JP6749117B2 - 金属単体及び金属化合物の少なくとも一方を含有する活性炭の製造方法 - Google Patents

金属単体及び金属化合物の少なくとも一方を含有する活性炭の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、金属単体及び金属化合物の少なくとも一方を含有する活性炭の製造方法に関する。
従来、金属単体または金属化合物を含有する活性炭が知られている。金属単体または金属化合物を含有する活性炭の製造方法として、例えば、低軟化点ピッチと有機金属化合物の炭化水素溶液とを混合し、次いで混合物を減圧蒸留して炭化水素を除去した後、得られた蒸留ピッチに酸素含有気体を吹き込み、活性炭繊維製造用金属含有ピッチを得て、該活性炭繊維製造用金属含有ピッチを紡糸した後、得られたピッチファイバーを不融化処理し、炭素化処理し、賦活処理することを特徴とする活性炭繊維の製造方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1の製造方法によれば、高い賦活収率で活性炭素繊維を製造することができ、得られた活性炭素繊維は、細孔半径が大きく、特定の比表面積範囲での細孔容積が著しく大きいという極めて特異な性状を備えるとされている。特許文献1には、具体的に、キノリン中に有機金属化合物を溶解する溶液を、80℃に加温したコールタールに滴下して、軟化点90.9℃の低軟化点ピッチを得て、該低軟化点ピッチを反応温度330℃、常圧で空気を吹き込みつつ180分間反応を行って、イットリウム含有紡糸用ピッチ(軟化点264.1℃)を得て、該紡糸用ピッチを用いて紡糸をおこなったことが開示されている。
特開平8−259957号公報
しかしながら、特許文献1のような従来技術の製造方法で得られた、金属単体または金属化合物を含有する活性炭は、金属単体または金属化合物を含有しない通常の活性炭と比較して、機械的強度が劣るという問題がある。また、金属単体または金属化合物の含有量が大きくなるほど、活性炭の機械的強度がより劣る傾向がある。そこで、本発明は、上記問題を解決し、金属単体または金属化合物を含有することによる機械的強度の低下を抑制することができる、金属単体及び金属化合物の少なくとも一方を含有する活性炭の製造方法の提供を主な課題とする。
特許文献1に開示された方法においては、得られる活性炭中に金属単体または金属化合物を均一に含有させるために、予め有機金属化合物をキノリン等の炭化水素溶液に分散させた状態とし、混合し易い低融点ピッチと混合している。そして、紡糸等の成形が可能なように高温で低融点ピッチの反応を進めて高融点ピッチとする操作をおこなうところ、該操作の前に、予め上記金属単体または金属化合物と混合した低融点ピッチを減圧蒸留してキノリン等の炭化水素成分を除去する。また、上記のように高温で低融点ピッチから高融点ピッチとする際、金属化合物に由来する有機成分等が揮発すると考えられる。従って、紡糸等の成形時やその後の不融化工程、賦括化工程において、キノリン等の炭化水素成分や金属化合物に由来する有機成分の揮発が生じがたくなると考えられる。
このような従来技術から、本発明者等は、金属化合物などを、キノリン等の炭化水素溶液に分散させず固相状態で混合した場合は、金属化合物がピッチ中に均一に分散されずにムラが生じ、これに起因して、機械的強度などの観点で、得られる活性炭の物性に悪影響が生じるのではないかと考えた。加えて、高温で低融点ピッチから高融点ピッチとする工程を経ることなく、金属化合物などを高融点ピッチにそのまま混合し、紡糸等の成形加工をおこなった場合は、金属化合物に由来する有機成分等が成形加工時において揮発して、機械的強度などの観点で、得られる活性炭の物性に悪影響が生じるのではないかと考えた。
しかしながら、前述した問題を解決すべく、本発明者等が鋭意検討した結果、予想外にも、金属化合物を、キノリン等の炭化水素溶液に分散させず、固相状態で高融点ピッチと混合し、そのまま紡糸の成形加工等をおこなった場合、得られる活性炭の機械的強度に優れることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて、さらに検討を重ねることにより完成された発明である。
すなわち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. 金属単体及び金属化合物の少なくとも一方を含有する活性炭の製造方法であって、
