JP6753684B2 - 給粉装置、および、その給粉装置を用いた給粉方法 - Google Patents
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Description
下パンチは、ダイの型穴に挿入されている。
粉箱は、粉末を収容する収容空間を有し、収容空間にダイの上面が面する退避位置と収容空間がキャビティに連通する給粉位置との間を移動可能である。
収容室シャッタは、収容空間を第1収容室と第2収容室とに区画する閉状態と、第1収容室と第2収容室とが連通する開状態とを切り替え可能である。第1収容室は、鉛直方向上側に配置され、第2収容室は、鉛直方向下側に配置されキャビティの容積に比べ大きな容積を有する。また、収容室シャッタは、収容空間の粉末を第1収容室と第2収容室とに切り分け可能である。
制御部は、収容室シャッタの動作を制御する。
貯留槽は、粉末を貯留する貯留空間、および、前記貯留空間内の粉末を前記退避位置に位置する前記粉箱に供給可能な供給口を有する。
第1貯留室シャッタは、閉状態と開状態とを切り替え可能である。閉状態は、貯留空間を鉛直方向上側に配置される第1貯留室と鉛直方向下側に配置される第2貯留室とに区画する。開状態は、第1貯留室と第2貯留室とが連通する。そうして、第1貯留室シャッタは、貯留空間内の粉末を第1貯留室と第2貯留室とに切り分け可能である。
第2貯留室シャッタは、第2貯留室と供給口との遮断および連通を行う。
収容室シャッタは、複数の板部材から構成されている。複数の板部材のそれぞれは、収容側貫通孔を有する。収容側貫通孔の水平方向位置は、収容空間で互いに重なる状態と互いに異なる状態とを切り替え可能である。収容側貫通孔は、互いに重なる状態になるとき、収容空間の径方向中央部から重なり始める。下パンチは、粉箱が給粉位置に位置した後に、下降することによってキャビティを形成している。第2貯留室の容積は、1ショット分の粉末量に相当する体積より多い。
上記構成によれば、粉末が収容空間に収容されている状態で収容室シャッタが開状態から閉状態に切り替わると、粉末が第2収容室に切り出され、粉末が満たされた状態の第2収容室が区画される。すなわち、第2収容室は、粉末で充填されている。これにより、粉箱が退避位置から給粉位置に移動するとき、粉末が充填されている第2収容室では慣性力によって粉末の密度分布の偏りは発生しにくくなる。また、収容室シャッタが閉状態であるため、粉末が第2収容室から外部に飛散しなくなる。
また、粉箱が給粉位置に位置するとき、収容室シャッタが閉状態であるため、第2収容室に区分された一定量の粉末がキャビティに供給される。
第1工程では、退避位置に位置している粉箱の収容空間に第2収容室を満たすのに十分な体積の粉末を供給する。
第1工程の後の第2工程では、収容室シャッタによって収容空間を第1収容室と第2収容室とに区画する。
第3工程では、キャビティに第2収容空間の粉末を供給する。
第2工程では、粉末は、第1収容室の径方向中央部から落下し、第2収容室の径方向中央部から径方向外側に広がりつつ堆積する。
図1に示すように、本実施形態による給粉装置1は、圧粉体の成形に用いられる金型10に原料となる粉末を供給するものである。金型10は、型穴を有するダイ11、並びに、型穴に挿入可能である下パンチ12および上パンチ(不図示)を有している。ダイ11の型穴に下パンチ12が挿入されることにより、ダイ11の上面113に開口するキャビティ15が区画される。
給粉装置1は、図1の上下方向を鉛直方向として設置されており、給粉装置1から供給される粉末は、その自重によってキャビティ15に充填される。本明細書では、説明の便宜上、鉛直方向下側および鉛直方向上側を単に「上側」および「下側」と称する。
具体的には、第1貯留室シャッタ22は、貯留空間210を上側の第1貯留室214と下側の第2貯留室216とに区画する閉状態と、第1貯留室214と第2貯留室216とが連通する開状態とを切り替え可能である。第2貯留室216は、例えば、キャビティ15に1回のショットで供給される粉末の量に相当する粉末Pを貯留する容積を有する。
