JP2017163489A - 通信装置、方法、システム及びプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】アドホックな無線通信システムの適用範囲を広げる。
【解決手段】第1の通信範囲内で第1の通信方式の無線通信を行う第1の通信部と、第1の通信範囲よりも狭い第2の通信範囲内で第1の通信方式とは異なる第2の通信方式の無線通信を行う第2の通信部とを有する。起動部は、他の通信装置が第2の通信範囲内に移動した際に、他の通信装置から第2の通信方式の無線通信で送信される、第1の通信方式の無線通信のアクセスポイントの要求情報を受信し、第1の通信方式のアクセスポイント機能を起動する。また、送信部は、第1の通信方式の無線通信のセットアップ情報を、第2の通信方式の無線通信で他の通信装置に送信する。これにより、第1の通信部又は第2の通信部を選択的に、第1の無線通信のアクセスポイントとして、アドホックな無線通信システムを形成できる。
【選択図】図16

Description

本発明は、通信装置、方法、システム及びプログラムに関する。
今日において、ネットワークのアクセスポイントを介して、遠隔のコンピュータと電磁波による無線通信を可能とする無線LANが知られている。LANは、「Local Area Network」の略記である。無線LANは、利便性の高いネットワークであり、広く普及している。また、無線LANよりも通信範囲の狭い、ブルートゥース(登録商標)等の近距離無線通信も広く普及している。
ここで、無線LANに代表される中程度の到達距離を持つ無線通信ネットワーク内において、ブルートゥース(登録商標)等の近距離無線通信範囲内に限定して、無線LANの使用を許可するアドホックな無線通信システムを構築する。このようなアドホックな無線通信システムの場合、無線LAN等のアクセスポイントとなるデバイスの設置位置が固定的であると、無線LANの通信範囲も固定的となる。
しかし、各デバイスが無線LAN等のアクセスポイントとして機能できれば、各デバイスの中から最適なデバイスを選択してアクセスポイントとして動作させることで、上述のアドホックな無線通信システムの適用範囲を広げることができる。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、アドホックな無線通信システムの適用範囲を広げることができるような通信装置、方法、システム及びプログラムの提供を目的とする。
本発明は、上述の課題を解決するために、第1の通信範囲内で第1の通信方式の無線通信を行う第1の通信部と、第1の通信範囲よりも狭い第2の通信範囲内で第1の通信方式とは異なる第2の通信方式の無線通信を行う第2の通信部と、他の通信装置が第2の通信範囲内に移動した際に、他の通信装置から第2の通信方式の無線通信で送信される、第1の通信方式の無線通信のアクセスポイントの要求情報を受信し、第1の通信方式のアクセスポイント機能を起動する起動部と、第1の通信方式の無線通信のセットアップ情報を、第2の通信方式の無線通信で他の通信装置に送信する送信部とを有する。
本発明によれば、アドホックな無線通信システムの適用範囲を広げることができるという効果を奏する。
図1は、無線LAN通信システムの基本構成を示すシステム構成図である。 図2は、基本構成となる無線LAN通信システムに設けられている通信範囲制限装置のハードウェア構成図である。 図3は、基本構成となる無線LAN通信システムに設けられているスマートフォンのハードウェア構成図である。 図4は、基本構成となる無線LAN通信システムに設けられているプリンタ装置のハードウェア構成図である。 図5は、基本構成となる無線LAN通信システムに設けられているプロジェクタ装置のハードウェア構成図である。 図6は、基本構成となる無線LAN通信システムに設けられている通信範囲制限装置の機能ブロック図である。 図7は、基本構成となる無線LAN通信システムに設けられているスマートフォンの機能ブロック図である。 図8は、基本構成となる無線LAN通信システムに設けられているプリンタ装置の機能ブロック図である。 図9は、基本構成となる無線LAN通信システムにおいて、無線LAN通信エリアのBLE通信エリア内に移動したスマートフォンが、無線LAN通信回線を確立する流れを示すシーケンス図である。 図10は、基本構成となる無線LAN通信システムにおいて、無線LAN通信エリアのBLE通信エリア内に位置するプリンタ装置が、無線LAN通信回線を確立する流れを示すシーケンス図である。 図11は、基本構成となる無線LAN通信システムにおいて、無線LANに接続されたスマートフォンからプリンタ装置を遠隔操作して印刷物を印刷する流れを示すフローチャートである。 図12は、基本構成となる無線LAN通信システムにおいて、BLE通信エリア内でプリンタ装置に無線LAN接続されているスマートフォンが、BLE通信エリア外に移動した際に、無線LAN通信回線(及びBLE通信回線)が切断される流れを示すシーケンス図である。 図13は、基本構成となる無線LANシステムにおいて、BLE通信エリアの少なくとも一部が無線LAN通信エリア外に位置する場合の一例を示すシステム構成図である。 図14は、実施の形態の無線LAN通信システムの各デバイス及び通信エリアの位置関係を示す図である。 図15は、実施の形態の無線LAN通信システムの各デバイスが備える機能の機能ブロック図である。 図16は、実施の形態の無線LAN通信システムのアクセスポイントの確立動作を説明するためのシーケンス図である。 図17は、実施の形態の無線LAN通信システムにおいて、通信範囲情報を受信できない位置に移動することで、無線LAN通信回線を切断処理する動作を説明するためのシーケンス図である。 図18は、一方のデバイスが、要求情報の送信元となる他方のデバイスのBLE通信エリア内に位置している状態を示す図である。 図19は、各デバイスが図19の位置関係である場合に、アクセスポイントとなるデバイスを決定する動作の流れを示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明を適用した実施の形態となる無線LAN(Local Area Network)通信システムを詳細に説明する。
(基本構成)
まず、以下に説明する実施の形態の無線LAN通信システムの基本構成を説明する。図1は、無線LAN通信システムの基本構成を示すシステム構成図である。図1に示すように、無線LAN通信システムは、通信範囲制限装置1、第1のデバイスとしてスマートフォン2、第2のデバイスとしてプリンタ装置3、及び、第3のデバイスとしてプロジェクタ装置4を有している。なお、図1に示す各デバイスは一例であり、後述する通信機能を有するデバイスであれば、どのようなデバイスでもよい。例えばスマートフォン2の代わりに、タブレット端末装置、携帯ゲーム機、ノート型のパーソナルコンピュータ装置等の携帯可能な通信機器を用いてもよい。
(通信範囲制限装置の基本構成)
通信範囲制限装置1は、例えば無線LANルータ等の、無線LANのアクセスポイントを形成する機器となっている。通信範囲制限装置1は、ローカルエリアネットワークの一例として、図1中、実線の楕円で示す無線LAN通信エリア5を形成する。また、通信範囲制限装置1は、無線LAN通信エリア5内における、無線LAN通信エリア5よりも狭いエリア内においてのみ、各デバイスの通信を可能とする。例えば、通信範囲制御装置1は、無線LAN通信エリア5内における、無線LAN通信エリア5よりも狭い、パーソナルエリアネットワーク(PAN)内においてのみ、各デバイスの通信を可能とする。
一例として、パーソナルエリアネットワークとしては、極低電力でBLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)通信を行うブルートゥース(登録商標)PANを用いることができる。図1中、点線の楕円に示す通信範囲が、ブルートゥース(登録商標)PANによるBLE通信エリア6である。なお、パーソナルエリアネットワークはブルートゥースPANであることとして説明を進める。しかし、ブルートゥースの代わりに、例えば非接触無線(NFC:Near Field Communications)、ミリ波無線通信、QRコード(登録商標)、可視光、環境音又は超音波を用いてもよい。
