても良く、また更に、図3の(d)に示すように外側面、内側面に加え、弾性ゴム6の側壁に設け、弾性体の表面全域にアラミドフィルム7を形成しても良い。また、図3の(e)に示すように弾性ゴム6内にアラミドフィルム7を内在するように積層しても良い。この場合、図3の(f)に示すようにアラミドフィルム7は平坦状であってもよいが、封口体5のコンデンサ素子側に向かって傾斜するすり鉢状などの断面湾曲形状とすると封口体5自体の強度が上がるため好ましい。また更に、 図示しないがリード孔11の内壁面にもアラミドフィルム7を形成すると電解液の透過防止の効果がより得られる。その他、上記の弾性ゴム6とアラミドフィルム7の一体化の形態を組み合わせることもできる。例えば、図4の(g)に示すように、前述の図2の(b)のコンデンサの外部側に面した弾性ゴム6の面にアラミドフィルム7を形成し、更に図3の(e)の弾性ゴム6内にアラミドフィルム7を内在する様に積層したものを用いても良い。
ここで、アラミドフィルム7とは、全芳香族ポリアミドを意味する。化学構造的には、ベンゼン環を連結する結合の60モル%以上がアミド基であることを特徴とする線状合成高分子と定義する。アラミドは、ベンゼン環へのアミド基の置換位置によって、パラアラミド、メタアラミド、およびこれらの共重合体に分類される。パラアラミドとしては、ポリパラフェニレンテレフタルアミ(PPTA)およびその共重合体、ポリ(パラフェニレン)−コポリ(3, 4ジフェニルエーテル)テレフタルアミドなどが例示できる。メタアラミドとしては、ポリメタフェニレンイソフタルアミドおよびその共重合体などが例示で
きる。本発明では、パラ系のアラミド樹脂が好ましく用いられる。このパラ系のアラミド樹脂は高剛性(高ヤング率)、高耐熱性に優れ、また液体の透過性にも優れている。このアラミドフィルム7の厚さは、3.5〜25μmがよく、更には5〜15μmが好適である。
きる。本発明では、パラ系のアラミド樹脂が好ましく用いられる。このパラ系のアラミド樹脂は高剛性(高ヤング率)、高耐熱性に優れ、また液体の透過性にも優れている。このアラミドフィルム7の厚さは、3.5〜25μmがよく、更には5〜15μmが好適である。
弾性ゴム6としては、エチレンプロピレンターポリマー(EPDM)、イソブチレンイソプレンゴム(IIR:通称ブチルゴム)及びブタジエンスチレンゴム(SBR)などがあげられ、樹脂加硫、過酸化物加硫、硫黄加硫、キノイド加硫にて作成されるが、アラミドフィルム7との密着性からブチルゴム又はEPDMが好ましい。
また、図1に示した封口体5の様に、封口体5として弾性ゴム6とアラミドフィルム7に加えて、封口体5の表面に他の樹脂フィルム8を一体化することもできる。具体的には、ポリプロピレン、ポリエチレンサルファイド、ポリイミド、アラミドやナイロン等のポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、エチレンテトラフルオロエチレン及びポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂があげられ、なかでもポリエチレンテレフタレート、エチレンテトラフルオロエチレンが好ましい。
本発明の封口体5の製造方法は、まず図示しない成型金型上に、アラミドフィルム7と未加硫ゴムからなる弾性ゴム6を積層する。このアラミドフィルム7は、未加硫ゴムとの接着性を向上させるため、予めコロナ放電処理、プラズマ放電処理、紫外線照射処理、下塗り材塗布法、エキシマレーザー処理、金属ナトリウム処理、スパッタエッチング処理などの表面処理が施されている。その他にも樹脂フィルム8の表面に各種接着剤を塗布でき、接着剤としては、FEPやPFA等があげられる。未加硫ゴムには、加硫剤が配合され、この加硫剤としては、硫黄加硫剤、樹脂加硫剤、過酸化物加硫剤があげられる。
前記成型金型上に載置された封口体5を、その上部より成型プレス型によって加圧及び加熱することで、未加硫ゴムに配合された加硫剤によって未加硫ゴムが加硫されるとともに、未加硫ゴムとアラミドフィルム7が一体化される。
この封口体5は、外装ケース9に電解液が含浸されたコンデンサ素子2を収納した外装ケース9の開口部に挿入され、加締めによって封口される。封口体5のリード孔11に、コンデンサ素子2のリード線3の丸棒部4を挿入した状態で、外装ケース9の加締め横溝10を封口体5の外周に押し込みゴムを上下方向に変形させてリード孔11を小さくする応力を発生させてリード孔11を密封し、また外装ケース9の開口端に縦加締めを行うことで、図1に示すように、外装ケース9と封口体5との間の封口がなされる。
