JP6746239B2 - シールド工法における発進機構 - Google Patents

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Description

本発明は、シールド工法における発進機構に関し、特に、両発進立坑のシールド工法でのシールド掘進機の発進に適用して有効な技術に関するものである。
シールド工法は、計画管路ラインの両端に発進立坑と到達立坑とを設け、発進立坑の坑口からシールド掘進機により前方の地盤を掘削しながら、当該シールド掘進機の後端にセグメントを順次継ぎ足し、発進立坑に設置した推進ジャッキによりセグメント列の後端を押圧することでシールド掘進機を到達立坑に到達させて管路を構築する工法である。
ここで、シールド工法においては、発進立坑に第1の坑口と第2の坑口の2つの坑口を形成し(両発進立坑)、それぞれの坑口からシールド掘進機により地盤を掘削して2つの管路を構築する場合がある。
そして、両発進立坑において第1の坑口からシールド掘進機を発進させて管路を構築する場合には、第2の坑口を利用してコンクリート製の支圧壁を設置し、当該支圧壁でシールド掘進機の反力を受けている。次に、第2の坑口から管路を構築する場合には、設置された第1の坑口の支圧壁を撤去するとともに、今度は第1の坑口を利用してコンクリート製の支圧壁を設置している。そして、第2の坑口からの管路が構築されたならば、第2の坑口の支圧壁を撤去する。
なお、シールド掘進機を用いて両発進立坑から2つの管路を構築する技術については、例えば特許文献1に開示がある。
特開2005−240443号公報
前述のように、従来の両発進立坑によるシールド工法においては、第1の坑口および第2の坑口にそれぞれコンクリート製の支圧壁を設置して管路を構築し、構築後には当該支圧壁を撤去している。そのため、2つの支圧壁の設置および撤去のための工期(例えば(設置2日+撤去1日)×2箇所=6日)および費用(コンクリートなどの材料費+施工費+廃棄費用)が発生することになる。
本発明は、上述の技術的背景からなされたものであって、両発進立坑によるシールド工法において、シールド掘進機の反力を受けるための支圧壁を不要とすることのできる技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の本発明のシールド工法における発進機構は、発進立坑の対向位置に形成された第1の坑口および第2の坑口からシールド掘進機を発進させて地盤を掘削しながら推進管を埋設して第1の管路と第2の管路とを構築するシールド工法における発進機構であって、前記第1の坑口を形成する坑口コンクリートと一体に設けられた第1の坑口リングと、前記第2の坑口を形成する坑口コンクリートと一体に設けられた第2の坑口リングと、前記第1の坑口リングおよび前記第2の坑口リングに対して選択的に着脱可能に連結され、坑口を止水するシールリングと、矩形の枠体部を備え、前記シールリングが連結されていない前記第1の坑口リングまたは前記第2の坑口リングに接続部材を介して着脱可能に接続され、前記シールド掘進機が推進するときの反力を受ける形鋼で形成された反力フレームとを有し、前記第1の坑口リングおよび前記第2の坑口リングには、矩形に形成された前記枠体部の4カ所の角部に対応するようにリング本体部から外方に突出形成された取付片が備えられ、前記反力フレームは、前記枠体部の角部が前記接続部材を介して前記取付片に固定されて前記第1の坑口リングまたは前記第2の坑口リングに接続されており、前記第1の坑口リングに前記シールリングを連結し、前記第2の坑口リングに前記反力フレームを接続して前記反力フレームで反力をとりながら前記シールド掘進機を前記第1の坑口から発進させて前記第1の管路を構築し、次に、前記第2の坑口リングに前記シールリングを連結し、前記第1の坑口リングに前記反力フレームを接続して前記反力フレームで反力をとりながら前記シールド掘進機を前記第2の坑口から発進させて前記第2の管路を構築し得るようにした、ことを特徴とする。
請求項2に記載の本発明のシールド工法における発進機構は、請求項1記載の発明において、前記取付片には、雌ネジの形成された複数の袋ナットが設けられ、前記接続部材は、当該接続部材に形成されたボルト孔を貫通したボルトが前記袋ナットと螺合して前記取付片に取り付けられる、ことを特徴とする。