(通信範囲制限装置の基本的なハードウェア構成)
図2に、通信範囲制限装置1の基本的なハードウェア構成を示す。この図2に示すように、通信範囲制限装置1は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、HDD(Hard Disk Drive)14、入出力インタフェース(入出力I/F)15、無線LANAP部16(APはアクセスポイントの意である)、及び、BLE通信部17を有している。CPU11〜BLE通信部17は、バスライン18を介して相互に接続されている。
ROM12には、無線LAN通信エリア5内のBLE通信エリア6でのみ、各デバイスの通信を可能とするための通信制御プログラムが記憶されている。通信制御プログラムは、RAM13又はHDD14等の他の記憶部に記憶させてもよい。CPU11は、通信制御プログラムに従って動作することで、無線LANAP部16及びBLE通信部17を制御し、無線LAN通信エリア5内のBLE通信エリア6においてのみ、各デバイスの通信を可能とする制御を行う。
図1及び図2においては、通信範囲制限装置1は、機器単体として図示されている。しかし、通信範囲制限装置1は、各デバイスの内部に組み込まれていてもよい。例えば、プリンタ装置、または、複合機(MFP)等の機器内に組み込まれていてもよい。
(スマートフォンの基本的なハードウェア構成)
図3に、スマートフォン2の基本的なハードウェア構成を示す。この図3に示すように、スマートフォン2は、CPU21、ROM22、RAM23、表示部24、マイクロホン部25、スピーカ部26を有している。また、スマートフォン2は、入出力I/F28、無線通信部29、カメラ部30、無線LAN通信部31、及び、BLE通信部32を有している。CPU21〜BLE通信部32は、バスライン33を介して相互に接続されている。
ROM22には、無線LAN通信エリア5内のBLE通信エリア6でのみ、各デバイスの通信を可能とするための通信制御プログラムが記憶されている。通信制御プログラムは、RAM23等の他の記憶部に記憶させてもよい。CPU21は、通信制御プログラムに従って動作することで、無線LAN通信部31及びBLE通信部32を制御する。これにより、無線LAN通信エリア5内のBLE通信エリア6におけるBLE通信を可能とする。
表示部24は、透明電極で形成されたタッチパネルと、表示パネルとを一体的に形成した、いわゆるタッチパネル付表示部となっている。無線通信部29は、所定のキャリアの無線基地局を介して、電話及びメール等の通信を行う。
(プリンタ装置の基本的なハードウェア構成)
図4に、プリンタ装置3の基本的なハードウェア構成を示す。この図4に示すように、プリンタ装置3は、CPU41、ROM42、RAM43、操作パネル44、プリンタ機構45を有している。また、プリンタ装置3は、HDD46、無線LAN通信部47、BLE通信部48、有線通信部49及び入出力I/F50を有している。CPU41〜入出力I/F50は、バスライン51を介して相互に接続されている。
ROM42には、無線LAN通信エリア5内のBLE通信エリア6でのみ、各デバイスの通信を可能とするための通信制御プログラムが記憶されている。通信制御プログラムは、RAM43又はHDD46等の他の記憶部に記憶させてもよい。CPU41は、通信制御プログラムに従って動作することで、無線LAN通信部47及びBLE通信部48を制御する。これにより、無線LAN通信エリア5内のBLE通信エリア6におけるBLE通信を可能とする。また、プリンタ機構45は、スマートフォン2から指定された印刷設定で画像及びテキスト等の印刷を行う。
(プロジェクタ装置の基本的なハードウェア構成)
図5に、プロジェクタ装置4の基本的なハードウェア構成を示す。この図5に示すように、プロジェクタ装置4は、入力インタフェース部(入力IF部)61、画像処理部62、照明光学系63、RAM64及び操作部65を有している。また、プロジェクタ装置4は、リモートコントローラ70から赤外線送信されるコマンドを受信する受信部66、無線LAN通信部67、BLE通信部68、及び、CPU69を有している。
このようなプロジェクタ装置4は、投影される画像に対応する画像情報が、入力IF部61に供給される。画像情報は、画像処理部62により、歪み補正等の所定の画像処理が施された後、照明光学系63によりスクリーン等に投影される。
RAM64には、無線LAN通信エリア5内のBLE通信エリア6でのみ、各デバイスの通信を可能とするための通信制御プログラムが記憶されている。通信制御プログラムは、ROM又はHDD等の他の記憶部に記憶させてもよい。CPU69は、通信制御プログラムに従って動作することで、無線LAN通信部67及びBLE通信部68を制御する。これにより、無線LAN通信エリア5内のBLE通信エリア6におけるBLE通信を可能とする。
(通信範囲制限装置の基本的なソフトウェア構成)
次に、図6は、通信範囲制限装置1のCPU11が通信制御プログラムに従って動作することで実現される各機能の機能ブロックである。この図6に示すように、通信範囲制限装置1のCPU11は、通信制御プログラムを実行することで、デバイス接続部75、周辺機器接続部76、離脱検知部77、無線LANAP制御部78及びBLE通信制御部79として機能する。
なお、この例では、デバイス接続部75〜BLE通信制御部79は、通信制御プログラムにより、ソフトウェア的に実現されることとして説明を進める。しかし、デバイス接続部75〜BLE通信制御部79のうち、一部又は全部をIC(Integrated Circuit)で実現してもよいし、一部又は全部をハードウェアで実現してもよい。
また、通信範囲制限装置1の通信制御プログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)などのコンピュータ装置で読み取り可能な記録媒体に記録して提供してもよい。また、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)、ブルーレイディスク(登録商標)、半導体メモリ等のコンピュータ装置で読み取り可能な記録媒体に記録して提供してもよい。また、通信範囲制限装置1の通信制御プログラムは、インターネット等のネットワーク経由でインストールするかたちで提供してもよい。また、通信範囲制限装置1の通信制御プログラムは、機器内のROM等に予め組み込んで提供してもよい。
(スマートフォンの基本的なソフトウェア構成)
次に、図7は、スマートフォン2のCPU21が通信制御プログラムに従って動作することで実現される各機能の機能ブロックである。この図7に示すように、スマートフォン2のCPU21は、通信制御プログラムに従って動作することで、印刷依頼部81、無線LAN通信制御部82、BLE通信制御部83としての各機能を実現させる。印刷依頼部81は、BLE通信によりプリンタ装置3を遠隔操作して、所望の画像及び文字等を印刷させる機能である。
なお、この例では、印刷依頼部81〜BLE通信制御部83は、通信制御プログラムにより、ソフトウェア的に実現されることとして説明を進める。しかし、印刷依頼部81〜BLE通信制御部83のうち、一部又は全部をIC(Integrated Circuit)で実現してもよいし、一部又は全部をハードウェアで実現してもよい。
また、スマートフォン2の通信制御プログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)などのコンピュータ装置で読み取り可能な記録媒体に記録して提供してもよい。また、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)、ブルーレイディスク(登録商標)、半導体メモリなどのコンピュータ装置で読み取り可能な記録媒体に記録して提供してもよい。また、スマートフォン2の通信制御プログラムは、インターネット等のネットワーク経由でインストールするかたちで提供してもよい。また、スマートフォン2の通信制御プログラムは、機器内のROM等に予め組み込んで提供してもよい。
