JP6749185B2 - 風向測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、パルス光を利用して風向を測定する風向測定装置に関する。
従来、風向きに応じてその向きを変える風向体と連動して回転する穴あき回転板と、穴あき回転板の回転に伴って穴の有無が変化する位置に向けて光を出射する光ファイバーを備えた光式風向センサーが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この光式風向センサーは、穴あき回転板の3つの同心円上に形成された円弧状の穴の有無を検知する3ビットのセンサーであり、45°毎に区分した8方向の風向きを検出する測定が可能になっている。
また、風向きに応じてその向きを変える風向体と連動して回転する円板形減衰器を備え、その円板形減衰器を通過する光ビームのレベルの大きさにより風向きを検出する風向計が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
この風向計の円板形減衰器は、円周方向に光透過度が順次変化するように形成されている。
特開2001−91531号公報 実開平1−117567号公報
しかしながら、上記特許文献1の光式風向センサーのように、穴あき回転板を利用したビットパターンに基づいて風向きを測定する場合、より細かな角度で区分した風向きを測定するには、穴あき回転板により多くの同心円に沿う円弧状の穴を形成し、より多くの光ファイバーを備える必要が生じる。
例えば、5本の光ファイバーを設置して、穴あき回転板の5つの同心円上に形成された円弧状の穴の有無を検知する5ビットのセンサーとすれば、11.25°毎に区分した32方向の風向きを検出する測定が可能になる。
但し、光ファイバーの敷設距離が長い場合には、光ファイバーの本数が増えるほど施工コストが増大する問題が生じる。
また、上記特許文献2の風向計の場合、例えば、円板形減衰器を通過した光ビームを8段階のレベルで検知し、45°毎に区分した8方向の風向きを検出することは可能であるが、円板形減衰器を通過した光ビームをノイズとは区別して32段階のレベルで検知するのは困難であり、11.25°毎に区分した32方向の風向きを検出するような、より細かな角度で区分した風向きを測定するには不向きなものあった。
本発明の目的は、より好適に風向を測定することができる風向測定装置を提供することである。
上記目的を達成するため、この発明は、風向測定装置であって、
風向きに応じてその向きを変える風向体と連動して回転するように共通の軸に取り付けられ、複数の光減衰膜が円周方向に等間隔に配設されている風向用減衰板と、
風向用発光素子と風向用受光素子にそれぞれ接続され、それぞれの端面同士が前記光減衰膜が配設されている半径位置にて前記風向用減衰板を挟んで対向するように設置された一対の風向用光ファイバーと、
前記風向用減衰板と前記一対の風向用光ファイバーとが、前記風向用発光素子からの連続光を前記風向用減衰板の回転に応じたパルス光に変換して前記風向用受光素子に出力する風向用エンコーダとして機能し、前記風向用受光素子に入力されたパルス光の強度に応じたレベルの風向用パルス信号に基づいて風向を検出する風向検出部と、
を備え、
前記風向用減衰板に配設されている複数の光減衰膜は、所定角度毎の基準点に配設された複数の基準光減衰膜と、前記基準光減衰膜の間に所定順に並べられた複数のカウント用光減衰膜とで構成されており、
前記複数の基準光減衰膜の減衰度はそれぞれ異なるとともに、前記複数のカウント用光減衰膜の減衰度とも異なり、
前記複数のカウント用光減衰膜における隣り合うカウント用光減衰膜の減衰度は互いに異なり、
前記風向検出部は、前記基準光減衰膜に対応した前記風向用パルス信号に基づき前記風向用減衰板の回転角度を判別して風向を検出する処理と、前記カウント用光減衰膜に対応した前記風向用パルス信号のレベルの増減に応じて前記風向用減衰板の回転方向を判別するとともに、その風向用パルス信号の数に応じて前記風向用減衰板の回転角度を判別して風向を検出する処理を実行するようにした。
この風向測定装置は、減衰度がそれぞれ異なる複数の光減衰膜(基準光減衰膜、カウント用光減衰膜)が円周方向に等間隔に配設されている風向用減衰板を備えており、その風向用減衰板と一対の風向用光ファイバーとが、風向用発光素子からの連続光を風向用減衰板の回転に応じたパルス光に変換して風向用受光素子に出力する風向用エンコーダとして機能するように構成されているので、風向用受光素子に入力されたパルス光をカウントするようにして、風向用減衰板の回転角度を判別する処理を行って、風向を好適に測定することができる。
また、望ましくは、
前記複数のカウント用光減衰膜の減衰度はそれぞれ異なり、その減衰度の昇順あるいは降順に並べられているようにする。
基準光減衰膜の間に所定順に並べられた複数のカウント用光減衰膜の減衰度がそれぞれ異なり、その減衰度の降順に並べられていれば、風向用減衰板が一の方向に回転(例えば左回転)する際、風向用受光素子に入力されたパルス光の強度が順に大きくなり、風向用パルス信号のレベルが順に大きくなる。また、風向用減衰板が他の方向に回転(例えば右回転)する際、風向用受光素子に入力されたパルス光の強度が順に小さくなり、風向用パルス信号のレベルが順に小さくなる。
