JP4413003B2 - 積層型アルミニウム電解コンデンサ - Google Patents

積層型アルミニウム電解コンデンサ Download PDF

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本発明は,アルミニウム電解コンデンサに関する。更に詳しく述べると、本発明は、電極箔(陽極箔及び陰極箔)とセパレータとのマージンを極力少なくしてアルミニウム電解コンデンサの小型化を容易にし、且つセパレータのずれによるショートを防止し、生産性を向上させた積層型アルミニウム電解コンデンサに関する。
従来のアルミニウム電解コンデンサは、一般的には二つの電極箔(陽極箔と陰極箔)間にセパレータを介在させて巻回してなるコンデンサ素子を円筒形の金属ケースに収納し、外部引出し端子を備えた端子板で金属ケース開口部を塞ぐことにより構成されている。
近年、電子機器の小型化、薄型化が進められる中で、従来の円筒型アルミニウム電解コンデンサは他の電子部品に比べて非常に大きく、基板上でかなりのスペースを取ってしまう。また、円筒型のほかに扁平型もあるが、大きさに製造上の制約があり、製品の薄型、コンパクト化の大きな妨げとなっていた。そこで電子機器の部品収容スペースに合わせた従来とは異なる形状の製品要求がある。これに対応するため、特開昭55−143024号公報、特開昭58−178517号公報に記載されたような複合フィルムによる密封構造の電解コンデンサが提案された。このような複合フィルムを用いた密封構造を持つ電解コンデンサはコンデンサ素子の形状に合わせた外観形状とすることができるため、従来の円筒形状に限らず、角形、シート形、楕円形などの自由な形状の電解コンデンサの利用を可能にし、電解コンデンサを使用する機器の小型化、薄型化の実現に極めて効果的である。
複合フィルムで密封するコンデンサ素子としては、陽極箔とセパレータと陰極箔を重ね合わせることにより積層構造にしたものが提案されている。
陽極箔と陰極箔との間にセパレータが介在する積層構造のコンデンサ素子においては、特開昭59−123220号公報、特開昭56−135923号公報、特開平4−223317号公報などに示されているように、ショート防止のため、陽極箔、陰極箔の大きさより少し大きい(マージンのある)セパレータや、やはり陽極箔、陰極箔に対してマージンを持つように1箇所で折りたたんで二つ折りにしたセパレータが用いられ、あるいは板状陽極箔及び千鳥状に折り曲げた陰極箔とともに千鳥状に折り曲げたセパレータが用いられている。
特開昭59−123220号公報に示された電極箔よりマージンを取ったセパレータや、特開昭56−135923号公報に示された二つ折りにしたセパレータ(この場合も、セパレータは折り目以外の部分で電極箔よりも若干のマージンを持つ)を用い、複合フィルムで密封した製品コンデンサは、千鳥状に折り曲げた陰極箔とともに千鳥状に折り曲げたセパレータ、そのマージン分だけ大きくなってしまう。また、特開平4−223317号公報記載のように千鳥状に折り曲げた陰極箔セパレータを用いた場合、陽極箔はやはり積層体の外部に位置する耳部を有し、積層構造のコンデンサのメリットである小型化にとって不利になってしまう。
一方、折り目をつけずマージンもないセパレータを使って積層コンデンサ素子を作製する場合には、積層の際に電極箔が位置ずれを起こしやすく、ショートの原因になりやすいというやっかいな問題があった。
特開昭55−143024号公報 特開昭58−178517号公報 特開昭59−123220号公報 特開昭56−135923号公報 特開平4−223317号公報
本発明は、上記の問題を解決し、セパレータのマージンをなくしてより小型化した積層型アルミニウム電解コンデンサの提供を目的とするものである。
本発明の積層型アルミニウム電解コンデンサは、収納ケース内に密封した、陽極箔及び陰極箔とそれらの間に位置するセパレータから構成される積層体のアルミニウム電解コンデンサ素子と、このコンデンサ素子の陽極箔及び陰極箔にそれぞれ接合し、収納ケースの外部に引出された外部引出し端子と、これらの外部引出し端子にそれぞれ接続するリード端子とを有するアルミニウム電解コンデンサであって、セパレータが、陽極箔又は陰極箔を少なくとも部分的に包むよう少なくとも2箇所で上記積層体の内側に折り込まれていることを特徴とする。
