JP6756304B2 - 防水シート及び防水施工方法 - Google Patents
防水シート及び防水施工方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6756304B2 JP6756304B2 JP2017115004A JP2017115004A JP6756304B2 JP 6756304 B2 JP6756304 B2 JP 6756304B2 JP 2017115004 A JP2017115004 A JP 2017115004A JP 2017115004 A JP2017115004 A JP 2017115004A JP 6756304 B2 JP6756304 B2 JP 6756304B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mass
- group
- parts
- waterproof sheet
- waterproof
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Adhesive Tapes (AREA)
- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
- Foundations (AREA)
- Sealing Material Composition (AREA)
Description
[1]
基材層に粘着層を積層してなる防水シートであり、上記粘着層が、
(A)1分子中に少なくとも2個の珪素原子と結合するアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン、
(B)R2 3SiO1/2単位(式中、R2は非置換又は置換の1価炭化水素基であるが、R2はアルケニル基を含む)とSiO2単位とを主成分とする樹脂質共重合体、
(C)珪素原子と結合する水素原子(SiH基)を少なくとも2個含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、
(D)付加反応触媒
を含有してなる付加反応硬化型シリコーン組成物の硬化物からなり、該硬化物の硬さがCSR−2型硬度計で3〜20であり、
上記基材層が、主成分のポリマーにシリコーンを含まず、かつ上記(C)成分及び(D)成分を含有してなるエラストマー組成物の硬化物からなることを特徴とする防水シート。
[2]
上記エラストマー組成物が、(E)非共役ポリエンが、下記一般式(1)又は(2)
で示される少なくとも1種のノルボルネン化合物よりなる、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴムを含む組成物である[1]記載の防水シート。
[3]
(A)成分の配合量が、(A)及び(B)成分の合計100質量部に対して20〜100質量部であり、(B)成分の配合量が、(A)及び(B)成分の合計100質量部に対して0〜80質量部である[1]又は[2]記載の防水シート。
[4]
付加反応硬化型シリコーン組成物における(C)成分の配合量が、(A)及び(B)成分の合計100質量部に対して0.5〜20質量部である[1]〜[3]のいずれかに載の防水シート。
[5]
(E)成分において、(a)エチレン単位と(b)α−オレフィン単位のモル比[(a)/(b)]が40/60〜95/5である[2]〜[4]のいずれかに記載の防水シート。
[6]
(E)成分のアルケニル基の含有量が0.0001〜0.01モル/gである[2]〜[5]のいずれかに記載の防水シート。
[7]
エラストマー組成物の硬化物のデュロメータータイプA硬さが30〜90である[1]〜[6]のいずれかに記載の防水シート。
[8]
エラストマー組成物に、更に、ゴム補強剤及び/又は無機充填剤を含有する[1]〜[7]のいずれかに記載の防水シート。
[9]
[1]〜[8]のいずれかに記載の複数の防水シートを併設して、水分の浸入を防止する箇所を含む部分を液密に被覆すると共に、互いに隣接する上記防水シートを重なり部分の幅を5mm以上として液密に重ね合せて貼着するようにした防水シートの防水施工方法。
図1に、本発明の防水シートの構造を説明する断面図を示す。図1に示すように、本発明の防水シート10は、基材層11の片面に粘着層12を積層がされてなるものであり、通常粘着層12上には保護フィルム13が剥離可能に積層される。使用時には、保護フィルム13が剥離され、粘着層12を所用箇所に粘着する。
(A)1分子中に少なくとも2個の珪素原子と結合するアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン、
(B)R2 3SiO1/2単位(式中、R2は非置換又は置換の1価炭化水素基であるが、R2はアルケニル基を含む)とSiO2単位とを主成分とする樹脂質共重合体、
(C)珪素原子と結合する水素原子(SiH基)を少なくとも2個含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、
