JP4245438B2 - 炭素薄膜ならびにそれを用いた電界放出電子源および作用電極 - Google Patents

炭素薄膜ならびにそれを用いた電界放出電子源および作用電極 Download PDF

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本発明は、活性な端面を有する炭素薄膜およびならびにそれを用いた電界放出電子源および作用電極に関する。
炭素には、ダイヤモンド、グラファイト、カルビン、フラーレン、カーボンナノチューブ等多くの同素体が存在する。これは、炭素が4つの不対電子をもち、種々の混成軌道(sp、sp2、sp3)を形成し得ることに起因する。
ダイヤモンド、グラファイトおよびカルビンでは、それぞれsp3混成軌道、sp2混成軌道およびsp混成軌道が形成されており、これらの同素体は、三次元結晶、ニ次元結晶および一次元結晶である。フラーレンやカーボンナノチューブ(CNT)等ではグラフアイトと同様、sp2混成軌道が形成されているが、sp2混成軌道により形成される平面は閉曲面を構成している。このため、フラーレンはサッカーボール形状の立体構造を有し、カーボンナノチューブは円筒形状の立体構造を有している。その他に非結晶質構造の同素体が知られており、アモルファスカ−ボン(a−C:H)あるいは、ダイヤモンド状炭素(Diamond Like Carbon、DLC)と呼ばれている。
こうした炭素の同素体は、その構造および結合状態に基づく特徴的な物性を備えており、さまざまな分野に炭素の同素体を用いる試みがなされている。以下、炭素同素体の応用が試みられているフィールドエミッションディスプレイ(FED)およびバイオセンサを例に挙げて説明する。
FEDは、熱的励起によらず、量子トンネル効果に基づき固体から真空中に電子を放出することが可能な冷陰極電界電子放出素子(以下、電子源と呼ぶ場合がある)を備えており、放出された電子を蛍光体に衝突させることにより、発光させて画像を表示する。冷陰極電界電子放出素子を用いるため、FEDは、高輝度の画像を低消費電力で表示し得ることが可能であり、次世代表示装置として注目されている。
従来のFEDでは、低い駆動電圧で大きな放出電流を得るために、電子放出部の先端部を鋭く尖らせた電子源が用いられていた。たとえば、特許文献1はピラミッド状の金属からなる電子放出部を有する電子源を開示している。このような電子放出部には高融点金属材料、たとえば、モリブデン等が用いられる。
このような高融点金属材料を用いた電子源を動作させるためには、電子源を10-9Torr程度の高真空に保つ必要がある。しかしながら、電子源を真空に保つセルは一般にイオンの衝突に弱いため、高真空度を保つことが難しい。このため、真空度の低下により電子の放出効率の低下や電子放出部の劣化が生じ、従来のFEDには高い信頼性を維持できないという問題があった。
また、電子放出部をピラミッド状に整形するためには、高度な加工技術が必要であり、多くの電子放出部を均一に形成することは難しい。特に、次世代FEDには画面が大きいことが求められるため、たとえば、数千万個以上にも及ぶ電子放出部を画面の有効領域の全域にわたって均一に形成することは、困難である。また、その電界電子放出特性は電子放出閾値が100V/μm程度と高いため、改善が求められていた。
このような課題を解決するために、電子放出部にダイヤモンド、DLCやCNTなどの炭素同素体を用いることが試みられている。これら材料の電界電子放出特性は非常に良好であり、電流密度1×10-8A/cm2において0.1〜10V/μmの閾値特性が得られている。図12は、CNTの構造を模式的に示している。CNTは、グラファイトをナノメートルオーダーの径で丸めて円筒状にしたものであり、通常、円筒の先端あるいは末端が閉じられている。
CNTの仕事関数はグラファイトのそれとほぼ同じであると見積もられており、5eV程度である。この値は、上述の閾値特性から推定される仕事関数よりも高い。したがって、CNTの良好な電界電子放出特性はその形状に基づく電界集中によるものと考えられている。つまり、CNTの直径は一般に数十nm程度である上に、数原子の炭素によって先端が構成されるため、CNTの先端は非常に微細になっており、高い電界集中が可能となる。