本発明によれば、陽極箔と陰極箔とを確実に分離しながら電極箔に対するセパレータのマージンをなくすことで、より小型化した積層型アルミニウム電解コンデンサの利用が可能になる。
本発明は、各種のアルミニウム電解コンデンサに適用することができる。好適なアルミニウム電解コンデンサの一例を列挙すると、下記のものに限定されるわけではないが、100Vまでの低圧用アルミニウム電解コンデンサ、100V以上の中高圧用アルミニウム電解コンデンサ、ストロボフラッシュ用アルミニウム電解コンデンサなどがある。
本発明のアルミニウム電解コンデンサは、収納ケースと、収納ケース内に密封して収納されたアルミニウム電解コンデンサ素子と、コンデンサ素子の陽極箔及び陰極箔からそれぞれ収納ケースの外部に引出された外部引出し端子を有する。
収納ケースは、コンデンサ素子を包み込むことによりコンデンサ素子を密封して収納するのが可能な任意の材料で製作することができ、この材料は軟質であっても硬質であってもよい。
例えば、収納ケースは金属材料で製作することができる。この場合は、レーザー溶接、抵抗溶接、圧着などにより、金属ケース内にコンデンサ素子を密封することができる。コンデンサ素子は、その周囲を取り巻くセパレータにより金属ケースから絶縁され、一方、素子の電極につながる外部引出し端子は、収納ケースから外部に取り出される部分で絶縁材料により金属ケースから絶縁される。金属材料としては、入手の容易さからアルミニウム又はアルミニウムの合金が好ましいが、このほかの金属材料の使用も可能である。
収納ケース材料として樹脂を使用することもできる。樹脂は、熱可塑性でも熱硬化性でもよい。熱硬化性樹脂の場合は、熱硬化性樹脂のシートを貼り付けて使うことにより、ケースを熱溶着させてコンデンサ素子を密封することができる。熱溶着以外にも、接着剤での接着や、超音波溶接、ハーメチックシール、レーザー溶接、圧着などにより密封することができる。熱可塑性樹脂は、密封のための接着部分を熱溶着させることによりコンデンサ素子を密封できるが、同様に接着剤での接着や、超音波溶接、ハーメチックシール、レーザー溶接、圧着などによる密封も可能である。樹脂材料としては、例えば、ナイロン、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、液晶ポリマー、エンジニアリングプラスチック、ポリエチレン、ポリスチレン、フッ素樹脂、ポリアミドなどが可能であり、あるいはこれらの樹脂にガラスフィラーなどの充填材を添加して耐熱性を向上させた材料も有効である。樹脂材料はこれらに限定されず、これ以外のものを使ってもよい。
本発明のアルミニウム電解コンデンサにとって好ましいのは、コンデンサ素子の密封のしやすさから、柔軟性のケースである。その代表的なものは、積層した金属層と樹脂層で構成された複合材(ラミネート材)から作製される。この複合材における基本的な層構成は、金属層の両側に樹脂層が位置する積層構造である。
複合材における金属層の材料としては、アルミニウム、銅、ニッケル、チタン、又はこれらの合金が好ましい。最も好ましいのは、入手が一番容易であることから、アルミニウムあるいはアルミニウムの合金である。金属層の厚さは5〜300μmが好ましく、最も好ましいのは5〜200μmである。金属層が厚くなると複合材の加工、収納ケースの密封がしづらくなり、薄すぎると密封が不十分になり液漏れなどの原因になりかねない。
樹脂層の材料としては、ナイロン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリイミドなどが好ましい。最も好ましい樹脂材料は、入手の容易性から、ナイロンあるいはPETである。樹脂層の厚さは5〜100μmが好ましく、最も好ましいのは5〜50μmである。樹脂層が厚くなると複合材の加工、収納ケースの密封がしづらくなり、薄すぎると密封が不十分になり液漏れなどの原因になりかねない。