(プリンタ装置の基本的なソフトウェア構成)
次に、図8は、プリンタ装置3のCPU41が通信制御プログラムに従って動作することで実現される各機能の機能ブロックである。この図8に示すように、プリンタ装置3のCPU41は、通信制御プログラムに従って動作することで、印刷部85、無線LAN通信制御部86及びBLE通信制御部87としての機能を実現させる。印刷部85は、スマートフォン2から依頼された画像及び文字等を用紙に印刷するように、プリンタ機構45を制御する機能である。
なお、この例では、印刷部85〜BLE通信制御部87は、ソフトウェア的に実現されることとして説明を進める。しかし、印刷部85〜BLE通信制御部87のうち、一部又は全部をIC(Integrated Circuit)で実現してもよいし、一部又は全部をハードウェアで実現してもよい。
また、プリンタ装置3の通信制御プログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)などのコンピュータ装置で読み取り可能な記録媒体に記録して提供してもよい。また、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)、ブルーレイディスク(登録商標)、半導体メモリなどのコンピュータ装置で読み取り可能な記録媒体に記録して提供してもよい。また、プリンタ装置3の通信制御プログラムは、インターネット等のネットワーク経由でインストールするかたちで提供してもよい。また、プリンタ装置3の通信制御プログラムは、機器内のROM等に予め組み込んで提供してもよい。
(無線LAN通信システムの基本動作の概要)
このような無線LAN通信システムにおいて、図1に実線で示す外側の楕円が、通信範囲制限装置1の無線LANAP部16で形成される無線LANの通信可能範囲(無線LAN通信エリア5)を示している。この無線LAN通信エリア5内に、スマートフォン2、プリンタ装置3及びプロジェクタ装置4が位置している。
スマートフォン2は、無線LAN通信機能が設けられたプリンタ装置3及びプロジェクタ装置4等の周辺機器と通信し、無線LANを介して所望の画像、文字等の印刷、又は、画像の投影等の遠隔操作が可能となっている。
また、プリンタ装置3及びプロジェクタ装置4等の周辺機器は、無線LAN通信部47,67と共に、BLE通信部48,68を有している。これにより、通信範囲制限装置1のBLE通信部17との間で、BLE通信が可能となっている。ただし、図1に、点線の楕円で示すように、BLE通信エリア6は、無線LAN通信エリア5よりも狭くなっている。このため、BLE通信エリア6内に位置するスマートフォン2及びプリンタ装置3と、通信範囲制限装置1との間でBLE通信を行うことは可能である。しかし、BLE通信エリア6外に位置するプロジェクタ装置4と、通信範囲制限装置1との間でBLE通信を行うことは不可となっている。
すなわち、無線LAN通信システムは、後述するように、BLE通信を用いて無線LAN設定を行う。このため、実際に無線LANで通信できるのは、BLE通信が可能なスマートフォン2及びプリンタ装置3だけであり、BLE通信が不可なプロジェクタ装置4は、無線LAN通信エリア5内であっても、無線LAN設定を行うことができず、無線LAN通信は不可となっている。
(スマートフォンに対する基本的な接続動作)
図9は、無線LAN通信エリア5のBLE通信エリア6内に移動したスマートフォン2が、無線LAN通信回線を確立する流れを示すシーケンス図である。通信範囲制限装置1のデバイス接続部75は、BLE通信制御部79からBLE通信部17を介して、例えば3つのアドバタイズメントチャネルのアドバタイズメントパケットを送信することで、周辺機器に対して自機の存在を知らせている。アドバタイズメントパケットには、BLE通信エリア6を示す通信範囲情報が含まれている。ステップS1は、BLE通信エリア6を示す通信範囲情報を含むアドバタイズメントパケットの送信を示している。
BLE通信エリア6内に、スマートフォン2が位置すると、スマートフォン2のBLE通信部32で、通信範囲制限装置1から送信されているアドバタイズメントパケット(通信範囲情報)が受信される。スマートフォン2は、受信した通信範囲情報を参照することで、スマートフォン2自身がBLE通信エリア6内に位置しているか否かを判別する。そして、この判別結果を、ステップS2に示す応答として、BLE通信により通信範囲制限装置1に送信する。スマートフォン2が、BLE通信エリア6内に位置している場合、スマートフォン2のBLE通信部32及び通信範囲制限装置1のBLE通信部17は、ステップS3において、BLE通信のペアリング処理(BLEペアリング)を行う。これにより、スマートフォン2と通信範囲制限装置1との間でBLE通信が可能となる。
次に、BLEペアリングが完了すると、通信範囲制限装置1のデバイス接続部75は、ステップS4において、Wi−Fiアライアンスで規格化された無線LAN接続を容易化するWPS方式のPINコード(固有識別情報)を、BLE通信により、スマートフォン2に送信する。また、通信範囲制限装置1のデバイス接続部75は、ステップS6において、無線LANAP部16に対して、スマートフォン2に送信したPINコードを転送し、WPS方式の通信開始準備指示を行う。通信範囲制限装置1の無線LANAP部16は、ステップS8において、スマートフォン2に送信したPINコードを用いてWPS方式のセットアップを行う。
一方、通信範囲制限装置1からWPS方式のPINコードを受信したスマートフォン2のBLE通信部32は、ステップS5において、受信したPINコードを無線LAN通信部31に転送し、WPS方式の通信開始準備指示を行う。無線LAN通信部31は、ステップS7において、通信範囲制限装置1から転送されたPINコードを用いてWPS方式のセットアップを行う。これにより、ステップS9において、スマートフォン2及び通信範囲制限装置1が、PINコードを用いたWPS方式によりWi−Fi接続(無線LAN接続)される。
このように、無線LAN通信システムは、スマートフォン2が通信範囲制限装置1のBLE通信エリア6内に位置した際、自動的にWi−Fi接続(無線LAN接続)が完了する。このため、ユーザの無線LANに対する設定知識及び面倒なPINコードの入力操作等を不要とすることができる。また、BLE通信においては、暗号化された情報が各機器間で送受信されるため、安全性を確保したうえでPINコードの送受信を行うことができる。
次に、スマートフォン2のBLE通信制御部83及び通信範囲制限装置1のBLE通信制御部79は、新たなデバイスの接続を可能とするために、ステップS10において、一旦、BLE通信を切断する。その後、通信範囲制限装置1のデバイス接続部75は、ステップS11において、ステップS1で説明したように、BLE通信エリア6を示す通信範囲情報を含むアドバタイズメントパケットを送信する。そして、通信範囲制限装置1のデバイス接続部75は、上述のようにBLE通信により、BLE通信エリア6に位置しているスマートフォン2等のデバイスと、無線LAN通信回線の確立を図る。
(プリンタ装置に対する基本的な接続動作)
次に、図10は、無線LAN通信エリア5のBLE通信エリア6内に位置するプリンタ装置3が、無線LAN通信回線を確立する流れを示すシーケンス図である。周辺機器となるプリンタ装置3は、印刷を依頼するスマートフォン2等のデバイスから印刷の依頼を受けることで、有効に機能するデバイスである。このため、プリンタ装置3との間で無線LAN通信を確立する場合、プリンタ装置3を制御するスマートフォン2等が、予め無線LANに接続済みであることが好ましい。図10のシーケンス図は、スマートフォン2が、無線LANに接続済みであることを前提としている(図9の説明を参照)。そして、図10のシーケンス図は、図9のステップS10において、スマートフォン2と通信範囲制限装置1との間のBLE通信が一旦切断され、アドバタイズメントパケットの送信が可能となることで、ステップS21からの処理が開始される。
