JP6751499B2 - ハイブリッド自動車 - Google Patents

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Description

本発明は、ハイブリッド自動車に関する。
従来、この種のハイブリッド自動車としては、エンジンと第1モータと駆動輪に連結された駆動軸および第2モータとをプラネタリギヤのキャリヤとサンギヤとリングギヤとに接続し、第1,第2インバータを介して第1,第2モータとバッテリとの間で電力をやりとりするものにおいて、第1モータを駆動できない異常が生じたときには、第1モータの駆動を停止し、第2モータからの動力だけで退避走行を行なうものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2016−193685号公報
こうしたハイブリッド自動車では、第1,第2モータの相電流を検出するための第1,第2電流センサからの信号(アナログ値)を第1,第2変換部により第1,第2相電流(デジタル値)に変換し、この第1,第2相電流を用いて第1,第2インバータを制御する第1,第2制御装置を備えるものが考えられている。第1変換部に異常が生じたときに、第1モータや第1インバータが正常でも、第1モータの相電流を検出できないために第1モータを駆動できないとして第1モータを駆動停止すると、バッテリの蓄電量の範囲内でしか退避走行を行なうことができないから、退避走行可能な距離を長くするのが困難である。
本発明のハイブリッド自動車は、退避走行可能な距離を長くすることを主目的とする。
本発明のハイブリッド自動車は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明のハイブリッド自動車は、
エンジンと、
第1モータと、
前記第1モータを駆動する第1インバータと、
第2モータと、
前記第2モータを駆動する第2インバータと、
前記第1,第2インバータを介して前記第1,第2モータと電力をやりとりする蓄電装置と、
前記第1モータと前記第1インバータとを接続する第1電力ラインに取り付けられた第1電流センサと、
前記第2モータと前記第2インバータとを接続する第2電力ラインに取り付けられた第2電流センサと、
前記第1電流センサからの第1信号を第1変換部により第1相電流に変換し、前記第1モータの第1トルク指令と前記第1相電流とに基づいて第1各相電圧指令を設定し、前記第1各相電圧指令と第1搬送波電圧との比較により第1PWM信号を生成して前記第1インバータの複数のスイッチング素子をスイッチング制御する第1制御装置と、
前記第2電流センサからの第2信号を第2変換部により第2相電流に変換し、前記第2モータの第2トルク指令と前記第2相電流とに基づいて第2各相電圧指令を設定し、前記第2各相電圧指令と第2搬送波電圧との比較により第2PWM信号を生成して前記第2インバータの複数のスイッチング素子をスイッチング制御する第2制御装置と、
を備え、
前記第1制御装置と前記第2制御装置とは、互いに通信可能であり、
前記第1モータおよび前記第2モータのうち、一方のモータは前記エンジンからの動力を用いて発電し、他方のモータは走行用の動力を出力するハイブリッド自動車であって、
前記第2制御装置は、前記第1変換部に異常が生じたときには、前記第2変換部により前記第1信号を前記第1相電流に変換して前記第1制御装置に送信し、
前記第1制御装置は、前記第1変換部に異常が生じたときには、前記第2制御装置からの前記第1相電流に基づいて前記第1各相電圧指令を設定し、
更に、前記第1制御装置は、前記第1変換部に異常が生じたときには、前記第1搬送波電圧の周期を所定周期で固定すると共に、前記第2制御装置により基準起動タイミングが設定されるまで前記第1各相電圧指令が値0になるようにし、
前記第2制御装置は、前記第1変換部に異常が生じたときには、前記第1各相電圧指令が値0で且つ前記第2変換部により得られる前記第1相電流の絶対値が閾値よりも大きいときに、そのタイミングから前記所定周期の1/4だけずらしたタイミングを前記基準起動タイミングに設定し、前記基準起動タイミングから前記所定周期の1/2の周期で前記第2変換部により前記第1信号を前記第1相電流に変換する、
ことを要旨とする。
この本発明のハイブリッド自動車では、第1制御装置の第1変換部に異常が生じたときにおいて、第2制御装置は、第2変換部により第1電流センサからの第1信号を第1相電流に変換して第1制御装置に送信し、第1制御装置は、第1モータのトルク指令と第2制御装置からの第1相電流とに基づいて第1各相電圧指令を設定し、第1各相電圧指令と第1搬送波電圧との比較により第1PWM信号を生成して第1インバータの複数のスイッチング素子をスイッチング制御する。こうした制御により、第1変換部に異常が生じたときでも、第1制御装置は、第2制御装置からの第1相電流を用いて第1インバータを制御する(第1モータを駆動する)ことができるから、第1モータおよび第2モータのうち一方のモータによってエンジンからの動力を用いて発電すると共に他方のモータから走行用の動力を出力して走行することができる。この結果、第1変換部に異常が生じたときの、退避走行可能な距離を長くすることができる。しかも、本発明のハイブリッド自動車では、第1変換部に異常が生じたときにおいて、第1制御装置は、第1搬送波電圧の周期を所定周期で固定すると共に、第2制御装置により基準起動タイミングが設定されるまで第1各相電圧指令が値0になるようにし、第2制御装置は、第1各相電圧指令が値0で且つ第2変換部により得られる第1相電流の絶対値が閾値よりも大きいときに、そのタイミングから所定周期の1/4だけずらしたタイミングを基準起動タイミングに設定し、基準起動タイミングから所定周期の1/2の周期で第2変換部により第1信号を第1相電流に変換する。第1各相電圧指令が値0で且つ第2変換部により得られる第1相電流の絶対値が閾値よりも大きいときには、第1インバータのスイッチング素子のスイッチングタイミングと、第2変換部により第1信号を第1相電流に変換するタイミングと、が重なっていると考えられる。したがって、このタイミングから所定周期の1/4だけずらしたタイミングを基準起動タイミングに設定し、基準起動タイミングから所定周期の1/2の周期で第2変換部により第1信号を第1相電流に変換することにより、第1インバータのスイッチング素子のスイッチングタイミングと、第2変換部により第1信号を第1相電流に変換するタイミングと、が重なるのを抑制することができる。この結果、第1相電流の検出精度が低下するのを抑制することができる。
