JP6749203B2 - ポリッシャ - Google Patents

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Description

本発明は、塗装面等の研磨面を研磨するポリッシャに関する。
塗装面などの研磨面を研磨するポリッシャにあっては、例えば下記特許文献1に開示されているようなものが知られている。このようなポリッシャは、駆動源としてモータが内蔵される。モータにより発生させた回転駆動力は、外部に出力される出力軸を回転させる。出力軸には、塗装面の研磨手法に応じて適宜のパッドが取り付けられる。取り付けられたパッドは、出力軸と共に回転して塗装面を研磨する。なお、パッドは、出力軸に付替え可能であり、塗装面の研磨手法に応じて適切なものを選択可能となっている。
特開2004−122337号公報
ところで、塗装面等の研磨面の研磨手法は、様々な手法が求められてきている。このため、上記したポリッシャにあっては、パッドの付替え以外で、バリエーションを有する研磨手法を設定したい。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであって、本発明が解決しようとする課題は、塗装面等の研磨面を研磨するポリッシャにおいて、パッドの付替え以外でも、研磨面の研磨手法にバリエーションを設けることにある。
上記した課題を解決するにあたって、本発明に係るポリッシャは次の手段をとる。すなわち、本発明の第1の発明に係るポリッシャは、研磨面を研磨するポリッシャであって、回転駆動力を発生するモータと、該回転駆動力を外部に出力する出力部と、前記モータから前記出力部に回転駆動力を伝達する伝達部と、を有し、前記伝達部は、前記出力部が複数種類の回転出力の形態で出力可能となるように該出力部に回転駆動力を伝達する構成を有し、前記出力部の回転出力の形態を切り替える形態切替部が、前記伝達部を支持するハウジングに設けられている、という構成である。
この第1の発明に係るポリッシャによれば、出力部が複数種類の回転出力の形態で出力可能となるように出力部に回転駆動力を伝達する構成を有する。このような構成を有する伝達部を支持するハウジングには、出力部の回転出力の形態を切り替える形態切替部が設けられている。これによって、複数種類の回転出力の形態をユーザの任意で切り替えることができる。したがって、この第1の発明に係るポリッシャによれば、パッドを付け替える以外でも、研磨面の研磨手法にバリエーションを設定することができる。なお、この出力部の出力としては、例えば、偏心運動(公転)に回転運動(自転)が強制的に組み込まれた形態であったり、或いは偏心運動(公転)に回転運動(自転)が研磨摩擦力に応じて組み込まれることがある形態であったりする。
本発明の第2の発明に係るポリッシャは、前記第1の発明に係るポリッシャにおいて、前記伝達部は、前記モータから回転駆動力を受けて回転する支軸部と、該支軸部の回転軸線に対して偏心した回転軸線で延びる偏心軸部とを有し、前記偏心軸部には、一体に偏心運動する前記出力部が設けられており、前記出力部の外周にはギヤが設けられ、且つ、該ギヤの周囲には該ギヤと噛合するインターナルギヤが設けられ、前記形態切替部は、前記インターナルギヤの前記ハウジングに対する位置に応じて、前記インターナルギヤに設定される被係止部に係止して該ハウジングに対する該インターナルギヤの相対位置を固定可能としたり、該被係止部に係止させずに該ハウジングに対する該インターナルギヤの相対位置を変位可能としたりするように構成され、前記インターナルギヤには、前記形態切替部に対して前記インターナルギヤの相対変位の変位速度が所定の速度以上となった場合に、前記形態切替部の前記被係止部に対する係止を規制する係止規制部が設けられている、という構成である。
この第2の発明に係るポリッシャによれば、係止規制部により、形態切替部に対してインターナルギヤの相対変位の変位速度が所定の速度以上となった場合に被係止部に対する形態切替部の係止を規制することができる。ここで、形態切替部はハウジングに支持されているので、『インターナルギヤの相対変位の変位速度』とはハウジングに対するインターナルギヤの相対的な回転速度となる。これによって、インターナルギヤの回転速度が速い場合には、形態切替部が無理にインターナルギヤの被係止部に係止することが無くなる。したがって、無理な係止による破損の防止を図ることができて、ポリッシャとしての製品寿命を延ばすことができる。
本発明の第3の発明に係るポリッシャは、前記第1の発明に係るポリッシャにおいて、前記伝達部は、前記モータから回転駆動力を受けて回転する支軸部と、該支軸部の回転軸線に対して偏心した回転軸線で延びる偏心軸部とを有し、前記偏心軸部には、一体に偏心運動するパッド部材が取り付けられており、前記パッド部材の外周にはギヤが設けられ、且つ、該ギヤの周囲には該ギヤと噛合するインターナルギヤが設けられ、前記形態切替部は、前記インターナルギヤの前記ハウジングに対する位置に応じて、前記インターナルギヤに設定される被係止部に係止して該ハウジングに対する該インターナルギヤの相対位置を固定可能としたり、該被係止部に係止させずに該ハウジングに対する該インターナルギヤの相対位置を変位可能としたりするように構成され、前記インターナルギヤには、前記形態切替部に対して前記インターナルギヤの相対変位の変位速度が所定の速度以上となった場合に、前記形態切替部の前記被係止部に対する係止を規制する係止規制部が設けられている、という構成である。
この第3の発明に係るポリッシャによれば、上記した第2の発明に係るポリッシャと略同様の作用効果を奏することができる。すなわち、形態切替部に対してインターナルギヤの相対変位の変位速度が所定の速度以上となった場合に、被係止部に対する形態切替部の係止を規制することができる。これによって、インターナルギヤの回転速度が速い場合には、形態切替部が無理にインターナルギヤの被係止部に係止することが無くなる。したがって、無理な係止による破損の防止を図ることができて、ポリッシャとしての製品寿命を延ばすことができる。また、インターナルギヤと噛合するギヤは、パッド部材の外周に直接設けられている。このため、部材点数が少なくなって製造コストの削減を図ることができる。
本発明の第4の発明に係るポリッシャは、前記第2または前記第3の発明に係るポリッシャにおいて、前記係止規制部は、前記インターナルギヤの前記被係止部に隣接する位置に設定され、且つ、前記インターナルギヤの回転方向と逆方向に向かうにしたがって外側へ張り出すように傾斜する傾斜面で設定されている、という構成である。
この第4の発明に係るポリッシャによれば、係止規制部は、被係止部に隣接する位置で傾斜面にて設定されている。ここで、傾斜面は、回転逆方向に向かうにしたがって外側へ張り出すように傾斜しているので、速い回転速度で形態切替部が傾斜面に当たると、当たった形態切替部は傾斜面から離れる方向に動かされ、形態切替部が無理にインターナルギヤの被係止部に係止することを無くす。これによって、形態切替部とインターナルギヤとの破損の防止を、傾斜面を設定することにより簡単に設けることができる。
本発明の第5の発明に係るポリッシャは、前記第4の発明に係るポリッシャにおいて、前記被係止部は、前記被係止部は、前記インターナルギヤの外周面に設けられる嵌合凹部であり、前記形態切替部は、前記インターナルギヤの回転径方向で前記被係止部に嵌合あるいは嵌合解除されるピンを有している、という構成である。
この第5の発明に係るポリッシャによれば、被係止部に対する形態切替部の係止あるいは係止解除は、回転径方向での嵌合あるいは嵌合解除となる。これによって、形態切替部はインターナルギヤの回転径方向外側に設けられることとなり、インターナルギヤの回転軸方向の寸法を抑えることができる。したがって、ポリッシャの上下方向の寸法を抑えたままで、形態切替部を設けることができる。
本発明の第6の発明に係るポリッシャは、前記第4の発明に係るポリッシャにおいて、前記被係止部は、前記インターナルギヤの上面あるいは下面に設けられる嵌合凹部であり、前記形態切替部は、前記インターナルギヤの回転軸方向で前記被係止部に嵌合あるいは嵌合解除されるピンを有している、という構成である。
この第6の発明に係るポリッシャによれば、被係止部はインターナルギヤの上面あるいは下面に設けられる嵌合凹部で設定されるので、嵌合箇所の回転速度は回転径方向の外側にいくに連れて速くなり回転径方向の内側にいくに連れて遅くなる。これによって、嵌合凹部とピンとの嵌合を規制するにあたっての『インターナルギヤの相対変位の変位速度』を、回転径方向に応じて設定される嵌合箇所の位置により微調整が可能となる。したがって、係止規制部としての傾斜面を設定するにあたって、より精密に係止規制の作用を奏することができるようになる。