請求項3に記載の本発明のシールド工法における発進機構は、請求項1または2記載の発明において、前記反力フレームは、形鋼で形成され、発進方向に沿って対向配置された一対の前記枠体部と、形鋼で形成され、一対の前記枠体部を相互に連結する連結部と、を有する、ことを特徴とする。
請求項4に記載の本発明のシールド工法における発進機構は、請求項1〜3の何れか一項に記載の発明において、前記反力フレームが取り付けられたときの前記第1の坑口リングおよび前記第2の坑口リングには、内側への変形を阻止する補強材が配置されている、ことを特徴とする。
請求項5に記載の本発明のシールド工法における発進機構は、請求項4記載の発明において、前記補強材は、前記接続部材の取り付けられた位置を含む位置に配置されている、ことを特徴とする。
請求項6に記載の本発明のシールド工法における発進機構は、請求項1〜5の何れか一項に記載の発明において、前記第1の坑口リングおよび前記第2の坑口リングには、雌ネジの形成された複数の袋ナットが設けられ、前記シールリングは、当該シールリングに形成されたボルト孔を貫通したボルトが前記袋ナットと螺合して前記第1の坑口リングまたは前記第2の坑口リングに連結される、ことを特徴とする。
本発明によれば、両発進立坑によるシールド工法において、第1の坑口に第1の坑口リングを設け、第2の坑口に第2の坑口リングを設けて、シールリングと反力フレームとを交互に取り付けて第1の管路と第2の管路とを構築するようにしているので、シールド掘進機の反力を受けるための支圧壁が不要になる。
これにより、第1の坑口および第2の坑口にそれぞれ支圧壁を設置し、さらに撤去するための工期および費用が不要になるので、工期の短縮および費用の削減を図ることが可能になる。
本発明の一実施の形態であるシールド工法における発進機構について発進立坑の第1の坑口からの管路構築の様子を説明的に示す平面図である。 本発明の一実施の形態であるシールド工法における発進機構について発進立坑の第1の坑口からの管路構築の様子を説明的に示す側面図である。 本発明の一実施の形態であるシールド工法における発進機構について発進立坑の第2の坑口からの管路構築の様子を説明的に示す平面図である。 本発明の一実施の形態であるシールド工法における発進機構について発進立坑の第2の坑口からの管路構築の様子を説明的に示す側面図である。 本発明の一実施の形態であるシールド工法における発進機構での坑口リングおよびシールリングを示す側面図である。 図5の平面図である。 図5の要部を拡大して示す側面図である。 図5のI−I線から見た正面図である。 図5のII−II線から見た正面図である。 図5のIII−III線から見た正面図である。 本発明の一実施の形態であるシールド工法における発進機構での坑口リングに接続された反力部材を示す正面図である。 図11の側面図である。 反力部材を坑口リングに接続するための接続ピースを示す正面図である。 反力部材と仮設セグメントとの位置関係を示す正面図である。
以下、本発明の一例としての実施の形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
図1は本発明の一実施の形態であるシールド工法における発進機構について発進立坑の第1の坑口からの管路構築の様子を説明的に示す平面図、図2は図1の側面図、図3は本発明の一実施の形態であるシールド工法における発進機構について発進立坑の第2の坑口からの管路構築の様子を説明的に示す平面図、図4は図3の側面図である。
図1〜図4に示すように、本実施の形態は、地盤に掘られた発進立坑1に形成された2つの坑口(第1の坑口H1・第2の坑口H2)からシールド掘進機2を発進させて地盤を掘削しながら推進管を埋設して2つの管路(第1の管路・第2の管路)を構築するシールド工法における発進機構である。
第1の坑口H1および第2の坑口H2は何れもコンクリート(坑口コンクリート)で形成されている。そして、図1および図2に示すように、第1の坑口H1から第1の管路を構築する場合には、坑口を止水するためのシールリングSRが第1の坑口H1に取り付けられ、シールド掘進機2が推進するときの反力を受ける反力部材(反力フレーム)4が第2の坑口H2に接続される。また、図3および図4に示すように、第2の坑口H2から第2の管路を構築する場合には、シールリングSRが第2の坑口H2に取り付けられ、反力部材4が第1の坑口H1に接続される。
