以下に、本願の開示する情報管理システム、情報管理方法および情報管理プログラムの実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。まず、第1の実施形態について説明する前に、情報利用の手法の一般的な例を説明する。
(情報利用の手法の一例)
図14は、記憶装置に格納される情報を利用する手法の一例について説明するための図である。図14の例は、以下の状況を前提とする。まず、複数ユーザ(たとえば、ユーザA,B)が自由に利用できる情報が格納されるデータベースDBが存在する。ユーザ(例えばユーザA)が自分の情報処理装置を利用して情報を作成すると、作成された情報は適宜データベースDBに格納される。ユーザ(例えばユーザA)は、自分が作成した情報をデータベースDBに格納するだけでなく、他のユーザ(例えばユーザB)が作成しデータベースDBに格納された情報を参照することができる。
このとき、たとえば、イベントが発生し(図14、(1))、ユーザBが当該イベントに対応するための情報をデータベースDBから取得したいと考えたとする。ユーザBは、データベースDBにイベントに関連するキーワードを入力することで、イベントに関連する情報をキーワード検索する(図14、(2))。ユーザBは、検索の結果、関連する情報をたとえば格納された日時が新しい順に表示するリストを閲覧する(図14、(3))。そして、ユーザBは、リストから特に関連度が高そうな情報を選択し、詳細を確認する。ユーザBは、確認の結果、当該情報を利用できると考えれば、当該情報を利用してイベントに対応するための情報を作成する(図14、(4))。そして、ユーザBが作成した情報は、データベースDBに格納される(図14、(5))。データベースDBに格納される情報は、こうして順次増加し、ユーザが検索し利用できる情報は質量ともに増加していく。
しかし、図14の例では、ユーザBがデータベースDBを参照して情報を作成した場合に、どの情報が有用であったか、どの情報を利用したか等の情報は、ユーザAは知ることが出来ない。
(インシデント回答作成の例)
図15は、従来の手法によって、過去の情報を利用してインシデント対応のための回答が作成される場合について説明するための図である。インシデントとは、一般的には「出来事」を意味するが、情報セキュリティ分野では、コンピュータやネットワークのセキュリティに影響する出来事を意味する。インシデントとは、たとえば、情報処理装置の操作中に発生するトラブルまたは質問事項を指す。
図15を参照し、2017年1月1日に顧客Xが使用するX社製品においてインシデントが発生したとする。顧客XはオペレータAに対して、インシデントの発生を通知し対応の回答を求める問合せをする(図15、(1))。このとき、顧客Xは、インシデントに関連する情報、たとえば、情報処理装置の品番や情報処理装置ごとに指定されるエラー番号等をオペレータAに通知する。図15の例では、顧客Xは製品に表示されるエラー番号「EFU−12345」を通知する。顧客Xの問い合わせを受けたオペレータAは、通知されたエラー番号「EFU−12345」を検索キーワードとして用い、データベースに格納される情報を検索する(図15、(2))。オペレータAは、検索の結果、(3)で示す検索結果を取得する。検索結果においては、情報は、各情報を識別するための情報(図15の例ではインシデントを一意に特定する識別子である「INC10」等)とともに、作成された日付が新しい順に並べられている。オペレータAは、検索結果を見て、特に問合せのあったインシデントと関連が高そうな情報をクリックして詳細画面を表示させて詳細を確認する(図15、(4))。そして、オペレータAは、問合せがあったインシデントと同様の事例に関する情報を特定し、必要に応じてコピーして自分の回答を作成する(図15、(5))。オペレータAは作成した回答を顧客Xに送付する(図15、(6))。また送付された回答は、データベースに蓄積される(図15、(7))。
その後さらに、2017年2月1日に他の顧客YのX社製品においてインシデントが発生したとする。顧客Yがインシデントに関する問い合わせをしたところ(図15、(8))、オペレータAとは別のオペレータBが対応する。顧客Yの問い合わせは、前の顧客Xの問い合わせと同じ内容である。オペレータBは、過去に同じインシデントがあったことは知らず、検索キーワード「EFU−12345」を用いてデータベースを検索する(図15、(9))。オペレータBが取得する検索結果は、オペレータAによる回答の内容(「INC100」で特定される情報)を含む(図15、(10))。オペレータAの回答はオペレータAが(3)で取得した検索結果に含まれる情報よりも日付けが新しいため、オペレータAがコピーした情報(「INC20」,「INC40」で特定される情報)よりも上位に表示される。しかし、オペレータBは、オペレータAが回答作成時に参照した情報がどれか知ることが出来ないため、検索結果に含まれる情報一つ一つを同じように閲覧し確認する。そして、オペレータBは自分の判断に基づき、関連性が高いと判断した情報、「INC20」、「INC30」、「INC50」をクリックして詳細画面を確認し(図15、(11))、適宜コピーして回答を作成する(図15、(12))。オペレータBは、作成した回答を顧客Yに送付する(図15、(13))。
図15の例において、オペレータA,Bが取得する検索結果はたとえば、検索キーワードのヒット数が多い順に、かつ、作成日時が新しい順に並べられて表示される。このため、必ずしも上位の情報が、オペレータA,Bが対処するインシデントと関連性が高いとは限らない。また、オペレータは自分が検索する前に他のオペレータがどの情報が関連性が高い情報であると考えたか知ることができない。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る情報管理システム1の概要について説明するための図である。第1の実施形態に係る情報管理システム1は、サーバ10と、第1のデータベース(以下DBとも呼ぶ。)20と、第2のデータベース30と、情報処理装置40と、を備える。サーバ10は、第1のDB20、第2のDB30、情報処理装置40各々とネットワークNWにより通信可能に接続される。
サーバ10は、情報処理装置40から送信される検索要求に応じて、第1のDB20および第2のDB30に格納される情報を参照し情報を検索する。また、サーバ10は、情報処理装置40から送信される情報を第1のDB20および第2のDB30に記憶させる。
第1のDB20は、情報を格納する記憶装置である。第1のDB20の構成は特に限定されず、サーバ10からの入力に応じて情報を記憶し、サーバ10からの要求に応じて所定の情報を出力することができればよい。
第1のDB20は、情報管理システム1において管理されるインシデント情報21を記憶する。図2は、第1の実施形態に係る情報管理システム1において管理されるインシデント情報の構成の一例について説明するための図である。
図2の例では、インシデント情報は、「インシデントID」、「インシデント内容」、「対応者ID」、「顧客ID」、「キーワード」を含む。「インシデントID」は、各インシデントおよび当該インシデントに対応して作成された情報を一意に特定する識別子(Identifier)である。「インシデント内容」は、当該インシデントの内容である。インシデント内容は、たとえば、製品に表示されたエラーコードや、製品の名称、どのようなエラーが発生したかの説明等を含む。「対応者ID」は、顧客からインシデントに関する問い合わせを受けて対応したオペレータを一意に特定する識別子である。「顧客ID」は、インシデントに関する問い合わせをした顧客を一意に特定する識別子である。「キーワード」は、対応したオペレータが当該インシデントに関する情報を検索するために使用した検索キーワードである。
