JP3033902B1 - タ―ボチャ―ジャのコンプレッサ - Google Patents

タ―ボチャ―ジャのコンプレッサ

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JP3033902B1
JP3033902B1 JP11056206A JP5620699A JP3033902B1 JP 3033902 B1 JP3033902 B1 JP 3033902B1 JP 11056206 A JP11056206 A JP 11056206A JP 5620699 A JP5620699 A JP 5620699A JP 3033902 B1 JP3033902 B1 JP 3033902B1
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浩之 長谷川
久貴 藤崎
大祐 黒岩
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株式会社エッチ・ケー・エス
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Abstract

【要約】 【課題】 コンプレッサハウジングの外形を大きくする
ことなく、ディフューザの長さをより大きくし、圧力変
換の仕事量を増加させること。 【解決手段】 ターボチャージャ10のコンプレッサ1
2において、インペラ軸14を含む断面で視て、ディフ
ューザ22がストレート部22Aと曲がり部22Bとか
らなるもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はターボチャージャの
コンプレッサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ターボチャージャのコンプレッサ
にあっては、吸入空気を加速するインペラを備えたイン
ペラ室と、インペラ室の外周に連通し、インペラ軸の周
方向に環状をなしてインペラにより加速された空気を減
速加圧するディフューザと、ディフューザの環状の出口
部に連通し、ディフューザにより減速加圧された空気を
吐出口へ導くスクロールとを有して構成されている。
【0003】即ち、コンプレッサのディフューザは、イ
ンペラ軸の周方向に連続する環状をなすものであるか
ら、インペラ室の外周(インペラ室出口部)に連通する
環状の入口部から、スクロール(スクロール入口部)に
連通する環状の出口部に向けて、その環状流路断面積を
徐々に増大する。このため、インペラによりディフュー
ザに押込まれた空気は、ディフューザの入口部から出口
部に向けて該ディフューザを通過する過程で、その流速
を次第に低下するものとなる。このとき、ディフューザ
を通過する空気の持つエネルギ(内部エネルギ+速度エ
ネルギ+位置エネルギ)の総和は変わらないから、速度
エネルギが減少し、他の内部エネルギと位置エネルギが
増加するものとなり、ディフューザを通過する空気の圧
力を高める、いわゆる圧力変換が行われるものとなる。
【0004】従って、ディフューザを通過する空気の圧
力をより高めるように圧力変換の仕事量を多くするため
には、空気がディフューザを通過する長さ、即ち、ディ
フューザの長さをより大きくすることが必要となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】然るに、従来技術で
は、ターボチャージャのインペラ軸を含む断面で視たと
き、ディフューザを、入口部から出口部に渡る半径方向
の全長についてストレート状としている。
【0006】このため、従来技術において、ディフュー
ザによる圧力変換の仕事量をより多くするために、スト
レート状ディフューザの長さをより大きくすると、必然
的にコンプレッサ(コンプレッサハウジング)の外形が
過大になり、車載取付状態でスペース上の不都合を生ず
る。
【0007】本発明の課題は、コンプレッサハウジング
の外形を大きくすることなく、ディフューザの長さをよ
り大きくし、圧力変換の仕事量を増加させることにあ
る。
【0008】請求項1に記載の本発明は、吸入空気を加
速するインペラを備えたインペラ室と、インペラ室の外
周に連通し、インペラ軸の周方向に環状をなしてインペ
ラにより加速された空気を減速加圧するディフューザ
と、ディフューザの環状の出口部に連通し、ディフュー