また、基準光減衰膜の間に所定順に並べられた複数のカウント用光減衰膜の減衰度がそれぞれ異なり、その減衰度の昇順に並べられていれば、風向用減衰板が一の方向に回転(例えば左回転)する際、風向用受光素子に入力されたパルス光の強度が順に小さくなり、風向用パルス信号のレベルが順に小さくなる。また、風向用減衰板が他の方向に回転(例えば右回転)する際、風向用受光素子に入力されたパルス光の強度が順に大きくなり、風向用パルス信号のレベルが順に大きくなる。
このような構成によれば、カウント用光減衰膜に対応した風向用パルス信号のレベルの増減に応じて風向用減衰板の回転方向を適正に判別することができる。
また、望ましくは、
前記風向用減衰板における前記複数の光減衰膜の間の部位は、前記複数の光減衰膜の減衰度とは異なる同一の減衰度での光透過性を有するようにする。
かかる構成によれば、風向用エンコーダとして機能する一対の風向用光ファイバーが断線していない場合には、風向用減衰板の回転角度によらず風向用受光素子は光を受光可能になっている。
こうすることで、風向用受光素子がパルス光を受光していない場合には、一対の風向用光ファイバーが断線していると判断し、所定の警報を発することができる。
また、望ましくは、
風を受けて回転する回転体と連動して回転する軸に取り付けられ、複数の貫通孔が円周方向に等間隔に形成されているスリット板と、
風速用発光素子と風速用受光素子にそれぞれ接続され、それぞれの端面同士が前記貫通孔が形成されている半径位置にて前記スリット板を挟んで対向するように設置された一対の風速用光ファイバーと、
前記スリット板と前記一対の風速用光ファイバーとが、前記風速用発光素子からの連続光を前記スリット板の回転に応じたパルス光に変換して前記風速用受光素子に出力する風速用エンコーダとして機能し、前記風速用受光素子に入力されたパルス光に応じた風速用パルス信号に基づいて風速を検出する風速検出部と、
を備え、
前記風向検出部は、前記風速用受光素子に入力されたパルス光の強度に応じた風速用パルス信号のレベルに基づき、前記風向用パルス信号のレベルを補正する処理を実行するようにする。
スリット板と一対の風速用光ファイバーとが、風速用発光素子からの連続光をスリット板の回転に応じたパルス光に変換して風速用受光素子に出力する風速用エンコーダとして機能するように風向測定装置に備えられている場合、風速用受光素子に入力されたパルス光の強度に応じた風速用パルス信号のレベルに基づき、風向用パルス信号のレベルを補正する処理を実行することで、光ファイバーによる伝送損失を含まない風向用パルス信号を得ることができるので、より正確な風向検出処理が可能になる。
また、望ましくは、
前記風向用減衰板に対し前記一対の風向用光ファイバーが少なくとも2組設置され、前記スリット板に対し前記一対の風速用光ファイバーが少なくとも2組設置されているようにする。
かかる構成によれば、風向用減衰板と一対の風向用光ファイバー2組とが2つの風向用エンコーダとして機能し、スリット板と一対の風速用光ファイバー2組とが2つの風速用エンコーダとして機能するようになるので、風向検出処理と風速検出処理の冗長化を図ることができる。
本発明によれば、好適に風向を測定することができる。
本実施形態の風向測定装置の構成を示すブロック図である。 風向測定装置の風向風速計の一例を示す断面図である。 風向風速計の風向用減衰板とスリット板を示す斜視図である。 風向用減衰板における光減衰膜(基準光減衰膜、カウント用光減衰膜)の配設パターンの一例を示す説明図である。 風向用パルス信号のカウントに関する説明図である。 他の実施形態の風向測定装置の構成を示すブロック図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る風向測定装置の実施形態について詳細に説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
図1は、本実施形態の風向測定装置100の構成を示すブロック図である。
この風向測定装置100は、風向と風速を測定する機能を有しており、風を受ける風向体3および回転体2を有する風向風速計10と、風向風速計10により計測された風向と風速を演算して出力する測定装置本体20と、風向風速計10と測定装置本体20とを接続する光ファイバー31,32,33,34等を備えている。
なお、図1では、風向体3および回転体2の図示を省略している。
風向風速計10には、一対の風向用光ファイバーである第1光ファイバー31と第2光ファイバー32の一端部がそれぞれ光コネクタC11,C12を介して接続されており、測定装置本体20には、第1光ファイバー31と第2光ファイバー32の他端部がそれぞれ光コネクタC21,C22を介して接続されている。なお、光コネクタC11,C12は、防水光コネクタであることが好ましい。