たとえば図2の例では、「インシデントID,INC100」に対して、「インシデント内容,PC(M543)でDBに接続不可(エラーコード:EFU−12345)」が対応付けて記憶される。また、「インシデントID,INC100」に対して、「対応者ID,OP0023」、「顧客ID,C876」、「キーワード,EFU−12345」が記憶される。これは、インシデントID「INC100」で特定されるインシデントが発生し、その内容は、PC(M543)がデータベースに接続できない、というトラブルであったことを示す。また、このトラブルは、エラーコード「EFU−12345」で特定されるトラブルであることを示す。また、インシデントID「INC100」のインシデントに対して、対応者ID「OP0023」で特定されるオペレータが対応したことを示す。そして、インシデントID「INC100」のインシデントは、顧客ID「C876」で特定される顧客から問い合わせがあったインシデントであることを示す。また、対応者ID「OP0023」で特定されるオペレータは、インシデントID「INC100」のインシデントについて、キーワード「EFU−12345」を用いて情報検索を実行したことを示す。なお、図2に示すインシデント情報の構成は一例であって、インシデント情報は他の情報を含んでもよい。
第2のDB30は、情報を格納する記憶装置である。第2のDB30の構成は特に限定されず、サーバ10からの入力に応じて情報を記憶し、サーバ10からの要求に応じて所定の情報を出力することができればよい。第2のDB30は、ナレッジ情報31とオペレータ情報32とを記憶する。図3は、第1の実施形態に係る情報管理システム1において管理されるナレッジ情報31の構成の一例について説明するための図である。図4は、第1の実施形態に係る情報管理システム1において管理されるオペレータ情報32の構成の一例について説明するための図である。
図3の例では、ナレッジ情報は、「インシデントID」、「ナレッジID」、「ナレッジ」、「参照元」、「参照先」、「引用元」、「引用先」、「評価」を含む。「インシデントID」は図2に示す「インシデントID」と同様であり、インシデントを一意に特定する情報である。「ナレッジID」は、ナレッジを一意に特定する情報である。「ナレッジ」は、対応するインシデントについて作成された情報である。たとえば、「ナレッジ」は、当該インシデントに対応したオペレータが作成した回答である。「参照元」は、対応したオペレータが当該インシデントへの回答を作成する際に参照した情報である。「参照先」は、作成中に当該ナレッジを参照した他のナレッジを特定する情報である。「引用元」は、オペレータが当該インシデントへの回答を作成する際に引用した情報である。「引用先」は、当該ナレッジを引用した他のナレッジを特定する情報である。図3の例では、「参照元」、「参照先」、「引用元」、「引用先」はそれぞれインシデントIDによって特定される。「評価」は、当該ナレッジに対する評価値である。
図3の例では、「インシデントID,INC100」に対応付けて、「ナレッジID,N001」、「ナレッジ,・・・」、「参照元,INC020、INC004」、「参照先,INC300」が記憶される。さらに、「インシデントID、INC100」に対応付けて、「引用元,INC004」、「引用先,INC300」「評価,8」が記憶される。これは、インシデントID「INC100」で特定されるインシデントが発生したときに、対応したオペレータが回答としてナレッジ「・・・」を作成し顧客に送ったことを示す。回答として送られたナレッジは、ナレッジID「N001」で特定されることを示す。また、インシデントID「INC100」のインシデントに対応するナレッジ作成時に、対応者が「INC020」「INC004」で特定されるインシデントのナレッジを参照したことを示す。また、インシデントID「INC100」のナレッジにおいて、インシデントID「INC004」のナレッジが引用されていることを示す。また、インシデントID「INC100」のナレッジは、インシデントID「INC300」のナレッジの作成時に参照されていることを示す。また、インシデントID「INC100」のナレッジは、インシデントID「INC300」のナレッジにおいて引用されていることを示す。また、インシデントID「INC100」のナレッジに対する評価値は「8」であることを示す。第1の実施形態では、ナレッジの評価値は「1」〜「10」までの数値で示し、数字が大きいほど評価が高いものとする。評価値は、ナレッジを参照したユーザが入力してもよく、情報管理システム1の運用者が入力してもよい。また、サーバ10がSNS等を介して評価値を取得するものとしてもよい。なお、図3に示すナレッジ情報の構成は一例であって、ナレッジ情報は他の情報を含んでもよい。なお、ナレッジを作成するオペレータは、顧客からの質問に対して回答を作成して送信する処理を実行するだけであり、ナレッジの蓄積、情報の管理は情報管理システム1側が自動的に実行する。
次に、図4を参照しオペレータ情報32について説明する。図4の例では、オペレータ情報32は、「オペレータID」、「対応インシデント」、「評価」を含む。「オペレータID」は、インシデントについての質問に対応するオペレータ各々を一意に特定する識別子である。図4の「オペレータID」は、図2の「対応者ID」と同じである。「対応インシデント」は、「オペレータID」で特定されるオペレータが過去に対応したインシデントを特定する情報である。図4の例では、「対応インシデント」はインシデントID(図2,3参照)によって示される。「評価」は、「オペレータID」で特定されるオペレータの過去の対応に対する評価値である。ただし、「評価」は数値以外の情報によって示してもよい。図4の例では、「評価」は1から10までの数値で示し、数字が大きいほど評価が高いものとする。
図4の例では、「オペレータID,OP0001」に対応付けて、「対応インシデント,INC300、INC465、…」、「評価,9」が記憶される。これは、オペレータID「OP0001」で特定されるオペレータは、過去にインシデントID「INC300、INC465、…」で特定されるインシデントに対応したことを示す。また、オペレータID「OP0001」で特定されるオペレータの評価値は「9」であることを示す。なお、図4に示すオペレータ情報32の構成は一例であって、オペレータ情報32は他の情報を含んでもよい。
図1の例では、インシデント情報21、ナレッジ情報31およびオペレータ情報32を、サーバ10とは別の第1のDB20、第2のDB30に格納するものとした。しかし、これに限らず、インシデント情報21、ナレッジ情報31およびオペレータ情報32はサーバ10からアクセス可能であれば、任意の装置に格納してよい。たとえば、第1のDB20および第2のDB30をサーバ10と一体としてもよい。また、第1のDB20と第2のDB30を一体としてもよい。
情報処理装置40は、任意の情報処理端末である。情報処理装置40は、ネットワークNWを介してサーバ10にアクセスする。情報処理装置40はたとえば、インシデントに対応するオペレータが使用する端末である。情報処理装置40はたとえば、パーソナルコンピュータ(PC)、タブレットコンピュータ、スマートフォン等である。図1には一つの情報処理装置40を示す。ただし、情報管理システム1を利用するユーザ(オペレータ)の数に応じて、複数の情報処理装置40が存在するものとする。
図1に戻り、サーバ10の構成および機能につきさらに説明する。サーバ10は、記憶部11と、制御部12と、入力部13と、出力部14と、通信部15と、を有する。
記憶部11は、サーバ10における処理に使用される情報および処理の結果生成される情報を記憶する。記憶部11はたとえば、半導体メモリ素子や記憶装置である。半導体メモリ素子としては、VRAM(Video Random Access Memory)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)やフラッシュメモリ(flash memory)などが挙げられる。また、記憶装置としては、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置が挙げられる。
記憶部11は、条件記憶部101を有する。条件記憶部101は、サーバ10による順序付け処理(後述)の条件を記憶する。図5は、第1の実施形態に係る情報管理システム1における順序付け処理の条件の一例について説明するための図である。
図5に示すように、条件記憶部101は、「条件ID」と、「対象」と、「基準」と、「フラグ」と、を記憶する。「条件ID」は順序付け処理の条件を一意に特定するための識別子である。「対象」は順序を決定するために参照する情報を示す。「基準」は「対象」に基づいて情報を順序付けるための基準を示す。「フラグ」はその時点で選択されている条件を示す。
