JP6756298B2 - バラスト水処理装置及びバラスト水処理方法 - Google Patents

バラスト水処理装置及びバラスト水処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、船舶のバラストタンクに収容されるバラスト水を、塩素系薬剤の水溶液を殺菌剤として使用して殺菌するバラスト水処理装置及びバラスト水処理方法に関し、より詳しくは、該殺菌剤の残留物による問題を防止する機能を有するバラスト水処理装置及びバラスト水処理方法に関する。
船舶のバラスト水を殺菌剤により殺菌するバラスト水処理の代表例は、船外から取水した海水を濾過した後、濾過後の海水に酸化性物質を含有する殺菌剤を注入し、殺菌剤注入後の海水をバラストタンクに収容又は漲水する殺菌処理と、バラストタンクから取水した殺菌剤注入済みの海水に還元性物質を含有する還元剤を注入し、還元剤注入後の海水を船外へ排水する還元処理とに大別できる。殺菌処理としては、酸化性を有する遊離有効塩素を含有する塩素系薬剤の水溶液を殺菌剤として使用することが知られている(特許文献1〜3)。該塩素系薬剤の水溶液は、固形の塩素系薬剤を水に溶解させることで用意することができる(特許文献4,5)。
特開2011−092899 特開2013−075250 特開2011−092898 特開2013−056296 国際公開2014/007171
塩素系薬剤の水溶液を用意し、その水溶液を用いてバラストタンクに収容すべきバラスト水としての海水を殺菌処理する場合、通常、該海水を殺菌するために本来必要な量よりも多目に、該水溶液を用意する。なぜなら、塩素系薬剤の水溶液を殺菌剤としてバラスト水に注入するためには、少なくとも、該水溶液を該バラスト水へ供給するための配管が必要であり、本来バラスト水の殺菌に供される量に加え、その配管内に行き渡る量の該水溶液が余分に必要になるからである。
しかし、塩素系薬剤の水溶液を本来必要な量よりも多目に用意すると、余分な該水溶液がバラスト水処理に使用されることなく上記配管内と塩素系薬剤を水に溶解して塩素系薬剤の水溶液を塩素系殺菌剤として生成しバラスト水に供給する殺菌剤供給装置内に残留することになる。
バラスト水処理に使用されることなく残留する塩素系薬剤の水溶液及び/又は該塩素系薬剤の成分(以下、まとめて又は個別に「殺菌剤残留物」という)が、配管内と殺菌剤供給装置内で、溶媒である水の蒸発により濃化すると、あるいは、殺菌剤残留物の水温低下に伴い、塩素系薬剤の水に対する溶解度が低下すると、塩素系薬剤の成分の析出物が殺菌剤残留物中や、殺菌剤残留物と配管等との接液領域に発生し、堆積し、場合によっては、該析出物が配管内と殺菌剤供給装置内で固化するおそれがある。そのおそれは、塩素系殺菌剤の原料が固形塩素系薬剤である場合、特に大きくなる。原料が固形であると、水に対する原料の溶解度の低下は、該原料の成分の析出物の発生に直結するからである。
上記析出物の発生・堆積・固化は、配管の閉塞、圧損増加その他の流通障害、配管と殺菌剤供給装置に備えてあるミキサー、センサ、バルブ、ポンプ等の機器の機能不全などの不具合(以下、まとめて、殺菌剤残留物に起因する「動作不具合」という)の原因となり、ひいてはバラスト水処理の正常な実行の阻害要因となる。
バラスト水処理装置の船内設置場所、船舶の行先、航路、航海時間等によっては、殺菌剤残留物の少なくとも一部の濃化が進行し、また殺菌剤残留物の水温低下により水に対する塩素系薬剤の溶解度が低下する。例えば、赤道直下を航行する船舶の機関室の空調及び通風の機能が不十分であると、機関室の温度は50℃近く(場合によっては50℃超)になることがあるので、そのような機関室内に設置してあるバラスト水処理装置では、水分の著しい蒸発により殺菌剤残留物の少なくとも一部の濃化が短時間で進行する。また、水分の蒸発が緩慢に進む場合であっても、海水をバラスト水としてバラストタンクへ収容しそして該バラスト水をバラストタンクから船外へ排水することを繰り返すバラスト水処理装置が一回目の運転から二回目の運転までの間、長時間活動停止状態に置かれる場合には、少しずつであっても確実に殺菌剤残留物の濃化は進行する。他方、中高緯度の低温海域を航行する船舶の機関室の空調及び通風の機能が不十分であると、機関室内は30℃未満になるので、そのような機関室内に設置してあるバラスト水処理装置では、殺菌剤残留物の水温低下に伴い、水に対する塩素系薬剤の溶解度が低下する。
殺菌剤残留物の少なくとも一部の濃化や水に対する塩素系薬剤の溶解度の低下が進行すると、塩素系薬剤の成分の析出物が、殺菌剤残留物中や、殺菌剤残留物とバラスト水処理装置の構成要素(容器、配管系統等)との接液領域に発生し、堆積し、場合によっては固化するので、殺菌剤残留物に起因する動作不具合が起こり、バラスト水処理の正常な実行の阻害要因となる。
塩素系薬剤の中には、塩素系薬剤の水溶液から塩素含有ガスを発生させるものがある。例えば、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウムの場合、その水溶液から塩素含有ガスが発生する。塩素含有ガスはたとえ少量であっても刺激臭を伴う場合が多いので、塩素含有ガスの発生源の周囲の船内作業環境を悪化させる。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、塩素系薬剤を水に溶解して得た水溶液を殺菌剤として使用するバラスト水処理における動作不具合の発生を抑制又は防止することができるバラスト水処理装置及びバラスト水処理方法を提供することを課題とする。
一般に、海水をバラスト水としてバラストタンクへ収容又は漲水するとき、海水は塩素系殺菌剤により殺菌される。バラスト水のバラストタンクへの収容又は漲水終了時には、塩素系殺菌剤がバラスト水配管内のバラスト水の殺菌に供されることなく、上記バラスト水へ供給するための殺菌剤供給装置内に殺菌剤残留物として留まることになる。このままの状態で、殺菌剤供給装置内に塩素系殺菌剤が殺菌剤残留物として残留すると、塩素系殺菌剤の成分が析出し析出物の発生、堆積、固化により上記殺菌剤残留物に起因する動作不具合が生じ、バラスト水処理の正常な実行の阻害要因となる。そこで、本発明では、バラスト水の漲水運転終了の際に、殺菌剤供給装置そしてその配管内の殺菌剤残留物を清水で払い出し殺菌剤供給装置等の内部を清水に置換する清水置換運転を行うことで、殺菌剤残留物に起因する動作不具合の発生を防止することとした。
本発明によれば、上述の課題は、次のバラスト水処理装置そしてバラスト水処理方法によって解決される。
なお、本発明において、次に掲げる用語の意味又は解釈は、区別して別段の説明を行う場合を除き、以下のとおりとする。
「塩素系薬剤」とは、溶媒である水に溶解したとき、水溶液中での不均化により、殺菌作用を有する遊離有効塩素を放出する薬剤又はその遊離有効塩素を放出し得る物質を生成する薬剤であり、本発明においては「固形」である。「固形」とは、常温において粉末、顆粒又は錠剤の状態にあることである。本発明では、固形の塩素系薬剤を水に溶解して得た水溶液を殺菌剤として使用する。
「固形塩素系薬剤」の代表例は、トリクロロイソシアヌル酸、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム及びその水和物、ジクロロイソシアヌル酸カリウム等である。「塩素系殺菌剤」とは、遊離有効塩素が有する殺菌作用を利用して殺菌を行う薬剤であり、その代表例は、塩素系薬剤の水溶液である。固形塩素系薬剤がジクロロイソシアヌル酸ナトリウムの場合は、イソシアヌル酸が固形物として析出し残留物の一部となる。
[バラスト水処理装置]
本発明のバラスト水処理装置は、次の<第一発明>のように構成され、この好ましい形態として<第二発明>ないし<第七発明>のごとく構成される。
<第一発明>
船舶のバラストタンクへ供給するバラスト水を殺菌するためのバラスト水処理装置において、
船外から取水したバラスト水をバラストタンクへ向け流通させるバラスト水配管に設けられて該バラスト水をバラストタンクへ送水するバラストポンプと、
バラストポンプの下流側でバラスト水配管に設けられバラスト水に含まれるプランクトン類を濾過する濾過装置と、
バラスト水配管内を流通するバラスト水へ塩素系殺菌剤を供給する殺菌剤供給装置と、
殺菌剤供給装置及びバラスト水配管に設けられた開閉弁を制御する制御装置とを備え、
上記殺菌剤供給装置は、清水供給ラインにより外部から供給される清水に固形塩素系薬剤を溶解して得る水溶液を塩素系殺菌剤として生成する殺菌剤溶解装置と、塩素系殺菌剤をバラスト水配管に供給する殺菌剤ポンプとを有し、
制御装置は、殺菌剤供給装置内に残留する殺菌剤残留物を清水で払い出して該殺菌剤残留物をバラスト水配管へ送出しバラスト水とともにバラストタンクに送水する清水置換運転を行うように、濾過装置の下流側でバラスト水配管に設けられた濾過装置出口側の開閉弁と、殺菌剤溶解装置と、殺菌剤ポンプを制御することを特徴とするバラスト水処理装置。
<第二発明>
第一発明において、殺菌剤溶解装置は、固形塩素系薬剤を収容するホッパと、該ホッパから固形塩素系薬剤を切り出して供給するフィーダと、フィーダからの固形塩素系薬剤と清水供給ラインからの清水との供給を受けて、該固形塩素系薬剤と清水を混合して殺菌剤を生成する混合槽とを有し、
濾過装置は、濾過材を逆洗浄した逆洗浄排水を排出する逆洗浄排水管と、該逆洗浄排水管に設けられた開閉弁とを備えており、
制御装置は、清水置換運転を行うとき、殺菌剤供給装置に対し、固形塩素系薬剤の供給を停止し殺菌剤供給装置内の殺菌剤残留物を清水により払い出してバラスト水配管へ送出するように、フィーダの運転を停止し、清水供給ラインからの清水の供給を継続し、殺菌剤ポンプの運転を継続するように制御し、
バラスト水配管の濾過装置からバラストタンクへのバラスト水の送水を停止するように上記濾過装置出口側の開閉弁を閉じ、バラストポンプから送水されるバラスト水を濾過装置の逆洗浄に用いて逆洗浄排水管を介して船外に排水するように上記逆洗浄排水管の開閉弁を開くように制御するようになっている、
こととするバラスト水処理装置。
<第三発明>
第一発明において、殺菌剤溶解装置は、固形塩素系薬剤を収容するホッパと、該ホッパから固形塩素系薬剤を切り出して供給するフィーダと、フィーダからの固形塩素系薬剤と清水供給ラインからの清水との供給を受けて、該固形塩素系薬剤と清水を混合して混合液を生成する混合槽とを有し、
濾過装置は、濾過材を逆洗浄した逆洗浄排水を排出する逆洗浄排水管と、該逆洗浄排水管に設けられた開閉弁とを備えており、