また、風向風速計10には、一対の風速用光ファイバーである第3光ファイバー33と第4光ファイバー34の一端部がそれぞれ光コネクタC13,C14を介して接続されており、測定装置本体20には、第3光ファイバー33と第4光ファイバー34の他端部がそれぞれ光コネクタC23,C24を介して接続されている。なお、光コネクタC13,C14は、防水光コネクタであることが好ましい。
この風向測定装置100においては、第1光ファイバー31によって測定装置本体20からの光を風向風速計10へと伝送し、第2光ファイバー32によって風向風速計10からの光を測定装置本体20へと伝送する。また、第3光ファイバー33によって測定装置本体20からの光を風向風速計10へと伝送し、第4光ファイバー34によって風向風速計10からの光を測定装置本体20へと伝送する。
本実施形態の風向測定装置100は、鉄道の運行管理に用いるものであり、風向風速計10は、河川に架かった橋梁やトンネル出口付近などに設置され、測定装置本体20は、ターミナル駅等の通信機器室に設置されている。
また、風向風速計10と測定装置本体20とを接続する光ファイバー31,32,33,34は、鉄道の軌道に沿って設置されている。
風向風速計10は、図2に示すように、基台1と、受ける風の強さに応じた速さで回転する回転体2が取り付けられた風向体3等を備えている。
風向体3は、風向体3と一体に形成されている円筒状の回転軸3aを介して基台1に回転可能に支持されており、風向体3に設けられている尾翼3bの作用によって風向きに合わせて基台1に対して回転するようになっている。この風向体3と連動して回転する回転軸3aに風向用減衰板5が取り付けられている。
また、風向体3の円筒状の回転軸3aには回転可能に支持された回転軸2bが内挿されており、回転体2の回転は、回転体2に接続されているプロペラ軸2aと歯車2Gを介して回転軸2bに伝達されるようになっている。この回転体2と連動して回転する回転軸2bにスリット板4が取り付けられている。
スリット板4は、図3に示すように、風を受けて回転する回転体2と連動して回転する回転軸2bに取り付けられている。
円板状を成すスリット板4には、複数の貫通孔40が円周方向に等間隔に形成されている。例えば、スリット板4の周縁部には、4°毎に複数の貫通孔40が形成されている。
そして、一対の風速用光ファイバーである第3光ファイバー33と第4光ファイバー34の一端部33a,34aの端面同士がスリット板4を挟んで対向するように設置されている。具体的には、第3光ファイバー33と第4光ファイバー34の一端部33a,34aの端面は、貫通孔40が形成されている半径位置にてスリット板4を挟んで対向している。
この第3光ファイバー33の一端部33aの端面から、測定装置本体20から伝送された光が出射されるようになっている。
第3光ファイバー33の一端部33aの端面から出射された光はスリット板4を通過して、第4光ファイバー34の一端部34aの端面に入射するようになっている。
第4光ファイバー34の一端部34aの端面に入射した光は、測定装置本体20へと伝送されるようになっている。
このスリット板4と一対の風速用光ファイバーである第3光ファイバー33と第4光ファイバー34とが、後述する風速用発光素子63からの連続光をスリット板4の回転に応じたパルス光に変換して後述する風速用受光素子64に出力する風速用エンコーダとして機能する。
具体的には、第3光ファイバー33の一端部33aの端面から出射された光が、スリット板4の周縁部に形成されている貫通孔40を通過して、第4光ファイバー34の一端部34aの端面に一定値以上の強度の光が入射される状態(以下「通過状態」という。)と、第3光ファイバー33の一端部33aの端面から出射された光が、スリット板4(ここでは、スリット板4の貫通孔40同士の間の部分)に遮断されて、第4光ファイバー34の一端部34aの端面に一定値以上の強度の光が入射されない状態(以下「遮断状態」という。)と、が生じる。
スリット板4が回転している場合には、通過状態と遮断状態とが交互に繰り返されるため、第3光ファイバー33の一端部33aから連続光を出射すると、その連続光はスリット板4の回転によってパルス光に変換される。スリット板4は、回転体2と連動して回転する回転軸2bに取り付けられているので、スリット板4の回転によって生成されたパルス光の周波数は、回転体2の回転速度に応じた周波数となる。
このように、風速用エンコーダとして機能するスリット板4と一対の風速用光ファイバー(第3光ファイバー33、第4光ファイバー34)は、第3光ファイバー33を介して入力された風速用発光素子63(後述)からの連続光を、スリット板4の回転によって回転体2の回転速度に応じた周波数のパルス光に変換し、第4光ファイバー34を介して風速用受光素子64(後述)に出力するように構成されている。
なお、本実施形態のスリット板4は、所定の減衰度による光透過性を有しており、入射した光の強度を減衰させて透過させることができるので、遮断状態であっても風速用受光素子64(後述)が受光可能になっている。
風向用減衰板5は、図3に示すように、風向きに応じてその向きを変える風向体3と連動して回転するように、風向体3の回転軸3aに取り付けられている。
円板状を成す風向用減衰板5には、複数の光減衰膜50が円周方向に等間隔に配設されている。この光減衰膜50は、入射した光の強度を減衰させて透過させる機能を有する。
