JP2018056916A - 情報処理装置、情報処理装置の動作方法ならびに電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】高速に動作する情報処理装置を提供する。【解決手段】撮像装置、通信装置、演算装置および表示装置を有する情報処理装置。撮像装置は、撮像画像を取得する機能を有する。通信装置は、通信網を介して撮像画像をサーバに供給する機能を有し、また撮像画像を基にサーバにより生成された付加情報を演算装置に供給する機能を有する。演算装置は、付加情報を基に付加画像を生成する機能を有する。表示装置は、第1の表示領域および第2の表示領域を有する。撮像画像は第1の表示領域または第2の表示領域の一方により表示され、付加画像は第1の表示領域または第2の表示領域の他方により表示される。第1の表示領域には可視光を発する機能を有する表示素子が設けられ、第2の表示領域には可視光を反射する機能を有する表示素子が設けられる。【選択図】図1

Description

本発明の一態様は、情報処理装置、情報処理装置の動作方法ならびに電子機器に関する。
なお、本発明の一態様は、上記の技術分野に限定されない。本明細書等で開示する発明の一態様の技術分野は、物、方法、または、製造方法に関するものである。または、本発明の一態様は、プロセス、マシン、マニュファクチャ、または、組成物(コンポジション・オブ・マター)に関するものである。そのため、より具体的に本明細書で開示する本発明の一態様の技術分野としては、半導体装置、表示装置、発光装置、蓄電装置、記憶装置、それらの駆動方法、または、それらの製造方法、を一例として挙げることができる。
1つの画素に発光素子と反射型の液晶素子が設けられている表示装置が提案されている(特許文献1)。当該表示装置では、十分な明るさの外光がある環境では液晶素子による表示を行い、十分な明るさを得られない環境では発光素子を利用した表示を行うことができる。当該表示装置は、スマートフォン、携帯ゲーム機等の電子機器に搭載されている。
特表2009−510527号公報
スマートフォン、携帯ゲーム機等の電子機器において、現実の画像の一部に情報等を付加させて合成して表示する拡張現実(AR:Augmented Reality)と呼ばれる技術が使用される。例えば、上記電子機器は表示装置、撮像装置、演算装置等を含んだ情報処理装置を有し、撮像装置により撮像画像を取得する。その後、撮像画像に対して画像認識を行うことにより付加情報を生成する。付加情報に基づいた画像を撮像画像に合成し、合成した画像を表示装置により表示することにより、ARを実現することができる。
しかしながら、撮像画像の解像度が増加し、また高度かつ複雑な画像認識を行う場合、例えば情報処理装置が有する演算装置により画像認識、および付加情報に基づいた画像の撮像画像への合成を行うと、演算装置の処理量が増加する。これにより、処理時間が増加し、情報処理装置が高速に動作しなくなる場合がある。演算装置の処理量の増加に対応するため、撮像画像を、情報処理装置に設けられた演算装置より高い処理能力を持った外部のサーバに供給し、当該サーバが画像認識、および付加情報に基づいた画像の撮像画像への合成を行うことが考えられる。しかしながら、撮像画像の解像度が増加し、また高度かつ複雑な画像認識を行う場合、情報処理装置とサーバとの間の通信量が増加する。これにより、通信時間が増加し、情報処理装置が高速に動作しなくなる場合がある。
本発明の一態様は、高度かつ複雑な画像認識を行った画像を表示することができる情報処理装置およびその動作方法を提供することを課題の一とする。また、本発明の一態様は、高解像度の画像を表示することができる情報処理装置およびその動作方法を提供することを課題の一とする。また、本発明の一態様は、高速に動作する情報処理装置およびその動作方法を提供することを課題の一とする。また、本発明の一態様は、新規な情報処理装置およびその動作方法を提供することを課題の一とする。また、本発明の一態様は、新規な情報処理装置を有する電子機器を提供することを課題の一とする。
なお、本発明の一態様の課題は、上記列挙した課題に限定されない。上記列挙した課題は、他の課題の存在を妨げるものではない。なお他の課題は、以下の記載で述べる、本項目で言及していない課題である。本項目で言及していない課題は、当業者であれば明細書又は図面等の記載から導き出せるものであり、これらの記載から適宜抽出することができる。なお、本発明の一態様は、上記列挙した記載、及び/又は他の課題のうち、少なくとも1つの課題を解決するものである。
本発明の一態様は、撮像装置と、通信装置と、演算装置と、表示装置と、を有し、撮像装置は、第1の画像を取得する機能を有し、通信装置は、第1の画像を、通信網を介してサーバに供給する機能を有し、通信装置は、第1の画像を基にサーバにより生成された情報を、演算装置に供給する機能を有し、演算装置は、情報を基に第2の画像を生成する機能を有し、表示装置は、第1の表示領域と、第2の表示領域と、を有し、第1の表示領域は、第1の表示素子を有し、第1の表示領域は、第1の画像を表示する機能を有し、第2の表示領域は、第2の表示素子を有し、第2の表示領域は、第2の画像を表示する機能を有する情報処理装置である。
また、上記態様において、第1の表示素子は、可視光を発する機能を有してもよい。
また、上記態様において、第2の表示素子は、可視光を反射する機能を有してもよい。
また、上記態様において、第1の表示素子および第2の表示素子は、同一の画素ユニット内に設けられていてもよい。
また、上記態様において、第1の表示素子および第2の表示素子は、チャネルが形成される半導体層に金属酸化物を含むトランジスタとそれぞれ電気的に接続されていてもよい。
また、本発明の一態様は、第1の画像を取得し、第1の画像を、通信網を介してサーバに供給し、第1の画像を基にサーバにより生成された情報を受信し、当該情報を基に第2の画像を生成し、第1の画像と、第2の画像と、を異なる表示領域に表示する情報処理装置の動作方法である。
また、上記態様において、第1の画像をサーバに供給する前に、情報処理装置とサーバが通信網を介して接続されているか否かを判定し、情報処理装置とサーバが通信網を介して接続されていない場合は、第1の画像のみ表示してもよい。
また、本発明の一態様の情報処理装置と、操作ボタンと、を有する電子機器も本発明の一態様である。
本発明の一態様により、高度かつ複雑な画像認識を行った画像を表示することができる情報処理装置およびその動作方法を提供することができる。また、本発明の一態様により、高解像度の画像を表示することができる情報処理装置およびその動作方法を提供することができる。また、本発明の一態様により、高速に動作する情報処理装置およびその動作方法を提供することができる。また、本発明の一態様により、新規な情報処理装置およびその動作方法を提供することができる。また、本発明の一態様により、新規な情報処理装置を有する電子機器を提供することができる。
なお本発明の一態様の効果は、上記列挙した効果に限定されない。上記列挙した効果は、他の効果の存在を妨げるものではない。なお他の効果は、以下の記載で述べる、本項目で言及していない効果である。本項目で言及していない効果は、当業者であれば明細書または図面等の記載から導き出せるものであり、これらの記載から適宜抽出することができる。なお、本発明の一態様は、上記列挙した効果、および/または他の効果のうち、少なくとも1つの効果を有するものである。したがって本発明の一態様は、場合によっては、上記列挙した効果を有さない場合もある。
情報処理システムの構成例を説明するブロック図および表示装置に表示される画像の一例を説明する図。 情報処理システムの構成例を説明するブロック図および表示装置に表示される画像の一例を説明する図。 情報処理システムの動作方法の一例を説明するフローチャート。 情報処理システムの動作方法の一例を説明するフローチャート。 情報処理システムの動作方法の一例を説明するフローチャート。 画素ユニットの構成例を説明するブロック図。 画素ユニットを説明する図。 表示装置の構成例を説明するブロック図および画素の構成例を説明する上面図。 画素回路の構成例を説明する図。 画素回路の構成例を説明する図および画素の構成例を説明する上面図。 表示装置の構成例を説明する斜視概略図。 タッチセンサの構成例を説明するブロック図。 表示装置の構成例を説明する断面図。 表示装置の構成例を説明する断面図。 表示装置の構成例を説明する断面図。 電子機器を説明する図。 電子機器を説明する図。
以下、実施の形態について図面を参照しながら説明する。但し、実施の形態は多くの異なる態様で実施することが可能であり、趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。したがって、本発明は、以下の実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
また、図面において、大きさ、層の厚さ、又は領域は、明瞭化のために誇張されている場合がある。よって、必ずしもそのスケールに限定されない。なお図面は、理想的な例を模式的に示したものであり、図面に示す形状又は値などに限定されない。
また、本明細書にて用いる「第1」、「第2」、「第3」という序数詞は、構成要素の混同を避けるために付したものであり、数的に限定するものではないことを付記する。
また、本明細書において、「上に」、「下に」などの配置を示す語句は、構成同士の位置関係を、図面を参照して説明するために、便宜上用いている。また、構成同士の位置関係は、各構成を描写する方向に応じて適宜変化するものである。したがって、明細書で説明した語句に限定されず、状況に応じて適切に言い換えることができる。
また、本明細書等において、トランジスタとは、ゲートと、ドレインと、ソースとを含む少なくとも三つの端子を有する素子である。そして、ドレイン(ドレイン端子、ドレイン領域またはドレイン電極)とソース(ソース端子、ソース領域またはソース電極)の間にチャネル領域を有しており、ドレインとチャネル領域とソースとを介して電流を流すことができるものである。なお、本明細書等において、チャネル領域とは、電流が主として流れる領域をいう。
また、ソースやドレインの機能は、異なる極性のトランジスタを採用する場合や、回路動作において電流の方向が変化する場合などには入れ替わることがある。このため、本明細書等においては、ソースやドレインの用語は、入れ替えて用いることができるものとする。
また、本明細書等において、「平行」とは、二つの直線が−10°以上10°以下の角度で配置されている状態をいう。したがって、−5°以上5°以下の場合も含まれる。また、「垂直」とは、二つの直線が80°以上100°以下の角度で配置されている状態をいう。したがって、85°以上95°以下の場合も含まれる。
また、本明細書等において、「膜」という用語と、「層」という用語とは、互いに入れ替えることが可能である。例えば、「導電層」という用語を、「導電膜」という用語に変更することが可能な場合がある。または、例えば、「絶縁膜」という用語を、「絶縁層」という用語に変更することが可能な場合がある。
また、本明細書等において、特に断りがない場合、オフ電流とは、トランジスタがオフ状態(非導通状態、遮断状態、ともいう)にあるときのドレイン電流をいう。オフ状態とは、特に断りがない場合、nチャネル型トランジスタでは、ゲートとソースの間の電圧Vgsがしきい値電圧Vthよりも低い状態、pチャネル型トランジスタでは、ゲートとソースの間の電圧Vgsがしきい値電圧Vthよりも高い状態をいう。例えば、nチャネル型のトランジスタのオフ電流とは、ゲートとソースの間の電圧Vgsがしきい値電圧Vthよりも低いときのドレイン電流を言う場合がある。
トランジスタのオフ電流は、Vgsに依存する場合がある。したがって、トランジスタのオフ電流がI以下である、とは、トランジスタのオフ電流がI以下となるVgsの値が存在することを言う場合がある。トランジスタのオフ電流は、所定のVgsにおけるオフ状態、所定の範囲内のVgsにおけるオフ状態、または、十分に低減されたオフ電流が得られるVgsにおけるオフ状態、等におけるオフ電流を指す場合がある。
一例として、しきい値電圧Vthが0.5Vであり、Vgsが0.5Vにおけるドレイン電流が1×10−9Aであり、Vgsが0.1Vにおけるドレイン電流が1×10−13Aであり、Vgsが‐0.5Vにおけるドレイン電流が1×10−19Aであり、Vgsが−0.8Vにおけるドレイン電流が1×10−22Aであるようなnチャネル型トランジスタを想定する。当該トランジスタのドレイン電流は、Vgsが−0.5Vにおいて、または、Vgsが−0.5V以上−0.8V以下の範囲において、1×10−19A以下であるから、当該トランジスタのオフ電流は1×10−19A以下である、と言う場合がある。当該トランジスタのドレイン電流が1×10−22A以下となるVgsが存在するため、当該トランジスタのオフ電流は1×10−22A以下である、と言う場合がある。
また、本明細書等では、チャネル幅Wを有するトランジスタのオフ電流を、チャネル幅Wあたりを流れる電流値で表す場合がある。また、所定のチャネル幅(例えば1μm)あたりを流れる電流値で表す場合がある。後者の場合、オフ電流の単位は、電流/長さの次元を持つ単位(例えば、A/μm)で表される場合がある。
トランジスタのオフ電流は、温度に依存する場合がある。本明細書において、オフ電流は、特に記載がない場合、室温、60℃、85℃、95℃、または125℃におけるオフ電流を表す場合がある。または、当該トランジスタが含まれる半導体装置等の信頼性が保証される温度、または、当該トランジスタが含まれる半導体装置等が使用される温度(例えば、5℃以上35℃以下の温度)におけるオフ電流、を表す場合がある。トランジスタのオフ電流がI以下である、とは、室温、60℃、85℃、95℃、125℃、当該トランジスタが含まれる半導体装置の信頼性が保証される温度、または、当該トランジスタが含まれる半導体装置等が使用される温度(例えば、5℃以上35℃以下の温度)、におけるトランジスタのオフ電流がI以下となるVgsの値が存在することを指す場合がある。
トランジスタのオフ電流は、ドレインとソースの間の電圧Vdsに依存する場合がある。本明細書において、オフ電流は、特に記載がない場合、Vdsが0.1V、0.8V、1V、1.2V、1.8V、2.5V、3V、3.3V、10V、12V、16V、または20Vにおけるオフ電流を表す場合がある。または、当該トランジスタが含まれる半導体装置等の信頼性が保証されるVds、または、当該トランジスタが含まれる半導体装置等において使用されるVdsにおけるオフ電流、を表す場合がある。トランジスタのオフ電流がI以下である、とは、Vdsが0.1V、0.8V、1V、1.2V、1.8V、2.5V、3V、3.3V、10V、12V、16V、20V、当該トランジスタが含まれる半導体装置の信頼性が保証されるVds、または、当該トランジスタが含まれる半導体装置等において使用されるVds、におけるトランジスタのオフ電流がI以下となるVgsの値が存在することを指す場合がある。
上記オフ電流の説明において、ドレインをソースと読み替えてもよい。つまり、オフ電流は、トランジスタがオフ状態にあるときのソースを流れる電流を言う場合もある。
また、本明細書等では、オフ電流と同じ意味で、リーク電流と記載する場合がある。また、本明細書等において、オフ電流とは、例えば、トランジスタがオフ状態にあるときに、ソースとドレインとの間に流れる電流を指す場合がある。
なお、電圧とは2点間における電位差のことをいい、電位とはある一点における静電場の中にある単位電荷が持つ静電エネルギー(電気的な位置エネルギー)のことをいう。ただし、一般的に、ある一点における電位と基準となる電位(例えば接地電位)との電位差のことを、単に電位もしくは電圧と呼び、電位と電圧が同義語として用いられることが多い。このため、本明細書では特に指定する場合を除き、電位を電圧と読み替えてもよいし、電圧を電位と読み替えてもよいこととする。
本明細書等において、ハイブリッド表示とは、1つのパネルにおいて、反射光と、自発光とを併用して、色調または光強度を互いに補完して、文字または画像を表示する方法である。または、ハイブリッド表示とは、同一画素ユニットまたは同一副画素において複数の表示素子から、それぞれの光を用いて、文字及び/または画像を表示する方法である。ただし、ハイブリッド表示を行っている表示装置であるハイブリッドディスプレイを局所的にみると、複数の表示素子のいずれか一方を用いて表示される画素ユニットまたは副画素と、複数の表示素子の双方を用いて表示される画素ユニットまたは副画素と、を有する場合がある。