しかしながら、現在報告されているアレイ状のCNTの中には、CNTの密度が高くても低い閾値電圧を示すものがある。たとえば、非特許文献1は、直径19nm、高さ64.6nmのCNTを65nmのピッチで二次元に配列した電子源を用い、3V/μm程度の電界強度において、1×10-6A/cm2の電流密度が得られたと報告している。
非特許文献1は、Fowler−Nordheimの式(I〜AV2exp(bφ3/2/βV)、ここで、Aとbは定数、φは仕事関数、Vは印加電圧、βは電界集中因子、dは陽極電子源間距離)より、φを5eVと仮定して、βを3500と算出している。しかしながら、βの近似計算式(β=2+h/d、hは円柱の高さ、dは円柱の半径)によると、3500という高いβは高さ33μm、直径19nmの円柱を1本孤立させた場合とほぼ同じであり、上述の実験結果とは一致しない。この違いは、CNTの端面が電気的に活性になっているため、実質上の仕事関数が低くなり、電子が放出されやすいことが理由であると考えられる。
また、非特許文献2は、基板に対してCNTを垂直配向、45度配向および平行配向させた三種類の電子源の電界電子放出特性を評価し、平行配向させた電子源が最も良好な閾値特性を示したことを報告している。そして、CNTをTEMによって評価した結果、CNTの外壁に露出している欠陥が放出サイトになっていると考察している。
炭素の同素体の他の応用分野として、近年、バイオチップやバイオセンサが注目されている。バイオチップやバイオセンサはDNAやペプチド、タンパク質など生体材料を素子に固定し、これらの優れた分子識別能力を利用して、所望の化学物質の検出を行う。たとえば、バイオセンサは、生体材料の分子識別能力を利用して化学物質の濃度を測定することが可能である。こうしたバイオセンサやバイオチップには、化学物質の検出に用いる作用電極が設けられている。
近年、バイオセンサやバイオチップの検出部(チャネル)の数を増やし、集積度を高めることが求められている。チャネル数を増やすことにより、種々の酵素基質、抗原、DNAなどを同時に測定することが可能となる。また、匂いや味など、複数の化学物質が混合している複雑な試料を測定することも可能となる。
グラファイトなどの炭素同素体は、電極としての電位窓が広く、また、微小な電極を形成することが容易であることから、バイオセンサの作用電極への応用が検討されている。
図13はグラファイトの構造図を模式的に示している。グラファイトは、二次元の六員環網構造を有するグラフェンと呼ばれる炭素の単層が平行に積層された構造を備える。従来、炭素薄膜を気相成長法等により基板等の支持体に形成すると、炭素の単層が基板に平行になるように炭素薄膜が成長する。図14は、化学気相成長法によりNi基板上に作製された、典型的な炭素薄膜のX線回折像の一例を示している。図13に示すように、基板に対してc軸が垂直に配向することが知られている。
従来のグラファイトをバイオセンサの作用電極に用いる場合、グラファイトの活性が低いため、十分な電極反応を行なわせることができないという問題があった。
米国特許3665241号明細書 J.S.Suhら「アプライドフィジクスレターズ誌(Applied Physics Letters)」2002年、80巻、2392頁 Y.Chenら「アプライドフィジクスレターズ誌(Applied Physics Letters)」2000年、76巻、2469頁
本発明は、FEDの電子源やバイオチップの作用電極に用いることのできる、活性の高い炭素薄膜およびその製造方法を提供することにある。
本発明の炭素薄膜は、グラフェンを含み、前記炭素薄膜の主表面において前記グラフェンの端部が露出している。
ある好ましい実施形態において、前記グラフェンの端部が主表面の方向へ向くよう、前記グラフェンが炭素薄膜の主表面近傍において配向している。
ある好ましい実施形態において、前記炭素薄膜が酸化膜上に設けられている。
ある好ましい実施形態において、前記酸化膜はアルミナからなる。
ある好ましい実施形態において、前記アルミナはアルミニウムの陽極酸化により形成される。