金属単体及び金属化合物の少なくとも一方と、軟化点が250℃〜300℃である粒状ピッチとを、固相状態で混合して混合物を得る工程1、及び
前記工程1で得られた前記混合物を、溶融した後、固化して固化体を得る工程2
を備える、金属単体及び金属化合物の少なくとも一方を含有する活性炭の製造方法。
項2. 前記工程2が、紡糸工程であり、前記混合物を、溶融した後、固化して繊維状の固化体を得る工程であって、
前記活性炭が、活性炭素繊維である、項1に記載の活性炭の製造方法。
項3. 前記工程2で得られた固化した固化体を、不融化する工程3、及び
前記工程3で不融化された固化体を賦活する工程4
をさらに備える、項1または2に記載の活性炭の製造方法。
本発明の製造方法によれば、金属単体及び金属化合物の少なくとも一方と、軟化点が250℃〜300℃である粒状ピッチとを、固相状態で混合して混合物を得る工程1、及び前記工程1で得られた前記混合物を、溶融した後、固化して固化体を得る工程2を備えることから、得られる活性炭は、金属単体及び金属化合物の少なくとも一方を含有することによる機械的強度の低下が効果的に抑制されている。
本発明は、金属単体及び金属化合物の少なくとも一方を含有する活性炭の製造方法である。本発明の製造方法は、金属単体及び金属化合物の少なくとも一方と、軟化点が250℃〜300℃である粒状ピッチ(以下、高融点ピッチと記載することがある。)とを、固相状態で混合して混合物を得る工程1、及び工程1で得られた前記混合物を、溶融した後、固化して固化体を得る工程2を備えていることを特徴とする。以下、本発明の製造方法について詳細に説明する。
本発明において、工程1は、金属単体及び金属化合物の少なくとも一方と、軟化点が250℃〜300℃である粒状ピッチとを、固相状態で混合して混合物を得る、混合工程である。
前述のように、本発明者等は、金属化合物を、キノリン等の炭化水素溶液に分散させず固相状態で混合した場合は、金属化合物がピッチ中に均一に分散されずにムラが生じ、これに起因して、機械的強度などの観点で、得られる活性炭の物性に悪影響が生じるのではないかと考えた。加えて、高温で低融点ピッチから高融点ピッチとする工程を経ることなく、金属化合物を高融点ピッチにそのまま混合し、紡糸等の成形加工などをおこなった場合は、金属化合物に由来する有機成分等が成形加工などにおいて揮発し、機械的強度などの観点で、得られる活性炭の物性に悪影響が生じるとも考えた。
ところが、本発明者等の予想に反し、金属単体または金属化合物を、炭化水素溶液に分散させず固相状態で高融点ピッチと混合し、そのまま成形加工をおこなった場合、得られる活性炭は、機械的強度に優れていることを見出した。この機序としては、必ずしも明らかではないが、次のように推測することができる。すなわち、例えば特許文献1で開示されているような従来技術では、予め有機金属化合物をキノリン等の炭化水素溶液に分散させた状態で、混合し易い低融点ピッチと混合する。そして、得られた低融点ピッチを減圧蒸留して炭化水素成分を除去し、紡糸等の成形加工が可能なように、高温で低融点ピッチの反応を進めて高融点ピッチとしてから、成形加工を行っている。したがって、確かに、従来技術では、金属化合物の分散性が良好であり、炭化水素溶液、金属化合物などに由来する有機成分等の揮発が生じ難いと考えられる。よって、金属化合物の分散性や上記揮発による、活性炭の物性(機械的強度など)への悪影響は生じ難いと考えられる。しかしながら、その一方で、キノリン等の炭化水素溶液は、完全には揮発されず、わずかに低融点ピッチ中に残留していると考えられる。さらに、金属化合物を含んだ状態の低融点ピッチを高温で反応させて高融点ピッチとする際、該金属化合物が触媒作用を起こし、該金属化合物を含まない状態と比して低融点ピッチ成分のガス化を促進し、得られる高融点ピッチの構造に何らかの悪影響を与えていると考えられる。そして、わずかに低融点ピッチ中に残留する炭化水素溶液と、金属化合物を含んだ状態で低融点ピッチを高温で反応させて、高融点ピッチとすることによる悪影響が大きく、機械的強度などの活性炭の物性の劣化が生じていると考えられる。
これに対して、本発明の製造方法によれば、工程1の混合工程において、金属単体及び金属化合物の少なくとも一方と、軟化点が250℃〜300℃である粒状ピッチとを、固相状態で混合して混合物を得る(すなわち、金属化合物等と高融点ピッチとを固相状態で混合する)ことから、従来技術の低融点ピッチ中に残留するキノリン等炭化水素溶液と、金属化合物を含んだ状態の低融点ピッチを高温で反応することによる悪影響を受けず、金属化合物の分散性の影響や、金属化合物に由来する有機成分等の揮発の影響を差し引いても、活性炭の機械的強度などの物性の劣化が効果的に抑制されているものと考えられる。
