以下、実施の形態について図面を参照しながら説明する。但し、実施の形態は多くの異なる形態で実施することが可能であり、趣旨およびその範囲から逸脱することなくその形態および詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は、以下の実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
また、図面において、大きさ、層の厚さ、または領域は、明瞭化のために誇張されている場合がある。よって、必ずしもそのスケールに限定されない。なお図面は、理想的な例を模式的に示したものであり、図面に示す形状または値などに限定されない。
また、本明細書は、以下の実施の形態を適宜組み合わせることが可能である。また、1つの実施の形態の中に、複数の構成例が示される場合は、互い構成例を適宜組み合わせることが可能である。
本明細書において、特に断りがない場合、オン電流とは、トランジスタがオン状態にあるときのドレイン電流をいう。オン状態(オンと略す場合もある)とは、特に断りがない場合、nチャネル型トランジスタでは、ゲートとソースの間の電圧(VG)がしきい値電圧(Vth)以上の状態、pチャネル型トランジスタでは、VGがVth以下の状態をいう。例えば、nチャネル型のトランジスタのオン電流とは、VGがVth以上のときのドレイン電流を言う。また、トランジスタのオン電流は、ドレインとソースの間の電圧(VD)に依存する場合がある。
本明細書において、特に断りがない場合、オフ電流とは、トランジスタがオフ状態にあるときのドレイン電流をいう。オフ状態(オフと略す場合もある)とは、特に断りがない場合、nチャネル型トランジスタでは、VGがVthよりも低い状態、pチャネル型トランジスタでは、VGがVthよりも高い状態をいう。例えば、nチャネル型のトランジスタのオフ電流とは、VGがVthよりも低いときのドレイン電流を言う。トランジスタのオフ電流は、VGに依存する場合がある。従って、トランジスタのオフ電流が10−21A未満である、とは、トランジスタのオフ電流が10−21A未満となるVGの値が存在することを言う場合がある。
また、トランジスタのオフ電流は、VDに依存する場合がある。本明細書において、オフ電流は、特に記載がない場合、VDの絶対値が0.1V、0.8V、1V、1.2V、1.8V、2.5V、3V、3.3V、10V、12V、16V、または20Vにおけるオフ電流を表す場合がある。または、当該トランジスタが含まれる半導体装置等において使用されるVDにおけるオフ電流を表す場合がある。
本明細書等において、トランジスタの接続関係を説明する際、ソースとドレインとの一方を、「ソースまたはドレインの一方」(または第1電極、または第1端子)と表記し、ソースとドレインとの他方を「ソースまたはドレインの他方」(または第2電極、または第2端子)と表記している。これは、トランジスタのソースとドレインは、トランジスタの構造または動作条件等によって変わるためである。なおトランジスタのソースとドレインの呼称については、ソース(ドレイン)端子や、ソース(ドレイン)電極等、状況に応じて適切に言い換えることができる。
本明細書等において、XとYとが接続されている、と明示的に記載されている場合は、XとYとが電気的に接続されている場合と、XとYとが直接接続されている場合とが、本明細書等に開示されているものとする。
ここで、X、Yは、対象物(例えば、装置、素子、回路、配線、電極、端子、導電膜、層、など)であるとする。
XとYとが直接的に接続されている場合の一例としては、XとYとの電気的な接続を可能とする素子(例えば、スイッチ、トランジスタ、容量素子、インダクタ、抵抗素子、ダイオード、表示素子、発光素子、負荷など)を介さずに、XとYとが、接続されている場合である。
XとYとが電気的に接続されている場合の一例としては、XとYとの電気的な接続を可能とする素子(例えば、スイッチ、トランジスタ、容量素子、インダクタ、抵抗素子、ダイオード、表示素子、発光素子、負荷など)が、XとYとの間に1個以上接続されることが可能である。なお、スイッチは、導通状態(オン状態)、または、非導通状態(オフ状態)になり、電流を流すか流さないかを制御する機能を有している。または、スイッチは、電流を流す経路を選択して切り替える機能を有している。なお、XとYとが電気的に接続されている場合は、XとYとが直接的に接続されている場合を含むものとする。
(実施の形態1)
本実施の形態は、本発明の一形態である表示装置について説明を行う。
図1(A)、(B)および図2(A)、(B)に、本発明の一態様の表示装置である表示装置10を示す。表示装置10は、表示素子および受光素子を有する。また、表示装置10は、画像を表示することができる領域11を有する。つまり、領域11は、表示領域と言うことができる。表示素子および受光素子は、例えば領域11に設けることができる。なお、表示装置10は、入出力装置を有してもよい。入出力装置は、例えば領域11と重なるように設けることができる。入出力装置として、例えばタッチパネルとすることができる。
表示素子として、例えば発光素子とすることができる。発光素子は、自発光により領域11に画像を表示する機能を有する表示素子である。発光素子として、有機EL素子、無機EL素子、LED(Light Emitting Diode)、QLED(Quantum−dot Light Emitting Diode)、半導体レーザー等を用いることができる。なお、発光素子として、バックライト、またはサイドライト等の光源と、透過型の液晶素子とを組み合わせた素子を用いてもよい。
受光素子は、外部から照射される光の照度を検出する機能を有する。入出力装置は、表示装置10への入出力動作を行う機能を有する。例えば、入出力装置がタッチパネルである場合は、当該タッチパネルは例えば領域11に対するタッチ動作を検出し、検出されたタッチ動作に応じて入出力を行うことができる。本明細書等では、指で領域11をタッチする例を示すが、指の代わりにスタイラスを用いてもよい。
<使用例>
図1(A)は、使用者が領域11を例えばタッチしようとして、領域11に手をかざしている場合を示している。この場合、領域11において手と重なる領域は、手の影となるため、視認性が低下する。そこで、本発明の一態様では、当該領域に設けられた表示素子の輝度を、領域11内のその他の領域に設けられた表示素子の輝度より高める。つまり、例えば手の影部分となる領域に表示される画像の輝度を、領域11内のその他の領域に表示される画像の輝度より高める。これにより、表示装置10の視認性を高めることができる。また、影部分となった領域の輝度を選択的に高めることにより、領域11全体の輝度を高める場合より表示装置10の消費電力を低減させることができる。
本明細書等において、表示される画像の輝度を高めた領域を領域12とし、領域11内における、領域12以外の領域を領域13とする。この場合、照射される光の照度が領域13に照射される光の照度よりも低い領域を、領域12とすることができる。つまり、領域11は、受光素子に照射される光の照度によって領域12と領域13に分割することができる。
なお、表示素子は、例えば反射素子としてもよい。反射素子は、外光の反射を利用して画像を表示する機能を有する表示素子である。反射素子として、例えば液晶素子、シャッター方式のMEMS(Micro Electro Mechanical System)素子、光干渉方式のMEMS素子、マイクロカプセル方式、電気泳動方式、エレクトロウェッティング方式、電子粉流体(登録商標)等を用いることができる。
なお、表示素子として、発光素子および反射素子の両方を有する構成としてもよい。当該構成では、高輝度の画像を表示する場合は発光素子による表示を行い、低消費電力で画像を表示する場合は反射素子による表示を行うことができる。つまり、例えば領域12では発光素子による表示を行い、領域13では反射素子による表示を行うことができる。
また、表示装置10は、発光素子および反射素子の両方により画像を表示する機能を有してもよい。本明細書等において、発光素子および反射素子の両方により画像を表示することを、ハイブリッド表示と呼ぶ場合がある。また、本明細書等において、ハイブリッド表示を行う機能を有する表示装置を、ハイブリッドディスプレイと呼ぶ場合がある。
ハイブリッド表示とは、1つのパネルにおいて、反射光と、自発光とを併用して、色調または光強度を互いに補完して、文字または画像を表示する方法である。または、ハイブリッド表示とは、同一画素または同一副画素において複数の表示素子から、それぞれの光を用いて、文字および/または画像を表示する方法である。ただし、ハイブリッド表示を行っているハイブリッドディスプレイを局所的にみると、複数の表示素子のいずれか一を用いて表示される画素または副画素と、複数の表示素子の二以上を用いて表示される画素または副画素と、を有する場合がある。
なお、本明細書等において、上記構成のいずれか1つまたは複数の表現を満たすものを、ハイブリッド表示という。
また、ハイブリッドディスプレイは、同一画素または同一副画素に複数の表示素子を有する。なお、複数の表示素子としては、例えば、光を反射する反射型素子と、光を射出する自発光素子とが挙げられる。なお、反射型素子と、自発光素子とは、それぞれ独立に制御することができる。ハイブリッドディスプレイは、表示部において、反射光、および自発光のいずれか一方または双方を用いて、文字および/または画像を表示する機能を有する。
例えば、領域12では発光素子および反射素子を用いて画像を表示し、領域13では反射素子を用いて画像を表示してもよい。例えば、領域12では発光素子を用いて画像を表示し、領域13では発光素子および反射素子を用いて画像を表示してもよい。
なお、領域12および領域13において、どの表示素子を用いて画像を表示するかは、例えば領域13に照射される光の照度を基にして規定することができる。例えば、晴れの日の屋外など、外光の照度が高い場合は、領域12は発光素子および反射素子を用いて画像を表示し、領域13は反射素子を用いて画像を表示することができる。例えば、屋内または曇りの日の屋外等、外光の照度が低い場合は、領域12は発光素子を用いて画像を表示し、領域13は発光素子および反射素子の両方、または反射素子のみを用いて画像を表示することができる。また、夜間や暗所等では、影等による視認性の低下は発生しづらいと考えられるため、領域11全体について発光素子を用いて画像を表示してもよい。
図1(B)は、使用者が領域11をタッチしている場合を示している。使用者がタッチしている領域を、領域14とする。領域14は、指等で隠れているため、領域14に表示される画像は使用者から見えないと考えられる。したがって、領域14には、領域13と同様の輝度の画像を表示する、つまり、領域12に表示される画像より輝度を低くすることが好ましい。これにより、領域14に表示される画像の輝度を領域12に表示される画像の輝度と同様に高くする場合より、表示装置10の消費電力を低減させることができる。
なお、タッチ動作が検出されなくても、領域11内で、照射される光の照度が一定値未満の領域は、手等に隠れて使用者から見えない領域と考えられるので、当該領域を領域14としてもよい。
つまり、表示装置10において、照度が高いほうから第1の照度、第2の照度とすると、領域12は第1の照度以下かつ第2の照度以上の光が照射される領域とすることができ、領域13は第1の照度より高い照度の光が照射される領域とすることができ、領域14は第2の照度未満の光が照射される領域とすることができる。例えば、表示装置10は、第1の照度を1000lxとすることができ、第2の照度を10lxとすることができる。
図1(A)では、影部分の領域のみを領域12としたが、本発明の一態様はこれに限らない。例えば、図2(A)に示すように、影部分の領域およびその周辺領域を領域12としてもよい。つまり、第1の照度以下の光が照射される領域だけでなく、その周辺領域(当該周辺領域には、第1の照度より高い照度の光が照射されている)も領域12として、高輝度の画像を表示してもよい。これにより、表示装置10の視認性を高めることができる。
