JP6757279B2 - トロリー用モノレール - Google Patents

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本発明は、トロリー用モノレールに関するものである。
重量物である資機材を運搬するために、モノレールを設けてホイストやチェーンブロックと組み合わせたトロリーを走らせる。モノレールとしてはI形鋼が用いられる。
長尺のモノレールが必要な場合には、I形鋼同士を接合して延長することになるが、その継ぎ目部分は、トロリーの車輪との干渉を考慮すると、少なくとも下側のフランジの上面と上下のフランジをつなぐウエブの部分には凹凸を設けることが許されず、継ぎ目部分に当て板を用いてボルト・ナット結合することは出来ない。したがって、トロリー用のモノレールの延長のための接合は溶接で行うのが通例である。
非特許文献1は、天井クレーンやトロリーのモノレール用のI形鋼を提供するある企業がユーザー向けに公表している「設計工事技術資料」であるが、その18頁には、モノレールに設ける継ぎ目について、「継ぎ目は充分な開先を取り、突き合わせ全周溶接を行って下さい。クレーン走行面および下面は、溶接後、サンダー仕上げを行って下さい。」との注意書きがある。他のモノレール用I形鋼提供企業も、同様な指針を示しており、モノレール用のI形鋼の接合は溶接で行うことが、いわば常識となっている。
この注意書きは、その企業が自らが提供したモノレール用I形鋼を使用した顧客が、それを使用して重量物を搬送する際に、トロリーが継ぎ目を通過するときに衝撃、振動、騒音等が発生し、搬送する物に被害を与えたり、作業環境を悪化させたりすることが無いように、極めて高い精度で継ぎ目を加工することを要求するために書かれていると考えられる。
一方、モノレールの設置が必要となる場所の中には、狭隘な通路を経由し、また、階段を上り下りして全ての資機材を運び込む必要があるところも多い。このような場所では、モノレール用のI形鋼もまた、手運び可能な長さに分割した状態で運び込み、その場で接合して必要な長さにせざるを得ない。
このような場合において、数多くに分断されて搬入されたI形鋼を溶接により長尺化するのは多くの人工や時間がかかり不経済である。また、それが工事現場のように工事終了後にそのモノレールを撤去する必要がある場所では、長尺化のための溶接部をはつったり、溶断して撤去するのも、同様である。また、数多くのI形鋼の接合部を、狭隘な場所において溶接で歪無く、まっすぐに継げるかと言う不安もある。
一方、工事現場で仮設モノレールを用いて資機材を搬送する場合や、常設であってもある程度の衝撃、振動、騒音等を許容できる場合には、上述のような極めて高い精度の継ぎ目加工は、過剰品質とも考えられる。
また、非特許文献1の8頁には、モノレールとして使われるI形鋼を支える支持点間の許容スパンを、I形鋼にかかる荷重とI形鋼のサイズに従って定めている。スムースな資器材の搬送を保証するためにモノレールのたわみをある限度に抑えるためである。しかし、モノレールを設置する場所によっては、この許容スパンを守って支持点を設けることが難しいことがある。
支持点間の距離が大きい場所が一カ所でもあれば、モノレールとして使われるI形鋼は、そのスパンに合わせて大きなサイズのものを選定することになるが、それは不経済である。
したがって、支持点の場所は任意に選べることが望ましい。
無し
株式会社キトー「設計工事技術資料(電子カタログ版)」、http://www.kito.co.jp/data/download/_id_119_content_document_type_pdf.pdf
そこで本発明が解決しようとする課題は、設置時に設置場所での溶接を必要とせず、撤去時にはつり作業や溶断を必要としない、かつ、容易に適切なスパンを守って支持点を設けることができるトロリー用モノレールと、それを用いて資機材を搬送する方法を提供することである。
上記課題を解決する本発明は、ホイストやチェーンブロックと組み合わせたトロリーを走らせ資機材を搬送するモノレール(以下「トロリー用モノレール」と言う。)であって、トロリーの走行路であるレール部と、その支持梁との組み合わせからなり、
該レール部は直列に配置される複数のI形鋼から形成され、該支持梁の下にブラケットを介してボルト・ナット結合で固定され、隣り合う該I形鋼の端部同士が互いに溶接されることを必要としないトロリー用モノレールである。
