JP6757633B2 - 作業車両 - Google Patents

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Description

本発明は、走行機体の後方を確認するためのバックカメラを備えた作業車両に関する。
走行機体の後方の映像を取得するバックカメラと、操縦部の前方側に配置されたモニタと、該モニタの表示内容を制御する制御部とを備え、オペレータは操縦部から走行機体の後方側を確認しながら後進走行操作をすることができる特許文献1に記載のコンバインが従来公知である。
特開2016−88509号公報
上記文献のコンバインによれば、走行機体の各種情報が表示されるモニタに、バックカメラによって取得された走行機体の後方側の映像を表示できるものであるが、該モニタは、オペレータの手動操作によってバックカメラによる映像が表示された状態に切換えられるものであるため、モニタ表示の切換えに手間を要するとともに、オペレータの操作によっては後進時に機体後方を十分に確認できない場合があるという課題があった。
本発明は、走行機体の後方側の映像を取得するバックカメラと、該バックカメラで取得された映像を表示できるモニタとを備えた作業車両において、走行機体の後進時に機体後方をよりスムーズに確認することのできる作業車両を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため本発明は、第1に、走行機体2の後方の映像を取得するバックカメラ10と、モニタ26と、該モニタ26の表示内容を制御する制御部50とを備えた作業車両において、後進走行状態を検出する後進状態検出手段51を設け、前記モニタ26は、走行機体2の各種情報や前記バックカメラ10の映像が表示される表示部26Aと、前記モニタ26の左右一方側に表示されて該モニタ26の切換操作を行うタッチ操作式の操作部26Bとが表示されるように構成され、前記制御部50は、前記モニタ26を、バックカメラ10で撮影した映像を表示せずに機体走行に関する情報を表示する基本情報群26AAと機体走行以外の情報を表示する附属情報群26ABと前記操作部26Bとが表示され詳細表示画面Aに切換える非表示制御と、前記モニタ26を、前記基本情報群26AAと前記バックカメラ10で撮影した映像を小さいサイズで表示するカメラ画像小表示部26ACと前記操作部26Bとが表示されるカメラ画像表示画面Cに切換える後方小画面表示制御と、前記モニタ26を、前記基本情報群26AAと前記バックカメラ10で撮影した映像を大きいサイズで表示するカメラ画像大表示部26ADと前記操作部26Bとが表示されるカメラ画像拡大表示画面Dに切換える後方大画面表示制御とが実行可能に構成され、前記制御部50は、前記詳細表示画面Aでは、前記操作部26Bに前記モニタ26の表示を前記詳細表示画面Aに切換える通常ボタン44と、前記モニタ26の表示を前記カメラ画像表示画面Cに切換えるカメラボタン42とが配置され、前記カメラ画像表示画面Cでは、前記カメラボタン42に代えて前記モニタ26を前記カメラ画像拡大表示画面Dに切換えるカメラ拡大ボタン45が配置されるように構成され、前記制御部50は、前記カメラ画像拡大表示画像Dでは、前記カメラ拡大ボタン45に代えて前記モニタ26を前記カメラ画像表示画面Cに切換えるカメラ縮小ボタン47が配置されるとともに、前記操作部26Bに配置される切換ボタン44の一部を省略して確保したスペースに縮小された前記基本情報群26AAを配置することにより、前記カメラ画像大表示部26ADの表示スペースを確保するように構成され、前記制御部50は、前記操作部26Bによる切換操作がされない場合であっても、前記後進状態検出手段51によって後進走行状態を検出したことを条件として、前記モニタ26にカメラ画像拡大表示画面Dを表示して前記バックカメラ10により取得された映像を出力する状態に切換えるとともに、前記後進状態検出手段51によって後進走行状態が検出されなくなった場合には、後進走行状態を検出したことにより前記モニタ26が前記カメラ画像拡大表示Dによる表示に切換えられる前の状態に戻すように構成された後方大画面表示制御を実行することを特徴としている。