地盤に掘られた発進立坑1の底部には推進台3が設置されている。そして、この推進台3の上に設置されたシールド掘進機2が反力部材4で反力をとりながら第1の坑口H1または第2の坑口H2から地盤を掘削していく。
なお、図1および図2では、第1の坑口H1から地盤を掘削していくシールド掘進機2が示されている。また、図3および図4では、シールド掘進機2が第2の坑口H2から第2の管路内に進入しているもので、発進立坑1内には仮設セグメント5が設置されている。
本実施の形態のシールド掘進機2は、カッタヘッド2aの後方に設けられた泥水室2bに圧送された泥水の圧力を切羽の土圧および地下水圧に見合う圧力にして切羽の安定を図りながらカッタヘッド2aを切羽に押し当て回転させることにより、カッタヘッド2aの前面のビットで地山を掘削して掘削坑を形成する泥水式シールド掘進機である。このシールド掘進機2の後方に形成された掘削坑の内周には、例えば鉄筋コンクリート製のヒューム管である推進管(図示せず)が縦列接続された管路が構築される。
シールド掘進機2は、前述のカッタヘッド2aを備えた前胴プレート2c−1と、その後方の後胴プレート2c−2とを備えている。そして、前胴プレート2c−1および後胴プレート2c−2で構成される機内には、カッタ駆動体2d、中折れジャッキ2e、シールドジャッキ2f、送泥管2g、排泥管2hなどが設置されている。
なお、カッタ駆動体2dは、カッタヘッド2aを回転させる駆動源である。中折れジャッキ2eは、前胴プレート2c−1と後胴プレート2c−2とを連結するとともに、シールド掘進機2の推進方向を修正する機器である。シールドジャッキ2fは、掘削坑の内周に敷設された推進管に反力をとってシールド掘進機2を前進させるための推進力を発生させる機器である。送泥管2gは、泥水室2b内に泥水を供給する配管である。そして、排泥管2hは、泥水室2b内の掘削土砂を含む泥水を掘削坑外に排出する配管である。
さて、第1の坑口H1を形成する坑口コンクリートおよび第2の坑口H2を形成する坑口コンクリートには、第1の坑口リングHR1および第2の坑口リングHR2がそれぞれ一体に設けられている。また、シールリングSRは、これら第1の坑口リングHR1および第2の坑口リングHR2に対して選択的に連結される。
ここで、坑口リングHR1,HR2および坑口リングHR1,HR2に連結されたシールリングSRについて、図5〜図10を用いて説明する。図5は坑口リングおよびシールリングを示す側面図、図6は図5の平面図、図7は図5の要部を拡大して示す側面図、図8は図5のI−I線から見た正面図、図9は図5のII−II線から見た正面図、図10は図5のIII−III線から見た正面図である。
これらの図面に示すように、坑口リングHR1,HR2は、リング本体部HR−10と、リング本体部HR−10を支持する台座部HR−20と、リング本体部の4箇所から外方に突出して設けられた取付片HR−30とを備えている。なお、取付片HR−30は、坑口リングHR1,HR2に反力部材4を接続するための後述する接続ピース6(接続部材)を取り付けるものである。
リング本体部HR−10は、円環状の筒体部HR−11と、筒体部HR−11の前部から外側に屈曲した環状の前部フランジHR−12と、筒体部HR−11の後部から内側に屈曲した環状の後部フランジHR−13とを有している。また、中空となった内部には、内側への変形を阻止するための鋼製の補強材HR−14が、径方向に掛け渡されて複数本配置されている。さらに、筒体部HR−11の外側には、軸方向に延びた補強用のリブHR−15が周方向に複数設けられ、前部フランジHR−12には、坑口をシールするための軸方向に屈曲可能なフラッパゲートGが周方向に複数取り付けられている。
なお、補強材HR−14は、坑口リングHR1,HR2に反力部材4が取り付けられたときに配置されるもので、反力部材4が取り付けられていないとき、つまりシールド掘進機2が進入するときには取り付けられない。
