JP2017085457A - 通信制御装置、通信制御方法、システム、およびプログラム - Google Patents

通信制御装置、通信制御方法、システム、およびプログラム Download PDF

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弘樹 杉野
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勝 黒田
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晋太郎 川村
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hiroshi Wang
洋 王
龍輔 黛
Ryusuke Mayuzumi
龍輔 黛
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Abstract

【課題】使い勝手の良いアドホックな無線通信ネットワークを形成可能とする。【解決手段】第1の通信方式で通信を行う第1の通信範囲内に、第1の通信方式とは異なる第2の通信方式による第2の通信範囲を設定する通信制御装置と、第2の通信範囲内において、第1の通信方式で通信を行う通信装置とを有する。通信制御装置は、第2の通信部により形成された第2の通信範囲及び第1の通信範囲内に位置する一つ又は複数の通信装置でそれぞれ形成された第2の通信範囲のうち、複数の第2の通信範囲を共通の通信範囲として設定する。また、共通の通信範囲内における、既存の各通信装置のアクセス情報及び制御情報を、共通の通信範囲内に入った新規通信装置に送信する。通信装置は、アクセス情報に基づいて所望の通信装置にアクセスし、対応する制御情報に基づいて、アクセスした通信装置を制御する。【選択図】図15

Description

本発明は、通信制御装置、通信制御方法、システム、およびプログラムに関する。
今日において、ネットワークのアクセスポイントを介して、遠隔のコンピュータと電磁波による無線通信を可能とする無線LANが知られている。LANは、「Local Area Network」の略記である。無線LANは、利便性の高いネットワークであり、広く普及している。また、無線LANよりも通信範囲の狭い、ブルートゥース(登録商標)等の近距離無線通信も広く普及している。
ここで、無線LANに代表される中程度の到達距離を持つ無線通信ネットワーク内において、ブルートゥース(登録商標)等の近距離無線通信範囲内に限定して、無線LANの使用を許可するアドホックな無線通信ネットワークの構築を考える。
このようなアドホックな無線通信ネットワークを構築する場合において、無線LAN通信範囲内において、ブルートゥースの通信範囲は可変困難となることが想定される。また、無線LANの通信範囲内に複数のブルートゥースの通信範囲が形成されていた場合に、ブルートゥースの各通信範囲を自由に選択して通信を行うことは困難となることが想定される。このため、上述のアドホックな無線通信ネットワークは、使い勝手の悪い無線通信ネットワークとなるおそれがある。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、使い勝手の良いアドホックな無線通信ネットワークを形成可能な通信制御装置、通信制御方法、システム、およびプログラムの提供を目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、第1の通信方式による第1の通信範囲を形成する第1の通信部と、第1の通信範囲内において、第1の通信方式とは異なる第2の通信方式による第2の通信範囲を形成する第2の通信部と、第2の通信部により形成された第2の通信範囲、及び、第1の通信範囲内に位置する一つ又は複数の通信装置によりそれぞれ形成された第2の通信範囲のうち、複数の第2の通信範囲を共通の通信範囲として設定する設定部と、各通信装置のアクセス情報及び制御情報を、共通の通信範囲内に入った新規通信装置に送信する送信部とを有する。
本発明によれば、使い勝手の良いアドホックな無線通信ネットワークを形成できるという効果を奏する。
図1は、無線LAN通信システムの基本構成を示すシステム構成図である。 図2は、基本構成となる無線LAN通信システムに設けられている通信範囲制限装置のハードウェア構成図である。 図3は、基本構成となる無線LAN通信システムに設けられているスマートフォンのハードウェア構成図である。 図4は、基本構成となる無線LAN通信システムに設けられているプリンタ装置のハードウェア構成図である。 図5は、基本構成となる無線LAN通信システムに設けられているプロジェクタ装置のハードウェア構成図である。 図6は、基本構成となる無線LAN通信システムに設けられている通信範囲制限装置の機能ブロック図である。 図7は、基本構成となる無線LAN通信システムに設けられているスマートフォンの機能ブロック図である。 図8は、基本構成となる無線LAN通信システムに設けられているプリンタ装置の機能ブロック図である。 図9は、基本構成となる無線LAN通信システムにおいて、無線LAN通信エリアのBLE通信エリア内に移動したスマートフォンが、無線LAN通信回線を確立する流れを示すシーケンス図である。 図10は、基本構成となる無線LAN通信システムにおいて、無線LAN通信エリアのBLE通信エリア内に位置するプリンタ装置が、無線LAN通信回線を確立する流れを示すシーケンス図である。 図11は、基本構成となる無線LAN通信システムにおいて、無線LANに接続されたスマートフォンからプリンタ装置を遠隔操作して印刷物を印刷する流れを示すフローチャートである。 図12は、基本構成となる無線LAN通信システムにおいて、BLE通信エリア内でプリンタ装置に無線LAN接続されているスマートフォンが、BLE通信エリア外に移動した際に、無線LAN通信回線(及びBLE通信回線)が切断される流れを示すシーケンス図である。 図13は、基本構成となる無線LANシステムにおいて、BLE通信エリアの少なくとも一部が無線LAN通信エリア外に位置する場合の一例を示すシステム構成図である。 図14は、実施の形態の無線LAN通信システムのシステム構成図である。 図15は、BLE通信エリア内に位置したデバイスが、無線LAN通信回線を確立する動作を示すタイムチャートである。 図16は、BLE通信エリア内に位置するスマートデバイス及びデバイスの間で、無線LAN通信回線を確立する動作を示すタイムチャートである。 図17は、BLE通信範囲内に限定されて確立された無線LAN通信回線の切断処理の流れを示すタイムチャートである。 図18は、実施の形態の無線LAN通信システムの具体的なシステム構成図である。 図19は、通信範囲制限装置の機能ブロック図である。 図20は、スマートフォンの機能ブロック図である。 図21は、プリンタ装置の機能ブロック図である。 図22は、プロジェクタ装置の機能ブロック図である。 図23は、スマートデバイスが通信範囲制限装置との間で無線LANの通信接続を行う動作の流れを示すフローチャートである。 図24は、無線LAN通信回線の切断動作の流れを示すフローチャートである。 図25は、無線LANの他の切断処理の流れを示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明を適用した実施の形態となる無線LAN(Local Area Network)通信システムを詳細に説明する。
(基本構成)
まず、以下に説明する実施の形態の無線LAN通信システムの基本構成を説明する。図1は、無線LAN通信システムの基本構成を示すシステム構成図である。図1に示すように、無線LAN通信システムは、通信範囲制限装置1、第1のデバイスとしてスマートフォン2、第2のデバイスとしてプリンタ装置3、及び、第3のデバイスとしてプロジェクタ装置4を有している。なお、図1に示す各デバイスは一例であり、後述する通信機能を有するデバイスであれば、どのようなデバイスでもよい。例えばスマートフォン2の代わりに、タブレット端末装置、携帯ゲーム機、ノート型のパーソナルコンピュータ装置等の携帯可能な通信機器を用いてもよい。
(通信範囲制限装置の基本構成)
通信範囲制限装置1は、例えば無線LANルータ等の、無線LANのアクセスポイントを形成する機器となっている。通信範囲制限装置1は、ローカルエリアネットワークの一例として、図1中、実線の楕円で示す無線LAN通信エリア5を形成する。また、通信範囲制限装置1は、無線LAN通信エリア5内における、無線LAN通信エリア5よりも狭いエリア内においてのみ、各デバイスの通信を可能とする。例えば、通信範囲制限装置1は、無線LAN通信エリア5内における、無線LAN通信エリア5よりも狭い、パーソナルエリアネットワーク(PAN)内においてのみ、各デバイスの通信を可能とする。
一例として、パーソナルエリアネットワークとしては、極低電力でBLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)通信を行うブルートゥース(登録商標)PANを用いることができる。図1中、点線の楕円に示す通信範囲が、ブルートゥース(登録商標)PANによるBLE通信エリア6である。なお、パーソナルエリアネットワークはブルートゥースPANであることとして説明を進める。しかし、ブルートゥースの代わりに、例えば非接触無線(NFC:Near Field Communications)、ミリ波無線通信、QRコード(登録商標)、可視光、環境音、又は超音波を用いてもよい。
