JP6754984B2 - 引戸装置 - Google Patents
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Description
例えば、下記特許文献1には、閉じられた状態で車体の外板と同一面とされた車外側の引戸外板を、車内側に摺動可能とし、引戸を開く時に、引戸外板を車内側に摺動させて厚さを薄くし、戸袋に収納可能とした車両用引戸が開示されている。
また、本発明に係る他の引戸装置は、開放状態で戸袋に収納される戸体を備えた引戸装置であって、前記戸体は、閉鎖状態で戸厚方向の各表面が前記戸袋を形成する壁体の各表面とそれぞれ略同一平面状となるように、該壁体の厚さと略同厚さとされる一方、開放状態で閉鎖状態よりも戸厚寸法が小さくなるように、戸厚寸法が可変とされており、前記戸袋の戸厚方向両内側には、前記戸体の戸厚方向の各表面に当接されて上下方向に沿う軸回りに回転する複数のローラーが戸幅方向に間隔を空けて設けられていることを特徴とする。
なお、一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。
また、以下の各実施形態では、各実施形態に係る引戸装置を施工した状態を基準として上下方向等の方向を説明する。
本実施形態に係る引戸装置1は、図1及び図3に示すように、開放状態で戸袋6に収納される戸体10を備えている。戸体10は、閉鎖状態で戸厚方向の各表面11a,11aが戸袋6を形成する壁体7の各表面7a,7aとそれぞれ略同一平面状となるように、壁体7の厚さと略同厚さとされる一方、開放状態で閉鎖状態よりも戸厚寸法が小さくなるように、戸厚寸法が可変とされている。
この戸体10は、戸幅方向にスライド自在に配され、住居等の建物内の間仕切壁4を貫通するように設けられた出入口となる開口5を開閉する構成とされている。本実施形態では、引戸装置1を、片引き状に配される単一の戸体10を備えた構成としている。つまり、開口5の間口方向一方側のみに戸袋6を設けた構成としている。なお、このような態様に代えて、開口5の間口方向両側に設けられる戸袋6,6のそれぞれに収納され、両引き(引き分け)状に配される二枚の戸体10,10を備えた構成としてもよい。
なお、これら傾斜ガイド面8,8は、各傾斜ガイド面8,8が設けられた側の壁体7の各表面7a,7aと略交差状となるように、つまり、戸袋口の戸厚方向に沿う寸法が壁体7の厚さと略同寸法となるように設けられたものでもよい。または、戸袋口の戸厚方向両外縁側に連なるように開口5側に向く平坦面部が設けられるように、傾斜ガイド面8,8を設けた構成としてもよい。
また、これら傾斜ガイド面8,8よりも戸袋6の奥側の戸厚方向両内側は、互いに平行面状とされている。なお、戸袋6の奥側の戸厚方向両内側は、平坦面状とされたものに限られず、適宜の桟材等が設けられて凹凸部が形成されたものでもよい。
これら戸厚方向両側のローラー9,9は、戸袋6に収納される戸体10の戸厚方向の各表面11a,11aが戸袋6の戸厚方向両側の他の部位等に接触しないように、戸幅方向に適宜の間隔を空けて設けた構成としてもよい。図例では、戸厚方向一方側の各ローラー9と戸厚方向他方側の各ローラー9とを、戸幅方向で略一致した位置となるように設けた例を示している。
また、図例では、これらローラー9,9を、戸袋6の戸厚方向両側を区画する壁部に埋込状に設けたような例を示しているが、戸袋6の戸厚方向両側の壁部に付設状に設けたり、壁部から離間して設けられたものでもよい。また、これらローラー9,9や上記した傾斜ガイド面8,8は、戸袋口を区画し、当該引戸装置1が備える一対の中方立に設けられたものでもよい。また、これらローラー9,9を、戸袋6の戸厚方向両内側に配され、当該引戸装置1が備える適宜のローラー支持部材に回転自在に支持させた構成等としてもよい。
