JP6756563B2 - 排気ターボ過給機 - Google Patents

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本願発明は、自動車用等の内燃機関に設ける排気ターボ過給機に関するものである。
排気ターボ過給機は、排気ガスで駆動されるタービンによってコンプレッサを回転させるもので、タービンとコンプレッサとは回転軸によって連結されており、排気ガスは、タービンに対しては周方向から流入して軸方向に排出される一方、吸気は、コンプレッサに対して、軸方向から流入して周方向(コンプレッサの回転円の接線方向)に排出される。
コンプレッサはコンプレッサ室に配置されており、コンプレッサ室の外周の外側にコンプレッサ側スクロール空間が形成されており、コンプレッサ室とコンプレッサ側スクロール空間とは、リング状のディフューザ部を介して連通しており、吸気は、コンプレッサによって付与された遠心力により、ディフューザ部からコンプレッサ側スクロール空間に流入しており、コンプレッサ側スクロール空間では周方向に向きを変えて出口から排出されている。
そして、排気ターボ過給機は、一般に、タービンが配置されたタービンハウジングと、コンプレッサが配置されたコンプレッサハウジングと、両者の間に位置した中間ハウジング(軸受けハウジング)とを有しており、コンプレッサハウジングと中間ハウジングとの間に、コンプレッサ室やディフューザ部が直接に又は他の部材を介して形成されている。
ディフューザ部やコンプレッサ室は、コンプレッサハウジングと中間ハウジングとで直接形成することも可能ではあるが、精度や加工性の面から、特許文献1に開示されているように、コンプレッサハウジングに、筒部とフランジ部とを有するシュラウドを装着して、このシュラウドと中間ハウジングとの間にコンプレッサ室及びディフューザ部を形成して、コンプレッサハウジングとシュラウドとの間にコンプレッサ側スクロール空間を形成していることが多い。
他方、特許文献2では、コンプレッサハウジングと中間ハウジングとの間に取付けプレートを配置して、コンプレッサ室とディフューザ部とは、コンプレッサハウジングと取付けプレートとの間に形成し、コンプレッサ側スクロール空間は、コンプレッサハウジングに形成している。
特開2014−58884号公報 特開2010−203242号公報
さて、コンプレッサにおいては、既述のとおり、吸気は、ディフューザ部で遠心方向に流れてコンプレッサ側スクロール空間で周方向に方向変換するものであるため、吸気の方向変換ができるだけスムースに行われるように設計する必要がある。また、コンプレッサの仕事効率を高めるには、吸気の運動エネルギをできるだけ持続させるべきであり、そのためには、コンプレッサ側スクロール空間の直径はできるだけ小さいのが好ましく、このことはまた、軽量化による燃費向上という面でも有益である。
このような観点に立って特許文献1,2を観察すると、特許文献1では、ディフューザ部は、板に譬えると平な円板状になっているに過ぎないため、吸気がディフューザ部からコンプレッサ側スクロール空間に入るにおいて、吸気がコンプレッサ側スクロール空間の外周面に衝突する傾向を呈して、吸気の流れのスムース性が阻害されているのではないかと推測される。
この点、コンプレッサ側スクロール空間の直径を大きくすると、吸気がコンプレッサ側スクロール空間外周に衝突する際の衝撃は小さくなるため、吸気の流れのスムース性は改善するが、かくすると、吸気の運動エネルギが低減するため効率の悪化につながると共に、排気ターボ過給機の重量増大も懸念される。
他方、特許文献2では、ディフューザ部の終端部は僅かにカールしているため、特許文献1に比べると吸気の流れはスムース化されていると推測される。しかし、カールの程度は僅かであり、吸気がコンプレッサ側スクロール空間の外周に衝突する傾向は依然として残っているため、吸気流のスムース化についてまだ改善の余地があると思料される。
更に、特許文献2では、ディフューザ部の終端は拡大しているため、吸気がコンプレッサ側スクロール空間に入りながら膨張して、吸気の運動エネルギが急速に低下するおそれがあり、すると、吸気が周方向に流れる強さが低下して、コンプレッサの仕事効率が低下するおそれがある。
更に、コンプレッサ側スクロール空間の断面形状を見ると、特許文献1,2とも、中間ハウジングの側の内側面は全周に亙って湾曲した曲面になっていると推測される。しかし、内側面が全周に亙って湾曲していると、吸気が、コンプレッサ側スクロール空間において、回転軸の軸心と直交した方向に旋回する傾向を呈すると推測され(つまり、旋回流を形成してコンプレッサ側スクロール空間の周方向に流れると推測される)、すると、吸気が無駄な動きをしてコンプレッサ側スクロール空間から逃げ性が悪化して、効率低下を招来する可能性があると懸念される。