一方、シールリングSRは、円環状の筒体部SR−11と、筒体部SR−11の前部から内側に屈曲した環状の前部フランジSR−12と、筒体部SR−11の後部から外側に屈曲した環状の後部フランジSR−13とを有している。また、筒体部SR−11の内側には、軸方向に延びた補強用のリブSR−15が周方向に複数設けられ、前部フランジSR−12には、坑口をシールするための軸方向に屈曲可能なフラッパゲートGが周方向に複数取り付けられている。
ここで、坑口リングHR1,HR2(詳しくは、坑口リングHR1,HR2の前部フランジHR−12)には、雌ネジの形成された複数の袋ナットNが全周に渡って設けられている。また、シールリングSR(詳しくは、シールリングSRの後部フランジSR−13)には、袋ナットNに対応した位置にボルト孔が形成されている。そして、シールリングSRの当該ボルト孔を貫通したボルトBが坑口リングHR1,HR2の袋ナットNと螺合することにより、シールリングSRが第1の坑口リングHR1または第2の坑口リングHR2に連結されている。
なお、図7および図9に詳しく示すように、坑口リングHR1,HR2の環状になった前部フランジHR−12において、袋ナットNの設置位置の内周がフラッパゲートGの取付位置となっている。そして、袋ナットNの設置位置とフラッパゲートGの取付位置との間にシールリングSRの筒体部SR−11が取り付けられている。
このように坑口リングHR1,HR2に袋ナットNを用いた構造とすることにより、坑口コンクリートと一体に設けられた坑口リングHR1,HR2に対して、シールリングSRを容易に着脱することが可能になる。
次に、第1の坑口リングHR1および第2の坑口リングHR2に接続される反力部材4について、図9および図11〜図14を用いて説明する。図11は坑口リングに接続された反力部材を示す正面図、図12は図11の側面図、図13は反力部材を坑口リングに接続するための接続ピースを示す正面図、図14は反力部材と仮設セグメントとの位置関係を示す正面図である。
前述のように、反力部材4は、シールリングSRが連結されていない第1の坑口リングHR1または第2の坑口リングHR2に、接続部材である接続ピース6を介して接続される。
これらの図面に示すように、反力部材4は、所定長に切断されたH形鋼など形鋼の組み合わせで形成されており、矩形に形成されて発進方向に沿って対向配置された一対の枠体部4a,4aと、これら一対の枠体部4a,4aを相互に連結する連結部4bとで構成されている。なお、本実施の形態では、組み付けの容易さから枠体部4a,4aは矩形となっているが、矩形以外の形状(例えば、三角形や六角形など)であってもよい。
また、接続ピース6は、このように矩形に形成された一方の枠体部4aの角部を支持して複数(4個)設けられている。この接続ピース6もまた、所定長に切断されたH形鋼など形鋼の組み合わせで形成されており、図13に示すように、正面から見て略L字形になっている。なお、接続ピース6および前述の反力部材4は、I形鋼やT形鋼など、H形鋼以外の形鋼で形成してもよい。
前述のように、4個の接続ピース6は、坑口リングHR1,HR2のリング本体部の4箇所から外方に突出して設けられた4箇所の取付片HR−30にそれぞれ取り付けられており、当該接続ピース6に反力部材4を構成する枠体部4aの角部がボルト止めされることにより、反力部材4が接続ピース6を介して坑口リングHR1,HR2に接続されている。
なお、反力部材4を直接坑口リングHR1,HR2に接続できる場合には、接続ピース6を省略することができる。
本実施の形態において、取付片HR−30には、雌ネジの形成された複数の袋ナットNが設けられている。また、接続ピース6には、袋ナットNに対応した位置にボルト孔が形成されている。そして、接続ピース6の当該ボルト孔を貫通したボルトが取付片HR−30の袋ナットNと螺合することにより、接続ピース6が取付片HR−30に結合されている。そして、このような構造により、取付片HR−30に対して、接続ピース6を容易に着脱することが可能になる。
なお、図示するように、接続ピース6は、矩形に形成された一方の枠体部4aの角部を支持している。より詳しくは、接続ピース6の直角を形成する外側の2辺が、取付片HR−30の直角を形成する外側の2辺、および反力部材4の枠体部4aにおける角部の直角を形成する外側の2辺と一致する位置関係で接続されている。これにより、シールド掘進機2の発進時における反力が、図14に示すように、発進立坑1内の仮設セグメント5を介して反力部材4に加わったときに、接続ピース6を介して4箇所の取付片HR−30に均等に分散されるようになっている。