また、この壁体7は、間仕切壁4を構成する壁下地ボードが一連状に設けられて形成されたものでもよく、間仕切壁4とは別体的に設けられた袖壁状の一対の壁部を備えたものでもよく、戸袋6を形成するように一体的に形成されたものでもよい。また、この壁体7を、引戸装置1が備えた構成としてもよい。この場合は、上記した傾斜ガイド面8,8やローラー9,9が壁体7に設けられたものでもよい。
本実施形態では、戸体10を、戸厚方向に間隔を空けて設けられた戸厚方向両側の面材11,11を備えた構成とし、これら両側の面材11,11を戸厚方向に変位自在に連結する連結部材13,15を戸厚可変機構として設けた構成としている。つまり、戸厚方向両側の面材11,11が接近及び離反(離間)することで、戸体10の戸厚寸法が変化する構成とされている。
また、戸体10は、図1(a)に示すように、閉鎖状態で、これら両側の面材11,11の戸幅方向一方側となる戸袋6側(戸尻側)の面取部11b,11bが設けられた部位が戸袋6の戸袋口に受け入れられる構成とされている。なお、開口5の反戸袋側となる間口方向一方側面に、閉鎖状態の戸体10の戸先側の面取部11b,11bが設けられた部位を受け入れる戸じゃくり溝を設けた構成等としてもよい。また、このような面取部11b,11bを設けた態様に代えて、戸体10の戸尻側端部に閉鎖状態で戸袋6の戸袋口に受け入れられる戸厚寸法が他の部位よりも小とされ隙間遮蔽部として機能する部位を設けた構成等としてもよい。
また、これら付勢部材15は、戸体10が閉鎖状態とされて両側の面材11,11同士が離間した状態で概ね自然状態とされ、かつ戸体10が開放状態とされて両側の面材11,11同士が近接した状態となるまで弾性変形可能な構成とされたものでもよい。なお、これら付勢部材15は、両側の面材11,11同士の垂直面に沿う方向への互いのずれを抑制するように両側の面材11,11同士を連結する構成とされたものでもよい。また、両側の面材11,11に、付勢部材15を保持する突起や筒状部を設けた構成等としてもよい。
また、戸体10の上下方向一方側端部としての下端部に、上下方向一方側のガイドレールを構成する下レール20にガイドされる被ガイド部を構成する戸車14を設けた構成としている。
また、戸体10の両側の面材11,11のそれぞれの下端部に戸車14,14を設けた構成としている。また、両側の面材11,11の下端部の戸幅方向両側端部のそれぞれに戸車14,14,14,14を設けた構成としている。これら戸車14,14,14,14は、概ね戸厚方向に沿う軸回りに回転自在とされ、かつ各面材11,11に対して上下方向に沿う軸回りに回転(旋回)自在に保持されている。つまり、これら戸車14,14,14,14は、自在キャスター状とされている。なお、両側の面材11,11のそれぞれの下端部に設けられる被ガイド部としては、このような戸車14,14に限られず、ボールキャスター状とされたものや、ピン状とされたもの、摺動ブロック等でもよい。
この下レール20には、戸体10の戸厚方向両側の戸車14,14,14,14をそれぞれにガイドする一対のレール溝21,21が設けられている。また、これら一対のレール溝21,21の長手方向途中部位には、戸袋6の奥側に向かうに従い互いに近接する側に向けて傾斜する傾斜溝部23,23が設けられている。これら一対のレール溝21,21は、上方側に向けて開口するように設けられている。
開口側直線溝部22,22は、戸厚方向に間隔を空けて、かつ互いに平行状に設けられている。戸袋側直線溝部24,24は、戸厚方向に間隔を空けて、かつ互いに平行状に設けられている。戸厚方向両側の開口側直線溝部22,22間の間隔は、戸厚方向両側の戸袋側直線溝部24,24間の間隔よりも大とされている。
また、これら一対のレール溝21,21の傾斜溝部23,23は、戸厚方向両側の開口側直線溝部22,22の戸袋6側端部と戸厚方向両側の戸厚方向両側の戸袋側直線溝部24,24の反戸袋側端部とを接続するように設けられている。これら傾斜溝部23,23は、戸体10を開放側に移動させる際に、開放側に移動する戸体10の戸厚寸法を小さくするように戸厚方向両側の戸車14,14を近接させるようにガイドする構成とされている。一方、これら傾斜溝部23,23は、戸体10を閉鎖側に移動させる際に、閉鎖側に移動する戸体10の戸厚寸法を大きくするように戸厚方向両側の戸車14,14を離間させるようにガイドする構成とされている。