本発明の実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 モータMG1,MG2やインバータ41,42,モータECU60の構成の概略を示す構成図である。 モータECU60の第1マイコン61により実行されるインバータ制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 データ入力設定ルーチンの一例を示すフローチャートである。 第1AD変換部62が正常であるときのモータMG1のV相用の第1AD変換部の起動タイミングの一例を示す説明図である。 第2マイコン65により実行されるAD基準起動タイミング設定ルーチンの一例を示すフローチャートである。 モータMG1のV相用の第2AD変換部66のAD基準起動タイミングθadvを設定する様子を示す説明図である。 モータMG1のV相用の第2AD変換部66の起動タイミングの様子の一例を示す説明図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、プラネタリギヤ30と、モータMG1,MG2と、インバータ41,42と、蓄電装置としてのバッテリ50と、ハイブリッド用電子制御ユニット(以下、「HVECU」という)70と、を備える。
エンジン22は、ガソリンや軽油などを燃料として動力を出力する内燃機関として構成されている。このエンジン22は、エンジン用電子制御ユニット(以下、「エンジンECU」という)24によって運転制御されている。
エンジンECU24は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。エンジンECU24には、エンジン22を運転制御するのに必要な各種センサからの信号、例えば、エンジン22のクランクシャフト26の回転位置を検出するクランクポジションセンサ23aからのクランク角θcrなどが入力ポートを介して入力されている。エンジンECU24からは、エンジン22を運転制御するための各種制御信号が出力ポートを介して出力されている。エンジンECU24は、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。エンジンECU24は、クランクポジションセンサ23aからのクランク角θcrに基づいてエンジン22の回転数Neを演算している。
プラネタリギヤ30は、シングルピニオン式の遊星歯車機構として構成されている。プラネタリギヤ30のサンギヤには、モータMG1の回転子が接続されている。プラネタリギヤ30のリングギヤには、駆動輪39a,39bにデファレンシャルギヤ38を介して連結された駆動軸36が接続されている。プラネタリギヤ30のキャリヤには、ダンパ28を介してエンジン22のクランクシャフト26が接続されている。
モータMG1は、永久磁石が埋め込まれた回転子と三相コイルが巻回された固定子とを有する同期発電電動機として構成されており、上述したように、回転子がプラネタリギヤ30のサンギヤに接続されている。モータMG2は、モータMG1と同様に同期発電電動機として構成されており、回転子が駆動軸36に接続されている。
図2に示すように、インバータ41は、電力ライン54に接続されており、6つのトランジスタT11〜T16と、トランジスタT11〜T16に逆方向に並列接続された6つのダイオードD11〜D16と、を有する。トランジスタT11〜T16は、それぞれ電力ライン54の正極側ラインと負極側ラインとに対してソース側とシンク側になるように2個ずつペアで配置されている。また、トランジスタT11〜T16の対となるトランジスタ同士の接続点の各々には、モータMG1の三相コイル(U相,V相,W相)の各々が接続されている。したがって、インバータ41に電圧が作用しているときに、モータ用電子制御ユニット(以下、「モータECU」という)60の第1マイクロコンピュータ(以下、「マイコン」という)61によって、対となるトランジスタT11〜T16のオン時間の割合が調節されることにより、三相コイルに回転磁界が形成され、モータMG1が回転駆動される。インバータ42は、インバータ41と同様に、電力ライン54に接続されており、6つのトランジスタT21〜T26と6つのダイオードD21〜D26とを有する。そして、インバータ42に電圧が作用しているときに、モータECU60の第2マイコン65によって、対となるトランジスタT21〜T26のオン時間の割合が調節されることにより、三相コイルに回転磁界が形成され、モータMG2が回転駆動される。
モータECU60の第1,第2マイコン61,65は、それぞれ、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。