そして、一対の風向用光ファイバーである第1光ファイバー31と第2光ファイバー32の一端部31a,32aの端面同士が風向用減衰板5を挟んで対向するように設置されている。具体的には、第1光ファイバー31と第2光ファイバー32の一端部31a,32aの端面は、光減衰膜50が配設されている半径位置にて風向用減衰板5を挟んで対向している。
この第1光ファイバー31の一端部31aの端面から、測定装置本体20から伝送された光が出射されるようになっている。
第1光ファイバー31の一端部31aの端面から出射された光は風向用減衰板5を通過して、第2光ファイバー32の一端部32aの端面に入射するようになっている。
第2光ファイバー32の一端部32aの端面に入射した光は、測定装置本体20へと伝送されるようになっている。
この風向用減衰板5と一対の風向用光ファイバーである第1光ファイバー31と第2光ファイバー32とが、後述する風向用発光素子61からの連続光を風向用減衰板5の回転に応じたパルス光に変換して後述する風向用受光素子62に出力する風向用エンコーダとして機能する。
具体的には、第1光ファイバー31の一端部31aの端面から出射された光が、風向用減衰板5の周縁部に配設されている光減衰膜50を通過して、第2光ファイバー32の一端部32aの端面に一定値以上の強度の光が入射される状態(以下「通過状態」という。)と、第1光ファイバー31の一端部31aの端面から出射された光が、風向用減衰板5(ここでは、風向用減衰板5の光減衰膜50同士の間の部分)に遮断されて、第2光ファイバー32の一端部32aの端面に一定値以上の強度の光が入射されない状態(以下「遮断状態」という。)と、が生じる。
風向体3と連動して風向用減衰板5が回転している場合には、通過状態と遮断状態とが交互に繰り返されるため、第1光ファイバー31の一端部31aから連続光を出射すると、その連続光は風向用減衰板5の回転によってパルス光に変換される。
特に、本実施形態の風向用減衰板5に配設されている複数の光減衰膜50は、図4に示すように、所定角度毎の基準点に配設された複数の基準光減衰膜50A,50B,50C,50D,50E,50F,50G,50H,50I,50Jと、基準光減衰膜の間に所定順に並べられた複数のカウント用光減衰膜50a,50b,50c,50d,50e,50f,50g,50hとで構成されている。
複数の基準光減衰膜(50A,50B,50C,50D,50E,50F,50G,50H,50I,50J)の減衰度はそれぞれ異なるとともに、複数のカウント用光減衰膜(50a,50b,50c,50d,50e,50f,50g,50h)の減衰度とも異なる。また、複数のカウント用光減衰膜(50a,50b,50c,50d,50e,50f,50g,50h)の減衰度はそれぞれ異なる。
なお、減衰膜の減衰度[dB]は、減衰膜に入射する入射光の強度と減衰膜を透過した透過光の強度とに基づき、減衰度[dB]=10×log(入射光/透過光)の式によって求めることができる。この減衰度が大きい減衰膜ほど、透過光の強度を減衰させて小さくする。
例えば、基準光減衰膜50A,50B,50C,50D,50E,50F,50G,50H、50I,50Jの減衰度はそれぞれ、A[dB],B[dB],C[dB],D[dB],E[dB],F[dB],G[dB],H[dB],I[dB],J[dB]であり、A<B<C<D<E<F<G<H<I<Jであるとする。
また、カウント用光減衰膜50a,50b,50c,50d,50e,50f,50g,50h)の減衰度はそれぞれ、a[dB],b[dB],c[dB],d[dB],e[dB],f[dB],g[dB],h[dB]であり、a<b<c<d<e<f<g<hであるとする。
また、基準光減衰膜(50A,50B,50C,50D,50E,50F,50G,50H,50I,50J)と、カウント用光減衰膜(50a,50b,50c,50d,50e,50f,50g,50h)とを減衰度[dB]で識別し易くするように、基準光減衰膜50Jとカウント用光減衰膜50aの減衰度に大きな差をつけ、
A<B<C<D<E<F<G<H<I<J<<a<b<c<d<e<f<g<hであるようにした。
このような複数の光減衰膜50が風向用減衰板5の周縁部に、例えば4°毎に配設されている。
具体的には、10個の基準光減衰膜50A,50B,50C,50D,50E,50F,50G,50H,50I,50Jが、時計回りに減衰度の昇順で36°毎に配設されており、各基準光減衰膜間にそれぞれ8個のカウント用光減衰膜50a,50b,50c,50d,50e,50f,50g,50hが、時計回りに減衰度の昇順で4°毎に配設されている。
そして、風向用エンコーダとして機能する風向用減衰板5と一対の風向用光ファイバー(第1光ファイバー31、第2光ファイバー32)は、第1光ファイバー31を介して入力された風向用発光素子61(後述)からの連続光を、風向用減衰板5の回転によって風向体3の回転に応じたパルス光に変換し、第2光ファイバー32を介して風向用受光素子62(後述)に出力するように構成されている。