工程1で使用される金属単体及び金属化合物の少なくとも一方を構成する金属元素としては、特に限定されない。金属元素としては、例えば、活性炭の用途などに応じて、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属、希土類金属(ランタノイドを含む)、アルミニウム、ガリウム、インジウム、スズ、鉛、タリウムおよびビスマスなどが挙げられる。金属単体及び金属化合物は、それぞれ、1種類単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
例えば、活性炭にNOx、SOx等の酸性ガスに対する吸着性能等を付与する観点からは、金属元素としては、アルカリ金属又はアルカリ土類金属が好ましい。また、例えば、金属単体及び金属化合物の少なくとも一方の触媒能により、活性炭にメソ孔に属する比較的大きな細孔径の細孔を数多く形成する観点からは、金属元素としては、マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属、アルミニウムなどのIIIA族の元素、亜鉛、リン、ゲルマニウム、スズ、セレンなどの典型金属、スカンジウム、イットリウム及びランタン系列元素(イッテルビウム、ランタン、セリウム等)などの希土類金属、又はアクチニウム、トリウムなどのアクチニウム系列元素などが挙げられる。また、例えば、活性炭に抗菌性を付与する観点からは、金属元素としては、銀、銅、スズ、鉛などが挙げられる。
また、金属化合物としては、上記金属元素を構成金属元素とする、金属酸化物、金属水酸化物、金属ハロゲン化物、金属硫酸塩等の無機金属化合物、酢酸等の有機酸と金属との塩、有機金属化合物などが挙げられる。有機金属化合物としては、金属アセチルアセトナート、メタロセン等が挙げられる。
また、本発明の製造方法において、金属単体及び金属化合物の粒径は、それぞれ、粒状ピッチに付着し得るものであれば特に限定されない。該粒径として、例えば、レーザー回折/散乱式法で測定した積算体積百分率D50が、10〜50μmが好ましく挙げられる。なお、本発明において、積算体積百分率D50とは、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(堀場製作所社製の商品名LA−920)を用いて測定された、金属単体及び金属化合物の粒度分布における積算値が50%となる粒度をいう。
本発明の製造方法において、軟化点が250℃〜300℃である粒状ピッチを用いる。本発明において、軟化点は、メトラー法(ASTM−D3461に準じて測定をおこなう。)により測定されるものである。該軟化点としては、270℃〜290℃がより好ましく、275℃〜285℃が特に好ましい。
工程1において、金属単体及び金属化合物の少なくとも一方と混合される粒状ピッチは、金属単体及び金属化合物を実質的に含有しないものが好ましい。なお、金属単体及び金属化合物を実質的に含有しないとは、金属単体及び金属化合物の含有率が活性炭の機械的強度に影響を与える濃度未満であることを意味する。
本発明の製造方法において、粒状ピッチとしては、活性炭製造に用いられる公知のものを使用することができる。従って、例えば、石油系、石炭系、ナフタレン重合物等のいずれの材料に由来するピッチも使用することができる。例えば、コールタール等を原料として用い、公知の方法に従って減圧蒸留及び酸素含有気体吹き込み処理して得られるピッチ等を使用することができる。なお、本発明では、ピッチの光学的性質が等方性及び異方性のいずれであってもよい。また、粒状ピッチの粒径分布としては、1mm以下の粒径の割合が40質量%以下であることが好ましく、1mm以下の粒径の割合が40質量%以下であり、かつ、最大粒径が11.2mm以下であることがより好ましく、1mm以下の粒径の割合が40質量%以下であり、最大粒径が11.2mm以下であり、さらにモード径が4.75mm〜6.7mmの範囲内であることが特に好ましい。ここで、本発明において、粒径分布は、JIS K 0069:1992に準じて測定されるものであり、ふるいとして、目開きが1.0mm、2.0mm、4.75mm、6.7mm、9.5mm、11.2mmを使用し、測定された値である。