(通信範囲制限装置の基本的なハードウェア構成)
図2に、通信範囲制限装置1の基本的なハードウェア構成を示す。この図2に示すように、通信範囲制限装置1は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、HDD(Hard Disk Drive)14、入出力インタフェース(入出力I/F)15、無線LANAP部16(APはアクセスポイントの意である)、及び、BLE通信部17を有している。CPU11〜BLE通信部17は、バスライン18を介して相互に接続されている。無線LANAP部16は、第1の通信部の一例である。BLE通信部17は、第2の通信部の一例である。
ROM12には、無線LAN通信エリア5内のBLE通信エリア6でのみ、各デバイスの通信を可能とするための通信制御プログラムが記憶されている。通信制御プログラムは、RAM13又はHDD14等の他の記憶部に記憶させてもよい。CPU11は、通信制御プログラムに従って動作することで、無線LANAP部16及びBLE通信部17を制御し、無線LAN通信エリア5内のBLE通信エリア6においてのみ、各デバイスの通信を可能とする制御を行う。
図1及び図2においては、通信範囲制限装置1は、機器単体として図示されている。しかし、通信範囲制限装置1は、各デバイスの内部に組み込まれていてもよい。例えばプリンタ装置、または、複合機(MFP)等の機器内に組み込まれていてもよい。
(スマートフォンの基本的なハードウェア構成)
図3に、スマートフォン2の基本的なハードウェア構成を示す。この図3に示すように、スマートフォン2は、CPU21、ROM22、RAM23、表示部24、マイクロホン部25、スピーカ部26を有している。また、スマートフォン2は、入出力I/F28、無線通信部29、カメラ部30、無線LAN通信部31、及び、BLE通信部32を有している。CPU21〜BLE通信部32は、バスライン33を介して相互に接続されている。
ROM22には、無線LAN通信エリア5内のBLE通信エリア6でのみ、各デバイスの通信を可能とするための通信制御プログラムが記憶されている。通信制御プログラムは、RAM23等の他の記憶部に記憶させてもよい。CPU21は、通信制御プログラムに従って動作することで、無線LAN通信部31及びBLE通信部32を制御する。これにより、無線LAN通信エリア5内のBLE通信エリア6におけるBLE通信を可能とする。
表示部24は、透明電極で形成されたタッチパネルと、表示パネルとを一体的に形成した、いわゆるタッチパネル付表示部となっている。無線通信部29は、所定のキャリアの無線基地局を介して、電話及びメール等の通信を行う。
(プリンタ装置の基本的なハードウェア構成)
図4に、プリンタ装置3の基本的なハードウェア構成を示す。この図4に示すように、プリンタ装置3は、CPU41、ROM42、RAM43、操作パネル44、プリンタ機構45を有している。また、プリンタ装置3は、HDD46、無線LAN通信部47、BLE通信部48、有線通信部49及び入出力I/F50を有している。CPU41〜入出力I/F50は、バスライン51を介して相互に接続されている。
ROM42には、無線LAN通信エリア5内のBLE通信エリア6でのみ、各デバイスの通信を可能とするための通信制御プログラムが記憶されている。通信制御プログラムは、RAM43又はHDD46等の他の記憶部に記憶させてもよい。CPU41は、通信制御プログラムに従って動作することで、無線LAN通信部47及びBLE通信部48を制御する。これにより、無線LAN通信エリア5内のBLE通信エリア6におけるBLE通信を可能とする。また、プリンタ機構45は、スマートフォン2から指定された印刷設定で画像及びテキスト等の印刷を行う。
(プロジェクタ装置の基本的なハードウェア構成)
図5に、プロジェクタ装置4の基本的なハードウェア構成を示す。この図5に示すように、プロジェクタ装置4は、入力インタフェース部(入力IF部)61、画像処理部62、照明光学系63、RAM64及び操作部65を有している。また、プロジェクタ装置4は、リモートコントローラ70から赤外線送信されるコマンドを受信する受信部66、無線LAN通信部67、BLE通信部68、及び、CPU69を有している。
このようなプロジェクタ装置4は、投影される画像に対応する画像情報が、入力IF部61に供給される。画像情報は、画像処理部62により、歪み補正等の所定の画像処理が施された後、照明光学系63によりスクリーン等に投影される。
RAM64には、無線LAN通信エリア5内のBLE通信エリア6でのみ、各デバイスの通信を可能とするための通信制御プログラムが記憶されている。通信制御プログラムは、ROM又はHDD等の他の記憶部に記憶させてもよい。CPU69は、通信制御プログラムに従って動作することで、無線LAN通信部67及びBLE通信部68を制御する。これにより、無線LAN通信エリア5内のBLE通信エリア6におけるBLE通信を可能とする。
(通信範囲制限装置の基本的なソフトウェア構成)
次に、図6は、通信範囲制限装置1のCPU11が通信制御プログラムに従って動作することで実現される各機能の機能ブロックである。この図6に示すように、通信範囲制限装置1のCPU11は、通信制御プログラムを実行することで、デバイス接続部75、周辺機器接続部76、離脱検知部77、無線LANAP制御部78及びBLE通信制御部79として機能する。
なお、この例では、デバイス接続部75〜BLE通信制御部79は、通信制御プログラムにより、ソフトウェア的に実現されることとして説明を進める。しかし、デバイス接続部75〜BLE通信制御部79のうち、一部又は全部をIC(Integrated Circuit)で実現してもよいし、一部または全部をハードウェアで実現してもよい。
また、通信範囲制限装置1の通信制御プログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)などのコンピュータ装置で読み取り可能な記録媒体に記録して提供してもよい。また、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)、ブルーレイディスク(登録商標)、半導体メモリ等のコンピュータ装置で読み取り可能な記録媒体に記録して提供してもよい。また、通信範囲制限装置1の通信制御プログラムは、インターネット等のネットワーク経由でインストールするかたちで提供してもよい。また、通信範囲制限装置1の通信制御プログラムは、機器内のROM等に予め組み込んで提供してもよい。
(スマートフォンの基本的なソフトウェア構成)
次に、図7は、スマートフォン2のCPU21が通信制御プログラムに従って動作することで実現される各機能の機能ブロックである。この図7に示すように、スマートフォン2のCPU21は、通信制御プログラムに従って動作することで、印刷依頼部81、無線LAN通信制御部82、BLE通信制御部83としての機能を実現させる。印刷依頼部81は、BLE通信によりプリンタ装置3を遠隔操作して、所望の画像及び文字等を印刷させる機能である。
なお、この例では、印刷依頼部81〜BLE通信制御部83は、通信制御プログラムにより、ソフトウェア的に実現されることとして説明を進める。しかし、印刷依頼部81〜BLE通信制御部83のうち、一部又は全部をIC(Integrated Circuit)で実現してもよいし、一部または全部をハードウェアで実現してもよい。
また、スマートフォン2の通信制御プログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)などのコンピュータ装置で読み取り可能な記録媒体に記録して提供してもよい。また、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)、ブルーレイディスク(登録商標)、半導体メモリなどのコンピュータ装置で読み取り可能な記録媒体に記録して提供してもよい。また、スマートフォン2の通信制御プログラムは、インターネット等のネットワーク経由でインストールするかたちで提供してもよい。また、スマートフォン2の通信プログラムは、機器内のROM等に予め組み込んで提供してもよい。
(プリンタ装置の基本的なソフトウェア構成)
次に、図8は、プリンタ装置3のCPU41が通信制御プログラムに従って動作することで実現される各機能の機能ブロックである。この図8に示すように、プリンタ装置3のCPU41は、通信制御プログラムに従って動作することで、印刷部85、無線LAN通信制御部86及びBLE通信制御部87としての機能を実現させる。印刷部85は、スマートフォン2から依頼された画像及び文字等を用紙に印刷するように、プリンタ機構45を制御する機能である。
なお、この例では、印刷部85〜BLE通信制御部87は、ソフトウェア的に実現されることとして説明を進める。しかし、印刷部85〜BLE通信制御部87のうち、一部又は全部をIC(Integrated Circuit)で実現してもよいし、一部又は全部をハードウェアで実現してもよい。
