JP6752099B2 - ヘルメット - Google Patents

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Description

本発明は、安全帽としてのヘルメットに関する。
従来、ヘルメットとして、ヘルメット装着者の頭部にフィットするように、長さ調節可能なヘッドバンドを備えたヘルメットが知られている(例えば、特許文献1参照)。この従来技術では、ヘッドバンドが、帽体の内側に取り付けられたハンモックに対して取付位置を上下方向に変更可能に取り付けられている。
これにより、ヘルメット装着者は、帽体の被り深さを調節することができる。すなわち、ヘッドバンドの位置を帽体(ハンモック)の上側に配置すると、被りを浅くできる。一方、ヘッドバンドの位置を帽体(ハンモック)の下側に配置すると、被りを深くすることができる。
また、上述のようにヘッドバンドのハンモックに対する取付位置を上下に変更可能に支持するものとしては、特許文献2に記載されたヘルメットも知られている。
実開昭50−41712号公報 特開2016−75018号公報
近年、女性の社会進出に伴い、建設業界などにも女性が進出し、ヘルメットを着用する機会が増えてきた。また、男性にあっても、ヘアスタイルのバリエーションが広がってきた。加えて、頭部の形状や大きさには個人差がある。したがって、多様な髪型や頭部の形状・大きさ対応してフィット可能なヘルメットが求められる。
しかしながら、上述のようにヘッドバンドのハンモックおよび帽体に対する取付位置を上下方向に移動可能とするだけでは、ヘアスタイルや頭部の形状・大きさによっては、頭部にフィットして被るのが難しい場合がある。
例えば、ポニーテイルのように髪を後ろに束ねている場合、ヘッドバンドを束ねた髪の上から装着すると、十分に頭部を締め付けることができない。
一方、後ろに束ねた髪をヘッドバンドの上を通すことができるように、帽体(ハンモック)に対するヘッドバンドの取付位置を下げた場合、ヘルメットの被り深さまで変化する。特に、女性などのようにヘルメット装着者の頭部が小さい場合は、被り深さが深くなると視界の悪化を招くおそれがある。また、耳にヘッドバンドが当たり、耳が痛くなるおそれがある。
本願発明は、上記問題点に着目して成されたもので、ヘルメットの被り深さを変えることなく、髪型の違いや頭部の形状・大きさに対応して頭部にフィット可能なヘルメットを提供すること目的とする。
本発明のヘルメットは、上記目的を達成するため、帽体と、前記帽体の内側に周状に装着されたヘッドバンドと、前記ヘッドバンドの後部に設けられ、前記ヘッドバンドの周方向の長さを調節するアジャスト機構と、を備え、前記ヘッドバンドが、前記帽体の前部および側部に配置される部位から成るバンド本体と、前記アジャスト機構を含んで前記帽体の後部に配置される部位から成るアジャストバンドとに分割され、前記バンド本体が、前記帽体に支持され、前記アジャストバンドが、前記バンド本体の後部に連結され、前記アジャストバンドと前記バンド本体との連結部が、前記バンド本体に対する前記アジャストバンドの連結位置を上下方向に変更可能に形成されているヘルメットとした。
なお、前記連結部は、前記アジャストバンドを前記バンド本体に対して前記上下方向に移動可能とする可動構造部を備えることが好ましい。
さらに、前記可動構造部は、前記アジャストバンドを前記バンド本体に対し上方へ移動するのに伴い前記帽体の後方向にも変位させ、前記バンド本体に対し下方へ移動するのに伴い前記帽体の前方向にも変位させるよう形成されていることが好ましい。
また、前記帽体は、耳紐を取り付ける耳紐取付部を、左右それぞれの前後2箇所に備え、前記帽体は、前記バンド本体を取り付けるバンド取付部を、左右それぞれの前後2箇所に備え、前記連結部は、前後の前記耳紐取付部の中間位置よりも後方であり、かつ、後ろ側の前記バンド取付部よりも前方に配置されていることが好ましい。