(D)付加反応触媒
を含有してなる付加反応硬化型シリコーン組成物であり、硬化後の硬さがCSR−2型硬度計で3〜20である。
R1 aSiO(4-a)/2 (I)
で示されるものが用いられる。
式中、R1は互いに同一又は異種の炭素数1〜10、好ましくは1〜8の非置換又は置換の1価炭化水素基であり、aは1.5〜2.8、好ましくは1.8〜2.5、より好ましくは1.95〜2.05の範囲の正数である。ここで、上記R1で示される珪素原子に結合した非置換又は置換の1価炭化水素基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基、ビニル基、アリル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基、オクテニル基等のアルケニル基や、これらの基の水素原子の一部又は全部をフッ素、臭素、塩素等のハロゲン原子、シアノ基等で置換したもの、例えばクロロメチル基、クロロプロピル基、ブロモエチル基、トリフロロプロピル基、シアノエチル基等が挙げられるが、全R1の90モル%以上がメチル基であることが好ましい。
また、このオルガノポリシロキサンの構造は基本的には主鎖がジオルガノシロキサン単位(R1 2SiO2/2)の繰り返しからなり、分子鎖両末端がトリオルガノシロキシ基(R1 3SiO1/2)又はヒドロキシジオルガノシロキシ基((HO)R1 2SiO1/2)で封鎖された直鎖状構造を有するが、部分的には分岐状の構造、環状構造等であってもよい。
上記樹脂質共重合体は、常温(25℃)で流動性を有する液状(例えば10mPa・s以上、好ましくは50mPa・s以上)のものでも、流動性のない固体状のものであってもよい。固体状の場合は、トルエン等の有機溶媒に溶解した状態であってもよい。この樹脂質共重合体は、通常適当なクロロシランやアルコキシシランを当該技術において周知の方法で加水分解することによって製造することができる。
R3 bHcSiO(4-b-c)/2 (II)
(式中、R3は炭素数1〜10の非置換又は置換の1価炭化水素基である。また、bは0.7〜2.1、cは0.001〜1.0で、かつb+cは0.8〜3.0を満足する正数である。)
で示され、1分子中に少なくとも2個(通常2〜200個)、好ましくは3〜100個、より好ましくは3〜50個の珪素原子結合水素原子を有するものが好適に用いられる。ここで、R3の1価炭化水素基としては、R1で例示したものと同様のものを挙げることができるが、脂肪族不飽和基を有しないものが好ましい。また、bは好ましくは0.8〜2.0、cは好ましくは0.01〜1.0、b+cは好ましくは1.0〜2.5であり、オルガノハイドロジェンポリシロキサンの分子構造は、直鎖状、環状、分岐状、三次元網目状のいずれの構造であってもよい。この場合、1分子中の珪素原子の数(又は重合度)は2〜300個、特に4〜150個程度の室温(25℃)で液状のものが好適に用いられる。なお、珪素原子に結合する水素原子は分子鎖末端、分子鎖の途中のいずれに位置していてもよく、両方に位置するものであってもよいが、反応速度が速い分子鎖末端にあるものが好ましい。即ち、両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、(CH3)2HSiO1/2単位とSiO4/2単位とからなる共重合体、(CH3)2HSiO1/2単位とSiO4/2単位と(C6H5)SiO3/2単位とからなる共重合体等が挙げられる。
ここで、系内に存在するアルケニル基量に対する(C)成分のSiH基のモル比をH/Viとして示し、また、理論的架橋量とは、系内に添加された(C)成分中の珪素原子に結合した水素原子(SiH基)と、系内に存在するアルケニル基が100%反応した場合の架橋量のことである。即ちH/Viが1以下の時は、SiH基の量が、H/Viが1以上の時は、アルケニル基の量が理論的架橋量となる。これらの官能基量は、組成物設計時の計算式に基づいた量でもよいが、実測値を用いた方がより好ましい。官能基量の実測は、公知の分析方法による、水素ガス発生量或いは不飽和基の測定、NMRによる解析等によって行う。系内の官能基量は、分子内の官能基量をXmol/g、添加量がY質量部の場合、X×Ymol/gで表される。
上記基材層11は、主成分のポリマーにシリコーンを含まず、主成分として下記(E)成分を含み、かつ上記(C)成分、(D)成分を含有してなるエラストマー組成物を用いて形成される。
より具体的には、非共役ポリエンが、下記一般式(1)又は(2)で示される少なくとも1種のノルボルネン化合物よりなるエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴムを含む。
エラストマー組成物における上記(C)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンの配合量は、後述する(E)成分100質量部に対して1〜20質量部が好ましく、1〜10質量部がより好ましい。配合量が少なすぎても多すぎても、十分なゴム物性が得られない。
