JP6744746B2 - スイッチングレギュレータ - Google Patents

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Description

本発明は、昇降圧型スイッチングレギュレータに関する。
エンジンの再始動を何度も行うアイドリングストップ車ではエンジンを一時的に停止されている期間にAV機器や空調機器などの車載機器によってバッテリの電力が消費され続けるため、クランキング(エンジン始動)時のバッテリ電圧低下が従来よりも厳しくなる。入力電圧(バッテリ電圧)の低下時に出力電圧を保持する昇降圧型スイッチングレギュレータを用いることで、クランキング時にバッテリ電圧が大きく低下した場合でも車載機器を正常動作させることができる。
このため、車載機器市場において、昇降圧型スイッチングレギュレータの需要が高まっている。
ここで、一般的な昇降圧型スイッチングレギュレータの構成及び動作について説明する。図38は一般的な昇降圧型スイッチングレギュレータの構成を示す図である。
図38に示す昇降圧型スイッチングレギュレータは、降圧用スイッチであるMOSトランジスタQ11及びQ12と、インダクタL11と、昇圧用スイッチであるMOSトランジスタQ13及びQ14と、出力コンデンサC11と、抵抗R11〜R14と、制御部CNT11と、を備えている。
制御部CNT11は、抵抗R11及びR12からなる分圧回路の出力によって出力電圧VOUTを監視しており、抵抗R13及びR14からなる分圧回路の出力によって入力電圧であるバッテリ電圧VBATを監視している。
バッテリ電圧VBATが第1の所定値A1よりも大きい場合、制御部CNT11は降圧モードを選択する(図39参照)。降圧モードでは、制御部CNT11は、出力電圧VOUTに応じてMOSトランジスタQ11及びQ12をオン/オフ制御し、MOSトランジスタQ13を常時オフにし、MOSトランジスタQ14を常時オンにする。これにより、MOSトランジスタQ11及びQ12の接続ノード電圧である第1のスイッチ電圧VSW1と、MOSトランジスタQ13及びQ14の接続ノード電圧である第2のスイッチ電圧VSW2とは図40Aに示すようになる。
バッテリ電圧VBATが第1の所定値A1以下で第2の所定値A2よりも大きい場合、制御部CNT11は昇降圧モードを選択する(図39参照)。昇降圧モードでは、制御部CNT11は、出力電圧VOUTに応じてMOSトランジスタQ11及びQ12をオン/オフ制御し、出力電圧VOUTに応じてMOSトランジスタQ11及びQ12をオン/オフ制御する。これにより、MOSトランジスタQ11及びQ12の接続ノード電圧である第1のスイッチ電圧VSW1と、MOSトランジスタQ13及びQ14の接続ノード電圧である第2のスイッチ電圧VSW2とは図40Bに示すようになる。
バッテリ電圧VBATが第2の所定値A2以下である場合、制御部CNT11は昇圧モードを選択する(図39参照)。昇圧モードでは、制御部CNT11は、MOSトランジスタQ11を常時オンにし、MOSトランジスタQ12を常時オフにし、出力電圧VOUTに応じてMOSトランジスタQ13及びQ14をオン/オフ制御する。これにより、MOSトランジスタQ11及びQ12の接続ノード電圧である第1のスイッチ電圧VSW1と、MOSトランジスタQ13及びQ14の接続ノード電圧である第2のスイッチ電圧VSW2とは図40Cに示すようになる。
特許第3556652号公報(請求項7、第11図)
MOSトランジスタQ13及びQ14のスイッチングによる昇圧動作が行われる昇降圧モード及び昇圧モードにおいて、図38に示す昇降圧型スイッチングレギュレータのMOSトランジスタQ13及びQ14からなるPWM[pulse width modulation]変調器の伝達関数H(s)には、下記(1)式で表されるT(s)の項が現れる。
上記(1)式で表されるT(s)はright-half-plane-zero特性(零点が右半平面に存在する特性)を表しており、図38に示す昇降圧型スイッチングレギュレータは下記(2)式で表される周波数fより低域でしか応答性を期待できない。なお、下記(2)式は上記(1)式においてs=jω=j・2πfと置き換えることによって求まる。
応答性を改善するための対策としては、図38に示す昇降圧型スイッチングレギュレータにおいて出力コンデンサC11の容量を大きくする対策が考えられる。また、昇圧型スイッチングレギュレータ部の後段に降圧型スイッチングレギュレータ部を設ける構成に変更する対策も考えられる。
しかしながら、前者の対策は出力コンデンサC11のコストが増大するという問題が生じ、後者の対策は昇圧型スイッチングレギュレータ部と降圧型スイッチングレギュレータ部でそれぞれ別個のリアクタが必要となるためリアクタのコストが増大するという問題が生じる。
特許文献1で開示されているDC−DCコンバータは、上記の問題を解決することができるものの、フィードフォワード制御回路によって生成される第1の制御信号のデューティが入力電圧に依存する構成であるため、そのデューティによってDC−DCコンバータの伝達関数が線形に変化していると補正が難しいという問題がある。
本発明は、上記の状況に鑑み、コストの増大を抑えながらright-half-plane-zero特性の出現を防止することができ、降圧特性と同様の応答特性を示す昇降圧型スイッチングレギュレータを提供することを目的とする。
本明細書中に開示されているスイッチングレギュレータは、入力電圧から出力電圧を生成するスイッチングレギュレータであって、第1端が前記入力電圧の印加される第1印加端に接続された第1スイッチと、第1端が前記第1スイッチの第2端に接続されて第2端が前記入力電圧よりも低い所定電圧の印加される第2印加端に接続された第2スイッチと、第1端が前記第1スイッチと前記第2スイッチの接続ノードに接続されたインダクタと、第1端が前記インダクタの第2端に接続されて第2端が前記第2印加端に接続された第3スイッチと、第1端が前記インダクタと前記第3スイッチの接続ノードに接続されて第2端が前記出力電圧の印加される第3印加端に接続された第4スイッチと、前記出力電圧に応じて前記第1スイッチ及び前記第2スイッチを相補的にオン/オフさせるための降圧用制御信号を生成する第1制御回路と、昇降圧モード時に前記第3スイッチのオンデューティD(0≦D≦1)を固定値D’(0<D’<1)に固定して前記第3スイッチ及び前記第4スイッチを相補的にオン/オフさせるための昇圧用制御信号を生成する第2制御回路と、を有する構成(第1の構成)である。
また上記第1の構成のスイッチングレギュレータにおいて、前記入力電圧が所定値以下であるか否かを判定する判定部を有し、前記第2制御回路が前記昇圧用制御信号を生成しない降圧モードにおいて、前記判定部によって前記入力電圧が所定値以下であると判定されると、前記降圧モードから前記昇降圧モードにモードが切り替わる構成(第2の構成)としてもよい。
また上記第1の構成のスイッチングレギュレータにおいて、前記出力電圧に対する前記入力電圧の比が所定値以下であるか否かを判定する判定部を有し、前記第2制御回路が前記昇圧用制御信号を生成しない降圧モードにおいて、前記判定部によって前記出力電圧に対する前記入力電圧の比が所定値以下であると判定されると、前記降圧モードから前記昇降圧モードにモードが切り替わる構成(第3の構成)としてもよい。
また上記第1の構成のスイッチングレギュレータにおいて、外部信号を用いて前記スイッチングレギュレータのモードを前記昇降圧モードに設定することができる構成(第4の構成)としてもよい。
また上記第4の構成のスイッチングレギュレータにおいて、前記外部信号が車両のクランキングを示す信号である構成(第5の構成)としてもよい。
また上記第1〜5いずれかの構成のスイッチングレギュレータにおいて、前記第2制御回路は、前記昇降圧モードでない場合に前記第3スイッチをオフ状態に保持し、前記第4スイッチをオン状態に保持するための制御信号を生成する構成(第6の構成)としてもよい。
また上記第1〜6いずれかの構成のスイッチングレギュレータにおいて、固定値D’が0.7以下である構成(第7の構成)としてもよい。
また上記第1〜7いずれかの構成のスイッチングレギュレータにおいて、前記第1制御回路と前記第2制御回路が発振器を共用し、前記第1制御回路が前記発振器の出力信号に基づいて前記降圧用制御信号を生成し、前記第2制御回路が前記発振器の出力信号に基づいて前記昇圧用制御信号を生成する構成(第8の構成)としてもよい。
また上記第1〜8いずれかの構成のスイッチングレギュレータにおいて、前記第1制御回路は、前記出力電圧に応じた帰還電圧と所定の基準電圧との差にゲインを与えた誤差信号を生成する誤差信号生成回路を含み、前記誤差信号生成回路は、前記昇降圧モードである場合には前記昇降圧モードでない場合よりも前記ゲインを大きくする構成(第9の構成)としてもよい。
また上記第9の構成のスイッチングレギュレータにおいて、1から前記固定値D’を引いた値と前記昇降圧モードである場合における前記ゲインとの乗算値が、前記昇降圧モードでない場合における前記ゲインと同一である構成(第10の構成)としてもよい。
また上記第1〜10いずれかの構成のスイッチングレギュレータにおいて、前記第1スイッチに流れる電流が所定の過電流検出閾値に達しているか否かを監視し、前記電流の過電流状態が検出されたときに、前記第1制御回路に対して前記電流の抑制指示を送出する過電流保護回路を有し、前記過電流保護回路は、前記昇降圧モードである場合には前記昇降圧モードでない場合よりも前記所定の過電流検出閾値を大きくする構成(第11の構成)としてもよい。
また上記第11の構成のスイッチングレギュレータにおいて、1から前記固定値D’を引いた値と前記昇降圧モードである場合における前記所定の過電流検出閾値との乗算値が、前記昇降圧モードでない場合における前記所定の過電流検出閾値と同一である構成(第12の構成)としてもよい。
また上記第1〜12いずれかの構成のスイッチングレギュレータにおいて、前記固定値D’が複数設定されており、複数設定の中から任意に選択することができる構成(第13の構成)としてもよい。
また上記第2又は第3の構成のスイッチングレギュレータにおいて、前記昇降圧モードであるか否かの判定にヒステリシス特性を持たせた構成(第14の構成)としてもよい。
また上記第1の構成のスイッチングレギュレータにおいて、前記第1スイッチのオンデューティが第1閾値以上であるか否かを判定する第1判定部を有し、前記第2制御回路が前記昇圧用制御信号を生成しない降圧モードにおいて、前記第1判定部によって前記第1スイッチのオンデューティが前記第1閾値以上であると判定されると、前記降圧モードから前記昇降圧モードにモードが切り替わる構成(第15の構成)としてもよい。
また上記第15の構成のスイッチングレギュレータにおいて、前記固定値D’が複数設定されており、複数設定の中から任意に選択することができ、前記昇降圧モードにおいて、前記第1判定部によって前記第1スイッチのオンデューティが前記第1閾値以上であると判定されると、前記第2制御回路が前記固定値D’を大きくする構成(第16の構成)としてもよい。
また上記第15又は第16の構成のスイッチングレギュレータにおいて、前記第1判定部が、前記第1スイッチのスイッチング動作がm周期以内で前記第1スイッチのオンデューティがn回(ただしnはm以下の自然数)以上前記第1閾値以上になったときに、前記第1スイッチのオンデューティが前記第1閾値以上であると判定する構成(第17の構成)としてもよい。
また上記第15〜17いずれかの構成のスイッチングレギュレータにおいて、前記第1判定部が、前記降圧用制御信号を平滑化した信号に基づいて前記第1スイッチのオンデューティが前記第1閾値以上であるか否かを判定する構成(第18の構成)としてもよい。
また上記第15〜18いずれかの構成のスイッチングレギュレータにおいて、前記第1閾値が、前記第1制御回路によって設定されている前記第1スイッチのオンデューティの最大値以下である構成(第19の構成)としてもよい。
また上記第15〜19いずれかの構成のスイッチングレギュレータにおいて、前記第1スイッチのオンデューティが第2閾値以下であるか否かを判定する第2判定部を有し、前記昇降圧モードにおいて、前記第2判定部によって前記第1スイッチのオンデューティが前記第2閾値以下であると判定されると、前記昇降圧モードから前記降圧モードにモードが切り替わる、または、前記固定値D’が複数設定されており、複数設定の中から任意に選択することができ、前記昇降圧モードのままで前記第2制御回路が前記固定値D’を小さくする構成(第20の構成)としてもよい。
また上記第20の構成のスイッチングレギュレータにおいて、前記第2判定部が、前記第1スイッチのスイッチング動作がm’周期以内で前記第1スイッチのオンデューティがn’回(ただしn’はm’以下の自然数)以上前記第2閾値以下になったときに、前記第1スイッチのオンデューティが前記第2閾値以下であると判定する構成(第21の構成)としてもよい。