制御装置は、バラスト水配管を流通するバラスト水へ塩素系殺菌剤を供給してバラスト水をバラストタンクへ漲水するバラスト水漲水運転に次いで、次のステップを順に経て、殺菌剤供給装置内に残留する殺菌剤残留物を清水で払い出しバラスト水配管へ送出し、バラスト水とともにバラストタンクに送水する清水置換運転を実行する、
こととするバラスト水処理装置。
<清水置換運転開始ステップ>
バラストポンプの運転を継続したまま、バラスト水配管の濾過装置からバラストタンクへのバラスト水の送水を停止するように上記濾過装置出口側の開閉弁を閉じ、バラストポンプから送水されたバラスト水を濾過装置の逆洗浄に用いて逆洗浄排水管を介して船外に排水するように上記逆洗浄排水管の開閉弁を開き、殺菌剤溶解装置における混合槽への清水供給ラインからの清水の供給、殺菌剤ポンプの運転を継続したまま、フィーダの運転を停止して、殺菌剤溶解装置と殺菌剤ポンプの内部の殺菌剤残留物を清水により払い出してバラスト水配管へ送出し、上記殺菌剤溶解装置と殺菌剤ポンプの内部の殺菌剤残留物を清水に置換する。
<バラスト水配管内の殺菌剤残留物をバラストタンクに送出するステップ>
殺菌剤溶解装置における混合槽への清水供給ラインからの清水の供給、殺菌剤ポンプの運転を停止し、逆洗浄排水管の開閉弁を閉じ濾過装置出口側の開閉弁を開き、バラストポンプから送水されるバラスト水をバラスト水配管の濾過装置からバラストタンクへ送水し、バラスト水配管内に送出された殺菌剤残留物を送水されるバラスト水によりバラストタンクに送出する。
<清水置換運転終了ステップ>
バラスト水配管に少なくとも濾過装置からバラストタンクまでのバラスト水配管内の容積分だけバラスト水を送水した後、バラストポンプを停止し、清水置換運転を終了する。
<第四発明>
第一発明において、殺菌剤溶解装置は、固形塩素系薬剤を収容するホッパと、該ホッパから固形塩素系薬剤を切り出して供給するフィーダと、フィーダからの固形塩素系薬剤と清水供給ラインからの清水との供給を受けて、該固形塩素系薬剤と清水を混合して混合液を生成する混合槽とを有し、
制御装置は、清水置換運転を行うとき、殺菌剤供給装置に対し、固形塩素系薬剤の供給を停止し殺菌剤供給装置内の殺菌剤残留物を清水により払い出してバラスト水配管へ送出するように、フィーダの運転を停止し、清水供給ラインからの清水の供給を継続し、殺菌剤ポンプの運転を継続するように制御し、
送出された殺菌剤残留物を受け、バラスト水配管を流通してバラストタンクに送水されるバラスト水の全残留酸化性物質濃度を所定範囲とするように、濾過装置の出口側の開閉弁を制御して、バラスト水配管の濾過装置からバラストタンクへ送水するバラスト水の流量を制御するとともに、殺菌剤ポンプを制御してバラスト水配管に送出する殺菌剤残留物の流量を制御するようになっている、
こととするバラスト水処理装置。
<第五発明>
第一発明において、バラスト水配管の濾過装置の下流側に、バラストタンクへ送水するバラスト水の流量を測定するバラスト水流量計を、殺菌剤ポンプの下流側に、殺菌剤溶解装置からバラスト水配管に送出する殺菌剤又は殺菌剤残留物の流量を測定する殺菌剤流量計を備え、
殺菌剤溶解装置は、固形塩素系薬剤を収容するホッパと、該ホッパから固形塩素系薬剤を切り出して供給するフィーダと、フィーダからの固形塩素系薬剤と清水供給ラインからの清水との供給を受けて、該固形塩素系薬剤と清水を混合して混合液を生成する混合槽とを有し、
制御装置は、清水置換運転を行うとき、殺菌剤供給装置に対し、固形塩素系薬剤の供給を停止し殺菌剤供給装置内の殺菌剤残留物を清水により払い出してバラスト水配管へ送出するように、フィーダの運転を停止し、清水供給ラインからの清水の供給を継続し、殺菌剤ポンプの運転を継続するように制御し、
バラスト水流量の測定値と殺菌剤残留物流量の測定値に基づき、送出された殺菌剤残留物を受け、バラスト水配管を流通してバラストタンクに送水されるバラスト水の全残留酸化性物質濃度を推定し、全残留酸化性物質濃度推定値を所定範囲とするように、濾過装置の出口側の開閉弁を制御して、バラスト水配管の濾過装置からバラストタンクへ送水するバラスト水の流量を制御するとともに、殺菌剤ポンプを制御してバラスト水配管に送出する殺菌剤残留物の流量を制御するようになっている、
こととするバラスト水処理装置。
<第六発明>
第一発明において、濾過装置は、濾過材を逆洗浄した逆洗浄排水を排出する逆洗浄排水管と、該逆洗浄排水管に設けられた開閉弁とを備えており、
バラスト水配管の濾過装置の下流側に、バラストタンクへ送水するバラスト水の流量を測定するバラスト水流量計を、殺菌剤ポンプの下流側に、殺菌剤溶解装置からバラスト水配管に送出する殺菌剤又は殺菌剤残留物の流量を測定する殺菌剤流量計を備え、
殺菌剤溶解装置は、固形塩素系薬剤を収容するホッパと、該ホッパから固形塩素系薬剤を切り出して供給するフィーダと、フィーダからの固形塩素系薬剤と清水供給ラインからの清水との供給を受けて、該固形塩素系薬剤と清水を混合して混合液を生成する混合槽とを有し、
制御装置は、清水置換運転を行うとき、殺菌剤供給装置に対し、固形塩素系薬剤の供給を停止し殺菌剤供給装置内の殺菌剤残留物を清水により払い出してバラスト水配管へ送出するように、フィーダの運転を停止し、清水供給ラインからの清水の供給を継続し、殺菌剤ポンプの運転を継続するように制御し、
バラスト水流量の測定値と殺菌剤残留物流量の測定値に基づき、送出された殺菌剤残留物を受け、バラスト水配管を流通してバラストタンクに送水されるバラスト水の全残留酸化性物質濃度を推定し、全残留酸化性物質濃度推定値を所定範囲とするように、濾過装置の出口側の開閉弁を制御して、バラスト水配管の濾過装置からバラストタンクへ送水するバラスト水の流量を制御するとともに、殺菌剤ポンプを制御してバラスト水配管に送出する殺菌剤残留物の流量を制御し、
清水置換運転を開始して殺菌剤残留物の積算流量が第一の所定値に達するまでは、濾過装置の出口側の開閉弁を全開とし、殺菌剤残留物の積算流量が第一の所定値に達した後は濾過装置の出口側の開閉弁を全閉とするとともに、バラストポンプから送水されるバラスト水を濾過装置の逆洗浄に用いて逆洗浄排水管を介して船外に排水するように逆洗浄排水管の開閉弁を開き、殺菌剤残留物の積算流量が第二の所定値に達した後は濾過装置の出口側の開閉弁をバラスト水を全開時より少ない流量で送水するように開度を制御するようになっている、
こととするバラスト水処理装置。
<第七発明>
第一発明において、バラスト水配管の濾過装置の下流側に、バラストタンクへ送水するバラスト水の流量を測定するバラスト水流量計を、殺菌剤ポンプの下流側に、殺菌剤溶解装置からバラスト水配管に送出する殺菌剤又は殺菌剤残留物の流量を測定する殺菌剤流量計を、バラスト水配管の塩素系殺菌剤を供給する位置の下流側に、バラスト水配管を流通してバラストタンクに送水されるバラスト水中の全残留酸化性物質濃度を測定する全残留酸化性物質濃度計を備え、
殺菌剤溶解装置は、固形塩素系薬剤を収容するホッパと、該ホッパから固形塩素系薬剤を切り出して供給するフィーダと、フィーダからの固形塩素系薬剤と清水供給ラインからの清水との供給を受けて、該固形塩素系薬剤と清水を混合して殺菌剤を生成する混合槽とを有し、
制御装置は、清水置換運転を行うとき、殺菌剤供給装置に対し、固形塩素系薬剤の供給を停止し殺菌剤供給装置内の殺菌剤残留物を清水により払い出してバラスト水配管へ送出するように、フィーダの運転を停止し、清水供給ラインからの清水の供給を継続し、殺菌剤ポンプの運転を継続するように制御し、
バラスト水流量の測定値と殺菌剤残留物流量の測定値と、送出された殺菌剤残留物を受け、バラスト水配管を流通してバラストタンクに送水されるバラスト水の全残留酸化性物質濃度の測定値に基づき、上記全残留酸化性物質濃度を所定範囲とするように、濾過装置の出口側の開閉弁を制御して、バラスト水配管の濾過装置からバラストタンクへ送水するバラスト水の流量を制御するとともに、殺菌剤ポンプを制御してバラスト水配管に送出する殺菌剤残留物の流量を制御するようになっている、
こととするバラスト水処理装置。
[バラスト水処理方法]
本発明のバラスト水処理方法は、次の<第八発明>のように構成され、その好ましい形態として<第九発明>ないし<第十四発明>のごとく構成される。
<第八発明>
船舶のバラストタンクへ供給するバラスト水を殺菌するためのバラスト水処理方法において、
船外から取水したバラスト水をバラストタンクへ向け流通させるバラスト水配管に設けられたバラストポンプでバラスト水をバラストタンクへ送水し、
バラストポンプの下流側でバラスト水配管に設けられた濾過装置でバラスト水に含まれるプランクトン類を濾過し、
バラスト水配管内を流通するバラスト水へ殺菌剤供給装置により塩素系殺菌剤を供給し、
殺菌剤供給装置及びバラスト水配管に設けられた開閉弁を制御装置により制御し、
上記殺菌剤供給装置は殺菌剤溶解装置と殺菌剤ポンプとを有していて、殺菌剤溶解装置にて、清水供給ラインにより外部から供給される清水に固形塩素系薬剤を溶解して得る水溶液を塩素系殺菌剤として生成し、殺菌剤ポンプで、塩素系殺菌剤をバラスト水配管に供給し、
制御装置により、殺菌剤供給装置内に残留する殺菌剤残留物を清水で払い出して該殺菌剤残留物をバラスト水配管へ送出しバラスト水とともにバラストタンクに送水する清水置換運転を行うように、濾過装置の下流側でバラスト水配管に設けられた濾過装置出口側の開閉弁と、殺菌剤溶解装置と、殺菌剤ポンプを制御すること、
を特徴とするバラスト水処理方法。
<第九発明>
第八発明において、殺菌剤溶解装置では、固形塩素系薬剤を収容するホッパから固形塩素系薬剤をフィーダで切り出し、フィーダからの固形塩素系薬剤と清水供給ラインからの清水との供給を受ける混合槽にて該固形塩素系薬剤と清水を混合して殺菌剤を生成し、
濾過装置では、開閉弁を設けた逆洗浄排水管にて濾過材を逆洗浄した逆洗浄排水を排出させ、
制御装置では、殺菌剤供給装置内に残留する殺菌剤残留物を清水で払い出して該殺菌剤残留物をバラスト水配管へ送出するとき、濾過装置の出口側の開閉弁を閉じてバラスト水配管の濾過装置からバラストタンクへのバラスト水の送水を停止し、濾過装置の逆洗浄排水管の開閉弁を開きバラストポンプから送水されるバラスト水を濾過装置の逆洗浄に用いて逆洗浄排水管を介して船外に排水するように制御するとともに、殺菌剤供給装置に対し、固形塩素系薬剤の供給を停止し殺菌剤供給装置内の殺菌剤残留物を清水により払い出してバラスト水配管へ送出するように、フィーダの運転を停止し、清水供給ラインからの清水の供給を継続し、殺菌剤ポンプの運転を継続するように制御する、
こととするバラスト水処理方法。
<第十発明>