ザにより減速加圧された空気を吐出口へ導くスクロール
とを有してなるターボチャージャのコンプレッサにおい
て、前記インペラ軸を含む断面で視て、前記ディフュー
ザがインペラ室に連通する入口部から半径方向にスクロ
ールに向けて延び、スクロールの内面に沿って該スクロ
ールの断面内に開口する出口部まで延びる流路の少なく
とも出口部の側の一部に曲がり部を有し、前記ディフュ
ーザの入口部から出口部に渡る流路は半径方向外方に向
けてその通路巾を同一とし、かつ該ディフューザの曲が
り部はスクロールの内面に同心状をなすように湾曲され
なるようにしたものである。
【0009】請求項2に記載の本発明は、請求項1に記
載の本発明において更に、前記ディフューザがインペラ
室に連通する入口部から半径方向にスクロールに向けて
延びるストレート部と、該ストレート部の外端部からス
クロールの内面に沿って該スクロールの断面内に開口す
る出口部まで延びる曲がり部とからなるようにしたもの
である。
【0010】請求項3に記載の本発明は、請求項1に記
載の本発明において更に、前記ディフューザがインペラ
室に連通する入口部から半径方向にスクロールに向けて
延び、スクロールの内面に沿って該スクロールの断面内
に開口する出口部までの全長を曲がり部としてなるよう
にしたものである。
【0011】請求項4に記載の本発明は、請求項1〜3
のいずれかに記載の本発明において更に、前記インペラ
軸を含む断面で視て、前記ディフューザのスクロールの
内面に沿う曲がり部の延在長さが、該ディフューザの全
長の20%以下に設定されてなるようにしたものである。
【0012】請求項5に記載の本発明は、請求項1〜3
のいずれかに記載の本発明において更に、前記インペラ
軸を含む断面で視て、前記ディフューザのスクロールの
内面に沿う曲がり部が該スクロールの断面中心まわりに
なす延在角度が30度以上210度以下であるようにしたも
のである。
【0013】
【作用】請求項1の本発明によれば下記の作用があ
る。 ディフューザを、インペラ室に連通する入口部からス
クロールの内面に沿って該スクロールの断面内に開口す
る出口部まで延びる流路の少なくとも一部に曲がり部を
有するように構成した。即ち、ディフューザをスクロー
ルの断面内にまで延在させることにより、またディフュ
ーザの流路の少なくとも一部を曲がり状とすることによ
り、コンプレッサハウジングの外形を大きくすることな
く、ディフューザの長さをより大きくでき、圧力変換の
仕事量を増加させることができる。
【0014】請求項2の本発明によれば下記、の作
用がある。 ディフューザを、インペラ室側のストレート部と、ス
クロールの断面内にて延在する曲がり部とから構成した
から、上述に有効となる曲がり部を有しながら、ディ
フューザのインペラ室側での空気の流れをストレート部
において曲がりに起因する抵抗なく、発熱を生ずること
のないものとし、圧力変換効率を向上できる。
【0015】ディフューザがストレート部を有するこ
とから、コンプレッサハウジングにおいてディフューザ
のストレート部を構成する部分の加工がストレートとな
って容易となり、またコンプレッサハウジングとともに
ディフューザのストレート部を構成するバックプレート
の形状もストレートとなり、このバックプレートを他の
一般的構成のターボチャージャのためのバックプレート
と共用化できる。
【0016】請求項3の本発明によれば下記〜の作
用がある。 ディフューザの全長を曲がり部としたから、コンプレ
ッサハウジングの外形をより小さくしながら、ディフュ
ーザの長さをより大きくでき、圧力変換の仕事量を増加
させることができる。
【0017】ディフューザの長手方向でストレート部
と曲がり部の接続点で生じがちな流路の屈曲を生ずるこ
となく、流路の全長を滑らかに連続する緩やかな曲線状
とすることができ、流路の屈曲に起因する大きな抵抗を
伴なうことなく、圧力変換効率を向上できる。
【0018】ディフューザの入口部から曲がり部を構
成するものであるから、この入口部での曲率をここに連
なるインペラの羽根基部に沿う空気流線に倣う曲率に設
定でき、インペラ室からディフューザの入口部への空気
の流入抵抗を可及的に緩和し、圧力変換効率を向上でき
る。
【0019】請求項4の本発明によれば下記の作用が
ある。 ディフューザのスクロールの内面に沿う曲がり部の延
在長さをその全長の20%を超えて大きくすると、ディフ