第2に、前記走行機体2内に収容した穀粒を排出するオーガ14と、該オーガ14の穀粒排出側を撮影するオーガカメラ20とを備え、該オーガ14は、少なくとも、前記走行機体2に格納される姿勢と、穀粒を排出する姿勢との間で切換可能に構成され、前記制御部50は、オーガカメラ20で撮影した映像を表示させる排出箇所表示制御を切換可能に有し、前記制御部50は、上記排出箇所表示制御を実行している最中に上記後進状態検出手段51によって後進走行状態を検出した場合、後方大画面表示制御の実行を規制することを特徴としている。
前記制御部は、後方大画面表示制御によって、走行機体の後進走行が検出されると、前記モニタに、バックカメラで取得された走行機体後方側の映像を大きく表示した状態に自動的に切換えられるように構成されているため、走行機体の後進時に、機体後方の確認不足による事故をより確実に防止できるとともに、走行機体の後進時にオペレータが手動でモニタの表示の切換操作をする手間がないため、走行機体後方の確認作業をスムーズにできる。
また、刈前記走行機体内に収容した穀粒を排出するオーガと、該オーガの穀粒排出側を撮影するオーガカメラとを備え、該オーガは、少なくとも、前記走行機体に格納される姿勢と、穀粒を排出する姿勢との間で切換可能に構成され、前記制御部は、オーガカメラで撮影した映像を表示させる排出箇所表示制御を切換可能に有し、前記制御部は、上記排出箇所表示制御を実行している最中に上記後進状態検出手段によって後進走行状態を検出した場合、後方大画面表示制御の実行を規制するものによれば、前記モニタにオーガカメラによる穀粒排出側が表示されている状態で走行機体を後進させた場合であっても、モニタに表示される映像をオーガカメラから取得される映像で保持できるため、オペレータは、モニタを確認しながら行う前記オーガによる排出位置の調整をスムーズにできる。
本発明を適用したコンバインの側面図である。 本発明を適用したコンバインの平面図である。 操縦部を示した平面図である。 モニタに表示される詳細表示画面を示した図である。 モニタに表示されるシンプル表示画面を示した図である。 モニタに表示されるカメラ画像表示画面を示した図である。 モニタに表示されるカメラ画像拡大表示画面を示した図である。 モニタ表示の切換態様を示したモデル図である。 制御部のブロック図である。 制御部による後進時自動切換制御の処理フロー図である。
図1及び図2は、本発明を適用した作業車両の一種であるコンバインの側面図及び平面図であり、図3は、操縦部を示した平面図である。図より、本コンバインは、走行部である左右一対のクローラ式走行装置1,1に支持された走行機体2と、該走行機体2の前方に昇降可能に連結されて圃場の作物(穀稈)の刈取作業を行う前処理部3とを備えている。
前記前処理部3は、圃場の穀稈を引起す引起装置4と、引起された穀稈を掻込む掻込装置5と、前処理部3側に掻込まれた穀稈を刈取る刈刃6とを有し、前処理部3側に掻込まれた穀稈を刈取る刈取作業を行うとともに、刈取られた穀稈を搬送装置7によって走行機体2側に向けて後方搬送する。
前記走行機体2は、前処理部の真後ろ右寄り位置に配置されて操向操作を行う操縦部8が収容されたキャビン9と、該キャビン9の後方斜め左側に配置されて前記前処理部3で刈取られた穀稈の脱穀作業を行う脱穀装置11と、脱穀装置11の後方に配置されて脱穀後の藁屑等を排出する後処理部12と、キャビン9の後方且つ脱穀装置11の右側に配置されて脱穀された処理物である穀粒を収容するグレンタンク13と、該グレンタンク13に収容された穀粒を機外に排出するオーガ14と、走行機体の後端上部側に取付けられて機体後方の映像を取得するバックカメラ10とが設けられている。
前記脱穀装置11は、前記前処理部3側から搬送される刈取穀稈の脱穀作業を行う脱穀部(図示しない)と、該脱穀部の下側に配置されて脱穀処理された処理物を穀粒と藁屑等の排塵物とに選別する選別部(図示しない)と、前処理部3側の搬送装置から受渡された刈取穀稈を後方搬送するフィードチェーン17とを備え、該フィードチェーン17によって後方搬送される刈取穀稈が脱穀部及び選別部によって脱穀処理され、脱穀処理された穀粒が前記グレンタンク13内に収容される。
