JP6745564B1 - 合成繊維用処理剤及び合成繊維 - Google Patents

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Abstract

【課題】紡糸工程での油剤の飛散を低減できるとともに、硬水等の水質の悪い水での乳液安定性を向上できる合成繊維用処理剤を提供する。また、この合成繊維用処理剤が付着した合成繊維を提供する。【解決手段】本発明は、平滑剤、非イオン界面活性剤、及びイオン界面活性剤を含有する合成繊維用処理剤であって、前記平滑剤が、所定の化1で示されるエステルA1を含み、かつ前記平滑剤中に前記エステルA1を40〜100質量%の割合で含有し、かつ前記非イオン界面活性剤が分岐鎖構造を有する炭素数4〜24の脂肪族アルコールのアルキレンオキサイド付加物を含有することを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、紡糸工程での油剤の飛散を低減できるとともに、硬水等の水質の悪い水での乳液安定性を向上できる合成繊維用処理剤、及びかかる合成繊維用処理剤が付着している合成繊維に関する。
一般に、合成繊維の紡糸工程において、摩擦を低減し、糸切れ等の繊維の損傷を低減させる観点から、合成繊維のフィラメント糸条の表面に合成繊維用処理剤を付着する処理が行われることがある。
従来、特許文献1に開示される合成繊維用処理剤が知られている。特許文献1は、2−オクチルドデカノールのステアリン酸エステル等の平滑剤、トリメチロールプロパンEO24モル付加物のステアリン酸ジエステル等の界面活性剤を含む合成繊維用処理剤について開示する。
特開2012−92481号公報
ところが、これら従来の合成繊維用処理剤では、紡糸工程での油剤の飛散及び水質の悪い水での乳液安定性が十分に対応できていなかった。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、紡糸工程での油剤の飛散を低減できるとともに、硬水等の水質の悪い水での乳液安定性を向上できる合成繊維用処理剤を提供する処にある。また、この合成繊維用処理剤が付着した合成繊維を提供する処にある。
本発明者らは、前記の課題を解決するべく研究した結果、合成繊維用処理剤において、平滑剤として所定のエステル化合物、所定の非イオン界面活性剤、及びイオン界面活性剤を含むことが正しく好適であることを見出した。
上記課題を解決するための合成繊維用処理剤は、平滑剤、非イオン界面活性剤、及びイオン界面活性剤を含有する合成繊維用処理剤であって、前記平滑剤が、下記の化1で示されるエステルA1を含み、かつ前記平滑剤中に前記エステルA1を40〜100質量%の割合で含有し、かつ前記非イオン界面活性剤が分岐鎖構造を有する炭素数4〜24の脂肪族アルコールのアルキレンオキサイド付加物を含有することを特徴とする。
(化1において、
:炭素数7〜23の飽和炭化水素基、又は炭素数7〜23の不飽和炭化水素基。
,Y,Z:水素原子、メチル基、エチル基、炭素数3〜21の直鎖の飽和炭化水素基、炭素数3〜21の分岐鎖構造を有する飽和炭化水素基、炭素数3〜21の直鎖の不飽和炭化水素基、又は炭素数3〜21の分岐鎖構造を有する不飽和炭化水素基。
但し、X及びYの少なくとも1つがメチル基、エチル基、又は前記炭化水素基であり、X、Y及びZの炭素数の合計が5〜21のものである。)
上記合成繊維用処理剤において、前記平滑剤が、さらに下記の化2で示されるエステルA2を含むものであることが好ましい。
(化2において、
:炭素数7〜23の飽和炭化水素基、又は炭素数7〜23の不飽和炭化水素基。
:水素原子。
:水素原子。
:水素原子、メチル基、エチル基、炭素数3〜17の直鎖の飽和炭化水素基、炭素数3〜17の分岐鎖構造を有する飽和炭化水素基、炭素数3〜17の直鎖の不飽和炭化水素基、又は炭素数3〜17の分岐鎖構造を有する不飽和炭化水素基。)
上記合成繊維用処理剤において、前記エステルA1及び前記エステルA2の含有割合の合計を100質量%とすると、前記エステルA1を55〜100質量%の割合で含有するものであることが好ましい。
上記合成繊維用処理剤において、前記化1のXが、メチル基、エチル基、炭素数3〜21の直鎖の飽和炭化水素基、炭素数3〜21の分岐鎖構造を有する飽和炭化水素基、炭素数3〜21の直鎖の不飽和炭化水素基、又は炭素数3〜21の分岐鎖構造を有する不飽和炭化水素基であることが好ましい。
上記合成繊維用処理剤において、前記非イオン界面活性剤が、分岐鎖構造を有する炭素数4〜14の脂肪族アルコール1モルに対し炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを合計で1〜100モルの割合で付加させた化合物を含有するものであることが好ましい。
上記合成繊維用処理剤において、前記化1は、X、Y及びZの炭素数の合計が6〜12のものであることが好ましい。
上記課題を解決するための合成繊維は、前記合成繊維用処理剤が付着していることを特徴とする。
本発明によると、紡糸工程での油剤の飛散を低減できるとともに、硬水等の水質の悪い水での乳液安定性を向上できる。
(第1実施形態)
先ず、本発明に係る合成繊維用処理剤(以下、処理剤ともいう)を具体化した第1実施形態について説明する。本実施形態の処理剤は、平滑剤、非イオン界面活性剤、及びイオン界面活性剤を含有する。
本実施形態に供される平滑剤は、下記の化3で示されるエステルA1を含む。
(化3において、
:炭素数7〜23の飽和炭化水素基、又は炭素数7〜23の不飽和炭化水素基。