ューザの曲がり自体が空気の流れの抵抗となって空気を
スムースにスクロールに送り込むことができず、空気の
持つエネルギは圧力変換されずに発熱により損失するも
のとなる。即ち、ディフューザによる圧力変換の仕事量
を増加させるに好適となる該ディフューザのスクロール
の内面に沿う曲がり部の延在長さはその全長の20%以下
である。
【0020】請求項5の本発明によれば下記の作用が
ある。 ディフューザのスクロールの内面に沿う曲がり部が該
スクロールの断面中心まわりになす延在角度が30度以上
210度以下であるものとすることにより、ディフューザ
の出口部からスクロールの渦巻き方向のある位置に吐出
する空気と、スクロール内の渦巻き方向のより上流側か
ら流れてくる空気とを、同一流速に近づけて合流させる
ことができ、合流部での空気の流れの損失を減らすこと
ができる。尚、ディフューザの延在角度が210度を超え
る場合には、ディフューザの長さが過大となって流れの
抵抗損失が過大となり、またスクロールにおいて所定の
スクロール断面積を確保しにくくなることとなって妥当
でない。
【0021】
【発明の実施の形態】図1は第1実施形態のターボチャ
ージャを示す模式図、図2はコンプレッサハウジングを
示す模式図、図3は図2のインペラ軸を含む断面を示す
模式図、図4は過給圧到達時間特性を示す線図、図5は
出力特性を示す線図、図6は第2実施形態のターボチャ
ージャを示す模式図、図7はコンプレッサハウジングの
インペラ軸を含む断面を示す模式図である。
【0022】(第1実施形態)(図1〜図3) ターボチャージャ10は、図1に示す如く、エンジンの
排気ガスエネルギにより駆動されるタービン11と、タ
ービン11の回転力により、エンジンへの吸入空気を強
制的に圧縮するコンプレッサ12を有する。このとき、
ターボチャージャ10は、軸受ハウジング13にインペ
ラ軸14を支持し、インペラ軸14の一端側に設けてあ
るタービンインペラ15をタービンハウジング16に配
置し、インペラ軸14の他端側に設けてあるコンプレッ
サインペラ17をコンプレッサハウジング18に配置し
ている。
【0023】そして、ターボチャージャ10は、コンプ
レッサハウジング18の背面にボルト19Aにより固定
されるバックプレート19を備えるとともに、コンプレ
ッサハウジング18の内部に、図1〜図3に示す如く、
インペラ室21、ディフューザ22、スクロール23を
設けている。
【0024】インペラ室21は、インペラ軸14に支持
されたインペラ17を収容し、吸入口24から吸入され
る空気にインペラ17の回転によって遠心力を付与し加
速させる。
【0025】ディフューザ22は、主としてコンプレッ
サハウジング18とバックプレート19とに挟まれて構
成され、インペラ室21の外周に連通し、インペラ軸1
4の周方向に環状をなしてインペラ17により加速され
た空気を減速加圧する。即ち、ディフューザ22は、イ
ンペラ軸14の周方向に連続して環状をなすものである
から、インペラ室21の外周(インペラ室出口部)に連
通する環状の入口部25Aから、スクロール23(スク
ロール入口部)に連通する環状の出口部25Bに向け
て、その環状流路断面積を徐々に増大する。これによ
り、ディフューザ22は、前述した如く、空気の速度エ
ネルギを減少し、内部エネルギと位置エネルギを増加さ
せるものとなって圧力変換を行い、空気の圧力を高め
る。
【0026】スクロール23は、ディフューザ22の環
状の出口部25Bに連通し、ディフューザ22により減
速加圧された空気を吐出口26へ導き、ひいては吸気管
からエンジンへ圧送する。
【0027】然るに、本発明にあっては、ディフューザ
22の圧力変換の仕事量を増加させるため、以下の構成
を備える。即ち、コンプレッサハウジング18におい
て、インペラ軸14を含む断面(図1、図3)で視て、
ディフューザ22を、インペラ室21に連通する入口部
25Aから半径方向にスクロール23に向けて延びるス
トレート部22A(主としてバックプレート19に対応
する部分)と、ストレート部22Aの外端部からスクロ
ール23の内面に沿って該スクロール23の断面内に開
口する出口部25Bまで延びる曲がり部22Bとからな
るものとした。
【0028】即ち、ディフューザ22を、インペラ室2
1に連通する入口部25Aからスクロール23に向かう
ストレート部22Aに、該ストレート部22Aの外端部