なお、本実施形態の風向用減衰板5は、所定の減衰度による光透過性を有しており、遮断状態であっても風向用受光素子62(後述)が受光可能になっている。
つまり、風向用減衰板5における複数の光減衰膜50の間の部位は、複数の光減衰膜50の減衰度とは異なる同一の減衰度での光透過性を有している。
この風向用減衰板5自体の減衰度をk[dB]とすると、h<<kであるようにした。
測定装置本体20は、図1に示すように、風向用光ファイバーである第1光ファイバー31と接続されている風向用発光素子61と、風向用光ファイバーである第2光ファイバー32と接続されている風向用受光素子62と、風速用光ファイバーである第3光ファイバー33と接続されている風速用発光素子63と、風速用光ファイバーである第4光ファイバー34と接続されている風速用受光素子64と、測定装置本体20の各部を統括制御する制御部65と、計測した風向を出力する風向出力部66と、計測した風速を出力する風速出力部67等を備えている。
風向用発光素子61と風速用発光素子63は、連続光を発する光源であり、例えば、レーザーダイオードを用いることができる。なお、風向用発光素子61と風速用発光素子63にはそれぞれ同じ発光素子を用いている。
風向用受光素子62と風速用受光素子64は、受光した光の強度を電気信号に変換する受光器であり、例えば、フォトダイオードを用いることができる。なお、風向用受光素子62と風速用受光素子64にはそれぞれ同じ受光素子を用いている。
風向出力部66と風速出力部67は、例えば、液晶ディスプレイなどの表示器であり、制御部65からの指示に従って、風速や風向を表示する。
制御部65は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備えるコンピュータである。ROMには、各種データおよびプログラムが記憶されている。そして、制御部65は、CPUが指定されたプログラムをROMから読み出してRAMに展開し、展開されたプログラムとCPUとの協働によって各種処理を行う。
制御部65は、例えば、信号処理および演算処理を行って、風速用受光素子64に入力されたパルス光に応じた風速用パルス信号に基づいて風速を検出する風速検出部として機能する。この制御部65は、検出した風速の値を風速出力部67に出力して表示させる処理を実行する。
なお、風速用受光素子64が受光したパルス光の単位時間あたりのパルス数をカウントして、カウントしたパルス数を風速値に換算する処理は、従来公知のものと同様であるので、ここでは詳述しない。
また、制御部65は、例えば、信号処理および演算処理を行って、風向用受光素子62に入力されたパルス光の強度に応じたレベルの風向用パルス信号に基づいて風向を検出する風向検出部として機能する。この制御部65は、検出した風向の角度値を風向出力部66に出力して表示させる処理を実行する。
具体的には、風向検出部として機能する制御部65は、基準光減衰膜(50A,50B,50C,50D,50E,50F,50G,50H,50I,50J)に対応した風向用パルス信号に基づき風向用減衰板5の回転角度を判別して風向を検出する処理と、カウント用光減衰膜(50a,50b,50c,50d,50e,50f,50g,50h)に対応した風向用パルス信号のレベルの増減に応じて風向用減衰板5の回転方向を判別するとともに、基準光減衰膜とカウント用光減衰膜の風向用パルス信号の数に応じて風向用減衰板5の回転角度を判別して風向を検出する処理を実行する。
ここで、風向用受光素子62に入力されたパルス光の強度に応じたレベルの風向用パルス信号に基づいて風向を検出する処理について説明する。
前述したように、複数の基準光減衰膜(50A,50B,50C,50D,50E,50F,50G,50H,50I,50J)の減衰度はそれぞれ異なっており、複数のカウント用光減衰膜(50a,50b,50c,50d,50e,50f,50g,50h)の減衰度はそれぞれ異なっている。また、複数の基準光減衰膜の減衰度は複数のカウント用光減衰膜の減衰度とも異なっているので、各減衰膜50を透過して風向用受光素子62に入力されるパルス光の強度はそれぞれ異なるようになる。
本実施形態の風向測定装置100は、風向用減衰板50の各減衰膜50を透過して風向用受光素子62に入力されたパルス光の強度がそれぞれ異なることを利用して、風向を検出する処理を実行する。
風向検出部として機能する制御部65は、図5に示すように、風向用受光素子62に入力されたパルス光の強度に応じたレベルの風向用パルス信号をカウントする。
本実施形態では、後述するように、風向用減衰板5が時計回りで右回転する際、パルス信号を「正」でカウントし、風向用減衰板5が反時計回りで左回転する際、パルス信号を「負」でカウントする。
また、本実施形態では、基準光減衰膜50Aを「北基準」とし、その基準光減衰膜50Aに対応した風向用パルス信号を検知したことで、風向が「北」であることを示す「0°(360°)」を検出し、パルスカウント数を「0」にリセットする。
具体的には、図5に示すように、制御部65が「北基準」である基準光減衰膜50Aに対応した風向用パルス信号を検知してパルスカウント数を「0」にリセットした後、風向用減衰板5が左回転すると、制御部65は、例えばカウント用光減衰膜50a、50b、50c…50gに対応した風向用パルス信号を検知し、パルス信号を「負」でカウントし、パルスカウント数を−1、−2、−3…−7とカウントする。