なお、本明細書等において、上記構成のいずれか1つまたは複数の表現を満たすものを、ハイブリッド表示という。
また、ハイブリッドディスプレイは、同一画素ユニットまたは同一副画素に複数の表示素子を有する。なお、複数の表示素子としては、例えば、光を反射する反射型素子と、光を射出する自発光素子とが挙げられる。なお、反射型素子と、自発光素子とは、それぞれ独立に制御することができる。ハイブリッドディスプレイは、表示部において、反射光、及び自発光のいずれか一方または双方を用いて、文字及び/または画像を表示する機能を有する。
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様の情報処理装置を用いた情報処理システムの構成例および当該情報処理システムの動作方法の一例について、図1乃至図5を用いて説明する。
本発明の一態様は、サーバと、情報処理装置と、を有する情報処理システムに関する。情報処理装置は、撮像装置、演算装置および表示装置を有する。撮像装置により撮像画像を取得後、当該撮像画像をサーバへ供給する。サーバは、受信した画像に対して画像認識を行い、画像認識の結果を基に付加情報を生成後、当該付加情報を情報処理装置に供給する。その後、演算装置が付加情報を基に付加画像を生成する。表示装置は第1の表示領域および第2の表示領域を有し、撮像画像および付加画像をそれぞれ異なる表示領域に表示する。以上に示す情報処理システムでは、サーバは付加情報のみを情報処理装置に供給すればよく、画像を情報処理装置に供給する必要が無いため、画像を情報処理装置に供給する場合よりサーバと情報処理装置との間の通信量を減少させることができる。また、撮像画像と付加画像を合成する処理を行わなくてもよい。したがって、本発明の一態様の情報処理装置の動作速度を高めることができる。これにより、本発明の一態様の情報処理装置は高度かつ複雑な画像認識を行った画像を表示することができ、また高解像度の画像を表示することができる。
なお、第1の表示領域には第1の表示素子が設けられ、第2の表示領域には第2の表示素子が設けられる。第1の表示素子は、例えば可視光を発する機能を有し、第2の表示素子は、例えば可視光を反射する機能を有する。
[情報処理システムの構成例]
図1(A)は、情報処理システム100の構成例を示すブロック図である。情報処理システム100は、情報処理装置110と、サーバ130と、を有する。情報処理装置110とサーバ130は通信網131を介して接続されている。なお、通信網131として、インターネットやLAN(Local Area Network)、Wi−Fi(Wireless Fidelity:登録商標)等のコンピュータネットワークとすることができる。
情報処理装置110は、撮像装置111と、通信装置112と、演算装置113と、記憶装置114と、画像エンコーダ115と、付加画像エンコーダ116と、表示制御装置117と、表示装置120と、を有する。また、表示装置120は、表示領域121と、表示領域122と、を有し、表示領域121と表示領域122は重なるように形成されている。
撮像装置111は、静止画または動画を撮影し、画像を取得する機能を有する。なお、本明細書等において、撮像装置111により取得された画像を撮像画像と呼ぶ。具体的には、撮像装置111により撮影された静止画、または撮像装置111により撮影された動画のうちの1フレームを撮像画像と呼ぶ。撮像装置111は、例えばカメラとすることができる。
通信装置112は、撮像画像等を、通信網131を介してサーバ130に供給する機能を有する。また、詳細は後述するが、通信装置112は、サーバ130から供給された情報等を受信する機能を有する。当該情報は、通信装置112からサーバ130に供給された撮像画像等を基にサーバ130が生成することができる。通信装置は、例えば無線通信モジュールとすることができる。
演算装置113は、サーバ130から供給された情報を基に、画像を生成する機能を有する。なお、本明細書等において、サーバ130から供給された情報といった、演算装置113が生成する画像の基となる情報を付加情報と呼ぶ。また、本明細書等において、付加情報から生成された画像を付加画像と呼ぶ。
また、演算装置113は、撮像装置111、通信装置112、記憶装置114、画像エンコーダ115および付加画像エンコーダ116等の制御および管理を行う機能を有する。演算装置113として、例えばCPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphics Processing Unit)等を用いることができる。またこれらをFPGA(Field Programmable Gate Array)やFPAA(Field Programmable Analog Array)といったPLD(Programmable Logic Device)によって実現した構成としてもよい。
記憶装置114は、撮像画像、付加情報、および付加画像等を記憶する機能を有する。記憶装置114として、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)等を用いることができる。
画像エンコーダ115は、撮像画像等を圧縮等して表示制御装置117に供給する機能を有する。付加画像エンコーダ116は、付加画像を圧縮等して表示制御装置117に供給する機能を有する。
表示制御装置117は、画像エンコーダ115から撮像画像等を受け取り、当該画像を表示領域121または表示領域122の一方に表示させる機能を有する。表示制御装置117は、付加画像エンコーダ116から付加画像を受け取り、当該画像を例えば表示領域121または表示領域122の他方に表示させる機能を有する。
表示装置120は、表示制御装置117から受信した画像を、表示領域121または/および表示領域122に表示する機能を有する。例えば、前述のように、画像エンコーダ115から供給された撮像画像等を表示領域121または表示領域122の一方に表示し、付加画像エンコーダ116から供給された付加画像を表示領域121または表示領域122の他方に表示することができる。
サーバ130は、撮像画像等、情報処理装置110から受信した画像に対して画像認識を行い、画像認識の結果を基に付加情報の生成を行う機能を有する。サーバ130は、生成した付加情報を情報処理装置110に供給する機能を有する。なお、サーバ130は、サーバ130が受信した画像に対して、ガンマ補正、調光、調色等の画像処理を行った後、画像認識を行ってもよい。画像処理を行った後に画像認識を行うことにより、例えば画像認識の精度を高めることができる。
なお、以上に示した構成は明確に分離できず、1つの構成が他の構成を兼ねる場合や他の構成の一部を含む場合がある。
情報処理システム100において、例えば撮像装置111が撮像画像として道路の画像を取得し、当該画像をサーバ130に供給することができる。この場合、サーバ130は画像認識を行うことにより例えば受信した画像に含まれる車両を検出し、検出した車両の位置に関する情報を含む付加情報を生成することができる。演算装置113は、サーバ130が生成した付加情報を基に、例えば検出した車両を囲むための矩形等の図形を含んだ画像を付加画像として生成することができる。その後、図1(A)に示すように、例えば表示領域121には撮像画像である道路の画像を表示し、例えば表示領域122には付加画像である、検出した車両を囲むための矩形等の図形を含んだ画像を表示することができる。
図1(B)は、表示装置120に表示される画像の一例、つまり情報処理装置110の使用者から見える画像の一例を示す。表示装置120に表示される画像は、表示領域121に表示される画像と表示領域122に表示される画像を重ね合わせた画像となる。つまり、例えば車両が矩形等の図形で囲まれた、道路の画像を表示装置120により表示することができる。
情報処理システム100において、サーバ130は撮像画像等、情報処理装置110から受信した画像に対して画像認識を行い、画像認識の結果を基に付加情報の生成を行った後、生成した付加情報のみを情報処理装置に供給すればよい。つまり、画像をサーバ130から情報処理装置110に供給する必要がない。したがって、画像をサーバ130から情報処理装置110に供給する場合より、サーバ130と情報処理装置110との間の通信量を減少させることができる。また、撮像画像等と付加画像を合成する処理を行わなくてもよい。以上により、情報処理装置110の動作速度を高めることができる。したがって、情報処理装置110は高度かつ複雑な画像認識を行った画像を表示することができ、また高解像度の画像を表示することができる。
なお、表示領域121または表示領域122の一方に表示する画像は、撮像画像でなくてもよい。例えば、演算装置113が情報を生成後、当該情報を基にした画像を演算装置113により生成し、当該画像を表示領域121または表示領域122の一方に表示することができる。この場合、演算装置113により生成された画像をサーバ130に送信し、サーバ130による画像認識および付加情報の生成を行うことができる。その後、演算装置113は付加情報を基に付加画像を生成し、当該付加画像を表示領域121または表示領域122の他方に表示することができる。なお、表示装置120が撮像画像を表示する機能を有しないこととする場合、情報処理装置110に撮像装置111を設けなくてもよい。
また、表示装置120に付加画像を表示しなくてもよい。この場合、情報処理装置110からサーバ130への撮像画像等の供給およびサーバ130による付加情報の生成を行わなくてもよい。したがって、情報処理装置110とサーバ130との接続が切断されている場合においても、表示装置120は画像を表示することができる。なお、表示装置120に付加画像を表示しない場合、表示領域121または表示領域122のいずれか一方に撮像画像等を表示してもよいし、表示領域121および表示領域122の両方に撮像画像等を表示してもよい。
また、表示装置120に付加画像を表示するか否かを、情報処理装置110の使用者が任意に設定できるようにしてもよい。この場合、情報処理装置110とサーバ130とが接続されている場合であっても、表示装置120に付加画像を表示しないようにすることができる。
次に、表示装置120が有する表示領域121および表示領域122について説明する。
表示領域121は、第1の表示素子を有する。例えば、第1の表示素子として発光素子を用いることができる。第1の表示素子として発光素子を用いる場合、その輝度や色度が外光に左右されることがないため、色再現性が高く(色域が広く)、かつコントラストの高い、つまり鮮やかな表示を行うことができる。したがって、外光の照度が小さい場合等には、表示領域121に撮像画像等を表示することが好ましい。この場合、表示領域122に付加画像を表示することができる。
表示領域122は、第2の表示素子を有する。例えば、第2の表示素子として反射型の液晶素子を用いることができる。第2の表示素子として反射型の液晶素子を用いる場合、光源が不要であるため、表示の際の消費電力を極めて小さくすることができる。したがって、外光の照度が高い場合等には、表示領域122に撮像画像等を表示することが好ましい。この場合、表示領域121に付加画像を表示することができる。
なお、撮像画像等を表示領域121と表示領域122のいずれに表示するかは、例えば情報処理装置110の使用者が任意に設定することができる。また、例えば外光の照度を検出し、外光の照度が規定値未満である場合は表示領域121に撮像画像等を表示し、外光の照度が規定値以上である場合は表示領域122に撮像画像等を表示することができる。
図2(A)は、図1(A)に示す情報処理システム100の構成の変形例を示すブロック図である。図2(A)に示す情報処理システム100は、情報処理装置110がタッチセンサ123およびタッチセンサコントローラ118を有する点を除き、図1(A)に示す情報処理システムと同様の構成である。タッチセンサ123は表示領域121および表示領域122と重なるように、表示装置120に設けられる。
タッチセンサ123は、情報処理装置110の使用者等のタッチ動作を検出し、当該タッチ動作に対応する信号をタッチセンサコントローラ118に供給する機能を有する。
タッチセンサコントローラ118は、タッチセンサ123を制御する機能を有する。タッチセンサコントローラ118は、タッチセンサ123へのタッチ動作に基づき、GUI(Graphical User Interface)として必要となる情報を演算装置113に供給する機能を有する。
演算装置113は、タッチセンサ123から供給された情報に基づき、画像を生成する機能を有する。当該画像は、表示領域121および表示領域122のうち、例えば付加画像を表示する表示領域に表示することができる。なお、タッチセンサ123から供給された情報に基づき生成された画像を、例えば撮像画像等を表示する表示領域に表示してもよい。
図2(A)に示す構成の情報処理システム100において、例えばタッチセンサ123にタッチすることにより、表示装置120にメニューを表示する機能を有することができる。例えば、図2(A)に示すように、付加画像が表示領域122に表示されている場合、表示領域122にメニューを表示することができる。
図2(B)は、情報処理システム100が図2(A)に示す構成である場合における、表示装置120に表示される画像の一例、つまり情報処理装置の使用者から見える画像の一例を示す。図2(B)に示すように、例えば車両が矩形等の図形で囲まれた道路の画像に、メニューを表示させた画像を表示装置120により表示することができる。
なお、図1(A)および図2(A)等に示す構成の情報処理システム100において、情報処理装置110にGPS(Global Positioning System)モジュールを設けてもよい。情報処理装置110にGPSモジュールを設けることにより、情報処理装置110の位置情報を記憶装置114に保存し、またサーバ130に供給することができる。例えば、情報処理装置110が車両に設けられている場合、当該車両の近くの道路の渋滞情報等を情報処理装置110が通信網131を介してサーバ130等から受信することができる。
[情報処理システムの動作方法の一例]
次に、情報処理システム100の動作方法の一例について説明する。図3は、情報処理システム100の動作方法の一例を示すフローチャートである。
まず、撮像装置111により、撮像画像を取得する(ステップS01)。取得した撮像画像は、記憶装置114に保存することができる。
次に、記憶装置114に保存された撮像画像を、通信装置112を用いて通信網131を介してサーバ130に供給する(ステップS02)。サーバ130は、情報処理装置110から供給された撮像画像を受信する(ステップS03)。
次に、サーバ130は、受信した画像に対して画像認識を行う(ステップS04)。例えば、受信した画像が道路の画像である場合、画像認識により車両を検出することができる。なお、サーバ130は、受信した画像に対して画像処理を行った後に画像認識を行ってもよい。その後、サーバ130は、画像認識の結果を基に付加情報を生成する(ステップS05)。付加情報として、例えば検出した車両の位置に関する情報を含んだ情報とすることができる。
次に、サーバ130は、生成した付加情報を情報処理装置110に供給する(ステップS06)。情報処理装置110は、サーバ130から供給された付加情報を受信する(ステップS07)。
次に、演算装置113により、付加情報を基に付加画像を生成する(ステップS08)。付加画像として、例えば検出した車両を囲むための矩形等の図形を含んだ画像とすることができる。生成した付加画像は、記憶装置114に保存することができる。
次に、記憶装置114に保存された撮像画像および付加画像を、表示制御装置117に供給する。その後、表示制御装置117が表示装置120を制御することにより、撮像画像を表示領域121または表示領域122の一方により表示し、付加画像を表示領域121または表示領域122の他方により表示する(ステップS09)。以上により、表示装置120に、例えば車両が矩形等の図形で囲まれた、道路の画像を表示することができる。
次に、ステップS01に戻り、撮像装置111により撮像画像を取得する。以上が情報処理システム100の動作方法の一例である。