第1マイコン61には、モータMG1の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43からのモータMG1の回転子の回転位置θm1や、モータMG1,MG2とインバータ41,42とを接続する電力ラインに取り付けられた電流センサ45v,45w,46v,46wからの信号などが入力ポートを介して入力されている。第1マイコン61からは、インバータ41のトランジスタT11〜T16へのスイッチング制御信号などが出力ポートを介して出力されている。第1マイコン61は、電流センサ45v,45wからの信号(アナログ値)をモータMG1の各相の相電流Iv1,Iw1(デジタル値)に変換する第1AD変換部62を有する。この第1AD変換部62は、電流センサ46v,46wからの信号(アナログ値)をモータMG2の各相の相電流Iv2,Iw2(デジタル値)に変換することもできる。第1マイコン61は、モータMG1の回転子の回転位置θm1に基づいてモータMG1の電気角θe1や回転数Nm1を演算している。第1マイコン61は、第2マイコン65やHVECU70と通信ポートを介して接続されている。
第2マイコン65には、モータMG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ44からのモータMG2の回転子の回転位置θm2や、モータMG1,MG2の各相の相電流を検出するための電流センサ45v,45w,46v,46wからの信号などが入力ポートを介して入力されている。第2マイコン65からは、インバータ42のトランジスタT21〜T26へのスイッチング制御信号などが出力ポートを介して出力されている。第2マイコン65は、電流センサ46v,46wからの信号(アナログ値)をモータMG2の各相の相電流Iv2,Iw2(デジタル値)に変換する第2AD変換部66を有する。この第2AD変換部66は、電流センサ45v,45wからの信号(アナログ値)をモータMG1の各相の相電流Iv1,Iw1(デジタル値)に変換することもできる。第2マイコン65は、モータMG2の回転子の回転位置θm2に基づいてモータMG2の電気角θe2や回転数Nm2を演算している。第2マイコン65は、第1マイコン61やHVECU70と通信ポートを介して接続されている。
図1に示すように、バッテリ50は、例えばリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池として構成されており、上述したように、電力ライン54を介してインバータ41,42に接続されている。このバッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、「バッテリECU」という)52によって管理されている。
バッテリECU52は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。バッテリECU52に入力される信号としては、例えば、バッテリ50の端子間に設置された電圧センサ51aからのバッテリ50の電圧Vbや、バッテリ50の出力端子に取り付けられた電流センサ51bからのバッテリ50の電流Ib,バッテリ50に取り付けられた温度センサ51cからのバッテリ50の温度tbを挙げることができる。バッテリECU52は、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。バッテリECU52は、電流センサ51bからのバッテリ50の電流Ibの積算値に基づいて蓄電割合SOCを演算している。ここで、蓄電割合SOCは、バッテリ50の全容量に対するバッテリ50から放電可能な電力の容量の割合である。
HVECU70は、図示しないが、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に、処理プログラムを記憶するROMやデータを一時的に記憶するRAM,入出力ポート,通信ポートを備える。HVECU70には、各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。HVECU70に入力される信号としては、例えば、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号や、シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSPを挙げることができる。また、アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや、ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vも挙げることができる。HVECU70は、上述したように、エンジンECU24,モータECU60の第1,第2マイコン61,65,バッテリECU52と通信ポートを介して接続されている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20では、エンジン22の運転を伴って走行するハイブリッド走行(HV走行)モードや、エンジン22の運転を伴わずに走行する電動走行(EV走行)モードで走行する。
