JP6753153B2 - 通信装置、通信方法、システム、およびプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、通信装置、通信方法、システム、およびプログラムに関する。
今日において、ネットワークのアクセスポイントを介して、遠隔のコンピュータと電磁波による無線通信を可能とする無線LANが知られている。LANは、「Local Area Network」の略記である。無線LANは、利便性の高いネットワークであり、広く普及している。また、無線LANよりも通信範囲の狭い、ブルートゥース(登録商標)等の近距離無線通信も広く普及している。
また、特許文献1(特開2012−095270号公報)には、無線通信に用いられる電波が届くエリアにおける通信可能な範囲を制限することを目的とした無線通信システムが開示されている。この無線通信システムは、無線通信路を確立するために用いられる設定情報を、音響信号から取得する。そして、無線通信が確立された後に、音響信号が取得されなくなった場合、無線通信回線を解除する。これにより、音響信号が届く範囲に、無線通信範囲を限定することができる。
ここで、特許文献1に開示されている無線通信システムの場合、無線通信を確立するための設定情報を受信できる範囲が、音響信号の到達範囲となっている。しかし、音響信号の場合、音漏れ及び反射等により、想定していない範囲まで音響信号が到達し、不特定のデバイスが設定情報を取得して無線接続するおそれがあるため、セキュリティ面で問題のあるシステムとなっていた。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、通信範囲を、意図した範囲に限定して、通信セキュリティを向上させることができるような通信装置、通信方法、システム、およびプログラムの提供を目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、第1の通信方式の通信を行う第1の通信部と、第1の通信方式とは異なる第2の通信方式の通信を行う第2の通信部と、第1の通信方式の通信を行う第1の通信エリア内において、第2の通信方式の通信により、第1の通信エリア内で第1の通信方式の通信を許可するエリアを示す第1のエリア情報を取得する第1の取得部と、第1の通信エリア内で第1の通信方式の通信を許可するエリアを示す音響信号である第2のエリア情報が到達する音響通信エリアにおいて、第2のエリア情報を取得する第2の取得部と、第1のエリア情報及び第2のエリア情報を比較することで、現在位置が、第1のエリア情報で示されるエリア内となったか否かを判別する比較部と、現在位置が、第1のエリア情報で示されるエリア内となったと判別された際に、第1の通信方式の通信回線を確立するためのセットアップ情報を用いて、第1の通信方式の通信回線を確立するためのセットアップ処理を行うセットアップ部とを有する。
本発明によれば、通信範囲を、意図した範囲に限定することができ、通信セキュリティを向上させることができるという効果を奏する。
図1は、無線LAN通信システムの基本構成を示すシステム構成図である。 図2は、基本構成となる無線LAN通信システムに設けられている通信範囲制限装置のハードウェア構成図である。 図3は、基本構成となる無線LAN通信システムに設けられているスマートフォンのハードウェア構成図である。 図4は、基本構成となる無線LAN通信システムに設けられているプリンタ装置のハードウェア構成図である。 図5は、基本構成となる無線LAN通信システムに設けられているプロジェクタ装置のハードウェア構成図である。 図6は、基本構成となる無線LAN通信システムに設けられている通信範囲制限装置の機能ブロック図である。 図7は、基本構成となる無線LAN通信システムに設けられているスマートフォンの機能ブロック図である。 図8は、基本構成となる無線LAN通信システムに設けられているプリンタ装置の機能ブロック図である。 図9は、基本構成となる無線LAN通信システムにおいて、無線LAN通信エリアのBLE通信エリア内に移動したスマートフォンが、無線LAN通信回線を確立する流れを示すシーケンス図である。 図10は、基本構成となる無線LAN通信システムにおいて、無線LAN通信エリアのBLE通信エリア内に位置するプリンタ装置が、無線LAN通信回線を確立する流れを示すシーケンス図である。 図11は、基本構成となる無線LAN通信システムにおいて、無線LANに接続されたスマートフォンからプリンタ装置を遠隔操作して印刷物を印刷する流れを示すフローチャートである。 図12は、基本構成となる無線LAN通信システムにおいて、BLE通信エリア内でプリンタ装置に無線LAN接続されているスマートフォンが、BLE通信エリア外に移動した際に、無線LAN通信回線(及びBLE通信回線)が切断される流れを示すシーケンス図である。 図13は、基本構成となる無線LANシステムにおいて、BLE通信エリアの少なくとも一部が無線LAN通信エリア外に位置する場合の一例を示すシステム構成図である。 図14は、実施の形態の無線LAN通信システムのシステム構成図である。 図15は、音響信号送信装置のハードウェア構成図である。 図16は、スマートフォンの機能ブロック図である。 図17は、音響通信エリア内の各デバイスに配布される周辺機器リストの一例を示す図である。 図18は、デバイスに配布される周辺機器リストが、音響通信エリア毎に異なる様子を説明するための図である。 図19は、BLE通信及び音響通信を用いた無線LANのセットアップ動作を説明するためのシーケンス図である。 図20は、無線LAN通信が許可されている音響通信エリア外にスマートフォンが移動することで、エリア情報が所定時間以上取得できなかった場合に、無線LAN通信回線が切断される動作を説明するためのシーケンス図である。 図21は、音響信号送信装置からそれまで受信していたエリア情報が、異なる音響通信エリアを示すエリア情報となった場合に、スマートフォンが異なる音響通信エリアに移動したものとして、無線LAN通信回線を切断処理する動作を説明するためのシーケンス図である。 図22は、BLE通信エリアと音響信号送信装置により形成される音響通信エリアとが重なっていない場合のシステム構成を説明するための図である。 図23は、先に無線LAN通信が許可される音響通信エリアを示すエリア情報を配布し、無線LAN通信が許可される音響通信エリアにスマートフォンが位置していることが確認された際に無線LANのセットアップ情報を配布する動作を説明するためのフローチャートである。 図24は、第2の実施の形態の無線LAN通信システムの無線LAN通信回線の切断処理の流れを示すシーケンス図である。 図25は、第3の実施の形態の無線LAN通信システムの無線LAN通信回線の切断処理の流れを示すシーケンス図である。 図26は、第5の実施の形態の無線LAN通信システムの無線LAN通信回線のセットアップ処理の流れを示すシーケンス図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を適用した実施の形態となる無線LAN(Local Area Network)通信システムを詳細に説明する。
(基本構成)
まず、以下に説明する実施の形態の無線LAN通信システムの基本構成を説明する。図1は、無線LAN通信システムの基本構成を示すシステム構成図である。図1に示すように、無線LAN通信システムは、通信範囲制限装置1、第1のデバイスとしてスマートフォン2、第2のデバイスとしてプリンタ装置3、及び、第3のデバイスとしてプロジェクタ装置4を有している。なお、図1に示す各デバイスは一例であり、後述する通信機能を有するデバイスであれば、どのようなデバイスでもよい。例えばスマートフォン2の代わりに、タブレット端末装置、携帯ゲーム機、ノート型のパーソナルコンピュータ装置等の携帯可能な通信機器を用いてもよい。
(通信範囲制限装置の基本構成)
通信範囲制限装置1は、例えば無線LANルータ等の、無線LANのアクセスポイントを形成する機器となっている。通信範囲制限装置1は、ローカルエリアネットワークの一例として、図1中、実線の楕円で示す無線LAN通信エリア5を形成する。また、通信範囲制限装置1は、無線LAN通信エリア5内における、無線LAN通信エリア5よりも狭いエリア内においてのみ、各デバイスの通信を可能とする。例えば、通信範囲制限装置1は、無線LAN通信エリア5内における、無線LAN通信エリア5よりも狭い、パーソナルエリアネットワーク(PAN)内においてのみ、各デバイスの通信を可能とする。
一例として、パーソナルエリアネットワークとしては、極低電力でBLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)通信を行うブルートゥース(登録商標)PANを用いることができる。図1中、点線の楕円に示す通信範囲が、ブルートゥース(登録商標)PANによるBLE通信エリア6である。なお、パーソナルエリアネットワークはブルートゥースPANであることとして説明を進める。しかし、ブルートゥースの代わりに、例えば非接触無線(NFC:Near Field Communications)、ミリ波無線通信、QRコード(登録商標)、可視光、環境音、又は超音波を用いてもよい。
(通信範囲制限装置の基本的なハードウェア構成)
図2に、通信範囲制限装置1の基本的なハードウェア構成を示す。この図2に示すように、通信範囲制限装置1は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、HDD(Hard Disk Drive)14、入出力インタフェース(入出力I/F)15、無線LANAP部16(APはアクセスポイントの意である)、及び、BLE通信部17を有している。CPU11〜BLE通信部17は、バスライン18を介して相互に接続されている。
ROM12には、無線LAN通信エリア5内のBLE通信エリア6でのみ、各デバイスの通信を可能とするための通信制御プログラムが記憶されている。通信制御プログラムは、RAM13又はHDD14等の他の記憶部に記憶させてもよい。CPU11は、通信制御プログラムに従って動作することで、無線LANAP部16及びBLE通信部17を制御し、無線LAN通信エリア5内のBLE通信エリア6においてのみ、各デバイスの通信を可能とする制御を行う。
図1及び図2においては、通信範囲制限装置1は、機器単体として図示されている。しかし、通信範囲制限装置1は、各デバイスの内部に組み込まれていてもよい。例えばプリンタ装置、または、複合機(MFP)等の機器内に組み込まれていてもよい。
(スマートフォンの基本的なハードウェア構成)
図3に、スマートフォン2の基本的なハードウェア構成を示す。この図3に示すように、スマートフォン2は、CPU21、ROM22、RAM23、表示部24、マイクロホン部25、スピーカ部26を有している。また、スマートフォン2は、入出力I/F28、無線通信部29、カメラ部30、無線LAN通信部31、及び、BLE通信部32を有している。CPU21〜BLE通信部32は、バスライン33を介して相互に接続されている。無線LAN通信部31は、第1の通信部の一例である。BLE通信部32は、第2の通信部の一例である。