封口体5として、弾性ゴム6内にアラミドフィルム7を内在するように積層した場合は、前記アラミドフィルム7を、前記外装ケース9の加締め横溝10の位置よりも、電解コンデンサ1外部側又は内部側などにずらして配置すると、外装ケース9の加締め横溝10の形成時にアラミドフィルム7の変形応力が低減され、アラミドフィルム7と弾性ゴム6との剥離等の不具合が生じにくいため好ましい。またアラミドフィルム7は、その外周端が外装ケース9の内側面に当接されると電解液の透過の抑制効果を更に高められる。
次に本発明の実施の形態の変形例を説明する。
変形例の電解コンデンサ1では、封口体5として、図5に示すように、前述の実施の形態で説明した弾性ゴム6と、同じく前述したアラミドフィルム7が積層され、さらに弾性ゴム6又はアラミドフィルム7のいずれかの面とフェノール樹脂等の樹脂板12と一体化されたものを用いている。ここで、弾性ゴム6とアラミドフィルム7との一体化構成は、前述の実施の形態で説明した構成(図2乃至図4参照)を用いることができる。なお、図5では、封口体5は、フェノール樹脂板12、弾性ゴム6、アラミドフィルム7の順に積層されて一体化されたものを示している。そして、この封口体5には、リード孔11が設けられており、引き出し端子として、外部端子14が接続されたリベット13が嵌入固定されている。次に、図6に示すように、コンデンサ素子2を構成する陽極箔および陰極箔には、アルミニウムからなる平板状のタブ端子15が超音波溶接、冷間圧接などの接続方法により接続されており、このコンデンサ素子2は、アルミニウム等からなる有底筒状の外装ケース9内に収納され、外装ケース9の開口部は、前述の弾性ゴム6、アラミドフィルム7及び樹脂板12が一体化された封口体5が配置され、封口体5に設けられたリベット13と前記コンデンサ素子2から導出されたタブ端子15が超音波溶接等にて接続されるとともに、外装ケース9の開口部を加締めて密封し電解コンデンサ1が形成される。
以下、実施例を用いて更に詳細に説明する。
(実施例1)
厚さ0.5mmの未加硫ゴム(ブチルゴム)を2枚積層し、その上に厚さ6.5μmのパラ系のアラミドフィルムを配し、更に厚さ0.5mmの未加硫ゴム(ブチルゴム)を2枚積層し、更に厚さ50μmのエチレンテトラフルオロエチレンフィルムを積層し、積層体を形成する。
アラミドフィルム及びエチレンテトラフルオロエチレンには、プラズマ放電処理が予め施されている。この積層体を成型金型上に配置し、成型プレス型にて加圧及び加熱して該未加硫ゴムを加硫させるとともにアラミドフィルム及びエチレンテトラフルオロエチレンと一体化せしめ、封口体を形成した。エチレングリコールとスルホランを含む電解液を用い、コンデンサ素子をアルミニウムからなる外装ケースに収納するとともに、この開口部をエチレンテトラフルオロエチレンがコンデンサ外部側の面にくるように前記封口体を用いて封止して電解コンデンサを作成した。
厚さ0.5mmの未加硫ゴム(ブチルゴム)を2枚積層し、その上に厚さ6.5μmのパラ系のアラミドフィルムを配し、更に厚さ0.5mmの未加硫ゴム(ブチルゴム)を2枚積層し、更に厚さ50μmのエチレンテトラフルオロエチレンフィルムを積層し、積層体を形成する。
アラミドフィルム及びエチレンテトラフルオロエチレンには、プラズマ放電処理が予め施されている。この積層体を成型金型上に配置し、成型プレス型にて加圧及び加熱して該未加硫ゴムを加硫させるとともにアラミドフィルム及びエチレンテトラフルオロエチレンと一体化せしめ、封口体を形成した。エチレングリコールとスルホランを含む電解液を用い、コンデンサ素子をアルミニウムからなる外装ケースに収納するとともに、この開口部をエチレンテトラフルオロエチレンがコンデンサ外部側の面にくるように前記封口体を用いて封止して電解コンデンサを作成した。
(実施例2)
実施例1で用いたブチルゴム(未加硫ゴム)に代えて、エチレンプロピレンターポリマーを用い、その他は実施例1と同様である。
実施例1で用いたブチルゴム(未加硫ゴム)に代えて、エチレンプロピレンターポリマーを用い、その他は実施例1と同様である。
(比較例1)
実施例1におけるパラ系のアラミドフィルムを用いず、ブチルゴム単体からなる封口体とし、その他は実施例1と同様である。
実施例1におけるパラ系のアラミドフィルムを用いず、ブチルゴム単体からなる封口体とし、その他は実施例1と同様である。
(比較例2)
実施例2におけるパラ系のアラミドフィルムを用いず、エチレンプロピレンターポリマー単体からなる封口体とし、その他は実施例2と同様である。
実施例2におけるパラ系のアラミドフィルムを用いず、エチレンプロピレンターポリマー単体からなる封口体とし、その他は実施例2と同様である。
この完成した実施例1及び2の電解コンデンサ、並びに比較例1及び2の電解コンデンサを、150℃雰囲気下で、1000時間、所定電圧を印可した後、電解コンデンサの電解液の重量を測定するとともに、封口体の表面を観察した。
