JP6748033B2 - カーボンチューブの製造方法 - Google Patents

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本発明は、炭素原子から構成される単層あるいは数層の円筒形状のカーボンチューブを製造するカーボンチューブの製造方法に関する。
バイオエレクトロニクスデバイスのマイクロ流体チップ間の接続や化学反応場等の応用にはマイクロメートルオーダーの内径をもつ中空のカーボン材料が有用である。しかし、カーボンナノチューブのように、ナノメートルオーダーの内径をもつ中空のカーボン材料の製造方法は確立されているが、マイクロメートルオーダーのカーボンチューブについては確立されていない。例えば、非特許文献1では70〜1300ナノメートルの外径を有するカーボンチューブが製造されているが、外径の大きさやチューブの厚みの制御はできていない。
J. Libera and Y. Gogotsi, "Hydrothermal synthesis of graphite tubes using Ni catalyst", Carbon, vol. 39 pp. 1307-1318, 2001. K. Adachi et al., "Single-crystalline 4H-SiC micro cantilevers with a high quality factor", Elsevier, Sensors and Actuators A, vol. 197, pp. 122-125, 2013. K. V. Emtsev et al., "Towardswafer-size graphene layers by atmospheric pressure graphitization of silicon carbide", Nature Materials, vol. 8, pp. 203-207, 2009. M. Takamura et al., "Epitaxial Trilayer Graphene Mechanical Resonators Obtained by Electrochemical Etching Combined with Hydrogen Intercalation", Japanese Journal of Applied Physics, vol. 52, 04CH01, 2013.
上述したように、現在、様々な径のカーボンチューブを作製する技術が確立されていないが、一方で、マイクロ流体チップ間の接続や化学反応場等の応用には、様々な径のカーボンチューブが求められている。
本発明は、以上のような問題点を解消するためになされたものであり、様々な径のカーボンチューブが形成できるようにすることを目的とする。
本発明に係るカーボンチューブの製造方法は、基板の上に単結晶のSiCから構成された梁部を形成する第1工程と、梁部を形成した後に、加熱することで梁部の表面のSiCよりSiを離脱させて梁部の表面に炭素原子のみから構成されたグラフェンからなる筒状構造体を形成する第2工程と、筒状構造体を形成した後で、梁部の表面に形成されている筒状構造体の内側のSiCを選択的に除去する第3工程とを備える。
上記カーボンチューブの製造方法において、基板は、単結晶のSiCから構成すればよい。
上記カーボンチューブの製造方法において、第1工程では、梁部を片持ち梁構造に形成する。
以上説明したことにより、本発明によれば、様々な径のカーボンチューブが形成できるという優れた効果が得られる。
図1Aは、本発明の実施の形態におけるカーボンチューブの製造方法における途中工程の状態を示す斜視図である。 図1Bは、本発明の実施の形態におけるカーボンチューブの製造方法における途中工程の状態を示す斜視図である。 図1Cは、本発明の実施の形態におけるカーボンチューブの製造方法における途中工程の状態を示す斜視図である。 図1Dは、本発明の実施の形態におけるカーボンチューブの製造方法における途中工程の状態を示す斜視図である。 図1Eは、本発明の実施の形態におけるカーボンチューブの製造方法における途中工程の状態を示す斜視図である。 図1Fは、本発明の実施の形態におけるカーボンチューブの製造方法における途中工程の状態における断面の状態を示す写真である。 図1Gは、本発明の実施の形態におけるカーボンチューブの製造方法における途中工程の状態を示す斜視図である。 図2は、SiCの電気化学エッチングを説明するための説明図である。