前記オーガ14は、グレンタンク13の後部側に配置された上下方向の縦筒18と、該縦筒18を軸に水平回動・昇降作動可能に支持された横筒19と、該横筒19の回動端側から穀粒を機外へ排出する排出口21、該排出口の近傍に配置されて穀粒が機外に排出される箇所の映像を取得するオーガカメラ20とを備えている。これにより、オペレータは、操縦部8側からオーガ13の旋回操作することにより、オーガ13を収納位置や、穀粒を機外に排出可能な排出可能範囲に旋回作動させることができるとともに、前記オーガカメラ20によって穀粒の排出位置の映像を操縦部側から確認することができる。
前記操縦部8は、オペレータが着座する座席22と、該座席22の前方左側に配置されて前後揺動操作されることによって走行機体2の変速操作を行う主変速レバー23と、座席22の前方右側に配置されて走行機体2の操向操作や前処理部3の昇降を操作できるマルチステアリングレバー24と、座席の前方側に配置されて走行機体の各種情報が表示される液晶等からなるモニタ26とが設けられている(図3参照)。
該モニタ26は、詳しくは後述する制御部50によって、走行機体2等の情報や、脱穀装置11側の情報の他、前記バックカメラ10の映像や、前記オーガカメラ20の映像を表示することができるように構成されており、オペレータは、該モニタ26に表示される画像を変更することによりモニタを介して確認できる情報を任意に切換えることができる。以下、モニタに表示される画像について説明する。
次に、図4乃至図7に基づいて、前記モニタに表示される各種画像の詳細について説明する。図4は、モニタに表示される詳細表示画面を示した図であり、図5は、モニタに表示されるシンプル表示画面を示した図であり、図6は、モニタに表示されるカメラ画像表示画面を示した図であり、図7は、モニタに表示されるカメラ画像拡大表示画面を示した図である。
前記モニタ26は、走行機体2の各種情報やバックカメラ等の映像が表示される液晶パネルである表示部26Aと、該モニタ26の左右一方側(図示する例では左端側)に配置されてモニタ26に表示される画像を切換えるタッチ操作式の操作パネルからなる操作部26Bと、制御部50とを備え、該制御部50は、操作部26Bによる切換操作に応じて、表示部26A及び操作部26Bに表示される画像(情報)を切換えることができるように構成されている。
また、該モニタ26は、前記制御部50により、作業走行時に必要な情報が表示された詳細情報表示画面A(図4参照)と、路上走行時等に用いられるシンプル表示画面B(図5参照)と、表示部に前記バックカメラ10又はオーガカメラ20で取得されたカメラ画像を小さく表示したカメラ小画像を表示するカメラ画像表示画面C(図6参照)と、表示部26Aにカメラ画像を拡大したカメラ大画像を表示するカメラ画像拡大表示画面D(図7参照)と、メンテナンス時に使用される各種設定操作を行うための設定画面E(図示しない)とに切換えることができるように構成されている(図8参照)。以下、各表示画面について具体的に説明する。
図4に示されるように、前記詳細情報表示画面Aの表示部26Aには、機体走行に関する重要度の高い基本情報群26AAと、基本情報群26AAよりも比較的重要度が低い附属情報群26ABとが含まれており、基本情報群26AAと、附属情報群26ABとが前記表示部26の左右に分けて表示されている。
具体的には、基本情報群26AAとして、方向・作業灯情報31,31、エンジン回転数32、エンジン負荷率33、車速34、燃料残量35、グレンタンク13内の穀粒量36等が表示部26Aの左右一方(図示する例では左)側に表示されており、附属情報群26ABとして、機体の前後左右の傾き37、前記選別部内のチャフシーブ(図示しない)の開度38、唐箕風量39等の情報が表示部の左右他方(図示する例では右)側に表示されている。
また、該詳細情報表示画面Aの操作部26Bには、モニタ26の表示を設定画面Eに切換える設定ボタン41と、モニタ26の表示をカメラ画像表示画面Cに切換えるカメラボタン42と、モニタ26の表示をシンプル表示画面Bに切換えるシンプルボタン43と、モニタ26の表示を詳細情報表示画面Aに切換える通常ボタン44とが上下に並べて配置されている。
図5に示されるように、前記シンプル表示画面Bの表示部26Aの全体には、前記基本情報群26AAに分類される情報が大きく表示されている。これにより特に路上走行時や、穀粒の排出作業時においては、必要な情報のみが表示されるため、オペレータがより作業し易くなる。