プリンタ装置3は、据え置き型の機器であり、通信範囲制限装置1のBLE通信エリア6内に設けられている。プリンタ装置3は、ステップS21において、上述の3つのアドバタイズメントチャネルを介して、スマートフォン2等の印刷の依頼を行うデバイスが、無線LANに接続されたか否かを問うための接続問い合わせ情報を含むアドバタイズメントパケットを、BLE通信部48を介して通信範囲制限装置1に定期的に送信する。図6に示した通信範囲制限装置1の周辺機器接続部76は、ステップS22において、印刷の依頼を行うデバイスの接続の有無を示す応答を、BLE通信部17を介してプリンタ装置3に送信する。
スマートフォン2等、印刷の依頼を行うデバイスが、無線LANに接続された場合、通信範囲制限装置1の周辺機器接続部76及びプリンタ装置3のBLE通信部48は、ステップS23において、BLE通信のペアリング処理(BLEペアリング)を行う。これにより、プリンタ装置3と通信範囲制限装置1との間でBLE通信が可能となる。
次に、BLEペアリングが完了すると、通信範囲制限装置1の周辺機器接続部76は、ステップS24において、Wi−Fiアライアンスで規格化された無線LAN接続を容易化するWPS方式のPINコードをプリンタ装置3に送信する。また、通信範囲制限装置1は、ステップS26において、プリンタ装置3に送信したPINコードを無線LANAP部16に転送し、WPS方式の通信開始準備指示を行う。通信範囲制限装置1の無線LANAP部16は、ステップS28において、プリンタ装置3に送信したPINコードを用いてWPS方式のセットアップを行う。
一方、通信範囲制限装置1からWPS方式のPINコードを受信したプリンタ装置3のBLE通信部48は、ステップS25において、受信したPINコードを無線LAN通信部47に転送し、WPS方式の通信開始準備指示を行う。無線LAN通信部47は、ステップS27において、BLE通信部48から転送されたPINコードを用いてWPS方式のセットアップを行う。これにより、ステップS29において、プリンタ装置3及び通信範囲制限装置1が、PINコードを用いたWPS方式によりWi−Fi接続(無線LAN接続)される。
次に、プリンタ装置3のBLE通信部48及び通信範囲制限装置1のBLE通信部17は、新たなデバイスの接続を可能とするために、ステップS30において、一旦、BLE通信を切断する。その後、プリンタ装置3のBLE通信部48は、ステップS31において、ステップS21で説明したように、接続問い合わせ情報を含むアドバタイズメントパケットを送信する。そして、通信範囲制限装置1は、印刷を依頼するデバイスが無線LANに接続された際に、上述のようにBLE通信により、BLE通信エリア6に位置しているプリンタ装置3と、無線LAN通信回線を確立する。
(印刷動作)
次に、図11のフローチャートに、無線LANに接続されたスマートフォン2からプリンタ装置3を遠隔操作して印刷物を印刷する流れを示す。上述のように無線LAN内において、スマートフォン2及びプリンタ装置3が無線LAN通信部31,47を介して相互に接続されると、スマートフォン2でプリンタ装置3を遠隔操作することが可能となる。
スマートフォン2でプリンタ装置3を遠隔操作する場合、ユーザは、スマートフォン2のROM22等の記憶部に記憶されている印刷アプリケーションプログラムを起動操作する。印刷アプリケーションプログラムが起動操作されると、図7に示すスマートフォン2の印刷依頼部81は、ステップS41において、無線LAN通信制御部82及び無線LAN通信部31を介してプリンタ装置3に印刷要求を行う。図8に示すプリンタ装置3の印刷部85は、印刷要求を受信すると、ステップS42において、無線LAN通信部47を介して、スマートフォン2に対し、印刷に用いるデバイスの問い合わせを行う。ユーザは、スマートフォン2に記憶されているデータを印刷する場合は、印刷に用いるデバイスはスマートフォン2であることを、無線LAN通信により、プリンタ装置3に通知する。または、ユーザは、プロジェクタ装置4で投影している画像等を印刷する場合は、印刷に用いるデバイスはプロジェクタ装置4であることを、無線LAN通信により、プリンタ装置3に通知する。
次に、ステップS43では、プリンタ装置3の印刷部85が、無線LAN通信により、スマートフォン2に対して、印刷するデータの問い合わせを行う。ユーザは、スマートフォン2に記憶されている画像又はテキスト等のデータを印刷する場合、印刷するデータは、スマートフォン2に記憶されているデータであることを、無線LAN通信により、プリンタ装置3に通知する。または、ユーザは、プロジェクタ装置4で投影している画像等が印刷するデータである場合は、印刷するデータはプロジェクタ装置4で投影されているデータであることを、無線LAN通信により、プリンタ装置3に通知する。最後に、プリンタ装置3の印刷部85は、ステップS44において、無線LAN通信により、ユーザに指定されたデバイス(スマートフォン2又はプロジェクタ装置3)から、ユーザに指定されたデータを取得して印刷を実行する。
(デバイスの切断動作)
次に、図12は、BLE通信エリア6内でプリンタ装置3に無線LAN接続されているスマートフォン2が、BLE通信エリア6外に移動した際に、無線LAN通信回線(及びBLE通信回線)が切断される流れを示すシーケンス図である。ステップS51では、上述のようにBLE通信エリア6に対応する通信範囲を示す通信範囲情報が、通信範囲制限装置1のBLE通信部17からスマートフォン2にBLE通信により送信される。スマートフォン2は、GPS(Global Positioning System)等により自機で検出した自機位置と、通信範囲情報で示されるBLE通信エリア6とを比較する。そして、スマートフォン2は、自機位置がBLE通信エリア6外となったことを検出した際に、ステップS52において、無線LAN通信部31に対して無線LANの切断指示(Wi−Fi切断指示)を行う。
なお、この例では、通信範囲制限装置1側からスマートフォン2に対して通信範囲情報を送信し、スマートフォン2が、自機の現在位置と通信範囲情報で示されるBLE通信エリア6とを比較して、BLE通信エリア6に対する離脱の有無を検出することとした。しかし、スマートフォン2がGPS等で検出した自機の現在位置を通信範囲制限装置1にBLE通信で送信し、通信範囲制限装置1が、スマートフォン2の現在位置とBLE通信エリア6とを比較して、BLE通信エリア6に対するスマートフォン2等のデバイスの離脱の有無を検出してもよい。この場合、図6に示す離脱検知部77が、BLE通信エリア6に対するスマートフォン2等のデバイスの離脱の有無を検知することとなる。
スマートフォン2の無線LAN通信部31は、BLE通信部32から無線LANの切断が指示されると、ステップS53において、無線LAN通信を用いて、通信範囲制限装置1に対して無線LANの切断要求を行う。通信範囲制限装置1は、無線LANの切断要求を受信すると、ステップS54に示すように、無線LANの切断要求を行ったデバイスに関連する無線LAN通信回線を切断する。これにより、スマートフォン2のみならず、プリンタ装置3の無線LAN通信回線も切断される。
なお、無線LAN通信回線の切断後に、再度、無線LAN通信回線を確立する場合、通信範囲制限装置1は、PINコードを新たなものに更新する。このため、BLE通信エリア6外に移動したスマートフォン2が、再度、BLE通信エリア6内に移動した際には、前回とは異なるPINコードを用いて無線LAN通信回線が確立されることとなる。