ある好ましい実施形態において、前記酸化膜が、多孔質構造を有している。
ある好ましい実施形態において、前記酸化膜は、陽極酸化により形成されるバリア層をその表面に有する。
本発明の電子源は、上記いずれかに規定される炭素薄膜を含む電子放出部を備えている。
本発明の作用電極は、上記いずれかに規定される炭素薄膜を含む。
本発明の炭素薄膜の製造方法は、酸化膜を形成する工程(A)と、アセチレンを原料ガスとした化学的気相成長法により、前記酸化膜上にグラフェンを含む炭素薄膜であって、前記グラフェンは、前記炭素薄膜の表面付近において、端部が前記表面から露出するように前記炭素薄膜中で配向している炭素薄膜を成長させる工程(B)とを包含する。
ある好ましい実施形態において、前記工程(A)は、基板上にアルミニウム膜を形成する工程(a1)と、前記アルミニウム膜を陽極酸化することにより前記酸化膜を形成する工程(a2)とを含む。
ある好ましい実施形態において、前記工程(a2)は、実質的に多孔質構造を含まないバリア層のみを形成する。
ある好ましい実施形態において、前記工程(a2)は、前記酸化膜中に多孔質構造が形成されるよう陽極酸化を行う。
ある好ましい実施形態において、前記工程(B)は、前記酸化膜の多孔質構造が有する細孔内に炭素を堆積させ、前記酸化膜の表面に炭素を堆積させる。
本発明によれば、グラフェンの端部がその表面に露出した炭素薄膜が得られる。グラフェンの端部は活性が高いため、電気的に活性な炭素薄膜を得ることができる。このため、本発明の炭素薄膜を用いた冷陰極電界電子放出用電子源は、低電界で電子を放出することが可能である。また、本発明の炭素薄膜を作用電極に用いたバイオチップなど高い検出感度を備え、優れた特性を示す。
以下、図1から図11を参照しながら、本発明による炭素薄膜およびその製造方法を説明する。
(第1の実施形態)
図1(a)は、本発明による炭素薄膜が形成された基板を模式的に示している。図1(a)に示すように、ガラス基板等の基板4の上にNbからなる電極3が設けられ、電極3の上にアルミナ膜2が設けられている。炭素薄膜1は、アルミナ膜2を被覆するように形成されている。
図1(b)は、炭素薄膜1の断面構造を模式的に示している。炭素薄膜1は、複数のグラフェン1aを含んでおり、その主表面1S付近において、グラフェン1aがその端部1Eを膜表面1Sに向けるように炭素薄膜1中において配向している。このため、主表面1Sにおいてグラフェン1aの端部1Eが露出している。ここでグラフェンとは、グラファイト構造の炭素の単層であって、閉曲面を構成していないものをいう。グラフェンの各炭素原子はsp2混成軌道を形成している。また、炭素薄膜1の主表面1Sとは、炭素薄膜1の膜厚方向とおおよそ垂直な表面をいう。
炭素薄膜1の表面1Sにグラフェン1aの端部1Eが露出するために、少なくとも表面付近において、グラフェン1aが炭素薄膜1の表面1Sと非平行な方向に配向していればよい。図1(b)においてはグラフェンが表面1Sに対して垂直に配向しているが、必ずしも、垂直である必要はない。また、表面において配向していれば良く、膜中においては、ランダム配向していても良い。
一方、表面1Sから深さLよりも深い膜中では、複数のグラフェン1aが表面1Sと平行に配列していてもよいし、炭素原子がグラフェン1aを構成しておらず、ランダムに配置していてもよい。
図1(b)に示すように、炭素薄膜1の主表面1Sに多くの活性点が存在するよう、炭素薄膜1は複数の配向したグラフェン1aを含んでおり、グラフェンが、炭素薄膜1の主要な構成要素となっていることが好ましい。複数のグラフェン1aが炭素薄膜1の主表面1S近傍において配向している場合、複数のグラフェン1aはグラファイト1Aを構成していてもよい。つまり、グラファイト1Aの端面が炭素薄膜1の主表面1Sに露出していてもよい。
このような、グラフェン1aの端部に位置する炭素原子はダングリングボンドを有しており、電気的および化学的に高い活性を備えている。このため、炭素薄膜1は多くの活性なサイトをその主表面に備える。従来のグラファイトから構成される炭素薄膜はこのような活性なサイトを主表面に備えていない。