HV走行モードでは、HVECU70とエンジンECU24とモータECU60との協調制御により、基本的に、以下のHV通常走行制御が行なわれる。HVECU70は、アクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸36に要求される要求トルクTd*を設定し、設定した要求トルクTd*に駆動軸36の回転数Nd(モータMG2の回転数Nm2)を乗じて駆動軸36に要求される要求パワーPd*を計算する。続いて、要求パワーPd*からバッテリ50の蓄電割合SOCに基づく充放電要求パワーPb*(バッテリ50から放電するときが正の値)を減じてエンジン22に要求される要求パワーPe*を設定する。次に、要求パワーPe*がエンジン22から出力されると共に要求トルクTd*が駆動軸36に出力されるように、エンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*,モータMG1,MG2の目標トルクTm1tag,Tm2tagを設定し、エンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*をエンジンECU24に送信すると共に、モータMG1,MG2の目標トルクTm1tag,Tm2tagをモータECU60の第1,第2マイコン61,65に送信する。エンジンECU24は、エンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とに基づいてエンジン22の吸入空気量制御や燃料噴射制御,点火制御などを行なう。モータECU60の第1,第2マイコン61,65は、モータMG1,MG2の目標トルクTm1tag,Tm2tagに基づくトルク指令Tm1*,Tm2*に基づいてインバータ41,42の制御を行なう。実施例では、インバータ41,42の制御を行なう際には、パルス幅変調制御(PWM制御)によってトランジスタT11〜T16,T21〜T26のスイッチング制御を行なうものとした。ここで、PWM制御は、モータMG1,MG2の各相の電圧指令と第1,第2搬送波電圧(三角波電圧)とを用いてトランジスタT11〜T16,T21〜T26の第1,第2PWM信号を生成してトランジスタT11〜T16,T21〜T26のスイッチングを行なう制御である。
EV走行モードでは、HVECU70とモータECU60との協調制御により、基本的に、以下のEV通常走行制御が行なわれる。HVECU70は、アクセル開度Accと車速Vとに基づいて要求トルクTd*を設定し、モータMG1の目標トルクTm1tagに値0を設定すると共に要求トルクTd*が駆動軸36に出力されるようにモータMG2の目標トルクTm2tagを設定し、設定したモータMG1,MG2の目標トルクTm1tag,Tm2tagをモータECU60の第1,第2マイコン61,65に送信する。モータECU60の第1,第2マイコン61,65によるインバータ41,42の制御については上述した。
次に、こうして構成されたハイブリッド自動車20における第1マイコン61によるインバータ41の制御について説明する。なお、第2マイコン65によるインバータ42の制御については、第1マイコン61によるインバータ41の制御と同様に行なうことができる。図3は、モータECU60の第1マイコン61により実行されるインバータ制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、繰り返し実行される。
図3のインバータ制御ルーチンが実行されると、第1マイコン61は、モータMG1の電気角θe1や回転数Nm1,目標トルクTm1tagなどのデータを入力する(ステップS100)。ここで、モータMG1の電気角θe1や回転数Nm1は、回転位置検出センサ43からのモータMG1の回転子の回転位置θm1に基づいて演算された値を入力するものとした。モータMG1の目標トルクTm1tagは、HVECU70から受信した値を入力するものとした。
続いて、後述のデータ入力設定ルーチンにより、モータMG1のV相,W相の相電流Iv1,Iw1を入力すると共に、モータMG1のトルク指令Tm1*や第1搬送波電圧の周期Tc1(キャリア周波数fc1の逆数)を設定する(ステップS110)。
次に、モータMG1の各相(U相,V相,W相)に流れる電流の総和が値0であるとして、モータMG1の電気角θeを用いて、V相,W相の相電流Iv1,Iw1をd軸,q軸の電流Id1,Iq1に座標変換(3相−2相変換)する(ステップS120)。続いて、モータMG1のトルク指令Tm1*に基づいてd軸,q軸の電流指令Id1*,Iq1*を設定し(ステップS130)、設定したd軸,q軸の電流指令Id1*,Iq1*とd軸,q軸の電流Id1,Iq1との差分ΔId1,ΔIq1に基づく電流フィードバック制御によってd軸,q軸の電圧指令Vd*,Vq*を計算する(ステップS140)。そして、モータMG1の電気角θe1を用いてd軸,q軸の電圧指令Vd1*,Vq1*を各相の電圧指令Vu1*,Vv1*,Vw1*に座標変換(2相−3相変換)し(ステップS150)、この電圧指令Vu1*,Vv1*,Vw1*と周期Tc1の第1搬送波電圧との比較によってインバータ41のトランジスタT11〜T16の第1PWM信号を生成し(ステップS160)、生成したトランジスタT11〜T16の第1PWM信号を用いてトランジスタT11〜T16のスイッチング制御を行なって(ステップS170)、本ルーチンを終了する。
次に、図3のインバータ制御ルーチンのステップS110の処理について、図4のデータ入力設定ルーチンを用いて説明する。データ入力設定ルーチンでは、第1マイコン61は、第1AD変換部62が正常であるか異常であるかを判定する(ステップS200)。第1AD変換部62が正常であるか異常であるかの判定は、例えば、第1AD変換部62により相電流Iv1,Iw1が得られるか否かを判定することにより行なうことができる。そして、第1AD変換部62が正常であると判定されたときには、第1,第2AD変換部62,66のうち第1AD変換部62により得られる相電流Iv1,Iw1を入力し(ステップS210)、モータMG1のトルク指令Tm1*にHVECU70から受信した目標トルクTm1tagを設定し(ステップS220)、モータMG1の動作点(トルク指令Tm1*および回転数Nm1)に基づいて第1搬送波電圧の周期Tc1を設定して(ステップS230)、本ルーチンを終了する。