ROM22には、無線LAN通信エリア5内のBLE通信エリア6でのみ、各デバイスの通信を可能とするための通信制御プログラムが記憶されている。通信制御プログラムは、RAM23等の他の記憶部に記憶させてもよい。CPU21は、通信制御プログラムに従って動作することで、無線LAN通信部31及びBLE通信部32を制御する。これにより、無線LAN通信エリア5内のBLE通信エリア6におけるBLE通信を可能とする。
表示部24は、透明電極で形成されたタッチパネルと、表示パネルとを一体的に形成した、いわゆるタッチパネル付表示部となっている。無線通信部29は、所定のキャリアの無線基地局を介して、電話及びメール等の通信を行う。
(プリンタ装置の基本的なハードウェア構成)
図4に、プリンタ装置3の基本的なハードウェア構成を示す。この図4に示すように、プリンタ装置3は、CPU41、ROM42、RAM43、操作パネル44、プリンタ機構45を有している。また、プリンタ装置3は、HDD46、無線LAN通信部47、BLE通信部48、有線通信部49及び入出力I/F50を有している。CPU41〜入出力I/F50は、バスライン51を介して相互に接続されている。
ROM42には、無線LAN通信エリア5内のBLE通信エリア6でのみ、各デバイスの通信を可能とするための通信制御プログラムが記憶されている。通信制御プログラムは、RAM43又はHDD46等の他の記憶部に記憶させてもよい。CPU41は、通信制御プログラムに従って動作することで、無線LAN通信部47及びBLE通信部48を制御する。これにより、無線LAN通信エリア5内のBLE通信エリア6におけるBLE通信を可能とする。また、プリンタ機構45は、スマートフォン2から指定された印刷設定で画像及びテキスト等の印刷を行う。
(プロジェクタ装置の基本的なハードウェア構成)
図5に、プロジェクタ装置4の基本的なハードウェア構成を示す。この図5に示すように、プロジェクタ装置4は、入力インタフェース部(入力IF部)61、画像処理部62、照明光学系63、RAM64及び操作部65を有している。また、プロジェクタ装置4は、リモートコントローラ70から赤外線送信されるコマンドを受信する受信部66、無線LAN通信部67、BLE通信部68、及び、CPU69を有している。
このようなプロジェクタ装置4は、投影される画像に対応する画像情報が、入力IF部61に供給される。画像情報は、画像処理部62により、歪み補正等の所定の画像処理が施された後、照明光学系63によりスクリーン等に投影される。
RAM64には、無線LAN通信エリア5内のBLE通信エリア6でのみ、各デバイスの通信を可能とするための通信制御プログラムが記憶されている。通信制御プログラムは、ROM又はHDD等の他の記憶部に記憶させてもよい。CPU69は、通信制御プログラムに従って動作することで、無線LAN通信部67及びBLE通信部68を制御する。これにより、無線LAN通信エリア5内のBLE通信エリア6におけるBLE通信を可能とする。
(通信範囲制限装置の基本的なソフトウェア構成)
次に、図6は、通信範囲制限装置1のCPU11が通信制御プログラムに従って動作することで実現される各機能の機能ブロックである。この図6に示すように、通信範囲制限装置1のCPU11は、通信制御プログラムを実行することで、デバイス接続部75、周辺機器接続部76、離脱検知部77、無線LANAP制御部78及びBLE通信制御部79として機能する。
なお、この例では、デバイス接続部75〜BLE通信制御部79は、通信制御プログラムにより、ソフトウェア的に実現されることとして説明を進める。しかし、デバイス接続部75〜BLE通信制御部79のうち、一部又は全部をIC(Integrated Circuit)等のハードウェアで実現してもよい。
また、通信範囲制限装置1の通信制御プログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)などのコンピュータ装置で読み取り可能な記録媒体に記録して提供してもよい。また、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)、ブルーレイディスク(登録商標)、半導体メモリ等のコンピュータ装置で読み取り可能な記録媒体に記録して提供してもよい。また、通信範囲制限装置1の通信制御プログラムは、インターネット等のネットワーク経由でインストールするかたちで提供してもよい。また、通信範囲制限装置1の通信制御プログラムは、機器内のROM等に予め組み込んで提供してもよい。
(スマートフォンの基本的なソフトウェア構成)
次に、図7は、スマートフォン2のCPU21が通信制御プログラムに従って動作することで実現される各機能の機能ブロックである。この図7に示すように、スマートフォン2のCPU21は、通信制御プログラムに従って動作することで、印刷依頼部81、無線LAN通信制御部82(第1の通信制御部の一例)、BLE通信制御部83(第2の通信制御部の一例)としての機能を実現させる。印刷依頼部81は、BLE通信によりプリンタ装置3を遠隔操作して、所望の画像及び文字等を印刷させる機能である。
なお、この例では、印刷依頼部81〜BLE通信制御部83は、通信制御プログラムにより、ソフトウェア的に実現されることとして説明を進める。しかし、印刷依頼部81〜BLE通信制御部83のうち、一部又は全部をIC(Integrated Circuit)で実現してもよいし、一部または全部をハードウェアで実現してもよい。
また、スマートフォン2の通信制御プログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)などのコンピュータ装置で読み取り可能な記録媒体に記録して提供してもよい。また、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)、ブルーレイディスク(登録商標)、半導体メモリなどのコンピュータ装置で読み取り可能な記録媒体に記録して提供してもよい。また、スマートフォン2の通信制御プログラムは、インターネット等のネットワーク経由でインストールするかたちで提供してもよい。また、スマートフォン2の通信プログラムは、機器内のROM等に予め組み込んで提供してもよい。
(プリンタ装置の基本的なソフトウェア構成)
次に、図8は、プリンタ装置3のCPU41が通信制御プログラムに従って動作することで実現される各機能の機能ブロックである。この図8に示すように、プリンタ装置3のCPU41は、通信制御プログラムに従って動作することで、印刷部85、無線LAN通信制御部86及びBLE通信制御部87としての機能を実現させる。印刷部85は、スマートフォン2から依頼された画像及び文字等を用紙に印刷するように、プリンタ機構45を制御する機能である。
なお、この例では、印刷部85〜BLE通信制御部87は、ソフトウェア的に実現されることとして説明を進める。しかし、印刷部85〜BLE通信制御部87のうち、一部又は全部をIC(Integrated Circuit)で実現してもよいし、一部又は全部をハードウェアで実現してもよい。
また、プリンタ装置3の通信制御プログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)などのコンピュータ装置で読み取り可能な記録媒体に記録して提供してもよい。また、CD−R、DVD、ブルーレイディスク(登録商標)、半導体メモリなどのコンピュータ装置で読み取り可能な記録媒体に記録して提供してもよい。また、プリンタ装置3の通信制御プログラムは、インターネット等のネットワーク経由でインストールするかたちで提供してもよい。また、プリンタ装置3の通信制御プログラムは、機器内のROM等に予め組み込んで提供してもよい。
(無線LAN通信システムの基本動作の概要)
このような無線LAN通信システムにおいて、図1に実線で示す外側の楕円が、通信範囲制限装置1の無線LANAP部16で形成される無線LANの通信可能範囲(無線LAN通信エリア5)を示している。この無線LAN通信エリア5内に、スマートフォン2、プリンタ装置3及びプロジェクタ装置4が位置している。
スマートフォン2は、無線LAN通信機能が設けられたプリンタ装置3及びプロジェクタ装置4等の周辺機器と通信し、無線LANを介して所望の画像、文字等の印刷、又は、画像の投影等の遠隔操作が可能となっている。
また、プリンタ装置3及びプロジェクタ装置4等の周辺機器は、無線LAN通信部47,67と共に、BLE通信部48,68を有している。これにより、通信範囲制限装置1のBLE通信部17との間で、BLE通信が可能となっている。ただし、図1に、点線の楕円で示すように、BLE通信エリア6は、無線LAN通信エリア5よりも狭くなっている。このため、BLE通信エリア6内に位置するスマートフォン2及びプリンタ装置3と、通信範囲制限装置1との間でBLE通信を行うことは可能である。しかし、BLE通信エリア6外に位置するプロジェクタ装置4と、通信範囲制限装置1との間でBLE通信を行うことは不可となっている。
すなわち、無線LAN通信システムは、後述するように、BLE通信を用いて無線LAN設定を行う。このため、実際に無線LANで通信できるのは、BLE通信が可能なスマートフォン2及びプリンタ装置3だけであり、BLE通信が不可なプロジェクタ装置4は、無線LAN通信エリア5内であっても、無線LAN設定を行うことができず、無線LAN通信は不可となっている。
(スマートフォンに対する基本的な接続動作)
図9は、無線LAN通信エリア5のBLE通信エリア6内に移動したスマートフォン2が、無線LAN通信回線を確立する流れを示すシーケンス図である。通信範囲制限装置1のデバイス接続部75は、BLE通信制御部79からBLE通信部17を介して、例えば3つのアドバタイズメントチャネルのアドバタイズメントパケットを送信することで、周辺機器に対して自機(自装置)の存在を知らせている。アドバタイズメントパケットには、BLE通信エリア6を示す通信範囲情報が含まれている。ステップS1は、BLE通信エリア6を示す通信範囲情報を含むアドバタイズメントパケットの送信を示している。
BLE通信エリア6内に、スマートフォン2が位置すると、スマートフォン2のBLE通信部32で、通信範囲制限装置1から送信されているアドバタイズメントパケット(通信範囲情報)が受信される。スマートフォン2は、受信した通信範囲情報を参照することで、スマートフォン2自身がBLE通信エリア6内に位置しているか否かを判別する。そして、この判別結果を、ステップS2に示す応答として、BLE通信により通信範囲制限装置1に送信する。スマートフォン2が、BLE通信エリア6内に位置している場合、スマートフォン2のBLE通信部32及び通信範囲制限装置1のBLE通信部17は、ステップS3において、BLE通信のペアリング処理(BLEペアリング)を行う。これにより、スマートフォン2と通信範囲制限装置1との間でBLE通信が可能となる。