なお、領域12は、様々な形状とすることができる。例えば、図2(B)に示すように、影部分を含んだ矩形とすることができる。または、領域12は、影部分を含んだ円形、楕円形等とすることができる。このように、領域12を特定の形状とすることにより、表示装置10の動作を簡易なものとすることができる。
<ブロック図>
図3は表示装置10の構成例を示すブロック図である。表示装置10は、領域11の他、ゲートドライバ25、ゲートドライバ26、ソースドライバ27、ゲートドライバ34、ソースドライバ35、ホスト41、コントローラ42、フレームメモリ43、画像処理回路51、画像送信回路52、ドライバ制御回路53、画像送信回路54、ドライバ制御回路55、補正用モニタ回路56、A/D(Analog to Digital)変換回路57、ドライバ制御回路58およびデータ生成回路59を有する。
また、領域11は、表示部21、光センサ部31およびタッチパネル36を有する。表示部21、光センサ部31およびタッチパネル36は互いに重なる領域を有するように設けられる。なお、タッチパネル36は省略することができる。また、タッチパネル36と共に、またはタッチパネル36の代わりに、タッチパネル以外の入出力装置を設けてもよい。
表示部21は、画素22を有する。画素22は、反射素子23および発光素子24を有する。詳細は後述するが、画素22は、反射素子23を駆動する機能を有する画素回路および発光素子24を駆動する機能を有する画素回路を有する。なお、画素22は、副画素としてもよい。また、反射素子23は省略することができる。なお、発光素子24を省略してもよい。
反射素子23は、発光素子24と重なる領域を有する。当該重なる領域において、発光素子24から発せられた光が、反射素子23を通過する構成を有している。詳細は後述するが、画素22はマトリクス状に設けられ、反射素子23および発光素子24は、画素22ごとに設けられる。
光センサ部31は、光センサ回路32を有する。光センサ回路32は、受光素子33を有する。詳細は後述するが、光センサ回路32はマトリクス状に設けられ、受光素子33は光センサ回路32ごとに設けられる。
また、タッチパネル36には、タッチセンサが設けられ、当該タッチセンサにより、領域11に対するタッチ動作を検出することができる。なお、タッチパネル36は、静電容量方式タッチパネル、抵抗膜方式タッチパネル、光学式タッチパネル、赤外線誘導方式タッチパネル、電磁誘導方式タッチパネル、超音波方式等タッチパネル等とすることができる。
ホスト41は、表示部21に表示させる画像に対応する画像データ61を生成する機能を有する。ホスト41はCPU(Central Processing Unit)、メモリ等を有する。CPUは、GPU(Graphics Processing Unit)を有してもよい。メモリは表示装置10を制御するコンピュータプログラムが記憶されている。
コントローラ42は、画像処理回路51、画像送信回路52、ドライバ制御回路53、画像送信回路54、ドライバ制御回路55、補正用モニタ回路56、A/D変換回路57、ドライバ制御回路58およびデータ生成回路59等の動作を制御する機能を有する。また、コントローラ42は、ホスト41が生成した画像データ61を受信し、フレームメモリ43に供給する機能を有する。
フレームメモリ43は、コントローラから出力された画像データ61を一時的に記憶する機能を有する。フレームメモリ43は、光センサ回路32に設けられた受光素子33により検出された光の照度に対応するデータ62を、A/D変換回路57から受信して、当該データを一時的に記憶する機能を有する。フレームメモリ43は、タッチパネル36に設けられたタッチセンサにより検出されたタッチ動作に対応するデータ63を、データ生成回路59から受信して、当該データを一時的に記憶する機能を有する。フレームメモリ43は、記憶した画像データ61、光の照度に対応するデータ62およびタッチ動作に対応するデータ63を、所定のタイミングで画像処理回路51に供給する機能を有する。
画像処理回路51は、フレームメモリ43から供給された、光の照度に対応するデータ62およびタッチ動作に対応するデータ63を基に、領域12、領域13および領域14の位置を算出する機能を有する。また、画像処理回路51は、当該算出結果、およびフレームメモリ43から供給された画像データ61を基に、反射素子23により表示する画像に対応する画像データ64および発光素子24により表示する画像に対応する画像データ65を生成する機能を有する。例えば、前述の領域12に表示する画像に対応する画像データを画像データ65とし、前述の領域13および領域14に表示する画像に対応する画像データを画像データ64とすることができる。また、画像処理回路51は、画像データ64を画像送信回路52に供給し、画像データ65を画像送信回路54に供給する機能を有する。
また、画像処理回路51は、例えば領域12に設けられた発光素子24により表示される画像の輝度が、領域13および領域14に設けられた発光素子24により表示される画像の輝度より高くなるように、画像データ61に対して処理を行う機能を有する。その後、画像処理回路51は、処理を行った画像データを、画像送信回路52および画像送信回路54に供給することができる。
また、画像処理回路51は、画像データに対してガンマ補正、調光、調色等の画像処理を行う機能を有する。
画像送信回路52は、画像処理回路51から受信した、反射素子23により表示される画像に対応する画像データ64を、所定のタイミングでソースドライバ27に供給する機能を有する。ドライバ制御回路53は、ゲートドライバ25およびソースドライバ27に制御信号、ビデオ信号、スタートパルスおよびクロックパルス等を供給する機能を有する。これにより、ゲートドライバ25およびソースドライバ27の動作を制御し、画像データ64を適切なタイミングでソースドライバ27から、反射素子23を駆動する機能を有する画素回路に供給することができる。なお、画素22が反射素子23を有しない構成とする場合は、画像送信回路52、ドライバ制御回路53およびゲートドライバ25を省略することができる。また、画素22が発光素子24を有しない構成とする場合は、画像送信回路54、ドライバ制御回路55およびゲートドライバ26を省略することができる。
画像送信回路54は、画像処理回路51から受信した、発光素子24により表示される画像に対応する画像データ65を、所定のタイミングでソースドライバ27に供給する機能を有する。ドライバ制御回路55は、ゲートドライバ26およびソースドライバ27に制御信号、ビデオ信号、スタートパルスおよびクロックパルス等を供給する機能を有する。これにより、ゲートドライバ26およびソースドライバ27の動作を制御し、画像データ65を適切なタイミングでソースドライバ27から、発光素子24を駆動する機能を有する画素回路に供給することができる。
補正用モニタ回路56は、例えば発光素子24に流れる電流をモニタし、当該電流値に対応する信号を画像処理回路51に供給する機能を有する。これにより、画像処理回路51は、例えば焼き付きが発生しないように、発光素子24により表示する画像に対応する画像データ65に対して処理を行うことができる。なお、補正用モニタ回路56は省略してもよい。
ゲートドライバ25は、走査信号を生成し、当該走査信号により、反射素子23により表示される画像に対応する画像データ64を供給する画素22の行を選択する機能を有する。ゲートドライバ26は、発光素子24により表示される画像に対応する画像データ65を供給する画素22の行を選択する機能を有する。
ソースドライバ27は、画像送信回路52から受信した画像データ64に対応する電圧を、ゲートドライバ25により選択された画素22に設けられた、反射素子23を駆動する画素回路に供給する機能を有する。ソースドライバ27は、画像送信回路54から受信した画像データ65に対応する電圧を、ゲートドライバ26により選択された画素22に設けられた、発光素子24を駆動する画素回路に供給する機能を有する。以上により、表示部21は画像を表示することができる。
ゲートドライバ34は、光センサ回路32を選択する機能を有する。ソースドライバ35は、ゲートドライバ34により選択された光センサ回路32に設けられた受光素子33により検出された光の照度に対応するデータを生成し、当該データをA/D変換回路57に供給する機能を有する。ドライバ制御回路58は、ゲートドライバ34およびソースドライバ35に制御信号、ビデオ信号、スタートパルスおよびクロックパルス等を供給する機能を有する。これにより、ゲートドライバ34およびソースドライバ35の動作を制御し、適切なタイミングでソースドライバ35が光センサ回路32から、当該光センサ回路32に設けられた受光素子33より検出された光の照度に関するデータを受信することができる。
A/D変換回路57は、ソースドライバ35から供給されたデータを、アナログデータからデジタルデータに変換し、当該デジタルデータをデータ62としてフレームメモリ43に供給する機能を有する。なお、A/D変換回路57は、データ62をホスト41に供給してもよい。この場合、反射素子23を用いて表示する画像に対応する画像データと、発光素子24を用いて表示する画像に対応する画像データとをホスト41が別々に生成することができるため、画像処理回路51を有しない構成とすることができる。
データ生成回路59は、タッチパネル36に設けられたタッチセンサにより検出されたタッチ動作に対応するデータを生成し、フレームメモリ43に供給する機能を有する。なお、タッチパネル36を省略する場合、データ生成回路59は省略することができる。
<画素回路>
図4は、表示装置10が有する表示部21の構成を説明するためのブロック図である。表示部21は、複数の画素22を有する。画素22は、画素回路28および画素回路29を有する。また、図4は、図3に示すゲートドライバ25、ゲートドライバ26およびソースドライバ27を示している。
画素回路28は、反射素子23(図示せず)の動作を制御するための回路である。画素回路28は、トランジスタおよび容量素子を有する。反射素子23により表示される画像に対応する電圧は、ソースドライバ27と電気的に接続されたソース線SL1を介して画素回路28に書き込まれる。また、ゲートドライバ25から出力される走査信号は、ゲート線GL1を介して画素回路28に供給される。
画素回路29は、発光素子24(図示せず)の動作を制御するための回路である。画素回路29は、トランジスタおよび容量素子を有する。発光素子24により表示される画像に対応する電圧は、ソースドライバ27と電気的に接続されたソース線SL2を介して画素回路29に書き込まれる。また、ゲートドライバ26から出力される走査信号は、ゲート線GL2を介して画素回路29に供給される。
なお図4等において、ソース線SL1、ソース線SL2、ゲート線GL1およびゲート線GL2は、ソース線SL1[1]、ソース線SL2[1]、ゲート線GL1[1]およびゲート線GL2[1]として図示しているが、これらは1行目または1列目を表している。なお画素22をm行n列(m、nは共に自然数)で表す場合、表示部21が有する画素22は、ソース線SL1[1]乃至[n]のいずれか一列、ソース線SL2[1]乃至[n]のいずれか1列、ゲート線GL1[1]乃至[m]のいずれか1行およびゲート線GL2[1]乃至[m]のいずれか1行に接続される。
図5(A)は、画素22の回路図の一例である。画素22は、画素回路28、画素回路29、反射素子23および発光素子24を有する。
図5(A)において、画素回路28は、トランジスタM1および容量素子Cs1を有する。画素回路29は、トランジスタM2、M3および容量素子Cs2を有する。画素22が有する各素子は、図5(A)に示すように、ゲート線GL1[1]、ゲート線GL2[1]、ソース線SL1[1]、ソース線SL2[1]、容量線LCS、電流供給線Lano、および共通電位線Lcasに接続される。
なお容量素子Cs2は、発光素子24を駆動するために、画像データ65に対応する電圧をトランジスタM3のゲートに保持するために設けている。このような構成とすることで、発光素子24を駆動するための電圧の保持をより確実に行うことができる。