工程1における、固相状態とは、実質的に液相が存在しない状態、すなわち金属単体及び金属化合物の少なくとも一方と、軟化点が250〜300℃である粒状ピッチとが、いずれも溶解及び溶融状態にないことを意味し、水等の液体が全く存在しないことを意味するものではない。水等の液体が存在する場合、その含有割合としては、金属単体及び金属化合物と粒状ピッチの全質量に対する水等の液体の質量の割合が、好ましくは1.0質量%以下、より好ましくは0.5質量%以下が挙げられる。また、工程1における、「固相状態で混合して混合物を得る」とは、金属単体及び金属化合物の少なくとも一方と、軟化点が250〜300℃である粒状ピッチとを、積極的に混合することを示す。従って、例えば、金属単体及び金属化合物の少なくとも一方が練りこまれた活性炭(活性炭X)と、金属単体及び金属化合物を含有しない活性炭(活性炭Y)とを混合して溶融、固化する際、該混合において活性炭Xの表面に露出する金属単体及び金属化合物の少なくとも一方が、活性炭Yと接触する場合もあるが、これは本発明における「固相状態で混合して混合物を得る」には含まれない。
工程1において、固相状態で混合する雰囲気としては、特に限定されず、空気雰囲気、窒素等の不活性ガス雰囲気等が挙げられる。また、上記雰囲気の温度としては、特に限定されず、例えば5℃〜40℃、好ましくは10℃〜30℃が挙げられる。
固相状態で混合する方法としては、特に限定されず、公知の混合方法でよい。例えば、攪拌機を使用して混合する方法等が挙げられる。
本発明の製造方法において、金属単体及び金属化合物と、軟化点が250〜300℃である粒状ピッチとの混合比率としては、特に限定されず、得られる活性炭に付与する機能等に応じて、適宜設定することができる。例えば、活性炭に抗菌性等を付与する観点からは、軟化点が250〜300℃である粒状ピッチ100質量部に対して、金属化合物(好ましくは、銀、銅、スズ、鉛などを構成金属元素とする金属化合物)を0.01〜5.0質量部混合することが好ましく、0.05〜3.0質量部混合することがより好ましい。また、例えば、得られる活性炭に対し、水道水中に含まれる有機塩素化合物(遊離残留塩素、トリハロメタン等)の優れた除去性能を付与する観点からは、軟化点が250〜300℃である粒状ピッチ100質量部に対して、上記金属化合物(好ましくは、マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属、アルミニウムなどのIIIA族の元素、その他亜鉛、リン、ゲルマニウム、スズ、セレンなどの典型金属、スカンジウム、イットリウム及びランタン系列元素(イッテルビウム、ランタン、セリウム等)などの希土類金属、又はアクチニウム、トリウムなどのアクチニウム系列元素を構成金属元素とする金属化合物)を0.05〜5.0質量部混合することが好ましく、0.1〜3.0質量部混合することがより好ましい。
本発明において、工程2は、工程1で得られた前記混合物を、溶融した後、固化して固化体を得る工程である。
工程2において、工程1で得られた前記混合物の溶融は、粒状ピッチの軟化点以上の温度に加熱して行えばよい。溶融は、例えば、粒状ピッチの軟化点(℃)の30℃以上80℃以下の温度で行うことが挙げられる。溶融の際、例えば、融液を撹拌してもよく、撹拌しながら溶融する溶融押出機等を用いることが好ましい。
次に、工程2において、溶融した後に固化する方法としては、公知の方法であればよく、例えば、溶融して得られた融液を空気中で自然冷却したり、冷却手段を用いて積極的に冷却を早めてもよい。工程2においては、活性炭の使用形態に合わせて、得られる固化体を所望の形状に成形することができ、例えば、成形によって球状等とすることができる。
また、本発明の製造方法においては、工程2を紡糸工程とすることができる。この場合、得られる固化体は、繊維状(活性炭素繊維)とすることができる。すなわち、工程1で得られた前記混合物の溶融、固化の際に、混合物を繊維状となるよう紡糸することにより、得られる固化体を繊維状に成形できる。繊維の形態としては、長繊維、短繊維とすることができる。紡糸方法としては、公知の方法が採用できる。
また、本発明においては、前述の工程1で得られた混合物をマスターバッチとし、該混合物と、金属単体及び金属化合物を実質的に含有しない、軟化点が250〜300である粒状ピッチとを、溶融混合し、固化して固化体を得ることもできる。
本発明においては、前述の工程2で得られた固化体を、不融化する工程3、及び当該工程3で不融化された混合物を賦活する工程4をさらに備えていてもよい。