従来のように、I形鋼を単独でトロリー用モノレールとして配置するのでは無く、支持梁を強度部材とし、それにトロリーの走行路であるI形鋼のレール部を固定する形で配置する。支持梁を設けることにより部材点数は増えるものの、I形鋼はその端部付近を含めて支持梁にしっかりと固定することにより、隣り合うI形鋼の端部同士を互いに溶接しなくても、両I形鋼の端部を正確に相対させ、その上下・左右のずれを極めて小さく維持することができる。
支持梁はH形鋼、あるいは、角形鋼などで構成される。T形鋼をフランジ部分を下にして用いることも出来る。レール部として使うI形鋼を手運び可能な長さに分割した状態で運び込まざるを得ないような設置場所では、支持梁も同様に、手運び可能な長さに分割した状態で運び込み設置場所で長尺化する必要があるが、支持梁はI形鋼のレール部をブラケットを介して支持するだけなので、その取付や長尺化に当たっては、トロリーの車輪との干渉を考慮する必要がない。その取り付けは、常設の場合には既設建屋梁にボルト・ナット結合で取り付ければよく、仮設の場合には、その方法に加えて、既設建屋梁に重量物用万力で取り付ける、あるいは、建屋周壁に仮設ブラケットを用いて取り付ける等の種々の方法が考えられる。また、支持梁の長尺化も、当て板を用いてボルト・ナット結合で接合することで何ら問題がない。したがって、支持梁の組立、および、設置は設置場所での溶接無しで実施できる。
一方、その支持梁にトロリーの走行路であるレール部を構成する複数のI形鋼をブラケットを介してボルト・ナット結合で組み合わせるのにも現地での溶接を必要としない。
しかも、I形鋼はその端部も含めてブラケットを介して支持梁に十分な強度をもって取り付けられるから、隣り合うI形鋼の端部同士を溶接で結合しなくても、工事現場で仮設モノレールとして重量物である資機材を搬送する場合や、常設のモノレールでもある程度の衝撃、振動、騒音等を許容できる場合には、必要十分な精度をもって端部同士を正確に相対させることができる。
I形鋼は支持梁の下に取り付けられるので、その取り付けに使われるブラケットはI形鋼の上側フランジに取り付けられる。また、そのブラケットは支持梁の下側フランジに取り付けられる。これらの取付は、すべてボルト・ナット結合でも良いし、いずれか一方を設置場所に搬入する前に溶接で取り付けておいても良い。いずれの場合でも、I形鋼とH形鋼の取付を設置場所において溶接で行うことも、モノレールの撤去が必要な場合にその溶接部をはつったり、溶断することは不要になり、人工と時間を節減することが出来る。また、数多くのI形鋼の接合部を、狭隘な場所で溶接で歪無く、まっすぐに継げるかと言う不安も解消することができる。
I形鋼は、支持梁の下に、かつ、支持梁に沿って設置されているので、I形鋼の支持点となるブラケットの位置は極めて自由に選定できる。したがって、レール部のたわみを所定の限度内に収めるように支持点の位置を選定することは極めて容易である。その結果、支持点が自由に選べないから一部に支持点間のスパンが大きいところが生じ、その間のたわみを許容値以内に納めるために大きなサイズのI形鋼をモノレールとして採用せざるを得ないという事態は生じえない。
I形鋼のH形鋼への取り付け作業に当たっては、隣り合うI形鋼の端部同士が、正確に相対し、両I形鋼の端部の上下のずれを最小になるように、通常用いる調整方法が活用されることになる。例えば、そのブラケットをボルト・ナット結合するH形鋼の下側フランジの下面とブラケットの間、あるいは、I形鋼の上面フランジとブラケットの間にシムを挟み、両I形鋼の左右のずれを最小にするために、H形鋼、あるいは、I形鋼に設けるブラケットをボルト・ナット結合するのに用いる穴を、モノレールの軸方向に直角の長穴にする、あるいは、ボルト軸径に対し2mm程度大きな径の穴にしておく、等の調整方法が適宜適用される。
この様な配慮をすることにより、工事現場で仮設モノレールを用いて重量物である資機材を搬送する場合や、常設であってもある程度の衝撃、振動、騒音等を許容できる場合には、必要十分な精度をもってレール部を構成するI形鋼の端部同士を相対させることができる。
なお、I形鋼を支えるブラケットの位置を選定するに当たっては、それぞれのI形鋼の端部に最も近い位置にあるブラケットの位置が、そのI形鋼の端部に近接していることが望ましい。このブラケットからI形鋼の端部までは片持梁となり、その上まで走行してきたトロリーから荷重を受けてたわむが、ブラケットから端部までの長さが短いほどたわみ量が小さく抑えられるからである。