また、第1貯留室シャッタ22は、開状態から閉状態に切り替わるとき、粉末Pが貯留された状態の貯留空間210内に挿入可能であり、貯留空間210内の粉末Pを第1貯留室214と第2貯留室216とに切り分けることが可能である。
第2貯留室シャッタ23が開状態のとき、貯留槽21内の粉末Pは、その自重によって落下し供給口212を通って払い出される。
粉箱31が退避位置に位置するとき、ダイ11の上面113上が収容空間310の底部として機能する。また、収容空間310は、貯留槽21から払い出された粉末Pを上側開口311を介して受給可能である。
一方、粉箱31が給粉位置に位置するとき、収容空間310内の粉末Pは、下側開口312を介してキャビティ15に供給される。
具体的には、収容室シャッタ32は、収容空間310を上側の第1収容室313と下側の第2収容室315とに区画する閉状態と、第1収容室313と第2収容室315とが連通する開状態とを切り替え可能である。第2収容室315は、キャビティ15の容積に比べ大きな容積を有する。
また、収容室シャッタ32は、開状態から閉状態に切り替わるとき、粉末Pが収容された状態の収容空間310内に挿入可能であり、収容空間310内の粉末Pを第1収容室313と第2収容室315とに切り分けることができる。
また、S102では、貯留槽21の閉状態の第1貯留室シャッタ22が開状態に切り替わる。これにより、第1貯留室214と第2貯留室216とは連通し、図3(b)に示すように、第2貯留室216が粉末Pで満たされる。
また、S103では、貯留槽21において、開状態の第1貯留室シャッタ22が閉状態に切り替わり、貯留空間210を第1貯留室214と第2貯留室216に区画する。これにより、貯留空間210内の粉末Pは、第1貯留室214および第2貯留室216に切り分けられ、第2貯留室216には次回供給分の粉末Pが準備される。
本実施形態の給粉装置1の効果を説明するために、まず、比較例の給粉装置100について、図8(a)(b)を参照して簡単に説明する。比較例の給粉装置100は、粉箱130の上側に常時開放されている開口131を有する。なお、図8(a)は粉箱130が退避位置にいる状態を示し、図8(b)は粉箱130が給粉位置にいる状態を示している。
粉箱31は、粉末Pを収容する収容空間310を有し、収容空間310にダイ11の上面が面する退避位置と収容空間310がキャビティ15に連通する給粉位置との間を移動する。
収容室シャッタ32は、収容空間310を第1収容室313と第2収容室315とに区画する閉状態と、第1収容室313と第2収容室315とが連通する開状態に切り替え可能である。第1収容室313は鉛直方向上側に配置され、第2収容室315は鉛直方向下側に配置されキャビティ15の容積に比べ大きな容積を有する。また、収容室シャッタ32は、収容空間310内の粉末Pを第1収容室313と第2収容室315とに切り分ける。
制御部50は、収容室シャッタ32の動作を制御する。
本実施形態では、制御部50は、粉箱31が退避位置から給粉位置まで移動する間、収容室シャッタ32を閉状態に維持する。これにより、第2収容室315は粉末Pが満たされた状態で区画されているため、粉箱31が退避位置から給粉位置まで移動する間、粉箱130内の粉末Pが慣性力を受けるとしても第2収容室315の粉末Pに偏りは生じない。
また、粉箱31が給粉位置に位置しているとき、収容室シャッタ32が閉状態であるため、第2収容室315に区分された一定量の粉末Pがキャビティ15に供給される。
貯留槽21は、粉末Pを貯留する貯留空間210、および、貯留空間210内の粉末Pを退避位置に位置する粉箱31に供給可能な供給口212を有する。
第1貯留室シャッタ22は、貯留空間210を鉛直方向上側に配置される第1貯留室214と鉛直方向下側に配置される第2貯留室216とに区画する閉状態と、第1貯留室214と第2貯留室216とが連通する開状態とを切り替え可能であり、貯留空間210内の粉末Pを第1貯留室214と第2貯留室216とに切り分ける。