,Y,Z:水素原子、メチル基、エチル基、炭素数3〜21の直鎖の飽和炭化水素基、炭素数3〜21の分岐鎖構造を有する飽和炭化水素基、炭素数3〜21の直鎖の不飽和炭化水素基、又は炭素数3〜21の分岐鎖構造を有する不飽和炭化水素基。
但し、X及びYの少なくとも1つがメチル基、エチル基、又は前記炭化水素基であり、X、Y及びZの炭素数の合計が5〜21のものである。)
これらのエステルA1は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
これらの中でも化3のXが、メチル基、エチル基、炭素数3〜21の直鎖の飽和炭化水素基、炭素数3〜21の分岐鎖構造を有する飽和炭化水素基、炭素数3〜21の直鎖の不飽和炭化水素基、又は炭素数3〜21の分岐鎖構造を有する不飽和炭化水素基であることが好ましい。かかる化合物の場合、特に飛散性をより低減できる。また、化3において、X、Y及びZの炭素数の合計が6〜12のものであることが好ましい。かかる化合物の場合、特に硬水等の水質の悪い水での乳液安定性をより向上できる。
を構成する炭化水素基としては、直鎖の飽和炭化水素基であっても分岐鎖構造を有する飽和炭化水素基であってもよい。また、直鎖の不飽和炭化水素基であっても分岐鎖構造を有する不飽和炭化水素基であってもよい。
を構成する直鎖の飽和炭化水素基の具体例としては、例えばヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、イコシル基、ドコシル基、トリコシル基等が挙げられる。
を構成する分岐鎖構造を有する飽和炭化水素基の具体例としては、例えばイソヘプチル基、イソオクチル基、イソノニル基、イソデシル基、イソウンデシル基、イソドデシル基、イソトリデシル基、イソテトラデシル基、イソペンタデシル基、イソヘキサデシル基、イソヘプタデシル基、イソオクタデシル基、イソイコシル基、イソドコシル基、イソトリコシル基等が挙げられる。
を構成する不飽和炭化水素基としては、不飽和炭素結合として二重結合を1つ有するアルケニル基であっても、二重結合を2つ以上有するアルカジエニル基、アルカトリエニル基等であってもよい。また、不飽和炭素結合として三重結合を1つ有するアルキニル基であっても、三重結合を2つ以上有するアルカジイニル基等であってもよい。炭化水素基中に二重結合を1つ有する直鎖の不飽和炭化水素基の具体例としては、例えばヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセニル基、ヘプタデセニル基、オクタデセニル基、イコセニル基、ドコセニル基、トリコセニル基等が挙げられる。
を構成する炭化水素基中に二重結合を1つ有する分岐鎖構造を有する不飽和炭化水素基の具体例としては、例えばイソヘプテニル基、イソオクテニル基、イソノネニル基、イソデセニル基、イソウンデセニル基、イソドデセニル基、イソトリデセニル基、イソテトラデセニル基、イソペンタデセニル基、イソヘキサデセニル基、イソヘプタデセニル基、イソオクタデセニル基、イソイコセニル基、イソドコセニル基、イソトリコセニル基等が挙げられる。
,Y,又はZを構成する炭素数3〜21の直鎖の飽和炭化水素基の具体例としては、例えばプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基等が挙げられる。
,Y,又はZを構成する炭素数3〜21の分岐鎖構造を有する飽和炭化水素基の具体例としては、例えばイソプロピル基、イソブチル基、イソペンチル基、イソヘキシル基、イソヘプチル基、イソオクチル基、イソノニル基、イソデシル基、イソウンデシル基、イソドデシル基、イソトリデシル基、イソテトラデシル基、イソペンタデシル基、イソヘキサデシル基、イソヘプタデシル基、イソオクタデシル基、イソイコシル基、イソヘンイコシル基等が挙げられる。
,Y,又はZを構成する不飽和炭化水素基としては、不飽和炭素結合として二重結合を1つ有するアルケニル基であっても、二重結合を2つ以上有するアルカジエニル基、アルカトリエニル基等であってもよい。また、不飽和炭素結合として三重結合を1つ有するアルキニル基であっても、三重結合を2つ以上有するアルカジイニル基等であってもよい。X,Y,又はZを構成する炭化水素基中に二重結合を1つ有する直鎖の不飽和炭化水素基の具体例としては、例えばプロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセニル基、ヘプタデセニル基、オクタデセニル基、イコセニル基、ヘンイコセニル基等が挙げられる。
,Y,又はZを構成する炭化水素基中に二重結合を1つ有する分岐鎖構造を有する不飽和炭化水素基の具体例としては、例えばイソプロペニル基、イソブテニル基、イソペンテニル基、イソヘキセニル基、イソヘプテニル基、イソオクテニル基、イソノネニル基、イソデセニル基、イソウンデセニル基、イソドデセニル基、イソトリデセニル基、イソテトラデセニル基、イソペンタデセニル基、イソヘキサデセニル基、イソヘプタデセニル基、イソオクタデセニル基、イソイコセニル基、イソヘンイコセニル基等が挙げられる。
エステルA1の具体例としては、例えば2−プロピルへプチルオレアート、2−メチルノニルオレアート、2−エチルヘプチルデカノアート、2−メチルノニルテトラコサノアート、2−エチルデシルステアラート、2−プロピルへプチルステアラート、2−エチルトリデシルオレアート、3,5,5−トリメチルヘキシルオレアート、3,7−ジメチルオクチルオレアート、3−メチルウンデシルオレアート、2−オクチルドデシルパルミタート、2−エチルヘキシルステアラート、2−オクチルドデシルイソステアラート、3−メチルヘプタデシルオレアート等が挙げられる。