本願発明に係るヘルメットは、ヘッドバンドのバンド本体の帽体に対する位置を変えることなくアジャストバンドのみ上下に位置を変更可能である。したがって、バンド本体で得られる被り深さを変えることなく、アジャストバンドの高さを、装着者の後頭部の髪型などに応じて変更可能である。よって、ヘルメットの被り深さを変えることなく、髪型や頭部の形状・大きさの違いに対応して頭部にフィット可能である。
また、位置調節部が可動構造部を備えるものでは、アジャストバンドをバンド本体に対して移動させながらアジャストバンドの高さの調節が可能であり、操作性に優れる。
さらに、可動構造部が、アジャストバンドの上方移動に伴い後方に移動させ、アジャストバンドの下方移動に伴い前方に移動させるものでは、アジャストバンドを上下移動させた場合に、アジャストバンドがヘルメット装着者の頭部の形状に沿って移動することができ、アジャストバンドの上下移動に伴うフィット感の変化を抑えることができる。
そして、位置調節部が、前後の耳紐取付部の中間位置よりも後方であり、かつ、後ろ側のバンド取付部よりも前方位置に配置されているものでは、アジャストバンドを下げた際に、耳紐の間に位置する耳に当たりにくいとともに、その分、アジャストバンドの移動量を大きく確保でき、サイズ調整量を確保できる。
実施の形態1のヘルメットを斜め下方から見上げた斜視図である。 実施の形態1のヘルメットを真下から見上げた底面図である。 実施の形態1のヘルメットに用いたヘッドバンドの展開図である。 実施の形態1のヘルメットに用いたヘッドバンドの斜視図である。 実施の形態1のヘルメットの装着例であってアジャストバンドを上げた状態を示す背面図である。 実施の形態1のヘルメットの装着例であってアジャストバンドを下げた状態を示す背面図である。 他の実施の形態のヘルメットの要部であるバンド本体へのアジャストバンドの連結部における可動構造部を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明のヘルメットの好適な実施の形態について説明する。
本実施の形態のヘルメットは、以下に詳述するように、ヘルメットの被り深さを変えることなく、髪型や頭部の形状・大きさの違いに対応して頭部にフィット可能なものである。
(実施の形態1)
実施の形態1のヘルメットHは、図1に示すように、帽体10、ライナ20、ハンモック30、ヘッドバンド40、保持紐50を備える。
帽体10は、ポリカーボネイト、ポリエチレンなどの合成樹脂などによりヘルメット着用者の頭部HE(図5A,図5B参照)を覆うことが可能な椀状に形成されている。
ライナ20は、ヘルメット着用者の頭部HEを覆うように帽体10の内側に沿って装着されている。このライナ20は、衝撃吸収用の部材であり、発泡ポリエチレン・ポリスチレン共重合体などの発泡材が用いられている。
ハンモック30は、ヘルメット装着者の頭部に接触するもので、ライナ20の内側に間隔を空けて配置されて、帽体10に取り付けられている。このハンモック30は、樹脂製のもので、放射状に延びる複数のバンド31を有し、これらバンド31の先端部が、帽体10の内面の下縁部に設けられた突起部11(図1、図2参照)に対して着脱可能に取り付けられている。なお、突起部11は、バンド31の先端部の数だけ、帽体10の内側の周方向の複数箇所(実施の形態1では8箇所)に形成されているが、図1、図2では、一部のみ点線により図示している。
ヘッドバンド40は、ヘルメット装着者の頭まわりを囲むように装着する部分であり、合成樹脂により帯状に形成され、帽体10の内周の下端部に沿って配置されるように、ハンモック30の下端部に取り付けられている。
また、図3、図4に示すように、ヘッドバンド40は、帽体10の前部および側部に配置されるバンド本体42と、帽体10の後部に配置されるアジャストバンド43と、を備える。アジャストバンド43は、周方向の長さを調節可能に構成され、ヘッドバンド40の長さを調節して、ヘルメット装着者の頭部HEの周囲にフィットするように構成されている。