このように、無線LAN通信システムは、スマートフォン2がBLE通信エリア6外に移動した際に、自動的に無線LAN通信回線及びBLE通信回線を切断することができる。このため、スマートフォン2が無線LANに接続可能な範囲を、一定の範囲内(BLE通信エリア6内)に限定することができる。また、BLE通信エリア6外に移動したスマートフォン2のみならず、スマートフォン2と通信を行っていたプリンタ装置3の無線LAN通信回線も切断する。このため、スマートフォン2との間の無線LAN通信回線を切断することで、使用されないこととなった無線LAN通信回線に対するプリンタ装置3の接続が、無駄に継続される不都合を防止でき、より高い通信セキュリティを得ることができる。すなわち、例えば社内LAN等の構内網への接続許可を持たないユーザに対しても、構内網の安全性を確保したうえで、ユーザのデバイスを、一時的かつ簡単に、構内網に通信接続させて使用させることができる。
また、無線LAN通信回線の切断後に、再度、無線LAN通信回線を確立する際には、PINコードを新たなものに更新する。このため、BLE通信エリア6外に移動したスマートフォン2が、前回の接続時に用いていたPINコードを再利用して、他のデバイスの無線LAN通信の傍受を図る不正行為を防止できる。
また、BLE通信エリア6外にスマートフォン2が移動した際には、スマートフォン2のみならず、スマートフォン2と通信を行っていたプリンタ装置3の無線LAN通信回線も切断する。これにより、スマートフォン2との間の無線LAN通信回線を切断することで、使用されないこととなった無線LAN通信回線に対するプリンタ装置3の接続が、無駄に継続される不都合を防止でき、より高い通信セキュリティを得ることができる。
なお、無線LAN通信回線の確立時に、BLE通信により、通信範囲制限装置1からスマートフォン2等のデバイスに配信するWPS方式のPINコードの代わりに、公開鍵を配信してもよい。WPS方式のPINコードの代わりに、例えばディフィーヘルマン鍵交換法(Diffie-Hellman key exchange method)による公開鍵を配信して、無線LAN通信回線を確立してもよい。この場合、BLE通信エリア6内で公開鍵の送受信が行われるため、無線LANの管理者の目が届く範囲内で公開鍵の送受信が行われる。このため、公開鍵を送信するデバイス、及び、公開鍵を受信するデバイス及びユーザ等が明確である。従って、不正ユーザ及び不正デバイス等の、いわゆる成りすましによる不正な通信を防止できる。また、一旦確立された無線LAN通信回線が切断され、再度、無線LAN通信回線が確立される際には、上述のPINコードの場合と同様に、前回とは異なる新たな公開鍵を用いることが好ましいであろう。
また、音声(空間を伝搬する音響出力)で、通信範囲制限装置1からスマートフォン2又はプリンタ装置3等のデバイスに対して、PINコード又は公開鍵を伝達してもよい。この場合、音響出力は、BLE通信で用いられる電波よりも空間の伝達性が悪いため、各デバイス間で音声の送受が可能な範囲に、PINコード等の送受信範囲を制限できる。このため、システム管理者等の目の届く狭い範囲でPINコード等の送受信が行われる。従って、上述の不正ユーザ及び不正デバイス等の、いわゆる成りすましによる不正な通信を、さらに強力に防止できる。
また、通信範囲情報の代わりに、BLE通信部17の受信信号強度(RSSI)を用いて、BLE通信エリア6内のデバイスの有無を監視してもよい。また、退場RSSIエリア及び入場RSSIエリアとみなすBLE通信の受信信号強度を、所望の受信信号強度に設定することで、BLE通信エリア6の範囲内において、無線LANに接続可能な範囲(入場RSSIエリアの範囲)を動的に調整できる。
以上、無線LAN通信エリア内にBLE通信エリアが無線LAN通信エリアに包含されている例を示したが、例えば、図13に示すように、BLE通信エリアの少なくとも一部の領域が無線LAN通信エリア外に位置する状態であってもよい。図13において、無線LAN通信回線を確立できるエリアは、BLE通信エリア6’となる。無線LAN通信エリア外のBLE通信エリア7では、BLE通信により通信範囲情報を受信可能であるが、そもそも無線LAN通信を行うためのセットアップができないためである。図13に示すような状態は、例えば、無線LANAP部16とBLE通信部17が異なる位置に配置されている場合や、通信の指向性により通信可能範囲が一方向に突出しているような場合に考えられる。
(改善点)
ここで、このような基本構成を有する無線LAN通信システムは、無線LAN通信を用いて各デバイスが通信可能な距離は、BLE通信エリア6内の近距離に限定される。上述の無線LAN通信システムが、複数、それぞれ物理的に離れた場所に存在する場合において、各無線LAN通信システム内に位置するデバイス同士の通信が可能となれば、利便性が向上する。すなわち、例えば一方の無線LAN通信システム内にプリンタ装置が存在しない場合、一方の無線LAN通信システム内に位置するスマートデバイスから、他方の無線LAN通信システム内に位置するプリンタ装置を操作して印刷を行うことが可能となる。
しかし、上述の無線LAN通信システムは、無線LAN通信エリア5内にBLE通信エリア6を設定することで、無線LAN通信エリア5内の一部の範囲に限定して無線LANの使用を許可し、また、管理することで、高いセキュリティ性を実現している。このため、物理的に離れた場所に存在する各無線LAN通信システムのデバイス同士で通信を可能とする場合でも、このような高いセキュリティ性を維持することが必要である。
このため、実施の形態の無線LAN通信システムは、複数の無線LAN通信システムの各ネットワークにおいて、それぞれプレフィクスの異なるIPv6(Internet Protocol Version 6)アドレスを配布し、それらの間でVPN(Virtual Private Network)接続を行う。また、VPN接続時に、各無線LAN通信システムが保有するデバイスの一覧情報を交換する。そして、各無線LAN通信システムにおいて、一覧情報を用いて各デバイスの通信管理を行う。これにより、高いセキュリティ性を維持したうえで、それぞれ物理的に離れた場所に存在する無線LAN通信システム内のデバイス同士の通信を可能とすることができる。
(実施の形態の無線LAN通信システムのシステム構成)
次に、このような無線LAN通信システムの場合、無線LAN等のアクセスポイントとなる通信範囲制限装置1の設置位置が固定的であると、スマートフォン2及びプリンタ3等のデバイスの無線LANの通信範囲も固定的となる。換言すれば、スマートフォン2及びプリンタ3等のデバイスの無線LANの通信範囲は、通信範囲制限装置1の設置位置で限定される。
実施の形態の無線LAN通信システムは、アクセスポイントとして機能させるデバイスを固定せずに、各デバイスを選択的にアクセスポイントとして機能させることで、無線LANの通信範囲を拡張可能としている。図18に、実施の形態の無線LAN通信システムのデバイスの位置関係及び通信範囲を示す。この図18の例の場合、各デバイスは、一例としてスマートフォン2a(通信装置及び第1の通信装置の一例)及びスマートフォン2b(他の通信装置及び第2の通信装置の一例)とする。スマートフォン2aは、無線LAN通信エリア5a(第1の通信範囲の一例)を有し、この無線LAN通信エリア5aに包含されるBLE通信エリア6a(第2の通信範囲の一例)を有する。同様に、スマートフォン2bは、無線LAN通信エリア5b(第3の通信範囲の一例)を有し、この無線LAN通信エリア5bに包含されるBLE通信エリア6b(第4の通信範囲の一例)を有する。
また、スマートフォン2aの現在位置は、スマートフォン2bのBLE通信エリア6b内となっており、スマートフォン2bの現在位置は、スマートフォン2aのBLE通信エリア6a内となっている。これにより、スマートフォン2a及びスマートフォン2bの間で無線LAN通信回線の確立が可能となっている。反対に、スマートフォン2bのBLE通信エリア6b内にスマートフォン2aが位置していない場合、及び、スマートフォン2aのBLE通信エリア6a内にスマートフォン2bが位置していない場合、スマートフォン2aとスマートフォン2bとの間で無線LAN通信回線は確立されないようになっている。