第八発明において、殺菌剤溶解装置では、固形塩素系薬剤を収容するホッパから固形塩素系薬剤をフィーダで切り出し、フィーダからの固形塩素系薬剤と清水供給ラインからの清水との供給を受ける混合槽にて該固形塩素系薬剤と清水を混合して殺菌剤を生成し、
濾過装置では、開閉弁を設けた逆洗浄排水管にて濾過材を逆洗浄した逆洗浄排水を排出させ、
制御装置にて、バラスト水配管を流通するバラスト水へ塩素系殺菌剤を供給してバラスト水をバラストタンクへ漲水するバラスト水漲水運転に次いで、次のステップを順に経て、殺菌剤供給装置内の殺菌剤残留物を清水で払い出しバラスト水配管へ送出し、バラスト水とともにバラストタンクに送水する清水置換運転を実行する、
こととするバラスト水処理方法。
<清水置換運転開始ステップ>
バラストポンプの運転を継続したまま、バラスト水配管の濾過装置からバラストタンクへのバラスト水の流通を停止するように上記濾過装置出口側の開閉弁を閉じ、バラストポンプから送水されたバラスト水を濾過装置の逆洗浄に用いて逆洗浄排水管を介して船外に排水するように上記逆洗浄排水管の開閉弁を開くとともに、殺菌剤溶解装置における混合槽への清水供給ラインからの清水の供給、殺菌剤ポンプの運転を継続したまま、フィーダの運転を停止して、殺菌剤溶解装置と殺菌剤ポンプの内部の殺菌剤残留物を清水により払い出してバラスト水配管へ送出し、上記殺菌剤溶解装置と殺菌剤ポンプの内部の殺菌剤残留物を清水に置換する。
<バラスト水配管内の殺菌剤残留物をバラストタンクに送出するステップ>
殺菌剤溶解装置における混合槽への清水供給ラインからの清水の供給、殺菌剤ポンプの運転を停止し、逆洗浄排水管の開閉弁を閉じ濾過装置出口側の開閉弁を開き、バラストポンプから送水されるバラスト水をバラスト水配管の濾過装置からバラストタンクへ送水させ、バラスト水配管内に送出された殺菌剤残留物を送水されるバラスト水によりバラストタンクに送出する。
<清水置換運転終了ステップ>
バラスト水配管に少なくとも濾過装置からバラストタンクまでのバラスト水配管内の容積分だけバラスト水を送水した後、バラストポンプを停止し、清水置換運転を終了する。
<第十一発明>
第八発明において、殺菌剤溶解装置では、固形塩素系薬剤を収容するホッパから固形塩素系薬剤をフィーダで切り出し、フィーダからの固形塩素系薬剤と清水供給ラインからの清水との供給を受ける混合槽にて該固形塩素系薬剤と清水を混合して殺菌剤を生成し、
清水置換運転を行うとき、制御装置により、殺菌剤供給装置に対し、固形塩素系薬剤の供給を停止し殺菌剤供給装置内の殺菌剤残留物を清水により払い出してバラスト水配管へ送出するように、フィーダの運転を停止し、清水供給ラインからの清水の供給を継続し、殺菌剤ポンプの運転を継続するように制御し、
清水置換運転を行っているとき、送出された殺菌剤残留物を受け、バラスト水配管を流通してバラストタンクに送水されるバラスト水の全残留酸化性物質濃度を所定範囲とするように、上記濾過装置出口側の開閉弁を制御して、バラスト水配管の濾過装置からバラストタンクへ送水するバラスト水の流量を制御するとともに、殺菌剤ポンプを制御してバラスト水配管に送出する殺菌剤残留物の流量を制御する、
こととするバラスト水処理方法。
<第十二発明>
第八発明において、バラスト水配管の濾過装置の下流側で、バラスト水流量計によりバラストタンクへ送水するバラスト水の流量を測定し、殺菌剤ポンプの下流側で、殺菌剤流量計により殺菌剤溶解装置からバラスト水配管に送出する殺菌剤又は殺菌剤残留物の流量を測定し、
殺菌剤溶解装置では、固形塩素系薬剤を収容するホッパから固形塩素系薬剤をフィーダで切り出し、フィーダからの固形塩素系薬剤と清水供給ラインからの清水との供給を受ける混合槽にて該固形塩素系薬剤と清水を混合して殺菌剤を生成し、
清水置換運転を行うとき、制御装置により、殺菌剤供給装置に対し、固形塩素系薬剤の供給を停止し殺菌剤供給装置内の殺菌剤残留物を清水により払い出してバラスト水配管へ送出するように、フィーダの運転を停止し、清水供給ラインからの清水の供給を継続し、殺菌剤ポンプの運転を継続するように制御し、
バラスト水流量の測定値と殺菌剤残留物流量の測定値に基づき、送出された殺菌剤残留物を受け、バラスト水配管を流通してバラストタンクに送水されるバラスト水の全残留酸化性物質濃度を推定し、全残留酸化性物質濃度推定値を所定範囲とするように、濾過装置の出口側の開閉弁を制御して、バラスト水配管の濾過装置からバラストタンクへ送水するバラスト水の流量を制御するとともに、殺菌剤ポンプを制御してバラスト水配管に送出する殺菌剤残留物の流量を制御する
こととするバラスト水処理方法。
<第十三発明>
第八発明において、バラスト水配管の濾過装置の下流側で、バラスト水流量計によりバラストタンクへ送水するバラスト水の流量を測定し、殺菌剤ポンプの下流側で、殺菌剤流量計により殺菌剤溶解装置からバラスト水配管に送出する殺菌剤又は殺菌剤残留物の流量を測定し、
殺菌剤溶解装置では、固形塩素系薬剤を収容するホッパから固形塩素系薬剤をフィーダで切り出し、フィーダからの固形塩素系薬剤と清水供給ラインからの清水との供給を受ける混合槽にて該固形塩素系薬剤と清水を混合して殺菌剤を生成し、
清水置換運転を行うとき、制御装置により、殺菌剤供給装置に対し、固形塩素系薬剤の供給を停止し殺菌剤供給装置内の殺菌剤残留物を清水により払い出してバラスト水配管へ送出するように、フィーダの運転を停止し、清水供給ラインからの清水の供給を継続し、殺菌剤ポンプの運転を継続するように制御し、
バラスト水流量の測定値と殺菌剤残留物流量の測定値に基づき、送出された殺菌剤残留物を受け、バラスト水配管を流通してバラストタンクに送水されるバラスト水の全残留酸化性物質濃度を推定し、全残留酸化性物質濃度推定値を所定範囲とするように、濾過装置の出口側の開閉弁を制御して、バラスト水配管の濾過装置からバラストタンクへ送水するバラスト水の流量を制御するとともに、殺菌剤ポンプを制御してバラスト水配管に送出する殺菌剤残留物の流量を制御し
清水置換運転を開始して殺菌剤残留物の積算流量が第一の所定値に達するまでは、濾過装置の出口側の開閉弁を全開とし、殺菌剤残留物の積算流量が第一の所定値に達した後は濾過装置の出口側の開閉弁を全閉とするとともに、バラストポンプから送水されるバラスト水を濾過装置の逆洗浄に用いて逆洗浄排水管を介して船外に排水するように逆洗浄排水管の開閉弁を開き、殺菌剤残留物の積算流量が第二の所定値に達した後は濾過装置の出口側の開閉弁をバラスト水を全開時より少ない流量で送水するように開度を制御する、
こととするバラスト水処理方法。
<第十四発明>
第八発明において、バラスト水配管の濾過装置の下流側で、バラスト水流量計によりバラストタンクへ送水するバラスト水の流量を測定し、殺菌剤ポンプの下流側で、殺菌剤流量計により殺菌剤溶解装置からバラスト水配管に送出する殺菌剤又は殺菌剤残留物の流量を測定し、バラスト水配管の塩素系殺菌剤を供給する位置の下流側で、全残留酸化性物質濃度計によりバラスト水配管を流通してバラストタンクに送水されるバラスト水中の全残留酸化性物質濃度を測定し、
殺菌剤溶解装置では、固形塩素系薬剤を収容するホッパから固形塩素系薬剤をフィーダで切り出し、フィーダからの固形塩素系薬剤と清水供給ラインからの清水との供給を受ける混合槽にて該固形塩素系薬剤と清水を混合して殺菌剤を生成し、
清水置換運転を行うとき、制御装置により、殺菌剤供給装置に対し、固形塩素系薬剤の供給を停止し殺菌剤供給装置内の殺菌剤残留物を清水により払い出してバラスト水配管へ送出するように、フィーダの運転を停止し、清水供給ラインからの清水の供給を継続し、殺菌剤ポンプの運転を継続するように制御し、
バラスト水流量の測定値と殺菌剤残留物流量の測定値と、送出された殺菌剤残留物を受け、バラスト水配管を流通してバラストタンクに送水されるバラスト水の全残留酸化性物質濃度の測定値に基づき、上記全残留酸化性物質濃度を所定範囲とするように、濾過装置の出口側の開閉弁を制御して、バラスト水配管の濾過装置からバラストタンクへ送水するバラスト水の流量を制御するとともに、殺菌剤ポンプを制御してバラスト水配管に送出する殺菌剤残留物の流量を制御する
こととするバラスト水処理方法。
本発明によれば、第一発明そして第八発明のごとく、殺菌剤供給装置内の殺菌剤残留物を清水で払い出すようにした清水置換運転を行うこととしたので、その殺菌剤残留物に起因する、容器や配管経路の閉塞、圧損増加その他の流通障害、殺菌剤供給装置と配管経路に備えられた機器の機能不全などの動作不具合の発生を抑制又は防止することができる。
また、殺菌剤残留物の塩素系薬剤の水溶液から塩素含有ガスが発生し、その塩素含有ガスにより船内作業環境の悪化が懸念される場合であっても、殺菌剤残留物を清水置換することにより、塩素含有ガスの発生は起らず、少なくとも抑制される。
総じて、本発明によれば、バラスト水処理を正常に実行することができるバラスト水処理装置及びバラスト水処理方法を実現することができる。
殺菌剤供給装置内に残留する殺菌剤残留物を清水によりバラスト水配管に払い出すとともに、バラスト水漲水運転時と同程度の流量でバラストポンプによりバラスト水をバラスト水配管内に流通させバラストタンクに送水しようとすると、殺菌剤残留物とともに送水するバラスト水量が過大な量となり、バラストタンクの容量に余裕のない場合にはバラストタンクから殺菌剤を含むバラスト水が溢れ船外に排出され周囲の環境に悪影響を与える問題が生じる。第二発明、第三発明、第九発明及び第十発明によれば、殺菌剤供給装置内に残留する殺菌剤残留物を清水で払い出して該殺菌剤残留物をバラスト水配管へ送出するとき、濾過装置出口側の開閉弁を閉じてバラスト水配管の濾過装置からバラストタンクへのバラスト水の流通を停止し、濾過装置の逆洗浄排水管の開閉弁を開きバラストポンプから送水されたバラスト水を濾過装置の逆洗浄に用いて逆洗浄排水管を介して船外に排水するように開閉弁を制御し、バラスト水配管内に送出された殺菌剤残留物をバラストタンクに送出するとき、逆洗浄排水管の開閉弁を閉じ濾過装置出口側の開閉弁を開き、バラストポンプから送水されるバラスト水をバラスト水配管の濾過装置からバラストタンクへ流通させ、バラスト水配管に少なくとも濾過装置からバラストタンクまでのバラスト水配管内の容積分だけバラスト水を送水した後、バラストポンプを停止しバラスト水の送水を停止するため、バラスト水配管に払い出された殺菌剤残留物をバラストタンクに送出するために使用するバラスト水量を最小限とすることができるため、前記の殺菌剤残留物とともに送水するバラスト水量が過大な量となりバラストタンクから殺菌剤を含むバラスト水が溢れ船外に排出され周囲の環境に悪影響を与える問題の発生を防止することができる。また、バラストポンプをバラスト水漲水運転開始時から清水置換運転終了時まで連続して運転することとするため、バラストポンプの運転停止と運転再開始を途中で行う必要がなくバラスト水処理装置の運転が容易であり、運転員の負荷も少ないという効果がある。