本実施形態に供される平滑剤として下記の化4で示されるエステルA2を含むことが好ましい。
(化4において、
:炭素数7〜23の飽和炭化水素基、又は炭素数7〜23の不飽和炭化水素基。
:水素原子。
:水素原子。
:水素原子、メチル基、エチル基、炭素数3〜17の直鎖の飽和炭化水素基、炭素数3〜17の分岐鎖構造を有する飽和炭化水素基、炭素数3〜17の直鎖の不飽和炭化水素基、又は炭素数3〜17の分岐鎖構造を有する不飽和炭化水素基。)
これらのエステルA2は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
を構成する炭化水素基としては、直鎖の飽和炭化水素基であっても分岐鎖構造を有する飽和炭化水素基であってもよい。また、直鎖の不飽和炭化水素基であっても分岐鎖構造を有する不飽和炭化水素基であってもよい。
を構成する飽和炭化水素基又は不飽和炭化水素基の具体例としては、化3のRを構成する飽和炭化水素基又は不飽和炭化水素基として例示したものが挙げられる。
を構成する炭素数3〜17の直鎖の飽和炭化水素基の具体例としては、例えばプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基等が挙げられる。
を構成する炭素数3〜17の分岐鎖構造を有する飽和炭化水素基の具体例としては、例えばイソプロピル基、イソブチル基、イソペンチル基、イソヘキシル基、イソヘプチル基、イソオクチル基、イソノニル基、イソデシル基、イソウンデシル基、イソドデシル基、イソトリデシル基、イソテトラデシル基、イソペンタデシル基、イソヘキサデシル基、イソヘプタデシル基等が挙げられる。
を構成する不飽和炭化水素基としては、不飽和炭素結合として二重結合を1つ有するアルケニル基であっても、二重結合を2つ以上有するアルカジエニル基、アルカトリエニル基等であってもよい。また、不飽和炭素結合として三重結合を1つ有するアルキニル基であっても、三重結合を2つ以上有するアルカジイニル基等であってもよい。Zを構成する炭化水素基中に二重結合を1つ有する直鎖の不飽和炭化水素基の具体例としては、例えばプロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基、トリデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセニル基、ヘプタデセニル基等が挙げられる。
を構成する炭化水素基中に二重結合を1つ有する分岐鎖構造を有する不飽和炭化水素基の具体例としては、例えばイソプロペニル基、イソブテニル基、イソペンテニル基、イソヘキセニル基、イソヘプテニル基、イソオクテニル基、イソノネニル基、イソデセニル基、イソウンデセニル基、イソドデセニル基、イソトリデセニル基、イソテトラデセニル基、イソペンタデセニル基、イソヘキサデセニル基、イソヘプタデセニル基等が挙げられる。
エステルA2の具体例としては、例えばイソトリデシルオレアート、ラウリルオレアート、オレイルラウラート等が挙げられる。
処理剤中において、エステルA1及びエステルA2の含有割合の合計を100質量%とすると、エステルA1の含有割合は、適宜設定されるが、55〜100質量%の割合で含有することが好ましい。かかる範囲に規定することにより、特に硬水等の水質の悪い水での乳液安定性をより向上できる。
本実施形態に供される平滑剤として、上記以外の平滑剤を併用してもよい。上記以外の平滑剤としては、公知のものを適宜採用できる。平滑剤の具体例としては、例えば(1)2−エチルトリデシルプロピオナート、2−ドデシルヘキサデシルオレアート等の、脂肪族モノアルコールと脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物、脂肪族モノアルコールに炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加した(ポリ)オキシアルキレン付加物と脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物、(2)1,6−ヘキサンジオールジデカノアート、トリメチロールプロパンモノオレアートモノラウラート、ソルビタントリオレアート、ソルビタンモノオレアート、ソルビタンモノステアラート、グリセリンモノラウラート等の、脂肪族多価アルコールと脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物、(3)ジラウリルアジパート、ジオレイルアゼラート、ジテトラデシルチオジプロピオナート、ジイソセチルチオジプロピオナート、ビスポリオキシエチレンラウリルエーテルアジパート、ビスポリオキシエチレンラウリルエーテルチオジプロピオナート等の、脂肪族モノアルコールと脂肪族多価カルボン酸とのエステル化合物、脂肪族モノアルコールに炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加した(ポリ)オキシアルキレン付加物と脂肪族多価カルボン酸とのエステル化合物、(4)ベンジルオレアート、ベンジルラウラート及びポリオキシプロピレンベンジルステアラート等の、芳香族モノアルコールと脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物、芳香族モノアルコールに炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加した(ポリ)オキシアルキレン付加物と脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