からスクロール23の内面に沿って該スクロール23の
断面内に開口する出口部25Bまで延びる曲がり部22
Bを有するように構成した。即ち、ディフューザ22を
スクロール23の断面内にまで延在させることにより、
また、ディフューザ22の全長の一部を曲がり状とする
ことにより、コンプレッサハウジング18の外形を大き
くすることなく、ディフューザ22の長さをより大きく
でき、圧力変換の仕事量を増加させることができる。
【0029】また、ディフューザ22が曲がり部22B
を有しながら、インペラ室21の側ではストレート部2
2Aを有するものとしたから、ディフューザ22のイン
ペラ室21側での空気の流れをストレート部22Aにお
いて曲がりに起因する抵抗なく、発熱を生ずることのな
いものとし、圧力変換効率を向上できる。
【0030】また、ディフューザ22がストレート部2
2Aを有することから、コンプレッサハウジング18に
おいてディフューザ22のストレート部22Aを構成す
る部分の加工がストレートとなって容易となり、またコ
ンプレッサハウジング18とともにディフューザ22の
ストレート部22Aを構成するバックプレート19の形
状もストレートとなり、このバックプレート19を他の
一般的構成のターボチャージャのためのバックプレート
と共用化できる。
【0031】ディフューザ22の長さと形態の設定につ
いては以下の如くとする。 (A) ディフューザ22の長さ (1) インペラ17の最大半径をRとするとき、ディフュ
ーザ22の全長(インペラ軸14の中心から出口部25
Bまでの長さ)Lは1.5R以上1.8R以下とする。1.5R
未満では圧力変換の仕事量を十分に増やすことができな
い。1.8R超えでは、ディフューザ22からスクロール
23に送出される空気の速度が停滞する如くに過度に低
減し、妥当でない。
【0032】(2) ディフューザ22のスクロール23の
内面に沿う曲がり部22Bの延在長さLaは、ディフュ
ーザ22の全長Lの20%以下とする。20%超えでは、曲
がり部22Bの曲がり自体が空気の流れの抵抗となり、
空気のエネルギは圧力変換されずに発熱による損失を生
ずるものとなってしまう。
【0033】(3) ディフューザ22のスクロール23の
内面に沿う曲がり部22B(図3)がスクロール23の
断面中心まわりになす延在角度θは、30度以上210度以
下とする。これによれば、ディフューザ22の出口部2
5Bからスクロール23の渦巻き方向のある位置に吐出
する空気と、スクロール23内の渦巻き方向のより上流
側から流れてくる空気とを、同一流速に近づけて合流さ
せることができ、合流部での空気の流れの損失を減らす
ことができる。尚、ディフューザ22の延在角度が210
度を超える場合には、ディフューザ22の長さが過大と
なって流れの抵抗損失が過大となり、またスクロール2
3において所定のスクロール断面積を確保しにくくなる
こととなって妥当でない。
【0034】(B) ディフューザ22の形態 (1) ディフューザ22の入口部25Aから出口部25B
に渡る流路は半径方向外方に向けてその通路巾(Wa、
Wb)を同一とすることができる。即ち、ストレート部
22Aは入口部25Aから半径方向外方に向けてその通
路巾Waを同一とすることができる。また、曲がり部2
2Bはスクロール23の内面に同心状をなすように湾曲
し、ストレート部22Aの外端部から出口部25Bに向
けて(半径方向で)その通路巾Wbを同一とすることが
できる。
【0035】尚、ディフューザ22の湾曲状曲がり部2
2Bは、スクロール23の断面内にまで入り、かつ湾曲
されていることにより、ディフューザ22の全長を大き
くするだけでなく、ストレート部22Aからスクロール
23に入る空気の流れに抵抗損失を与えない、スムース
なガイドとなり、空気のディフューザ22からスクロー
ル23への流入効率を向上する。
【0036】また、ディフューザ22の曲がり部22B
はインペラ軸14を中心とする周方向でもその通路巾W
bを同一とすることができ、これによりディフューザ2
2による空気の圧力変換効率を向上できる。
【0037】(2) ディフューザ22の曲がり部22Bの
通路巾Wbを、ストレート部22Aの外端部から出口部
25Bに向けて次第に広げるテーパ状とすることもでき
る。これによれば、ディフューザ22の流路断面積をよ
り一層拡大し、これによる空気の圧力変換の仕事量を増
大できる。