第四発明乃至第七発明、第十一発明乃至第十四発明によれば、殺菌剤供給装置内に残留する殺菌剤残留物を清水によりバラスト水配管に払い出すとともに、バラストポンプによりバラスト水をバラスト水配管内に流通させバラストタンクに送水して、バラスト水配管内に送出された殺菌剤残留物をバラストタンクに送出するとき、バラスト水の全残留酸化性物質濃度を所定範囲とするように、殺菌剤ポンプによる殺菌剤残留物を送出する流量と、濾過装置からバラストタンクに送水するバラスト水の流量を制御するため、清水置換運転中にバラストタンクに送水されるバラスト水の全残留酸化性物質濃度を所定範囲に維持することができ、殺菌処理を確実に行うことができる。
本発明の第一実施形態を示す基本構成図である。 図1装置に用いられる殺菌剤溶解装置の構成図である。 図1装置の運転切換の様子を示し、(A) はバラスト水漲水運転時、(B),(C)は清水置換運転時、(D)はバラスト水排水運転時である。 本発明の第二実施形態を示す構成図である。
<第一実施形態>
以下、添付図面にもとづき、本発明の実施形態を詳細に説明する。その際、必要に応じて各図を参照しつつ説明するが、各図において共通部分にはこれと同じ符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。いうまでもなく、本発明は、図示された実施の形態に限定されない。
図1は、本発明に係るバラスト水処理装置の概要構成図である。
図1において、本発明に係るバラスト水処理装置を搭載する船舶は、海水を船外から取水する取水口又はシーチェスト1と、この海水をバラスト水として収容あるいは漲水するバラストタンク2と、該バラストタンク2からバラスト水を取り出してこれを船外へ排水する排水口3とを有し、シーチェスト1とバラストタンク2とをバラスト水配管4で接続している。
上記バラスト水配管4には、シーチェスト1から取水された海水をバラストタンク2へ向け送水するためのバラストポンプ5、海水中の異物やプランクトンを濾過除去するための濾過装置6、濾過後の海水に後述の殺菌剤供給装置20から供給された殺菌剤を混合するための混合器7が設けられている。上記バラスト水配管4には、シーチェスト1とバラストポンプ5との間に第一弁V1、バラストポンプ5と濾過装置6との間に第二弁V2、濾過装置6の出口に第三弁V3、混合器7とバラストタンク2との間に第四弁V4の諸開閉弁が設けられている。
濾過装置6には、濾過材に付着した濾過残渣を逆洗して除去する逆洗機構が備えられており、逆洗浄排水を船外へ排出する逆洗浄排水管11と開閉弁の形式の第十弁V10が設けられている。
上記バラストタンク2には、バラスト水配管4に加え、バラスト水排水用の第一排水管8が接続されており、該バラストタンク2とバラスト水配管4とを上記第一弁V1とバラストポンプ5との間の位置で接続している。該第一排水管8には第五弁V5が設けられている。また、上記バラスト水配管4からは、上記第四弁V4の直上流位置で、第二排水管9が延びていて排水口3に至っている。該第二排水管9には、第六弁V6が設けられている。
また、上記バラスト水配管4には、濾過装置6を通らずに、バラストポンプ5と第二弁V2との間の位置と第三弁V3と混合器7の間の位置を結ぶバイパス管10が設けられている。該バイパス管10には、第七弁V7が設けられている。さらに、上記バラスト水配管4には、第三弁V3と後述の殺菌剤注入口4Aとの間に流量計12、そして、混合器7と第二排水管9の接続部との間にTRO計(全残留酸化性物質測定装置)13が設けられている。
本実施形態では、かかるバラスト水配管4内を流通するバラスト水に対して、殺菌剤を供給する殺菌剤供給装置20、還元剤を供給する還元剤供給装置30が設けられている。
殺菌剤供給装置20は、本実施形態では、固形の塩素系薬剤を水に溶解して水溶液を塩素系殺菌剤として生成する殺菌剤溶解装置21を備え、該殺菌剤溶解装置21で生成された塩素系殺菌剤を、殺菌剤供給管22に設けられた殺菌剤ポンプ23により、第八弁V8を経て、濾過装置6と混合器7との間でバラスト水配管4に設けられた殺菌剤注入口4Aから該バラスト水配管4内を流通するバラスト水へ注入するようになっている。
また、還元剤供給装置30は、還元剤を収容する還元剤タンク31を備え、還元剤供給管32に設けられた還元剤ポンプ33により、第九弁V9を経て、殺菌剤注入口4Aと混合器7との間でバラスト水配管4に設けられた還元剤注入口4Bから還元剤をバラスト水配管4内を流通するバラスト水へ注入するようになっている。
本実施形態では、バラスト水として取水した海水を濾過し、そして殺菌剤を供給してバラストタンク2へ漲水するバラスト水漲水運転を終了した後、殺菌剤供給装置20に残留する殺菌剤残留物を清水Aにより払い出しバラスト水配管4に送出して、殺菌剤供給装置20内を清水Aに置換する清水置換運転を行う。
<清水置換運転>
殺菌剤供給装置20内に残留する殺菌剤残留物を清水Aにより払い出しバラスト水配管4に送出して、殺菌剤供給装置20内を清水Aに置換する。バラスト水配管4内に送出された殺菌剤残留物と清水Aをバラスト水によりバラストタンク2に送出しバラストタンク2内で殺菌剤残留物を希釈し貯留し、バラスト水に希釈された殺菌剤残留物はバラスト水排出時にバラスト水とともに船外へ排出される。
ここで、殺菌剤残留物とは、殺菌剤供給装置が具備する殺菌剤溶解装置、殺菌剤ポンプや殺菌剤供給配管に残留している未使用の塩素系殺菌剤であり、その少なくとも一部が濃化してできる物質、塩素系薬剤の水溶液、塩素系薬剤の成分、これらの混合物の少なくとも一つを含んでいる。また、未使用の塩素系殺菌剤の液状物にさらに水が混合された混合物も殺菌剤の残留物に含まれる。殺菌剤残留物が、殺菌剤供給装置内で、溶媒である水の蒸発により濃化すると、あるいは、殺菌剤残留物の水温低下に伴い、塩素系薬剤の水に対する溶解度が低下すると、塩素系薬剤の成分の析出物が殺菌剤残留物中や、殺菌剤残留物と殺菌剤供給装置等との接液領域に発生し、堆積し、場合によっては、該析出物が殺菌剤供給装置等内で固化するおそれがある。
上記殺菌剤供給装置20の殺菌剤溶解装置21は、図2に見られるごとく、殺菌剤の原料としての固形塩素系薬剤を受けるホッパ21Aと、該ホッパ21Aの下端に設けられていてホッパ21A内の固形塩素系薬剤Bを切り出すフィーダ21Bと、切り出された固形塩素系薬剤Bと清水供給ライン21Jからの清水Aとを受けてこれらを混合して混合液を生成する混合槽21Cと、混合液を送出する循環ポンプ21Dと、この混合液を受けて殺菌剤溶解液と殺菌剤未溶解液とに分離するサイクロン21Eとを有している。サイクロン21Eは、殺菌剤溶解液を殺菌剤溶解液排出口21E−1から排出し殺菌剤未溶解液を殺菌剤未溶解液排出口21E−2から循環ライン21Hを経て循環ポンプ21Dへ帰還して再度混合液へ合流する。サイクロン21Eの殺菌剤溶解液排出口21E−1には弁21Fが設けられ、混合槽21Cの清水供給ライン21Jには弁21Gが設けられている。
本実施形態では、バラスト水漲水運転から運転モードを切り換えて、清水置換運転を実行するために制御装置40を有している。
上記制御装置40は、上記運転モードの切り換え、清水置換運転の実行のために、次のステップの内容を指令する機能を有していて、殺菌剤溶解装置21、殺菌剤ポンプ23、第三弁V3、第十弁V10、濾過装置6、バラストポンプ5と、図1の破線で示すように接続されている。
<清水置換運転開始ステップ>
バラストポンプ5の運転を継続したまま、濾過装置6の出口側の第三弁V3を閉じてバラスト水配管4の濾過装置6からバラストタンク2へのバラスト水の流通を停止するように上記濾過装置6出口側の第三弁V3を制御し、濾過装置6の逆洗浄排水管11の第十弁V10を開きバラストポンプ5から送水されたバラスト水を濾過装置6の逆洗浄に用いて逆洗浄排水管11を介して船外に排水するように上記逆洗浄排水管11の第十弁V10を制御し、濾過装置6を濾過送水運転から全量逆洗浄運転へ切り換える。殺菌剤溶解装置21における混合槽21Cへの清水供給ライン21Jからの清水の供給、循環ポンプ21D、殺菌剤ポンプ23の運転を継続したまま、フィーダ21Bの運転を停止して、殺菌剤溶解装置21と殺菌剤ポンプ23の内部の殺菌剤残留物を清水により払い出してバラスト水配管4へ送出し、上記殺菌剤溶解装置21と殺菌剤ポンプ23の内部の殺菌剤残留物を清水に置換する。
<バラスト水配管内の殺菌剤残留物をバラストタンクに送出するステップ>
殺菌剤溶解装置21における混合槽21Cへの清水供給ライン21Jからの清水の供給、循環ポンプ21D、殺菌剤ポンプ23の運転を停止し、逆洗浄排水管11の第十弁V10を閉じ濾過装置6出口側の第三弁V3を開き、バラストポンプ5から送水されるバラスト水をバラスト水配管4の濾過装置6からバラストタンク2へ流通させ、バラスト水配管4内に送出された殺菌剤残留物を流通するバラスト水によりバラストタンク2に送出する。
<清水置換運転終了ステップ>
バラスト水配管4に少なくとも濾過装置6からバラストタンク2までのバラスト水配管4内の容積分だけバラスト水を送水した後、バラストポンプ5を停止する。
このような構成の本実施形態装置では、第一弁V1ないし第十弁V10の開閉切り替えとバラストポンプ5、殺菌剤供給装置20、還元剤供給装置30の運転切り替えにより、その運転モードを、バラスト水漲水運転モード、残留物の清水置換運転モード、バラスト水排水モードのいずれかに設定される。
次に、本実施形態について、各モード別にその運転要領を説明するが、それに先立ち、殺菌剤供給装置20における殺菌剤溶解装置21の作動を説明する。
<殺菌剤溶解装置>
殺菌剤溶解装置21では、先ず、清水供給ライン21Jで混合槽21Cへ清水Aを供給するとともに、ホッパ21A内の固形塩素系薬剤をフィーダ21Bで所定量だけ切り出して混合槽21Cへ供給して上記清水と混合することで混合液を生成する。次に、混合槽21Cから混合液を循環ポンプ21Dによりサイクロン21Eへ送る。しかる後、サイクロン21Eで混合液を固形塩素系薬剤が水に溶解した殺菌剤溶解液と未溶解の固形塩素系薬剤を含む殺菌剤未溶解液とに分離し、殺菌剤未溶解液を循環ライン21Hを介して循環ポンプ21Dへ帰還する。かくして、殺菌剤未溶解液を混合槽21Cから供給される混合液に混入させて混合液として再びサイクロン21Eへ送る。殺菌剤溶解液の濃度が所定濃度に達するまで弁V21Fを閉じておき、上記殺菌剤未溶解液は、循環ライン21Hを循環する間に、未溶解の固形塩素系薬剤が溶解して所定濃度の殺菌剤溶解液を得る。バラスト水漲水運転時に所定濃度の殺菌剤溶解液は、殺菌剤として殺菌剤ポンプ23により殺菌剤供給管22を通り殺菌剤注入口4Aに送られ、バラスト水配管4内を流通する海水に供給される。