すなわち、各デバイスのうち、いずれか一方のデバイスが、他方のデバイスのBLE通信エリア6内に位置する場合に、各デバイス間で無線LAN通信回線が確立されるようになっている。なお、図18の例では、スマートフォン2aの無線LAN通信エリア5aよりも、スマートフォン2bの無線LAN通信エリア5bの方が、通信範囲が狭いが、反対に、スマートフォン2bの無線LAN通信エリア5bよりも、スマートフォン2aの無線LAN通信エリア5aの通信範囲を狭くしてもよい。
(実施の形態の機能ブロック構成)
図15に、スマートフォン2のCPU21が、ROM22に記憶されている通信制御プログラム(図3参照)を実行することで実現される各機能の機能ブロック図を示す。この図15に示すように、スマートフォン2のCPU21は、通信制御プログラムを実行することで、上述の無線LAN通信制御部82及びBLE通信制御部83の他、通信範囲送信部91、判定部92、要求送信部93、許諾部94、セットアップ情報送信部95、セットアップ処理部96として機能する。
通信範囲送信部91は、BLE通信エリア6を示す通信範囲情報を含むアドバタイズメントパケットを、連続的又は断続的(所定時間置き)に送信(発信)する。判定部92は、通信範囲情報の発信元となるデバイスのBLE通信エリア内に自機が位置しているか否かを判定する。要求送信部93は、他のデバイスにアクセスポイントとしての動作要求を行う。許諾部94は、アクセスポイントとして動作することを承認する場合に、許諾情報を送信する。セットアップ情報送信部95は、無線LAN通信回線のセットアップ情報を他のデバイスに送信する。セットアップ処理部96は、他のデバイスから受信したセットアップ情報を用いて、無線LAN通信回線のセットアップ処理を行う。
なお、図15に示す各機能は、スマートフォン2が通信制御プログラムを実行することで実現される機能としたが、例えばプリンタ3又はプロジェクタ装置4等の、他のデバイスで通信制御プログラムを実行しても、図15に示す各機能と同様の機能が実現されるものと理解されたい。すなわち、スマートフォン2をプリンタ3又はプロジェクタ装置4等の他のデバイスとしても、以下に説明するデバイス間の通信動作と同じ通信動作が行われる。
また、無線LAN通信制御部82及びBLE通信制御部83の他、通信範囲送信部91〜セットアップ処理部96は、通信制御プログラムにより、ソフトウェア的に実現されることとして説明を進める。しかし、無線LAN通信制御部82及びBLE通信制御部83の他、通信範囲送信部91〜セットアップ処理部96のうち、一部又は全部をIC(Integrated Circuit)等のハードウェアで実現してもよい。また、通信制御プログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD−ROM又は半導体メモリ等のコンピュータ装置で読み取り可能な記録媒体に記録して提供してもよいこと等は、上述のとおりである。
(デバイス間におけるアクセスポイントの設定動作)
図16のシーケンス図に、実施の形態の無線LAN通信システムにおいて、スマートフォン2a及びスマートフォン2bの間でアクセスポイントを設定する動作の流れを示す。この図16のシーケンス図は、スマートフォン2aが形成する無線LAN通信エリア5aに対して、スマートフォン2bが無線通信回線を設定する動作を示している。なお、スマートフォン2bが形成する無線LAN通信エリア5bに対して、スマートフォン2aが無線通信回線を設定する場合も以下と同様の動作となる。以下の説明を参照されたい。
まず、スマートフォン2aは、通信範囲送信部91が、BLE通信機能であるアドバタイズ(非接続のブロードキャスト送信)を用いて、連続的又は断続的(所定時間置き)に、上述の通信範囲情報を送信する。ステップS61では、スマートフォン2bが、スマートフォン2aから送信される通信範囲情報の到達エリア内に移動することで、通信範囲情報を受信する。この通信範囲情報を受信すると、ステップS62おいて、スマートフォン2bの判定部92は、受信した通信範囲情報(アドバタイズデータ)のRSSI(受信信号強度)に基づいて、自機(スマートフォン2b)が、スマートフォン2aのBLE通信エリア6a内に位置しているか否かを判定する。
なお、スマートフォン2bが、図16に点線で囲んで示す「通信範囲情報に基づく通信範囲の判定処理」を行っている間、スマートフォン2aも、スマートフォン2bから送信された通信範囲情報を用いて、「通信範囲情報に基づく通信範囲の判定処理」を行う。スマートフォン2aのBLE通信エリア6a内にスマートフォン2bが位置していることが先に判定されれば、図16のシーケンス図に示す動作となる。反対に、スマートフォン2bのBLE通信エリア6bにスマートフォン2aが位置していることが先に判定されれば、図16におけるスマートフォン2a及びスマートフォン2bの責務は入れ替わることになる。
次に、スマートフォン2bの要求送信部93は、例えばWi−Fi Direct(登録商標)の通信で用いるアクセスポイントとなることを要求する要求情報を、ステップS63においてスマートフォン2aに送信する。スマートフォン2aの許諾部94は、アクセスポイントとなることを承諾すると、ステップS64において、許諾情報をスマートフォン2aに送信する。そして、許諾部94(起動部の一例)は、ステップS65において、通信制御プログラムからアクセスポイント機能を起動し、無線LAN通信制御部82及びBLE通信制御部83に通知する。これにより、スマートフォン2aは、無線LAN通信エリア5aのアクセスポイントとして動作し、スマートフォン2bはクライアントとして動作することが可能となる。
次に、スマートフォン2aのセットアップ情報送信部95(送信部の一例)は、ステップS66において、無線LAN通信のセットアップ情報を、BLE通信制御部83及びBLE通信部32を介して、スマートフォン2bにBLE送信する。一例ではあるが、セットアップ情報には、Wi−Fi又はWi−Fi DirectのSSID(無線LANアクセスポイントの識別名)及びパスキー等が含まれる。スマートフォン2bのセットアップ処理部96は、スマートフォン2aから受信したセットアップ情報を用いて、ステップS67において、無線LAN通信回線のセットアップ処理を行う。
(無線LAN通信回線の切断動作)
次に、図17のシーケンス図に、スマートフォン2aをアクセスポイントとしてスマートフォン2bが確立している無線LAN通信回線の切断動作の流れを示す。スマートフォン2bの判定部92は、ステップS71に示すようにスマートフォン2aから連続的又は断続的に送信される通信範囲情報に基づいて、自機(スマートフォン2b)がスマートフォン2aのBLE通信エリア6a内に位置しているか否かを判定する(ステップS72)。
スマートフォン2bの判定部92は、自機(スマートフォン2b)がスマートフォン2aのBLE通信エリア6a外に移動したことを判定すると、ステップS73において、BLE通信エリア6a外に移動したことを示す応答情報を、無線LAN通信制御部82及び無線LAN通信部31(第1の通信部の一例)を介してスマートフォン2aに送信する。スマートフォン2aの無線LAN通信制御部82は、応答情報を受信すると、ステップS74において、スマートフォン2bに対して切断指示情報を送信する。スマートフォン2bの無線LAN通信制御部82(切断部の一例)は、この切断指示情報を受信すると、ステップS75において、スマートフォン2aをアクセスポイントとして確立されていた無線LAN通信回線を切断処理する。
(競合時におけるアクセスポイントの設定動作)
上述の図14に示す例は、いずれか一方のデバイスが他方のデバイスのBLE通信エリア内に位置している場合における、アクセスポイントの設定動作及び切断動作の説明であった。この場合、上述のようにBLE通信エリア内に位置しているデバイス(スマートフォン2b)をクライアントとし、BLE通信エリアを提供しているデバイス(スマートフォン2a)をアクセスポイントに設定する。