次に、BLEペアリングが完了すると、通信範囲制限装置1のデバイス接続部75は、ステップS4において、Wi−Fiアライアンスで規格化された無線LAN接続を容易化するWPS方式のPINコード(固有識別情報)を、BLE通信により、スマートフォン2に送信する。また、通信範囲制限装置1のデバイス接続部75は、ステップS6において、無線LANAP部16に対して、スマートフォン2に送信したPINコードを転送し、WPS方式の通信開始準備指示を行う。通信範囲制限装置1の無線LANAP部16は、ステップS8において、スマートフォン2に送信したPINコードを用いてWPS方式のセットアップを行う。
一方、通信範囲制限装置1からWPS方式のPINコードを受信したスマートフォン2のBLE通信部32は、ステップS5において、受信したPINコードを無線LAN通信部31に転送し、WPS方式の通信開始準備指示を行う。無線LAN通信部31は、ステップS7において、通信範囲制限装置1から転送されたPINコードを用いてWPS方式のセットアップを行う。これにより、ステップS9において、スマートフォン2及び通信範囲制限装置1が、PINコードを用いたWPS方式によりWi−Fi接続(無線LAN接続)される。
このように、無線LAN通信システムは、スマートフォン2が通信範囲制限装置1のBLE通信エリア6内に位置した際、自動的にWi−Fi接続(無線LAN接続)が完了する。このため、ユーザの無線LANに対する設定知識及び面倒なPINコードの入力操作等を不要とすることができる。また、BLE通信においては、暗号化された情報が各機器間で送受信されるため、安全性を確保したうえでPINコードの送受信を行うことができる。
次に、スマートフォン2のBLE通信制御部83及び通信範囲制限装置1のBLE通信制御部79は、新たなデバイスの接続を可能とするために、ステップS10において、一旦、BLE通信を切断する。その後、通信範囲制限装置1のデバイス接続部75は、ステップS11において、ステップS1で説明したように、BLE通信エリア6を示す通信範囲情報を含むアドバタイズメントパケットを送信する。そして、通信範囲制限装置1のデバイス接続部75は、上述のようにBLE通信により、BLE通信エリア6に位置しているスマートフォン2等のデバイスと、無線LAN通信回線の確立を図る。
(プリンタ装置に対する基本的な接続動作)
次に、図10は、無線LAN通信エリア5のBLE通信エリア6内に位置するプリンタ装置3が、無線LAN通信回線を確立する流れを示すシーケンス図である。周辺機器となるプリンタ装置3は、印刷を依頼するスマートフォン2等のデバイスから印刷の依頼を受けることで、有効に機能するデバイスである。このため、プリンタ装置3との間で無線LAN通信を確立する場合、プリンタ装置3を制御するスマートフォン2等が、予め無線LANに接続済みであることが好ましい。図10のシーケンス図は、スマートフォン2が、無線LANに接続済みであることを前提としている(図9の説明を参照)。そして、図10のシーケンス図は、図9のステップS10において、スマートフォン2と通信範囲制限装置1との間のBLE通信が一旦切断され、アドバタイズメントパケットの送信が可能となることで、ステップS21からの処理が開始される。
プリンタ装置3は、据え置き型の機器であり、通信範囲制限装置1のBLE通信エリア6内に設けられている。プリンタ装置3は、ステップS21において、上述の3つのアドバタイズメントチャネルを介して、スマートフォン2等の印刷の依頼を行うデバイスが、無線LANに接続されたか否かを問うための接続問い合わせ情報を含むアドバタイズメントパケットを、BLE通信部48を介して通信範囲制限装置1に定期的に送信する。図6に示した通信範囲制限装置1の周辺機器接続部76は、ステップS22において、印刷の依頼を行うデバイスの接続の有無を示す応答を、BLE通信部17を介してプリンタ装置3に送信する。
スマートフォン2等、印刷の依頼を行うデバイスが、無線LANに接続された場合、通信範囲制限装置1の周辺機器接続部76及びプリンタ装置3のBLE通信部48は、ステップS23において、BLE通信のペアリング処理(BLEペアリング)を行う。これにより、プリンタ装置3と通信範囲制限装置1との間でBLE通信が可能となる。
次に、BLEペアリングが完了すると、通信範囲制限装置1の周辺機器接続部76は、ステップS24において、Wi−Fiアライアンスで規格化された無線LAN接続を容易化するWPS方式のPINコードをプリンタ装置3に送信する。また、通信範囲制限装置1は、ステップS26において、プリンタ装置3に送信したPINコードを無線LANAP部16に転送し、WPS方式の通信開始準備指示を行う。通信範囲制限装置1の無線LANAP部16は、ステップS28において、プリンタ装置3に送信したPINコードを用いてWPS方式のセットアップを行う。
一方、通信範囲制限装置1からWPS方式のPINコードを受信したプリンタ装置3のBLE通信部48は、ステップS25において、受信したPINコードを無線LAN通信部47に転送し、WPS方式の通信開始準備指示を行う。無線LAN通信部47は、ステップS27において、BLE通信部48から転送されたPINコードを用いてWPS方式のセットアップを行う。これにより、ステップS29において、プリンタ装置3及び通信範囲制限装置1が、PINコードを用いたWPS方式によりWi−Fi接続(無線LAN接続)される。
次に、プリンタ装置3のBLE通信部48及び通信範囲制限装置1のBLE通信部17は、新たなデバイスの接続を可能とするために、ステップS30において、一旦、BLE通信を切断する。その後、プリンタ装置3のBLE通信部48は、ステップS31において、ステップS21で説明したように、接続問い合わせ情報を含むアドバタイズメントパケットを送信する。そして、通信範囲制限装置1は、印刷を依頼するデバイスが無線LANに接続された際に、上述のようにBLE通信により、BLE通信エリア6に位置しているプリンタ装置3と、無線LAN通信回線の確立を図る。
(印刷動作)
次に、図11のフローチャートに、無線LANに接続されたスマートフォン2からプリンタ装置3を遠隔操作して印刷物を印刷する流れを示す。上述のように無線LAN内において、スマートフォン2及びプリンタ装置3が無線LAN通信部31,47を介して相互に接続されると、スマートフォン2でプリンタ装置3を遠隔操作することが可能となる。
スマートフォン2でプリンタ装置3を遠隔操作する場合、ユーザは、スマートフォン2のROM22等の記憶部に記憶されている印刷アプリケーションプログラムを起動操作する。印刷アプリケーションプログラムが起動操作されると、図7に示すスマートフォン2の印刷依頼部81は、ステップS41において、無線LAN通信制御部82及び無線LAN通信部31を介してプリンタ装置3に印刷要求を行う。図8に示すプリンタ装置3の印刷部85は、印刷要求を受信すると、ステップS42において、無線LAN通信部47を介して、スマートフォン2に対し、印刷に用いるデバイスの問い合わせを行う。ユーザは、スマートフォン2に記憶されているデータを印刷する場合は、印刷に用いるデバイスはスマートフォン2であることを、無線LAN通信により、プリンタ装置3に通知する。または、ユーザは、プロジェクタ装置4で投影している画像等を印刷する場合は、印刷に用いるデバイスはプロジェクタ装置4であることを、無線LAN通信により、プリンタ装置3に通知する。
次に、ステップS43では、プリンタ装置3の印刷部85が、無線LAN通信により、スマートフォン2に対して、印刷するデータの問い合わせを行う。ユーザは、スマートフォン2に記憶されている画像又はテキスト等のデータを印刷する場合、印刷するデータは、スマートフォン2に記憶されているデータであることを、無線LAN通信により、プリンタ装置3に通知する。または、ユーザは、プロジェクタ装置4で投影している画像等が印刷するデータである場合は、印刷するデータはプロジェクタ装置4で投影されているデータであることを、無線LAN通信により、プリンタ装置3に通知する。最後に、プリンタ装置3の印刷部85は、ステップS44において、無線LAN通信により、ユーザに指定されたデバイス(スマートフォン2又はプロジェクタ装置4)から、ユーザに指定されたデータを取得して印刷を実行する。
(デバイスの切断動作)
次に、図12は、BLE通信エリア6内でプリンタ装置3に無線LAN接続されているスマートフォン2が、BLE通信エリア6外に移動した際に、無線LAN通信回線(及びBLE通信回線)が切断される流れを示すシーケンス図である。ステップS51では、上述のようにBLE通信エリア6に対応する通信範囲を示す通信範囲情報が、通信範囲制限装置1のBLE通信部17からスマートフォン2にBLE通信により送信される。スマートフォン2は、GPS(Global Positioning System)等により自機で検出した自機位置と、通信範囲情報で示されるBLE通信エリア6とを比較する。そして、スマートフォン2は、自機位置がBLE通信エリア6外となったことを検出した際に、ステップS52において、無線LAN通信部31に対して無線LANの切断指示(Wi−Fi切断指示)を行う。
なお、この例では、通信範囲制限装置1側からスマートフォン2に対して通信範囲情報を送信し、スマートフォン2が、自機の現在位置と通信範囲情報で示されるBLE通信エリア6とを比較して、BLE通信エリア6に対する離脱の有無を検出することとした。しかし、スマートフォン2がGPS等で検出した自機の現在位置を通信範囲制限装置1にBLE通信で送信し、通信範囲制限装置1が、スマートフォン2の現在位置とBLE通信エリア6とを比較して、BLE通信エリア6に対するスマートフォン2等のデバイスの離脱の有無を検出してもよい。この場合、図6に示す離脱検知部77が、BLE通信エリア6に対するスマートフォン2等のデバイスの離脱の有無を検知することとなる。
スマートフォン2の無線LAN通信部31は、BLE通信部32から無線LANの切断が指示されると、ステップS53において、無線LAN通信を用いて、通信範囲制限装置1に対して無線LANの切断要求を行う。通信範囲制限装置1は、無線LANの切断要求を受信すると、ステップS54に示すように、無線LANの切断要求を行ったデバイスに関連する無線LAN通信回線を切断する。これにより、スマートフォン2のみならず、プリンタ装置3の無線LAN通信回線も切断される。
なお、無線LAN通信回線の切断後に、再度、無線LAN通信回線を確立する場合、通信範囲制限装置1は、PINコードを新たなものに更新する。このため、BLE通信エリア6外に移動したスマートフォン2が、再度、BLE通信エリア6内に移動した際には、前回とは異なるPINコードを用いて無線LAN通信回線が確立されることとなる。