殺菌剤供給装置20では、バラスト水への殺菌剤の供給を停止したときには、殺菌剤溶解装置21の混合槽21C、循環ポンプ21D、サイクロン21E、循環ライン21H、殺菌剤供給管22、殺菌剤ポンプ23に殺菌剤残留物が残留している。この殺菌剤残留物に対して何ら処理しないと、配管の腐食、水分蒸発により生じる析出物の配管内への固着、閉塞、塩素ガスの発生等の問題が生じる。この問題の対処要領については、清水置換運転の項で説明する。
<バラスト水漲水運転>
図3において配管のうち太線で示される配管が流通状態であり、他の細線で示される配管では非流通状態であることを示している。バラスト水をバラストタンク2へ漲水するには、先ず、図3(A)において、第一排水管8の第五弁V5、バイパス管10の第七弁V7、還元剤供給管32の第九弁V9、第二排水管9の第六弁V6、逆洗浄排水管11の第十弁10を閉とし、バラスト水配管4の第一弁V1、第二弁V2、第三弁V3、第四弁V4そして殺菌剤供給管22の第八弁V8を開とする。このように弁の開閉切替えを行うと、図3(A)に見られるように配管のうち太線で示される配管が流通状態となり、他の細線で示される配管では非流通状態となり、バラスト水漲水運転モードとなる。
このバラスト水漲水運転モードでは、図3(A)に示されるように、バラスト水配管4において、シーチェスト1からバラストタンク2までのバラスト水漲水ラインL1が形成される。
このバラスト水漲水運転モードのもとで、バラストポンプ5を運転すると、シーチェスト1を経て船外からバラスト水として海水が取水されてバラスト水配管4を流れ、該バラスト水は、濾過装置6へもたらされ、ここで海水中の異物やプランクトンが濾過除去される。濾過後のバラスト水は混合器7へ向う。
上記バラストポンプ5の運転と同時あるいはその後に、殺菌剤ポンプ23を運転し、殺菌剤供給管22を介して殺菌剤注入口4Aからバラスト水配管4を流通するバラスト水に塩素系殺菌剤(図2に示された殺菌剤溶解装置21で固形塩素系薬剤Bを清水Aに溶解して得られた殺菌剤溶解液)を供給して、バラスト水中の細菌を殺菌する。塩素系殺菌剤は混合器7にてバラスト水に混合されて、殺菌が良好に行われる。かくして、殺菌済のバラスト水がバラスト水配管4を経てバラストタンク2へ送られここに漲水される。
<清水置換運転>
本発明では、バラスト水漲水運転終了後、バラスト水の殺菌に供されることなく殺菌剤供給装置20、殺菌剤供給管22等内に残留した殺菌剤残留物を清水により払い出しバラスト水配管4に送出して清水に置換することとしている。この清水置換運転は、制御装置40からの各ステップについての指令を受けて各装置、開閉弁、ポンプが作動することにより実行される。
バラスト水として海水を船外から取水して殺菌処理しバラストタンク2に漲水するバラスト水漲水運転を停止する時点では、殺菌剤供給装置20には、殺菌剤残留物が残留している。この殺菌剤残留物には、固形塩素系薬剤がジクロロイソシアヌル酸ナトリウムの場合は、イソシアヌル酸が固形物として析出している。
<ステップ1 清水置換運転開始>
ステップ1にて、バラスト水漲水運転終了後、制御装置40の指令により清水置換運転を開始する。図3(B)のごとく、バラストポンプ5の運転を継続したまま、濾過装置6の出口側の第三弁V3を閉じて、バラスト水配管4の濾過装置6からバラストタンク2へのバラスト水の流通を停止し、逆洗浄排水管11の第十弁V10を開き、濾過装置6を濾過送水運転から全量逆洗浄運転に切り換える。船外から取水されバラストポンプ5から送水されるバラスト水としての海水は、すべて濾過装置6の逆洗浄に用いられ、逆洗浄排水管11から船外へ排出される。
図3(B)のごとく、殺菌剤溶解装置21の混合槽21Cへの清水Aの供給、循環ポンプ21D、殺菌剤ポンプ23の運転を継続したまま、フィーダ21Bの運転を停止して固形塩素系薬剤Bの供給を停止して(図2参照)、殺菌剤供給装置20の混合槽21Cと殺菌剤ポンプ23と殺菌剤供給管22内の殺菌剤残留物を清水Aにより払い出してバラスト水配管4へ送り込む。かくして上記混合槽21Cと殺菌剤ポンプ23と殺菌剤供給管22内の殺菌剤残留物は清水Aにより払い出されて、これらの装置内部が清水に置換されてゆく。
≪ステップ1開始タイミング≫
上記ではバラスト水漲水運転終了後、制御装置40の指令により清水置換運転を開始することとしているが、清水置換運転の開始タイミングを別の手順により制御してもよい。例えば、バラスト水漲水運転を終了する予定時刻が決定されたときには、その終了予定時刻を制御装置40へ入力する。この終了予定時刻が入力されると、予め得られている清水置換に要する時間を所定時間として、上記終了予定時刻よりも該所定時間分だけ前の時刻にステップ1を開始するようにしてもよい。
<ステップ2 バラスト水配管内の殺菌剤残留物をバラストタンクに送出>
清水Aによる殺菌剤残留物の払い出しを終了するとき、殺菌剤供給装置内から払い出された殺菌剤残留物と清水はバラスト水配管4内に流入している。図3(C)のごとく、殺菌剤溶解装置21の清水供給ライン21Jの弁21Gを閉じ混合槽21Cへの清水Aの供給を停止し、循環ポンプ21Dと、殺菌剤ポンプ23の運転を停止して、清水Aによる殺菌剤残留物のバラスト水配管4への払い出しを停止する。そして、逆洗浄排水管11の第十弁V10を閉じ濾過装置6の出口側の第三弁V3を開き、濾過装置6を全量逆洗浄運転から濾過送水運転へ切り換える。バラストポンプ5から送水されるバラスト水を濾過装置6からバラストタンク2に向かって流通させ、バラスト水配管4内に送出された殺菌剤残留物を流通するバラスト水によりバラストタンク2に送出する。
≪清水による殺菌剤残留物の払い出し運転の終了タイミング≫
清水による殺菌剤残留物の払い出し運転の終了タイミングを制御する手順として以下の手順を用いることが好ましい。混合槽21Cと殺菌剤ポンプ23と殺菌剤供給管22内の殺菌剤残留物が清水Aに置換されるに要する時間が設定時間として予め定められていて、ステップ1の開始時からの経過時間を測定しその経過時間が上記設定時間になったときに、清水Aの供給を停止するとともに殺菌剤ポンプ23の運転を停止して、清水による殺菌剤残留物の払い出し運転を終了する。上記設定時間は、混合槽21C、サイクロン21E、循環ライン21H、殺菌剤ポンプ23及び殺菌剤供給管22内の総内容積を殺菌剤ポンプ23の単位時間あたりの流量で除して、前記各装置の内部を清水で置換するために要する時間を算出し、さらにこの置換を行う回数を乗ずることから定めておくことができる。
<ステップ3 清水置換運転終了ステップ>
ステップ2での濾過装置6からバラストタンク2に向かって流通するバラスト水によりバラスト水配管4内に流入した殺菌剤残留物をバラストタンク2に送出する運転を開始した後に、少なくとも濾過装置6からバラストタンク2までのバラスト水配管4内の容積分に相当する分だけバラスト水を送水したことを確認後、バラストポンプ5を停止し、清水置換運転を終了する。このようにして、殺菌剤供給装置20における殺菌剤残留物を清水Aにより払い出した後に、バラスト水配管4内の殺菌剤残留物をバラスト水によりバラストタンク2へ送出することで、清水置換運転が終了する。前記の送水終了の確認は、バラスト水配管4に設けられた流量計12により測定された単位時間当たりの流量と、上記容積とから、該容積の分だけバラスト水を送出するのに要する時間を算出して、その時間の経過により確認できる。また、かかる時間を測定せずとも、直接上記バラスト水の積算流量を測定して上記容積分に達したかどうかを監視して確認することもできる。
また、バラストタンク2へ流入する殺菌剤残留物を含むバラスト水の殺菌剤濃度は、TRO計13により確認できる。
清水置換運転により殺菌剤供給装置20内の殺菌剤残留物はバラストタンク2に送出される。バラストタンク2にはバラスト水漲水運転により殺菌済みのバラスト水が貯留されていて、殺菌剤残留物が希釈される。かくして、殺菌剤供給装置20内の殺菌剤残留物は清水に置換され装置内に滞留することなくバラストタンク2に送出され、そこで希釈されるため、殺菌剤残留物が装置内に滞留することによる問題の発生を防止できる。また、殺菌剤残留物を殺菌剤供給装置20から払い出した後、その殺菌剤残留物を船外へ排出できない場合でも適正に処理することができる。バラストタンク2内でバラスト水に希釈された殺菌剤残留物は、バラスト水排水時に、バラスト水とともにバラストタンク2から排出され、還元剤により還元処理されて、バラスト水とともに船外へ排出される。
<バラスト水排水運転>
バラスト水排出運転を開始するには、図3(D)のごとく、バラスト水配管4の第一弁V1、第二弁V2、第三弁V3、第四弁V4のすべての弁を閉とし、第一排水管8の第五弁V5と第二排水管9の第六弁V6とバイパス管10の第七弁V7を開とするとともに、殺菌剤供給管22の第八弁V8を閉そして還元剤供給管32の第九弁V9を開とする。かくして、図3(D)の太線で示されるごとく、第一排水管8がバイパス管10を経て第二排水管9に接続するようになり、バラスト水排水ラインL2を形成する。また、還元剤供給管32がバラスト水配管4と接続するようになる。この状態で、バラストポンプ5と還元剤ポンプ33を運転することで、バラスト水排水運転モードとなる。
このバラスト水排水運転モードでは、バラストポンプ5を運転することで、バラストタンク2に貯留されているバラスト水がバラスト水排出ラインL3を経て船外へ排出される。その際、バラスト水は、濾過装置6を経ずにバイパス管10を経て還元剤注入口4Bに至る。一方、還元剤ポンプ33を運転して還元剤タンク31から還元剤が還元剤供給管32を介して還元剤注入口4Bからバラスト水排水ラインL2を流通するバラスト水に供給され、バラスト水中に残る殺菌剤の遊離有効塩素が還元により消失されて、排水に際し環境衛生上問題ない状態でバラスト水が排水口3から船外へ排出される。
殺菌剤残留物に対する清水置換運転時に清水と置換処理された殺菌剤残留物はバラストタンク2内に希釈されて貯留されているが、この貯留されていた殺菌剤残留物は、バラスト水排水運転時にバラスト水とともにバラストタンク2から排出され、上述のように還元処理されて、バラスト水とともに第二排水管9を流通して船外へ排出される。
上記バラスト水配管4には、混合器とバラストタンクとの間の位置に、既述のように、TRO計(全残留酸化性物質濃度測定装置)13が設けられている。ここで、TRO計は、バラスト水配管内を流通するバラスト水中に含まれる殺菌剤の濃度を全残留酸化性物質濃度として測定する装置であって、バラスト水配管内を流通するバラスト水の一部を採取して測定部に送液するポンプを有する。