このヘッドバンド40のバンド本体42は、ハンモック30において周方向の複数箇所(本実施の形態1では、4箇所)に設けられたバンド取付部32に対して、ヘッドバンド40に設けられた複数の取付ピン41(図3.図4参照)を係合してハンモック30に取り付けられている。そして、このハンモック30への取り付けは、後述するように、ハンモック30および帽体10に対して周方向および上下方向に取付位置を調節可能となっている。
以下に、ヘッドバンド40のバンド本体42のハンモック30への取付構造および長さ調節構造について説明する。
(ヘッドバンドの取付構造)
上述した取付ピン41は、それぞれ、図3に示すように、バンド本体42の取付ピン設置片42a,42b,42c,42dに設けられている。なお、取付ピン設置片42a,42bは、帽体10の前部の左右に配置される。また、取付ピン設置片42c,42dは、帽体10の後部の左右に配置される。
そして、各取付ピン設置片42a,42b,42c,42dは、周方向に長いピン係合長穴42eを、それぞれ、周方向および上下方向に異なる位置に複数備える。本実施の形態1では、帽体10の前部に配置される取付ピン設置片42a,42bは、ピン係合長穴42eを、上下に2段有するとともに、周方向に2列有する。また、帽体10の後部に配置される取付ピン設置片42c,42dは、ピン係合長穴42eを、上下に3段備える。
さらに、各ピン係合長穴42eは、周方向の複数箇所(例えば、2箇所あるいは3箇所)に、取付ピン41を挿通可能な挿通穴部を備えるとともに、挿通穴部の間は、取付ピン41の周方向への移動を所定の規制力で制限可能な幅で連通されている。
したがって、各取付ピン設置片42a,42b,42c,42dのピン係合長穴42eに対して、取付ピン41を選択的に挿通することにより、取付ピン41の設置位置を、周方向および上下方向に調節可能である。そして、取付ピン41は、ハンモック30に対して取り付けられるため、バンド本体42の帽体10に対する高さ方向の位置および周方向の位置を複数通りに設定可能である。
また、帽体10の後部の左右に配置される取付ピン設置片42c,42dは、周方向および上下方向に広がる、カバー部42fを備える。このカバー部42fは、取付ピン設置片42c,42dのハンモック30への取付位置を上下に変化させても、ハンモック30のバンド31の先端部を帽体10に取り付けるための突起部11の内側を常に覆うことができる大きさに形成されている。これにより、突起部11が、ヘルメット装着者の頭部に当たるのを防止する。
前述したように、ハンモック30は、取付ピン41を係合させるバンド取付部32(図1、図2参照)を備える。このバンド取付部32は、周知であるので詳細な図示は省略するが、本実施の形態1では、一対のバンド31,31の先端部どうしの間に架け渡して形成されている。なお、バンド取付部32は、取付ピン設置片42a〜42dと同様に略矩形の薄板片に取付ピン41を係合可能な穴(不図示)を複数備えることで、ハンモック30(帽体10)に対するヘッドバンド40のバンド本体42の取付位置を、帽体10の周方向および上下方向の異なる位置に選択可能としている。
以上説明したように、ヘッドバンド40のバンド本体42に対する取付ピン41の設置位置、および、ハンモック30のバンド取付部32における取付ピン41の係合位置を、調節することにより、ハンモック30(帽体10)に対するバンド本体42の取付位置を、上下方向および周方向に調節することができる。
(ヘッドバンドの長さ調節構造)
前述したように、ヘッドバンド40がヘルメット装着者の頭部HEの周囲にフィットするように、ヘッドバンド40は、周方向の長さを調節するアジャストバンド43を備える。
このアジャストバンド43は、ロックバンド44とラチェットバンド45とを備え、それぞれ、バンド本体42に連結されている。なお、この連結部分の構造については後述する。