本願発明はこのような現状に鑑み成されたものであり、コンプレッサ部について改良された排気ターボ過給機を提供せんとするものである。
本願発明の排気ターボ過給機は、
タービンに連結されたコンプレッサが回転自在に配置されていて吸気が軸方向に流入するコンプレッサ室と、前記コンプレッサの外周外側に形成された略環状のコンプレッサ側スクロール空間と、前記コンプレッサ室からコンプレッサ側スクロール空間に吸気を導くリング状のディフューザ部とを有しており、
前記コンプレッサ側スクロール空間は、前記ディフューザ部よりも吸気流入方向と反対側に位置していて、前記ディフューザ部の外周とコンプレッサ側スクロール空間の外周とが連続している
という基本構成である。
そして、上記基本構成において、
前記コンプレッサ室は前記シュラウドと中間ハウジングとの間に形成されて、前記ディフューザ部は前記シュラウドのフランジと中間ハウジングとの間に形成され、更に、前記コンプレッサ側スクロール空間は、前記コンプレッサハウジングと前記シュラウドのフランジとで形成されており、
前記コンプレッサ側スクロール空間の外周面は、前記コンプレッサの回転軸心を含む平面によって切断した縦断面視において平坦状になっていて湾曲した外側面に連続している一方
前記ディフューザ部は、前記コンプレッサ側スクロール空間の外周面と略平行な方向に開口するように湾曲したカール部を有しており、前記カール部を等しい溝幅に設定していると共に、前記カール部の外周面と前記コンプレッサ側スクロール空間における平坦状の外周面とが連続しており、
かつ、前記コンプレッサ側スクロール空間の外周面は、前記縦断面視において、前記ディフューザ部のカール部から離れるに従って前記コンプレッサの回転軸心に近づくように傾斜している」
という特徴を有している。
本願発明は、様々な構成を含んでいる。その例として請求項2では、請求項1において、
「前記コンプレッサ側スクロール空間の内周面は、前記縦断面視において平坦状になっていて、前記ディフューザ部のカール部から離れるに従って前記コンプレッサの回転軸心から離れるように傾斜しており、
前記コンプレッサ側スクロール空間の外周面と内周面とは、前記ディフューザ部から遠い部位において湾曲した外側面を介して連続している」
という構成になっている。
本願発明では、コンプレッサ側スクロール空間はコンプレッサハウジングとシュラウドとで形成しているため、コンプレッサハウジングを鋳造品としてこれにコンプレッサ側スクロール空間を形成した場合に比べて、コンプレッサ側スクロール空間の形成が容易で精度も安定させることができる。コンプレッサハウジングとシュラウドとは、ダイキャスト品や樹脂成形品を使用することも可能になるため、寸法精度と製造コストの面でも有利である。
そして、本願発明では、ディフューザ部のうち少なくとも外周部がカール部になっているため、吸気の流れがカール部によってガイドされるが、カール部は、コンプレッサ側スクロール空間の外周面と略平行な方向に開口しているため、コンプレッサ側スクロール空間の直径をできるだけ小さくしつつ、カール部から排出された吸気は、コンプレッサ側スクロール空間の外周面に沿って流れるようにスムースにガイドされる。
従って、吸気がディフューザ部からコンプレッサ側スクロール空間に移行するに当たっての吸気の流れが非常にスムースとなる。その結果、吸気がコンプレッサ側スクロール空間を周方向に流れるように方向変換することを円滑化して、コンプレッサ部をできるだけコンパクト化しつつ圧縮効率を向上することに貢献でき、延いては、燃費の向上にも貢献できる。
また、ディフューザ部は全体にわたって等しい溝幅になっているため、コンプレッサ側スクロール空間に向けて速い流速で流れ込んで、その運動エネルギをコンプレッサ側スクロール空間で周方向に向かう流れに使用できる。このため、コンプレッサ側スクロール空間の内部で吸気の流れをできるだけ高速化して、過給効率を向上させることができる。
実施形態のように、コンプレッサ側スクロール空間の内側面を、始端から途中までは湾曲した曲面に形成すると、流入した空気を旋回させて流れ抵抗を抑制できる一方、途中から平坦面に形成すると、コンプレッサ側スクロール空間に吸気の旋回流が形成されることを大きく抑制でき、かつ、生成された旋回流も途中で消滅する。従って、吸気の運動エネルギが無駄に消費されることを防止して、吸気を速やかに排出できる。従って、過給効率の向上に貢献できる。