パルスカウント数「−7」をカウントした後、風向用減衰板5が右回転すると、制御部65は、例えばカウント用光減衰膜50f、50e、50d…50aに対応した風向用パルス信号を検知し、パルス信号を「正」でカウントし、パルスカウント数を−6、−5、−4…−1とカウントする。
更に、風向用減衰板5が右回転し続けると、制御部65は、基準光減衰膜50Aに対応した風向用パルス信号を検知してパルスカウント数を「0」にリセットした後、カウント用光減衰膜50h、50g、50f…50aや基準光減衰膜50Jに対応した風向用パルス信号を検知し、パルス信号を「正」でカウントし、パルスカウント数を1、2、3、4、5…とカウントする。
このように、風向用減衰板5が左回転することに伴い、制御部65がカウント用光減衰膜に対応する風向用パルス信号を検知する際、風向用受光素子62に入力されるパルス光の強度は順に小さくなり、風向用パルス信号のレベルは小さくなる。
また、風向用減衰板5が右回転することに伴い、制御部65がカウント用光減衰膜に対応する風向用パルス信号を検知する際、風向用受光素子62に入力されるパルス光の強度は順に大きくなり、風向用パルス信号のレベルは大きくなる。
つまり、制御部65が検知したカウント用光減衰膜(50a,50b,50c,50d,50e,50f,50g,50h)に対応する風向用パルス信号のレベルが小さくなるとき、制御部65は、風向用減衰板5は左回転していると判別して、パルス信号を「負」でカウントする。
一方、制御部65が検知したカウント用光減衰膜(50a,50b,50c,50d,50e,50f,50g,50h)に対応する風向用パルス信号のレベルが大きくなるとき、制御部65は、風向用減衰板5は右回転していると判別して、パルス信号を「正」でカウントする。
そして、図5の説明図(および図4の説明図)において、制御部65が、パルスカウント数「−7」をカウントしたとき(図中(イ)のポイント)、360°−7×4°=332°のように、風向は「332°」と検出される。
同様に、図5の説明図(および図4の説明図)において、制御部65が、パルスカウント数「13」をカウントしたとき(図中(ロ)のポイント)、13×4°=52°のように、風向は「52°」と検出される。
また、基準光減衰膜(50A,50B,50C,50D,50E,50F,50G,50H,50I,50J)に対応した風向用パルス信号を検知した際に、パルスカウント数を「0」に一旦リセットする処理を行ってもよい。
この場合、図5の説明図において下段に示すパルスカウントのように、制御部65が、パルスカウント数「4」をカウントしたとき(図中(ロ)のポイント)、36°+4×4°=52°のように、風向は「52°」と検出される。なお、各基準光減衰膜(50A,50B,50C,50D,50E,50F,50G,50H,50I,50J)には、後述する角度が対応付けられている。
また、制御部65は、基準光減衰膜(50A,50B,50C,50D,50E,50F,50G,50H,50I,50J)に対応した風向用パルス信号に基づき風向用減衰板5の回転角度を判別して風向を検出する処理をあわせて行うことができる。
ここでは、基準光減衰膜50Aには北基準の「0°(360°)」、基準光減衰膜50Bには「324°」、基準光減衰膜50Cには「288°」、基準光減衰膜50Dには「252°」、基準光減衰膜50Eには「216°」、基準光減衰膜50Fには「180°」、基準光減衰膜50Gには「144°」、基準光減衰膜50Hには「108°」、基準光減衰膜50Iには「72°」、基準光減衰膜50Jには「36°」が対応付けられている。
そして、図5の説明図(および図4の説明図)において、制御部65が、基準光減衰膜50Jに対応した風向用パルス信号を検知したとき(図中(ハ)のポイント)、風向は「36°」と検出される。
こうして風向検出部としての制御部65が検出した風向の角度の値を風向出力部66に出力して表示する。
また、風速検出部として制御部65が検出した風速の値を風速出力部67に出力して表示する。
このように、本実施形態の風向測定装置100は、減衰度がそれぞれ異なる複数の光減衰膜50(基準光減衰膜、カウント用光減衰膜)が円周方向に等間隔に配設されている風向用減衰板5を備えており、その風向用減衰板5と一対の風向用光ファイバーである第1光ファイバー31と第2光ファイバー32とが、風向用発光素子61からの連続光を風向用減衰板5の回転に応じたパルス光に変換して風向用受光素子62に出力する風向用エンコーダとして機能するように構成されているので、風向用受光素子62に入力されたパルス光の強度に応じたレベルの風向用パルス信号を制御部65が検知して、制御部65がカウントした風向用パルス信号の数と、そのカウントした風向用パルス信号のレベルの増減に基づいて風向を検出するようにして、風向きを好適に測定することができる。
また、この風向測定装置100の風向用減衰板5は、光透過性を有しているので、風向用エンコーダとして機能する第1光ファイバー31と第2光ファイバー32とが断線していない場合には、遮断状態であっても風向用受光素子62はパルス光を受光可能になっている。