本実施形態では電極3上に酸化物としてアルミナ膜2を設けているが、本発明はこれに限定されるわけではなく、たとえば酸化シリコン膜、酸化タンタル膜など、他の酸化物からなる膜を設けてもよい。しかし、アルミナ膜を用いることによって、前述した特長を備える炭素薄膜1をより形成しやすい。
基板4は、後述する炭素を成長させる工程における炭素の成長温度以下で軟化しない材料、たとえば軟化点が500℃以上のガラス等から形成されていることが好ましい。ガラス基板以外に石英基板やシリコン基板、MgO基板など耐熱性を有する基板を用いることができる。電極2は、後述するAlを陽極酸化する工程において電極として用いることができれものであればよく、典型的にはAl、Ta、Nb、Ti、Zr、Hfなどの金属材料やITO、IZO等の導電性酸化物を用いることができる。
以下、図2を参照しながら、炭素薄膜1の製造方法を説明する。まず、図2(a)に示すように、ガラス基板等の基板4に、たとえば電子ビーム蒸着法により、厚さ250nm程度のNbからなる電極3を形成する。電極3は、図1を参照しながら例示したような導電性材料を、基板表面に付与することによって形成すればよく、導電性材料の付与方法として、スパッタリング法、メッキ等の公知の薄膜形成方法等を用いることができる。Alを含む導電性ペーストを塗布することによって電極3を形成してもよい。また、基板4として絶縁性のシリコン基板を用いる場合には、シリコン基板の表面に不純物を導入することにより、基板表面に電極3を形成することもできる。電極の好適な厚さは、陽極酸化しようとするアルミニウムの厚さや電極に用いる導電性材料の電気抵抗等により異なるが、典型的には50nm以上500nm以下である。
なおアルミニウム膜を基板4上に堆積し、アルミニウム膜の表面を陽極酸化することにより、図1に示す電極3およびアルミナ膜2を形成してもよい。この場合、陽極酸化によってAlがアルミナに変化すると、膜厚が1.5倍程度になる。このため、アルミニウム膜の厚さは形成すべきアルミナ膜の厚さの2/3の値と形成すべき電極の厚さとの合計の値にするとよい。
次に、電極3の表面に以下に説明する方法によって、アルミナを形成する。図2(b)に示すように、電極3の上に、たとえば電子ビーム蒸着法により、厚さ約100nmのアルミニウム膜2aを形成する。アルミニウム膜2aは、アルミニウムを主成分とする金属膜であればよく、シリコン、ニオブ等のアルミニウム以外の他の元素を含んでいてもよい。また、アルミニウム膜2aは、スパッタリング法、真空蒸着法、化学的気相堆積(CVD)法等により形成してもよい。アルミニウム膜2aの厚さは100nm以外の値であってもよい。
その後、アルミニウム膜2aを陽極酸化する。陽極酸化は、たとえば20%の硫酸溶液(溶液温度:室温)等の酸性溶液に基板4および対極を浸漬した状態で、たとえば5Vの電圧を15秒間、電極3と対極間に印加することにより行う。陽極酸化に用いる溶液はホウ酸や、シュウ酸など陽極酸化が可能な他の水溶液でもよく、温度、電圧等の条件は、電極3の材料によって適宜選択することができる。
陽極酸化が進むと数秒で、図2(c)に示すように、表面に数nm程度の不規則な凹凸形状を持つバリア層と呼ばれるアルミナ膜2が形成される。さらに電圧を印加するとアルミナ膜2に直径10〜20nm程度のナノホールが形成し始める。本実施形態ではナノホールが充分に形成される前に陽極酸化を終了する。このため、表面の全体あるいは部分的に活性化されているがナノホールは実質的に形成されていないアルミナ膜2が形成される。
次に、図2(d)に示すように、アルミナ膜2を被覆するように炭素薄膜1を気相成長させる。まず、基板4を反応器内に設置し、反応器内の圧力および温度を、たとえば常圧および600℃にそれぞれ設定する。この反応器内に、アセチレンを原料ガスとして、たとえば3時間導入する。原料ガスは、たとえば窒素等のキャリアガスを用いて反応器内に導入する。本実施形態における装置では、反応器内に導入する原料ガスおよびキャリアガスの総流量は、100cm3/min以上10000cm3/min以下とした。また、キャリアガスの流量に対する原料ガスの流量の割合は、たとえば2%以上50%以下である。