また、プリンタ装置3の通信制御プログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)などのコンピュータ装置で読み取り可能な記録媒体に記録して提供してもよい。また、CD−R、DVD、ブルーレイディスク(登録商標)、半導体メモリなどのコンピュータ装置で読み取り可能な記録媒体に記録して提供してもよい。また、プリンタ装置3の通信制御プログラムは、インターネット等のネットワーク経由でインストールするかたちで提供してもよい。また、プリンタ装置3の通信制御プログラムは、機器内のROM等に予め組み込んで提供してもよい。
(無線LAN通信システムの基本動作の概要)
このような無線LAN通信システムにおいて、図1に実線で示す外側の楕円が、通信範囲制限装置1の無線LANAP部16で形成される無線LANの通信可能範囲(無線LAN通信エリア5)を示している。この無線LAN通信エリア5内に、スマートフォン2、プリンタ装置3及びプロジェクタ装置4が位置している。
スマートフォン2は、無線LAN通信機能が設けられたプリンタ装置3及びプロジェクタ装置4等の周辺機器と通信し、無線LANを介して所望の画像、文字等の印刷、又は、画像の投影等の遠隔操作が可能となっている。
また、プリンタ装置3及びプロジェクタ装置4等の周辺機器は、無線LAN通信部47,67と共に、BLE通信部48,68を有している。これにより、通信範囲制限装置1のBLE通信部17との間で、BLE通信が可能となっている。ただし、図1に、点線の楕円で示すように、BLE通信エリア6は、無線LAN通信エリア5よりも狭くなっている。このため、BLE通信エリア6内に位置するスマートフォン2及びプリンタ装置3と、通信範囲制限装置1との間でBLE通信を行うことは可能である。しかし、BLE通信エリア6外に位置するプロジェクタ装置4と、通信範囲制限装置1との間でBLE通信を行うことは不可となっている。
すなわち、無線LAN通信システムは、後述するように、BLE通信を用いて無線LAN設定を行う。このため、実際に無線LANで通信できるのは、BLE通信が可能なスマートフォン2及びプリンタ装置3だけであり、BLE通信が不可なプロジェクタ装置4は、無線LAN通信エリア5内であっても、無線LAN設定を行うことができず、無線LAN通信は不可となっている。
(スマートフォンに対する基本的な接続動作)
図9は、無線LAN通信エリア5のBLE通信エリア6内に移動したスマートフォン2が、無線LAN通信回線を確立する流れを示すシーケンス図である。通信範囲制限装置1のデバイス接続部75は、BLE通信制御部79からBLE通信部17を介して、例えば3つのアドバタイズメントチャネルのアドバタイズメントパケットを送信することで、周辺機器に対して自機(自装置)の存在を知らせている。アドバタイズメントパケットには、BLE通信エリア6を示す通信範囲情報が含まれている。ステップS1は、BLE通信エリア6を示す通信範囲情報を含むアドバタイズメントパケットの送信を示している。
BLE通信エリア6内に、スマートフォン2が位置すると、スマートフォン2のBLE通信部32で、通信範囲制限装置1から送信されているアドバタイズメントパケット(通信範囲情報)が受信される。スマートフォン2は、受信した通信範囲情報を参照することで、スマートフォン2自身がBLE通信エリア6内に位置しているか否かを判別する。そして、この判別結果を、ステップS2に示す応答として、BLE通信により通信範囲制限装置1に送信する。スマートフォン2が、BLE通信エリア6内に位置している場合、スマートフォン2のBLE通信部32及び通信範囲制限装置1のBLE通信部17は、ステップS3において、BLE通信のペアリング処理(BLEペアリング)を行う。これにより、スマートフォン2と通信範囲制限装置1との間でBLE通信が可能となる。
次に、BLEペアリングが完了すると、通信範囲制限装置1のデバイス接続部75は、ステップS4において、Wi−Fiアライアンスで規格化された無線LAN接続を容易化するWPS方式のPINコード(固有識別情報)を、BLE通信により、スマートフォン2に送信する。また、通信範囲制限装置1のデバイス接続部75は、ステップS6において、無線LANAP部16に対して、スマートフォン2に送信したPINコードを転送し、WPS方式の通信開始準備指示を行う。通信範囲制限装置1の無線LANAP部16は、ステップS8において、スマートフォン2に送信したPINコードを用いてWPS方式のセットアップを行う。
一方、通信範囲制限装置1からWPS方式のPINコードを受信したスマートフォン2のBLE通信部32は、ステップS5において、受信したPINコードを無線LAN通信部31に転送し、WPS方式の通信開始準備指示を行う。無線LAN通信部31は、ステップS7において、通信範囲制限装置1から転送されたPINコードを用いてWPS方式のセットアップを行う。これにより、ステップS9において、スマートフォン2及び通信範囲制限装置1が、PINコードを用いたWPS方式によりWi−Fi接続(無線LAN接続)される。
このように、無線LAN通信システムは、スマートフォン2が通信範囲制限装置1のBLE通信エリア6内に位置した際、自動的にWi−Fi接続(無線LAN接続)が完了する。このため、ユーザの無線LANに対する設定知識及び面倒なPINコードの入力操作等を不要とすることができる。また、BLE通信においては、暗号化された情報が各機器間で送受信されるため、安全性を確保したうえでPINコードの送受信を行うことができる。
次に、スマートフォン2のBLE通信制御部83及び通信範囲制限装置1のBLE通信制御部79は、新たなデバイスの接続を可能とするために、ステップS10において、一旦、BLE通信を切断する。その後、通信範囲制限装置1のデバイス接続部75は、ステップS11において、ステップS1で説明したように、BLE通信エリア6を示す通信範囲情報を含むアドバタイズメントパケットを送信する。そして、通信範囲制限装置1のデバイス接続部75は、上述のようにBLE通信により、BLE通信エリア6に位置しているスマートフォン2等のデバイスと、無線LAN通信回線の確立を図る。
(プリンタ装置に対する基本的な接続動作)
次に、図10は、無線LAN通信エリア5のBLE通信エリア6内に位置するプリンタ装置3が、無線LAN通信回線を確立する流れを示すシーケンス図である。周辺機器となるプリンタ装置3は、印刷を依頼するスマートフォン2等のデバイスから印刷の依頼を受けることで、有効に機能するデバイスである。このため、プリンタ装置3との間で無線LAN通信を確立する場合、プリンタ装置3を制御するスマートフォン2等が、予め無線LANに接続済みであることが好ましい。図10のシーケンス図は、スマートフォン2が、無線LANに接続済みであることを前提としている(図9の説明を参照)。そして、図10のシーケンス図は、図9のステップS10において、スマートフォン2と通信範囲制限装置1との間のBLE通信が一旦切断され、アドバタイズメントパケットの送信が可能となることで、ステップS21からの処理が開始される。
プリンタ装置3は、据え置き型の機器であり、通信範囲制限装置1のBLE通信エリア6内に設けられている。プリンタ装置3は、ステップS21において、上述の3つのアドバタイズメントチャネルを介して、スマートフォン2等の印刷の依頼を行うデバイスが、無線LANに接続されたか否かを問うための接続問い合わせ情報を含むアドバタイズメントパケットを、BLE通信部48を介して通信範囲制限装置1に定期的に送信する。図6に示した通信範囲制限装置1の周辺機器接続部76は、ステップS22において、印刷の依頼を行うデバイスの接続の有無を示す応答を、BLE通信部17を介してプリンタ装置3に送信する。
スマートフォン2等、印刷の依頼を行うデバイスが、無線LANに接続された場合、通信範囲制限装置1の周辺機器接続部76及びプリンタ装置3のBLE通信部48は、ステップS23において、BLE通信のペアリング処理(BLEペアリング)を行う。これにより、プリンタ装置3と通信範囲制限装置1との間でBLE通信が可能となる。
次に、BLEペアリングが完了すると、通信範囲制限装置1の周辺機器接続部76は、ステップS24において、Wi−Fiアライアンスで規格化された無線LAN接続を容易化するWPS方式のPINコードをプリンタ装置3に送信する。また、通信範囲制限装置1は、ステップS26において、プリンタ装置3に送信したPINコードを無線LANAP部16に転送し、WPS方式の通信開始準備指示を行う。通信範囲制限装置1の無線LANAP部16は、ステップS28において、プリンタ装置3に送信したPINコードを用いてWPS方式のセットアップを行う。
一方、通信範囲制限装置1からWPS方式のPINコードを受信したプリンタ装置3のBLE通信部48は、ステップS25において、受信したPINコードを無線LAN通信部47に転送し、WPS方式の通信開始準備指示を行う。無線LAN通信部47は、ステップS27において、BLE通信部48から転送されたPINコードを用いてWPS方式のセットアップを行う。これにより、ステップS29において、プリンタ装置3及び通信範囲制限装置1が、PINコードを用いたWPS方式によりWi−Fi接続(無線LAN接続)される。