ラチェットバンド45は、ラチェット歯45aが周方向に一定間隔で並設されている。ロックバンド44は、ラチェットバンド45のラチェット歯45aと噛み合うラチェット爪(不図示)を内蔵するロック部44aを備える。このロック部44aには、ラチェット爪(不図示)のラチェット歯45aとの噛合を解除するロック解除レバー44bが設けられている。なお、ロック部44aは、ラチェット爪(不図示)に髪が噛みこむのを防止するために、全体がカバー44cに覆われ、その下部からロック解除レバー44bのみが露出している。
(保持紐の構成)
図1、図2に示すように、帽体10にはヘルメット着用状態を保持するための保持紐50が取り付けられている。保持紐50は、帽体10の左右両側部からそれぞれ略V字をなすように垂下された左右一対の耳紐51と、これら耳紐51の下端間を連結する顎紐52とを備える。
耳紐51および顎紐52にはポリプロピレンなどの樹脂製の繊維を織った合成繊維テープやEVA樹脂( エチレン酢酸ビニル共重合体)製のテープなどが用いられる。
また、左右一対の耳紐51は、それぞれ、前後2箇所の耳紐取付部51a,51bで帽体10に取り付けられている。なお、本実施の形態1では、耳紐取付部51a,51bは、ハンモック30のバンド31を取り付ける突起部11に取り付けられている。
また、顎紐52は、耳紐51に設けられた雌型コネクタ54と着脱可能な雄型コネクタ53を備え、両コネクタ53、54の着脱により耳紐51と着脱可能となっている。また、顎紐52には、長さ調節用のバックル55により長さを調節可能となっている。
(アジャストバンドの連結部構造)
本実施の形態のアジャストバンド43は、バンド本体42に対する連結位置を上下方向に変更可能に形成されており、以下に、その詳細について説明する。
すなわち、アジャストバンド43のロックバンド44とラチェットバンド45とは、図3に示すように、バンド本体42とは別体に形成され、かつ、バンド本体42に対してスライド連結部46,47を介して上下方向に移動可能に取り付けられている。
なお、スライド連結部46,47は、図2に示すように、前後の耳紐取付部51a,51bの前後方向中間位置よりも後方であり、かつ、後ろ側のバンド取付部32よりも前方位置に配置されている
スライド連結部46,47は、同様の構造であり、スライド片441,451とスライドガイド部421と挿通部422とを備える。
スライド片441,451は、ロックバンド44およびラチェットバンド45に一体に略長方形の板状に形成されている。
スライドガイド部421は、スライド片441,451を、その幅方向の両端を挟んで配置され、図4に示すように、バンド本体42と一体に形成されたL字断面状の複数の係合片421aを備える。各係合片421aは、スライド片441,451の幅方向両端面に近接して配置され、スライド片441,451のバンド本体42に対する上下方向の移動を許容し、バンド本体42に対し帽体10の内外方向の移動を規制する。
挿通部422は、バンド本体42と一体に形成され、スライド片441,451を挿通可能な門型状に形成されている。
したがって、スライド片441,451は、スライドガイド部421および挿通部422にガイドされて、バンド本体42に対して、上下方向にスライド可能に連結されている。なお、スライド片441,451は、その可動全域で挿通部422に挿通された状態に維持される。
さらに、図4において矢印SLは、スライド連結部46におけるスライド片441(図4では図示省略)のスライド方向を示しており、このスライド方向は、帽体10の上方(矢印UP方向)側が帽体10の後方(矢印RR)側に傾いている。スライド連結部47も同様である。
したがって、ロックバンド44およびラチェットバンド45は、バンド本体42に対して上方にスライドさせると帽体10の前後方向では後方側に変位し、下方にスライドさせると帽体10の前後方向では前方に変位する。
さらに、スライド片441,451とバンド本体42との間には、移動量規制機構48が設けられている。この移動量規制機構48は、スライド片441、451のスライド方向に沿って形成された長穴481と、バンド本体42から立設されて長穴481に挿入された係合ピン482と、を備える。