また、該シンプル表示画面Bの操作部26Bには、詳細情報表示画面Aの場合と同様に、前記設定ボタン41と、前記カメラボタン42と、前記シンプルボタン43と、前記通常ボタン44とが上下に並べて配置されている。
図6に示されるように、前記カメラ画像表示画面Cの表示部26Aには、左右一方(図示する例では左)側に前記基本情報群26AAが表示されるとともに、左右他方(図示する例では右)側に前記バックカメラ10又はオーガカメラ20により取得された映像が小さいサイズで表示されるカメラ画像小表示部26ACが配置される。
また、該カメラ画像表示画面Cの操作部26Bには、前記設定ボタン41と、前記シンプルボタン43と、前記通常ボタン44が配置される他、前記表示部26Aにカメラ画像拡大表示画面を表示するためのカメラ拡大ボタン45と、前記カメラ画像小表示部26ACに表示される映像をバックカメラ10からの映像か、オーガカメラ20からの映像の何れかに切換えるカメラモードボタン46とが配置されている。
なお、前記カメラモードボタン46は、該操作ボタンをタッチ操作することにより、前記カメラ画像小表示部26ACに、バックカメラ10により取得された映像を出力するバックカメラモードと、オーガカメラ20により取得された映像を出力するオーガカメラモードと、前記オーガの操作位置(収納位置、排出可能位置)等の状況に応じて表示される映像を自動的に切換える自動モードとに切換えることができる。
図7に示されるように、前記カメラ画像拡大表示画面Dの表示部26Aには、前記バックカメラ10又はオーガカメラ20により取得された映像が大きいサイズで表示されるカメラ画像大表示部26ADが配置される。該カメラ画像大表示部26ADは、前記表示部26Aの大部分を占める大きさで表示されるため、走行機体2の後方、若しくは、オーガ14の排出箇所がより確認し易くなる。
また、該カメラ画像拡大表示画面Dの操作部26Bには、その上部側に前記表示部26Aの表示をカメラ画像表示画面に戻すカメラ縮小ボタン47が配置され、その下部側に前記カメラモードボタン46が配置されている。このとき、カメラ縮小ボタン47とカメラモードボタン46との間には、縮小された前記基本情報群26AAが表示されるように構成されている。
なお、前記カメラモードボタン46は、カメラ画像表示画面Cの場合と同様に、前記カメラ画像大表示部26ADに、バックカメラ10により取得された映像を出力するバックカメラモードと、オーガカメラ20により取得された映像を出力するオーガカメラモードと、前記オーガの操作位置(収納位置、排出可能位置)等の状況に応じて表示される映像を自動的に切換える自動モードとに切換えることができる。
上記構成によれば、前記モニタ26が、設定画面Eを除く、シンプル表示画面Bと、詳細表示画面Aと、カメラ画像表示画面Cと、カメラ画像拡大表示画面Dとの何れかが表示されている場合、少なくとも前記基本情報群26AAについては、常に表示される状態となる。
次に、図8に基づき、前記モニタに表示される各画像の切換態様について説明する。図8は、モニタ表示の切換態様を示したモデル図である。図示されるように、前記制御部50は、前記モニタ26に設定画面E、詳細表示画面A、シンプル表示画面B、又はカメラ画像表示画面Cが表示された状態において、前記設定ボタン41のタッチ操作が検出された場合には、該モニタ26に設定画面Eが表示される設定表示制御(非表示制御)が実行され、前記カメラボタン42のタッチ操作が検出された場合には、該モニタ26にカメラ画像表示画面Cが表示されるカメラ画像表示制御が実行され、前記シンプルボタン43のタッチ操作が検出された場合には、該モニタ26にシンプル表示画面Bが表示されるシンプル表示制御(非表示制御)が実行され、前記通常ボタン44のタッチ操作が検出された場合には、該モニタ26に詳細表示画面Aが表示される詳細表示制御(非表示制御)が実行されるように構成されている。
該構成により、前記モニタ26に表示される画面は、前記操作部26Bに配置された各切換ボタン41,42,43,44を介して、設定画面Eと、詳細表示画面Aと、シンプル表示画面Bと、カメラ画像表示画面Cとの間を、一操作で切換えることができる。そのため、オペレータはスムーズに所望の情報を得やすい画面にモニタ26の表示を切換えることができる。