複合材のコンデンサ素子と接する側(収納ケースにおける内側となる側)には、接着層を設けてもよい。接着層は、複合材の樹脂層−金属層−樹脂層の基本積層構造においてコンデンサ素子と接する側の樹脂層であってもよく、あるいはコンデンサ素子と接する側の樹脂層の上に別個に設けた層であってもよい。この接着層は、その接着作用により収納ケース内にコンデンサ素子を密封するのに有効な樹脂により形成される。接着層樹脂としては、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、これらの酸変性物、アイオノマー等を用いることができる。接着層の厚さは10〜200μmが好ましく、20〜100μmが最も好ましい。
複合材の厚さは20〜600μmが好ましく、30〜500μmが最も好ましい。樹脂層が厚くなると複合材の加工、収納ケースの密封がしづらくなり、薄すぎると密封が不十分になり液漏れなどの原因となりかねない。
アルミニウム電解コンデンサ素子は、積層構造を有するコンデンサ素子として製作される。具体的には、高純度アルミニウム箔をエッチングして表面積を増加させ、その表面を陽極酸化して誘電体化した陽極箔と、この陽極箔に対向し、表面をエッチングされたアルミニウム陰極箔と、陽極箔及び陰極箔の問に介在し、電解液を含浸したセパレータ(隔離紙)とから構成した積層体が、積層構造のコンデンサ素子である。積層構造のコンデンサ素子においては、上記の積層体を複数含む構成の態様も可能である。このようなコンデンサ素子自体は広く知られたものであり、ここで更に詳しく説明するまでもない。
セパレータには、天然セルロース繊維や、ビスコースレーヨン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリイミド繊維、ポリビニルアルコール繊維などの合成繊維や、天然セルロース繊維と合成セルロース繊維とを混合したものを原料として用いることができる。加工性とコストの面から、天然セルロース繊維が好ましい。
本発明の積層型アルミニウム電解コンデンサにおいて、セパレータは、陽極箔及び陰極箔の一方を少なくとも部分的に包むよう上記積層体の内側に折り込まれている。
図面を参照して本発明におけるセパレータを説明する。図1(a)は、陽極箔2をセパレータ4で部分的に包んだ態様を示し、図中の参照番号3は陽極箔2に接合された外部引出しリードを示している。セパレータ4は、陽極箔の長手方向の両辺に沿って、それぞれの端部4a、4bが陽極箔2の領域内に位置するように折り曲げられており、電極箔とセパレータとの積層体において積層体の内側に折り込まれた状態となる。これにより、折り込まれた後のセパレータの幅は陽極箔の幅とほぼ一致し、そしてセパレータの内側に折り込まれた部分の厚みによって、積層体における陽極箔2とその上に重ねられた陰極箔(図示せず)との接触が回避されるため、製品コンデンサの小型化とショートの防止が同時に実現できる。
図1(a)のセパレータ4では、両側から折り込まれた部分の先端4aと4bの間に間隙を設けており、この間隙は、積層する電極箔の変形による電極箔どうしの接触によるショートの危険の度合いにより、広げたり狭めたりすることが可能である。場合によっては、一方の折り込み部分を他方に重ねる(例えば、図1(a)の一方の端部4aを4bの下方の領域まで延長する)ことも可能である。
図1(b)に示した態様では、陽極箔2の長手方向の両辺に沿って、それぞれの端部4a、4bが接触するまで陽極箔2の領域内へ折り曲げられており、且つ、左側(外部引出し端子が引き出されるのと反対側)のセパレータのマージンもなくすよう、そして先端が長手方向の両辺から折り込まれた部分と接するように、左側の部分4’も陽極箔2の領域内へ向けて折り込まれている。結果として、この態様の陽極箔4は、実質的にその全面がセパレータにくるまれている。
もちろんながら、セパレータで包み込まれる電極箔は陽極箔、陰極箔のどちらであってもよい。また、一つのコンデンサにおいて、ともにセパレータで包み込まれた陽極箔と陰極箔を積層して使用することも可能である。