第7の発明は、駆動源としてのモータを内装したモータハウジングの後部に使用者が把持するハンドルハウジングが設けられており、モータハウジングの長手方向を研磨面に沿わせて用いるポリッシャである。第7の発明では、ハンドルハウジングの後部に電源供給用の電源コードが引き出されており、この電源コードの引き出し方向を研磨面から離間する上向き方向に傾斜させた構成となっている。
第7の発明によれば、電源コードの引き出し方向が研磨面から離間する方向(上向き方向)に傾斜していることから、当該電源コードの研磨面に対する接触頻度を少なくすることができ、これにより仕上がりの綺麗な研磨作業を迅速に行うことができる。
また、第7の発明によれば、作業者が電源コードを肩に掛けて研磨面に対する当該電源コードの接触を回避しながら作業を行う場合に、電源コードが研磨面から離間する上向き方向に傾斜していることにより、ハンドルハウジングの後部から肩に至る範囲において当該電源コードの曲げ若しくは屈曲を緩やかにすることができ、これにより電源コードの断線等を未然に回避して長持ちさせることができる。
第11の発明は、駆動源としてのモータを内装したモータハウジングの後部に使用者が把持するハンドルハウジングが設けられており、前記モータハウジングの長手方向を研磨面に沿わせて用いるポリッシャである。第11の発明では、ハンドルハウジングの後部に保持スリーブを介して電源供給用の電源コードが引き出されており、この保持スリーブが研磨面に対して上下に傾動可能に支持された構成となっている。
第11の発明によれば、保持スリーブを上方へ起立させた位置に傾斜させておくことにより、研磨面に対する電源コードの接触頻度を少なくすることができ、これにより仕上がりの綺麗な研磨作業を迅速に行うことができる。特に、第11の発明によれば、保持スリーブが上下に傾動可能に設けられていることにより、電源コードの引き出し方向を上下に任意の傾斜角度に変化させることができ、これにより使用者の作業姿勢に合わせて当該電源コードの引き出し方向を変化させることができる。これにより、研磨面に対する電源コードの接触頻度をより確実に少なくして研磨面の仕上がり品質を一層高めることができるとともに、当該電源コードの無理な曲げを生ずることなくポリッシャをケース内に収納することができる。
ポリッシャの外観を示す斜視図である。 図1におけるポリッシャの半割り(II)-(II)断面矢視を示す断面図である。 ハンドル部の後部の縦断面図である。 図3中(IV)-(IV)線断面矢視図であって電源コードの断面図である。 図3中(V)-(V)線断面矢視図であって、電源コード固定部の断面図である。 本実施形態のポリッシャを用いて行う研磨作業の様子を示す図である。本図では、作業者が電源コードを肩に掛けている状態が示されている。 図2におけるギヤユニットを拡大して示す拡大断面図である。 図1におけるポリッシャの(VIII)-(VIII)断面矢視を示す断面図である。 内歯部材を単品で示す部品斜視図である。 図8において内歯部材を固定した状態を示す断面図である。 図8における(XI)-(XI)断面矢視の第1係止規制状態を示す断面図である。 図11の第1係止規制状態から移った第2係止規制状態を示す断面図である。 第2の実施の形態のギヤユニットを拡大して示す拡大断面図である。 図13において内歯部材を固定した状態を示す断面図である。 第2の実施の形態の内歯部材を単品で示す部品斜視図である。 第3の実施の形態のギヤユニットを拡大して示す拡大断面図である。 図16において内歯部材を固定した状態を示す断面図である。 第4の実施の形態のギヤユニットを拡大して示す拡大断面図である。 図18において内歯部材を固定した状態を示す断面図である。
〔第1の実施の形態〕
以下、本発明に係るポリッシャを実施するための第1の実施の形態について図1〜図12を参照しながら説明する。図1は、ポリッシャ10の外観を示す斜視図である。図2は、図1におけるポリッシャ10の半割り(II)-(II)断面矢視を示す断面図である。図7は、図2におけるギヤユニット50を拡大して示す拡大断面図である。図8は、図1におけるポリッシャ10の(VIII)-(VIII)断面矢視を示す断面図である。図9は、内歯部材70を単品で示す部品斜視図である。図10は、図8において内歯部材70を固定した状態を示す断面図である。図11は、図8における(XI)-(XI)断面矢視の第1係止規制状態を示す断面図である。図12は、図11の第1係止規制状態から移った第2係止規制状態を示す断面図である。なお、ポリッシャ10を説明するにあたっては、図面に規定の前後上下左右の方向を用いて説明する。
ポリッシャ10は、塗装面等の研磨面を研磨するのに用いられる。ポリッシャ10は、駆動源としてモータ32が内蔵される。モータ32により発生させた回転駆動力は、偏心軸部61を通じて外部に出力される。なお、偏心軸部61に支持される出力ブッシュ65には雄螺子105によりパッド100が螺子止めされる。このパッド100の下面には、ベルクロ(登録商標)とも称される第1面ファスナ107がパッド100と一体に取り付けられている。この下側には、研磨スポンジ110が付替え可能に取り付けられている。この研磨スポンジ110の上面には、第1面ファスナ107と係合する第2面ファスナ111が研磨スポンジ110と一体に取り付けられている。このように第1面ファスナ107と第2面ファスナ111とが係合することにより、パッド100の下面には研磨スポンジ110が一体に取り付けられる。なお、研磨スポンジ110は、研磨面を磨いて艶を出すスポンジ素材である。研磨面を磨いて艶を出すにあたっては、研磨スポンジ110に代えてウールなどの適宜の研磨素材が選択されるものであってもよい。
パッド100は、偏心軸部61の回転を受けながら回転する。このように回転するパッド100は、面接触する塗装面等の研磨面を研磨する。この際、パッド100は偏心運動(公転)する。ここでユーザは、偏心運動(公転)するパッド100に、回転運動(自転)を強制的に組み込んだり、回転運動(自転)の作動をフリーにしたりして、選択することができるようになっている。なお、この偏心運動(公転)するパッド100に、回転運動(自転)を強制的に組み込んだりする運動は、後に詳述するモード切替機構80の操作により行う。
なお、この偏心運動(公転)に回転運動(自転)が強制的に組み込まれた形態を『強制自転モード』と称し、この偏心運動(公転)に回転運動(自転)が研磨摩擦力に応じて組み込まれることがある形態を『自転フリーモード』と称する。これら『強制自転モード』と『自転フリーモード』は、後に説明するモード切替機構80により何れかを選択することができる。ここで、『強制自転モード』では、偏心運動(公転)するパッド100を強制的に回転運動(自転)させる形態で出力される。また、『自転フリーモード』では、偏心運動(公転)するパッド100に、研磨摩擦力に応じて回転運動(自転)が組み込まれたり組み込まれなかったりする形態で出力される。なお、出力ブッシュ65に取り付けられるパッド100は、研磨面の研磨手法に応じて適宜のものを付替えすることができる。
ポリッシャ10は、後側から、ハンドル部20とモータ部30とギヤ出力部40とを有して構成される。なお、これらハンドル部20とモータ部30とギヤ出力部40とは、一直線状に並んでポリッシャ10を構成している。つまり、ポリッシャ10は、全体としてストレート形(一直線状形)にて構成される。ハンドル部20は、左右半割り構造のハンドルハウジング21を有して構成される。ハンドルハウジング21の外形は、ユーザにより手で握られるグリップ形状をなしている。
ハンドルハウジング21には操作スイッチ22が設けられている。操作スイッチ22は、ハンドルハウジング21の外形をユーザが握ったままでも操作可能なトリガ式に設定されている。具体的には、ハンドルハウジング21の内部には、接点スイッチにて構成されるスイッチ本体23が装置されている。スイッチ本体23には、外部に露出される操作トリガ部24が取り付けられている。スイッチ本体23は、操作トリガ部24を引き操作によりオン入力される。図1に示すようにハンドルハウジング21の左側部には、ロックオンボタン27が設けられている。操作トリガ部24をオン操作した状態でこのロックオンボタン27を押し操作すると当該操作トリガ部24がオン位置にロックされる。このためこのロックオン状態では、使用者が操作トリガ部24の引き操作を解除しても当該操作トリガ部24はオン位置に保持されてスイッチ本体23のオン状態が維持され、これにより使用者は操作トリガ部24から指先を離して楽な状態で研磨作業を続行することができる。再度ロックオンボタン27を押し操作するとロックオン状態が解除されてモータ32を停止させることができる。