このように、無線LAN通信システムは、スマートフォン2がBLE通信エリア6外に移動した際に、自動的に無線LAN通信回線及びBLE通信回線を切断することができる。このため、スマートフォン2が無線LANに接続可能な範囲を、一定の範囲内(BLE通信エリア6内)に限定することができる。また、BLE通信エリア6外に移動したスマートフォン2のみならず、スマートフォン2と通信を行っていたプリンタ装置3の無線LAN通信回線も切断する。このため、スマートフォン2との間の無線LAN通信回線を切断することで、使用されないこととなった無線LAN通信回線に対するプリンタ装置3の接続が、無駄に継続される不都合を防止でき、より高い通信セキュリティを得ることができる。すなわち、例えば社内LAN等の構内網への接続許可を持たないユーザに対しても、構内網の安全性を確保したうえで、ユーザのデバイスを、一時的かつ簡単に、構内網に通信接続させて使用させることができる。
また、無線LAN通信回線の切断後に、再度、無線LAN通信回線を確立する際には、PINコードを新たなものに更新する。このため、BLE通信エリア6外に移動したスマートフォン2が、前回の接続時に用いていたPINコードを再利用して、他のデバイスの無線LAN通信の傍受を図る不正行為を防止できる。
また、BLE通信エリア6外にスマートフォン2が移動した際には、スマートフォン2のみならず、スマートフォン2と通信を行っていたプリンタ装置3の無線LAN通信回線も切断する。これにより、スマートフォン2との間の無線LAN通信回線を切断することで、使用されないこととなった無線LAN通信回線に対するプリンタ装置3の接続が、無駄に継続される不都合を防止でき、より高い通信セキュリティを得ることができる。
なお、無線LAN通信回線の確立時に、BLE通信により、通信範囲制限装置1からスマートフォン2等のデバイスに配信するWPS方式のPINコードの代わりに、公開鍵を配信してもよい。WPS方式のPINコードの代わりに、例えばディフィーヘルマン鍵交換法(Diffie-Hellman key exchange method)による公開鍵を配信して、無線LAN通信回線を確立してもよい。この場合、BLE通信エリア6内で公開鍵の送受信が行われるため、無線LANの管理者の目が届く範囲内で公開鍵の送受信が行われる。このため、公開鍵を送信するデバイス、及び、公開鍵を受信するデバイス及びユーザ等が明確である。従って、不正ユーザ及び不正デバイス等の、いわゆる成りすましによる不正な通信を防止できる。また、一旦確立された無線LAN通信回線が切断され、再度、無線LAN通信回線が確立される際には、上述のPINコードの場合と同様に、前回とは異なる新たな公開鍵を用いることが好ましいであろう。
また、音声(空間を伝搬する音響出力)で、通信範囲制限装置1からスマートフォン2又はプリンタ装置3等のデバイスに対して、PINコード又は公開鍵を伝達してもよい。この場合、音響出力は、BLE通信で用いられる電波よりも空間の伝達性が悪いため、各デバイス間で音声の送受が可能な範囲に、PINコード等の送受信範囲を制限できる。このため、システム管理者等の目の届く狭い範囲でPINコード等の送受信が行われる。従って、上述の不正ユーザ及び不正デバイス等の、いわゆる成りすましによる不正な通信を、さらに強力に防止できる。
また、通信範囲情報の代わりに、BLE通信部17の受信信号強度(RSSI)を用いて、BLE通信エリア6内のデバイスの有無を監視してもよい。また、退場RSSIエリア及び入場RSSIエリアとみなすBLE通信の受信信号強度を、所望の受信信号強度に設定することで、BLE通信エリア6の範囲内において、無線LANに接続可能な範囲(入場RSSIエリアの範囲)を動的に調整できる。
以上、無線LAN通信エリア内にBLE通信エリアが無線LAN通信エリアに包含されている例を示したが、例えば、図13に示すように、BLE通信エリアの少なくとも一部の領域が無線LAN通信エリア外に位置する状態であってもよい。図13において、無線LAN通信回線を確立できるエリアは、BLE通信エリア6’となる。無線LAN通信エリア外のBLE通信エリア7では、BLE通信により通信範囲情報を受信可能であるが、そもそも無線LAN通信を行うためのセットアップができないためである。図13に示すような状態は、例えば、無線LANAP部16とBLE通信部17が異なる位置に配置されている場合や、通信の指向性により通信可能範囲が一方向に突出しているような場合に考えられる。
(第1の実施の形態)
次に、このような基本構成を有する無線LAN通信システムの第1の実施の形態を説明する。第1の実施の形態の無線LAN通信システムは、無線LAN通信のセットアップ情報を提供する範囲をBLE無線通信により制限し、無線LAN通信の接続を維持する範囲を、音響信号により制限する。これにより、利用者は、BLE無線通信範囲でセットアップ情報を得て無線LAN通信回線を確立し、音響信号が届く範囲で無線LAN通信を行う。このため、想定した範囲内に通信可能範囲を略々正確に制限して、無線LAN通信システムのセキュリティの向上を図ることができる。
図14は、第1の実施の形態の無線LAN通信システムのシステム構成図である。この図14に示す無線LAN通信エリア5は、上述の通信範囲制限装置1の無線LANAP部16により形成される通信エリアである。また、BLE通信エリア6は、通信範囲制限装置1のBLE通信部17により形成される通信エリアである。無線LAN通信エリア5は、第1の通信エリアの一例となっている。また、BLE通信エリア6は、第2の通信エリアの一例となっている。
なお、この例では、無線LANAP部16及びBLE通信部17は、通信範囲制限装置1にまとめて設けられていることとしたが、無線LANAP部16及びBLE通信部17は、物理的に異なるデバイスにそれぞれ設けてもよい。すなわち、第1の通信機器に設けられた無線LANAP部16が無線LAN通信エリア5を形成し、第2の通信機器に設けられたBLE通信部17がBLE通信エリア6を形成してもよい。
また、音響通信エリア250a内にBLE通信エリア6が包含されることとしたが、BLE通信エリア6内に音響通信エリア250aが包含されていてもよい。また、BLE通信エリア6及び各音響通信エリア250a、250bは、無線LAN通信エリア5内において、それぞれ重なることなく、又は、多少重なりながら形成されていてもよい。
図14に示すように無線LAN通信エリア5内にBLE通信エリア6が形成された状態において、無線LAN通信エリア5内且つBLE通信エリア6外に、音響信号送信装置200aが設けられている。音響信号送信装置200aは、無線LAN通信エリア5内において、BLE通信エリア6を包含する音響通信エリア250aを形成する。
また、無線LAN通信エリア5内且つBLE通信エリア6外且つ音響信号送信装置200a外に、音響信号送信装置200bが設けられている。音響信号送信装置200bは、無線LAN通信エリア5内において、BLE通信エリア6外且つ音響通信エリア250a外の音響通信エリア250bを形成する。なお、図14の例は、無線LAN通信エリア5内に複数の音響通信エリア250a,250bが形成されている例であったが、無線LAN通信エリア5内に一つのみ音響通信エリアを形成してもよい。
また、図14の例は、BLE通信エリア6内にスマートフォン2が位置しており、音響通信エリア250内にデバイス400b,400cが位置しており、無線LAN通信エリア5内ではあるが、各音響通信エリア250a,250bに含まれない位置にデバイス400dが位置している例である。
図15は、音響信号送信装置200a及び音響信号送信装置200bのハードウェア構成図である。図15には、音響信号送信装置200として図示している。この図15に示すように音響信号送信装置200は、CPU151、ROM152、RAM153、インタフェース(I/F)154、スピーカ部155及び出力回路156を有している。ROM152には、音声制御プログラムが記憶されている。また、RAM153には、無線LAN通信を許可する範囲を示すエリア情報が記憶されている。CPU152は、音声制御プログラムを実行することで、無線LAN通信エリア5内において、連続的又は定期的(断続的)に音響信号であるエリア情報を出力するように、出力回路156を制御する。
一例ではあるが、出力回路156は、ASK(Amplitude Shift Keying)変調処理により生成したエリア情報を出力する。ASK変調処理は、振幅の違いでデジタル信号の「1」又は「0」を表す処理である。出力回路156は、人間には聴取し難い、例えば18kHz〜20kHzの周波数帯を複数の周波数帯毎に分割し、各周波数帯の音波をオンオフ制御することでエリア情報を生成し、スピーカ部155を介して出力する。
図16は、図14に示すスマートフォン2のCPU21が、ROM22に記憶されている通信制御プログラム(図3参照)を実行することで実現される各機能に対応する機能ブロック図である。この図16に示すように、CPU21は、上述の印刷依頼部81、無線LAN通信制御部82、BLE通信制御部83と共に、BLE情報取得部161、音響信号取得部162、比較部163、計時部164及び記憶制御部165を有している。なお、印刷依頼部81〜BLE通信制御部83、及び、BLE情報取得部161〜記憶制御部165のうち、全部又は一部をIC(Integrated Circuit)等のハードウェアで実現してもよい。
比較部163(比較部の一例)は、BLE通信により取得した無線LAN通信を許可する範囲を示すエリア情報(第1のエリア情報の一例)と、音響信号送信装置200から音響信号として取得したエリア情報(第2のエリア情報の一例)とを比較し、両者が同様である場合に、自機が、無線LAN通信が許可されている範囲に位置していると判別する。計時部164は、スマートフォン2が、それまでエリア情報を取得していた音響通信エリア外に移動することで、エリア情報が未検出となってから経過した時間を計時する。
記憶制御部165は、後述する周辺機器リスト(通信情報記憶部の一例)を、RAM23等の記憶部に記憶制御する。BLE情報取得部161は、BLE通信エリア6において、BLE通信部17からBLE通信で送信されるエリア情報及び無線LANのセットアップ情報を取得する。音響信号取得部162は、音響通信エリア250a,250bにおいて、マイクロホン部25(図3参照)を介して集音されたエリア情報を取得する。
ここで、スマートフォン2は、通信範囲制限装置1から送信された周辺機器リストで示される、現在、位置しているBLE通信エリア6内の各周辺機器との間で、BLE通信又は無線LAN通信(WiFi通信)が可能となっている。すなわち、通信範囲制限装置1は、無線LAN通信を許可した各デバイスのMAC(Media Access Control)アドレス、IP(Internet Protocol)アドレス、ブルートゥース(登録商標)アドレス、そのデバイスを操作するための操作情報及び現在、位置している音響通信エリア名(所属エリア名)を関連付けて記憶した周辺機器リストに基づいて管理している。