またトランジスタM3は、バックゲートを有するトランジスタとしている。このような構成とすることで、トランジスタを流れる電流量を大きくすることができる。なおバックゲートに与える電圧は、別の配線から与える構成としてもよい。このような構成とすることで、トランジスタの閾値電圧のコントロールすることができる。
トランジスタM1は、導通状態を制御することで、反射素子23の駆動に用いられる、画像データ64に対応する電圧を容量素子Cs1に与える。トランジスタM2は、導通状態を制御することで、発光素子24の駆動に用いられる、画像データ65に対応する電圧をトランジスタM3のゲートに与える。トランジスタM3は、ゲートの電圧に応じて電流供給線Lanoと共通電位線Lcasとの間に電流を流して発光素子24を駆動する。
トランジスタM1乃至M3は、nチャネル型トランジスタを用いることができる。nチャネル型トランジスタは、各配線の電位の大小関係を変えることで、pチャネル型トランジスタに置き換えることもできる。トランジスタM1乃至M3の半導体材料は、シリコンを用いることができる。なお、半導体材料としてシリコンを用いたトランジスタを、Siトランジスタと呼ぶ場合がある。シリコンは、単結晶シリコン、ポリシリコン、微結晶シリコンまたはアモルファスシリコンなどを適宜選択して用いることができる。
あるいはトランジスタM1乃至M3の半導体材料は、酸化物半導体を用いることができる。酸化物半導体は、インジウムを含む酸化物半導体またはインジウムとガリウムと亜鉛を含む酸化物半導体などを用いることができる。
また画素22が有するトランジスタM1乃至M3は、ボトムゲート型のトランジスタや、トップゲート型トランジスタなどの様々な形態のトランジスタを用いて作製することができる。
また画素22が有するトランジスタM1乃至M3を、バックゲートを有するトランジスタとしてもよい。バックゲートに与える電圧は、ゲート線GL1[j]やゲート線GL2[j]とは異なる、別の配線から与える構成としてもよい。また、バックゲートを有するトランジスタは、トランジスタM3だけというように限定してもよい。このような構成とすることで、トランジスタの閾値電圧のコントロール、あるいはトランジスタを流れる電流量を大きくすることができる。
前述のように、反射素子23は、外光の反射を利用して画像を表示する機能を有する表示素子である。反射素子として、例えば液晶素子、シャッター方式のMEMS(Micro Electro Mechanical System)素子、光干渉方式のMEMS素子、マイクロカプセル方式、電気泳動方式、エレクトロウェッティング方式、電子粉流体(登録商標)等を用いることができる。
反射素子23が液晶素子である場合、IPS(In−Plane−Switching)モード、TN(Twisted Nematic)モード、FFS(Fringe Field Switching)モード、ASM(Axially Symmetric aligned Micro−cell)モード、OCB(Optically Compensated Birefringence)モード、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)モード、AFLC(AntiFerroelectric Liquid Crystal)モードなどを用いることができる。または、垂直配向(VA)モード、ECB(Electrically Controlled Birefringence)モード、ゲストホストモード等を用いることができる。また、反射素子23が有する液晶材料には、サーモトロピック液晶、低分子液晶、高分子液晶、高分子分散型液晶、強誘電性液晶、反強誘電性液晶等を用いることができる。または、コレステリック相、スメクチック相、キュービック相、カイラルネマチック相、等方相等を示す液晶材料を用いることができる。または、ブルー相を示す液晶材料を用いることができる。
発光素子24は、前述のように自発光により画像を表示する機能を有する表示素子であり、有機EL素子、無機EL素子、LED(Light Emitting Diode)、QLED(Quantum−dot Light Emitting Diode)、半導体レーザー等を用いることができる。
EL素子は、白色の光を射出するように積層された積層体を用いることができる。具体的には、青色の光を射出する蛍光材料を含む発光性の有機化合物を含む層と、緑色および赤色の光を射出する蛍光材料以外の材料を含む層または黄色の光を射出する蛍光材料以外の材料を含む層と、を積層した積層体を、用いることができる。
なお、トランジスタM1およびトランジスタM2は、金属酸化物をチャネル領域に有するトランジスタ(以下、OSトランジスタ)を用いることが好ましい。OSトランジスタは極めてオフ電流が小さく、容量素子Cs1および容量素子Cs2の電位を長時間保持することが可能となる。これにより、表示画面を書き換える必要がない場合(すなわち静止画を表示する場合)、一時的に駆動回路を停止することができる(以下、「アイドリングストップ」、もしくは「IDS駆動」と呼ぶ。)。IDS駆動によって、表示装置10の消費電力を低減することができる。
なお、IDS駆動を行うためには、液晶層の誘電率の異方性を2以上3.8以下とし、液晶層の抵抗率を1.0×1014(Ω・cm)以上1.0×1015(Ω・cm)以下とすることが好ましい。
液晶層の誘電率の異方性が高いと、電界との相互作用が大きく、液晶層の挙動が速くなるため、表示パネルの高速動作が可能である。なお、液晶層の誘電率の異方性が3.8を超えると、液晶中の不純物の精製が困難となる。この不純物が液晶層に残留することで、液晶層の導電率が増大してしまい、IDS駆動の場合に、画素に書き込んだ電圧を保持することが困難になる。
一方、液晶層の誘電率の異方性が低いと、液晶層中の不純物の量を低減することができるため、液晶層の導電率を低減できる。なお、液晶層の誘電率の異方性が2未満であると、電界との相互作用が小さく、液晶層の挙動が遅いため、高速動作を促すために駆動電圧を高く設定しなければならず、消費電力の低減が困難である。
これらのことから、液晶層の誘電率の異方性を2以上3.8以下とし、液晶層の抵抗率を1.0×1014(Ω・cm)以上1.0×1015(Ω・cm)以下とすることで、IDS駆動化可能であり、表示パネル20の消費電力を低減することができる。
本明細書等において、金属酸化物(metal oxide)とは、広い表現での金属の酸化物である。金属酸化物は、酸化物絶縁体、酸化物導電体(透明酸化物導電体を含む)、酸化物半導体(Oxide Semiconductorまたは単にOSともいう)などに分類される。例えば、トランジスタの半導体層に金属酸化物を用いた場合、当該金属酸化物を酸化物半導体と呼称する場合がある。つまり、金属酸化物が増幅作用、整流作用、およびスイッチング作用の少なくとも1つを有する場合、当該金属酸化物を、金属酸化物半導体(metal oxide semiconductor)、略してOSと呼ぶことができる。
また、本明細書等において、窒素を有する金属酸化物も金属酸化物(metal oxide)と総称する場合がある。また、窒素を有する金属酸化物を、金属酸窒化物(metal oxynitride)と呼称してもよい。
また、本明細書等において、CAAC(c−axis aligned crystal)、およびCAC(Cloud−Aligned Composite)と記載する場合がある。なお、CAACは結晶構造の一例を表し、CACは機能、または材料の構成の一例を表す。
また、本明細書等において、CAC−OSまたはCAC−metal oxideとは、材料の一部では導電性の機能と、材料の一部では絶縁性の機能とを有し、材料の全体では半導体としての機能を有する。なお、CAC−OSまたはCAC−metal oxideを、トランジスタの半導体層に用いる場合、導電性の機能は、キャリアとなる電子(またはホール)を流す機能であり、絶縁性の機能は、キャリアとなる電子を流さない機能である。導電性の機能と、絶縁性の機能とを、それぞれ相補的に作用させることで、スイッチングさせる機能(On/Offさせる機能)をCAC−OSまたはCAC−metal oxideに付与することができる。CAC−OSまたはCAC−metal oxideにおいて、それぞれの機能を分離させることで、双方の機能を最大限に高めることができる。
また、本明細書等において、CAC−OSまたはCAC−metal oxideは、導電性領域、および絶縁性領域を有する。導電性領域は、上述の導電性の機能を有し、絶縁性領域は、上述の絶縁性の機能を有する。また、材料中において、導電性領域と、絶縁性領域とは、ナノ粒子レベルで分離している場合がある。また、導電性領域と、絶縁性領域とは、それぞれ材料中に偏在する場合がある。また、導電性領域は、周辺がぼけてクラウド状に連結して観察される場合がある。
また、CAC−OSまたはCAC−metal oxideにおいて、導電性領域と、絶縁性領域とは、それぞれ0.5nm以上10nm以下、好ましくは0.5nm以上3nm以下のサイズで材料中に分散している場合がある。
また、CAC−OSまたはCAC−metal oxideは、異なるバンドギャップを有する成分により構成される。例えば、CAC−OSまたはCAC−metal oxideは、絶縁性領域に起因するワイドギャップを有する成分と、導電性領域に起因するナローギャップを有する成分と、により構成される。当該構成の場合、キャリアを流す際に、ナローギャップを有する成分において、主にキャリアが流れる。また、ナローギャップを有する成分が、ワイドギャップを有する成分に相補的に作用し、ナローギャップを有する成分に連動してワイドギャップを有する成分にもキャリアが流れる。このため、上記CAC−OSまたはCAC−metal oxideをトランジスタのチャネル領域に用いる場合、トランジスタのオン状態において高い電流駆動力、つまり大きなオン電流、および高い電界効果移動度を得ることができる。
すなわち、CAC−OSまたはCAC−metal oxideは、マトリックス複合材(matrix composite)、または金属マトリックス複合材(metal matrix composite)と呼称することもできる。
図5(B)は、画素22の層構造の模式図である。図5(B)に示す画素22では、画素回路28、画素回路29、反射素子23および発光素子24の配置を示している。図5(B)に示す反射素子23は開口44を有する。この開口44は、反射電極に設けられる開口を示している。図5(B)に示す発光素子24は、反射素子23が有する開口44に重ねて設けられる。図5(B)に示す画素回路28および画素回路29は、反射素子23が設けられる層と発光素子24が設けられる層の間に設けられる。なお図5(B)に示す画素回路28および画素回路29は、異なる層に設けられてもよい。
図5(B)に示す構成とすることで画素22は、反射素子23による反射光45の輝度の制御と、開口44を透過する発光素子24の発する光46の輝度の制御と、によって表示部21に表示される画像の輝度を制御することができる。なお反射光45が射出される方向および発光素子24が発する光46が射出される方向は、表示装置10の表示面となる。なお発光素子24の発する光46を射出するために反射素子23の反射電極に設けられる開口44は、光46が射出される構成であればよく、開口に限らず反射電極に形成した切欠きあるいはスリット状の形状とすることもできる。
図5(B)に示す構成では、反射素子23が有する反射電極の下に画素回路28および画素回路29といった画素を駆動するための回路を配置することができる。そのため、発光素子24を駆動するための画素回路29が増える分の開口率の低下を抑制することができる。
<光センサ>
図6(A)は、光センサ部31が有する光センサ回路32の構成例を示す。光センサ回路32は、受光素子33、トランジスタ71、トランジスタ72、トランジスタ73およびトランジスタ74を有する。