したがって、スライド片441,451のバンド本体42との上下方向への相対移動量は、係合ピン482が長穴481に沿って相対移動可能な量、すなわち、長穴481の長さに制限されている。
さらに、長穴481は、その延在方向の複数箇所(本実施の形態1では3箇所)に、係合ピン482と嵌り合うように相対的に幅広となった係合部483備える一方、係合部483どうしの間の幅が相対的に狭く形成されている。したがって、係合ピン482の位置が、係合部483の位置で所定の規制力で規制される。これにより、アジャストバンド43のバンド本体42に対する上下方向位置も、所定の規制力で規制される。
(実施の形態1の作用)
次に、実施の形態1のヘルメットHの作用を説明する。
(ヘルメットの被り深さの調節)
ヘルメット装着者は、ヘルメットHの被り深さを調節する場合、バンド本体42のハンモック30への上下方向の取付位置により調節することができる。すなわち、バンド本体42を相対的にハンモック30(帽体10)に対して上側に取り付ければ被りが浅くなり、下側に取り付ければ被りが深くなる。
具体的には、各取付ピン設置片42a,42b,42c,42dにおいて取付ピン41を挿通するピン係合長穴42eを選択することにより、バンド本体42のハンモック30(帽体10)に対する高さを複数段階に設定できる。さらに、ハンモック30のバンド取付部32に対する取付ピン41の取付位置を選択することによってもバンド本体42のハンモック30(帽体10)に対する高さを複数段階に設定できる。
また、本実施の形態1では、帽体10の前部に位置する取付ピン設置片42a,42bにおける取付ピン41の取付位置と、帽体10の後部に位置する取付ピン設置片42c,42dにおける取付ピン41の取付位置と、をそれぞれ独立して設定することができる。これにより、帽体10の前部の被り深さと、後部の被り深さとを頭部HEの形状に応じて調節することができる。
さらに、本実施の形態1では、後部の取付ピン設置片42c,42dに、上下方向および後方に延びるカバー部42fを設けている。このカバー部42fは、帽体10の内側に突設した後部の突起部11の内側を覆っており、このようにカバー部42fが上下方向に延在されているため、ヘッドバンド40のハンモック30(帽体10)に対する取付位置を上下に移動させても、常にカバー部42fが突起部11を覆うことができる。したがって、突起部11がヘルメット装着者の頭部HEに当たることが無い。なお、他の突起部11は、バンド本体42と帽体10の内外方向に重なって配置されるため、同様に、頭部HEに当たることはない。
(ヘルメットのフィット感の調節)
ヘルメット装着者は、アジャストバンド43の長さを調節することでヘッドバンド40の周長を調節して、ヘルメットHの装着時のフィット感を調節することができる。
すなわち、図4に示すように、ロックバンド44のロック部44aに対するラチェットバンド45の挿通量を多くしてアジャストバンド43の長さを短くすれば、頭部HEに対する締り(フィット感)がきつくなり、上記挿通量を減らしてアジャストバンド43の長さを長くすれば、頭部HEに対する締り(フィット感)が緩くなる。
以上のように、アジャストバンド43の長さを調節することでヘルメット装着時のフィット感、すなわち、ヘッドバンド40のフィット感を任意に設定することができる。
(髪型に応じたアジャストバンドの高さ調節)
本実施の形態1では、ヘルメット装着者の髪型や頭部の形状・大きさに応じてアジャストバンド43の上下方向の位置を調節することができる。
近年、建設業界などにも女性が進出し、ヘルメットを着用する機会が増えてきた。髪の長い女性は、作業時に、図5Bに示すように、髪HRを後ろに束ねる場合がある。また、男性にあっても、ヘアスタイルのバリエーションが広がり、図5Bに示すように、髪HRを後ろで束ねる場合がある。加えて、頭部の形状や大きさには個人差がある。