ハンドルハウジング21の後部には、電源供給用の電源コード1が引き込まれている。モータ32は、この電源コード1を経て供給される商用100Vの交流電源(AC電源)を電源として起動する。ハンドルハウジング21の前部にはコントローラ25が内蔵されている。コントローラ25は、図示省略するが、上記電源コード1が接続されると共に、スイッチ本体23や調節ダイヤル26やモータ32が接続されている。このコントローラ25は、スイッチ本体23や調節ダイヤル26の入力に応じて、必要な電力をモータ32に供給する機能を有している。なお、調節ダイヤル26は、パッド100の公転(偏心運動)の毎分の回転速度を適宜に調節可能とする回転速度入力部である。
ハンドル部20の前側には、モータ部30が連接して設けられている。モータ部30は、円筒形のモータハウジング31にモータ32が内蔵されて構成される。モータ32は、回転駆動力を発生する。モータ32は、ステータ33とロータ34とを有するブラシモータにて構成される。ステータ33はモータハウジング31に固定されている。ロータ34はモータ軸35に支持されている。モータ軸35は、後側ベアリング351および前側ベアリング352を介して回転可能にモータハウジング31に支持されている。
ロータ34にはコイル36が設けられている。図示符号37は、コイル36に電力を供給する際のコンミテータである。コイル36には、コンミテータ37を介してコントローラ25から適宜の電力が供給される。モータ軸35の前側には冷却ファン38が取り付けられている。冷却ファン38は、後側から軸方向に吸気して遠心方向に排気する。この排気風は、図1に示す排気孔28から外部に排気される。モータ軸35の前端には第1ベベルギヤ39が取り付けられている。第1ベベルギヤ39は、入力用のピニオンギヤとして構成される。この第1ベベルギヤ39は、モータ軸35と一体に回転して、次に説明するギヤユニット50に回転駆動力を入力する。
ギヤ出力部40は、金属製のギヤハウジング41にギヤユニット50を内装して構成される。ギヤハウジング41は、上側に配置される上側ハウジング42と、下側に配置される下側ハウジング43とが合体されたハウジング構造をなしている。上側ハウジング42と下側ハウジング43とは、適宜の螺子止めにより一体化されたギヤハウジング41をなしている。ギヤハウジング41の外周面には、樹脂製の外装部材45が設けられている。外装部材45は、ギヤハウジング41の外周を覆うように成形される。外装部材45は、ギヤハウジング41の上側を被覆するように配設される上部被覆部46と、ギヤハウジング41の前側に突き出すように配設されるサブハンドル部47とを有する。サブハンドル部47は、このポリッシャ10を使用する際に、ポリッシャ10を研磨面に押さえつける際にユーザが手で握るサブグリップとして設けられている。
ギヤユニット50は、上記したモータ軸35の前端の第1ベベルギヤ39から回転駆動力が入力されて出力ブッシュ65に伝達される。この出力ブッシュ65は、外部に回転駆動力を出力する本発明に係る出力部に相当する。ギヤユニット50は、モータ32から出力ブッシュ65に回転駆動力を伝達する本発明に係る伝達部に相当する。ここで、ギヤユニット50は、2種類の回転出力の形態で出力ブッシュ65に出力させるように、モータ32の回転駆動力を出力ブッシュ65に伝達する。なお、出力ブッシュ65の回転出力の形態の切替えは、後に説明するモード切替機構80により切替え可能となっている。なお、モード切替機構80は、後に詳述するが、ギヤハウジング41に対して直接的に設けられている。ちなみに、このモード切替機構80は、適宜の部材を介在させて間接的にギヤハウジング41に設けられるものであってもよい。
ギヤユニット50は、概略、第2ベベルギヤ51と、偏心軸部材52と、内歯部材70とを有する。これらの部材は、上記したギヤハウジング41に内装され且つ支持されている。第2ベベルギヤ51は、モータ軸35の前端の第1ベベルギヤ39と噛合し、第1ベベルギヤ39から回転駆動力を受ける。第2ベベルギヤ51は、偏心軸部材52の支軸部53を回転軸として支持されている。この偏心軸部材52は、第2ベベルギヤ51の回転軸として一体とされる支軸部53と、出力ブッシュ65の回転軸として一体とされる偏心軸部61とを有する。支軸部53は、モータ32から回転駆動力を受けて回転する。また、偏心軸部61は、支軸部53の回転軸線X1に対して偏心した回転軸線X2で延びる。
偏心軸部材52の支軸部53は、上部が上側ベアリング521により回転可能に支持されており、下部が下側ベアリング522により回転可能に支持されている。図示符号55は上側カウンタウエイトであり、支軸部53と一体に設けられている。この上側カウンタウエイト55と第2ベベルギヤ51との両者には、互いにピン部材56が嵌挿されており、第2ベベルギヤ51と一体で上側カウンタウエイト55および支軸部53が回転するようになっている。上側ベアリング521は上側ハウジング42に支持されており、下側ベアリング522は下側ハウジング43に支持されている。これら上側ベアリング521と下側ベアリング522とは、共にボールベアリングにて構成されている。
支軸部53は、下側ベアリング522の下側にて拡径部54が設けられている。拡径部54は、支軸部53の外径を拡大させた外径に設定されている。この拡径部54の下側には偏心軸部61が連なっている。偏心軸部61は、支軸部53が回転する回転軸線X1に対して偏心した回転軸線X2で回転する。つまり、支軸部53は回転軸線X1上に延びる回転軸であり、偏心軸部61は回転軸線X2上に延びる回転軸である。この偏心軸部61には、一体に偏心運動する出力ブッシュ65が設けられている。
ちなみに、回転軸線X1と回転軸線X2との間の距離が、偏心運動する出力ブッシュ65の偏心径となる。また、図示符号57は下側カウンタウエイトであり、拡径部54および偏心軸部61と一体に設けられている。この下側カウンタウエイト57は、上側カウンタウエイト55と共に、出力ブッシュ65の偏心運動をバランスさせるように作用する。偏心軸部61の外周には、2つのベアリング631,632を介して出力ブッシュ65が取り付けられている。具体的には、2つのベアリング631,632の内輪641は、固着部材62を介して偏心軸部61と一体に回転するように偏心軸部61に固着されている。また、2つのベアリング631,632の外輪642は、出力ブッシュ65と一体に回転するように出力ブッシュ65の固着部651に固着されている。出力ブッシュ65は、内輪641と外輪642との間のボール643が転動することにより、偏心軸部61に対して滑らかに相対回転することができる。
出力ブッシュ65は、2つの径が相違する筒形を連接一体にして形成されている。具体的には、出力ブッシュ65は、上側が大径の筒形をなしており、下側が小径の筒形をなしている。この上側の大径の筒形は固着部651として設定されている。この固着部651には、2つのベアリング631,632の外輪642が一体に固着される。また、下側の小径の筒形は取付部652として設定されている。この取付部652は、雄螺子105が螺合される雌螺子をなしている。この取付部652にパッド100の取付部101を挟み込みながら雄螺子105を螺合させると、出力ブッシュ65と一体にパッド100が取り付けられたものとなる。
出力ブッシュ65に一体に取り付けられたパッド100は、出力ブッシュ65と一体回転される。この出力ブッシュ65には、外周側に張り出す円板形の防塵プレート672が一体に取り付けられている。下側ハウジング43の下面側は、カバープレート671で塞がれている。カバープレート671は、螺子68により下側ハウジング43に留められている。カバープレート671の内周側上面に沿ってシール材66が取り付けられている。シール材66は、カバープレート671の上面に接着したスポンジ層の上面に摺動性の高いシート材を貼り付けた二層構造を有している。このシール材66に対して防塵プレート672の周縁下面が摺接されている。カバープレート671と防塵プレート672と両プレート671,672間に挟まれたシール材66により、下側ハウジング43の内部に粉塵等の異物が進入することが防止されている。