また上記第20又は第21の構成のスイッチングレギュレータにおいて、前記第2判定部が、前記降圧用制御信号を平滑化した信号に基づいて前記第1スイッチのオンデューティが前記第2閾値以下であるか否かを判定する構成(第22の構成)としてもよい。
また上記第20〜22いずれかの構成のスイッチングレギュレータにおいて、前記第2閾値が前記第1閾値より小さい構成(第23の構成)としてもよい。
また上記第1〜23いずれかの構成のスイッチングレギュレータにおいて、すくなくとも前記第1制御回路及び前記第2制御回路が第1の半導体パッケージに収容され、前記第3スイッチ及び前記第4スイッチが前記第1の半導体パッケージとは異なる第2の半導体パッケージに収容され、前記第3スイッチ及び前記第4スイッチを駆動するための信号を前記第1の半導体パッケージの出力端子から第2の半導体パッケージの入力端子に供給する構成(第24の構成)としてもよい。
また上記第24の構成における前記第1の半導体パッケージを備えるスイッチングレギュレータであって、前記第1の半導体パッケージに収容されている前記第1制御回路及び前記第2制御回路の少なくとも一つが、前記第1の半導体パッケージの前記出力端子が直接あるいは抵抗を介してGND、電源、あるいは固定電位部に接続されているときに上記第24の構成における前記第2の半導体パッケージの前記入力端子が前記第1の半導体パッケージの前記出力端子に接続されていないことを検出し、前記第2の半導体パッケージの前記入力端子が前記第1の半導体パッケージの前記出力端子に接続されていないことが検出された場合に、前記第1の半導体パッケージに収容されている前記第1制御回路及び前記第2制御回路が降圧動作のみを行う構成(第25の構成)のスイッチングレギュレータも本明細書中に開示されている。
本明細書中に開示されているスイッチングレギュレータは、入力電圧から出力電圧を生成するスイッチングレギュレータであって、第1端が前記入力電圧の印加される第1印加端に接続された第1スイッチと、第1端が前記第1スイッチの第2端に接続されて第2端が前記入力電圧よりも低い所定電圧の印加される第2印加端に接続された第2スイッチと、第1端が前記第1スイッチと前記第2スイッチの接続ノードに接続されたインダクタと、第1端が前記インダクタの第2端に接続されて第2端が前記第2印加端に接続された第3スイッチと、第1端が前記インダクタと前記第3スイッチの接続ノードに接続されて第2端が前記出力電圧の印加される第3印加端に接続された第4スイッチと、前記出力電圧に応じて前記第1スイッチ及び前記第2スイッチを相補的にオン/オフさせるための降圧用制御信号を生成する第1制御回路と、昇降圧モード時に前記第3スイッチのオンデューティを前記出力電圧及び前記入力電圧それぞれと独立して設定して前記第3スイッチ及び前記第4スイッチを相補的にオン/オフさせるための昇圧用制御信号を生成する第2制御回路と、を有する構成(第26の構成)である。
本明細書中に開示されている車両は、上記第1〜第26いずれかの構成のスイッチングレギュレータと、前記スイッチングレギュレータに電力を供給するバッテリと、を備える構成(第27の構成)である。
本明細書中に開示されているスイッチングレギュレータによれば、コストの増大を抑えながらright-half-plane-zero特性の出現を防止することができ、降圧特性と同様の応答特性を示す昇降圧型スイッチングレギュレータを実現することができる。
スイッチングレギュレータの第1実施形態の全体構成例を示す図 第1実施形態における降圧用制御回路の一構成例を示す図 第1実施形態における降圧用制御回路の他の構成例を示す図 バッテリ電圧の概略波形を示す図 降圧モードにおける各スイッチ電圧の概略波形を示す図 昇降圧モードにおける各スイッチ電圧の概略波形を示す図 MOSトランジスタQ1及びQ3のオンデューティを示す図 バッテリ電圧VBATが低下したときのシミュレーション結果を示す図 降圧モードのボード線図 昇降圧モードのボード線図 ゲイン補正後の昇降圧モードのボード線図 スイッチングレギュレータの第2実施形態の全体構成例を示す図 第2実施形態における降圧用制御回路の一構成例を示す図 スイッチングレギュレータの第3実施形態の全体構成例を示す図 第3実施形態における降圧用制御回路の一構成例を示す図 スイッチングレギュレータの第4実施形態の全体構成例を示す図 出力電圧に対するバッテリ電圧の比の概略波形を示す図 MOSトランジスタQ1及びQ3のオンデューティを示す図 スイッチングレギュレータの第5実施形態の全体構成例を示す図 スイッチングレギュレータの第6実施形態の全体構成例を示す図 スイッチングレギュレータの第7実施形態の全体構成例を示す図 バッテリ電圧及び外部信号の概略波形を示す図 スイッチングレギュレータの第7実施形態の変形例の全体構成を示す図 バッテリ電圧、外部信号、及びクランキング期間信号の概略波形を示す図 スイッチングレギュレータの第8実施形態の全体構成例を示す図 第8実施形態における降圧用制御回路の一構成例を示す図 第8実施形態における降圧用制御回路の他の構成例を示す図 第8実施形態におけるデューティ検出回路の一構成例を示す図 デューティ検出回路の各部電圧を示すタイミングチャート 出力電圧に対するバッテリ電圧の比の概略波形を示す図 MOSトランジスタQ1及びQ3のオンデューティを示す図 バッテリ電圧VBATが低下したときのシミュレーション結果を示す図 第8実施形態におけるデューティ検出回路の動作例を示すフローチャート スイッチングレギュレータの第9実施形態の全体構成例を示す図 第9実施形態における降圧用制御回路の一構成例を示す図 スイッチングレギュレータの第10実施形態の全体構成例を示す図 第10実施形態における降圧用制御回路の一構成例を示す図 図12に示すスイッチングレギュレータの半導体パッケージに収容する部分を説明するための図 第1の半導体パッケージの上方斜視図 第1の半導体パッケージの下方斜視図 第1の半導体パッケージの上面図 第2の半導体パッケージの上方斜視図 第2の半導体パッケージの下方斜視図 第2の半導体パッケージの上面図 第1の半導体パッケージ及び第2の半導体パッケージを用いて図12に示すスイッチングレギュレータを構成する場合の具体的な回路構成例を示す図 図34に示すスイッチングレギュレータの構成部品を実装するプリント回路基板の一例を示す図 図34に示すスイッチングレギュレータの第2の半導体パッケージの代わりに抵抗を図35に示すプリント回路基板に実装した場合の回路構成を示す図 車載機器を搭載した車両の一構成例を示す外観図 一般的な昇降圧型スイッチングレギュレータの構成を示す図 バッテリ電圧の概略波形を示す図 降圧モードにおける各スイッチ電圧の概略波形を示す図 昇降圧モードにおける各スイッチ電圧の概略波形を示す図 昇圧モードにおける各スイッチ電圧の概略波形を示す図
<全体構成(第1実施形態)>
図1は、スイッチングレギュレータの第1実施形態の全体構成例を示す図である。本構成例のスイッチングレギュレータ101は、昇降圧型スイッチングスイッチングレギュレータであって、降圧用制御回路1と、MOSトランジスタQ1〜Q4と、インダクタL1と、出力コンデンサC1と、出力抵抗R0と、分圧抵抗R1〜R4と、コンパレータ2と、基準電圧源3と、ANDゲート4と、固定デューティ回路5と、NOTゲート6と、を備える。
MOSトランジスタQ1は、Nチャネル型MOSトランジスタであって、入力電圧であるバッテリ電圧VBATが印加されている入力電圧印加端からインダクタL1の一端に至る電流経路を導通/遮断するスイッチの一例である。MOSトランジスタQ1のドレインは、バッテリ電圧VBATが印加されている入力電圧印加端に接続されている。MOSトランジスタQ1のソースは、インダクタL1の一端及びMOSトランジスタQ2のドレインに接続されている。
MOSトランジスタQ2は、Nチャネル型MOSトランジスタであって、接地端からインダクタL1の一端に至る電流経路を導通/遮断するスイッチの一例である。MOSトランジスタQ2のドレインは、上述の通りインダクタL1の一端及びMOSトランジスタQ1のソースに接続されている。MOSトランジスタQ2のソースは、接地端に接続されている。なお、MOSトランジスタQ2の代わりにダイオードを用いることもできる。
MOSトランジスタQ3は、Nチャネル型MOSトランジスタであって、インダクタL1の他端から接地端に至る電流経路を導通/遮断するスイッチの一例である。MOSトランジスタQ3のドレインはインダクタL1の他端に接続されている。MOSトランジスタQ3のソースは、接地端に接続されている。
MOSトランジスタQ4は、Nチャネル型MOSトランジスタであって、インダクタL1の他端から出力電圧VOUTが印加されている出力電圧印加端に至る電流経路を導通/遮断するスイッチの一例である。MOSトランジスタQ4のドレインはインダクタL1の他端及びMOSトランジスタQ3のドレインに接続されている。MOSトランジスタQ4のソースは、出力コンデンサC1の一端及び出力電圧VOUTが印加されている出力電圧印加端に接続されている。出力コンデンサC1の他端は接地されている。なお、MOSトランジスタQ4の代わりにダイオードを用いることもできる。
出力コンデンサC1は出力電圧VOUTのリップルを低減するための平滑コンデンサである。また出力電圧VOUTは、出力コンデンサC1と出力抵抗R0によって構成される位相補償回路によって位相補償される。
分圧抵抗R1及びR2は、出力電圧VOUTを分圧して帰還電圧VFBを生成し、帰還電圧VFBを降圧用制御回路1に供給する。
降圧用制御回路1は、帰還電圧VFBに応じてMOSトランジスタQ1及びQ2を相補的にオン/オフさせるためのMOSトランジスタQ1のゲート信号G1及びMOSトランジスタQ2のゲート信号G2を生成し、ゲート信号G1及びG2をMOSトランジスタQ1及びQ2の各ゲートに供給する。なお、MOSトランジスタQ1とMOSトランジスタQ2のオン/オフ切り替わり時には、MOSトランジスタQ1とMOSトランジスタQ2の双方がオフになるデッドタイムを設けることが好ましい。
コンパレータ2は、分圧抵抗R3及びR4によって生成されるバッテリ電圧VBATの分圧と、基準電圧源3から出力される第1の基準電圧VREF1とを比較する。コンパレータ2は、バッテリ電圧VBATの分圧が第1の基準電圧VREF1以下である場合に出力信号S1をハイレベルにし、バッテリ電圧VBATの分圧が第1の基準電圧VREF1より大きい場合に出力信号S1をローレベルにする。なお、コンパレータ2にヒステリシスコンパレータを用い、バッテリ電圧VBATの分圧が第1の基準電圧VREF1以下であるか否かの判定にヒステリシス特性を持たせてもよい。
ANDゲート4は、コンパレータ2の出力信号S1と、固定デューティ回路5から出力されるオンデューティが固定されたパルス信号S2との論理積である信号S3を出力する。
ANDゲート4の出力信号S3は、MOSトランジスタQ3のゲートに供給されるとともに、NOTゲート6によって論理反転された後にMOSトランジスタQ4のゲートに供給される。なお、NOTゲート6の代わりにデッドタイム生成回路を用い、MOSトランジスタQ3とMOSトランジスタQ4のオン/オフ切り替わり時には、MOSトランジスタQ3とMOSトランジスタQ4の双方がオフになるデッドタイムを設けることが好ましい。
<降圧用制御回路の構成例>
図2Aは、降圧用制御回路1の一構成例を示す図である。図2Aに示す例において降圧用制御回路1は、エラーアンプ11と、基準電圧源12と、抵抗R5と、コンデンサC2と、スロープ回路13と、コンパレータ14と、発振器15と、タイミング制御回路16とによって構成される。
エラーアンプ11は、帰還電圧VFBと、基準電圧源12から出力される第2の基準電圧VREF2との差分に応じた誤差信号を生成する。誤差信号は、抵抗R5とコンデンサC2によって構成される位相補償回路によって位相補償される。
スロープ回路13は、発振器15から出力される所定周波数のクロック信号に基づき制御され、インダクタL1の電流情報を有しており、インダクタL1の電流情報が反映されたスロープ電圧を生成して出力する。これにより、スイッチングレギュレータ101はいわゆる電流モード制御型スイッチングレギュレータとなっている。インダクタL1の電流情報は、例えばMOSトランジスタQ1を流れる電流を検出する電流検出部(不図示)を設けて取得することができ、また例えばMOSトランジスタQ2を流れる電流を検出する電流検出部(不図示)を設けて取得することもできる。
コンパレータ14は、位相補償された誤差信号とスロープ回路13の出力電圧とを比較して比較信号であるリセット信号を生成する。スロープ回路13によって生成されるスロープ電圧が固定周期であるため、リセット信号はPWM信号となる。