図4は、図3に示す情報処理システム100の動作方法の変形例を示すフローチャートである。図4に示す動作方法では、ステップS02において撮像画像をサーバへ供給する前に、情報処理装置110とサーバ130が通信網131を介して接続されているか否かを判定する(ステップS10)。情報処理装置110とサーバ130が接続されている場合は、ステップS02の動作を行う。情報処理装置110とサーバ130との接続が切断されている場合は、記憶装置114に保存された撮像画像を表示制御装置117に供給し、表示制御装置117が表示装置120を制御することにより、撮像画像を表示領域121または表示領域122の一方により表示する(ステップS11)。この場合は、表示領域121または表示領域122の他方への付加画像の表示は行わない。ステップS11の終了後、ステップS01に戻り、撮像装置111により撮像画像を取得する。
なお、ステップS11において、撮像画像を表示領域121および表示領域122の両方に表示してもよい。また、ステップS10は、ステップS01の前、つまり撮像装置111による撮像画像の取得前に行ってもよい。または、ステップS10は、撮像装置111による撮像画像の取得後かつ取得した撮像画像の記憶装置114への保存前に行ってもよい。
また、ステップS10における、情報処理装置110とサーバ130が通信網131を介して接続されているか否かの判定は、例えば演算装置113により行うことができる。
情報処理システム100を図4に示す動作方法により動作させることにより、通信エラー等により情報処理装置110とサーバ130との接続が切断されている場合においても表示装置120に画像を表示させることができる。
図5は、図4に示す情報処理システム100の動作方法の変形例を示すフローチャートである。演算装置113が撮像画像等に対して画像認識および付加情報の生成を行う機能を有する場合、図5に示す動作方法で情報処理システム100を動作させることができる。なお、演算装置113が画像認識および付加情報の生成を行えるようにするには、例えば演算装置113が例えばGPU等の同時並列演算処理可能な装置を有する構成とすればよい。
図5に示す動作方法では、情報処理装置110とサーバ130との接続が切断されているとステップS10において判定された場合は、ステップS01において取得した撮像画像に対して演算装置113により画像認識を行う場合の画像認識時間を算出する(ステップS12)。なお、画像認識時間の算出は、例えば演算装置113により行うことができる。また、画像認識時間は、撮像画像等の解像度、画像認識の複雑さ等を基に算出することができる。その後、算出された画像認識時間が規定値以上であるか否かを判定する(ステップS13)。
算出された画像認識時間が規定値未満である場合は、撮像画像に対する画像認識を、情報処理装置110に設けられた演算装置113により行う(ステップS14)。なお、演算装置113は、撮像画像に対して画像処理を行った後に画像認識を行ってもよい。その後、画像認識の結果を基に、付加情報を演算装置113により生成する(ステップS15)。ステップS15の終了後、ステップS08に示すように、付加情報を基にした付加画像を演算装置113により生成する。その後、ステップS09に示すように、撮像画像を表示領域121または表示領域122の一方により表示し、付加画像を表示領域121または表示領域122の他方により表示する。
ステップS13において、算出された画像認識時間が規定値以上と判定された場合は、ステップS11により、撮像画像を表示領域121または表示領域122の一方または両方により表示する。この場合、付加画像の表示は行わない。
情報処理システム100を図5に示す動作方法により動作させることにより、通信エラー等により情報処理装置110とサーバ130との接続が切断されている場合においても付加画像を生成し、表示装置120により表示することができる。また、画像認識に時間がかかり、情報処理装置110の正常な動作に支障をきたす可能性がある場合等は、画像認識を行わないようにすることができるため、情報処理装置110の信頼性を高めることができる。
本実施の形態は、少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、本発明の一態様の情報処理装置が有する表示装置として用いることのできる表示装置および当該表示装置の動作方法について説明する。
本発明の一態様の表示装置は、可視光を発する第1の表示素子が設けられた画素を備える。または、可視光を反射する第2の表示素子が設けられた画素を備える。
表示装置は、第1の表示素子が発する第1の光と、第2の表示素子が反射する第2の光のうち、いずれか一方、または両方により、画像を表示する機能を有する。または、表示装置は、第1の表示素子が発する第1の光の光量と、第2の表示素子が反射する第2の光の光量と、をそれぞれ制御することにより、階調を表現する機能を有する。
また、表示装置は、第1の表示素子の発光の光量を制御することにより階調を表現する第1の画素と、第2の表示素子からの反射光の光量を制御することにより階調を表現する第2の画素を有する構成とすることが好ましい。第1の画素および第2の画素は、例えばそれぞれマトリクス状に複数配置され、表示装置を構成する。第1の画素は実施の形態1で示した表示領域121に設けられ、第2の画素は実施の形態1で示した表示領域122に設けられる。
また、第1の画素と第2の画素は、同数かつ同ピッチで、表示部に配置されていることが好ましい。このとき、隣接する第1の画素と第2の画素を合わせて、画素ユニットと呼ぶことができる。これにより、後述するように複数の第1の画素のみで表示された画像と、複数の第2の画素のみで表示された画像、ならびに複数の第1の画素および複数の第2の画素の両方で表示された画像のそれぞれは、同じ表示部に表示することができる。なお、本発明の一態様の表示装置は同一の画素ユニットに複数の表示素子を有するので、ハイブリッドディスプレイということができる。
第1の画素が有する第1の表示素子は光源を有し、その光源からの光を利用して表示する素子を用いることができる。特に、電界を印加することにより発光性の物質から発光を取り出すことのできる、電界発光素子を用いることが好ましい。このような画素が射出する光は、その輝度や色度が外光に左右されることがないため、色再現性が高く(色域が広く)、かつコントラストの高い、つまり鮮やかな表示を行うことができる。
第1の表示素子には、例えばOLED(Organic Light Emitting Diode)、LED(Light Emitting Diode)、QLED(Quantum−dot Light Emitting Diode)、半導体レーザなどの自発光性の発光素子を用いることができる。または、第1の画素が有する表示素子として、光源であるバックライトと、バックライトからの光の透過光の光量を制御する透過型の液晶素子とを組み合わせたものを用いてもよい。
なお、第1の表示素子として、透過型の液晶素子を用いてもよい。この場合、後述する第2の素子として、反射型の液晶素子を用いることが好ましい。以上により、本発明の一態様の表示装置が光源を有さない構成となるので、本発明の一態様の表示装置の消費電力を低減することができる。
第2の画素が有する第2の表示素子には、外光を反射して表示する素子を用いることができる。このような素子は、光源を持たないため、表示の際の消費電力を極めて小さくすることが可能となる。
第2の表示素子には、代表的には反射型の液晶素子を用いることができる。または、第2の表示素子として、シャッター方式のMEMS(Micro Electro Mechanical System)素子、光干渉方式のMEMS素子の他、マイクロカプセル方式、電気泳動方式、エレクトロウェッティング方式、電子粉流体(登録商標)方式等を適用した素子などを用いることができる。
第1の画素は、例えば白色(W)を呈する副画素、または例えば赤色(R)、緑色(G)および青色(B)の3色の光をそれぞれ呈する副画素を有する構成とすることができる。また、第2の画素も同様に、例えば白色(W)を呈する副画素、または例えば赤色(R)、緑色(G)および青色(B)の3色の光をそれぞれ呈する副画素を有する構成とすることができる。なお、第1の画素および第2の画素がそれぞれ有する副画素は、4色以上であってもよい。副画素の種類が多いほど、消費電力を低減することが可能で、また色再現性を高めることができる。
本発明の一態様は、第1の画素で画像を表示する第1のモード、第2の画素で画像を表示する第2のモード、および第1の画素および第2の画素で画像を表示する第3のモードを切り替えることができる。
第1のモードでは、第1の表示素子による発光を利用して画像を表示するモードである。そのため、外光の照度や色度によらず、極めて鮮やかな(コントラストが高く、かつ色再現性の高い)表示を行うことができる。例えば、夜間や暗い室内など、外光の照度が極めて小さい場合などに有効である。また外光が暗い場合、明るい表示を行うと使用者が眩しく感じてしまう場合がある。これを防ぐために、第1のモードでは輝度を抑えた表示を行うことが好ましい。またこれにより、眩しさを抑えることに加え、消費電力も低減することができる。第2のモードは、鮮やかな画像や滑らかな動画などを表示することに適したモードである。
第2のモードは、第2の表示素子による反射光を用いて画像を表示するモードである。第2のモードは光源が不要であるため、極めて低消費電力な駆動モードである。例えば、外光の照度が十分高く、かつ外光が白色光またはその近傍の光である場合に有効である。第2のモードは、例えば本や書類などの文字情報を表示することに適した表示モードである。また、反射光を用いるため、目に優しい表示を行うことができ、目が疲れにくいという効果を奏する。
第3のモードでは、第1の表示素子による発光と、第2の表示素子による反射光の両方を利用して表示を行うモードである。つまり、第3のモードは、ハイブリッド表示を行うモードである。具体的には、第1の画素が呈する光と、第1の画素と隣接する第2の画素が呈する光を混色させることにより、1つの色を表現するように駆動する。
第3のモードでは、第1のモードよりも消費電力を抑えつつ、第2のモードよりも鮮やかな表示をすることができる。例えば、室内照明下や、朝方や夕方の時間帯など、外光の照度が比較的低い場合や、外光の色度が白色ではない場合などに有効である。また、反射光と発光とを混色させた光を用いることで、まるで絵画を見ているかのように感じさせる画像を表示することが可能となる。
以下では、本発明の一態様のより具体的な例について、図面を参照して説明する。
[表示装置の構成例]
図6は、本発明の一態様の表示装置が備える画素アレイ40を説明する図である。画素アレイ40は、マトリクス状に配置された複数の画素ユニット45を備える。画素ユニット45は、画素46と、画素47とを備える。画素46は、実施の形態1で示した表示領域121に設けられ、画素47は、実施の形態1で示した表示領域122に設けられる。
図6では、画素46および画素47が、それぞれ赤色(R)、緑色(G)および青色(B)の3色に対応する表示素子を備える場合の例を示している。
画素46は、赤色(R)に対応する表示素子46R、緑色(G)に対応する表示素子46G、青色(B)に対応する表示素子46Bを有する。表示素子46R、46G、46Bはそれぞれ、可視光を発する第1の表示素子である。
画素47は、赤色(R)に対応する表示素子47R、緑色(G)に対応する表示素子47G、青色(B)に対応する表示素子47Bを有する。表示素子47R、47G、47Bはそれぞれ、可視光を反射する第2の表示素子である。
以上が表示装置の構成例についての説明である。
[画素ユニットの構成例]
続いて、図7(A)、(B)、(C)を用いて画素ユニット45について説明する。図7(A)、(B)、(C)は、画素ユニット45の構成例を示す模式図である。
画素46は、表示素子46R、表示素子46G、表示素子46Bを有する。表示素子46Rは、光源を有し、画素46に入力される第1の階調値に含まれる赤色に対応する階調値に応じた輝度の赤色の光R2を、表示面側に射出する。表示素子46G、表示素子46Bも同様に、それぞれ緑色の光G2または青色の光B2を、表示面側に射出する。
画素47は、表示素子47R、表示素子47G、表示素子47Bを有する。表示素子47Rは、外光を反射し、画素47に入力される第2の階調値に含まれる赤色に対応する階調値に応じた輝度の赤色の光R1を、表示面側に射出する。表示素子47G、表示素子47Bも同様に、それぞれ緑色の光G1または青色の光B1を、表示面側に射出する。
〔第3のモード〕
図7(A)は、外光を反射する表示素子47R、表示素子47G、表示素子47Bと、光を発する表示素子46R、表示素子46G、表示素子46Bの両方を駆動して画像を表示する動作モードの例を示している。図7(A)に示すように、画素ユニット45は、光R1、光G1、光B1、光R2、光G2、および光B2の6つの光を混色させることにより、所定の色の光55を表示面側に射出することができる。
このとき、表示素子46R、表示素子46Gおよび表示素子46Bのそれぞれの輝度を低く抑えることが好ましい。例えば、表示素子46R、表示素子46Gおよび表示素子46Bのそれぞれが発することのできる光の輝度の最大値(最大輝度ともいう)を100%としたときに、第3のモードで表示素子46R、表示素子46Gおよび表示素子46Bのそれぞれが発する光の輝度の最大値を、最大輝度の5%以上50%以下、好ましくは1%以上60%以下とすることが好ましい。これにより、低い消費電力で表示できるとともに、表示される画像がより絵画的になり、また目に優しい表示を行うことが可能となる。
〔第1のモード〕
図7(B)は、表示素子46R、表示素子46G、表示素子46Bを駆動して画像を表示する動作モードの例を示している。図7(B)に示すように、画素ユニット45は、例えば外光の照度が極めて小さい場合などでは、画素47を駆動させずに、画素46からの光(光R2、光G2、および光B2)のみを混色させることにより、所定の色の光55を表示面側に射出することもできる。これにより鮮やかな表示を行うことができる。また外光の照度が小さい場合に輝度を低くすることで、使用者が感じる眩しさを抑えると共に消費電力を低減できる。
このとき、第3のモードよりも、可視光を発光する表示素子の輝度を高めることが好ましい。例えば、第2のモードで表示素子46R、表示素子46G、表示素子46Bのそれぞれが発する光の輝度の最大値を、最大輝度の100%とする、または、50%以上100%以下、好ましくは60%以上100%以下とすることができる。これにより、外光の明るい場所であっても鮮やかな画像を表示することができる。
ここで、表示素子46R、表示素子46G、表示素子46Bのそれぞれが発する光の輝度の最大値は、ダイナミックレンジに置き換えることができる。すなわち、第3のモードでは、第2のモードよりも表示素子46R、表示素子46G、表示素子46Bのそれぞれのダイナミックレンジを狭く設定することができる。例えば、表示素子46R、表示素子46Gまたは表示素子46Bにおける第3のモードのダイナミックレンジを、第2のモードのダイナミックレンジの5%以上50%以下、好ましくは1%以上60%以下に設定することができる。
〔第2のモード〕
図7(C)は、外光を反射する表示素子47R、表示素子47G、表示素子47Bを駆動して画像を表示する動作モードの例を示している。図7(C)に示すように、画素ユニット45は、例えば外光の照度が十分に高い場合などでは、画素46を駆動させずに、画素47からの光(光R1、光G1、および光B1)のみを混色させることにより、所定の色の光55を表示面側に射出することもできる。これにより、極めて低消費電力な駆動を行うことができる。
以上が画素ユニット45の構成例についての説明である。
本実施の形態は、少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
(実施の形態3)
以下では、本発明の一態様の情報処理装置が有する表示装置に用いることのできる表示パネルの例について説明する。以下で例示する表示パネルは、発光素子と、反射型の液晶素子の両方を有し、透過モードと反射モードの両方の表示を行うことのできる、表示パネルである。
[構成例]
図8(A)は、表示装置400の構成の一例を示すブロック図である。表示装置400は、表示部362にマトリクス状に配列した複数の画素410を有する。また表示装置400は、回路GDと、回路SDを有する。また、方向Rに配列した複数の画素410、回路GDと電気的に接続する複数の配線G1、複数の配線G2、複数の配線ANO、および複数の配線CSCOMを有する。また、方向Cに配列した複数の画素410、回路SDと電気的に接続する複数の配線S1、および複数の配線S2を有する。
なお、ここでは簡単のために回路GDと回路SDを1つずつ有する構成を示したが、液晶素子を駆動する回路GDおよび回路SDと、発光素子を駆動する回路GDおよび回路SDとを、別々に設けてもよい。