原料ガスを反応器内に導入すると、原料ガスに含まれる炭素化合物は、アルミナ膜2の表面で熱分解する。アルミナ膜2表面は活性化されているので、原料ガスが分解し、炭素が堆積し始める。本実施形態では、CVD法により600℃の成長温度で3時間、炭素を堆積させ、炭素薄膜1を成長させているが、堆積条件はこれに限定されず、反応器の寸法や原料ガスの流量等に応じて適宜選択することができる。これにより、図1(b)に示す構造をそなえた炭素薄膜1が得られる。
炭素薄膜1の成長温度は、500℃以上700℃以下であることが好ましい。成長温度が500℃以上であれば、炭素薄膜1を均質に成長させることがより確実となる。500℃程度の低温で炭素薄膜1を成長させる場合、アルミナ膜2の表面のみに選択的に炭素が堆積し、その後の不要な部分についた炭素を除去する工程を省くことができる。また、成長温度が660℃以下であれば、耐熱性の低い安価なガラス基板等を基板4として用いることができるため、製造コスト面で有利である。より好ましい炭素の成長温度は500℃以上660℃以下である。さらに510℃以下で成長できればガラスの中でもさらに安価なソーダライムガラスを使用できる。なお、成長温度は一定でなくてもよい。たとえば、耐熱性の高い基板を用いた場合、初期に600℃程度の低温で炭素薄膜1を成長させることにより、グラフェン1aが炭素薄膜1の表面に対して、その端部を向けるように配向させ、その後、温度を上昇して成長を続けることにより、成長速度の向上と結晶性の改善が可能となる。これにより、炭素薄膜1が得られる。
図3は、本実施形態において、陽極酸化によって得られたアルミナ膜2の表面のSEM像写真である。この写真から、本実施形態におけるアルミナ膜2の表面には多孔質構造は形成されていないことがわかる。
図4は、本実施形態の炭素薄膜1のラマンスペクトルである。図に示すように、1600cm-1近傍に熱分解炭素によく見られるグラファイト由来のGバンドと呼ばれる大きなピークが見られる。
また、1340cm-1付近にも大きなピークが見られる。このピークは、Dバンドとよばれ、ダングリングボンドを持つ炭素原子に特徴的であり、構造の乱れを示している。図4に示すスペクトルにおいてDバンドおよびGバンドが比較的シャープなピークとして観測されていることから、DLCのような完全な非晶質構造ではなく、比較的高い結晶性を炭素薄膜1が備えていることが分かる。またダングリングボンドが炭素薄膜1内部に不規則に存在するのではないことが示唆される。
さらに、867cm-1付近にグラファイトの結晶構造に基づく、因子群解析からは期待されない面外の振動モードに基づく比較的シャープなラマンバンドが見られる。このバンドの出現はグラファイトのエッジ面における構造の乱れではなく、エッジ面における結晶の対称性の変化に基づくものと考えられる。つまり、このラマンバンドは、炭素薄膜1の表面に複数のグラフェンあるいはグラファイトの端面が露出していることを示していると考えられる。端部が表面に露出しているため、非常に電気的に活性であることが期待される。このようなラマンバンドは従来の炭素薄膜の測定結果には見られない。
次に、本実施形態の炭素薄膜1の真空電子放出特性を評価した結果を説明する。図5は炭素薄膜1の電界強度―電流密度特性を示すグラフである。図5から、炭素薄膜1は印加電界が1.2V/μm付近から電子の放出をし始め、印加電界が2V/μmのときに約40μA/cm2の電流密度が得られることがわかる。この値は従来のCNTやダイヤモンド、DLCと同等以上である。
このように、本発明による炭素薄膜はCNTのように電界集中が起こるような形状をしていなく、また、ダイヤモンドやDLCのように低仕事関数のsp3結合を多く含有していないにもかかわらず、低駆動電圧で真空中に電子を放出することが可能である。本発明による炭素薄膜は非常に電気的に活性であるため、フィールドエミッションディスプレイ用の電子源あるいは電子放出素子、細胞近傍及び刺入用電気化学計測用電極、HPLC、FIAなどの電気化学検出器用電極、臨床医療用の体内循環系モニタリングや薬理作用計測用電極、酵素もしくは微生物を担持したバイオセンサ等の基材、Liイオン電池の負極、水素吸蔵材料に好適に用いられる。
(第2の実施形態)