出力ブッシュ65の外周には、円筒形のギヤ部材69が一体に取り付けられている。ギヤ部材69の外周面には、スパーギヤより設定されるギヤ691が設定されている。ギヤ691は、次に説明する内歯部材70のインターナルギヤ71と噛合される歯となっている。ちなみに、ギヤ部材69は、出力ブッシュ65と一体で回転する。このため、偏心軸部61を回転軸(回転軸線X2)にしてギヤ691が回転すると、出力ブッシュ65も偏心軸部61を回転軸(回転軸線X2)にして回転することとなり、上記した偏心運動する出力ブッシュ65に回転運動(自転)が加わることとなる。
内歯部材70は、ギヤ部材69の外周外側に配置されている。内歯部材70の内周面には、ギヤ部材69のギヤ691が噛合されるインターナルギヤ71が設定されている。このインターナルギヤ71は、出力ブッシュ65の偏心運動上に設けられている。インターナルギヤ71は、ギヤ691が噛合されるスパーギヤで設定されている。内歯部材70は、ベアリング79を介して下側ハウジング43に支持されている。つまり、内歯部材70は、ベアリング79を介してギヤハウジング41に支持されている。なお、内歯部材70は、出力ブッシュ65が自転しないような場合には、図11および図12に示すように、出力ブッシュ65の偏心運動とは逆方向(図示符号R1)で回転することとなる。
内歯部材70は、ベアリング79によりギヤハウジング41に対して相対回転可能となっている。ちなみに、内歯部材70のギヤハウジング41に対する相対回転は、支軸部53の回転軸線X1と一致する回転軸線で回転されるものとなっている。内歯部材70は、図9に示すように略円環形状をなしている。内歯部材70の外周面は、上下を略半分ずつで区分けされて、上下それぞれに相違する形状にて形成される。すなわち、内歯部材70の外周面の下側半分は、ベアリング79の内周面と一体にされる支持周面72として設定されている。支持周面72は、滑らかな周面に形成されてベアリング79に支持される。
これに対し、内歯部材70の外周面の上側半分は、ピン嵌合部73として設定されている。ピン嵌合部73は、嵌合凹部74を周方向で12個並べることによって形成される。これら12個の嵌合凹部74のそれぞれには、後に説明するモード切替機構80の嵌合ピン81が嵌合される。このため、これら12個の嵌合凹部74のそれぞれは、嵌合ピン81が嵌合可能な凹形の形状に形成される。なお、モード切替機構80の嵌合ピン81は、後に詳述するが、インターナルギヤ71の回転径方向で嵌合凹部74に嵌合あるいは嵌合解除されるピンとなっている。ちなみに、この嵌合凹部74は本発明に係る被係止部に相当し、この嵌合凹部74に対する嵌合ピン81の嵌合が本発明に係る被係止部に対する係止に相当する。
ここで、隣り合う嵌合凹部74同士の間には、区画部75が設定されている。区画部75は、隣り合う嵌合凹部74同士を区画するように、嵌合凹部74の凹形と比較して径方向外側に突き出される形状をなしている。この区画部75の外周面は、嵌合規制面76として設定される。嵌合規制面76は、本発明に係る係止規制部に相当する。この嵌合規制面76は、内歯部材70の嵌合凹部74に隣接する位置に設定されている。この嵌合規制面76は、内歯部材70の回転方向(図示符号R1)と逆方向に向かうにしたがって外側へ張り出すように傾斜する傾斜面で設定されている。
嵌合規制面76は、後に詳述するが、モード切替機構80に対する内歯部材70の相対変位の回転速度が所定の速度以上となった場合に、嵌合凹部74に対する嵌合ピン81の嵌合を規制する。なお、モード切替機構80は、ギヤハウジング41に支持されているので、モード切替機構80に対する内歯部材70の相対変位の回転速度は、ギヤハウジング41に対する内歯部材70の相対変位の回転速度として捉えることができる。モード切替機構80は、ギヤハウジング41に対する内歯部材70の相対位置を固定したり、ギヤハウジング41に対する内歯部材70の相対位置を変位可能としたりする切替えを行う。
モード切替機構80は、図8および図10に示すように、嵌合ピン81と、切替ノブ83と、付勢ばね87とを有する。この嵌合ピン81は、内歯部材70の回転径方向に変位可能な状態で下側ハウジング43に支持されている。嵌合ピン81は、内歯部材70の回転径方向に変位して、嵌合凹部74に嵌合あるいは嵌合解除される。嵌合ピン81は、嵌合凹部74の凹形に対応した雄形のピンである。この嵌合ピン81は、内部に付勢ばね87が収容される空間が設けられていると共に、左端(図面上では右端)にフランジ部82が形成されている。フランジ部82により、嵌合ピン81の嵌合側(図において左方へ変位する方向)の移動端が規制される。嵌合ピン81の内周側には軸部88が進入している。この軸部88の外周側と、嵌合ピン81の内周面との間に沿って付勢ばね87が介装されている。軸部88により付勢ばね87が嵌合ピン81の軸線方向に沿って起立した姿勢に保持されて、当該付勢ばね87の付勢力が嵌合ピン81に対して軸線方向の付勢力として適切に作用されるようになっている。付勢ばね87の軸線方向の付勢力により、嵌合ピン81は内歯部材70の周面に向けて突き出す方向に付勢されている。また、付勢ばね87により軸部88は、切替ノブ83の径方向に張り出す部位に弾性的に突き当てられている。
これに対して切替ノブ83は、螺子部材85で回転可能に留められた、図1に示すような回転ダイヤル式のノブで構成される。この切替ノブ83は、ギヤハウジング41の左側面に回転可能に取り付けられている。切替ノブ83の内部側には、嵌合ピン81のフランジ部82に右側から当たるガイド部84が設けられている。ガイド部84は、左右方向にリフト量が変化するカム面841を有している。ガイド部84のカム面841に、嵌合ピン81のフランジ部82が付勢ばね87の付勢力により押圧されている。このガイド部84により、切替ノブ83の回転操作量に応じて、フランジ部82を左右方向に変位させることができ、従って嵌合ピン81を左右方向に進退させることができる。図8に示すように、切替ノブ83を時計順回りに回して順回り限界位置に位置させている場合には、ガイド部84のカム面841のリフト量が最大になるため、嵌合ピン81は、付勢ばね87の付勢力に抗して左側(図面上では右側)の限界位置まで移動した状態となる。なお、このように左側の限界位置に位置する嵌合ピン81は、内歯部材70から離れて嵌合凹部74や嵌合規制面76と接触しないものとなっている。
これとは逆に、図10に示すように、切替ノブ83を時計逆回りに回して逆回り限界位置に位置させている場合には、ガイド部84のカム面841のリフト量が最小になるため、嵌合ピン81は、付勢ばね87の付勢力を受けて右側(図面上では左側)の限界位置まで移動した状態となる。このように右側の限界位置に位置する嵌合ピン81は、上記した内歯部材70の嵌合凹部74に嵌合された状態となるか、上記した内歯部材70の嵌合規制面76に当たった状態となるかの、いずれかとなる。ちなみに、噛合するインターナルギヤ71がギヤ691の回転を受けて内歯部材70がゆっくり回転すると、嵌合ピン81は嵌合凹部74に嵌合された状態となる。
ここで、図10に示すように、モード切替機構80の嵌合ピン81が内歯部材70の嵌合凹部74に嵌合していると、ギヤハウジング41に対するインターナルギヤ71の相対位置は固定されたものとなる。つまり、『強制自転モード』を選択したこととなり、偏心運動(公転)するパッド100を強制的に回転運動(自転)させる形態で出力する。このため、偏心軸部61が回転軸(回転軸線X1)にして偏心運動すると、固定されたインターナルギヤ71に噛合するギヤ691は強制的に回転運動(自転)することとなる。つまり、出力ブッシュ65に螺子止めされたパッド100は、偏心運動(公転)すると共に強制的に回転運動(自転)する。
また、図8に示すように、モード切替機構80の嵌合ピン81が内歯部材70の嵌合凹部74に嵌合していないと、ギヤハウジング41に対するインターナルギヤ71の相対位置は固定されずに自由に回転可能な状態となる。つまり、モード切替機構80にて『自転フリーモード』を選択したこととなり、偏心運動(公転)するパッド100を研磨摩擦力に応じて回転運動(自転)させたりさせなかったりする形態で出力する。このように嵌合凹部74に嵌合ピン81が嵌合あるいは嵌合解除が選択されると、出力ブッシュ65に取り付けられたパッド100の回転出力の形態は切り替わる。