なお、これら傾斜溝部23,23の戸幅方向における位置は、戸体10の戸車14,14の戸幅方向における位置に応じて適宜の位置としてもよい。つまり、閉鎖状態とされた戸体10の戸尻側の戸車14,14の戸尻側に隣接した位置となるように、これら傾斜溝部23,23を設けた構成としてもよい。また、全開状態とされた戸体10の戸先側の戸車14,14の戸先側に隣接した位置となるように、これら傾斜溝部23,23を設けた構成としてもよい。
また、これら一対のレール溝21,21は、全長に亘って溝幅及び溝深さが一様な寸法とされたものでもよい。
この上レール25には、戸体10の上端側の被ガイド部をガイドするレール溝26が設けられている。本実施形態では、戸体10の上端側の被ガイド部を、戸体10の上端部としている。つまり、上レール25のレール溝26は、下方側に向けて開口するように設けられ、戸体10の上端部を受け入れて戸幅方向に移動する戸体10の上端側をガイドする構成とされている。
この上レール25のレール溝26の溝幅方向両側内壁の長手方向途中部位には、詳細な図示は省略しているが、上記した戸厚方向両側の傾斜ガイド面8,8のそれぞれに略同一平面状とされた傾斜壁部28,28が設けられている(図2(a)参照)。つまり、これら傾斜壁部28,28は、戸袋6の奥側に向かうに従い溝幅寸法を小さくするように、互いに近接する側に向けて傾斜する傾斜面状とされている。
図1(a)、図2(a)及び図3(a)に示す閉鎖状態とされた戸体10を開放側に移動させれば、図1(b)に示すように、戸厚方向両側の傾斜ガイド面8,8のガイド作用によって戸厚方向両側の面材11,11の戸尻側端部同士が近接する側に移動する。この際、戸厚方向両側の面材11,11の戸尻側端部同士が付勢部材15の付勢に抗して近接する側に移動する。また、戸体10の下端部の戸尻側の戸車14,14が下レール20の傾斜溝部23,23のガイド作用によって近接する側に移動し、これによっても戸厚方向両側の面材11,11の戸尻側端部同士が近接する側に移動される。また、戸厚方向両側の面材11,11の上端側が上レール25の傾斜壁部28,28のガイド作用によって近接する側に移動し、これによっても戸厚方向両側の面材11,11の戸尻側端部同士が近接する側に移動される。
さらに開放側に移動させれば、戸厚方向両側の面材11,11が傾斜ガイド面8,8及び上下のレール25,20によるガイド作用によって互いに近接する側に移動し、戸厚寸法が小とされて戸体10が図1(c)、図2(b)及び図3(b)に示す全開位置となる。また、このように全開位置に移動する際には、戸体10の戸厚方向の各表面11a,11aが戸袋6の戸厚方向両側のローラー9,9に当接されてこれらローラー9,9の回転を伴い円滑に移動する。
一方、全開状態とされた戸体10を閉鎖側に移動させれば、戸体10の上下両側が上下のレール25,20によって規制されながら一対のレール溝21,21及び付勢部材15によって戸厚方向両側の面材11,11同士が離間する。そして、壁体7と略同厚さとなるように戸厚寸法が大とされて戸体10が閉鎖状態とされる。