スマートフォン2は、通信範囲制限装置1との間のセットアップを完了すると、MACアドレス及びIPアドレス等の自機の情報、現在、位置している音響通信エリア名等を、通信範囲制限装置1に送信する。通信範囲制限装置1は、スマートフォン2から受信したMACアドレス及びIPアドレス等を、スマートフォン2が、現在、位置している音響通信エリアに関連付けて周辺機器リストに追加する。
図17の(a)及び(b)の符号を付した図は、それぞれ周辺機器リストの一例である。このうち、図17の(a)の符号を付した図は、更新前(デバイスが音響通信エリア内に移動する前)の周辺機器リストである。これに対して、図17の(b)の符号を付した図は、更新後の周辺機器リストである。例えば、デバイスA〜デバイスCが位置している音響通信エリア内に、デバイスDが移動した場合、図17の(b)の符号を付した図に示すように、デバイスDの情報を追加した周辺機器リストに更新される。
次に、通信範囲制限装置1は、接続機器が追加された音響通信エリアである、現在、スマートフォン2が位置する音響通信エリア内の全てのデバイスに対して、追加されたスマートフォン2の情報を含む周辺機器リストを送信する。各デバイスは、通信範囲制限装置1から受信した周辺機器リストをRAM又はHDD等の記憶部に記憶する。図16に示すスマートフォン2の記憶制御部165は、RAM23に対して、通信範囲制限装置1から受信した周辺機器リストを保存する。これにより、各デバイスは、現在、自機が位置している音響通信エリア内に位置する他のデバイスを認識することができる。
図18は、各デバイスが記憶している周辺機器リストを示している。図18の例の場合、スマートフォン2a、スマートフォン2b及びスマートフォン2dは、それぞれ同じ音響通信エリアX(エリアX)に位置している。このため、スマートフォン2a、スマートフォン2b及びスマートフォン2dのRAM23a、RAM23b及びRAM23dには、それぞれ同じ周辺機器リストが保存される。
これに対して、スマートフォン2cは、スマートフォン2a、スマートフォン2b及びスマートフォン2dとは異なる音響通信エリアY(エリアY)に位置している。そして、音響通信エリアYには、現在、スマートフォン2cのみが位置している。このため、スマートフォン2cのRAM23cには、スマートフォン2cのみの周辺機器リストが保存される。
同じ音響通信エリア内の各デバイスは、周辺機器リストで示されているMACアドレス、IPアドレス、ブルートゥースアドレス等を用いて、所望のデバイスと通信する。通信範囲制限装置1から各デバイスに送信される周辺機器リストは、現在、自機が位置している音響通信エリア内に位置するデバイスに対応する周辺機器リストとなっており、他の音響通信エリアの周辺機器リストは送信されないようになっている。このため、各デバイス間の通信を、現在、自機が位置している音響通信エリア内に限定することができる。
なお、通信範囲制限装置1は、無線LAN通信を切断処理したデバイスに対する情報は、周辺機器リストから削除することで、周辺機器リストを更新する。通信範囲制限装置1は、更新する毎に、更新した周辺機器リストを、対応する音響通信エリア内の各デバイスに送信する。各デバイスも、RAM23等に記憶されている周辺機器リストを更新する。
次に、図19のシーケンス図を用いて、BLE通信及び音響通信を用いた無線LANのセットアップ動作を説明する。まず、スマートフォン2が、図14に示すようにBLE通信エリア6内に移動すると、通信範囲制限装置1のBLE通信部17及びスマートフォン2との間でBLE通信が行われる。そして、BLE通信部17からスマートフォン2に対して、無線LANのセットアップ情報と、無線LAN通信を許可する音響通信エリアを示すエリア情報が、BLE通信により送信される(ステップS61)。スマートフォン2のBLE情報取得部161(第1の取得部及び第3の取得部の一例)は、BLE通信部17から受信したセットアップ情報及びエリア情報を取得する。これにより、エリア情報の解析が開始される(ステップS62)。
上述のように、音響信号送信装置200は、無線LAN通信を許可する音響通信エリアを示すエリア情報を送信している。スマートフォン2の音響信号取得部162(第2の取得部の一例)は、ステップS63に示すように、音響信号送信装置200から送信されるエリア情報を受信する。
ここで、音響通信エリアとしては、BLE通信エリア6と略々一致する音響通信エリア及び、BLE通信エリア6と一部が重なる音響通信エリアがある。また、図14に示す音響通信エリア250aのように、BLE通信エリア6を包含する音響通信エリアと、音響通信エリア250bのように、BLE通信エリア6を包含しない(離れている)音響通信エリアとがある。図14の例の場合、スマートフォン2は、音響通信エリア250aに包含されるBLE通信エリア6内に位置している。このような場合、スマートフォン2の音響信号取得部162は、ステップS63において、音響信号送信装置200aから送信されるエリア情報を、BLE通信エリア6内で受信する。
これに対して、音響通信エリア250bのように、BLE通信エリア6から離れている場合、スマートフォン2のユーザは、BLE通信エリア6でセットアップ情報及びエリア情報を受信した後に、音響通信エリア250bまで移動し、ステップS63において、音響信号送信装置200bから送信されるエリア情報を受信する。
次に、スマートフォン2の比較部163は、BLE通信により取得した、無線LAN通信を許可する音響通信エリアを示すエリア情報と、音響信号送信装置200から取得した、現在、自機が位置する音響通信エリアを示すエリア情報とを比較処理する。この比較処理により、無線LAN通信が許可される音響通信エリア内に、自機が位置しているものと判別した場合、スマートフォン2のBLE通信制御部83は、ステップS61で取得したセットアップ情報を用いて、通信範囲制限装置1のBLE通信部17を介して、無線LANAP部16にセットアップ指示を送信する。これにより、通信範囲制限装置1及びスマートフォン2の無線LAN通信制御部82(セットアップ部の一例)において、それぞれ無線LAN通信回線のセットアップが行われる(ステップS66、ステップS67)。
このように第1の実施の形態の無線LAN通信システムは、無線LAN通信のセットアップ情報及び無線LAN通信を許可する音響通信エリアを示すエリア情報の配布を、BLE通信エリア6に制限し、無線LAN通信を許可する範囲を、配布されたエリア情報で示される音響通信エリアに制限する。これにより、利用者は、BLE無線通信範囲でセットアップ情報及びエリア情報を取得して無線LAN通信回線を確立し、音響信号であるエリア情報が届く範囲内(音響通信エリア内)で無線LAN通信を行う。このため、想定した範囲内に通信可能範囲を略々正確に制限することができ、通信セキュリティの向上を図ることができる。
次に、図20のシーケンス図を用いて、無線LAN通信が許可されている音響通信エリア外にスマートフォン2が移動することで、エリア情報が所定時間以上取得できなかった場合に、無線LAN通信回線が切断される動作を説明する。例えば、音響通信エリア250aに位置していたスマートフォン2が、音響通信エリア250a外に移動した場合、それまで受信できていた音響信号送信装置200aからのエリア情報の受信が、図20に点線の矢印で示すように中断される。スマートフォン2の比較部163は、上述のようにBLE通信で取得したエリア情報と、音響信号送信装置200から取得したエリア情報を比較することで、自機が、許可された音響通信エリア内に位置しているか否かを解析している(ステップS71)。
スマートフォン2の計時部164は、音響信号送信装置200からのエリア情報の検出が中断されてから連続して経過した時間を計時する。そして、無線LAN通信制御部82は、計時部164により、エリア情報の検出が中断されてから連続する所定時間の経過が計時された際に、無線LANAP部16に対して、無線LAN通信回線の切断指示を送信する(ステップS72)。これにより、通信範囲制限装置1の無線LANAP部16は、スマートフォン2との間に確立されていた無線LAN通信回線を切断処理する(ステップS73)。同様に、スマートフォン2の無線LAN通信制御部82も、通信範囲制限装置1との間に確立されていた無線LAN通信回線を切断処理する(ステップS74)。
次に、図20の例は、音響信号送信装置200からのエリア情報の受信が中断してから所定時間が経過した際に、無線LAN通信回線を切断処理する例であった。これに対して、図21の例は、音響信号送信装置200からそれまで受信していたエリア情報が、異なる音響通信エリアを示すエリア情報となった場合に、スマートフォン2が異なる音響通信エリアに移動したものとして、無線LAN通信回線を切断処理する例である。
すなわち、図14に示す音響信号送信装置200aが形成する音響通信エリア250aから、音響信号送信装置200bが形成する音響通信エリア250bにスマートフォン2が移動した場合、図21に点線の矢印で示すように、それまで受信していた音響信号送信装置200aからのエリア情報の受信が中断される。代って、スマートフォン2は、音響通信エリア250bの音響信号送信装置200bから音響信号として送信されるエリア情報を受信する(ステップS81)。
スマートフォン2の比較部163は、BLE通信エリア6で受信したエリア情報と、音響信号送信装置200から受信するエリア情報とを比較している(ステップS71、ステップS82)。スマートフォン2の無線LAN通信制御部82は、それまで受信していたエリア情報とは異なるエリア情報が受信されると、通信範囲制限装置1の無線LANAP部16に切断指示を送信する(ステップS83)。これにより、通信範囲制限装置1の無線LANAP部16は、スマートフォン2との間に確立されていた無線LAN通信回線を切断処理する(ステップS84)。同様に、スマートフォン2の無線LAN通信制御部82(切断部の一例)も、通信範囲制限装置1との間に確立されていた無線LAN通信回線を切断処理する(ステップS85)。
次に、図22に示すようにBLE通信エリア6と音響信号送信装置200aにより形成される音響通信エリア250aとが重なっていない場合、スマートフォン2が、セットアップ情報を取得していないうちに、音響通信エリア250a内に移動しても、無線LAN通信を行うことはできない(セットアップできない)。このため、音響通信エリア250a内に移動する前に、BLE通信エリア6内に移動してセットアップ情報を取得する必要がある。しかし、スマートフォン2が、音響通信エリア250a内での無線LAN通信を希望しているか不明であるにもかかわらず、例えば暗号通信等でセットアップ情報を配布すると通信コストがかかる。
