JP6748169B2 - プリント配線板用電解銅箔及び該電解銅箔を用いた銅張積層板 - Google Patents

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本発明は、プリント配線板に使用する電解銅箔であって、特にフレキシブルプリント配線板に好適に用いることのできる電解銅箔及び該電解銅箔を用いた銅張積層板に関する。
近年の電子機器の小型軽量化、高機能化は著しく、これらに対応するため、電子機器内のわずかな隙間への配置や、立体的な配置が可能なフレキシブルプリント配線板が汎用され、また、フレキシブルプリント配線板上の電子部品の高密度化も進んでいる。
フレキシブルプリント配線板上に電子部品を高密度に実装する方法の一つとして、異方性導電膜を使用した方法が挙げられる。これは、プリント回路板とフレキシブルプリント配線板の間に異方性導電膜を挟み込み、加熱・加圧する方法で圧着することで、上下方向に対する導通を得る方法である。
上下間の導通を得るには、プリント回路板とプリント配線板の位置を正確に合わす必要があるため、プリント回路板とフレキシブルプリント配線板のそれぞれに位置決め用の印がマーキングされており、それらをCCDカメラで認識しながら位置合わせを行う。
CCDカメラを用いての位置合わせは、回路背面から撮影して行うため、銅箔がエッチング除去された後の露出した絶縁性樹脂基材(以下「樹脂基材」と言う)の透明度が低く、曇っていると印を認識できず、正確な位置合わせをすることができない。
したがって、露出した樹脂基材の曇り度(以下「HAZE値」と言う)はできるだけ低い方が良く、正確に位置合わせを行うには80%以下のHAZE値であることが必要だと言われている。
HAZE値は樹脂基材表面の凹凸形状に影響を受ける。表面の凹凸形状が大きければ反射した光が散乱して透明度が下がるためHAZE値は高くなる。
樹脂基材表面の凹凸形状は、銅箔の樹脂基材との接着面をそのまま写したレプリカであるから、銅箔の接着面の凹凸形状が大きいと、レプリカである樹脂基材表面の凹凸形状も大きくなって、HAZE値は高くなる。したがって、HAZE値を下げるためには、銅箔接着面の粗度を小さくして、凹凸形状を小さくすることが必要である。また、凹凸形状が小さいと鏡面光沢度が高くなるため、鏡面光沢度を上げることもHAZE値を下げる要因となる。
ドラム状回転陰極を使用した電解銅箔は、ドラム状回転陰極の周面に電着を開始した面(以下「光沢面」と言う)と電着終了面(以下「粗面」と言う)とは形状が異なる。
粗面及び光沢面のいずれも樹脂基材との接着面として使用することができるが、粗面を使用する場合は、HAZE値を下げるために、粗度を下げることが必要になる。
また、粗面、光沢面のいずれを使用する場合においても鏡面光沢度を上げることが必要である。
ドラム状回転陰極を使用して製造する電解銅箔において、粗面の粗度を下げ、又は、鏡面光沢度を高くするために、電解液に各種水溶性高分子物質、各種界面活性剤、各種有機硫黄系化合物等の添加剤を適宜選定して添加することがよく行われている。
しかし、粗度を下げたり、鏡面光沢度を高くしたりするための添加剤として不可欠な各種有機硫黄系化合物や、レベラーと呼ばれる含窒素化合物を使用すると、電解銅箔の柔軟性、耐折性が落ちることが知られている。したがって、HAZE値を下げるために添加剤を添加して製造すると、フレキシブルプリント配線板に使用するための柔軟性、耐折性が確保できない虞がある。
ドラム状回転陰極を使用して製造する電解銅箔において、光沢面を樹脂基材の接着面とすれば、柔軟性、耐折性に影響する添加剤を添加しなくても、ドラム状回転陰極表面の研磨によって、光沢面の粗度を低くすると共に鏡面光沢度を高くすることができる。
しかし、ドラム状回転陰極表面の研磨スジは、電解時の銅の核が発生する起点となっているため、研磨スジを細かくすれば銅の核が十分に発生せず、粗面側の異常析出(以下「異常突起」と言う)が多く発生する。