図5Aは、一般的なヘッドバンド40の位置に対応するもので、バンド本体42に対してアジャストバンド43を相対的に上側に配置した状態を示している。この場合、帽体10の後端部とアジャストバンド43との間隔は、寸法H1としている。
このような一般的なアジャストバンド43の高さで、例えば、図5Bに示すような、後ろで束ねた髪HRの頭部HEにヘルメットHを装着した場合、束ねた髪HRの上からヘッドバンド40を締めることになり、十分なフィット感を得るのが困難である。また、この場合、髪HRがハンモック30を押し上げ、ヘルメットHの被りが浅くなりがちである。さらに、この場合、ヘッドバンド40の位置を下げて被りを深くした場合、耳にヘッドバンド40が当たり、耳が痛くなるおそれがある。
本実施の形態1では、図5Bに示すような髪型の場合、アジャストバンド43をバンド本体42に対して下げることができる。すなわち、アジャストバンド43のスライド片441,451を、バンド本体42の後端部のスライドガイド部421に沿って下方にスライドさせることにより、アジャストバンド43が帽体10に固定されたバンド本体42に対して下がる。
この場合、帽体10の後端部とアジャストバンド43との間隔が寸法H2に広がり、束ねた髪HRを、帽体10とアジャストバンド43との間に通すことができる。
そして、このとき、バンド本体42の高さは変えていないため、ヘルメットHの被りの深さが変化することなく最適の深さに維持できるとともに、ヘッドバンド40の内側に束ねた髪HRを間に挟まないため、ヘッドバンド40によるフィット感も最適な状態に設定できる。したがって、ヘッドバンド40の位置を下げた場合のように、耳にヘッドバンド40が当たり、耳が痛くなるおそれもない。
さらに、アジャストバンド43をバンド本体42に対して上下するのにあたり、図5Aに示すように上方に配置した際には、アジャストバンド43は相対的に後方に変位する。このため、丸みを帯びた頭部HEの後頭部にフィットしやすい。
一方、図5Bに示すように下方に配置した際には、アジャストバンド43が相対的に前方に変位する。したがって、頭部HEの首に近い位置にフィットし易い。すなわち、アジャストバンド43をバンド本体42に対して上下移動させるのに伴って、後頭部の湾曲形状に沿って移動し、アジャストバンド43が上下しても、フィット感が変化しにくい。
(実施の形態1の効果)
以下に、実施の形態1のヘルメットの効果を列挙する。
1)実施の形態1のヘルメットは、
帽体10と、
帽体10の内側に周状に装着されたヘッドバンド40と、
ヘッドバンド40の後部に設けられ、ヘッドバンド40の周方向の長さを調節するアジャスト機構(ラチェット歯45a、ロック部44a)と、
を備え、
ヘッドバンド40が、帽体10の前部および側部に配置される部位から成るバンド本体42と、アジャスト機構を含んで帽体10の後部に配置される部位から成るアジャストバンド43とに分割され、
バンド本体42が、帽体10にハンモック30を介して支持され、
アジャストバンド43が、バンド本体42の後部に連結され、
アジャストバンド43とバンド本体42との連結部(スライド連結部46,47)が、バンド本体42に対するアジャストバンド43の連結位置を上下方向に変更可能に形成されていることを特徴とする。
したがって、バンド本体42の帽体10に対する位置を変えることなくアジャストバンド43のみ上下に位置を変更可能である。これにより、バンド本体42により規定される被り深さは変更することなく、アジャストバンド43の高さを髪型に応じて変更可能である。
よって、ヘルメットHの被り深さを変えることなく、髪型の違いに対応して頭部HEにフィットさせることができる。
2)実施の形態1のヘルメットは、
連結部(スライド連結部46,47)は、アジャストバンド43をバンド本体42に対して上下方向に移動可能とする可動構造部(スライドガイド部421、スライド片441,451)を備えることを特徴とする。