上記のように、少なくとも2箇所で電極箔(陽極箔又は陰極箔)の外形寸法(例えば「幅」)に合わせて積層体の内側に折り込まれたセパレータを用いることにより、電極箔の外形寸法に極めて近いコンデンサ素子の利用が可能になり、それによって製品コンデンサの小型化を実現できる。セパレータは、電極箔との積層時にそれが包み込む電極箔(陽極悪又は陰極箔)と一体化していて、位置ずれを生じる心配がなく、それゆえコンデンサ素子のショートの危険なしに、コンデンサの生産性を向上させることもできる。
アルミニウム電解コンデンサ素子には、陽極箔及び陰極箔を外部回路にそれぞれ接続するための外部引出し端子が取り付けられる。外部引出し端子は、それに接続されるリード端子の取り付けを容易にし、収納ケースからの引出し部の封止を容易にし、且つ外装ケース内に収められたコンデンサ本体の動きを吸収することができるように、フィルム又は箔状のストリップとして作製されるのが好ましい。また、外部引出し端子はアルミニウムの電極箔に取り付けるため、アルミニウム又はアルミニウム合金から作製するのが好ましい。
外部引出し端子には、コンデンサの低抵抗化と回路基板等へ実装する際のハンダ付け作業性を良くするために、リード端子が接続される。リード端子は、電気抵抗が小さく、はんだ付けが可能な材料から作製することができ、好適な材料として、鉄、銅、錫、鉛、銀、金、亜鉛、ビスマス、タングステン、ニッケル、チタン及びクロムから選択される少なくとも1つ以上の金属を含む金属材料を挙げることができる。リード端子は、コンデンサの回路基板等への実装が可能な、例えば線状、シート状などの任意の形状をとることができる。外部引出し端子とリード端子の接合は、例えば超音波溶接、レーザー溶接、抵抗溶接、圧着により行われる。
本発明のアルミニウム電解コンデンサは、特願2002−320203号明細書に開示されたような外装ケース内に収容してもよい。
外装ケースとしては、収納ケース内にコンデンサ素子を収納したコンデンサの形状に応じて、任意の断面形状の筒状のケースを用いることができる。外装ケースの材料としては、金属又は樹脂のシートを挙げることができる。金属は、アルミニウム又はアルミニウムの合金が好ましく、このほかの金属材料を使用することも可能である。樹脂は、ナイロン又はPETが好ましく、やはりこのほかの樹脂を用いることも可能である。
外装ケースは、任意の方法で作製することができる。例えば樹脂製の外装ケースの場合は、樹脂シートから形成した「コ」の字型の部材二つを向き合わせ、重なる2辺を接合して作製することができる。接合を容易にするため、ケース材料の樹脂シートに熱可塑性樹脂フィルムを貼り合わせてもよい。熱可塑性樹脂としてはポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、酸変性ポリオレフィン系樹脂が使用可能である。樹脂シートの厚さは50〜500μmが好ましく、最も好ましいのは100〜300μmである。貼り合わせのために熱可塑性樹脂を使用する場合、その厚さは10〜300μmが好ましく、最も好ましいのは30〜100μmである。
コンデンサが外装ケースから外れるのを防ぐために、コンデンサを外装ケースに固定するのが好ましい。この固定は、コンデンサ素子や外部引出し端子とリード端子の接合部分へのストレスの軽減にも有益である。固定の方法は、例えば、接着剤での接着、熱融着、超音波溶接、ハーメチックシール、レーザー溶接、圧着でよい。
外装ケースを用いる場合、やはり特願2002−320203号明細書に開示されたように、その一端を封口材で封口することができ、そしてこの封口材をリード端子が貫通するようにすることができる。封口材を貫通するリード端子はその貫通部分で封口材と一体になる。