したがって、第1AD変換部62が正常であるときには、第1マイコン61は、第1AD変換部62により得られる相電流Iv1,Iw1を用いてインバータ41を制御することになる。ここで、モータMG1のV相,W相用の第1AD変換部62の起動タイミング(電流センサ45v,45wからの信号をモータMG1のV相,W相の相電流Iv1,Iw1に変換するタイミング)について説明する。図5は、第1AD変換部62が正常であるときのモータMG1のV相用の第1AD変換部62の起動タイミングの一例を示す説明図である。図中、時刻t11〜t17は、モータMG1のV相用の第1AD変換部62の起動タイミングを示す。実施例では、図示するように、モータMG1のV相用の第1AD変換部62の起動タイミングと、V相のトランジスタT12,T15のスイッチングタイミングとは異なるタイミングと、が互いに重ならないようにするものとした。これは、トランジスタT12,T15のスイッチングタイミングでは、V相の実電流が脈動し、そのタイミングで第1AD変換部62により電流センサ45vからの信号を相電流Iv1に変換すると、相電流Iv1の検出精度が低くなる可能性があるためである。モータMG1のW相用の第1AD変換部62の起動タイミングも同様に考えることができる。
ステップS200で第1AD変換部62が異常であると判定されたときには、第1,第2AD変換部62,66のうち第2AD変換部66により得られる相電流Iv1,Iw1を第2マイコン65から通信により入力し(ステップS240)、第2マイコン65によるモータMG1のV相,W相用の第2AD変換部66のAD基準起動タイミングθadv,θadwの設定が完了しているか否かを判定する(ステップS250)。AD基準起動タイミングθadv,θadwの詳細については後述する。
ステップS250で、第2マイコン65によるモータMG1のV相,W相用の第2AD変換部66のAD基準起動タイミングθadv,θadwの設定が完了していないと判定されたときには、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定する(ステップS260)。なお、このときには、エンジン22の吹き上がりを抑制するために、第1マイコン61は、エンジン22の負荷運転禁止要求をHVECU70を介してエンジンECU24に送信する。エンジンECU24は、負荷運転禁止要求を受信すると、エンジン22の負荷運転を禁止する。したがって、HV走行モードのときには、上述のHV通常走行制御を中断することになる。
ステップS250で、第2マイコン65によるモータMG1のV相,W相用の第2AD変換部66のAD基準起動タイミングθadv,θadwの設定が完了していると判定されたときには、モータMG1のトルク指令Tm1*にHVECU70から受信した目標トルクTm1tagを設定する(ステップS270)。第1マイコン61は、トルク指令Tm1*が値0でなくなると、エンジン22の負荷運転禁止要求を解除する。エンジンECU24は、負荷運転禁止要求が解除されると、エンジン22を必要に応じて負荷運転する。こうしてHV走行モードのときには、HV通常走行制御を再開することになる。
ステップS260またはステップS270でモータMG1のトルク指令Tm1*を設定すると、第1搬送波電圧の周期Tc1に所定値Tcsetを設定して即ち周期Tc1を所定値Tcsetで固定して(ステップS280)、本ルーチンを終了する。ここで、所定値Tcsetは、モータMG1の出力応答性(制御性)を確保するために、例えば、ステップS230で設定する周期Tcの範囲(例えば、0.2msec〜1msec程度)内の最小値などを用いることができる。
したがって、第1AD変換部62が異常であるときには、第1マイコン61は、第2AD変換部66により得られる相電流Iv1,Iw1を用いてインバータ41を制御することになる。これにより、第1AD変換部62に異常が生じたときでも、第2マイコン65からの相電流Iv1,Iw1を用いてインバータ41を制御する(モータMG1を駆動する)ことができるから、上述のHV通常走行制御を行なうことができる。この結果、第1AD変換部62に異常が生じたときに、モータMG2からの動力だけで退避走行を行なうものに比して、退避走行可能な距離を長くすることができる。この場合の、モータMG1のV相,W相用の第2AD変換部66の起動タイミングについては後述する。
次に、第2マイコン65によりモータMG1のV相,W相用の第2AD変換部66のAD基準起動タイミングθadv,θadwを設定する処理について説明する。図6は、第2マイコン65により実行されるAD基準起動タイミング設定ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、繰り返し実行される。
AD基準起動タイミング設定ルーチンが実行されると、第2マイコン65は、第1マイコン61との通信により、第1AD変換部62が正常であるか異常であるかを判定し(ステップS300)、第1AD変換部62が正常であると判定されたときには、本ルーチンを終了する。
ステップS300で第1AD変換部62が異常であると判定されたときには、AD起動周期Tadに、第1搬送波電圧の周期Tc1(キャリア周波数fc1の逆数)の1/2を設定する(ステップS310)。ここで、AD起動周期Tadは、モータMG1のV相,W相用の第2AD変換部66の起動タイミングの周期である。上述したように、第1AD変換部62に異常が生じているときには、第1マイコン61により第1搬送波電圧の周期Tc1が所定周期Tcsetで固定されるから、AD起動周期Tadは所定周期Tcsetの1/2で固定される。