ところで、上記したようにパッド100が強制的な回転運動(自転)の速度より遅い速度の回転運動(自転)となると、ギヤハウジング41に対してインターナルギヤ71(内歯部材70)が回転することとなる。なお、この内歯部材70(インターナルギヤ71)が回転する速度が、ギヤハウジング41(モード切替機構80)に対する内歯部材70(インターナルギヤ71)の相対変位の変位速度に相当する。ここで、内歯部材70の回転する速度が所定の速度以上になると、内歯部材70の嵌合規制面76は、嵌合ピン81が嵌合凹部74に嵌合されてしまうのを規制する。
具体的には、図11および図12に示すように嵌合規制面76は、内歯部材70の回転方向(図示符号R1)と逆方向に向かうにしたがって外側へ張り出すように傾斜している。このため、図11から図12に切り替わるように、嵌合ピン81が嵌合規制面76に当たった状態で図示符号R1で回転すると、嵌合ピン81は径方向外側に押し出されることとなる。つまり、嵌合規制面76に嵌合ピン81を当てた状態で内歯部材70が回転すると、嵌合ピン81は、径方向外側に押し出される。つまり、嵌合ピン81は、嵌合凹部74に対する嵌合方向と逆方向に付勢されることとなる。なお、この嵌合ピン81の径方向外側への付勢力は、内歯部材70の回転速度に依存する。ちなみに、嵌合ピン81は、常時、付勢ばね87で径方向内側(嵌合方向)に付勢されている。
つまり、内歯部材70の回転速度が所定の速度以上の場合、嵌合ピン81は付勢ばね87の付勢力に打ち勝って径方向外側に付勢されることとなる。そうすると、嵌合ピン81の嵌合凹部74に対する嵌合は規制されるように作用することとなる。これに対し、内歯部材70の回転速度が所定の速度未満の場合、付勢ばね87の付勢力が打ち勝って嵌合ピン81は径方向内側に付勢される。そうすると、嵌合ピン81は嵌合凹部74に嵌合されることとなる。
前記したようにハンドルハウジング21は、左右に分割された左ハウジング21Lと右ハウジング21Rを相互に突き合わせ状態で結合してなる左右半割り構造を有している。また、前記したようにハンドルハウジング21の後部から、電源コード1が引き出されている。電源コード1は、ハンドルハウジング21の後部に取り付けた保持スリーブ2を介して当該ハンドルハウジング21の内部から外部へ引き出されている。保持スリーブ2は、弾性ゴム製で電源コード1の撓み(曲げ)を規制して直線状に延びた状態に保持する程度の剛性を有する部材で、電源コード1の引き出し部(根元)での折れを防止してその断線を防ぐ機能を有している。この保持スリーブ2の内周側を挿通された電源コード1の引き出し方向は、当該保持スリーブ2の延びる方向に一致する。但し、外力を加えて保持スリーブ2が弾性的に撓む範囲で電源コード1の引き出し方向も変化する。
図2及び図3に示すように電源コード1は、研磨面G(研磨スポンジ110の下面)に対して上方へ傾斜した上向き方向に引き出されている。保持スリーブ2は、その自然状態(外力を加えない状態)では、図示するように後部側ほど上方へ変位する上向きに傾斜した状態で取り付けられている。保持スリーブ2は、その軸線Jを研磨面Gに対して角度αだけ上向きに傾斜させた状態で取り付けられている。このため、電源コード1の引き出し方向は、研磨面Gに対して上方へ角度αだけ上向きに傾斜した方向となっている。本実施形態では、研磨面Gに対する保持スリーブ2の上向き角度αは約15°に設定されている。このため、電源コード1は、研磨面Gに対して上向きに約15°傾斜させた方向に引き出されている。
保持スリーブ2の前端部にはフランジ部2aが設けられている。図4に示すようにフランジ部2aは矩形を有している。このフランジ部2aを、ハンドルハウジング21の左右ハウジング21L,21Rに設けた係合凹部21a間に挟み込んだ状態で当該保持スリーブ2がハンドルハウジング21の後部に取り付けられている。このため、保持スリーブ2は、その軸線J方向に位置ずれ(主としてハンドルハウジング21からの脱落)しない状態、かつ軸線J回りに回転しない状態でハンドルハウジング21の後部に取り付けられている。
保持スリーブ2の前端内周側(フランジ部2aの内周側)から引き出された電源コード1は、ハンドルハウジング21に設けたコード固定部3で固定されている。コード固定部3は、右ハウジング21Rの内面に一体に設けた受け部3aと、この受け部3aにねじ止めされる平板形の固定部材3bを備えている。受け部3aには、半円弧形の凹部3aaが設けられている。受け部3aの凹部3aaと固定部材3bとの間に電源コード1を挟んで当該固定部材3bを2本の固定ねじ3cで受け部3aに対して固定することにより、電源コード1が右ハウジング21Rに対して固定されている。コード固定部3を介して電源コード1を右ハウジング21Rに固定した後に、左ハウジング21Lが右ハウジング21Rに対して結合される。右ハウジング21Rに対して左ハウジング21Lを結合する段階で、保持スリーブ2のフランジ部2aが係合凹部21a間に挟み込まれる。
以上説明した第1の実施形態に係るポリッシャ10によれば、パッド100が2種類の回転出力の形態で出力可能となるように出力ブッシュ65に回転駆動力を伝達するギヤユニット50を有する。ギヤユニット50を支持するギヤハウジング41には、出力ブッシュ65の回転出力の形態を切り替えるモード切替機構80(嵌合ピン81)が設けられている。これによって、2種類の回転出力の形態をユーザの任意で切り替えることができる。したがって、上記したポリッシャ10によれば、パッド100を付け替える以外でも、研磨面の研磨手法にバリエーションを設定することができる。
また、上記したポリッシャ10によれば、嵌合規制面76により、ギヤハウジング41に対する内歯部材70の回転速度が所定の回転速度以上となった場合に嵌合凹部74に対する嵌合ピン81の嵌合を規制することができる。これによって、内歯部材70の回転速度が速い場合には、嵌合ピン81が無理に嵌合凹部74に嵌合することが無くなる。したがって、無理な嵌合による破損の防止を図ることができて、ポリッシャ10としての製品寿命を延ばすことができる。
また、上記したポリッシャ10によれば、嵌合規制面76は、嵌合凹部74に隣接する位置で回転逆方向に向かうにしたがって外側へ張り出すように傾斜している。これによって、速い回転速度で嵌合ピン81が嵌合規制面76に当たると、当たった嵌合ピン81は嵌合規制面76から離れる方向に動かされる。このようにして、嵌合ピン81が無理に嵌合凹部74に嵌合することを無くして、嵌合ピン81およびインターナルギヤ71の破損防止を、嵌合規制面76を設定することにより簡単に設けることができる。また、上記したポリッシャ10によれば、嵌合凹部74に対する嵌合ピン81の嵌合あるいは嵌合解除は、回転径方向での嵌合あるいは嵌合解除となっている。これによって、嵌合ピン81はインターナルギヤ71を具備する内歯部材70の回転径方向外側に設けられることとなり、インターナルギヤ71の回転軸方向の寸法を抑えることができる。したがって、ポリッシャ10の上下方向の寸法を抑えたままで嵌合ピン81を設けることができる。
また、上記例示した第1の実施形態に係るポリッシャ10によれば、電源コード1がハンドルハウジング21の後部から上向きに約15°傾斜した上向き方向に引き出されている。電源コード1がハンドルハウジング21(ハンドル部20)の後部から上向きに傾斜して引き出されていることにより、当該電源コード1の研磨面Gに対する接触頻度を少なくすることができ、これにより仕上がりの綺麗な研磨作業を迅速に行うことができる。
特に、図6に示すように実際の研磨作業において、作業者Mが電源コード1を肩Sに掛けて研磨面Gに対する当該電源コード1の接触を回避しながら作業を行う場合に、電源コード1が上向きに約15°傾斜していることにより、ハンドル部20の後部から肩Sに至る範囲において当該電源コード1の曲げ若しくは屈曲を緩やかにすることができ、これにより電源コード1の断線等を未然に回避して長持ちさせることができる。
第1の実施形態では、電源コード1(保持スリーブ2)の上向き角度αを約15°に設定した構成を例示したが、係る上向き角度αは、約5°〜90°程度の範囲で変更することができる。望ましくは、最大でも保持スリーブ2の先端が当該ポリッシャ10の研磨面Gからの高さHを超えない範囲(例えば約10°〜60°の範囲)で設定することが、当該ポリッシャ10の収納時等における当該保持スリーブ2の折れ若しくは曲げを回避してその損傷を少なくできる点でより望ましい。