粗面側に異常突起が多数存在すると、電解銅箔を巻き取る際にカミキズとなるため外観不良を引き起こしたり、粗化処理や耐熱性、耐薬品性及び防錆力を付与する各種表面処理工程において機械の走行性が悪くなったりといった問題が生じる。
また、フレキシブルプリント配線板を形成した際、フレキシブルプリント配線板の表面保護のために貼り付けられるカバーレイとの間に気泡がかみ込む等の問題が生じる。
したがって、樹脂基材との接着面が低粗度で鏡面光沢度が高く、かつ、柔軟性、耐折性を備え、また、粗面側の異常突起が少なく、外観及び作業効率に優れ、銅張積層板にした場合にはエッチング後の露出した樹脂基材のHAZE値が低いフレキシブルプリント配線板に好適に用いることのできる電解銅箔の開発が望まれている。
特開2008−118163
特許文献1には絶縁層との接着面が光沢面であり、該光沢面の入射角60°における鏡面光沢度が250以上であって、露出した絶縁層の光透過率が高いフレキシブルプリント配線板に使用する電解銅箔が開示されている。
しかし、特許文献1に開示されている電解銅箔は、光沢面の鏡面光沢度が低くなることを避けるため、研磨スジをできるだけ発生させないように研磨したドラム状回転陰極を用いて析出させているため、電解時における銅の核発生が不十分になって、粗面側に異常突起が多数発生するという問題がある。
本発明者らは、前記諸問題点を解決することを技術的課題とし、試行錯誤的な数多くの試作・実験を重ねた結果、ドラム状回転陰極を使用して、光沢面の前記ドラム幅方向(以下「TD方向」と言う)における入射角60°の鏡面光沢度が220以下であり、かつ、前記光沢面のTD方向とドラム周面に沿った長手方向(以下「MD方向」と言う)の入射角60°の鏡面光沢度の和が350以上の電解銅箔にすれば、添加剤を添加しなくても低粗度で鏡面光沢度が高い光沢面であって、粗面側の異常突起が非常に少ない電解銅箔となり、また、銅張積層板にすれば、エッチング除去後の露出した樹脂基材のHAZE値が低くなるという刮目すべき知見を得て、前記技術的課題を達成したものである。
前記技術的課題は次のとおりの、本発明によって解決できる。
本発明は、ドラム状回転陰極表面に連続的に析出させて製造するプリント配線板用電解銅箔の製造方法であって、前記電解銅箔の光沢面はTD方向における入射角60°の鏡面光沢度が220以下であり、かつ、前記光沢面のTD方向とMD方向の入射角60°の鏡面光沢度の和は350以上であり、前記光沢面が絶縁性樹脂基材との接着面であり、前記電解銅箔の電解浴は有機硫黄化合物及び/又は窒素化合物を含有する添加剤を添加しない電解浴であることを特徴とするプリント配線板用電解銅箔の製造方法である。
また、本発明は、ドラム状回転陰極表面に連続的に析出させて製造するプリント配線板用電解銅箔であって、前記電解銅箔の光沢面はTD方向における入射角60°の鏡面光沢度が220以下であり、かつ、前記光沢面のTD方向とMD方向の入射角60°の鏡面光沢度の和は350以上であり、前記光沢面が絶縁性樹脂基材との接着面であり、厚みが9μm以上18μm以下における前記電解銅箔の200℃・10分加熱後の伸び率が20%以上であるプリント配線板用電解銅箔である。
また、本発明は、ドラム状回転陰極表面に連続的に析出させて製造するプリント配線板用電解銅箔であって、前記電解銅箔の光沢面はTD方向における入射角60°の鏡面光沢度が220以下であり、かつ、前記光沢面のTD方向とMD方向の入射角60°の鏡面光沢度の和は350以上であり、前記光沢面が絶縁性樹脂基材との接着面であり、前記電解銅箔粗面には6.0μm以上の突起がないプリント配線板用電解銅箔である。
また、本発明は、前記電解銅箔光沢面の表面粗さRz JIS94 が1.5μm以下である前記プリント配線板用電解銅箔である。
また、本発明は、前記プリント配線板用電解銅箔光沢面に1又は2以上の処理層を設けた処理銅箔である。