発振器15は、上述の通り所定周波数のクロック信号をスロープ回路13に出力するとともに、所定周波数のクロック信号としてタイミング制御回路16に出力する。
タイミング制御回路16は、セット信号のハイレベルからローレベルへの切り替わり時にゲート信号G1をローレベルからハイレベルに切り替え、リセット信号のローレベルからハイレベルへの切り替わり時にゲート信号G1をハイレベルからローレベルに切り替える。
図2Bは、降圧用制御回路1の他の構成例を示す図である。図2Bに示す例において発振器15は、所定周波数のクロック信号をスロープ回路13及びタイミング制御回路16の他に固定デューティ回路5にも出力する。この場合、固定デューティ回路5は、発振器15から出力される所定周波数のクロック信号に基づいてパルス信号S2を生成する。これに対して、上述した図2Aに示す例では、固定デューティ回路5は降圧用制御回路1とは別の発振器を有する構成となる。
<動作モード>
バッテリ電圧VBATの分圧が第1の基準電圧VREF1より大きい場合すなわちバッテリ電圧VBATが所定値Aよりも大きい場合、スイッチングレギュレータ101は降圧モードで動作する(図3参照)。降圧モードでは、降圧用制御回路1が帰還電圧VFBに応じてMOSトランジスタQ1及びQ2をオン/オフ制御し、コンパレータ2の出力信号S1がローレベルであるためMOSトランジスタQ3がオフに保持され、MOSトランジスタQ4がオン状態に保持される。これにより、MOSトランジスタQ1及びQ2の接続ノード電圧である第1のスイッチ電圧VSW1と、MOSトランジスタQ3及びQ4の接続ノード電圧である第2のスイッチ電圧VSW2とは図4Aに示すようになる。
また降圧モードにおけるスイッチングレギュレータ101全体の伝達特性は下記(3)式で表される。
一方、バッテリ電圧VBATの分圧が第1の基準電圧VREF1以下である場合すなわちバッテリ電圧VBATが所定値A以下である場合、スイッチングレギュレータ101は昇降圧モードで動作する(図3参照)。昇降圧モードでは、降圧用制御回路1が帰還電圧VFBに応じてMOSトランジスタQ1及びQ2をオン/オフ制御し、コンパレータ2の出力信号S1がハイレベルであるためMOSトランジスタQ3のオンデューティD(0≦D≦1)が固定値D’(0<D’<1)に固定された状態でMOSトランジスタQ3及びQ4が相補的にオン/オフする。これにより、MOSトランジスタQ1及びQ2の接続ノード電圧である第1のスイッチ電圧VSW1と、MOSトランジスタQ3及びQ4の接続ノード電圧である第2のスイッチ電圧VSW2とは図4Bに示すようになる。なお、昇降圧モードでは、MOSトランジスタQ3のオンデューティは出力電圧VOUT及びバッテリ電圧VBATそれぞれと独立して設定されている。
固定値D’は0.7以下に設定することが好ましい。これにより、昇降圧モードにおいて出力電圧VOUTの変動を十分に抑えることができる。また、各種のばらつきを考慮して10%の余裕をみてバッテリ電圧VBATが2[V]まで低下した場合でも出力電圧VOUTが5[V]になることを保証することができる。すなわち、0.7は0.1+(5[V]−2[V])/5[V]から求まる数値である。
また昇降圧モードにおけるスイッチングレギュレータ101全体の伝達特性は下記(4)式で表される。
降圧モードにおける上記の降圧動作及び昇降圧モードにおける上記の昇降圧動作により、MOSトランジスタQ1のオンデューティDQ1及びMOSトランジスタQ3のオンデューティDQ3は図5に示すようになる。
上記(3)式及び上記(4)式より、昇降圧モードにおけるスイッチングレギュレータ101全体の伝達特性は、(1−D’)と降圧モードにおけるスイッチングレギュレータ101全体の伝達特性との乗算と等しい。これにより、昇降圧モードにおけるスイッチングレギュレータ101の応答特性は降圧モードにおけるスイッチングレギュレータ101の応答特性と同様になる。したがって、昇降圧モードにおけるスイッチングレギュレータ101の伝達関数はright-half-plane-zero特性を有さない。このため、出力コンデンサC1を大容量にする必要がなくなり、出力コンデンサのコストを抑えることができる。
またスイッチングレギュレータ101は、昇圧型スイッチングレギュレータ部と降圧型スイッチングレギュレータ部でそれぞれ別個のリアクタが必要となる構成ではないのでリアクタのコストが抑えることができる。
ここで、バッテリ電圧VBATが12.4[V]から4.9[V]に低下したときのスイッチングレギュレータ101の第1のスイッチ電圧VSW1、出力電圧VOUT、及びANDゲート4の出力信号S3に関するシミュレーション結果を図6に示す。図6に示すシミュレーション結果によると、降圧モードから昇降圧モードに切り替わる直前の出力電圧VOUTが5.02[V]であり、昇降圧モードにおける出力電圧VOUTの最小値が4.95[V]であって、降圧モードから昇降圧モードに切り替わりにおいて出力電圧VOUTがほぼ一定である。すなわち、スイッチングレギュレータ101の昇降圧モードの応答性が良好であることがシミュレーションから確認されている。
またスイッチングレギュレータ101のボード線図に関するシミュレーション結果を図7A及び図7Bに示す。図7Aはバッテリ電圧VBATを12[V]とし、出力電圧VOUTを5[V]とした場合すなわち降圧モードのボード線図であり、図7Bはバッテリ電圧VBATを4[V]とし、出力電圧VOUTを5[V]とした場合すなわち昇降圧モードのボード線図である。降圧モード、昇降圧モードのいずれにおいても制御系が安定である。なお、後述する第2実施形態において説明するように、1から固定値D’を引いた値と昇降圧モード時におけるエラーアンプ11のゲインとの乗算値を、降圧モード時におけるエラーアンプ11のゲインと同一にすることで、昇降圧モードのゲインを図7Cのように改善することができる。
<全体構成(第2実施形態)>
図8は、スイッチングレギュレータの第2実施形態の全体構成例を示す図である。本構成例のスイッチングレギュレータ102は、コンパレータ2の出力信号S1がANDゲート4の他に降圧用制御回路1にも供給されている点でスイッチングレギュレータ101と異なっており、それ以外の点においては基本的にスイッチングレギュレータ101と同一である。
<降圧用制御回路の構成例>
図9は、降圧用制御回路1の一構成例を示す図である。図9に示す例の降圧用制御回路1は、エラーアンプ11が可変利得アンプである点で図2Aに示す例の降圧用制御回路1と異なっており、それ以外の点においては基本的に図2Aに示す例の降圧用制御回路1と同一である。
エラーアンプ11はコンパレータ2の出力信号S1がハイレベルである場合(昇降圧モード時)にはコンパレータ2の出力信号S1がローレベルである場合(降圧モード時)よりもゲインを大きくする。これにより、昇降圧モードにおけるスイッチングレギュレータ102全体の伝達特性が降圧モードにおけるスイッチングレギュレータ102全体の伝達特性に近づくので、昇降圧モードにおけるスイッチングレギュレータ102の応答特性がより一層改善される。
なお、1から固定値D’を引いた値とコンパレータ2の出力信号S1がハイレベルである場合(昇降圧モード時)におけるエラーアンプ11のゲインとの乗算値が、コンパレータ2の出力信号S1がローレベルである場合(降圧モード時)におけるエラーアンプ11のゲインと同一であるように、エラーアンプ11がコンパレータ2の出力信号S1に応じてゲインを変更することが好ましい。これにより、昇降圧モードにおけるスイッチングレギュレータ102全体の伝達特性と降圧モードにおけるスイッチングレギュレータ102全体の伝達特性とを同一にすることができる。したがって、昇降圧モードにおけるスイッチングレギュレータ102の応答特性を降圧モードにおけるスイッチングレギュレータ102の応答特性と同一にすることができる。
<全体構成(第3実施形態)>
図10は、スイッチングレギュレータの第3実施形態の全体構成例を示す図である。本構成例のスイッチングレギュレータ103は、コンパレータ2の出力信号S1がANDゲート4の他に降圧用制御回路1にも供給されている点及びMOSトランジスタQ1のドレインが電流検出用抵抗R6を介してバッテリ電圧VBATが印加されている入力電圧印加端に接続され、電流検出用抵抗R6の両端電圧VR6が降圧用制御回路1に供給される点でスイッチングレギュレータ101と異なっており、それ以外の点においては基本的にスイッチングレギュレータ101と同一である。
<降圧用制御回路の構成例>
図11は、降圧用制御回路1の一構成例を示す図である。図11に示す例の降圧用制御回路1は、可変定電圧源17及びコンパレータ18が追加されている点及びコンパレータ18の出力信号がコンパレータ14に供給される点で図2Aに示す例の降圧用制御回路1と異なっており、それ以外の点においては基本的に図2Aに示す例の降圧用制御回路1と同一である。
電流検出用抵抗R6(図10参照)、可変定電圧源17、及びコンパレータ18によってMOSトランジスタQ1に流れる電流が所定の過電流検出閾値に達しているか否かが監視される。可変定電圧源17の出力電圧(オフセット電圧)は所定の過電流検出閾値に対応しており、MOSトランジスタQ1に流れる電流が所定の過電流検出閾値以上であればコンパレータ18はハイレベルの信号を出力し、MOSトランジスタQ1に流れる電流が所定の過電流検出閾値未満であればコンパレータ18はローレベルの信号を出力する。なお、電流検出用抵抗R6は過電流検出に加えてインダクタL1の電流情報を取得することに利用してもよい。
コンパレータ14は、コンパレータ18の出力信号がローレベルであれば、位相補償された誤差信号とスロープ回路13の出力電圧とを比較して比較信号を生成してリセット信号として出力し、コンパレータ18の出力信号がハイレベルであれば、ハイレベルの信号を生成してリセット信号として出力する。これにより、コンパレータ18の出力信号がハイレベルであれば、降圧用制御回路1はMOSトランジスタQ1をオフ状態に保持するため、MOSトランジスタQ1に流れる電流が抑制される。
可変定電圧源17はコンパレータ2の出力信号S1がハイレベルである場合(昇降圧モード時)にはコンパレータ2の出力信号S1がローレベルである場合(降圧モード時)よりも定電圧(オフセット電圧)の値を大きくする。これにより、昇降圧モードにおけるスイッチングレギュレータ103の所定の過電流検出閾値を降圧モードにおけるスイッチングレギュレータ103の所定の過電流検出閾値よりも大きくすることができる。
降圧モード時におけるインダクタL1の平均電流はスイッチングレギュレータ103の出力電流と同一であるのに対して、昇降圧モード時におけるインダクタL1の平均電流は1から固定値D’を引いた値でスイッチングレギュレータ103の出力電流を除した値になる。したがって、上記のように電流検出閾値を可変することによって昇降圧モード時における過電流検出が過度に厳しくなることを防止することができる。
なお、1から固定値D’を引いた値とコンパレータ2の出力信号S1がハイレベルである場合(昇降圧モード時)における過電流検出閾値との乗算値が、コンパレータ2の出力信号S1がローレベルである場合(降圧モード時)における所定の過電流検出閾値と同一であるように、可変定電圧源17がコンパレータ2の出力信号S1に応じて定電圧(オフセット電圧)の値を変更することが好ましい。これにより、スイッチングレギュレータ103の出力電流の許容値を昇降圧モードと降圧モードにおいて同一にすることができる。
<全体構成(第4実施形態)>
図12は、スイッチングレギュレータの第4実施形態の全体構成例を示す図である。本構成例のスイッチングレギュレータ104は、基準電圧源3から出力される第1の基準電圧VREF1ではなく、分圧抵抗R7及びR8によって生成される出力電圧VOUTの分圧がコンパレータ2の非反転入力端子に供給されている点でスイッチングレギュレータ101と異なっており、それ以外の点においては基本的にスイッチングレギュレータ101と同一である。本実施形態の説明において、スイッチングレギュレータ101と同一又は同様の部分については適宜説明を省略する。
<動作モード>
バッテリ電圧VBATの分圧が出力電圧VOUTの分圧より大きい場合すなわち出力電圧VOUTに対するバッテリ電圧VBATの比が所定値Aよりも大きい場合、スイッチングレギュレータ104は降圧モードで動作する(図13参照)。降圧モードでは、降圧用制御回路1が帰還電圧VFBに応じてMOSトランジスタQ1及びQ2をオン/オフ制御し、コンパレータ2の出力信号S1がローレベルであるためMOSトランジスタQ3がオフに保持され、MOSトランジスタQ4がオン状態に保持される。