つまり、戸体10は、閉鎖状態で戸厚方向の各表面11a,11aが戸袋6を形成する壁体7の各表面7a,7aとそれぞれ略同一平面状となるように、壁体7の厚さと略同厚さとされる一方、開放状態で閉鎖状態よりも戸厚寸法が小さくなる構成とされている。従って、戸袋6に戸体10を収納可能でありながらも、戸袋6を形成する壁体7の各表面7a,7aと閉鎖状態の戸体10の戸厚方向の各表面11a,11aとの間に段差が形成され難く、すっきりとした印象を与えることができる。つまり、閉鎖状態では、戸体10の戸尻側に連なるように設けられる壁体7の壁厚と戸体10の戸厚とが略同厚さとなり、戸厚方向のいずれ側においても、戸体10が壁体7のような外観を呈し、見栄えを向上させることができる。また、上記のように戸体10の戸先側端部が対向される開口5の間口方向一方側を区画する部位に突出部(ちり部)を設けずに間仕切壁4と同厚さとしたり、間仕切壁4によって構成したりしてもよい。これによれば、戸体10の戸先側に連なるように設けられる間仕切壁4の壁厚と戸体10の戸厚とが略同厚さとなり、見栄えを向上させることができる。
なお、本実施形態のように、互いに接近した面材11,11同士を離間させる方向に付勢し、戸厚復元機構として機能する付勢部材15を設けた場合には、下レール20に一対のレール溝21,21を設けた態様に代えて、単一のレール溝を設けた構成としてもよい。つまり、上記した上レール25のように、単一のレール溝の溝幅方向両側内壁によって戸厚方向両側の戸車14,14の移動軌跡を規制するような態様等としてもよい。
また、このような傾斜ガイド面8,8を戸袋口近傍部位の戸厚方向両側に設けた構成とすれば、開放状態(全開状態)とされて戸袋6に収納された戸体10を閉鎖側に移動させる際に、その戸先側端部を把持するようなこともできる。
また、このような傾斜ガイド面8,8を設けた場合には、上下のレール25,20を上記のような態様とせずに、全長に亘って一様な溝幅とされた直線状のレール溝を設けた構成としてもよい。この場合は、戸厚方向両側の被ガイド部14,14の接近及び離反を許容するような溝幅とされたものとしたり、戸厚方向に単一の被ガイド部14を設けた構成としたりしてもよい。
なお、以下の各実施形態では、上記した第1実施形態との相違点について主に説明し、同様の構成については、同一の符号を付し、その説明を省略または簡略に説明する。
本実施形態では、図4(a)に示すように、戸体10Aの戸厚方向両側の面材11,11同士を、互いの上下方向への変位を抑制するように連結する第2連結部材16を設けた構成が上記第1実施形態とは異なる。
この第2連結部材16は、互いの長手方向途中部位が上下方向に沿う中間軸17c回りに回転自在に連結され、互いに交差するように設けられた二本の連結アーム17,17を備えている。図例では、この第2連結部材16を、中間軸17cが戸体10Aの戸幅方向略中心に位置するように設けた例を示しているが、他の部位に設けた構成としてもよい。また、これら連結アーム17,17の長手方向一端部(図例では、戸尻側端部)は、両側の面材11,11の互いに対向する側となる裏面に設けられた戸尻側連結部18,18に上下方向に沿う第1軸17a,17a回りに回転自在に連結されている。両側の面材11,11の戸尻側連結部18,18には、第1軸17a,17aを回転自在に保持する丸穴状の軸受部が設けられている。
これら連結アーム17,17は、戸体10Aが戸厚方向に変形する際には、一端部同士及び他端部同士が接近及び離間するように中間軸17c回りに回転し、これらに連結された両側の面材11,11の互いの上下方向への変位の抑制がなされる。
上記構成とされた本実施形態に係る引戸装置1Aにおいても、上記第1実施形態と概ね同様の効果を奏する。また、本実施形態では、上記のような第2連結部材16を設けた構成としているので、戸体10Aの両側の面材11,11同士をより強固に連結することができ、互いの上下方向への位置ずれをより効果的に抑制することができる。
なお、上下方向に間隔を空けて複数の第2連結部材16を設けた構成としてもよい。
本実施形態では、図4(b)に示すように、戸体10Bの戸厚方向両側の面材11,11同士を連結する第2連結部材16Aの構成が上記第2実施形態とは異なる。