画素410は、発光素子と、反射型の液晶素子を有する。画素410において、発光素子と液晶素子とは、互いに重なる部分を有する。
図8(B1)は、画素410が有する導電層311bの構成例を示す。導電層311bは、画素410における液晶素子の反射電極として機能する。また導電層311bには、開口451が設けられている。
図8(B1)には、導電層311bと重なる領域に位置する発光素子360を破線で示している。発光素子360は、導電層311bが有する開口451と重ねて配置されている。これにより、発光素子360が発する光は、開口451を介して表示面側に射出される。
図8(B1)では、方向Rに隣接する画素410が異なる色に対応する画素である。このとき、図8(B1)に示すように、方向Rに隣接する2つの画素において、開口451が一列に配列されないように、導電層311bの異なる位置に設けられていることが好ましい。これにより、2つの発光素子360を離すことが可能で、発光素子360が発する光が隣接する画素410が有する着色層に入射してしまう現象(クロストークともいう)を抑制することができる。また、隣接する2つの発光素子360を離して配置することができるため、発光素子360のEL層をシャドウマスク等により作り分ける場合であっても、高い精細度の表示装置を実現できる。
また、図8(B2)に示すような配列としてもよい。
非開口部の総面積に対する開口451の総面積の比の値が大きすぎると、液晶素子を用いた表示が暗くなってしまう。また、非開口部の総面積に対する開口451の総面積の比の値が小さすぎると、発光素子360を用いた表示が暗くなってしまう。
また、反射電極として機能する導電層311bに設ける開口451の面積が小さすぎると、発光素子360が射出する光から取り出せる光の効率が低下してしまう。
開口451の形状は、例えば多角形、四角形、楕円形、円形または十字等の形状とすることができる。また、細長い筋状、スリット状、市松模様状の形状としてもよい。また、開口451を隣接する画素に寄せて配置してもよい。好ましくは、開口451を同じ色を表示する他の画素に寄せて配置する。これにより、クロストークを抑制できる。
[回路構成例]
図9は、画素410の構成例を示す回路図である。図9では、隣接する2つの画素410を示している。
画素410は、スイッチSW1、容量素子C1、液晶素子340、スイッチSW2、トランジスタM、容量素子C2、および発光素子360等を有する。また、画素410には、配線G1、配線G2、配線ANO、配線CSCOM、配線S1、および配線S2が電気的に接続されている。また、図9では、液晶素子340と電気的に接続する配線VCOM1、および発光素子360と電気的に接続する配線VCOM2を示している。
図9では、スイッチSW1およびスイッチSW2に、トランジスタを用いた場合の例を示している。
スイッチSW1は、ゲートが配線G1と接続され、ソースまたはドレインの一方が配線S1と接続され、ソースまたはドレインの他方が容量素子C1の一方の電極、および液晶素子340の一方の電極と接続されている。容量素子C1は、他方の電極が配線CSCOMと接続されている。液晶素子340は、他方の電極が配線VCOM1と接続されている。
また、スイッチSW2は、ゲートが配線G2と接続され、ソースまたはドレインの一方が配線S2と接続され、ソースまたはドレインの他方が、容量素子C2の一方の電極、トランジスタMのゲートと接続されている。容量素子C2は、他方の電極がトランジスタMのソースまたはドレインの一方、および配線ANOと接続されている。トランジスタMは、ソースまたはドレインの他方が発光素子360の一方の電極と接続されている。発光素子360は、他方の電極が配線VCOM2と接続されている。
容量素子C1は、液晶素子340により表示される画像に対応する画像データ、つまり液晶素子340が反射型の液晶素子である場合、液晶素子340が反射する光の光量に対応する電荷を保持する機能を有する。容量素子C2は、発光素子360により表示される画像に対応する画像データ、つまり発光素子360が発する光の光量に対応する電荷を保持する機能を有する。
スイッチSW1およびスイッチSW2としてトランジスタを用いる場合、金属酸化物をチャネル領域に有するトランジスタ(以下、OSトランジスタ)を用いることが好ましい。OSトランジスタは極めてオフ電流が小さく、容量素子C1および容量素子C2の電位を長時間保持することが可能となる。したがって、リフレッシュレートを低減することができるため、消費電力を低減することができる。
本明細書等において、金属酸化物(metal oxide)とは、広い表現での金属の酸化物である。金属酸化物は、酸化物絶縁体、酸化物導電体(透明酸化物導電体を含む)、酸化物半導体(Oxide Semiconductorまたは単にOSともいう)などに分類される。例えば、トランジスタの半導体層に金属酸化物を用いた場合、当該金属酸化物を酸化物半導体と呼称する場合がある。つまり、金属酸化物が増幅作用、整流作用、及びスイッチング作用の少なくとも1つを有する場合、当該金属酸化物を、金属酸化物半導体(metal oxide semiconductor)、略してOSと呼ぶことができる。
また、本明細書等において、窒素を有する金属酸化物も金属酸化物(metal oxide)と総称する場合がある。また、窒素を有する金属酸化物を、金属酸窒化物(metal oxynitride)と呼称してもよい。
また、本明細書等において、CAAC(c−axis aligned crystal)、及びCAC(Cloud−Aligned Composite)と記載する場合がある。なお、CAACは結晶構造の一例を表し、CACは機能、または材料の構成の一例を表す。
また、本明細書等において、CAC−OSまたはCAC−metal oxideとは、材料の一部では導電性の機能と、材料の一部では絶縁性の機能とを有し、材料の全体では半導体としての機能を有する。なお、CAC−OSまたはCAC−metal oxideを、トランジスタの半導体層に用いる場合、導電性の機能は、キャリアとなる電子(またはホール)を流す機能であり、絶縁性の機能は、キャリアとなる電子を流さない機能である。導電性の機能と、絶縁性の機能とを、それぞれ相補的に作用させることで、スイッチングさせる機能(On/Offさせる機能)をCAC−OSまたはCAC−metal oxideに付与することができる。CAC−OSまたはCAC−metal oxideにおいて、それぞれの機能を分離させることで、双方の機能を最大限に高めることができる。
また、本明細書等において、CAC−OSまたはCAC−metal oxideは、導電性領域、及び絶縁性領域を有する。導電性領域は、上述の導電性の機能を有し、絶縁性領域は、上述の絶縁性の機能を有する。また、材料中において、導電性領域と、絶縁性領域とは、ナノ粒子レベルで分離している場合がある。また、導電性領域と、絶縁性領域とは、それぞれ材料中に偏在する場合がある。また、導電性領域は、周辺がぼけてクラウド状に連結して観察される場合がある。
また、CAC−OSまたはCAC−metal oxideにおいて、導電性領域と、絶縁性領域とは、それぞれ0.5nm以上10nm以下、好ましくは0.5nm以上3nm以下のサイズで材料中に分散している場合がある。
また、CAC−OSまたはCAC−metal oxideは、異なるバンドギャップを有する成分により構成される。例えば、CAC−OSまたはCAC−metal oxideは、絶縁性領域に起因するワイドギャップを有する成分と、導電性領域に起因するナローギャップを有する成分と、により構成される。当該構成の場合、キャリアを流す際に、ナローギャップを有する成分において、主にキャリアが流れる。また、ナローギャップを有する成分が、ワイドギャップを有する成分に相補的に作用し、ナローギャップを有する成分に連動してワイドギャップを有する成分にもキャリアが流れる。このため、上記CAC−OSまたはCAC−metal oxideをトランジスタのチャネル領域に用いる場合、トランジスタのオン状態において高い電流駆動力、つまり大きなオン電流、及び高い電界効果移動度を得ることができる。
すなわち、CAC−OSまたはCAC−metal oxideは、マトリックス複合材(matrix composite)、または金属マトリックス複合材(metal matrix composite)と呼称することもできる。
図9では、トランジスタMが半導体を挟む2つのゲートを有し、これらが接続されている例を示している。これにより、トランジスタMが流すことのできる電流を増大させることができる。
配線G1には、スイッチSW1を導通状態または非導通状態に制御する信号を与えることができる。配線VCOM1には、所定の電位を与えることができる。配線S1には、液晶素子340が有する液晶の配向状態を制御する信号を与えることができる。配線CSCOMには、所定の電位を与えることができる。
配線G2には、スイッチSW2を導通状態または非導通状態に制御する信号を与えることができる。配線VCOM2および配線ANOには、発光素子360が発光する電位差が生じる電位をそれぞれ与えることができる。配線S2には、トランジスタMの導通状態を制御する信号を与えることができる。
図9に示す画素410は、例えば、透過モードで表示を行う場合には、配線G2および配線S2に与える信号により駆動し、発光素子360を発光させて表示することができる。また、反射モードの表示を行う場合には、配線G1および配線S1に与える信号により駆動し、液晶素子340による光学変調を利用して表示することができる。また、両方のモードで駆動する場合には、配線G1、配線G2、配線S1および配線S2のそれぞれに与える信号により駆動することができる。
なお、図9では1つの画素410に、1つの発光素子360と1つの液晶素子340を有する例を示したが、これに限られない。図10(A)は、1つの画素410に4つの発光素子360(発光素子360r、360g、360b、360w)と1つの液晶素子340を有する例を示している。
図10(A)では図9の例に加えて、画素410に配線G3および配線S3が接続されている。
図10(A)に示す例では、例えば4つの発光素子360を、それぞれ赤色(R)、緑色(G)、青色(B)、および白色(W)を呈する発光素子を用いることができる。また液晶素子340として、白色を呈する反射型の液晶素子を用いることができる。これにより、透過モードで表示を行う場合には、演色性の高い表示を低い電力で行うことができる。また、反射モードの表示を行う場合には、反射率の高い白色の表示を行うことができる。
また、図10(B)には、画素410の構成例を示している。画素410は、電極311が有する開口部と重なる発光素子360wと、電極311の周囲に配置された発光素子360r、発光素子360g、および発光素子360bとを有する。発光素子360r、発光素子360g、および発光素子360bは、発光面積がほぼ同等であることが好ましい。
[表示パネルの構成例]
図11は、本発明の一態様の表示パネル300の斜視概略図である。表示パネル300は、基板351と基板361とが貼り合わされた構成を有する。図11では、基板361を破線で明示している。
表示パネル300は、表示部362、回路364、配線365等を有する。基板351には、例えば回路364、配線365、および画素電極として機能する導電層311b等が設けられる。また図11では基板351上にIC373とFPC372が実装されている例を示している。そのため、図11に示す構成は、表示パネル300とFPC372およびIC373を有する表示モジュールと言うこともできる。
回路364は、例えば走査線駆動回路として機能する回路を用いることができる。
配線365は、表示装置や回路364に信号や電力を供給する機能を有する。当該信号や電力は、FPC372を介して外部、またはIC373から配線365に入力される。
また、図11では、COG(Chip On Glass)方式等により、基板351にIC373が設けられている例を示している。IC373は、例えば走査線駆動回路、または信号線駆動回路などとしての機能を有するICを適用できる。なお表示パネル300が走査線駆動回路および信号線駆動回路として機能する回路を備える場合や、走査線駆動回路や信号線駆動回路として機能する回路を外部に設け、FPC372を介して表示パネル300を駆動するための信号を入力する場合などでは、IC373を設けない構成としてもよい。また、IC373を、COF(Chip On Film)方式等により、FPC372に実装してもよい。
図11には、表示部362の一部の拡大図を示している。表示部362には、複数の表示素子が有する導電層311bがマトリクス状に配置されている。導電層311bは、可視光を反射する機能を有し、後述する液晶素子340の反射電極として機能する。
また、図11に示すように、導電層311bは開口を有する。さらに導電層311bよりも基板351側に、発光素子360を有する。発光素子360からの光は、導電層311bの開口を介して基板361側に射出される。
また、基板361上にはタッチセンサを設けることができる。例えば、シート状の静電容量方式のタッチセンサ366を表示部362に重ねて設ける構成とすればよい。または、基板361と基板351との間にタッチセンサを設けてもよい。基板361と基板351との間にタッチセンサを設ける場合は、静電容量方式のタッチセンサのほか、光電変換素子を用いた光学式のタッチセンサを適用してもよい。
図12に、タッチセンサ366およびその周辺回路の構成例を示したブロック図を示す。なお、図12に示すように、タッチセンサ366およびその周辺回路を合わせてタッチセンサユニット149とする。図12では、タッチセンサ366が相互容量タッチセンサである例を示す。
タッチセンサユニット149は、タッチセンサ366および周辺回路145を有する。周辺回路145は、タッチセンサドライバ146およびセンス回路147を有する。周辺回路145は専用ICで構成することができる。
タッチセンサ366は、r本(rは自然数)の配線DRL、s本(sは1以上の整数)の配線SNLを有する。配線DRLはドライブ線であり、配線SNLはセンス線である。ここでは、α番目の配線DRLを配線DRL[α]と記載し、β番目の配線SNLを配線SNL[β]と記載する。容量CTαβは、配線DRL[α]と配線SNL[β]との間に形成される容量である。
r本の配線DRLはタッチセンサドライバ146に電気的に接続されている。タッチセンサドライバ146は配線DRLを駆動する機能を有する。s本の配線SNLはセンス回路147に電気的に接続されている。センス回路147は、配線SNLの信号を検出する機能を有する。タッチセンサドライバ146によって配線DRL[α]が駆動されているときの配線SNL[β]の信号は、容量CTαβの容量値の変化量の情報をもつ。s本の配線SNLの信号を解析することで、タッチの有無、タッチ位置などの情報を得ることができる。
[断面構成例1]
図13に、図11で例示した表示パネルの、FPC372を含む領域の一部、回路364を含む領域の一部、および表示部362を含む領域の一部をそれぞれ切断したときの断面の一例を示す。なお、タッチセンサ366は含まない。
表示パネルは、基板351と基板361の間に、絶縁層220を有する。また基板351と絶縁層220の間に、発光素子360、トランジスタ201、トランジスタ205、トランジスタ206、着色層174等を有する。また絶縁層220と基板361の間に、液晶素子340、着色層171等を有する。また基板361と絶縁層220は接着層181を介して接着され、基板351と絶縁層220は接着層182を介して接着されている。
トランジスタ205は、発光素子360と電気的に接続し、トランジスタ206は、液晶素子340と電気的に接続する。トランジスタ205とトランジスタ206は、いずれも絶縁層220の基板351側の面上に形成されているため、これらを同一の工程を用いて作製することができる。
基板361には、着色層171、遮光層172、絶縁層161、および液晶素子340の共通電極として機能する導電層313、配向膜173b、絶縁層167等が設けられている。絶縁層167は、液晶素子340のセルギャップを保持するためのスペーサとして機能する。
絶縁層220の基板351側には、絶縁層211、絶縁層212、絶縁層213、絶縁層214、絶縁層215等の絶縁層が設けられている。絶縁層211は、その一部が各トランジスタのゲート絶縁層として機能する。絶縁層212、絶縁層213、および絶縁層214は、各トランジスタを覆って設けられている。また絶縁層214を覆って絶縁層215が設けられている。絶縁層214および絶縁層215は、平坦化層としての機能を有する。なお、ここではトランジスタ等を覆う絶縁層として、絶縁層212、絶縁層213、絶縁層214の3層を有する場合について示しているが、これに限られず4層以上であってもよいし、単層、または2層であってもよい。また平坦化層として機能する絶縁層214は、不要であれば設けなくてもよい。