一方、バッテリ電圧VBATの分圧が出力電圧VOUTの分圧以下である場合すなわち出力電圧VOUTに対するバッテリ電圧VBATの比が所定値A以下である場合、スイッチングレギュレータ104は昇降圧モードで動作する(図13参照)。昇降圧モードでは、降圧用制御回路1が帰還電圧VFBに応じてMOSトランジスタQ1及びQ2をオン/オフ制御し、コンパレータ2の出力信号S1がハイレベルであるためMOSトランジスタQ3のオンデューティD(0≦D≦1)が固定値D’(0<D’<1)に固定された状態でMOSトランジスタQ3及びQ4が相補的にオン/オフする。
降圧モードにおける上記の降圧動作及び昇降圧モードにおける上記の昇降圧動作により、MOSトランジスタQ1のオンデューティDQ1及びMOSトランジスタQ3のオンデューティDQ3は図14に示すようになる。
スイッチングレギュレータ104はスイッチングレギュレータ101と同様の効果を奏する。
またスイッチングレギュレータ104は、出力電圧VOUTに対するバッテリ電圧VBATの比が所定値A以下である否かで昇降圧モードと降圧モードとを切り換えている。これに対して、図38に示す一般的な昇降圧型スイッチングレギュレータは、バッテリ電圧VBATが第1の所定値A1以下である否かで昇降圧モードあるいは昇圧モードと降圧モードとを切り換えている。図38に示す一般的な昇降圧型スイッチングレギュレータでは、第1の所定値A1の最適値が出力電圧VOUTの設定によって変化してしまうという問題が生じるのに対して、スイッチングレギュレータ104では、出力電圧VOUTの設定が変わっても所定値Aの最適値は変わらないので、所定値Aの設定を変える必要がない。
<全体構成(第5実施形態)>
図15は、スイッチングレギュレータの第5実施形態の全体構成例を示す図である。本構成例のスイッチングレギュレータ105は、基準電圧源3から出力される第1の基準電圧VREF1ではなく、分圧抵抗R7及びR8によって生成される出力電圧VOUTの分圧がコンパレータ2の非反転入力端子に供給されている点でスイッチングレギュレータ102と異なっており、それ以外の点においては基本的にスイッチングレギュレータ102と同一である。また、スイッチングレギュレータ105とスイッチングレギュレータ102との相違点は、既に上記において説明したスイッチングレギュレータ104とスイッチングレギュレータ101との相違点と同じである。
スイッチングレギュレータ105はスイッチングレギュレータ102と同様の効果を奏する。
またスイッチングレギュレータ105は、出力電圧VOUTに対するバッテリ電圧VBATの比が所定値A以下である否かで昇降圧モードと降圧モードとを切り換えている。これに対して、図38に示す一般的な昇降圧型スイッチングレギュレータは、バッテリ電圧VBATが第1の所定値A1以下である否かで昇降圧モードあるいは昇圧モードと降圧モードとを切り換えている。図38に示す一般的な昇降圧型スイッチングレギュレータでは、第1の所定値A1の最適値が出力電圧VOUTの設定によって変化してしまうという問題が生じるのに対して、スイッチングレギュレータ105では、出力電圧VOUTの設定が変わっても所定値Aの最適値は変わらないので、所定値Aの設定を変える必要がない。
<全体構成(第6実施形態)>
図16は、スイッチングレギュレータの第6実施形態の全体構成例を示す図である。本構成例のスイッチングレギュレータ106は、基準電圧源3から出力される第1の基準電圧VREF1ではなく、分圧抵抗R7及びR8によって生成される出力電圧VOUTの分圧がコンパレータ2の非反転入力端子に供給されている点でスイッチングレギュレータ103と異なっており、それ以外の点においては基本的にスイッチングレギュレータ103と同一である。また、スイッチングレギュレータ106とスイッチングレギュレータ103との相違点は、既に上記において説明したスイッチングレギュレータ104とスイッチングレギュレータ101との相違点と同じである。
スイッチングレギュレータ106はスイッチングレギュレータ103と同様の効果を奏する。
またスイッチングレギュレータ106は、出力電圧VOUTに対するバッテリ電圧VBATの比が所定値A以下である否かで昇降圧モードと降圧モードとを切り換えている。これに対して、図38に示す一般的な昇降圧型スイッチングレギュレータは、バッテリ電圧VBATが第1の所定値A1以下である否かで昇降圧モードあるいは昇圧モードと降圧モードとを切り換えている。図38に示す一般的な昇降圧型スイッチングレギュレータでは、第1の所定値A1の最適値が出力電圧VOUTの設定によって変化してしまうという問題が生じるのに対して、スイッチングレギュレータ106では、出力電圧VOUTの設定が変わっても所定値Aの最適値は変わらないので、所定値Aの設定を変える必要がない。
<全体構成(第7実施形態)>
図17は、スイッチングレギュレータの第7実施形態の全体構成例を示す図である。本構成例のスイッチングレギュレータ107は、コンパレータ2の出力信号S1ではなく、外部信号ES1がANDゲート4に供給されている点でスイッチングレギュレータ101と異なっており、それ以外の点においては基本的にスイッチングレギュレータ101と同一である。本実施形態の説明において、スイッチングレギュレータ101と同一又は同様の部分については適宜説明を省略する。
スイッチングレギュレータ107に供給される外部信号ES1は、例えばバッテリ電圧VBATが自動車に搭載されるバッテリから出力される電圧である場合には、バッテリと同様に自動車に搭載されるECU(Engine Control Unit)等のマイクロコントローラから出力される信号とすればよい。そして、ECU等のマイクロコントローラがクランキング期間(エンジンの始動モータを動作させている期間)に外部信号ES1をハイレベルにすればよい(図17B参照)。なお、スイッチングレギュレータ107に供給される外部信号ES1は車両のクランキングを示す信号に限定されることはなく、バッテリ電圧VBATの低下が想定される期間を示す信号であればよい。
また、スイッチングレギュレータ101からスイッチングレギュレータ102への変形と同様の変形をスイッチングレギュレータ107に対して行ってもよい。同様に、スイッチングレギュレータ101からスイッチングレギュレータ103への変形をスイッチングレギュレータ107に対して行ってもよい。
また、スイッチングレギュレータ107を図17Cに示すスイッチングレギュレータ107’のように変形してもよい。スイッチングレギュレータ107’は、外部信号ES1を信号S0に変換する信号変換回路CNV1を備える構成である。信号変換回路CNV1は信号S0をANDゲート4に供給する。
スイッチングレギュレータ107’に供給される外部信号ES1は、例えばバッテリ電圧VBATが自動車に搭載されるバッテリから出力される電圧である場合には、バッテリと同様に自動車に搭載されるECU等のマイクロコントローラから出力される信号とすればよい。そして、ECU等のマイクロコントローラがクランキング期間の開始タイミングで外部信号ES1にパルスを発生させればよい(図17D参照)。信号変換回路CNV1は、外部信号ES1にパルスが発生してから、クランキング期間を想定して定められる所定期間が経過する迄の間、信号S0をハイレベルにする。なお、クランキング期間を想定して定められる所定期間は、スイッチングレギュレータ107’の外部から信号変換回路CNV1に供給される設定変更信号等によって、変更可能であることが望ましい。なお、スイッチングレギュレータ107’に供給される外部信号ES1は車両のクランキングを示す信号に限定されることはなく、バッテリ電圧VBATの低下が想定される期間を示す信号であればよい。
<全体構成(第8実施形態)>
図18は、スイッチングレギュレータの第8実施形態の全体構成例を示す図である。本構成例のスイッチングレギュレータ108は、コンパレータ2及び基準電圧源3の代わりにマスク回路7及びデューティ検出回路8を設けている点でスイッチングレギュレータ101と異なっており、それ以外の点においては基本的にスイッチングレギュレータ101と同一である。本実施形態の説明において、スイッチングレギュレータ101と同一又は同様の部分については適宜説明を省略する。
本実施形態では降圧用制御回路1は、MOSトランジスタQ1のオンデューティを示す信号S11(以下、デューティ信号S11と称す)をデューティ検出回路8に出力する。
マスク回路7は、マスク信号S12をデューティ検出回路8に出力する。マスク信号S12は、デューティ信号S11に同期しており、MOSトランジスタQ1のオンデューティが第1閾値である場合のデューティ信号S11を反転した信号である。なお、第1閾値は、降圧用制御回路1によって設定されているMOSトランジスタQ1のオンデューティの最大値以下に設定している。
デューティ検出回路8は、デューティ信号S11とマスク信号S12とに基づいてモード指定信号S13を生成する。モード指定信号S13の生成例の詳細については後述する。モード指定信号S13は、ハイレベルのときに昇降圧モードを指定する信号となりローレベルのときに降圧モードを指定する信号となる。
ANDゲート4は、デューティ検出回路8から出力されるモード指定信号S13と、固定デューティ回路5から出力されるオンデューティが固定されたパルス信号S14との論理積である信号S15を出力する。
ANDゲート4の出力信号S15は、MOSトランジスタQ3のゲートに供給されるとともに、NOTゲート6によって論理反転された後にMOSトランジスタQ4のゲートに供給される。なお、NOTゲート6の代わりにデッドタイム生成回路を用い、MOSトランジスタQ3とMOSトランジスタQ4のオン/オフ切り替わり時には、MOSトランジスタQ3とMOSトランジスタQ4の双方がオフになるデッドタイムを設けることが好ましい。
<降圧用制御回路の構成例>
図19Aは、降圧用制御回路1の一構成例を示す図である。図19Aに示す例において降圧用制御回路1は、タイミング制御回路16がデューティ信号S11を出力する点で図2Aに示す構成例と異なっており、それ以外の点においては基本的に図2Aに示す構成例と同一である。
図19Bは、降圧用制御回路1の他の構成例を示す図である。図19Bに示す例において降圧用制御回路1は、タイミング制御回路16がデューティ信号S11を出力する点で図2Bに示す構成例と異なっており、それ以外の点においては基本的に図2Bに示す構成例と同一である。
図19A及び図19Bに示す例において、タイミング制御回路16は、ゲート信号G1と同一波形であってゲート信号G1に同期する信号を、デューティ信号S11としてデューティ検出回路8に出力する。
<デューティ検出回路の構成例>
図19Cは、デューティ検出回路8の一構成例を示す図である。図19Cに示す例においてデューティ検出回路8は、NANDゲート81〜83と、NOTゲート84と、コンパレータ85と、抵抗R9と、コンデンサC3と、MOSトランジスタQ5と、分圧抵抗R10A及びR10Bとによって構成される。
NANDゲート81及び82によってラッチが構成されている。NANDゲート83は、デューティ信号S11とマスク信号S12の否定論理積をNANDゲート81及び82からなるラッチのセット端子に出力する。
マスク信号S12は、MOSトランジスタQ1のオンデューティが第1閾値である場合のデューティ信号S11を反転した信号であり、立ち下がりエッジのタイミングがデューティ信号S11の立ち上がりエッジの直前のタイミングになるように設定され、S12の立下りのタイミングではNANDゲート83がローレベル出力になるように構成されている。このため、MOSトランジスタQ1のオンデューティが第1閾値以下である場合はMANDゲート83の出力はハイレベルで固定されているが、MOSトランジスタQ1のオンデューティが第1閾値以上になると、NANDゲート83の出力がローレベルになり、NANDゲート81及び82からなるラッチがセットされ、モード指定信号S13がハイレベルになる(図19D参照)。なお、デューティ信号S11とマスク信号S12の否定論理積によってNANDゲート81及び82からなるラッチのセットを行う代わりに、デューティ信号S11を平滑化した信号と閾値との比較結果によってNANDゲート81及び82からなるラッチのセットを行う構成にしてもよい。
デューティ信号S11は、NOTゲート84によって反転された後、抵抗R9及びコンデンサC3からなるRCローパスフィルタによって平滑化される。したがって、抵抗R9及びコンデンサC3からなるRCローパスフィルタのアナログ出力は、MOSトランジスタQ1のオンデューティが小さいほど大きくなる。
コンパレータ85は、抵抗R9及びコンデンサC3からなるRCローパスフィルタのアナログ出力と、参照電圧VREF3とを比較する。抵抗R9及びコンデンサC3からなるRCローパスフィルタのアナログ出力が参照電圧VREF3以上になると、コンパレータ85の出力がローレベルになる。参照電圧VREF3は、定電圧Vを分圧抵抗R10AびR10Bによって分圧することによって生成される電圧であって、MOSトランジスタQ1のオンデューティが第2閾値である場合の抵抗R9及びコンデンサC3からなるRCローパスフィルタのアナログ出力と同一の値に設定される。なお、第2閾値は第1閾値以下に設定される。