次に、プリンタ装置3のBLE通信部48及び通信範囲制限装置1のBLE通信部17は、新たなデバイスの接続を可能とするために、ステップS30において、一旦、BLE通信を切断する。その後、プリンタ装置3のBLE通信部48は、ステップS31において、ステップS21で説明したように、接続問い合わせ情報を含むアドバタイズメントパケットを送信する。そして、通信範囲制限装置1は、印刷を依頼するデバイスが無線LANに接続された際に、上述のようにBLE通信により、BLE通信エリア6に位置しているプリンタ装置3と、無線LAN通信回線の確立を図る。
(印刷動作)
次に、図11のフローチャートに、無線LANに接続されたスマートフォン2からプリンタ装置3を遠隔操作して印刷物を印刷する流れを示す。上述のように無線LAN内において、スマートフォン2及びプリンタ装置3が無線LAN通信部31,47を介して相互に接続されると、スマートフォン2でプリンタ装置3を遠隔操作することが可能となる。
スマートフォン2でプリンタ装置3を遠隔操作する場合、ユーザは、スマートフォン2のROM22等の記憶部に記憶されている印刷アプリケーションプログラムを起動操作する。印刷アプリケーションプログラムが起動操作されると、図7に示すスマートフォン2の印刷依頼部81は、ステップS41において、無線LAN通信制御部82及び無線LAN通信部31を介してプリンタ装置3に印刷要求を行う。図8に示すプリンタ装置3の印刷部85は、印刷要求を受信すると、ステップS42において、無線LAN通信部47を介して、スマートフォン2に対し、印刷に用いるデバイスの問い合わせを行う。ユーザは、スマートフォン2に記憶されているデータを印刷する場合は、印刷に用いるデバイスはスマートフォン2であることを、無線LAN通信により、プリンタ装置3に通知する。または、ユーザは、プロジェクタ装置4で投影している画像等を印刷する場合は、印刷に用いるデバイスはプロジェクタ装置4であることを、無線LAN通信により、プリンタ装置3に通知する。
次に、ステップS43では、プリンタ装置3の印刷部85が、無線LAN通信により、スマートフォン2に対して、印刷するデータの問い合わせを行う。ユーザは、スマートフォン2に記憶されている画像又はテキスト等のデータを印刷する場合、印刷するデータは、スマートフォン2に記憶されているデータであることを、無線LAN通信により、プリンタ装置3に通知する。または、ユーザは、プロジェクタ装置4で投影している画像等が印刷するデータである場合は、印刷するデータはプロジェクタ装置4で投影されているデータであることを、無線LAN通信により、プリンタ装置3に通知する。最後に、プリンタ装置3の印刷部85は、ステップS44において、無線LAN通信により、ユーザに指定されたデバイス(スマートフォン2又はプロジェクタ装置4)から、ユーザに指定されたデータを取得して印刷を実行する。
(デバイスの切断動作)
次に、図12は、BLE通信エリア6内でプリンタ装置3に無線LAN接続されているスマートフォン2が、BLE通信エリア6外に移動した際に、無線LAN通信回線(及びBLE通信回線)が切断される流れを示すシーケンス図である。ステップS51では、上述のようにBLE通信エリア6に対応する通信範囲を示す通信範囲情報が、通信範囲制限装置1のBLE通信部17からスマートフォン2にBLE通信により送信される。スマートフォン2は、GPS(Global Positioning System)等により自機で検出した自機位置と、通信範囲情報で示されるBLE通信エリア6とを比較する。そして、スマートフォン2は、自機位置がBLE通信エリア6外となったことを検出した際に、ステップS52において、無線LAN通信部31に対して無線LANの切断指示(Wi−Fi切断指示)を行う。
なお、この例では、通信範囲制限装置1側からスマートフォン2に対して通信範囲情報を送信し、スマートフォン2が、自機の現在位置と通信範囲情報で示されるBLE通信エリア6とを比較して、BLE通信エリア6に対する離脱の有無を検出することとした。しかし、スマートフォン2がGPS等で検出した自機の現在位置を通信範囲制限装置1にBLE通信で送信し、通信範囲制限装置1が、スマートフォン2の現在位置とBLE通信エリア6とを比較して、BLE通信エリア6に対するスマートフォン2等のデバイスの離脱の有無を検出してもよい。この場合、図6に示す離脱検知部77が、BLE通信エリア6に対するスマートフォン2等のデバイスの離脱の有無を検知することとなる。
スマートフォン2の無線LAN通信部31は、BLE通信部32から無線LANの切断が指示されると、ステップS53において、無線LAN通信を用いて、通信範囲制限装置1に対して無線LANの切断要求を行う。通信範囲制限装置1は、無線LANの切断要求を受信すると、ステップS54に示すように、無線LANの切断要求を行ったデバイスに関連する無線LAN通信回線を切断する。これにより、スマートフォン2のみならず、プリンタ装置3の無線LAN通信回線も切断される。
なお、無線LAN通信回線の切断後に、再度、無線LAN通信回線を確立する場合、通信範囲制限装置1は、PINコードを新たなものに更新する。このため、BLE通信エリア6外に移動したスマートフォン2が、再度、BLE通信エリア6内に移動した際には、前回とは異なるPINコードを用いて無線LAN通信回線が確立されることとなる。
このように、無線LAN通信システムは、スマートフォン2がBLE通信エリア6外に移動した際に、自動的に無線LAN通信回線及びBLE通信回線を切断することができる。このため、スマートフォン2が無線LANに接続可能な範囲を、一定の範囲内(BLE通信エリア6内)に限定することができる。また、BLE通信エリア6外に移動したスマートフォン2のみならず、スマートフォン2と通信を行っていたプリンタ装置3の無線LAN通信回線も切断する。このため、スマートフォン2との間の無線LAN通信回線を切断することで、使用されないこととなった無線LAN通信回線に対するプリンタ装置3の接続が、無駄に継続される不都合を防止でき、より高い通信セキュリティを得ることができる。すなわち、例えば社内LAN等の構内網への接続許可を持たないユーザに対しても、構内網の安全性を確保したうえで、ユーザのデバイスを、一時的かつ簡単に、構内網に通信接続させて使用させることができる。
また、無線LAN通信回線の切断後に、再度、無線LAN通信回線を確立する際には、PINコードを新たなものに更新する。このため、BLE通信エリア6外に移動したスマートフォン2が、前回の接続時に用いていたPINコードを再利用して、他のデバイスの無線LAN通信の傍受を図る不正行為を防止できる。
また、BLE通信エリア6外にスマートフォン2が移動した際には、スマートフォン2のみならず、スマートフォン2と通信を行っていたプリンタ装置3の無線LAN通信回線も切断する。これにより、スマートフォン2との間の無線LAN通信回線を切断することで、使用されないこととなった無線LAN通信回線に対するプリンタ装置3の接続が、無駄に継続される不都合を防止でき、より高い通信セキュリティを得ることができる。
なお、無線LAN通信回線の確立時に、BLE通信により、通信範囲制限装置1からスマートフォン2等のデバイスに配信するWPS方式のPINコードの代わりに、公開鍵を配信してもよい。WPS方式のPINコードの代わりに、例えばディフィーヘルマン鍵交換法(Diffie-Hellman key exchange method)による公開鍵を配信して、無線LAN通信回線を確立してもよい。この場合、BLE通信エリア6内で公開鍵の送受信が行われるため、無線LANの管理者の目が届く範囲内で公開鍵の送受信が行われる。このため、公開鍵を送信するデバイス、及び、公開鍵を受信するデバイス及びユーザ等が明確である。従って、不正ユーザ及び不正デバイス等の、いわゆる成りすましによる不正な通信を防止できる。また、一旦確立された無線LAN通信回線が切断され、再度、無線LAN通信回線が確立される際には、上述のPINコードの場合と同様に、前回とは異なる新たな公開鍵を用いることが好ましいであろう。
また、音声(空間を伝搬する音響出力)で、通信範囲制限装置1からスマートフォン2又はプリンタ装置3等のデバイスに対して、PINコード又は公開鍵を伝達してもよい。この場合、音響出力は、BLE通信で用いられる電波よりも空間の伝達性が悪いため、各デバイス間で音声の送受が可能な範囲に、PINコード等の送受信範囲を制限できる。このため、システム管理者等の目の届く狭い範囲でPINコード等の送受信が行われる。従って、上述の不正ユーザ及び不正デバイス等の、いわゆる成りすましによる不正な通信を、さらに強力に防止できる。
また、通信範囲情報の代わりに、BLE通信部17の受信信号強度(RSSI)を用いて、BLE通信エリア6内のデバイスの有無を監視してもよい。また、退場RSSIエリア及び入場RSSIエリアとみなすBLE通信の受信信号強度を、所望の受信信号強度に設定することで、BLE通信エリア6の範囲内において、無線LANに接続可能な範囲(入場RSSIエリアの範囲)を動的に調整できる。