これらのゴム補強剤の種類及び配合量は、適宜選択できるが、ゴム補強剤の配合量は、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム100質量部に対して、300質量部以下が好ましく、200質量部以下がより好ましい。下限は、特に制限されないが、ゴム補強剤を配合する場合、その配合量は、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム100質量部に対して10質量部以上が好ましく、20質量部以上がより好ましい。
これらの無機充填剤の種類及び配合量は、適宜選択できるが、無機充填剤の配合量は、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム100質量部に対して、300質量部以下が好ましく、200質量部以下がより好ましい。下限は、特に制限されないが、無機充填剤を配合する場合、その配合量は、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体ゴム100質量部に対して30質量部以上が好ましく、50質量部以上がより好ましい。
粘着層を形成する組成物は、基材層を形成する組成物上に、ディッピング、コーティング、スクリーン印刷等する方法で積層シートを得る方法があり、コーティング成形が好適に使用できるので好ましい。なお、これらの硬化条件としては、80〜250℃で10秒〜1時間の範囲が好ましい。更に、低分子成分を除く等の目的で120〜250℃で1〜100時間程度のアフターキュアを行ってもよい。
図4は、本発明の防水シート10を敷設して、上記境界部32を被覆した状態を示す断面であり、図5は、上記境界部32に、複数枚の防水シート10を貼着した施工部分を示す上面図である。
本発明では、この防水シート10として、上述した構成を有するものを使用することにより、図2に示した氷結物40の落下や小動物による破損が起こりにくく、長期に亘って防水性能が維持される。
[防水シートAの作製]
ポリオレフィン系合成ポリマーとして、エチレン・プロピレン・ENB共重合体であるKeltan2650(前出)100質量部を加圧ニーダーにて2分間練った(素練り工程)。その後湿式シリカであるNipsil−VN3(東ソー・シリカ(株)製)15質量部、ダイアナプロセスオイルPW−380(出光興産(株)製)18質量部、分散剤として平均重合度20〜30のヒドロキシ末端メチルビニルシロキサン5質量部、ヒンダードフェノール系酸化防止剤イルガノックス−1010/1質量部を加圧ニーダーに添加し2分間混練りした。その後Nipsil−VN3は15質量部ずつ分割で添加し各々2分間混練りし、合計60質量部のNipsil−VN3を混練りし終えてから更に2分間混練りしてゴムコンパウンドAを得た。混練りは加圧ニーダーの設定温度を120℃にして行い、混練り終了時のゴムコンパウンドAのタップ温度は135℃であった。
得られたゴムコンパウンドAに付加反応触媒であるX−93−1410P−70/0.14質量部、反応抑制剤であるX−93−1122P−70/0.10質量部、付加反応架橋剤であるX−93−1346P−70/3.11質量部(いずれも信越化学工業(株)製)を二本ロールで添加混合後、プレス成形にて150℃、10分間加熱して平均厚さ0.7mmの基材層Aを得た。
[防水シートBの作製]
ポリオレフィン系合成ポリマーとして、エチレン・プロピレン・ENB共重合体であるKeltan2650(前出)100質量部を加圧ニーダーにて2分間練った(素練り工程)。その後乾式処理シリカであるAEROSIL R972(日本アエロジル(株)製)10質量部、ダイアナプロセスオイルPW−380(出光興産(株)製)28質量部、分散剤として平均重合度20〜30のヒドロキシ末端メチルビニルシロキサン8質量部、ヒンダードフェノール系酸化防止剤イルガノックス−1010/1質量部を加圧ニーダーに添加し2分間混練りした。その後AEROSIL R972は10質量部ずつ分割で添加し各々2分間混練りし、合計80質量部のAEROSIL R972を混練りし終えてから更に2分間混練りしてゴムコンパウンドBを得た。混練りは加圧ニーダーの設定温度を120℃にして行い、混練り終了時のゴムコンパウンドBのタップ温度は140℃であった。
上記の基材層Bに、卓上コータを使用して上記粘着性組成物Aを1.0mmになるように積層コーティングし、加熱炉で140℃、5分間加熱硬化させて、2層の防水用積層硬化シートBを得た。得られた防水用積層硬化シートBの平均厚さは1.9mmであった。
[防水シートCの作製]
上記ゴムコンパウンドB100質量部を加圧ニーダーにて1分間素練り後、珪藻土(商品名セライトSF、(株)東京興業貿易商会)100質量部、分散剤として平均重合度20〜30のヒドロキシ末端メチルビニルシロキサン6質量部を加圧ニーダーにて添加し2分間混練り、更に2分間混練りしてゴムコンパウンドCを得た。混練りは加圧ニーダーの設定温度を120℃にして行い、混練り終了時のゴムコンパウンドAのタップ温度は135℃であった。