特に、隣り合うI形鋼の端部同士が相対する部分では、両I形鋼を支えるブラケットのうち、I形鋼の端部に最も近い位置にあるそれぞれのブラケットの位置が、端部に近接しているほど、両I形鋼の上下・左右のずれを小さくする調整が容易になり、また、たわみにより生じる段差を少しでも小さくすることが出来る。I形鋼の端部から継ぎ目に最も近いブラケットの中心までの望ましい距離は、使用するI形鋼のサイズやそこにかかる荷重となる資機材の重量により変動する。その距離は小さいほどよいが、実用上は300mm以内で充分であろう。
なお、支持梁の形状やサイズは、吊り荷、トロリー、レール部のI形鋼等の重量と、支持梁を固定する支持点間の距離を考慮して選定し、レール部となるI形鋼のサイズは、使用するトロリーの機種、吊り荷とトロリーの重量等により決定する。また、両者を結合するブラケットの位置、数、および、形状は吊り荷、トロリー、レール部のI形鋼等の重量と許容できるI形鋼のたわみ量を考慮して決定する。
また、本発明は、請求項1記載のトロリー用モノレールを用いて、資機材を搬送する方法である。この方法を採用することにより、従来はモノレールが設置できない、あるいは、設置困難であると考えられていた場所でも、トロリーを用いた搬送が可能になる。また、狭隘な設置場所においてのモノレールの搬入、設置、および、工事終了に際しての撤去が容易になり、人工や作業時間の削減が可能となる。さらに、数多くのI形鋼の接合部を、現地溶接で歪無く、まっすぐに継げるかと言う不安も解消することができる。しかも、工事現場で仮設モノレールとして用いて重量物である資機材を搬送する場合や、常設のモノレールとしての使用でも、ある程度の衝撃、振動、騒音等を許容できる場合には、充分な程度に、衝撃、振動、騒音等を押さえることが出来る。
本発明のトロリー用モノレールを採用することにより、従来はモノレールが設置できない、あるいは、設置困難であると考えられていた場所でも、モノレールの設置が可能になる。また、部品点数は増えるものの、設置時における設置現場での溶接、および、撤去時のはつり作業や溶断作業を無くすことができ、数多くのI形鋼の接合部を、現地溶接で歪無く、まっすぐに継げるかと言う不安も解消することができる。
また、本発明のトロリー用モノレールを用いて資機材を搬送する方法を採用することにより、従来はモノレールが設置できない、あるいは、設置困難であると考えられていた場所でも、トロリーを用いた搬送が可能になる。しかも、モノレールの搬入、および、設置が容易になり、さらに、仮設のモノレールの場合には工事終了に際しての撤去が容易になり、人工や作業時間の削減が可能となる。
本発明のトロリー用モノレールの実施例1の全体説明図である。 図1のA部の拡大図である。 図1のB部の拡大図である。 図2のD−D断面図である。 図3のE−E断面図である。 実施例1のトロリー用モノレールのブラケットの斜視図である。 本発明のトロリー用モノレールの実施例2の全体説明図、および、それを用いて資機材を搬送する方法の説明図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明をする。なお、本発明はかかる実施の形態には限定されず、本発明の範囲内でその具体的構造に種々の変更を加えて良いことは言うまでもない。
図1は、本発明のトロリー用モノレールの実施例1の全体説明図、図2と図3はそれぞれ、図1のA部とB部の拡大図である。図2のD−D断面図と図3のE−E断面図を、それぞれ図4と図5に示す。実施例1のトロリー用モノレール1は、ホイストやチェーンブロック2と組み合わせたトロリー3を走らせ資機材4を搬送するために工事現場に仮設されたものである。この工事現場は、狭隘な通路を経由し、また、階段を上り下りして全ての資機材を運び込む必要があり、モノレール用の資材もまた、手運び可能な長さに分割した状態で運び込み、その場で接合して必要な長さにせざるを得ない。また、狭隘な場所のために、モノレール用の資材の長尺化の為の溶接がやりにくく、溶接で歪無く、まっすぐに継げるかと言う不安もある。
トロリー用モノレール1は、I形鋼から成るトロリーの走行路であるレール部5とH形鋼から成る支持梁6との組み合わせからなる。レール部5および支持梁6は、設置場所の制約からいずれも搬入に当たっては、手運び可能な長さに分割されて、レール部5a、5b、および、5c、ならびに、支持梁6a、6b、および、6cに分けた形で搬入された。
実施例1は仮設のトロリー用モノレール1であるから、その取り付けは、支持梁6を既設建屋梁8に重量物用万力9で取り付ける、あるいは、支持梁6を建屋周壁11に仮設ブラケット12を用いて取り付ける等の方法が考えられる。また、支持梁6はレール部5をブラケット7を介して支持するだけなので、その取付や長尺化に当たっては、トロリー3の車輪との干渉を考慮する必要がないから、分割されて搬入された支持梁6a、6b、および、6cを互いに接合して長尺化するのは、当て板14を用いてボルト・ナット結合15で接合することで何ら問題がない。したがって、支持梁6の組立は設置場所での溶接無しで実施できる