実施形態の全体的な縦断正面図である。 実施形態の分離縦断正面図である。 (A)は要部拡大図、(B)は更に(A)の要部拡大図である。
(1).概要
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。まず、排気ターボ過給機の概要を説明する。本実施形態では、方向を明確にするため前後・左右の文言を使用するが、これは、回転軸の長手方向を左右方向として、これと直交した水平方向を前後方向としている。念のため、図1に左右方向を明示している(前後方向は紙面と直交した方向である。)。
図1に示すように、排気ターボ過給機は、ブレード式のタービン1及びコンプレッサ2を備えており、両者は、水平姿勢の回転軸3で一体に固定されている。また、排気ターボ過給機は、タービンハウジング4とコンプレッサハウジング5、及び、両者の間に位置した中間ハウジング6とを有しており、タービンハウジング4と中間ハウジング6とは、アルミの鋳造品として一体に製造されている。コンプレッサハウジング5は、アルミのダイキャスト品又は鋳造品である(樹脂の成形品も採用可能である。)。
タービンハウジング4には、タービン1が回転自在に配置されたタービン室7と、タービン室7の外周部に連通したタービン側スクロール空間8とが形成されている。タービン側スクロール空間8は、始端の断面積が終端の断面積よりも大きくて環状に近い渦状になっており、その始端(上端)に、後ろ向きに開口した排気ガス導入通路(図示せず)が連通している。
図示していないが、入口筒部の後端にはフランジが形成されており、このフランジが、シンリダヘッド又は排気マニホールドに固定される。タービンハウジング4には、排気ガスを排出する筒状の排気出口9が、回転軸3の軸心方向に向けて開口している。また、タービン側スクロール空間8を囲うように冷却水ジャケット10が形成されている。
中間ハウジング6には、回転軸3が回転自在に嵌まる軸受け部11が形成されており、軸受け部11に、オイル層を介して中空のフローティングメタル12が配置されている。軸受け部11の上部には、上下方向に貫通したオイル入口13を形成し、軸受け部11の下方には、空洞状のオイル出口空間14が形成されている。軸受け部11の左右両側方には、第1及び第2のオイル飛散空間15が形成されており、オイル飛散空間15はオイル出口空間14と連通している。
図3(A)に大きく示すように、回転軸3のうちコンプレッサハウジング5の側の端部には、金属製等の第1オイルシール16を固定している。なお、第1オイルシール16の断面表示(ハッチング)は省略している。また、中間ハウジング6の左端部は大きく開口しており、この大径の開口部にリテーナリング18を固定し、リテーナリング18と第1オイルシール16との間に第2オイルシール17を介在させている。第2オイルシール17は第1オイルシール16に固定されている。回転軸3の端部は、ナット19でコンプレッサ2に固定されている。
(2).コンプレッサ部
コンプレッサハウジング5には吸気入口21が軸方向に開口しており、この吸気入口21に、フランジ部22aを有する筒状のシュラウド22が、中間ハウジング6の側から挿入嵌着されており、シュラウド22を中間ハウジング6で塞ぐことにより、コンプレッサ2を回転自在に配置するコンプレッサ室23が形成されている。コンプレッサ2は良く知られたタイプであり、螺旋状で中間ハウジング6の側に向けて拡径した複数枚のブレードを有している。
また、コンプレッサハウジング5とシュラウド22のフランジ部22aとにより、略環状のコンプレッサ側スクロール空間24が形成されており、コンプレッサ室23とコンプレッサ側スクロール空間24とは、リング状のディフューザ部25によって連通している。ディフューザ部25は、シュラウド22のフランジ部22aと中間ハウジング6とによって形成されている。コンプレッサ側スクロール空間24の内周で、最も内径が小さい部分に、コンプレッサハウジング5とシュラウド22との合わせ面が位置している。
図1,2に示す符号26は、コンプレッサ側スクロール空間24の終端に連通した吸気吐出口であり、コンプレッサハウジング5に一体に又は別体に設けている。符号5aで示すのは、ダイヤフラム式アクチェータの取り付けボスである。
中間ハウジング6のうちタービンハウジング4と反対側の端部は、コンプレッサハウジング5に形成した筒部によって外側から抱持されており、両者の間には、弾性変形して縮径するC形のストッパーリング27が介在している。このストッパーリング27により、コンプレッサハウジング5と中間ハウジング6とは抜け不能に保持されている。