以下、本発明の実施の形態におけるカーボンチューブの製造方法について図1A〜図1Gを参照して説明する。
まず、図1Aに示すように、基板101の上にSiCからなるSiC層102を形成する。基板101は、例えば、(0001)面より[11−20]方向に2°〜8°傾いたp型の4H−SiC(単結晶)基板である。この基板101の主表面に、4H−SiCをエピタキシャル成長させることで、層厚1〜3μm程度にSiC層102を形成する。SiC層102は、n型とする。このn型とするドナー密度は、例えば、4.5×1018cm-3とすればよい。
次に、図1Bに示すように、SiC層102の上に、ニッケル(Ni)からなるマスクパターン121を形成する。マスクパターン121は、片持ち梁を形成するための第1部分121aと、支持部を形成するための第2部分121bとから構成されている。第1部分121aは、平面視で幅が15μm程度に形成する。
例えば、真空蒸着法などにより、SiC層102の上に、層厚150nm程度にNi層を形成する。次に、形成したNi層を、公知のリソグラフィー技術によりパターニングし、マスクパターン121を形成する。
次に、マスクパターン121を用い、よく知られた反応性イオンエッチング(RIE)などにより、マスクパターン形成領域以外の基板101表面が露出するまでSiC層102をエッチングし、図1Cに示すように、凹部103を形成する。RIEは、CF4、O2混合ガスを用いればよい。このエッチング処理によるパターニングで、SiC層102に、梁部104および固定部105を形成する。梁部104は、平面視で幅が1〜3μm程度に形成される。なお、図1Cは、マスクパターンを除去した後の状態を示している。マスクパターンの除去は、例えば、リン酸、酢酸、硝酸の混合液を用いてNiを溶解除去することで実施すればよい。
次に、SiC層102に対して基板101を選択的にエッチング除去することで、図1Dに示すように、梁部104を基板101から離間させる[第1工程]。言い換えると、梁部104と基板101との間に空隙を形成する。
例えば、よく知られた電気化学エッチング技術を用いれば、p型のSiCからなる基板101を、n型のSiCからなるSiC層102に対して選択的にエッチングできる(非特許文献2参照)。例えば、基板101の裏面に、オーミック接続する電極(不図示)を形成する。
次に、形成した電極を用い、基板101の電気化学エッチングを行う。所定の濃度(例えば5.4wt%)としたKOH水溶液をエッチング液として用い、また、液温は80−85℃とし、定電流モードで電気化学エッチングを実施すればよい。この電気化学エッチングにより、n型のSiC層102に対してp型SiCからなる基板101が選択的にエッチングできる。
上述した選択エッチングにより、エッチング時間などを制御することで、梁部104の下部(真下)の基板101を完全に除去する。一方、固定部105の下部(真下)の基板101は残し、支持部106とする。この例では、片持ち梁構造の梁部104を形成している。例えば、梁部104は、長がさ80μm、断面の形状が厚さ3μm、幅15μmである。なお、梁部104は、片持ち梁構造に限らず、両持ちの梁構造であってもよい。また、梁部104は、平面視でY字型、十字型とされていてもよい。また、梁部104は、延在する所定の方向に、徐々に径(幅)が小さくなるテーパ形状としてもよい。梁部104は、所望とするマイクロ流体の形状としておけばよい。
次に、加熱することで梁部104の表面のSiCよりSiを離脱させ、図1Eに示すように、梁部104の表面に、炭素原子のみから構成されたグラフェンからなる筒状構造体107を形成する[第2工程]。よく知られているように、SiCは、Ar雰囲気や真空雰囲気において高温に加熱することで、表面よりシリコンが離脱し、表面にグラフェンが形成される(非特許文献3参照)。例えば、Ar(100Torr)とした雰囲気で、SiC層102に梁部104を形成した基板101を1200℃・1分加熱し、引き続き1670℃・10分の加熱を実施する。
この結果、図1Fの断面電子顕微鏡写真に示すように、梁部104において、SiCからなる中央部分の周囲の全域を覆ってグラフェンが形成されるようになる。梁部104の周囲を覆って形成されるグラフェンにより、筒状構造体107が得られる。なお、上述した加熱処理により、固定部105などの他のSiCによる構造体の表面にもグラフェンが形成される。