たとえば、図5の例では、「条件ID,C001」、「対象、引用元数」、「基準、降順」、「フラグ、ON」が記憶される。これは、条件ID「C001」で特定される条件では、ナレッジの引用元数すなわち当該ナレッジが引用しているナレッジの数が多いほど上位になるようナレッジを順序付けることを示す。また、条件ID「C001」の条件がその時点で選択されていることを示す。また、図5の例では、「条件ID,C006」、「対象、オペレータ評価」、「基準、降順」「フラグ,OFF」が記憶される。これは、条件ID「C006」で特定される条件では、ナレッジを作成したオペレータの評価値が高いほど上位になるようナレッジを順序付けることを示す。また、条件ID「C006」の条件はその時点で選択されていないことを示す。
制御部12は、サーバ10の動作および機能を制御する。制御部12としてたとえば、各種の集積回路や電子回路を採用できる。また、制御部12に含まれる機能部の一部を別の集積回路や電子回路とすることもできる。例えば、集積回路としては、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)が挙げられる。また、電子回路としては、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などが挙げられる。制御部12の構成については後述する。
入力部13は、外部からの情報の入力を受け付ける。入力部13はたとえば、マウス、キーボード、ジョイスティック、タッチパネル等である。
出力部14は、任意の形式の情報を外部に出力する。出力部14はたとえば、モニタ、スピーカ、プリンタ等である。
通信部15は、サーバ10と第1のDB20、第2のDB30および情報処理装置40との間での情報の送受信を実現する。通信部15が実現する通信の形式は特に限定されない。通信部15はたとえば、第1のDB20、第2のDB30および情報処理装置40が対応する形式であれば、無線通信および有線通信のいずれを実現してもよい。通信部15の具体的態様は特に限定されない。
(制御部12の各部の機能)
制御部12は、検索部201、第1の付加部202、第2の付加部203、第3の付加部204、第1の特定部205、第2の特定部206、第3の特定部207、条件設定部208、順序付け部209、表示制御部210を有する。
検索部201は、情報処理装置40から通信部15を介してキーワードと検索リクエストを受信する。検索部201は、受信したキーワードを用いて、第2のDB30に記憶されるナレッジ情報31の検索を実行する。検索部201はキーワードがヒットした情報を検索結果として出力する。検索部201の検索結果は、後述する順序付け処理を経て、情報処理装置40に送信される。
第1の付加部202は、情報処理装置40に表示される検索結果表示画面におけるユーザの所定の動作に応じて、第2のDB30に記憶されるナレッジ情報31に「参照元」および「参照先」の情報を付加する。
「参照元」とは、たとえば、ユーザが情報を作成中に参照した他の情報である。また、「参照先」とは、作成中に他の情報を参照した情報である。たとえば、ユーザがAという情報を作成しているときに、Aに関連性があるBという情報を検索によってみつけたとする。そしてユーザがBの内容を確認したとする。この場合、AはBの参照先であり、BはAの参照元である。
第2の付加部203は、情報処理装置40に表示される検索結果表示画面におけるユーザの所定の動作に応じて、第2のDB30に記憶されるナレッジ情報31に「引用元」および「引用先」の情報を付加する。
「引用元」とは、たとえば、ユーザが情報を作成中に参照した後、自分が作成した情報の中で引用した他の情報である。また、「引用先」とは、たとえば、他の情報を引用している情報である。たとえば、ユーザがAという情報を作成しているときに、Aに関連性があるB,Cという情報を検索によって見つけたとする。そして、ユーザは、B,Cの内容を確認したとする。そして、ユーザは、Bの内容はAに関連性があると判断し、Bの内容をコピーアンドペーストする。他方、ユーザは、Cの内容はAとの関連性が低いと判断し、Cの内容はコピーしなかったとする。この場合、Aは、B,Cの参照先であり、B,CはAの参照元である。また、AはBの引用先であり、BはAの引用元である。しかし、Cはコピーされていないため、AはCの引用先ではなく、CはAの引用元ではない。
参照、引用の有無は予めユーザの情報処理装置40における所定の操作の有無に基づいて判定するよう、予め第1の付加部202および第2の付加部203を設定する。たとえば、ユーザが検索結果表示画面上でクリック操作を実行し、特定の情報の詳細を表示させたとする。すると第1の付加部202は、クリック操作を検知して、当該特定の情報を参照元、ユーザが作成中の情報を参照先として特定する。そして、第1の付加部202は、特定した参照元と参照先の情報を第2のDB30に記憶する。
またたとえば、ユーザが検索結果表示画面上でコピーアンドペースト操作を実行し、特定の情報を、作成中の情報の情報作成画面にコピーしたとする。すると第2の付加部203は、コピーアンドペースト操作を検知して、当該特定の情報を引用元、ユーザが作成中の情報を引用先として特定する。そして、第2の付加部203は、特定した引用元と引用先の情報を第2のDB30に記憶する。
なお、第1の付加部202が参照元および参照先を検知するタイミングは上記の例に限定されない。同様に、第2の付加部203が引用元および引用先を検知するタイミングは上記の例に限定されない。たとえば、検索結果表示画面に「参照」ボタンや「引用」ボタンを設ける。そして、当該ボタンに対するクリック操作があった場合に、参照または引用があったことを検知するように第1の付加部202および第2の付加部203を構成してもよい。また、検索結果表示画面上でのユーザのクリック操作に対応する情報のみを表示する参照情報表示画面を表示するようにしてもよい。そして、参照情報表示画面上でのユーザのコピーアンドペースト操作に対応する情報を引用元として検知するように第2の付加部203を構成してもよい。
第3の付加部204は、入力部13から入力されるオペレータの評価値や各情報の評価値を、第2のDB30にインシデントIDに対応付けて記憶する。
第1の特定部205は、検索部201から検索結果を受信する。そして、第1の特定部205は、検索結果に含まれる、第2のDB30に記憶される情報のうち、引用元および引用先が登録される情報を特定する。また、第1の特定部205は、特定した情報各々の、引用元および引用先の数をカウントする。第1の特定部205は、特定結果を順序付け部209に送る。
第2の特定部206は、検索部201から検索結果を受信する。そして、第2の特定部206は、検索結果に含まれる、第2のDB30に記憶される情報のうち、参照元および参照先が登録される情報を特定する。また、第2の特定部206は、特定した情報各々の、参照元および参照先の数をカウントする。第2の特定部206は、特定結果を順序付け部209に送る。
第3の特定部207は、検索部201から検索結果を受信する。そして、第3の特定部207は、検索結果に含まれる、第2のDB30に記憶される情報各々の評価値を特定する。また、第3の特定部207は、第2のDB30に記憶されるオペレータ情報32のうち、検索結果に含まれる情報のインシデントIDに対応するオペレータの評価値を特定する。第3の特定部207は、特定した情報の評価値と、オペレータの評価値を、順序付け部209に送る。
条件設定部208は、順序付け部209が検索結果を順序付ける際の条件の設定を受信し、記憶部11に記憶する。条件は、ユーザが入力部13または通信部15を介して入力してもよい。また、条件は、デフォルトでサーバ10に設定され、サーバ10が所定の状態を満たす場合に、条件記憶部101に記憶される当該状態に対応する条件が自動的に選択されるようにしてもよい。条件の詳細については後述する。
順序付け部209は、第1の特定部205、第2の特定部206および第3の特定部207から送信される特定結果に基づき、検索部201から送信される検索結果に含まれる情報の順序付けを行う。また、順序付け部209は、記憶部11に格納される条件記憶部101を参照し、その時点で選択されている条件に基づき、検索結果の順序付けを実行する。