続いて、モータMG1のV相,W相用の第2AD変換部66のAD基準起動タイミングθadv,θadwの設定が完了しているか否かを判定し(ステップS320)、この設定が完了していないと判定されたときには、第1AD変換部62が異常が生じてから所定時間が経過したか否かを判定し(ステップS325)、所定時間が経過していないと判定されたときには、所定時間が経過するまで待つ。上述したように、第1マイコン61は、第1AD変換部62に異常が生じると、本ルーチン(AD基準起動タイミング設定ルーチン)によりAD基準起動タイミングの設定が完了するまで、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定する。このため、d軸,q軸の電流指令Id1*,Iq1*に値0が設定され、電流フィードバック制御により、やがて、U相,V相,W相の実電流が値0になってd軸,q軸の実電流が値0になり、各相の電圧指令Vu1*,Vv1*,Vw1*が値0になる。所定時間は、第1AD変換部62が異常が生じてから各相の電圧指令Vu1*,Vv1*,Vw1*が値0になる(値0で収束する)までに要する時間として定められる。なお、所定時間が経過するのを待つのに代えて、第1マイコン61との通信により各相の電圧指令Vu1*,Vv1*,Vw1*が値0であるのを確認にするまで待つものとしてもよい。
ステップS325で第1AD変換部62が異常が生じてから所定時間が経過したと判定されると、モータMG1のV相用の第2AD変換部66のAD基準起動タイミングθadvの設定に用いる仮AD基準起動タイミングθadvtmpに初期値θadv0を設定し(ステップS330)、設定した仮AD基準起動タイミングθadvtmpからAD起動周期Tad(=Tcset/2)でn回に亘って電流センサ45vからの信号をモータMG1のV相の相電流Iv1[i](i:1〜n)に変換すると共にその平均値Iv1aveを計算し(ステップS340)、平均値Iv1aveの絶対値を閾値Irefと比較する(ステップS350)。ここで、閾値Irefは、モータMG1のV相用の第2AD変換部66の起動タイミングと、V相のトランジスタT12,T15のスイッチングのタイミングと、が重なっているか否かを判定するのに用いられる閾値であり、例えば、数A〜十数A程度を用いることができる。いま、U相,V相,W相の実電流が値0のときを考えている。このため、両者のタイミングが重なっていないときには、V相の実電流が値0であるために平均値Iv1aveが値0になり、両者のタイミングが重なっているときには、V相の実電流が脈動することによって平均値Iv1aveの絶対値がある程度大きくなると考えられる。ステップS350の処理は、このことを考慮して、両者のタイミングが重なっているか否かを判定する処理である。なお、「n」は値2以上の整数を用いるのが好ましいが、値1を用いる(相電流Iv1[1]を平均値Iv1aveに設定する)ものとしてもよい。
ステップS350で平均値Iv1aveの絶対値が閾値Iref以下のときには、両者のタイミングが重なっていないと判断し、現在の仮AD基準起動タイミングθadvtmpに所定値Δθadvを加えて仮AD基準起動タイミングθadvtmpを更新して(ステップS360)、ステップS340に戻る。ここで、所定値Δθadvは、例えば、第1搬送波電圧の周期Tc1即ち所定周期Tcsetの1/10や1/20,1/40などを用いることができる。
ステップS350で平均値Iv1aveの絶対値が閾値Irefよりも大きいときには、両者のタイミングが重なっていると判断し、仮AD基準起動タイミングθadvtmpに第1搬送波電圧の周期Tc1の1/4を加えた値を、モータMG1のV相用の第2AD変換部66のAD基準起動タイミングθadvに設定する(ステップS370)。そして、ステップS330〜S370の処理と同様に、モータMG1のW相用の第2AD変換部6のAD基準起動タイミングθadwを設定する(ステップS375)。このようにして、モータMG1のV相,W相用の第2AD変換部66のAD基準起動タイミングθadv,θadwおよびAD起動周期Tad(=Tcset/2)を設定すると、第2AD変換部66は、AD基準起動タイミングθadv,θadwからAD起動周期Tadで、電流センサ45v,45wからの信号をV相,W相の相電流Iv1,Iw1に変換する。
そして、モータMG1のV相,W相用の第2AD変換部66のAD基準起動タイミングθadv,θadwの設定が完了したと判定してその旨を第1マイコン61に送信して(ステップ380)、本ルーチンを終了する。次回以降に本ルーチンが実行されたときには、ステップS320で、モータMG1のV相,W相用の第2AD変換部66のAD基準起動タイミングθadv,θadwの設定が完了していると判定され、本ルーチンを終了する。
図7は、モータMG1のV相用の第2AD変換部66のAD基準起動タイミングθadvを設定する様子を示す説明図である。図7(a)の場合、仮AD基準起動タイミングθadvtmpからAD起動周期Tadの各タイミングで、V相の実電流が値0であるから、第2AD変換部66により得られる相電流Iv1[i](1〜n)の平均値Iv1aveが値0になる。図7(a)から仮AD基準起動タイミングθadvtmpを所定値Δθadvだけずらした図7(b)も同様である。図7(b)から仮AD基準起動タイミングθadvtmpを所定値Δθadvだけずらした図7(c)の場合、仮AD基準起動タイミングθadvtmpからAD起動周期Tadの各タイミングで、V相の実電流が脈動しているから、第2AD変換部66により得られる相電流Iv1[i]の平均値Iv1aveが閾値Irefよりも大きくなる。そして、図7(d)に示すように、図7(c)のときの仮AD基準起動タイミングθadvtmpから第1搬送波電圧の周期Tc1の1/4だけずらしてAD基準起動タイミングθadvを設定する。以下、このようにして設定したAD基準起動タイミングθadvからのAD起動周期Tadの各タイミングを第2AD変換部66の起動タイミングとする理由について説明する。