なお、図14においては、枠体部4aの内側の4箇所には、枠体部4aでは支持することのできない箇所の仮設セグメント5を支持するための補助枠4cが、枠体部4aに対して斜めに設けられている。但し、補助枠4cは省略することができるが、枠体部4aが仮設セグメント5の全周を支持できない場合には、補助枠4cを設けるのが望ましい。
ここで、図9に示すように、坑口リングHR1,HR2の内側への変形を阻止する前述した補強材HR−14の一部は、取付片HR−30の設けられた位置、つまり接続ピース6の取り付けられた位置に配置されている。上述のように、反力は接続ピース6を介して4箇所の取付片HR−30に加わることから、この位置を補強材HR−14で補強することにより、坑口リングHR1,HR2の変形がより確実に防止される。
但し、補強材HR−14の配置はこれに限定されるものではなく、さらに補強材HR−14がなくても坑口リングHR1,HR2の変形のおそれがないのであれば、補強材HR−14を省略してもよい。
次に、以上のような構成の発進機構における管路(第1の管路・第2の管路)の構築方法について説明する。
先ず、発進立坑1に形成された第1の坑口H1の第1の坑口リングHR1にシールリングSRを連結するとともに、第2の坑口H2の第2の坑口リングHR2に設けられた取付片HR−30に接続ピース6を取り付けて反力部材4を接続する(第1の工程)。
そして、反力部材4で反力をとりながら第1の坑口H1からシールド掘進機2を発進させて第1の管路を構築する(第2の工程)。
第1の管路の構築が終わったならば、次に、第1の坑口リングHR1に連結されたシールリングSRを取り外して第2の坑口H2の第2の坑口リングHR2に連結するとともに、第2の坑口リングHR2に取り付けられた接続ピース6を取り外して第1の坑口H1の第1の坑口リングHR1に設けられた取付片HR−30に取り付けて、反力部材4を第1の坑口リングHR1に接続する(第3の工程)。
そして、シールド掘進機2の向きを反対にして発進立坑1に下ろし、反力部材4で反力をとりながら第2の坑口H2からシールド掘進機2を発進させて第2の管路を構築する(第4の工程)。
なお、第1の工程および第3の工程では、接続ピース6を介して反力部材4を第2の坑口リングHR2または第1の坑口リングHR1に接続しているが、接続ピース6を省略できる場合には、反力部材4は直接坑口リングHR1,HR2に接続される。
このように、本実施の形態によれば、両発進立坑によるシールド工法において、第1の坑口H1に第1の坑口リングHR1を設け、第2の坑口H2に第2の坑口リングHR2を設けて、シールリングSRと反力部材4とを交互に取り付けて第1の管路と第2の管路とを構築するようにしているので、シールド掘進機2の反力を受けるための支圧壁が不要になる。
これにより、第1の坑口H1および第2の坑口H2にそれぞれ支圧壁を設置し、さらに撤去するための工程および費用が不要になるので、工期の短縮および費用の削減を図ることが可能になる。
以上本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本明細書で開示された実施の形態はすべての点で例示であって、開示された技術に限定されるものではない。すなわち、本発明の技術的な範囲は、前記の実施の形態における説明に基づいて制限的に解釈されるものでなく、あくまでも特許請求の範囲の記載に従って解釈されるべきであり、特許請求の範囲の記載技術と均等な技術および特許請求の範囲の要旨を逸脱しない限りにおけるすべての変更が含まれる。
以上の説明では、本発明を泥水式のシールド掘進機に適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、カッタヘッドの後方のチャンバ内に掘削土砂と添加材とを練り混ぜることにより生成される泥土を充填した状態で掘進することにより泥土圧を発生させ、その泥土圧を切羽の土圧に対抗させた状態で掘進作業を行う泥土圧式のシールド掘進機等、他のシールド掘進機にも適用できる。
1 発進立坑
2 シールド掘進機
2a カッタヘッド
3 推進台
4 反力部材