そして、コンパレータ85の出力がローレベルになると、NANDゲート81及び82からなるラッチがリセットされ、モード指定信号S13がローレベルになる(図19D参照)。
MOSトランジスタQ5は、コンデンサC3の両端電圧をローレベルに初期化するためのNチャネル型MOSトランジスタであって、モード指定信号S13がローレベルであるときにオン状態となり、モード指定信号S13がハイレベルであるときにオフ状態となる。
モード指定信号S13がローレベルであるときにコンデンサC3の両端電圧はMOSトランジスタQ5によってローレベルに初期化される。これにより、モード指定信号S13がローレベルからハイレベルに切り替わった時点からコンデンサC3の充電が開始されることになるので、モード指定信号S13がローレベルからハイレベルに切り替わった時点から再度ローレベルに戻るまでに或る程度の時間が確実にかかることになる。すなわち、モード指定信号S13がローレベルからハイレベルに切り替わったときに、ある程度の時間必ず昇降圧モードで動作することを担保できる。
このように図19Cに示す例においては、MOSトランジスタQ5を設けて、モード指定信号S13がローレベルからハイレベルに切り替わったときに、ある程度の時間必ず昇降圧モードで動作することを担保できる構成としたが、MOSトランジスタQ5を設けない構成にすることも可能である。
<動作モード>
ここで、デューティ検出回路8を図19Cに示す構成とし、上記の第1閾値および第2閾値をともに閾値THとした場合を考える。MOSトランジスタQ1のオンデューティが閾値TH未満である場合すなわち出力電圧VOUTに対するバッテリ電圧VBATの比が閾値THの逆数よりも大きい場合、スイッチングレギュレータ108は降圧モードで動作する(図19E参照)。降圧モードでは、降圧用制御回路1が帰還電圧VFBに応じてMOSトランジスタQ1及びQ2をオン/オフ制御し、デューティ信号S11がローレベルであるためMOSトランジスタQ3がオフに保持され、MOSトランジスタQ4がオン状態に保持される。これにより、MOSトランジスタQ1及びQ2の接続ノード電圧である第1のスイッチ電圧VSW1と、MOSトランジスタQ3及びQ4の接続ノード電圧である第2のスイッチ電圧VSW2とは第1実施形態等と同様に図4Aに示すようになる。
また降圧モードにおけるスイッチングレギュレータ108全体の伝達特性は第1実施形態等と同様に上記(3)式で表される。
一方、MOSトランジスタQ1のオンデューティが閾値TH以上である場合すなわち出力電圧VOUTに対するバッテリ電圧VBATの比が閾値THの逆数以下である場合、スイッチングレギュレータ108は昇降圧モードで動作する(図19E参照)。昇降圧モードでは、降圧用制御回路1が帰還電圧VFBに応じてMOSトランジスタQ1及びQ2をオン/オフ制御し、デューティ信号S1がハイレベルであるためMOSトランジスタQ3のオンデューティD(0≦D≦1)が固定値D’(0<D’<1)に固定された状態でMOSトランジスタQ3及びQ4が相補的にオン/オフする。これにより、MOSトランジスタQ1及びQ2の接続ノード電圧である第1のスイッチ電圧VSW1と、MOSトランジスタQ3及びQ4の接続ノード電圧である第2のスイッチ電圧VSW2とは第1実施形態等と同様に図4Aに示すようになる。なお、昇降圧モードでは、MOSトランジスタQ3のオンデューティは出力電圧VOUT及びバッテリ電圧VBATそれぞれと独立して設定されている。
固定値D’は0.7以下に設定することが好ましい。これにより、昇降圧モードにおいて出力電圧VOUTの変動を十分に抑えることができる。また、各種のばらつきを考慮して10%の余裕をみてバッテリ電圧VBATが2[V]まで低下した場合でも出力電圧VOUTが5[V]になることを保証することができる。すなわち、0.7は0.1+(5[V]−2[V])/5[V]から求まる数値である。
また昇降圧モードにおけるスイッチングレギュレータ108全体の伝達特性は第1実施形態等と同様に上記(4)式で表される。
降圧モードにおける上記の降圧動作及び昇降圧モードにおける上記の昇降圧動作により、MOSトランジスタQ1のオンデューティDQ1及びMOSトランジスタQ3のオンデューティDQ3は図20に示すようになる。
上記(3)式及び上記(4)式より、昇降圧モードにおけるスイッチングレギュレータ108全体の伝達特性は、(1−D’)と降圧モードにおけるスイッチングレギュレータ108全体の伝達特性との乗算と等しい。これにより、昇降圧モードにおけるスイッチングレギュレータ108の応答特性は降圧モードにおけるスイッチングレギュレータ108の応答特性と同様になる。したがって、昇降圧モードにおけるスイッチングレギュレータ108の伝達関数はright-half-plane-zero特性を有さない。このため、出力コンデンサC1を大容量にする必要がなくなり、出力コンデンサのコストを抑えることができる。
またスイッチングレギュレータ108は、昇圧型スイッチングレギュレータ部と降圧型スイッチングレギュレータ部でそれぞれ別個のリアクタが必要となる構成ではないのでリアクタのコストが抑えることができる。また図19Eで示す動作例では、MOSトランジスタQ1のオンデューティが閾値TH以上であるか否かで昇降圧モードと降圧モードとを切り換えている。これに対して、図38に示す一般的な昇降圧型スイッチングレギュレータは、バッテリ電圧VBATが第1の所定値A1以下である否かで昇降圧モードあるいは昇圧モードと降圧モードとを切り換えている。図38に示す一般的な昇降圧型スイッチングレギュレータでは、第1の所定値A1の最適値が出力電圧VOUTの設定によって変化してしまうという問題が生じるのに対して、図19Eで示す動作例では、出力電圧VOUTの設定が変わっても閾値THの最適値は変わらないので、閾値THの設定を変える必要がない。
ここで、バッテリ電圧VBATが12.4[V]から4.9[V]に低下したときのスイッチングレギュレータ108の第1のスイッチ電圧VSW1、出力電圧VOUT、及びモード指定信号S13に関するシミュレーション結果を図21に示す。図21に示すシミュレーション結果によると、降圧モードから昇降圧モードに切り替わる直前の出力電圧VOUTが5.02[V]であり、昇降圧モードにおける出力電圧VOUTの最小値が4.95[V]であって、降圧モードから昇降圧モードに切り替わりにおいて出力電圧VOUTがほぼ一定である。すなわち、スイッチングレギュレータ108の昇降圧モードの応答性が良好であることがシミュレーションから確認されている。
またスイッチングレギュレータ108のボード線図に関するシミュレーション結果は第1実施形態等と同様に図7A及び図7Bのようになる。なお、後述する第9実施形態において説明するように、1から固定値D’を引いた値と昇降圧モード時におけるエラーアンプ11のゲインとの乗算値を、降圧モード時におけるエラーアンプ11のゲインと同一にすることで、昇降圧モードのゲインを図7Cのように改善することができる。
上述した説明では、固定デューティ回路5によって設定されるオンデューティの固定値D’は単一であるが、固定デューティ回路5によって設定されるオンデューティの固定値D’は複数であってもよい。固定デューティ回路5によって設定されるオンデューティの固定値D’は複数である場合のデューティ検出回路3の一動作例について図22のフローチャートを参照して説明する。
デューティ検出回路8は起動後にローレベルのモード指定信号S13を出力する(ステップ#10)。すなわち、起動直後のスイッチングレギュレータ108は降圧モードで動作している。なお、起動直後において固定デューティ回路5はオンデューティの固定値D’を中央値に設定している。
ステップ#10に続くステップ#20において、デューティ検出回路8は、デューティ信号S11およびマスク信号S12を用いて、MOSトランジスタQ1のオンデューティが第1閾値以上であるか否かを判定する。
ここで、デューティ検出回路8は、MOSトランジスタQ1のスイッチング動作がm周期以内でMOSトランジスタQ1のオンデューティがn回(ただしnはm以下の自然数)以上第1閾値以上になったときに、MOSトランジスタQ1のオンデューティが第1閾値以上であると判定する。なお、mが複数である場合、m周期はm回連続するm周期であってもよく、m回連続しないm周期であってもよい。
MOSトランジスタQ1のオンデューティが第1閾値以上でないと判定された場合(ステップ#20のNO)、再度ステップ#20の判定を繰り返す。
一方、MOSトランジスタQ1のオンデューティが第1閾値以上であると判定された場合(ステップ#20のYES)、デューティ検出回路8は、モード指定信号S13のレベルをローレベルからハイレベルに切り替える(ステップ#30)。
ステップ#30に続くステップ#40において、デューティ検出回路8は、デューティ信号S11およびマスク信号S12を用いて、MOSトランジスタQ1のオンデューティが第1閾値以上であるか否かを判定する。なお、判定の手法はステップ#20と同一である。
MOSトランジスタQ1のオンデューティが第1閾値以上であると判定された場合(ステップ#40のYES)、デューティ検出回路8は、固定デューティ回路5によって設定されているオンデューティの固定値D’が上限値に達しているか否かを確認する(ステップ#50)。
オンデューティの固定値D’が上限値に達している場合(ステップ#50のYES)、さらにオンデューティの固定値D’を大きくすることができないので、オンデューティの固定値D’を変えないままステップ#40に戻る。一方、オンデューティの固定値D’が上限値に達していない場合(ステップ#50のNO)、デューティ検出回路8は、オンデューティの固定値D’を一段階大きくするように固定デューティ回路5を制御し(ステップ#60)、その後ステップ#40に戻る。
ステップ#40においてMOSトランジスタQ1のオンデューティが第1閾値以上でないと判定された場合(ステップ#40のNO)、デューティ検出回路8は、デューティ信号S11およびマスク信号S12を用いて、MOSトランジスタQ1のオンデューティが第2閾値以下であるか否かを判定する(ステップ#70)。
ここで、デューティ検出回路8は、MOSトランジスタQ1のスイッチング動作がm’周期以内でMOSトランジスタQ1のオンデューティがn’回(ただしn’はm’以下の自然数)以上第2閾値以下になったときに、MOSトランジスタQ1のオンデューティが第2閾値以下であると判定する。なお、m’が複数である場合、m’周期はm’回連続するm’周期であってもよく、m’回連続しないm’周期であってもよい。
MOSトランジスタQ1のオンデューティが第2閾値以下であると判定された場合(ステップ#70のYES)、デューティ検出回路8は、固定デューティ回路5によって設定されているオンデューティの固定値D’が下限値に達しているか否かを確認する(ステップ#80)。
オンデューティの固定値D’が下限値に達している場合(ステップ#80のYES)、モード指定信号S13のレベルをハイレベルからローレベルに切り替えるために、ステップ#10に戻る。なお、ステップ#10に戻る際に、デューティ検出回路8は、オンデューティの固定値D’が中央値になるように固定デューティ回路5を制御する。一方、オンデューティの固定値D’が下限値に達していない場合(ステップ#80のNO)、デューティ検出回路8は、オンデューティの固定値D’を一段階小さくするように固定デューティ回路5を制御し(ステップ#90)、その後ステップ#70に戻る。
図22のフローチャート動作によると、出力電圧VOUTに対するバッテリ電圧VBATの比が小さくなったときに、第1閾値を変化させること無く、徐々にオンデューティの固定値D’を大きくすることが可能となり、昇降圧モードでの制御の容易性および安定性を高めることができる。同様に、図22のフローチャート動作によると、出力電圧VOUTに対するバッテリ電圧VBATの比が大きくなったときに、第2閾値を変化させること無く、徐々にオンデューティの固定値D’を小さくすることが可能となり、昇降圧モードでの制御の容易性および安定性を高めることができる。
<全体構成(第9実施形態)>
図23は、スイッチングレギュレータの第9実施形態の全体構成例を示す図である。本構成例のスイッチングレギュレータ109は、モード指定信号S13がANDゲート4の他に降圧用制御回路1にも供給されている点でスイッチングレギュレータ108と異なっており、それ以外の点においては基本的にスイッチングレギュレータ108と同一である。
<降圧用制御回路の構成例>