以上、無線LAN通信エリア内にBLE通信エリアが無線LAN通信エリアに包含されている例を示したが、例えば、図13に示すように、BLE通信エリアの少なくとも一部の領域が無線LAN通信エリア外に位置する状態であってもよい。図13において、無線LAN通信回線を確立できるエリアは、BLE通信エリア6’となる。無線LAN通信エリア外のBLE通信エリア7では、BLE通信により通信範囲情報を受信可能であるが、そもそも無線LAN通信を行うためのセットアップができないためである。図13に示すような状態は、例えば、無線LANAP部16とBLE通信部17が異なる位置に配置されている場合や、通信の指向性により通信可能範囲が一方向に突出しているような場合に考えられる。
(実施の形態)
次に、このような基本構成を有する無線LAN通信システムの実施の形態を説明する。
実施の形態の無線LAN通信システムは、同じ無線LANの通信範囲内に存在するブルートゥースの通信範囲で制限された複数のアドホックなネットワークを、一つの制限された通信範囲として、通信範囲の拡大を可能とする。また、ブルートゥースの各通信範囲間で通信を可能とする。さらに、拡大されたブルートゥースの通信範囲、又は、離れたブルートゥースの通信範囲外に移動(退場)した場合に、現在のブルートゥースの通信範囲を判断して無線LAN通信を切断処理することで、セキュリティを保持する。
図14は、実施の形態の無線LAN通信システムのシステム構成図である。この図14において、無線LAN通信エリア5は、通信範囲制限装置106の無線LANAP部16により形成されている。また、無線LAN通信エリア5内のBLE通信エリア6aは、通信範囲制限装置106のBLE通信部17で形成されている。また、無線LAN通信エリア5内における他のBLE通信エリアであるBLE通信エリア6b〜6dは、それぞれ例えばスマートフォン等のスマートデバイス107〜109により形成されている。
スマートデバイス109で形成されるBLE通信エリア6d内には、デバイス118が位置している。スマートデバイス108で形成されるBLE通信エリア6c内には、デバイス118が位置している。スマートデバイス107で形成されるBLE通信エリア6b内には、デバイス114、116、117が位置している。通信範囲制限装置106で形成されるBLE通信エリア6a内には、デバイス112、115が位置している。
また、デバイス111は、各BLE通信エリア6a〜6dのエリア外であるが、無線LAN通信エリア5内に位置している。これに対して、デバイス110は、無線LAN通信エリア5のエリア外に位置している。なお、各BLE通信エリア6b〜6dは、スマートデバイス109、107、108以外のデバイス118、113、116、117、114が行ってもよい。
BLE通信エリア6a内では、通信範囲制限装置106、デバイス115及びデバイス112が、相互にBLE通信を行うようになっている。BLE通信エリア6b内では、スマートデバイス107、デバイス113、116、117が相互にBLE通信を行うようになっている。BLE通信エリア6c内では、スマートデバイス108及びデバイス114が相互にBLE通信を行うようになっている。BLE通信エリア6d内では、スマートデバイス109及びデバイス118が相互にBLE通信を行うようになっている。
なお、BLE通信エリアを確立していないデバイス111は、無線LAN通信エリア5内に位置していても、無線LAN通信及びBLE通信を行うことはできない。また、無線LAN通信エリア5外に位置しているデバイス110も、無線LAN通信及びBLE通信を行うことはできない。
また、BLE通信エリア6a〜6cは、同じ通信範囲として設定されている。これに対して、BLE通信エリア6dは、BLE通信エリア6a〜6cとは異なる通信範囲として設定されている。BLE通信エリア6aのデバイス112は、同じ通信範囲として設定されているBLE通信エリア6bのスマートデバイス107及び各デバイス113、116、117との間のBLE通信を行うことができる。しかし、BLE通信エリア6aのデバイス112は、同じ通信範囲として設定されていないBLE通信エリア6dのスマートデバイス109及び各デバイス118との間でBLE通信を行うことはできない。つまり、同じ通信範囲として設定されているBLE通信エリア内に位置する通信制御装置、スマートデバイス又はデバイスは、同じ通信範囲として設定された異なるBLE通信エリア内に位置する通信制御装置、スマートデバイス又はデバイスとBLE通信を行うことができる。
図15は、BLE通信エリア6a内に位置したデバイス112が、無線LAN通信回線を確立する動作を示すタイムチャートである。まず、ステップS61では、BLE通信エリア6a内に移動したデバイス112が、通信範囲制限装置106から定期的又は連続的に送信される、BLE通信エリア6aを示す通信範囲情報を、BLE通信で受信する。
デバイス112は、ステップS62において、通信範囲制限装置106のBLE通信部17に対して、無線LAN通信のセットアップ要求を行う。これにより、ステップS63において、通信範囲制限装置106のBLE通信部17が、無線LAN通信のセットアップ情報をデバイス112に送信する。デバイス112は、ステップS64において、通信範囲制限装置106の無線LANAP部16に対して、無線LAN通信のセットアップ指示を行う。無線LANAP部16は、セットアップ指示に従って、デバイス112に対する無線LANのセットアップを行う。また、デバイス112は、ステップS65において、セットアップ情報を用いて無線LAN通信のセットアップを行う。
次に、デバイス112は、ステップS67において、通信範囲制限装置106の無線LANAP部16から、無線LAN通信により、通信範囲情報リストを取得する。後述するが、この実施の形態の無線LAN通信システムの場合、無線LAN通信エリア5内に形成されている複数のBLE通信エリアを、一纏めのBLE通信エリアとして設定可能となっている。通信範囲情報リストは、一つ又は複数で形成されるBLE通信エリアを示す情報となっている。ここでいう一纏めのBLE通信エリアとして設定とは、前記同じ通信範囲(共通の通信範囲)として設定することを意味する。
次に、デバイス112は、ステップS68、ステップS70及びステップS72において、BLE通信エリア6b(第2の通信範囲)〜6d(第4の通信範囲)内に位置するデバイスを示すデバイスリストの取得要求を、通信範囲情報リストに基づいて、無線LANAP部16対して行う。そして、デバイス112は、ステップS69、ステップS71及びステップS73において、各BLE通信エリア6b〜6d内に位置するデバイスを示すデバイスリストを取得する。
デバイス112は、デバイスリストで示される他のデバイスとの間で通信が可能となる。また、BLE通信エリア6b(第2の通信範囲)〜6d(第4の通信範囲)内に位置するデバイスを示す各デバイスリストは、一つのデバイスリストにまとめて、通信範囲制限装置106が配信してもよい。
図16は、BLE通信エリア6b内に位置するスマートデバイス107及びデバイス113の間で、無線LAN通信回線を確立する動作を示すタイムチャートである。デバイス113がBLE通信エリア6b内に位置した際、スマートデバイス107からデバイス113に対して、BLE通信により、上述の通信範囲情報が送信される。スマートデバイス107は、デバイス113からの無線LAN通信回線のセットアップ要求を受信すると(ステップS82)、無線LAN通信回線のセットアップ情報をデバイス113に送信する(ステップS83)。
デバイス113は、セットアップ情報を用いて、通信範囲制限装置106に対して無線LAN通信回線のセットアップ指示を行う。これにより、デバイス113及び通信範囲制限装置106において、それぞれ無線LANのセットアップが行われる(ステップS85、ステップS86)。
次に、デバイス113は、ステップS87において、通信範囲制限装置106の無線LANAP部16から、現在、無線LAN通信エリア5内で設定されているBLE通信エリアを示す通信範囲情報リストを取得する。デバイス113は、ステップS88、ステップS90及びステップS92において、BLE通信エリア6b(第2の通信範囲)〜6d(第4の通信範囲)内に位置するデバイスを示すデバイスリストの取得要求を、通信範囲情報リストに基づいて、無線LANAP部16対して行う。そして、デバイス113は、ステップS89、ステップS91及びステップS93において、各BLE通信エリア6b〜6d内に位置するデバイスを示すデバイスリストを取得する。
デバイス113は、デバイスリストで示される他のデバイスとの間で通信が可能となる。また、BLE通信エリア6b(第2の通信範囲)〜6d(第4の通信範囲)内に位置するデバイスを示す各デバイスリストは、一つのデバイスリストにまとめて、通信範囲制限装置106が配信してもよい。
次に、図17は、BLE通信範囲内に限定されて確立された無線LAN通信回線の切断処理の流れを示すタイムチャートである。この図17において、デバイス112は、上述のように同じ通信エリアとして設定されているBLE通信エリア6a〜6cのエリア内において、BLE通信エリア6a〜6cのエリア内であることを示す通信範囲情報を、定期的又は連続的に受信している(ステップS101〜ステップS103)。