これに対して、各デバイスが、共に相手方のデバイスのBLE通信エリア内に位置する場合、以下のようにアクセスポイントを設定する。すなわち、以下に説明するアクセスポイントの設定動作は、図18に示すように、スマートフォン2aのBLE通信エリア6a内にスマートフォン2bが位置し、同時に、スマートフォン2bのBLE通信エリア6b内にスマートフォン2aが位置しているとき(競合時)におけるアクセスポイントの設定動作の説明である。
図19のフローチャートに、このような競合時におけるアクセスポイントの設定動作の流れを示す。まず、スマートフォン2a及びスマートフォン2bは、相手方のBLE通信エリア6a又はBLE通信エリア6b内に位置することで、相手方から送信される通信範囲情報を受信し、通信範囲の判定を行う(ステップS61及びステップS62参照)。そして、スマートフォン2a及びスマートフォン2bは、互いに相手方のBLE通信エリア内に位置していることを判定し、相手方となるスマートフォンに要求情報を送信する(ステップS63参照)。
図19のフローチャートのステップS81〜ステップS86及びステップS65〜ステップS67の各処理は、スマートフォン2a及びスマートフォン2bの両方で実行される処理となっている。一例として、スマートフォン2aを主体として説明を進めると、ステップS81では、スマートフォン2aの判定部92が、要求情報を送信しているスマートフォン2bのBLE通信エリア6bに、自機(スマートフォン2a)が位置しているか否かを判別する。この例の場合、図18を用いて説明したように、スマートフォン2aは、スマートフォン2bのBLE通信エリア6内に位置している(ステップS81:Yes)。このため、処理がステップS82に進む。
ステップS82では、スマートフォン2aの許諾部94が、スマートフォン2bから受信した要求情報に含まれているスマートフォン2bのRSSI値及びスマートフォン2bの物理アドレスを取得する。
ステップS83では、スマートフォン2aの許諾部94が、自機のRSSI値及び物理アドレスを許諾情報に付加し、スマートフォン2bに送信する。同じ処理は、スマートフォン2bでも行われる。これにより、スマートフォン2a及びスマートフォン2bの間で、自機のRSSI値及び物理アドレスが送受信されることとなる。
次に、ステップS84では、スマートフォン2aの判定部92は、自機のRSSI値と、スマートフォン2bから受信したRSSI値とを比較し、両者が同じ値であるか否かを判定する。すなわち、判定部92は、自機の通信範囲とスマートフォン2bの通信範囲が同じ程度の範囲であるか否かを判定する。両者が同じRSSI値であった場合(ステップS84:Yes)、ステップS85に処理が進み、両者が異なるRSSI値であった場合(ステップS84:No)、ステップS86に処理が進む。
スマートフォン2a及びスマートフォン2bのRSSI値が同じであるとしてステップS85に処理を進めると、スマートフォン2aの判定部92が、自機の物理アドレスと、スマートフォン2bの物理アドレスを比較して、自機の物理アドレスの方が大きいか否かを判別する。一例であるが、判定部92は、例えばMACアドレス又はブルートゥース(登録商標)アドレス等の物理アドレス(例えば48ビット)を比較する。自機の物理アドレスの方が大きいと判定した場合(ステップS85:Yes)、処理が図16を用いて説明したステップS65に進む。
この実施の形態の例の場合、RSSI値が同値の場合、物理アドレスが大きい方がアクセスポイントとなる。このため、ステップS65では、スマートフォン2aの許諾部94が、通信制御プログラムからアクセスポイント機能を起動し、無線LAN通信制御部82及びBLE通信制御部83に通知する。これにより、スマートフォン2aは、無線LAN通信エリア5aのアクセスポイントとして動作することが可能となる。また、スマートフォン2aのセットアップ情報送信部95は、ステップS66において、無線LAN通信のセットアップ情報を、BLE通信制御部83及びBLE通信部32(第2の通信部の一例)を介して、スマートフォン2bにBLE送信する。これにより、スマートフォン2bは、スマートフォン2aの無線LAN通信のアクセスポイントとしたデバイスとして動作することが可能となる。
これに対して、ステップS84でスマートフォン2a及びスマートフォン2bのRSSI値が異なる値として判定された場合(ステップS84:No)、処理はステップS86に進む。ステップS86では、スマートフォン2aの判定部92が、自機のRSSI値は、スマートフォン2bのRSSI値よりも大きいか否かを判別する。
スマートフォン2aの判定部92が、自機のRSSI値は、スマートフォン2bのRSSI値よりも大きいと判定した場合(ステップS86:Yes)、処理がステップS65及びステップS66に進む。そして、スマートフォン2aの許諾部65が、上述のようにアクセスポイント機能を起動し、スマートフォン2aをスマートフォン2bのアクセスポイントとして動作させる。
反対に、スマートフォン2aの判定部92が、自機のRSSI値は、スマートフォン2bのRSSI値よりも小さいと判定した場合(ステップS86:No)、処理がステップS67に進む。この場合、スマートフォン2b側の許諾部65が、上述のようにアクセスポイント機能を起動する。スマートフォン2aのセットアップ処理部96は、ステップS67において、スマートフォン2bから受信したセットアップ情報を用いて、無線LAN通信回線のセットアップ処理を行う。これにより、スマートフォン2aは、スマートフォン2bのアクセスポイントとして動作する。
このような動作をまとめると、この実施の形態の例の場合、競合時には、RSSI値が大きい方のデバイス(上述の例では、スマートフォン2a)が、アクセスポイントとなる。また、RSSI値が同値の場合、物理アドレスが大きい方のデバイス(上述の例では、スマートフォン2a)が、アクセスポイントとなる。
RSSI値(信号強度)が強い方のデバイス、つまりBLE通信エリア6a又はBLE通信エリア6bが広い方のデバイスをアクセスポイントとすることで、より安定的な無線LAN通信を可能とすることができる。また、RSSI値が同値でも、ハードウェアに一意に割り当てられた物理アドレスの比較を行うことによって、必ず一意にアクセスポイントを決定できる。なお、この例は、RSSI値が同値の場合、物理アドレスが大きい方のデバイスをアクセスポイントとしたが、物理アドレスが小さい方のデバイスをアクセスポイントとしてもよい。
(実施の形態の効果)
以上の説明から明らかなように、実施の形態の無線LAN通信システムは、BLE通信で通信範囲情報を送受信可能なデバイス間において、一方のデバイスをアクセスポイントとして動作させることができ、他方のデバイスが、一方のデバイスをアクセスポイントとした無線LAN通信を行うことができる。このため、上述のアドホックな無線通信システムの適用範囲を広げることができる。
また、RSSI値(信号強度)が強い方のデバイスをアクセスポイントとする。これにより、アクセスポイントとするデバイスを一意に決定できる他、より安定的な無線LAN通信を可能とすることができる。また、RSSI値が同値の場合、ハードウェアに一意に割り当てられた物理アドレスの大小でアクセスポイントを決定する。これにより、アクセスポイントとなるデバイスを、一意に決定できる。
上述の実施の形態は、例として提示したものであり、本発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能である。また、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことも可能である。
例えば、上述の実施の形態の説明では、無線LAN通信エリア5内に、第2の通信範囲として、ブルートゥース通信を用いたBLE通信エリア6を生成することとした。しかし、ブルートゥース通信の代わりに、例えば可聴波に近い周波数の超音波等の所定の周波数の超音波(音声)を用いてもよい。この場合、各デバイスは、スピーカ部を介して超音波を出力し、マイクロホン部により、他のデバイスから出力された超音波を集音する。
この場合、超音波(音声)の出力レベルを調整することで、第2の通信範囲を簡単に調整できる。また、超音波(音声)は、遮蔽も容易であるため、第三者による盗聴の可能性も極めて低いものとすることができる。