また、第1実施形態では、保持スリーブ2の上向き角度αを約15°に固定して設けた構成を例示したが、当該保持スリーブを上下に傾動可能に設けることにより電源コード1の引き出し方向を上向きに任意の角度に変化させ得る構成としてもよい。係る構成によれば、使用者の作業姿勢等に合わせて電源コード1の引き出し傾斜角度を変化させることにより一層確実に電源コード1の研磨面に対する接触頻度を少なくすることができるとともに、電源コード1の無理な角度での折れや曲げを生ずることなく当該ポリッシャをケース内に収納することができる。
〔第2の実施の形態〕
次に、上記した第1の実施の形態の変形例となる第2の実施の形態について図13〜図15を参照しながら説明する。図13は、第2の実施の形態のギヤユニット50Aを拡大して示す拡大断面図である。図14は、図13において内歯部材70Aを固定した状態を示す断面図である。図15は、第2の実施の形態の内歯部材70Aを単品で示す部品斜視図である。なお、図13および図14に示すポリッシャ10Aは、上記した図8のような図1における(VIII)-(VIII)断面矢視を示している。
第2の実施の形態のポリッシャ10Aの構成は、第1の実施の形態のポリッシャ10の構成と比較して、内歯部材70Aに対して設定されるピン嵌合部73Aの構成と、このピン嵌合部73Aに嵌合されるモード切替機構80Aの構成との2点が相違する。このため、以下では、ピン嵌合部73Aとモード切替機構80Aとの2点の構成を取り上げて説明し、その他の略同一に構成される箇所については上記した第1の実施の形態と同一符号を図面に付して説明を省略するものとする。なお、第1の実施の形態のポリッシャ10と比較して相違する第2の実施の形態のポリッシャ10Aにおける特有な構成は、第1の実施の形態のポリッシャ10の符号番号の末尾に『A』が加えられて図示されている。
第2の実施の形態の内歯部材70Aは、第1の実施の形態の内歯部材70と比較して、ピン嵌合部73Aが設けられる範囲が相違する。すなわち、ピン嵌合部73Aは、内歯部材70Aの上面77Aに設定されている。ピン嵌合部73Aは、内歯部材70Aの上面77Aに嵌合凹部74Aを周方向で12個並べることによって形成される。ピン嵌合部73Aは上面視円形をなしている。これら12個の嵌合凹部74Aのそれぞれには、次に説明するモード切替機構80Aの嵌合ピン81Aが嵌合される。このため、これら12個の嵌合凹部74Aのそれぞれは、嵌合ピン81Aが嵌合可能な凹形の形状に形成されている。
また、隣り合う嵌合凹部74A同士の間は、区画部75Aが設定されている。区画部75Aは、隣り合う嵌合凹部74A同士を区画するように、嵌合凹部74Aの凹形と比較して上方に突き出される形状をなしている。区画部75Aの上面は、嵌合規制面76Aとして設定される。嵌合規制面76Aは、本発明に係る係止規制部に相当する。嵌合規制面76Aは、内歯部材70Aの嵌合凹部74Aに隣接する位置に設定されている。この嵌合規制面76Aは、内歯部材70Aの回転方向(図示符号R1)と逆方向に向かうにしたがって上側へ張り出すように傾斜する傾斜面で設定されている。
嵌合規制面76Aも、モード切替機構80Aに対する内歯部材70Aの相対変位の回転速度が所定の速度以上となった場合に、嵌合凹部74Aに対する嵌合ピン81Aの嵌合を規制する。なお、モード切替機構80Aは、ギヤハウジング41Aに支持されているので、モード切替機構80Aに対する内歯部材70Aの相対変位の回転速度は、ギヤハウジング41Aに対する内歯部材70Aの相対変位の回転速度として捉えることができる。このモード切替機構80Aも、前記第1の実施の形態に係るモード切替機構80と同様、ギヤハウジング41Aに対し、内歯部材70Aの相対位置の固定および固定解除の切替えを行う。
この第2の実施の形態のモード切替機構80Aも、上記した第1の実施の形態のモード切替機構80と略同様の構成を有する。すなわち、図13および図14に示すように、嵌合ピン81Aと、切替ノブ83Aと、付勢ばね87Aとを有する。この嵌合ピン81Aは、内歯部材70Aの回転軸方向で嵌合凹部74Aに嵌合あるいは嵌合解除される。嵌合ピン81Aは、嵌合凹部74Aに凹形に対応した雄形のピンである。この嵌合ピン81Aは、内部に付勢ばね87Aが収容される空間が設けられていると共に、上端にフランジ部82Aが形成されている。
嵌合ピン81Aは、上下方向で相対移動可能にギヤハウジング41Aに支持されている。これに対して切替ノブ83Aは、螺子部材85Aで回転可能に留められた、上記した第1の実施の形態と同様の回転ダイヤル式のノブで構成される。切替ノブ83Aは、ギヤハウジング41Aの上側面に回転可能に取り付けられている。また、嵌合ピン81Aと軸部88Aとの間には、付勢ばね87Aが内装されている。付勢ばね87Aは、上下方向で伸縮される圧縮ばねである。この付勢ばね87Aにより、嵌合ピン81Aは下方(嵌合凹部74A)に向けて変位する方向に付勢されている。
切替ノブ83Aの内部側には、嵌合ピン81Aのフランジ部82Aに下側から当たるガイド部84Aが設けられている。ガイド部84Aには、フランジ部82Aをリフトさせるためのカム面が設けられている。このガイド部84Aのカム面は、切替ノブ83Aを時計逆回りに回した回し量に応じて、フランジ部82Aを下から上に向けて移動させるように当たる。このため、図13に示すように、切替ノブ83Aを時計逆回りに回して逆回り限界位置に位置させている場合、ガイド部84Aのカム面のリフト量が最大になってフランジ部82Aを上側の限界位置まで移動させるように当たっている。つまり、ガイド部84Aは、付勢ばね87Aの付勢力に抗して嵌合ピン81Aを上側の限界位置まで移動させている。なお、このように上側の限界位置に位置する嵌合ピン81Aは、内歯部材70Aから離れて嵌合凹部74Aや嵌合規制面76Aと接触しないものとなっている。
これとは逆に、図14に示すように、切替ノブ83Aを時計順回りに回して順回り限界位置に位置させている場合、ガイド部84Aのカム面のリフト量が最小になるため、嵌合ピン81Aは、付勢ばね87Aの付勢力を受けて下側の限界位置まで移動した状態となっている。このように下側の限界位置に位置する嵌合ピン81Aは、上記した内歯部材70Aの嵌合凹部74Aに嵌合された状態となるか、上記した内歯部材70Aの嵌合規制面76Aに当たった状態となるかの、いずれかとなる。ちなみに、噛合するインターナルギヤ71がギヤ691の回転を受けて内歯部材70Aがゆっくり回転すると、嵌合ピン81Aは嵌合凹部74Aに嵌合された状態となる。
なお、この第2の実施の形態のポリッシャ10Aにあっても、上記した第1の実施の形態のポリッシャ10と同様の作用効果を奏することができる。すなわち、この第2の実施の形態の内歯部材70Aおよびモード切替機構80Aの関係にあっても、上記した第1の実施の形態の内歯部材70およびモード切替機構80の関係と同様の作用効果を奏することができる。つまり、第2の実施の形態のポリッシャ10Aにあっても、上記した段落[0046]〜[0050]に記載のとおりの作用効果を奏することができる。
また、この第2の実施の形態のポリッシャ10Aによれば、嵌合凹部74Aに対する嵌合ピン81Aの嵌合あるいは嵌合解除は、回転軸方向での嵌合あるいは嵌合解除となる。ここで、嵌合箇所の回転速度は、内歯部材70Aの上面77Aにおいて、回転径方向の外側にいくに連れて速くなり回転径方向の内側にいくに連れて遅くなる。これによって、嵌合凹部74Aに対して嵌合ピン81Aが嵌合することを規制するにあたっての内歯部材70Aの回転速度を、回転径方向に応じて設定される嵌合箇所の位置により微調整が可能となる。したがって、嵌合規制面76Aとしての傾斜面を設定するにあたって、より精密に嵌合規制の作用を奏することができるようになる。
〔第3の実施の形態〕
次に、上記した第1の実施の形態の変形例となる第3の実施の形態について図16および図17を参照しながら説明する。なお、これ以降に説明する第3および第4の実施の形態では、第1の実施の形態と比較して主に偏心軸部材52Bおよび偏心軸部61Bに関する構成が相違する。また、偏心軸部61Bには、パッド100に代えてパッド部材90が取り付けられている。なお、内歯部材70Bおよびモード切替機構80Bの構成は、第1の実施の形態と略同様に構成されている。以下では、上記した第1の実施の形態と同様に機能する箇所について符号番号の末尾に『B』を加えて図示し、この構成について説明するものとする。図16は、第3の実施の形態のギヤユニット50Bを拡大して示す拡大断面図である。図17は、図16において内歯部材70Bを固定した状態を示す断面図である。これら図16および図17にて図示するポリッシャ10Bは、図7に図示するポリッシャ10と同様の断面にて図示されるポリッシャである。