[防水シートDの作製]
ポリオレフィン系合成ポリマーとして、エチレン・プロピレン・ENB共重合体であるKeltan2650(前出)100質量部を加圧ニーダーにて2分間練った(素練り工程)。その後FEF級カーボンである#60(旭カーボン(株)製)65質量部、ダイアナプロセスオイルPW−380(出光興産(株)製)60質量部、粘度700Pa・sのビニル末端メチルフェニルシロキサン5質量部、酸化カルシウムVESTA−20(井上石灰(株)製)5質量部を加圧ニーダーに添加し2分間混練りした。その後上記#60/60質量部を添加し2分間混練りし、合計125質量部の#60を混練りし終えてから更に2分間混練りしてゴムコンパウンドDを得た。混練りは加圧ニーダーの設定温度を120℃にして行い、混練り終了時のゴムコンパウンドDのタップ温度は125℃であった。
得られたゴムコンパウンドDにX−93−1410P−70/0.14質量部、X−93−1122P−70/0.10質量部、X−93−1346P−70/2.39質量部(いずれも信越化学工業(株)製)を二本ロールで添加混合後、プレス成形にて150℃、10分間加熱して平均厚さ0.7mmの基材層Dを得た。
(シリコーン製硬化シートEの作製)
ミラブル型シリコーンゴム組成物KE−675−U(信越化学工業(株)製)に加硫剤として付加反応硬化剤であるC−19A/1.0質量部、C−19B/2.5質量部(いずれも信越化学工業(株)製)を二本ロールで添加混合後、カレンダー成形にて、100μmのシボ付きPETフィルム上に厚さ0.8mmのシート状に成形し、連続して加熱炉で140℃、10分間加熱硬化させて、PETフィルム上に積層された状態で基材層Eを得た。
(シリコーン製硬化シートFの作製)
IPCスペック1080ガラスクロス(厚さ0.055mm、日東紡績(株)製)に付加反応硬化型の液状シリコーンゴム組成物KE−1950−60A/KE−1950−60B=1/1(いずれも信越化学工業(株)製)の混合分散液をコーター装置にてガラスクロス両面に塗布し、加硫炉で150℃、15分間加熱硬化により、平均厚さ0.5mmの基材層Fを得た。
市販のEPDM製シート(入間川ゴム(株)製:商品名EP−5065、厚さ1mm)に、実施例1のシリコーン粘着層Aを積層しようとしたが、粘着層は140℃、5分間で硬化しなかったため、目的のシートは得られなかった。
市販のEPDM製シート(入間川ゴム(株)製:商品名EP−5065PO、厚さ1mm)に、実施例1のシリコーン粘着層Aを積層しようとしたが、粘着層は140℃、5分間で硬化しなかったため、目的のシートは得られなかった。
市販のEPDM製シート(入間川ゴム(株)製:商品名EP−5065、厚さ1mm)に、シーラント45(信越化学工業(株)製)を塗布した。15cm角のシートに14〜15gのシーラント45を用いたので、比重換算からその平均厚さは0.5mmと計算される。その上に比較例1のシートEの非粘着層をシーラント45塗布後10分以内に積層させた。室温24時間静置後に接着性を確認したが、シーラント45の硬化層とEP−5065とは界面剥離したため、目的のシートは得られなかった。
市販のEPDM製シート(入間川ゴム(株)製:商品名EP−5065PO、厚さ1mm)に、シーラント45(信越化学工業(株)製)を塗布した。15cm角のシートに14〜15gのシーラント45を用いたので、比重換算からその平均厚さは0.5mmと計算される。その上に比較例1のシートEの非粘着層をシーラント45塗布後10分以内に積層させた。室温24時間静置後に接着性を確認したが、シーラント45の硬化層とEP−5065POとは界面剥離したため、目的のシートは得られなかった。
得られたシートの粘着層について、アスカーC型硬度計(高分子計器(株)製、JIS K7312準拠)を用いて硬度を測定した。また、C型硬度計で1未満の硬度を示した場合は、より低硬度領域の硬度測定に適しているCSR−2型硬度計(高分子計器(株)製)を用いて、改めて硬度を測定した。
得られたシートの基材層について、JIS K 6249に準拠した測定方法において、デュロメータータイプAを用いて硬度を測定した。
作製したシートを用い、JIS K 6249に準じて、引張り強さ、引裂き強さ及び切断時伸びを測定した。
200mm×25mmにカットした各積層シートを、150mm×50mm×厚さ10mmのモルタルテストピースの中央に貼り、粘着層がモルタルに馴染むように強く手で押さえつけた。室温1日経過後、モルタルテストピースと一体化した試験片を水道水で満たしたバットの中に試験片全体が水に浸かるように置いた。室温の状態で7日間経過後試験片を取出し、表面の水分を拭きとってから180度方向剥離試験で粘着力を測定した。
粘着力の測定は、JIS C 2107電気絶縁用粘着テープ試験方法に準じて、テストスピード300mm/minで実施した。
使用装置:(株)島津製作所製オートグラフ