このため、図23のシーケンス図に示すように、無線LAN通信が許可される音響通信エリア内に、スマートフォン2が位置している場合に、セットアップ情報を配布してもよい。この場合、スマートフォン2は、ステップS91において、無線LAN通信が許可される音響通信エリアを示すエリア情報を、BLE通信部17から取得する。スマートフォン2は、ステップS92において、取得したエリア情報の解析を開始する。
次に、無線LAN通信が許可されている音響通信エリア250a内にスマートフォン2が移動すると、音響信号送信装置200aからのエリア情報の受信が可能となる(ステップS93)。スマートフォン2は、BLE通信で受信したエリア情報と、音響信号送信装置200aから受信したエリア情報とを比較し(ステップS94)、両者が同様であると判別した際に、BLE通信により、BLE通信部17に対して無線LANのセットアップ情報の取得要求を行う(ステップS95)。
スマートフォン2は、BLE通信部17からセットアップ情報を取得すると(ステップS96)、取得したセットアップ情報を用いて、無線LANAP部16に対してセットアップ指示を行う。これにより、無線LANAP部16は、スマートフォン2との間に無線LAN通信回線を確立する(ステップS98)。同様に、スマートフォン2も、通信範囲制限装置1との間に無線LAN通信回線を確立する(ステップS99)。
このように、無線LAN通信が許可される音響通信エリアを示すエリア情報を、先にデバイスに配布し、無線LAN通信が許可される音響通信エリアにデバイスが移動した際に、無線LANのセットアップ情報を配布する。これにより、セットアップ情報を暗号通信で配布する等のコスト高な通信を不要とすることができ、安価に無線LAN通信システムを運営可能とすることができる。
以上の説明から明らかなように、第1の実施の形態の無線LAN通信システムは、無線LAN通信のセットアップ情報及び無線LAN通信を許可する音響通信エリアを示すエリア情報の配布を、BLE通信エリア6に制限し、無線LAN通信を許可する範囲を、配布されたエリア情報で示される音響通信エリアに制限する。これにより、利用者は、BLE無線通信範囲でセットアップ情報及びエリア情報を得て無線LAN通信回線を確立し、音響信号であるエリア情報が届く範囲(音響通信エリア)で無線LAN通信を行う。このため、想定した範囲内に通信可能範囲を略々正確に制限することができ、第1の実施の形態の無線LAN通信システムのセキュリティを向上させることができる。
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態の無線LAN通信システムの説明をする。上述の第1の実施の形態の場合、図21のステップS83で説明したように、スマートフォン2の無線LAN通信制御部82は、それまで受信していたエリア情報とは異なるエリア情報が受信されると、通信範囲制限装置1の無線LANAP部16に切断指示を送信することで、無線LAN通信回線を即座に切断処理するものであった。
これに対して、第2の実施の形態の無線LAN通信システムは、スマートフォン2等のデバイスが、無線LAN通信回線の確立後に、先に受信していたエリア情報とは異なるエリア情報を受信した場合でも、所定時間(接続維持時間)内に、先に受信していたエリア情報を受信できた場合は、無線LAN通信回線を維持するものである。なお、上述の第1の実施の形態と以下に説明する第2の実施の形態とでは、この点のみが異なる。このため、以下、両者の差異のみ説明し、重複説明を省略する。
図24は、第2の実施の形態の無線LAN通信システムの無線LAN通信回線の切断処理の流れを示すシーケンス図である。この図24において、スマートフォン2は、まず、第1の音響信号送信装置200aから送信されたエリア情報が、BLE通信により取得したエリア情報で示される無線LAN通信が許可される音響通信エリアであった場合、上述のように確立された無線LAN通信回線を維持する(ステップS101〜ステップS103)。
スマートフォン2の図16に示す計時部164は、一例として無線LAN通信回線を確立した時刻から所定時間となる接続維持時間のカウントを開始する。この接続維持時間は、確立されている無線LAN通信回線を維持する時間である。上述の周辺機器リストには、無線LAN通信回線を確立したデバイス毎に、BLE通信部17から受信したエリア情報、及び、音響信号送信装置200から受信した音響信号のエリア情報が、それぞれ関連付けられて記憶されている。
比較部163は、接続維持時間内において、音響信号取得部162で取得される第1の音響信号送信装置200aからのエリア情報と、周辺機器リストに記憶されている、音響信号送信装置200からのエリア情報とを比較する。無線LAN通信制御部82は、音響信号取得部162で取得される第1の音響信号送信装置200aからのエリア情報と、周辺機器リストに記憶されている、音響信号送信装置200からのエリア情報とが同様であることを示す比較結果が、接続維持時間内に得られた場合、確立されている無線LAN通信回線を、接続維持時間の間、維持する。
ここで、スマートフォン2が移動することで、ステップS104に示すように、第2の音響信号送信装置200bから送信されるエリア情報の受信も可能となったものとする。この場合でも、比較部163は、ステップS105に示すように接続維持時間内において、上述の各エリア情報を比較する動作を行う。そして、ステップS106に示すように、引き続き、第1の音響信号送信装置200aからのエリア情報が受信できていることを示す比較結果が得られた場合、無線LAN通信制御部82は、確立されている無線LAN通信回線を維持する(ステップS107)。計時部164は、無線LAN通信回線の維持が確定すると、接続維持時間のカウント値をリセットし、再度、接続維持時間のカウントを開始する(ステップS107)。
次に、スマートフォン2が、さらに移動することで、ステップS108に示す第2の音響信号送信装置200bからのエリア情報のみが受信され、第1の音響信号送信装置200aからのエリア情報が接続維持時間内に受信できなくなった場合、比較部163は、周辺機器リストに記憶されている、第1の音響信号送信装置200aから受信したエリア情報、及び、第2の音響信号送信装置200bからのエリア情報を比較することとなり、両者が同様ではないことを示す比較結果を出力する(ステップS109)。
また、比較部163は、接続維持時間内においては、無線LAN通信回線を確立する際に用いた第1の音響信号送信装置200aからのエリア情報の受信の有無の判別を継続して行う。無線LAN通信制御部82は、第1の音響信号送信装置200aから受信したエリア情報、及び、第2の音響信号送信装置200bからのエリア情報が同様ではないことを示す比較結果を得た場合、接続維持時間内に、第1の音響信号送信装置200aからのエリア情報を受信しないことを示す比較結果が得られるのを待って、無線LANAP部16に無線LAN通信回線の切断指示を行い(ステップS110)、確立している無線LAN通信回線を切断処理する(ステップS111)。また、無線LANAP部16は、スマートフォン2との間に確立している無線LAN通信回線を切断処理する(ステップS112)。
このように、第2の実施の形態の無線LAN通信システムは、無線LAN通信回線の確立中に、複数の音響信号送信装置からのエリア情報が受信可能となった場合、接続維持時間内に、先に受信したエリア情報を受信できるか否かを判別する。そして、接続維持時間内に、先に受信したエリア情報を受信できなくなった場合に、確立されている無線LAN通信回線を切断処理する。
これにより、スマートフォン2が、無線LAN通信回線を確立した際に用いた音響信号送信装置からのエリア情報で許可される範囲内に位置している間は、無線LAN通信回線の確立を維持でき、範囲外に移動した際に、無線LAN通信回線を切断できる。このため、既に接続済みの無線LAN通信回線を有効に利用して、無駄な切断動作及び再接続動作等を不要とすることができる他、上述の第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
(第3の実施の形態)
次に、第3の実施の形態の無線LAN通信システムの説明をする。この第3の実施の形態の無線LAN通信システムは、上述の第2の実施の形態のように、複数の音響信号送信装置からのエリア情報が受信可能となった場合に、上述の接続維持時間内において、各エリア情報の音圧を比較する。そして、先に受信したエリア情報の音圧が、後から受信したエリア情報の音圧よりも低い場合に、先に受信したエリア情報に基づいて確立した無線LAN通信回線を切断処理するものである。なお、上述の各実施の形態と以下に説明する第3の実施の形態とでは、この点のみが異なる。このため、以下、両者の差異のみ説明し、重複説明を省略する。
図25は、第3の実施の形態の無線LAN通信システムの無線LAN通信回線の切断処理の流れを示すシーケンス図である。この図24において、無線LAN通信回線が確立されると、スマートフォン2の音響信号取得部162において、ステップS122に示すように、第1の音響信号送信装置200a及び他の音響信号送信装置から送信されるエリア情報の解析が可能となる(ステップS121)。音響信号取得部162は、ステップS123において、第1の音響信号送信装置200aからのエリア情報の受信の有無を確認する。また、音響信号取得部162は、ステップS123において、第1の音響信号送信装置200aからのエリア情報を受信した場合、受信したエリア情報の音圧を示す音圧情報をRAM23等の記憶部に記憶する。また、計時部164は、一例として、第1の音響信号送信装置200aからのエリア情報の受信が確認されたタイミングで、接続維持時間のカウントを開始する。
次に、この状態で、スマートフォン2が移動することで、ステップS124に示すように、第2の音響信号送信装置200bから送信されるエリア情報の受信も可能となった場合、音響信号取得部162は、受信した第2の音響信号送信装置200bからのエリア情報の音圧情報をRAM23等の記憶部に記憶する(ステップS125)。
次に、比較部163は、RAM23に記憶した第1の音響信号送信装置200aからのエリア情報の音圧情報、及び、第2の音響信号送信装置200bからのエリア情報の音圧情報を比較する(ステップS126)。なお、比較を行う「音圧」としては、フーリエ変換後の振幅、パワースペクトル、音圧(パスカル)、音圧レベル(dB)の他、所定の期間の間のピーク値又は時間平均値を用いることができる。
スマートフォン2の無線LAN通信制御部82は、第1の音響信号送信装置200aからのエリア情報の音圧の方が高いことを示す比較結果が得られた場合、無線LAN通信回線を維持する。これに対して、無線LAN通信制御部82は、第1の音響信号送信装置200aからのエリア情報の音圧の方が低いことを示す比較結果が得られた場合、無線LANAP部16に対して、無線LAN通信回線の切断指示を行う(ステップS127)。これにより、ステップS128及びステップS129に示すように、スマートフォン2及び無線LANAP部16が、それぞれ確立していた無線LAN通信回線を切断処理する。