工程3における不融化とは、活性炭の賦活処理等の炭素化処理において、活性炭の原料となる有機質材料の形状が、活性炭となった後にも維持できるように施す熱処理である。例えば、酸化的な脱水素環化や縮合により、有機質材料を熱硬化性とする処理が挙げられる。不融化する方法としては、公知の方法が採用でき、例えば、雰囲気として空気雰囲気下、粒状ピッチの軟化点(℃)より80℃以上低い温度から、該軟化点より70℃以上高い温度まで昇温させる方法が挙げられる。
また、工程4における賦括とは、工程3で不融化したピッチに、細孔構造を発達させ、細孔を付加することをいう。賦活の方法としては、薬品賦活法、ガス賦活法などが挙げられる。得られる活性炭の機械的強度を一層向上させる観点から、賦活の方法としては、特にガス賦活法が好ましい。ガス賦活法としては、賦活ガスを用いて、600℃〜1200℃、好ましくは800℃〜1000℃の雰囲気温度で熱処理して賦活する方法が挙げられる。賦活ガスの組成としては、公知のものでよく、例えば、水蒸気、二酸化炭素、酸素、これらのうち少なくとも2種の混合物、これらのうち少なくとも1種を不活性ガス(窒素ガス等)で希釈したガス等が挙げられる。
本発明の製造方法で得られる活性炭は、金属単体及び金属化合物の少なくとも一方を含有する。得られる活性炭中に含まれる金属単体または金属化合物を構成する金属元素としては、前述した固相状態で混合する金属単体または金属化合物を構成する金属元素である。また、得られる活性炭中に含まれる金属単体または金属化合物としても、前述のものである。
本発明の製造方法で得られる活性炭の総質量における、該活性炭に含有される金属単体及び金属化合物の質量の割合(合計)としては、例えば、0.01〜5.0質量%が挙げられ、0.05〜3.0質量%が好ましく挙げられる。例えば、活性炭に抗菌性等を付与する観点からは、活性炭に含有される金属単体及び金属化合物(好ましくは、銀、銅、スズ、鉛などを構成金属元素とする金属化合物)の割合(合計)としては、例えば、0.01〜5.0質量%が挙げられ、0.05〜3.0質量%が好ましく挙げられる。また、例えば、活性炭にメソ孔に属する比較的大きな細孔径の細孔を数多く形成し、得られる活性炭に対して、水道水中に含まれる有機塩素化合物(遊離残留塩素、トリハロメタン等)の優れた除去性能を付与する観点から、金属単体及び金属化合物(好ましくは、マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属、アルミニウムなどのIIIA族の元素、その他亜鉛、リン、ゲルマニウム、スズ、セレンなどの典型金属、スカンジウム、イットリウム及びランタン系列元素(イッテルビウム、ランタン、セリウム等)などの希土類金属、又はアクチニウム、トリウムなどのアクチニウム系列元素などを構成金属元素とする金属化合物)の割合(合計)としては、例えば、0.05〜5.0質量%が挙げられ、0.1〜3.0質量%が好ましく挙げられる。上記割合は、ICP発光分光分析装置(Varian社製型式715−ES)により測定される値である。
本発明の製造方法において、得られる活性炭の比表面積としては、特に限定されないが、例えば、500〜3500m2/g、好ましくは700〜2700m2/gが挙げられる。本発明において、上記比表面積は、測定器としてQUANTCHROME製商品名AUTOSORB−6を用い、JISK1477.7.1.に基づいてBET法一点法として測定されるものである。また、本発明の製造方法において、得られる活性炭の全細孔容積としては、特に限定されないが、例えば、0.3〜1.5ml/g、好ましくは0.3〜1.2ml/gが挙げられる。本発明において、全細孔容積は、JIS K 1477.7.2に基づいて「AUTOSORB−6」(QUANTCHROME製)を用いて得られる窒素吸着等温線に基づき相対圧0.995の時の吸着容量を計算する。
また、本発明の製造方法において、得られる活性炭を繊維状とする場合の繊維径としては、特に限定されないが、例えば、10〜20μmが挙げられ、12〜18μmが好ましく挙げられる。
また、本発明の製造方法において、得られる活性炭を繊維状とする場合、活性炭素繊維の機械的強度としては、0.10GPa以上が好ましく、0.10〜0.40GPaがより好ましく、0.12〜0.36GPaが特に好ましい。なお、本発明において、活性炭素繊維の機械的強度は、JIS K 1477:2007 7.3.1のa法に準じ、測定器としてアンリツ株式会社製(商品名レーザ外径測定器M550A)を用い、繊維径を測定し、引張強力をJIS K 1477:2007 7.3.2に準じ、測定器として株式会社島津製作所社製の引張試験機(商品名SIMADZU EZ−EX)を用いて測定し、前記繊維径及び前記引張強力から、機械的強度を算出する。