第2貯留室シャッタ23は、第2貯留室216と供給口212との遮断および連通を行う。
このような構成によれば、収容室シャッタ32が切り分ける前に収容空間310には、第2収容室315を満たすのに必要十分な粉末Pが確実に収容される。複数ショットの供給を連続して行う場合に好適である。
図9に示すように、比較例に比べて、給粉装置1では、成形体の厚みのばらつきが50%程度低減することが分かった。
第2実施形態の給粉装置について、図5(a)〜(c)および図6(a)〜(c)を参照して説明する。第2実施形態は、第2貯留室シャッタ230および収容室シャッタ320の構成が第1実施形態と異なる。
板部材321の貫通孔323の水平方向位置が収容空間310内で互いに重なることによって、収容室シャッタ320は開状態になる。一方、板部材321の貫通孔323の水平方向位置が互いに異なることによって、収容室シャッタ320は閉状態になる。特に、貫通孔323の水平方向位置は、収容空間310の径方向中央部から重なり始めることが好ましい。
例の実施形態では、図7に示すように、粉箱31が給粉位置に位置した後、下パンチ12が下降することによってキャビティ15が形成されてもよい。このようなキャビティ15に対して粉末Pを供給する場合、キャビティ15内の粉末密度をより均一にすることができる。
また、他の実施形態において、複数のセンサ33が粉箱31に設けられ、収容空間310内の粉末Pの体積についての所定の上限値および所定の下限値をそれぞれ検出してもよい。
11・・・ダイ
15・・・キャビティ
31・・・粉箱
310・・・収容空間
313・・・第1収容室
315・・・第2収容室
32、320・・・収容室シャッタ
50・・・制御部
Claims (6)
- 圧粉体の成形に用いられるダイ(11)の上面に開口するキャビティ(15)に粉末を供給する給粉装置であって、
前記ダイの型穴に挿入されている下パンチ(12)と、
粉末を収容する収容空間(310)を有し、前記収容空間に前記ダイの上面が面する退避位置と前記収容空間が前記キャビティに連通する給粉位置との間を移動可能な粉箱(31)と、
鉛直方向上側に配置される第1収容室(313)と鉛直方向下側に配置され前記キャビティの容積に比べ大きな容積を有する第2収容室(315)とに前記収容空間を区画する閉状態と、前記第1収容室と前記第2収容室とが連通する開状態とを切り替え可能であり、前記収容空間の粉末を前記第1収容室と前記第2収容室に切り分け可能な収容室シャッタ(320)と、
前記収容室シャッタの動作を制御する制御部(50)と、
粉末を貯留する貯留空間(210)、および、前記貯留空間内の粉末を前記退避位置に位置する前記粉箱に供給可能な供給口(212)を有する貯留槽(21)と、
前記貯留空間を、鉛直方向上側に配置される第1貯留室(214)と鉛直方向下側に配置される第2貯留室(216)とに区画する閉状態と、前記第1貯留室と前記第2貯留室とが連通する開状態とを切り替え可能であり、前記貯留空間内の粉末を前記第1貯留室と前記第2貯留室とに切り分け可能な第1貯留室シャッタ(22)と、
前記第2貯留室と前記供給口との遮断および連通を行う第2貯留室シャッタ(23、230)と、
を備え、
前記収容室シャッタは、複数の板部材(321)から構成され、
複数の前記板部材のそれぞれは、収容側貫通孔(323)を有し、前記収容側貫通孔の水平方向位置が前記収容空間で互いに重なる状態と互いに異なる状態とを切り替え可能であり、
前記収容側貫通孔は、互いに重なる状態になるとき、前記収容空間の径方向中央部から重なり始め、
前記下パンチは、前記粉箱が給粉位置に位置した後に、下降することによって前記キャビティを形成しており、
前記第2貯留室の容積は、1ショット分の粉末量に相当する体積より多い給粉装置。 - 前記制御部は、前記粉箱が前記退避位置から前記給粉位置まで移動する間、前記収容室シャッタを前記閉状態に維持することを特徴とする請求項1に記載の給粉装置。