図6(a)は、第2の実施形態による炭素薄膜11が形成された基板を模式的に示している。本実施形態では、ガラス基板等の基板14の上に、Nbを用いて形成された電極13が設けられ、電極13の上に直径約10nmの細孔(以下ナノホールと呼ぶ)15を持つ多孔質構造のアルミナ膜12が設けられている。炭素薄膜11は、アルミナ膜12を被覆するように形成されている。
図6(b)は、図6(a)の断面を示している。図に示すように、炭素薄膜11は、アルミナ膜12のナノホール15内部に形成されたチューブ状部分11Dと、チューブ状部分11Dと連続しており、アルミナ膜12の表面を覆う平面状部分11Cとを含む。平面状部分11Cは第1の実施形態と同様、図1(b)に示す構造を備えている。具体的には、炭素薄膜11の平面状部分11Cは、複数のグラフェンを含んでおり、その表面付近において、グラフェンがその端部を膜表面に向けるように炭素薄膜11の平面状部分11C中において配向しており、グラフェンの端部が炭素薄膜の平面状部分11Cの主表面において露出している。炭素薄膜11のチューブ状部分11Dは、好ましくはカーボンナノチューブ状の結晶構造を備えているが、他の結晶構造を備えていてもよく、チューブ状部分11Dにおいて炭素がランダムに配置していてよい。
第1の実施形態と同様、多孔質構造を有する他の酸化物からなる膜をアルミナ膜12の換わりに用いてもよい。また、基板14についても、ガラス以外の材料からなる基板を用いてもよい。電極13は、たとえば、後述するAlを陽極酸化する工程において電極として用いることができればよく、Al、Ta、Nb、Ti、Zr、Hfなどの金属材料やITO、IZO等の導電性酸化物を用いてもよい。
次に、図7を参照しながら、炭素薄膜11の製造方法を説明する。
まず、図7(a)に示すように、ガラス基板等の基板14に、たとえば電子ビーム蒸着法により、厚さが250nm程度のNbからなる電極3を形成する。電極は、図1を参照しながら例示したような導電性材料を、基板表面に付与することによって形成すればよく、導電性材料の付与方法として、スパッタリング法、メッキ等の公知の薄膜形成方法等を用いることもできる。また、基板14として絶縁性のシリコン基板を用いる場合には、シリコン基板に不純物を導入することにより、基板表面に電極13を形成することもできる。電極の好適な厚さは、陽極酸化しようとするアルミニウムの厚さや電極に用いる導電性材料の電気抵抗等により異なるが、典型的には50nm以上500nm以下である。
次に、電極13の上の表面に以下に説明する方法によって、アルミナを形成する。図7(b)に示すように、電極13の上に、たとえば電子ビーム蒸着法により、厚さ約100nmのアルミニウム膜12aを形成する。第1の実施形態で説明したように、アルミニウム膜12aはアルミニウム以外の元素を含んでいてもよく、電子ビーム蒸着法以外の方法により形成してもよい。また電極13およびアルミナ膜12aを一体的に形成したアルミニウム膜から構成してもよい。
この後、アルミニウム膜12aを陽極酸化する。陽極酸化は、たとえば20%の硫酸溶液(溶液温度:室温)等の酸性溶液に基板3を浸漬した状態で、たとえば10Vの電圧を5分間、電極13に印加することにより行う。なお、陽極酸化の溶液は硼酸や、シュウ酸など陽極酸化が可能な他の水溶液でもよく、温度、電圧等の条件は、電極13の材料によって適宜選択することができる。
陽極酸化が進むと、図7(c)に示すように、アルミニウム12aが酸化されてアルミナ膜12になるとともに、アルミナ膜12にナノホール15が形成される。アルミナ12膜に形成されたナノホール15の直径は、印加電圧にのみ依存することが分かっており、たとえば10Vの場合は10nm程度である。ナノホール15の深さは、陽極酸化時間にほぼ比例し、最大でほぼアルミナの厚さとなる。典型的には、ナノホール15は基板14におおよそ垂直に形成され、アルミナ12を貫通している。また、ナノホール15の密度は、印加電圧にのみ依存することが分かっており、たとえば10Vの場合は1011個/cm2程度である。このように、アルミニウム膜12aを適当な条件で陽極酸化すると、リソグラフィーを用いずに、おおよそ等しいサイズのナノホールがある程度規則的に配置されたナノホール構造体を形成することができる。