すなわち、ギヤユニット50Bは、概略、第2ベベルギヤ51Bと、偏心軸部材52Bと、内歯部材70Bとを有する。これらの部材はギヤハウジング41Bに内装され且つ支持されている。第2ベベルギヤ51Bは、図示省略の第1ベベルギヤ(図7の符号39)と噛合して回転駆動力を受ける。偏心軸部材52Bは、第2ベベルギヤ51Bの回転軸として一体とされる支軸部53Bと、この支軸部53Bに対して相対回転可能に支持される偏心軸部61Bとを有する。偏心軸部材52Bは、ボールベアリングである下側ベアリング522Bにより回転可能に支持されている。図示符号55Bは、支軸部53Bと一体にされる上側カウンタウエイトである。支軸部53Bの下側には、拡径部54Bが支軸部53Bに連接して設けられている。拡径部54Bは、偏心軸部61Bを内部に収容可能に支軸部53Bの外径を拡大させた外径に設定されている。
拡径部54Bの内部には、支軸部53Bの回転軸線X1に対して偏心した回転軸線X2で刳り抜かれる軸収容部56Bが設けられている。軸収容部56Bは、ベアリング631B,632Bを介して回転可能に偏心軸部61Bが収容支持されている。偏心軸部61Bは、支軸部53Bが回転する回転軸線X1に対して、偏心した回転軸線X2で回転する。つまり、支軸部53Bは回転軸線X1上に延びる回転軸であり、偏心軸部61Bは回転軸線X2上に延びる回転軸である。なお、偏心軸部61Bを支持するベアリング631Bはニードルベアリングで構成され、ベアリング632Bはボールベアリングで構成される。この偏心軸部61Bの下端は、パッド部材90が取り付けられる取付部652Bとして設定されている。なお、図示符号57Bは、拡径部54Bと一体にされる下側カウンタウエイトである。
取付部652Bには、雄螺子93に螺子止めされることによりパッド部材90が取り付けられる。この第3の実施の形態のパッド部材90は、上記したパッド100としての機能と、上記した出力ブッシュ65としての機能と、上記したギヤ部材69としての機能とを有して構成される。具体的には、パッド部材90は、上記したパッド100のように機能するパッド本体91と、上記した出力ブッシュ65のように機能する被取付部92とを有する。この被取付部92は、パッド部材90のうち、上記した偏心軸部61Bの下端の取付部652Bに雄螺子93を介して取り付けられる部位である。また、パッド部材90の上部には、上記したギヤ部材69のギヤ691と同等に機能するギヤ95が設けられている。このギヤ95は、内歯部材70Bのインターナルギヤ71Bに噛合される歯であり、パッド部材90の一部として構成されている。
ここで、偏心軸部61Bを回転軸(回転軸線X2)にしてギヤ95が回転すると、パッド部材90も偏心軸部61Bを回転軸(回転軸線X2)にして回転することとなる。つまり、偏心軸部61Bは、パッド部材90と一体回転すると、ベアリング631B,632Bに支持されながら支軸部53Bに対して相対回転する。このようにして偏心運動するパッド部材90には回転運動(自転)が加わることとなる。ちなみに、回転軸線X1と回転軸線X2との間の距離が、偏心運動する出力ブッシュ65の偏心径となる。下側カウンタウエイト57Bは、上側カウンタウエイト55Bと共に、パッド部材90の偏心運動をバランスさせるように作用する。
第3の実施の形態の内歯部材70Bおよびモード切替機構80Bの構成は、上記した第1の実施の形態の内歯部材70およびモード切替機構80の構成と略同様である。すなわち、この内歯部材70Bも、略円環形状をなし、ベアリング79Bによりギヤハウジング41Bに対して相対回転可能となっている。内歯部材70Bの外周面の下側半分はベアリング79Bに支持される。内歯部材70Bの外周面の上側半分は、ピン嵌合部73Bとして設定されている。ピン嵌合部73Bは、嵌合凹部74Bを周方向で12個並べることによって形成される。これら12個の嵌合凹部74Bのそれぞれには、モード切替機構80Bの嵌合ピン81Bが嵌合される。この嵌合凹部74Bは本発明に係る被係止部に相当し、この嵌合凹部74Bに対する嵌合ピン81Bの嵌合が本発明に係る被係止部に対する係止に相当する。
なお、図示省略するが、隣り合う嵌合凹部74B同士の間には上記と同様の区画部が設定されており、区画部の外周面は嵌合規制面として設定される。この嵌合規制面は、本発明に係る係止規制部に相当する。これらの区画部および嵌合規制面は、上記した第1の実施の形態と同様に形成される。なお、モード切替機構80Bも、上記した第1の実施の形態と同様に構成されるため、上記した第1の実施の形態に関する説明を参照にされたい。なお、第3の実施の形態のモード切替機構80Bにて図示される符号は、末尾『B』の前の符号番号が第1の実施の形態のモード切替機構80の構成と対応するようになっている。なお、このように構成される第3の実施の形態のポリッシャ10Bにあっても、上記した第1の実施の形態のポリッシャ10と略同様の作用効果を奏することができる。
〔第4の実施の形態〕
次に、上記した第3の実施の形態の変形例となる第4の実施の形態について図18および図19を参照しながら説明する。この第4の実施の形態のポリッシャ10Cのギヤユニット50Cは、上記した第3の実施の形態のギヤユニット50Bにおいて、第2の実施の形態のピン嵌合部73A(内歯部材70C)およびモード切替機構80Aの構成を導入している。このため、第4の実施の形態のギヤユニット50Cは、第3の実施の形態のギヤユニット50Bを説明するにあたって図面に付された符号を図面に付すると共に、第2の実施の形態のモード切替機構80Aを説明するにあたって図面に付された符号を図面に付することにより、その説明を省略するものとする。なお、このように構成される第4の実施の形態のポリッシャ10Cにあっても、上記した第2の実施の形態のポリッシャ10Aと略同様の作用効果を奏することができる。
なお、本発明に係るポリッシャにあっては、上記した実施の形態に限定されるものではなく、種々の変更を適宜に加えることができる。例えば、本発明に係る伝達部は、上記したギヤユニット50の形態に限定されるものではなく、モータから出力部に回転駆動力を伝達する構成であれば適宜の構成が加除されてよい。また、本発明に係る被係止部に対する係止は、上記した嵌合凹部に対する嵌合ピンの嵌合の形態に限定されるものではなく、インターナルギヤに設定される被係止部に係止する構成であれば、適宜の構成を採用することができる。
1…電源コード
2…保持スリーブ、2a…フランジ部
3…コード固定部
3a…受け部、3aa…凹部、3b…固定部材、3c…固定ねじ
G…研磨面
J…保持スリーブ2の軸線
H…ポリッシャ10の研磨面Gからの高さ
10…ポリッシャ
20…ハンドル部
21…ハンドルハウジング、21a…係合凹部
21L…左ハウジング、21R…右ハウジング
22…操作スイッチ
23…スイッチ本体
24…操作トリガ部
25…コントローラ
26…調節ダイヤル
27…ロックオンボタン
28…排気孔
30…モータ部
31…モータハウジング
32…モータ
33…ステータ
34…ロータ
35…モータ軸
351…後側ベアリング
352…前側ベアリング
36…コイル
37…コンミテータ
38…冷却ファン
39…第1ベベルギヤ
40…ギヤ出力部
41…ギヤハウジング
42…上側ハウジング
43…下側ハウジング
45…外装部材
46…上部被覆部
47…サブハンドル部
50…ギヤユニット(伝達部)
51…第2ベベルギヤ
52…偏心軸部材
521…上側ベアリング
522…下側ベアリング
53…支軸部
54…拡径部
55…上側カウンタウエイト
56…ピン部材
57…下側カウンタウエイト
61…偏心軸部
62…固着部材
631,632…ベアリング
641…内輪
642…外輪
643…ボール
65…出力ブッシュ(出力部)
651…固着部
652…取付部
66…シール材
671…カバープレート
672…防塵プレート
68…螺子
69…ギヤ部材
691…ギヤ
70…内歯部材
71…インターナルギヤ
72…支持周面
73…ピン嵌合部
74…嵌合凹部(被係止部)
75…区画部
76…嵌合規制面(係止規制部)
79…ベアリング
80…モード切替機構(形態切替部)
81…嵌合ピン
82…フランジ部
83…切替ノブ
84…ガイド部、841…カム面
85…螺子部材
87…付勢ばね
88…軸部
100…パッド
101…取付部
105…雄螺子
X1…回転軸線
X2…回転軸線

Claims (10)

  1. 研磨面を研磨するポリッシャであって、
    回転駆動力を発生するモータと、該回転駆動力を外部に出力する出力部と、前記モータから前記出力部に回転駆動力を伝達する伝達部と、を有し、