したがって、アジャストバンド43はバンド本体42に対して移動して高さを変更するため、例えば、連結ピンなどで規定される連結位置を変えて高さを変更するものと比較して、操作性に優れる。
3)実施の形態1のヘルメットは、
可動構造部(スライドガイド部421、スライド片441,451)は、アジャストバンド43をバンド本体42に対し上方へ移動するのに伴い帽体10の後方向にも変位させ、バンド本体42に対し下方へ移動するのに伴い帽体10の前方向にも変位させるよう形成されていることを特徴とする。
したがって、アジャストバンド43を上下移動させる際に、後頭部の湾曲形状に沿うように移動させることが可能であり、この上下移動によるフィット感の変化を抑えることができる。
4)実施の形態1のヘルメットは、
帽体10は、耳紐51を取り付ける耳紐取付部51a,51bを、左右それぞれの前後2箇所に備え、
帽体10は、バンド本体42を取り付けるバンド取付部32を、左右それぞれの前後2箇所に備え、
連結部(スライド連結部46,47)は、前後の耳紐取付部51a,51bの中間位置よりも後方であり、かつ、後ろ側のバンド取付部32よりも前方に配置されていることを特徴とする。
したがって、アジャストバンド43を下げた際に、耳紐51の間に位置する耳に当たりにくいとともに、その分、アジャストバンド43の移動量を大きく確保でき、サイズ調整量を確保できる。
5)実施の形態1のヘルメットは、
バンド本体42は、ハンモック30(帽体10)に対する上下移動範囲で突起部11の内側を覆うカバー部42fを備えることを特徴とする。
したがって、バンド本体42を上下させても、突起部11が頭部HEに当たることなく快適に装着できる。
(他の実施の形態)
以下に、他の実施の形態について説明する。
なお、他の実施の形態は、実施の形態1の変形例であるため、実施の形態1と共通する構成には実施の形態1と同じ符号を付して説明を省略し、実施の形態1との相違点のみ説明する。
図6は、他の実施の形態のヘルメットの要部であるアジャストバンドとバンド本体との連結部における可動構造部を示す図であり、アジャストバンドをバンド本体に対して円弧状に移動させる例を示す。
図6に示す実施の形態のヘルメットは、アジャストバンド343に一体に設けられたスライド片310は、円弧状に形成されている。
また、バンド本体342に設けられたスライドガイド部320は、実施の形態1と同様に係合片321および挿通部322を備える。そして、係合片321は、スライド片310の円弧形状に沿って円弧状に配置されているとともに、スライド片310の当接部分は、図示を省略するが、スライド片310と同様の円弧形状に形成されている。なお、この円弧形状は、実施の形態1と同様に、アジャストバンド343をバンド本体342に対し上方へ移動するのに伴い帽体10の後方向に変位させ、下方へ移動するのに伴い帽体10の前方向に変位させる円弧形状としている。
さらに、アジャストバンド343の連結部分には、実施の形態1と同様に、スライド片310のスライド位置を段階的に規制する長穴481、係合ピン482、係合部483を備える。なお、長穴481は、スライド片310の円弧形状に沿う円弧状に形成されている。したがって、スライド片310をスライドさせた際に、段階的に位置を規制することができる。
以上の構成の図6に示す実施の形態のヘルメットでは、アジャストバンド343を上下移動させる際に、矢印R1に示すように円弧状に移動することで、後頭部の湾曲形状に沿うように移動させることができる。これにより、アジャストバンド343の上下移動によるフィット感の変化を、より抑えることができる。
さらに、この実施の形態では、アジャストバンド343を円弧状に移動させるため、円弧の中心に近い連結部分のスライド片310の移動量に比べ、図6では図示を省略したアジャストバンド343の後端部(ロック部44a)の移動量を大きくできる。これにより、連結部の変位量と後端部の変量とが1:1のものと比較して、少ない操作量に対して後頭部へのフィット部分であるアジャストバンド343の変位量を大きくでき、操作性に優れるとともに、連結部に必要な移動量の確保が容易となり設計自由度に優れる。