次に、図7(d)に示すように、アルミナ12を被覆するように炭素を気相成長させる。以下にその方法及び条件を説明する。まず、基板14を反応器内に設置し、反応器内の圧力および温度を、たとえば常圧および600℃にそれぞれ設定する。この反応器内に、アセチレンを原料ガスとして、たとえば3時間導入する。原料ガスは、たとえば窒素等のキャリアガスを用いて反応器内に導入する。本実施形態における装置では、反応器内に導入する原料ガスおよびキャリアガスの総流量は、100cm3/min以上10000cm3/min以下とした。また、キャリアガスの流量に対する原料ガスの流量の割合は、たとえば2%以上50%以下である。
原料ガスを反応器内に導入すると、原料ガスに含まれる炭素化合物は、アルミナ膜2のナノホール15の内表面および表面で熱分解する。典型的には、ナノホール15内にはCNTが成長する。アルミナ表面部分に成長する炭素薄膜11Cは図1(b)で示す構造をとる。
本実施形態では、CVD法により600℃の成長温度で3時間、炭素を堆積させ、炭素薄膜11を成長させているが、堆積条件はこれに限定されず、反応器の寸法や原料ガスの流量等に応じて適宜選択することができる。炭素薄膜1の成長温度は、500℃以上700℃以下であることが好ましい。成長温度が500℃以上であれば、炭素薄膜1を均質に成長させることがより確実となる。500℃程度の低温で炭素薄膜1を成長させる場合、アルミナ膜12の表面のみに選択的に炭素が堆積し、その後の不要な部分についた炭素を除去する工程を省くことができる。また、成長温度が660℃以下であれば、耐熱性の低い安価なガラス基板等を基板4として用いることができるため、製造コスト面で有利である。より好ましい炭素の成長温度は500℃以上660℃以下である。さらに510℃以下で成長できればガラスの中でもさらに安価なソーダライムガラスを使用できる。なお、成長温度は一定でなくてもよい。たとえば、耐熱性の高い基板を用いた場合、初期に600℃程度の低温で炭素薄膜1を成長させることにより、グラフェン1aが炭素薄膜11の表面に対して、その端部を向けるように配向させ、その後、温度を上昇して成長を続けることにより、成長速度の向上と結晶性の改善が可能となる。これにより、炭素薄膜11が得られる。
本実施形態では、陽極酸化によって作製されたナノメートルスケールの多孔質構造を備えるアルミナ膜12を用いているが、他の多孔質構造を持つ膜を用いてもよい。具体的には、複数のナノメートルスケールの孔(以下ナノホールと呼ぶ)を持つ多孔質構造(ナノホール構造)を有し、かつ炭素を気相成長させる工程において、成長温度に対する耐熱性を有する膜であればよい。たとえば、シリコン基板をフッ素溶液中で陽極化成すると、ナノホールを有する多孔質シリコンが作製できる。これをナノホール構造体として用いてもよい。ナノホール構造体に形成されるナノホール15は種々の形状を有することができ、上記に例示したような基板に略垂直に配列した貫通孔に限定されない。ナノホール15の形状は、ナノホール構造体の材料の選択や製造条件等によって調整することができる。たとえば、アルミニウム膜12aを陽極酸化する工程において、アルミニウム膜12aに印加する電圧を所定条件で変化させると、種々の形状のナノホールを有するナノホール構造体(アルミナ膜12)を形成することができる。ナノホール15は、たとえば、複数のナノホールが所定の深さで部分的に結合することによって形成された三次元的なネットワーク形状を有していてもよい。
図8は、本実施形態のアルミナ膜12の表面のSEM像写真である。この写真から、アルミナ膜12には、平均直径10nm程度のナノホール15が形成されているのがわかる。これらのナノホールは、ほぼこの直径のまま、基板14におおよそ垂直にアルミナ膜12を貫通してNb電極13まで到達している。
図9は、本実施形態の炭素薄膜11の断面を示すTEM像写真である。図9に示すように、炭素薄膜11は、アルミナ膜12の細孔内に形成されるチューブ状部分とアルミナ膜12の表面に伸びる平面状部分とを含んでいる。チューブ状部分の厚さは5nm程度であり、平面状部分の厚さは10nm程度である。