封口材は、ゴム、複合ゴム、樹脂等の材料から作製することができる。好適なゴム材料は、樹脂加硫ブチルゴム、過酸化物加硫ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム(EPT)、スチレンブタジエンゴム、又はブチルゴムとEPTのブレンドゴムなどである。複合ゴム材料の代表的なものは、前述のゴム材料の一つにポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、べ一ク材、グラスファイバーシート、ポリプロピレンなどの材料を貼着したものである。樹脂材料としては、熱硬化性樹脂も熱可塑性樹脂も使用でき、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリブチレンテレフタレート(PBT)、ナイロン、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、液晶ポリマー、エンジニアリングプラスチックなどが使用可能であり、あるいは、PET、PBT、ナイロン又はPPSにガラスフィラーなどの充填材を添加し耐熱性を向上させた材料も有効である。
封口材での外装ケースの一端の封口は、予め成形した封口材を外装ケースの開口部に挿入し、密着することで行うことができる。外装ケースと封口材の密着は、例えば、接着剤での接着、熱融着、超音波溶接、ハーメチックシール、レーザー溶接、圧着により行う。封口材の大きさは外装ケースの開口部より小さくなってもよいが、少なくとも開口部の一部と密着していなければならない。
封口材を用いない場合には、リード端子どうしを絶縁性の材料で連結してそれらを一体化することも可能である。
次に、本発明のアルミニウム電解コンデンサの実施例を従来例とともに示すが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
積層型アルミニウム電解コンデンサ試料として、定格330V、100μFの積層電極構造のコンデンサ素子を作製した。セパレータには、厚さ30μmのセルロース系繊維のものを用いた。電極箔は、陽極、陰極とも幅を16mmとし、それぞれに外部引出しリードを取り付けた。これらのセパレータ、陽極箔、陰極箔を積層した素子を、下記の各例について35組ずつ作製した。
従来例1は、セパレータを全く折らない状態で積層して作製した素子の例である。このセパレータの周囲には、電極箔に対して1mmのマージンを設けた。
従来例2、3は、二つ折りにして間に陽極を挟み込んだセパレータを使用して陰極とともに積層して作製した素子の例である。セパレータと電極箔とのマージン(幅方向)は、従来例2で1mm、従来例3で0mmとした。
実施例1は、陽極箔の幅方向の両側から陽極箔を完全に包み込むように折り込んだセパレータを使った例である。
実施例2は、陽極箔の幅方向の両側から、及び外部引出しリードを取り付けたのと反対側から、陽極箔を完全に包み込むように3箇所で折り込んだセパレータを使った例である。
各試料について、両極間のショートの有無をテスターで確認した結果を表1に示す。表1のショート数の欄に示した数値のうち、左側はショートの認められた試料の数、右側は試料の全数を表している。
Figure 0004413003
従来例1、2は、電極箔に対するセパレータのマージンがあり、また従来例2のセパレータの折り目の部分についても両極箔が接触する危険がないため、どちらの試料もショート数は0であった。しかし、どちらの例の素子でも、電極箔自体の幅に比べて、素子幅はマージン分だけ大きくなった。従来例3は、電極箔に対するセパレータのマージンを取っていないため、素子幅は電極箔の幅とほぼ同じに作製することができたが、積層の際にセパレータが位置ずれを起こしやすく、約85%の試料でショートが認められた。
実施例1、2は、電極箔に対するセパレータのマージンがないため素子幅を電極箔と実質的に同じに作製することができ、しかもセパレータによる両極箔の分離が十分なためいずれの試料でもショートは認められなかった。
本発明で用いるセパレータの態様を説明する図である。
符号の説明
2…陽極箔
3…外部引出しリード
4…セパレータ
4a、4b…セパレータの端部

Claims (21)

  1. 収納ケース内に密封した、陽極箔及び陰極箔とそれらの間に位置するセパレータから構成される積層体のアルミニウム電解コンデンサ素子と、このコンデンサ素子の陽極箔及び陰極箔にそれぞれ接合し、収納ケースの外部に引出された外部引出し端子と、これらの外部引出し端子にそれぞれ接続するリード端子とを有する積層型アルミニウム電解コンデンサであって、セパレータが、陽極箔又は陰極箔を少なくとも部分的に包むよう少なくとも2箇所で上記積層体の内側に折り込まれていることを特徴とする積層型アルミニウム電解コンデンサ。