図24は、降圧用制御回路1の一構成例を示す図である。図24に示す例の降圧用制御回路1は、エラーアンプ11が可変利得アンプである点で図19Aに示す例の降圧用制御回路1と異なっており、それ以外の点においては基本的に図19Aに示す例の降圧用制御回路1と同一である。
エラーアンプ11はモード指定信号S13がハイレベルである場合(昇降圧モード時)にはモード指定信号S13がローレベルである場合(降圧モード時)よりもゲインを大きくする。これにより、昇降圧モードにおけるスイッチングレギュレータ109全体の伝達特性が降圧モードにおけるスイッチングレギュレータ109全体の伝達特性に近づくので、昇降圧モードにおけるスイッチングレギュレータ109の応答特性がより一層改善される。
なお、1から固定値D’を引いた値とモード指定信号S13がハイレベルである場合(昇降圧モード時)におけるエラーアンプ11のゲインとの乗算値が、モード指定信号S13がローレベルである場合(降圧モード時)におけるエラーアンプ11のゲインと同一であるように、エラーアンプ11がモード指定信号S13に応じてゲインを変更することが好ましい。これにより、昇降圧モードにおけるスイッチングレギュレータ109全体の伝達特性と降圧モードにおけるスイッチングレギュレータ109全体の伝達特性とを同一にすることができる。したがって、昇降圧モードにおけるスイッチングレギュレータ109の応答特性を降圧モードにおけるスイッチングレギュレータ109の応答特性と同一にすることができる。
<全体構成(第10実施形態)>
図25は、スイッチングレギュレータの第10実施形態の全体構成例を示す図である。本構成例のスイッチングレギュレータ110は、モード指定信号S13がANDゲート4の他に降圧用制御回路1にも供給されている点及びMOSトランジスタQ1のドレインが電流検出用抵抗R6を介してバッテリ電圧VBATが印加されている入力電圧印加端に接続され、電流検出用抵抗R6の両端電圧VR6が降圧用制御回路1に供給される点でスイッチングレギュレータ108と異なっており、それ以外の点においては基本的にスイッチングレギュレータ108と同一である。
<降圧用制御回路の構成例>
図26は、降圧用制御回路1の一構成例を示す図である。図26に示す例の降圧用制御回路1は、可変定電圧源17及びコンパレータ18が追加されている点及びコンパレータ18の出力信号がコンパレータ14に供給される点で図19Aに示す例の降圧用制御回路1と異なっており、それ以外の点においては基本的に図19Aに示す例の降圧用制御回路1と同一である。
電流検出用抵抗R6(図25参照)、可変定電圧源17、及びコンパレータ18によってMOSトランジスタQ1に流れる電流が所定の過電流検出閾値に達しているか否かが監視される。可変定電圧源17の出力電圧(オフセット電圧)は所定の過電流検出閾値に対応しており、MOSトランジスタQ1に流れる電流が所定の過電流検出閾値以上であればコンパレータ18はハイレベルの信号を出力し、MOSトランジスタQ1に流れる電流が所定の過電流検出閾値未満であればコンパレータ18はローレベルの信号を出力する。なお、電流検出用抵抗R6は過電流検出に加えてインダクタL1の電流情報を取得することに利用してもよい。
コンパレータ14は、コンパレータ18の出力信号がローレベルであれば、位相補償された誤差信号とスロープ回路13の出力電圧とを比較して比較信号を生成してリセット信号として出力し、コンパレータ18の出力信号がハイレベルであれば、ハイレベルの信号を生成してリセット信号として出力する。これにより、コンパレータ18の出力信号がハイレベルであれば、降圧用制御回路1はMOSトランジスタQ1をオフ状態に保持するため、MOSトランジスタQ1に流れる電流が抑制される。
可変定電圧源17はモード指定信号S13がハイレベルである場合(昇降圧モード時)にはモード指定信号S13がローレベルである場合(降圧モード時)よりも定電圧(オフセット電圧)の値を大きくする。これにより、昇降圧モードにおけるスイッチングレギュレータ110の所定の過電流検出閾値を降圧モードにおけるスイッチングレギュレータ110の所定の過電流検出閾値よりも大きくすることができる。
降圧モード時におけるインダクタL1の平均電流はスイッチングレギュレータ110の出力電流と同一であるのに対して、昇降圧モード時におけるインダクタL1の平均電流は1から固定値D’を引いた値でスイッチングレギュレータ110の出力電流を除した値になる。したがって、上記のように電流検出閾値を可変することによって昇降圧モード時における過電流検出が過度に厳しくなることを防止することができる。
なお、1から固定値D’を引いた値とモード指定信号S13がハイレベルである場合(昇降圧モード時)における過電流検出閾値との乗算値が、モード指定信号S13がローレベルである場合(降圧モード時)における所定の過電流検出閾値と同一であるように、可変定電圧源17がモード指定信号S13に応じて定電圧(オフセット電圧)の値を変更することが好ましい。これにより、スイッチングレギュレータ110の出力電流の許容値を昇降圧モードと降圧モードにおいて同一にすることができる。
<半導体パッケージ>
半導体パッケージを用いて上述したスイッチングレギュレータを構成する場合の一例について、スイッチングレギュレータ104を具体例として取り上げて以下に説明する。
スイッチングレギュレータ104のうち図27において太破線で囲まれた部分を第1の半導体パッケージU1に収容し、スイッチングレギュレータ104のうち図27において細破線で囲まれた部分を第2の半導体パッケージU2に収容する。
第1の半導体パッケージU1は、図28及び図29に示す通りQFN(Quad For Non-Lead)パッケージであって、底部の四辺に32個の端子T1〜T32が設けられ、底部の中央に略正方形の放熱パッドP1が設けられている。図30は第1の半導体パッケージU1の上面図である。
1番端子T1はアナログ電源入力端子である。2番〜8番端子T2〜T8はパワー電源入力端子である。9番〜16番端子T9〜T16はパワーグランド端子である。17番〜23番端子T17〜T23は出力端子である。24番端子T24はドライバ電源端子である。25番端子T25は昇圧用スイッチコントロール信号端子である。26番端子T26はモード切替端子である。27番端子T27は出力電圧センス端子である。28番端子T28は出力電圧帰還端子である。29番端子T29はグランド端子である。30番端子T30は内部電源5V端子である。31番端子T31は出力異常信号出力端子である。
32番端子T32はイネーブル制御及び外部同期端子である。
電圧を入力する1番〜8番端子T1〜T8は、第1の半導体パッケージU1の底部の第1辺SD1に設けられる。パワーグランド端子である9番〜16番端子T9〜T16は、第1辺SD1に隣り合う第1の半導体パッケージU1の底部の第2辺SD2に設けられる。出力端子である17番〜23番端子T17〜T23及びドライバ電源端子である24番端子T24は、第1辺SD1に対向し第2辺SD2に隣り合う第1の半導体パッケージU1の底部の第3辺SD3に設けられる。25番〜32番端子T25〜T32は、第2辺SD2に対向し第1辺SD1及び第3辺SD3に隣り合う第1の半導体パッケージU1の底部の第4辺SD4に設けられる。
1番端子T1は、アナログ電源電力を入力して定電圧生成回路に供給する入力端子である。定電圧生成回路は直流5Vを生成する回路であって第1の半導体パッケージU1に収容されており、第1の半導体パッケージU1に収容されている他の回路の一部に直流5Vを供給する。2番〜8番端子T2〜T8は、MOSトランジスタQ1のドレインに接続されている入力電圧印加端に該当する。9番〜16番端子T9〜T16は、MOSトランジスタQ2のソースに接続されている接地端に該当する。17番〜23番端子T17〜T23は、MOSトランジスタQ1とMOSトランジスタQ2の接続ノードに該当する。24番端子T24は、降圧用制御回路のゲート信号G1を生成する部分に供給する電源電力を入力する入力端子である。25番端子T25は、信号S3を出力する出力端子である。26番端子T26は、軽負荷時にスイッチングをとめる軽負荷制御を使用するか否かを、印加される信号の”H”、”L”により選択する端子である。27番端子T27は、出力電圧VOUTを入力して抵抗R1及びR2によって構成される分圧回路に供給する入力端子である。29番端子T29は、第1の半導体パッケージU1に収容されている制御系の回路等の接地端に該当する。30番端子T30は、上記の定電圧生成回路によって生成された直流5Vの定電圧を出力する出力端子である。31番端子T31は、第1の半導体パッケージU1の外部にパワーグッド信号を出力する端子である。32番端子T32は、イネーブル信号又は外部同期信号を入力する入力端子である。イネーブル信号又は外部同期信号によって上記の定電圧生成回路の動作と非動作とを切り替えることができる。
第2の半導体パッケージU2は、図31及び図32に示す通りSON(Small Outline Non-leaded)パッケージであって、底部の対向する二辺に6個の端子T1’〜T 6’が設けられ、底部の中央に略正方形の放熱パッドP1’が設けられている。図33は第2の半導体パッケージU2の上面図である。
1番及び2番端子T1’及びT2’は入力端子である。3番端子T3’はパワーグランド端子である。4番及び5番端子T4’及びT5’は昇圧用スイッチコントロール信号端子である。6番端子T6’は出力端子である。
1番〜3番端子T1’〜T3 ’は、第2の半導体パッケージU2の底部の第1辺SD1’に設けられる。4番〜6番端子T4’〜T6’は、第2の半導体パッケージU2の底部の第2辺SD2’に設けられる。第2の半導体パッケージU2の底部の第1辺SD1’と第2辺SD2’とは互いに対向している。
1番及び2番端子T1’及びT2’は、MOSトランジスタQ3とMOSトランジスタQ4の接続ノードに該当する。3番端子T3’は、MOSトランジスタQ3のソースに接続されている接地端に該当する。4番端子T4’は、信号S3を入力する入力端子である。5番及び6番端子T5’及びT6’は、MOSトランジスタQ4のソースに接続されている出力端子である。
図34は、第1の半導体パッケージU1及び第2の半導体パッケージU2を用いてスイッチングレギュレータ104を構成する場合の具体的な回路構成例を示す図である。図34に記載されている入力電圧PVINが図12に記載されているバッテリ電圧VBATに相当し、図34に記載されている出力電圧VOUTが図12に記載されている出力電圧VOUTに相当する。
図35は、図34に示すスイッチングレギュレータの構成部品である第1の半導体パッケージU1、第2の半導体パッケージU2、及びディスクリート素子を実装するプリント回路基板の一例を示す図である。
図35に示すプリント回路基板は二層層配線のプリント回路基板である。図35に示すプリント回路基板の表面(図34に示すスイッチングレギュレータの構成部品が実装される面)には、実装される部品の名称が白文字で印刷されており、実装される部品の実装位置が白枠で印刷されている。なお、図35に示すプリント回路基板の表面に印刷されている白抜き三角マークは半導体パッケージの1番端子の実装位置を示している。第1の配線層W1は図35に示すプリント回路基板の表面に露出している。第2の配線層W2は図35に示すプリント回路基板の内部に設けられている。図35において第1の配線層W1と第2の配線層W2が重なっている箇所では基板の厚み方向に延びて第1の配線層W1と第2の配線層W2を電気的に接続する接続部も図35に示すプリント回路基板の内部に設けられている。
図34に示すスイッチングレギュレータでは、降圧モードにおいてパルス状の大電流が2つのループを流れる。1つ目のループは、MOSトランジスタQ1がオン状態であるときに流れるループで、入力コンデンサ(コンデンサCINP1〜CINP3)、MOSトランジスタQ1、インダクタL1、出力コンデンサ(コンデンサCOUT1〜COUT2)を順に通り、出力コンデンサのグランドから入力コンデンサのグランドへと帰る。2つ目のループは、MOSトランジスタQ2がオン状態であるときに流れるループで、MOSトランジスタQ2、インダクタL1、出力コンデンサ(コンデンサCOUT1〜COUT2)を順に通り、出力コンデンサのグランドからMOSトランジスタQ2のグランドへと帰る。これら2つのループをできるだけ太く短い経路にすることで、ノイズを減らし、効率を上げることができる。