図10は、炭素薄膜11の表面近傍の断面を拡大して示したTEM像写真である。表面から5nm程度の深さまでの表面近傍領域において、表面から伸びる炭素原子像の配列が観察されており、グラフェンがその端部を表面に向けるように配向していることが分かる。端部が表面に露出しているため、非常に電気的に活性であることが予想される。
次に、本実施形態の炭素薄膜の真空電子放出特性を評価した結果を説明する。図11は炭素薄膜の電界強度―電流密度特性を示すグラフである。図11から、炭素薄膜11は印加電界が2.5V/μm付近から電子を放出し始め、印加電界が4V/μmのときに約75μA/cm2の電流密度が得られることがわかる。この値は従来のCNTやダイヤモンド、DLCと同等以上の特性である。
このように、本発明による炭素薄膜はCNTのように電界集中が起こるような形状をしていなく、また、ダイヤモンドやDLCのように低仕事関数のsp3結合を多く含有していないにもかかわらず、低電界で真空中に電子を放出することが可能である。本発明による炭素薄膜は非常に電気的に活性であるため、フィールドエミッションディスプレイ用の電子源あるいは電子放出素子、細胞近傍及び刺入用電気化学計測用電極、HPLC、FIAなどの電気化学検出器用電極、臨床医療用の体内循環系モニタリングや薬理作用計測用電極、酵素もしくは微生物を担持したバイオセンサ等の基材、Liイオン電池の負極、水素吸蔵材料に好適に用いられる。
本発明によれば、電気的に活性な炭素薄膜を得ることができる。この炭素薄膜は、電気的に非常に活性であり、フィールドエミッションディスプレイ等の表示装置用電子源やバイオセンサの作用電極、各種の電気化学用作用電極などに好適に適用される。
(a)は第1の実施形態による炭素薄膜が形成された基板の模式的斜視図であり、(b)はその断面図である。 (a)〜(d)は、図1に示す炭素薄膜の各製造工程を説明するための模式的断面図である。 図1に示す陽極酸化アルミナの表面を示すSEM像写真である。 図1に示す炭素薄膜のラマンスペクトルである。 図1に示す炭素薄膜の電界強度―電流密度特性を示すグラフである。 (a)は第2の実施形態による炭素薄膜が形成された基板の模式的斜視図であり、(b)はその断面図である。 (a)〜(d)は、図6に示す炭素薄膜の各製造工程を説明するための模式的断面図である。 図6に示す陽極酸化アルミナの表面を示すSEM像写真である。 図6に示す炭素薄膜の断面を示すTEM像写真である。 図6に示す炭素薄膜の断面の表面領域を拡大したTEM像写真である。 図1に示す炭素薄膜の電界強度―電流密度特性を示すグラフである。 CNTの構造を示す模式図である。 グラファイトの構造を示す模式図である。 従来の炭素薄膜のX線回折像である。
符号の説明
1、11 炭素薄膜
1A グラファイト
1a グラフェン
1E 端部
1S 主表面
2、12 アルミナ
3、13 電極
4、14 基板
12a アルミニウム
15 ナノホール

Claims (4)

  1. グラフェンを含む炭素薄膜であって、
    前記炭素薄膜の主表面において、前記グラフェンの端部が前記主表面の方向へ向き、端部が露出するように前記グラフェンが炭素薄膜の主表面近傍において配向しており、
    前記炭素薄膜は、アルミニウムの陽極酸化により形成されるバリア層を表面に有するアルミナ膜上に設けられている、炭素薄膜。
  2. 請求項1に規定される炭素薄膜を電子放出部に用いた電子源。
  3. 請求項1に規定される炭素薄膜を含む作用電極。
  4. 基板上にアルミニウム膜を形成する工程と、
    前記アルミニウム膜を陽極酸化することにより、実質的に多孔質構造を含まないバリア層のみを有するアルミニウム酸化膜を形成する工程と、
    アセチレンを原料ガスとした化学的気相成長法により、前記アルミニウム酸化膜上にグラフェンを含む炭素薄膜であって、前記グラフェンは、前記炭素薄膜の表面付近において、端部が前記表面から露出するように前記炭素薄膜中で配向している炭素薄膜を成長させる工程と、
    を包含する炭素薄膜の製造方法。
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