以上のように、筒状構造体107を形成した後で、梁部104の表面に形成されている筒状構造体107の内側のSiC108を選択的に除去することで、図1Gに示すように、カーボンチューブとなる中空構造の筒状構造体107を得る[第3工程]。筒状構造体107の径は、梁部104の径により制御できる。また、筒状構造体107の長さは、梁部104の長さにより制御できる。また、グラフェンの形成条件(成長条件)を適宜に設定することで、梁部104の表面に形成されるグラフェンの層数が制御できる。
従って、上述した実施の形態によれば、SiCの梁部104の径や長さを適宜に設定して形成することで、所望とする径や長さのカーボンチューブが形成できる。また、形成されるグラフェンの層数を制御することで、所望とする肉厚のカーボンチューブが形成できる。
ここで、グラフェンに対するSiCの選択エッチングについて図2を用いて説明する。グラフェンに対するSiCの選択エッチングは、SiCをアノードとした電気化学エッチングにより実施できる(非特許文献4参照)。図2に示すように、まず、ガラス容器201に、1Wt%のKOH水溶液からなるエッチング液202を収容する。また、エッチング液202に、SiC基板203、Ptワイヤ204、Ag/AgCl電極205を浸漬する。SiC基板203の表面には、SiCからなる片持ち梁が形成され、この片持ち梁の表面にはグラフェンによる筒状構造体206が形成されている。
SiC基板203をアノードとし、Ptワイヤ204をカソードとし、Ag/AgCl電極205を参照電極として定電流モードで所定の電流を流し、エッチング液202によりSiCを電気化学エッチングする。このエッチングにおいて、SiC基板203(筒状構造体206)に紫外線を照射することで、エッチング反応が促進される。この電気化学エッチングによれば、筒状構造体206の部分においては、SiCの表面全てがグラフェンで覆われていても、SiCが選択的にエッチングされる。
上述した電気化学エッチングにより、グラフェンによる筒状構造体の内側のSiCが選択的にエッチング除去される。この結果、グラフェンによる中空構造の筒状構造体(カーボンチューブ)が得られる。
以上に説明したように、本発明によれば、所望の形状としたSiCの梁部を加熱してこの表面をグラファイトとして筒状構造体を形成し、この後、SiCを選択的に除去するようにしたので、様々な径のカーボンチューブが形成できるようになる。
なお、本発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で、当分野において通常の知識を有する者により、多くの変形および組み合わせが実施可能であることは明白である。例えば、基板は、単結晶のSiCに限らず、梁部の表面にグラフェンからなる筒状構造体を形成する工程における処理温度に耐えうる材料から構成されていればよい。例えば、任意の支持基板の上に酸化シリコンなどの絶縁層を介してSiCの層が形成された基板であってもよく、任意の支持基板にSiCの薄膜が貼りあわせてある基板であってもよい。
101…基板、102…SiC層、103…凹部、104…梁部、105…固定部、106…支持部、107…筒状構造体、108…SiC。

Claims (3)

  1. 基板の上に単結晶のSiCから構成された梁部を形成する第1工程と、
    前記梁部を形成した後に、加熱することで前記梁部の表面のSiCよりSiを離脱させて前記梁部の表面に炭素原子のみから構成されたグラフェンからなる筒状構造体を形成する第2工程と、
    前記筒状構造体を形成した後で、前記梁部の表面に形成されている前記筒状構造体の内側のSiCを選択的に除去する第3工程と
    を備えることを特徴とするカーボンチューブの製造方法。
  2. 請求項1記載のカーボンチューブの製造方法において、
    前記基板は、単結晶のSiCから構成することを特徴とするカーボンチューブの製造方法。
  3. 請求項1または2記載のカーボンチューブの製造方法において、
    前記第1工程では、前記梁部を片持ち梁構造に形成することを特徴とするカーボンチューブの製造方法。
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