受光素子33の一方の電極は、トランジスタ71のソースまたはドレインの一方と電気的に接続されている。トランジスタ71のソースまたはドレインの他方は、トランジスタ72のソースまたはドレインの一方およびトランジスタ73のゲートと電気的に接続されている。トランジスタ73のソースまたはドレインの一方は、トランジスタ74のソースまたはドレインの一方と電気的に接続されている。
ここで、トランジスタ71のソースまたはドレインの他方、トランジスタ72のソースまたはドレインの一方およびトランジスタ73のゲートが接続されるノードをノードNDとする。
受光素子33の他方の電極は、配線PRと電気的に接続される。トランジスタ72のソースまたはドレインの他方は、配線VRと電気的に接続される。トランジスタ73のソースまたはドレインの他方は、配線VPと電気的に接続される。トランジスタ74のソースまたはドレインの他方は、配線POと電気的に接続される。
なお、トランジスタおよび受光素子等の要素と、配線との接続形態は一例であり、それぞれの要素が異なる配線と電気的に接続される場合や、複数の要素が同一の配線に電気的に接続される場合もある。
配線PR、配線VRおよび配線VPは、電源線としての機能を有する。例えば、配線PRおよび配線VPは高電位電源線、配線VRは低電位電源線として機能させることができる。
配線VRを低電位電源線、配線PRを高電位電源線として機能させる場合、図6(A)に示すように、受光素子33のアノードがトランジスタ71のソースまたはドレインの一方と電気的に接続され、受光素子33のカソードが配線PRと電気的に接続される。なお、配線VRを高電位電源線、配線PRを低電位電源線として機能させる場合は、受光素子33のアノードが配線PRと電気的に接続され、受光素子33のカソードがトランジスタ71のソースまたはドレインの一方と電気的に接続される構成となる。
トランジスタ71のゲートは、配線TXと電気的に接続される。トランジスタ72のゲートは、配線REと電気的に接続される。トランジスタ74のゲートは、配線SEと電気的に接続される。
配線TX、配線REおよび配線SEは、それぞれが接続されるトランジスタの導通を制御する信号線として機能させることができる。
受光素子33は、照射される光を感知する機能を有する。受光素子33として、光が照射されると、当該光の照度に応じた電流が発生するフォトダイオード等の光電変換素子を用いることができる。
トランジスタ71は、受光素子33の一方の電極の電位を、ノードNDに転送する機能を有する。これにより、ノードNDの電位は、受光素子33に照射された光の照度に対応する電位となる。
トランジスタ72は、ノードNDの電位を、配線VRの電位にリセットする機能を有する。
トランジスタ73は、ノードNDの電位に対応した電位の信号を出力する機能を有する。トランジスタ74は、光センサ回路32を選択する機能を有する。トランジスタ74が導通状態となると、当該トランジスタ74を有する光センサ回路32が選択され、ノードNDの電位に対応した電位の信号がトランジスタ73およびトランジスタ74を介して配線POに出力される。つまり、配線POが、ノードNDの電位に対応した電位となる。
なお、上述した光センサ回路32の構成は一例であり、一部の回路、一部のトランジスタ、一部の容量素子、または一部の配線等が含まれない場合もある。または、上述した構成に含まれない回路、トランジスタ、容量素子、配線等が含まれる場合もある。また、一部の配線の接続形態が上述した構成とは異なる場合もある。
トランジスタ71およびトランジスタ72は、OSトランジスタを用いることが好ましい。前述のように、OSトランジスタは極めてオフ電流が小さいため、ノードNDの電位を長時間保持することができる。したがって、回路構成や動作方法を複雑にすることなく、後述するグローバルシャッタ方式を適用することができる。なお、トランジスタ73およびトランジスタ74は、Siトランジスタを用いることができる。Siトランジスタは、オン電流が大きいため、配線POへの信号の出力の際、速やかに配線POの電位をノードNDの電位に対応した電位とすることができる。これにより、表示装置10の動作を高速化することができる。
トランジスタ71乃至トランジスタ74は、nチャネル型トランジスタを用いることができる。nチャネル型トランジスタは、各配線の電位の大小関係を変えることで、pチャネル型トランジスタに置き換えることもできる。
また、トランジスタ71乃至トランジスタ74を、バックゲートを有するトランジスタとしてもよい。これにより、トランジスタの閾値電圧のコントロール、あるいはトランジスタを流れる電流量を大きくすることができる。
図6(B)は、図6(A)に示す光センサ回路32の動作の一例を説明するタイミングチャートである。図6(A)には、各期間における配線TX、配線RE、配線SE、ノードNDおよび配線POの電位を示す。なお、図6(B)は、トランジスタ71乃至トランジスタ74が全てnチャネル型トランジスタであり、配線PRおよび配線VPの電位は高電位、配線VRの電位が低電位である場合を示している。
期間T01において、配線TXおよび配線REの電位を高電位とする。これにより、トランジスタ71およびトランジスタ72が導通し、ノードNDの電位は配線VRの電位、つまり例えば低電位にリセットされる。つまり、期間T01は、リセット動作を行う期間である。
期間T02において、配線REの電位を低電位とする。これにより、トランジスタ72が非導通となり、リセット動作が終了してノードNDの電位は受光素子33に照射された光の照度に対応する電位となる。つまり、期間T02は露光動作を行う期間ということができる。なお、当該露光動作は、表示部21の動作が停止している期間、または表示部21の帰線期間中に行うことが好ましい。これにより、表示部21に表示される画像が、光センサ部31の動作による影響を受けることを抑制することができる。
期間T03において、配線TXの電位を低電位とする。これにより、トランジスタ71が非導通となり、ノードNDの電位が確定して保持される。つまり、期間T03は、保持動作を行う期間ということができる。
期間T04において、配線SEの電位を高電位とする。これにより、トランジスタ74が導通して、配線POがノードNDの電位と対応する電位となる。つまり、期間T04は、受光素子33に照射された光の照度に対応する電位の信号を出力する。以上より、期間T04は、出力動作を行う期間ということができる。
期間T05において、配線SEの電位を低電位とする。これにより、トランジスタ74が非導通となり、出力動作が終了する。以上が光センサ回路32の、1フレーム分の動作の一例である。なお、表示部21におけるフレーム周波数と、光センサ部31におけるフレーム周波数は同一であることが好ましい。
図7は、図6(A)に示す構成の光センサ回路32を複数有する、光センサ部31の構成例である。図7に示す光センサ部には、複数の光センサ回路32がマトリクス状に配置されている。図7は、p行q列の光センサ回路32がマトリクス状に配置されている場合を示している。各列の光センサ回路32は、配線PR1乃至配線PRp(pは2以上の整数)で示される複数の配線PRのいずれか1つ、配線VR1乃至配線VRpで示される複数の配線VRのいずれか1つ、および配線PO1乃至配線POpで示される複数の配線POのいずれか1つと電気的に接続されている。また、各行の光センサ回路32は、配線TX1乃至配線TXq(qは2以上の整数)で示される複数の配線TXのいずれか1つ、配線RE1乃至配線REqで示される複数の配線REのいずれか1つ、および配線SE1乃至配線SEqで示される複数の配線SEのいずれか1つと電気的に接続されている。
なお、図7では、配線PRと配線VPが電気的に接続されているものとし、配線PRが配線VPの一部であるものとして光センサ部31の構成を示しているが、図6(A)に示すように、配線PRと配線VPは分離していてもよい。
図8(A)、(B)は、光センサ部31の動作方法の一例を示す模式図である。図8(A)、(B)において、Eは露光動作を示し、Hは保持動作を示し、Oは出力動作を示す。
図8(A)は、全行で同時に露光動作Eを行い、行毎に順次出力動作Oを行うグローバルシャッタ方式を示す模式図である。図8(B)は、行毎に露光動作E、保持動作Hおよび出力動作Oを行うローリングシャッタ方式を示す模式図である。グローバルシャッタ方式では、配線TX1乃至配線TXqの電位、および配線RE1乃至配線REqの電位を同時に切り替えることができ、行毎に切り替える必要がないため、行毎に切り替えるローリングシャッタ方式より光センサ部31における動作を簡易なものとすることができる。なお、光センサ部31は、ローリングシャッタ方式による動作を行ってもよい。
図9(A)、(B)は、複数の光センサ回路32でトランジスタ72乃至トランジスタ74を共有した場合における、光センサ回路の構成を示す回路図である。複数の光センサ回路32でトランジスタを共有する構成とする場合、光センサ回路32における、トランジスタの占有面積を減少させることができる。これにより、受光素子33の面積を増加させることができ、受光素子33の光感度を高めることができる。
図9(A)、(B)に示すトランジスタ共有型の光センサ回路は、4個の光センサ回路32(光センサ回路32a乃至光センサ回路32d)がそれぞれ受光素子33およびトランジスタ71を個別に有し、トランジスタ72、トランジスタ73およびトランジスタ74を共有している構成である。光センサ回路32a乃至光センサ回路32dが有するトランジスタ71のそれぞれは、配線TXa乃至配線TXdで動作が制御される。
図9(A)に示す光センサ回路は、光センサ回路32a乃至光センサ回路32dがそれぞれトランジスタ75を個別に有し、各トランジスタ75は受光素子33と配線PRとの間に設けられる。トランジスタ75は、配線GPDの電位により動作が制御される。光センサ回路を図9(A)に示す構成とすることにより、受光素子33のソースまたはドレインの一方と、トランジスタ71のソースまたはドレインの一方と、の間に電位を保持することができる。したがって、図9(A)に示す構成の光センサ回路は、グローバルシャッタ方式による動作に適している。
図9(B)に示す光センサ回路は、トランジスタ75を有しない点が図9(A)に示す光センサ回路と異なる。トランジスタ75を有しないため、光センサ回路32に設けられるトランジスタの数を減らすことができる。これにより、受光素子33の面積を増加させることができ、受光素子33の光感度を高めることができる。図9(B)に示す構成の光センサ回路は、ローリングシャッタ方式による動作に適している。
図10(A)は、光センサ回路32と配線POを介して電気的に接続されたソースドライバ35の具体的な構成例を示したブロック図である。なお、光センサ回路32とソースドライバ35との接続関係を明確にするために、図10(A)には、光センサ部31の構成例を示すブロック図を、ソースドライバ35の具体的な構成例を示したブロック図と共に示す。
ソースドライバ35は、プリチャージ回路80、スイッチ回路81およびシフトレジスタ82を有する。プリチャージ回路80は、光センサ回路32に接続された配線POの電位を所定の値に初期化する機能を有する。シフトレジスタ82は、光センサ回路32を列ごとに選択する信号を生成する機能を有する。スイッチ回路81は、シフトレジスタ82で生成された信号に従って、選択された列の光センサ回路32に接続された配線POの電位を読み出す機能を有する。
なお、光センサ回路32を列ごとに選択する信号を生成するために、シフトレジスタ82の代わりにデコーダを用いても良い。
また、図10(B)は、ゲートドライバ34の具体的な構成例を示したブロック図である。ゲートドライバ34は、第1のゲートドライバ34a、第2のゲートドライバ34bおよび第3のゲートドライバ34cを有する。第1のゲートドライバ34aは、シフトレジスタ83を有し、第2のゲートドライバ34bは、シフトレジスタ84を有し、第3のゲートドライバ34cは、シフトレジスタ85を有する。なお、シフトレジスタ83乃至シフトレジスタ85の後段には、バッファを設けてもよい。
第1のゲートドライバ34aは、配線TXの電位を制御する機能を有する。第2のゲートドライバ34bは、配線REの電位を制御する機能を有する。第3のゲートドライバ34cは、配線SEの電位を制御する機能を有する。