以下に、実施例及び比較例を示して本発明を詳細に説明する。ただし、本発明は、実施例に限定されない。
1.測定方法
実施例、比較例における評価は、以下の方法によりおこなった。
(1)粒状ピッチ軟化点(℃)
メトラー法(ASTM−D3461に準ずる。)により測定した。
(2)粒状ピッチ及び金属化合物の粒径分布
前述した方法により測定した。
(3)金属含有量(重量%)
前述した方法により測定した。
(4)得られた活性炭の全細孔容積(cc/g)、比表面積(m2/g)
前述した方法により測定した。
(5)繊維強度(GPa)
前述した方法により測定、算出した。
(6)金属単体及び金属化合物と粒状ピッチの全質量に対する水の質量の割合(質量%)
JIS K 0068.6.5水分気化法(定量滴定法)に準じて測定した。
2.使用原材料
(1)粒状ピッチ:
(i)粒状ピッチA:石炭を原料とし、軟化点280.0℃、ピッチ全体の質量に対する金属単体及び金属化合物の質量の割合が0重量%の粒状ピッチA(1mm以下の粒径の割合5質量%、最大粒径9.5mm、モード径4〜6.7mm)を準備した。
(ii)粒状ピッチB:キノリン中にトリスアセチルアセトナトイットリウムを溶解する溶液を、80℃に加温したコールタールに滴下して、反応温度330℃、常圧で空気を吹き込みつつ180分間反応を行って、金属含有量が2.1重量%の粒状ピッチB(軟化点281℃、1mm以下の粒径の割合10質量%、最大粒径9.5mm、モード径4.0〜6.7mm)を得た。
(iii)粒状ピッチC:キノリン中にアセチルアセトナトマグネシウムを溶解する溶液を、80℃に加温したコールタールに滴下して、反応温度330℃、常圧で空気を吹き込みつつ180分間反応を行って、金属含有量が0.14重量%の粒状ピッチC(軟化点281℃、1mm以下の粒径の割合10質量%、最大粒径9.5mm、モード径4.0〜6.7mm)を得た。
(iv)粒状ピッチD:キノリン中にアセチルアセトナトマンガンを溶解する溶液を、80℃に加温したコールタールに滴下して、反応温度330℃、常圧で空気を吹き込みつつ180分間反応を行って、金属含有量が0.27重量%の粒状ピッチD(軟化点281℃、1mm以下の粒径の割合10質量%、最大粒径9.5mm、モード径4.0〜6.7mm)を得た。
(2)粒状ピッチと混合する金属化合物:
(i)トリスアセチルアセトナトイットリウム:レーザー回折/散乱式法で測定した積算体積百分率D50が20μmのものを使用した。
(ii)アセチルアセトンマグネシウム:レーザー回折/散乱式法で測定した積算体積百分率D50が20μmのものを使用した。
(iii)アセチルアセトンマンガン:レーザー回折/散乱式法で測定した積算体積百分率D50が20μmのものを使用した。
(iv)トリスアセチルアセトナトセリウム:レーザー回折/散乱式法で測定した積算体積百分率D50が20μmのものを使用した。
[実施例1]
粒状ピッチA100重量部に対して前述のトリスアセチルアセトナトイットリウム4重量部を混合し、金属化合物と粒状ピッチの混合物を得た。なお、金属化合物及び軟化点が250〜300℃である粒状ピッチの全質量に対する水等液体の質量の割合は、0.0質量%であった。
得られた混合物と、粒状ピッチAとを、フィーダーを用いてそれぞれ1対2の質量比で溶融押出機に供給し、溶融温度320℃で溶融混合し、紡糸することによりピッチ繊維を得た。該ピッチ繊維中の金属含有量は、0.25質量%であった。
得られたピッチ繊維を、不融化した。具体的には、得られたピッチ繊維を空気中常温から354℃まで1〜24℃/分の割合で54分間昇温することにより不融化処理をおこなった。
不融化したピッチ繊維を、860℃で46分間飽和水蒸気に曝露して賦活処理を行い、活性炭素繊維を得た。得られた活性炭素繊維の物性を表1に示す。
[実施例2]
粒状ピッチA100重量部に対して前述のトリスアセチルアセトナトイットリウム1.3重量部を混合し、金属化合物と粒状ピッチの混合物を得た。なお、金属化合物及び軟化点が250〜300℃である粒状ピッチの全質量に対する水等液体の質量の割合は、0.0質量%であった。
得られた混合物を、溶融押出機に供給し、溶融温度320℃で溶融混合し、紡糸することによりピッチ繊維を得た。該ピッチ繊維中の金属含有量は、0.25質量%であった。