また、トランジスタ201、トランジスタ205、およびトランジスタ206は、一部がゲートとして機能する導電層221、一部がソースまたはドレインとして機能する導電層222、半導体層231を有する。ここでは、同一の導電膜を加工して得られる複数の層に、同じハッチングパターンを付している。
発光素子360は、ボトムエミッション型の発光素子である。発光素子360は、絶縁層220側から導電層191、EL層192、および導電層193bの順に積層された積層構造を有する。また導電層193bを覆って導電層193aが設けられている。導電層193bは可視光を反射する材料を含み、導電層191および導電層193aは可視光を透過する材料を含む。発光素子360が発する光は、着色層174、絶縁層220、開口251、導電層313等を介して、基板361側に射出される。
液晶素子340は反射型の液晶素子である。液晶素子340は、導電層311a、液晶312、導電層313が積層された積層構造を有する。また、導電層311aの基板351側に接して、可視光を反射性する導電層311bが設けられている。導電層311bは開口251を有する。また、導電層311aおよび導電層313は可視光を透過する材料を含む。また、液晶312と導電層311aの間に配向膜173aが設けられ、液晶312と導電層313の間に配向膜173bが設けられている。また、基板361の外側の面には、偏光板170を有する。
液晶素子340において、導電層311bは可視光を反射する機能を有し、導電層313は可視光を透過する機能を有する。基板361側から入射した光は、偏光板170により偏光され、導電層313、液晶312を透過し、導電層311bで反射する。そして、液晶312および導電層313を再度透過して、偏光板170に達する。このとき、導電層311bと導電層313の間に与える電圧によって液晶の配向を制御し、光の光学変調を制御することができる。すなわち、偏光板170を介して射出される光の強度を制御することができる。また光は着色層171によって特定の波長領域以外の光が吸収されることにより、取り出される光は、例えば赤色を呈する光となる。
ここで、図13に示すように、開口251には可視光を透過する導電層311aが設けられていることが好ましい。これにより、開口251と重なる領域においてもそれ以外の領域と同様に液晶312が配向するため、これらの領域の境界部で液晶の配向不良が生じ、意図しない光が漏れてしまうことを抑制できる。
ここで、基板361の外側の面に配置する偏光板170として直線偏光板を用いてもよいが、円偏光板を用いることもできる。円偏光板としては、例えば直線偏光板と1/4波長位相差板を積層したものを用いることができる。これにより、外光反射を抑制することができる。また、外光反射を抑制するために光拡散版を設けてもよい。また、偏光板の種類に応じて、液晶素子340に用いる液晶素子のセルギャップ、配向、駆動電圧等を調整することで、所望のコントラストが実現されるようにすればよい。
導電層191の端部を覆う絶縁層216上には、絶縁層217が設けられている。絶縁層217は、絶縁層220と基板351が必要以上に接近することを抑制するスペーサとしての機能を有する。またEL層192や導電層193aを遮蔽マスク(メタルマスク)を用いて形成する場合には、当該遮蔽マスクが被形成面に接触することを抑制するためのマスクギャッパとしての機能を有していてもよい。なお、絶縁層217は不要であれば設けなくてもよい。
トランジスタ205のソースまたはドレインの一方は、導電層224を介して発光素子360の導電層191と電気的に接続されている。
トランジスタ206のソースまたはドレインの一方は、接続部207を介して導電層311bと電気的に接続されている。導電層311bと導電層311aは接して設けられ、これらは電気的に接続されている。ここで、接続部207は、絶縁層220に設けられた開口を介して、絶縁層220の両面に設けられる導電層同士を接続する部分である。
基板351の基板361と重ならない領域には、接続部204が設けられている。接続部204は、接続層242を介してFPC372と電気的に接続されている。接続部204は接続部207と同様の構成を有している。接続部204の上面は、導電層311aと同一の導電膜を加工して得られた導電層が露出している。これにより、接続部204とFPC372とを接続層242を介して電気的に接続することができる。
接着層181が設けられる一部の領域には、接続部252が設けられている。接続部252において、導電層311aと同一の導電膜を加工して得られた導電層と、導電層313の一部が、接続体243により電気的に接続されている。したがって、基板361側に形成された導電層313に、基板351側に接続されたFPC372から入力される信号または電位を、接続部252を介して供給することができる。
接続体243としては、例えば導電性の粒子を用いることができる。導電性の粒子としては、有機樹脂またはシリカなどの粒子の表面を金属材料で被覆したものを用いることができる。金属材料としてニッケルや金を用いると接触抵抗を低減できるため好ましい。またニッケルをさらに金で被覆するなど、2種類以上の金属材料を層状に被覆させた粒子を用いることが好ましい。また接続体243として、弾性変形、または塑性変形する材料を用いることが好ましい。このとき導電性の粒子である接続体243は、図13に示すように上下方向に潰れた形状となる場合がある。こうすることで、接続体243と、これと電気的に接続する導電層との接触面積が増大し、接触抵抗を低減できるほか、接続不良などの不具合の発生を抑制することができる。
接続体243は、接着層181に覆われるように配置することが好ましい。例えば接着層181となるペースト等を塗布した後に、接続体243を散布すればよい。
図13では、回路364の例としてトランジスタ201が設けられている例を示している。
図13では、トランジスタ201およびトランジスタ205の例として、チャネルが形成される半導体層231を2つのゲートで挟持する構成が適用されている。一方のゲートは導電層221により、他方のゲートは絶縁層212を介して半導体層231と重なる導電層223により構成されている。このような構成とすることで、トランジスタのしきい値電圧を制御することができる。このとき、2つのゲートを接続し、これらに同一の信号を供給することによりトランジスタを駆動してもよい。このようなトランジスタは他のトランジスタと比較して電界効果移動度を高めることが可能であり、オン電流を増大させることができる。その結果、高速駆動が可能な回路を作製することができる。さらには、回路部の占有面積を縮小することが可能となる。オン電流の大きなトランジスタを適用することで、表示パネルを大型化、または高精細化したときに配線数が増大したとしても、各配線における信号遅延を低減することが可能であり、表示ムラを抑制することができる。
なお、回路364が有するトランジスタと、表示部362が有するトランジスタは、同じ構造であってもよい。また回路364が有する複数のトランジスタは、全て同じ構造であってもよいし、異なる構造のトランジスタを組み合わせて用いてもよい。また、表示部362が有する複数のトランジスタは、全て同じ構造であってもよいし、異なる構造のトランジスタを組み合わせて用いてもよい。
各トランジスタを覆う絶縁層212、絶縁層213のうち少なくとも一方は、水や水素などの不純物が拡散しにくい材料を用いることが好ましい。すなわち、絶縁層212または絶縁層213はバリア膜として機能させることができる。このような構成とすることで、トランジスタに対して外部から不純物が拡散することを効果的に抑制することが可能となり、信頼性の高い表示パネルを実現できる。
基板361側において、着色層171、遮光層172を覆って絶縁層161が設けられている。絶縁層161は、平坦化層としての機能を有していていもよい。絶縁層161により、導電層313の表面を概略平坦にできるため、液晶312の配向状態を均一にできる。
[断面構成例2]
また、本発明の一態様の表示パネルは、図14に示すように、画素に設けられる第1のトランジスタと、第2のトランジスタが重なる領域を有する構成であってもよい。このような構成とすることで、一画素あたりの面積を小さくすることができ、高精細な画像が表示できる画素密度の高い表示パネルを形成することができる。
例えば、発光素子360を駆動するためのトランジスタであるトランジスタ205と、トランジスタ208が重なる領域を有する構成とすることができる。または、液晶素子340を駆動するためのトランジスタ206と、トランジスタ205およびトランジスタ208の一方が重なる領域を有する構成であってもよい。
[断面構成例3]
また、本発明の一態様の表示パネルは、図15に示すように、表示パネル300aと表示パネル300bが接着層350を介して貼り合わされた構成であってもよい。表示パネル300aは、表示部362aに液晶素子340およびトランジスタ206を有し、表示部362を駆動する回路364aにトランジスタ201aを有する。表示パネル300bは、表示部362bに発光素子360およびトランジスタ205、208を有し、表示部362bを駆動する回路364bにトランジスタ201bを有する。
このような構成とすることで、表示パネル300aおよび表示パネル300bのそれぞれに適した作製工程を用いることができ、製品歩留りを向上させることができる。
[各構成要素について]
以下では、上記に示す各構成要素について説明する。
〔基板〕
表示パネルが有する基板には、平坦面を有する材料を用いることができる。表示素子からの光を取り出す側の基板には、該光を透過する材料を用いる。例えば、ガラス、石英、セラミック、サファイヤ、有機樹脂などの材料を用いることができる。
厚さの薄い基板を用いることで、表示パネルの軽量化、薄型化を図ることができる。さらに、可撓性を有する程度の厚さの基板を用いることで、可撓性を有する表示パネルを実現できる。
また、発光を取り出さない側の基板は、透光性を有していなくてもよいため、上記に挙げた基板の他に、金属基板等を用いることもできる。金属基板は熱伝導性が高く、基板全体に熱を容易に伝導できるため、表示パネルの局所的な温度上昇を抑制することができ、好ましい。可撓性や曲げ性を得るためには、金属基板の厚さは、10μm以上200μm以下が好ましく、20μm以上50μm以下であることがより好ましい。
金属基板を構成する材料としては、特に限定はないが、例えば、アルミニウム、銅、ニッケル等の金属、もしくはアルミニウム合金またはステンレス等の合金などを好適に用いることができる。
また、金属基板の表面を酸化する、または表面に絶縁膜を形成するなどにより、絶縁処理が施された基板を用いてもよい。例えば、スピンコート法やディップ法などの塗布法、電着法、蒸着法、またはスパッタリング法などを用いて絶縁膜を形成してもよいし、酸素雰囲気で放置するまたは加熱するほか、陽極酸化法などによって、基板の表面に酸化膜を形成してもよい。
可撓性を有し、可視光に対する透過性を有する材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリエーテルスルホン(PES)樹脂、ポリアミド樹脂、シクロオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂等が挙げられる。特に、熱膨張係数の低い材料を用いることが好ましく、例えば、熱膨張係数が30×10−6/K以下であるポリアミドイミド樹脂、ポリイミド樹脂、PET等を好適に用いることができる。また、ガラス繊維に有機樹脂を含浸した基板や、無機フィラーを有機樹脂に混ぜて熱膨張係数を下げた基板を使用することもできる。このような材料を用いた基板は、重量が軽いため、該基板を用いた表示パネルも軽量にすることができる。
上記材料中に繊維体が含まれている場合、繊維体は有機化合物または無機化合物の高強度繊維を用いる。高強度繊維とは、具体的には引張弾性率またはヤング率の高い繊維のことを言い、代表例としては、ポリビニルアルコール系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリエチレン系繊維、アラミド系繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール繊維、ガラス繊維、または炭素繊維が挙げられる。ガラス繊維としては、Eガラス、Sガラス、Dガラス、Qガラス等を用いたガラス繊維が挙げられる。これらは、織布または不織布の状態で用い、この繊維体に樹脂を含浸させ樹脂を硬化させた構造物を、可撓性を有する基板として用いてもよい。可撓性を有する基板として、繊維体と樹脂からなる構造物を用いると、曲げや局所的押圧による破損に対する信頼性が向上するため、好ましい。
または、可撓性を有する程度に薄いガラス、金属などを基板に用いることもできる。または、ガラスと樹脂材料とが接着層により貼り合わされた複合材料を用いてもよい。
可撓性を有する基板に、表示パネルの表面を傷などから保護するハードコート層(例えば、窒化シリコン、酸化アルミニウムなど)や、押圧を分散可能な材質の層(例えば、アラミド樹脂など)等が積層されていてもよい。また、水分等による表示素子の寿命の低下等を抑制するために、可撓性を有する基板に透水性の低い絶縁膜が積層されていてもよい。例えば、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム等の無機絶縁材料を用いることができる。
基板は、複数の層を積層して用いることもできる。特に、ガラス層を有する構成とすると、水や酸素に対するバリア性を向上させ、信頼性の高い表示パネルとすることができる。
〔トランジスタ〕
トランジスタは、ゲート電極として機能する導電層と、半導体層と、ソース電極として機能する導電層と、ドレイン電極として機能する導電層と、ゲート絶縁層として機能する絶縁層と、を有する。上記では、ボトムゲート構造のトランジスタを適用した場合を示している。
なお、本発明の一態様の表示装置が有するトランジスタの構造は特に限定されない。例えば、プレーナ型のトランジスタとしてもよいし、スタガ型のトランジスタとしてもよいし、逆スタガ型のトランジスタとしてもよい。また、トップゲート型またはボトムゲート型のいずれのトランジスタ構造としてもよい。または、チャネルの上下にゲート電極が設けられていてもよい。
トランジスタに用いる半導体材料の結晶性についても特に限定されず、非晶質半導体、結晶性を有する半導体(微結晶半導体、多結晶半導体、単結晶半導体、または一部に結晶領域を有する半導体)のいずれを用いてもよい。結晶性を有する半導体を用いると、トランジスタ特性の劣化を抑制できるため好ましい。
また、トランジスタに用いる半導体材料としては、エネルギーギャップが2eV以上、好ましくは2.5eV以上、より好ましくは3eV以上である金属酸化物を用いることができる。代表的には、インジウムを含む酸化物半導体などであり、例えば、後述するCAC−OSなどを用いることができる。
シリコンよりもバンドギャップが広く、かつキャリア密度の小さい酸化物半導体を用いたトランジスタは、その低いオフ電流により、トランジスタと直列に接続された容量素子に蓄積した電荷を長期間に亘って保持することが可能である。
半導体層は、例えばインジウム、亜鉛およびM(アルミニウム、チタン、ガリウム、ゲルマニウム、イットリウム、ジルコニウム、ランタン、セリウム、スズ、ネオジムまたはハフニウム等の金属)を含むIn−M−Zn系酸化物で表記される膜とすることができる。
半導体層を構成する酸化物半導体がIn−M−Zn系酸化物の場合、In−M−Zn酸化物を成膜するために用いるスパッタリングターゲットの金属元素の原子数比は、In≧M、Zn≧Mを満たすことが好ましい。このようなスパッタリングターゲットの金属元素の原子数比として、In:M:Zn=1:1:1、In:M:Zn=1:1:1.2、In:M:Zn=3:1:2、In:M:Zn=4:2:3、In:M:Zn=4:2:4.1、In:M:Zn=5:1:6、In:M:Zn=5:1:7、In:M:Zn=5:1:8等が好ましい。なお、成膜される半導体層の原子数比はそれぞれ、上記のスパッタリングターゲットに含まれる金属元素の原子数比のプラスマイナス40%の変動を含む。