図8は、モータMG1のV相用の第2AD変換部66の起動タイミングの様子の一例を示す説明図である。図8(a)は、モータMG1のトルク指令Tm1*が値0のときの様子を示し、図8(b)は、モータMG1のトルク指令Tm1*が値0でないときの様子を示す。モータMG1のV相用の第2AD変換部66のAD基準起動タイミングθadvを設定する際には、モータMG1のトルク指令Tm1*が値0になっており、V相の電圧指令Vv*も値0になっている。このため、図8(a)に示すように、第1搬送波電圧が値0を跨ぐタイミングでトランジスタT12,T15のスイッチングが行なわれ、トランジスタT12,T15のオン時間とオフ時間とは等しくなる。したがって、上述の図7(c)の場合、第1搬送波電圧が値0を跨ぐタイミングで第2AD変換部66が起動していると考えられる。そして、図7(d)のモータMG1のV相用の第2AD変換部66のAD基準起動タイミングθadvは、第1搬送波電圧のピーク(山または谷)になる。これにより、AD基準起動タイミングの設定が完了してモータMG1のトルク指令Tm1*が値0でなくなっても、図8(b)に示すように、モータMG1のV相用の第2AD変換部66の起動タイミングと、インバータ41のトランジスタT12,T15のスイッチングのタイミングと、が重なるのを抑制することができる。同様に、モータMG1のW相用の第2AD変換部66の起動タイミングと、インバータ41のトランジスタT13,T16のスイッチングのタイミングと、が重なるのを抑制することができる。これらより、第2AD変換部66により得られるモータMG1の相電流Iv1,Iw1の検出精度が低下するのを抑制することができる。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20では、第1マイコン61の第1AD変換部62に異常が生じたときにおいて、第2マイコン65は、第2AD変換部66により電流センサ45v,45wからの信号をモータMG1の相電流Iv1,Iw1に変換して第1マイコン61に送信し、第1マイコン61は、第2マイコン65からのモータMG1の相電流Iv1,Iw1を用いてインバータ41を制御する。これにより、第1AD変換部62に異常が生じたときでも、第2マイコン65からの相電流Iv1,Iw1を用いてインバータ41を制御する(モータMG1を駆動する)ことができるから、モータMG2からの動力だけで退避走行を行なうものに比して、退避走行可能な距離を長くすることができる。
しかも、第1AD変換部62に異常が生じたときにおいて、第1マイコン61は、第1搬送波電圧の周期Tc1を所定値Tcsetで固定すると共に、第2マイコン65によりモータMG1のV相,W相用の第2AD変換部66の基準起動タイミングが設定されるまで、モータMG1のトルク指令Tm1*を値0として各相の電圧指令Vu1*,Vv1*,Vw1*が値0になるようにする。また、第2マイコン65は、角の電圧指令Vu1*,Vv1*,Vw1*が値0で且つ第2AD変換部66により得られる相電流Iv1の絶対値が閾値Irefよりも大きいときに、そのタイミングから周期Tc1の1/4だけずらしたタイミングをモータMG1のV相用の第2AD変換部66のAD基準起動タイミングθadvに設定する。また、これと同様に、モータMG1のW相用のAD基準起動タイミングθadwを設定する。そして、第2AD変換部66は、AD基準起動タイミングθadv,θadwから第1搬送波電圧の周期Tc1の1/2の周期で、電流センサ45v,45wからの信号をモータMG1のV相,W相の相電流Iv1,Iw1に変換する。これにより、モータMG1のV相,W相用の第2AD変換部66の起動タイミングと、インバータ41の対応する相のトランジスタのスイッチングタイミングとが重なるのを抑制することができる。この結果、モータMG1のV相,W相の相電流Iv1,Iw1の検出精度が低下するのを抑制することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータECU60(第1,第2マイコン61,65)に加えて、エンジンECU24とバッテリECU52とHVECU70とを備えるものとしたが、エンジンECU24とバッテリECU52とHVECU70とのうちの2つまたは3つが単一の電子制御ユニットとして構成されるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、蓄電装置として、バッテリ50を用いるものとしたが、キャパシタを用いるものとしてもよい。
実施例では、駆動輪39a,39bに連結された駆動軸36にプラネタリギヤ30を介してエンジン22およびモータMG1を接続すると共に駆動軸36にモータMG2を接続し、インバータ41,42を介してモータMG1,MG2とバッテリ50との間で電力をやりとりするハイブリッド自動車20の構成とした。しかし、駆動輪に連結された駆動軸に走行用のモータMG2を接続すると共にエンジン22の出力軸に発電用のモータMG1を接続し、インバータ41,42を介してモータMG1,MG2とバッテリ50との間で電力をやりとりするするいわゆるシリーズタイプのハイブリッド自動車の構成としてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、第1,第2マイコン61,65の第1,第2AD変換部62,66のうち第1AD変換部62に異常が生じたときについて説明した。