表示制御部210は、順序付け部209による順序付けの結果を表示するよう制御する。たとえば、表示制御部210は、検索部201による検索結果を順序付け部209による順序付けに従って表示する画面を、検索リクエストを送信した情報処理装置40に送信する。表示画面の例については後述する。
(情報管理システムにおける処理の流れの一例)
図6は、第1の実施形態に係る情報管理システム1における処理の流れの一例を説明するためのフローチャートである。図6に示すように、まず、情報処理装置40がサーバ10に対して検索リクエストとキーワードとを送信する(ステップS61)。検索リクエストとキーワードを受信したサーバ10は、キーワードを用いて検索を実行する(ステップS62)。サーバ10は、検索結果を情報処理装置40に送信する。送信された検索結果は、情報処理装置40において表示される(ステップS63)。情報処理装置40のユーザは、表示された検索結果を閲覧する。そして、ユーザは、検索結果のうち自分が作成する情報に関連すると思われる情報を参照する(ステップS64)。たとえば、ユーザは、表示画面上で所定の動作を実行する。ユーザの所定の動作は、サーバ10により検知される。サーバ10は、検知した所定の動作に基づき、第2のDB30に、参照先と参照元を登録する(ステップS65)。さらにユーザは、参照した情報を引用して新しい情報を作成する。ユーザは、情報の作成が完了すると、表示画面上で所定の動作を実行する(ステップS66)。ユーザの所定の動作は、サーバ10により検知される。サーバ10は、検知した所定の動作に基づき、第2のDB30に、引用元と引用先を登録する(ステップS67)。さらに、サーバ10は、ユーザが新たに作成した情報を第2のDB30に登録する(ステップS68)。検索リクエストが情報処理装置40からサーバ10に送信される毎に、ステップS61〜S68の処理が実行される。
図7は、第1の実施形態に係る情報管理システム1を用いた情報作成について説明するための図である。まず、顧客Xの情報処理端末でインシデントが発生する。顧客Xは、2017年1月1日に、オペレータAに対してインシデントについて問い合わせをする(図7の(1))。このとき、顧客Xは、「Y社の製品Y−01でエラーメッセージ「Y−ERR1」が表示されてネットワークに接続できない」旨を伝える。問合せを受けたオペレータAは、情報管理システム1から関連する情報を取得するため、情報処理装置40を用いてサーバ10にアクセスする。オペレータAは、情報処理装置40に表示される検索リクエスト受付画面にキーワード「Y−ERR1」を入力し、検索リクエストを送信する(図7の(2))。サーバ10は、検索リクエストとキーワードを受信すると、第1のDB20、第2のDB30にアクセスして検索を実行する。そして、サーバ10は検索結果を情報処理装置40に送信する。情報処理装置40では、検索結果が表示される(図7、(3))。
ユーザは、検索結果を閲覧し、対応中のインシデントと関連がありそうな情報を参照する。たとえば、ユーザは、関連がありそうな情報を検索結果表示画面上でクリックして詳細画面で確認したり、検索結果表示画面からコピーする操作を実行する。たとえば、ユーザは該当する情報(たとえば図7(3)の「INC20」)を検索結果表示画面上でクリックする(図7、(4))。すると、クリックしたINC20の詳細画面が表示される。サーバ10は、ユーザがINC20をクリックした動作を検知し、INC20を作成中の情報「INC100」の参照元として第2のDB30に記憶する。サーバ10は参照先である「INC100」の情報も記憶する。この後、INC20が参照されたという情報は、表示画面上にも表示される。たとえば、「INC20」が表示される箇所に、参照先である「INC100」が表示される(図7、(5))。また、「INC20」を引用する際の便宜として「引用」ボタンを併せて表示するように画面を構成してもよい。図7の例では、ユーザはINC20を参照した後、さらに、INC40を参照する。INC40についてもINC20と同様に、参照先と参照元の情報がDB30に記憶される。
INC20およびINC40を参照した後、ユーザは、どの情報を引用するか決定する。たとえば、ユーザは、INC20を引用し、INC40は引用しない、と決定する。そして、ユーザは、引用するINC20を選択してCtrl+Cをエンターする処理等を行う。このとき、サーバ10は、オペレータAによるコピー動作等を検知する。そして、サーバ10は、第2のDB30中のINC20で特定されるナレッジに対応付けて、引用先「INC100」という情報を付加する。また、サーバ10は、第2のDB30中のINC100で特定されるナレッジに対応付けて引用元「INC20」という情報を付加する。そして、オペレータAは情報の作成を完了する。オペレータAが画面上で所定の動作を実行すると、サーバ10が当該所定の動作を検知する。オペレータAはたとえば、画面上に表示される「送信!」ボタンをクリックする。この操作によって、オペレータAが作成した情報は顧客Xに回答として送信される。ここで、サーバ10は、たとえば、オペレータAが情報作成画面に所定の情報をコピーした時点、または、「送信!」ボタンをクリックした時点を検知する(図7、(6))。そして、サーバ10は検知に応じて、第2のDB30に、引用元および引用先を示す情報を登録する。また、サーバ10は、オペレータAが作成した情報を第2のDB30に登録する。
なお、参照元、参照先、引用元、引用先の情報は第2のDB30に格納するだけでなく、画面上に表示されるようにしてもよい。またたとえば、図7の(5)に示すように、検索結果表示画面においてユーザが所定の動作をすると、所定の動作の対象である情報に対して、参照先が自動的にタグ付けされる等してもよい。また、情報作成画面上に、参照元が自動的にタグ付けまたはリンク付けされるようにしてもよい。たとえば、図7に示すように、参照先、参照元、引用先、引用元の登録時に、自動的に情報のタグ付け(リンク)をおこなってもよい。また、参照先、参照元、引用先、引用元の情報は、視覚的に判別しやすいように表示してもよい。たとえば、引用元を画面下部、引用先を画面上部に表示してもよい。
(検索処理の流れの一例)
図8は、第1の実施形態に係る情報管理システム1における検索処理の流れの一例について説明するためのフローチャートである。図8に示す処理は、図6のステップS62における処理に対応する。サーバ10はまず、情報処理装置40から検索リクエストとキーワードを受信する(ステップS81)。サーバ10の検索部201は、キーワードを用いて検索を実行する(ステップS82)。検索部201は検索結果を、第1の特定部205、第2の特定部206、および第3の特定部207に送信する。検索部201はまた、検索結果を順序付け部209に送信する。第1の特定部205は、検索結果に含まれる情報の引用元および引用先を特定する(ステップS83)。第2の特定部206は、検索結果に含まれる情報の参照元および参照先を特定する(ステップS83)。また、第3の特定部207は、検索結果に含まれる情報の評価値と、当該情報を作成したオペレータの評価値とを特定する(ステップS83)。第1の特定部205、第2の特定部206および第3の特定部207はそれぞれ、特定結果を順序付け部209に送信する。順序付け部209は、記憶部11の条件記憶部101を参照し、その時点で選択されている条件に基づき、検索結果の順序付けを行う(ステップS84)。たとえば、条件ID「C001」(図5参照)のフラグが「ON」の場合であれば、順序付け部209は、検索結果に含まれる情報を、引用している情報が多い順に並べる。そして、順序付け部209は順序付けした結果を表示制御部210に送信する。表示制御部210は、順序付け部209が並べ替えた検索結果を、情報処理装置40に送信する(ステップS85)。サーバ10は、検索リクエストがあるごとに、ステップS81〜S85の処理を繰り返す。
(検索結果表示画面の一例)
図7に戻り、第1の実施形態に係る検索処理が実行された場合についてさらに説明する。図7の例では、オペレータAが回答を送信した後の2017年2月1日に別の顧客Yが顧客Xと同様の問い合わせをオペレータBに対してする(図7の(7))。オペレータBは、オペレータAと同様、キーワード「Y−ERR1」と検索リクエストとをサーバ10に送信する(図7の(8))。サーバ10はこのとき、オペレータAが2017年1月1日に作成したナレッジ情報を含む検索結果を送り返す(図7の(9))。