TRO計13により、バラスト水漲水運転時に殺菌剤が注入されバラスト水配管内を流通するバラスト水の殺菌剤の濃度を測定しバラスト水の殺菌に十分な所定範囲の濃度になっていること、清水置換運転時に殺菌剤供給装置内の殺菌剤残留物が清水に置換されバラスト水配管に送出されている際に十分に清水置換されてバラスト水配管内のバラスト水の殺菌剤濃度が所定値以下になっていること、バラスト水排水運転時にバラストタンク2から船外へ排出されるバラスト水の殺菌剤が還元剤により還元され殺菌剤濃度が所定値以下になっていることをそれぞれ確認する。
また、TRO計(全残留酸化性物質濃度測定装置)13を酸化還元電位(ORP)測定装置で代用することができ、該酸化還元電位測定装置もポンプを具備している。
また、殺菌剤溶解装置21は、図2に示すようなサイクロン21E、循環ポンプ21D、循環ライン21Hを有して混合槽21Cで生成された混合液を循環させて殺菌剤溶解液を生成する構成に限定されず、サイクロン21E、循環ポンプ21D、循環ライン21Hを省略した構成でもよい。その場合には混合槽21Cで塩素系殺菌剤たる殺菌剤溶解液を生成し、混合槽21Cから殺菌剤供給管22を通り殺菌剤溶解液がバラスト水へ供給される。
<第二実施形態>
図1の第一実施形態では、バラスト水配管内を流通するバラスト水中に含まれる殺菌剤の濃度を全残留酸化物質濃度として測定するTRO計13を備えていて、清水置換運転時に殺菌剤供給装置内の殺菌剤残留物が清水に置換されバラスト水配管に送出されている際に十分に清水置換されてバラスト水配管内のバラスト水の殺菌剤濃度が所定値以下になっていることを確認することとしていたが、図4の第二実施形態では、清水置換運転時に殺菌剤供給装置内の殺菌剤残留物が清水に置換されバラスト水配管に送出され、殺菌剤残留物を含むバラスト水がバラストタンクに送水される際に、バラスト水配管4におけるバラスト水の流量とバラスト水配管4に送出する殺菌剤残留物の流量を制御して、バラスト水配管を流通してバラストタンクに送水されるバラスト水の殺菌剤濃度を所定範囲に制御することが可能となっている。
本実施形態を示す図4では、図1と共通部位には同一符号を付し、その説明は省略する。
図4に見られるように、本実施形態では、殺菌剤供給管22に流量計14が設けられていて、清水により払い出される殺菌剤残留物の流量が測定され、その測定値が上記制御装置40へ送信されるようになっている。
かかる本実施形態では、清水置換運転時に、上述の殺菌剤供給管22の流量計14による殺菌剤残留物の流量測定値、そして既出のバラスト水配管4におけるバラスト水の流量を測定する流量計12によるバラスト水流量測定値を制御装置40へ送信して、該制御装置40により、バラスト水配管4を流通してバラストタンク2に送水するバラスト水の全残留酸化性物質濃度を所定範囲内とするように、バラスト水配管4の第三弁V3そして殺菌剤供給管22の殺菌剤ポンプ23を制御する。制御装置40において、殺菌剤供給装置内に残留している殺菌剤残留物の全残留酸化性物質濃度及び殺菌剤残留物量が予め入力されており、殺菌剤残留物が清水により払い出されて送出される流量及び積算流量を流量計14により測定し、バラスト水配管4におけるバラスト水の流量を流量計12により測定し、制御装置40でバラスト水配管4を流通してバラストタンク2に送水されるバラスト水の全残留酸化性物質濃度を算出し、この算出した全残留酸化性物質濃度を所定範囲内とするように、上記濾過装置6の出口側の第三弁V3の開度を制御して濾過装置6からバラストタンク2へ送水されるバラスト水の流量を制御するとともに、殺菌剤ポンプ23を制御して清水により置換されてバラスト水配管4に送出される殺菌剤残留物の流量を制御する。
濾過装置6からバラストタンク2へのバラスト水の流量を制御する際に、バラスト水配管4に備えられた流量計12による流量測定値に基づき、流量測定値が設定値となるように濾過装置6の出口側の第三弁V3の開度を制御してバラスト水の流量を制御するようにしてもよいし、第三弁V3の開度とバラスト水流量との関係を予め把握しておき、設定した流量に対応するように第三弁V3の開度を制御するようにしてもよい。
このように制御して、清水置換運転を行っているとき、バラスト水配管を流通してバラストタンク2に送水されるバラスト水の全残留酸化性物質濃度を所定範囲とすることができる。この全残留酸化性物質濃度の所定範囲は2.5〜10mg/Lとすることが好ましい。この所定範囲の下限値より低いとバラスト水中の細菌類を殺菌することが十分に行えないし、上限値より高いとバラストタンク内で貯留している際に機器類の腐食を引き起こす問題が生じることがある。
以上のように、殺菌剤供給装置20内に残留する殺菌剤残留物を清水によりバラスト水配管4に払い出すとともに、バラストポンプ5によりバラスト水をバラスト水配管4内に流通させバラストタンク2に送水して、バラスト水配管4内に送出された殺菌剤残留物をバラストタンク2に送出するとき、バラスト水配管4を流通してバラストタンク2に送水するバラスト水の全残留酸化性物質濃度を所定範囲とするように、殺菌剤ポンプ23による殺菌剤残留物を送出する流量と、濾過装置6からバラストタンクに送水されるバラスト水の流量を制御するので、清水置換運転中にバラストタンク2に送水されるバラスト水の全残留酸化性物質濃度を所定範囲に維持することができ、清水置換運転中も殺菌処理を確実に行うことができる。
また、上記した図4の第二実施形態の変形例として、次のようにしてもよい。バラスト水流量の測定値と殺菌剤残留物流量の測定値に基づき、バラスト水配管を流通してバラストタンクに送水されるバラスト水の全残留酸化性物質濃度を算出し、算出した残留酸化性物質濃度を所定範囲とするように、濾過装置の出口側の第三弁V3を制御して、バラスト水配管の濾過装置からバラストタンクへ送水するバラスト水の流量を制御するとともに、殺菌剤ポンプ23を制御してバラスト水配管に送出する殺菌剤残留物の流量を制御するときに、清水置換運転を開始して殺菌剤残留物の積算流量が第一の所定値に達するまでは、濾過装置の出口側の第三弁V3を全開として、殺菌剤残留物の積算流量が第一の所定値に達した後は濾過装置の出口側の第三弁V3を全閉としバラスト水配管への送水を一次停止するとともに、バラストポンプから送水されるバラスト水を濾過装置の逆洗浄に用いて逆洗浄排水管を介して船外に排水するように逆洗浄排水管の第十弁V10を開く操作を行い、殺菌剤残留物の積算流量が第二の所定値に達した後は逆洗浄排水管の第十弁V10を閉じ、バラスト水を全開時より少ない流量で送水するように濾過装置の出口側の第三弁V3の開度を制御するようにする。このようにバラスト水配管4内に送出された殺菌剤残留物をバラストタンク2に送出するとき、バラストタンク2に送水されるバラスト水の全残留酸化性物質濃度が所定範囲の下限より低くならないようにバラスト水配管へのバラスト水の送水を一次停止したり、バラスト水流量を少なくするように制御することにより、全残留酸化性物質濃度を所定範囲に維持することができ、清水置換運転中も殺菌処理を確実に行うことができる。
また、上記した図4の第二実施形態の別の変形例として、全残留酸化性物質濃度測定値を用いてバラストタンクに送水するバラスト水の全残留酸化性物質濃度を所定範囲に制御するようにすることができる。混合器7とバラストタンク2の間でバラスト水配管に設けられたTRO計13が制御装置40に接続されており(接続を図示していない)、TRO計13の測定値が該制御装置40へ送信される。また、殺菌剤供給管22には流量計14が設けられていて、清水により払い出される殺菌剤残留物の流量が測定され、その測定値が上記制御装置40へ送信されるようになっている。
かかる別の変形例の実施形態では、上述のTRO計13による全残留酸化性物質濃度測定値、殺菌剤供給管22の流量計14による殺菌剤残留物流量測定値、そして既出のバラスト水配管4における流量計12によるバラスト水の流量測定値を制御装置40へ送信して、該制御装置40により、バラスト水配管4の第三弁V3そして殺菌剤供給管22の殺菌剤ポンプ23を制御する。
かくして、本実施形態では、清水置換運転時に、TRO計13で測定された全残留酸化性物質濃度測定値に基づき、バラスト水配管4を流通してバラストタンク2に送水するバラスト水の全残留酸化性物質濃度を所定範囲内とするように、制御装置40により、上記濾過装置6の出口側の第三弁V3の開度を制御して濾過装置6からバラストタンク2へのバラスト水の流量を制御するとともに、殺菌剤ポンプ23を制御して殺菌剤残留物をバラスト水配管4に送出する流量を制御する。以上のように、第三弁V3と殺菌剤ポンプ23とを制御するので、清水置換運転中にバラストタンク2に送水されるバラスト水の全残留酸化性物質濃度を所定範囲に維持することができ、清水置換運転中も殺菌処理を確実に行うことができる。
上記の実施形態では、濾過装置6からバラストタンクに送水されるバラスト水の流量を制御することと、殺菌剤ポンプ23による殺菌剤残留物を送出する流量を制御することとを行うこととしたが、バラスト水流量の制御と殺菌剤残留物流量の制御のうち一つを行うようにしてもよい。
2 バラストタンク
4 バラスト水配管
5 バラストポンプ
6 濾過装置
11 逆洗浄排水管
20 殺菌剤供給装置
21 殺菌剤溶解装置
21A ホッパ
21B フィーダ
21C 混合槽
21D 循環ポンプ
21E サイクロン
21H 循環ライン
21J 清水供給ライン
22 殺菌剤供給管
23 殺菌剤ポンプ
30 還元剤供給装置
32 還元剤供給管
40 制御装置
V3 開閉弁(第三弁)
V10 開閉弁(第十弁)

Claims (14)

  1. 船舶のバラストタンクへ供給するバラスト水を殺菌するためのバラスト水処理装置において、
    船外から取水したバラスト水をバラストタンクへ向け流通させるバラスト水配管に設けられて該バラスト水をバラストタンクへ送水するバラストポンプと、
    バラストポンプの下流側でバラスト水配管に設けられバラスト水に含まれるプランクトン類を濾過する濾過装置と、
    バラスト水配管内を流通するバラスト水へ塩素系殺菌剤を供給する殺菌剤供給装置と、
    殺菌剤供給装置及びバラスト水配管に設けられた開閉弁を制御する制御装置とを備え、
    上記殺菌剤供給装置は、清水供給ラインにより外部から供給される清水に固形塩素系薬剤を溶解して得る水溶液を塩素系殺菌剤として生成する殺菌剤溶解装置と、塩素系殺菌剤をバラスト水配管に供給する殺菌剤ポンプとを有し、