本実施形態では、第2連結部材16Aを、一方の面材11の裏面に固定された第1部材17Aと、この第1部材17Aに連結され、他方の面材11の裏面に固定された第2部材18Aと、を備えた構成としている。第1部材17Aは、他方の面材11に向けて突出するように設けられ、突出方向先端部に、第2部材18Aに連結された連結軸17Aaを設けた構成とされている。この連結軸17Aaは、軸方向を上下方向に沿わせた構成とされている。第2部材18Aは、一方の面材11に向けて突出するように設けられ、連結軸17Aaを戸厚方向に移動自在に保持する戸厚方向に長尺状とされた保持溝18Aaを設けた構成とされている。
これら第1部材17A及び第2部材18Aは、戸体10Bが戸厚方向に変形する際には、互いに戸厚方向にスライドし、これらに連結された両側の面材11,11の互いの上下方向への変位の抑制がなされる。
上記構成とされた本実施形態に係る引戸装置1Bにおいても、上記第2実施形態と概ね同様の効果を奏する。
なお、上記同様、上下方向に間隔を空けて複数の第2連結部材16Aを設けた構成としてもよい。また、図例では、この第2連結部材16Aを戸幅方向の略中央に設けた例を示しているが、他の部位に設けた構成としてもよい。
本実施形態では、図5(c)に示すように、戸体10Cの戸厚方向両側の面材11,11同士を連結する第2連結部材16Bの構成が上記第2実施形態及び第3実施形態とは異なる。
本実施形態では、第2連結部材16Bを、二本のアーム17B,17Bを備えた構成としている。これら二本のアーム17B,17Bの長手方向一端部は、両側の面材11,11の裏面に設けられた連結部18B,18Bに上下方向に沿う第1軸17Ba,17Ba回りに回転自在に保持されている。また、これら二本のアーム17B,17Bの長手方向他端部同士は、上下方向に沿う連結軸17Bb回りに回転自在に連結されている。これらアーム17B,17Bは、戸体10Cが戸厚方向に変形する際には、一端部同士が接近及び離間するように連結軸17Bb回りに回転し、これらに連結された両側の面材11,11の互いの上下方向への変位の抑制がなされる。また、図例では、複数(図例では、2つ)の第2連結部材16Bを戸幅方向に間隔を空けて設けた構成としている。なお、上記同様、上下方向に間隔を空けて複数の第2連結部材16Bを設けた構成としてもよい。
二本の上端側アーム31,31の長手方向一端部は、両側の面材11,11の上端部の裏面に設けられた上端連結部32,32に戸幅方向に沿う第1軸31a,31a回りに回転自在に保持されている。また、二本の上端側アーム31,31の長手方向他端部同士は、戸幅方向に沿う上端連結軸35a回りに回転自在に連結されている。
二本の下端側アーム33,33の長手方向一端部は、両側の面材11,11の下端部の裏面に設けられた下端連結部34,34に戸幅方向に沿う第1軸33a,33a回りに回転自在に保持されている。また、二本の下端側アーム33,33の長手方向他端部同士は、戸幅方向に沿う下端連結軸35b回りに回転自在に連結されている。
このような構成により、両側の面材11,11が近接するように戸体10Cが変形する際には、図5(b)に示すように、連動アーム35の下方側への移動を伴い、上端側アーム31,31及び下端側アーム33,33が折り畳まれるように変位する。また、両側の面材11,11が離間するように戸体10Cが変形する際には、図5(a)に示すように、連動アーム35の上方側への移動を伴い、上端側アーム31,31及び下端側アーム33,33が展開されるように変位する。
なお、第3連結部材30としては、上記のような構成とされたものに限られない。例えば、一方の面材11の上端部及び下端部から他方の面材11に向けて突出するように設けられた上下の支持部に上下方向に沿う軸回りに回転自在に支持され、互いに連結軸によって連結された上下の回転体を備えた構成としてもよい。また、この回転体を回転させる回転付与部を他方の面材11の上端部及び下端部に設けた構成としてもよい。例えば、回転体としての歯車を回転させるラックを回転付与部として設けた構成等としてもよく、さらには、このような態様に代えて、種々のリンク機構によって第3連結部材30を構成するようにしてもよく、その他、種々の構成とされたものの採用が可能である。