物、(5)ビスフェノールAジラウラート、ポリオキシエチレンビスフェノールAジラウラート等の、芳香族多価アルコールと脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物、芳香族多価アルコールに炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加した(ポリ)オキシアルキレン付加物と脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物、(6)ビス2−エチルヘキシルフタラート、ジイソステアリルイソフタラート、トリオクチルトリメリタート等の、脂肪族モノアルコールと芳香族多価カルボン酸とのエステル化合物、脂肪族モノアルコールに炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加した(ポリ)オキシアルキレン付加物と芳香族多価カルボン酸とのエステル化合物、(7)ヤシ油、ナタネ油、ヒマワリ油、大豆油、ヒマシ油、ゴマ油、魚油及び牛脂等の天然油脂等、(8)鉱物油等、処理剤に採用されている公知の平滑剤挙げられる。これらの平滑剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
平滑剤中において、エステルA1を40〜100質量%の割合で含有する。かかる範囲に規定することにより、本発明の効果を向上できる。
処理剤中において平滑剤の含有量は、適宜設定されるが、好ましくは20〜80質量%、より好ましくは30〜70質量%である。かかる範囲に規定されることにより、繊維の平滑性を向上できる。
本実施形態に供される非イオン界面活性剤としては、分岐鎖構造を有する炭素数4〜24の脂肪族アルコールのアルキレンオキサイド付加物を含有する。脂肪族アルコールとしては、飽和脂肪族アルコールであっても不飽和脂肪族アルコールであってもよい。これらの非イオン界面活性剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
分岐鎖構造を有する炭素数4〜24の脂肪族アルコールの具体例としては、例えばイソブタノール、イソヘキサノール、2−エチルヘキサノール、イソオクタノール、イソノナノール、イソデカノール、イソドデカノール、イソトリデカノール、イソテトラデカノール、イソヘキサデカノール、イソヘプタデカノール、イソオクタデカノール、イソステアリルアコール、イソノナデカノール、イソエイコサノール、イソヘンエイコサノール、イソドコサノール、2−オクチルドデカノール、イソトリコサノール、イソテトラコサノール等の分岐アルキルアルコール、イソヘキサデセノール、イソオクタデセノール等の分岐アルケニルアルコール等が挙げられる。
非イオン界面活性剤の原料として用いられるアルキレンオキサイドの具体例としては、例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等が挙げられる。アルキレンオキサイドの付加モル数は、適宜設定されるが、好ましくは0.1〜150モル、より好ましくは1〜100モル、さらに好ましくは2〜50モルである。なお、アルキレンオキサイドの付加モル数は、仕込み原料中におけるアルコール類1モルに対するアルキレンオキサイドのモル数を示す。重合の配列としては、ランダム付加物であっても、ブロック付加物のいずれでもよい。
分岐鎖構造を有する炭素数4〜24の脂肪族アルコールのアルキレンオキサイド付加物の具体例としては、例えばイソヘキサノールのエチレンオキサイド10モル・プロピレンオキサイド8モルのランダム付加物、2−エチルヘキサノールのプロピレンオキサイド15モル−エチレンオキサイド13モルのブロック付加物、2−オクチルドデカノールのエチレンオキサイド8モル・プロピレンオキサイド6モルのランダム付加物等が挙げられる。
上述した非イオン界面活性剤の中で、分岐鎖構造を有する炭素数4〜14の脂肪族アルコール1モルに対し炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを合計で1〜100モルの割合で付加させた化合物が好ましい。かかる化合物を使用することにより、特に油剤の飛散をより低減できる。
処理剤中において分岐鎖構造を有する炭素数4〜24の脂肪族アルコールのアルキレンオキサイド付加物の含有量は、適宜設定されるが、好ましくは1〜30質量%、より好ましくは3〜25質量%、さらに好ましくは5〜20質量%である。かかる範囲に規定されることにより、本発明の効果をより向上できる。
本実施形態に供される非イオン界面活性剤として、上記以外の非イオン界面活性剤を併用してもよい。上記以外の非イオン界面活性剤としては、公知のものを適宜採用できる。