また、前記制御部50は、モニタ26にカメラ画像表示画面Cが表示されている場合にのみ、前記操作部26Bに前記カメラ拡大ボタン45が表示され、モニタ26をカメラ画像拡大表示画面Dに切換可能な状態となるように構成されている(図6及び図8参照)。
このとき、該制御部50は、モニタ26がカメラ画像拡大表示画面Dに切換えられた場合には、操作部26Bに前記カメラ縮小ボタン47とカメラモードボタン46のみが配置されるため、カメラ画像表示画面Cにしか切換えることができず、設定画面E、詳細表示画面A、シンプル表示画面Bには直接切換操作することができないよう構成されている(図7及び図8参照)。
該構成により、オペレータによる操作部26Bの誤操作等によって意図しないタイミングで、表示部26Aに、カメラからの映像が出力されない非表示制御が実行された状態(モニタ26に設定画面E・詳細表示画面A・シンプル表示画面Bが表示された状態)から、表示部26Aにカメラ画像大表示部26ADが表示されるカメラ画像拡大表示画面Dに切換えられたり、表示部26Aにカメラ画像大表示部26ADが表示された状態からカメラからの映像が出力されない画面に切換えられたりする事態を防止できる。
また、前記制御部50は、モニタ26の表示がカメラ画像表示画面に切換えられると、前記カメラ画像小表示部26ACにバックカメラ10により取得された映像を出力する後方小画面表示制御、或いは、該カメラ画像小表示部26ACにオーガカメラ20により取得された映像を出力する排出箇所小画面表示制御(排出箇所表示制御)が実行されるように構成されており、前記操作部26Bのカメラモードボタン46によって、前記バックカメラモードと、オーガカメラモードと、自動モードとに切換えられる。
該制御部50は、前記モニタ26の表示がカメラ画像拡大表示画面Dに切換えられた場合も同様に、前記カメラ画像大表示部26ADにバックカメラ10により取得された映像を出力する後方大画面表示制御、或いは、該カメラ画像大表示部26ADにオーガカメラ20により取得された映像を出力する排出箇所大画面表示制御(排出箇所表示制御)が実行されるように構成されており、前記操作部26Bのカメラモードボタン46によって、前記バックカメラモードと、オーガカメラモードと、自動モードとに切換えられる。
ちなみに、上記構成の制御部50は、オペレータによる前記操作部26Bによる切換操作がされない場合であっても、前記主変速レバー23の後進操作に応じて、前記モニタ26に表示される画面を自動的に切換える後進時自動切換制御が実行可能に構成されている。以下、制御部50による後進時自動切換制御について説明する。
次に、図9及び図10に基づいて、制御部の構成について説明する。図9は、制御部のブロック図である。制御部50の入力側には、前記主変速レバー23の操作位置を検出する検出スイッチ等である主変速レバー検出手段51と、オーガ14の旋回位置を検出するポテンショメータ等であるオーガ旋回位置検出手段52と、前記オーガカメラ20と、前記バックカメラ10とが接続されている。
その一方で、該制御部の出力側には、タッチパネル式の操作パネルである前記操作部26Bと、液晶パネル等からなる前記表示部26Aとを備えたモニタ26が接続されており、前記操縦部8に配置された前記モニタに出力26される情報が制御される。
前記制御部50は、前記操作部26Bを介して、モニタ26に表示される画像の切換えを行う他、前記主変速レバー23の後進操作が検出された場合には、前記モニタ26を、カメラ画像拡大表示画面Dに自動的に切換えるとともに、前記カメラ画像大表示部26ADに、バックカメラにより取得された映像を出力する後進時自動切換制御が実行されるように構成されている。以下、具体的に説明する。
図10は、制御部による後進時自動切換制御の処理フロー図である。該制御部50は、後進時自動切換制御が開始されると、ステップS1に進む。ステップS1では、前記主変速レバー検出手段51により、主変速レバー23の後進操作がされたか否かが検出され、主変速レバー23の後進操作が検出された場合には、ステップS2に進む。
ステップS2では、前記オーガ旋回位置検出手段52により、オーガ14が前記収納位置に操作されているか否かが検出され、オーガ14が収納位置に操作されていることが検出された場合には、ステップS3に進む。