コンプレッサ側スクロール空間24は、始端から終端に向けて断面積が拡大しており、拡大した終端に形成した通路に吸気吐出口26が接続されている。そして、コンプレッサ側スクロール空間24の断面形状は、中間ハウジング6の側に位置した側の幅が大きくて、中間ハウジング6と反対側の幅が小さくなるように窄まっている。従って、コンプレッサ側スクロール空間24は、おおまかには、半径方向の幅に対して軸方向の長さ(高さ)が大きい銅鐸形の断面形状になっており、中間ハウジング6と反対側の外側面28は、全周にわたって内向き凹状に湾曲した曲面になっている。
また、コンプレッサ側スクロール空間24の内周面29は、コンプレッサ2の回転軸心を含む平面で切断した縦断面視において平坦な断面となっており、コンプレッサ2の回転軸心と平行な線に対して、中間ハウジング6から離れるに従って回転軸心から遠ざかるように外向き傾斜している。その傾斜角度θ1は、終端に向けて小さくなっている。外周面30は、縦断面視において全周に亙って平坦面になっている。外周面30は、コンプレッサ2の回転軸心と平行な線に対して、中間ハウジング6から離れるに従って回転軸心に近づくように僅かに内向き傾斜しているが、傾斜角度θ2は、全周にわたってほぼ同じになっている。内周面29と外周面30は、外側面28に滑らかに連続している(従って、境界部は必ずしも明確でない。)。
コンプレッサ側スクロール空間24のうち、中間ハウジング6の側に位置した内側面31は、コンプレッサ側スクロール空間24の始端からある程度の範囲では、縦断面視において、内向きに凹に湾曲した(コンプレッサ側スクロール空間24に向けて凹んだ)曲面になっており、始端からある程度を越えると平坦になっており、内側面31は内周面29と滑らかに連続している。
既述のとおり、シュラウド22のフランジ部22aと中間ハウジング6との間に、コンプレッサ2の回転によって吸気をコンプレッサ側スクロール空間24に送り込むディフューザ部25が形成されている。従って、シュラウド22のフランジ部22aは、コンプレッサ側スクロール空間24とディフューザ部25とを隔てる隔壁になっている。
ディフューザ部25は、内周から外周に向かう途中で方向変換して、コンプレッサ側スクロール空間24の側に向けて曲がるように滑らかに湾曲したカール部25aを有する。そして、ディフューザ部25は、カール部25aに至るまでは、溝幅eが内周部から外周に向けて僅かに縮小しているが、カール部25aでは、殆どその全体に亘って溝幅eは等しくなっている。かつ、カール部25aは、ほぼ、コンプレッサ2の回転軸心の方向(中間ハウジング6と反対の方向)に向けて開口している。念のため、開口方向を図3(B)に矢印32で示している。
ディフューザ部25がカール部25aを有していることから、シュラウド22におけるフランジ部22aの先端部もカール状縁部33になっている。カール状縁部33は、先端に向けて厚さが小さくなるように設定している。また、シュラウド22のフランジ部22aは、基端から先端に向けて厚さが徐々に小さくなっている。なお、図では明瞭に示していないが、コンプレッサ2とシュラウド22及び中間ハウジング6との間には、僅かながらクリアランスを設けている。
以上の構成において、コンプレッサハウジング5及びシュラウド22は、ダイキャストなどによって製造可能であり、高い寸法精度に製造できる。このため、コンプレッサ側スクロール空間24やディフューザ部25も、高い寸法で安定化できる。なお、シュラウド22は合成樹脂製とすることも可能であり、この場合は軽量化できる利点もある。
そして、ディフューザ部25に流入した吸気は、遠心方向に移動してから、カール部25aを経由して滑らかに方向変換するが、カール部25aはほぼ軸線方向に開口しているため、コンプレッサ側スクロール空間24の外周面30にスムースに案内される。従って、吸気が外周面30に衝突して乱流が発生するようなことはなくて、吸気はコンプレッサ側スクロール空間24にスムースに流入する。従って、コンプレッサ側スクロール空間24内での吸気の流れを円滑化して、コンプレッサ部をできるだけコンパクト化しつつ圧縮効率の向上に貢献でき、延いては、燃費の向上にも貢献できる。
コンプレッサ側スクロール空間24に流入した吸気は、図3(A)(B)に曲がった矢印で示すように、コンプレッサ側スクロール空間24の内面の沿って流れるため、旋回する傾向を呈する。この場合、断面積が小さい箇所では、コンプレッサ側スクロール空間24に流入した吸気はすぐに内側面に31に至るため、旋回流になる傾向が高い。
従って、吸気が内側面31に衝突して乱流が生じるようなことはなく、むしろ、コンプレッサ側スクロール空間24で生成された旋回流が、吸気がコンプレッサ側スクロール空間24に流入することを助長するよう作用を果たしている。従って、コンプレッサ側スクロール空間24への吸気の流入も、コンプレッサ側スクロール空間24に流入した後の流れもスムースである。