また、本発明は、ドラム状回転陰極表面に連続的に析出させて製造する電解銅箔と絶縁性樹脂基材とを張り合わせてなる銅張積層板であって、前記電解銅箔は光沢面のTD方向における入射角60°の鏡面光沢度が220以下であり、かつ、前記光沢面のTD方向とMD方向の入射角60°の鏡面光沢度の和が350以上であり、前記光沢面に前記絶縁性樹脂基材を張り合わせてなる銅張積層板である。
また、本発明は、前記プリント配線板用電解銅箔の前記光沢面を絶縁性樹脂基材に張り合わせてなる銅張積層板である。
また、本発明は、HAZE値が80%以下である前記銅張積層板である。
また、本発明は、前記銅張積層板を用いて形成されたプリント配線板である。
また、本発明は、ドラム状回転陰極表面に連続的に析出させて製造する電解銅箔の光沢面を絶縁性樹脂基材との接着面とするプリント配線板用の電解銅箔であって、前記光沢面のTD方向における入射角60°の鏡面光沢度が220以下であり、かつ、前記光沢面のTD方向とMD方向の入射角60°の鏡面光沢度の和が350以上であるプリント配線板用電解銅箔である。
また、本発明は、前記のプリント配線板用銅箔を絶縁性樹脂基材に張り合わせてなる銅張積層板である。
本発明によれば、低粗度に研磨したドラム状回転陰極を用い、電解銅箔光沢面側のTD方向における入射角60°の鏡面光沢度が220以下であり、かつ、TD方向とMD方向の入射角60°の鏡面光沢度の和が350以上であるから、粗面側の異常突起の発生を抑制して、析出した銅箔の巻き取り時に発生するカミキズを抑制できるので、外観の優れた電解銅箔になり、銅張積層板にした場合には、HAZE値は80%以下になる。
また、電解液に柔軟性、耐折性に影響する添加剤を使用しなくても、低粗度で鏡面光沢度の高い光沢面を有する電解銅箔になるから、熱処理後の伸び率や耐折率を高いまま維持することができ、フレキシブルプリント配線板に好適に用いることができる電解銅箔になる。
また、粗面側の異常突起が非常に少ないので、各種表面処理工程における機械の走行性が良く、また、保護シート等との張り合わせる際には気泡が入り難くなるので作業効率に優れた電解銅箔になる。
本発明の実施例及び比較例の粗面側3μm以上の異常突起を示した図である。
本発明における電解銅箔は、ドラム状回転陰極を硫酸−硫酸銅水溶液に浸漬させ、不溶性陽極を用い、ドラム状回転陰極上に銅を析出させ、連続的に剥がしとって巻き取る方法で製造する。
ドラム状回転陰極は特に限定されるものではないが、チタン製ドラム状回転陰極を好適に用いることができる。
ドラム状回転陰極の研磨には、ナイロン不織布等に酸化アルミ、シリコンカーバイド等の研磨砥粒を均一に接着含浸させた円筒型研磨バフを使用することが好ましい。
円筒型研磨バフは1200番、1500番(クレトイシ株式会社製)を好適に用いることができる。
研磨は、回転陰極を回転させながら円筒型研磨バフを回転させて行い、ドラム状回転陰極を所望の粗度にする。
入射角60°における鏡面光沢度がTD方向は220以下、かつ、TD方向とMD方向の和が350以上にするには、回転陰極の回転速度は60〜200mm/sec.、円筒型研磨バフの回転数は250〜600回/min.、振幅は20〜25mmが好ましい。
本発明においては、ドラム状回転陰極表面の粗度が電解銅箔の樹脂基材との接着面の粗度となるため、ドラム状回転陰極の粗度RzJIS94を1.5μm以下とすることが好ましく、より好ましくは1.3μm以下である。
電解銅箔のRzJIS94が1.5μmより大きいとエッチングにより露出した樹脂基材のHAZE値が80%を超える虞があるからである。
電解条件は、電流密度30〜60A/dm2、液温35〜45℃が好適である。
不溶性陽極は特に限定されるものではないが、白金族元素又はその酸化物元素で被覆したチタン板を好適に用いることができる。
電解液には電解銅箔の熱処理後の伸び率及び耐折率を低下させない添加物であれば添加でき、添加できる添加物として、塩素、水溶性高分子等を例示することができる。