評価は、目視による粘着度合と共に、5N以上の数値を示した場合、十分に粘着力があると判断した。5Nより小さい場合、手で引張って剥がす時に簡単に剥がれ、5N以上の場合は手で剥がすのに十分な抵抗を感じるので、5N(/25mm)を閾値とした。
○:室温7日浸水後の粘着力が5N/25mm以上
×:室温7日浸水後の粘着力が5N/25mm未満
図2に示すタンク上部から氷塊物が落下する様子をモデル化して、本試験を実施する。150mm×50mm×厚さ10mmのモルタルテストピースを幅方向に3枚並べ150mm角とした。その上にシーラントマスター300(信越化学工業(株)製)を塗布し2mm厚とした。厚さはモルタルテストピースの周辺にガイドを設けて調整した。塗布後10分以内に、150mm角にカットした各積層シートを積層させ、室温24時間静置後ガイドを外した。さらに48時間(計72時間)経過させた。
炭素鋼板テストピース(150mm×50mm×厚さ5mm、0.3kg/枚)を厚さ方向に4枚ビニルテープで束ね1.2kgのおもりを準備した。このおもりを高さ2mの位置から、貼り付けた積層シートに当たるように、初速度ゼロで落下させた。落下を最大5回繰り返し、落下後のシートの様子を観察した。
○:5回落下させて、亀裂等の破損が観察されない。
△:5回落下させて、シート表面の破損は観察されるものの、破損がモルタルまで到達していない。
×:5回落下させて、モルタルまで到達した破損が1カ所以上観察された。
11 基材層
12 粘着層
13 保護フィルム
20 土台
30 屋外タンク
31 タンク・アニュラ板(底部側)
33 タンク・壁面
40 氷結物
Claims (9)
- 基材層に粘着層を積層してなる防水シートであり、上記粘着層が、
(A)1分子中に少なくとも2個の珪素原子と結合するアルケニル基を含有するオルガノポリシロキサン、
(B)R2 3SiO1/2単位(式中、R2は非置換又は置換の1価炭化水素基であるが、R2はアルケニル基を含む)とSiO2単位とを主成分とする樹脂質共重合体、
(C)珪素原子と結合する水素原子(SiH基)を少なくとも2個含有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン、
(D)付加反応触媒
を含有してなる付加反応硬化型シリコーン組成物の硬化物からなり、該硬化物の硬さがCSR−2型硬度計で3〜20であり、
上記基材層が、主成分のポリマーにシリコーンを含まず、かつ上記(C)成分及び(D)成分を含有してなるエラストマー組成物の硬化物からなることを特徴とする防水シート。 - (A)成分の配合量が、(A)及び(B)成分の合計100質量部に対して20〜100質量部であり、(B)成分の配合量が、(A)及び(B)成分の合計100質量部に対して0〜80質量部である請求項1又は2記載の防水シート。
- 付加反応硬化型シリコーン組成物における(C)成分の配合量が、(A)及び(B)成分の合計100質量部に対して0.5〜20質量部である請求項1〜3のいずれか1項記載の防水シート。
- (E)成分において、(a)エチレン単位と(b)α−オレフィン単位のモル比[(a)/(b)]が40/60〜95/5である請求項2〜4のいずれか1項記載の防水シート。
- (E)成分のアルケニル基の含有量が0.0001〜0.01モル/gである請求項2〜5のいずれか1項記載の防水シート。
- エラストマー組成物の硬化物のデュロメータータイプA硬さが30〜90である請求項1〜6のいずれか1項記載の防水シート。
- エラストマー組成物に、更に、ゴム補強剤及び/又は無機充填剤を含有する請求項1〜7のいずれか1項記載の防水シート。
- 請求項1〜8のいずれか1項記載の複数の防水シートを併設して、水分の浸入を防止する箇所を含む部分を液密に被覆すると共に、互いに隣接する上記防水シートを重なり部分の幅を5mm以上として液密に重ね合せて貼着するようにした防水シートの防水施工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017115004A JP6756304B2 (ja) | 2017-06-12 | 2017-06-12 | 防水シート及び防水施工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017115004A JP6756304B2 (ja) | 2017-06-12 | 2017-06-12 | 防水シート及び防水施工方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019002137A JP2019002137A (ja) | 2019-01-10 |
JP6756304B2 true JP6756304B2 (ja) | 2020-09-16 |
Family
ID=65004755