一方、分割されて搬入されたレール部5a、5b、および、5cには、搬入前にあらかじめ溶接で取り付けられたブラケット7を介して、支持梁6にボルト・ナット結合16で結合される。この結合にも設置場所での溶接を必要としない。ここで、レール部5はブラケット7を介して支持梁6に十分な強度をもって取り付けられるから、隣り合うI形鋼の端部同士を溶接で結合しなくても、十分な精度をもって端部同士を相対させることができる。
図6はブラケット7の斜視図である。また、図3のE−E断面図である図5に、ブラケット7の断面も示されている。本実施例のブラケット7は、ほぼ台形を成す2枚の側板7aと、それらの中央部をつなぐ形で配置された中央板7bと、その上に乗る上板7cから成り、事前に溶接により一体化されている。上板7cには支持梁6を構成するH形鋼6の下側フランジにボルト・ナット結合16させるためのボルト穴7dが空けられている。
ブラケット7は、モノレールの設置場所に搬入する前のレ−ル部を構成するI形鋼の所定の場所に、溶接でしっかりと固定される。レール部5を構成するI形鋼は、支持梁6の下に、かつ、支持梁6に沿って設置されているので、I形鋼の支持点となるブラケット7の位置は極めて自由に選定できる。したがって、レール部6のたわみを所定の限度内に収めるように支持点7の位置を選定することは極めて容易である。その結果、支持点が自由に選べないから一部に支持点間のスパンが大きいところが生じ、そのために大きなサイズのI形鋼をモノレールとして採用せざるを得ないという事態は生じえない。
レール部5の支持梁6への取り付け作業に当たっては、隣り合うI形鋼の端部同士が正確に相対するように、通常用いる調整方法が活用される。例えば、図5に一点鎖線で示すように、両I形鋼の端部の上下のずれを小さくするためにそのブラケット7をボルト・ナット結合16する支持梁6の下側フランジの下面とブラケット7の間にシム17を挟んだり、両I形鋼の左右のずれを小さくするために、図6に示すように、ブラケット7に設けるボルト穴7dをモノレール5の軸方向に直角に伸びる長穴にする等の、通常用いられる調整方法が適宜適用される。
この様な配慮をすることにより、工事現場で仮設モノレールを用いて重量物である資機材を搬送する場合はもちろん、常設であってもある程度の衝撃、振動、騒音等を許容できる場合には、必要十分な精度をもってレール部5を構成するI形鋼の端部同士を相対させることができる。
隣り合うI形鋼の端部同士が相対する部分では、両I形鋼を支えるブラケット7のうち、端部に最も近い位置にあるそれぞれのブラケット、すなわち、図1のA部のブラケット7Aや、図1のC部のブラケット7Cの位置が、それぞれの相対する端部に近接しているほど、両I形鋼の上下・左右のずれを小さくする調整が容易になり、たわみによる段差を少しでも小さくすることが出来る。
I形鋼の端部から継ぎ目に最も近いブラケットの中心までの望ましい距離は、使用するI形鋼のサイズやそこにかかる荷重となる資機材の重量により変動する。その距離は小さいほどよい。C部のようにI形鋼の端部に設置するのに何の障害も無い場合は、端部に近接して設ければ良いが、A部のように、支持梁5の接合部に干渉する場合には、それをよけてなるべく端部に近い位置に設ける。当て板14のサイズにもよるが、端部より300mm以内には充分設けられるであろう。
図7は、本発明のトロリー用モノレールの実施例2の全体説明図、および、それを用いて資機材を搬送する方法の説明図である。実施例2のトロリー用モノレール31は既設の建築構造物の中に、後付けで設けられた常設のモノレールである。本実施例の説明に当たっては、実施例1のトロリー用モノレールと異なるところを主に説明する。また、理解を容易にするために、実施例1のトロリー用モノレールの部品とほぼ同じ形状をし、同じ作用をする部品には、同じ符番を付することにする。
このケースでは、既設の建築構造物の床32の上の、図の左側に新しい機器(図示されていない。)が設置された。そのために、その機器の補修に当たっては、重量物である部品33を床32の図の右側にある搬出口(図示されていない。)に運び、あるいは、その代替え品を搬出口からその機器まで運ぶ必要が生じた。しかし、図の中央部には撤去不能な障害物34があり、部品33を台車35aなどを用いて直接運ぶことができない。そこで、トロリー用モノレールの設置を計画したが、設置現場は狭隘で、モノレール用の資材も手運び可能な長さに分割した状態で運び込み、その場で接合して必要な長さにせざるを得ない。また、火気の取り扱いに制限があり、その場で溶接することが出来ない。