得られたピッチ繊維を、不融化した。具体的には、得られたピッチ繊維を空気中常温から354℃まで1〜24℃/分の割合で54分間昇温することにより不融化処理をおこなった。
不融化したピッチ繊維を、875℃で45分間飽和水蒸気に曝露して賦活処理を行い、活性炭素繊維を得た。得られた活性炭素繊維の物性を表1に示す。
[実施例3]
粒状ピッチA100重量部に対して前述のアセチルアセトンマグネシウム5.0重量部を混合し、金属化合物と粒状ピッチの混合物を得た。なお、金属化合物及び軟化点が250〜300℃である粒状ピッチの全質量に対する水等液体の質量の割合は、0.0質量%であった。
得られた混合物を、溶融押出機に供給し、溶融温度320℃で溶融混合し、紡糸することによりピッチ繊維を得た。該ピッチ繊維中の金属含有量は、0.33質量%であった。
得られたピッチ繊維を、不融化した。具体的には、得られたピッチ繊維を空気中常温から354℃まで1〜24℃/分の割合で54分間昇温することにより不融化処理をおこなった。
不融化したピッチ繊維を、850℃で45分間飽和水蒸気に曝露して賦活処理を行い、活性炭素繊維を得た。得られた活性炭素繊維の物性を表1に示す。
[実施例4]
粒状ピッチA100重量部に対して前述のアセチルアセトンマンガン5.0重量部を混合し、金属化合物と粒状ピッチの混合物を得た。なお、金属化合物及び軟化点が250〜300℃である粒状ピッチの全質量に対する水等液体の質量の割合は、0.0質量%であった。
得られた混合物を、溶融押出機に供給し、溶融温度320℃で溶融混合し紡糸することによりピッチ繊維を得た。該ピッチ繊維中の金属含有量は、0.39質量%であった。
得られたピッチ繊維を、不融化した。具体的には、得られたピッチ繊維を空気中常温から354℃まで1〜24℃/分の割合で54分間昇温することにより不融化処理をおこなった。
不融化したピッチ繊維を、850℃で45分間飽和水蒸気に曝露して賦活処理を行い、活性炭素繊維を得た。得られた活性炭素繊維の物性を表1に示す。
[実施例5]
粒状ピッチA100重量部に対して前述のトリスアセチルアセトナトセリウム1.3重量部を混合し、金属化合物と粒状ピッチの混合物を得た。なお、金属化合物及び軟化点が250〜300℃である粒状ピッチの全質量に対する水等液体の質量の割合は、0.0質量%であった。
得られた混合物を、溶融押出機に供給し、溶融温度320℃で溶融混合し、紡糸することによりピッチ繊維を得た。該ピッチ繊維中の金属含有量は、0.23質量%であった。
得られたピッチ繊維を、不融化した。具体的には、得られたピッチ繊維を空気中常温から354℃まで1〜24℃/分の割合で54分間昇温することにより不融化処理をおこなった。
不融化したピッチ繊維を、900℃で18分間飽和水蒸気に曝露して賦活処理を行い、活性炭素繊維を得た。得られた活性炭素繊維の物性を表1に示す。
[比較例1]
粒状ピッチとして前述の粒状ピッチAと、粒状ピッチBとを準備し、粒状ピッチA及び粒状ピッチBを、フィーダーを用いてそれぞれ7対1の質量比で溶融押出機に供給し、溶融温度320℃で溶融混合し、紡糸することによりピッチ繊維を得た。該ピッチ繊維中の金属含有量は、0.28質量%であった。
得られたピッチ繊維を、不融化した。具体的には、得られたピッチ繊維を空気中常温から354℃まで1〜24℃/分の割合で54分間昇温することにより不融化処理をおこなった。
不融化したピッチ繊維を、860℃で40分間飽和水蒸気に曝露して賦活処理を行い、活性炭素繊維を得た。得られた活性炭素繊維の物性を表1に示す。
[比較例2]
粒状ピッチとして前述の粒状ピッチCを準備し、粒状ピッチCを、溶融押出機に供給し、溶融温度320℃で溶融し、紡糸することによりピッチ繊維を得た。該ピッチ繊維中の金属含有量は、0.14質量%であった。
得られたピッチ繊維を、不融化した。具体的には、得られたピッチ繊維を空気中常温から354℃まで1〜24℃/分の割合で54分間昇温することにより不融化処理をおこなった。
不融化したピッチ繊維を、850℃で45分間飽和水蒸気に曝露して賦活処理を行い、活性炭素繊維を得た。得られた活性炭素繊維の物性を表1に示す。
[比較例3]
粒状ピッチとして前述の粒状ピッチDを準備し、粒状ピッチDを、溶融押出機に供給し、溶融温度320℃で溶融し、紡糸することによりピッチ繊維を得た。該ピッチ繊維中の金属含有量は、0.27質量%であった。
得られたピッチ繊維を、不融化した。具体的には、得られたピッチ繊維を空気中常温から354℃まで1〜24℃/分の割合で54分間昇温することにより不融化処理をおこなった。