デバイス112は、BLE通信エリア6a〜6cからの通信範囲情報を受信できなくなった場合、又は、BLE通信エリア6a〜6cからの通信範囲情報に基づいて、BLE通信エリア6a〜6c外に移動したことを検出すると、通信範囲制限装置106の無線LANAP部16に対して、無線LAN通信回線の切断指示を行う(ステップS104)。無線LANAP部16は、切断指示に従って、無線LAN通信回線を切断処理し(ステップS105)、デバイス112に対して無線LAN通信回線の切断指示を行う(ステップS106)。デバイス112は、切断指示に従って、無線LAN通信回線を切断処理する(ステップS107)。このように、デバイス112にBLE通信エリア6a〜6c内で限定的に許可されている無線LAN通信回線は、デバイス112がBLE通信エリア6a〜6c外に移動することで切断される。
次に、図18に、実施の形態の無線LAN通信システムの具体的なシステム構成図を示す。一例ではあるが、図18に示す無線LAN通信システムの場合、通信範囲制限装置1、スマートフォン等のスマートデバイス2、デバイスとしてプリンタ装置3及びデバイスとしてプロジェクタ装置4を有している。また、図18に示す無線LAN通信システムの場合、デバイスとしてのBLE発信機100を有している。
通信範囲制限装置1は、例えば無線LANルータ等の、無線LANのアクセスポイントを形成する無線LANAP部16及び極低電力でBLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)通信を行うBLE通信部17を有している。通信範囲制限装置1は、ローカルエリアネットワークの一例として、図18中、実線の楕円で示す無線LAN通信エリア5を形成する。また、通信範囲制限装置1は、無線LAN通信エリア5内における、無線LAN通信エリア5よりも狭いエリア内においてのみ、各デバイスの通信を可能とする。例えば、通信範囲制限装置1は、無線LAN通信エリア5内における、無線LAN通信エリア5よりも狭い、パーソナルエリアネットワーク(PAN)内においてのみ、各デバイスの通信を可能とする。
一例として、パーソナルエリアネットワークとしては、極低電力でBLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)通信を行うブルートゥース(登録商標)PANを用いることができる。図18中、点線の楕円に示す通信範囲が、ブルートゥース(登録商標)PANによるBLE通信エリア6e〜6gである。なお、パーソナルエリアネットワークはブルートゥースPANであることとして説明を進める。しかし、ブルートゥースの代わりに、例えば非接触無線(NFC:Near Field Communications)、ミリ波無線通信、QRコード(登録商標)、可視光、環境音、又は超音波を用いてもよい。
また、通信範囲制限装置1は、通信範囲情報リストのデータベース(DB)である第1のDB102、現在、無線LAN内で通信接続されているスマートデバイスを示す接続スマートデバイスリストのDBである第2のDB103を有している。また、通信範囲制限装置1は、現在、無線LAN内で通信接続されている周辺機器を示す接続周辺機器リストのDBである第3のDB104を有している。接続周辺機器リストには、BLE通信エリア6f又はBLE通信エリア6g等のエリア内に位置する一つ又は複数の周辺機器が記憶されている。また、通信範囲制限装置1は、スマートデバイスの接続機能、周辺機器の接続機能、各デバイスの離脱検知機能を有している。
以下の表1に、通信範囲情報リストの一例を示す。
Figure 2017085457
通信範囲情報リストは、無線LAN通信エリア5内において、一つのデバイスにより形成されているBLE通信エリアを示す情報のリストとなっている。または、通信範囲情報リストは、複数のデバイスによりそれぞれ形成されているBLE通信エリアを関連付けることで形成される一纏まりのBLE通信エリアを示す情報のリストとなっている。一纏まりとするBLE通信エリアは、管理者の指定により、設定部の一例である通信範囲制限装置1が設定してもよいし、通信範囲の大きさ又は各BLE通信エリア間の距離等に応じて、通信範囲制限装置1が自動的に設定してもよい。
表1に示す通信範囲情報リストは、通信範囲制限装置1が、第1のデバイス〜第nのデバイス(nは2以上の自然数)がそれぞれ形成するBLE通信エリアを、一纏まりのBLE通信エリアとして設定した場合の通信範囲情報リストを示している。この例の場合、通信範囲情報リストとしては、BLE通信範囲を形成しているデバイスを示す情報、BLE通信範囲へのアクセス条件を示す情報及びBLE通信範囲を形成しているデバイスのブルートゥースアドレスが記憶されている。デバイスのブルートゥースアドレスは、デバイスの通信範囲退場を特定する識別子として用いられる。また、通信範囲情報リストには、現在、無線LANエリア5内で各デバイスが形成しているBLE通信範囲の閾値、及び、一纏まりとされたBLE通信範囲内でのみ使用可能な周辺機器の接続周辺機器リストの識別情報(リストID)が記憶されている。
各デバイスは、このような通信範囲情報リストを、送信部の一例であるBLE通信部17から受信する。各デバイスは、通信範囲情報リストの情報に基づいて、BLE通信範囲に対する入退場及びBLE通信範囲内での動作を判断する。また、各デバイスは、リストIDを指定することで接続周辺機器リストを取得し、取得した接続周辺機器リストに基づいて、所望のデバイスにアクセスし操作する。なお、各デバイスのBLE通信範囲は、重なる部分が存在せず、各BLE通信範囲が離れていてもよい。
以下の表2に、接続スマートデバイスリストの一例を示す。
Figure 2017085457
一例ではあるが、接続スマートデバイスリストには、BLE通信エリアに対するデバイスの入退場を特定する識別子として、各デバイスのブルートゥースアドレスが記憶されている。また、接続スマートデバイスリストには、各デバイスの種別を示す種別情報、各デバイスのIPアドレス及び各デバイスの権限を示す権限情報が記憶されている。
以下の表3に、接続周辺機器リストの一例を示す。
Figure 2017085457
一例ではあるが、接続周辺機器リストは、通信範囲制限装置1により設定された一纏まりのBLE通信範囲内でのみ使用可能な周辺機器を示すリストである。接続周辺機器リストは、通信範囲制限装置1を中心とした無線LAN通信エリア5内に存在する各BLE通信エリアに対応してそれぞれ設けられる。接続周辺機器リストには、BLE通信エリアに対するデバイスの入退場を特定する識別子としてデバイスのブルートゥースアドレス、プリンタ装置又はプロジェクタ装置等のデバイスの種別を示す種別情報が記憶される。また、接続周辺機器リストには、各デバイスのIPアドレス及び接続するデバイスの制御を行うための設定情報が記憶される。
すなわち、各デバイスのブルートゥースアドレス及びIPアドレスは、無線LAN通信エリア5内のデバイスが、無線LAN通信エリア5内において、他のデバイスと通信を行うためのアクセス情報の一例となっている。また、設定情報は、制御情報の一例であり、他のデバイスの所望の動作に対応する設定又は制御コマンド等となっている。
各接続周辺機器リストには、それぞれリストIDが付されている(表1参照)。デバイスは、通信範囲制限装置1との間で無線LAN通信回線が確立された際に、リストIDを指定することで接続周辺機器リストを取得する。ユーザは、デバイスを介して取得した接続周辺機器リストで示される接続可能な周辺機器の中から、所望の周辺機器を選択して操作する。
次に、スマートフォン2は、図18に示すように無線LAN通信部31及びBLE通信部32を有している。また、スマートフォン2は、操作可能な周辺機器を示す操作機器リストのDBである第4のDB105を有している。また、スマートフォン2は、プリンタ装置3への印刷依頼機能及びプロジェクタ装置4への投影依頼機能を有している。同様に、プリンタ装置3は、無線LAN通信部47及びBLE通信部48の他、プリンタ機能及びプリンタ制御機能を有している。
また、プロジェクタ装置4は、無線LAN通信部67及びBLE通信部68の他、プロジェクタ機能及びプロジェクタ制御機能を有している。プロジェクタ装置4のBLE通信エリアは、図18中、点線の楕円で示すBLE通信エリア6fとなっている。また、BLE発信機100は、BLE通信部101を有している。BLE発信機100のBLE通信エリアは、図18中、点線の楕円で示すBLE通信エリア6gとなっている。
図19は、通信範囲制限装置1の機能ブロック図である。図2に示したCPU11がROM12に記憶されている通信制御プログラムを実行することで、図19に示す各機能が実現される。なお、この例では、図19に示す各機能のうち、一部又は全部をハードウェアで実現してもよい。
図19において、通信範囲制限装置1は、デバイス接続部111、周辺機器接続部112、デバイス等の離脱検知部113、通信範囲情報リストの記憶制御部114及び接続スマートデバイスリストの記憶制御部115を有している。また、通信範囲制限装置1は、接続周辺機器リストの記憶制御部116、無線LAN通信部16及びBLE通信部17を有している。