シフトレジスタ83乃至シフトレジスタ85は、光センサ回路32を行ごとに選択する信号を生成する機能を有する。具体的には、シフトレジスタ83は、選択された行の光センサ回路32が有するトランジスタ71の動作状態を制御するための信号を生成する機能を有する。また、シフトレジスタ84は、選択された行の光センサ回路32が有するトランジスタ72の動作状態を制御するための信号を生成する機能を有する。また、シフトレジスタ85は、選択された行の光センサ回路32が有するトランジスタ74の動作状態を制御するための信号を生成する機能を有する。
なお、光センサ回路32を行ごとに選択する信号を生成するために、シフトレジスタ83乃至シフトレジスタ85の代わりに、デコーダを用いても良い。
図11は、第1のゲートドライバ34aに設けられたシフトレジスタ83が有する順序回路の、具体的な回路構成の一例である。図11に示す順序回路が複数段接続されることで、シフトレジスタ83を構成することができる。
図11に示す順序回路は、トランジスタ90乃至トランジスタ104を有する。トランジスタ90のゲート、トランジスタ97のゲート、およびトランジスタ98のゲートには、信号LINが入力されている。トランジスタ90のソースまたはドレインの一方、およびトランジスタ93乃至トランジスタ95のソースまたはドレインの一方には、電位V1が供給されている。トランジスタ96のゲート、トランジスタ99のゲート、およびトランジスタ102のゲートには、電位V1が供給されている。トランジスタ92のソースまたはドレインの一方、トランジスタ98のソースまたはドレインの一方、トランジスタ101のソースまたはドレインの一方、およびトランジスタ104のソースまたはドレインの一方には、電位V0が供給されている。トランジスタ90のソースまたはドレインの他方、トランジスタ96のソースまたはドレインの一方、トランジスタ91のソースまたはドレインの一方、およびトランジスタ102のソースおよびドレインの一方は、互いに電気的に接続されている。トランジスタ91のソースまたはドレインの他方、およびトランジスタ92のソースまたはドレインの他方は、互いに電気的に接続されている。トランジスタ91のゲート、トランジスタ92のゲート、トランジスタ101のゲート、トランジスタ104のゲート、トランジスタ93のソースまたはドレインの他方、トランジスタ94のソースまたはドレインの他方、トランジスタ95のソースまたはドレインの他方は、互いに電気的に接続されている。トランジスタ97のソースまたはドレインの他方、およびトランジスタ98のソースまたはドレインの他方は、互いに電気的に接続されている。トランジスタ96のソースまたはドレインの他方、およびトランジスタ99のソースまたはドレインの一方は、互いに電気的に接続されている。トランジスタ99のソースまたはドレインの他方は、トランジスタ100のゲートに電気的に接続されている。トランジスタ93のゲートには信号CLK2が入力されている。トランジスタ94のゲートには信号RINが入力されている。トランジスタ95のゲートには信号INRESが入力されている。トランジスタ100のソースまたはドレインの一方、およびトランジスタ103のソースまたはドレインの一方には、信号CLK1が入力されている。トランジスタ102のソースまたはドレインの他方は、トランジスタ103のゲートに電気的に接続されている。トランジスタ100のソースまたはドレインの他方、およびトランジスタ101のソースまたはドレインの他方は、端子SROUTに電気的に接続されている。端子SROUTから出力される電位は、他の順序回路の信号RINまたは信号LINとして用いられる。トランジスタ103のソースまたはドレインの他方、およびトランジスタ104のソースまたはドレインの他方は、端子GOUTに電気的に接続されている。
例えば、トランジスタ90乃至トランジスタ104がnチャネル型である場合において、信号LIN、信号RIN、信号CLK1、信号CLK2、信号INRESは、例えばパルスを有する信号とすることができる。また、例えば電位V1を高電位として、電位V0を低電位とすることができる。上記構成により、端子GOUTから、配線TXに高電位または低電位が供給され、トランジスタ71の動作状態を制御することができる。
なお、第2のゲートドライバ34bおよび第3のゲートドライバ34cの構成についても、図11に示す構成を適宜参照することができる。
図12は、ソースドライバ35が有するプリチャージ回路80およびスイッチ回路81の、具体的な構成例を示す回路図である。なお、図12では、配線PO1および配線PO2に対応するプリチャージ回路80およびスイッチ回路81の構成を例示している。そして、配線PO1および配線PO2と光センサ回路32との接続構造を明確にするために、配線PO1に接続された光センサ回路32−1と、配線PO2に接続された光センサ回路32−2とを、プリチャージ回路80およびスイッチ回路81と共に、図12に示す。
図12に示すプリチャージ回路80は、信号BRに従って、配線PO1への電位VPOの供給を制御するトランジスタ110−1と、信号BRに従って、配線PO2への電位VPOの供給を制御するトランジスタ110−2とを有する。
また、図12に示すスイッチ回路81は、配線PO1の電位に従って、そのソースとドレイン間の抵抗値が定まるトランジスタ111−1と、配線PO2の電位に従って、そのソースとドレイン間の抵抗値が定まるトランジスタ111−2とを有する。トランジスタ111−1のソースまたはドレインの一方、およびトランジスタ111−2のソースまたはドレインの一方には、電位SFGNDが供給されている。また、図12に示すスイッチ回路81は、出力端子と、トランジスタ111−1のソースまたはドレインの他方との電気的な接続を、信号S2に従って制御するトランジスタ112−1と、出力端子とトランジスタ111−2のソースまたはドレインの他方との電気的な接続を、信号S2に従って制御するトランジスタ112−2とを有する。
また、出力端子には抵抗素子113を介して電位PULLが供給されている。そして、出力端子の電位は、信号READOUTとして出力され、図3に示したA/D変換回路57に供給される。
次に、プリチャージ回路80およびスイッチ回路81が有する全てのトランジスタがnチャネル型である場合を例に挙げて、プリチャージ回路80およびスイッチ回路81の動作について説明する。
まず、画像情報の読み出しを行う前に、トランジスタ74を非導通状態にしたままで、配線PO1および配線PO2の電位を初期化する。具体的には、プリチャージ回路80において、信号BRの電位を高電位とし、トランジスタ110−1およびトランジスタ110−2を導通状態にする。上記動作により、トランジスタ110−1およびトランジスタ110−2を介して、電位VPOが、配線PO1および配線PO2に供給される。
次に、信号BRの電位を低電位とし、トランジスタ110−1およびトランジスタ110−2を非導通状態にする。そして、光センサ回路32−1および光センサ回路32−2において、順に配線SEの電位を高電位とし、トランジスタ74を導通状態にする。上記動作により、トランジスタ73のソースとドレイン間の抵抗値に従って、配線PO1および配線PO2の電位が定まる。なお、トランジスタ73のソースとドレイン間の抵抗値はノードNDの電位によって定まり、さらに、ノードNDの電位には受光素子33に照射された光の照度が反映されているため、配線PO1および配線PO2の電位には、上記光の照度が間接的に反映されていると言える。
次に、光センサ回路32−1および光センサ回路32−2において、順に配線SEの電位を低電位とし、トランジスタ74を非導通状態にする。そして、信号S1の電位を高電位にすることでトランジスタ112−1を導通状態とする。トランジスタ111−1のソースとドレイン間の抵抗値は、配線PO1の電位によって定まるため、上記動作により、配線PO1の電位によって、つまり光センサ回路32−1の受光素子33に照射された光の照度によって、出力端子の電位が定まる。次に、信号S1の電位を低電位にした後、信号S2の電位を高電位にすることでトランジスタ112−2を導通状態とする。トランジスタ111−2のソースとドレイン間の抵抗値は、配線PO2の電位によって定まるため、上記動作により、配線PO2の電位によって、延いては光センサ回路32−2の受光素子33に照射された光の照度によって、出力端子の電位が定まる。
なお、図12では、配線PO1および配線PO2に対応するプリチャージ回路80およびスイッチ回路81の構成を例示しているが、より多い数の配線POに対応するプリチャージ回路80およびスイッチ回路81を構成することも可能である。また、図12では、抵抗素子113をスイッチ回路81の外部に設ける構成としているが、抵抗素子113をスイッチ回路81の内部に設けてもよい。
図13は、画素22と光センサ回路32の個数比を示すブロック図である。図13に示すように、画素22と光センサ回路32の個数比は1:1ではなく、光センサ回路32の個数の方が画素22の個数よりも少ないことが好ましい。これにより、光センサ回路32を動作させる機能を有するゲートドライバ34およびソースドライバ35の動作速度を遅くすることができ、表示装置10の消費電力を低減することができる。
図14および図15は、発光素子24により表示される画像に対応する画像データ65の生成方法の一例を示す図である。図14に示すように、ホスト41により生成された画像データ61と、受光素子33により検出された光の照度に対応するデータ62と、タッチセンサにより検出されたタッチ動作に対応するデータ63とを分割し、分割した各領域ごとに画像データ61と、データ62と、データ63との積をとることにより画像データ65を生成することができる。
画像データ61および画像データ65は、画素22に対応するように分割することができる。例えば、画像データ61に含まれる領域の行数および列数と、表示部21が有する画素22の行数および列数とが同数となるように、画像データ61および画像データ65を分割することができる。つまり、画像データ61に含まれる領域の行数および列数は、画像データ65に含まれる領域の行数および列数と同様とすることができる。
データ62は、光センサ回路32に対応するように分割することができる。例えば、データ62に含まれる領域の行数および列数と、光センサ部31が有する光センサ回路32の行数および列数とが同数となるように、データ62を分割することができる。この場合、データ62における領域の個数は、画像データ61および画像データ65における領域の個数より少なくすることができる。
データ63は、例えばデータ62における領域と対応するように分割することができる。例えば、データ63に含まれる領域の行数および列数と、データ63に含まれる領域の行数および列数とが同数となるように、データ63を分割することができる。この場合、データ63における領域の個数は、画像データ61および画像データ65における領域の個数より少なくすることができる。
図14に示す画像データ61において、xと記載された領域は、当該領域に対応する画素22に設けられた反射素子23および/または発光素子24の階調に関する情報を有していることを示す。例えば、階調を8ビットで表す場合、xは0乃至255とすることができる。
図14に示すデータ62において、1と記載された領域は、当該領域に対応する光センサ回路32に設けられた受光素子33により検出された光の照度が規定値未満、例えば前述の第1の照度未満であることを示す。また、図14に示すデータ62において、0と記載された領域は、当該領域に対応する光センサ回路32に設けられた受光素子33により検出された光の照度が規定値以上、例えば前述の第1の照度以上であることを示す。なお、図の明瞭化のため、図14に示すデータ62において、光センサ回路32に設けられた受光素子33により検出された光の照度が規定値未満である領域にハッチングを付している。
図14に示すデータ63において、1と記載された領域は、タッチ動作が検出されなかった領域であることを示し、0と記載された領域は、タッチ動作が検出された領域であることを示す。なお、図の明瞭化のため、図14に示すデータ63において、タッチ動作が検出された領域にハッチングを付している。