ステップS3では、前記制御部50により、前記モニタ26にバックカメラ10若しくはオーガカメラ20の映像が出力されているか否か、すなわち、モニタ26にカメラ画像表示画面か、カメラ画像拡大表示画面に切換えられているか否かが検出され、該モニタ26にバックカメラ10若しくはオーガカメラ20の映像が出力されている状態が検出された場合には、ステップS4に進む。
ステップS4では、前記制御部により、モニタに表示されるカメラ画像のカメラモードが何れの状態であるか、すなわち、前記オーガカメラモードか、バックカメラモードか、自動モードの何れの状態に操作されているかが検出され、カメラモードが自動モードであることが検出された場合には、ステップS5に進む。
ステップS5では、前記モニタ26の表示を、カメラ画像大表示部26ADが表示されるカメラ画像拡大表示画面に切換えられるとともに、該カメラ画像大表示部26ADに前記バックカメラ10で取得された映像を出力し、その後、処理を戻す。
ステップS4において、オーガカメラモードであることが検出された場合には、その後、処理を戻す。
ステップS4において、バックカメラモードであることが検出された場合には、ステップS6に進む。ステップS6では、前記制御部50により、モニタ26にカメラ画像拡大表示画像が表示されているか否か、すなわち、モニタ26にカメラ画像大表示部26ADが表示されているか否かが検出され、モニタ26にカメラ画像拡大表示画像が表示されていない場合には、ステップS7に進む。
ステップS7では、モニタ26の表示をカメラ画像拡大表示画像に切換えて、該カメラ画像大表示部26ADに前記バックカメラ10で取得された映像を出力し、その後、処理を戻す。
ステップS3において、モニタ26にバックカメラ10若しくはオーガカメラ20の映像が出力されている状態が検出されていない場合、すなわち、モニタに詳細表示画面、シンプル表示画面、設定画面の何れかが表示されている状態が検出された場合には、ステップS8に進む。
ステップS8では、前記モニタ26の表示を、カメラ画像大表示部26ADが表示されるカメラ画像拡大表示画面に切換えられるとともに、該カメラ画像大表示部26ADに前記バックカメラ10で取得された映像を出力し、その後、処理を戻す。
ステップS2において、オーガ14が収納位置以外、すなわち、穀粒を排出することのできる排出可能範囲に旋回操作されていることが検出された場合には、その後、処理を戻す。
ステップS1において、主変速レバー23の後進操作が検出されなかった場合、すなわち、主変速レバー23が前進又は中立位置に操作されていることが検出された場合には、ステップS9に進む。
ステップS9では、主変速レバー23の後進操作が検出されたことによって、前記モニタ26の表示を、カメラ画像大表示部26ADが表示されるカメラ画像拡大表示画面に切換えられるとともに、該カメラ画像大表示部26ADに前記バックカメラ10で取得された映像を出力した状態にされていた場合には、主変速レバー23の後進操作に基づいてモニタの表示が切換えられる前の状態に戻し、その後、処理を戻す。
すなわち、走行機体2を後進走行させるにあたり、オペレータが主変速レバー23を後進側へ変速操作すると、前記モニタ26の表示が自動的にカメラ画像拡大表示画面に切換るとともに、バックカメラ10の映像がカメラ画像大表示部26ADに表示されるため、オペレータがモニタ26の表示を手動で切換える手間がなくなり、後進時の後方確認が不十分なことによる事故をより効率的に防止できる。
また、前記制御部50は、排出箇所小画面表示制御又は、排出箇所大画面表示制御(排出箇所表示制御)が実行されることにより、表示部にオーガカメラ20で取得された映像が表示されている状態の場合には、上述のバックカメラ10の映像が表示されたカメラ画像拡大表示画面への自動的な切換が規制されるように構成されており、モニタ26に出力される映像がオーガカメラからの映像で維持される(図10のステップS4参照)。
該構成によれば、前記オーガ14から穀粒の排出作業を行うにあたり、前記モニタ26にオーガカメラ20からの映像を表示しながら走行機体2の位置を調整し、穀粒排出位置の微調整をする際に、走行機体2を後進させた場合であっても、前記モニタ26に表示される映像がバックカメラ10の映像に切換ることなく、オーガカメラ20により取得された映像で維持されるため、排出位置の位置合わせをスムーズに行うことができる。