この場合、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係としては、エンジン22が「エンジン」に相当し、モータMG1が「第1モータ」に相当し、インバータ41が「第1インバータ」に相当し、モータMG2が「第2モータ」に相当し、インバータ42が「第2インバータ」に相当し、バッテリ50が「蓄電装置」に相当し、電流センサ45v,45wが「第1電流センサ」に相当し、電流センサ46v,46wが「第2電流センサ」に相当し、第1マイコン61が「第1制御装置」に相当し、第2マイコン65が「第2制御装置」に相当する。しかし、第1,第2AD変換部62,66のうち第2AD変換部66に異常が生じたときについても同様に考えることができる。この場合、エンジン22が「エンジン」に相当し、モータMG2が「第1モータ」に相当し、インバータ42が「第1インバータ」に相当し、モータMG1が「第2モータ」に相当し、インバータ41が「第2インバータ」に相当し、バッテリ50が「蓄電装置」に相当し、電流センサ46v,46wが「第1電流センサ」に相当し、電流センサ45v,45wが「第2電流センサ」に相当し、第2マイコン65が「第1制御装置」に相当し、第1マイコン61が「第2制御装置」に相当する。この場合でも、実施例と同様に以下の効果を奏することができる。第2AD変換部66に異常が生じたときでも、第1マイコン61からの相電流Iv2,Iw2を用いてインバータ42を制御する(モータMG2を駆動する)ことができるから、退避走行可能な距離を長くすることができる。モータMG2のV相,W相用の第1AD変換部62の起動タイミングと、インバータ42の対応する相のトランジスタのスイッチングタイミングとが重なるのを抑制することができる。この結果、モータMG2のV相,W相の相電流Iv2,Iw2の検出精度が低下するのを抑制することができる。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、ハイブリッド自動車の製造産業などに利用可能である。
20 ハイブリッド自動車、22 エンジン、23a クランクポジションセンサ、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30 プラネタリギヤ、36 駆動軸、38 デファレンシャルギヤ、39a,39b 駆動輪、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、45v,45w,46v,46w,51b 電流センサ、50 バッテリ、51a 電圧センサ、51c 温度センサ、52 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、54 電力ライン、60 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、61 第1マイコン、62 第1AD変換部、65 第2マイコン、66 第2AD変換部、70 HVECU、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、D11〜D16,D21〜D26 ダイオード、MG1,MG2 モータ、T11〜T16,T21〜T26 トランジスタ。

Claims (1)

  1. エンジンと、
    第1モータと、
    前記第1モータを駆動する第1インバータと、
    第2モータと、
    前記第2モータを駆動する第2インバータと、
    前記第1,第2インバータを介して前記第1,第2モータと電力をやりとりする蓄電装置と、
    前記第1モータと前記第1インバータとを接続する第1電力ラインに取り付けられた第1電流センサと、
    前記第2モータと前記第2インバータとを接続する第2電力ラインに取り付けられた第2電流センサと、
    前記第1電流センサからの第1信号を第1変換部により第1相電流に変換し、前記第1モータの第1トルク指令と前記第1相電流とに基づいて第1各相電圧指令を設定し、前記第1各相電圧指令と第1搬送波電圧との比較により第1PWM信号を生成して前記第1インバータの複数のスイッチング素子をスイッチング制御する第1制御装置と、
    前記第2電流センサからの第2信号を第2変換部により第2相電流に変換し、前記第2モータの第2トルク指令と前記第2相電流とに基づいて第2各相電圧指令を設定し、前記第2各相電圧指令と第2搬送波電圧との比較により第2PWM信号を生成して前記第2インバータの複数のスイッチング素子をスイッチング制御する第2制御装置と、
    を備え、
    前記第1制御装置と前記第2制御装置とは、互いに通信可能であり、
    前記第1モータおよび前記第2モータのうち、一方のモータは前記エンジンからの動力を用いて発電し、他方のモータは走行用の動力を出力するハイブリッド自動車であって、
    前記第2制御装置は、前記第1変換部に異常が生じたときには、前記第2変換部により前記第1信号を前記第1相電流に変換して前記第1制御装置に送信し、
    前記第1制御装置は、前記第1変換部に異常が生じたときには、前記第2制御装置からの前記第1相電流に基づいて前記第1各相電圧指令を設定し、
    更に、前記第1制御装置は、前記第1変換部に異常が生じたときには、前記第1搬送波電圧の周期を所定周期で固定すると共に、前記第2制御装置により基準起動タイミングが設定されるまで前記第1各相電圧指令が値0になるようにし、
    前記第2制御装置は、前記第1変換部に異常が生じたときには、前記第1各相電圧指令が値0で且つ前記第2変換部により得られる前記第1相電流の絶対値が閾値よりも大きいときに、そのタイミングから前記所定周期の1/4だけずらしたタイミングを前記基準起動タイミングに設定し、前記基準起動タイミングから前記所定周期の1/2の周期で前記第2変換部により前記第1信号を前記第1相電流に変換する、
    ハイブリッド自動車。
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