不融化したピッチ繊維を、850℃で45分間飽和水蒸気に曝露して賦活処理を行い、活性炭素繊維を得た。得られた活性炭素繊維の物性を表1に示す。
金属化合物としてトリスアセチルアセトナトイットリウムを使用した、実施例1及び2と、比較例1とを比較すると、実施例1及び2は、金属単体を含有する活性炭の製造方法であって、金属単体及び金属化合物の少なくとも一方と、軟化点が250℃〜300℃である粒状ピッチとを、固相状態で混合して混合物を得る工程1、及び工程1で得られた前記混合物を、溶融した後、固化して固化体を得る工程2を備える製造方法により活性炭を製造したため、得られた活性炭素繊維は、比較例1に比して、金属含有量、全細孔容積及び比表面積が同等でありながら、金属化合物を含有することによる機械的強度の低下が抑制されていた。一方、比較例1は、金属単体及び金属化合物の少なくとも一方と、軟化点が250℃〜300℃である粒状ピッチとを、固相状態で混合して混合物を得たのではなく、金属化合物とコールタールとを、液相中で、混合し反応を行って粒状ピッチBとしたことから、実施例1及び2と比較して機械的強度の低下が大きいものであった。
金属化合物としてアセチルアセトンマグネシウムを使用した、実施例3と比較例2とを比較すると、実施例3は、金属単体を含有する活性炭の製造方法であって、金属単体及び金属化合物の少なくとも一方と、軟化点が250℃〜300℃である粒状ピッチとを、固相状態で混合して混合物を得る工程1、及び工程1で得られた前記混合物を、溶融した後、固化して固化体を得る工程2を備える製造方法により活性炭を製造したため、得られた活性炭素繊維は、比較例2に比して、全細孔容積及び比表面積がやや大きく、金属含有量が約2.8倍と遥かに大きいものでありながら、金属化合物を含有することによる機械的強度の低下が抑制されていた。一方、比較例2は、金属単体及び金属化合物の少なくとも一方と、軟化点が250℃〜300℃である粒状ピッチとを、固相状態で混合して混合物を得たのではなく、金属化合物とコールタールとを、液相中で、混合し反応を行って粒状ピッチCとしたことから、実施例3と比較して全細孔容積及び比表面積がやや小さく、金属含有量が遥かに小さいものであるにも関わらず機械的強度の低下が大きいものであった。
金属化合物としてアセチルアセトナトマンガンを使用した、実施例4と比較例3とを比較すると、実施例4は、金属単体を含有する活性炭の製造方法であって、金属単体及び金属化合物の少なくとも一方と、軟化点が250℃〜300℃である粒状ピッチとを、固相状態で混合して混合物を得る工程1、及び工程1で得られた前記混合物を、溶融した後、固化して固化体を得る工程2を備える製造方法により活性炭を製造したため、得られた活性炭素繊維は、比較例3に比して、比表面積が同等、全細孔容積がやや大きく、金属含有量が約1.7倍と大きいものでありながら、金属化合物を含有することによる機械的強度の低下が抑制されていた。一方、比較例3は、金属単体及び金属化合物の少なくとも一方と、軟化点が250℃〜300℃である粒状ピッチとを、固相状態で混合して混合物を得たのではなく、金属化合物とコールタールとを、液相中で、混合し反応を行って粒状ピッチDとしたことから、実施例4と比較して比表面積が同等、全細孔容積がやや小さく、金属含有量が小さいものであるにも関わらず機械的強度の低下が大きいものであった。

Claims (3)

  1. 金属単体及び金属化合物の少なくとも一方を含有する活性炭の製造方法であって、
    金属単体及び金属化合物の少なくとも一方と、軟化点が250℃〜300℃である粒状ピッチとを、固相状態で混合して混合物を得る工程1、及び
    前記工程1で得られた前記混合物を、前記粒状ピッチの溶融物以外の炭化水素溶液に分散させずに溶融した後、固化して固化体を得る工程2
    を備える、金属単体及び金属化合物の少なくとも一方を含有する活性炭の製造方法。
  2. 前記工程2が、紡糸工程であり、前記混合物を、溶融した後、固化して繊維状の固化体を得る工程であって、
    前記活性炭が、活性炭素繊維である、請求項1に記載の活性炭の製造方法。
  3. 前記工程2で得られた固化した固化体を、不融化する工程3、及び
    前記工程3で不融化された固化体を賦活する工程4
    をさらに備える、請求項1または2に記載の活性炭の製造方法。
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