図20は、スマートフォン2の機能ブロック図である。図3に示したCPU21がROM22に記憶されている通信制御プログラムを実行することで、図20に示す各機能が実現される。なお、この例では、図20に示す各機能のうち、一部又は全部をハードウェアで実現してもよい。
図20において、スマートフォン2は、プリンタ装置3への印刷依頼部121、第4のDB105に対する操作機器リストの記憶制御部122及びプロジェクタ装置4に対する投影依頼部123を有している。また、スマートフォン2は、無線LAN通信部31及びBLE通信部32を有している。
図21は、プリンタ装置3の機能ブロック図である。図4に示したCPU41がROM42に記憶されている通信制御プログラムを実行することで、図21に示す各機能が実現される。なお、この例では、図21に示す各機能のうち、一部又は全部をハードウェアで実現してもよい。図21において、プリンタ装置3は、印刷を行うハードウェアであるプリンタ部125を制御するプリンタ制御部126、無線LAN通信部47及びBLE通信部48を有している。
図22は、プロジェクタ装置4の機能ブロック図である。図5に示したCPU69がRAM64に記憶されている通信制御プログラムを実行することで、図22に示す各機能が実現される。なお、この例では、図22に示す各機能のうち、一部又は全部をハードウェアで実現してもよい。図22において、プロジェクタ装置4は、投影を行うハードウェアであるプロジェクタ部128を制御するプロジェクタ制御部129、無線LAN通信部67及びBLE通信部68を有している。
図23は、スマートフォン2等のスマートデバイスが通信範囲制限装置1との間で無線LANの通信接続を行う動作の流れを示すフローチャートである。まず、スマートフォン2が、通信範囲制限装置1のBLE通信エリア6e内に移動すると、スマートフォン2のBLE通信部32は、ステップS111において、通信範囲制限装置1から定期的又は連続的に送信されているBLE通信のRSSI閾値及びRSSI値を受信する。
次に、ステップS112では、スマートフォン2のBLE通信部32が、RSSI閾値に対する現在のRSSI値を比較することで、通信範囲制限装置1のBLE通信エリア6e内に位置しているか否かを判別する。BLE通信エリア6e内に位置していないと判別した場合(ステップS112:No)、そのまま図23のフローチャートの処理が終了となる。
これに対して、BLE通信エリア6e内に位置していると判別した場合(ステップS112:Yes)、スマートフォン2は、ステップS113において、通信範囲制限装置1に対して、無線LAN(Wi−Fi通信回線)の接続要求を行う。
通信範囲制限装置1は、ステップS114において、無線LANの接続要求を行ったスマートフォン2のブルートゥースアドレス等を接続スマートデバイスリスト(第2のDB103:表2)に登録する。また、通信範囲制限装置1は、ステップS115において、BLE通信にてWPA/WPA2で接続する。その際、ディフィーヘルマン(Diffie−Hellman)鍵交換による、公開鍵の交換が行われる。スマートフォン2及び通信範囲制限装置1は、BLE通信により、公開鍵の交換を行う。そして、通信範囲制限装置1は、スマートフォン2のIPアドレスを自動設定する。これにより、スマートデバイスが無線LANに接続される。
次に、スマートフォン2は、ステップS116において、BLE通信により、通信範囲制限装置1から通信範囲情報リスト(第1のDB102:表1)を取得する。また、スマートフォン2は、ステップS117において、通信範囲情報リストのリストIDを指定することで、通信範囲情報リストで示されるBLE通信範囲(一つ又は複数を一纏まりとしたBLE通信範囲)で接続可能な周辺機器のリストである接続周辺機器リストを取得する(第3のDB104:表3)を取得する。
次に、スマートフォン2は、ステップS118において、通信範囲情報リストで示されるBLE通信エリアを形成しているデバイスを確認し、他にBLE通信エリアを形成しているデバイスが存在するか否かを判別する。すなわち、上述のように複数のBLE通信エリアが一纏まりのBLE通信エリアとして設定されている場合、この一纏まりのBLE通信エリアは、複数のデバイスで形成されている。このため、スマートフォン2は、ステップS118において、他にBLE通信エリアを形成しているデバイスが存在するか否かを判別する。
BLE通信エリアを形成している他のデバイスが存在しない場合(ステップS118:No)、スマートフォン2は、ステップS120に処理を進める。また、他のBLE通信エリアを形成している他のデバイスが存在する場合(ステップS118:Yes)、スマートフォン2は、ステップS119に処理を進める。
ステップS119では、スマートフォン2が、他のデバイスが形成するBLE通信エリアに存在する接続周辺機器リスト(第3のDB104:表3)を通信範囲制限装置1から取得する。そして、スマートフォン2は、取得したデバイスの接続周辺機器リストに基づいて、第4のDB105に記憶されている操作機器リストを更新する。これにより、操作機器リストには、表3に示したように周辺機器のブルートゥースアドレス、周辺機器の種別、周辺機器のIPアドレス及び周辺機器の制御情報が記憶される。ユーザは、このような操作機器リストから選択した所望の周辺機器を、制御情報に基づいて操作する。
次に、図24は、無線LAN通信回線の切断動作の流れを示すフローチャートである。スマートフォン2は、通信範囲制限装置1から取得した通信範囲情報リスト(表1)で示される各デバイスのBLE通信エリアの閾値と、現在のRSSI値とを比較することで、現在、自機となるスマートフォン2が、一纏まりに設定されたBLE通信エリア内に位置しているか否かを監視している(ステップS121)。
すなわち、例えば図18に示すBLE通信エリア6e〜6gが、一纏まりのBLE通信エリアに設定されていた場合、スマートフォン2は、図18に示すBLE通信エリア6eの閾値と現在のRSSI値とを比較することで、BLE通信エリア6e外に移動(退場)したか否かを判別する(ステップS122)。また、スマートフォン2は、図18に示すBLE通信エリア6fの閾値と現在のRSSI値とを比較することで、BLE通信エリア6f外に移動(退場)したか否かを判別する(ステップS123)。また、スマートフォン2は、図18に示すBLE通信エリア6gの閾値と現在のRSSI値とを比較することで、BLE通信エリア6g外に移動(退場)したか否かを判別する(ステップS124)。
スマートフォン2は、各BLE通信エリア6e〜6g内に位置していると判別した場合には(ステップS122.ステップS123.ステップS124:No)、そのまま図24のフローチャートの処理を終了し、BLE通信を継続する。
これに対して、一纏まりとなっているBLE通信エリア6e〜6gの外に移動(退場)したと判別した場合(ステップS122.ステップS123.ステップS124:Yes)、スマートフォン2は、通信範囲制限装置1に対して無線LANの切断指示を行う(ステップS125)。これにより、通信範囲制限装置1は、スマートフォン2との間に確立されていた無線LANを切断処理する(ステップS126)。
また、通信範囲制限装置1は、切断処理したスマートフォン2を、接続スマートデバイスリスト(第2のDB103:表2)から削除して更新する(ステップS127)。また、スマートフォン2は、通信範囲制限装置1の指示に従い、操作機器リスト105の接続周辺機器の情報を削除する。これにより、図24のフローチャートの処理が終了となる。
次に、図25は、無線LANの他の切断処理の流れを示すフローチャートである。図24のフローチャートの例の場合、全てのBLE通信エリアからの退場が検出された場合に、無線LANを切断する例であった。これに対して、図25の例の場合、全てのBLE通信エリアに対する入場が検出されない場合に、無線LANを切断する例である。
すなわち、図25のフローチャートのステップS131では、通信範囲制限装置1が、通信範囲制限装置1で形成しているBLE通信エリア6eに、スマートフォン2等のスマートデバイスが入場したか否かを判別する。BLE通信エリア6eに入場している場合(ステップS131:Yes)、スマートデバイスは、通信範囲制限装置1よりBLE通信エリア6eのRSSI閾値(RSSIパラメータ)及び現在のRSSI値を受信する(ステップS132)。スマートデバイスは、RSSI閾値(RSSIパラメータ)及び現在のRSSI値に基づいて、自機がBLE通信エリア6e内に位置しているか否かを監視する(ステップS133)。
次に、ステップS134において、スマートデバイスがプロジェクタ装置9のBLE通信エリア6fに入場したか否かを判別する。また、スマートデバイスがプロジェクタ装置9のBLE通信エリア6fに入場していない場合(ステップS134:No)、ステップS137において、スマートデバイスがBLE発信機100のBLE通信エリア6gに入場したか否かを判別する。
スマートデバイスがプロジェクタ装置9のBLE通信エリア6fに入場していた場合(ステップS134:Yes)、スマートデバイスは、プロジェクタ装置9からBLE通信エリア6fのRSSI閾値(RSSIパラメータ)及び現在のRSSI値を受信する(ステップS135)。スマートデバイスは、RSSI閾値(RSSIパラメータ)及び現在のRSSI値に基づいて、自機がBLE通信エリア6f内に位置しているか否かを監視する(ステップS136)。