図7の(9)では、引用した情報の数(引用元の数)が多い情報ほど上位に表示される順序付けが実行されている。そして、引用元となった情報を画面下部に表示する順位付けが実行されている。また、引用元および引用先の情報が、各情報と並べて表示されている。
このように、第1の実施形態のサーバ10は、引用先と引用元の情報を加味して検索結果を順序付けることができ、ヒットした情報を単純に新しい順に表示しない。また、引用先および引用元の情報が検索結果画面上に表示されるため、ユーザは容易に情報間の関連を知ることが出来る。このため、ユーザは、検索結果上位から閲覧していった場合に、似たような情報を繰り返しチェックする必要がなく、効率的に情報を利用することができる。
オペレータBは、検索結果表示画面を参照し、必要に応じて情報を引用して新しい情報を作成する(図7の(10)、(11))。オペレータBが作成した情報は、顧客Yに送信されるとともに第2のDB30に記憶される。
(条件選択の基準例)
図7の例では、引用元の数が多い情報ほど上位に表示し、上位に表示された情報の引用元を画面下部に表示する検索結果画面の例を示した。しかし、検索結果の順序付けは、ユーザが求める情報の種類に応じて、条件設定することができる。一例として以下の考え方に基づき、順序付けの条件を設定することができる。
(1)汎用性が高い情報を閲覧したい場合は引用元の数が多い順に順序付ける。
多くの情報を引用して作成された情報は、多様な情報を含んでおり、汎用性が高いと予想される。したがって、ユーザが汎用性の高い情報を探している場合は、順序付け条件として、引用元の数が多い順に順序付ける条件を選択する。
(2)専門性が高い情報を閲覧したい場合は引用元となった数が多い(すなわち、引用先の数が多い)順に順序付ける。
他の情報において引用されている数が多い情報は、他の同様の情報よりも精度が高い、または他の同様の情報には含まれていない情報を含んでいる、と予想される。したがって、かかる情報は専門性が高い情報であると予想される。そこで、ユーザが専門性の高い情報を探している場合は、順序付け条件として、引用元となった数が多い(すなわち、引用先の数が多い)順に順序付ける条件を選択する。
たとえば、検索結果画面に「汎用性優先」「専門性優先」等のボタンを設けてもよい。そして、いったん表示された検索結果画面に表示されるナレッジ情報の順序を、ユーザによる上記ボタンの選択に応じてサーバ10が並べ替えることができるようにしてもよい。このように構成すれば、ユーザが探している情報の特徴に応じて、検索結果画面の表示順序を調整することができる。このため、ユーザが検索結果の閲覧に費やす時間を短縮できる。また、ユーザが作成する情報の品質の向上に資する。また、検索結果画面に、検索でヒットした情報だけでなく、当該情報の引用元や引用先の情報を表示することで、ユーザが情報の関連を容易に辿ることができる。
(第1の実施形態の効果)
上記のように、第1の実施形態に係る情報管理システムは、記憶部(第2のDB30)と、第1の特定部(第1の特定部205)と、順序付け部(順序付け部209)と、を備える。記憶部は、複数のユーザが作成する情報を各々識別可能に記憶する。第1の特定部は、記憶した情報のうち、他の情報に引用されている情報と、当該情報が引用している情報と、を特定する。順序付け部は、第1の特定部による特定結果に基づき、複数のユーザが作成する情報を順序付ける。このため、ユーザは、それぞれの情報が実際に他のどの情報を引用し、また他のどの情報に引用されているのかを容易に知ることができる。そして、ユーザは、それぞれの情報が他の情報とどのように関連づけられているかを容易に知ることができる。このため、ユーザは、短時間で情報の関連付けを確認し、情報を有効活用することができる。このため、記憶部に膨大なナレッジが格納されている場合でも、ユーザは、ナレッジを効率的に利用することができる。また、ユーザは、情報が実際にどのように活用されたのか等、情報の実際の引用実績を容易に確認して自己の情報作成に有効に利用することができる。
第1の実施形態に係る情報管理システムは、さらに、複数のユーザが作成する情報が他の情報において引用されるごとに、記憶部に記憶される当該情報および当該他の情報に、引用された旨および引用した旨を示す情報を付加する第1の付加部(第1の付加部202)を備える。このため、第1の実施形態に係る情報管理システムは、複数のユーザによる情報利用が進むにつれて、各情報の引用実績を示す情報を記憶部に反映することができる。このため、情報管理システムは、ユーザによる情報の引用実績を反映した検索結果を表示することができ、さらにナレッジの有効活用を促すことができる。
また、第1の実施形態に係る情報管理システムにおいて、順序付け部は、第1の特定部が特定した情報のうち、引用する他の情報の数が多い順に情報を順序付ける。このため、ユーザは、汎用性が高いと考えられる、他の情報を多く引用している情報をすぐに見つけることができる。このため、情報管理システムは、ユーザのニーズに応じた情報表示を実現することができ、さらにナレッジの有効活用を促すことができる。
また、第1の実施形態に係る情報管理システムにおいて、順序付け部は、第1の特定部が特定した情報のうち、引用された回数が多い順に情報を順序付ける。このため、ユーザは、専門性が高いと考えられる、他の情報に多く引用されている情報をすぐに見つけることができる。このため、情報管理システムは、ユーザのニーズに応じた情報表示を実現することができ、さらにナレッジの有効活用を促すことができる。
また、第1の実施形態に係る情報管理システムは、記憶した情報のうち、他の情報の作成時に参照された情報と、当該情報を参照した他の情報と、を特定する第2の特定部(第2の特定部206)をさらに備える。そして、順序付け部は、第1の特定部および第2の特定部による特定結果に基づき、複数のユーザが作成する情報を順序付ける。このため、情報管理システムはさらに精度の高い検索結果を表示することができる。そして、ユーザは、実際に他のユーザが引用した情報だけでなく、参照したものの引用はしなかった情報も加味して検索を実行することができる。したがって、情報管理システムは、さらに精度の高い検索結果を提供し、ナレッジの有効活用を促すことができる。
また、第1の実施形態に係る情報管理システムはさらに第2の付加部(第2の付加部203)を備える。第2の付加部は、複数のユーザが作成する情報が他の情報の作成時に参照されるごとに、記憶部に記憶される当該情報および当該他の情報に、参照された旨および参照した旨を示す情報を付加する。このため、情報管理システムは、ユーザによる情報利用の状況を逐次記憶部に反映していくことができる。したがって、情報管理システムは、ユーザの嗜好の変化やニーズの変化を反映した検索結果を表示することができる。このため、情報管理システムは、さらにナレッジの有効活用を促すことができる。
また、第1の実施形態に係る情報管理システムにおいて、順序付け部はさらに、複数のユーザの評価、複数のユーザが作成した情報各々の評価、ネットワークを介して取得される情報、のうち少なくとも一つに基づき、情報を順序付ける。このため、情報管理システムは、ユーザによる情報の使用状況だけでなく、情報の作成者に対する評価や情報自体の評価を加味して、検索結果を表示することができる。このため、情報管理システムは、さらにナレッジの有効活用を促すことができる。
また、第1の実施形態に係る情報管理システムにおいて、記憶部は、複数のユーザが作成した、インシデントに対する対応に関する情報を記憶する。このため、情報管理システムは、一度作成された情報を再利用できる場面が多いと予想されるインシデントに対する対応時に、過去の情報の有効活用を促すことができる。
(第2の実施形態)
上記第1の実施形態においては、サーバ10が情報処理装置40からの検索リクエストを受付けて検索を実行するものとした。これに限らず、たとえば、ユーザが使用する情報処理装置それぞれに情報管理ソフトウェアをインストールし、当該ソフトウェアを実行することで、情報管理を実現してもよい。情報処理装置に情報管理ソフトウェアをインストールして情報管理を実現する例について、以下に第2の実施形態として説明する。