なお、このような音圧の比較処理は、無線LAN通信回線の接続維持時間の間に行われる。そして、接続維持時間内に、無線LAN通信回線を確立する際に用いた、第1の音響信号送信装置200aからのエリア情報を受信できない場合には、無線LAN通信回線が切断されることは、上述のとおりである。
また、この例の場合、第1の音響信号送信装置200aからのエリア情報の音圧の方が低いことを示す比較結果が得られた場合、接続維持時間内であっても無線LAN通信回線を切断処理することとした。しかし、第1の音響信号送信装置200aからのエリア情報の音圧の方が低いことを示す比較結果が得られた場合、上述の第2の実施の形態と同様に、第1の音響信号送信装置200aからのエリア情報が、接続維持時間内に得られない場合に、接続維持時間の経過を待って、無線LAN通信回線を切断処理してもよい。
このように、第3の実施の形態の無線LAN通信システムは、複数のエリア情報が検出された場合に、第1の音響信号送信装置200a及び第2の音響信号送信装置200bの各エリア情報の音圧情報を比較する。そして、第1の音響信号送信装置200aからのエリア情報の音圧が、第2の音響信号送信装置200bからのエリア情報の音圧よりも高い音圧である場合は、第1の音響信号送信装置200aからのエリア情報に基づいて確立した無線LAN通信回線を維持する。これに対して、第3の実施の形態の無線LAN通信システムは、第1の音響信号送信装置200aからのエリア情報の音圧が、第2の音響信号送信装置200bからのエリア情報の音圧よりも低い音圧である場合は、無線LAN通信回線を切断処理する。
これにより、スマートフォン2が、無線LAN通信を確立した音響通信エリアから他の音響通信エリアに移動した場合には、確立されている無線LAN通信回線を切断することができ、無線LAN通信システムの通信セキュリティを維持できる他、上述の各実施の形態と同様の効果を得ることができる。
(第4の実施の形態)
次に、第4の実施の形態の無線LAN通信システムの説明をする。この第4の実施の形態の無線LAN通信システムは、音響信号送信装置200から音響信号として送信されているエリア情報、及び、BLE通信部17からBLE送信されているエリア情報を、一定時間毎又は任意のタイミングで変更するものである。なお、上述の各実施の形態と以下に説明する第4の実施の形態とでは、この点のみが異なる。このため、以下、両者の差異のみ説明し、重複説明を省略する。
すなわち、この第4の実施の形態の無線LAN通信システムの場合、音響信号送信装置200、及び、BLE通信部17は、一定時間毎又は任意のタイミングで変更する。音響信号送信装置200により変更されたエリア情報は、スマートフォン2のマイクロホン部25を介して音響信号取得部162により取得される。
これに対して、BLE通信部17は、無線LAN通信機能も備えており、変更したエリア情報を、無線LAN通信で無線LANAP部16に送信する。無線LANAP部16は、BLE通信部17から受信した、変更されたエリア情報を、無線LAN通信でスマートフォン2に送信する。スマートフォン2は、無線LAN通信部31及び無線LAN通信制御部82を介して、BLE通信部17からの、変更されたエリア情報を取得し、RAM23等の記憶部に記憶する。これにより、エリア情報の解析が可能となる。
次に、比較部163は、上述の接続維持時間内において、現在、マイクロホン部25を介して音響信号取得部162により取得されている変更済みのエリア情報と、BLE通信部17から無線LAN通信で通知された変更済みのエリア情報とを比較する。無線LAN通信制御部82は、両者が同様であることを示す比較結果が、接続維持時間内に得られた場合、確立されている無線LAN通信回線を維持する。
これに対して、無線LAN通信制御部82は、両者が同様ではないことを示す比較結果が、接続維持時間内に得られた場合、上述の第2の実施の形態と同様に、接続維持時間の経過を待って、無線LANAP部16に対して、確立されている無線LAN通信回線の切断指示を行い、確立している無線LAN通信回線を切断処理する。また、無線LANAP部16も、スマートフォン2との間に確立している無線LAN通信回線を切断処理する。
変更したエリア情報が同様ではないということは、スマートフォン2が他の音響エリアに移動し、又は、不正に入手したエリア情報で無線LAN通信回線が確立されていたことを意味する。このため、変更後のエリア情報が同様ではない場合は、確立されている無線LAN通信回線を切断処理することで、通信セキュリティを、さらに向上させることができる他、上述の各実施の形態と同じ効果を得ることができる。
(第5の実施の形態)
次に、第5の実施の形態の無線LAN通信システムの説明をする。上述の各実施の形態は、BLE通信部17は、スマートフォン2等のデバイスとの間で、BLE通信が可能となった際に、エリア情報及びセットアップ情報をデバイスに送信するものであった。これに対して、第5の実施の形態の無線LAN通信システムは、BLE通信部17が、スマートフォン2が現在位置している音響通信エリアのエリア情報を取得する。そして、BLE通信部17は、BLE通信で配布しているエリア情報と、デバイスから取得したエリア情報とが同様である場合に、セットアップ情報をデバイスに配布するものである。なお、上述の各実施の形態と以下に説明する第4の実施の形態とでは、この点のみが異なる。このため、以下、両者の差異のみ説明し、重複説明を省略する。
図26は、第5の実施の形態の無線LAN通信システムの無線LAN通信回線のセットアップ処理の流れを示すシーケンス図である。この図26において、スマートフォン2のBLE情報取得部161は、ステップS131において、BLE通信部17からBLE通信により、無線LAN通信回線の使用を許可する音響通信エリアを示すエリア情報を受信する。記憶制御部165は、受信したエリア情報を、ステップS132において、RAM32等の記憶部に記憶部する。
また、スマートフォン2は、ステップS133において、音響信号送信装置200からの送信されている、無線LAN通信回線の使用を許可する音響通信エリアを示すエリア情報を受信する。記憶制御部165は、受信したエリア情報をRAM32等の記憶部に記憶部する。
次に、スマートフォン2の比較部163は、ステップS134において、BLE通信により受信したエリア情報と、音響信号により受信したエリア情報とを比較する。スマートフォン2が、指定の音響通信エリア内に位置している場合は、この比較処理により、両方のエリア情報が同様であることを示す比較結果が得られる。これに対して、スマートフォン2が、指定の音響通信エリア外に位置している場合、及び、不正に取得されたエリア情報が用いられている場合は、この比較処理により、両方のエリア情報は、同様ではないことを示す比較結果が得られる。
スマートフォン2のBLE通信制御部83(返信部の一例)は、両者が同様の通信エリアであることを示す比較結果が得られた場合に、BLE通信により受信したエリア情報を、BLE通信によりBLE通信部17(通信機器の一例)に返信する(ステップS135)。BLE通信部17は、自機からスマートフォン2等に送信しているエリア情報と、スマートフォン2から返信されたエリア情報とを比較する(ステップS136)。
自機から送信しているエリア情報と、スマートフォン2から返信されたエリア情報とが同様であることを示す比較結果が得られるということは、スマートフォン2は、指定した音響通信エリア内に位置し、かつ、BLE通信部17から送信された正規のエリア情報を保持していることを意味している。このため、BLE通信部17は、自機から送信しているエリア情報と、スマートフォン2から返信されたエリア情報とが同様であることを示す比較結果が得られた場合に、スマートフォン2に対して無線LAN通信回線のセットアップ情報をBLE通信により送信する(ステップS137)。
スマートフォン2は、このセットアップ情報を用いて無線LANAP部16に対してセットアップ指示を行う(ステップS138)。これにより、スマートフォン2及び無線LANAP部16で、無線LAN通信回線のセットアップ処理が行われる(ステップS139、ステップS140)。
このように、スマートフォン2が、指定の音響通信エリア内に位置していることを確認したうえで、無線LAN通信回線のセットアップ情報をスマートフォン2に配布することにより、通信セキュリティをさらに向上させることができる他、上述の各実施の形態と同じ効果を得ることができる。
上述の各実施の形態は、例として提示したものであり、本発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な各実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能である。また、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことも可能である。各実施の形態及び各実施の形態の変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 通信範囲制限装置
2 スマートフォン
3 プリンタ装置
4 プロジェクタ装置
5 無線LAN通信エリア
6 BLE通信エリア
6’ BLE通信エリア
7 無線LAN通信不可エリア
15 入出力I/F
16 無線LANAP部
17 BLE通信部
31 無線LAN通信部
32 BLE通信部
47 無線LAN通信部
48 BLE通信部
75 デバイス接続部
76 周辺機器接続部
77 離脱検知部
78 無線LANAP制御部
79 BLE通信制御部
81 印刷依頼部
82 無線LAN通信制御部
83 BLE通信制御部
85 印刷部
86 無線LAN通信制御部
87 BLE通信制御部
151 CPU
152 ROM
153 RAM
154 インタフェース(I/F)
155 スピーカ部
156 出力回路
161 BLE情報取得部
162 音響信号取得部
163 比較部
164 計時部
165 記憶制御部
200a 音響信号送信装置
200b 音響信号送信装置
250a 音響通信エリア
250b 音響通信エリア
特開2012−095270号公報

Claims (14)

  1. 第1の通信方式の通信を行う第1の通信部と、
    前記第1の通信方式とは異なる第2の通信方式の通信を行う第2の通信部と、
    前記第1の通信方式の通信を行う第1の通信エリア内において、前記第2の通信方式の通信により、前記第1の通信エリア内で前記第1の通信方式の通信を許可するエリアを示す第1のエリア情報を取得する第1の取得部と、
    前記第1の通信エリア内で前記第1の通信方式の通信を許可するエリアを示す音響信号である第2のエリア情報が到達する音響通信エリアにおいて、前記第2のエリア情報を取得する第2の取得部と、
    前記第1のエリア情報及び前記第2のエリア情報を比較することで、現在位置が、前記第1のエリア情報で示されるエリア内となったか否かを判別する比較部と、