また、スマートデバイスがBLE発信機100のBLE通信エリア6gに入場していた場合(ステップS138:Yes)、スマートデバイスは、BLE発信機100からBLE通信エリア6gのRSSI閾値(RSSIパラメータ)及び現在のRSSI値を受信する(ステップS138)。スマートデバイスは、RSSI閾値(RSSIパラメータ)及び現在のRSSI値に基づいて、自機がBLE通信エリア6g内に位置しているか否かを監視する(ステップS139)。
このように、スマートデバイスは、一纏まりのBLE通信エリアに設定されているBLE通信エリア6e〜6gに入場したか否かを判別する。そして、いずれのBLE通信エリアにも入場していないと判別した際に(ステップS131:No)、ステップS140に処理を進める。
ステップS140では、スマートデバイスが、通信範囲制限装置1に対して無線LANの切断指示を行う(ステップS140)。これにより、通信範囲制限装置1は、スマートデバイスとの間に確立されていた無線LANを切断処理する(ステップS141)。また、通信範囲制限装置1は、切断処理したスマートデバイスを、接続スマートデバイスリスト(第2のDB103:表2)から削除して更新する(ステップS142)。また、スマートデバイスは、通信範囲制限装置1の指示に従い、操作機器リスト105の接続周辺機器の情報を削除する。これにより、図25のフローチャートの処理が終了となる。
以上の説明から明らかなように、実施の形態の無線LAN通信システムは、無線LAN通信エリア5内において、通信範囲制限装置1が、各デバイスにより形成される複数のBLE通信エリア6e〜6gを一纏まりのBLE通信エリアとして設定する。一纏まりのBLE通信エリア内に移動したデバイスは、通信範囲制限装置1から、一纏まりに設定されている各BLE通信エリア内に存在するデバイス(周辺機器)のアドレス及び制御情報等の接続周辺機器リストを取得し、所望のデバイスを選択して操作する。
実施の形態の無線LAN通信システムの場合、管理者の指定等に応じて、無線LAN通信エリア5内における所望のBLE通信エリア同士を纏めて一つのBLE通信エリアとすることができる。このため、BLE通信エリアを簡単かつ自由に可変でき、使い勝手のよい無線LAN通信システムとすることができる。
また、通信範囲制限装置1は、一纏まりに設定した各BLE通信エリア内に存在するデバイス(周辺機器)のアドレス及び制御情報等を示す接続周辺機器リストを送信する。これにより、一纏まりに設定されたBLE通信エリアに位置することとなったデバイスは、各BLE通信エリアの周辺機器を自由に選択して操作することができる。
上述の実施の形態は、例として提示したものであり、本発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能である。また、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことも可能である。実施の形態及び実施の形態の変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 通信範囲制限装置
2 スマートフォン
3 プリンタ装置
4 プロジェクタ装置
5 無線LAN通信エリア
6 BLE通信エリア
6’ BLE通信エリア
7 無線LAN通信不可エリア
15 入出力I/F
16 無線LANAP部
17 BLE通信部
31 無線LAN通信部
32 BLE通信部
47 無線LAN通信部
48 BLE通信部
75 デバイス接続部
76 周辺機器接続部
77 離脱検知部
78 無線LANAP制御部
79 BLE通信制御部
81 印刷依頼部
82 無線LAN通信制御部
83 BLE通信制御部
85 印刷部
86 無線LAN通信制御部
87 BLE通信制御部
102 通信範囲情報リスト
103 接続スマートデバイスリスト
104 接続周辺機器リスト
105 操作機器リスト
特開2014−060479号公報 特開2013−236316号公報

Claims (6)

  1. 第1の通信方式による第1の通信範囲を形成する第1の通信部と、
    前記第1の通信範囲内において、前記第1の通信方式とは異なる第2の通信方式による第2の通信範囲を形成する第2の通信部と、
    前記第2の通信部により形成された前記第2の通信範囲、及び、前記第1の通信範囲内に位置する一つ又は複数の通信装置によりそれぞれ形成された第2の通信範囲のうち、複数の第2の通信範囲を共通の通信範囲として設定する設定部と、
    前記各通信装置のアクセス情報及び制御情報を、前記共通の通信範囲内に入った新規通信装置に送信する送信部と
    を有する通信制御装置。
  2. 前記送信部は、前記共通の通信範囲を形成する前記各第2の通信範囲にそれぞれ対応する、前記各第2の通信範囲内に位置しているか否かを判別するための閾値を、前記新規通信装置及び前記各通信装置に対して送信し、
    前記第1の通信部は、前記新規通信装置又は前記各通信装置が、前記各第2の通信範囲に対する通信強度と、前記各第2の通信範囲の前記閾値とを比較し、前記共通の通信範囲を形成する、いずれの前記第2の通信範囲にも位置しないと判別することで、前記新規通信装置又は前記各通信装置から送信される切断指示を受信した際に、前記新規通信装置又は前記各通信装置との間に確立されていた前記第1の通信方式の通信回線を切断処理すること
    を特徴とする請求項1に記載の通信制御装置。
  3. 前記送信部は、前記共通の通信範囲を形成する第2の通信範囲のうち、前記新規通信装置又は前記各通信装置の移動に応じて、前記新規通信装置又は前記各通信装置が入った前記第2の通信範囲に対応する前記閾値を送信し、
    前記第1の通信部は、前記新規通信装置又は前記各通信装置が、現在、位置している前記第2の通信範囲に対する通信強度と、送信された前記閾値とを比較することで、前記共通の通信範囲を形成する、いずれの前記第2の通信範囲にも位置しないと判別した場合に、前記新規通信装置又は前記各通信装置から送信される切断指示を受信した際に、前記新規通信装置又は前記各通信装置との間に確立されていた前記第1の通信方式の通信回線を切断処理すること
    を特徴とする請求項1に記載の通信制御装置。
  4. 第1の通信部が、第1の通信方式による第1の通信範囲を形成する第1の通信範囲形成ステップと、
    第2の通信部が、前記第1の通信範囲内において、前記第1の通信方式とは異なる第2の通信方式による第2の通信範囲を形成する第2の通信範囲形成ステップと、
    設定部が、前記第2の通信部により形成された前記第2の通信範囲、及び、前記第1の通信範囲内に位置する一つ又は複数の通信装置によりそれぞれ形成された第2の通信範囲のうち、複数の第2の通信範囲を共通の通信範囲として設定する設定ステップと、
    送信部が、前記各通信装置のアクセス情報及び制御情報を、前記共通の通信範囲内に入った新規通信装置に送信する送信ステップと
    を有する通信制御方法。
  5. 第1の通信範囲で第1の通信方式による通信を可能とする第1の通信部、及び、前記第1の範囲内の第2の通信範囲で、前記第1の通信方式とは異なる第2の通信方式による通信を可能とする第2の通信部を備えた通信制御装置と、前記第2の通信範囲内において、前記第1の通信方式による通信を行う通信装置と、を有するシステムであって、
    前記通信制御装置は、
    第1の通信方式による第1の通信範囲を形成する第1の通信部と、
    前記第1の通信範囲内において、前記第1の通信方式とは異なる第2の通信方式による第2の通信範囲を形成する第2の通信部と、
    前記第2の通信部により形成された前記第2の通信範囲、及び、前記第1の通信範囲内に位置する一つ又は複数の通信装置によりそれぞれ形成された第2の通信範囲のうち、複数の第2の通信範囲を共通の通信範囲として設定する設定部と、
    前記各通信装置のアクセス情報及び制御情報を、前記共通の通信範囲内に入った新規通信装置に送信する送信部と、を備え、
    前記通信装置は、
    前記第2の通信範囲内において、前記アクセス情報に基づいて所望の前記通信装置にアクセスし、対応する前記制御情報に基づいて、アクセスした前記通信装置を制御する制御部を備えること
    を特徴とするシステム。
  6. コンピュータを、
    第1の通信方式による第1の通信範囲を形成する第1の通信部と、
    前記第1の通信範囲内において、前記第1の通信方式とは異なる第2の通信方式による第2の通信範囲を形成する第2の通信部と、
    前記第2の通信部により形成された前記第2の通信範囲、及び、前記第1の通信範囲内に位置する一つ又は複数の通信装置によりそれぞれ形成された第2の通信範囲のうち、複数の第2の通信範囲を共通の通信範囲として設定する設定部と、
    前記各通信装置のアクセス情報及び制御情報を、前記共通の通信範囲内に入った新規通信装置に送信する送信部として機能させること
    を特徴とするプログラム。
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