本実施の形態で例示したボトムゲート構造のトランジスタは、作製工程を削減できるため好ましい。またこのとき酸化物半導体を用いることで、多結晶シリコンよりも低温で形成できる、半導体層よりも下層の配線は電極の材料、基板の材料として、耐熱性の低い材料を用いることが可能なため、材料の選択の幅を広げることができる。例えば、極めて大面積のガラス基板などを好適に用いることができる。
半導体層としては、キャリア密度の低い酸化物半導体膜を用いる。例えば、半導体層は、キャリア密度が1×1017/cm以下、好ましくは1×1015/cm以下、さらに好ましくは1×1013/cm以下、より好ましくは1×1011/cm以下、さらに好ましくは1×1010/cm未満であり、1×10−9/cm以上のキャリア密度の酸化物半導体を用いることができる。そのような酸化物半導体を、高純度真性または実質的に高純度真性な酸化物半導体と呼ぶ。これにより不純物濃度が低く、欠陥準位密度が低いため、安定な特性を有する酸化物半導体であるといえる。
なお、これらに限られず、必要とするトランジスタの半導体特性および電気特性(電界効果移動度、しきい値電圧等)に応じて適切な組成のものを用いればよい。また、必要とするトランジスタの半導体特性を得るために、半導体層のキャリア密度や不純物濃度、欠陥密度、金属元素と酸素の原子数比、原子間距離、密度等を適切なものとすることが好ましい。
半導体層を構成する酸化物半導体において、第14族元素の1つであるシリコンや炭素が含まれると、半導体層において酸素欠損が増加し、n型化してしまう。このため、半導体層におけるシリコンや炭素の濃度(二次イオン質量分析法により得られる濃度)を、2×1018atoms/cm以下、好ましくは2×1017atoms/cm以下とする。
また、アルカリ金属およびアルカリ土類金属は、酸化物半導体と結合するとキャリアを生成する場合があり、トランジスタのオフ電流が増大してしまうことがある。このため半導体層における二次イオン質量分析法により得られるアルカリ金属またはアルカリ土類金属の濃度を、1×1018atoms/cm以下、好ましくは2×1016atoms/cm以下にする。
また、半導体層を構成する酸化物半導体に窒素が含まれていると、キャリアである電子が生じ、キャリア密度が増加し、n型化しやすい。この結果、窒素が含まれている酸化物半導体を用いたトランジスタはノーマリーオン特性となりやすい。このため半導体層における二次イオン質量分析法により得られる窒素濃度は、5×1018atoms/cm以下にすることが好ましい。
また、半導体層は、例えば非単結晶構造でもよい。非単結晶構造は、例えば、c軸に配向した結晶を有するCAAC−OS(C−Axis Aligned Crystalline Oxide Semiconductor、または、C−Axis Aligned and A−B−plane Anchored Crystalline Oxide Semiconductor)、多結晶構造、微結晶構造、または非晶質構造を含む。非単結晶構造において、非晶質構造は最も欠陥準位密度が高く、CAAC−OSは最も欠陥準位密度が低い。
非晶質構造の酸化物半導体膜は、例えば、原子配列が無秩序であり、結晶成分を有さない。または、非晶質構造の酸化物膜は、例えば、完全な非晶質構造であり、結晶部を有さない。
なお、半導体層が、非晶質構造の領域、微結晶構造の領域、多結晶構造の領域、CAAC−OSの領域、単結晶構造の領域のうち、二種以上を有する混合膜であってもよい。混合膜は、例えば上述した領域のうち、いずれか二種以上の領域を含む単層構造、または積層構造を有する場合がある。
<CAC−OSの構成>
以下では、本発明の一態様で開示されるトランジスタに用いることができるCAC(Cloud Aligned Composite)−OSの構成について説明する。
CAC−OSとは、例えば、酸化物半導体を構成する元素が、0.5nm以上10nm以下、好ましくは、1nm以上2nm以下、またはその近傍のサイズで偏在した材料の一構成である。なお、以下では、酸化物半導体において、1つあるいはそれ以上の金属元素が偏在し、該金属元素を有する領域が、0.5nm以上10nm以下、好ましくは、1nm以上2nm以下、またはその近傍のサイズで混合した状態をモザイク状、またはパッチ状ともいう。
なお、酸化物半導体は、少なくともインジウムを含むことが好ましい。特にインジウムおよび亜鉛を含むことが好ましい。また、それらに加えて、アルミニウム、ガリウム、イットリウム、銅、バナジウム、ベリリウム、ホウ素、シリコン、チタン、鉄、ニッケル、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデン、ランタン、セリウム、ネオジム、ハフニウム、タンタル、タングステン、またはマグネシウムなどから選ばれた一種、または複数種が含まれていてもよい。
例えば、In−Ga−Zn酸化物におけるCAC−OS(CAC−OSの中でもIn−Ga−Zn酸化物を、特にCAC−IGZOと呼称してもよい。)とは、インジウム酸化物(以下、InOX1(X1は0よりも大きい実数)とする。)、またはインジウム亜鉛酸化物(以下、InX2ZnY2Z2(X2、Y2、およびZ2は0よりも大きい実数)とする。)と、ガリウム酸化物(以下、GaOX3(X3は0よりも大きい実数)とする。)、またはガリウム亜鉛酸化物(以下、GaX4ZnY4Z4(X4、Y4、およびZ4は0よりも大きい実数)とする。)などと、に材料が分離することでモザイク状となり、モザイク状のInOX1、またはInX2ZnY2Z2が、膜中に均一に分布した構成(以下、クラウド状ともいう。)である。
つまり、CAC−OSは、GaOX3が主成分である領域と、InX2ZnY2Z2、またはInOX1が主成分である領域とが、混合している構成を有する複合酸化物半導体である。なお、本明細書において、例えば、第1の領域の元素Mに対するInの原子数比が、第2の領域の元素Mに対するInの原子数比よりも大きいことを、第1の領域は、第2の領域と比較して、Inの濃度が高いとする。
なお、IGZOは通称であり、In、Ga、Zn、およびOによる1つの化合物をいう場合がある。代表例として、InGaO(ZnO)m1(m1は自然数)、またはIn(1+x0)Ga(1−x0)(ZnO)m0(−1≦x0≦1、m0は任意数)で表される結晶性の化合物が挙げられる。
上記結晶性の化合物は、単結晶構造、多結晶構造、またはCAAC構造を有する。なお、CAAC構造とは、複数のIGZOのナノ結晶がc軸配向を有し、かつa−b面においては配向せずに連結した結晶構造である。
一方、CAC−OSは、酸化物半導体の材料構成に関する。CAC−OSとは、In、Ga、Zn、およびOを含む材料構成において、一部にGaを主成分とするナノ粒子状に観察される領域と、一部にInを主成分とするナノ粒子状に観察される領域とが、それぞれモザイク状にランダムに分散している構成をいう。したがって、CAC−OSにおいて、結晶構造は副次的な要素である。
なお、CAC−OSは、組成の異なる二種類以上の膜の積層構造は含まないものとする。例えば、Inを主成分とする膜と、Gaを主成分とする膜との2層からなる構造は、含まない。
なお、GaOX3が主成分である領域と、InX2ZnY2Z2、またはInOX1が主成分である領域とは、明確な境界が観察できない場合がある。
なお、ガリウムの代わりに、アルミニウム、イットリウム、銅、バナジウム、ベリリウム、ホウ素、シリコン、チタン、鉄、ニッケル、ゲルマニウム、ジルコニウム、モリブデン、ランタン、セリウム、ネオジム、ハフニウム、タンタル、タングステン、またはマグネシウムなどから選ばれた一種、または複数種が含まれている場合、CAC−OSは、一部に該金属元素を主成分とするナノ粒子状に観察される領域と、一部にInを主成分とするナノ粒子状に観察される領域とが、それぞれモザイク状にランダムに分散している構成をいう。
CAC−OSは、例えば基板を加熱しない条件で、スパッタリング法により形成することができる。また、CAC−OSをスパッタリング法で形成する場合、成膜ガスとして、不活性ガス(代表的にはアルゴン)、酸素ガス、および窒素ガスの中から選ばれたいずれか1つまたは複数を用いればよい。また、成膜時の成膜ガスの総流量に対する酸素ガスの流量比は低いほど好ましく、例えば酸素ガスの流量比を0%以上30%未満、好ましくは0%以上10%以下とすることが好ましい。
CAC−OSは、X線回折(XRD:X−ray diffraction)測定法のひとつであるOut−of−plane法によるθ/2θスキャンを用いて測定したときに、明確なピークが観察されないという特徴を有する。すなわち、X線回折から、測定領域のa−b面方向、およびc軸方向の配向は見られないことが分かる。
また、CAC−OSは、プローブ径が1nmの電子線(ナノビーム電子線ともいう。)を照射することで得られる電子線回折パターンにおいて、リング状に輝度の高い領域と、該リング領域に複数の輝点が観測される。したがって、電子線回折パターンから、CAC−OSの結晶構造が、平面方向、および断面方向において、配向性を有さないnc(nano−crystal)構造を有することがわかる。
また、例えば、In−Ga−Zn酸化物におけるCAC−OSでは、エネルギー分散型X線分光法(EDX:Energy Dispersive X−ray spectroscopy)を用いて取得したEDXマッピングにより、GaOX3が主成分である領域と、InX2ZnY2Z2、またはInOX1が主成分である領域とが、偏在し、混合している構造を有することが確認できる。
CAC−OSは、金属元素が均一に分布したIGZO化合物とは異なる構造であり、IGZO化合物と異なる性質を有する。つまり、CAC−OSは、GaOX3などが主成分である領域と、InX2ZnY2Z2、またはInOX1が主成分である領域と、に互いに相分離し、各元素を主成分とする領域がモザイク状である構造を有する。
ここで、InX2ZnY2Z2、またはInOX1が主成分である領域は、GaOX3などが主成分である領域と比較して、導電性が高い領域である。つまり、InX2ZnY2Z2、またはInOX1が主成分である領域を、キャリアが流れることにより、酸化物半導体としての導電性が発現する。したがって、InX2ZnY2Z2、またはInOX1が主成分である領域が、酸化物半導体中にクラウド状に分布することで、高い電界効果移動度(μ)が実現できる。
一方、GaOX3などが主成分である領域は、InX2ZnY2Z2、またはInOX1が主成分である領域と比較して、絶縁性が高い領域である。つまり、GaOX3などが主成分である領域が、酸化物半導体中に分布することで、リーク電流を抑制し、良好なスイッチング動作を実現できる。
したがって、CAC−OSを半導体素子に用いた場合、GaOX3などに起因する絶縁性と、InX2ZnY2Z2、またはInOX1に起因する導電性とが、相補的に作用することにより、高いオン電流(Ion)、および高い電界効果移動度(μ)を実現することができる。
また、CAC−OSを用いた半導体素子は、信頼性が高い。したがって、CAC−OSは、ディスプレイをはじめとするさまざまな半導体装置に最適である。
または、トランジスタのチャネルが形成される半導体にシリコンを用いてもよい。シリコンとしてアモルファスシリコンを用いてもよいが、特に結晶性を有するシリコンを用いることが好ましい。例えば、微結晶シリコン、多結晶シリコン、単結晶シリコンなどを用いることが好ましい。特に、多結晶シリコンは、単結晶シリコンに比べて低温で形成でき、かつアモルファスシリコンに比べて高い電界効果移動度と高い信頼性を備える。
本実施の形態で例示したボトムゲート構造のトランジスタは、作製工程を削減できるため好ましい。またこのときアモルファスシリコンを用いることで、多結晶シリコンよりも低温で形成できるため、半導体層よりも下層の配線は電極の材料、基板の材料として、耐熱性の低い材料を用いることが可能なため、材料の選択の幅を広げることができる。例えば、極めて大面積のガラス基板などを好適に用いることができる。一方、トップゲート型のトランジスタは、自己整合的に不純物領域を形成しやすいため、特性のばらつきなどを低減することできるため好ましい。このとき特に、多結晶シリコンや単結晶シリコンなどを用いる場合に適している。
〔導電層〕
トランジスタのゲート、ソースおよびドレインのほか、表示装置を構成する各種配線および電極などの導電層に用いることのできる材料としては、アルミニウム、チタン、クロム、ニッケル、銅、イットリウム、ジルコニウム、モリブデン、銀、タンタル、またはタングステンなどの金属、またはこれを主成分とする合金などが挙げられる。またこれらの材料を含む膜を単層で、または積層構造として用いることができる。例えば、シリコンを含むアルミニウム膜の単層構造、チタン膜上にアルミニウム膜を積層する二層構造、タングステン膜上にアルミニウム膜を積層する二層構造、銅−マグネシウム−アルミニウム合金膜上に銅膜を積層する二層構造、チタン膜上に銅膜を積層する二層構造、タングステン膜上に銅膜を積層する二層構造、チタン膜または窒化チタン膜と、その上に重ねてアルミニウム膜または銅膜を積層し、さらにその上にチタン膜または窒化チタン膜を形成する三層構造、モリブデン膜または窒化モリブデン膜と、その上に重ねてアルミニウム膜または銅膜を積層し、さらにその上にモリブデン膜または窒化モリブデン膜を形成する三層構造等がある。なお、酸化インジウム、酸化錫または酸化亜鉛等の酸化物を用いてもよい。また、マンガンを含む銅を用いると、エッチングによる形状の制御性が高まるため好ましい。
また、透光性を有する導電性材料としては、酸化インジウム、インジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物、酸化亜鉛、ガリウムを添加した酸化亜鉛などの導電性酸化物またはグラフェンを用いることができる。または、金、銀、白金、マグネシウム、ニッケル、タングステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、パラジウム、またはチタンなどの金属材料や、該金属材料を含む合金材料を用いることができる。または、該金属材料の窒化物(例えば、窒化チタン)などを用いてもよい。なお、金属材料、合金材料(またはそれらの窒化物)を用いる場合には、透光性を有する程度に薄くすればよい。また、上記材料の積層膜を導電層として用いることができる。例えば、銀とマグネシウムの合金とインジウムスズ酸化物の積層膜などを用いると、導電性を高めることができるため好ましい。これらは、表示装置を構成する各種配線および電極などの導電層や、表示素子が有する導電層(画素電極や共通電極として機能する導電層)にも用いることができる。
〔絶縁層〕
各絶縁層に用いることのできる絶縁材料としては、例えば、アクリル、エポキシなどの樹脂、シリコーンなどのシロキサン結合を有する樹脂の他、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化シリコン、酸化アルミニウムなどの無機絶縁材料を用いることもできる。
また、発光素子は、一対の透水性の低い絶縁膜の間に設けられていることが好ましい。これにより、発光素子に水等の不純物が侵入することを抑制でき、装置の信頼性の低下を抑制できる。
透水性の低い絶縁膜としては、窒化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜等の窒素と珪素を含む膜や、窒化アルミニウム膜等の窒素とアルミニウムを含む膜等が挙げられる。また、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、酸化アルミニウム膜等を用いてもよい。
例えば、透水性の低い絶縁膜の水蒸気透過量は、1×10−5[g/(m・day)]以下、好ましくは1×10−6[g/(m・day)]以下、より好ましくは1×10−7[g/(m・day)]以下、さらに好ましくは1×10−8[g/(m・day)]以下とする。
〔発光素子〕
発光素子としては、自発光が可能な素子を用いることができ、電流または電圧によって輝度が制御される素子をその範疇に含んでいる。例えば、LED、有機EL素子、無機EL素子等を用いることができる。
発光素子は、トップエミッション型、ボトムエミッション型、デュアルエミッション型などがある。光を取り出す側の電極には、可視光を透過する導電膜を用いる。また、光を取り出さない側の電極には、可視光を反射する導電膜を用いることが好ましい。
EL層は少なくとも発光層を有する。EL層は、発光層以外の層として、正孔注入性の高い物質、正孔輸送性の高い物質、正孔ブロック材料、電子輸送性の高い物質、電子注入性の高い物質、またはバイポーラ性の物質(電子輸送性および正孔輸送性が高い物質)等を含む層をさらに有していてもよい。