非イオン界面活性剤の具体例としては、例えば(1)有機酸、有機アルコール、有機アミン及び/又は有機アミドに炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを付加した化合物、例えばポリオキシエチレンジラウリン酸エステル、ポリオキシエチレンラウリン酸エステル、ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンオレイン酸ジエステル、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテルメチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンラウリルエーテル、ポリオキシプロピレンラウリルエーテルメチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシブチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンノニルエーテル、ポリオキシプロピレンノニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルエーテル、ポリオキシエチレントリデシルエーテル、テトラデシルオクタデカノールのエチレンオキサイドプロピレンオキサイドのランダム付加物、ポリオキシエチレンラウリルアミノエーテル、ポリオキシエチレンラウロアミドエーテル、ポリオキシエチレントリスチレン化フェニルエーテル、グリセリンのエチレンオキサイドプロピレンオキサイド付加物等のエーテル型非イオン界面活性剤、(2)ポリオキシアルキレンソルビタントリオレアート、トリメチロールプロパンのエチレンオキサイド付加物とステアリン酸とのジエステル、ポリオキシアルキレンヤシ油、ポリオキシアルキレンヒマシ油、ポリオキシアルキレン硬化ヒマシ油、ポリオキシアルキレン硬化ヒマシ油トリオクタノアート、ポリオキシアルキレン硬化ヒマシ油のマレイン酸エステル、ステアリン酸エステル、又はオレイン酸エステル等のポリオキシアルキレン多価アルコール脂肪酸エステル型非イオン界面活性剤、(3)ステアリン酸ジエタノールアミド、ジエタノールアミンモノラウロアミド等のアルキルアミド型非イオン界面活性剤、(4)ポリオキシエチレンジエタノールアミンモノオレイルアミド、ポリオキシエチレンラウリルアミン、ポリオキシエチレン牛脂アミン等のポリオキシアルキレン脂肪酸アミド型非イオン界面活性剤等が挙げられる。
全非イオン界面活性剤中において、分岐鎖構造を有する炭素数4〜24の脂肪族アルコールのアルキレンオキサイド付加物の含有割合は、適宜設定されるが、好ましくは10〜100質量%、より好ましくは15〜80質量%、さらに好ましくは20〜60質量%の割合で含有する。かかる範囲に規定することにより、本発明の効果を向上できる。
処理剤中において全非イオン界面活性剤の含有量は、適宜設定されるが、好ましくは5〜70質量%、より好ましくは15〜60質量%である。かかる範囲に規定されることにより、本発明の効果及びエマルションにした際の安定性を向上できる。
本実施形態に供されるイオン界面活性剤としては、公知のものを適宜採用できる。イオン界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤が挙げられる。これらの成分は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本実施形態に供されるアニオン界面活性剤としては、公知のものを適宜採用できる。アニオン界面活性剤の具体例としては、例えば(1)ラウリルリン酸エステル塩、セチルリン酸エステル塩、オクチルリン酸エステル塩、オレイルリン酸エステル塩、ステアリルリン酸エステル塩等の脂肪族アルコールのリン酸エステル塩、(2)ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸エステル塩、ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸エステル塩、ポリオキシエチレンステアリルエーテルリン酸エステル塩等の脂肪族アルコールにエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドから選ばれる少なくとも一種のアルキレンオキサイドを付加したもののリン酸エステル塩、(3)ラウリルスルホン酸塩、ミリスチルスルホン酸塩、セチルスルホン酸塩、オレイルスルホン酸塩、ステアリルスルホン酸塩、テトラデカンスルホン酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、2級アルキルスルホン酸(C13〜15)塩等の脂肪族スルホン酸塩又は芳香族スルホン酸塩、(4)ラウリル硫酸エステル塩、オレイル硫酸エステル塩、ステアリル硫酸エステル塩等の脂肪族アルコールの硫酸エステル塩、(5)ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレン(ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン)ラウリルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンオレイルエーテル硫酸エステル塩等の脂肪族アルコールにエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドから選ばれる少なくとも一種のアルキレンオキサイドを付加したものの硫酸エステル塩、(6)ひまし油脂肪酸硫酸エステル塩、ごま油脂肪酸硫酸エステル塩、トール油脂肪酸硫酸エステル塩、大豆油脂肪酸硫酸エステル塩、なたね油脂肪酸硫酸エステル塩、パーム油脂肪酸硫酸エステル塩、豚脂脂肪酸硫酸エステル塩、牛脂脂肪酸硫酸エステル塩、鯨油脂肪酸硫酸エステル塩等の脂肪酸の硫酸エステル塩、(7)ひまし油の硫酸エステル塩、ごま油の硫酸エステル塩、トール油の硫酸エステル塩、大豆油の硫酸エステル塩、菜種油の硫酸エステル塩、パーム油の硫酸エステル塩、豚脂の硫酸エステル塩、牛脂の硫酸エステル塩、鯨油の硫酸エステル塩等の油脂の硫酸エステル塩、(8)ラウリン酸塩、オレイン酸塩、ステアリン酸塩等の脂肪酸塩、(9)ジオクチルスルホコハク酸塩等の脂肪族アルコールのスルホコハク酸エステル塩等が挙げられる。アニオン界面活性剤の対イオンとしては、例えばカリウム塩、ナトリウム塩等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン塩等が挙げられる。