そこで採用されたのが、実施例2のトロリー用モノレール31である。このモノレールは、手運び可能な長さに分割されて搬入されたレール部5を構成するI形鋼5a、5b、・・・、5k−1、5kと、同じく手運び可能な長さに分割されて搬入された支持梁6を構成するH形鋼6a、6b、・・・、6k−1、6k、および、レール部5と支持梁6を繋ぐブラケット7により構成される。
これらの、設置場所における組立方法は、基本的に実施例1のモノレールの場合と同様である。支持梁5の固定は、既設の建築構造物の梁37に当て板38を用いてボルト・ナット結合39することにより行う。既設の梁37間のスパンが大きくても、支持梁6の形状やサイズを、吊り荷、トロリー、レール部のI形鋼等の重量と、支持梁を固定する支持点間の距離を考慮して選定すれば良い。
図7を用いて、資機材を搬送する方法を説明する。建築構造物の床32の上の、図の左側に設けられた新しい機器(図示されていない。)から取りはずされた部品33は、トロリー用モノレール31の左端部の下まで台車35aに乗せて運ばれる。この位置Fで、チェーンブロック2のフックに吊りワイヤを介して結合され、チェーンブロックを操作して障害物34に干渉しない高さGまで部品33は吊り上げられる。
つぎに、トロリー3を右方向に走行させ、部品33を障害物34に干渉しない高さに保った状態Hで、トロリー用モノレールの右端部まで運び、チェーンブロック2を操作して、部品33を別の台車35bの上に下ろす。その状態Jで部品33から吊りワイヤをはずし、台車35bで図の右側にある搬出口(図示されていない。)に運ぶ。
障害物34の存在にもかかわらず、本発明のトロリー用モノレールを用いることにより、容易に部品の搬出・搬入を行うことが出来る。しかも、既存の建築構造物の中に後から設置するにもかかわらず、その設置は容易であり、設置場所での溶接を必要としないので、火気の使用に制限のある場所でも、問題なく取り付けることが出来る。また、数多くのI形鋼の接合部を、現地溶接で歪無く、まっすぐに継げるかと言う不安も解消することができる。
以上に、常設のトロリー用モノレールによる重量物の搬送方法を説明したが、仮設のトロリー用モノレールの場合にも搬送方法は同じである。仮設の場合には、上述の効果に加えて、工事終了に際しての撤去が容易になり、この面に置いても人工や作業時間の削減が可能となる。
1 実施例1のトロリー用モノレール
2 ホイストやチェーンブロック
3 トロリー
4 資機材
5、5a、5b、5c、・・・5k−1、5k レール部
6、6a、6b、6c、・・・6k−1、6k 支持梁
7、7A,7C ブラケット
7a ブラケットの側板
7b 同 中央板
7c 同 上板
7d 同 ボルト穴
8 既設建屋梁
9 重量物用万力
11 建屋周壁
12 仮設ブラケット
14 当て板
15、16 ボルト・ナット結合
17 シム
31 実施例2のトロリー用モノレール
32 建築構造物の床
33 部品
34 障害物
35a、35b 台車
37 建屋構造物の梁
38 当て板
39 ボルト・ナット結合

Claims (2)

  1. ホイストやチェーンブロックと組み合わせたトロリーを走らせ資機材を搬送するモノレール(以下「トロリー用モノレール」と言う。)であって、トロリーの走行路であるレール部と、その支持梁との組み合わせからなり、
    該レール部は直列に配置される複数のI形鋼から形成され、該支持梁の下にブラケットを介してボルト・ナット結合で固定され、
    該ボルト・ナット結合される該支持梁と該ブラケットの間、あるいは、該I形鋼と該ブラケットの間にシムを挟み、該支持梁、あるいは、該I形鋼に設ける該ブラケットをボルト・ナット結合するのに用いる穴を、該I形鋼の軸方向に直角の長孔にする、あるいは、ボルト軸径に対し2mm程度大きな穴にしておく調整方法を用い、かつ、隣り合う該I形鋼の端部が相対する部分では、該端部に最も近い位置にある該ブラケットの中心位置が、該端部から300mm以内である、隣り合う該I形鋼の端部同士が互いに溶接されることを必要としないトロリー用モノレール。
  2. 請求項1記載のトロリー用モノレールを用いて、資機材を搬送する方法。
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