図14に示す画像データ65において、xと記載された領域は、発光素子24により画像を表示する画素22に対応する領域を示す。また、図14に示す画像データ65において、0と記載された領域は、発光素子24では画像を表示しない画素22に対応する領域を示す。
図14では、画像データ61および画像データ65における領域の行数が、データ62およびデータ63における領域の行数の倍であり、画像データ61および画像データ65における領域の列数が、データ62およびデータ63における領域の列数の倍である場合を示す。つまり、図14では、画像データ61および画像データ65における領域の数が、データ62およびデータ63における領域の数の4倍である場合を示す。この場合、例えば画像データ61における1行1列目の領域の情報(x)と、データ62における1行1列目の領域の情報(0または1、図14では0)と、データ63における1行1列目の領域の情報(0または1、図14では1)と、を掛け合わせることにより、画像データ65における1行1列目の領域の情報(0またはx、図14では0)を生成することができる。また、例えば画像データ65における1行2列目の領域の情報、2行1列目の情報および2行2列目の情報は、それぞれ画像データ61における1行2列目の領域の情報、2行1列目の情報および2行2列目の情報に、データ62における1行1列目の領域の情報とデータ63における1行1列目の領域の情報とを掛け合わせることにより生成することができる。また、例えば画像データ65における3行3列目の情報、3行4列目の情報、4行3列目の情報および4行4列目の情報は、それぞれ画像データ61における3行3列目の情報、3行4列目の情報、4行3列目の情報および4行4列目の情報に、データ62における2行2列目の領域の情報とデータ63における2行2列目の領域の情報とを掛け合わせることにより生成することができる。
以上に示す方法で画像データ65を生成することにより、例えば図1等に示す領域12では発光素子24による表示を行い、図1等に示す領域13および領域14では発光素子24による表示を行わないとすることができる。
なお、図15に示すように、データ62において、例えば光センサ回路32に設けられた受光素子33により検出された光の照度が第1の照度未満かつ第2の照度以上である場合に、当該受光素子が設けられた領域の情報を1としてもよい。この場合、例えば光センサ回路32に設けられた受光素子33により検出された光の照度が第1の照度以上または第2の照度未満である場合に、当該受光素子が設けられた領域の情報が0となる。図15に示す動作では、データ63を用いなくても画像データ65を生成することができるため、当該動作は表示装置10がタッチパネル36を有しない構成である場合においても適用可能である。
図14および図15に示す画像データ65の生成方法は、表示部21に設けられた画素22が反射素子23を有しない場合においても適用することができる。この場合、例えば画像データ65においてxと記載された領域に対応する画素22に設けられた発光素子24の輝度を、画像データ65において0と記載された領域に対応する画素22に設けられた発光素子24の輝度より高くすることができる。なお、当該方法は、画素22が反射素子23を有する場合、または画素22が発光素子24を有しない場合においても適用することができる。
<表示装置の構成例>
図16は、表示装置10の構成例を示す断面図である。図16(A)に示す表示装置10は、発光素子24と、反射素子23と、発光素子24への電流の供給を制御する機能を有するトランジスタ205と、反射素子23への電圧の供給を制御する機能を有するトランジスタ206とを有する。そして、発光素子24と、反射素子23と、トランジスタ205と、トランジスタ206とは、基板201と基板202の間に位置する。
また、表示装置10において反射素子23は、画素電極207と、共通電極208と、液晶層209とを有する。画素電極207は、トランジスタ206に電気的に接続されている。そして、画素電極207と共通電極208の間に印加される電圧にしたがって液晶層209の配向が制御される。なお、図16(A)では、画素電極207が可視光を反射する機能を有し、共通電極208が可視光を透過する機能を有する場合を例示しており、基板202側から入射した光が白抜きの矢印で示すように画素電極207において反射し、再び基板202側から放射される。
また、発光素子24は、トランジスタ205に電気的に接続されている。発光素子24から発せられる光は、基板202側に放射される。なお、図16(A)では、画素電極207が可視光を反射する機能を有し、共通電極208が可視光を透過する機能を有する場合を例示しているため、発光素子24から発せられる光は、白抜きの矢印で示すように画素電極207と重ならない領域を通過し、共通電極208が位置する領域を通過して、基板202側から放射される。
そして、図16(A)に示す表示装置10では、トランジスタ205とトランジスタ206とが同一の層210に位置しており、トランジスタ205とトランジスタ206とが含まれる層210は、反射素子23と発光素子24の間の領域を有する。なお、少なくとも、トランジスタ205が有する半導体層と、トランジスタ206が有する半導体層とが同一の絶縁表面上に位置している場合、トランジスタ205とトランジスタ206とが同一の層210に含まれていると言える。
上記構成により、トランジスタ205とトランジスタ206とを共通の作製工程で作製することができる。
次に、図16(B)に表示装置10の別の構成について、断面の構造を一例として示す。図16(B)に示す表示装置10は、トランジスタ205とトランジスタ206とが異なる層に含まれている点において、図16(A)に示す表示装置10と構成が異なる。
具体的に、図16(B)に示す表示装置10では、トランジスタ205が含まれる層210aと、トランジスタ206が含まれる層210bとを有し、層210aと層210bとは、反射素子23と発光素子24の間の領域を有する。そして、図16(B)に示す表示装置10では、層210aが層210bよりも発光素子24側に近い。なお、少なくとも、トランジスタ205が有する半導体層と、トランジスタ206が有する半導体層とが異なる絶縁表面上に位置している場合、トランジスタ205とトランジスタ206とが異なる層に含まれていると言える。
上記構成により、トランジスタ205と、トランジスタ205に電気的に接続される各種配線とを、トランジスタ206と、トランジスタ206に電気的に接続される各種配線とを、部分的に重ねることができるため、画素のサイズを小さく抑え、表示装置10の高精細化を実現することができる。
次に、図16(C)に、本発明の一態様に係る表示装置10の別の構成について、断面の構造を一例として示す。図16(C)に示す表示装置10は、トランジスタ205とトランジスタ206とが異なる層含まれている点において、図16(A)に示す表示装置10と構成が異なる。そして、図16(C)に示す表示装置10は、トランジスタ205が含まれる層210aが、発光素子24よりも基板201側に近い点において、図16(B)に示す表示装置10と構成が異なる。
具体的に、図16(C)に示す表示装置10では、トランジスタ205が含まれる層210aと、トランジスタ206が含まれる層210bとを有する。そして、層210aは、発光素子24と基板201との間の領域を有する。また、層210bは、反射素子23と発光素子24の間の領域を有する。
上記構成により、トランジスタ205と、トランジスタ205に電気的に接続される各種配線とを、トランジスタ206と、トランジスタ206に電気的に接続される各種配線とを、図16(B)の場合よりもより多く重ねることができるため、画素のサイズを小さく抑え、表示装置10の高精細化を実現することができる。
なお、図16では、2つの反射素子23に対して1つの発光素子24が対応している断面構造を例示しているが、これに限定されず、表示装置10は1つの反射素子23に対して1つの発光素子24が対応している断面構造を有していても良いし、1つの反射素子23に対して複数の発光素子24が対応している断面構造を有していても良い。
また、図16では、反射素子23が有する画素電極207が、可視光を反射する機能を有する場合を例示しているが、これに限定されず、画素電極207は可視光を透過する機能を有していても良い。この場合、バックライトやフロントライトなどの光源を表示装置10に設けても良いし、反射素子23を用いて画像を表示する際に発光素子24を光源として用いても良い。
<表示装置の断面図>
図16(C)に示した表示装置10のより具体的な構成例を図17に示す。なお図16(A)、図16(B)に示した表示装置10についても、より具体的な構成例の断面構造を図18、図19に図示するが、詳細な説明については省略する。なお図18、図19においては、図17と同じ構成について同じ符号を付している。
図17に示す表示装置10は、基板250と基板251の間に、表示部372と、表示部371とが積層された構成を有する。具体的に図17では、表示部372と表示部371とが接着層252により接着されている。また、基板251上に、タッチパネル36に設けることができる。なお、図17に示すように、基板上にタッチパネル設ける構成を、アウトセル型と呼ぶことができる。
そして、図17では、表示部372に設けられた発光素子24と、トランジスタM3と、容量素子Cs2と、接続部381を介してFPC(Flexible Printed Circuit)382と電気的に接続されたトランジスタ309とを図示している。また、図17では、表示部371に設けられた反射素子23と、トランジスタM1と、容量素子Cs1と、接続部383を介してFPC384と電気的に接続されたトランジスタ310とを図示している。また、図17では、受光素子33と、トランジスタ71とを図示している。
なお、図17等において、表示部372が設けられている層を層211とすることができる。また、受光素子33と、トランジスタ71等の受光素子33を駆動する機能を有するトランジスタと、トランジスタM1と、が設けられている層を層212とすることができる。つまり、受光素子33および受光素子33を駆動する機能を有するトランジスタは、トランジスタM1等、反射素子23を駆動する機能を有する画素回路28が有するトランジスタと同一の層に設けることができると言うことができる。また、反射素子23が設けられている層を層213とすることができる。
トランジスタM3は、バックゲートとしての機能を有する導電層311と、導電層311上の絶縁層312と、絶縁層312上において導電層311と重なる半導体層313と、半導体層313上の絶縁層316と、絶縁層316上に位置し、ゲートとしての機能を有する導電層317と、導電層317上に位置する絶縁層318のさらに上に位置し、半導体層313と電気的に接続されている導電層314および導電層315と、を有する。
また、導電層315は、導電層319と電気的に接続され、導電層319は導電層320に電気的に接続されている。導電層319は導電層317と同一の層に形成されており、導電層320は導電層311と同一の層に形成されている。
また、導電層311および導電層320と同一の層に、トランジスタ306(図示せず)のバックゲートとしての機能を有する導電層321が位置している。導電層321上には絶縁層312が位置し、絶縁層312上には導電層321と重なる領域を有する半導体層322が位置する。半導体層322にはトランジスタ306(図示せず)のチャネル形成領域が含まれる。半導体層322上には絶縁層318が位置し、絶縁層318上には導電層323が位置する。導電層323は半導体層322に電気的に接続されており、導電層323はトランジスタ306(図示せず)のソース電極またはドレインとしての機能を有する。
トランジスタ309は、トランジスタM3と同様の構成を有するので、詳細な説明は割愛する。