本実施形態に供されるカチオン界面活性剤としては、公知のものを適宜採用できる。カチオン界面活性剤の具体例としては、例えばラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
本実施形態に供される両性界面活性剤としては、公知のものを適宜採用できる。両性界面活性剤の具体例としては、例えばベタイン型両性界面活性剤等が挙げられる。
処理剤中においてイオン界面活性剤の含有量は、適宜設定されるが、好ましくは1〜20質量%、より好ましくは3〜16質量%、さらに好ましくは6〜13質量%である。かかる範囲に規定されることにより、本発明の効果、エマルションにした際の安定性、又は帯電防止性を向上できる。
(第2実施形態)
次に、本発明による合成繊維を具体化した第2実施形態を説明する。本実施形態の合成繊維は、第1実施形態の処理剤が付着している合成繊維である。処理剤を合成繊維に付着させる際の形態としては、希釈溶媒で希釈した希釈溶液、例えば有機溶媒溶液、水性液等として付与してもよい。水性液等の希釈溶液を、例えば紡糸、延伸工程等において合成繊維に付着させる工程を経て得られる合成繊維である。合成繊維に付着した希釈液は、乾燥工程により水分を蒸発させてもよい。
製造する合成繊維の具体例としては、特に制限はなく、例えば(1)ポリエチレンテレフタラート、ポリプロピレンテレフタラート、ポリ乳酸エステル等のポリエステル系繊維、(2)ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド系繊維、(3)ポリアクリル、モダアクリル等のポリアクリル系繊維、(4)ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系繊維等が挙げられる。
処理剤を合成繊維に付着させる割合に特に制限はないが、処理剤を合成繊維に対し0.1〜3質量%(水等の溶媒を含まない)の割合となるよう付着させることが好ましい。かかる構成により、本発明の効果をより向上させる。また、処理剤を付着させる方法は、特に制限はなく、例えばローラー給油法、計量ポンプを用いたガイド給油法、浸漬給油法、スプレー給油法等の公知の方法を採用できる。
上記実施形態の処理剤及び合成繊維によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態の処理剤では、平滑剤、非イオン界面活性剤、及びイオン界面活性剤を有するように構成した。そして、平滑剤が上述したエステルA1を含み、かつ平滑剤中にエステルA1を40〜100質量%の割合で含有し、非イオン界面活性剤として分岐鎖構造を有する炭素数4〜24の脂肪族アルコールのアルキレンオキサイド付加物を含有するよう構成した。したがって、紡糸工程での油剤の飛散を低減できる。そのため、得られる合成繊維において、処理剤の各種機能を効率的に発揮できる。また、硬水等の水質の悪い水での乳液安定性を向上できる。そのため、水質によらず糸の製造安定性を向上できる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・本実施形態の処理剤は、水を含有させた水性液の形態で保存してもよい。処理剤及び水の含有割合は、特に限定されない。処理剤の含有割合を100質量部とすると、水が5〜30質量部の割合で含有するものが好ましく、5〜20質量部の割合で含有するものがより好ましい。かかる配合割合に規定することにより、水性液のハンドリング性を向上させるとともに、経時安定性を向上させる。なお、水性液の調製時に用いられる水の種類としては、特に限定されず、不純物をほとんど含まない蒸留水、Caイオン、Mgイオン等を含有する硬水又は軟水であってもよい。
・本実施形態の処理剤には、本発明の効果を阻害しない範囲内において、処理剤の品質保持のための安定化剤や制電剤、つなぎ剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、消泡剤(シリコーン系化合物)等の通常処理剤に用いられる成分をさらに配合してもよい。
酸化防止剤の具体例としては、例えば(1)1,3,5−トリス(3’,5’−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌル酸、1,3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオナート]メタン、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート]等のフェノール系酸化防止剤、(2)オクチルジフェニルホスファイト、トリスノニルフェニルホスファイト、テトラトリデシル−4,4’−ブチリデン−ビス−(2−t−ブチル−5−メチルフェノール)ジホスファイト等のホスファイト系酸化防止剤、(3)4,4’−チオビス−(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、ジラウリル−3,3’−チオジプロピオナート等のチオエーテル系酸化防止剤等が挙げられる。これらの酸化防止剤は、単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