- 前記第2貯留室シャッタ(230)は、複数の板部材(231)から構成され、
前記複数の板部材のそれぞれは、貯留側貫通孔(233)を有し、前記貯留側貫通孔の水平方向位置が前記貯留空間で互いに重なる状態と互いに異なる状態とを切り替え可能であることを特徴とする請求項1または2に記載の給粉装置。 - 前記粉箱の前記収容空間に収容されている粉末の体積を検出可能なセンサ(33)をさらに備え、
前記制御部は、前記センサに検出された粉末の体積に基づいて、前記第1貯留室シャッタおよび前記第2貯留室シャッタの各動作を制御可能であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の給粉装置。 - 圧粉体の成形に用いられるダイ(11)の上面に開口するキャビティ(15)に供給される粉末を収容する収容空間(310)を有し、前記収容空間に前記ダイの上面が面する退避位置と前記収容空間が前記キャビティに連通する給粉位置との間を移動可能な粉箱(31)と、
前記ダイの型穴に挿入されている下パンチ(12)と
鉛直方向上側に配置される第1収容室(313)と鉛直方向下側に配置され前記キャビティの容積に比べ大きな容積を有する第2収容室(315)とに前記収容空間を区画する閉状態と、前記第1収容室と前記第2収容室とが連通する開状態とを切り替え可能であり、前記収容空間の粉末を前記第1収容室と前記第2収容室に切り分け可能な収容室シャッタ(320)と、
前記収容室シャッタの動作を制御する制御部(50)と、
粉末を貯留する貯留空間(210)、および、前記貯留空間内の粉末を前記退避位置に位置する前記粉箱に供給可能な供給口(212)を有する貯留槽(21)と、
鉛直方向上側に配置される第1貯留室(214)と鉛直方向下側に配置される第2貯留室(216)とに前記貯留空間を区画する閉状態と、前記第1貯留室と前記第2貯留室とが連通する開状態とを切り替え可能であり、前記貯留空間内の粉末を前記第1貯留室と前記第2貯留室とに切り分け可能な第1貯留室シャッタ(22)と、
前記第2貯留室と前記供給口との遮断および連通を行う第2貯留室シャッタ(23、230)と、
を備え、
前記収容室シャッタは、複数の板部材(321)から構成され、
複数の前記板部材のそれぞれは、収容側貫通孔(323)を有し、前記収容側貫通孔の水平方向位置が前記収容空間で互いに重なる状態と互いに異なる状態とを切り替え可能であり、
前記収容側貫通孔は、互いに重なる状態になるとき、前記収容空間の径方向中央部から重なり始め、
前記下パンチは、前記粉箱が給粉位置に位置した後に、下降することによって前記キャビティを形成しており、
前記第2貯留室の容積は、1ショット分の粉末量に相当する体積より多い給粉装置を用いた給粉方法であって、
前記退避位置に位置している前記粉箱の前記収容空間に前記第2収容室を満たすのに十分な体積の粉末を供給する第1工程と、
前記第1工程の後、前記収容室シャッタによって前記収容空間を前記第1収容室と前記第2収容室とに区画する第2工程と、
前記キャビティに前記第2収容室の粉末を供給する第3工程と、
を含み、
前記第2工程では、粉末は、前記第1収容室の径方向中央部から落下し、前記第2収容室の径方向中央部から径方向外側に広がりつつ堆積する給粉方法。 - 前記第1工程において前記第2貯留室の粉末を前記収容空間に供給した後、第2貯留室シャッタを閉状態とする第4工程と、
前記第4工程の後、前記第1貯留室シャッタを開状態とし、前記第1貯留室に貯留されている粉末で前記第2貯留室を満たす第5工程と、
前記第5工程の後、前記第1貯留室シャッタを閉状態とする第6工程と、
前記第6工程の後、前記第2貯留室シャッタを開状態とし、前記退避位置に位置する前記収容空間に前記第2貯留室の粉末を供給する第7工程と、
を含む請求項5に記載の給粉方法。
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