    前記伝達部は、前記出力部を、偏心運動させつつ強制的に回転運動させる出力形態と、偏心運動させつつ自由に回転運動させる出力形態で出力可能となるように該出力部に回転駆動力を伝達する構成を有し、
    前記出力部の回転出力の形態を切り替える形態切替部が、前記伝達部を支持するハウジングに設けられており、
    前記伝達部は、前記モータから回転駆動力を受けて回転する支軸部と、該支軸部の回転軸線に対して偏心した回転軸線で延びる偏心軸部とを有し、
    前記偏心軸部には、一体に偏心運動する前記出力部が設けられており、
    前記出力部の外周にはギヤが設けられ、且つ、該ギヤの周囲には該ギヤと噛合するインターナルギヤが設けられ、
    前記形態切替部は、前記インターナルギヤの前記ハウジングに対する位置に応じて、前記インターナルギヤに設定される被係止部に係止して該ハウジングに対する該インターナルギヤの相対位置を固定可能としたり、該被係止部に係止させずに該ハウジングに対する該インターナルギヤの相対位置を変位可能としたりするように構成され、
    前記インターナルギヤには、前記形態切替部に対して前記インターナルギヤの相対変位の変位速度が所定の速度以上となった場合に、前記形態切替部の前記被係止部に対する係止を規制する係止規制部が設けられている、ポリッシャ。
  2. 研磨面を研磨するポリッシャであって、
    回転駆動力を発生するモータと、該回転駆動力を外部に出力する出力部と、前記モータから前記出力部に回転駆動力を伝達する伝達部と、を有し、
    前記伝達部は、前記出力部を、偏心運動させつつ強制的に回転運動させる出力形態と、偏心運動させつつ自由に回転運動させる出力形態で出力可能となるように該出力部に回転駆動力を伝達する構成を有し、
    前記出力部の回転出力の形態を切り替える形態切替部が、前記伝達部を支持するハウジングに設けられており、
    前記伝達部は、前記モータから回転駆動力を受けて回転する支軸部と、該支軸部の回転軸線に対して偏心した回転軸線で延びる偏心軸部とを有し、
    前記偏心軸部には、一体に偏心運動する前記出力部としてのパッド部材が取り付けられており、
    前記パッド部材の外周にはギヤが設けられ、且つ、該ギヤの周囲には該ギヤと噛合するインターナルギヤが設けられ、
    前記形態切替部は、前記インターナルギヤの前記ハウジングに対する位置に応じて、前記インターナルギヤに設定される被係止部に係止して該ハウジングに対する該インターナルギヤの相対位置を固定可能としたり、該被係止部に係止させずに該ハウジングに対する該インターナルギヤの相対位置を変位可能としたりするように構成され、
    前記インターナルギヤには、前記形態切替部に対して前記インターナルギヤの相対変位の変位速度が所定の速度以上となった場合に、前記形態切替部の前記被係止部に対する係止を規制する係止規制部が設けられている、ポリッシャ。
  3. 研磨面を研磨するポリッシャであって、
    回転駆動力を発生するモータと、該回転駆動力を外部に出力する出力部と、前記モータから前記出力部に回転駆動力を伝達する伝達部と、を有し、
    前記伝達部は、前記出力部を、偏心運動させつつ強制的に回転運動させる出力形態と、偏心運動させつつ摩擦力に応じて回転運動させたりさせなかったりする出力形態で出力可能となるように該出力部に回転駆動力を伝達する構成を有し、
    前記出力部の回転出力の形態を切り替える形態切替部が、前記伝達部を支持するハウジングに設けられており、
    前記伝達部は、前記モータから回転駆動力を受けて回転する支軸部と、該支軸部の回転軸線に対して偏心した回転軸線で延びる偏心軸部とを有し、
    前記偏心軸部には、一体に偏心運動する前記出力部が設けられており、
    前記出力部の外周にはギヤが設けられ、且つ、該ギヤの周囲には該ギヤと噛合するインターナルギヤが設けられ、
    前記形態切替部は、前記インターナルギヤの前記ハウジングに対する位置に応じて、前記インターナルギヤに設定される被係止部に係止して該ハウジングに対する該インターナルギヤの相対位置を固定可能としたり、該被係止部に係止させずに該ハウジングに対する該インターナルギヤの相対位置を変位可能としたりするように構成され、
    前記インターナルギヤには、前記形態切替部に対する前記インターナルギヤの相対変位の変位速度が所定の速度以上の場合に、前記形態切替部が前記被係止部に係止されることを規制する係止規制部が設けられている、ポリッシャ。
  4. 研磨面を研磨するポリッシャであって、
    回転駆動力を発生するモータと、該回転駆動力を外部に出力する出力部と、前記モータから前記出力部に回転駆動力を伝達する伝達部と、を有し、
    前記伝達部は、前記出力部を、偏心運動させつつ強制的に回転運動させる出力形態と、偏心運動させつつ摩擦力に応じて回転運動させたりさせなかったりする出力形態で出力可能となるように該出力部に回転駆動力を伝達する構成を有し、
    前記出力部の回転出力の形態を切り替える形態切替部が、前記伝達部を支持するハウジングに設けられており、
    前記伝達部は、前記モータから回転駆動力を受けて回転する支軸部と、該支軸部の回転軸線に対して偏心した回転軸線で延びる偏心軸部とを有し、
    前記偏心軸部には、一体に偏心運動する前記出力部としてのパッド部材が設けられており、
    前記出力部の外周にはギヤが設けられ、且つ、該ギヤの周囲には該ギヤと噛合するインターナルギヤが設けられ、
    前記形態切替部は、前記インターナルギヤの前記ハウジングに対する位置に応じて、前記インターナルギヤに設定される被係止部に係止して該ハウジングに対する該インターナルギヤの相対位置を固定可能としたり、該被係止部に係止させずに該ハウジングに対する該インターナルギヤの相対位置を変位可能としたりするように構成され、
    前記インターナルギヤには、前記形態切替部に対する前記インターナルギヤの相対変位の変位速度が所定の速度以上の場合に、前記形態切替部が前記被係止部に係止されることを規制する係止規制部が設けられている、ポリッシャ。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載のポリッシャであって、
    前記形態切替部は、切替操作部と前記切替操作部の操作により変位する切替係合部を有し、
    前記切替操作部を操作して、前記出力形態を、前記偏心運動させつつ強制的に自転運動させる出力形態に切り替えようとした際に、前記インターナルギヤの変位速度が所定の速度以上の場合、前記切替係合部が前記係止規制部に規制されて前記被係止部と係止しないことにより、前記出力形態への切り替えが規制される、ポリッシャ。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載のポリッシャにおいて、
    前記係止規制部は、前記インターナルギヤの前記被係止部に隣接する位置に設定され、且つ、前記インターナルギヤの回転方向と逆方向に向かうにしたがって外側へ張り出すように傾斜する傾斜面で設定されている、ポリッシャ。
  7. 請求項に記載のポリッシャにおいて、
    前記被係止部は、前記インターナルギヤの外周面に設けられる嵌合凹部であり、
    前記形態切替部は、前記インターナルギヤの回転径方向で前記被係止部に嵌合あるいは嵌合解除されるピンを有している、ポリッシャ。
  8. 請求項に記載のポリッシャにおいて、
    前記被係止部は、前記インターナルギヤの上面あるいは下面に設けられる嵌合凹部であり、
    前記形態切替部は、前記インターナルギヤの回転軸方向で前記被係止部に嵌合あるいは嵌合解除されるピンを有している、ポリッシャ。
  9. 請求項1〜8の何れか1項に記載のポリッシャであって、前記モータを内装したモータハウジングの後部に使用者が把持するハンドルハウジングが設けられており、前記モータハウジングの長手方向を研磨面に沿わせて用いられ、前記ハンドルハウジングの後部に電源供給用の電源コードが引き出されており、該電源コードの引き出し方向を前記研磨面から離間する上向き方向に傾斜させたポリッシャ。
  10. 請求項9に記載のポリッシャであって、前記ハンドルハウジングの後部に保持スリーブを介して前記電源コードが引き出されており、前記保持スリーブが前記研磨面に対して上下に傾動可能に支持されたポリッシャ。

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