トランジスタM3、導電層323、トランジスタ309上には、絶縁層324が位置し、絶縁層324上には絶縁層325が位置する。絶縁層325上には導電層326および導電層327が位置する。導電層326は導電層314と電気的に接続されており、導電層327は導電層327と電気的に接続されている。導電層326および導電層327上には絶縁層328が位置し、絶縁層328上には導電層329が位置する。導電層329は導電層326に電気的に接続されており、発光素子24の画素電極としての機能を有する。
導電層327と絶縁層328と導電層329とが重なる領域が、容量素子Cs2として機能する。
導電層329上には絶縁層330が位置し、絶縁層330上にはEL層331が位置し、EL層331上には対向電極としての機能を有する導電層332が位置する。導電層329とEL層331と導電層332とは、絶縁層330の開口部において電気的に接続されており、導電層329とEL層331と導電層332とが電気的に接続された領域が発光素子24として機能する。発光素子24は、導電層332側から破線の矢印で示す方向に光を放射する、トップエミッション構造を有する。
導電層329と導電層332とは、一方が陽極として機能し、他方が陰極として機能する。導電層329と導電層332の間に、発光素子24の閾値電圧より高い電圧を印加すると、EL層331に陽極側から正孔が注入され、陰極側から電子が注入される。注入された電子と正孔はEL層331において再結合し、EL層331に含まれる発光物質が発光する。
なお、半導体層313、322に金属酸化物を用いる場合、ディスプレイの信頼性を高めるには、絶縁層318は酸素を含む絶縁材料を用いることが望ましく、絶縁層324には水または水素などの不純物が拡散しにくい材料を用いることが望ましい。
絶縁層325または絶縁層330として有機材料を用いる場合、絶縁層325または絶縁層330がディスプレイの端部に露出していると、絶縁層325または絶縁層330を介して発光素子24等にディスプレイの外部から水分等の不純物が侵入する恐れがある。不純物の侵入により、発光素子24が劣化すると、ディスプレイの劣化につながる。そのため、図17に示すように、絶縁層325および絶縁層330が、ディスプレイの端部に位置しないことが好ましい。
発光素子24は、接着層333を介して着色層334と重なる。スペーサ335は、接着層333を介して遮光層336と重なる。図17では、導電層332と遮光層336との間に隙間がある場合を示しているが、これらが接していてもよい。
着色層334は特定の波長帯域の光を透過する有色層である。例えば、赤色、緑色、青色、または黄色の波長帯域の光を透過するカラーフィルタなどを用いることができる。
なお、本発明の一態様は、カラーフィルタ方式に限られず、塗り分け方式、色変換方式、または量子ドット方式等を適用してもよい。
表示部371において、トランジスタM1は、バックゲートとしての機能を有する導電層340と、導電層340上の絶縁層341と、絶縁層341上において導電層340と重なる半導体層342と、半導体層342上の絶縁層343と、絶縁層343上に位置し、ゲートとしての機能を有する導電層344と、導電層344上に位置する絶縁層345のさらに上に位置し、半導体層342と電気的に接続されている導電層346および導電層347と、を有する。
また、導電層340と同一の層に導電層348が位置する。導電層348上には絶縁層341が位置し、絶縁層341上には導電層348と重なる領域に導電層347が位置する。導電層347と絶縁層341と導電層348とが重なる領域が、容量素子Cs1として機能する。
トランジスタ310およびトランジスタ71は、トランジスタM1と同様の構成を有するので、詳細な説明は割愛する。
トランジスタM1、容量素子Cs1、トランジスタ310、受光素子33、トランジスタ71上には、絶縁層360が位置し、絶縁層330上には導電層349が位置する。導電層349は導電層347と電気的に接続されており、反射素子23の画素電極としての機能を有する。導電層349上には配向膜364が位置する。なお、発光素子24から射出される光が反射されないように、発光素子24と重なる領域の導電層349には開口部を設ける。
基板251には、共通電極としての機能を有する導電層361が位置する。具体的に、図17では、基板251上に接着層362を介して絶縁層363が接着されており、絶縁層363上に導電層361が位置する。そして、導電層361上には配向膜365が位置し、配向膜364と配向膜365の間には液晶層366が位置する。
図17では、導電層349が可視光を反射する機能を有し、導電層361が可視光を透過する機能を有することで、破線の矢印で示すように基板251側から入射した光を、導電層349において反射させ、基板251側から放射させることができる。
可視光を透過する導電性材料としては、例えば、インジウム(In)、亜鉛(Zn)、錫(Sn)の中から選ばれた一種を含む材料を用いるとよい。具体的には、酸化インジウム、インジウム錫酸化物(ITO:Indium Tin Oxide)、インジウム亜鉛酸化物、酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物、酸化シリコンを含むインジウム錫酸化物(ITSO)、酸化亜鉛、ガリウムを含む酸化亜鉛などが挙げられる。なお、グラフェンを含む膜を用いることもできる。グラフェンを含む膜は、例えば膜状に形成された酸化グラフェンを含む膜を還元して形成することができる。
可視光を反射する導電性材料としては、例えば、アルミニウム、銀、またはこれらの金属材料を含む合金等が挙げられる。そのほか、金、白金、ニッケル、タングステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、もしくはパラジウム等の金属材料、またはこれら金属材料を含む合金を用いることができる。また、上記金属材料または合金に、ランタン、ネオジム、またはゲルマニウム等が添加されていてもよい。アルミニウムとチタンの合金、アルミニウムとニッケルの合金、アルミニウムとネオジムの合金、アルミニウム、ニッケル、およびランタンの合金(Al−Ni−La)等のアルミニウムを含む合金(アルミニウム合金)、銀と銅の合金、銀とパラジウムと銅の合金(Ag−Pd−Cu、APCとも記す)、銀とマグネシウムの合金等の銀を含む合金を用いてもよい。
受光素子33は、導電層221と、導電層221上の半導体層222と、半導体層222上の半導体層223と、半導体層223上の半導体層224とを有する。半導体層222は、例えばp型の半導体層とすることができ、半導体層223は、例えばi型の半導体層とすることができ、半導体層224は、例えばn型の半導体層とすることができる。なお、例えば半導体層222をn型の半導体層として、半導体層224をp型の半導体層としてもよい。
なお、導電層349と受光素子33が重ならないように、導電層349に開口部を設けることが好ましい。これにより、受光素子33の受光効率を高めることができる。なお、受光素子33の一部が、導電層349と重なってもよい。また、受光素子33の全体が、導電層349と重なってもよい。この場合、発光素子24と重なる領域に設けられた導電層349の開口部から光を取り込むことにより、受光素子33が外光の照度を検出することができる。
基板251において、表示面側に光拡散板を設けることが好ましい。光拡散板を設けることで、導電層349における映り込みやぎらつきを低下することが可能であり、表示装置10の視認性を高めることが可能である。なお、光拡散板を基板251の表示面側に設ける代わりに、導電層349の表面を凹凸状とすることで、表示装置10の視認性を高めることができる。
なお、図17では、バックゲートを有するトップゲート方のトランジスタを用いたディスプレイの構成について説明したが、本発明の一態様に係るディスプレイはバックゲートを有さないトランジスタを用いていても良いし、バックゲート型のトランジスタを用いていても良い。
半導体層342、313、322はトランジスタのチャネル形成領域としての機能を有する。上述の半導体層として、結晶シリコン、多結晶シリコン、非晶質シリコン、金属酸化物、有機半導体、などを用いればよい。また、必要に応じて、上述の半導体層の導電率を高めるため、または、トランジスタの閾値を制御するために、上述の半導体層に不純物を導入してもよい。
半導体層342、313、322として金属酸化物を用いた場合、インジウム(In)および亜鉛(Zn)の少なくとも一方を含むことが好ましい。このような酸化物としては、In−M−Zn酸化物、In−M酸化物、Z−M酸化物、In−Zn酸化物(元素Mは、例えば、アルミニウム(Al)、ガリウム(Ga)、イットリウム(Y)、スズ(Sn)、ホウ素(B)、シリコン(Si)、チタン(Ti)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、ゲルマニウム(Ge)、ジルコニウム(Zr)、モリブデン(Mo)、ランタン(La)、セリウム(Ce)、ネオジム(Nd)、バナジウム(V)、ベリリウム(Be)、ハフニウム(Hf)、タンタル(Ta)またはタングステン(W)など)が代表的である。
上記金属酸化物を用いたトランジスタは、オフ電流を低くすることができる。よって、画像信号等の電気信号の保持時間を長くすることができ、電源オン状態では書き込み間隔も長く設定できる。よって、リフレッシュ動作の頻度を少なくすることができるため、消費電力を抑制する効果を奏する。
図18および図19に示す構成の表示装置10では、トランジスタM3等、発光素子24を駆動する機能を有する画素回路29が有するトランジスタを、受光素子33およびトランジスタM1と同一の層に設けることができる。つまり、トランジスタM3等を、層212に設けることができる。
なお、図18および図19では、表示装置10の内部、つまり基板250と基板251の間に、タッチパネル36が有するタッチセンサ390を設ける構成を示している。当該構成を、インセル型と呼ぶことができる。
タッチセンサ390は、例えば図18および図19に示すように、基板251と着色層396の間に設けることができる。なお、着色層396は、着色層334と同様に、特定の波長帯域の光を透過する有色層である。例えば、赤色、緑色、青色、シアン、マゼンダまたは黄色の波長帯域の光を透過するカラーフィルタなどを用いることができる。
タッチセンサ390は、遮光層391と、絶縁層392、電極393、電極394および電極395を有する。例えば、指やタッチ入力ペンなどの被検知体が近接することで、電極393と、電極394との相互容量の変化を検知することができる。電極395は、絶縁層392に設けられた開口部を介して、電極394を挟む2つの電極393と電気的に接続されている。
電極393および電極394は、遮光層391と重なる領域に設けられる。また、図18および図19に示すように、電極393および電極394は、発光素子24と重ならないように設けられると好ましい。これにより、電極393および電極394は、発光素子24が射出する光を遮らない構成とすることができる。したがって、タッチセンサ390を配置することによる輝度の低下が極めて少ないため、表示装置10の視認性を高め、かつ消費電力を低減することができる。
また、電極393および電極394が発光素子24と重ならないため、電極393および電極394には、可視光の透過率が低い金属材料を用いることができる。このため、可視光の透過率が高い酸化物材料を用いた電極より、電極793及び電極794の抵抗を低くすることができ、したがってタッチパネル36のセンサ感度を向上させることができる。
例えば、電極393、電極394および電極395には、導電性のナノワイヤを用いてもよい。当該ナノワイヤは、直径の平均値が1nm以上100nm以下、好ましくは5nm以上50nm以下、より好ましくは5nm以上25nm以下の大きさとすればよい。また、上記ナノワイヤとしては、Agナノワイヤ、Cuナノワイヤ、またはAlナノワイヤ等の金属ナノワイヤ、あるいは、カーボンナノチューブなどを用いればよい。例えば、電極664、665、667のいずれか一つあるいは全部にAgナノワイヤを用いる場合、可視光における光透過率を89%以上、シート抵抗値を40Ω/square(Ω/sq.)以上100Ω/sq.以下とすることができる。