EL層には低分子系化合物および高分子系化合物のいずれを用いることもでき、無機化合物を含んでいてもよい。EL層を構成する層は、それぞれ、蒸着法(真空蒸着法を含む)、転写法、印刷法、インクジェット法、塗布法等の方法で形成することができる。
陰極と陽極の間に、発光素子の閾値電圧より高い電圧を印加すると、EL層に陽極側から正孔が注入され、陰極側から電子が注入される。注入された電子と正孔はEL層において再結合し、EL層に含まれる発光物質が発光する。
発光素子として、白色発光の発光素子を適用する場合には、EL層に2種類以上の発光物質を含む構成とすることが好ましい。例えば2以上の発光物質の各々の発光が補色の関係となるように、発光物質を選択することにより白色発光を得ることができる。例えば、それぞれR(赤)、G(緑)、B(青)、Y(黄)、O(橙)等の発光を示す発光物質、またはR、G、Bのうち2以上の色のスペクトル成分を含む発光を示す発光物質のうち、2以上を含むことが好ましい。また、発光素子からの発光のスペクトルが、可視光領域の波長(例えば350nm乃至750nm)の範囲内に2以上のピークを有する発光素子を適用することが好ましい。また、黄色の波長領域にピークを有する材料の発光スペクトルは、緑色および赤色の波長領域にもスペクトル成分を有する材料であることが好ましい。
EL層は、一の色を発光する発光材料を含む発光層と、他の色を発光する発光材料を含む発光層とが積層された構成とすることが好ましい。例えば、EL層における複数の発光層は、互いに接して積層されていてもよいし、いずれの発光材料も含まない領域を介して積層されていてもよい。例えば、蛍光発光層と燐光発光層との間に、当該蛍光発光層または燐光発光層と同一の材料(例えばホスト材料、アシスト材料)を含み、かついずれの発光材料も含まない領域を設ける構成としてもよい。これにより、発光素子の作製が容易になり、また、駆動電圧が低減される。
また、発光素子は、EL層を1つ有するシングル素子であってもよいし、複数のEL層が電荷発生層を介して積層されたタンデム素子であってもよい。
可視光を透過する導電膜は、例えば、酸化インジウム、インジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物、酸化亜鉛、ガリウムを添加した酸化亜鉛などを用いて形成することができる。また、金、銀、白金、マグネシウム、ニッケル、タングステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、パラジウム、もしくはチタン等の金属材料、これら金属材料を含む合金、またはこれら金属材料の窒化物(例えば、窒化チタン)等も、透光性を有する程度に薄く形成することで用いることができる。また、上記材料の積層膜を導電層として用いることができる。例えば、銀とマグネシウムの合金とインジウム錫酸化物の積層膜などを用いると、導電性を高めることができるため好ましい。また、グラフェン等を用いてもよい。
可視光を反射する導電膜は、例えば、アルミニウム、金、白金、銀、ニッケル、タングステン、クロム、モリブデン、鉄、コバルト、銅、もしくはパラジウム等の金属材料、またはこれら金属材料を含む合金を用いることができる。また、上記金属材料や合金に、ランタン、ネオジム、またはゲルマニウム等が添加されていてもよい。また、チタン、ニッケル、またはネオジムと、アルミニウムを含む合金(アルミニウム合金)を用いてもよい。また銅、パラジウム、マグネシウムと、銀を含む合金を用いてもよい。銀と銅を含む合金は、耐熱性が高いため好ましい。さらに、アルミニウム膜またはアルミニウム合金膜に接して金属膜または金属酸化物膜を積層することで、酸化を抑制することができる。このような金属膜、金属酸化物膜の材料としては、チタンや酸化チタンなどが挙げられる。また、上記可視光を透過する導電膜と金属材料からなる膜とを積層してもよい。例えば、銀とインジウム錫酸化物の積層膜、銀とマグネシウムの合金とインジウム錫酸化物の積層膜などを用いることができる。
電極は、それぞれ、蒸着法やスパッタリング法を用いて形成すればよい。そのほか、インクジェット法などの吐出法、スクリーン印刷法などの印刷法、またはメッキ法を用いて形成することができる。
なお、上述した、発光層、ならびに正孔注入性の高い物質、正孔輸送性の高い物質、電子輸送性の高い物質、および電子注入性の高い物質、バイポーラ性の物質等を含む層は、それぞれ量子ドットなどの無機化合物や、高分子化合物(オリゴマー、デンドリマー、ポリマー等)を有していてもよい。例えば、量子ドットを発光層に用いることで、発光材料として機能させることもできる。
なお、量子ドットは、数nmサイズの半導体ナノ結晶であり、1×10個から1×10個程度の原子から構成されている。量子ドットはサイズに依存してエネルギーシフトするため、同じ物質から構成される量子ドットであっても、サイズによって発光波長が異なり、用いる量子ドットのサイズを変更することによって容易に発光波長を調整することができる。
また、量子ドットは、発光スペクトルのピーク幅が狭いため、色純度のよい発光を得ることができる。さらに、量子ドットの理論的な外部量子効率はほぼ100%であると言われており、蛍光発光を呈する有機化合物の25%を大きく上回り、燐光発光を呈する有機化合物と同等となっている。このことから、量子ドットを発光材料として用いることによって発光効率の高い発光素子を得ることができる。その上、無機化合物である量子ドットはその本質的な安定性にも優れているため、寿命の観点からも好ましい発光素子を得ることができる。
量子ドットを構成する材料としては、周期表第14族元素、周期表第15族元素、周期表第16族元素、複数の周期表第14族元素からなる化合物、周期表第4族から周期表第14族に属する元素と周期表第16族元素との化合物、周期表第2族元素と周期表第16族元素との化合物、周期表第13族元素と周期表第15族元素との化合物、周期表第13族元素と周期表第17族元素との化合物、周期表第14族元素と周期表第15族元素との化合物、周期表第11族元素と周期表第17族元素との化合物、酸化鉄類、酸化チタン類、カルコゲナイドスピネル類、各種半導体クラスター等を挙げることができる。
具体的には、セレン化カドミウム、硫化カドミウム、テルル化カドミウム、セレン化亜鉛、酸化亜鉛、硫化亜鉛、テルル化亜鉛、硫化水銀、セレン化水銀、テルル化水銀、砒化インジウム、リン化インジウム、砒化ガリウム、リン化ガリウム、窒化インジウム、窒化ガリウム、アンチモン化インジウム、アンチモン化ガリウム、リン化アルミニウム、砒化アルミニウム、アンチモン化アルミニウム、セレン化鉛、テルル化鉛、硫化鉛、セレン化インジウム、テルル化インジウム、硫化インジウム、セレン化ガリウム、硫化砒素、セレン化砒素、テルル化砒素、硫化アンチモン、セレン化アンチモン、テルル化アンチモン、硫化ビスマス、セレン化ビスマス、テルル化ビスマス、ケイ素、炭化ケイ素、ゲルマニウム、錫、セレン、テルル、ホウ素、炭素、リン、窒化ホウ素、リン化ホウ素、砒化ホウ素、窒化アルミニウム、硫化アルミニウム、硫化バリウム、セレン化バリウム、テルル化バリウム、硫化カルシウム、セレン化カルシウム、テルル化カルシウム、硫化ベリリウム、セレン化ベリリウム、テルル化ベリリウム、硫化マグネシウム、セレン化マグネシウム、硫化ゲルマニウム、セレン化ゲルマニウム、テルル化ゲルマニウム、硫化錫、セレン化錫、テルル化錫、酸化鉛、フッ化銅、塩化銅、臭化銅、ヨウ化銅、酸化銅、セレン化銅、酸化ニッケル、酸化コバルト、硫化コバルト、四酸化三鉄、硫化鉄、酸化マンガン、硫化モリブデン、酸化バナジウム、酸化タングステン、酸化タンタル、酸化チタン、酸化ジルコニウム、窒化ケイ素、窒化ゲルマニウム、酸化アルミニウム、チタン酸バリウム、セレンと亜鉛とカドミウムの化合物、インジウムと砒素とリンの化合物、カドミウムとセレンと硫黄の化合物、カドミウムとセレンとテルルの化合物、インジウムとガリウムと砒素の化合物、インジウムとガリウムとセレンの化合物、インジウムとセレンと硫黄の化合物、銅とインジウムと硫黄の化合物およびこれらの組合せ等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。また、組成が任意の比率で表される、いわゆる合金型量子ドットを用いても良い。例えば、カドミウムとセレンと硫黄の合金型量子ドットは、元素の含有比率を変化させることで発光波長を変えることができるため、青色発光を得るには有効な手段の一つである。
量子ドットの構造としては、コア型、コア−シェル型、コア−マルチシェル型等があり、そのいずれを用いても良いが、コアを覆ってより広いバンドギャップを持つ別の無機材料でシェルを形成することによって、ナノ結晶表面に存在する欠陥やダングリングボンドの影響を低減することができる。これにより、発光の量子効率が大きく改善するためコア−シェル型やコア−マルチシェル型の量子ドットを用いることが好ましい。シェルの材料の例としては、硫化亜鉛や酸化亜鉛が挙げられる。
また、量子ドットは、表面原子の割合が高いことから、反応性が高く、凝集が起こりやすい。そのため、量子ドットの表面には保護剤が付着しているまたは保護基が設けられていることが好ましい。当該保護剤が付着しているまたは保護基が設けられていることによって、凝集を防ぎ、溶媒への溶解性を高めることができる。また、反応性を低減させ、電気的安定性を向上させることも可能である。保護剤(または保護基)としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、トリプロピルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリヘキシルホスフィン、トリオクチルホスフィン等のトリアルキルホスフィン類、ポリオキシエチレンn−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンn−ノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、トリ(n−ヘキシル)アミン、トリ(n−オクチル)アミン、トリ(n−デシル)アミン等の第3級アミン類、トリプロピルホスフィンオキシド、トリブチルホスフィンオキシド、トリヘキシルホスフィンオキシド、トリオクチルホスフィンオキシド、トリデシルホスフィンオキシド等の有機リン化合物、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のポリエチレングリコールジエステル類、また、ピリジン、ルチジン、コリジン、キノリン類等の含窒素芳香族化合物等の有機窒素化合物、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、テトラデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン等のアミノアルカン類、ジブチルスルフィド等のジアルキルスルフィド類、ジメチルスルホキシドやジブチルスルホキシド等のジアルキルスルホキシド類、チオフェン等の含硫黄芳香族化合物等の有機硫黄化合物、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸、アルコール類、ソルビタン脂肪酸エステル類、脂肪酸変性ポリエステル類、3級アミン変性ポリウレタン類、ポリエチレンイミン類等が挙げられる。
量子ドットは、サイズが小さくなるに従いバンドギャップが大きくなるため、所望の波長の光が得られるようにそのサイズを適宜調節する。結晶サイズが小さくなるにつれて、量子ドットの発光は青色側へ、つまり、高エネルギー側へとシフトするため、量子ドットのサイズを変化させることにより、紫外領域、可視領域、赤外領域のスペクトルの波長領域にわたって、その発光波長を調節することができる。量子ドットのサイズ(直径)は0.5nm乃至20nm、好ましくは1nm乃至10nmの範囲のものが通常良く用いられる。なお、量子ドットはそのサイズ分布が狭いほど、より発光スペクトルが狭線化し、色純度の良好な発光を得ることができる。また、量子ドットの形状は特に限定されず、球状、棒状、円盤状、その他の形状であってもよい。なお、棒状の量子ドットである量子ロッドはc軸方向に偏光した指向性を有する光を呈するため、量子ロッドを発光材料として用いることにより、より外部量子効率が良好な発光素子を得ることができる。
また、EL素子では多くの場合、発光材料をホスト材料に分散することによって発光効率を高めるが、ホスト材料は発光材料以上の一重項励起エネルギーまたは三重項励起エネルギーを有する物質であることが必要である。特に青色の燐光材料を用いる場合においては、それ以上の三重項励起エネルギーを有する材料であり、且つ、寿命の観点で優れたホスト材料の開発は困難を極めている。一方で、量子ドットはホスト材料を用いずに量子ドットのみで発光層を構成しても発光効率を保つことができるため、この点でも寿命という観点から好ましい発光素子を得ることができる。量子ドットのみで発光層を形成する場合には、量子ドットはコア−シェル構造(コア−マルチシェル構造を含む)であることが好ましい。
〔液晶素子〕
液晶素子としては、例えば垂直配向(VA:Vertical Alignment)モードが適用された液晶素子を用いることができる。垂直配向モードとしては、MVA(Multi−Domain Vertical Alignment)モード、PVA(Patterned Vertical Alignment)モード、ASV(Advanced Super View)モードなどを用いることができる。
また、液晶素子には、様々なモードが適用された液晶素子を用いることができる。例えばVAモードのほかに、TN(Twisted Nematic)モード、IPS(In−Plane−Switching)モード、FFS(Fringe Field Switching)モード、ASM(Axially Symmetric aligned Micro−cell)モード、OCB(Optically Compensated Birefringence)モード、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)モード、AFLC(AntiFerroelectric Liquid Crystal)モード等が適用された液晶素子を用いることができる。
なお、液晶素子は、液晶の光学的変調作用によって光の透過または非透過を制御する素子である。なお、液晶の光学的変調作用は、液晶にかかる電界(横方向の電界、縦方向の電界または斜め方向の電界を含む)によって制御される。なお、液晶素子に用いる液晶としては、サーモトロピック液晶、低分子液晶、高分子液晶、高分子分散型液晶(PDLC:Polymer Dispersed Liquid Crystal)、強誘電性液晶、反強誘電性液晶等を用いることができる。これらの液晶材料は、条件により、コレステリック相、スメクチック相、キュービック相、カイラルネマチック相、等方相等を示す。
また、液晶材料としては、ポジ型の液晶、またはネガ型の液晶のいずれを用いてもよく、適用するモードや設計に応じて最適な液晶材料を用いればよい。なお、液晶材料の固有抵抗は、1×1012Ω・cm以上であり、好ましくは1×1013Ω・cm以上であり、さらに好ましくは1×1014Ω・cm以上である。なお、本明細書等における固有抵抗の値は、20℃で測定した値とする。また、該液晶材料を用いて表示装置を構成した場合、液晶素子となる部分の抵抗は、例えば配向膜又はシール材などにより液晶層に不純物が混入する可能性があるため、1×1011Ω・cm以上さらには1×1012Ω・cm以上の範囲となる場合がある。
液晶材料の固有抵抗が大きいほど液晶材料を介して漏れる電荷を減らすことができ、液晶素子の動作状態を保持する電圧が経時的に低下する現象を緩和できる。その結果、保持期間を長くとれるため、画像データの書き込みを行う頻度を低減でき、表示装置の低消費電力を低減することができる。
また、液晶の配向を制御するため、配向膜を設けることができる。なお、横電界方式を採用する場合、配向膜を用いないブルー相を示す液晶を用いてもよい。ブルー相は液晶相の1つであり、コレステリック液晶を昇温していくと、コレステリック相から等方相へ転移する直前に発現する相である。ブルー相は狭い温度範囲でしか発現しないため、温度範囲を改善するために数重量%以上のカイラル剤を混合させた液晶組成物を液晶層に用いる。ブルー相を示す液晶とカイラル剤とを含む液晶組成物は、応答速度が短く、光学的等方性である。また、ブルー相を示す液晶とカイラル剤とを含む液晶組成物は、配向処理が不要であり、視野角依存性が小さい。また配向膜を設けなくてもよいのでラビング処理も不要となるため、ラビング処理によって引き起こされる静電破壊を防止することができ、作製工程中の液晶表示装置の不良や破損を軽減することができる。