他方、コンプレッサ側スクロール空間24の内側面31が平坦面であると、コンプレッサ側スクロール空間24の内部で吸気が旋回流を生成する機能は低下するが、コンプレッサ側スクロール空間24の断面積がある程度まで大きくなると、吸気が旋回しようとする傾向は低下して、周方向にスムースに方向変換する。従って、吸気の運動エネルギを周方向の流れとして利用して、吸気を速やかに排除できる。
更に、内側面31を平坦面に形成すると、コンプレッサ側スクロール空間24をできるだけディフューザ部25の側に寄せつつ、内周面29を軸心側に寄せることができるため、コンプレッサ側スクロール空間24をコンパクト化することができる。つまり、吸気のスムースな流れを確保しつつ、コンプレッサ側スクロール空間24の外径は変えずに内径を小さくすることにより、コンプレッサ側スクロール空間24の断面積を徐々に拡大することができる。これにより、過給効率を高めつつコンパクト化することができる。
以上、本願発明の実施形態を説明したが、本願発明は、他にも様々に具体化することができる。敢えて述べることはないが、タービンハウジングと中間ハウジングとは別体であってもよい。ディフューザ部におけるカール部の範囲は、必要に応じて任意に設定できる。例えば、全体がカール部になっていてもよいし、外周側の半分程度がカール部になっていてもよい。
本願発明は、実際に排気ターボ過給機に具体化できる。従って、産業上利用できる。
1 タービン
2 コンプレッサ
3 回転軸
5 コンプレッサハウジング
6 中間ハウジング
11 軸受け部
21 吸気入口
22 シュラウド
22a フランジ部
23 コンプレッサ室
24 コンプレッサ側スクロール空間
25 ディフューザ部
25a カール部
26 吸気吐出口
28 コンプレッサ側スクロール空間の外側面
29 コンプレッサ側スクロール空間の内周面
30 コンプレッサ側スクロール空間の外周面
31 コンプレッサ側スクロール空間の内側面
33 カール状縁部

Claims (2)

  1. タービンに連結されたコンプレッサが回転自在に配置されていて吸気が軸方向に流入するコンプレッサ室と、前記コンプレッサの外周外側に形成された略環状のコンプレッサ側スクロール空間と、前記コンプレッサ室からコンプレッサ側スクロール空間に吸気を導くリング状のディフューザ部とを有しており、
    前記コンプレッサ側スクロール空間は、前記ディフューザ部よりも吸気流入方向と反対側に位置していて、前記ディフューザ部の外周とコンプレッサ側スクロール空間の外周とが連続している排気ターボ過給機であって、
    コンプレッサハウジングとこれにタービンの側から重なった中間ハウジング、及び、前記ハウジングに中間ハウジングの側から嵌着したシュラウドとを有していて、前記シュラウドは、前記ハウジングの内周に嵌まる筒部と、前記中間ハウジングと対向するフランジとを有し、
    前記コンプレッサ室は前記シュラウドと中間ハウジングとの間に形成されて、前記ディフューザ部は前記シュラウドのフランジと中間ハウジングとの間に形成され、更に、前記コンプレッサ側スクロール空間は、前記コンプレッサハウジングと前記シュラウドのフランジとで形成されており、
    前記コンプレッサ側スクロール空間の外周面は、前記コンプレッサの回転軸心を含む平面によって切断した縦断面視において平坦状になっていて湾曲した外側面に連続している一方
    前記ディフューザ部は、前記コンプレッサ側スクロール空間の外周面と略平行な方向に開口するように湾曲したカール部を有しており、前記カール部を等しい溝幅に設定していると共に、前記カール部の外周面と前記コンプレッサ側スクロール空間における平坦状の外周面とが連続しており、
    かつ、前記コンプレッサ側スクロール空間の外周面は、前記縦断面視において、前記ディフューザ部のカール部から離れるに従って前記コンプレッサの回転軸心に近づくように傾斜している、
    排気ターボ過給機。
  2. 前記コンプレッサ側スクロール空間の内周面は、前記縦断面視において平坦状になっていて、前記ディフューザ部のカール部から離れるに従って前記コンプレッサの回転軸心から離れるように傾斜しており、
    前記コンプレッサ側スクロール空間の外周面と内周面とは、前記ディフューザ部から遠い部位において湾曲した外側面を介して連続している、
    請求項1に記載した排気ターボ過給機。
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