実施例1及び2の電解コンデンサは、比較例1及び2の電解コンデンサに比べて、電解液の減少が少なく、また封口体の表面状況は、ひび割れ及び変色等が無く良好であった。
これに対し比較例1及び2の電解コンデンサは、電解液の減少が大きく、また封口体の表面状況は、比較例1の電解コンデンサは、ひび割れが生じ、比較例2の電解コンデンサでは、変色していた。従って、実施例1及び2の電解コンデンサでは、高温雰囲気下であっても、電解液の透過が抑制され、封口体の表面状況も良く、長寿命化が成されていることが分かる。
(実施例3)
厚さ6.5μmのパラ系のアラミドフィルムに、弾性ゴムとして厚さ1mmのエチレンプロピレンターポリマーを積層し、さらに厚さ2mmのフェノール樹脂板を積層して一体化し封口体とした。エチレングリコールとスルホランを含む電解液を用い、コンデンサ素子をアルミニウムからなる外装ケースに収納するとともに、この開口部をアラミドフィルムがコンデンサ外部側の面にくるように前記封口体を用いて封止して電解コンデンサを作成した。
(比較例3)
実施例3におけるパラ系のアラミドフィルムを用いず、エチレンプロピレンターポリマーにフェノール樹脂板を積層して一体化した封口体とし、その他は実施例3と同様である。
これに対し比較例1及び2の電解コンデンサは、電解液の減少が大きく、また封口体の表面状況は、比較例1の電解コンデンサは、ひび割れが生じ、比較例2の電解コンデンサでは、変色していた。従って、実施例1及び2の電解コンデンサでは、高温雰囲気下であっても、電解液の透過が抑制され、封口体の表面状況も良く、長寿命化が成されていることが分かる。
(実施例3)
厚さ6.5μmのパラ系のアラミドフィルムに、弾性ゴムとして厚さ1mmのエチレンプロピレンターポリマーを積層し、さらに厚さ2mmのフェノール樹脂板を積層して一体化し封口体とした。エチレングリコールとスルホランを含む電解液を用い、コンデンサ素子をアルミニウムからなる外装ケースに収納するとともに、この開口部をアラミドフィルムがコンデンサ外部側の面にくるように前記封口体を用いて封止して電解コンデンサを作成した。
(比較例3)
実施例3におけるパラ系のアラミドフィルムを用いず、エチレンプロピレンターポリマーにフェノール樹脂板を積層して一体化した封口体とし、その他は実施例3と同様である。
この完成した実施例3の電解コンデンサ、並びに比較例3の電解コンデンサを、125℃雰囲気下で、1000時間、所定電圧を印可した後、電解コンデンサの電解液の重量を測定した。
実施例3の電解コンデンサは、比較例3の電解コンデンサに比べて、電解液の減少が小さく良好な結果となった。これに対し比較例3の電解コンデンサは、電解液の減少が大きく、従って、実施例3の電解コンデンサでは、電解液の透過が抑制され、長寿命化が成されていることが分かる。
1 電解コンデンサ
2 コンデンサ素子
3 リード線
4 丸棒部
5 封口体
6 弾性ゴム
7 アラミドフィルム
8 他の樹脂フィルム
9 外装ケース
10 横溝
11 リード孔
12 樹脂板
13 リベット
14 外部端子
15 タブ端子
2 コンデンサ素子
3 リード線
4 丸棒部
5 封口体
6 弾性ゴム
7 アラミドフィルム
8 他の樹脂フィルム
9 外装ケース
10 横溝
11 リード孔
12 樹脂板
13 リベット
14 外部端子
15 タブ端子
Claims (5)
- 電解コンデンサに用いられる封口体であって、封口体を構成する弾性ゴムとアラミドフィルムとが一体化された電解コンデンサ用封口体。
- 前記アラミドフィルムの厚さが、3.5〜25μmである請求項1に記載の電解コンデンサ用封口体。
- 前記弾性ゴムは、エチレンプロピレンターポリマー、イソブチレンイソプレンゴム及びブタジエンスチレンゴムから選択される1種以上である請求項1又は2に記載の電解コンデンサ用封口体。
- 前記弾性ゴム又はアラミドフィルムの一方に樹脂板に一体化された請求項1乃至3いずれかに記載の電解コンデンサ用封口体。
- コンデンサ素子と該コンデンサ素子を収容する外装ケースと、前記外装ケースの開口部を封口する封口体と、前記封口体を貫通して前記外装ケースから外部に突出する引き出し端子とからなる電解コンデンサにおいて、前記外装ケースの開口部を封口する封口体が、前記請求項1乃至4いずれかに記載の電解コンデンサ用封口体である電解コンデンサ。
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JP2012094854A (ja) * | 2010-09-30 | 2012-05-17 | Nippon Chemicon Corp | コンデンサ及びコンデンサの製造方法 |
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