そこで、図35に示すプリント回路基板は、入力コンデンサ(コンデンサCINP1〜CINP3)が第1の半導体パッケージU1の2番〜8番端子T2〜T8の近傍であって第1の半導体パッケージU1と同一の面に実装されるように、レイアウトされている。また、図35に示すプリント回路基板は、第1の半導体パッケージU1の17番〜23番端子T17〜T23がインダクタL1の近傍に実装されるように、レイアウトされている。また、図35に示すプリント回路基板は、出力コンデンサ(コンデンサCOUT1〜COUT2)が入力側から高周波ノイズの影響を受けることを回避するために入力コンデンサ(コンデンサCINP1〜CINP3)から遠く離れて実装されるように、レイアウトされている。入力コンデンサ及び出力コンデンサをGNDノードの銅箔プレーンに接続すると、ノイズを減らし効率を上げることができる。また、GNDノードの銅箔プレーンを広く配置すると、ICや周辺部品の放熱を助けることができる。
また、図35に示すプリント回路基板は抵抗RU2が実装可能な領域を含んでいる。
図36は、図34に示すスイッチングレギュレータの第2の半導体パッケージU2の代わりに抵抗RU2を図35に示すプリント回路基板に実装し、かつ抵抗RCTLLを実装した場合の回路構成を示す図である。図36に示すスイッチングレギュレータは、インダクタL1の第2端に抵抗RU2の第1端が接続され抵抗RU2の第2端が出力電圧VOUTの印加される端子に接続されており、降圧型スイッチングレギュレータとして機能する。この際、第1の半導体パッケージU1内の制御回路は、GNDに接続される抵抗RCTLLが25番端子T25に接続されることを起動時に検出し、降圧動作のみで動作するように動作モード変更をしてもよい。なお、図36の構成を、25番端子T25が抵抗RCTLLを介して電源あるいは固定電位部に直接接続される構成、又は、25番端子T25がGND、電源、あるいは固定電位部に直接接続される構成に変更してもよい。
したがって、昇降圧型スイッチングレギュレータが必要な場合には図35に示すプリント回路基板に第2の半導体パッケージU2を実装すれば良く、降圧型スイッチングレギュレータが必要な場合には図35に示すプリント回路基板に抵抗RU2とRCTLLを実装すれば良い。言い換えると、昇降圧型スイッチングレギュレータと降圧型スイッチングレギュレータとで、図35に示すプリント回路基板を用いることで第2の半導体パッケージU2及び抵抗RU2以外の構成部品を共通化することができる。つまり、降圧型スイッチングレギュレータが必要である場合でも第1の半導体パッケージU1を利用することができるので、降圧型スイッチングレギュレータ専用の半導体パッケージを選択する必要がなくなる。
<用途>
次に、先に説明したスイッチングレギュレータ101〜110及び107’の用途例について説明する。図37は、車載機器を搭載した車両の一構成例を示す外観図である。本構成例の車両Xは、バッテリ(不図示)と、バッテリから供給される直流電圧を入力するプライマリスイッチングレギュレータ(不図示)と、プライマリスイッチングレギュレータから出力される直流電圧を入力するセカンダリスイッチングレギュレータ(不図示)と、車載機器X11〜X17と、を搭載している。先に説明したスイッチングレギュレータ101〜110及び107’はプライマリスイッチングレギュレータに適用することができる。
車載機器X11〜X17はそれぞれプライマリスイッチングレギュレータの出力電圧及びセカンダリスイッチングレギュレータの出力電圧のいずれかを電源電圧として用いる。
車載機器X11は、エンジンに関連する制御(インジェクション制御、電子スロットル制御、アイドリング制御、酸素センサヒータ制御、及び、オートクルーズ制御など)を行うエンジンコントロールユニットである。
車載機器X12は、HID[high intensity discharged lamp]やDRL[daytimerunning lamp]などの点消灯制御を行うランプコントロールユニットである。
車載機器X13は、トランスミッションに関連する制御を行うトランスミッションコントロールユニットである。
車載機器X14は、車両Xの運動に関連する制御(ABS[anti-lock brake system]制御、EPS[electric powerSteering]制御、電子サスペンション制御など)を行うボディコントロールユニットである。
車載機器X15は、ドアロックや防犯アラームなどの駆動制御を行うセキュリティコントロールユニットである。
車載機器X16は、ワイパー、電動ドアミラー、パワーウィンドウ、電動サンルーフ、電動シート、及び、エアコンなど、標準装備品やメーカーオプション品として、工場出荷段階で車両Xに組み込まれている電子機器である。
車載機器X17は、車載A/V[audio/visual]機器、カーナビゲーションシステム、及び、ETC[ElectronicToll Collection System]など、ユーザの任意で車両Xに装着される電子機器である。
<その他の変形例>
なお、本発明の構成は、上記実施形態のほか、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えることが可能である。
例えば、第2実施形態と第3実施形態とを組み合わせて実施することができる。また、第1実施形態において説明した変形例や好適例(例えば、MOSトランジスタQ2の代わりにダイオードを用いること、MOSトランジスタQ4の代わりにダイオードを用いること、デッドタイムを設けること、固定値D’を0.7以下に設定すること、発振器15の共用化など)は他の実施形態にも適用可能である。
また上述した実施形態では電流モード制御型スイッチングレギュレータについて説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば電圧モード制御などの他の制御方式を使用してもよい。
また上述した実施形態ではスイッチングレギュレータの入力電圧としてバッテリ電圧を用いたが、本発明はこれに限定されない。スイッチングレギュレータの入力電圧はバッテリ電圧以外の直流電圧であってもよい。
また上述した第1〜第7実施形態において、固定デューティ回路5によって設定されるオンデューティの固定値は単一であっても複数であってもよい。固定デューティ回路5によって設定されるオンデューティの固定値が複数ある場合は複数設定の中から任意に選択することができるようにする。この選択は、スイッチングレギュレータの内部において自動的に実施されてもよく、ユーザによる入力操作に基づいて実施されてもよい。ここで、上記選択がスイッチングレギュレータの内部において自動的に実施される例について説明する。この例では、スイッチングレギュレータはコンパレータ2の出力信号S1がローレベルからハイレベルに切り替わった時点で固定値D’を初期値に設定して昇圧側のスイッチング動作を開始する。また、スイッチングレギュレータは、コンパレータ2の出力信号S1がローレベルからハイレベルに切り替わった時点から所定の周期でコンパレータ2の出力信号S1がハイレベルを維持しているかを監視する第1の監視回路を有する。固定デューティ回路5は、第1の監視回路の監視結果に基づいて、コンパレータ2の出力信号S1がハイレベルを維持している限り所定の周期毎に固定値D’を大きくする。なお、固定値D’が最大値に達してもコンパレータ2の出力信号S1がハイレベルを維持している場合は、固定値D’は最大値に設定される。また、上述した第7実施形態ではコンパレータ2の出力信号S1の代わりに外部信号ES1を用いると良く、上述した第7実施形態の変形例ではコンパレータ2の出力信号S1の代わりに信号S0を用いると良い。
また上述した第3及び第6実施形態ではコンパレータ2の出力信号S1に応じて可変定電圧源17の定電圧(オフセット電圧)を変更したが、本発明はこれに限定されない。例えば可変定電圧源17を定電圧源に置換し、電流検出用抵抗R6の両端電圧VR6をコンパレータ2の出力信号S1に応じて減衰させて上記定電圧源の正極とコンパレータ18の反転入力端子との間に印加してもよい。
また上述した第10実施形態ではモード指定信号S13に応じて可変定電圧源17の定電圧(オフセット電圧)を変更したが、本発明はこれに限定されない。例えば可変定電圧源17を定電圧源に置換し、電流検出用抵抗R6の両端電圧VR6をモード指定信号S13に応じて減衰させて上記定電圧源の正極とコンパレータ18の反転入力端子との間に印加してもよい。
このように、上記実施形態は、全ての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきであり、本発明の技術的範囲は、上記実施形態の説明ではなく、特許請求の範囲によって示されるものであり、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内に属する全ての変更が含まれると理解されるべきである。
本発明は、あらゆる分野(家電分野、自動車分野、産業機械分野など)で用いられる昇降圧型スイッチングレギュレータに利用することが可能である。
1 降圧用制御回路
2、14、18、85 コンパレータ
3、12 基準電圧源
4 ANDゲート
5 固定デューティ回路
6、84 NOTゲート
7 マスク回路
8 デューティ検出回路
11 エラーアンプ
13 スロープ回路
15 発振器
16 タイミング制御回路
17 可変定電圧源
81〜83 NANDゲート
101〜110、107’ スイッチングレギュレータ
C1 出力コンデンサ
C2、C3 コンデンサ
CNV1 信号変換回路
L1 インダクタ
Q1〜Q5 MOSトランジスタ
R0 出力抵抗
R1〜R4、R7、R8、R10A、R10B 分圧抵抗
R5、R9 抵抗
R6 電流検出用抵抗
X 車両
X11〜X17 車載機器

Claims (27)

  1. 入力電圧から出力電圧を生成するスイッチングレギュレータであって、
    第1端が前記入力電圧の印加される第1印加端に接続された第1スイッチと、
    第1端が前記第1スイッチの第2端に接続されて第2端が前記入力電圧よりも低い所定電圧の印加される第2印加端に接続された第2スイッチと、
    第1端が前記第1スイッチと前記第2スイッチの接続ノードに接続されたインダクタと、
    第1端が前記インダクタの第2端に接続されて第2端が前記第2印加端に接続された第3スイッチと、
    第1端が前記インダクタと前記第3スイッチの接続ノードに接続されて第2端が前記出力電圧の印加される第3印加端に接続された第4スイッチと、
    前記出力電圧に応じて前記第1スイッチ及び前記第2スイッチを相補的にオン/オフさせるための降圧用制御信号を生成する第1制御回路と、
    昇降圧モード時に前記第3スイッチのオンデューティD(0≦D≦1)を固定値D’(0<D’<1)に固定して前記第3スイッチ及び前記第4スイッチを相補的にオン/オフさせるための昇圧用制御信号を生成する第2制御回路と、
    を有し、
    前記第1制御回路は、前記出力電圧に応じた帰還電圧と所定の基準電圧との差にゲインを与えた誤差信号を生成する誤差信号生成回路を含み、
    前記誤差信号生成回路は、前記昇降圧モードである場合には前記昇降圧モードでない場合よりも前記ゲインを大きくすることを特徴とするスイッチングレギュレータ。
  2. 1から前記固定値D’を引いた値と前記昇降圧モードである場合における前記ゲインとの乗算値が、前記昇降圧モードでない場合における前記ゲインと同一である請求項1に記載のスイッチングレギュレータ。
  3. 入力電圧から出力電圧を生成するスイッチングレギュレータであって、
    第1端が前記入力電圧の印加される第1印加端に接続された第1スイッチと、
    第1端が前記第1スイッチの第2端に接続されて第2端が前記入力電圧よりも低い所定電圧の印加される第2印加端に接続された第2スイッチと、
    第1端が前記第1スイッチと前記第2スイッチの接続ノードに接続されたインダクタと、
    第1端が前記インダクタの第2端に接続されて第2端が前記第2印加端に接続された第3スイッチと、
    第1端が前記インダクタと前記第3スイッチの接続ノードに接続されて第2端が前記出力電圧の印加される第3印加端に接続された第4スイッチと、
    前記出力電圧に応じて前記第1スイッチ及び前記第2スイッチを相補的にオン/オフさせるための降圧用制御信号を生成する第1制御回路と、
    昇降圧モード時に前記第3スイッチのオンデューティD(0≦D≦1)を固定値D’(0<D’<1)に固定して前記第3スイッチ及び前記第4スイッチを相補的にオン/オフさせるための昇圧用制御信号を生成する第2制御回路と、
    前記第1スイッチに流れる電流が所定の過電流検出閾値に達しているか否かを監視し、前記電流の過電流状態が検出されたときに、前記第1制御回路に対して前記電流の抑制指示を送出する過電流保護回路と、
    を有し、
    前記過電流保護回路は、前記昇降圧モードである場合には前記昇降圧モードでない場合よりも前記所定の過電流検出閾値を大きくすることを特徴とするスイッチングレギュレータ。
  4. 1から前記固定値D’を引いた値と前記昇降圧モードである場合における前記所定の過電流検出閾値との乗算値が、前記昇降圧モードでない場合における前記所定の過電流検出閾値と同一である請求項3に記載のスイッチングレギュレータ。