2 走行機体
10 バックカメラ
14 オーガ
20 オーガカメラ
26 モニタ
50 制御部
51 主変速レバー検出手段(後進状態検出手段)

Claims (2)

  1. 走行機体(2)の後方の映像を取得するバックカメラ(10)と、
    モニタ(26)と、
    該モニタ(26)の表示内容を制御する制御部(50)とを備えた作業車両において、
    後進走行状態を検出する後進状態検出手段(51)を設け、
    前記モニタ(26)は、走行機体(2)の各種情報や前記バックカメラ(10)の映像が表示される表示部(26A)と、前記モニタ(26)の左右一方側に表示されて該モニタ(26)の切換操作を行うタッチ操作式の操作部(26B)とが表示されるように構成され、
    前記制御部(50)は、
    前記モニタ(26)を、バックカメラ(10)で撮影した映像を表示せずに機体走行に関する情報を表示する基本情報群(26AA)と機体走行以外の情報を表示する附属情報群(26AB)と前記操作部(26B)とが表示され詳細表示画面(A)に切換える非表示制御と、
    前記モニタ(26)を、前記基本情報群(26AA)と前記バックカメラ(10)で撮影した映像を小さいサイズで表示するカメラ画像小表示部(26AC)と前記操作部(26B)とが表示されるカメラ画像表示画面(C)に切換える後方小画面表示制御と、
    前記モニタ(26)を、前記基本情報群(26AA)と前記バックカメラ(10)で撮影した映像を大きいサイズで表示するカメラ画像大表示部(26AD)と前記操作部(26B)とが表示されるカメラ画像拡大表示画面(D)に切換える後方大画面表示制御とが実行可能に構成され、
    前記制御部(50)は、前記詳細表示画面(A)では、前記操作部(26B)に前記モニタ(26)の表示を前記詳細表示画面(A)に切換える通常ボタン(44)と、前記モニタ(26)の表示を前記カメラ画像表示画面(C)に切換えるカメラボタン(42)とが配置され、前記カメラ画像表示画面(C)では、前記カメラボタン(42)に代えて前記モニタ(26)を前記カメラ画像拡大表示画面(D)に切換えるカメラ拡大ボタン(45)が配置されるように構成され、
    前記制御部(50)は、前記カメラ画像拡大表示画像(D)では、前記カメラ拡大ボタン(45)に代えて前記モニタ(26)を前記カメラ画像表示画面(C)に切換えるカメラ縮小ボタン(47)が配置されるとともに、前記操作部(26B)に配置される切換ボタン(44)の一部を省略して確保したスペースに縮小された前記基本情報群(26AA)を配置することにより、前記カメラ画像大表示部(26AD)の表示スペースを確保するように構成され、
    前記制御部(50)は、前記操作部(26B)による切換操作がされない場合であっても、前記後進状態検出手段(51)によって後進走行状態を検出したことを条件として、前記モニタ(26)にカメラ画像拡大表示画面(D)を表示して前記バックカメラ(10)により取得された映像を出力する状態に切換えるとともに、前記後進状態検出手段(51)によって後進走行状態が検出されなくなった場合には、後進走行状態を検出したことにより前記モニタ(26)が前記カメラ画像拡大表示(D)による表示に切換えられる前の状態に戻すように構成された後方大画面表示制御を実行する
    作業車両。
  2. 前記走行機体(2)内に収容した穀粒を排出するオーガ(14)と、
    該オーガ(14)の穀粒排出側を撮影するオーガカメラ(20)とを備え、
    前記オーガ(14)は、少なくとも、前記走行機体(2)に格納される姿勢と、穀粒を排出する姿勢との間で切換可能に構成され、
    前記制御部(50)は、オーガカメラ(20)で撮影した映像を表示させる排出箇所表示制御を切換可能に有し、
    前記制御部(50)は、上記排出箇所表示制御を実行している最中に上記後進状態検出手段(51)によって後進走行状態を検出した場合、後方大画面表示制御の実行を規制する
    請求項1に記載の作業車両。
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