4a 枠体部
4b 連結部
4c 補助枠
5 仮設セグメント
6 接続ピース
B ボルト
G フラッパゲート
H1 第1の坑口
H2 第2の坑口
HR1 第1の坑口リング
HR2 第2の坑口リング
HR−10 リング本体部
HR−11 筒体部
HR−12 前部フランジ
HR−13 後部フランジ
HR−14 補強材
HR−15 リブ
HR−20 台座部
HR−30 取付片
N 袋ナット
SR シールリング
SR−11 筒体部
SR−12 前部フランジ
SR−13 後部フランジ
SR−15 リブ

Claims (6)

  1. 発進立坑の対向位置に形成された第1の坑口および第2の坑口からシールド掘進機を発進させて地盤を掘削しながら推進管を埋設して第1の管路と第2の管路とを構築するシールド工法における発進機構であって、
    前記第1の坑口を形成する坑口コンクリートと一体に設けられた第1の坑口リングと、
    前記第2の坑口を形成する坑口コンクリートと一体に設けられた第2の坑口リングと、
    前記第1の坑口リングおよび前記第2の坑口リングに対して選択的に着脱可能に連結され、坑口を止水するシールリングと、
    矩形の枠体部を備え、前記シールリングが連結されていない前記第1の坑口リングまたは前記第2の坑口リングに接続部材を介して着脱可能に接続され、前記シールド掘進機が推進するときの反力を受ける形鋼で形成された反力フレームとを有し、
    前記第1の坑口リングおよび前記第2の坑口リングには、矩形に形成された前記枠体部の4カ所の角部に対応するようにリング本体部から外方に突出形成された取付片が備えられ、
    前記反力フレームは、前記枠体部の角部が前記接続部材を介して前記取付片に固定されて前記第1の坑口リングまたは前記第2の坑口リングに接続されており、
    前記第1の坑口リングに前記シールリングを連結し、前記第2の坑口リングに前記反力フレームを接続して前記反力フレームで反力をとりながら前記シールド掘進機を前記第1の坑口から発進させて前記第1の管路を構築し、次に、前記第2の坑口リングに前記シールリングを連結し、前記第1の坑口リングに前記反力フレームを接続して前記反力フレームで反力をとりながら前記シールド掘進機を前記第2の坑口から発進させて前記第2の管路を構築し得るようにした、
    ことを特徴とするシールド工法における発進機構。
  2. 前記取付片には、雌ネジの形成された複数の袋ナットが設けられ、
    前記接続部材は、当該接続部材に形成されたボルト孔を貫通したボルトが前記袋ナットと螺合して前記取付片に取り付けられる、
    ことを特徴とする請求項1記載のシールド工法における発進機構。
  3. 前記反力フレームは、
    形鋼で形成され、発進方向に沿って対向配置された一対の前記枠体部と、
    形鋼で形成され、一対の前記枠体部を相互に連結する連結部と、
    を有する、
    ことを特徴とする請求項1または2記載のシールド工法における発進機構。
  4. 前記反力フレームが取り付けられたときの前記第1の坑口リングおよび前記第2の坑口リングには、内側への変形を阻止する補強材が配置されている、
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のシールド工法における発進機構。
  5. 前記補強材は、前記接続部材の取り付けられた位置を含む位置に配置されている、
    ことを特徴とする請求項4記載のシールド工法における発進機構。
  6. 前記第1の坑口リングおよび前記第2の坑口リングには、雌ネジの形成された複数の袋ナットが設けられ、
    前記シールリングは、当該シールリングに形成されたボルト孔を貫通したボルトが前記袋ナットと螺合して前記第1の坑口リングまたは前記第2の坑口リングに連結される、
    ことを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載のシールド工法における発進機構。
JP2017099232A 2017-05-18 2017-05-18 シールド工法における発進機構 Active JP6746239B2 (ja)

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