以下、本発明の構成及び効果をより具体的にするため、実施例等を挙げるが、本発明がこれらの実施例に限定されるというものではない。尚、以下の実施例及び比較例において、部は質量部を、また%は質量%を意味する。
試験区分1(合成繊維用処理剤の調製)
各実施例、各比較例に用いた処理剤は、表1〜4に示される各成分を使用し、下記調製方法により得た。
表1に上述した化3に示されるエステルA1(A1−1〜14)を示す。エステルA1の種類を表1の「エステルA1」欄に示す。化3中における、R、X、Y、Zの種類、を、表1の「R」欄、「X」欄、「Y」欄、「Z」欄にそれぞれ示す。また、X、Y及びZの炭素数の合計を表1の「X、Y及びZの炭素数の合計」欄に示す。
参考までに、2−プロピルへプチルオレアート(A1−1)の合成例を下記に示す。
・2−プロピルへプチルオレアート(A1−1)の合成
フラスコにオレイン酸282g(1モル)及び2−プロピルヘプチルアルコール158g(1モル)を仕込み、窒素ガス下に75℃で溶融した後、触媒としてパラトルエンスルホン酸0.6gを加え、120℃で2mmHgの減圧下で4時間反応させた。次いで窒素ガス下に105℃で常圧に戻し、吸着剤を添加して触媒を処理した。そして90℃で濾過し、エステルA1−1を含む混合物を得た。
上記の方法にて得たエステルA1−1から微量の不純物(副生成物、未反応アルコール、未反応脂肪酸等)を分離するためにシリカゲルを用いたカラムクロマトグラフィーにて単離処理を実施した。
カラムにより単離したエステルA1−1は、H−NMR(VALIAN社製のMERCURY plus NMR Spectrometor System、300MHz、CDCl)で分析した。NMRにて3.9〜4.1ppmにダブレットのピーク、つまり化3におけるXが炭化水素基であることを示すピーク(なお、Xが水素原子の場合はトリプレットのピーク)があることを確認した。また、GC−MSにて測定し、MSの分子イオンピーク(m/z=422)があることが確認した。
表2に上述した化4に示されるエステルA2(A2−1〜3)を示す。エステルA2の種類を表2の「エステルA2」欄に示す。化4中におけるR、X、Y、Zの種類を、表2の「R」欄、「X」欄、「Y」欄、「Z」欄にそれぞれ示す。
・処理剤の調製(実施例1)
平滑剤として2-プロピルへプチルオレアート(A1−1)を50%、非イオン界面活性剤としてイソヘキサノールのエチレンオキサイド10モル・プロピレンオキサイド8モルのランダム付加物(B−1)を10%、硬化ひまし油のエチレンオキサイド20モル付加物(b−1)を15%、オレイン酸のエチレンオキサイド7モル付加物(b−2)を15%、イオン界面活性剤としてポリオキシエチレン(2モル:エチレンオキサイドの付加モル数を示す(以下、同様)。)ラウリルエーテルのリン酸エステルとカリウムとの塩を4.9%(C−1)、2級アルキルスルホン酸ナトリウム(炭素数13−15)(C−2)を4%、オレイン酸カリウム(C−3)を1%、酸化防止剤として1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン(D−1)を0.1%を均一混合し、実施例1の処理剤としての混合物を得た。
・処理剤(実施例2〜33及び比較例1〜5)の調製
実施例1の処理剤の調製と同様に、表3,4に示される成分を用いて実施例2〜33及び比較例1〜5の処理剤を調製した。なお、表3,4においては、処理剤中における各成分の種類を示すとともに、処理剤を100%とした場合の各成分の配合比率(%)を示す。
各例の処理剤中における平滑剤の種類と含有量、非イオン界面活性剤の種類と含有量、イオン界面活性剤の種類と含有量、その他成分の種類と含有量は、表3,4の「平滑剤」欄、「非イオン界面活性剤」欄、「イオン界面活性剤」欄、「その他成分」欄にそれぞれ示すとおりである。また、平滑剤中におけるエステルA1の含有量の質量比は、表1の「質量比:エステルA1/平滑剤」欄、エステルA1及びエステルA2の含有割合の合計を100%とした場合のエステルA1の含有量の質量比は、表3,4の「質量比:エステルA1/(エステルA1+エステルA2)」欄に示す。
表3,4において、
a−1:2−ドデシルヘキサデシルオレアート
a−2:なたね油
a−3:鉱物油(180レッドウッド秒、30℃)
a−4:2−エチルトリデシルプロピオナート
a−5:2−デシルテトラデカノールとチオジプロピオン酸のジエステル
a−6:ポリオキシエチレン(3モル)ラウリルエーテルとチオジプロピオン酸のジエステル
B−1:イソヘキサノールのエチレンオキサイド10モル・プロピレンオキサイド8モルのランダム付加物
B−2:2−エチルヘキサノールのプロピレンオキサイド15モル−エチレンオキサイド13モルのブロック付加物
B−3:2−オクチルドデカノールのエチレンオキサイド8モル・プロピレンオキサイド6モルのランダム付加物
b−1:硬化ひまし油のエチレンオキサイド20モル付加物
b−2:オレイン酸のエチレンオキサイド7モル付加物
b−3:ラウリルアルコールのエチレンオキサイド7モル付加物
b−4:トリメチロールプロパンのエチレンオキサイド24モル付加物とステアリン酸とのジエステル
b−5:硬化ひまし油のエチレンオキサイド25モル付加物
b−6:牛脂アルキルアミンのエチレンオキサイド15モル付加物
b−7:テトラデシルオクタデカノールのエチレンオキサイド10モル・プロピレンオキサイド4モルのランダム付加物
C−1:ポリオキシエチレン(2モル)ラウリルエーテルのリン酸エステルとカリウムとの塩
C−2:2級アルキルスルホン酸ナトリウム(炭素数13−15)