図9は、第2の実施形態に係る情報管理システム1Aの構成の一例について説明するための図である。第2の実施形態に係る情報管理システム1Aは、サーバ50と、データベース(DB)60と、情報処理装置70と、を備える。サーバ50、データベース60および情報処理装置70は、ネットワークNWにより通信可能に接続される。
サーバ50は、情報管理システム1Aを運用する運用者が管理する情報処理装置である。サーバ50の具体的態様は特に限定されない。サーバ50は、情報処理装置70から送信される検索リクエストに応じてデータベース60に記憶される情報の検索を実行し、検索結果を情報処理装置70に送信する。
サーバ50は、制御部51と、記憶部52と、入力部53と、出力部54と、通信部55と、を有する。
制御部51は、サーバ50の動作および機能を制御する。制御部51としてたとえば、各種の集積回路や電子回路を採用できる。また、制御部51に含まれる機能部の一部を別の集積回路や電子回路とすることもできる。例えば、集積回路としては、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)が挙げられる。また、電子回路としては、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などが挙げられる。
制御部51は、検索部501、第1の特定部502、第2の特定部503、第3の特定部504、順序付け部505、条件設定部506、表示制御部507および反映実行部508を有する。第2の実施形態のサーバ50が有する、検索部501の機能および構成は、第1の実施形態の検索部201と同様である。また、第1の特定部502、第2の特定部503、第3の特定部504の機能および構成も、第1の実施形態の第1の特定部205、第2の特定部206、第3の特定部207と同様である。また、順序付け部505、条件設定部506、表示制御部507の機能および構成も、第1の実施形態の順序付け部209、条件設定部208、表示制御部210と同様である。第2の実施形態のサーバ50においては、反映実行部508を備える点が、第1の実施形態のサーバ10と異なる。以下、第1の実施形態と相違する点について説明する。
第2の実施形態に係るサーバ50において、反映実行部508は、情報処理装置70から送信される反映リクエストを受信し、反映リクエストの内容に応じて、データベース60に記憶される情報を更新する。
たとえば、反映実行部508は、情報処理装置70から、参照元および参照先についての情報をデータベース60に反映するよう要求する反映リクエストを受信する。反映実行部508は、反映リクエストに応じて、データベース60に記憶される参照元および参照先の情報を更新する。また、反映実行部508は、情報処理装置70から、引用元および引用先についての情報をデータベース60に反映するよう要求する反映リクエストを受信する。反映実行部508は、反映リクエストに応じて、データベース60に記憶される引用元および引用先の情報を更新する。また、反映実行部508は、情報処理装置70から、作成した情報を記憶するよう要求する反映リクエストを受信する。反映実行部508は、反映リクエストに応じて、データベース60に記憶される情報を更新する。反映リクエストの詳細は後述する。
記憶部52、入力部53、出力部54および通信部55の機能および構成は、第1の実施形態に係るサーバ10の記憶部11、入力部13、出力部14および通信部15と同様である。
データベース60の機能および構成は、第1の実施形態に係る第1のDB20および第2のDB30と同様である。
情報処理装置70は、制御部71、記憶部72、入力部73、出力部74および通信部75を有する。情報処理装置70が有する各部の機能は、情報管理ソフトウェアをインストールして実行することにより実現される。なお、入力部73、出力部74および通信部75の構成および機能は、第1の実施形態に係る情報処理装置40やサーバ10の入力部13、出力部14および通信部15と同様である。
制御部71は、情報処理装置70の動作および機能を制御する。制御部71としてたとえば、各種の集積回路や電子回路を採用できる。また、制御部71に含まれる機能部の一部を別の集積回路や電子回路とすることもできる。例えば、集積回路としては、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)が挙げられる。また、電子回路としては、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)などが挙げられる。
制御部71は、検索リクエスト送信部711、参照検知部712、引用検知部713、反映リクエスト送信部714および表示制御部715を有する。なお、図9の例では、情報処理装置70側に検索リクエスト送信部711を設けている。しかし、これに限らず、通常のブラウザの機能として検索と検索結果出力はサーバ50が実行し、それ以外の機能を情報処理装置70のブラウザプラグインに実装するように構成してもよい。そして、情報処理装置70側でソフトウェアが起動すると、検索結果から情報を選択(参照)したり、利用(引用)したりする情報処理装置70上での操作が自動的に記録される。
第2の実施形態に係る情報処理装置70は、表示制御部715(後述)の制御に応じて4種類の画面を表示する。図10は、第2の実施形態に係る情報処理装置70の画面表示例について説明するための図である。なお、情報処理装置70が検索リクエスト送信部711を有しない場合は、表示制御部715が表示制御する画面の数も変化する。表示画面の種類および数は特に限定されない。
図10の(1)は、第2の実施形態に係る情報処理装置70に表示される検索リクエスト受付画面の一例である。検索リクエスト受付画面は、ユーザが情報処理装置70において情報管理ソフトウェアを起動すると表示される。ユーザは検索リクエスト受付画面から、検索に用いるキーワードや、対応中のインシデントを特定する情報を入力することができる。そして、ユーザは検索リクエスト受付画面において「検索」をクリックすることで、サーバ10に検索リクエストを送信することができる。なお、検索に用いるキーワードや、インシデントを特定する情報の入力、検索リクエストの処理等は、第1の実施形態のサーバ20の検索部201で実行できるように構成してもよい。すなわち、検索リクエストの送信はプラグインではなくブラウザの標準機能としてもよい。
図10の(2)は、第2の実施形態に係る情報処理装置70に表示される検索結果表示画面の一例である。検索結果表示画面は、ユーザが検索リクエスト受付画面から、検索リクエストをサーバ50に送信した後に表示される。検索結果表示画面には、検索に用いたキーワード、作成中のインシデントを特定するインシデントID等が表示される。また、検索結果表示画面には、サーバ50での検索でヒットした情報の一覧が表示される。ヒットした情報には、当該情報に対応するインシデントIDが表示される。また、ヒットした情報の冒頭や概要などが表示される。ユーザは、検索結果表示画面に表示される情報の上で所定の操作をすることで、当該情報を次に説明する候補表示画面に表示することができる。たとえばユーザは、検索結果表示画面に表示される情報の上でクリック操作またはコピー等をすることで情報を候補表示画面(図10の(3))に記録させて、参照したい1以上の情報を選択することができる。選択した情報は次に説明する候補表示画面に表示される。また、検索結果表示画面上で上記所定の操作が実行されると、操作の対象である情報のURL(Uniform Resource Locator)が抽出される。抽出された情報は記憶部72(後述)に格納される。
図10の(3)は、第2の実施形態に係る情報処理装置70に表示される候補表示画面の一例である。検索結果画面上でユーザが選択した情報はまとめて候補表示画面に表示される。候補表示画面には、ユーザが選択した情報各々と対応付けてチェックボックスが表示される。ユーザはチェックボックスにチェック入力をすることで、当該情報を次に説明する情報作成画面にコピーすることができる。