なお、図17に示す構成の表示装置10に、図18および図19に示すようなインセル型のタッチパネルを適用してもよい。また、図18に示す構成の表示装置10および図19に示す構成の表示装置10に、図18に示すようなアウトセル型のタッチパネルを適用してもよい。
本実施の形態は、他の実施の形態に記載した構成と適宜組み合わせて実施することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、本発明の一態様で開示されるトランジスタに用いることができるCAC−OSの構成について説明する。
CAC−OSとは、例えば、酸化物半導体を構成する元素が、0.5nm以上10nm以下、好ましくは、1nm以上2nm以下、またはその近傍のサイズで偏在した材料の一構成である。なお、以下では、酸化物半導体において、一つあるいはそれ以上の金属元素が偏在し、該金属元素を有する領域が、0.5nm以上10nm以下、好ましくは、1nm以上2nm以下、またはその近傍のサイズで混合した状態をモザイク状、またはパッチ状ともいう。
なお、酸化物半導体は、少なくともインジウムを含むことが好ましい。特にインジウムおよび亜鉛を含むことが好ましい。また、それらに加えて、アルミニウム、ガリウム、イットリウム、銅、バナジウム、ベリリウム、ホウ素、シリコン、チタン、鉄、ニッケル、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデン、ランタン、セリウム、ネオジム、ハフニウム、タンタル、タングステン、またはマグネシウムなどから選ばれた一種、または複数種が含まれていてもよい。
例えば、In−Ga−Zn酸化物におけるCAC−OS(CAC−OSの中でもIn−Ga−Zn酸化物を、特にCAC−IGZOと呼称してもよい。)とは、インジウム酸化物(以下、InOX1(X1は0よりも大きい実数)とする。)、またはインジウム亜鉛酸化物(以下、InX2ZnY2OZ2(X2、Y2、およびZ2は0よりも大きい実数)とする。)と、ガリウム酸化物(以下、GaOX3(X3は0よりも大きい実数)とする。)、またはガリウム亜鉛酸化物(以下、GaX4ZnY4OZ4(X4、Y4、およびZ4は0よりも大きい実数)とする。)などと、に材料が分離することでモザイク状となり、モザイク状のInOX1、またはInX2ZnY2OZ2が、膜中に均一に分布した構成(以下、クラウド状ともいう。)である。
つまり、CAC−OSは、GaOX3が主成分である領域と、InX2ZnY2OZ2、またはInOX1が主成分である領域とが、混合している構成を有する複合酸化物半導体である。なお、本明細書において、例えば、第1の領域の元素Mに対するInの原子数比が、第2の領域の元素Mに対するInの原子数比よりも大きいことを、第1の領域は、第2の領域と比較して、Inの濃度が高いとする。
なお、IGZOは通称であり、In、Ga、Zn、およびOによる1つの化合物をいう場合がある。代表例として、InGaO3(ZnO)m1(m1は自然数)、またはIn(1+x0)Ga(1−x0)O3(ZnO)m0(−1≦x0≦1、m0は任意数)で表される結晶性の化合物が挙げられる。
上記結晶性の化合物は、単結晶構造、多結晶構造、またはCAAC構造を有する。なお、CAAC構造とは、複数のIGZOのナノ結晶がc軸配向を有し、かつa−b面においては配向せずに連結した結晶構造である。
一方、CAC−OSは、酸化物半導体の材料構成に関する。CAC−OSとは、In、Ga、Zn、およびOを含む材料構成において、一部にGaを主成分とするナノ粒子状に観察される領域と、一部にInを主成分とするナノ粒子状に観察される領域とが、それぞれモザイク状にランダムに分散している構成をいう。従って、CAC−OSにおいて、結晶構造は副次的な要素である。
なお、CAC−OSは、組成の異なる二種類以上の膜の積層構造は含まないものとする。例えば、Inを主成分とする膜と、Gaを主成分とする膜との2層からなる構造は、含まない。
なお、GaOX3が主成分である領域と、InX2ZnY2OZ2、またはInOX1が主成分である領域とは、明確な境界が観察できない場合がある。
なお、ガリウムの代わりに、アルミニウム、イットリウム、銅、バナジウム、ベリリウム、ホウ素、シリコン、チタン、鉄、ニッケル、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデン、ランタン、セリウム、ネオジム、ハフニウム、タンタル、タングステン、またはマグネシウムなどから選ばれた一種、または複数種が含まれている場合、CAC−OSは、一部に該金属元素を主成分とするナノ粒子状に観察される領域と、一部にInを主成分とするナノ粒子状に観察される領域とが、それぞれモザイク状にランダムに分散している構成をいう。
CAC−OSは、例えば基板を意図的に加熱しない条件で、スパッタリング法により形成することができる。また、CAC−OSをスパッタリング法で形成する場合、成膜ガスとして、不活性ガス(代表的にはアルゴン)、酸素ガス、および窒素ガスの中から選ばれたいずれか一つまたは複数を用いればよい。また、成膜時の成膜ガスの総流量に対する酸素ガスの流量比は低いほど好ましく、例えば酸素ガスの流量比を0%以上30%未満、好ましくは0%以上10%以下とすることが好ましい。
CAC−OSは、X線回折(XRD:X−ray diffraction)測定法のひとつであるOut−of−plane法によるθ/2θスキャンを用いて測定したときに、明確なピークが観察されないという特徴を有する。すなわち、X線回折から、測定領域のa−b面方向、およびc軸方向の配向は見られないことが分かる。
またCAC−OSは、プローブ径が1nmの電子線(ナノビーム電子線ともいう。)を照射することで得られる電子線回折パターンにおいて、リング状に輝度の高い領域と、該リング領域に複数の輝点が観測される。従って、電子線回折パターンから、CAC−OSの結晶構造が、平面方向、および断面方向において、配向性を有さないnc(nano−crystal)構造を有することがわかる。
また例えば、In−Ga−Zn酸化物におけるCAC−OSでは、エネルギー分散型X線分光法(EDX:Energy Dispersive X−ray spectroscopy)を用いて取得したEDXマッピングにより、GaOX3が主成分である領域と、InX2ZnY2OZ2、またはInOX1が主成分である領域とが、偏在し、混合している構造を有することが確認できる。
CAC−OSは、金属元素が均一に分布したIGZO化合物とは異なる構造であり、IGZO化合物と異なる性質を有する。つまり、CAC−OSは、GaOX3などが主成分である領域と、InX2ZnY2OZ2、またはInOX1が主成分である領域と、に互いに相分離し、各元素を主成分とする領域がモザイク状である構造を有する。
ここで、InX2ZnY2OZ2、またはInOX1が主成分である領域は、GaOX3などが主成分である領域と比較して、導電性が高い領域である。つまり、InX2ZnY2OZ2、またはInOX1が主成分である領域を、キャリアが流れることにより、酸化物半導体としての導電性が発現する。従って、InX2ZnY2OZ2、またはInOX1が主成分である領域が、酸化物半導体中にクラウド状に分布することで、高い電界効果移動度(μ)が実現できる。
一方、GaOX3などが主成分である領域は、InX2ZnY2OZ2、またはInOX1が主成分である領域と比較して、絶縁性が高い領域である。つまり、GaOX3などが主成分である領域が、酸化物半導体中に分布することで、リーク電流を抑制し、良好なスイッチング動作を実現できる。
従って、CAC−OSを半導体素子に用いた場合、GaOX3などに起因する絶縁性と、InX2ZnY2OZ2、またはInOX1に起因する導電性とが、相補的に作用することにより、高いオン電流(Ion)、および高い電界効果移動度(μ)を実現することができる。
また、CAC−OSを用いた半導体素子は、信頼性が高い。従って、CAC−OSは、ディスプレイをはじめとするさまざまな半導体装置に最適である。
本実施の形態は、他の実施の形態に記載した構成と適宜組み合わせて実施することができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、上記実施の形態に示す表示装置10を有する電子機器の具体例について、図20を用いて説明する。
図20(A)は腕時計型の携帯端末であり、筐体5201、ディスプレイ5202、ベルト5203、光センサ5204、スイッチ5205等を有する。ディスプレイ5202はタッチセンサを有し、使用者はディスプレイ5202をタッチすることで形態端末を操作することができる。ディスプレイ5202に上記実施の形態に示す表示装置10を用いることで、視認性を向上させることができる。また、携帯端末の消費電力も抑えることができる。
図20(B)はタブレット型のパーソナルコンピュータであり、筐体5301、筐体5302、ディスプレイ5303、光センサ5304、光センサ5305、スイッチ5306等を有する。ディスプレイ5303は、筐体5301および筐体5302によって支持されている。そして、ディスプレイ5303は可撓性を有する基板を用いて形成されているため形状をフレキシブルに曲げることができる機能を有する。筐体5301と筐体5302の間の角度をヒンジ5307および5308において変更することで、筐体5301と筐体5302が重なるように、ディスプレイ5303を折りたたむことができる。図示してはいないが、開閉センサを内蔵させ、上記角度の変化をディスプレイ5303において使用条件の情報として用いても良い。ディスプレイ5303はタッチセンサを有し、使用者はディスプレイ5303をタッチすることでパーソナルコンピュータを操作することができる。ディスプレイ5303に上記実施の形態に示す表示装置10を用いることで、視認性を向上させることができる。また、パーソナルコンピュータの消費電力も抑えることができる。
図20(C)はビデオカメラであり、筐体5801、筐体5802、ディスプレイ5803、操作キー5804、レンズ5805、接続部5806等を有する。操作キー5804およびレンズ5805は筐体5801に設けられており、ディスプレイ5803は筐体5802に設けられている。そして、筐体5801と筐体5802とは、接続部5806により接続されており、筐体5801と筐体5802の間の角度は、接続部5806により変更が可能である。ディスプレイ5803における映像を、接続部5806における筐体5801と筐体5802との間の角度に従って切り替える構成としても良い。ディスプレイ5803はタッチセンサを有し、使用者はディスプレイ5803をタッチすることでビデオカメラを操作することができる。ディスプレイ5803に上記実施の形態に示す表示装置10を用いることで、視認性を向上させることができる。また、ビデオカメラの消費電力も抑えることができる。
図20(D)は腕時計型の携帯端末であり、曲面を有する筐体5701、ディスプレイ5702等を有する。ディスプレイ5702に可撓性を有する基板を用いることで、曲面を有する筐体5701にディスプレイ5702を支持させることができ、フレキシブルかつ軽くて使い勝手の良い腕時計型の携帯端末を提供することができる。ディスプレイ5702はタッチセンサを有し、使用者はディスプレイ5702をタッチすることで形態端末を操作することができる。ディスプレイ5702に上記実施の形態に示す表示装置10を用いることで、視認性を向上させることができる。また、携帯端末の消費電力も抑えることができる。
図20(E)は携帯電話であり、曲面を有する筐体5901に、ディスプレイ5902、マイク5907、スピーカ5904、カメラ5903、外部接続部5906、操作用のボタン5905が設けられている。ディスプレイ5902はタッチセンサを有し、使用者はディスプレイ5902をタッチすることで携帯電話を操作することができる。ディスプレイ5902に上記実施の形態に示す表示装置10を用いることで、視認性を向上させることができる。また、携帯電話の消費電力も抑えることができる。