また、液晶素子として、透過型の液晶素子、反射型の液晶素子、または半透過型の液晶素子などを用いることができる。
本発明の一態様では、特に反射型の液晶素子を用いることができる。
透過型または半透過型の液晶素子を用いる場合、一対の基板を挟むように、2つの偏光板を設ける。また偏光板よりも外側に、バックライトを設ける。バックライトとしては、直下型のバックライトであってもよいし、エッジライト型のバックライトであってもよい。LED(Light Emitting Diode)を備える直下型のバックライトを用いると、ローカルディミングが容易となり、コントラストを高めることができるため好ましい。また、エッジライト型のバックライトを用いると、バックライトを含めたモジュールの厚さを低減できるため好ましい。
め好ましい。
反射型の液晶素子を用いる場合には、表示面側に偏光板を設ける。またこれとは別に、表示面側に光拡散板を配置すると、視認性を向上させられるため好ましい。
また、反射型、または半透過型の液晶素子を用いる場合、偏光板よりも外側に、フロントライトを設けてもよい。フロントライトとしては、エッジライト型のフロントライトを用いることが好ましい。LED(Light Emitting Diode)を備えるフロントライトを用いると、消費電力を低減できるため好ましい。
〔接着層〕
接着層としては、紫外線硬化型等の光硬化型接着剤、反応硬化型接着剤、熱硬化型接着剤、嫌気型接着剤などの各種硬化型接着剤を用いることができる。これら接着剤としてはエポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、イミド樹脂、PVC(ポリビニルクロライド)樹脂、PVB(ポリビニルブチラル)樹脂、EVA(エチレンビニルアセテート)樹脂等が挙げられる。特に、エポキシ樹脂等の透湿性が低い材料が好ましい。また、二液混合型の樹脂を用いてもよい。また、接着シート等を用いてもよい。
また、上記樹脂に乾燥剤を含んでいてもよい。例えば、アルカリ土類金属の酸化物(酸化カルシウムや酸化バリウム等)のように、化学吸着によって水分を吸着する物質を用いることができる。または、ゼオライトやシリカゲル等のように、物理吸着によって水分を吸着する物質を用いてもよい。乾燥剤が含まれていると、水分などの不純物が素子に侵入することを抑制でき、表示パネルの信頼性が向上するため好ましい。
また、上記樹脂に屈折率の高いフィラーや光散乱部材を混合することにより、光取り出し効率を向上させることができる。例えば、酸化チタン、酸化バリウム、ゼオライト、ジルコニウム等を用いることができる。
〔接続層〕
接続層としては、異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)や、異方性導電ペースト(ACP:Anisotropic Conductive Paste)などを用いることができる。
〔着色層〕
着色層に用いることのできる材料としては、金属材料、樹脂材料、顔料または染料が含まれた樹脂材料などが挙げられる。
〔遮光層〕
遮光層として用いることのできる材料としては、カーボンブラック、チタンブラック、金属、金属酸化物、複数の金属酸化物の固溶体を含む複合酸化物等が挙げられる。遮光層は、樹脂材料を含む膜であってもよいし、金属などの無機材料の薄膜であってもよい。また、遮光層に、着色層の材料を含む膜の積層膜を用いることもできる。例えば、ある色の光を透過する着色層に用いる材料を含む膜と、他の色の光を透過する着色層に用いる材料を含む膜との積層構造を用いることができる。着色層と遮光層の材料を共通化することで、装置を共通化できるほか工程を簡略化できるため好ましい。
本実施の形態は、少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、本発明の一態様の情報処理装置を適用することができる電子機器について説明する。
本発明の一態様に係る情報処理システムを用いることができる電子機器として、表示機器、パーソナルコンピュータ、記録媒体を備えた画像記憶装置または画像再生装置、携帯電話、携帯型を含むゲーム機、携帯データ端末、電子書籍端末、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ等のカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、デジタルオーディオプレイヤー等)、複写機、ファクシミリ、プリンタ、プリンタ複合機、現金自動預け入れ払い機(ATM)、自動販売機などが挙げられる。これら電子機器の具体例を図16および図17に示す。
図16(A)はナビゲーションシステムであり、筐体871、表示部873、操作キー874等を有する。表示部873にはタッチセンサが設けられ、主な入力操作を行うことができる。図16(A)に示したナビゲーションシステムに本発明の一態様の情報処理装置を適用することにより、高度かつ複雑な画像認識を行った画像を表示することができ、また高解像度の画像を表示することができる。
図16(B)は携帯電話機の一例であり、筐体851、表示部852、操作ボタン853、外部接続ポート854、スピーカ855、マイク856、カメラ857等を有する。当該携帯電話機は、表示部852にタッチセンサを備える。電話を掛ける、或いは文字を入力するなどのあらゆる操作は、指やスタイラスなどで表示部852に触れることで行うことができる。図16(B)に示した携帯電話機に本発明の一態様の情報処理装置を適用することにより、高度かつ複雑な画像認識を行った画像を表示することができ、また高解像度の画像を表示することができる。
図16(C)は携帯データ端末であり、筐体811、表示部812、カメラ819等を有する。表示部812が有するタッチパネル機能により情報の入出力を行うことができる。図16(C)示した携帯データ端末に本発明の一態様の情報処理装置を適用することにより、高度かつ複雑な画像認識を行った画像を表示することができ、また高解像度の画像を表示することができる。
図16(D)は腕時計型の情報端末であり、筐体831、表示部832、リストバンド833、操作用のボタン835、竜頭836、カメラ839等を有する。表示部832はタッチパネルとなっていてもよい。図16(D)に示した腕時計型の情報端末に本発明の一態様の本発明の一態様の情報処理装置を適用することにより、高度かつ複雑な画像認識を行った画像を表示することができ、また高解像度の画像を表示することができる。
図16(E)はデジタルカメラであり、筐体861、シャッターボタン862、マイク863、スピーカ867、表示部865、操作キー等を有する。図16(E)に示したデジタルカメラに本発明の一態様の情報処理装置を適用することにより、高度かつ複雑な画像認識を行った画像を表示することができ、また高解像度の画像を表示することができる。
図17(A)、(B)、(C)は、それぞれ折り畳みが可能な電子機器を示している。
図17(A)に示す電子機器900は、筐体901a、筐体901b、ヒンジ903、表示部902等を有する。表示部902は筐体901及び筐体901bに、組み込まれている。
筐体901aと筐体901bとは、ヒンジ903で回転可能に連結されている。電子機器900は、筐体901aと筐体901bとが閉じた状態と、図17(A)に示すように開いた状態と、に変形することができる。これにより、持ち運ぶ際には可搬性に優れ、使用するときには大きな表示領域により、視認性に優れる。
また、ヒンジ903は、筐体901aと筐体901bとを開いたときに、これらの角度が所定の角度よりも大きい角度にならないように、ロック機構を有することが好ましい。例えば、ロックがかかる(それ以上に開かない)角度は、90度以上180度未満であることが好ましく、代表的には、90度、120度、135度、または150度、175度などとすることができる。これにより、利便性、安全性、及び信頼性を高めることができる。
表示部902は、タッチパネルとして機能し、指やスタイラスなどにより操作することができる。
筐体901aまたは筐体901bのいずれか一には、無線通信モジュールが設けられ、インターネットやLAN(Local Area Network)、Wi−Fi(Wireless Fidelity:登録商標)などのコンピュータネットワークを介して、データを送受信することが可能である。
表示部902には、1つのフレキシブルディスプレイで構成されていることが好ましい。これにより、筐体901aと筐体901bの間で途切れることのない連続した表示を行うことができる。なお、筐体901aと筐体901bのそれぞれに、ディスプレイが設けられる構成としてもよい。
図17(B)には、携帯型のゲーム機として機能する電子機器910を示している。電子機器910は、筐体911a、筐体911b、表示部912、ヒンジ913、操作ボタン914a、操作ボタン914b等を有する。
また、筐体911bには、カートリッジ915を挿入することができる。カートリッジ915は、例えばゲームなどのアプリケーションソフトが記憶されており、カートリッジ915を交換することにより、電子機器910で様々なアプリケーションを実行することができる。
また、図17(B)では、表示部912の筐体911aと重なる部分のサイズと、筐体911bと重なる部分のサイズが、それぞれ異なる例を示している。具体的には、操作ボタン914a及び操作ボタン914bの設けられる筐体911bと重なる表示部912の一部よりも、筐体911aに設けられる表示部912の一部が大きい。例えば、表示部912の筐体911a側に主画面となる表示を行い、筐体911b側には操作画面となる表示を行うなど、それぞれの表示部を使い分けることができる。
図17(C)に示す電子機器920は、ヒンジ923により連結された筐体921aと筐体921bに亘って、フレキシブルな表示部922が設けられている。
図17(C)では、筐体921aと筐体921bとを開いたときに、表示部922が大きく湾曲した形態で保持されている。例えば、曲率半径を1mm以上50mm以下、好ましくは5mm以上30mm以下の状態で、表示部922が保持された状態とすることができる。表示部922の一部は、筐体921aから筐体921bにかけて、連続的に画素が配置され、曲面状の表示を行うことができる。
ヒンジ923は、上述したロック機構を有しているため、表示部922に無理な力がかかることなく、表示部922が破損することを防ぐことができる。そのため、信頼性の高い電子機器を実現できる。
電子機器900、電子機器910および電子機器920に本発明の一態様の情報処理装置を適用することにより、高度かつ複雑な画像認識を行った画像を表示することができ、また高解像度の画像を表示することができる。
本実施の形態は、少なくともその一部を本明細書中に記載する他の実施の形態と適宜組み合わせて実施することができる。
40 画素アレイ
45 画素ユニット
46 画素
46B 表示素子
46G 表示素子
46R 表示素子
47 画素
47B 表示素子
47G 表示素子
47R 表示素子
55 光
100 情報処理システム
110 情報処理装置
111 撮像装置
112 通信装置
113 演算装置
114 記憶装置
115 画像エンコーダ
116 付加画像エンコーダ
117 表示制御装置
118 タッチセンサコントローラ
120 表示装置
121 表示領域
122 表示領域
123 タッチセンサ
130 サーバ
131 通信網
145 周辺回路
146 タッチセンサドライバ
147 センス回路
149 タッチセンサユニット
161 絶縁層
167 絶縁層
170 偏光板
171 着色層
172 遮光層
173a 配向膜
173b 配向膜
174 着色層
181 接着層
182 接着層
191 導電層
192 EL層
193a 導電層
193b 導電層
201 トランジスタ
201a トランジスタ
201b トランジスタ
204 接続部
205 トランジスタ
206 トランジスタ
207 接続部
208 トランジスタ
211 絶縁層
212 絶縁層
213 絶縁層
214 絶縁層
215 絶縁層
216 絶縁層
217 絶縁層
220 絶縁層
221 導電層
222 導電層
223 導電層
224 導電層
231 半導体層
242 接続層
243 接続体
251 開口
252 接続部
300 表示パネル
300a 表示パネル
300b 表示パネル
311 電極
311a 導電層
311b 導電層
312 液晶
313 導電層
340 液晶素子
350 接着層
351 基板
360 発光素子
360b 発光素子
360g 発光素子
360r 発光素子
360w 発光素子
361 基板
362 表示部
362a 表示部
362b 表示部
364 回路
364a 回路
364b 回路
365 配線
366 タッチセンサ
372 FPC
373 IC
400 表示装置
410 画素
451 開口
811 筐体
812 表示部
819 カメラ
831 筐体
832 表示部
833 リストバンド
835 ボタン
836 竜頭
839 カメラ
851 筐体
852 表示部
853 操作ボタン
854 外部接続ポート
855 スピーカ
856 マイク
857 カメラ
861 筐体
862 シャッターボタン
863 マイク
865 表示部
867 スピーカ
871 筐体
873 表示部
874 操作キー
900 電子機器
901 筐体
901a 筐体
901b 筐体
902 表示部
903 ヒンジ
910 電子機器
911a 筐体
911b 筐体
912 表示部
913 ヒンジ
914a 操作ボタン
914b 操作ボタン
915 カートリッジ
920 電子機器
921a 筐体
921b 筐体
922 表示部
923 ヒンジ

Claims (8)

  1. 撮像装置と、通信装置と、演算装置と、表示装置と、を有し、
    前記撮像装置は、第1の画像を取得する機能を有し、
    前記通信装置は、前記第1の画像を、通信網を介してサーバに供給する機能を有し、
    前記通信装置は、前記第1の画像を基に前記サーバにより生成された情報を、前記演算装置に供給する機能を有し、
    前記演算装置は、前記情報を基に第2の画像を生成する機能を有し、
    前記表示装置は、第1の表示領域と、第2の表示領域と、を有し、
    前記第1の表示領域は、第1の表示素子を有し、
    前記第1の表示領域は、前記第1の画像を表示する機能を有し、
    前記第2の表示領域は、第2の表示素子を有し、
    前記第2の表示領域は、前記第2の画像を表示する機能を有することを特徴とする情報処理装置。
  2. 請求項1において、
    前記第1の表示素子は、可視光を発する機能を有することを特徴とする情報処理装置。
  3. 請求項1または2において、
    前記第2の表示素子は、可視光を反射する機能を有することを特徴とする情報処理装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項において、
    前記第1の表示素子および前記第2の表示素子は、同一の画素ユニット内に設けられていることを特徴とする情報処理装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか一において、
    前記第1の表示素子および前記第2の表示素子は、チャネルが形成される半導体層に金属酸化物を含むトランジスタとそれぞれ電気的に接続されていることを特徴とする情報処理装置。
  6. 第1の画像を取得し、
    前記第1の画像を、通信網を介してサーバに供給し、
    前記第1の画像を基に前記サーバにより生成された情報を受信し、
    前記情報を基に第2の画像を生成し、
    前記第1の画像と、前記第2の画像と、を異なる表示領域に表示することを特徴とする情報処理装置の動作方法。
  7. 請求項6において、
    前記第1の画像を前記サーバに供給する前に、前記情報処理装置と前記サーバが前記通信網を介して接続されているか否かを判定し、
    前記情報処理装置と前記サーバが前記通信網を介して接続されていない場合は、前記第1の画像のみ表示することを特徴とする情報処理装置の動作方法。
  8. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の情報処理装置と、
    操作ボタンと、を有することを特徴とする電子機器。
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