  2. 前記セパレータの折り込まれた部分の先端どうしが離れている、請求項1記載の積層型アルミニウム電解コンデンサ。
  3. 前記セパレータの折り込まれた部分の先端どうしが接触している、請求項1記載の積層型アルミニウム電解コンデンサ。
  4. 前記セパレータの一方の折り込まれた部分が他方の折り込まれた部分に重なっている、請求項1記載の積層型アルミニウム電解コンデンサ。
  5. 前記セパレータが3方向から前記積層体の内側に折り込まれている、請求項1記載の積層型アルミニウム電解コンデンサ。
  6. 前記収納ケースが金属層と樹脂層を積層した複合材から作製されている、請求項1から5までのいずれか一つに記載の積層型アルミニウム電解コンデンサ。
  7. 前記金属層の材料がアルミニウム、銅、ニッケル、チタン、又はそれらの合金である、請求項6記載の積層型アルミニウム電解コンデンサ。
  8. 前記樹脂層の材料がナイロン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド又はポリイミドである、請求項6又は7記載の積層型アルミニウム電解コンデンサ。
  9. 前記複合材の前記コンデンサ素子と接する側に接着層が位置する、請求項6から8までのいずれか一つに記載の積層型アルミニウム電解コンデンサ。
  10. 前記接着層の材料がポリプロピレン、ポリエチレン、これらの酸変性物、又はアイオノマーである、請求項9記載の積層型アルミニウム電解コンデンサ。
  11. 前記リード端子が鉄、銅、錫、鉛、銀、金、亜鉛、ビスマス、タングステン、ニッケル、チタン及びクロムから選択される少なくとも1つ以上の金属を含む、請求項1から10までのいずれか一つに記載の積層型アルミニウム電解コンデンサ。
  12. 外装ケース内に収容されている、請求項1から11までのいずれか一つに記載の積層型アルミニウム電解コンデンサ。
  13. 前記外装ケースの材料が金属又は樹脂のシートである、請求項12記載の積層型アルミニウム電解コンデンサ。
  14. 前記金属がアルミニウム又はアルミニウムの合金である、請求項13記載の積層型アルミニウム電解コンデンサ。
  15. 前記樹脂がナイロン又はポリエチレンテレフタレートである、請求項13記載の積層型アルミニウム電解コンデンサ。
  16. 前記樹脂のシートに熱可塑性樹脂フィルムが貼り合わされている、請求項15記載の積層型アルミニウム電解コンデンサ。
  17. 前記熱可塑性樹脂フィルムがポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂又は酸変性ポリオレフィン系樹脂のフィルムである、請求項16記載の積層型アルミニウム電解コンデンサ。
  18. 前記外装ケースの一端が封口材で封口され、この封口材を前記リード端子が貫通している、請求項12から17までのいずれか一つに記載の積層型アルミニウム電解コンデンサ。
  19. 前記封口材の材料がゴム、複合ゴム又は樹脂である、請求項18記載の積層型アルミニウム電解コンデンサ。
  20. 前記樹脂が熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂である、請求項19記載の積層型アルミニウム電解コンデンサ。
  21. 前記封口材の材料がポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ナイロン、ポリフェニレンサルファイド、液晶ポリマー、エンジニアリングプラスチック、ガラスフィラー入りポリエチレンテレフタレート、ガラスフィラー入りポリブチレンテレフタレート、ガラスフィラー入りナイロン、又はガラスフィラー入りポリフェニレンサルファイドである、請求項19記載の積層型アルミニウム電解コンデンサ。
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