つまり、風向用受光素子62がパルス光を受光していないことを制御部65が検知した場合、制御部65は、第1光ファイバー31と第2光ファイバー32の少なくとも一方が断線したと判断し、所定の警報を発することができる。
同様に、風向測定装置100のスリット4は、光透過性を有しており、風速用エンコーダとして機能する第3光ファイバー33と第4光ファイバー34とが断線していない場合には、遮断状態であっても風速用受光素子64はパルス光を受光可能になっているので、風速用受光素子64がパルス光を受光していないことを制御部65が検知した場合、制御部65は、第3光ファイバー33と第4光ファイバー34の少なくとも一方が断線したと判断し、所定の警報を発することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではない。
例えば、風向検出部として機能する制御部65は、風速用受光素子64に入力されたパルス光の強度に応じた風速用パルス信号のレベルに基づき、風向用パルス信号のレベルを補正する処理を実行することができる。
風向風速計10と測定装置本体20とを接続する光ファイバー31,32,33,34の敷設距離が長い場合、その光ファイバーによって伝送された光に伝送損失が生じていることがある。
光ファイバーによって伝送された光に伝送損失が生じている場合、風向用受光素子62に入力されたパルス光の強度も伝送損失分低下しているので、風向検出部として機能する制御部65が検出する風速用パルス信号のレベルには誤差が含まれてしまう。
つまり、風向用受光素子62に入力されたパルス光の強度は、風向用減衰板5の光減衰膜50を通過したことによる減衰に加え、伝送損失による減衰が含まれており、その分の誤差が生じてしまう。
ところで、風速用受光素子64に入力された通過状態のパルス光の強度は、風速用発光素子63が出力した光の強度が光ファイバーによる伝送損失分低下したものであるので、風向用発光素子61と風速用発光素子63に同じ発光素子が用いられていて、対をなす第1光ファイバー31と第2光ファイバー32の敷設距離(伝送距離)と、対を成す第3光ファイバー33と第4光ファイバー34の敷設距離(伝送距離)とが同じである場合には、風向用受光素子62に入力されるパルス光と、風速用受光素子64に入力されるパルス光には、同じ伝送損失が含まれているといえる。
そこで、風速用受光素子64に入力されたパルス光の強度に応じた風速用パルス信号のレベルに基づき、風向用パルス信号のレベルを補正する処理を実行すれば、光ファイバーによる伝送損失を含まない風向用パルス信号を得ることができるので、より正確な風向検出処理が可能になる。
また、本発明は上記実施形態に限られるものではない。
例えば、図6に示すように、風向用減衰板5に対し一対の風向用光ファイバーである第1光ファイバー31と第2光ファイバー32が2組設置され、スリット板4に対し一対の風速用光ファイバーである第3光ファイバー33と第2光ファイバー33が2組設置されていてもよい。
一方(図中右側)の第1光ファイバー31と第2光ファイバー32には、それぞれ風向用発光素子61aと風向用受光素子62aが接続され、他方(図中左側)の第1光ファイバー31と第2光ファイバー32には、それぞれ風向用発光素子61bと風向用受光素子62bが接続されている。
また、一方(図中右側)の第3光ファイバー33と第4光ファイバー34には、それぞれ風速用発光素子63aと風速用受光素子64aが接続され、他方(図中左側)の第3光ファイバー33と第4光ファイバー34には、それぞれ風速用発光素子63bと風向用受光素子64bが接続されている。
ここでは、一方(図中右側)の第1光ファイバー31と第2光ファイバー32の一端部の端面が風向用減衰板5を挟んで対向している箇所から回転軸3aを挟んだ反対側の箇所に、他方(図中左側)の第1光ファイバー31と第2光ファイバー32の一端部の端面が風向用減衰板5を挟んで対向するように配設している。
そして、第一制御部65が前述した風向検出処理を実行するのに対し、第二制御部65は同様の風向検出処理を実行した後、検出した風向の角度を180°反転させる処理を行うことで、第一制御部65と同じ風向検出が可能になる。
このように、対をなす第1光ファイバー31と第2光ファイバー32を風向用減衰板5に2組の設置することで2つの風向用エンコーダを設置するようにすれば、風向検出処理の冗長化を図ることができる。
同様に、対を成す第3光ファイバー33と第4光ファイバー34をスリット板4に2組の設置することで2つの風速用エンコーダを設置するようにすれば、風速検出処理の冗長化を図ることができる。
なお、図6中、第一制御部65と第二制御部65を別体として図示しているが、この第一制御部65と第二制御部65は一体の制御部65であってもよい。
同様に、第一風向出力部66と第二風向出力部66は一体の風向出力部66であってよく、第一風速出力部67と第二風速出力部67は一体の風速出力部67であってよい。