図10の(4)は、第2の実施形態に係る情報処理装置70に表示される情報作成画面の一例である。情報作成画面上で、ユーザは新しい情報を作成して、サーバ50に送信する。送信した情報はデータベース60に記憶される。情報作成画面には、作成中の情報のインシデントIDと、候補表示画面上でチェック入力した情報のインシデントIDが表示される。また、画面下部には「実行」ボタンが表示される。ユーザは、「実行」ボタンをクリックすることで、作成した情報をサーバ50に送信することができる。
以上を前提に、制御部71の各部の動作および機能について説明する。
検索リクエスト送信部711は、ユーザが入力部73から入力する検索のためのキーワードと検索リクエストを受信し、サーバ50に送信する。検索リクエスト送信部711はたとえば、検索リクエスト受付画面上での「検索」ボタンのクリック操作を検知する。そして、検索リクエスト送信部711は、クリック操作検知時に入力されているキーワードとインシデントIDとをサーバ50に送信する。また、検索リクエスト送信部711は、インシデントIDを記憶部72に記憶させる。
参照検知部712は、ユーザが表示画面上で実行する所定の操作を検知する。たとえば、参照検知部712は、ユーザが検索結果表示画面上で実行するクリック操作を検知する。また、参照検知部712は、ユーザが検索結果表示画面上で実行するクリック操作の対象情報を特定する情報(たとえばインシデントID)を検知する。参照検知部712は検知した情報を、記憶部72に記憶させる。
引用検知部713は、ユーザが表示画面上で実行する所定の操作を検知する。たとえば、引用検知部713は、ユーザが候補表示画面上で実行する動作を検知する。たとえば、引用検知部713は、ユーザが候補表示画面上で実行するチェックボックスへのチェック入力を検知する。また、引用検知部713は、チェック入力の対象情報(たとえば当該情報のインシデントID)を検知する。引用検知部713は、検知した情報を、記憶部72に記憶させる。
反映リクエスト送信部714は、ユーザの所定の入力に応じて、サーバ50に反映リクエストを送信する。反映リクエスト送信部714はたとえば、ユーザが情報作成画面上で所定の操作を実行したときに、サーバ50に反映リクエストを送信する。たとえば、反映リクエスト送信部714は、ユーザが情報作成画面上で「実行」ボタンをクリックしたときに、反映リクエストをサーバ50に送信する。反映リクエスト送信部714はまた、反映リクエストとともに、反映する内容をサーバ50に送信する。たとえば、反映リクエスト送信部714は、インシデントID、参照元および参照先、引用元および引用先、新規に作成された情報などをサーバ50に送信する。
表示制御部715は、情報処理装置70の画面表示を制御する。たとえば、表示制御部715は、ユーザの入力に応じて、検索リクエスト受付画面、検索結果表示画面、候補表示画面、情報作成画面等を表示するよう制御する。
記憶部72は、情報処理装置70における処理に使用される情報および処理の結果生成される情報を記憶する。記憶部72はたとえば、半導体メモリ素子や記憶装置である。半導体メモリ素子としては、VRAM(Video Random Access Memory)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)やフラッシュメモリ(flash memory)などが挙げられる。また、記憶装置としては、ハードディスク、光ディスクなどの記憶装置が挙げられる。
記憶部72は、参照・引用記憶部721を有する。参照・引用記憶部721は、参照検知部712が検知した参照元および参照先の情報を記憶する。また、参照・引用記憶部721は、引用検知部713が検知した引用元および引用先の情報を記憶する。
図11は、第2の実施形態に係る情報処理装置70の記憶部72に記憶される参照・引用情報の構成の一例を示す図である。図11に示すように、参照・引用情報は、「作成中インシデントID」、「検索インシデントID」、「URL」、「参照」、「引用」を含む。「作成中インシデントID」は、ユーザが作成中の情報に対応付けられるインシデントIDを示す。「検索インシデントID」は、ユーザの検索リクエストに応じてサーバ50から送信される検索結果に含まれる情報各々を特定するインシデントIDを示す。「URL」は、対応する「検索インシデントID」の情報の内容を閲覧することができる画面のURL(Uniform Resource Locator)を示す。「参照」は、対応する「検索インシデントID」の情報が「作成中インシデントID」の情報を作成中のユーザによって参照されたか否かを示す。たとえば、「Y」は参照されたことを示し、「N」は参照されていないことを示す。「引用」は、対応する「検索インシデントID」の情報が「作成中インシデントID」の情報を作成中のユーザによって引用されたか否かを示す。たとえば、「Y」は引用されたことを示し、「N」は引用されなかったことを示す。参照および引用の処理が確定していないときはたとえば、「NA」が記憶される。
たとえば、図11の例では、「作成中インシデントID,INC500」に対応付けて、「検索インシデントID,INC10」、「URL,http://efsus…」、「参照,Y」、「引用,NA」が記憶される。これは、ユーザがインシデントID「INC500」で特定される情報の作成中に実行した検索の結果、インシデントID「INC10」で特定される情報がヒットしたことを示す。また、インシデントID「INC10」で特定される情報は、URL「http://efsus…」で特定されるURLで閲覧できることを示す。また、インシデントID「INC10」で特定される情報は、インシデントID「INC500」で特定される情報をユーザが作成しているときにユーザによって参照されたことを示す。また、インシデントID「INC10」で特定される情報は、インシデントID「INC500」で特定される情報の作成において、まだ引用されていないことを示す。
図11の例では、検索結果に含まれるすべての情報を「検索インシデントID」に対応付けて記憶するのではなく、ユーザが参照した情報のみを記憶するものとする。このため、「参照」は全て「Y」で表示する。もっとも検索結果に含まれるすべての情報を参照・引用記憶部721に記憶してもよい。この場合は、「参照,Y」は参照されたこと、「参照,N」は参照されていないことを示す等とする。また、図11の例は、ユーザがインシデントID「INC500」の情報を作成中に記憶される情報の例である。このため、いずれの情報についても「引用」されるか否かが未定であるため、全ての情報について「引用,NA」で示す。「引用」に対応付けて記憶される情報は、引用された場合は「引用,Y」、引用されなかった場合は「引用,N」に更新される。
(第2の実施形態における処理の流れの一例)
図12は、第2の実施形態に係る情報管理システム1Aにおける処理の流れの一例について説明するためのフローチャートである。
まず、情報処理装置70において、ユーザが情報を作成するために情報管理ソフトウェアを実行すると、検索リクエスト受付画面が表示される(図10、(1))。ユーザは検索リクエスト受付画面の所定のボックスに検索に使用するキーワードを入力する。そして、ユーザは画面下部の「検索!」ボタンをクリックする。検索リクエスト送信部711は、キーワードと検索リクエストをサーバ50に送信する(図12、S1201)。サーバ50の検索部501は、受信したキーワードに基づき検索を実行する(図12、S1202)。そして、第1の特定部502乃至第3の特定部504の特定結果と、記憶部52に記憶される条件とに基づき、順序付け部505が検索結果を順序付ける。サーバ50における検索の処理の流れは第1の実施形態と同様である。サーバ50の検索結果は、情報処理装置70に送信される。