また、ブルートゥース通信の代わりに、例えば赤外線光、可視光等の所定の波長の光を用いた光通信を用いてもよい。この場合、各デバイスは、発光部を介して所定の波長の光を発光し、他のデバイスからの光を、受光部を介して受光する。この場合においても、発光部から発光する光の出力レベルを調整することで、第2の通信範囲を簡単に調整できる。また、光は、遮蔽も容易であるため、第三者による盗聴の可能性も極めて低いものとすることができる。
このような実施の形態及び実施の形態の変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 通信範囲制限装置
2 スマートフォン
3 プリンタ装置
4 プロジェクタ装置
5 無線LAN通信エリア
6 BLE通信エリア
6’ BLE通信エリア
7 無線LAN通信不可エリア
15 入出力I/F
16 無線LANAP部
17 BLE通信部
31 無線LAN通信部
32 BLE通信部
47 無線LAN通信部
48 BLE通信部
67 無線LAN通信部
68 BLE通信部
75 デバイス接続部
76 周辺機器接続部
77 離脱検知部
78 無線LANAP制御部
79 BLE通信制御部
81 印刷依頼部
82 無線LAN通信制御部
83 BLE通信制御部
85 印刷部
86 無線LAN通信制御部
87 BLE通信制御部
91 通信範囲送信部
92 判定部
93 要求送信部
94 許諾部
95 セットアップ情報送信部
96 セットアップ処理部
特開2008−092474号公報

Claims (7)

  1. 第1の通信範囲内で第1の通信方式の無線通信を行う第1の通信部と、
    前記第1の通信範囲よりも狭い第2の通信範囲内で前記第1の通信方式とは異なる第2の通信方式の無線通信を行う第2の通信部と、
    他の通信装置が前記第2の通信範囲内に移動した際に、前記他の通信装置から前記第2の通信方式の無線通信で送信される、前記第1の通信方式の無線通信のアクセスポイントの要求情報を受信し、前記第1の通信方式のアクセスポイント機能を起動する起動部と、
    前記第1の通信方式の無線通信のセットアップ情報を、前記第2の通信方式の無線通信で前記他の通信装置に送信する送信部と
    を有する通信装置。
  2. 前記他の通信装置が、前記第2の通信範囲外に移動した際に、前記第1の通信方式の無線通信回線を切断処理する切断部を有すること
    を特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記他の通信装置が前記第2の通信範囲内に位置すると共に、前記他の通信装置の前記第2の通信範囲内に当該通信装置が位置する場合において、
    前記起動部は、当該通信装置から送信した前記要求情報を前記他の通信装置が受信した際の受信強度を示す情報を前記他の通信装置から取得し、前記他の通信装置から送信された前記要求情報の受信強度と比較し、当該通信装置から送信した前記要求情報を前記他の通信装置が受信した際の受信強度の方が大きい場合に、前記アクセスポイント機能を起動すること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の通信装置。
  4. 前記起動部は、当該通信装置から送信した前記要求情報を前記他の通信装置が受信した際の受信強度を示す情報、及び、前記他の通信装置の物理アドレスを、前記他の通信装置から取得し、前記他の通信装置から送信された前記要求情報の受信強度と比較し、両者が同程度の受信強度であった場合、当該通信装置の物理アドレスが前記他の通信装置の物理アドレスよりも大きい場合、又は、当該通信装置の物理アドレスが前記他の通信装置の物理アドレスよりも小さい場合に、前記アクセスポイント機能を起動すること
    を特徴とする請求項3に記載の通信装置。
  5. 第1の通信範囲内で第1の通信方式の無線通信を行う第1の通信部と、前記第1の通信範囲よりも狭い第2の通信範囲内で前記第1の通信方式とは異なる第2の通信方式の無線通信を行う第2の通信部とを有する通信装置の通信方法であって、
    起動部が、他の通信装置が前記第2の通信範囲内に移動した際に、前記他の通信装置から前記第2の通信方式の無線通信で送信される、前記第1の通信方式の無線通信のアクセスポイントの要求情報を受信し、前記第1の通信方式のアクセスポイント機能を起動する起動ステップと、
    送信部が、前記第1の通信方式の無線通信のセットアップ情報を、前記第2の通信方式の無線通信で前記他の通信装置に送信する送信ステップと
    を有する通信方法。
  6. 互いに無線通信可能な第1の通信装置及び第2の通信装置を少なくとも有する通信システムであって、
    前記第1の通信装置は、
    第1の通信範囲内で第1の通信方式の無線通信を行う第1の通信部と、
    前記第1の通信範囲よりも狭い第2の通信範囲内で前記第1の通信方式とは異なる第2の通信方式の無線通信を行う第2の通信部と、
    他の通信装置が前記第2の通信範囲内に移動した際に、前記他の通信装置から前記第2の通信方式の無線通信で送信される、前記第1の通信方式の無線通信のアクセスポイントの要求情報を受信し、前記第1の通信方式のアクセスポイント機能を起動する起動部と、
    前記第1の通信方式の無線通信のセットアップ情報を、前記第2の通信方式の無線通信で前記他の通信装置に送信する送信部と、を備え、
    前記第2の通信装置は、
    前記第1の通信範囲内で前記第1の通信方式の無線通信を行う第3の通信部と、
    前記第1の通信範囲よりも狭い前記第2の通信範囲内で前記第2の通信方式の無線通信を行う第4の通信部と、
    当該第2の通信装置が前記第1の通信装置の前記第2の通信範囲内に移動した際に、前記第1の通信方式の無線通信のアクセスポイントの要求情報を前記第1の通信装置に送信する要求送信部と、
    前記要求情報に応じて前記第1の通信装置から送信される、前記第1の通信方式の無線通信回線のセットアップ情報を用いて、前記第1の通信方式の無線通信回線をセットアップ処理するセットアップ処理部と、を備えること
    を特徴とする通信システム。
  7. 第1の通信範囲内で第1の通信方式の無線通信を行う第1の通信部と、前記第1の通信範囲よりも狭い第2の通信範囲内で前記第1の通信方式とは異なる第2の通信方式の無線通信を行う第2の通信部とを有する通信装置のコンピュータを動作させるための通信プログラムであって、
    前記コンピュータを、
    他の通信装置が前記第2の通信範囲内に移動した際に、前記他の通信装置から前記第2の通信方式の無線通信で送信される、前記第1の通信方式の無線通信のアクセスポイントの要求情報を受信し、前記第1の通信方式のアクセスポイント機能を起動する起動部と、
    前記第1の通信方式の無線通信のセットアップ情報を、前記第2の通信方式の無線通信で前記他の通信装置に送信する送信部
    として機能させるための通信プログラム。
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US11240741B2 (en) 2018-12-14 2022-02-01 Seiko Epson Corporation Method for controlling display device, display device, and display system

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US11240741B2 (en) 2018-12-14 2022-02-01 Seiko Epson Corporation Method for controlling display device, display device, and display system

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