  5. 前記入力電圧が所定値以下であるか否かを判定する判定部を有し、
    前記第2制御回路が前記昇圧用制御信号を生成しない降圧モードにおいて、前記判定部によって前記入力電圧が所定値以下であると判定されると、前記降圧モードから前記昇降圧モードにモードが切り替わる請求項1〜4のいずれか一項に記載のスイッチングレギュレータ。
  6. 前記出力電圧に対する前記入力電圧の比が所定値以下であるか否かを判定する判定部を有し、
    前記第2制御回路が前記昇圧用制御信号を生成しない降圧モードにおいて、前記判定部によって前記出力電圧に対する前記入力電圧の比が所定値以下であると判定されると、前記降圧モードから前記昇降圧モードにモードが切り替わる請求項1〜4のいずれか一項に記載のスイッチングレギュレータ。
  7. 外部信号を用いて前記スイッチングレギュレータのモードを前記昇降圧モードに設定することができる請求項1〜4のいずれか一項に記載のスイッチングレギュレータ。
  8. 前記外部信号が車両のクランキングを示す信号である請求項7に記載のスイッチングレギュレータ。
  9. 前記第2制御回路は、前記昇降圧モードでない場合に前記第3スイッチをオフ状態に保持し、前記第4スイッチをオン状態に保持するための制御信号を生成する請求項1〜8のいずれか一項に記載のスイッチングレギュレータ。
  10. 固定値D’が0.7以下である請求項1〜9のいずれか一項に記載のスイッチングレギュレータ。
  11. 前記第1制御回路と前記第2制御回路が発振器を共用し、前記第1制御回路が前記発振器の出力信号に基づいて前記降圧用制御信号を生成し、前記第2制御回路が前記発振器の出力信号に基づいて前記昇圧用制御信号を生成する請求項1〜10のいずれか一項に記載のスイッチングレギュレータ。
  12. 前記固定値D’が複数設定されており、複数設定の中から任意に選択することができる請求項1〜11のいずれか一項に記載のスイッチングレギュレータ。
  13. 前記昇降圧モードであるか否かの判定にヒステリシス特性を持たせた請求項5又は請求項6に記載のスイッチングレギュレータ。
  14. 入力電圧から出力電圧を生成するスイッチングレギュレータであって、
    第1端が前記入力電圧の印加される第1印加端に接続された第1スイッチと、
    第1端が前記第1スイッチの第2端に接続されて第2端が前記入力電圧よりも低い所定電圧の印加される第2印加端に接続された第2スイッチと、
    第1端が前記第1スイッチと前記第2スイッチの接続ノードに接続されたインダクタと、
    第1端が前記インダクタの第2端に接続されて第2端が前記第2印加端に接続された第3スイッチと、
    第1端が前記インダクタと前記第3スイッチの接続ノードに接続されて第2端が前記出力電圧の印加される第3印加端に接続された第4スイッチと、
    前記出力電圧に応じて前記第1スイッチ及び前記第2スイッチを相補的にオン/オフさせるための降圧用制御信号を生成する第1制御回路と、
    昇降圧モード時に前記第3スイッチのオンデューティD(0≦D≦1)を固定値D’(0<D’<1)に固定して前記第3スイッチ及び前記第4スイッチを相補的にオン/オフさせるための昇圧用制御信号を生成する第2制御回路と、
    前記第1スイッチのオンデューティが第1閾値以上であるか否かを判定する第1判定部と、
    を有し、
    前記第2制御回路が前記昇圧用制御信号を生成しない降圧モードにおいて、前記第1判定部によって前記第1スイッチのオンデューティが前記第1閾値以上であると判定されると、前記降圧モードから前記昇降圧モードにモードが切り替わり、
    前記固定値D’が複数設定されており、複数設定の中から任意に選択することができ、
    前記昇降圧モードにおいて、前記第1判定部によって前記第1スイッチのオンデューティが前記第1閾値以上であると判定されると、前記第2制御回路が前記固定値D’を大きくすることを特徴とするスイッチングレギュレータ。
  15. 前記第1判定部が、前記第1スイッチのスイッチング動作がm周期以内で前記第1スイッチのオンデューティがn回(ただしnはm以下の自然数)以上前記第1閾値以上になったときに、前記第1スイッチのオンデューティが前記第1閾値以上であると判定する請求項14に記載のスイッチングレギュレータ。
  16. 前記第1判定部が、前記降圧用制御信号を平滑化した信号に基づいて前記第1スイッチのオンデューティが前記第1閾値以上であるか否かを判定する請求項14または請求項15に記載のスイッチングレギュレータ。
  17. 前記第1閾値が、前記第1制御回路によって設定されている前記第1スイッチのオンデューティの最大値以下である請求項14〜16のいずれか一項に記載のスイッチングレギュレータ。
  18. 前記第1スイッチのオンデューティが第2閾値以下であるか否かを判定する第2判定部を有し、
    前記昇降圧モードにおいて、前記第2判定部によって前記第1スイッチのオンデューティが前記第2閾値以下であると判定されると、前記昇降圧モードから前記降圧モードにモードが切り替わる、または、前記固定値D’が複数設定されており、複数設定の中から任意に選択することができ、前記昇降圧モードのままで前記第2制御回路が前記固定値D’を小さくする請求項14〜17のいずれか一項に記載のスイッチングレギュレータ。
  19. 前記第2判定部が、前記第1スイッチのスイッチング動作がm’周期以内で前記第1スイッチのオンデューティがn’回(ただしn’はm’以下の自然数)以上前記第2閾値以下になったときに、前記第1スイッチのオンデューティが前記第2閾値以下であると判定する請求項18に記載のスイッチングレギュレータ。
  20. 前記第2判定部が、前記降圧用制御信号を平滑化した信号に基づいて前記第1スイッチのオンデューティが前記第2閾値以下であるか否かを判定する請求項18または請求項19に記載のスイッチングレギュレータ。
  21. 前記第2閾値が前記第1閾値より小さい請求項18〜20のいずれか一項に記載のスイッチングレギュレータ。
  22. すくなくとも前記第1制御回路及び前記第2制御回路が第1の半導体パッケージに収容され、
    前記第3スイッチ及び前記第4スイッチが前記第1の半導体パッケージとは異なる第2の半導体パッケージに収容され、
    前記第3スイッチ及び前記第4スイッチを駆動するための信号を前記第1の半導体パッケージの出力端子から第2の半導体パッケージの入力端子に供給する、
    請求項1〜21のいずれか一項に記載のスイッチングレギュレータ。
  23. 請求項22における前記第1の半導体パッケージを備えるスイッチングレギュレータであって、
    前記第1の半導体パッケージに収容されている前記第1制御回路及び前記第2制御回路の少なくとも一つが、前記第1の半導体パッケージの前記出力端子が直接あるいは抵抗を介してGND、電源、あるいは固定電位部に接続されているときに請求項2における前記第2の半導体パッケージの前記入力端子が前記第1の半導体パッケージの前記出力端子に接続されていないことを検出し、
    前記第2の半導体パッケージの前記入力端子が前記第1の半導体パッケージの前記出力端子に接続されていないことが検出された場合に、前記第1の半導体パッケージに収容されている前記第1制御回路及び前記第2制御回路が降圧動作のみを行う、スイッチングレギュレータ。
  24. 入力電圧から出力電圧を生成するスイッチングレギュレータであって、
    第1端が前記入力電圧の印加される第1印加端に接続された第1スイッチと、
    第1端が前記第1スイッチの第2端に接続されて第2端が前記入力電圧よりも低い所定電圧の印加される第2印加端に接続された第2スイッチと、
    第1端が前記第1スイッチと前記第2スイッチの接続ノードに接続されたインダクタと、
    第1端が前記インダクタの第2端に接続されて第2端が前記第2印加端に接続された第3スイッチと、
    第1端が前記インダクタと前記第3スイッチの接続ノードに接続されて第2端が前記出力電圧の印加される第3印加端に接続された第4スイッチと、
    前記出力電圧に応じて前記第1スイッチ及び前記第2スイッチを相補的にオン/オフさせるための降圧用制御信号を生成する第1制御回路と、
    昇降圧モード時に前記第3スイッチのオンデューティを前記出力電圧及び前記入力電圧それぞれと独立して設定して前記第3スイッチ及び前記第4スイッチを相補的にオン/オフさせるための昇圧用制御信号を生成する第2制御回路と、
    を有し、
    前記第1制御回路は、前記出力電圧に応じた帰還電圧と所定の基準電圧との差にゲインを与えた誤差信号を生成する誤差信号生成回路を含み、
    前記誤差信号生成回路は、前記昇降圧モードである場合には前記昇降圧モードでない場合よりも前記ゲインを大きくすることを特徴とするスイッチングレギュレータ。
  25. 入力電圧から出力電圧を生成するスイッチングレギュレータであって、
    第1端が前記入力電圧の印加される第1印加端に接続された第1スイッチと、
    第1端が前記第1スイッチの第2端に接続されて第2端が前記入力電圧よりも低い所定電圧の印加される第2印加端に接続された第2スイッチと、
    第1端が前記第1スイッチと前記第2スイッチの接続ノードに接続されたインダクタと、
    第1端が前記インダクタの第2端に接続されて第2端が前記第2印加端に接続された第3スイッチと、
    第1端が前記インダクタと前記第3スイッチの接続ノードに接続されて第2端が前記出力電圧の印加される第3印加端に接続された第4スイッチと、
    前記出力電圧に応じて前記第1スイッチ及び前記第2スイッチを相補的にオン/オフさせるための降圧用制御信号を生成する第1制御回路と、
    昇降圧モード時に前記第3スイッチのオンデューティを前記出力電圧及び前記入力電圧それぞれと独立して設定して前記第3スイッチ及び前記第4スイッチを相補的にオン/オフさせるための昇圧用制御信号を生成する第2制御回路と、
    前記第1スイッチに流れる電流が所定の過電流検出閾値に達しているか否かを監視し、前記電流の過電流状態が検出されたときに、前記第1制御回路に対して前記電流の抑制指示を送出する過電流保護回路と、
    を有し、
    前記過電流保護回路は、前記昇降圧モードである場合には前記昇降圧モードでない場合よりも前記所定の過電流検出閾値を大きくすることを特徴とするスイッチングレギュレータ。
  26. 入力電圧から出力電圧を生成するスイッチングレギュレータであって、
    第1端が前記入力電圧の印加される第1印加端に接続された第1スイッチと、
    第1端が前記第1スイッチの第2端に接続されて第2端が前記入力電圧よりも低い所定電圧の印加される第2印加端に接続された第2スイッチと、
    第1端が前記第1スイッチと前記第2スイッチの接続ノードに接続されたインダクタと、
    第1端が前記インダクタの第2端に接続されて第2端が前記第2印加端に接続された第3スイッチと、
    第1端が前記インダクタと前記第3スイッチの接続ノードに接続されて第2端が前記出力電圧の印加される第3印加端に接続された第4スイッチと、
    前記出力電圧に応じて前記第1スイッチ及び前記第2スイッチを相補的にオン/オフさせるための降圧用制御信号を生成する第1制御回路と、
    昇降圧モード時に前記第3スイッチのオンデューティを前記出力電圧及び前記入力電圧それぞれと独立して設定して前記第3スイッチ及び前記第4スイッチを相補的にオン/オフさせるための昇圧用制御信号を生成する第2制御回路と、
    前記第1スイッチのオンデューティが第1閾値以上であるか否かを判定する第1判定部と、
    を有し、
    前記第2制御回路が前記昇圧用制御信号を生成しない降圧モードにおいて、前記第1判定部によって前記第1スイッチのオンデューティが前記第1閾値以上であると判定されると、前記降圧モードから前記昇降圧モードにモードが切り替わり、
    前記昇降圧モードにおいて、前記第3スイッチのオンデューティの設定値が複数あり、、複数の前記設定値の中から任意に選択することができ、
    前記昇降圧モードにおいて、前記第1判定部によって前記第1スイッチのオンデューティが前記第1閾値以上であると判定されると、前記第2制御回路が、選択する前記設定値を変えて前記第3スイッチのオンデューティを大きくすることを特徴とするスイッチングレギュレータ。
  27. 請求項1〜26のいずれか一項に記載のスイッチングレギュレータと、
    前記スイッチングレギュレータに電力を供給するバッテリと、
    を備えることを特徴とする車両。
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