C−3:オレイン酸カリウム
D−1:1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン
D−2:トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオナート]
D−3:ポリジメチルシロキサン(粘度20mm/s(25℃))
を示す。
試験区分2(処理剤の評価)
・延伸糸の製造
上記のように得られた各処理剤に、所定量のイオン交換水を添加し、均一混合して、処理剤の濃度10%の水性液を調製した。固有粘度0.64、酸化チタン含有量0.2%のポリエチレンテレフタラートのチップを常法により乾燥した後、エクストルーダーを用いて295℃で紡糸した。口金から吐出して冷却固化した後、走行糸条に前記の水性液を、計量ポンプを用いたガイド給油法にて、走行糸条に対し処理剤として1.0%となるよう付着させた。その後、ガイドで集束させて、90℃に加熱した引き取りローラーにより1400m/分の速度で引き取り、ついで引き取りローラーと4800m/分の速度で回転する延伸ローラーとの間で3.2倍に延伸し、83.3デシテックス(75デニール)36フィラメントの延伸糸を製造した。上述した製造方法において、飛散性について評価した。また、処理剤に関する水質の悪い水での乳液安定性について硬水安定性として次の方法で評価した。結果を表3,4に示す。
・飛散性の評価
上記方法で得た延伸糸のパッケージを得る際、オイリングノズルでの飛散状況を10分間目視にて確認した。以下の評価基準で飛散性を評価した。結果を表3,4の「飛散性」欄に示す。
◎◎(優れる):飛散なしの場合
◎(良好):稀に飛散が確認される場合
○(可):飛散が確認されるが少量である場合
×(不良):常時、多量の飛散が確認される場合
・硬水安定性の評価
試験区分1で調製した各例の処理剤について、処理剤15部と下記の硬水85部を均一混合して、処理剤の濃度15%の硬水水性液を調製した。
硬水は、25℃で測定した場合の電気伝導度が130μS/cmの水を使用した。
更に調製した硬水水性液を30℃で24時間静置した後に目視観察し、下記の評価基準で析出粒子を評価した。結果を表3,4の「硬水安定性」欄に示す。
・析出粒子の評価基準
◎◎(優れる):析出粒子が全く観察されない場合
◎(良好):析出粒子がわずかに観察される場合
○(可):析出粒子が観察されるが、分散している場合
×(不良):析出粒子が多量に観察され、沈殿も生じている場合
表3,4の結果からも明らかなように、各実施例の処理剤は、飛散性及び硬水安定性の評価がいずれも可以上の評価であった。本発明によれば、紡糸工程での油剤の飛散を低減できるとともに、硬水等の水質の悪い水での乳液安定性を向上できる。

Claims (7)

  1. 平滑剤、非イオン界面活性剤、及びイオン界面活性剤を含有する合成繊維用処理剤であって、前記平滑剤が、下記の化1で示されるエステルA1を含み、かつ前記平滑剤中に前記エステルA1を40〜100質量%の割合で含有し、かつ前記非イオン界面活性剤が分岐鎖構造を有する炭素数4〜24の脂肪族アルコールのアルキレンオキサイド付加物を含有することを特徴とする合成繊維用処理剤。
    (化1において、
    :炭素数7〜23の飽和炭化水素基、又は炭素数7〜23の不飽和炭化水素基。
    ,Y,Z:水素原子、メチル基、エチル基、炭素数3〜21の直鎖の飽和炭化水素基、炭素数3〜21の分岐鎖構造を有する飽和炭化水素基、炭素数3〜21の直鎖の不飽和炭化水素基、又は炭素数3〜21の分岐鎖構造を有する不飽和炭化水素基。
    但し、X及びYの少なくとも1つがメチル基、エチル基、又は前記炭化水素基であり、X、Y及びZの炭素数の合計が5〜21のものである。)
  2. 前記平滑剤が、さらに下記の化2で示されるエステルA2を含むものである請求項1に記載の合成繊維用処理剤。
    (化2において、
    :炭素数7〜23の飽和炭化水素基、又は炭素数7〜23の不飽和炭化水素基。
    :水素原子。
    :水素原子。
    :水素原子、メチル基、エチル基、炭素数3〜17の直鎖の飽和炭化水素基、炭素数3〜17の分岐鎖構造を有する飽和炭化水素基、炭素数3〜17の直鎖の不飽和炭化水素基、又は炭素数3〜17の分岐鎖構造を有する不飽和炭化水素基。)
  3. 前記エステルA1及び前記エステルA2の含有割合の合計を100質量%とすると、前記エステルA1を55〜100質量%の割合で含有するものである請求項2に記載の合成繊維用処理剤。
  4. 前記化1のXが、メチル基、エチル基、炭素数3〜21の直鎖の飽和炭化水素基、炭素数3〜21の分岐鎖構造を有する飽和炭化水素基、炭素数3〜21の直鎖の不飽和炭化水素基、又は炭素数3〜21の分岐鎖構造を有する不飽和炭化水素基である請求項1〜3のいずれか一項に記載の合成繊維用処理剤。
  5. 前記非イオン界面活性剤が、分岐鎖構造を有する炭素数4〜14の脂肪族アルコール1モルに対し炭素数2〜4のアルキレンオキサイドを合計で1〜100モルの割合で付加させた化合物を含有するものである請求項1〜4のいずれか一項に記載の合成繊維用処理剤。
  6. 前記化1は、X、Y及びZの炭素数の合計が6〜12のものである請求項1〜5のいずれか一項に記載の合成繊維用処理剤。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の合成繊維用処理剤が付着していることを特徴とする合成繊維。
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