電解銅箔の厚みは9μm〜18μmが好ましい。18μmより厚いとフレキシブルプリント板に使用できず、9μmより薄いとピンホールが発生し易くなりいずれも好ましくないからである。
本発明おける電解銅箔には、銅張積層板を作成した際のHAZE値に影響がない範囲において必要に応じて各種処理層を設けることができる。
本発明の実施例を以下に示すが、本発明はこれに限定されない。
<実施例1>
チタン製のドラム状回転陰極を使用し、シリコンカーバイドを砥粒とする1500番(クレトイシ株式会社製以下同じ)の円筒型研磨バフを用いて当該陰極の表面粗度RzJIS94が1.5μm以下になるように研磨仕上げをした。
その後、表1の条件で厚み12μmの電解銅箔を製造した。
<実施例2及び3>
チタン製のドラム状回転陰極は、シリコンカーバイドを砥粒とする1200番の円筒型研磨バフを用いて当該陰極の表面粗度RzJIS94が1.5μm以下になるように研磨仕上げをした。
その後、表1の条件で厚み12μmの電解銅箔を製造した。
<比較例1>
チタン製のドラム状回転陰極は、シリコンカーバイドを砥粒とする2000番の円筒型研磨バフを用いて当該陰極の表面粗度RzJIS94が1.5μm以下になるように研磨仕上げをした。
その後、表1の条件で厚み12μmの電解銅箔を製造した。
<比較例2>
チタン製のドラム状回転陰極は、シリコンカーバイドを砥粒とする1200番の円筒型研磨バフを用いてバフ研磨を施し、さらに2000番のシート状研磨パットを用いて研磨を施し、当該陰極の表面粗度RzJIS94が1.5μm以下になるように研磨仕上げをした。
その後、表1の条件で厚み12μmの電解銅箔を製造した。
<比較例3>
チタン製のドラム状回転陰極は、シリコンカーバイドを砥粒とする1000番の円筒型研磨バフを用いて当該陰極の表面粗度RzJIS94が1.5μm以下になるように研磨仕上げをした。
その後、表1の条件で厚み12μmの電解銅箔を製造した。
<比較例4>
チタン製のドラム状回転陰極は、シリコンカーバイドを砥粒とする1500番の円筒型研磨バフを用いて当該陰極の表面粗度RzJIS94が1.5μmより大きくなるように研磨仕上げをした。
その後、表1の条件で厚み12μmの電解銅箔を製造した。
<比較例5>
比較例4で使用したチタン製ドラム状回転陰極を用い、硫酸銅五水和物280g/L、硫酸80g/Lの電解液に、ポリエチレングリコール(分子量20,000)20mg/L、ポリエチレンイミン誘導体(商品名:エポミン<登録商標>PP-061:重量平均分子量1200:株式会社日本触媒製)20.0mg/L、3−メルカプト−1−プロパンスルホン酸ナトリウム6.0μmol/L、塩素イオン20mg/Lを添加し、電流密度40A/dm2、液温40℃にて電解し、厚み12μmの電解銅箔を製造した。
製造した各電解銅箔は以下の方法で測定を行った。
[粗度]
実施例1〜3及び比較例1〜4で得た各電解銅箔の光沢面と比較例5で得た電解銅箔の粗面の表面粗さRzJIS94をJISB0601に基づいて、サーフコーダーSE1700α(株式会社小坂研究所製)を用いて測定した。
[鏡面光沢度]
実施例1〜3及び比較例1〜4で得た各電解銅箔の光沢面と比較例5で得た電解銅箔の粗面の鏡面光沢度をJISZ8741に基づいて、光沢計GM-268(コニカミノルタ株式会社製)を用い、TD方向とMD方向の2方向について入射角60°の鏡面光沢度(Gs(60°))を測定した。
[熱処理後の伸び率]
実施例1〜3及び比較例1〜5で得た各電解銅箔を200℃で10分間保持した後、25℃での伸び率をIPC−TM−650に基づいてIM20型引張試験機(株式会社インテスコ製)を用いて測定した。
[はぜ折回数]