    現在位置が、前記第1のエリア情報で示されるエリア内となったと判別された際に、前記第1の通信方式の通信回線を確立するためのセットアップ情報を用いて、前記第1の通信方式の通信回線を確立するためのセットアップ処理を行うセットアップ部と、
    確立された前記第1の通信方式の通信回線を介して、前記音響通信エリア内に位置するデバイスと通信するための通信情報を取得する通信情報取得部と、
    前記第1の通信部又は前記第2の通信部は、取得された前記通信情報を用いて、前記音響通信エリア内に位置するデバイスと通信回線を確立して通信を行うこと
    を特徴とする通信装置。
  2. 前記第1のエリア情報及び前記セットアップ情報は一括して送信され、
    前記第1の取得部は、一括して送信される前記第1のエリア情報及び前記セットアップ情報を取得すること
    を特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記第1の取得部は、
    前記第2のエリア情報で示されるエリアと一部又は全部が重複する前記第2の通信方式の通信を行うエリアにおいて、前記第1のエリア情報又は前記セットアップ情報を取得すること
    を特徴とする請求項2に記載の通信装置。
  4. 前記第2のエリア情報は、前記第1の通信エリア内に複数設けられた前記音響通信エリアにおいて、前記第1の通信方式の通信を許可する、それぞれ異なるエリアを示す音響信号であり、
    前記第2の取得部は、移動先となる前記音響通信エリアで配信されている前記第2のエリア情報を取得すること
    を特徴とする請求項1から請求項3のうち、いずれか一項に記載の通信装置。
  5. 前記第1の通信方式の通信回線の確立後に、前記第2のエリア情報を取得できない時間が所定時間以上続いた際に、前記第1の通信方式の通信回線を切断処理する切断部、をさらに備えること
    を特徴とする請求項1から請求項4のうち、いずれか一項に記載の通信装置。
  6. 前記第1の通信方式の通信回線の確立後に、異なる前記第2のエリア情報の取得を示す比較結果が前記比較部から得られた際に、前記第1の通信方式の通信回線を切断処理する切断部、をさらに備えること
    を特徴とする請求項1から請求項4のうち、いずれか一項に記載の通信装置。
  7. 前記切断部は、複数の前記第2のエリア情報が受信可能となった場合に、先に受信した前記第2のエリア情報を所定時間内に受信できる場合は、確立されている前記第1の通信方式の通信回線を継続して維持し、先に受信した前記第2のエリア情報を所定時間内に受信できない場合は、確立されている前記第1の通信方式の通信回線を切断処理すること
    を特徴とする請求項5又は請求項6に記載の通信装置。
  8. 前記切断部は、複数の前記第2のエリア情報が受信可能となった場合に、複数の前記第2のエリア情報の音圧を比較し、先に受信した前記第2のエリア情報の音圧が、後から受信した前記第2のエリア情報の音圧よりも高い場合に、確立されている前記第1の通信方式の通信回線を継続して維持し、先に受信した前記第2のエリア情報の音圧が、後から受信した前記第2のエリア情報の音圧よりも低い場合に、確立されている第1の通信方式の通信回線を切断処理すること
    を特徴とする請求項5から請求項7のうち、いずれか一項に記載の通信装置。
  9. 前記第1のエリア情報及び前記第2のエリア情報は、所定時間又は任意のタイミングで変更されて送信され、
    前記第1の取得部は、前記第1の通信方式の通信回線の確立後に変更された前記第1のエリア情報を、前記第1の通信方式の通信で取得し、
    前記第2の取得部は、変更された前記第2のエリア情報を取得し、
    前記比較部は、それぞれ変更された前記第1のエリア情報及び前記第2のエリア情報を比較することで、両者が同様か否かを判別し、
    前記第1の通信部は、それぞれ変更された前記第1のエリア情報及び前記第2のエリア情報が同様であることを示す比較結果が得られた場合に、確立されている第1の通信方式の通信回線を維持し、
    前記切断部は、それぞれ変更された前記第1のエリア情報及び前記第2のエリア情報が同様でないことを示す比較結果が得られた場合に、確立されている第1の通信方式の通信回線を切断処理すること
    を特徴とする請求項5から請求項8のうち、いずれか一項に記載の通信装置。
  10. 前記音響通信エリア内で前記第1の通信方式及び前記第2の通信方式による通信が可能な各デバイスとの間で、前記第1の通信方式又は前記第2の通信方式の通信を可能とする通信情報が記憶された通信情報記憶部とを、さらに備え、
    前記第1の通信部又は前記第2の通信部は、前記通信情報記憶部の通信情報に基づいて、前記音響通信エリア内の前記各デバイスとの間で、前記第1の通信方式又は前記第2の通信方式の通信を行うこと
    を特徴とする請求項1から請求項9のうち、いずれか一項に記載の通信装置。
  11. 前記第1のエリア情報及び前記第2のエリア情報を比較して、両者が同じエリアを示す比較結果が得られた場合に、前記第2の通信方式の通信を行う通信機器に対して、前記第1のエリア情報を返信する返信部を、さらに備え、
    前記セットアップ部は、前記通信機器において、前記通信機器から送信している前記第1のエリア情報と、前記返信部から返信された前記第1のエリア情報とが比較され、両者が同様のエリア情報であることを示す比較結果が得られた場合に、前記通信機器から送信される前記セットアップ情報を用いて、前記第1の通信方式の通信回線を確立するためのセットアップ処理を行うこと
    を特徴とする請求項1から請求項10のうち、いずれか一項に記載の通信装置。
  12. 第1の取得部が、第1の通信部による第1の通信方式の通信を行う第1の通信エリア内において、前記第1の通信方式とは異なる第2の通信部による第2の通信方式の通信により、前記第1の通信エリア内で前記第1の通信方式の通信を許可するエリアを示す第1のエリア情報を取得する第1の取得ステップと、
    第2の取得部が、前記第1の通信エリア内で前記第1の通信方式の通信を許可するエリアを示す音響信号である第2のエリア情報が到達する音響通信エリアにおいて、前記第2のエリア情報を取得する第2の取得ステップと、
    比較部が、前記第1のエリア情報及び前記第2のエリア情報を比較することで、現在位置が、前記第1のエリア情報で示されるエリア内となったか否かを判別する比較ステップと、
    セットアップ部が、現在位置が、前記第1のエリア情報で示されるエリア内となったと判別された際に、前記第1の通信方式の通信回線を確立するためのセットアップ情報を用いて、前記第1の通信方式の通信回線を確立するためのセットアップ処理を行うセットアップステップと、
    通信情報取得部が、確立された前記第1の通信方式の通信回線を介して、前記音響通信エリア内に位置するデバイスと通信するための通信情報を取得する通信情報取得ステップと、を含み、
    前記第1の通信部又は前記第2の通信部は、取得された前記通信情報を用いて、前記音響通信エリア内に位置するデバイスと通信回線を確立して通信を行うこと
    を特徴とする通信方法。
  13. 第1の通信方式で通信を行う第1の通信エリアを形成する第1の通信エリア形成装置と、
    前記第1の通信方式とは異なる第2の通信方式で通信を行う第2の通信エリアを形成し、前記第2の通信エリア内において、前記第1の通信エリア内で前記第1の通信方式の通信を許可するエリアを示す第1のエリア情報、及び、前記第1の通信方式の通信回線を確立するためのセットアップ情報を配信する第2の通信エリア形成装置と、
    前記第1の通信エリア内で前記第1の通信方式の通信を許可するエリアを示す音響信号である第2のエリア情報を配信する音響配信部と、
    前記第1の通信方式の通信を行う第1の通信部、及び、前記第1の通信方式とは異なる第2の通信方式の通信を行う第2の通信部とを備えた通信装置と、を有し、
    前記通信装置は、
    前記第1の通信方式の通信を行う第1の通信エリア内において、前記第2の通信方式の通信により、前記第1の通信エリア内で前記第1の通信方式の通信を許可するエリアを示す第1のエリア情報を取得する第1の取得部と、
    前記第2のエリア情報が到達する音響通信エリア内において、前記第2のエリア情報を取得する第2の取得部と、
    前記第1のエリア情報及び前記第2のエリア情報を比較することで、現在位置が、前記第1のエリア情報で示されるエリア内となったか否かを判別する比較部と、
    現在位置が、前記第1のエリア情報で示されるエリア内となったと判別された際に、前記第1の通信方式の通信回線を確立するためのセットアップ情報を用いて、前記第1の通信方式の通信回線を確立するためのセットアップ処理を行うセットアップ部と、
    確立された前記第1の通信方式の通信回線を介して、前記音響通信エリア内に位置するデバイスと通信するための通信情報を取得する通信情報取得部と、を備え、
    前記第1の通信部又は前記第2の通信部は、取得された前記通信情報を用いて、前記音響通信エリア内に位置するデバイスと通信回線を確立して通信を行うこと
    を特徴とするシステム。
  14. コンピュータを、
    第1の通信方式の通信を行うように第1の通信部を通信制御する第1の通信制御部と、
    前記第1の通信方式とは異なる第2の通信方式の通信を行うように第2の通信部を通信制御する第2の通信制御部と、
    前記第1の通信方式の通信を行う第1の通信エリア内において、前記第2の通信方式の通信により、前記第1の通信エリア内で前記第1の通信方式の通信を許可するエリアを示す第1のエリア情報を取得する第1の取得部と、
    前記第1の通信エリア内で前記第1の通信方式の通信を許可するエリアを示す音響信号である第2のエリア情報が到達する音響通信エリアにおいて、前記第2のエリア情報を取得する第2の取得部と、
    前記第1のエリア情報及び前記第2のエリア情報を比較することで、現在位置が、前記第1のエリア情報で示されるエリア内となったか否かを判別する比較部と、
    現在位置が、前記第1のエリア情報で示されるエリア内となったと判別された際に、前記第2の通信方式の通信により、前記第1の通信方式の通信回線を確立するためのセットアップ情報を用いて、前記第1の通信方式の通信回線を確立するためのセットアップ処理を行うセットアップ部と、
    確立された前記第1の通信方式の通信回線を介して、前記音響通信エリア内に位置するデバイスと通信するための通信情報を取得する通信情報取得部として機能させ、
    前記第1の通信部又は前記第2の通信部は、取得された前記通信情報を用いて、前記音響通信エリア内に位置するデバイスと通信回線を確立して通信を行うこと
    を特徴とするプログラム。
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