    制御装置は、殺菌剤供給装置内に残留する殺菌剤残留物を清水で払い出して該殺菌剤残留物をバラスト水配管へ送出しバラスト水とともにバラストタンクに送水する清水置換運転を行うように、濾過装置の下流側でバラスト水配管に設けられた濾過装置出口側の開閉弁と、殺菌剤溶解装置と、殺菌剤ポンプを制御すること、
    を特徴とするバラスト水処理装置。
  2. 殺菌剤溶解装置は、固形塩素系薬剤を収容するホッパと、該ホッパから固形塩素系薬剤を切り出して供給するフィーダと、フィーダからの固形塩素系薬剤と清水供給ラインからの清水との供給を受けて、該固形塩素系薬剤と清水を混合して殺菌剤を生成する混合槽とを有し、
    濾過装置は、濾過材を逆洗浄した逆洗浄排水を排出する逆洗浄排水管と、該逆洗浄排水管に設けられた開閉弁とを備えており、
    制御装置は、清水置換運転を行うとき、殺菌剤供給装置に対し、固形塩素系薬剤の供給を停止し殺菌剤供給装置内の殺菌剤残留物を清水により払い出してバラスト水配管へ送出するように、フィーダの運転を停止し、清水供給ラインからの清水の供給を継続し、殺菌剤ポンプの運転を継続するように制御し、
    バラスト水配管の濾過装置からバラストタンクへのバラスト水の送水を停止するように上記濾過装置出口側の開閉弁を閉じ、バラストポンプから送水されるバラスト水を濾過装置の逆洗浄に用いて逆洗浄排水管を介して船外に排水するように上記逆洗浄排水管の開閉弁を開くように制御するようになっている、
    こととする請求項1に記載のバラスト水処理装置。
  3. 殺菌剤溶解装置は、固形塩素系薬剤を収容するホッパと、該ホッパから固形塩素系薬剤を切り出して供給するフィーダと、フィーダからの固形塩素系薬剤と清水供給ラインからの清水との供給を受けて、該固形塩素系薬剤と清水を混合して混合液を生成する混合槽とを有し、
    濾過装置は、濾過材を逆洗浄した逆洗浄排水を排出する逆洗浄排水管と、該逆洗浄排水管に設けられた開閉弁とを備えており、
    制御装置は、バラスト水配管を流通するバラスト水へ塩素系殺菌剤を供給してバラスト水をバラストタンクへ漲水するバラスト水漲水運転に次いで、次のステップを順に経て、殺菌剤供給装置内に残留する殺菌剤残留物を清水で払い出しバラスト水配管へ送出し、バラスト水とともにバラストタンクに送水する清水置換運転を実行する、
    こととする請求項1に記載のバラスト水処理装置。
    <清水置換運転開始ステップ>
    バラストポンプの運転を継続したまま、バラスト水配管の濾過装置からバラストタンクへのバラスト水の送水を停止するように上記濾過装置出口側の開閉弁を閉じ、バラストポンプから送水されたバラスト水を濾過装置の逆洗浄に用いて逆洗浄排水管を介して船外に排水するように上記逆洗浄排水管の開閉弁を開き、殺菌剤溶解装置における混合槽への清水供給ラインからの清水の供給、殺菌剤ポンプの運転を継続したまま、フィーダの運転を停止して、殺菌剤溶解装置と殺菌剤ポンプの内部の殺菌剤残留物を清水により払い出してバラスト水配管へ送出し、上記殺菌剤溶解装置と殺菌剤ポンプの内部の殺菌剤残留物を清水に置換する。
    <バラスト水配管内の殺菌剤残留物をバラストタンクに送出するステップ>
    殺菌剤溶解装置における混合槽への清水供給ラインからの清水の供給、殺菌剤ポンプの運転を停止し、逆洗浄排水管の開閉弁を閉じ濾過装置出口側の開閉弁を開き、バラストポンプから送水されるバラスト水をバラスト水配管の濾過装置からバラストタンクへ送水し、バラスト水配管内に送出された殺菌剤残留物を送水されるバラスト水によりバラストタンクに送出する。
    <清水置換運転終了ステップ>
    バラスト水配管に少なくとも濾過装置からバラストタンクまでのバラスト水配管内の容積分だけバラスト水を送水した後、バラストポンプを停止し、清水置換運転を終了する。
  4. 殺菌剤溶解装置は、固形塩素系薬剤を収容するホッパと、該ホッパから固形塩素系薬剤を切り出して供給するフィーダと、フィーダからの固形塩素系薬剤と清水供給ラインからの清水との供給を受けて、該固形塩素系薬剤と清水を混合して混合液を生成する混合槽とを有し、
    制御装置は、清水置換運転を行うとき、殺菌剤供給装置に対し、固形塩素系薬剤の供給を停止し殺菌剤供給装置内の殺菌剤残留物を清水により払い出してバラスト水配管へ送出するように、フィーダの運転を停止し、清水供給ラインからの清水の供給を継続し、殺菌剤ポンプの運転を継続するように制御し、
    送出された殺菌剤残留物を受け、バラスト水配管を流通してバラストタンクに送水されるバラスト水の全残留酸化性物質濃度を所定範囲とするように、濾過装置の出口側の開閉弁を制御して、バラスト水配管の濾過装置からバラストタンクへ送水するバラスト水の流量を制御するとともに、殺菌剤ポンプを制御してバラスト水配管に送出する殺菌剤残留物の流量を制御するようになっている、
    こととする請求項1に記載のバラスト水処理装置。
  5. バラスト水配管の濾過装置の下流側に、バラストタンクへ送水するバラスト水の流量を測定するバラスト水流量計を、殺菌剤ポンプの下流側に、殺菌剤溶解装置からバラスト水配管に送出する殺菌剤又は殺菌剤残留物の流量を測定する殺菌剤流量計を備え、
    殺菌剤溶解装置は、固形塩素系薬剤を収容するホッパと、該ホッパから固形塩素系薬剤を切り出して供給するフィーダと、フィーダからの固形塩素系薬剤と清水供給ラインからの清水との供給を受けて、該固形塩素系薬剤と清水を混合して混合液を生成する混合槽とを有し、
    制御装置は、清水置換運転を行うとき、殺菌剤供給装置に対し、固形塩素系薬剤の供給を停止し殺菌剤供給装置内の殺菌剤残留物を清水により払い出してバラスト水配管へ送出するように、フィーダの運転を停止し、清水供給ラインからの清水の供給を継続し、殺菌剤ポンプの運転を継続するように制御し、
    バラスト水流量の測定値と殺菌剤残留物流量の測定値に基づき、送出された殺菌剤残留物を受け、バラスト水配管を流通してバラストタンクに送水されるバラスト水の全残留酸化性物質濃度を推定し、全残留酸化性物質濃度推定値を所定範囲とするように、濾過装置の出口側の開閉弁を制御して、バラスト水配管の濾過装置からバラストタンクへ送水するバラスト水の流量を制御するとともに、殺菌剤ポンプを制御してバラスト水配管に送出する殺菌剤残留物の流量を制御するようになっている、
    こととする請求項1に記載のバラスト水処理装置。
  6. 濾過装置は、濾過材を逆洗浄した逆洗浄排水を排出する逆洗浄排水管と、該逆洗浄排水管に設けられた開閉弁とを備えており、
    バラスト水配管の濾過装置の下流側に、バラストタンクへ送水するバラスト水の流量を測定するバラスト水流量計を、殺菌剤ポンプの下流側に、殺菌剤溶解装置からバラスト水配管に送出する殺菌剤又は殺菌剤残留物の流量を測定する殺菌剤流量計を備え、
    殺菌剤溶解装置は、固形塩素系薬剤を収容するホッパと、該ホッパから固形塩素系薬剤を切り出して供給するフィーダと、フィーダからの固形塩素系薬剤と清水供給ラインからの清水との供給を受けて、該固形塩素系薬剤と清水を混合して混合液を生成する混合槽とを有し、
    制御装置は、清水置換運転を行うとき、殺菌剤供給装置に対し、固形塩素系薬剤の供給を停止し殺菌剤供給装置内の殺菌剤残留物を清水により払い出してバラスト水配管へ送出するように、フィーダの運転を停止し、清水供給ラインからの清水の供給を継続し、殺菌剤ポンプの運転を継続するように制御し、
    バラスト水流量の測定値と殺菌剤残留物流量の測定値に基づき、送出された殺菌剤残留物を受け、バラスト水配管を流通してバラストタンクに送水されるバラスト水の全残留酸化性物質濃度を推定し、全残留酸化性物質濃度推定値を所定範囲とするように、濾過装置の出口側の開閉弁を制御して、バラスト水配管の濾過装置からバラストタンクへ送水するバラスト水の流量を制御するとともに、殺菌剤ポンプを制御してバラスト水配管に送出する殺菌剤残留物の流量を制御し、
    清水置換運転を開始して殺菌剤残留物の積算流量が第一の所定値に達するまでは、濾過装置の出口側の開閉弁を全開とし、殺菌剤残留物の積算流量が第一の所定値に達した後は濾過装置の出口側の開閉弁を全閉とするとともに、バラストポンプから送水されるバラスト水を濾過装置の逆洗浄に用いて逆洗浄排水管を介して船外に排水するように逆洗浄排水管の開閉弁を開き、殺菌剤残留物の積算流量が第二の所定値に達した後は濾過装置の出口側の開閉弁をバラスト水を全開時より少ない流量で送水するように開度を制御するようになっている、
    こととする請求項1に記載のバラスト水処理装置。
  7. バラスト水配管の濾過装置の下流側に、バラストタンクへ送水するバラスト水の流量を測定するバラスト水流量計を、殺菌剤ポンプの下流側に、殺菌剤溶解装置からバラスト水配管に送出する殺菌剤又は殺菌剤残留物の流量を測定する殺菌剤流量計を、バラスト水配管の塩素系殺菌剤を供給する位置の下流側に、バラスト水配管を流通してバラストタンクに送水されるバラスト水中の全残留酸化性物質濃度を測定する全残留酸化性物質濃度計を備え、
    殺菌剤溶解装置は、固形塩素系薬剤を収容するホッパと、該ホッパから固形塩素系薬剤を切り出して供給するフィーダと、フィーダからの固形塩素系薬剤と清水供給ラインからの清水との供給を受けて、該固形塩素系薬剤と清水を混合して殺菌剤を生成する混合槽とを有し、
    制御装置は、清水置換運転を行うとき、殺菌剤供給装置に対し、固形塩素系薬剤の供給を停止し殺菌剤供給装置内の殺菌剤残留物を清水により払い出してバラスト水配管へ送出するように、フィーダの運転を停止し、清水供給ラインからの清水の供給を継続し、殺菌剤ポンプの運転を継続するように制御し、
    バラスト水流量の測定値と殺菌剤残留物流量の測定値と、送出された殺菌剤残留物を受け、バラスト水配管を流通してバラストタンクに送水されるバラスト水の全残留酸化性物質濃度の測定値に基づき、上記全残留酸化性物質濃度を所定範囲とするように、濾過装置の出口側の開閉弁を制御して、バラスト水配管の濾過装置からバラストタンクへ送水するバラスト水の流量を制御するとともに、殺菌剤ポンプを制御してバラスト水配管に送出する殺菌剤残留物の流量を制御するようになっている、
    こととする請求項1に記載のバラスト水処理装置。
  8. 船舶のバラストタンクへ供給するバラスト水を殺菌するためのバラスト水処理方法において、
    船外から取水したバラスト水をバラストタンクへ向け流通させるバラスト水配管に設けられたバラストポンプでバラスト水をバラストタンクへ送水し、
    バラストポンプの下流側でバラスト水配管に設けられた濾過装置でバラスト水に含まれるプランクトン類を濾過し、