情報処理装置70は、検索結果を表示する(図12、S1203)。このとき表示される画面はたとえば、図10の(2)に示すような検索結果画面である。ユーザは検索結果画面を閲覧して、参照したい情報についてクリック操作またはコピー操作等を実行する。参照検知部712は、クリックまたはコピー操作等を検知する。参照検知部712は、検知したクリックまたはコピー操作等の対象である参照元の情報のインシデントID、URLを抽出し、記憶部72に記憶する。また、参照検知部712は、当該情報が参照元であることを示す情報を記憶する(図12、S1204)。クリックまたはコピー操作等の対象は検索結果画面とは別の画面上にWorkファイルとして表示される(図12、S1205)。Workファイルはたとえば、図10の(3)の候補表示画面として表示される。そして、ユーザは候補表示画面の中からさらに、引用する情報を選択する。たとえば、ユーザは、候補表示画面中、各情報に対応付けて表示されるチェックボックスにチェックを入れる。チェックボックスにチェックが入れられた情報は自動的に、情報作成画面(図10の(4))上にインシデントIDが表示される(図12、S1206)。ユーザは、情報作成画面上で引用元の情報を参照しつつ情報を作成する(図12、S1207)。情報の作成が完了すると、ユーザは、情報作成画面上の「実行」ボタンをクリックする(図12、S1208「確定」)。引用検知部713は、クリック動作を検知する。引用検知部713は、クリック動作を検知すると、当該クリック動作時の作成情報のインシデントIDと、当該情報作成画面に表示されている引用元のインシデントIDとを取得する。そして、引用検知部713は、取得したインシデントIDに基づき、引用元の情報を記憶部72に記憶する。引用検知部713は、引用された情報がない場合は、記憶部72にその旨の情報を記憶する。そして引用検知部713は、反映リクエスト送信部714に反映リクエストの送信を指示する。反映リクエスト送信部714は、反映リクエストと、反映する内容とを、サーバ50に送信する。たとえば、反映リクエスト送信部714は、参照元および参照先、引用元および引用先、新しく作成された情報をサーバ50に送信する。サーバ50では、反映実行部508が反映リクエストを受信する。そして、反映実行部508は、データベース60に記憶される情報を更新する(図12、S1209)。
このように、第2の実施形態に係る情報処理装置70は、表示画面上におけるユーザの操作を検知して記憶する。そして、情報作成が完了すると、情報処理装置70は反映リクエストをサーバ50に送信し、サーバ50は反映リクエストに応じた情報データベース60を更新する。このため、参照元、参照先、引用元、引用先等の情報が逐次データベース60に蓄積される。そして、ユーザはナレッジそれぞれの参照、引用に関する情報を加味した検索結果を取得することができる。
なお、上記第2の実施形態では、ユーザによる情報作成が完了した時点でデータベース60の情報を更新するものとしたが、作成完了前にユーザの操作に応じてデータベース60を順次更新していくように構成してもよい。
なお、上記第2の実施形態では、ソフトウェアによって4種類の画面(図10の(1)〜(4))を表示する構成とした。これに限らず、たとえば、検索リクエストの受付(図10の(1))と検索結果の表示(図10の(2))は、通常ブラウザで実現するように構成してもよい。そして、候補表示画面(図10の(3))と情報作成画面(図10の(4))については、ブラウザプラグインを用いて実現するようにしてもよい。この場合、図9の検索リクエスト送信部711を削除し、サーバ50の検索部501側で同様の機能を実現するように構成してもよい。
(第2の実施形態の効果)
上記のように、情報処理装置側で参照元、参照先、引用元、引用先の情報を一時的に記憶し、情報作成が完了してからサーバ50に送信するように構成することで、通信回数を減じ処理効率を高めることができる。また、ユーザにあわせて情報処理装置における表示画面のカスタマイズ等を容易に実現することができる。
(変形例)
ところで、第1の実施形態では、情報管理システム1の運用者が、入力部13からオペレータの評価値やナレッジ情報の評価値を入力するものとした。そして、第3の付加部204が入力された評価値を第2のDB30に記憶される情報に付加するものとした。これに限らず、サーバ10は、ネットワークNW経由で顧客からのフィードバックを受信し、第2のDB30に反映するように構成してもよい。またたとえば、サーバ10はソーシャルネットワーキングサービス(SNS)等を利用してオペレータの評価値やナレッジ情報の評価値を取得するように構成してもよい。
また、検索に用いる条件(図5参照)は、単独で使用しても任意の組み合わせで使用してもよい。また、複数の条件を組み合わせた上で、条件ごとに重みづけしてもよい。
また、参照元、参照先、引用元、引用先等の情報は、情報へのタグ付けなどの技術を用いて記録してもよい。
(分散および統合)
図示した各装置の各構成要素は、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。たとえば、上記実施形態において、サーバ10,50の機能として説明した機能は、情報処理装置40,70上で動作するクライアントアプリケーションの機能として実装することができる。また、情報処理装置40,70の機能として説明した機能の一部または全部をサーバ10,50の機能として実装することができる。各機能の配置は、サーバ10,50、情報処理装置40,70の処理能力等に基づき決定することができる。
(情報管理プログラム)
また、上記の実施例で説明した各種の処理は、予め用意されたプログラムをサーバ等のコンピュータからタブレット端末やノート型コンピュータ等のコンピュータに配布し、サーバとコンピュータとが処理を協働して実行することによって実現することができる。そこで、以下では、図13を用いて、上記の実施例と同様の機能を有する情報管理プログラムを実行するコンピュータの一例について説明する。
図13は、各実施形態に係る情報管理プログラムを実行するコンピュータの一例について説明するための図である。図13に示すように、コンピュータ1000は、操作部1100と、ディスプレイ1200と、通信部1300とを有する。さらに、このコンピュータ1000は、CPU(Central Processing Unit)1400と、ROM(Read Only Memory)1500と、RAM(Random Access Memory)1600と、HDD(Hard Disk Drive)1700とを有する。これら1100〜1700の各部はバス1800を介して接続される。
HDD1700には、図13に示すように、上記の第1の実施形態で示した各部と同様の機能を発揮するモジュールを実装することができる情報管理プログラム1700aが予め記憶される。この情報管理プログラム1700aについては、図1に示した各々の各構成要素と同様、適宜統合または分離してもよい。すなわち、HDD1700に記憶される各データは、常に全てのデータがHDD1700に記憶される必要はなく、処理に必要なデータのみがHDD1700に記憶されればよい。
そして、CPU1400が、情報管理プログラム1700aの各モジュールをHDD1700から読み出してRAM1600に展開する。これによって、図13に示すように、情報管理プログラム1700aは、情報管理プロセス1600aとして機能する。この情報管理プロセス1600aは、HDD1700から読み出した各種データを適宜RAM1600上の自身に割り当てられた領域に展開し、この展開した各種データに基づいて各種処理を実行する。なお、情報管理プロセス1600aは、図1に示した各処理部にて実行される処理を含む。また、CPU1400上で仮想的に実現される各処理部は、常に全ての処理部がCPU1400上で動作する必要はなく、必要な処理部のみが仮想的に実現されればよい。
なお、上記の情報管理プログラム1700aについては、必ずしも最初からHDD1700やROM1500に記憶させておく必要はない。たとえば、コンピュータ1000に挿入されるフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)などの「可搬用の物理媒体」に各プログラムを記憶させる。または、DVD(Digital Versatile Disc)ディスク、光磁気ディスク、ICカードなどの「可搬用の物理媒体」に各プログラムを記憶させる。そして、コンピュータ1000がこれらの可搬用の物理媒体から各プログラムを取得して実行するようにしてもよい。また、公衆回線、インターネット、LAN、WAN(Wide Area Network)などを介してコンピュータ1000に接続される他のコンピュータまたはサーバ装置などに各プログラムを記憶させておいてもよい。そして、コンピュータ1000がこれらから各プログラムを取得して実行するようにしてもよい。