なお、以上の実施の形態において、風向測定装置100は、鉄道の運行管理に用いる装置であるとしたが、本発明はこれに限定されるものではなく、風向測定装置100の用途は適宜変更可能である。
また、以上の実施の形態の風向風速計10には、プロペラ型の回転体2を用いたが、本発明はこれに限定されるものではなく、風を受けて回転する回転体であれば、他の形状のものであってもよい。
また、以上の実施の形態において、風向用減衰板5には、複数の光減衰膜50が円周方向に所定間隔をあけて等間隔に配設されているとしたが、複数の光減衰膜50が間隔をあけずに配設されていてもよい。この場合、階段波形の信号に基づいて風向を検出するようにすればよい。
また、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
1 基台
2 回転体
2a プロペラ軸
2b 回転軸
2G 歯車
3 風向体
3a 回転軸
3b 尾翼
4 スリット板
40 貫通孔
5 風向用減衰板
50 光減衰膜
50A〜50J 基準光減衰膜(光減衰膜)
50a〜50h カウント用光減衰膜(光減衰膜)
10 風向風速計
20 測定装置本体
31 第1光ファイバー
31a 一端部
32 第2光ファイバー
32a 一端部
33 第3光ファイバー
33a 一端部
34 第4光ファイバー
34a 一端部
61(61a、61b) 風向用発光素子
62(62a、62b) 風向用受光素子
63(63a、63b) 風速用発光素子
64(64a、64b) 風速用受光素子
65 制御部(風向検出部、風速検出部)
66 風向出力部
67 風速出力部
100 風向測定装置

Claims (5)

  1. 風向きに応じてその向きを変える風向体と連動して回転するように共通の軸に取り付けられ、複数の光減衰膜が円周方向に等間隔に配設されている風向用減衰板と、
    風向用発光素子と風向用受光素子にそれぞれ接続され、それぞれの端面同士が前記光減衰膜が配設されている半径位置にて前記風向用減衰板を挟んで対向するように設置された一対の風向用光ファイバーと、
    前記風向用減衰板と前記一対の風向用光ファイバーとが、前記風向用発光素子からの連続光を前記風向用減衰板の回転に応じたパルス光に変換して前記風向用受光素子に出力する風向用エンコーダとして機能し、前記風向用受光素子に入力されたパルス光の強度に応じたレベルの風向用パルス信号に基づいて風向を検出する風向検出部と、
    を備え、
    前記風向用減衰板に配設されている複数の光減衰膜は、所定角度毎の基準点に配設された複数の基準光減衰膜と、前記基準光減衰膜の間に所定順に並べられた複数のカウント用光減衰膜とで構成されており、
    前記複数の基準光減衰膜の減衰度はそれぞれ異なるとともに、前記複数のカウント用光減衰膜の減衰度とも異なり、
    前記複数のカウント用光減衰膜における隣り合うカウント用光減衰膜の減衰度は互いに異なり、
    前記風向検出部は、前記基準光減衰膜に対応した前記風向用パルス信号に基づき前記風向用減衰板の回転角度を判別して風向を検出する処理と、前記カウント用光減衰膜に対応した前記風向用パルス信号のレベルの増減に応じて前記風向用減衰板の回転方向を判別するとともに、その風向用パルス信号の数に応じて前記風向用減衰板の回転角度を判別して風向を検出する処理を実行することを特徴とする風向測定装置。
  2. 前記複数のカウント用光減衰膜の減衰度はそれぞれ異なり、その減衰度の昇順あるいは降順に並べられていることを特徴とする請求項1に記載の風向測定装置。
  3. 前記風向用減衰板における前記複数の光減衰膜の間の部位は、前記複数の光減衰膜の減衰度とは異なる同一の減衰度での光透過性を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の風向測定装置。
  4. 風を受けて回転する回転体と連動して回転する軸に取り付けられ、複数の貫通孔が円周方向に等間隔に形成されているスリット板と、
    風速用発光素子と風速用受光素子にそれぞれ接続され、それぞれの端面同士が前記貫通孔が形成されている半径位置にて前記スリット板を挟んで対向するように設置された一対の風速用光ファイバーと、
    前記スリット板と前記一対の風速用光ファイバーとが、前記風速用発光素子からの連続光を前記スリット板の回転に応じたパルス光に変換して前記風速用受光素子に出力する風速用エンコーダとして機能し、前記風速用受光素子に入力されたパルス光に応じた風速用パルス信号に基づいて風速を検出する風速検出部と、
    を備え、
    前記風向検出部は、前記風速用受光素子に入力されたパルス光の強度に応じた風速用パルス信号のレベルに基づき、前記風向用パルス信号のレベルを補正する処理を実行することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の風向測定装置。
  5. 前記風向用減衰板に対し前記一対の風向用光ファイバーが少なくとも2組設置され、前記スリット板に対し前記一対の風速用光ファイバーが少なくとも2組設置されていることを特徴とする請求項4に記載の風向測定装置。
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