【0038】(3) ディフューザ22の曲がり部22Bの
通路巾Wbを、ストレート部22Aの外端部から出口部
25Bに向けて次第に狭めるテーパ状とすることもでき
る。これによれば、曲がり部22Bの曲がり形状を変更
するだけで、エンジンの運転状況、出力特性等に適合す
る圧力変換性能を提供できる。
【0039】(第2実施形態)(図6、図7) 第2実施形態のターボチャージャ100が第1実施形態
のターボチャージャ10と異なる点は、ディフューザ2
2がインペラ室21に連通する入口部25Aから半径方
向にスクロール23に向けて延び、スクロール23の内
面に沿って該スクロール23の断面内に開口する出口部
25Bまでの全長を曲がり部101としたことにある。
【0040】即ち、ディフューザ22の全長を曲がり部
101としたから、コンプレッサハウジング18の外形
をより小さくしながら、ディフューザ22の長さをより
大きくでき、圧力変換の仕事量を増加させることができ
る。
【0041】また、ディフューザ22の長手方向でスト
レート部と曲がり部の接続点で生じがちな流路の屈曲を
生ずることなく、流路の全長を滑らかに連続する緩やか
な曲線状とすることができ、流路の屈曲に起因する大き
な抵抗を伴なうことなく、圧力変換効率を向上できる。
【0042】また、ディフューザ22の入口部25Aか
ら曲がり部101を構成するものであるから、この入口
部25Aでの曲率をここに連なるインペラ17の羽根基
部17Aに沿う空気流線に倣う曲率に設定でき、インペ
ラ室21からディフューザ22の入口部25Aへの空気
の流入抵抗を可及的に緩和し、圧力変換効率を向上でき
る。
【0043】尚、このターボチャージャ100において
も、ディフューザ22の長さと形態の設定については第
1実施形態において(A) 、(B) で前述したと同様であ
る。
【0044】即ち、ディフューザ22の長さについて
は、(1) ディフューザ22の全長Lを1.5R以上1.8R以
下とすること(Rはインペラ17の最大半径)、(2) デ
ィフューザ22の全曲がり部101のうちでスクロール
23の内面に沿う曲がり部101Aの延在長さLaは、
ディフューザ22の全曲がり部101の全長Lの20%以
下とすること、(3)ディフューザ22のスクロール23
の内面に沿う曲がり部101Aがスクロール23の断面
中心まわりになす延在角度θは、30度以上210度以下と
することである。
【0045】また、ディフューザ22の形態について
は、(1) ディフューザ22の全曲がり部101に渡る流
路の通路巾を同一とすること、(2) ディフューザ22の
全曲がり部101、もしくは曲がり部101Aの通路巾
を出口部25Bに向けて拡げるテーパ状としても良いこ
と、(3) ディフューザ22の全曲がり部101、もしく
は曲がり部101Aの通路巾を出口部25Bに向けて狭
めるテーパ状としても良いことである。
【0046】尚、本発明の実施において、ターボチャー
ジャ10、100において、スクロール23の断面形状
は、円形の他、長円形、曲線形、一部に直線を含む曲線
形、多角形等のいかなるものであっても良い。例えば、
スクロール23の断面がインペラ軸14に沿う方向に長
径をもつ長円をなし、コンプレッサハウジング18の外
径が小径をなすターボチャージャ10、100におい
て、本発明によれば、エンジンの出力特性等に必要なデ
ィフューザ22の長さを容易に得ることができる。
【0047】(実施例)本発明例として、ターボチャー
ジャ10のディフューザ22に曲がり部22Bを設け、
曲がり部22Bの長さLaを全長Lの15.9%とし、曲が
り部22Bの通路巾Wbを半径方向でも、周方向でも同
一としたものを用いた。従来技術として、ディフューザ
22に曲がり部22Bを設けないものを用いた。
【0048】図4によれば、本発明により、ディフュー
ザ22による圧力変換の仕事量が増大し、設定過給圧
(1800mmHgA)に到達するまでの運転時間を従来に比し
て0.4秒短縮できることが認められた。
【0049】図5によれば、本発明により、ディフュー
ザ22による圧力変換の仕事量が増大し、エンジン回転
数の全域に渡って出力が向上し、特に4000rpmから6000r
pmの範囲では、従来に比して最大23%の出力向上が認め
られた。
【0050】以上、本発明の実施の形態を図面により詳
述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限
られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の
設計の変更等があっても本発明に含まれる。
【0051】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、コンプレ
ッサハウジングの外形を大きくすることなく、ディフュ
ーザの長さをより大きくし、圧力変換の仕事量を増加さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は第1実施形態のターボチャージャを示す
模式図である。
【図2】図2はコンプレッサハウジングを示す模式図で
ある。
【図3】図3は図2のインペラ軸を含む断面を示す模式
図である。
【図4】図4は過給圧到達時間特性を示す線図である。
【図5】図5は出力特性を示す線図である。
【図6】図6は第2実施形態のターボチャージャを示す
模式図である。
【図7】図7はコンプレッサハウジングのインペラ軸を
含む断面を示す模式図である。
【符号の説明】
10、100 ターボチャージャ 12 コンプレッサ 14 インペラ軸 15、17 インペラ 18 コンプレッサハウジング 21 インペラ室 22 ディフューザ 22A ストレート部 22B、101、101A 曲がり部 23 スクロール 25A 入口部 25B 出口部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−189722(JP,A) 特開 平10−266865(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02B 37/00 - 39/16

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸入空気を加速するインペラを備えたイ
    ンペラ室と、インペラ室の外周に連通し、インペラ軸の
    周方向に環状をなしてインペラにより加速された空気を
    減速加圧するディフューザと、ディフューザの環状の出
    口部に連通し、ディフューザにより減速加圧された空気
    を吐出口へ導くスクロールとを有してなるターボチャー
    ジャのコンプレッサにおいて、 前記インペラ軸を含む断面で視て、前記ディフューザが
    インペラ室に連通する入口部から半径方向にスクロール
    に向けて延び、スクロールの内面に沿って該スクロール
    の断面内に開口する出口部まで延びる流路の少なくとも
    出口部の側の一部に曲がり部を有し、 前記ディフューザの入口部から出口部に渡る流路は半径
    方向外方に向けてその通路巾を同一とし、かつ該ディフ
    ューザの曲がり部はスクロールの内面に同心状をなすよ
    うに湾曲されて なることを特徴とするターボチャージャ
    のコンプレッサ。
  2. 【請求項2】 前記ディフューザがインペラ室に連通す
    る入口部から半径方向にスクロールに向けて延びるスト
    レート部と、該ストレート部の外端部からスクロールの
    内面に沿って該スクロールの断面内に開口する出口部ま
    で延びる曲がり部とからなる請求項1記載のターボチャ
    ージャのコンプレッサ。
  3. 【請求項3】 前記ディフューザがインペラ室に連通す
    る入口部から半径方向にスクロールに向けて延び、スク
    ロールの内面に沿って該スクロールの断面内に開口する
    出口部までの全長を曲がり部としてなる請求項1記載の
    ターボチャージャのコンプレッサ。
  4. 【請求項4】 前記インペラ軸を含む断面で視て、前記
    ディフューザのスクロールの内面に沿う曲がり部の延在
    長さが、該ディフューザの全長の20%以下に設定されて
    なる請求項1〜3のいずれかに記載のターボチャージャ
    のコンプレッサ。
  5. 【請求項5】 前記インペラ軸を含む断面で視て、前記
    ディフューザのスクロールの内面に沿う曲がり部が該ス
    クロールの断面中心まわりになす延在角度が30度以上21
    0 度以下である請求項1〜3のいずれかに記載のターボ
    チャージャのコンプレッサ。
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