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、アジャストバンドとバンド本体との連結部におけるアジャストバンドの連結位置の上下方向の変更は、実施の形態で示したスライドによる移動に限定されない。例えば、取付ピン設置片42a〜42dと取付ピン41とを係合させる構造のように、ピンと複数の穴との連結構造を用い、ピンを挿通する穴の位置を選択的することで連結位置を上下方向に変更するようにしてもよい。
また、上記の連結部を可動構造部とする場合も、実施の形態で示したようなスライド片とスライドガイドによる上下移動に限定されない。例えば、レールとスライダのような構造や、長穴とこれに沿って移動するスライダあるいはピンによる移動としてもよい。あるいは、スライド以外にも、連結部を中心として回動しながら上下移動するような構成としてもよい。
また、本実施の形態に係るヘッドバンドは、帽体に直接的、間接的に取り付けられていればよく、ライナおよび/またはハンモックを有しないヘルメットにも適用することができる。
10 帽体
11 突起部
30 ハンモック
32 バンド取付部
40 ヘッドバンド
43 アジャストバンド
44 ロックバンド
44a ロック部(アジャスト機構)
45 ラチェットバンド
45a ラチェット歯(アジャスト機構)
46 スライド連結部(連結部:可動構造部)
47 スライド連結部(連結部:可動構造部)
51 耳紐
51a,51b 耳紐取付部
421 スライドガイド部(可動構造部)
441 スライド片(可動構造部)
451 スライド片(可動構造部)
HE 頭部
HR (束ねた)髪

Claims (5)

  1. 帽体と、
    前記帽体の内側に周状に装着されたヘッドバンドと、
    前記ヘッドバンドの後部に設けられ、前記ヘッドバンドの周方向の長さを調節するアジャスト機構と、
    を備え、
    前記ヘッドバンドが、前記帽体の前部および側部に配置される部位から成るバンド本体と、前記アジャスト機構を含んで前記帽体の後部に配置される部位から成るアジャストバンドとに分割され、
    前記バンド本体が、前記帽体に支持され、
    前記アジャストバンドが、前記バンド本体の後部に連結され、
    前記アジャストバンドと前記バンド本体との連結部が、前記バンド本体に対する前記アジャストバンドの連結位置を上下方向に変更可能に形成されていることを特徴とするヘルメット。
  2. 請求項1に記載のヘルメットにおいて、
    前記連結部は、前記アジャストバンドを前記バンド本体に対して前記上下方向に移動可能とする可動構造部を備えることを特徴とするヘルメット。
  3. 請求項2に記載のヘルメットにおいて、
    前記可動構造部は、前記アジャストバンドを前記バンド本体に対し上方へ移動するのに伴い前記帽体の後方向にも変位させ、前記バンド本体に対し下方へ移動するのに伴い前記帽体の前方向にも変位させるよう形成されていることを特徴とするヘルメット。
  4. 請求項2または請求項3に記載のヘルメットにおいて、
    前記可動構造部は、前記連結部の前記アジャストバンドを前記連結部の前記バンド本体に対して上下方向に移動するのに伴い前後方向に円弧状に移動させる構造であることを特徴とするヘルメット。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のヘルメットにおいて、
    前記帽体は、耳紐を取り付ける耳紐取付部を、左右それぞれの前後2箇所に備え、
    前記帽体は、前記バンド本体を取り付けるバンド取付部を、左右それぞれの前後2箇所に備え、
    前記連結部は、前後の前記耳紐取付部の中間位置よりも後方であり、かつ、後ろ側の前記バンド取付部よりも前方に配置されていることを特徴とするヘルメット。
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