実施例1〜3及び比較例1〜5で得た各電解銅箔からそれぞれ幅方向1/2inch、長さ方向2cmの試験片を切り出し、200℃で10分間保持した後、粗面側を内側として長さ方向に垂直となるように半分に折り曲げ、折り曲げ部に荷重2kgを載せて10秒間保持し、折り曲げた試験片を開いて荷重を載せて平らに伸ばした後、再度折り曲げを行い、試験片が完全に破断するまでの回数を測定した。
[HAZE値]
実施例1〜3及び比較例1〜5で得た各電解銅箔を陰極とし、銅板を陽極として、硫酸銅五水和物40g/L、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム100g/Lの電解液をpH 5.5に調製した後、液温35℃、電流密度2A/dm2、25秒の電解条件にて粗化処理を施した。
なお、粗化処理は、実施例1〜3及び比較例1〜4は光沢面側に、比較例5は粗面側に施した。
粗化処理を施した後、5秒間水洗した。次いで、該電解銅箔を陰極とし、白金を陽極として二クロム酸ナトリム二水和物10g/Lの電解液をpH 4.5に調製し、液温32℃、電流密度0.5A/dm2で2秒間電解して、クロメート処理を行った。クロメート処理は電解銅箔の酸化防止の為に施したものである。
なお、各種表面処理によるHAZE値への影響はない。
クロメート処理を行った電解銅箔を5秒間水洗した後、自然乾燥して表面処理銅箔を得
た。得られた表面処理銅箔とポリイミドPIXEO BP<登録商標> (株式会社カネカ製)を用
いて両面2層銅張積層板を成型し、両面の電解銅箔をエッチング後にHAZE METER NDH7000(日本電色工業株式会社製)を用いてJIS K 7136に基づいてHAZE値を測定した。
各測定結果を表2に示す。
[粗面側突起数]
カラー3Dレーザー顕微鏡VK-9700(株式会社キーエンス製)により電解銅箔粗面の高さを測定した。211.692μm×282.348μmの範囲で得られた高さ画像を2値化処理し、閾値を3.0μmから0.5μm刻みで設定し、それぞれの大きさの突起数をカウントした。サンプル数は3である。
各例の突起数を表3に示す。また、実施例1及び比較例1の2値化処理した図を図1に示す。
表2及び表3から、本発明における電解銅箔は、熱処理後の伸び率が高く、耐折率が高くて柔軟性があり、また、粗面側の異常突起が非常に少ない電解銅箔であって、銅張積層板にした場合には、エッチング後の露出した樹脂基材のHAZE値が80%以下となることが確認された。
本発明における電解銅箔は、熱処理後の伸び率及び耐折率が高く柔軟性があり、また、粗面側の異常突起が非常に少ない電解銅箔であり、銅張積層板にした場合にはエッチング後の露出した樹脂基材のHAZE値が低いためフレキシブルプリント配線板に好適に用いることができる電解銅箔である。
したがって、本発明は産業上の利用可能性の高い発明である。

Claims (4)

  1. ドラム状回転陰極表面に連続的に析出させて製造する電解銅箔と絶縁性樹脂基材とを張り合わせてなる銅張積層板であって、前記電解銅箔は光沢面のTD方向における入射角60°の鏡面光沢度が220以下であり、かつ、前記光沢面のTD方向とMD方向の入射角60°の鏡面光沢度の和が350以上であり、前記光沢面に前記絶縁性樹脂基材を張り合わせてなる銅張積層板。
  2. HAZE値が80%以下である請求項1記載の銅張積層板。
  3. 請求項1又は2記載の銅張積層板を用いて形成されたプリント配線板。
  4. ドラム状回転陰極表面に連続的に析出させて製造するプリント配線板用電解銅箔の製造方法であって、前記電解銅箔の光沢面はTD方向における入射角60°の鏡面光沢度が220以下であり、かつ、前記光沢面のTD方向とMD方向の入射角60°の鏡面光沢度の和は350以上であり、前記光沢面が絶縁性樹脂基材との接着面であり、前記電解銅箔の電解浴は有機硫黄系化合物及び/又は窒素化合物を含有する添加剤を添加しない電解浴であることを特徴とするプリント配線板用電解銅箔の製造方法。
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