    バラスト水配管内を流通するバラスト水へ殺菌剤供給装置により塩素系殺菌剤を供給し、
    殺菌剤供給装置及びバラスト水配管に設けられた開閉弁を制御装置により制御し、
    上記殺菌剤供給装置は殺菌剤溶解装置と殺菌剤ポンプとを有していて、殺菌剤溶解装置にて、清水供給ラインにより外部から供給される清水に固形塩素系薬剤を溶解して得る水溶液を塩素系殺菌剤として生成し、殺菌剤ポンプで、塩素系殺菌剤をバラスト水配管に供給し、
    制御装置により、殺菌剤供給装置内に残留する殺菌剤残留物を清水で払い出して該殺菌剤残留物をバラスト水配管へ送出しバラスト水とともにバラストタンクに送水する清水置換運転を行うように、濾過装置の下流側でバラスト水配管に設けられた濾過装置出口側の開閉弁と、殺菌剤溶解装置と、殺菌剤ポンプを制御すること、
    を特徴とするバラスト水処理方法。
  9. 殺菌剤溶解装置では、固形塩素系薬剤を収容するホッパから固形塩素系薬剤をフィーダで切り出し、フィーダからの固形塩素系薬剤と清水供給ラインからの清水との供給を受ける混合槽にて該固形塩素系薬剤と清水を混合して殺菌剤を生成し、
    濾過装置では、開閉弁を設けた逆洗浄排水管にて濾過材を逆洗浄した逆洗浄排水を排出させ、
    制御装置では、殺菌剤供給装置内に残留する殺菌剤残留物を清水で払い出して該殺菌剤残留物をバラスト水配管へ送出するとき、濾過装置の出口側の開閉弁を閉じてバラスト水配管の濾過装置からバラストタンクへのバラスト水の送水を停止し、濾過装置の逆洗浄排水管の開閉弁を開きバラストポンプから送水されるバラスト水を濾過装置の逆洗浄に用いて逆洗浄排水管を介して船外に排水するように制御するとともに、殺菌剤供給装置に対し、固形塩素系薬剤の供給を停止し殺菌剤供給装置内の殺菌剤残留物を清水により払い出してバラスト水配管へ送出するように、フィーダの運転を停止し、清水供給ラインからの清水の供給を継続し、殺菌剤ポンプの運転を継続するように制御する、
    こととする請求項8に記載のバラスト水処理方法。
  10. 殺菌剤溶解装置では、固形塩素系薬剤を収容するホッパから固形塩素系薬剤をフィーダで切り出し、フィーダからの固形塩素系薬剤と清水供給ラインからの清水との供給を受ける混合槽にて該固形塩素系薬剤と清水を混合して殺菌剤を生成し、
    濾過装置では、開閉弁を設けた逆洗浄排水管にて濾過材を逆洗浄した逆洗浄排水を排出させ、
    制御装置にて、バラスト水配管を流通するバラスト水へ塩素系殺菌剤を供給してバラスト水をバラストタンクへ漲水するバラスト水漲水運転に次いで、次のステップを順に経て、殺菌剤供給装置内の殺菌剤残留物を清水で払い出しバラスト水配管へ送出し、バラスト水とともにバラストタンクに送水する清水置換運転を実行する、
    こととする請求項8に記載のバラスト水処理方法。
    <清水置換運転開始ステップ>
    バラストポンプの運転を継続したまま、バラスト水配管の濾過装置からバラストタンクへのバラスト水の流通を停止するように上記濾過装置出口側の開閉弁を閉じ、バラストポンプから送水されたバラスト水を濾過装置の逆洗浄に用いて逆洗浄排水管を介して船外に排水するように上記逆洗浄排水管の開閉弁を開くとともに、殺菌剤溶解装置における混合槽への清水供給ラインからの清水の供給、殺菌剤ポンプの運転を継続したまま、フィーダの運転を停止して、殺菌剤溶解装置と殺菌剤ポンプの内部の殺菌剤残留物を清水により払い出してバラスト水配管へ送出し、上記殺菌剤溶解装置と殺菌剤ポンプの内部の殺菌剤残留物を清水に置換する。
    <バラスト水配管内の殺菌剤残留物をバラストタンクに送出するステップ>
    殺菌剤溶解装置における混合槽への清水供給ラインからの清水の供給、殺菌剤ポンプの運転を停止し、逆洗浄排水管の開閉弁を閉じ濾過装置出口側の開閉弁を開き、バラストポンプから送水されるバラスト水をバラスト水配管の濾過装置からバラストタンクへ送水させ、バラスト水配管内に送出された殺菌剤残留物を送水されるバラスト水によりバラストタンクに送出する。
    <清水置換運転終了ステップ>
    バラスト水配管に少なくとも濾過装置からバラストタンクまでのバラスト水配管内の容積分だけバラスト水を送水した後、バラストポンプを停止し、清水置換運転を終了する。
  11. 殺菌剤溶解装置では、固形塩素系薬剤を収容するホッパから固形塩素系薬剤をフィーダで切り出し、フィーダからの固形塩素系薬剤と清水供給ラインからの清水との供給を受ける混合槽にて該固形塩素系薬剤と清水を混合して殺菌剤を生成し、
    清水置換運転を行うとき、制御装置により、殺菌剤供給装置に対し、固形塩素系薬剤の供給を停止し殺菌剤供給装置内の殺菌剤残留物を清水により払い出してバラスト水配管へ送出するように、フィーダの運転を停止し、清水供給ラインからの清水の供給を継続し、殺菌剤ポンプの運転を継続するように制御し、
    清水置換運転を行っているとき、送出された殺菌剤残留物を受け、バラスト水配管を流通してバラストタンクに送水されるバラスト水の全残留酸化性物質濃度を所定範囲とするように、上記濾過装置出口側の開閉弁を制御して、バラスト水配管の濾過装置からバラストタンクへ送水するバラスト水の流量を制御するとともに、殺菌剤ポンプを制御してバラスト水配管に送出する殺菌剤残留物の流量を制御する、
    こととする請求項8に記載のバラスト水処理方法。
  12. バラスト水配管の濾過装置の下流側で、バラスト水流量計によりバラストタンクへ送水するバラスト水の流量を測定し、殺菌剤ポンプの下流側で、殺菌剤流量計により殺菌剤溶解装置からバラスト水配管に送出する殺菌剤又は殺菌剤残留物の流量を測定し、
    殺菌剤溶解装置では、固形塩素系薬剤を収容するホッパから固形塩素系薬剤をフィーダで切り出し、フィーダからの固形塩素系薬剤と清水供給ラインからの清水との供給を受ける混合槽にて該固形塩素系薬剤と清水を混合して殺菌剤を生成し、
    清水置換運転を行うとき、制御装置により、殺菌剤供給装置に対し、固形塩素系薬剤の供給を停止し殺菌剤供給装置内の殺菌剤残留物を清水により払い出してバラスト水配管へ送出するように、フィーダの運転を停止し、清水供給ラインからの清水の供給を継続し、殺菌剤ポンプの運転を継続するように制御し、
    バラスト水流量の測定値と殺菌剤残留物流量の測定値に基づき、送出された殺菌剤残留物を受け、バラスト水配管を流通してバラストタンクに送水されるバラスト水の全残留酸化性物質濃度を推定し、全残留酸化性物質濃度推定値を所定範囲とするように、濾過装置の出口側の開閉弁を制御して、バラスト水配管の濾過装置からバラストタンクへ送水するバラスト水の流量を制御するとともに、殺菌剤ポンプを制御してバラスト水配管に送出する殺菌剤残留物の流量を制御する
    こととする請求項8に記載のバラスト水処理方法。
  13. 濾過装置では、開閉弁を設けた逆洗浄排水管にて濾過材を逆洗浄した逆洗浄排水を排出させ、
    バラスト水配管の濾過装置の下流側で、バラスト水流量計によりバラストタンクへ送水するバラスト水の流量を測定し、殺菌剤ポンプの下流側で、殺菌剤流量計により殺菌剤溶解装置からバラスト水配管に送出する殺菌剤又は殺菌剤残留物の流量を測定し、
    殺菌剤溶解装置では、固形塩素系薬剤を収容するホッパから固形塩素系薬剤をフィーダで切り出し、フィーダからの固形塩素系薬剤と清水供給ラインからの清水との供給を受ける混合槽にて該固形塩素系薬剤と清水を混合して殺菌剤を生成し、
    清水置換運転を行うとき、制御装置により、殺菌剤供給装置に対し、固形塩素系薬剤の供給を停止し殺菌剤供給装置内の殺菌剤残留物を清水により払い出してバラスト水配管へ送出するように、フィーダの運転を停止し、清水供給ラインからの清水の供給を継続し、殺菌剤ポンプの運転を継続するように制御し、
    バラスト水流量の測定値と殺菌剤残留物流量の測定値に基づき、送出された殺菌剤残留物を受け、バラスト水配管を流通してバラストタンクに送水されるバラスト水の全残留酸化性物質濃度を推定し、全残留酸化性物質濃度推定値を所定範囲とするように、濾過装置の出口側の開閉弁を制御して、バラスト水配管の濾過装置からバラストタンクへ送水するバラスト水の流量を制御するとともに、殺菌剤ポンプを制御してバラスト水配管に送出する殺菌剤残留物の流量を制御し、
    清水置換運転を開始して殺菌剤残留物の積算流量が第一の所定値に達するまでは、濾過装置の出口側の開閉弁を全開とし、殺菌剤残留物の積算流量が第一の所定値に達した後は濾過装置の出口側の開閉弁を全閉とするとともに、バラストポンプから送水されるバラスト水を濾過装置の逆洗浄に用いて逆洗浄排水管を介して船外に排水するように逆洗浄排水管の開閉弁を開き、殺菌剤残留物の積算流量が第二の所定値に達した後は濾過装置の出口側の開閉弁をバラスト水を全開時より少ない流量で送水するように開度を制御する、
    こととする請求項8に記載のバラスト水処理方法。
  14. バラスト水配管の濾過装置の下流側で、バラスト水流量計によりバラストタンクへ送水するバラスト水の流量を測定し、殺菌剤ポンプの下流側で、殺菌剤流量計により殺菌剤溶解装置からバラスト水配管に送出する殺菌剤又は殺菌剤残留物の流量を測定し、バラスト水配管の塩素系殺菌剤を供給する位置の下流側で、全残留酸化性物質濃度計によりバラスト水配管を流通してバラストタンクに送水されるバラスト水中の全残留酸化性物質濃度を測定し、
    殺菌剤溶解装置では、固形塩素系薬剤を収容するホッパから固形塩素系薬剤をフィーダで切り出し、フィーダからの固形塩素系薬剤と清水供給ラインからの清水との供給を受ける混合槽にて該固形塩素系薬剤と清水を混合して殺菌剤を生成し、
    清水置換運転を行うとき、制御装置により、殺菌剤供給装置に対し、固形塩素系薬剤の供給を停止し殺菌剤供給装置内の殺菌剤残留物を清水により払い出してバラスト水配管へ送出するように、フィーダの運転を停止し、清水供給ラインからの清水の供給を継続し、殺菌剤ポンプの運転を継続するように制御し、
    バラスト水流量の測定値と殺菌剤残留物流量の測定値と、送出された殺菌剤残留物を受け、バラスト水配管を流通してバラストタンクに送水されるバラスト水の全残留酸化性物質濃度の測定値に基づき、上記全残留酸化性物質濃度を所定範囲とするように、濾過装置の出口側の開閉弁を制御して、バラスト水配管の濾過装置からバラストタンクへ送水するバラスト水の流量を制御するとともに、殺菌剤ポンプを制御してバラスト水配管に送出する殺菌剤残留物の流量を制御する、
    こととする請求項8に記載のバラスト水処理方法。
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