また、第2連結部材としては、上記のような構成とされたものに限られず、四本のアームをパンタグラフ状に設けた構成とされたものでもよく、その他、種々の構成とされたものの採用が可能である。
また、上記各実施形態では、戸袋6に収納される戸体10,10A〜10Cを戸厚寸法が小さくなるように変形させるガイド部として傾斜ガイド面8,8及び上下のレール25,20を設けた構成としているが、これらのうちの一つまたは二つを設けた構成としてもよい。また、戸袋6に収納される戸体10,10A〜10Cを戸厚寸法が小さくなるように変形させるガイド部としては、上記のような構成とされたものに限られず、その他、種々の構成とされたものとしてもよい。
また、上記各実施形態では、戸体10,10A〜10Cが移動されることで、戸体10,10A〜10Cが戸厚寸法を変化させるように変形される態様とした例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、戸体10,10A〜10Cを戸袋6に収納させる際に、戸厚寸法を小さくするように操作者が戸厚方向に押圧する必要があるようなものとしてもよい。つまり、戸体10,10A〜10Cの戸厚寸法の変化が手動によってなされる態様としてもよい。または、戸体10,10A〜10Cの戸厚寸法の変化が電動によってなされる態様としてもよい。上記各実施形態に係る引戸装置1,1A〜1Cとしては、その他、種々の変形が可能である。
6 戸袋
7 壁体
7a 表面
8 傾斜ガイド面(ガイド部)
9 ローラー
10,10A〜10C 戸体
11 面材
11a 表面
14 戸車(被ガイド部)
20 下レール(ガイドレール、ガイド部)
21 レール溝
23 傾斜溝部
25 上レール(ガイド部)
Claims (5)
- 開放状態で戸袋に収納される戸体を備えた引戸装置であって、
前記戸体は、閉鎖状態で戸厚方向の各表面が前記戸袋を形成する壁体の各表面とそれぞれ略同一平面状となるように、該壁体の厚さと略同厚さとされる一方、開放状態で閉鎖状態よりも戸厚寸法が小さくなるように、戸厚寸法が可変とされており、
閉鎖状態の前記戸体が開放側に移動されることで、前記戸袋に収納される該戸体を戸厚寸法が小さくなるように変形させるガイド部を備えていることを特徴とする引戸装置。 - 請求項1において、
前記戸体は、戸厚方向に間隔を空けて設けられ、それぞれの上下方向一方側端部に被ガイド部を設けた戸厚方向両側の面材を備えており、
前記ガイド部は、前記戸厚方向両側の被ガイド部をそれぞれにガイドする一対のレール溝が設けられたガイドレールを備え、これら一対のレール溝の長手方向途中部位には、前記戸袋の奥側に向かうに従い互いに近接する側に向けて傾斜する傾斜溝部が設けられていることを特徴とする引戸装置。 - 請求項1または2において、
前記戸袋の戸袋口近傍部位の戸厚方向両内側には、開口側に向かうに従い拡開するように傾斜し、前記ガイド部を構成する傾斜ガイド面が設けられていることを特徴とする引戸装置。 - 請求項1乃至3のいずれか1項において、
前記戸袋の戸厚方向両内側には、前記戸体の戸厚方向の各表面に当接されて上下方向に沿う軸回りに回転する複数のローラーが戸幅方向に間隔を空けて設けられていることを特徴とする引戸装置。 - 開放状態で戸袋に収納される戸体を備えた引戸装置であって、
前記戸体は、閉鎖状態で戸厚方向の各表面が前記戸袋を形成する壁体の各表面とそれぞれ略同一平面状となるように、該壁体の厚さと略同厚さとされる一方、開放状態で閉鎖状態よりも戸厚寸法が小さくなるように、戸厚寸法が可変とされており、
前記戸袋の戸厚方向両内側には、前記戸体の戸厚方向の各表面に当接されて上下方向に沿う軸回りに回転する複数のローラーが戸幅方向に間隔を空けて設けられていることを特
徴とする引戸装置。
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