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017115004A Active JP6756304B2 (ja) | 2017-06-12 | 2017-06-12 | 防水シート及び防水施工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6756304B2 (ja) |
Family Cites Families (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3580887B2 (ja) * | 1995-01-18 | 2004-10-27 | 株式会社共和 | 屋外貯蔵タンクの雨水浸入防止用被覆材 |
TW201000583A (en) * | 2008-05-09 | 2010-01-01 | Dae-Woo Lee | Solvent-free adhesive for waterproof sheet, waterproof sheet and manufacturing method of waterproof sheet using the solvent-free adhesive and construction method using the waterproof sheet |
JP5729131B2 (ja) * | 2010-06-02 | 2015-06-03 | 三井化学株式会社 | 架橋可能なゴム組成物 |
JP5895794B2 (ja) * | 2012-10-02 | 2016-03-30 | 信越化学工業株式会社 | 橋梁橋脚の補修工法用防水シート及びそれを用いた防水施工方法 |
JP6060610B2 (ja) * | 2012-10-15 | 2017-01-18 | 信越化学工業株式会社 | 屋外タンクの防水施工方法 |
JP6020419B2 (ja) * | 2013-11-12 | 2016-11-02 | 信越化学工業株式会社 | 屋外タンクの防水施工方法 |
JP6472094B2 (ja) * | 2014-04-09 | 2019-02-20 | 東レ・ダウコーニング株式会社 | 硬化性オルガノポリシロキサン組成物および電気・電子部品の保護剤または接着剤組成物 |
SG11201703143WA (en) * | 2014-10-22 | 2017-06-29 | Shinetsu Chemical Co | Waterproof sheet and method for waterproofing construction |
JP6511652B2 (ja) * | 2015-02-23 | 2019-05-15 | 株式会社ホクコン | コンクリート構造物の防水工法 |
JP6525060B2 (ja) * | 2015-09-28 | 2019-06-05 | 信越化学工業株式会社 | 防水シート及びそれを用いた防水施工方法 |
-
2017
- 2017-06-12 JP JP2017115004A patent/JP6756304B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019002137A (ja) | 2019-01-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI682018B (zh) | 防水薄片及防水施工方法 | |
TWI715610B (zh) | 防水薄片及使用其之防水施工方法 | |
JP5983718B2 (ja) | 防水施工方法 | |
US9758935B2 (en) | Waterproof sheet for use in bridge pier repair and waterproof working method using the same | |
JP6060610B2 (ja) | 屋外タンクの防水施工方法 | |
JP6780289B2 (ja) | ボックスカルバートの補修方法 | |
JP6662466B2 (ja) | シリコーンゴム製防水シート及び防水施工方法 | |
JP6756304B2 (ja) | 防水シート及び防水施工方法 | |
JP6866916B2 (ja) | ボックスカルバートの施工方法及び保護シート | |
JP2019019526A (ja) | 防水施工方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190620 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20200521 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200728 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200810 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6756304 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |